JPH08325357A - 半導体封止用エポキシ樹脂組成物及び半導体装置 - Google Patents

半導体封止用エポキシ樹脂組成物及び半導体装置

Info

Publication number
JPH08325357A
JPH08325357A JP8073640A JP7364096A JPH08325357A JP H08325357 A JPH08325357 A JP H08325357A JP 8073640 A JP8073640 A JP 8073640A JP 7364096 A JP7364096 A JP 7364096A JP H08325357 A JPH08325357 A JP H08325357A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
epoxy resin
composition
weight
resin composition
semiconductor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8073640A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshio Kaji
嘉男 鍛治
Atsuto Tokunaga
淳人 徳永
Masayuki Tanaka
正幸 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toray Industries Inc filed Critical Toray Industries Inc
Priority to JP8073640A priority Critical patent/JPH08325357A/ja
Publication of JPH08325357A publication Critical patent/JPH08325357A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Epoxy Resins (AREA)
  • Structures Or Materials For Encapsulating Or Coating Semiconductor Devices Or Solid State Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 半導体封止用エポキシ樹脂組成物であって、
なかでも難燃性、高温信頼性に優れた半導体封止用エポ
キシ樹脂組成物を提供すること。 【解決手段】 エポキシ樹脂、硬化剤、充填剤からなる
樹脂組成物であって、前期エポキシ樹脂がナフタレン骨
格を有するエポキシ樹脂を必須成分として含有し、かつ
充填剤の割合が全体の好ましくは87〜95重量%、ブ
ロム化合物、アンチモン化合物の割合が、それぞれ全体
の0〜0.3重量%であり、さらに調整した組成物の酸
素指数が42%以上であることを特徴とする半導体封止
用エポキシ樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半田耐熱性、難燃性お
よび高温信頼性に優れる半導体封止用エポキシ樹脂組成
物及びこの半導体封止用エポキシ樹脂組成物で封止して
なる半導体装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】エポキシ樹脂は耐熱性、耐湿性、電気特
性、接着性などに優れており、さらに配合処方により種
々の特性が付与できるため、塗料、接着剤、電気絶縁材
料など工業材料として利用されている。
【0003】たとえば、半導体装置などの電子回路部品
の封止方法として従来より金属やセラミックスによるハ
ーメチックシールとフェノール樹脂、シリコーン樹脂、
エポキシ樹脂などによる樹脂封止が提案されている。し
かし、経済性、生産性、物性のバランスの点からエポキ
シ樹脂による樹脂封止が中心になっている。
【0004】近年、プリント基板への部品実装において
も高密度化、自動化が進められており、従来のリードピ
ンを基板の穴に挿入する“挿入実装方式”に代わり、基
板表面に部品を半田付けする“表面実装方式”が盛んに
なってきた。それに伴いパッケ−ジも従来のDIP(デ
ュアル・インライン・パッケ−ジ)から高密度実装、表
面実装に適した薄型のFPP(フラット・プラスチック
・パッケ−ジ)に移行しつつある。
【0005】表面実装方式への移行に伴い、従来あまり
問題にならなかった半田付け工程が大きな問題になって
きた。従来のピン挿入実装方式では、半田付け工程はリ
ード部が部分的に加熱されるだけであったが、表面実装
方式ではパッケージ全体が熱媒に浸され加熱される。表
面実装方式における半田付け方法としては半田浴浸漬、
不活性ガスの飽和蒸気による加熱(ベーパーフェイズ
法)や赤外線リフロー法などが用いられるが、いずれの
方法でもパッケージ全体が210〜270℃の高温に加
熱されることになる。そのため、従来の封止樹脂で封止
したパッケージは、半田付け時に樹脂部分にクラックが
発生したり、チップと樹脂の間に剥離が生じたりして、
信頼性が低下して製品として使用できないという問題が
おきる。
【0006】半田付け工程におけるクラックの発生は、
後硬化してから実装工程の間までに吸湿した水分が半田
付け加熱時に爆発的に水蒸気化、膨張することに起因す
るといわれており、その対策として後硬化したパッケー
ジを完全に乾燥し密封した容器に収納して出荷する方法
が用いられている。
【0007】一方、半導体などの電子部品は安全性確保
のためUL規格により難燃性の付与が義務づけられてい
る。このため封止用樹脂には通常、ブロム化合物および
三酸化アンチモンなどの難燃剤が添加されている。
【0008】しかし、難燃性を付与する目的で添加され
てきたブロム化合物およびアンチモン化合物などの難燃
剤は、150〜200℃の高温環境下で半導体が使用さ
れた場合の信頼性、すなわち高温信頼性を低下する原因
になる。
【0009】封止樹脂の改良も種々検討されている。た
とえば、半田耐熱性を改良する目的で、マトリックス樹
脂にノボラック型エポキシ樹脂とフェノ−ルアラルキル
樹脂を配合する方法(特開昭53−299号公報、特開
昭59−67660号公報)、、マトリックス樹脂にビ
フェニル型エポキシ樹脂とフェノ−ルアラルキル樹脂を
用い充填剤を80〜85重量%配合する方法(特開平3
−207714号公報、特開平4−48759号公報、
特開平4−55423号公報)などが提案されている。
【0010】また、封止樹脂の耐湿性や耐熱性を改良す
るため、ハイドロタルサイト系化合物(特開昭61−1
9625号公報)、四酸化アンチモンの添加(特開昭5
7−32506号公報、特開平2−175747号公
報)が提案されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかるに乾燥パッケー
ジを容器に封入する方法は、製造工程および製品の取扱
い作業が繁雑になるうえ、製品価格が高価になる欠点が
ある。
【0012】また、種々の方法で改良された樹脂も、そ
れぞれ効果を挙げてきているが、まだ十分ではない。マ
トリックス樹脂にノボラック型エポキシ樹脂とフェノ−
ルアラルキル樹脂を配合する方法(特開昭53−299
号公報、特開昭59−67660号公報)、マトリック
ス樹脂にビフェニル型エポキシ樹脂とフェノ−ルアラル
キル樹脂を用い破砕系充填剤を60〜85重量%配合す
る方法(特開平3−207714号公報、特開平4−4
8759号公報、特開平4−55423号公報)は、マ
トリックス樹脂の溶融粘度が高く充填性に問題があるば
かりか、半田付け工程における樹脂部分のクラック防止
においても十分なレベルではなかった。
【0013】高温信頼性は150〜200℃の高温環境
下での半導体の機能を保証するもので、発熱量の大きい
半導体や自動車のエンジンまわりで使用する半導体など
では必須の性能であり、難燃性を付与するために添加し
ているブロム化合物およびアンチモン化合物などの難燃
剤の分解が主原因で低下することが分かっている。
【0014】このため、難燃性および高温信頼性ともに
優れる半導体封止用エポキシ樹脂組成物は得られなかっ
た。
【0015】一方、封止樹脂の耐湿性を改良するため
に、ハイドロ化合物を添加する方法(特開昭61−19
625号公報)は、高温信頼性の向上に有効であるが、
十分ではなく、さらに向上することが望まれていた。
【0016】また、封止樹脂の耐湿性や耐熱性を改良す
るために、四酸化アンチモンを添加する方法(特公昭5
7−32506号公報、特開平2−175747号公
報)は、高温信頼性の向上に効果がなかった。
【0017】本発明の目的は、難燃性および高温信頼性
ともに優れる半導体封止用エポキシ樹脂組成物を提供す
ることにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、マトリッ
クス樹脂にナフタレン骨格を有するエポキシ樹脂を用
い、充填剤を87〜95重量%添加することに加えて、
ブロム化合物やアンチモン化合物の添加量をそれぞれ
0.3重量%以下にすることにより、上記の課題を達成
し、目的に合致した半導体封止用エポキシ樹脂組成物が
得られることを見出だし、本発明に達した。
【0019】すなわち本発明は、エポキシ樹脂(A)、
硬化剤(B)、充填剤(C)をからなる樹脂組成物であ
って、前記エポキシ樹脂(A)が次の一般式(I)
【化2】 (式中、R1 〜R8 はその内2個以上はエポキシ基を有
する有機基であり、それ以外は水素原子、ハロゲン原子
または炭素数1〜4のアルキル基を示す。)で表される
骨格を有するエポキシ樹脂(a)を必須成分として含有
し、かつ好ましくは前記充填剤(C)の割合が組成物の
全体の87〜95重量%で、ブロム化合物の割合が全体
の0.3重量%以下であり、アンチモン化合物の割合が
全体の0.3重量%であり、さらに調整した組成物の硬
化後の酸素指数が42%以上であることを特徴とする半
導体封止用エポキシ樹脂組成物 および該エポキシ樹脂
組成物で封止してなる半導体装置である。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の構成を詳述する。
本発明において「重量」とは「質量」を意味する。
【0021】本発明におけるエポキシ樹脂(A)は、上
記式(I)で表される骨格を有するエポキシ樹脂(a)
を必須成分として含有することが重要である。エポキシ
樹脂(a)を含有しない場合は、半田付け工程における
クラック発生防止効果が発揮されないばかりか、十分な
流動性や難燃性が得られない。
【0022】上記式(I)において、R1 〜R8 の好ま
しい具体例としては、水素原子、メチル基、エチル基、
プロピル基、i−プロピル基、n−プロピル基、sec
−ブチル基、tert−ブチル基、塩素原子、臭素原子
などがあげられる。
【0023】本発明におけるエポキシ樹脂(a)の好ま
しい具体例としては、1,5−ビス(2,3−エポキシ
プロポキシ)ナフタレン、1,5−ビス(2,3−エポ
キシプロポキシ)−7−メチルナフタレン、1,6−ビ
ス(2,3−エポキシプロポキシ)ナフタレン、1,6
−ビス(2,3−エポキシプロポキシ)−2−メチルナ
フタレン、1,6−ビス(2,3−エポキシプロポキ
シ)−8−メチルナフタレン、1,6−ビス(2,3−
エポキシプロポキシ)−4,8−ジメチルナフタレン、
2−ブロム−1,6−ビス(2,3−エポキシプロポキ
シ)ナフタレン、8−ブロム−1,6−ビス(2,3−
エポキシプロポキシ)ナフタレン、2,7−ビス(2,
3−エポキシプロポキシ)ナフタレンなどが挙げられ、
1,5−ビス(2,3−エポキシプロポキシ)ナフタレ
ン、1,6−ビス(2,3−エポキシプロポキシ)ナフ
タレン、2,7−ビス(2,3−エポキシプロポキシ)
ナフタレンが特に好ましい。
【0024】本発明におけるエポキシ樹脂(A)は上記
のエポキシ樹脂(a)とともにそのエポキシ(a)以外
の他のエポキシ樹脂をも併用して含有することができ
る。
【0025】併用できる他のエポキシ樹脂としては、た
とえば、ビフェニル骨格を有するエポキシ樹脂、クレゾ
−ルノボラック型エポキシ樹脂、フェノ−ルノボラック
型エポキシ樹脂、ビスフェノ−ルAやレゾルシンなどか
ら合成される各種ノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェ
ノ−ルA型エポキシ樹脂、線状脂肪族エポキシ樹脂、脂
還式エポキシ樹脂、複素還式エポキシ樹脂などがあげら
れる。
【0026】エポキシ樹脂(A)中に含有されるエポキ
シ樹脂(a)の割合は、特に限定されず、任意に選ぶこ
とができるが、流動性の点から、エポキシ樹脂(a)を
エポキシ樹脂(A)中に50重量%以上、好ましくは7
0重量%以上含有せしめることが望ましい。
【0027】本発明において、エポキシ樹脂(A)の配
合量は、組成物全体の通常0.1〜10重量%、好まし
くは0.5〜7重量%である。エポキシ樹脂(A)の配
合量が0.5重量%未満では成形性や接着性が不十分で
あり好ましくない。
【0028】本発明における硬化剤(B)は、エポキシ
樹脂(A)と反応して硬化させるものであれば特に限定
されず、それらの具体例としては、たとえばフェノ−ル
ノボラック樹脂、クレゾ−ルノボラック樹脂、下記一般
式(II)で表されるフェノ−ル化合物
【化3】 (ただし、Rは水素原子または炭素数1〜4のアルキル
基、nは0以上の整数を示す。) ビスフェノ−ルAやレゾルシンから合成される各種ノボ
ラック樹脂、トリス(ヒドロキシフェニル)メタン、ジ
ヒドロキシビフェニルなどの多種多価フェノ−ル化合
物、無水マレイン酸、無水フタル酸、無水ピロメリット
酸などの酸無水物およびメタフェニレンジアミン、ジア
ミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホンな
どの芳香族アミンなどがあげられる。半導体封止用とし
ては、耐熱性、耐湿性および保存性の点から、フェノ−
ル系硬化剤が好ましく用いられ、用途によっては2種類
以上の硬化剤を併用してもよい。
【0029】本発明において、硬化剤(B)の配合量は
組成物全体から通常0.1〜10重量%、好ましくは
0.5〜7重量%である。さらには、エポキシ樹脂
(A)と硬化剤(B)の配合比は、機械的性質および耐
湿信頼性の点から(A)に対する(B)の化学当量比が
0.5〜1.5、特に0.8〜1.2の範囲にあること
が好ましい。
【0030】また、本発明においてエポキシ樹脂(A)
と硬化剤(B)の硬化反応を促進するため硬化触媒を用
いてもよい。硬化触媒は硬化反応を促進するものならば
特に限定されず、たとえば2−メチルイミダゾール、
2,4−ジメチルイミダゾール、2−エチル−4−メチ
ルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェ
ニル−4−メチルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミ
ダゾールなどのイミダゾール化合物、トリエチルアミ
ン、ベンジルジメチルアミン、α−メチルベンジルジメ
チルアミン、2−(ジメチルアミノメチル)フェノー
ル、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェ
ノール、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデ
セン−7などの3級アミン化合物、ジルコニウムテトラ
メトキシド、ジルコニウムテトラプロポキシド、テトラ
キス(アセチルアセトナト)ジルコニウム、トリ(アセ
チルアセトナト)アルミニウムなどの有機金属化合物お
よびトリフェニルホスフィン、トリメチルホスフィン、
トリエチルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリ
(p−メチルフェニル)ホスフィン、トリ(ノニルフェ
ニル)ホスフィンなどの有機ホスフィン化合物が挙げら
れる。なかでも耐湿性の点から、有機ホスフィン化合物
が好ましく、トリフェニルホスフィンが特に好ましく用
いられる。これらの硬化触媒は、用途によっては二種以
上を併用してもよい。
【0031】本発明における充填剤(C)としては、溶
融シリカ、結晶性シリカ、炭酸カルシウム、炭酸マグネ
シウム、アルミナ、マグネシア、クレー、タルク、ケイ
酸カルシウム、酸化チタン、酸化アンチモン、アスベス
ト、ガラス繊維などが挙げられるが、なかでも溶融シリ
カが線膨張係数を低下させる効果が大きく、低応力化に
有効なため好ましく用いられる。
【0032】ここでいう溶融シリカは真比重2.3以下
の非晶性シリカを意味する。その製造は必ずしも溶融状
態を経る必要はなく、任意の製造法を用いることができ
る。たとえば、結晶性シリカを溶融する方法、各種原料
から合成する方法などが挙げられる。
【0033】溶融シリカの形状および粒径は特に限定さ
れないが、平均粒径5μm以上30μm以下の球状溶融
シリカ99〜50重量%と平均粒径1μm以下の球状溶
融シリカ1〜50重量%からなる溶融シリカ(c)を充
填剤(C)中に40重量%以上、好ましくは60重量%
以上、さらに好ましくは90重量%以上含有することが
流動性の点から好ましい。
【0034】ここでいう平均粒径は、累積重量50%に
なる粒径(メジアン径)を意味する。 本発明におい
て、充填剤(C)の割合は成形性および低応力性の点か
ら全体の87〜95重量%、好ましくは89〜95重量
%である。さらに好ましくは90〜95重量%である。
【0035】本発明において、充填剤をシランカップリ
ング剤、チタネートカップリング剤などのカップリング
剤であらかじめ表面処理することが、半導体素子とした
場合の信頼性の点で好ましい。カップリング剤としてエ
ポキシシラン、アミノシラン、メルカプトシランなどの
シランカップリング剤が好ましく用いられる。
【0036】本発明の組成物では、必須成分ではないが
ブロム化合物を配合できる。また実質的に存在するブロ
ム化合物は、通常半導体封止用エポキシ樹脂組成物に難
燃剤として添加されるもので、特に限定されず、公知の
ものであってよい。
【0037】存在するブロム化合物の好ましい具体例と
しては、ブロム化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ブ
ロム化フェノールノボラック型エポキシ樹脂などのブロ
ム化エポキシ樹脂、ブロム化ポリカーボネート樹脂、ブ
ロム化ポリスチレン樹脂、ブロム化ポリフェニレンオキ
サイド樹脂、テトラブロモビスフェノールA、デカブロ
モジフェニルエーテルなどがあげられ、なかでも、ブロ
ム化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ブロム化フェノ
ールノボラック型エポキシ樹脂などのブロム化エポキシ
樹脂が、成形性の点から特に好ましい。
【0038】本発明組成物中にブロム化合物の量は、組
成物全体に対して0.30重量%以下が難燃性および高
温信頼性の点で好ましい。特に好ましくは0.1重量%
以下、さらに好ましくは0.05重量%以下、さらに実
質的に配合されないものである。また、臭素原子の量に
注目すると、組成物全体に対して0.3重量%以下、特
に好ましくは0.10重量%以下、さらに好ましくは
0.05重量%以下の量が好ましい。
【0039】本発明の組成物では、必須成分ではないが
アンチモン化合物を配合できる。これは通常半導体封止
用エポキシ樹脂組成物に難燃助剤として添加されるもの
で、特に限定されず、公知のものが使用できる。アンチ
モン化合物の好ましい具体例としては、三酸化アンチモ
ン、四酸化アンチモン、五酸化アンチモンがあげられ
る。
【0040】本発明組成物中に存在するアンチモン化合
物の量は、全体の0.3重量%以下が難燃性および高温
信頼性の点で好ましい。特に好ましくは0.1重量%以
下、さらに好ましくは0.05重量%以下、さらには実
質的に配合されていないものである。アンチモン原子に
注目すると全体の0.2重量%以下、好ましくは0.1
重量%以下、さらに好ましくは0.05重量%以下であ
る。
【0041】本発明のエポキシ樹脂組成物には、カーボ
ンブラック、酸化鉄などの着色剤、ハイドロタルサイト
などのイオン捕捉剤、シリコ−ンゴム、オレフィン系共
重合体、変性ニトリルゴム、変性ポリブタジエンゴム、
変性シリコ−ンオイルなどのエラストマ−、ポリエチレ
ンなどの熱可塑性樹脂、長鎖脂肪酸、長鎖脂肪酸の金属
塩、長鎖脂肪酸のエステル、長鎖脂肪酸のアミド、パラ
フィンワックスなどの離型剤および有機過酸化物などの
架橋剤を任意に添加することができる。
【0042】本発明のエポキシ樹脂組成物は、エポキシ
樹脂の硬化後の酸素指数が42%以上であることが重要
である。酸素指数が42%未満の場合は、エポキシ樹脂
組成物が以上で述べた他の条件をすべて満たしたとして
も、本発明の効果、すなわち半田耐熱性、耐湿信頼性高
温信頼性、難燃性、成形性に優れたエポキシ樹脂組成物
を得ることはできない。
【0043】本発明のエポキシ樹脂組成物の製造方法と
しては溶融混練によるものが好ましく、たとえばバンバ
リーミキサー、ニーダー、ロール、単軸もしくは二軸の
押出機およびコニーダーなどの公知の混練方法を用いて
溶融混練することにより製造される。
【0044】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。なお、実施例中の%は、重量%を示す。
【0045】実施例1〜8、比較例1〜4 表1に示した成分を、表2に示した組成比でミキサーに
よりドライブレンドした。これを、ロール表面温度90
℃のミキシングロールを用いて5分間加熱混練後、冷却
・粉砕して半導体封止用エポキシ樹脂組成物を製造し
た。この組成物を用い、低圧トランスファー成形法によ
り175℃×2分の条件で成形し、180℃×5時間の
条件でポストキュアして次の物性測定法により各組成物
の物性を測定した。
【0046】
【表1】 (ただし、Rは炭素数1のアルキル基、nが1〜2の成
分を80重量%含有する。) 半田耐熱性:表面にAl蒸着した模擬素子を搭載したチ
ップサイズ12×12mmの160pinQFP 20
個を成形し、85℃/85%RHで吸水率が飽和する時
間、加湿後、最高温度245℃のIRリフロー炉で加熱
処理し、外部クラック、内部クラックの発生数を調べ
た。 吸水率:半田耐熱試験に用いる160pinQFPでの
吸水率を測定した。 高温信頼性:模擬素子を搭載した16pinDIPを用
い、200℃で高温信頼性を評価し、累積故障率63%
になる時間を求め高温特性寿命とした。 難燃性試験:5”×1/2”×1/16”の燃焼試験片
を成形、ポストキュア−し、UL94規格に従い難燃性
を評価した。 酸素指数:6.5×3.2×120mmの試験片を成
形、ポストキュア−し、JIS K7201に従って、
燃焼限界点における各ガス体積濃度を求めた。 酸素指数(%)=[酸素]/([酸素]+[窒素]) PKG充填性:半田耐熱試験に用いる160pinQF
Pを、成形後に目視および顕微鏡を用いて観察し、未充
填、ピンホ−ルの有無を調べた。
【0047】
【表2】
【0048】表2にみられるように、本発明のエポキシ
樹脂組成物(実施例1〜8)は、半田耐熱性、難燃性、
高温信頼性、PKG充填性に優れている。
【0049】これに対して充填剤の添加量が87重量%
未満で、酸素指数が42%未満である比較例2は、半田
耐熱性、難燃性に劣る。
【0050】また、ブロム化合物が臭素原子に換算し
て、0.15重量%を越える場合、アンチモン化合物の
割合が0.3重量%以上の比較例1は、高温信頼性が劣
っている。
【0051】本発明のエポキシ樹脂(a)を用いていな
い比較例3は、組成物の酸素指数が低く、十分な難燃性
が得られないばかりか、半田耐熱性にも劣っている。
【0052】
【発明の効果】本発明の半導体封止用エポキシ樹脂組成
物は、半田耐熱性に優れ、難燃性、半導体とした際の高
温信頼性にも優れている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 23/31

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エポキシ樹脂(A)、硬化剤(B)、充
    填剤(C)をからなる樹脂組成物であって、前記エポキ
    シ樹脂(A)が次の一般式(I) 【化1】 (式中、R1 〜R8 はその内2個以上はエポキシ基を有
    する有機基であり、それぞれ水素原子、ハロゲン原子ま
    たは炭素数1〜4のアルキル基を示す。)で表される骨
    格を有するエポキシ樹脂(a)を必須成分として含有
    し、さらに組成物硬化後の酸素指数が42%以上である
    ことを特徴とする半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 前記充填剤(C)の割合が全体の87〜
    95重量%であることを特徴とする請求項1に記載の半
    導体封止用エポキシ樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の組成物であっ
    て、ブロム化合物の含有量がブロム原子として組成物全
    体の0.3重量%以下、かつアンチモン化合物の含有量
    が組成物全体の0.3重量%以下である半導体封止用エ
    ポキシ樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 請求項1または2いずれかに記載の組成
    物であって、さらにブロム原子の含有量が組成物全体の
    0.2重量%以下、アンチモン原子の含有量がを組成物
    全体の0.2重量%以下である半導体封止用エポキシ樹
    脂組成物。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4いずれかにに記載の半導体
    封止用エポキシ樹脂組成物で、半導体素子封止してなる
    ことを特徴とする半導体装置。
JP8073640A 1995-03-28 1996-03-28 半導体封止用エポキシ樹脂組成物及び半導体装置 Pending JPH08325357A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8073640A JPH08325357A (ja) 1995-03-28 1996-03-28 半導体封止用エポキシ樹脂組成物及び半導体装置

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7013695 1995-03-28
JP7-70136 1995-03-28
JP8073640A JPH08325357A (ja) 1995-03-28 1996-03-28 半導体封止用エポキシ樹脂組成物及び半導体装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08325357A true JPH08325357A (ja) 1996-12-10

Family

ID=26411292

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8073640A Pending JPH08325357A (ja) 1995-03-28 1996-03-28 半導体封止用エポキシ樹脂組成物及び半導体装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08325357A (ja)

Citations (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0288621A (ja) * 1988-09-27 1990-03-28 Mitsubishi Electric Corp 半導体封止用エポキシ樹脂組成物
JPH04202520A (ja) * 1990-11-30 1992-07-23 Toray Ind Inc エポキシ組成物
JPH04236218A (ja) * 1991-01-16 1992-08-25 Toray Ind Inc 半導体封止用エポキシ樹脂組成物
JPH04306224A (ja) * 1991-04-03 1992-10-29 Toray Ind Inc エポキシ樹脂組成物
JPH04306223A (ja) * 1991-04-03 1992-10-29 Toray Ind Inc エポキシ樹脂組成物
JPH04325516A (ja) * 1991-04-26 1992-11-13 Toray Ind Inc 半導体封止用エポキシ樹脂組成物
JPH04325515A (ja) * 1991-04-26 1992-11-13 Toray Ind Inc 半導体封止用エポキシ組成物
JPH04370138A (ja) * 1991-06-19 1992-12-22 Toray Ind Inc エポキシ樹脂組成物
JPH05175367A (ja) * 1991-12-20 1993-07-13 Sumitomo Bakelite Co Ltd エポキシ樹脂組成物
JPH05175366A (ja) * 1991-12-20 1993-07-13 Sumitomo Bakelite Co Ltd エポキシ樹脂組成物
JPH06200121A (ja) * 1993-01-06 1994-07-19 Nippon Steel Chem Co Ltd 半導体封止用低圧トランスファ成形材料
JPH06239967A (ja) * 1993-02-12 1994-08-30 Toray Ind Inc 半導体封止用エポキシ樹脂組成物
JPH06240023A (ja) * 1993-02-16 1994-08-30 Hitachi Ltd 電気絶縁線輪とその製法
JPH06248054A (ja) * 1993-02-25 1994-09-06 Toray Ind Inc 半導体封止用エポキシ樹脂組成物
JPH06268106A (ja) * 1993-03-10 1994-09-22 Hitachi Ltd 樹脂封止型半導体装置
JPH0782343A (ja) * 1993-07-19 1995-03-28 Toray Ind Inc 半導体封止用エポキシ樹脂組成物及び半導体装置
JPH0782346A (ja) * 1993-09-13 1995-03-28 Sumitomo Metal Ind Ltd 半導体封止用樹脂組成物
JPH08188638A (ja) * 1995-01-11 1996-07-23 Hitachi Ltd 樹脂封止型半導体装置並びにその製造方法
JPH08253555A (ja) * 1995-01-18 1996-10-01 Toray Ind Inc 半導体封止用エポキシ樹脂組成物及び半導体装置

Patent Citations (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0288621A (ja) * 1988-09-27 1990-03-28 Mitsubishi Electric Corp 半導体封止用エポキシ樹脂組成物
JPH04202520A (ja) * 1990-11-30 1992-07-23 Toray Ind Inc エポキシ組成物
JPH04236218A (ja) * 1991-01-16 1992-08-25 Toray Ind Inc 半導体封止用エポキシ樹脂組成物
JPH04306224A (ja) * 1991-04-03 1992-10-29 Toray Ind Inc エポキシ樹脂組成物
JPH04306223A (ja) * 1991-04-03 1992-10-29 Toray Ind Inc エポキシ樹脂組成物
JPH04325516A (ja) * 1991-04-26 1992-11-13 Toray Ind Inc 半導体封止用エポキシ樹脂組成物
JPH04325515A (ja) * 1991-04-26 1992-11-13 Toray Ind Inc 半導体封止用エポキシ組成物
JPH04370138A (ja) * 1991-06-19 1992-12-22 Toray Ind Inc エポキシ樹脂組成物
JPH05175367A (ja) * 1991-12-20 1993-07-13 Sumitomo Bakelite Co Ltd エポキシ樹脂組成物
JPH05175366A (ja) * 1991-12-20 1993-07-13 Sumitomo Bakelite Co Ltd エポキシ樹脂組成物
JPH06200121A (ja) * 1993-01-06 1994-07-19 Nippon Steel Chem Co Ltd 半導体封止用低圧トランスファ成形材料
JPH06239967A (ja) * 1993-02-12 1994-08-30 Toray Ind Inc 半導体封止用エポキシ樹脂組成物
JPH06240023A (ja) * 1993-02-16 1994-08-30 Hitachi Ltd 電気絶縁線輪とその製法
JPH06248054A (ja) * 1993-02-25 1994-09-06 Toray Ind Inc 半導体封止用エポキシ樹脂組成物
JPH06268106A (ja) * 1993-03-10 1994-09-22 Hitachi Ltd 樹脂封止型半導体装置
JPH0782343A (ja) * 1993-07-19 1995-03-28 Toray Ind Inc 半導体封止用エポキシ樹脂組成物及び半導体装置
JPH0782346A (ja) * 1993-09-13 1995-03-28 Sumitomo Metal Ind Ltd 半導体封止用樹脂組成物
JPH08188638A (ja) * 1995-01-11 1996-07-23 Hitachi Ltd 樹脂封止型半導体装置並びにその製造方法
JPH08253555A (ja) * 1995-01-18 1996-10-01 Toray Ind Inc 半導体封止用エポキシ樹脂組成物及び半導体装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6521354B1 (en) Epoxy resin composition and semiconductor device
JPH09241483A (ja) エポキシ樹脂組成物
JP3649535B2 (ja) 半導体封止用エポキシ樹脂組成物
JP4348775B2 (ja) エポキシ系樹脂組成物
JP3418875B2 (ja) 半導体封止用エポキシ樹脂組成物
JP2955013B2 (ja) エポキシ樹脂系組成物
JPH0782343A (ja) 半導体封止用エポキシ樹脂組成物及び半導体装置
JP2697510B2 (ja) 半導体封止用エポキシ樹脂組成物
JPH09255812A (ja) 樹脂組成物
JP2001114994A (ja) エポキシ系樹脂組成物および半導体装置
JPH0733429B2 (ja) エポキシ樹脂組成物
JPH0977958A (ja) エポキシ樹脂組成物および半導体装置
JP3632936B2 (ja) 半導体封止用エポキシ樹脂組成物及び半導体装置
JP3451666B2 (ja) 半導体封止用エポキシ樹脂組成物
JP3413923B2 (ja) 半導体封止用エポキシ樹脂組成物および樹脂封止型半導体装置
JPH0791364B2 (ja) 半導体封止用半田耐熱性エポキシ樹脂組成物
JPH04325517A (ja) 半導体封止用エポキシ樹脂組成物
JP3528925B2 (ja) 半導体封止用エポキシ樹脂組成物
JP2964634B2 (ja) エポキシ組成物
JP2501140B2 (ja) 半導体封止用エポキシ樹脂組成物
JPH08325357A (ja) 半導体封止用エポキシ樹脂組成物及び半導体装置
JPH08301984A (ja) 半導体封止用エポキシ樹脂組成物および半導体装置
JPH08245753A (ja) 半導体封止用エポキシ樹脂組成物および半導体装置
JP3451690B2 (ja) 半導体封止用エポキシ樹脂組成物
JP2600450B2 (ja) 半導体封止用エポキシ組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20040128

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040527

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040615

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040816

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20041102