JPH08325025A - 石英ガラス物品の製造方法 - Google Patents

石英ガラス物品の製造方法

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JPH08325025A
JPH08325025A JP15406995A JP15406995A JPH08325025A JP H08325025 A JPH08325025 A JP H08325025A JP 15406995 A JP15406995 A JP 15406995A JP 15406995 A JP15406995 A JP 15406995A JP H08325025 A JPH08325025 A JP H08325025A
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Yoshimasa Yoshida
宜正 吉田
Mamoru Endo
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    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B23/00Re-forming shaped glass
    • C03B23/20Uniting glass pieces by fusing without substantial reshaping
    • C03B23/203Uniting glass sheets

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は方形容器若しくは方形筒の様な厚肉
の方形石英ガラス物品を製造する場合でも、各辺が加熱
により変形が生じる事なく、精度よい外形形状を有する
石英ガラス物品の製造方法を提供する。 【構成】 本発明は、目的とする石英ガラス物品の外形
形状に対応させて、内壁側形状を形成した第1の耐熱性
型体と、目的とする石英ガラス物品の内形形状に対応さ
せて、外壁側形状を形成した第2の耐熱性型体と、前記
石英ガラス物品の一部となるべき形状を有する円板、方
形板等の平板状部材、若しくは管体、弧状体、棒体等の
要素ガラス体を用意し、前記要素ガラス体を前記両型体
にセットした後、該セット体を炉内に載置し、前記炉内
空間をほぼ真空下に維持して加熱する加熱工程を含みな
がら加熱して、前記要素ガラス体同士を熱融着する事に
より、所定形状の石英ガラス物品を形成する事を特徴と
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は石英ガラス体の溶接方法
に係り、特に厚板の石英ガラス材の溶接方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より半導体製造業界においては、化
学的安定性と不純物の溶出を避ける為に更には耐熱性を
満足させるために、石英ガラス製の各種治具若しくは容
器、更には各種設備に用いられているが、この様な石英
ガラス材は軟化温度が1600℃以上と高く、而も供給
元より管体若しくは平板材として供給されるものである
ために、これを所定形状に加工するには、例えば角槽を
形成する場合において、前記平板より底面及び4つの側
面を形成する5枚の平板状石英ガラス板を方形状に溶接
して方形容器を形成した後、グラインダ等で該容器の溶
接跡を除去する事により製造されるが、グラインダ溶接
跡を除去するのは多大な手間と熟練を必要し且つ特にそ
の角隅部に位置する溶接跡を完全に除去するのは極めて
困難である。
【0003】又特に厚板の溶接を行うには、溶接により
その内部まで溶接するのは極めて困難であり、この為従
来は、溶接不足により内部に気泡が残存したり、又過剰
溶接により溶接跡等が残存する場合があり、このような
状態で例えば熱処理炉として使用するとその残存部分で
強度不足が生じたり、又薬液や洗浄液を投入する処理槽
として利用する場合には、例えばバブリング洗浄等にお
いて、ウエハより洗浄液側に移行したパーティクル等の
微細な塵埃が前記溶接跡に入り込んだ場合、例えフッ酸
を用いて前記槽を洗浄した場合にも簡単には取切れず、
これが再使用時にウエハに再付着して製品欠陥の原因に
なるなど効果的な洗浄を行えない場合があった。
【0004】かかる欠点を解消するために、本出願人が
種々の技術を開発している。その1つが特開平2−10
2141号で示すように複数の石英ガラス部材の接合部
を溶接して形成される石英ガラス製角槽において、円筒
管を縦割りにして形成される弧状部材と、少なくとも一
部が湾曲された板状部材と、角槽の各壁面幅より小なる
幅をもって形成された平板状部材の内、選択された部材
同士を組み合わせて前記角槽を形成するとともに、これ
らの各部材同士の接合部を少なくとも稜線及び複数の稜
線が集合する角隅部から外れた位置に設けた石英ガラス
製角槽が提案されている。
【0005】かかる技術によれば、稜線及び角隅部に溶
接位置が位置していない為に、角隅部や稜線の溶接を避
ける事が出来るが、本発明においても溶接及びグライン
ダ溶接跡を除去するという基本構成は存在し、従って厚
肉の板材の溶接は困難である。特に前記技術においても
局所加熱であるために熱歪の発生があり、一面を溶接す
る毎に加熱して熱歪を除去する必要がある。特に肉厚が
10mmを越えてしまうと熱歪が過大となり、溶接中若
しくは溶接直後に石英ガラスがわれてしまい、特に15
mm以上の厚肉の石英ガラス板の溶接は不可能であっ
た。
【0006】かかる厚肉の石英ガラス製品の製造方法と
して、例えば特開昭58-88129号において、粉末
状の石英ガラス原料と中子を用い、回転溶融炉の内壁面
と中子との間隙部に石英ガラス粉末を充填し、炉を回転
させながら前記中子を引き抜いた後、前記原料粉末をア
ーク炎又はガス炎により加熱溶融して前記角槽を形成す
る技術が提案されているが、かかる技術においては原料
粉末を直接溶融する構成を取る為に、角槽のように角部
を有する石英ガラス物品の形成が困難であり且つ原料粉
末が炉壁と直接接触する為に不純物が混入され易く、近
年のように大口径で且つ高集積化されたウエハを大量処
理する為の製造工程には適さない。
【0007】又、特開昭62−241840に、半導体
単結晶製造の為に使用されるルツボ、チャンバ、ベルジ
ャとして適用される大型石英容器の製造方法として、底
部が曲面状に形成された円筒形状の型体内部に、石英ガ
ラス製円板と該円板と同一外径を有する石英ガラス製円
筒体とを順次、互いの外縁部が同一円周を形成するよう
に互いに接触させてセットした後、アーク溶融手段によ
り加熱しながら型体を加熱する事により、両部材を互い
に熱融着せしめた技術が開示されている。
【0008】かかる技術においては、粉状体ではなく管
体若しくは板材同士を当接した状態で黒鉛、セラミック
ス等の、十分なる耐熱性を有する型体内に、設置した状
態で接合する構成を取るために、前記熱融着後表面研削
を行う事により不純物が混入される恐れを完全に解消で
きる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら前記した
技術は、アーク溶融という加熱手段と回転する型体を用
いているために、円筒状物品の形成には好ましいが、本
発明の目的とする方形容器の形成には図5に示すよう
に、石英ガラス板51各辺の壁面と加熱源52間距離5
0Aが溶接箇所(対角線角部)までの距離50Bより近
い為に、溶接箇所を充分加熱しようとすると、各辺51
が加熱により変形が生じてしまう。
【0010】本発明はかかる従来技術の欠点に鑑み、方
形容器若しくは方形筒の様な厚肉の方形石英ガラス物品
を製造する場合でも、各辺が加熱により変形が生じる事
なく、精度よい外形形状を有する石英ガラス物品の製造
方法を提供することを目的とする。本発明の他の目的
は、板材同士を熱融着を図りながら所定形状の石英ガラ
ス物品を形成する際に、前記泡の発生や亀裂の発生を防
止し、機械的強度とともに、外観的にも好ましい石英ガ
ラス物品の製造方法を提供することにある。本発明の他
の目的は、融着すべき管体若しくは板材が厚肉の場合で
も前記亀裂や泡の発生がなく、高品質に石英ガラス物品
を製造する方法を提供することを目的とする。更に本発
明の他の目的とするところは、熱溶着させるべき当接面
の全体が、一回の熱融着工程により終了可能な製造方
法、言換えれば溶接に関する作業工程を大幅に短縮し得
る石英ガラス物品を製造する方法を提供することを目的
とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、目的とする石
英ガラス物品の外形形状に対応させて、内壁側形状を形
成した第1の耐熱性型体と、目的とする石英ガラス物品
の内形形状に対応させて、外壁側形状を形成した第2の
耐熱性型体と、前記石英ガラス物品の一部となるべき形
状を有する円板、方形板等の平板状部材、若しくは管
体、弧状体、棒体等の要素ガラス体を用意し、前記要素
ガラス体を前記両型体にセットした後、該セット体を炉
内に載置し、前記炉内空間をほぼ真空下に維持して加熱
する加熱工程を含みながら加熱して、前記要素ガラス体
同士を熱融着する事により、所定形状の石英ガラス物品
を形成する事を特徴とする。即ち具体的には、前記要素
ガラス体を2つの型体の間にセットしたセット体を真空
炉に投入し、該真空炉を真空引きした後、該炉温を16
00〜1850℃まで上昇させ該炉温を一定時間維持す
る第1の工程と、前記真空若しくは負圧下で炉温を一定
時間維持した後、窒素その他の不活性ガスを略大気圧に
なるまで炉内に封入後、再度略大気圧下で前記炉温を所
定時間維持する第2の工程とを含む事を特徴とする。即
ち炉温を1850℃以上に設定すると、前記要素ガラス
体が軟化し、変形が生じてしまう。又1600℃以下で
は、完全な熱融着が困難になる。又泡防止を図るため
に、前記第1の工程における少なくとも1700℃以上
における加温速度を、9℃/min以下、好ましくは1
〜6℃/min,更に好ましくは2〜5℃/minに設
定するのがよい。この場合、前記要素ガラス体の熱融着
界面上の適宜位置、例えば底面と側板間若しくは上下の
板間の融着界面のように、略水平方向に延在する要素ガ
ラス体同士の融着界面に、前記気体逃げ路を形成するの
がよい。そして前記気体逃げ路は、熱融着界面上に沿っ
てガラス体の開放面まで延在する刻設溝、好ましくはメ
ッシュ状の溝であるのがよい。又例えば側板同士の融着
界面のように、略垂直方向に延在する要素ガラス体同士
の融着界面が存在する場合に、前記要素ガラス体の上面
より、型体と同材質の耐熱性質量体その他の加重を印加
し、該加重を印加した状態で、前記セット空間の加熱に
より前記要素ガラス体同士を熱融着するのがよい。
【作用】本発明は先の従来技術の様に要素ガラス体自体
を変形させることなく、要素ガラス体の接合のみを行う
為に、外型と内型との間に要素ガラス体を挟んで、加熱
成型を行う事を第一の特徴とする。第二の特徴とすると
ころは、前記要素ガラス体を前記両型体にセットしたセ
ット体を炉内に載置し、前記炉内空間をほぼ真空下に維
持して加熱する加熱工程を含みながら加熱する事にあ
る。これにより、熱融着面に気泡が泡となって顕在化す
るのを阻止し、きれいな熱融着面が形成出来る。この場
合、前記熱融着界面上に気体逃げ路を形成した状態で熱
融着を行う事により、前記泡混入が一層阻止される。特
に前記気泡は側板同士のように垂直方向に延在している
溶接面上での発生は少ないが、板材同士の当接面が水平
方向に延在する例えば側板と底板との間の熱融着面に気
泡が泡となって顕在化し易く、そしてこの泡は板材が厚
肉化するほど多く発生するが、前記真空加熱と気体逃げ
路の形成により泡発生を完全に阻止できる。
【0012】尚、真空雰囲気下で前記熱融着接合が終了
するまで真空状態で炉温を一定時間維持した場合、軟化
状態にある要素ガラス体が変形する恐れがある。そこで
前記熱融着接合が終了するまでの炉温維持時間を2分割
し、前半では所定時間真空若しくは負圧下で炉温を維持
し、次に鋼板で窒素その他の不活性ガスを大気圧になる
まで炉内に封入した後、再度略大気圧下で前記炉温を所
定時間維持するようにしている。
【0013】更に本発明は融着すべき管体若しくは板材
が厚肉の場合でもその上端部に亀裂の発生がないよう
に、例えば左右の側板同士の融着界面のように、前記要
素ガラス体の熱融着界面が、略垂直方向に延在する垂直
融着界面が存在する場合に特に、該垂直融着界面を形成
する隣接する要素ガラス体の上面より加重を印加し、該
加重を印加した状態で熱融着を行う。これにより前記融
着すべき管体若しくは板材が厚肉の場合でもその熱融着
の際に融着界面に向けての所定の圧接力が必要になる。
この場合僅かに軟化状態にある要素ガラス体の上面より
荷重を印加する事により、その僅かな側面側に向けての
膨出力により、上側接合面にも所定の圧接力が生じ、上
端部の亀裂の発生が阻止される。この場合、前記加重付
勢手段は、型体と同材質の耐熱性質量体を用いるのがよ
く、その荷重は1〜10Kgf/cm2、3〜6Kgf
/cm2、好ましくは約5Kgf/cm2であるのがよ
い。
【0014】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の実施例を例示
的に詳しく説明する。但し、この実施例に記載されてい
る構成部品の寸法、材質、形状、その相対位置などは特
に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれの
みに限定する趣旨ではなく単なる説明例に過ぎない。
【0015】図4は、本発明を実施するための成型装置
の全体概略図を示し、同図において、1 は真空ポンプ
2 が連結された真空炉で、該炉壁内側に断熱材3 を囲
繞させるとともに、ガス導入口4 より断熱材3 に囲ま
れた内部空間に窒素ガスその他の不活性ガスが導入可能
に構成されている。そして前記内部空間には、上面に型
設置台5aが固設された台座5が立設されており、該型
設置台5a上に要素ガラス体21、22が内壁に収容さ
れた型体10を戴置可能に構成するとともに、該型体1
0と台座5 の周囲に黒鉛製のヒータ6 を囲設し、前記
型体10内の要素ガラス体21、22を均一加熱可能に
構成する。
【0016】前記型体は図2(A)に示すように方形黒
鉛製外枠12及び内枠11と加重付勢体として機能する
黒鉛製の上板13、及び底板14からなる。次にかかる
成型装置1 を用いて下記の要領で例えば図1で示す要
素ガラス体21、22を用いて方形の石英ガラス物品2
0の成型を行った。先ず図1(A)に示すように、4枚
の側板よりなる要素ガラス体21、22で、上方と下方
が開口された例えば方形中空体状の石英ガラス物品20
を形成する為の石英ガラス製の要素ガラス体21、22
を示している。
【0017】そして前記長辺を形成する一対の側板(要
素ガラス体21)は図1(B)及び図2(B)に示すよ
うに、その形状を例えばL×H×t:200×140×
8(mm)に、又前記短辺を形成する一対の側板(要素
ガラス体22)はその形状を例えばW×H×t:140
×140×8(mm)に夫々設定したものを黒鉛底板1
4上に立設した黒鉛外枠12の内壁面と黒鉛内枠11の
外壁面との間の空隙に沿って前記要素ガラス体21、2
2をセットする。
【0018】即ち黒鉛外枠12はその内壁を前記要素ガ
ラス体21、22を組み立てた外寸法にほぼ合致する内
形を有し、又黒鉛内枠11はその内壁を前記要素ガラス
体21、22を組み立てた内寸法にほぼ合致する外形を
有し、黒鉛底板14上に立設した黒鉛外枠12の内壁面
と黒鉛内枠11の外壁面との間の空隙に沿って前記要素
ガラス体21、22を図2(B)に示すようにセットす
る。
【0019】この際要素ガラス体21、22同士の接合
面を焼仕上げ面若しくは鏡面研磨面に夫々仕上げた後、
図1(B)及び図2(B)に示すように、前記夫々の要
素ガラス体21、22を直接、黒鉛底板14上に立設し
た黒鉛外枠12の内壁面と黒鉛内枠11の外壁面との間
の空隙に沿ってセットした後、その上面に黒鉛製の上板
13を載せる。上板13は前記要素ガラス体21、22
の上面全面に5Kgf/cm2程度の加重圧が印加され
るように上板13の質量を決定する。
【0020】次いで、かかる上板13で押蓋した外枠1
2等を図4に示すように真空炉1内の型設置台5a上に
セットして真空引きした後、ヒータ6により10℃/m
inの昇温速度で加熱し、1550℃に到達した時点で
例えば3℃/minに昇温速度を落とし、約1800℃
前後の温度まで加熱した後、一定時間(30分)180
0℃を維持する。
【0021】次に窒素を大気圧になるまで炉内に封入し
た後、再度一定時間(30分)1800℃を維持する。
その後900℃まで徐冷した後、ヒータ6を切って室温
まで自然放冷した後炉内を大気圧に戻して炉1内より取
り出された型体10より図1(C)に示す石英ガラス物
品20を取り出したところ、図6(B)に示すように融
着界面20aにおける上端部における亀裂23もなく、
又泡24の発生も生じていなかった。次に図6(A)に
示すように黒鉛型の上板13を載せない状態で、前記実
施例1と同様な製造手順で行ったところ、側板21、2
2の上端部に対応する位置に亀裂23が発生した石英ガ
ラス物品が製造されてしまった。
【0022】次に図3(A)に示すように前記実施例2
に示す側板21A、22A、側板21B、22Bを上下
に2つ重ねた縦長の石英ガラス物品の製造方法を説明す
る。
【0023】先ず下側に位置する前記側板21B、22
Bの融着界面20aに図3(A)に示すように、1cm
ピッチで3mm程度の溝深さで、縦横にメッシュ状(桝
目状)の溝25を入れた側板21、22を用いて前記実
施例2と同様な製造手順で、前記石英ガラス物品を製造
したところ(実施例3)、図3(C)に示すように泡2
4の発生が全くないことが確認され、而も寸法も変形が
生じていなかった。この場合、図3(B)に示すように
上側側板21A、22Aの底面側に溝25を設けてもよ
い。
【0024】次いで前記溝25を設けずに前記と同様な
手順で前記石英ガラス物品を製造したところ(比較例
3)、図3(C)に示すように泡24の発生がみられ
た。
【0025】次にメッシュ状(桝目状)の溝25を入れ
た下側側板21B、22Bと、上側側板21A、22A
を用いて上板13を載せない状態で、前記実施例1と同
様な製造手順で行ったところ、上側側板21A、22A
の上端部に図6(A)に示すような亀裂23が発生した
石英ガラス物品が製造されてしまった。
【0026】
【発明の効果】以上記載した如く本発明によれば、方形
容器若しくは方形筒の様な厚肉の方形石英ガラス物品を
製造する場合でも、各辺が加熱により変形が生じる事な
く、精度よい外形形状を有する石英ガラス物品を得る事
が出来る。又本発明によれば、板材同士を熱融着を図り
ながら所定形状の石英ガラス物品を形成する際に、前記
泡の発生や亀裂の発生を防止し、機械的強度とともに、
外観的にも好ましい石英ガラス物品を得る事が出来る。
特に本発明は、融着すべき管体若しくは板材が厚肉の場
合でも又方形の石英ガラス物品を製造する場合でも前記
亀裂や泡の発生がなく、高品質に石英ガラス物品を製造
出来る。更に本発明によれば、熱溶着させるべき当接面
の全体が、一階の熱融着工程により終了可能な製造方
法、言換えれば溶接に関する作業工程を大幅に短縮し得
る石英ガラス物品を製造し得る。等の種々の著効を有
す。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造手順を示し、(A)は要素ガラス
体の斜視図、(B)は型体内に要素ガラス体と上板をセ
ットした状態を示す切断正面図、(C)は本発明により
製造された石英ガラス物品を示す斜視図である。
【図2】図1の補充図面を示し、(A)は型枠の斜視
図、(B)は型体内に要素ガラス体と上板をセットした
状態を示す平面図である。
【図3】要素ガラス体を上下にも溶接する場合の製造手
順を示し、(A)は上下の要素ガラス体の斜視図、
(B)は上側要素ガラス体の底面図、(C)は本発明に
より製造された石英ガラス物品を示す斜視図である。
【図4】本発明を実施するための成型装置の全体概略図
を示す。
【図5】従来技術の溶接方法の欠点を示す。
【図6】上板を加重した場合(B)加重しない場合
(A)の溶接状態を示す作用図である。
【符号の説明】
1 真空炉 10 耐熱性型体 11 黒鉛内枠 12 黒鉛外枠 13 加重付勢手段(上板) 20 石英ガラス物品 20a 融着界面 21、22 要素ガラス体(側板) 25 気体逃げ路(溝)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉田 宜正 福島県郡山市田村町金屋字川久保88 信越 石英株式会社石英技術研究所内 (72)発明者 遠藤 護 福島県郡山市田村町金屋字川久保88 信越 石英株式会社石英技術研究所内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 目的とする石英ガラス物品の外形形状に
    対応させて、内壁側形状を形成した第1の耐熱性型体
    と、目的とする石英ガラス物品の内形形状に対応させ
    て、外壁側形状を形成した第2の耐熱性型体と、 前記石英ガラス物品の一部となるべき形状を有する円
    板、方形板等の平板状部材、若しくは管体、弧状体、棒
    体等の要素ガラス体を用意し、 前記要素ガラス体を前記両型体にセットした後、該セッ
    ト体を炉内に載置し、前記炉内空間をほぼ真空下に維持
    して加熱する加熱工程を含みながら加熱して、前記要素
    ガラス体同士を熱融着する事により、所定形状の石英ガ
    ラス物品を形成する事を特徴とする石英ガラス物品の製
    造方法
  2. 【請求項2】 前記要素ガラス体の熱融着界面上の適宜
    位置に気体逃げ路が形成されている請求項1記載の石英
    ガラス物品の製造方法
  3. 【請求項3】 例えば底面と側板間若しくは上下の板間
    の融着界面のように、略水平方向に延在する要素ガラス
    体同士の融着界面に、前記気体逃げ路を形成した事を特
    徴とする請求項2記載の石英ガラス物品の製造方法
  4. 【請求項4】 例えば側板同士の融着界面のように、略
    垂直方向に延在する要素ガラス体同士の融着界面が存在
    する場合に、 前記要素ガラス体の上面より加重を印加し、該加重を印
    加した状態で、前記セット空間の加熱により前記要素ガ
    ラス体同士を熱融着する事により、所定形状の石英ガラ
    ス物品を形成する事を特徴とする請求項1記載の石英ガ
    ラス物品の製造方法
  5. 【請求項5】 前記加重付勢手段が、型体と同材質の耐
    熱性質量体である事を特徴とする請求項4記載の石英ガ
    ラス物品の製造方法
  6. 【請求項6】 前記要素ガラス体を2つの型体の間にセ
    ットしたセット体を真空炉に投入し、該真空炉を真空引
    きした後、該炉温を1600〜1850℃まで上昇させ
    該炉温を一定時間維持する第1の工程と、 前記真空若しくは負圧下で炉温を一定時間維持した後、
    窒素その他の不活性ガスを略大気圧になるまで炉内に封
    入後、再度略大気圧下で前記炉温を所定時間維持する第
    2の工程とを含む事を特徴とする請求項1記載の石英ガ
    ラス物品の製造方法
  7. 【請求項7】 前記第1の工程における少なくとも17
    00℃以上における加温速度を、9℃/min以下、好
    ましくは1〜6℃/min、更に好ましくは2〜5℃/
    minに設定した事を特徴とする請求項6記載の石英ガ
    ラス物品の製造方法
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