JPH08324223A - 車両用空調装置 - Google Patents

車両用空調装置

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JPH08324223A
JPH08324223A JP13494895A JP13494895A JPH08324223A JP H08324223 A JPH08324223 A JP H08324223A JP 13494895 A JP13494895 A JP 13494895A JP 13494895 A JP13494895 A JP 13494895A JP H08324223 A JPH08324223 A JP H08324223A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 駐車中において、デュアルエアコンでの一方
の空調ユニットの単独作動時での車室内の温度上昇を防
止する。 【構成】 コントロールユニット6が駐車、前席空調ユ
ニット1Aの停止、後席空調ユニット1Bの作動、内気
温度と設定温度との偏差が所定値以上であることから冷
房運転が可能な状態、内気温度が第1判定温度以上であ
ることを判定すると、第1緊急処理により停止状態の前
席空調ユニット1Aを強制的に外気導入モードにすると
ともに前席空調ユニット1Aのブロアファンを駆動して
車室内の温度を低下させ、それでも内気温度が第1判定
温度より高温の第2判定温度以上であることを判定する
と、第2緊急処理によりコンプレッサを駆動して前後席
の空調ユニット1A,1Bを共に冷房運転する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はデュアルタイプの車両
用空調装置であって、とりわけ、車両の駐車中におい
て、一方の空調ユニットだけを作動させたときの車室内
の温度制御に関する。
【0002】
【従来の技術】デュアルタイプの車両用空調装置とし
て、前席空調ユニットと後席空調ユニットとを備えた車
両用空調装置を例として説明すると、特開平3−239
621号公報に開示されているように、低コスト化か
ら、前後席の空調ユニットで冷房サイクルのコンプレッ
サを単独運転可能なシステム構成になっておらず、前席
空調ユニットへの操作スイッチにてコンプレッサをオン
・オフ動作し、後席空調ユニットへの操作スイッチにて
冷房サイクルの冷媒通路に設けられた電磁弁をオン・オ
フ動作するのが一般的である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の車両用空調
装置にあっては、前席空調ユニットのブロアファンスイ
ッチまたはエアコンスイッチをオフ操作すると、コンプ
レッサがオフ動作するために、後席空調ユニットのブロ
アファンスイッチおよびエアコンスイッチが共にオン操
作され、冷媒サイクルの電磁弁が開弁動作しても、後席
空調ユニットへのエバポレータに冷媒が供給されないこ
とから、エンジンを駆動したまま夏季炎天下に駐車し、
前席乗員が降車する際に省エネの観点から前席空調ユニ
ットのスイッチまたはブロアファンスイッチをオフして
も、後席空調ユニットが適切な空調状態で動作している
ものと誤解しやすく、このように前席空調ユニットを停
止し後席空調ユニットのみを作動状態にした場合には、
駐車の長期化に伴って後席空調ユニットから吹き出され
る空調風の温度が徐々に上昇する可能性がある。
【0004】そこで、この発明は、車両の駐車中におい
て、一方の空調ユニットの単独作動時で、車室内の温度
が上昇した場合には、乗員によって停止指示された他方
の空調ユニットを強制的に駆動することにより、車室内
を適切に温度制御する、高品質、高信頼の車両用空調装
置を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明は複数の空調ユ
ニット、内気検出手段、温度設定手段、作動指示手段、
運転状態検出手段、作動状態判定手段、駐車状態判定手
段、温度偏差判定手段、第1室温状態判定手段、第2室
温状態判定手段、第1緊急処理手段および第2緊急処理
手段を備え、複数の空調ユニットが車室内に区分された
複数の空調領域に対応して設けられ、内気検出手段が車
室内の内気温度を検出し、温度設定手段が車室内に設け
られて乗員の操作で複数の空調領域のそれぞれに対応し
た複数の設定温度を設定し、作動指示手段が車室内に設
けられて乗員の操作で複数の空調ユニットの停止または
作動を指示し、運転状態検出手段が車両の運転状態を検
出し、作動状態判定手段が作動指示手段からの停止また
は作動の指示により複数の空調ユニットの一方が停止状
態で他方が作動状態であることを判定し、駐車状態判定
手段が運転状態検出手段からの駐車状態検出により車両
が駐車状態であることを判定し、温度偏差判定手段が内
気検出手段からの内気温度と温度設定手段からの上記作
動状態である他方の空調ユニットに対応する設定温度と
の偏差が予め設定された所定値以上であることを判定
し、第1室温状態判定手段が内気検出手段からの内気温
度が予め設定された第1判定温度からそれよりも高温の
第2判定温度までの間にあることを判定し、第2室温状
態判定手段が内気検出手段からの内気温度が上記第2判
定温度以上であることを判定し、第1緊急処理手段が作
動状態判定手段からの複数の空調ユニットの一方が停止
状態で他方が作動状態である判定結果と駐車状態判定手
段からの車両が駐車状態である判定結果と温度偏差判定
手段からの偏差が所定値以上である判定結果と第1室温
状態判定手段からの内気温度が第1判定温度から第2判
定温度までの間にある判定結果とが成立することにより
停止状態にある空調ユニットの空気導入モードを外気導
入に設定するとともに当該空調ユニットのブロアファン
を駆動し、第2緊急処理手段が作動状態判定手段からの
複数の空調ユニットの一方が停止状態で他方が作動状態
である判定結果と駐車状態判定手段からの車両が駐車状
態である判定結果と温度偏差判定手段からの偏差が所定
値以上である判定結果と第2室温状態判定手段からの内
気温度が第2判定温度以上である判定結果とが成立する
ことにより上記第1緊急処理に加えて冷房サイクルのコ
ンプレッサを駆動することを特徴としている。
【0006】
【作用】この発明によれば、車両を駐車し、乗員が複数
の空調ユニットの一方を停止するとともに他方の空調ユ
ニットを作動した状態において、内気温度と設定温度と
の偏差が所定値以上となって空調ユニットの冷房運転が
可能な状態であって、しかも、内気温度が第1判定温度
からそれよりも高温の第2判定温度との間の温度となっ
たときには、乗員からの指示で停止状態にある一方の空
調ユニットの空気導入モードを強制的に外気導入モード
に設定するとともに、当該一方の空気ユニットのブロア
ファンを強制的に駆動することにより、複数の空調ユニ
ットの一方停止状態で他方作動状態での駐車中における
車室内の温度上昇を阻止する。
【0007】上記外気導入状態でのブロアファンの駆動
によっても、内気温度が第2判定温度以上となったとき
には、冷房サイクルのコンプレッサを強制的に駆動する
ことにより、クールダウンを採用して上記車室内の温度
上昇を効果的に抑える。
【0008】
【実施例】以下、この発明の一実施例を図面とともに説
明する。図1はこの発明の実施例としての車両用空調装
置を示すブロック図、図2は同実施例のフローチャー
ト、図3は同実施例の構成図、図4は同実施例の冷房サ
イクルを示す回路図、図5は同実施例の制御系統を示す
ブロック図である。
【0009】図1において、1A,1Bは車室内に区分
された複数の空調領域に対応して設けられた複数の空調
ユニットを示し、一方の空調ユニットを車室内の前席乗
員用として設けられた前席空調ユニット1Aとし、他方
の空調ユニットを車室内の後席乗員用として設けられ後
席空調ユニット1Bとしてある。
【0010】2A,2Bは複数の空調領域に対応して設
けられた内気検出手段を示し、一方の内気検出手段を前
席空調ユニット1Aの受け持つ領域の内気温度を検出し
電気信号に変換して制御手段6に出力する前席内気検出
手段2Aとし、他方の内気検出手段を後席空調ユニット
1Bの受け持つ領域の内気温度を検出し電気信号に変換
して制御手段6に出力する後席内気検出手段2Bとして
ある。
【0011】3A,3Bは複数の空調領域に対応して設
けられた複数の温度設定手段を示し、一方の温度設定手
段を乗員の操作で前席空調ユニット1Aの受け持つ領域
に対応した設定温度を電気信号に変換して制御手段6に
設定する前席温度設定手段3Aとし、他方の温度設定手
段を乗員の操作で後席空調ユニット2Bの受け持つ領域
に対応した設定温度を電気信号に変換して制御手段6に
設定する後席温度設定手段3Bとしてある。
【0012】4A,4Bは複数の空調領域に対応して設
けられた複数の作動指示手段を示し、一方の作動指示手
段を乗員の操作で前席空調ユニット1Aの停止または作
動を電気信号に変換して制御手段6に指示する前席作動
指示手段4Aとし、他方の作動指示手段を乗員の操作で
後席空調ユニット1Bの停止または作動を電気信号に変
換して制御手段6に指示する後席作動指示手段4Bとし
てある。
【0013】5は運転状態検出手段を示し、例えばエン
ジン回転センサ、パーキングブレーキセンサ、変速位置
センサなどから車両の運転状態を検出し電気信号に変換
して制御手段6に出力する。
【0014】制御手段6は、前後席の作動指示手段4
A,4Bから自動制御の指示を受けた場合は、前後席の
内気検出手段2A,2Bからの内気温度と前後席の温度
設定手段3A,3Bからの設定温度とにもとづき、前後
席の空調ユニット1A,1B中のインテークドア、ブロ
アファン、エアミックスドア、吹出口ドアなどの制御対
象機器および冷暖房サイクルなどを、予め設定された所
定のパターンにしたがい自動的に制御して車室内を好適
な温度の空調状態に調整する一方、前後席の作動指示手
段4A,4Bから手動制御の指示を受けた場合は、前後
席の空調ユニット1A,1B中のインテークドア、ブロ
アファン、エアミックスドア、吹出ドアなどの制御対象
機器および冷暖房サイクルなどをその手動制御の指示に
応じた状態に駆動し、車室内を前後席の温度設定手段3
A,3Bからの設定温度となる空調状態に調整する。
【0015】この実施例では、乗員の指示で、前席空調
ユニット1Aが停止状態で後席空調ユニット1Bが作動
状態での駐車中における車室内の温度上昇を阻止するた
めに、制御手段6は、作動状態判定手段7、駐車状態判
定手段8、温度偏差判定手段9、第1室温状態判定手段
10、第2室温状態判定手段11、第1緊急処理手段1
2および第2緊急処理手段13を備えている。
【0016】作動状態判定手段7は、前後席の作動指示
手段4A,4Bからの停止または作動の指示により前席
空調ユニット1Aが停止状態で、後席空調ユニット1B
が作動状態であることを判定し変換された電気信号を温
度偏差判定手段9および第1・第2の緊急処理手段1
2,13に出力する。
【0017】駐車状態判定手段8は、運転状態検出手段
5からの車両駐車状態検出により車両が駐車状態である
ことを判定し変換された電気信号を第1・第2の緊急処
理手段12,13に出力する。
【0018】温度偏差判定手段9は、作動状態判定手段
7からの前席空調ユニット1Aが停止状態で後席空調ユ
ニット1Bが作動状態である判定結果により、後席内気
検出手段2Bからの内気温度(後席内気温度Trin
c)と、上記作動状態中の後席空調ユニット1Bに対応
する後席温度設定手段3Bからの設定温度(後席設定温
度Tset)との偏差ΔT=Trinc−Tsetが予
め設定された所定値T0以上であることを判定し、その
判定結果に相当する電気信号を第1・第2の緊急処理手
段12,13に出力する。
【0019】第1室温状態判定手段10は、後席内気検
出手段2Bからの後席内気温度Trincが予め設定さ
れた第1判定温度T1からそれよりも高温の第2判定温
度T2(T1<T2)までの間にある(T1≦Trin
c<T2)ことを判定し、その判定結果に相当する電気
信号を第1緊急処理手段12に出力する。
【0020】第2室温状態判定手段11は、後席内気検
出手段2Bからの後席内気温度Trincが第2判定温
度T2以上である(Trinc≧T2)ことを判定し、
その判定結果に相当する電気信号を第2緊急処理手段1
3に出力する。
【0021】第1緊急処理手段12は、図2のフローチ
ャートに示すように、作動状態判定手段7からの前席空
調ユニット1Aが停止状態で後席空調ユニット1Bが作
動状態である判定結果と、駐車状態判定手段8からの車
両が駐車状態である判定結果と、温度偏差判定手段9か
らの偏差が所定値以上である判定結果(ΔT≦T0)
と、第1室温状態判定手段10からの後席内気温度が第
1判定温度から第2判定温度までの間にある判定結果
(T1≦Trinc<T2)とが成立することにより、
停止状態にある前席空調ユニット1Aの空気導入モード
を外気導入に設定するとともに、当該前席空調ユニット
1Aのブロアファンを駆動する、第1緊急処理を行う。
【0022】第2緊急処理手段13は、図2のフローチ
ャートに示すように、作動状態判定手段7からの前席空
調ユニット1Aが停止状態で後席空調ユニット1Bが作
動状態である判定結果と、駐車状態判定手段8からの車
両が駐車状態である判定結果と、温度偏差判定手段9か
らの偏差が所定値以上である判定結果(ΔT≦T0)
と、第2室温状態判定手段11からの後席内気温度が第
2判定温度以上である判定結果(Trinc≧T2)と
が成立することにより、第1緊急処理手段12の処理に
加えて、冷房サイクルのコンプレッサを駆動する、第2
緊急処理を行う。
【0023】図3において、前席空調ユニット1Aは、
ダクト21の上流端に内気導入口22および外気導入口
23を設け、ダクト21の下流端にベント吹出口24、
デフロスト吹出口25およびヒート吹出口26を設け、
ダクト21の内部にインテークドア27、ブロアファン
28、エバポレータ29、エアミックスドア30、ヒー
ターコア31、複数のモードドア32,33を上流側か
ら下流側へと順に配置し、インテークドア27をモータ
のようなインテークドアアクチュエータ34で、例え
ば、内気導入口22を開放するとともに外気導入口23
を閉鎖してダクト21の内部に導入される空気の全量を
内気とする「内気導入」、内気導入口22を閉鎖すると
ともに外気導入口23を開放してダクト21の内部に導
入される空気の全量を外気とする「外気導入」、内気導
入口22および外気導入口23をともに半開き状態とし
てダクト21の内部に外気と内気とを導入する「半外気
半内気導入」などの導入モードのうちの一つを選択する
ように開閉し、ブロアファン28をブロアモータ35で
回転することにより、空気をインテークドア27の開閉
状態により、内気導入口22および外気導入口23の一
方または両方からダクト21の内部に導入してエバポレ
ータ29に通過させ、このエバポレータ29への通過に
て冷気となった空気を、モータのようなエアミックスド
アアクチュエータ36によるエアミックスドア30の開
度状態に応じ、ヒーターコア31を迂回する空気と、ヒ
ーターコア31を通過する空気とに振り分け、このヒー
ターコア31を迂回した冷気とヒーターコア31を通過
した暖気とをヒーターコア31の下流側で混合して適切
な空調風に生成し、この空調風をモータのようなモード
ドアアクチュエータ37によるモードドア32,33の
開閉状態に応じ、ベント吹出口24、デフロスト吹出口
25、ヒート吹出口26のいずれか一つまたは複数から
車室内の前席側に吹き出す。
【0024】後席空調ユニット1Bは、ダクト41の上
流端に内気導入口42を設け、ダクト41の下流端にベ
ント吹出口43およびヒート吹出口44を設け、ダクト
41の内部にブロアファン45、エバポレータ46、エ
アミックスドア47、ヒーターコア48、モードドア4
9を上流側から下流側へと順に配置し、ブロアファン4
5をブロアモータ50で回転することにより、空気を内
気導入口42からダクト41の内部に導入してエバポレ
ータ46を通過させて冷気とし、この冷気をモータのよ
うなエアミックスドアアクチュエータ51によるエアミ
ックスドア47の開度状態に応じ、ヒーターコア48を
迂回する空気と、ヒーターコア48を通過する空気とに
振り分け、このヒーターコア48を迂回した冷気とヒー
ターコア48を通過した暖気との混合によって生成され
た適切な空調風を、モータのようなモードドアアクチュ
エータ52によるモードドア49の開閉状態に応じ、ベ
ント吹出口43、ヒート吹出口44のいずれか一方また
は両方から車室内の後席側に吹き出す。
【0025】また、図3において、53はコンプレッ
サ、54は制御手段6を構成するコントロールユニッ
ト、55はフロントパネル、56はリヤパネル、57は
リモートコントローラ(リモコン)である。
【0026】フロントパネル55は、前席空調ユニット
1Aの各種の作動状態をデザイン図や文字などで乗員に
認識されやすいように表示する前席表示器と、前席空調
ユニット1Aおよび後席空調ユニット1Bへの乗員から
の前席設定温度やその他の各種の空調作動指示情報をコ
ントロールユニット54に入力するためのオフスイッチ
55e、エアコンスイッチ55a、オートスイッチ55
b、ブロアスイッチ55c、吹出モードスイッチ、温度
ダウンスイッチ、温度アップスイッチ、リヤスイッチ5
5d、内気導入モードスイッチおよびリヤガラス熱線ス
イッチなどを有している。
【0027】フロントパネル55のオフスイッチ55e
は、乗員からの押圧操作で前席空調ユニット1Aをオフ
動作させる信号をコントロールユニット54に出力す
る。
【0028】フロントパネル55のエアコンスイッチ5
5aは、乗員からの押圧操作ごとに前席空調ユニット1
Aを冷暖房サイクル併用運転による空調作動にオン動作
させるかオフ動作させるうちの一方の信号をコントロー
ルユニット54に出力する。
【0029】つまり、乗員がエアコンスイッチ55aを
一回押圧操作して、エアコンスイッチ55aがコントロ
ールユニット54にオン信号を出力し、コントロールユ
ニット54が前席空調ユニット1Aを冷暖房サイクル併
用運転による空調作動に制御している状態において、再
び、乗員がエアコンスイッチ55aを一回押圧操作する
と、エアコンスイッチ55aがコントロールユニット5
4にオフ信号を出力し、コントロールユニット54が上
記前席空調ユニット1Aによる冷暖房サイクル併用運転
を解除するとともに、前席空調ユニット1Aを前席設定
温度により暖房単独運転か強制換気運転のうちのいずれ
かひとつの作動状態に制御し、さらに、乗員がエアコン
スイッチ55aを一回押圧操作すると、エアコンスイッ
チ55aがコントロールユニット54にオン信号を出力
し、コントロールユニット54が前席空調ユニット1A
の冷暖房サイクル併用運転を再開する。
【0030】フロントパネル55のオートスイッチ55
bは、前席空調ユニット1Aが空調作動中において、乗
員からの押圧操作により、空調作動を自動制御にオン動
作させる信号をコントロールユニット71に出力する。
【0031】つまり、乗員がオートスイッチ55bを押
圧操作すると、オートスイッチ55bがコントロールユ
ニット54にオン信号を出力し、コントロールユニット
54が前席空調ユニット1Aの空調作動を自動制御運転
状態とする。
【0032】フロントパネル55のブロアスイッチ55
cは、乗員が押圧操作するごとに、1速〜4速信号を一
つずつ順繰りにコントロールユニット54に出力するこ
とで、前席空調ユニット1Aのブロアファン28の回転
を制御する。
【0033】フロントパネル55の吹出モードスイッチ
は、乗員が押圧操作するごとに、予め決められた順序に
組まれたヒート信号、ベント信号、バイレベル信号、ヒ
ートデフロスト信号、デフロスト信号のうちの一つをコ
ントロールユニット54に出力することで、前席空調ユ
ニット1Aのモードドア32,33の開閉による吹出モ
ード切り替えを制御する。
【0034】フロントパネル55の温度ダウンスイッチ
は前記前席温度設定手段3Aの一つを構成するものであ
って、乗員が押圧操作するごとに、または押圧操作し続
けることで、例えば1℃のような所定きざみを有するダ
ウン信号をコントロールユニット54に出力し、押圧操
作が解除されることでコントロールユニット54に記憶
された前席設定温度をダウン更新させる。
【0035】フロントパネル55の温度アップスイッチ
は前記前席温度設定手段3Aのもう一つを構成するもの
であって、乗員が押圧操作するごとに、または押圧操作
し続けることで、例えば1℃のような所定きざみを有す
るアップ信号をコントロールユニット54に出力し、押
圧操作が解除されることでコントロールユニット54に
記憶された前席設定温度をアップ更新させる。
【0036】フロントパネル55のリヤスイッチ55d
は、乗員の押圧操作ごとに、フロントパネル55の作動
状態表示情報および空調作動指示情報を後席空調ユニッ
ト1B側とするか前席空調ユニット1A側とするかの選
択信号をコントロールユニット54に出力する。
【0037】つまり、乗員がリヤスイッチ55dを一回
押圧操作して、リヤスイッチ55dがコントロールユニ
ット54にフロントパネル55の作動状態表示情報およ
び空調作動指示情報を後席空調ユニット1B側とする信
号を出力すると、後席空調ユニット1Bが選択された表
示をし、フロントパネル55の各種スイッチの押圧操作
により後席空調ユニット1Bの空調作動状態を変更可能
とする。また、フロントパネル55の表示器に後席空調
ユニット1Bの作動状態を表示する。さらに乗員がリヤ
スイッチ55dを一回押圧操作すると、フロントパネル
55の作動状態表示情報および空調作動指示情報を前席
空調ユニット1A側とするとともに。後席空調ユニット
1B側が選択された表示を消灯する。
【0038】また、リヤパネル56は、後席空調ユニッ
ト1Bの各種の作動状態をデザイン図や文字などで乗員
に認識させやすいように表示する後席表示器と、リモー
トコントローラ57からの発信信号を受信するための受
信部56aを有する。
【0039】リモートコントローラ57は、後席空調ユ
ニット1Bへの乗員からの後席設定温度Tsetやその
他の各種の空調作動指示情報をコントロールユニット5
4に入力するために、オフスイッチ、オートスイッチ5
7a、ブロアスイッチ57b、吹出モードスイッチ、温
度ダウンスイッチ、適温スイッチおよび温度アップスイ
ッチを備えている。
【0040】この実施例ではリモートコントローラ57
は後席空調ユニット1Bの空調作動指示情報を出力する
ものであることから、オフスイッチ、オートスイッチ5
7a、ブロアスイッチ57b、吹出モードスイッチ、温
度ダウンスイッチおよび温度アップスイッチの機能は、
フロントパネル55における各スイッチの機能と御対象
機器を前席空調ユニット1Aから後席空調ユニット1B
に読み替えることで同一である。
【0041】リモートコントローラ57の適温スイッチ
は、前記後席温度設定手段3Bの一つを構成するもので
あって、後席空調ユニット1Bが空調作動中において、
コントロールユニット54に多数の健康人が車室内で快
適さを感じることができる温度として予め設定された適
当温度を、乗員からの押圧操作ごとに、後席設定温度T
setに代替した空調制御をオン動作させるかオフ動作
させるうちの一方の信号をコントロールユニット54に
出力する。
【0042】つまり、乗員がリモートコントローラ57
の適温スイッチを一回操作して、その適温スイッチがコ
ントロールユニット54にオン信号を出力し、コントロ
ールユニット54が後席空調ユニット1Bの空調作動を
制御している状態において、再び、乗員が当該適温スイ
ッチを一回押圧操作すると、その適温スイッチがコント
ロールユニット54にオフ信号を出力し、コントロール
ユニット54が適当温度に代えて後席設定温度Tset
を用いた空調制御を行い、さらに、乗員が当該適温スイ
ッチを一回押圧操作すると、その適温スイッチがコント
ロールユニット54にオフ信号を出力し、コントロール
ユニット54が後席空調ユニット1Bの適当温度による
制御を再開する。
【0043】図4において、前後席の空調ユニット1
A,1Bにおける冷房サイクル60は、コンプレッサ5
3、コンデンサ61、リキッドタンク62、エクスパン
ションバルブ63および前席空調ユニット1Aのエバポ
レータ29を冷媒の流れの順方向に縦連した主系統64
と、この主系統64のエクスパンションバルブ63およ
びエバポレータ29からなる部分に対し電磁弁65、エ
クスパンションバルブ66および後席空調ユニット1B
のエバポレータ46を冷媒の流れの順方向に縦連した副
系統67を並列に接続し、コンプレッサ53は自動車に
搭載されたエンジン68を駆動源とするように、エンジ
ン68の出力軸に電磁クラッチ69を介して連結または
解除される。
【0044】図5において、前記制御手段6としてマイ
クロコンピュータにより構成されたコントロールユニッ
ト54は、車両のイグニションキーのオン動作で起動す
ることにより、車両の駐車中における前席空調ユニット
1Aが停止状態で後席空調ユニット1Bが作動状態の場
合、エンジンの回転数または回転速度を検出するエンジ
ン回転センサ72、パーキングブレーキの制動動作を検
出するパーキングブレーキセンサ73、変速機の変速レ
バーの変速位置を検出する変速位置センサ74のそれぞ
れから入力された制御入力情報により、図2のフローチ
ャートに示す第1・第2の緊急処理を行う一方、上記以
外の状態においては、フロントパネル55またはリモー
トコントローラ57から自動制御や手動制御の指示を受
け取ることにより、前記前席内気検出手段2Aとしての
前席内気センサ75、車室外の外気温度を検出する外気
センサ76、自動車に照射される日射量を検出する日射
センサ77、前記前席温度設定手段3Aとしての前席温
度設定器78、エンジン冷却水の温度を検出する水温セ
ンサ79、前席空調ユニット1Aにおけるエアミックス
ドア30の開度位置を検出するフロントミックスポテン
ショ80、前記後席内気検出手段2Bとしての後席内気
センサ81、前記後席温度設定手段3Bとしての後席温
度設定器82、後席空調ユニット1Bにおけるエアミッ
クスドア47の開度位置を検出するリヤミックスポテン
ショ83、フロントパネル55、リモートコントローラ
57のそれぞれから入力された制御入力情報にもとづ
き、前後席の空調ユニット1A,1Bに対する自動制御
や手動制御などの通常の空調制御に必要な演算や判定な
どの処理を行い、その処理結果に相当する制御出力情報
を、前席空調ユニット1Aのフロント駆動部86と後席
空調ユニット1Bのリヤ駆動部87とに出力して、前席
空調ユニット1Aにおけるインテークドア27、ブロア
モータ35、エアミックスドア30、モードドア32,
33、コンプレッサ53、後席空調ユニット1Bにおけ
るエアミックスドア47、モードドア49、ブロアモー
タ50、冷房サイクル60の電磁弁65などの各種の制
御対象機器を個別に制御する。
【0045】フロント駆動部86は、ドアアクチュエー
タ86a、パワートランジスタ86b、電子サーモアン
プ86c、MAXHIリレー86dを備えている。
【0046】ドアアクチュエータ86aは、図3に示す
インテークドアアクチュエータ34、エアミックスドア
アクチュエータ36、モードドアアクチュエータ37の
包括概念を示したものであって、前席空調ユニット1A
のインテークドア27、エアミックスドア30およびモ
ードドア32,33を個別に駆動する。
【0047】パワートランジスタ86bは、前席空調ユ
ニット1Aのブロアモータ35をオン・オフするととも
に速度制御して、ブロアファン28の回転による吹出風
量を制御する。
【0048】電子サーモアンプ86cは、フロントパネ
ル55中のエアコンスイッチ55aからの信号でエンジ
ンコントロールユニット88を介してコンプレッサリレ
ー89をオン・オフ動作することにより、コンプレッサ
53を駆動させたり停止する。
【0049】つまり、エンジンコントロールユニット8
8は、フロントパネル55のエアコンスイッチからオン
信号が電子サーモアンプ86cを経由して入力された状
態で、エンジンの駆動状態が加速時以外、またはエンジ
ン冷却水が高温時以外の場合、コンプレッサリレー89
をオン動作してコンプレッサ53を駆動する。
【0050】MAXHIリレー86dは、オン動作する
ことにより、パワートランジスタ86bをバイパスして
ブロアモータ35に最大許容電圧を供給して、ブロアフ
ァン28を最高速度に回転駆動する。
【0051】リヤ駆動部87は、ドアアクチュエータ8
7a、パワートランジスタ87b、リレー87c、MA
XHIリレー87dを備えている。
【0052】ドアアクチュエータ87aは、図3に示す
エアミックスドアアクチュエータ51、モードドアアク
チュエータ52の包括概念を示したものであって、後席
空調ユニット1Bのエアミックスドア47およびモード
ドア49を個別に駆動する。
【0053】パワートランジスタ87bは、後席空調ユ
ニット1Bのブロアモータ50をオン・オフするととも
に速度制御して、ブロアファン45の回転による吹出風
量を制御する。
【0054】リレー87cは、前席空調ユニット1Aの
みの作動(前席単独)中はオン動作して冷房サイクル6
0の電磁弁65を閉弁動作することにより、後席空調ユ
ニット1Bのエバポレータ46への冷媒供給を停止す
る。
【0055】MAXHIリレー87dは、オン動作する
ことにより、パワートランジスタ87bをバイパスして
ブロアモータ50に最大許容電流を供給して、ブロアフ
ァン45を最高速度に回転駆動する。
【0056】次に、上記実施例における空調装置の動作
を、車両の駐車中における動作を中心に図2のフローチ
ャートを用いて説明すると、車両のイングニションスイ
ッチがオン動作(IG ON)されたことで、エンジン
が駆動するとともに、コントロールユニット54が起動
した状態において、図2に示す処理が始まり、ステップ
101〜105において、フロントパネル55のブロア
スイッチ55cがオフ動作(Fr FAN OFF)、
ブロアスイッチ55cがオン動作であるもののフロント
パネル55のエアコンスイッチ55aがオフ動作(Fr
A/C OFF)などから前席空調ユニット1Aが停
止であること、ブロアスイッチ55cおよびエアコンス
イッチ55aが共にオン動作であるもののコンプレッサ
53の駆動中を表すフラグ=0であることから冷房サイ
クル60の停止であること、リモートコントローラ57
のブロアスイッチ57bがオン動作(Rr FAN O
N)であることから後席空調ユニット1Bが作動状態で
あることのそれぞれが成立した場合には、車両の運転状
態が駐車中か否かを判定するために、ステップ106〜
108の処理を実行する。
【0057】そして、エンジン回転センサ72からの検
出回転信号が予め設定されたアイドル回転数またはアイ
ドル回転速度の範囲に存在することでエンジンがアイド
ル回転状態になった場合、パーキングブレーキセンサ7
3からの検出オン信号によりパーキングブレーキが制動
状態になった場合、変速位置センサ74からの検出ニュ
ートラル位置オン信号により変速機のレバーがニュート
ラルレンジに存在した場合のそれぞれが成立したことか
ら、車両が駐車状態の場合には第1緊急処理の必要性を
判定するために、ステップ109〜110の処理を実行
する。
【0058】そして、偏差ΔT=Trinc−Tset
が所定値T0以上の場合(ΔT≧T0)には冷房運転が
必要であることを意味し、後席内気センサ81で検出さ
れた後席内気温度Trincが第1判定温度T1以上の
場合(Trinc≧T1)には乗員の指示で動作してい
る後席空調ユニット1Bに対応する車室内の後席側の領
域が高温であることを意味することから、第1緊急処理
が必要であると判定する。
【0059】この第1緊急処理要判定の場合には、ステ
ップ111〜112において、前席空調ユニット1Aの
インテークドアアクチュエータ34に外気導入選定信号
を出力して、前席空調ユニット1Aのインテークドア2
7が内気導入口22を閉鎖し外気導入口23を開放した
外気導入モード(Fr INTAKE→FRESH)に
動作する一方、前席空調ユニット1Aのブロアモータ3
5に駆動信号を出力して、前席空調ユニット1Aのブロ
アファン28を回転駆動(Fr FAN→AUTO)す
ることにより、前記乗員の操作で停止状態になっていた
前席空調ユニット1Aを外気導入で駆動し、以て、前席
空調ユニット1Aから外気を車室内に吹き出させること
により、車室内にその前席から後席に向けて流れる気流
を強制的に作り、車室内の後席側の領域の温度上昇を阻
止する。
【0060】上記第1緊急処理後において、第2緊急処
理の必要性を判定するために、ステップ113の処理を
実行する。
【0061】そして、後席内気温度Trincが第2判
定温度T2以上である場合(Trinc≧T2)には、
車室内の後席側の領域が異常に高温であることを意味す
ることから、第2緊急処理が必要であると判定し、この
場合には、ステップ114でフラグ=1に設定した後
に、ステップ115において、第1緊急処理の状態を継
続したまま、フロントパネル55のエアコンスイッチ5
5aをオン動作された時と同一の状態を生成するため
に、冷房サイクル60のコンプレッサ53をオン動作
(CONP ON)することにより、前席空調ユニット
1Aからはそのエバポレータ29で生成された冷風が車
室内に吹き出され、車室内の前席から後席に向けて流れ
る冷気流を強制的に作り、車室内の後席側の領域の温度
上昇を一層有効に阻止する。
【0062】なお、上記以外の場合にはステップ116
でフラグ=0に設定し、ステップ117で通常制御を実
行し、イグニションスイッチがオフされた場合にはステ
ップ118で空調装置の作動を停止する。
【0063】また、図2に示すフローチャートの処理は
イグニションスイッチのオン動作に伴うコントロールユ
ニットの起動中は、所定周期で繰り返される。
【0064】要するに、この実施例によれば、車両を駐
車し、前席空調ユニット1Aが停止状態で、後席空調ユ
ニット1Bが作動状態で、後席内気温度Trincと設
定温度Tsetとの偏差ΔTが所定値T0以上となって
後席空調ユニット1Bの冷房運転が可能な状態で、しか
も、後席内気温度Trincが第1判定温度T1以上で
ある場合には、第1緊急処理による外気導入の強制換気
で車室内の温度を低下させ、それでも車室内の温度が異
常に高いときには第2緊急処理により前後席の空調ユニ
ット1A,1Bを共に冷房運転する二段階方式を採用し
たから、例えば後席内気温度Trincが第1判定温度
T1以上になったときに外気導入でブロアファンおよび
コンプレッサを駆動する場合に比べて、エンジンへの負
荷の掛かり方が穏やかになる一方、乗員が前席空調ユニ
ット1Aを停止し後席空調ユニット1Bを作動したまま
の駐車中における車室内の温度上昇を経済的に有利に阻
止することができる。
【0065】しかも、この実施例では、冷房運転が可能
であるか否かを判定するための所定値T0は、ステップ
109に示すように、例えば「3」のような下限値T0
−1と「5」のような上限値T0−2とを有し、偏差Δ
T=Trinc−Tsetが上昇過程にある場合は、上
限値T0−2を所定値T0として用い、偏差ΔT=Tr
inc−Tsetが下降過程にある場合は、下限値T0
−1を所定値T0として用いるというように、ヒステリ
シスな判定動作を行わせることで、冷房運転可否判定の
安定化を図ることができる。
【0066】また、この実施例では、強制外気導入が必
要が否かを判定するための第1判定温度T1は、ステッ
プ110に示すように、例えば「29」のような下限値
T1−1と「32」のような上限値T1−2とを有し、
後席内気温度Trincが上昇過程にある場合は、上限
値T1−2を第1判定温度T1として用い、後席内気温
度Trincが下降過程にある場合は、下限値T1−1
を第1判定温度T1として用いるというように、ヒステ
リシスな判定動作を行わせることで、強制外気導要否判
定の安定化を図ることができる。
【0067】また、この実施例では、コンプレッサ53
のオン動作が必要であるか否かを判定するための第2判
定温度T2は、ステップ113に示すように、例えば
「32」のような下限値T2−1と「35」のような上
限値T2−2とを有し、後席内気温度Trincが上昇
過程にある場合は、上限値T2−2を第2判定温度T2
として用い、後席内気温度Trincが下降過程にある
場合は、下限値T2−1を第2判定温度T2として用い
るというように、ヒステリシスな判定動作を行わせるこ
とで、コンプレッサ53のオン動作要否判定の安定化を
図ることができる。
【0068】さらに、この実施例では、車両の駐車状態
であることを判定するための運転状態検出手段5とし
て、エンジン回転センサ72、パーキングブレーキセン
サ73、変速位置センサ74を用いたことにより、駐車
状態を正確に判定することができるうえ、それらのセン
サは車両のエンジン制御や駐車安全制御のなどに使用さ
れていることから、それらのセンサからの出力信号を共
用できるので、実用的に有利である。
【0069】上記実施例では、車両の駐車状態であるこ
とを判定するための運転状態の検出信号として、変速機
のニュートラル位置信号およびパーキングブレーキの制
動動作(オン)信号を併用した場合を例示して説明した
が、オートマチック車の場合には、変速機のパーキング
位置信号を用いることで、パーキングブレーキの制動動
作信号の採用を省くこともできる。
【0070】
【発明の効果】この発明によれば、車両を駐車し、複数
の空調ユニットの一方を停止するとともに他方の空調ユ
ニットを作動した状態において、内気温度と設定温度と
の偏差が所定値以上となって空調ユニットの冷房運転が
可能な状態で、しかも、内気温度が第1判定温度からそ
れよりも高温の第2判定温度との間の温度となったとき
には、停止状態にある一方の空調ユニットの空気導入モ
ードを強制的に外気導入モードに設定するとともに、当
該一方の空気ユニットのブロアファンを強制的に駆動す
る第1緊急処理を行う一方、その後においても、内気温
度が第2判定温度以上となったときには、冷房サイクル
のコンプレッサを強制的に駆動する第2緊急処理を行う
ようにしたから、乗員が一方の空調ユニットを停止し他
方の空調ユニットを作動したままの駐車中における車室
内の温度上昇を適切に阻止することができ、品質信頼性
を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施例を示すブロック図。
【図2】 同実施例のフローチャート。
【図3】 同実施例の構成図。
【図4】 同実施例の冷房サイクルを示す図。
【図5】 同実施例の制御系統を示すブロック図。
【符号の説明】
1A 前席空調ユニット 1B 後席空調ユニット 2A 前席内気検出手段 2B 後席内気検出手段 3A 前席温度設定手段 3B 後席温度設定手段 4A 前席作動指示手段 4B 後席作動指示手段 5 運転状態検出手段 6 制御手段 7 作動状態判定手段 8 駐車状態判定手段 9 温度偏差判定手段 10 第1室温状態判定手段 11 第2室温状態判定手段 12 第1緊急処理手段 13 第2緊急処理手段

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車室内に区分された複数の空調領域に対
    応して設けられた複数の空調ユニットと、 車室内の内気温度を検出する内気検出手段と、 車室内に設けられて乗員の操作で複数の空調領域のそれ
    ぞれに対応した複数の設定温度を設定する温度設定手段
    と、 車室内に設けられて乗員の操作で複数の空調ユニットの
    停止または作動を指示する作動指示手段と、 車両の運転状態を検出する運転状態検出手段と、 作動指示手段からの停止または作動の指示により複数の
    空調ユニットの一方が停止状態で他方が作動状態である
    ことを判定する作動状態判定手段と、 運転状態検出手段からの駐車状態検出により車両が駐車
    状態であることを判定する駐車状態判定手段と、 内気検出手段からの内気温度と温度設定手段からの上記
    作動状態である他方の空調ユニットに対応する設定温度
    との偏差が予め設定された所定値以上であることを判定
    する温度偏差判定手段と、 内気検出手段からの内気温度が予め設定された第1判定
    温度からそれよりも高温の第2判定温度までの間にある
    ことを判定する第1室温状態判定手段と、 内気検出手段からの内気温度が上記第2判定温度以上で
    あることを判定する第2室温状態判定手段と、 作動状態判定手段からの複数の空調ユニットの一方が停
    止状態で他方が作動状態である判定結果と駐車状態判定
    手段からの車両が駐車状態である判定結果と温度偏差判
    定手段からの偏差が所定値以上である判定結果と第1室
    温状態判定手段からの内気温度が第1判定温度から第2
    判定温度までの間にある判定結果とが成立することによ
    り停止状態にある空調ユニットの導入モードを外気導入
    に設定するとともに当該空調ユニットのブロアファンを
    駆動する第1緊急処理手段と、 作動状態判定手段からの複数の空調ユニットの一方が停
    止状態で他方が作動状態である判定結果と駐車状態判定
    手段からの車両が駐車状態である判定結果と温度偏差判
    定手段からの偏差が所定値以上である判定結果と第2室
    温状態判定手段からの内気温度が第2判定温度以上であ
    る判定結果とが成立することにより上記第1緊急処理に
    加えて冷房サイクルのコンプレッサを駆動する第2緊急
    処理手段と、を備えたことを特徴とする車両用空調装
    置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016068731A (ja) * 2014-09-30 2016-05-09 マツダ株式会社 車両の制御装置
JP2016068733A (ja) * 2014-09-30 2016-05-09 マツダ株式会社 車両の制御装置

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JP2016068731A (ja) * 2014-09-30 2016-05-09 マツダ株式会社 車両の制御装置
JP2016068733A (ja) * 2014-09-30 2016-05-09 マツダ株式会社 車両の制御装置

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