JPH08327919A - ビューイングポート及びビューイングポート用補助透光体 - Google Patents

ビューイングポート及びビューイングポート用補助透光体

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JPH08327919A
JPH08327919A JP7156969A JP15696995A JPH08327919A JP H08327919 A JPH08327919 A JP H08327919A JP 7156969 A JP7156969 A JP 7156969A JP 15696995 A JP15696995 A JP 15696995A JP H08327919 A JPH08327919 A JP H08327919A
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vacuum exhaust
exhaust chamber
wall
light
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JP7156969A
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Yoshihiro Tamura
好宏 田村
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Anelva Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ビューイングポートの部分における薄膜の剥
離が抑制され、またビューイングポートの部分に対して
もエッチングによるクリーニングが充分行えるようにす
る。 【構成】 真空排気室の壁1の孔2に嵌め込められ、当
該孔2を気密に塞ぎつつ所定の波長の光を透過せしめる
ビューイングポートであって、真空排気室内部側の表面
30が真空排気室の壁1の内面10に対して同一曲面又
は同一平面を形成するよう配置された透光体3を有す
る。ビューイングポートの部分において鋭利な角部が形
成されなくなるので、薄膜が堆積したとしてもその薄膜
の剥離が抑制される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本願の発明は、真空排気ポンプに
よって真空排気される真空排気室の非透光性の壁に開け
られた孔に設けられ、当該孔を気密に塞ぎつつ所定の波
長の光を真空排気室内部と外部との間で一方から又は相
互に透過せしめることが可能に設けられるビューイング
ポートに関する。
【0002】
【従来の技術】真空排気ポンプによって真空排気される
真空排気室の非透光性の壁に開けられた孔に設けられ、
当該孔を気密に塞ぎつつ所定の波長の光を真空排気室内
部と外部との間で一方から又は相互に透過せしめること
が可能に設けられる壁に設けられるビューイングポート
は、真空排気室の内部を観察したり、当該真空排気室に
設置された試料に真空排気室外の大気側からレーザー光
等を照射したりする用途に用いられている。
【0003】図9は、従来のビューイングポートの構成
例を示したものである。このビューイングポートは、真
空排気室の非透光性の壁1に開けられた孔2に対して当
該孔2を塞ぐようにして設けられており、真空排気室の
壁1に取り付けられる枠体フランジ5と、この枠体フラ
ンジ5によって孔2を塞ぐようにして保持される透光体
3と、孔2を通してのリークを防止する真空シール4と
から主に構成されている。
【0004】まず、真空排気室の壁1は、ステンレス等
の金属で構成されることが多く、非透光性となってい
る。この壁1には、所定の波長の光を真空排気室内部と
外部との間で一方から又は相互に透過せしめるため、所
定の寸法形状の孔2が開けられている。ビューイングポ
ートの枠体フランジ5は、上記孔2とほぼ同じ大きさの
開口を中央に有する円板状の部材であり、真空排気室の
壁1の外面11に対して孔2の縁を取り囲むようにして
取り付けられる。壁1の外面11には、孔2の周囲に所
定の寸法及び間隔でネジ孔が形成され、枠体フランジ5
に螺合貫通するボルト6をこのネジ孔にねじ込むことに
より取り付けられる。
【0005】そして、透光体3は、上記枠体フランジ5
と壁1の外面11との間に挟み込まれた状態で配置され
る。透光体3は孔2の開口より少し大きな板状の部材で
あり、透過させるべき所定の波長の光に対して透過性の
良い材料で形成されている。この材料は、波長等によっ
ても異なるが、石英ガラスやパイレックスガラス等であ
る。また、壁1の外面11の上記透光体3と接する部分
には、真空シール4を配置するための周状の細い溝が形
成されている。真空シール4としては、バイトンゴム等
のOリング又はガスケット等が使用されており、この溝
に嵌入して配置される。
【0006】このようなビューイングポートは、枠体フ
ランジ5、透光体3及び真空シール4等が一つのセット
になって販売されている。また、上述のように取り付け
られたビューイングポートは、真空排気室の内部を観察
したり、当該真空排気室に設置された試料に真空排気室
外の大気側から光を照射したりする用途に用いられる。
例えば、真空排気室の内部でプラズマが形成される場
合、そのプラズマ発光の状態を観察してプラズマの状態
を判断することがある。また、真空排気室内で試料のエ
ッチングを行う場合、エッチング終了の判断のため試料
表面にレーザー光を照射する場合があり、ビューイング
ポートを通して真空排気室内部にレーザー光を導入する
ようにする。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、ビュー
イングポートを真空排気室に設置する場合、光を通過さ
せるため図示したような孔2を壁1に開けなければなら
ない。この場合、真空排気室の内部側から壁1の内面1
0を見ると、孔2の部分に凹部が形成された状態となら
ざるを得ない。ここで、上記のような真空排気室におい
て、所定のガスを用いてプラズマを形成するような場
合、プラズマ中で分解生成された物質等によって壁1の
内面10に薄膜が堆積する場合がある。
【0008】例えば、半導体集積回路の製作の際にプラ
ズマ気相成長(CVD)によって基板上に所定の薄膜を
形成する真空システムの場合、原料ガスとしてのモノシ
ランガス(SiH4 )と酸素ガス(O2 )を真空排気さ
れた真空排気室に導入して、プラズマとの相互作用によ
り、基板上に酸化硅素膜を形成するようにする。このよ
うな場合、酸化硅素膜は、基板以外の真空排気室の壁1
の内面10にも堆積すると共に、前述した孔2の内周面
21および透光体3の真空排気室内部側の表面30にも
堆積する。
【0009】このような場合、プラズマCVD処理を相
当時間行っていくと、壁1の内面10や孔2の内周面2
1等に堆積した薄膜は所定の膜厚に達し、やがては自身
の内部応力により剥がれ落ちる。剥がれ落ちた薄膜は、
微粉末等の粉塵を真空排気室内部で発生させる原因とな
る。特に、集積回路等の製作のための処理を真空排気室
内部で行う場合には、上記粉塵が基板に付着することに
よって重大な回路不良を生ずる場合があった。
【0010】ここで、壁1の内面10に鋭利な角部が形
成されている場合、薄膜中に大きな内部応力が発生する
ため、上述のような薄膜の剥離が生じ易い。そのため、
真空排気室の壁1の内面10を曲率半径の比較的大きな
円筒形とし(例えば、半径200mm、高さ200mm
程度)、鋭利な角部を排除した構造としている。この結
果、壁1の内面10に堆積した薄膜は内部応力の小さい
膜となり、相当量の膜厚に達するまで剥がれ落ちること
が少ない。
【0011】しかしながら、ビューイングポートの部分
に着目すると、壁1の内面10と孔2の内周面21とが
交差する部分は鋭利な角部となっている。また、孔2の
内周面と透光部3の表面30とが形成する部分も鋭利な
も角部となっている。このため、これらの部分に堆積す
る薄膜の内部応力はかなり大きくなり、僅かの厚さに堆
積しただけでも薄膜が剥がれ落ちるという問題があっ
た。
【0012】また一方、壁1の内面10等に堆積した薄
膜の剥離を未然に防止する目的や薄膜堆積によるビュー
イングポートの透光体3の曇りを除去する目的で、プラ
ズマによってエッチング作用のあるガスとなる原料ガス
を真空排気室内部に導入して、壁1の内面10や透光体
3の表面30をエッチングによってクリーニング(薄膜
除去)する場合がある。しかしながら、ビューイングポ
ートの部分では、プラズマが形成される真空排気室内部
側から見ると、孔2が凹形状となっているため、孔2の
内部にプラズマが十分に進入出来ないという問題があっ
た。プラズマが充分行き渡らないと、表面30が充分に
エッチングされず、堆積した薄膜が十分に除去出来な
い。
【0013】本願発明は、かかる課題を解決するために
なされたものであり、ビューイングポートが内面に薄膜
が堆積する真空排気室に壁に取り付けられる場合であっ
ても、ビューイングポートの部分における薄膜の剥離が
抑制され、またビューイングポートの部分に対してもエ
ッチングによるクリーニングが充分行えるようにするこ
とを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本願の請求項1の発明は、真空排気ポンプによって
真空排気される真空排気室の非透光性の壁に開けられた
孔に設けられ、当該孔を気密に塞ぎつつ所定の波長の光
を真空排気室内部と外部との間で一方から又は相互に透
過せしめることが可能に設けられるビューイングポート
において、前記真空排気室の壁の孔に嵌め込められると
ともに前記所定の波長の光を透過させる透光体を備え、
この透光体は、その真空排気室内部側の表面が真空排気
室の壁の内面に対して、同一曲面又は同一平面を形成す
る寸法形状を有するという構成を有する。同様に上記目
的を達成するため、請求項2記載の発明は、請求項1の
構成において、透光体が石英から形成されているという
構成を有する。同様に上記目的を達成するため、請求項
3記載の発明は、請求項1の構成において、透光体が、
透光性を有する酸化アルミニウム又はサファイアで形成
されているという構成を有する。同様に上記目的を達成
するため、請求項4記載の発明は、真空排気ポンプによ
って真空排気される真空排気室の非透光性の壁に開けら
れた孔に設けられ、当該孔を気密に塞ぎつつ所定の波長
の光を真空排気室内部と外部との間で一方から又は相互
に透過せしめることが可能に設けられたビューイングポ
ートの部分に配置されるビューイングポート用補助透光
体であって、前記所定の波長の光を透過させることが可
能であるとともに、前記孔に嵌め込まれた際にその真空
排気室内部側の表面が真空排気室の壁の内面に対して同
一曲面又は同一平面を形成するような形状寸法を有する
という構成を有する。同様に上記目的を達成するため、
請求項5記載の発明は、請求項4の構成において、当該
ビューイングポート用補助透光体が石英で形成されてい
るという構成を有する。同様に上記目的を達成するた
め、請求項6記載の発明は、請求項4の構成において、
当該ビューイングポート用補助透光体は、透光性を有す
る酸化アルミニウム又はサファイアで形成されていると
いう構成を有する。
【0015】
【実施例】以下、本願発明の実施例を説明する。図1
は、本願発明の第一実施例のビューイングポートの構成
を説明する断面概略図である。図1に示すビューイング
ポートは、図9に示す従来のものと同様、真空排気室の
非透光性の壁1に開けられた孔2に対して当該孔2を塞
ぐようにして設けられており、真空排気室の壁1に取り
付けられる枠体フランジ5と、この枠体フランジ5によ
って孔2を塞ぐようにして保持される透光体3と、孔2
を通してのリークを防止する真空シール4とから主に構
成されている。
【0016】本実施例のビューイングポートが従来のも
のと異なるのは、透光体3は単純な平板状でなく、図1
に示すような断面凸状の形状になっていることである。
即ち、透光体3は、図9に示す透光体3と同じような寸
法形状のベース部31と、このベース部31の中央から
真空排気室内部側に突出した円柱状の突出部32とから
形成されている。そして、突出部32の形状寸法は、真
空排気室の壁1に開けられた孔2に丁度適合する寸法形
状となっている。このビューイングポートは、図9のも
のと同様、枠体フランジ5を真空排気室の壁1に対して
ボルト6でネジ止めすることにより取り付けられる。こ
の際、透光体3のベース部31は、図9の透光体3と同
様、枠体フランジと壁1の外面11との間に挟み込まれ
た状態となる。
【0017】そして、突出部32は孔2に嵌め込められ
た状態となる。例えば孔2は直径20mm〜150mm
程度の円形であり、突出部32は嵌め込みのための僅か
なクリアランス(例えば0.5mm)の分だけ小さい外
径の円柱状の形状である。また突出部32の高さは、孔
2の深さ(壁1の厚さ方向の長さ)に等しい。このた
め、図1に示すように、孔2に嵌め込められた状態で
は、壁1の内面10と透光体3の真空排気室内部側の表
面30即ち突出部32の先端面とが、同一の平面を形成
するようになっている。尚、本実施例のビューイングポ
ートが取り付けられる真空排気室の壁1は平坦な内面1
0を有しており、例えば直方体状の真空排気室を構成す
るようになっている。
【0018】上述のように、透光体3の真空排気室内部
側の表面30が壁1の内面10に対して同一の平面を形
成する結果、ビューイングポートの部分において鋭利な
角部が形成されることがなくなり、前述したような鋭利
な角部における薄膜の剥離の問題がなくなる。また、真
空排気室内部側から見てビューイングポートの部分に凹
部が形成されることがなくなるので、プラズマエッチン
グによってクリーニングする際に、透光体3の表面30
にプラズマが充分行き渡り、充分なクリーニング効果を
得ることができる。
【0019】クリーニングの具体的構成について説明す
ると、真空排気室内にフロン14ガス(CF4 )と酸素
ガス(O2 )を導入して、これらのガスのプラズマを形
成する。プラズマ中ではフッ素イオンやフッ素活性種が
盛んに生成され、これらの種の旺盛な化学作用によって
薄膜をエッチングするようにする。そして、真空排気室
を不図示の真空ポンプで排気することにより、エッチン
グされた薄膜は粉塵となることなく真空排気室から排出
される。
【0020】図2は、図1の実施例のビューイング装置
を使用した真空システムの一例としてのプラズマCVD
装置の概略構成を示した図である。図2のプラズマCV
D装置は、真空排気室を構成する壁1と、真空排気室内
の所定の位置に配置された基板ホルダー100と、壁1
の開口に接続するようにして設けた石英ガラス等の誘電
体よりなるプラズマソースチャンバ101と、プラズマ
ソースチャンバ101の周囲を取り囲むようにして設け
られた高周波コイル102と、プラズマを形成するガス
をプラズマソースチャンバ101内に導入するガス導入
系103と、壁1に設けられたビューイングポート10
4とから主に構成されている。
【0021】図2に示す装置は、壁1に設けられたゲー
トバルブ105を通して真空排気室内にウエハ等の基板
110を搬入して基板ホルダー100上に載置し、排気
系106によって真空排気室内を所定の圧力まで排気し
た後、ガス導入系103によって所定のガスを導入す
る。そして、整合器107を介して高周波電源108か
ら高周波コイル102に例えば13.56MHzの高周
波を供給し、高周波コイル102からプラズマソースチ
ャンバ101内にこの高周波が導入される。
【0022】これによってプラズマソースチャンバ10
1内にプラズマが形成され、このプラズマは下方の基板
110に向かって拡散する。そして、プラズマ中で所定
の気相反応等が生じ、その生成物が基板110上に薄膜
として堆積する。例えば、ガス導入系103によってモ
ノシランガスと酸素ガスとを導入してプラズマを形成す
れば、酸化硅素薄膜が基板110上に堆積する。この
際、プラズマ中の分解生成物等をモニタするため、プラ
ズマからの光を分光器に入射させて分光分析する場合が
ある。この場合には、ビューイングポート104を通し
てプラズマ発光を受光可能な位置に分光器109を配置
する。
【0023】上記のようなプラズマCVD装置の動作に
おいて、気相成長による薄膜が、基板110の表面のみ
ならず、真空排気室の壁1の内面10や透光体3の真空
排気室内部側の表面30にも堆積することが避けられな
い。しかしながら、前述の通りビューイングポートの部
分には鋭利な角部が存在しないので、堆積した薄膜の剥
離が抑制される。特に、上述した酸化硅素薄膜等の硅素
系の薄膜が堆積する場合、本実施例の透光体3は石英か
ら形成されているので、透光体3の表面30に堆積した
薄膜の剥離がさらに抑制される。なお、硅素系の薄膜が
透光体3の表面30に堆積する例としては、上記酸化硅
素薄膜のCVDの他、基板の表面に形成された酸化硅素
等の硅素系の薄膜のエッチング処理が挙げられる。エッ
チングされた硅素系の材料の一部は、真空排気室内を浮
遊して壁1や透光体3の表面30に付着して堆積する。
【0024】尚、上記プラズマCVD装置において、ヘ
リコン波プラズマを形成するように構成される場合もあ
る。この場合は、1本の棒状の部材を曲げて上下2段の
丸いループ状に形成したループ状アンテナを高周波コイ
ル102に代えてプラズマソースチャンバ101の周囲
を取り囲むように配置するとともに、そのループ状アン
テナの周囲を取り囲んでリング状の永久磁石又は電磁石
を配置し、ループ状アンテナの中心軸方向に沿って直流
磁場をプラズマソースチャンバ101内に設定するよう
に構成される。
【0025】図3は、実施例のビューイングポートの効
果を確認した実験の結果を示す図である。図3の実験で
は、上記プラズマCVD装置を用いて6インチ硅素半導
体ウエハ上に1μmの厚さにて酸化硅素薄膜を形成し
た。図3の横軸は半導体ウエハの処理枚数であり、縦軸
は酸化硅素薄膜が形成された後の半導体ウエハ表面上の
微粉末の数である。尚、微粉末は、6インチ硅素半導体
ウエハの直径140mmより内側の領域に対して、直径
0.3μm以上のものを計測した。また、図3中の折線
A(●マーカー)は、図9に示した従来のビューイング
ポートを使用した場合の微粉末数の変化であり、折線B
(■マーカー)は、上記実施例のビューイングポートを
使用した場合の微粉末の数の変化である。
【0026】折線Aでは、半導体ウエハの処理枚数が6
0枚の付近から微粉末の数が急峻的に増大しており、そ
の数は200個を越え、図には示されていないが数千個
に至っている。この従来のビューイングポートを使用し
た実験の際に、当該ビューイングポート付近を観察する
と、真空排気室の壁に開けられた孔とビューイングポー
トとの境界部分にて薄膜の剥がれが観測された。この薄
膜の剥がれが半導体ウエハ上の微粉末の急増の原因であ
ることが判明した。これに対して、折線Bは、半導体ウ
エハの処理枚数が300枚に至るまで、微粉末の数は1
00個以下である。この本実施例のビューイングポート
を使用した実験の際に、当該ビューイングポート付近を
観察すると、壁に開けられた孔とビューイングポートと
の境界部分には薄膜の剥がれは観測されなかった。
【0027】次に、本願発明のビューイングポートの第
二実施例について説明する。図4は、ビューイングポー
トの第二実施例の構成を説明する断面概略図である。図
4に示す第二実施例のビューイングポートでは、透光体
3の突出部32が、透光性を有する酸化アルミニウム又
はサファイアで形成されている。これは、上述したエッ
チングによるクリーニングの際の耐エッチング性を考慮
したものである。即ち、上述したプラズマエッチングに
よるクリーニングを行った場合、真空排気室内部側の表
面30が石英からなる場合には、エッチング作用のある
ガスによって表面30がエッチングされてしまう場合が
ある。このような場合、耐エッチング性の点で優れた酸
化アルミニウム又はサファイアからなる部材が表面30
を構成するようにしておくと、表面30のエッチングが
抑制される。尚、透光体3全体を酸化アルミニウム又は
サファイアで形成するようにしてもよいことは勿論であ
る。
【0028】次に、本願発明のビューイングポートの第
三実施例について説明する。図5は、ビューイングポー
トの第二実施例の構成を説明する断面概略図である。図
5のビューイングポートは、円筒形の真空排気室に取り
付けられるタイプのものである。円筒形の真空排気室の
場合、図5に示すように、壁1に開けられた孔2の周縁
から外方に突出させるようにしてポート取付管12が壁
1の外面11に形成される。ポート取付管12の内径
は、孔2の径に等しくなっている。そして、ポート取付
管12のフランジ部121に枠体フランジ5をネジ止め
によって固定することによりビューイングポートが取り
付けられる。透光体3のベース部31は、枠体フランジ
5とポート取付管12の先端面の間に挟み込まれた状態
となる。また、ポート取付管12の先端面には、図1の
壁1の外面11と同様に真空シール4を配置するための
周状の細い溝が形成されており、Oリング又はガスケッ
ト等からなる真空シール4が溝に嵌入されて配置されて
いる。
【0029】一方、本実施例のビューイングポートの透
光体3の突出部32は、(孔2の深さ)+(ポート取付
管12の長さ)に等しい高さを有している。そして、突
出部32の先端面30は、壁1の内面10と同じ曲率の
曲面となるよう形成されている。このため、図5に示す
ように配置した状態では、壁1の内面10と突出部32
の先端面(透光体3の真空排気室内部側の表面)30と
が同一の曲面を形成するようになっている。この結果、
前述と同様に、ビューイングポートの部分において鋭利
な角部が形成されることがなくなり、薄膜の剥離が抑制
される。また同様に、真空排気室内部側から見てビュー
イングポートの部分に凹部が形成されることがなくなる
ので、透光体3の表面30にプラズマが充分行き渡り、
充分なクリーニング効果を得ることができる。尚、この
図5の実施例においても、図4の実施例と同様、突出部
32又は透光体3全体を酸化アルミニウム又はサファイ
アで形成してもよい。
【0030】次に、請求項1及び5に記載された「同一
平面又は同一曲面を形成する」について説明する。図6
及び図7は、「同一平面又は同一曲面を形成する」の説
明図である。まず、「同一平面又は同一曲面を形成す
る」とは、上述したように、「ビューイングポートの部
分において鋭利な角部が形成されないようにする」とい
う趣旨である。この場合、壁1の内面10が平面で透光
体3の真空排気室内部側の表面30も平面である場合に
は、図1のように両者が同一平面上に位置する状態が
「同一平面を形成する」という状態となる。
【0031】但し、図6に示す壁1に開けられた孔2の
と透光体3との間のクリアランスd1があまり大きい
と、孔2の周縁及び透光体3の周縁の部分の角部が大き
く露出した状態となる。従って、クリアランスd1はな
るべく小さくしておくことが望ましく、0.5mm以下
であると好適である。この点は、図5に示す「同一の曲
面を形成する」構成の場合も同様である。
【0032】また、「同一平面又は同一曲面を形成す
る」の「同一」とは、完全に同一という意味ではなく実
質的に同一であるという意味である。例えば、壁1の内
面10と透光体3の表面30とは完全に同一な平面上に
位置するのではなく、図6に示すように、僅かな変位d
2が存在することが避けられない。しかし、このd2が
充分小さければ、両者は実質上同一平面(曲面)上とみ
なすことができ、「鋭利な角部における薄膜の剥離」が
抑制できる。つまり、「鋭利な角部における薄膜の剥
離」が抑制できる程度にd2が小さければ、「同一平面
又は曲面を形成する」に該当する。具体的には、このd
2は1mm以下とすることが好ましい。
【0033】さらに、「同一平面又は同一曲面を形成す
る」には、一方が平面で他方が曲面であったり、異なる
種類の曲面であったりする場合も存在する。例えば、図
7に示す通り、真空排気室の壁1の内面10が円筒面状
であるが、透光体3の表面30が平面である場合もあ
る。つまり、真空排気室の径が大きくて内面10の曲率
が大きい場合には、孔2を塞ぐ透光体3の表面30を平
面で近似しても、「鋭利な角部が形成されないようにす
る」との構成が達成できる場合がある。具体的には、壁
1の内面10の曲率半径rに対する孔2の開口の直径R
との比R/rが0.1程度以下であれば、平面で近似し
て良いであろう。
【0034】また、透光体3の表面30にレンズ作用を
与えるため、当該表面30を所定の曲面とする場合があ
るが、このような場合、壁1の内面10と透光体3の表
面30とは異種の面(円筒面又は平面と球面)となる場
合が多い。このような場合にも、壁1の内面10と透光
体3の表面30との境界部分に形成される凹凸の大きさ
が「薄膜の剥離」を抑制できる程度に充分小さければ、
両者は「同一平面又は同一曲面を形成する」として良
い。
【0035】次に、本願のビューイングポート用補助透
光体の発明の実施例について説明する。上記ビューイン
グポートの発明の実施例では、透光体3の形状を変更
し、突出部32が孔を塞いでその先端の表面30が壁1
の内面10と「同一平面又は同一曲面を形成する」よう
にしている。しかし、透光体3の形状を既存のものから
変更せず、別の透光体(補助透光体)300を配置する
ことでも同様の効果を得ることができる。
【0036】図8は、このビューイングポート用補助透
光体の発明の実施例について説明した断面概略図であ
る。図8と図9を対比すると分かるように、この発明の
実施例では、ビューイングポートを構成する枠体フラン
ジ5や透光体3は従来のものと全く同一である。本実施
例は、既存のビューイングポートを真空排気室の壁1に
取り付けた状態において、孔2の部分に形成される凹部
を丁度塞ぐような形状寸法の透光体を補助透光体300
として別途用意するものである。例えば孔2が断面円形
である場合、孔2の直径Rより僅かに小さい直径で、孔
2の凹部の深さDに相当する高さである円柱状の補助透
光体300を用意し、これを孔2の凹部に嵌め込んで孔
2を塞ぐようにする。この結果、この実施例でも、補助
透光体300の真空排気室内部側の表面30と壁1の内
面10とは、「同一平面又は同一曲面を形成する」状態
となり、前述した発明と同様の効果が得られるのであ
る。
【0037】そして、この補助透光体300の発明の実
施例においても、補助透光体300は、石英で形成して
もよいし、酸化アルミニウム又はサファイアで形成して
もよい。尚、前記した実施例の場合も含め、石英には、
結晶性及び非晶質の双方を含む。また、壁1の内面10
が円筒面である場合、補助透光体300の表面は同じ曲
率の円筒面で形成すると好適であるし、図6及び図7を
使用して行った「同一平面又は同一曲面を形成する」に
ついての説明が、同様にこの補助透光体300について
も該当する。尚、このような補助透光体300の場合、
既存のビューイングポートを取り替える必要がないの
で、前述の効果を安価なコストで得ることができる。
【0038】上記各実施例のビューイングポート又はビ
ューイングポート用透光体の他の使用例としては、上記
プラズマCVD装置の他、窒化チタニウム等の薄膜を作
成するスパッタリング装置、さらには、ドライエッチン
グ等が挙げられる。このような真空システムにおいて真
空排気室の内部を観察したり真空排気室に外部から光を
照射したりする場合には、上記ビューイングポート又は
ビューイングポート用補助透光体が非常に有効である。
【0039】
【発明の効果】以上説明した通り、本願の請求項1記載
のビューイングポートによれば、ビューイングポートが
内面に薄膜が堆積する真空排気室に壁に取り付けられる
場合であっても、ビューイングポートの部分における薄
膜の剥離が抑制される。また、ビューイングポートの部
分に対してもエッチングによるクリーニングが充分行え
るので、クリーニングが不充分に終わって薄膜が残留す
るようなことがない。また、請求項2の発明によれば、
上記請求項1の効果に加え、透光体の真空排気室内部側
の表面に硅素系の薄膜が堆積する場合、堆積した薄膜が
さらに剥離しづらいものとなるという効果が得られる。
また、請求項3の発明によれば、上記請求項1の効果に
加え、エッチングによるクリーニングを行って透光体の
真空排気室内部側の表面に堆積した薄膜を除去する場合
でも、表面がエッチングされて削られることが少ないと
いう効果が得られる。また、請求項4の発明によれば、
請求項1の発明と同様、薄膜の剥離が抑制されるととも
にエッチングによるクリーニングが充分行えるという効
果を有する。また、既存のビューイングポートを取り替
える必要がないので、前述の効果を安価なコストで得る
ことができるという効果もある。また、請求項5の発明
によれば、上記請求項4の発明の効果に加え、補助透光
体の真空排気室内部側の表面に硅素系の薄膜が堆積する
場合、堆積した薄膜がさらに剥離しづらいものとなると
いう効果が得られる。さらに、請求項6の発明によれ
ば、上記請求項4の効果に加え、エッチングによるクリ
ーニングを行って補助透光体の真空排気室内部側の表面
上の薄膜を除去する場合でも、表面がエッチングされて
削られることが少ないという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の第一実施例のビューイングポートの
構成を説明する断面概略図である。
【図2】図1の実施例のビューイング装置を使用した真
空システムの一例としてのプラズマCVD装置の概略構
成を示した図である。
【図3】実施例のビューイングポートの効果を確認した
実験の結果を示す図である。
【図4】ビューイングポートの第二実施例の構成を説明
する断面概略図である。
【図5】ビューイングポートの第二実施例の構成を説明
する断面概略図である。
【図6】「同一平面又は同一曲面を形成する」の説明図
である。
【図7】「同一平面又は同一曲面を形成する」の説明図
である。
【図8】ビューイングポート用補助透光体の発明の実施
例について説明した断面概略図である。
【図9】従来のビューイングポートの構成例を示したも
のである。
【符号の説明】
1 真空排気室の壁 10 内面 2 孔 3 透光体 30 表面 300 補助透光体 4 真空シール 5 枠体フランジ 6 ボルト

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真空排気ポンプによって真空排気される
    真空排気室の非透光性の壁に開けられた孔に設けられ、
    当該孔を気密に塞ぎつつ所定の波長の光を真空排気室内
    部と外部との間で一方から又は相互に透過せしめること
    が可能に設けられるビューイングポートにおいて、 前記真空排気室の壁の孔に嵌め込められるとともに前記
    所定の波長の光を透過させる透光体を備え、この透光体
    は、その真空排気室内部側の表面が真空排気室の壁の内
    面に対して、同一曲面又は同一平面を形成する寸法形状
    を有することを特徴とするビューイングポート。
  2. 【請求項2】 前記透光体が石英から形成されているこ
    とを特徴とする請求項1記載のビューイングポート。
  3. 【請求項3】 前記透光体は透光性を有する酸化アルミ
    ニウム又はサファイアからなる形成されている請求項1
    項記載のビューイングポート。
  4. 【請求項4】 真空排気ポンプによって真空排気される
    真空排気室の非透光性の壁に開けられた孔に設けられ、
    当該孔を気密に塞ぎつつ所定の波長の光を真空排気室内
    部と外部との間で一方から又は相互に透過せしめること
    が可能に設けられたビューイングポートの部分に配置さ
    れるビューイングポート用補助透光体であって、前記所
    定の波長の光を透過させることが可能であるとともに、
    前記孔に嵌め込まれた際にその真空排気室内部側の表面
    が真空排気室の壁の内面に対して同一曲面又は同一平面
    を形成するような形状寸法を有することを特徴とするビ
    ューイングポート用補助透光体。
  5. 【請求項5】 石英で形成されていることを特徴とする
    請求項4記載のビューイングポート用補助透光体。
  6. 【請求項6】 透光性を有する酸化アルミニウム又はサ
    ファイアで形成されていることを特徴とする請求項4記
    載のビューイングポート用補助透光体。
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