JPH08324758A - バケットエレベータ形連続式アンローダの洗浄方法 - Google Patents

バケットエレベータ形連続式アンローダの洗浄方法

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JPH08324758A
JPH08324758A JP7725596A JP7725596A JPH08324758A JP H08324758 A JPH08324758 A JP H08324758A JP 7725596 A JP7725596 A JP 7725596A JP 7725596 A JP7725596 A JP 7725596A JP H08324758 A JPH08324758 A JP H08324758A
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傑 井田
Masao Fujita
昌男 藤田
Tomoki Ishikawa
知己 石川
Hiroaki Ishikawa
裕昭 石川
Tsunehiro Kaneda
経博 兼田
Masamichi Ogami
正通 大神
Kazuo Hosomi
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Abstract

(57)【要約】 【課題】バケットエレベータ形連続式アンローダを構成
するブームコンベヤや機内コンベヤを、人手によらずに
洗浄する方法を提供する。 【解決手段】エレベータ5下部の掻き取り部11を、洗
浄水31が収納された水槽32内に入れ、掻き取り部1
1の先端をブーム4側に向けて、バケット9がブームコ
ンベヤ15側で下降するようにする。補助コンベヤ18
aの下端に洗浄水回収用の水槽33を設置する。この状
態でアンローダを稼働させることにより、バケット9で
汲み上げられた洗浄水で、ブームコンベヤ15以下の搬
送経路を洗浄する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エレベータシャフ
トに沿って周回するチェーンに取り付けられた多数のバ
ケットを備えたバケットエレベータと、ブーム内に配設
されたブームコンベヤと、ブームコンベヤと地上側設備
との間に設けられた搬送経路とにより、船倉内の荷を連
続して陸揚げするのに好適なバケットエレベータ形連続
式アンローダの、前記バケット及びバケットエレベータ
内部並びにブームコンベヤと搬送経路を洗浄する方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】バケットエレベータ形の連続式アンロー
ダは、岸壁に沿って移動可能な走行フレーム上に旋回フ
レームが旋回可能に支持され、その旋回フレームから延
びるブームの先端部にバケットエレベータが支持されて
いる。このバケットエレベータは、エレベータシャフト
内をエンドレスに周回するチェーンに対し多数のバケッ
トが取り付けられたものである。また、このバケットエ
レベータを先端に支持するブームとバランシングレバー
とにより平行リンクが形成されて、ブームの起伏角度に
関係なく、エレベータシャフトの軸が常に鉛直方向を向
くようになっている。
【0003】そして、前記バケットエレベータを船倉内
に立てて当該アンローダを稼働させると、各バケット
は、順次、船倉内の石炭や鉱石等のバラ荷を掻き取って
エレベータシャフトに沿って垂直上方に移動し、エレベ
ータ最上部で転回して反対側を下降する。このバケット
の転回によって、バケット内の荷は、エレベータ最上部
のバケット下降側に設けられた排出シュートを介して、
エレベータ最上部の外周に配置された回転フィーダに排
出される。
【0004】この回転フィーダは、エレベータシャフト
の軸を中心に回転しながら、排出シュートから落下した
荷を連続的に受けて、これをブームコンベヤ(ブーム内
に配設されたベルトコンベヤ)への落下口に向かわせる
ものである。これにより、船倉の水平方向における掘削
位置によって前記落下口と排出シュートが離れた位置に
あっても、バケットから落下した荷は確実にブームコン
ベヤへ搬送されるようになっている。そして、落下口か
らブームコンベヤに落下された荷は、このブームコンベ
ヤによって旋回フレームのシュート部まで運ばれ、この
シュート部によって直接又は機内のコンベヤを乗り継い
で地上側設備に搬出される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】バケットエレベータ形
連続式アンローダによれば、前記のようにして船倉内の
荷が連続して陸揚げされるが、このとき搬送される荷が
粒状物で微粉を含むものであったり微粉が生じやすいも
のである場合には、前記バケット及びバケットエレベー
タ内部並びにブームコンベヤや機内コンベヤ等に微粉が
付着しやすく、この付着した微粉が別の荷を搬送する際
に混入されるという問題点がある。これを防止するため
に、遠隔操作によるノズルを用いた水噴射等が検討され
たが、荷との衝突によりノズルの磨耗・折損が生じた
り、ノズルに微粉が付着物してこれが成長したりするこ
となどから、長期操業に耐えうるものはなく、バケット
及びバケットエレベータ内部並びにブームコンベヤや機
内コンベヤを人手によらずに洗浄する方法は確立されて
いなかった。
【0006】本発明は、このような問題点に着目してな
されたものであり、バケットエレベータ形連続式アンロ
ーダを構成するバケット及びバケットエレベータ内部並
びにブームコンベヤや機内コンベヤを人手によらずに洗
浄する方法を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するため
に、本発明のうち請求項1に記載されたバケットエレベ
ータ形連続式アンローダの洗浄方法は、エレベータシャ
フトに沿って周回するチェーンに取り付けられた多数の
バケットが、搬出側設備内の荷を掻き取って往路を垂直
上昇し、且つ上部で転回して内部の荷を復路側で落下さ
せるバケットエレベータを備え、当該バケットエレベー
タはエレベータシャフトの軸を中心に回転可能であると
ともに、さらに、前記転回したバケットの下向きの開口
部と上下方向で対向する位置に形成され、且つ前記バケ
ットエレベータと一体にエレベータシャフトの軸を中心
に回転する排出シュートと、前記バケットエレベータを
先端に支持するブーム内に配設されたブームコンベヤ
と、前記バケットから落下して排出シュートを通った荷
を受け、前記バケットエレベータとは独立にエレベータ
シャフトの軸を中心に回転して、受けた荷を前記ブーム
コンベヤ上方の落下口に搬送する回転フィーダと、前記
ブームコンベヤと搬入側設備との間に設けられた搬送経
路と、を備えたバケットエレベータ形連続式アンローダ
の洗浄方法において、前記排出シュートの出口を前記落
下口に合わせるとともに、前記バケットエレベータの下
部を液槽内に入れた状態で当該アンローダを稼働させる
ことにより、前記液槽内の液体をバケットで汲み上げて
前記排出シュートからブームコンベヤに向かわせること
を特徴としている。
【0008】本発明の洗浄方法によれば、液槽からバケ
ットにより汲み上げられた液体は、バケットの転回によ
り落下されると、排出シュートを通って直ぐに落下口か
らブームコンベヤに落下され、これに搬送されて搬送経
路を通るため、バケットにより汲み上げられた液体でブ
ームコンベヤと前記搬送経路が洗浄される。
【0009】ここで、液槽からバケットにより汲み上げ
られた液体は、回転フィーダでの搬送をほとんど介さず
に、排出シュートを通って直ぐに落下口からブームコン
ベヤに向かうため、回転フィーダで遠心力を受けつつ搬
送されることに伴って生じる液体の損失を抑えて、バケ
ットにより汲み上げられた液体をブームコンベヤに向か
わせることができる。
【0010】次に、請求項2に記載した発明は、前記請
求項1に記載された構成に対し、前記ブームコンベヤ及
び搬送経路を流れた液体を回収して前記液槽内に戻すこ
とを特徴としている。
【0011】本発明の洗浄方法によれば、前記請求項1
の発明の作用に加えて、洗浄に使用される液体が循環使
用される。また、搬送経路を洗浄してスラリ等を含む液
体で岸壁や搬入側設備等を汚すことが回避可能となる。
【0012】次に、請求項3に記載した発明は、前記請
求項1又は請求項2に記載された構成に対し、前記ブー
ムコンベヤ及び搬送経路を流れた液体を回収する液体回
収容器と、上面が傾斜した状態で前記液体回収容器の入
口部分に設けられ粗大固形物が通過不能な目を持つスク
リーンと、スクリーンの下方に配置されて当該スクリー
ンの目に向けて高圧流体を吹き付け可能な吹き付け装置
と、前記スクリーンの下流側に配置されて粗大固形物を
受ける固形物回収容器とを備えることを特徴としてい
る。
【0013】本発明の洗浄方法によれば、前記請求項1
の発明又は請求項2の発明の作用に加えて、ブームコン
ベヤ等を洗浄した後に液体は、スクリーンの目を介して
液体回収容器に回収される。即ち、液体回収容器内に粗
大固形物が入り込むことが確実に回避される。
【0014】ここで、上記スクリーンは、次のような作
用を備える。即ち、ブームコンベヤや搬送経路を流れて
当該コンベヤ等を洗浄した液体中には、微粉状のスラリ
ー以外に塊鉱石等の粗大固形物が含まれている。このた
め、そのまま液体回収容器に回収した場合には、その液
体回収容器から液体を排出して前記液槽に戻す際や他の
処理設備への搬送等を行う際に、前記液体中に含有する
粗大固形物によって搬送路が詰まったり排出用のポンプ
が詰まったりするおそれがある。
【0015】これに対して、本発明では、スクリーンに
よって粗大固形物が液体容器に入り込むことが確実に防
止され、さらに、スクリーンの上面は傾斜しているの
で、当該スクリーン上に載った粗大固形物は、その傾斜
に沿って転がり下流側に配置された固形物回収容器内に
落ちて個別に回収される。
【0016】このとき、スクリーンの目を粗大固形物が
塞ぐおそれもあるが、吹き付け装置から吹き付けられる
高圧流体によって目詰まりが解消され、目の上に載った
粗大固形物もスクリーンの傾斜に沿って転がり固形物回
収容器内に落ちる。ここで、上記吹き付け装置による吹
き付けは、微粉状のスラリーによる目詰まりも防止する
ものである。
【0017】なお、前記スクリーンの目の開口面積は、
例えば、断面円形の開口形状に換算した場合に直径が1
0mm程度以下とすればよい。10mm程度以下の固形物で
あれば、ポンプ等をつまらせる可能性は低いと思われ
る。
【0018】
【発明の実施の形態】次に、本発明の第1の実施の形態
の一つを図面に基づいて説明する。まず、連続式アンロ
ーダの構成について説明する。本機の基本構成は従来と
同様であり、図1に示すように、岸壁1に沿って移動可
能な走行フレーム2上に旋回フレーム3が旋回可能に支
持され、その旋回フレーム3から延びるブーム4の先端
部にバケットエレベータ5が支持されている。このバケ
ットエレベータ5は、バランシングレバー6によってブ
ーム4の起伏角度に関係なく垂直を保持するようになっ
ている。なお、図中、符号7は、前記バケットエレベー
タ5のバランスを取るためのカウンタウェイトである。
また、符号71は、旋回フレーム3とバランシングレバ
ー6との間に介装された起伏シリンダであって、ブーム
4の起伏角度に応じて伸縮する。
【0019】また、前記バケットエレベータ5は、エレ
ベータシャフトを構成する円筒状のコラム部材8内に沿
って無端状に周回するチェーンに取り付けられた多数の
バケット9を備えている。これらのバケット9は、チェ
ーンの駆動によりエレベータ最上部5aに設けられた上
部スプロケット10と下端部に設けられた掻き取り部1
1との間を循環する。図1では、掻き取り部11として
側面掘削方式の掻き取り部構造を例示してある。
【0020】また、前記エレベータ最上部5aには、図
2に示すように、前記バケット9が転回して下方に移動
する際に、その下向き開口部と上下方向で対向する位置
に、上下方向に延びる排出シュート12が形成されてい
る。この排出シュート12は、コラム部材8と一体にそ
の鉛直軸を中心に回転する。また、排出シュート12の
下端開口部は、コラム部材8の上部外周に配置された回
転フィーダ14に対向している。
【0021】この回転フィーダ14は、コラム部材8が
遊嵌される円穴が中心に開いた円板状に形成され、コラ
ム部材8の軸を中心にコラム部材8とは独立に回転し
て、排出シュート12から搬送された荷を受け、受けた
荷をブーム4側に搬送するものである。そして、前記ブ
ーム4には、その延び方向に沿ってブームコンベア15
が配置してあり、このブームコンベア15の上方の回転
フィーダ14側には、回転フィーダ14で搬送された荷
をブームコンベア15に落下させる落下口22が配置し
てある。
【0022】この落下口22の上側開口部は、回転フィ
ーダ14の下方でその外周より外側に配置され、回転フ
ィーダ14の上方に配置されてその内周から落下口22
の上方に至るスクレーパ21により、回転フィーダ14
で搬送された荷が落下口22に導かれるようになってい
る。
【0023】この落下口22およびスクレーパ21は、
回転フィーダ14の外周壁14a等を備えた本体に固定
してあり、コラム部材8の回転とは独立である。また、
スクレーパ21は、排出シュート12の下端と回転フィ
ーダ14の上端との間に配置され、落下口22も回転フ
ィーダ14より下側に配置されて、両者は排出シュート
12の回転および回転フィーダ14の回転のいずれの邪
魔にもならないようになっている。
【0024】また、前記ブームコンベア15の下流端の
下部にはホッパ16が配置され、そのホッパ16の下方
には、機内ベルトフィーダ17や機内コンベア18が配
置され、機内コンベア18の下流端が、搬入側設備であ
る地上側設備19の搬入口に配置されている。
【0025】なお、前記ブーム4内のブームコンベヤ1
5の下方には、当該ブームコンベヤ15から落下する搬
送物の微粉等を受けて回収しホッパ16に導くための補
助コンベヤ15aが設置されている。また、機内コンベ
ア18の下方には、機内ベルトフィーダ17の上流端か
ら機内コンベア18の下流端まで延びる補助コンベヤ1
8aが設置され、これらから落下する搬送物の微粉等を
受けて回収し地上側設備19の搬入口に導くようになっ
ている。
【0026】また、前記ホッパ16、機内ベルトフィー
ダ17、機内コンベア18等は、前記ブームコンベヤ1
5と搬入側設備19との間に設けられた搬送経路を構成
するものである。
【0027】このような連続式アンローダでは、バケッ
トエレベータ5下端部の掻き取り部11を船倉20内に
挿し入れて、掻き取り部11に位置するバケット9で、
順次、コークスや石炭等のバラ荷の掘削、掻き取りを行
う。バケット9に掻き取られた荷は、バケット9の上昇
に従ってエレベータ最上部5aまで垂直運搬されて、こ
のバケット9が転回することでバケット内部から落下す
る。落下した荷は、排出シュート12を通って回転フィ
ーダ14に排出される。
【0028】ここで、図1のように船倉20内のブーム
4とは反対側の底部内の荷を掻き取る場合には、L型の
掻き取り部11の先端をブーム4の反対側に向けるた
め、バケット9はコラム部材8のブーム4側を垂直上昇
し、図2のように排出シュート12はコラム部材8を挟
んで落下口22とは反対側に位置する。そのため、ブー
ム4の反対側でバケット9から落下した荷は、排出シュ
ート12を通って回転フィーダ14に乗った後に回転フ
ィーダ14によってほぼ180°回転して搬送され、ス
クレーパ21から落下口22に導かれた後に、落下口2
2からブームコンベヤ15に落下する。
【0029】さらに、この荷はブームコンベヤ15から
ホッパ16に搬送され、機内ベルトフィーダ17および
機内コンベア18を介して地上側設備19に搬出され
る。以上のようにして、船倉20内の荷は連続的に陸揚
げされる。
【0030】そして、この連続式アンローダのブームコ
ンベヤ15、およびその下流の搬送経路(ホッパ16、
機内ベルトフィーダ17、機内コンベア18、および補
助コンベヤ18a)を洗浄する際には、図3に示すよう
に、アンローダを移動して、エレベータ5下部の掻き取
り部11を、液体である洗浄水31が収納された液槽を
構成する第1水槽32内に入れ、例えば図1の状態から
コラム部材8をほぼ180°回転させて掻き取り部11
の先端をブーム4側に向ける。これに伴って、図4に示
すように、排出シュート12は図2の状態からほぼ18
0°回転されるが、このとき、排出シュート12の出口
を、回転フィーダ14のスクレーパ21設置位置より下
流とならないように配置することにより、排出シュート
12はスクレーパ21を介して落下口22と直結した状
態となる。
【0031】また、補助コンベヤ18aの下方にその下
流端から落下する洗浄水を回収する液体回収容器を構成
する第2水槽33を設置し、この第2水槽33と前記第
1水槽32とを配管34で連結してこれにポンプ35を
接続するとともに、機内ベルトコンベヤ18およびその
下方の補助コンベヤ18aを荷の陸揚げ時とは逆向きに
動かす。また、洗浄水回収用の第2水槽33内には、ス
クレーパコンベヤ36を設置して、底部に溜まった固形
分をかき取って外部に排出できるようにする。
【0032】この状態でアンローダを稼働させると、第
1水槽32内の洗浄水31が順次バケット9で汲み上げ
られ、当該バケット9はコラム部材8内のブーム4とは
反対側を垂直上昇し、エレベータ最上部5aで転回して
ブーム4側を下降する。このとき、バケット9内の洗浄
水は排出シュート12から直ぐにスクレーパ21に導か
れて、落下口22からブームコンベヤ15に落下する。
また、この洗浄水は、ブームコンベヤ15に搬送されて
ホッパ16、機内ベルトフィーダ17、機内コンベア1
8、および補助コンベヤ18aを通ってこれらを洗浄し
た後に、第2水槽33に回収され、スクレーパコンベヤ
36によって固形分が排除された水は、ポンプ35によ
り配管34を介して洗浄水供給用の第1水槽32に供給
されて循環使用される。
【0033】これにより、従来は人手に頼っていたバケ
ットエレベータ形連続式アンローダの搬送経路の洗浄
を、人手によらずに効率的に行うことができる。しか
も、第1水槽32からバケット9により汲み上げられた
洗浄水は、回転フィーダ14での搬送をほとんど介さず
に、排出シュート12を通って落下口22からブームコ
ンベヤ15に向かうため、回転フィーダ14で遠心力を
受けつつ搬送されることに伴って生じる洗浄水の損失を
抑えて、バケット9で汲み上げた洗浄水を効率良くブー
ムコンベヤ15に向かわせることができる。
【0034】また、落下口22を通る洗浄水を制限する
ことにより、バケット及びバケットエレベータ内部に水
を戻し、バケット部分を強力に洗浄することもできる。
また、ブームコンベヤ15等の洗浄に使用された水は、
第2水槽33に回収されるので、スラリ等を含む液体で
岸壁や搬入側設備等を汚すことが回避される。さらに、
第2水槽33に回収した洗浄水は、洗浄水供給用の第1
水槽32に戻して循環使用されるので、洗浄に使用する
水が効率良く使用される。このため、洗浄水内に洗浄効
果を向上させる薬剤等を混合することも可能となる。ま
た、第2水槽33内にスクレーパコンベヤ36を設置し
て、底部に溜まった固形分をかき取って外部に排出する
ことで、洗浄後の水から固形分が分離されるので、別
途、洗浄後の水を処理する設備を必要としない。
【0035】即ち、洗浄水によりコンベヤベルト等に付
着した微粉は水槽36内に回収されるが、これらが沈降
して固化した固形分は人手によらずスクレーパコンベヤ
36により外部に容易に排出される。また、回収した洗
浄水はこのように固形分が除去されているため、配管3
4を詰まらせることなく第1水槽32に供給されて洗浄
水として循環使用できるため、洗浄水のコストが削減さ
れる。なお、機内ベルトフィーダ17、機内コンベア1
8、および補助コンベヤ18aには、通常、その幅方向
両端に搬送物を落下させないための壁状の囲いが設置さ
れているため、洗浄水はこれらの搬送経路から側部に落
下することなく、回収用の第2水槽33に回収される。
【0036】ここで、回転フィーダ14の洗浄が特に必
要な場合には、回転フィーダ14を通常より低速で運転
するとよい。また、微粉等の付着が全くない場合の起伏
シリンダ71にかかる荷重を計測しておき、当該荷重が
所定値より大きくなったときに、微粉等の付着状態が著
しいとして警報を発生する機構を設けておけば、ブーム
コンベヤ15の洗浄開始時期を自動的に検出することが
できる。
【0037】また、前記実施の形態では、第2水槽33
に回収した洗浄水を第1水槽32に戻して循環使用する
場合について説明しているが、必ずしも循環使用を実施
する必要はなく、図示しない処理設備によって回収した
洗浄水を処理するようにしてもよい。
【0038】次に、第2の実施の形態について説明す
る。前記実施の形態と同様な部材については同一符号を
付して説明する。この実施形態の連続式アンローダは、
前記第1の実施の形態と同様な構成を備えていて、前記
第2水槽33の入口部分33aにスクリーン40を設け
た点が異なる。
【0039】そのスクリーン40は、図5及び図6に示
すように、平板状の本体に多数の開口部である目41が
開設されて構成され、その各目41の大きさは、例えば
10mm程度に設定されている。10mm程度としたのは、
10mm以下の塊鉱石等の粗大固形物43では、たとえポ
ンプ35側に流れても問題はないであろうとの考えから
である。
【0040】また、そのスクリーン40の上面は傾斜し
ており、そのスクリーン40の傾斜の下流側には固形物
回収容器42が配置されている。このスクリーン40の
傾斜角は、塊鉱石の粗大固形物43がスクリーン40に
沿って転がるように、例えば45度程度に設定する。
【0041】また、前記スクリーン40の下方には、吹
き付け装置を構成する複数のノズル44が配置され、そ
のノズル44は前記スクリーン40の目41に向けて高
圧流体としての洗浄水を吹き付け可能となっている。そ
のノズル44は開閉弁45を介して図示しない洗浄水タ
ンク等に接続されて、所定圧力の洗浄水が供給されるよ
うになっている。
【0042】なお、図6では、スクリーン40の各目4
1毎にノズル44が配置されている例を示しているが、
これに限定されず、一つのノズル44により複数の目4
1に向けて洗浄水を吹き付け可能に設定してもよい。ま
た、吹き付け装置は、ノズル44に限定されず、高圧の
洗浄水が供給可能なパイプを横方向に延設し、そのパイ
プにおける前記目41と上下方向で対向する部分に穴を
開口して、その穴から洗浄水を目41に吹き付けなど、
周知の吹き付け装置が適用可能である。また、吹き付け
る流体は液体に限定されず、高圧空気等の気体であって
もよい。
【0043】その他の構成は、前記実施の形態と同様で
ある。次に、前記構成の作用・効果等について説明す
る。前述のようにブームコンベヤ15、ホッパ16、機
内コンベア18等を流れて、当該ブームコンベヤ15等
を洗浄した後の水には、例えば、20%程度のスラリー
が混入しており、そのスラリー内には、塊鉱石等の粗大
固形物43が混入している。
【0044】このような洗浄後の水が、そのまま第2水
槽33に回収された場合、沈降して固化した固形分はス
クレーパコンベヤ36により外部に排出され大部分の固
形物は除去されるが、一部の固形分は、配管34側に排
出される。この配管34側に排出される固形分中に塊鉱
石等の粗大固形物43が混入しているとポンプ35を詰
まらせるおそれがあり、ポンプ35が詰まった場合に
は、洗浄水の循環使用ができなくなり、場合によって
は、第2水槽33から洗浄水が溢れたりする場合も想定
される。
【0045】しかし、本実施の形態では、前記のような
洗浄に使用された粗大固形物43を含んだ水は、スクリ
ーン40によりふるい分けられ、洗浄水自体と微粉状の
スラリーだけが、スクリーン40の目41から第2水槽
33内に落ちるが、粗大固形物43は、スクリーン40
に阻止されて第2水槽33内に落ちることなくスクリー
ン40の傾斜に沿って転がり、固形物回収容器42内に
落下して回収される。
【0046】このとき、一部の粗大固形物43はスクリ
ーン40の目41の上に載ってしまうこともあるが、下
方から噴き出す高圧の洗浄水によってスクリーン40の
目41から外れて当該スクリーン40に沿って固形物回
収容器42側に転がる。このノズル44から噴き出す洗
浄水は、前記固形物43を除去するばかりでなく、目4
1に付着した微粉状のスラリー等を除去する役割も持
つ。
【0047】ここで、前記ノズル44からの洗浄水の吹
き付けは、連続的に実施してもよいが、洗浄水の経済性
を考慮して間欠的に噴き出すようにすることが望まし
い。これによって、確実に、第2水槽33内には10mm
程度以上の粗大固形物43が入り込むことが防止され、
当該粗大固形物43によって洗浄水の循環が停止するこ
とが防止される。この結果、連続式アンローダの連続洗
浄時間を延ばすことができる。
【0048】なお、前記固形物回収容器42の底にも小
径の開口部を開口しておき、当該容器42内に入り込ん
だ洗浄水を第2水槽33内に回収できるようにしておく
とよい。また、固形物回収容器42に回収した粗大固形
物43は、別途、個別に処理を行う。
【0049】また、前記実施の形態では、スクリーン4
0として板部材に複数の開口を開けたものを例示したが
金網状のものなど、他の周知のスクリーンを使用しても
よい。ため、目の形状も穴形状に限定されず、例えば幅
が10mm以下のスリットから構成してもよい。
【0050】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明の洗浄
方法では、バケットエレベータ形連続式アンローダのブ
ームコンベヤを含む搬送経路を、バケットにより汲み上
げられた液体により人手によらずに効率よく洗浄するこ
とができる。
【0051】このとき、請求項2の発明を採用すると、
洗浄用の液体が循環使用されて、連続洗浄時間を長くし
たり使用する液体を少量に抑えたりすることができる。
さらに、洗浄後の液体で、岸壁や搬入側設備を汚すこと
が回避可能となる。
【0052】さらに、請求項3の発明を採用すると、回
収した洗浄後の液体を、液体回収容器から確実に液槽な
どに排出することが可能となる。例えば請求項2を併用
すると、確実に回収した液体を液槽に戻して長時間,循
環使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】バケットエレベータ形連続式アンローダによる
船倉内の荷の連続陸揚げ状態を示す概略図である。
【図2】図1の状態でのエレベータ最上部の状態を示す
概略図である。
【図3】バケットエレベータ形連続式アンローダの洗浄
状態を示す概略図である。
【図4】図3の状態でのエレベータ最上部の状態を示す
概略図である。
【図5】第2の実施の形態を説明するための概略図であ
る。
【図6】スクリーン周りの状態を説明するための図であ
る。
【符号の説明】
4 ブーム 5 バケットエレベータ 5a エレベータ最上部 8 コラム部材(エレベータシャフト) 9 バケット 11 掻き取り部 12 排出シュート 14 回転フィーダ 15 ブームコンベヤ 15a 補助コンベヤ 16 ホッパ(搬送経路) 17 機内ベルトフィーダ(搬送経路) 18 機内コンベヤ(搬送経路) 18a 補助コンベヤ(搬送経路) 19 地上側設備(搬入側設備) 20 船倉(搬出側設備) 22 落下口 32 第1水槽(液槽) 33 第2水槽(液体回収容器) 40 スクリーン 41 目 42 固形物回収容器 43 粗大固形物 44 ノズル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石川 知己 岡山県倉敷市水島川崎通1丁目(番地な し) 川崎製鉄株式会社水島製鉄所内 (72)発明者 石川 裕昭 岡山県倉敷市水島川崎通1丁目(番地な し) 川崎製鉄株式会社水島製鉄所内 (72)発明者 兼田 経博 岡山県倉敷市水島川崎通1丁目(番地な し) 川崎製鉄株式会社水島製鉄所内 (72)発明者 大神 正通 岡山県倉敷市水島川崎通1丁目(番地な し) 川崎製鉄株式会社水島製鉄所内 (72)発明者 細見 和夫 岡山県倉敷市水島川崎通1丁目(番地な し) 川崎製鉄株式会社水島製鉄所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エレベータシャフトに沿って周回するチ
    ェーンに取り付けられた多数のバケットが、搬出側設備
    内の荷を掻き取って往路を垂直上昇し、且つ上部で転回
    して内部の荷を復路側で落下させるバケットエレベータ
    を備え、当該バケットエレベータはエレベータシャフト
    の軸を中心に回転可能であるとともに、さらに、前記転
    回したバケットの下向きの開口部と上下方向で対向する
    位置に形成され、且つ前記バケットエレベータと一体に
    エレベータシャフトの軸を中心に回転する排出シュート
    と、前記バケットエレベータを先端に支持するブーム内
    に配設されたブームコンベヤと、前記バケットから落下
    して排出シュートを通った荷を受け、前記バケットエレ
    ベータとは独立にエレベータシャフトの軸を中心に回転
    して、受けた荷を前記ブームコンベヤ上方の落下口に搬
    送する回転フィーダと、前記ブームコンベヤと搬入側設
    備との間に設けられた搬送経路と、を備えたバケットエ
    レベータ形連続式アンローダの洗浄方法において、 前記排出シュートの出口を前記落下口に合わせるととも
    に、前記バケットエレベータの下部を液槽内に入れた状
    態で当該アンローダを稼働させることにより、前記液槽
    内の液体をバケットで汲み上げて前記排出シュートから
    ブームコンベヤに向かわせることを特徴とするバケット
    エレベータ形連続式アンローダの洗浄方法。
  2. 【請求項2】 前記ブームコンベヤ及び搬送経路を流れ
    た液体を回収して前記液槽内に戻すことを特徴とする請
    求項1に記載されたバケットエレベータ形連続式アンロ
    ーダの洗浄方法。
  3. 【請求項3】 前記ブームコンベヤ及び搬送経路を流れ
    た液体を回収する液体回収容器と、上面が傾斜した状態
    で前記液体回収容器の入口部分に設けられ粗大固形物が
    通過不能な目を持つスクリーンと、スクリーンの下方に
    配置されて当該スクリーンの目に向けて高圧流体を吹き
    付け可能な吹き付け装置と、前記スクリーンの下流側に
    配置されて粗大固形物を受ける固形物回収容器とを備え
    ることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載された
    バケットエレベータ形連続式アンローダの洗浄方法。
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