JPH0832710B2 - トリシクロデカン基を含有するシロキサンの(メタ)アクリル酸エステル - Google Patents

トリシクロデカン基を含有するシロキサンの(メタ)アクリル酸エステル

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JPH0832710B2
JPH0832710B2 JP62239073A JP23907387A JPH0832710B2 JP H0832710 B2 JPH0832710 B2 JP H0832710B2 JP 62239073 A JP62239073 A JP 62239073A JP 23907387 A JP23907387 A JP 23907387A JP H0832710 B2 JPH0832710 B2 JP H0832710B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はトリシクロデカン基を含有するシロキサンの
(メタ)アクリル酸エステル、その製造方法、および、
その歯科用材料における単量体としての使用に関するも
のである。
西ドイツ公告明細書(DE−A)第2,922,932号は、3
−メタクリロイルオキシプロピルトリアルコキシシラン
の加水分解生成物より製造する歯科用充填材料を開示し
ている。
西ドイツ公告明細書(DE−A)第3,038,153号は、メ
タクリル酸メチル、シラン化合物たとえば3−メタクリ
ロイルオキシプロピルトリエトキシシランおよび不飽和
カルボン酸より得られる補綴基盤(prosthesis base)
材料を記載している。
しかし、公知の材料の機械的特性が妥当でないため
に、ポリシロキサンは歯科用材料における基礎材として
の実用から除外されている。
式中、 R1およびR2は同一であっても異なっていてもよく、水
素、低級アルキル、ハロゲンまたはトリフルオロメチル
を表し、 R3は低級アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルア
ルキルまたは置換されていることもあるアリールもしく
はアラールキルを表し、 Zは基 {この基において、 R12およびR13は同一であっても異なっていてもよく、水
素またはメチルを表し、 pは0ないし20の整数を表し、 Qは単結合を表すか、または、式 [この式において、 Wはアルキレン鎖を表すか、または、式 (ここで、 Eは2価の、2ないし24個の炭素原子を有する直鎖の、
もしくは枝分かれのある脂肪族基、6ないし26個の炭素
原子を有する芳香族基、7ないし26個の炭素原子を有す
る芳香脂肪族基または6ないし26個の炭素原子を有する
環状脂肪族基であって、その脂肪族基、芳香族基、芳香
脂肪族基および/または環状脂肪族基が1または2個の
酸素橋を含有することも可能であり、また、その脂肪族
基、芳香族基、芳香脂肪族基および/または環状脂肪族
基の幾つかが、置換されていることもあるメチレン基を
経由して結合していることも可能であるものであり、 Gは3ないし10個の炭素原子を有し、1ないし3個の酸
素橋を含有していてもよく、また、1ないし4個の付加
的な(メタ)アクリロイルオキシ基により置換されてい
てもよい直鎖の、または枝分かれのある2価の脂肪炭化
水素基を表す) の基を表す] の基を表す} を表し、 Aはm個の式 の構造要素と末端基 [これらの式において、 R4、R5、R6、R7、R8およびR9は同一であっても異なって
いてもよく、低級アルキル、シクロアルキル、シクロア
ルキルアルキルまたは置換されていることもあるアリー
ルもしくはアラールキルを表し、 また、 基R5、R7およびR8は、択一的に、基 (ここで、 R1、R2およびZは基の意味を有する)を表してもよく、 R10は低級アルキルを表し、 構造要素の総数mは相互に独立に0ないし600の整数を
表す] とよりなるシロキサン鎖を表し、 BはAと同一の意味範囲を有し、その基R4ないしR10
がA鎖とB鎖とで異なっていてもよいものであるか、ま
たは、 低級アルキルを表す の、新規な、トリシクロデカン基を含有するシロキサン
の(メタ)アクリル酸エステルが見いだされた。
本件新規な、トリシクロデカン基を含有するシロキサ
ンの(メタ)アクリル酸エステルは、重合後に、歯科用
材料に対する要求に合致するプラスチックスとなる。特
に、これらは重合収縮が極めて小さく、また、優れた機
械的性質と口腔内環境における物理的、および化学的分
解に対する高度の安定性とを示す。驚くべきことには、
たとえばジシロキサンのような低シロキサン含量におい
ては、この単量体は低粘度をも示すものである。
本発明の関連では、各置換基は一般に以下の意味を有
する。
低級アルキルは1ないし約6個の炭素原子を有する直
鎖の、または枝分かれのあるアルキル基を表すことがで
きる。挙げ得る例はメチル、エチル、n−プロピル、イ
ソプロピル、n−ブチル、イソブチル、n−ペンチル、
イソペンチル、n−ヘキシルおよびイソヘキシルであ
る。好ましい低級アルキル基はメチルおよびエチルであ
る。
ハロゲンはフッ素、塩素、臭素またはヨウ素を、好ま
しくはフッ素または塩素を表すことができる。
シクロアルキルは5ないし7個の炭素原子を有する環
状の、好ましくは単環式の炭化水素基を表すことができ
る。挙げ得る例はシクロペンチル、シクロヘキシルおよ
びシクロヘプチルである。シクロペンチルおよびシクロ
ヘキシルが好ましい。
シクロアルキルアルキルは6ないし13個の炭素原子を
有する基であって、直鎖の、または枝分かれのあるアル
キル基(C1ないしC6)がシクロアルキル基(C5ないし
C7)により置換されていてもよいものを表すことができ
る。挙げ得る例はシクロヘキシルメチル、2−シクロヘ
キシル−1−エチル、シクロヘプチルメチルおよび2−
シクロヘプチル−1−エチルである。シクロヘキシルメ
チルおよび2−シクロヘキシル−1−エチルが好まし
い。
アリールは6ないし12個の炭素原子を有する芳香族炭
化水素基を表すことができる。挙げ得る例はフェニル、
ナフチルおよびビフェニルである。フェニルが好まし
い。
アラールキルは7ないし18個の炭素原子を有する基で
あって、直鎖の、または枝分かれのあるアルキル基(C1
ないしC6)が芳香族基(C6ないしC12)により置換され
ていてもよいものを表すことができる。挙げ得る例はベ
ンジル、フェニルエチルおよびフェニルプロピルであ
る。ベンジルが好ましい。
アリールおよびアラールキル基は置換されていてもよ
い。挙げ得る置換基の例は低級アルキル(C1ないし
C6)、アリール(C6ないしC12)およびハロゲン、好ま
しくはフッ素および塩素である。
シロキサン鎖(A)はm個の式 の構造要素と末端基 これらの式において、 置換基R4ないしR10は上記の意味を有する とよりなる。
上記の構造要素はランダムに分布していても、より大
きな構造領域(ブロック)に集合していてもよい。シロ
キサン鎖が単一の型の構造要素のみよりなるものであっ
てもよい。
アルキレン鎖(W)は一般に、2ないし10個の炭素原
子を有する直鎖の、または枝分かれのある2価の炭化水
素基を表す。2ないし6個の炭素原子を有するアルキレ
ン鎖が好ましい。以下のアルキレン鎖を例として挙げ得
る:エチレン、プロピレン、イソプロピレン、1−メチ
ル−1,3−プロピレンおよび1,2−ジメチル−1,3−プロ
ピレン。
直鎖の、または枝分かれのある2価の脂肪族基Eは2
ないし24個の炭素原子を、好ましくは2ないし12個の炭
素原子を有する炭化水素基を表すことができる。以下の
2価の脂肪族基を例として挙げ得る:エチレン、プロピ
レン、1,4−テトラメチレン、1,6−ヘキサメチレンまた
は2,2,4−トリメチル−1,6−ヘキサメチレンおよび異性
体。
2価の芳香族基Eは6ないし26個の、好ましくは6な
いし18個の炭素原子を有する炭化水素基を表すことがで
きる。以下の芳香族基を例として挙げ得る: 2価の芳香脂肪族基Eは直鎖の、または枝分かれのあ
る脂肪族部分と芳香族部分とを有し、7ないし20個の炭
素原子を有する炭化水素基を表すことができ、芳香族部
分は好ましくは6ないし12個の炭素原子を含有し、脂肪
族部分は好ましくは1ないし8個の炭素原子を含有す
る。以下の芳香脂肪族基を例として挙げ得る。
2価の環状脂肪族基Eは6ないし26個の、好ましくは
6ないし14個の炭素原子を有する炭化水素基を表すこと
ができる。以下は例として挙げ得るものである。
上記の芳香族基、芳香脂肪族基および/または環状脂
肪族基の幾つか(好ましくは1ないし3個)は、置換さ
れていることもあるメチレン基を経由して結合していて
もよい。
置換されていることもあるメチレン基は、たとえば の基である。
2価の炭化水素基Gは3ないし15個の炭素原子を、好
ましくは3ないし10個の炭素原子を有する直鎖の、また
は枝分かれのある脂肪族炭化水素基を表すことができ
る。基Gは任意に1ないし3個の酸素橋を、好ましくは
1または2個の酸素橋を含有することができる。また、
基Gは1ないし4個の、好ましくは1または2個の(メ
タ)アクリル酸エステル基により置換されていることも
可能である。以下の基を例として挙げ得る。
一般に、シロキサン鎖は全数(m)0ないし600、好
ましくは0ないし200、特に好ましくは0ないし50個の
構造要素よりなる。構造要素の数(m)が0であり、B
が低級アルキルを表す場合には、シロキサン鎖は末端基
のみよりなる(ジシロキサン)。
本発明記載の方法には、全ケイ素原子の0.5ないし100
モル%、特に10ないし100モル%がトリシクロ[5.2.1.0
2.6]−デカニル基により置換されていることが好まし
い。
本発明の関連では、好ましいトリシクロデカン基含有
シロキサンの(メタ)アクリル酸エステルは式 式中、 R1およびR2は同一であっても異なっていてもよく、水
素、低級アルキル、ハロゲンまたはトリフルオロメチル
を表し、 R3が低級アルキル、シクロアルキル(C5ないしC7)、
シクロアルキルアルキル(C6ないしC13)または置換さ
れていることもあるアリール(C6ないしC12)もしくは
アラールキル(C7ないしC18)を表し、 Zは基 {この基において、 R12およびR13は同一であっても異なっていてもよく、
水素またはメチルを表し、 pは0ないし20の整数を表し、 Qは単結合を表すか、または、式 [この式において、 Wは2ないし10個の炭素原子を有するアルキレン鎖を
表すか、または、式 (ここで、 Eは2価の、2ないし12個の炭素原子を有する直鎖
の、もしくは枝分かれのある脂肪族基、6ないし18個の
炭素原子を有する芳香族基または6ないし14個の炭素原
子を有する環状脂肪族基であって、その脂肪族基、芳香
族基および/または環状脂肪族基が1または2個の酸素
橋を含有することも可能であり、また、その脂肪族基、
芳香族基および/または環状脂肪族基の幾つかが、置換
されていることもあるメチレン基を経由して結合してい
ることも可能であるものであり、 Gは3ないし10個の炭素原子を有し、1ないし3個の酸
素橋を含有していてもよく、また、1または2の付加的
な(メタ)アクリロイルオキシ基により置換されていて
もよい直鎖の、または枝分かれのある2価の脂肪族炭化
水素基を表す) の基を表す] の基を表す} を表し、 Aはm個の式 の構造要素と末端基 [これらの式において、 R4、R5、R6、R7、R8およびR9は同一であっても異なって
いてもよく、低級アルキル、シクロアルキル(C5ないし
C7)、シクロアルキルアルキル(C6ないしC13)または
置換されていることもあるアリール(C6ないしC12)も
しくはアラールキル(C7ないしC18)を表し、 また、 基R5、R7およびR8は、択一的に、基 (ここで、 R1、R2およびZは上記の意味を有する)を表してもよ
く、 R10は低級アルキルを表し、 構造要素の総数mは相互に独立に0ないし200の整数を
表す] とよりなるシロキサン鎖を表し、 BはAと同一の意味範囲を有し、その基R4ないしR10
A鎖とB鎖とで異なっていてもよいものであるか、また
は、 低級アルキルを表す のものである。
さらに、特に好ましいトリシクロデカン基含有シロキ
サンの(メタ)アクリル酸エステルは式 式中、 R1およびR2は同一であっても異なっていてもよく、水
素または低級アルキルを表し、R3が低級アルキル、シク
ロアルキル(C5ないしC7)、シクロアルキルアルキル
(C6ないしC10)または置換されていることもあるアリ
ール(C6ないしC11)もしくはアラールキル(C7ないしC
11)を表し、 Zは基 {この基において、 R12およびR13は同一であっても異なっていてもよく、
水素またはメチルを表し、 pは0ないし4の整数を表し、 Qは単結合を表すか、または、式 [この式において、 Wは2ないし6個の炭素原子を有するアルキレン鎖を表
すか、または、式 (ここで、 Eは2価の、2ないし8個の炭素原子を有する直鎖の、
もしくは枝分かれのある脂肪族基または6ないし14個の
炭素原子を有する環状脂肪族基を表し、 Gは3ないし10個の炭素原子を有し、1個の酸素橋を含
有していてもよく、また、1または2個の付加的な(メ
タ)アクリロイルオキシ基により置換されていてもよい
直鎖の、または枝分かれのある2価の脂肪族炭化水素基
を表す) の基を表す] の基を表す} を表し、 Aはm個の式 の構造要素と末端基 [これらの式において、 R4、R5、R6、R7、R8およびR9は同一であっても異なって
いてもよく、低級アルキル、シクロアルキル(C5ないし
C7)、シクロアルキルアルキル(C6ないしC10)または
置換されていることもあるアリール(C6ないしC11)も
しくはアラールキル(C7ないしC11)を表し、 また、 基R5、R7およびR8は、択一的に、基 (ここで、 R1、R2およびZは上記の意味を有する)を表してもよ
く、 R10は低級アルキルを表し、 構造要素の総数mは相互に独立に0ないし200の整数を
表す] とよりなるシロキサン鎖を表し、 BはAと同一の意味範囲を有し、その上記R4ないしR10
がA鎖とB鎖とで異なっていてもよいものであるか、ま
たは、 低級アルキルを表す のものである。
以下のトリシクロデカン基を含有するシロキサンの
(メタ)アクリル酸エステルを、例として挙げ得る。
また、式 式中、 R1およびR2は同一であっても異なっていてもよく、水
素、低級アルキル、ハロゲンまたはトリフルオロメチル
を表し、 R3は低級アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルア
ルキルまたは置換されていることもあるアリールもしく
はアラールキルを表し、 R13は水素またはメチルを表し、 pは0ないし20の整数を表し、 Aはm個の式 の構造要素と末端基 [これらの式において、 R4、R5、R6、R7、R8およびR9は同一であっても異なって
いてもよく、低級アルキル、シクロアルキル、シクロア
ルキルアルキルまたは置換されていることもあるアリー
ルもしくはアラールキルを表し、 また、 基R5、R7およびR8は、択一的に、基 (ここで、 R1、R2およびZは上記の意味を有する)を表してもよ
く、 R10は低級アルキルを表し、 構造要素の総数mは相互に独立に0ないし600の整数を
表す] とよりなるシロキサン鎖を表し、 BはAと同一の意味範囲を有し、その基R4ないしR10
A鎖とB鎖とで異なっていてもよいものであるか、また
は、 低級アルキルを表す のポリ{ヒドロキシ(アルキレンオキシ)メチルトリシ
クロ[5.2.1.02.6]デカニル}シロキサンを、 式中のQが単結合を表す化合物を製造する場合には、式 式中、 R12は水素またはメチルを表し、 R14は水酸基、塩素、メトキシ、エトキシ または(メタ)アクリロイルオキシを表すの(タメ)
アクリル酸誘導体を用いてエステル化し、 また、 式中のQが式 式中、 Wはアルキレン鎖を表す の基を表す化合物を製造する場合には式 式中、 R12およびWは上記の意味を有する のイソシアン酸エステルと、不活性溶剤中で反応させ、 また、 式中のQが式 式中、 Eは2価の、2ないし24個の炭素原子を有する直鎖
の、もしくは枝分かれのある脂肪族基、6ないし26個の
炭素原子を有する芳香族基、7ないし26個の炭素原子を
有する芳香脂肪族基または6ないし26個の炭素原子を有
する環状脂肪族基であって、その脂肪族基、芳香族基、
芳香脂肪族基および/または環状脂肪族基が1または2
個の酸素橋を含有することも可能であり、また、その脂
肪族基、芳香族基、芳香脂肪族基および/または環状脂
肪族基の幾つかが、置換されていることもあるメチレン
基を経由して結合していることも可能であるものであ
り、 Gは3ないし15個の炭素原子を有し、1ないし3個の酸
素橋を含有していてもよく、また、1ないし4個の付加
的な(メタ)アクリロイルオキシ基により置換されてい
てもよい直鎖の、または枝分かれのある2価の脂肪族炭
化水素基を表す の基を表す化合物を製造する場合には、式 O=C=N−E−N=C=O (V) 式中、 Eは上記の意味を有する のジイソシアネート1モルと式 式中、 GおよびR12は上記の意味を有するの(メタ)アクリ
ル酸ヒドロキシアルキル1モルとの付加反応の生成物
と、VとVIとの付加生成物のNCO基とIIのOH基との間に
化学量論的当量を成立させて、不活性溶剤中で反応させ
ることを特徴とする式 式中、 R1、R2、R3、AおよびBは上記の意味を有し、 Zは基 {この基において、 R12およびR13は同一であっても異なっていてもよく、水
素またはメチルを表し、pは0ないし20の整数を表し、 Qは単結合を表すか、または、式 [この式において、 Wはアルキレン鎖を表すか、または、式 (ここで、 Eは2価の、2ないし24個の炭素原子を有する直鎖
の、もしくは枝分かれのある脂肪族基、6ないし26個の
炭素原子を有する芳香族基、7ないし26個の炭素原子を
有する芳香脂肪族基または6ないし26個の炭素原子を有
する環状脂肪族基であって、その脂肪族基、芳香族基、
芳香脂肪族基および/または環状脂肪族基が1または2
個の酸素橋を含有することも可能であり、また、その脂
肪族基、芳香族基、芳香脂肪族基および/または環状脂
肪族基の幾つかが、置換されていることもあるメチレン
基を経由して結合していることも可能であるものであ
り、 Gは3ないし15個の炭素原子を有し、1ないし3個の酸
素橋を含有していてもよく、また、1ないし4個の付加
的な(メタ)アクリロイルオキシ基により置換されてい
てもよい直鎖の、または枝分かれのある2価の脂肪炭化
水素基を表す) の基を表す) の基を表す} を表す のトリシクロデカン基を含有するシロキサンの(メタ)
アクリル酸エステルの製造方法も見いだされた。
本発明記載の方法は次式により示すことができる。
式中、 R1およびR2は同一であっても異なっていてもよく、水
素、低級アルキル、ハロゲンまたはトリフルオロメチル
を表し、 R3は低級アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルア
ルキルまたは置換されていることもあるアリールもしく
はアラールキルを表し、 R13は水素またはメチルを表し、 pは0ないし20の整数を表し、 Aはm個の式 の構造要素と末端基 [これらの式において、 R4、R5、R6、R7、R8およびR9は同一であっても異なって
いてもよく、低級アルキル、シクロアルキル、シクロア
ルキルアルキルまたは置換されていることもあるアリー
ルもしくはアラールキルを表し、 また、 基R5、R7およびR8は、択一的に、基 (ここで、 R1、R2、およびpは上記の意味を有する)を表してもよ
く、 R10は低級アルキルを表し、 構造要素の数mは相互に独立に0ないし600の整数を表
す] とよりなるシロキサン鎖を表し、 BはAと同一の意味範囲を有し、その基R4ないしR10
A鎖とB鎖とで異なっていてもよいものであるか、また
は、 低級アルキルを表す のポリ{ヒドロキシ(アルキレンオキシ)メチルトリシ
クロ[5.2.1.02.6]デカニル}シロキサンは、まず、式 式中、 R1、R2およびR3は上記の意味を有し、Xは加水分解可
能な基を表し、 Yは低級アルキルを表し、 nは数0または1を表す のトリシクロ[5.2.1.02.6]デセニルシランを水および
縮合触媒の存在下に単独縮合させるか、または、シラン
(VII)を式 のジオルガノシランと共縮合させ、 続いて、nが0である場合には式 のトリオルガノシランと反応させ、 [ここで、 X、R4、R6、R9およびR10は上記の意味を有し、 R5′、R7′およびR8′は同一であっても異なっていても
よく、低級アルキル、シクロアルキル、シクロアルキル
アルキル、または置換されていることもあるアリールも
しくはアラールキルを表すか、または、 択一的に基 (式中、 R1およびR2は上記の意味を有する) を表し、 シランVIIの単独縮合後の、またはシランVIIとシランVI
IIおよび/またはIXとの共縮合後のシランVIIとシラン
Xとのモル比は0.5またはそれ以上であり、 式VIIのシラン1モルあたりmモルのシランVIIIおよび
/またはIXを共縮合に使用し、 mは上記の意味を有する。] ついで、生成するポリ(トリシクロ[5.2.1.02.6]デ
セニル)シロキサンを、ヒドロホルミル化触媒の存在下
に一酸化炭素および水素(約1:1の比)と反応させ、 生成するホルミル誘導体を次の段階でヒドロキシメチル
誘導体に還元し、 生成するヒドロキシメチル誘導体を適宜に(p>0の場
合)、ヒドロキシメチル基1モルあたりpモルの式 式中、 R13およびpは上記の意味を有する の酸化アルキレンと、塩基性触媒の存在下に反応させる
ことにより製造し得る。
この製造方法は次式により示すことができる。
トリシクロ[5.2.1.02.6]デセニルシラン類(VII)
はそれ自体は公知の物質である(ケミカルアブストラク
ツ(Chem.Abstr.)94,15799および85,143 184、77,8857
3)。本件トリシクロ[5.2.1.02.6]デセニルシランは
加水分解可能な基を有し、これは縮合中に開裂する。例
として挙げ得る加水分解可能な基はハロゲン(塩素、臭
素およびヨウ素、好ましくは塩素)、アルコキシ(C1
いしC6、好ましくはメトキシおよびエトキシ)、アシル
オキシならびにジアルキルアミノ(アルキルは好ましく
はメチルおよびエチル)である。
本件トリシクロ[5.2.1.02.6]デセニルシランは、た
とえば、3(4),8−トリシクロ[5.2.1.02.6]デカジ
エン誘導体をハイドロシリル化触媒、たとえばH2PtCl6
の存在下に適当なハイロドジェンシランと反応させるこ
とにより製造し得る。
ジオルガノシラン(VIIIおよびIX)は市販されている
か、または、R5′およびR7′がトリシクロ[5.2.1.
02.6]デセニル基を表す場合には、3(4),8−トリシ
クロ[5.2.1.02.6]デカジエン誘導体をハイドロジェン
シラン、たとえばメチルジクロロシランと反応させるこ
とにより製造し得る。以下のジオルガノシランを例とし
て挙げ得る。
ジメチルジクロロシラン、ジメトキシジメチルシラ
ン、メチルエチルジクロロシラン、メチルフェニルジメ
トキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、(2−シ
クロヘキシルエチル−1−イル)−エチルジクロロシラ
ン、ジブチルジメトキシシラン、ジ−n−プロピルジク
ロロシラン、メチルトリシクロ[5.2.1.02.6]デセニル
ジクロロシランおよびメチルトリシクロ[5.2.1.02.6
デセニルジメトキシシラン。
トリオルガノシラン(X)は市販されているか、また
は、R8′がトリシクロ[5.2.1.02.6]デセニル基を表す
場合には、VIIIおよびIXに関して記述したものと類似の
方法により製造することができる。
以下のトリオルガノシランを例として挙げ得る:トリ
メチルクロロシラン、トリメチルメトキシシラン、ジエ
チルプロピルエトキシシラン、ジフェニルメチルメトキ
シシラン、トリシクロ[5.2.1.02.6]デセニルジメチル
クロロシランおよびトリシクロ[5.2.1.02.6]デセニル
ジメチルメトキシシラン。
本件単独縮合/共縮合用の縮合触媒(ノル(W.Noll)
シリコーンの化学と技術(hemie und Technologie der
Silicone)、化学出版(Verlag Chemie)(1968))
は、たとえばハロゲン化水素酸;硫酸;アルカリ金属
塩、アルカリ金属およびアルカリ土類金属の水酸化物、
炭酸塩および酸化物;トリフルオロ酢酸、パーフルオロ
ブタンスルホン酸ならびに酢酸である。
本件単独縮合/共縮合は一般に、大気圧で、−20ない
し+80℃の温度で、過剰の水とともに、縮合触媒の存在
下に実施し、たとえばハロゲノシランの場合には、触媒
は、加水分解の過程で工程中で形成される。本件単独縮
合または共縮合は水溶性の、または水不溶性の溶剤の存
在下に実施することもできる。以下の溶剤を例として挙
げ得る:トルエン、ジクロロメタン、クロロホルム、ジ
エチルエーテル、テトラヒドロフラン、メチルエチルケ
トン、アセトン、ヘキサン、エタノール、イソプロパノ
ール、メタノールおよび酢酸エチル。
nが0である場合には、トリシクロ[5.2.1.02.6]デ
セニルシランVIIの単独縮合ののちに、また、ジオルガ
ノシランVIIIおよび/またはIXとの共縮合ののちに、水
相を分離し、反応混合物を不活性溶剤中で、上記の型の
酸性または塩基性触媒、好ましくはパーフルオロブタン
スルホン酸との平衡に達せしめる。この平衡の間に、最
初に生成した環状の、および線形のポリシロキサンが、
比較的高い均一性と比較的高い分子量とを有する線形の
ポリシロキサンの混合物に転化する。反応の過程は、た
とえば粘度の測定により追跡することができる。
この平衡段階ののちに、シラノール末端基を有するポ
リシロキサンが主として生成する。続いて、存在するシ
ラノール末端基をトリオルガノシロキシ末端基に転化さ
せるために、このポリシロキサンを、縮合触媒の存在下
にトリオルガノシランXと反応させる。
トリオルガノシランXを直接に単独縮合/共縮合に使
用することも可能であり、これは連鎖停止剤として作用
し、トリオルガノシロキシ末端基としてポリシロキサン
中に導入される。
式VII中のnが1である場合には、すなわち、トリシ
クロ[5.2.1.02.6]デセニルシランVIIが1個のみの加
水分解可能な基を有する場合には、単独縮合ではnが1
であるこの型のシランVIIより対応するジシロキサンが
生成し、式VIIIおよび/またはIXのジオルガノシランと
の共縮合の場合には既にシランVIIのシリル基を末端基
として含有するポリシロキサンが生成するのであるか
ら、トリオルガノシランXとの反応は不必要である。
ポリ−(トリシクロ[5.2.1.02.6]デセニル)化合物
よりホルミル誘導体を形成するその後の反応は、一般
に、ヒドロホルミル化触媒の存在下に、一酸化炭素およ
び水素との間で実施する。一酸化炭素と水素とは一般に
約1:1の比で使用する。
使用するヒドロホルミル化触媒は一般にロジウム触媒
である(フーベン・ワイル(Houben−Weyl)“有機化学
の方法(Methoden der organischen Chemie),巻E3,ペ
ージ180ff.(1983))。たとえば、いわゆるウィルキン
ソン錯体またはビス−(ジカルボニルクロロロジウム)
が好ましい。たとえば5%のロジウムを酸化アルミニウ
ムに担持させたものを含有する不均一触媒が特に好まし
い。
一般に、トリシクロ[5.2.1.02.6]デセニル基1モル
あたり10-3ないし10-7モルの、好ましくは10-3ないし10
-5モルのロジウムを使用する。
本件ヒドロホルミル化は一般に30ないし250バールの
範囲の一酸化炭素/水素圧で、50ないし180℃、好まし
くは70ないし150℃の温度範囲で実施する。
本件ヒドロホルミル化は好ましくは溶剤の存在下に実
施する。例として挙げ得る溶剤はメチルシクロヘキサ
ン、トルエンおよびキシレンである。
生成する本発明記載のホルミル化合物はそれ自体は公
知の様式で、たとえば溶剤を除去し、吸着剤で精製する
ことにより単離し得る。
ホルミル化合物よりアルコールを形成する水素化は、
水素化触媒の存在下に、5ないし250バール、好ましく
は50ないし200バールの水素圧で、20ないし180℃、好ま
しくは60ないし150℃の温度範囲で、不活性溶剤、たと
えば飽和炭化水素または脂肪族アルコール中で実施す
る。例として挙げ得る飽和炭化水素は:シクロヘキサ
ン、n−ヘキサン、n−ヘプタンおよびメチルシクロヘ
キサンである。適当なアルコールは低級アルコール、た
とえばメタノール、エタノール、イソプロパノール、n
−プロパノールおよびn−ブタノールである。溶剤とし
ては脂肪族アルコールが好ましい。
水素化触媒は、たとえば、塩もしくは錯体の形状で、
または担持触媒の形状で使用する遷移金属である。以下
の水素化触媒を例として挙げ得る:トリス(トリフェニ
ルホスフィン)クロロロジウム、ラネーニッケル、ビス
(ジカルボニルクロロロジウム)および5%酸化アルミ
ニウム担持ロジウムである。
水素化を加速するために、適宜に活性化剤を添加する
こともできる。適当な活性化剤は、たとえば:水酸化ナ
トリウム、トリエチルアミン、トリ−n−ブチルアミ
ン、ピリジンおよびヘキサクロロ白金酸である。触媒は
ホルミル基1モルあたり金属1ないし10-6モル、好まし
くは10-1ないし10-4モルの量で使用する。活性化剤は金
属1モルあたり10-1ないし10-6モルの量で使用する。
水素化はIRスペクトル法により追跡し、全てのホルミ
ル基の定量的な還元が達成されるまで継続する。
水素化が完了したところで、生成したポリ(ヒドロキ
シメチルトリシクロ[5.2.1.02.6]デカニル)シロキサ
ンから、過により、および/または吸着剤たとえばセ
ライト(Celite )、シリカゲルもしくは酸化アルミニ
ウムを用いて触媒および不純物を除去することができ、
真空中で溶剤を除去することができ、真空中で溶剤を除
去して単離することができる。このシロキサン誘導体は
無色の高粘度の、ないしロウ状の物質として得られる。
生成物がたとえばジシロキサンであるならば、適宜に真
空蒸留により精製することもできる。
このポリ(ヒドロキシメチルトリシクロ[5.2.1.
02.6]デカニル)シロキサンは1−20モル(ヒドロキシ
メチル基1モルあたり)の酸化アルキレン、たとえばオ
キシランまたはメチルオキシランと、70ないし150℃、
好ましくは90ないし120℃の温度で、適宜に塩基性触媒
の存在下に、上記の酸化アルキレンをその消費量に応じ
て計量、導入しながら反応させて、式IIの化合物を形成
させることができる。
用いる塩基性触媒は好ましくはアルカリ金属またはア
ルカリ土類金属のアルコラートであり、工程中で製造す
ることもできる。
式中、 R1およびR2は同一であっても異なっていてもよく、水
素、低級アルキル、ハロゲンまたはトリフルオロメチル
を表し、 R3が低級アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルア
ルキルまたは置換されていることもあるアリールもしく
はアラールキルを表し、 R13は水素またはメチルを表し、 pは0ないし20の整数を表し、 Aはm個の式 の構造要素と末端基 [これらの式において、 R4、R5、R6、R7およびR9は同一であっても異なっていて
もよく、低級アルキル、シクロアルキル(C5ないし
C7)、シクロアルキルアルキル(C6ないしC10)または
置換されていることもあるアリール(C6ないしC11)も
しくはアラールキル(C7ないしC11)を表し、 R8は基 (ここで、 R1、R2、R13およびpは上記の意味を有する) を表し、 R10は低級アルキルを表し、 構造要素の総数mは相互に独立に0ないし600の整数を
表す] とよりなるシロキサン鎖を表し、 Bは低級アルキルを表す のα,ω−ビス−{ヒドロキシ(アルキレンオキシ)メ
チルトリシクロ[5.2.1.02.6]デカニル}シロキサンの
他の製造方法は、第1段階において式 式中、 A′はm個の式 の構造要素と末端基 (これらの式において、 R4、R5、R6、R7、R9およびR10は上記の意味を有し、 R8″は水素を表し、 構造要素の総数mは相互の独立に0ないし600の整数を
表す) とよりなるシロキサン鎖を表し、 BおよびR3は上記の意味を有する のα,ω−ビスハイドロジェンシロキサンを式 式中、 R1およびR2は上記の意味を有する のトリシクロ[5.2.1.02.6]デカジエン誘導体と、貴金
属触媒の存在下に反応させるか、または、 式 式中、 R1、R2、R3、R9、R10およびBは上記の意味を有する のビス−(トリシクロ[5.2.1.02.6]デセニル)−ジシ
ロキサンを、酸または塩基の存在下に式 式中、 R4およびR5は上記の意味を有するのシクロシロキサン
および/または式 式中、 R6およびR7は上記の意味を有するのシクロシロキサン
と平衡に達せしめ、ついで、この態様により得られる
α,ω−ビス(トリシクロ[5.2.1.02.6]−デセニル)
−シロキサンを、続く段階において、ほぼ1:1の比の一
酸化炭素および水素と、ヒドロホルミル化触媒の存在下
に反応させ、 得られるホルミル誘導体を次の段階で対応するヒドロキ
シメチル誘導体に還元し、得られるヒドロキシメチル誘
導体を適宜に(p>0の場合)pモル(ヒドロキシメチ
ル基1モルあたり)の式 ここで、 R13およびpは上記の意味を有する の酸化アルキレンと、塩基性触媒の存在下に反応させる
ことを特徴とするものである。
この製造方法は次式により示すことができる。
この方法の第1段階は2種の態様で実施することがで
きる。
第1の態様によれば、α,ω−ビスハイドロジェンシ
ロキサン(XII)をトリシクロ−[5.2.1.02.6]−デカ
ジエン誘導体(XIII)と反応させる。
α,ω−ビスハイドロジェンシロキサン(XII)は市
販されており、たとえばジハイドロジェンテトラオルガ
ノシロキサンとシクロトリシロキサンとを平衡に達せし
めることにより製造することができる。
以下のα,ω−ビスハイドロジェンシロキサン(XI
I)を例として挙げ得る。
H−Si(CH32−O−Si(CH32−H H−Si(CH32−O−Si(CH32−O−Si(CH32−H H−(CH32Si[−O−Si(CH3210−O−Si(C
H32−H H−Si(CH32[−O−Si(CH32150−O−Si(C
H32−H トリシクロ−[5.2.1.02.6]−デカジエン誘導体(XI
II)は市販されており、たとえば、適当なシクロペンタ
ジエン誘導体のディールス−アルダー反応により製造す
ることができる(フーベン・ワイル(Houben−Weyl)
“有機化学の方法(Methoden der organischem Chemi
e),巻V/1b,438−447ページ(1972))。
以下のトリシクロ−[5.2.1.02.6]−デカジエン誘導
体を例として挙げ得る。
α,ω−ビスハイドロジェンシロキサンとトリシクロ
−[5.2.1.02.6]−デカジエン誘導体とのヒドロシリル
化反応はヒドロシリル化触媒の存在下に実施する。白金
化合物、たとえばプロパノール中のヘキサクロロ白金
酸、ラモロー(Lamoreaux)触媒(米国特許第3,220,972
号)またはカールシュテット(Karstedt)触媒(米国特
許第3,775,452号が好適に用いられる。担持白金触媒、
たとえば活性炭担持白金触媒を用いてヒドロシリル化を
実施することも可能である。
ヒドロシリル化触媒は一般に、α,ω−ビスハイドロ
ジェンシロキサンのSiH基1モルあたり10-7ないし10-3
モルの、好ましくは10-6ないし10-3モルの白金を使用す
る。
このヒドロシリル化は一般に20ないし180℃の温度範
囲で、好ましくは50ないし150℃の範囲で実施する。
一般に、本件ヒドロシリル化は大気圧で実施するが、
加圧下で(たとえば1.5ないし10バールの圧力範囲で)
反応を実施することも可能である。
一般に、本件ヒドロシリル化は水分を除去して実施す
る。
本件ヒドロシリル化は溶剤を用いて実施することも、
無溶剤で実施することも可能である。
挙げ得る溶剤は反応条件下で不活性なものである。例
として挙げ得るものはトルエン、クロロベンゼン、キシ
レン、オクタヒドロナフタレンおよびエチレングリコー
ルジメチルエーテルである。
一般には、α,ω−ビスハイドロジェンシロキサンの
SiH基1モルあたり1.0ないし2.2モルのトリシクロ−
[5.2.1.02.6]−デカジエン誘導体を使用する。
ヒドロシリル化反応はIRスペクトル法により追跡する
ことができる。反応の終了は、たとえば約2,100cm-1
おけるSiH基による吸収が、もはや観測できなくなるこ
とにより決定し得る。
本件ヒドロシリル化においては、α,ω−ビス(トリ
シクロ−[5.2.1.02.6]−デセニル)−シロキサンが得
られる。その後の反応の前に、この段階の反応生成物を
精製するのが妥当であろう。トリシクロ−[5.2.1.
02.6]−デセニル置換基を有する低沸点のシロキサン、
好ましくはジシロキサンは真空蒸留により精製すること
ができる。この目的には、反応剤に対して100ないし1,0
00ppmの量の重合防止剤を、蒸留前に添加するのが妥当
であろう。例として挙げ得る重合防止剤は2,6−ジ−第
3ブチル−4−メチルフェノールおよびハイドロキノン
モノメチルエーテルである。一般に、重合防止剤は反応
剤に対して0.01ないし1%の量添加する。たとえば、2
個を越えるシロキサンジイル基を有するα,ω−ビス
(トリシクロ−[5.2.1.02.6]−デセニル)−シロキサ
ンは、吸着剤、たとえば活性炭、酸化アルミニウムまた
はシリカゲル、セライト等により触媒を、また、続いて
真空処理により揮発性成分を除去する。
本発明記載の方法の関連で特定したヒドロシリル化条
件下で、SiH基は、3(4),8−トリシクロ−[5.2.1.0
2.6]−デカジエン誘導体の8−または9−位に好適に
添加される。
第2の態様によれば、ビス(トリシクロ−[5.2.1.0
2.6]−デセニル)−ジシロキサン(XIV)をシクロシロ
キサン(XV)および/または(XVI)と反応させる。
ビス(トリシクロ−[5.2.1.02.6]−デセニル)−ジ
シロキサンはそれ自体公知の物質であり(ケミカルアブ
ストラクツ85,143 184)、たとえばトリシクロ−[5.2.
1.02.6]−デカジエン誘導体をジハイドロジェンテトラ
オルガノジシロキサンと反応させることにより製造し得
る。
以下のビス(トリシクロ−[5.2.1.02.6]−デセニ
ル)−ジシロキサンを例として挙げ得る。
シクロシロキサン(XV)および(XVI)は市販されて
おり、たとえば、ジオルガノジハロゲノシランを縮合さ
せることにより得られる(重合体化学の製造方法(Prep
aration Methods in Polymer Chemistry),ワイリー
(Wiley)(1969),384ページまたはノル(W.Noll),
シリコーンの化学と技術(Chemie und Technologie der
Silicone),化学出版(Verlag Chemie))。
以下のシクロシロキサンを例として挙げ得る:ヘキサ
メチルシクロトリシロキサン、オクタメチルシクロテト
ラシロキサン、テトラメチルテトラエチルシクロテトラ
シロキサンおよびテトラメチルテトラフェニルシクロテ
トラシロキサン。
上記の平衡化は一般に酸または塩基の存在下に実施す
る。使用する酸は好ましくは2未満のpK値を有する強酸
である。以下の酸を例として挙げ得る:硫酸、トリフル
オロ酢酸、トリフルオロメタンスルホン酸およびパーフ
ルオロブタンスルホン酸。
上記の酸は一般に、反応剤の10-3ないし5モル%、好
ましくは10-2ないし1.0モル%の量で使用する。
使用する塩基は反応剤の10-3ないし2モル%の量のア
ルカリ(アルカリ土類)金属の水酸化物、水酸化テトラ
アルキルアンモニウム、アルカリ(アルカリ土類)金属
の酸化物およびアルカリ(アルカリ土類)金属の炭酸塩
である。
上記の平衡化は一般に20ないし120℃、好ましくは20
ないし80℃の温度範囲で実施する。
上記の平衡化は一般に大気圧で実施するが、加圧また
は減圧で(たとえば10-2ないし100バールの圧力範囲で
上記の平衡化を実施することも可能である。
上記の平衡化は溶剤を用いて実施することも、無溶剤
で実施することも可能である。この工程段階での溶剤は
反応条件下で変化しない不活性溶剤である。挙げ得る例
はクロロホルム、トルエン、クロロベンゼンおよびヘキ
サンである。
反応の過程は粘度測定により追跡することができる。
粘度の変化がもはや観測されなくなったとき、平衡に達
したのである。
ポリシロキサン中の種々の構造要素の数mは、使用す
る式(XV)および/または(XVI)のシクロシロキサン
の、ビス(トリシクロ−[5.2.1.02.6]−デセニル)−
ジシロキサン(XIV)に対するモル比により決定するこ
とができる。
反応が完了したところで平衡化触媒を中和し、かつ/
または抽出する。反応混合物中の揮発性成分は真空中、
約200℃で蒸留して除去することができる。
2種の態様のいずれによっても得られるα,ω−ビス
(トリシクロ−[5.2.1.02.6]−デセニル)−ジシロキ
サンは一般に、上記の精製工程ののちに、次の反応段階
で使用することができる。
ホルミル誘導体を形成するためのヒドロホルミル化、
反応するヒドロキシメチル誘導体を形成するためのホル
ミル誘導体の水素化、および酸化アルキレンとの反応
は、上記の様式により実施することができる。
式中、 R1およびR2は同一であっても異なっていてもよく、水
素、低級アルキル、ハロゲンまたはトリフルオロメチル
を表し、 R3は低級アルキル、シクロアルイル、シクロアルキルア
ルキルまたは置換されていることもあるアリールもしく
はアラールキルを表し、 R13は水素またはメチルを表し、 pは0ないし20の整数を表し、 Aはm個の式 の構造要素と末端基 [これらの式において、 R4、R5、R6、R7、R8およびR9は同一であっても異なって
いてもよく、低級アルキル、シクロアルキル、シクロア
ルキルアルキルまたは置換されていることもあるアリー
ルもしくはアラールキルを表し、 また、 基R5および/またはR7は、択一的に、基 (ここで、 R1、R2、R13およびpは上記の意味を有する) を表してもよく、 R10は低級アルキルを表し、 構造要素の総数mは相互に独立に0ないし600の整数を
表す] とよりなるシロキサン鎖を表し、 BはAと同一の意味範囲を有し、その基R4ないしR10
A鎖とB鎖とで異なっていてもよいものである のポリ{ヒドロキシ(アルキレンオキシ)メチルトリシ
クロ[5.2.1.02.6]デカニル}シロキサンのその他の製
造方法は、第1段階において式 式中、 A′はm個の式 の構造要素と末端基 (これらの式において、 R5″およびR7″は同一であっても異なっていてもよく、
水素、低級アルキル、シクロアルキル、シクロアルキル
アルキル、または置換されていることもあるアリールも
しくはアラールキルを表すが、これらの基の少なくとも
一方は水素を表し、 m、R4、R68、R9およびR10は上記の意味を有する) とよりなるシロキサン鎖を表し、 B′はA′と同一の意味範囲を有し、その基R4、R5″、
R6、R7″、R8、R9およびR10はA′鎖とB′鎖とで異な
っていてもよいものである のポリハイドロジェンシロキサンを式 式中、 R1およびR2は上記の意味を有するのトリシクロ[5.2.
1.02.6]デカジエン誘導体と、貴金属触媒の存在下に反
応させ、ついで、得られるポリ(トリシクロ[5.2.1.0
2.6]−デセニル)−シロキサンを、ほぼ1:1の比の一酸
化炭素および水素と、ヒドロホルミル化触媒の存在下に
反応させ、 得られるホルミル誘導体を次の段階でヒドロキシメチル
誘導体に還元し、 得られるヒドロキシメチル誘導体を適宜に(p>0の場
合)pモル(ヒドロキシメチル基1モルあたり)の式 ここで、 R13およびpは上記の意味を有する の酸化アルキレンと、塩基性触媒の存在下に反応させる
ことを特徴とするものである。
この製造方法は次式により示すことができる。
ポリハイドロジェンシロキサン(XVII)は市販されて
おり、たとえばヘキサオルガノジシロキサンをテトラハ
イドロジェンテトラオルガノシクロシロキサンおよび適
宜にオクタオルガノシクロテトラシロキサンと平衡に達
せしめることにより製造し得る。以下のポリハイドロジ
ェンシロキサンを例として挙げ得る。
上記のヒドロシリル化および、それに続く本発明記載
の誘導体を形成するための全ての反応段階は、α,ω−
ビス{ヒドロキシ(アルキレンオキシ)メチルトリシク
ロ[5.2.1.02.6]−デカニル}−シロキサンを得る方法
と同様にして実施することができる。
以下のポリ{ヒドロキシ(アルキレンオキシ)メチル
トリシクロ[5.2.1.02.6]−デカニル}−シロキサン誘
導体を例として挙げ得る。
本発明記載の(メタ)アクリル酸エステル(I)は、
式(II)のヒドロキシ化合物から、(メタ)アクリル酸
もしくはその反応性誘導体(III)を用いてエステル化
することにより、また(メタ)アクリル酸イソシアナト
アルキル(V)と反応させることにより、またジイソシ
アネート(V)と(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキ
ル(VI)との1:1付加生成物と反応させることにより得
られる。
上記のエステル化には、(メタ)アクリル酸、塩化
(メタ)アクリリル、無水(メタ)アクリル酸または、
たとえば(メタ)アクリル酸メチルもしくは(メタ)ア
クリル酸エチルのようなエステル類を使用することがで
きる。上記のエステル化は好ましくは(メタ)アクリル
酸を用いて、酸触媒、たとえばp−トルエンスルホン
酸、硫酸またはH+型のイオン交換体の存在下に、水不溶
性の溶剤、たとえばトルエン、クロロホルム、キシレン
等の中で実施する。
上記のエステル化はたとえば、以下のようにして実施
することができる。
ヒドロキシル化合物(II)と過剰の(メタ)アクリル
酸とを溶剤に溶解させ、酸触媒と重合防止剤とを添加す
る。エステル化中に生成する水を、共沸蒸留により、平
衡混合物から除去する。この反応は一般に50℃ないし約
120℃の温度範囲で実施する。
適当な重合防止剤は、たとえば、0.01ないし1重量%
の量の2,6−ジ第3ブチル−4−メチルフェノール、メ
チレン青およびハイドロキノンである。
エステル化が終了したところで、未反応の(メタ)ア
クリル酸を塩基性水溶液で抽出して除去する。防止剤
を、たとえば吸着剤を添加することにより除去する。本
発明記載の反応生成物は溶剤を蒸留により除去して単離
する。
ヒドロキシル化合物(II)と塩化(メタ)アクリリル
とのエステル化を第3級アミン、たとえばピリジン、ト
リエチルアミン、ジクロロヘキシルメチルアミン、p−
ジメチルアミノピリジン、トリ−n−ブチルアミン、N
−メチルピペリジン、シクロヘキシルジメチルアミン等
の存在下に不活性溶剤中で実施することも可能である。
ヒドロキシル基1モルあたり1.0ないし1.5モルの塩化
(メタ)アクリリルが好適に用いられる。第3級アミン
は(II)のOH基との当量添加する。この反応は好ましく
は無水条件下で、0.01ないし1重量%の上記重合防止剤
の存在下に実施する。適当な溶剤は、塩化(メタ)アク
リリルと反応しないようなものである。挙げ得る例は:
ジクロロメタン、クロロホルム、トルエン、n−ヘキサ
ン、メチルシクロヘキサン、キシレン、アセトン等であ
る。
この反応は一般に0ないし80℃、好ましくは10ないし
50℃の温度範囲で実施する。
反応が完了したところで、沈殿した第3級アミンの塩
酸塩を濾別し、濾液を水性鉱酸、水性アルカリ金属炭酸
水素塩、またはアルカリ金属炭酸水素塩溶液および水で
洗浄する。活性炭、セライト、漂白土(bleaching eart
h)または他の吸着剤を用いて乾燥溶液を精製したの
ち、たとえば真空蒸留により溶剤を除去して、本発明記
載の化合物を単離する。
さらに、(II)と(メタ)アクリル酸エステルとのエ
ステル化をエステル交換触媒、たとえばテトラブトキシ
チタニウム、テトラ(イソプロポキシ)チタニウム等の
存在下に実施することも可能であり、上記(メタ)アク
リル酸エステルの基礎であるアルコールは蒸留により平
衡混合物から除去する。
ヒドロキシル化合物(II)からウレタンを形成する反
応には、イソシアネート(IV)((メタ)アクリル酸イ
ソシアナトアルキル)を使用する。
イソシアネート(IV)は市販されているか、または、
たとえば、5,6−ジヒドロオキサジンをホスゲンと反応
させることにより(DE−OS(西ドイツ公開明細書)第3,
338,007号)、または適当なアミノ化合物をホスゲン化
することにより(米国特許第2,821,544号)製造し得
る。
以下のイソシアネートを例として挙げ得る:メタクリ
ル酸2−イソシアナトエチル、メタクリル酸3−イソシ
アナト−1,2−ジメチルプロピル、メタクリル酸3−イ
ソシアナトプロピルおよびアクリル酸3−イソシアナト
プロピル。
本発明記載のこの方法は一般に、水を除外して、不活
性溶剤中で実施する。挙げ得る例はクロロホルム、テト
ラヒドロフラン、アセトン、ジオキサン、ジクロロメタ
ン、トルエンおよびアセトニトリルである。好ましい溶
媒はクロロホルム、トルエンおよびジクロロメタンであ
る。
本発明記載の方法は一般に、20ないし200℃、好まし
くは30ないし70℃の温度範囲で実施する。
本発明記載のこの方法は一般に大気圧で実施するが、
1ないし15バールの圧力範囲でこの方法を実施すること
も可能である。
ウレタンを形成する本発明記載の方法は、好ましくは
水を除外して(好ましくは水分0.1%未満)実施する。
反応を加速するためにスズ含有触媒、たとえば二ラウ
リン酸ジブチルスズ、オクタン酸スズ(II)およびジブ
チルスズジメトキシドが好適に用いられる。
また、触媒として第3級アミノ基を有する化合物、ま
たはチタニウム化合物を使用することも可能である。以
下の触媒を例として挙げ得る:ジアザビシクロ[2.2.
2]オクタン、トリエチルアミン、N−メチルピペリジ
ン、テトラブトキシチタニウム(ウルマン(Ullman
n),工業化学事典(Encyclop die der technischem Ch
emie),19巻,306ページ(1981))。
一般に、触媒は反応剤の全量に対して0.01ないし2.5
重量%、好ましくは0.1ないし1.5重量%の量で使用す
る。
ウレタンを形成する反応は一般に、0.01ないし0.2重
量%の重合防止剤、たとえば2,6−ジ第3ブチル−4−
メチルフェノールの存在下に実施する。
本発明記載の方法は、たとえば以下のようにして実施
することができる。
反応剤を溶剤に溶解させ、攪拌しながら触媒を添加す
る。反応の時間的経過は、たとえばIRスペクトルを測定
することにより追跡し得る。イソシアネート基の反応が
完了したところで、溶剤を除去して反応生成物を単離す
る。あらかじめ吸着剤、たとえば活性炭、漂白土、シリ
カゲルまたは酸化アルミニウムを用いて精製することも
もちろん可能である。
アクリル酸誘導体との反応も、類似の様式で実施する
ことができる。
ヒドロキシル化合物(II)よりウレタンのメタクリル
酸エステルを形成する反応には、ジイソシアネート
(V)1モルの(メタ)アクリル酸ヒドロキシルメチル
(VI)1モルへの付加反応の生成物も使用し得る。
式(V)のジイソシアネートはそれ自体は公知の物質
であり、たとえばジアミンをホスゲンと反応させること
により製造し得る。以下のジイソシアネートを例として
挙げ得る:ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチ
ルヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソ
シアネート、1,4−ジイソシアナトシクロヘキサン、1
−イソシアナト−4−メチル−4−イソシアナトシクロ
ヘキサン、3(4),8−ビス−(イソシアナトメチル)
トリシクロ[5.2.1.02.6]デカン、2,4−ジイソシアナ
トトルエンおよび1,5−ジイソシアナトナフタレン。
式(VI)の(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルは
それ自体は公知の物質であり、たとえば適当なポリオー
ルの部分エステル化により得ることができる。以下の
(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルを例として挙げ
得る:アクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸
2−ヒドロキシプロピル、二メタクリル酸グリセロー
ル、1−メタクリロイルオキシ−3−アクリロイルオキ
シプロパン−2−オール、二メタクリル酸トリメチロー
ルプロパンおよび五アクリル酸ジペンタエリトリット。
ジイシソアネート(V)1モルと(メタ)アクリル酸
ヒドロキシアルキル(VI)1モルとよりの付加化合物の
製造は、それ自体は公知の様式で、上記2種の反応剤を
1:1ないし10:1のモル比で反応させ、過剰のジイソシア
ネートを用いる場合には続いて生成するイソシアナトウ
レタンを精製することにより実施し得る。
(V)と(VI)との付加生成物は、好ましくは、大気
圧で120℃未満の沸点を有する脂肪族溶剤、たとえばペ
ンタン、n−ヘキサンまたはイソペンタンを用いて抽出
することにより精製する。
上記の付加化合物は一般に不活性溶剤中で製造する。
挙げ得る例はアセトン、クロロホルム、テトラヒドロフ
ラン、ジオキサン、塩化メチレン、トルエンおよびアセ
トニトリルである。クロロホルム、トルエン、アセトニ
トリルおよびアセトンが特に好ましい。
本発明記載の上記方法は、たとえば以下のようにして
実施することができる。
式(VI)の(メタ)アクリル酸エステルおよび適宜に
重合防止剤を不活性溶剤に溶解させ、適宜に溶解させた
ジイソシアネート(V)に、攪拌しながら滴々添加す
る。この過程で、触媒を一方の、または双方の反応剤に
添加する。この反応剤をV:VIのモル比約1:1ないし10:1
で反応させ、OH基の転化が完了するまで、または対応す
るイソシアネート基の転化が完了するまで、この反応を
継続する。イソシアネート基の反応は公知の様式で、IR
スペクトル法および/または滴定により、監視すること
ができる。
過剰のジイソシアネートは、続いてn−ヘキサン、n
−ペンタンまたは他の120℃未満の沸点(大気圧で)を
有する脂肪族溶剤で抽出することができる。
本発明記載の本件方法の第2段階においては、第1段
階において得られるイソシアナトウレタンを、適宜に存
在し得る過剰のジイソシアネートを抽出したのちに、ヒ
ドロキシル化合物(II)と、NCOの当量数に対応する水
酸基の当量数がなお存在するような手法で反応させる。
この反応は一般に、転化が完了して、反応混合物中に
遊離のイソシアネートも遊離のIIも残存しなくなるまで
継続させる。反応が完了したところで、溶剤を除去して
反応生成物を単離する。あらかじめ濾過することも、吸
着剤、たとえば活性炭、漂白土、シリカゲルまたは酸化
アルミニウムを用いてあらかじめ濾過することも可能で
ある。
一般に、吸着剤で分離し得るウレタン基含有(メタ)
アクリル酸誘導体混合物は、本発明記載の方法により製
造される。
上記の方法の第1段階と第2段階との順序を交換する
ことも可能である。この場合には、第1段階においてジ
イソシアネートVとヒドロキシル化合物IIとを2ないし
4のNCO:OHモル比で、好ましくは2.0ないし2.3のNCO:OH
モル比で、ウレンタ基中の全ての水酸基が反応し終わる
まで反応させる。
続いて、存在し得る過剰のジイソシアネート(ジイソ
シアネートを過剰に使用した場合)を全て、上記の様式
で、上記の溶剤を用いて抽出する。ついで、第2段階に
おいて、化学量論的当量のNCO基とOH基とを存在させ
て、残留するNCO基を(メタ)アクリル酸ヒドロキシル
アルキルVIと反応させて本発明記載の(メタ)アクリル
酸エステルIを形成させる。
しかし、反応性の異なるNCO基を有するジイソシアネ
ートを用いて、本発明記載の式Iのウレタン基含有(メ
タ)アクリル酸誘導体を選択的に製造することも、当然
に可能である。これに適したジイソシアネートは、とり
わけ、立体的に遮蔽されていない脂肪族的に結合したイ
ソシアネート基以外に、立体的に遮蔽されている環状脂
肪族的に結合したイソシアネート基をも有するものであ
る。挙げ得る例は1−イソシアナト−1−メチル−4−
イソシアナトメチルシクロヘキサンおよび、好ましくは
イソホロンジイソシアネート等である。
これらのジイソシアネートを用いる場合には、当然
に、第1合成段階と第2合成段階とで異なる反応速度に
より、第1段階においては2.0:1ないし2.05:1の化学量
論的NCO:OH比が好ましいものとなる。
本発明記載の新規な(メタ)アクリル酸ウレタンエス
テルを歯科の分野で用いるためには、得られる反応混合
物を分離する必要はない。
本発明記載のトリシクロデカン基含有シロキサンの
(メタ)アクリル酸エステルは、重合体材料の製造用の
単量体として使用し得る。重合は、それ自体は公知の様
式で、遊離基開始剤により実施して、高度の架橋密度を
有する重合体を製造することができる。
本発明記載のトリシクロデカン基含有シロキサンの
(メタ)アクリル酸エステル、は特に、歯科用材料用の
単量体として使用することができ、これを重合させて歯
科用成形素子を製造する。挙げ得る歯科用材料は、たと
えば、歯の充填用材料、歯の被覆用材料、および歯の置
換剤(tooth replacement)製造用の成分である。歯科
用材料は、応用領域に応じて他の補助剤をも含有し得
る。
本発明記載の歯科用材料は一般に、重合可能な化合物
(単量体)として30ないし100重量%の、好ましくは60
ないし10重量%のトリシクロデカン基含有シロキサンの
(メタ)アクリル酸エステルを含有する。
歯科用充填材料または歯科分野での被覆剤(歯科用ワ
ニス)の単量体としての使用には、本発明記載のトリシ
クロデカン基含有シロキサンの(メタ)アクリル酸エス
テルは、それ自体は公知の共縮合単量体と混合すること
ができる。したがって、たとえば粘度を用途に適合させ
ることができる。この種の単量体混合物は一般に、60な
いし10,000mPasの範囲の粘度を有する。
以下の共縮合単量体を例として挙げ得る。
二メタクリル酸トリエチレングリコール、二メタクリ
ル酸テトラエチレングリコール、二メタクリル酸、1,12
−ドデカンジオール、二メタクリル酸1,6−ヘキサンジ
オール、二メタクリル酸ジエチレングリコール、2,2−
ビス(p−(2′−ヒドロキシ−3′−メタクリロイル
オキシプポキシ)−フェニル)プロパン、2,2−ビス
(p−(2′−メタクリロイルオキシエトキシ)−フェ
ニル)プロパン、三(メタ)アクリル酸トリメチロール
プロパン、ビス−((メタ)アクリロイルオキシエトキ
シメチル)−トリシクロ[5.2.1.02.6]−デカン(DE−
OS(西ドイツ公開明細書)第2,931,925号、および第2,9
31,926号に記載されたもの)、1,3−ジ((メタ)アク
リロイルオキシプロピル−1,1,3,3−テトラメチルジシ
ロキサンおよび1,3−ビス(3−(メタ)アクリロイル
オキシエチルカルバモイルオキシプロピル)−1,1,3,3
−テトラメチルジシロキサン。特に、13ミリバールで10
0℃以上の沸点を有する共縮合単量体が好ましい。
本発明の関連では、種々の本発明記載の(メタ)アク
リル酸エステルの混合物を使用することも同様に好まし
い。
数種の共縮合単量体を含有する単量体混合物を使用す
ることも可能である。
本発明記載の(メタ)アクリル酸エステルは、適宜に
公知の単量体との混合物として、それ自体は公知の方法
で硬化して、架橋重合体を形成させることができる(ブ
ラウアー(G.M.Brauer),アルヘンタール(H.Argenta
r),アメリカ化学会シンポジウム(Am.Chem.Soc.,Sym
p.)通巻212,359−371(1983))。いわゆるレドックス
重合には、過酸化化合物と、たとえば第3級芳香族アミ
ンを基礎とする還元剤とよりなる系が適している。
過酸化物の例は:過酸化ジベンゾイル、過酸化ジラウ
ロイルおよび過酸化ジ−4−クロロベンゾイルである。
挙げ得る第3級芳香族アミンの例は:西ドイツ特許明
細書第2,759,239号に記載されたN,N−ジメチル−p−ト
ルイジン、ビス−(2−ヒドロキシエチル)−p−トル
イジン、ビス−(2−ヒドロキシエチル)−3,5−ジメ
チルアニリンおよびN−メチル−N−(2−メチルカル
バモイルオキシプロピル)−3,5−ジメチルアニリンで
ある。
上記過酸化物の、または上記アミンの濃度は、単量体
混合物に対して0.1ないし5重量%、好ましくは0.5ない
し3重量%になるように選択するのが有利である。過酸
化物含有単量体とアミン含有単量体混合物とは、使用時
期まで別々に貯蔵する。
本発明記載の単量体の重合はUV光または可視光(たと
えば230ないし650nmの波長範囲の)の照射によっても誘
起させることもできる。光開始重合に適した開始剤は、
たとえば:ベンジル、ベンジルジメチルケタール、ベン
ゾインモノアルキルエーテル、ベンゾフェノン、p−メ
トキシベンゾフェノン、フルオレノン、チオキサント
ン、フェナントレンキノンおよび2,3−ボルナンジオン
(カンファーキノン)であり、適宜に共働的に(synerg
istically)作用する光活性化剤、たとえばメタクリル
酸、N,N−ジメチルアミノエチル、トリエタノールアミ
ンまたは4−N,N−ジメチルアミノベンゼンスルホン酸
ビスアリルアミドの存在下に用いる。
光重合工程の実際は、たとえば西ドイツ公告明細書第
3,135,115号に記載されている。
上記の開始剤以外にも、それ自体この用途に公知の光
遮蔽剤(light−screening agent)および重合防止剤
を、本発明記載の(メタ)アクリル酸エステルに添加す
ることができる。
光遮蔽剤および重合防止剤はそれぞれ一般に、単量体
混合物100重量部に対して0.01ないし0.50重量部の量で
使用する。本件単量体混合物は、充填剤を添加すること
なく、被覆剤(歯科用ワニス)として使用することがで
きる。
歯科用充填材料として用いる場合には、一般に、得ら
れる単量体混合物に充填剤を添加する。高い充填度を得
るためには、60ないし10,000mPasの範囲の粘度を有する
単量体混合物が特に有利である。無機充填剤を本発明記
載の式Iの化合物を含有する単量体混合物に添加するの
が有利である。挙げ得る例はマウンテンクリスタル(mo
untain crystal)、石英岩(quartzite)、クリストバ
ライト(cristobalite)、石英ガラス、高分散ケイ酸、
酸化アルミニウムならびにガラスセラミックスたとえば
ランタン含有およびジルコニウム含有ガラスセラミック
スである(西ドイツ公告明細書第2,347、591号)。
無機充填剤は好ましくは、歯科用成形素子重合体基材
への結合を改善するために、あらかじめ接着促進剤によ
り処理する。接着促進は、たとえば有機ケイ素化合物を
用いて処理することにより達せられる(プリュウデマン
(E.P.Plueddemann),有機被覆剤の進歩(Progress in
Organic Coatings),11,297ないし308(1983))。3
−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシランが
好適に用いられる。
本発明記載の歯科用充填材料用の充填剤は一般に、0.
01ないし100μmの、好ましくは0.05ないし50μmの、
特に好ましくは0.05ないし5μmの平均粒径を有する。
種々の粒径と種々のシラン化度とを有する数種の充填剤
を同時に使用するのも有利であろう。
歯科用充填材料中の充填剤の比率は一般に、5ないし
85重量%、好ましくは50ないし80重量%である。
歯科用充填材料を製造するには、市販の混和機(comp
ounder)を用いて各成分を処理する。
充填材料中の本発明記載の(メタ)アクリル酸エステ
ルの比率は一般に、充填材料に対して10ないし90重量
%、好ましくは45ないし85重量%である。
本発明記載のトリシクロデカン基含有シロキサンの
(メタ)アクリル酸エステルはまた、歯の置換剤の製造
用の成分としても使用することができる。
この場合には、本発明記載の単量体は、通常用いられ
るそれ自体は公知の成分と混和する。本件単量体は好ま
しくはメタクリル酸アルキル、たとえばメタクリル酸メ
チルとの混合物として使用する。加えて、それ自体は公
知のビーズ状重合体を添加することもできる。歯の色を
調節するためには、公知の無機および有機の着色顔料お
よび不透明化剤を添加することもできる。安定剤および
光遮蔽剤の使用も可能である。
プラスチック義歯は歯科用材料を遊離基重合させ、成
形することにより製造する。射出工程による処理も圧縮
工程による処理も可能であるが、一般には、ポリ(メタ
クリル酸メチル)を基材とする義歯の通常の製造方法に
従って、たとえば、それ自体は公知の、たとえば過酸化
ジベンゾイル、過酸化ジラウロイル、過炭酸シクロヘキ
シルおよびアゾイソブチロジニトリルのような過酸化物
とアゾ化合物とを基材とする重合開始剤を用いる熱重合
により実施する。種々の分解温度を有する重合開始剤の
混合物を高度に好適である。
本発明記載のトリシクロ[5.2.1.02.6]−デカニルシ
ロキサン誘導体の(メタ)アクリル酸エステルを用いて
製造したプラスチックスは極めて低い重合収縮度、低い
水分吸収度、極めて良好な機械的性質、および、公知の
歯科用材料に用いられる(メタ)アクリル酸エステルと
比較して顕著に改良された耐摩耗性とを有する。これら
の利点以外にも、本件の純粋な単量体の極めて低い粘度
は驚くべきものである。
実施例 実施例1 1,3−ビス(トリシクロ[5.2.1.02.6]−デカ−3−
エン−8(9)−イル)−1,1,3,3−テトラメチルジシ
ロキサン 合成経路A 蒸留ジシクロペンタジエン924gを2lのクロロベンゼン
に溶解させた溶液に、米国特許第3,220,972号に記載さ
れらラモロー触媒の形状の白金10-4モルを添加する。こ
の反応溶液を80℃に加温し、1,1,3,3−テトラメチルジ
シロキサン469gを、激しく攪拌しながら徐々に滴々添加
する。この間、この混合物の温度は100℃を超えてはな
らない。添加が完了したのち、SiH帯の強度の減少をIR
スペクトル法により追跡する。反応が完了したのち(10
0ないし120℃で約24時間)、この混合物を冷却し、水流
ポンプの真空中で溶剤を除去する。ハイドロキノン500p
pmを添加したのち、残留物を高真空中で分別する。最初
の少量の未反応のジシクロペンタジエンの分画および主
成分としてのジシロキサンの一付加生成物を含有する中
間分画に加えて、二付加生成物1,091gが得られる。この
生成物は無色の、低粘度の液体で、エンド異性体および
エキソ異性体の混合物である。
収率:78% 沸点(0.07mm水銀柱):155ないし160℃。
合成経路B 1)ジシクロペンタジエン68.9gとラモロー触媒の形状
の白金5×10-5モルとを780mlのクロロベンゼンに溶解
させ、80℃に加温する。この温度で、クロロジメチルシ
ラン59.5gを滴々添加する。添加が完了したのち、この
混合物を120℃で24時間攪拌し、続いて蒸留する。8
(9)−(クロロジメチルシリル)−トリシクロ[5.2.
1.02.6]デカ−3−エン−38gが得られる 沸点(0.12mm水銀柱):80ないし85℃。
2)8(9)−(クロロジメチルシリル)−トリシクロ
[5.2.1.02.6]デカ−3−エン8.9gを50mlのトルエンに
溶解させる。メタノール1.2gとトリエチルアミン3.7gと
を室温で、同時に滴々添加する。この混合物を40℃でさ
らに1時間攪拌し、溶剤を除去しトリエチルアミン塩酸
塩を分離したのち、真空中で残留物を分別する。
収量:8(9)−(メトキシジメチルシリル)−トリシ
クロ[5.2.1.02.6]デカ−3−エン8.5g沸点(0.12mm水
銀柱):88ないし91℃。
3)加水分解 8(9)−(メトキシジメチルシリル)−トリシクロ
[5.2.1.02.6]−デカ−3−エン10ミリモルまたは8
(9)−(クロロジメチルシリル)−トリシクロ[5.2.
1.02.6]デカ−3−エン10ミリモルを50mlのエーテルに
溶解させ、100mlの0.01N塩酸または100mlの炭酸水素ナ
トリウム飽和溶液に滴々添加する。この混合物を室温で
さらに2時間攪拌し、有機相を分離する。ジシロキサン
溶液を中性になるまで洗浄し、乾燥し、溶剤を除去す
る。分析データによれば、この生成物は合成経路Aによ
り得られる1,3−ビス(トリシクロ[5.2.1.02.6]デカ
−3−エン−8(9)−イル)−1,1,3,3−テトラメチ
ルジシロキサンと同一である。
実施例2 1,3−ビス[3(4)−(ヒドロキシメチル)トリシ
クロ[5.2.1.02.6]デカン−8(9)−イル]−1,1,3,
3−テオラメチルジシロキサン。
実施例1で得たジシロキサン244gを700mgのトルエン
に溶解させる。ヒドロホルミル化触媒(5%酸化アルミ
ニウム担持Rh)1gを添加する。このけん濁液を攪拌オー
トクレーブに移し、H2/CO混合物(1:1)と、140℃、180
ないし200バールで反応させる。この反応は2.5時間後に
完了する。触媒を濾別し、必要ならば濾液を活性炭で処
理して濾過する。溶剤を真空中で除去する。残留物の1H
NMRスペクトルはオレフィン性プロトンが存在しないこ
とを示す。ガスクロマトフラフィー分析によれば、生成
物はジアルデヒドを>98%の比率で含有する。
還元には、粗生成物200gを500mlのエタノールに溶解
させ、2mlのトリエチルアミンを添加する。ついで、ラ
ネーニッケル10gを、続いてヘキサクロロ白金酸の0.1%
強度イソプロパノール溶液0.5mlを添加する。この混合
物を攪拌オートクレーブ中、120℃で、水素圧100バール
で3時間水素化する。この水素化はIRスペクトル法によ
り監視する。必要ならば、IRスペクトル中のカルボニル
帯がもはや存在しなくなるまで、この混合物を引き続き
水素化する。
活性炭を通して濾過し、溶剤を除去したのちに、生成
物が、実質上定量的な収率で、粘稠な無色の残留物とし
て得られる。
このジオールはトルエンならびに極性溶媒、たとえば
アルコール、アセトン、塩素化炭化水素および酢酸エチ
ルに容易に溶解する。
沸点(0.05mm水銀柱):220−230℃ 分子量(浸透圧法): 実測値 475 計算値 462 元素分析 C(%) H(%) 実測値 67.53 9.96 計算値 67.8 10.0 OH数:1g中KOH238mg IR(KBr,フィルム) 3600−3200cm-1V(O−H) 1000−1100cm-1V(C−O) およびV(Si−O−Si) 1250cm-1V(Si−CH3) 実施例3 1,3−ビス[3(4)−(メタクリロイルオキシメチ
ル)トリシクロ[5.2.1.02.6]デカン−8(9)−イ
ル]−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン 実施例2で得た生成物492.5gを1,000mlの乾燥ジクロ
ロメタンに溶解させる。蒸留トリエチルアミン247.7gと
2,6−ジ第3ブチル−4−メチルフェノール383mgとを添
加したのち、新たに蒸留した塩化メタクリリル257.5gを
10℃で滴々添加する。添加が完了したのち、この混合物
を室温でさらに6時間攪拌する。続いて、この混合物を
濾過する。濾液を炭酸水素ナトリウム飽和溶液、10%強
度塩酸溶液、および、続いて水で、水相が中性になるま
で洗浄する。硫酸ナトリウムで乾燥した有機相を活性炭
とともに攪拌し、ついで、シリカゲル60で濾過する。濾
液を真空中で恒量になるで濃縮する。二メタクリル酸エ
ステル503gが、低粘度の無色液体として得られる(η25
℃=803mPas)。
水酸基数:1gあたりKOH<5mg 実施例4 実施例2で得たジオール1モルと酸化エチレン2モル
との縮合生成物のビスメタクリレート A)縮合物の製造 1,3−ビスヒドロキシメチルトリシクロ[5.2.1.
02.6]デカニル]−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサ
ン(異性体混合物)462gとトルエン600gとを、共沸脱水
装置を備えた加熱可能な攪拌オートクレーブに入れ、空
気を窒素で置換する。50%強度水酸化カリウム水溶液2.
9gを80℃で添加する。続いて、100ないし115℃、0.4な
いし0.6バールで酸化エチレン88gを徐々に計量導入し、
この混合物を100ないし105℃で、さらに3時間攪拌す
る。この反応混合物を水29gと12.5%強度水性硫酸10.2g
とを用いて中和する。濾過助剤と酸化防止剤(0.05%の
2,6−ビス第3ブチル−p−クレゾール)とを添加した
のち、続いて、70ないし90℃における真空蒸留により水
を除去し、沈積した塩を濾過助剤とともに濾別する。
この中性の生成物を150℃の内部温度で真空蒸留して
約1gの揮発性成分を除去する。
分子量:545 水酸基数:1g中KOH280mg B)生成物Aのアクリル酸エステル: 生成物A200gを500mlのトルエンに溶解させる。ヨノー
ル0.125gとトリエチルアミン75.7gとを添加し、塩化ア
クリリル67.9gを室温で滴々添加する。室温で24時間
後、実施例3と同様にして生成物を単離する。
収量:191g 粘度(25℃):〜300mPas 水酸基数:1gあたりKOH<2mg 実施例5 1,3−ビス[(2−メタクリロイルオキシエチル)−
1−カルバモウリオキシメチルトリシクロ[5.2.1.
02.6]デカン−8(9)−イル]−1,1,3,3−テトラメ
チルジシロキサン 実施例2で得た生成物21.1gを100mlの、P4O10上で蒸
留したクロロホルムに溶解させる。2,6−ジ第3ブチル
−4−メチルフェノール20mgとオクタン酸スズ0.1gとを
添加したのち、メタクリル酸2−イソシアナトエチル1
4.16gを滴々添加する。この混合物を、NCO基(IRスペク
トル法により監視)が完全に反応し終わるまで(約15時
間後)、50℃で攪拌する。溶剤を除去したのち、無色の
油状物が定量滴収率で得られる。
IRスペクトル(KBr,フィルム): 3200ないし3500cm-1 V(N−H) 1710ないし1720cm-1 V(C=O),エステル+アミ
ドI 1640cm-1 V(C=C) 1510cm-1 アミドII 1265cm-1 Si−CH3 1050cm-1 Si−O−Si 実施例6 1,3−ビス[3(4)−(アクリロイルオキシメチル)
−トリシクロ[5.2.1.02.6]デカン−8(9)−イル]
−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン 実施例2で得た生成物300gを500mlのジクロロメタン
(P4O10上で蒸留したもの)に溶解させる。2,6−ジ第3
ブチル−4−メチルフェノール222mgと新たに蒸留した
トリエチルアミン158gとを添加したのち、塩化アクリリ
ル145gを10℃で滴々添加する。添加が完了したところ
で、この混合物を室温でさらに6時間攪拌する。この反
応バッチを実施例3と同様に処理する。二アクリル酸エ
ステル317gが得られる。このエステルは無色で、実施例
3で得たメタクリル酸エステルと同等の粘度を有する。
元素分析値(%): C H Si O 計算値 67.4 8.8 9.8 14.0 実測値 67.8 8.9 9.6 13.7 分子量(浸透圧法) 計算値 570 実測値 562 実施例7 ウレタンのメタクリル酸エステルの製造 ヘキサメチレンジイソシアネート72.73gと二ラウリン
酸ジブチルスズ0.2gとを100mlのクロロホルムに溶解さ
せ、40℃に加温する。この温度で、2,6−ジ第3ブチル
−4−メチルフェノール0.14gと二メタクリル酸グリセ
ロール98.7gとの混合物を、徐々に滴々添加する。NCO当
量の半分が反応し終わったところで(NCO基の定量は、
ジブチルアミンとの反応と、0.1N塩酸を用いる過剰のジ
ブチルアミンの逆滴定とによる)、200mlのクロロホル
ムに溶解させた100gのビス−(トリシクロ[5.2.1.
02.6]デカン−8(9)−イル]−1,1,3,3−テトラメ
チルジシロキサンを滴々添加する。この混合物を40−60
℃でNCO基の反応が完了するまで攪拌する。二メタクリ
ル酸トルエチレングリコールを添加したのち生成物から
溶剤を除去して、本発明記載のメタクリル酸エステル72
重量%を含有する単量体を得る。
使用実施例 実施例8 歯科用充填材料の製造 以下の組成を有する単量体溶液を製造した。
化合物 重量部 実施例3で得た単量体 100 N,N−ジアリル−p−ジメチルベンゼンスルホンアミド
0.5 2,3−ボルナンジオン 0.2 ベンジルジメチルケタール 0.125 この単量体溶液を、市販の歯科用ランプ(トランスル
ックス(Translux ))を用いる露光時間60秒の照射に
より硬化させて、公知の歯科用材料と比較して著しく改
良された耐摩耗性を有する無色のプラスチックを形成す
る。
この単量体溶液は歯科用ワニスとして使用し得る。
実施例9 光の作用下で硬化する歯科用充填材料の製造 実施例8で得た単量体溶液45重量部にチヌビンP(Ti
nuvin P)0.1重量部を添加する。
この混合物を真空中で、デュープレックス混和機(Du
plex)混和機を用いて、5%の3−メタクリロイルオキ
シプロピルトリメトキシシランによりシラン化した発熱
性ケイ酸(比表面積50m2/g)55重量%を用いてペースト
に加工する。
得られる材料は歯科用ランプで、可視光を用いて照射
する(60秒)ことにより硬化して成形素子を形成し得
る。
実施例10 実施例8と同様にして、ただし、実施例5で得たウレ
タンメタクリル酸エステルを実施例3で得た単量体の替
わりに用いて、単量体溶液を調製した。
この単量体溶液の光硬化試料で、64N/mm2の曲げ強度
と1,852N/mm2の曲げモジュラスとが測定された(DIN 13
922による試験)。直径方向の引っ張り強度は35N/mm2
ある。
このプラスチックの場合には優れた耐摩耗性も得られ
る。これは、歯科用充填材料として特に適している。
実施例11 光の作用下で硬化する歯科用充填材料の製造 実施例7で得た単量体混合物100重量部、カンファー
キノン0.2重量部、ベンジルジメチルケタール0.1重量部
およびN,N−ビスアリル−(4−N,N−ジメチルアミノ)
−ベンゼンスルホンアミド0.5重量部より溶液を調製す
る。この混合物40重量部を真空中で、デュープレックス
混和機を用いて、5%の3−メタクリロイルオキシプロ
ピルトリメトキシシランによりシラン化した高分散ケイ
酸(BET表面積50m2/g)60重量部とともに加工してペー
ストにする。
この材料は、歯科用ランプで可視光を用いて露光する
(60秒)ことにより硬化して、最終液な歯科用材料にす
ることができる。
以下の性質を有する成形素子が得られる:曲げ強度93
N/mm2および曲げモジュラス4,700N/mm2
シラン化した高分散ケイ酸とシラン化したセラミック
(平均粒径約4μmの)とより製造した充填剤混合物を
用いることにより、使用目的に応じて機械的特性を調節
することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ボルフガング・ポツツン ドイツ連邦共和国デー5000ケルン80・ボル フスカウル 4 (72)発明者 イエンス・ビンケル ドイツ連邦共和国デー5000ケルン80・ハー ネンベーク 6

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式 式中、 R1およびR2は同一であっても異なっていてもよく、水
    素、低級アルキル、ハロゲンまたはトリフルオロメチル
    を表し、 R3は低級アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルア
    ルキルまたは置換されていることもあるアリールもしく
    はアラールキルを表し、 Zは基 {この基において、 R12およびR13は同一であっても異なっていてもよく、水
    素またはメチルを表し、 pは0ないし20の整数を表し、 Qは単結合を表すか、または、式 [この式において、 Wはアルキレン鎖を表すか、または、式 (ここで、 Eは2価の、2ないし24個の炭素原子を有する直鎖の、
    もしくは枝分かれのある脂肪族基、6ないし26個の炭素
    原子を有する芳香族基、7ないし26個の炭素原子を有す
    る芳香脂肪族基または6ないし26個の炭素原子を有する
    環状脂肪族基であって、その脂肪族基、芳香族基、芳香
    脂肪族基および/または環状脂肪族基が1または2個の
    酸素橋を含有することも可能であり、また、その脂肪
    族、芳香族、芳香脂肪族および/または環状脂肪族基の
    幾つかが、置換されていることもあるメチレン基を経由
    して結合していることも可能であるものであり、 Gは3ないし15個の炭素原子を有し、1ないし3個の酸
    素橋を含有していてもよく、また、1ないし4個の付加
    的な(メタ)アクリロイルオキシ基により置換されてい
    てもよい直鎖の、または枝分かれのある2価の脂肪族炭
    化水素基を表す) の基を表す] の基を表す} を表し、 Aはm個の式 の構造要素と末端基 [これらの式において、 R4、R5、R6、R7、R8およびR9は同一であっても異なって
    いてもよく、低級アルキル、シクロアルキル、シクロア
    ルキルアルキルまたは置換されていることもあるアリー
    ルもしくはアラールキルを表し、 また、 基R5、R7およびR8は、択一的に、基 (ここで、 R1、R2およびZは上記の意味を有する)を表してもよ
    く、 R10は低級アルキルを表し、 構造要素の総数mは相互に独立に0ないし600の整数を
    表す]とよりなるシロキサン鎖を表し、 BはAと同一の意味範囲を有し、その基R4ないしR10
    A鎖とB鎖とで異なっていてもよいものであるか、また
    は、低級アルキルを表す のトリシクロデカン基を含有するシロキサンの (メタ)アクリル酸エステル。
  2. 【請求項2】式中の、 R1およびR2が同一であっても異なっていてもよく、水
    素、低級アルキル、ハロゲンまたはトリフルオロメチル
    を表し、 R3が低級アルキル、シクロアルキル(C5ないしC7)、シ
    クロアルキルアルキル(C6ないしC13)または置換され
    ていることもあるアリール(C6ないしC12)もしくはア
    ラールキル(C7ないしC18)を表し、 Zが基 {この基において、 R12およびR13は同一であっても異なっていてもよく、水
    素またはメチルを表し、 pは0ないし20の整数を表し、 Qは単結合を表すか、または、式 [この式において、 Wは2ないし8個の炭素原子を有するアルキレン鎖を表
    すか、 または、式 (ここで、 Eは2価の、2ないし12個の炭素原子を有する直鎖の、
    もしくは枝分かれのある脂肪族基、6ないし18個の炭素
    原子を有する芳香族基または6ないし14個の炭素原子を
    有する環状脂肪族基であって、その脂肪族基、芳香族基
    および/または環状脂肪族基が1または2個の酸素橋を
    含有することも可能であり、また、その脂肪族基、芳香
    族基および/または環状脂肪族基の幾つかが、置換され
    ていることもあるメチレン基を経由して結合しているこ
    とも可能であるものであり、 Gは3ないし10個の炭素原子を有し、1ないし3個の酸
    素橋を含有していてもよく、また、1ないし4個の付加
    的な(メタ)アクリロイルオキシ基により置換されてい
    てもよい直鎖の、または枝分かれのある2価の脂肪族炭
    化水素基を表す) の基を表す] の基を表す} を表し、 Aがm個の式 の構造要素と末端基 [これらの式において、 R4、R5、R6、R7、R8およびR9は同一であっても異なって
    いてもよく、低級アルキル、シクロアルキル(C5ないし
    C7)、シクロアルキルアルキル(C6ないしC13)または
    置換されていることもあるアリール(C6ないしC12)も
    しくはアラールキル(C7ないしC18)を表し、 また、 基R5、R7およびR8は、択一的に、基 (ここで、 R1、R2およびZは上記の意味を有する)を表してもよ
    く、 R10は低級アルキルを表し、 構造要素の総数mは相互に独立に0ないし200の整数を
    表す]とよりなるシロキサン鎖を表し、 BがAと同一の意味範囲を有し、その基R4ないしR10
    A鎖とB鎖とで異なっていてもよいものであるか、また
    は、低級アルキルを表す ものであることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載
    のトリシクロデカン基を含有するシロキサンの(メタ)
    アクリル酸エステル。
  3. 【請求項3】式中の、 R1およびR2が同一であっても異なっていてもよく、水素
    または低級アルキルを表し、R3が低級アルキル、シクロ
    アルキル(C5ないしC7)、シクロアルキルアルキル(C6
    ないしC10)または置換されていることもあるアリール
    (C6ないしC11)もしくはアラールキル(C7ないしC11
    を表し、 Zが基 {この基において、 R12およびR13は同一であっても異なっていてもよく、水
    素またはメチルを表し、 pは0ないし4の整数を表し、 Qは単結合を表すか、または、式 [この式において、 Wは2ないし6個の炭素原子を有するアルキレン鎖を表
    すか、 または、式 (ここで、 Eは2価の、2ないし8個の炭素原子を有する直鎖の、
    もしくは枝分かれのある脂肪族基または6ないし14個の
    炭素原子を有する環状脂肪族基を表し、 Gは3ないし10個の炭素原子を有し、1個の酸素橋を含
    有していてもよく、また、1または2個の付加的な(メ
    タ)アクリロイルオキシ基により置換されていてもよい
    直鎖の、または枝分かれのある2価の脂肪族炭化水素基
    を表す) の基を表す] の基を表す} を表し、 Aがm個の式 の構造要素と末端基 [これらの式において、 R4、R5、R6、R7、R8およびR9は同一であっても異なって
    いてもよく、低級アルキル、シクロアルキル(C5ないし
    C7)、シクロアルキルアルキル(C6ないしC10)または
    置換されていることもあるアリール(C6ないしC11)も
    しくはアラールキル(C7ないしC11)を表し、 また、 基R5、R7およびR8は、択一的に、基 (ここで、 R1、R2およびZは上記の意味を有する)を表してもよ
    く、 R10は低級アルキルを表し、 構造要素の総数mは相互に独立に0ないし200の整数を
    表す]とよりなるシロキサン鎖を表し、 BがAと同一の意味範囲を有し、その基R4ないしR10
    A鎖とB鎖とで異なっていてもよいものであるか、また
    は、低級アルキルを表す ものであることを特徴とする、特許請求の範囲第1およ
    び第2項に記載されたトリシクロデカン基を含有するシ
    ロキサンの(メタ)アクリル酸エステル。
  4. 【請求項4】全ケイ素原子の0.5ないし100モル%がトリ
    シクロ[5.2.1.02.6]デカニル基により置換されている
    ことを特徴とする、特許請求の範囲第1ないし第3項の
    いずれかに記載されたトリシクロデカン基を含有するシ
    ロキサンの(メタ)アクリル酸エステル。
  5. 【請求項5】構造要素の数mが0ないし50であることを
    特徴とする、特許請求の範囲第1ないし第4項のいずれ
    かに記載されたトリシクロデカン基を含有するシロキサ
    ンの(メタ)アクリル酸エステル。
  6. 【請求項6】式(II) 式中、 R1およびR2は同一であっても異なっていてもよく、水
    素、低級アルキル、ハロゲンまたはトリフルオロメチル
    を表し、 R3は低級アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルア
    ルキルまたは置換されていることもあるアリールもしく
    はアラールキルを表し、 R13は水素またはメチルを表し、 pは0ないし20の整数を表し、 Aはm個の式 の構造要素と末端基 [これらの式において、 R4、R5、R6、R7、R8およびR9は同一であっても異なって
    いてもよく、低級アルキル、シクロアルキル、シクロア
    ルキルアルキルまたは置換されていることもあるアリー
    ルもしくはアラールキルを表し、 また、 基R5、R7およびR8は、択一的に、基 (ここで、 R1、R2およびZは上記の意味を有する)を表してもよ
    く、 R10は低級アルキルを表し、 構造要素の総数mは相互に独立に0ないし600の整数を
    表す]とよりなるシロキサン鎖を表し、 BはAと同一の意味範囲を有し、その基R4ないしR10
    A鎖とB鎖とで異なっていてもよいものであるか、また
    は、低級アルキルを表す のポリ{ヒドロキシ(アルキレンオキシ)メチルトリシ
    クロ[5.2.1.02.6]デカニル}シロキサンを、 式中のQが単結合を表す化合物を製造する場合には、式 式中、 R12は水素またはメチルを表し、 R14は水酸基、塩素、メトキシ、エトキシまたは(メ
    タ)アクリロイルオキシを表す の(メタ)アクリル酸誘導体を用いてエステル化し、 また、 式中のQが式 式中、 Wはアルキレン鎖を表す の基を表す化合物を製造する場合には式 式中、 R12およびWは上記の意味を有する のイソシアン酸エステルと、不活性溶剤中で反応させ、 また、 式中のQが式 式中、 Eは2価の、2ないし24個の炭素原子を有する直鎖の、
    もしくは枝分かれのある脂肪族基、6ないし26個の炭素
    原子を有する芳香族基、7ないし26個の炭素原子を有す
    る芳香脂肪族基または6ないし26個の炭素原子を有する
    環状脂肪族基であって、その脂肪族基、芳香族基、芳香
    脂肪族基および/または環状脂肪族基が1または2個の
    酸素橋を含有することも可能であり、また、その脂肪
    族、芳香族、芳香脂肪族および/または環状脂肪族基の
    幾つかが、置換されていることもあるメチレン基を経由
    して結合していることも可能であるものであり、 Gは3ないし15個の炭素原子を有し、1ないし3個の酸
    素橋を含有していてもよく、また、1ないし4個の付加
    的な(メタ)アクリロイルオキシ基により置換されてい
    てもよい直鎖の、または枝分かれのある2価の脂肪族炭
    化水素基を表す の基を表す化合物を製造する場合には、式 O=C=N−E−N=C=O (V) 式中、 Eは上記の意味を有する のジイソシアネート1モルと式 式中、 GおよびR12は上記の意味を有する の(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキル1モルとの付
    加反応の生成物と、VとVIとの付加生成物のNCO基とII
    のOH基との間に化学量論的当量を成立させて、不活性溶
    剤中で反応させることを特徴とする式 式中、 R1、R2、R3、AおよびBは上記の意味を有し、 Zは基 {この基において、 R12およびR13は同一であっても異なっていてもよく、水
    素またはメチルを表し、 pは0ないし20の整数を表し、 Qは単結合を表すか、または、式 [この式において、 Wはアルキレン鎖を表すか、または、式 (ここで、 Eは2価の、2ないし24個の炭素原子を有する直鎖の、
    もしくは枝分かれのある脂肪族基、6ないし26個の炭素
    原子を有する芳香族基、7ないし26個の炭素原子を有す
    る芳香脂肪族基または6ないし26個の炭素原子を有する
    環状脂肪族基であって、その脂肪族基、芳香族基、芳香
    脂肪族基および/または環状脂肪族基が1または2個の
    酸素橋を含有することも可能であり、また、その脂肪族
    基、芳香族基、芳香脂肪族基および/または環状脂肪族
    基の幾つかが、置換されていることもあるメチレン基を
    経由して結合していることも可能であるものであり、 Gは3ないし15個の炭素原子を有し、1ないし3個の酸
    素橋を含有していてもよく、また、1ないし4個の付加
    的な(メタ)アクリロイルオキシ基により置換されてい
    てもよい直鎖の、または枝分かれのある2価の脂肪族炭
    化水素基を表す) の基を表す] の基を表す} を表す のトリシクロデカン基を含有するシロキサンの(メタ)
    アクリル酸エステルの製造方法。
  7. 【請求項7】(メタ)アクリル酸誘導体との反応を0な
    いし120℃の範囲の温度で実施することを特徴とする特
    許請求の範囲第6項記載の方法。
  8. 【請求項8】イソシアン酸エステルとの反応を、触媒お
    よび重合抑制剤の存在下に、20ないし100℃の範囲の温
    度で実施することを特徴とする特許請求の範囲第6項記
    載の方法。
  9. 【請求項9】式 式中、 R1およびR2は同一であっても異なっていてもよく、水
    素、低級アルキル、ハロゲンまたはトリフルオロメチル
    を表し、 R3は低級アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルア
    ルキルまたは置換されていることもあるアリールもしく
    はアラールキルを表し、 Zは基 {この基において、 R12およびR13は同一であっても異なっていてもよく、水
    素またはメチルを表し、 pは0ないし20の整数を表し、 Qは単結合を表すか、または、式 [この式において、 Wはアルキレン鎖を表すか、または、式 (ここで、 Eは2価の、2ないし12個の炭素原子を有する直鎖の、
    もしくは枝分かれのある脂肪族基、6ないし18個の炭素
    原子を有する芳香族基または6ないし14個の炭素原子を
    有する環状脂肪族基であって、その脂肪族基、芳香族基
    および/または環状脂肪族基が1または2個の酸素橋を
    含有することも可能であり、また、その脂肪族基、芳香
    族基および/または環状脂肪族基の幾つかが、置換され
    ていることもあるメチレン基を経由して結合しているこ
    とも可能であるものであり、 Gは3ないし10個の炭素原子を有し、1ないし3個の酸
    素橋を含有していてもよく、また、1ないし4個の付加
    的な(メタ)アクリロイルオキシ基により置換されてい
    てもよい直鎖の、または枝分かれのある2価の脂肪族炭
    化水素基を表す) の基を表す] の基を表す} を表し、 Aはm個の式 の構造要素と末端基 [これらの式において、 R4、R5、R6、R7、R8およびR9は同一であっても異なって
    いてもよく、低級アルキル、シクロアルキル、シクロア
    ルキルアルキルまたは置換されていることもあるアリー
    ルもしくはアラールキルを表し、 また、 基R5、R7およびR8は、択一的に、基 (ここで、 R1、R2およびZは上記の意味を有する)を表してもよ
    く、 R10は低級アルキルを表し、 構造要素の総数mは相互に独立に0ないし600の整数を
    表す]とよりなるシロキサン鎖を表し、 BはAと同一の意味範囲を有し、その基R4ないしR10
    A鎖とB鎖とで異なっていてもよいものであるか、また
    は、低級アルキルを表す のトリシクロデカン基を含有するシロキサンの(メタ)
    アクリル酸エステルを含有する歯科用材料。
  10. 【請求項10】単量体として、トリシクロデカン基を含
    有するシロキサンの(メタ)アクリル酸エステルを30な
    いし100重量%含有することを特徴とする特許請求の範
    囲第9項記載の歯科用材料。
  11. 【請求項11】トリシクロデカン基を含有するシロキサ
    ンの(メタ)アクリル酸エステルと補助材料とを含有す
    ることを特徴とする特許請求の範囲第9または10項記載
    の歯科用材料。
JP62239073A 1986-09-26 1987-09-25 トリシクロデカン基を含有するシロキサンの(メタ)アクリル酸エステル Expired - Lifetime JPH0832710B2 (ja)

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DE19863632792 DE3632792A1 (de) 1986-09-26 1986-09-26 Poly(tricyclo-(5.2.1.0(pfeil hoch)2(pfeil hoch)(pfeil hoch).(pfeil hoch)(pfeil hoch)6(pfeil hoch))-decanyl)-siloxan-derivate
DE3632657 1986-09-26
DE19873707908 DE3707908A1 (de) 1986-09-26 1987-03-12 (meth)-acrylsaeureester von tricyclodecangruppen enthaltenden siloxanen
DE3707908.5 1987-03-12
DE3632657.7 1987-03-12
DE3632792.1 1987-03-12

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