JPH08323206A - 修飾ラネー触媒及びその製造方法 - Google Patents

修飾ラネー触媒及びその製造方法

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JPH08323206A
JPH08323206A JP8032014A JP3201496A JPH08323206A JP H08323206 A JPH08323206 A JP H08323206A JP 8032014 A JP8032014 A JP 8032014A JP 3201496 A JP3201496 A JP 3201496A JP H08323206 A JPH08323206 A JP H08323206A
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catalyst
raney
alloy
raney catalyst
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JP8032014A
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English (en)
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Itsuo Onaka
逸雄 大中
Isamu Yamauchi
勇 山内
Yoshihiko Kanbara
芳彦 神原
Koichi Asao
公一 朝生
Osamu Matsuoka
修 松岡
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高活性、高選択性なラネー触媒の製造法を提
供する。 【解決手段】 一般式、Al-Me-X (式中、MeはNi、Co、
Fe、Cu、PdおよびAgより成る群から選ばれる一種の金属
であり、XはAg、Co、Pt、Ti、V、Cr、Fe、Cu、Zn、Ge、
W、Re、Os、Ir、Au、Zr、Nb、Mo、Ru、Rh、Pd、Cd、I
n、SnおよびSbより成る群から選ばれ、且つMeとは異な
る一種または二種以上の金属である。)で表されるラネ
ー合金をメカニカルアロイング法により製造し、次いで
リーチングすることを特徴とする修飾ラネー触媒の製造
方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ラネー触媒及びそ
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ラネー触媒は触媒作用を有する金属、例
えばNi、Co、Fe、Cu、PdおよびAgより成る群から選ばれ
る一種の金属と水、アルカリ、酸などで侵される金属Al
との合金を鋳造法、急冷法で製造し、水、アルカリ、酸
などの侵食剤によってAlの一部分または大部分をリーチ
ングして製造される。特に急冷法で製造される合金は鋳
造法では得られない準安定相が出現するという特徴があ
り、急冷法合金をリーチングして得られるラネー触媒の
活性は鋳造法合金をリーチングして得られるものの活性
より高くなる事が報告されている。
【0003】また、触媒活性を更に高めるために触媒作
用を有する金属、例えばNi、Co、Fe、Cu、PdおよびAgの
他に種々の金属を修飾成分として加えることも行われる
が、鋳造法ではこれら修飾成分が徐冷中に偏析し均一に
分散されない事が多く、活性向上の程度は余り大きくな
い上、活性向上の程度にばらつきがあることが多い。一
方、急冷法では高温で液化した状態を凍結するので、修
飾成分の分散が良いので修飾効果が再現性良く得られる
点で鋳造法より優れている。しかし、鋳造法または急冷
法では合金成分を一度高温で液化する必要が有るため、
合金の種類、組成の範囲が限られており、より高性能な
ラネー触媒を作り出す上での制約となっていた。
【0004】前記した制約を受けない合金製造法として
メカニカルアロイング法が提案されている。この方法
は、純金属の粉体を所望の合金組成に混合し、その混合
粉をボールミルやその他の粉砕ミルで長時間、機械的に
強加工および強制的に混合を続ける方法で、幅広い組成
の合金が得られる。メカニカルアロイング法により2成
分よりなるラネー合金を製造し、リーチングしてラネー
触媒とする方法は、例えば、ソリッド ステート アイ
オニクス(Solid State Ionics)誌の60巻,299−304頁
(1993)に記載されている。メカニカルアロイング法によ
る触媒は鋳造法によるものに比べ高い活性を示すが、ま
だ活性は充分とはいえず、さらに高活性、高選択性のラ
ネー触媒が望まれていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、高活
性、高選択性なラネー触媒およびその製造法を提供する
事である。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、一般式、Al-M
e-X (式中、MeはNi、Co、Fe、Cu、PdおよびAgより成る
群から選ばれる一種の金属であり、XはAg、Co、Pt、T
i、V、Cr、Fe、Cu、Zn、Ge、W、Re、Os、Ir、Au、Zr、N
b、Mo、Ru、Rh、Pd、Cd、In、SnおよびSbより成る群か
ら選ばれ、且つMeとは異なる一種または二種以上の金属
である。)で表されるラネー合金をメカニカルアロイン
グ法により製造し、次いでリーチングすることを特徴と
する修飾ラネー触媒の製造方法である。
【0007】また、本発明は、該修飾ラネー触媒のMeの
選ばれる群がCuおよびNiより成り、Xの選ばれる群がC
o、Pd、Ti、VおよびCuより成る触媒の製造方法である。
また、本発明は、一般式、Al-Me-X (式中、MeはNi、C
o、Fe、Cu、PdおよびAgより成る群から選ばれる一種の
金属であり、XはAg、Co、Pt、Ti、V、Cr、Fe、Cu、Zn、
Ge、W、Re、Os、Ir、Au、Zr、Nb、Mo、Ru、Rh、Pd、C
d、In、SnおよびSbより成る群から選ばれ、且つMeとは
異なる一種または二種以上の金属である。)で表され、
且つメカニカルアロイング法により製造されたラネー合
金をリーチングして得られる修飾ラネー触媒を提供する
ものである。
【0008】また、本発明は、該修飾ラネー触媒のMeの
選ばれる群がCuおよびNiより成り、Xの選ばれる群がC
o、Pd、Ti、VおよびCuより成る触媒を提供するものであ
る。また、本発明は、該修飾ラネー触媒を用いることを
特徴とするカルボニル化合物の水素化方法である。ま
た、本発明は、該修飾ラネー触媒のMeがNiで、XがCo及
び/又はTiであることを特徴とするカルボニル化合物の
水素化方法である。
【0009】また、本発明は、該修飾ラネー触媒を用い
ることを特徴とするニトリル類の水和方法である。ま
た、本発明は、該修飾ラネー触媒のMeがCuで、XがCo及
び/又はTiであることを特徴とするニトリル類の水和方
法である。また、本発明は、該修飾ラネー触媒を用いる
ことを特徴とするアルコール類の脱水素方法である。
【0010】また、本発明は、該修飾ラネー触媒のMeの
選ばれる群がCuおよびNiより成り、Xの選ばれる群がP
d、Ti、VおよびCuより成る触媒を用いることを特徴とす
るアルコール類の脱水素方法である。また、本発明で
は、修飾ラネー触媒を使用して、その性能が低下したも
のを原料として用いて、修飾ラネー触媒を、製造するこ
とができる。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明のラネー合金の合金組成に
ついて述べる。MeはAlに対する原子%で通常20%〜4
5%の範囲、好ましくは25%〜40%の範囲である。
XはMeに対する原子%で通常0.5%〜5%の範囲、好
ましくは1%〜3%の範囲である。合金原料の金属粉の
粒度は特に制限はないが、通常50メシュ〜150メシ
ュの範囲のものを使う。合金原料の金属粉として反応に
使用したラネー触媒、または修飾ラネー触媒を使うこと
もできる。その場合、不足する金属粉を加え所望の合金
組成とする。
【0012】メカニカルアロイングの方法は特に制限は
なく、通常行われている方法がそのまま適用できる。即
ち、合金原料の金属の粉体を所望の合金組成に混合し、
その混合粉をボールミルやその他の粉砕ミルで長時間、
機械的に強加工および強制的に混合を続けてラネー合金
を製造する。または通常の鋳造法で合金塊を作ってお
き、これを粉砕した合金粉末をボールミルやその他の粉
砕ミルで長時間、機械的に強加工および強制的に混合を
続けてラネー合金を製造してもよく、または噴霧法で製
造した合金粉末をボールミルやその他の粉砕ミルで長時
間、機械的に強加工および強制的に混合を続けてラネー
合金を製造してもよい。また活性元素の場合、不活性雰
囲気で処理する場合もある。
【0013】得られたラネー合金を侵食剤でリーチング
してラネー触媒とする展開方法は特に制限はなく、通常
行われている展開方法がそのまま適用できる。即ち、
水、アルカリ、酸などの侵食剤によってAlの一部分また
は大部分を除いて製造される。さらに具体的には、ラネ
ー合金に対して通常1.3〜15倍量の苛性ソーダを2
0〜25%水溶液とし、これを充分攪はんしながら、5
0〜60℃に保って合金粉末を少量づつ投入し、合金粉
末投入後、50〜100℃で30〜120分攪はん反応
させてAlの一部分または大部分を除き、次いで水洗す
る。水洗は通常デカンテーションで行い、合金に対して
8〜10倍量の純水を使用し、洗液のpHが8〜9にな
るまで水洗して製造される。
【0014】本発明の方法で得られる修飾ラネー触媒は
従来の鋳造法または急冷法で得られるラネー触媒が用い
られる全ての反応に用いることができる。代表的な反応
を具体的に挙げると、例えば、オレフィン類、アセチレ
ン類、ニトリル類、オキシム類、イミノ化合物、芳香族
化合物、ヘテロ芳香族化合物、ニトロ化合物、ニトロソ
化合物、カルボニル化合物などの有機化合物の水素還元
反応、エステル類、アミン類、有機硫黄化合物、有機ハ
ロゲン化物などの加水素化分解反応、ニトリル類の水和
反応、またはアルコール類の脱水素反応などである。
【0015】カルボニル化合物としては、特に制限はな
いが、代表的な化合物を挙げると、例えば、アセトン、
メチルエチルケトン、アセトフェノン等のケトン類、ア
セトアルデヒド、クロトンアルデヒド、ベンズアルデヒ
ド等のアルデヒド類などである。ニトリル類としては、
特に制限はないが、代表的な化合物を挙げると、例え
ば、アセトニトリル、プロピオニトリル、アクリロニト
リル、メタクリロニトリル、ベンゾニトリルなどであ
る。アルコール類としては、特に制限はないが、代表的
な化合物を挙げると、例えば、メタノール、エタノー
ル、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、
イソブチルアルコール、ベンジルアルコールなどであ
る。
【0016】反応は液相、気相、気液混相いずれでも実
施できるが、当業者ならば、従来の鋳造法または急冷法
で得られるラネー触媒を用いる時の反応条件を参考にし
て、反応原料、反応生成物の沸点、蒸気圧、熱安定性等
の物性に応じて適当な反応相を選ぶことができる。反応
温度は通常常温以上で実施されるが、当業者ならば、従
来の鋳造法または急冷法で得られるラネー触媒を用いる
時の反応条件を参考にして、反応原料、反応生成物の沸
点、蒸気圧、熱安定性等の物性、原料の反応性に応じて
適当な反応温度を選ぶことができる。
【0017】反応原料組成比に関して特に制限はない
が、当業者ならば、従来の鋳造法または急冷法で得られ
るラネー触媒を用いる時の反応条件を参考にして選ぶこ
とができる。反応圧に関して減圧、常圧、加圧いずれで
も実施できるが、当業者ならば、従来の鋳造法または急
冷法で得られるラネー触媒を用いる時の反応条件を参考
にして選ぶことができる。触媒の使用量に関して特に制
限はないが、当業者ならば、従来の鋳造法または急冷法
で得られるラネー触媒を用いる時の反応条件を参考にし
て選ぶことができる。
【0018】本発明の方法で得られた修飾ラネー触媒が
従来の鋳造法または急冷法で得られる3成分または4成
分以上からなるラネー合金を侵食剤でリーチングして得
られる修飾ラネー触媒に比べて非常に高い活性を示す。
例えば、触媒活性をカルボニル化合物の水素還元反応、
更に具体的には、アセトンの水素還元反応での水素化速
度で比較すると、Al-Ni-Coで表される3成分ラネー合金
を鋳造法で製造し、リーチングして得られる修飾ラネー
触媒の活性は、Al-Niで表される2成分ラネー合金を鋳
造法で製造し、リーチングして得られるラネー触媒の活
性と大差なく、また、Al-Ni-CoまたはAl-Ni-Tiで表され
る3成分ラネー合金を急冷法で製造し、リーチングして
得られる修飾ラネー触媒の活性も、Al-Niで表される2
成分ラネー合金を急冷法で製造し、リーチングして得ら
れるラネー触媒の活性と大差ないが、まったく予想外の
ことであるが、Al-Ni-CoまたはAl-Ni-Tiで表される3成
分ラネー合金をメカニカルアロイング法で製造し、リー
チングして得られる修飾ラネー触媒の活性は、Al-Niで
表される2成分ラネー合金をメカニカルアロイング法で
製造し、リーチングして得られるラネー触媒の活性の2
倍ないし3倍の活性を示す。
【0019】即ち、本発明の方法は、Al-Meで表される
2成分ラネー合金の製造法であるメカニカルアロイング
法をAl-Me-Xで表される3成分または4成分以上のラネ
ー合金の製造に適用するところにその特徴があり、X成
分の添加効果は従来の鋳造法または急冷法による触媒か
らはまったく予想できないほど高い。
【0020】この理由は明らかではないが、例えば、Al
-Ni-Coで表される3成分ラネー合金のX線回折図が製造
法(鋳造法、急冷法およびメカニカルアロイング法)に
より異なる事から、メカニカルアロイング法では鋳造法
または急冷法では得られない3成分の非晶質相または非
平衡な新たな結晶相が形成された事によると考えられ
る。従って、本発明の方法で得られる触媒を用いると、
従来の鋳造法または急冷法で得られる修飾ラネー触媒よ
り穏和な条件で反応を行うことができる。または、同じ
反応条件で行う場合はより少ない触媒使用量で同じ結果
を得ることができる。
【0021】
【実施例】次に実施例により本発明をさらに詳細に説明
する。 実施例1 Al-Ni-Co(メカニカルアロイング法) Al、Ni、Co金属粉を原子比で74:24:2となるよう
ステンレス製ボールミルに秤込み、アルゴン置換後、フ
リーザーミルにセットし24時間振動させてメカニカル
アロイング法ラネー合金粉末を得た。合金粉末の13倍
量の苛性ソーダを含む20%水溶液に合金粉末を少量づ
つ30分かけて投入して展開した。展開中は窒素気流
下、溶液温度を60℃に保った。展開後、純水を用いた
デカンテーション法で、洗液のpHが9になるまで水洗
してメカニカルアロイング法修飾ラネー触媒を得た。
【0022】触媒活性はアセトンの水素化活性で評価し
た。即ち、触媒1重量部とアセトン27重量部をオート
クレーブに秤込み、窒素置換後、反応温度(40、5
0、60℃)に昇温後、水素置換、水素圧入(3MP
a)し、攪はん下反応を行い、水素消費に伴う圧低下か
ら反応速度を測定した。触媒活性は、水素圧3MPaで
の反応速度(−MPa/sec)で評価した。結果を表
1に示した。
【0023】実施例2 Al-Ni-Ti(メカニカルアロイン
グ法) Co金属粉に代えてTi金属粉を用いた他は実施例1と同様
の操作を行い、メカニカルアロイング法修飾ラネー触媒
を製造し、アセトンの水素化活性を評価した。結果を表
1に示した。
【0024】比較例1 Al-Ni-Co(急冷法) 小塊状のAl、Ni、Co金属を原子比で74:24:2とな
るようタンマン管に秤込み、高周波溶解炉にいれ、アル
ゴン置換後、真空下で溶解させた。溶解後、炉内をアル
ゴン雰囲気にした後、内径8mmの石英管に吸い上げ
て、径8mmの棒状合金母材を得た。この母材を用い
て、日本金属学会誌,46巻,1095頁(1982
年)記載の回転水噴霧法(ノズル径0.6±0.1m
m,ガス圧0.15MPa、回転数500rpm)によっ
て急冷法ラネー合金粉末を得た。実施例1と同様の操作
で展開して、急冷法修飾ラネー触媒を製造し、アセトン
の水素化活性を評価した。結果を表1に示した。
【0025】比較例2 Al-Ni-Ti(急冷法) Co金属に代えて小塊状のTi金属を用いた他は比較例1と
同様の操作を行い、急冷法修飾ラネー触媒を製造し、ア
セトンの水素化活性を評価した。結果を表1に示した。
【0026】比較例3 Al-Ni-Co(鋳造法) 比較例1と同様にして高周波溶解炉で真空下溶解した
後、そのまま放冷して鋳造法合金母材を得た。この母材
を粉砕して鍛造法ラネー合金粉末を得た。実施例1と同
様の操作で展開して、鍛造法修飾ラネー触媒を製造し、
アセトンの水素化活性を評価した。結果を表1に示し
た。
【0027】参考例1 Al-Ni(急冷法) Co金属を加えなかった他は比較例1と同様の操作を行
い、急冷法ラネー触媒を製造し、アセトンの水素化活性
を評価した。結果を表1に示した。
【0028】参考例2 Al-Ni(メカニカルアロイング
法) Co金属を加えなかった他は実施例1と同様の操作を行
い、メカニカルアロイング法ラネー触媒を製造し、アセ
トンの水素化活性を評価した。結果を表1に示した。
【0029】
【表1】
【0030】実施例3 Al-Cu-Co(メカニカルアロイン
グ法) Al、Cu、Co金属粉を原子比で69:30:1となるよう
ステンレス製ボールミルに秤込み、実施例1と同様の操
作を行い、メカニカルアロイング法修飾ラネー触媒を製
造した。触媒活性は、アクリロニトリルの水和によるア
クリルアミドの合成反応により評価した。即ち、100
mlの四口フラスコに、予め脱酸素したアクリロニトリル
8.5重量部、水55重量部と触媒7重量部を仕込み、
窒素雰囲気で70℃で1時間反応させた。結果を表2に
示した。
【0031】実施例4 Al-Cu-Ti(メカニカルアロイン
グ法) Co金属粉に代えてTi金属粉を用いた他は実施例3と同様
の操作を行い、メカニカルアロイング法修飾ラネー触媒
を製造し、アクリロニトリルの水和活性を評価した。結
果を表2に示した。
【0032】比較例4 Al-Cu-Co(急冷法) 小塊状のAl、Cu、Co金属を原子比で69:30:1とな
るようタンマン管に秤込み、他は比較例1と同様の操作
を行い、急冷法修飾ラネー触媒を製造し、実施例3と同
様の操作を行い、アクリロニトリルの水和活性を評価し
た。結果を表2に示した。
【0033】比較例5 Al-Cu-Ti(急冷法) Co金属に代えて小塊状のTi金属を用いた他は比較例4と
同様の操作を行い、急冷法修飾ラネー触媒を製造し、ア
クリロニトリルの水和活性を評価した。結果を表2に示
した。
【0034】比較例6 Al-Cu-Ti(鋳造法) 比較例5と同様にして高周波溶解炉で真空下溶解した
後、そのまま放冷して鋳造法合金母材を得た。この母材
を粉砕して鍛造法ラネー合金粉末を得た。実施例1と同
様の操作で展開して、鍛造法修飾ラネー触媒を製造し、
実施例3と同様の操作を行い、アクリロニトリルの水和
活性を評価した。結果を表2に示した。
【0035】参考例3 Al-Cu(急冷法) Co金属を加えなかった他は比較例4と同様の操作を行
い、急冷法修飾ラネー触媒を製造し、アクリロニトリル
の水和活性を評価した。結果を表2に示した。
【0036】参考例4 Al-Cu(メカニカルアロイ法) Co金属粉を加えなかった他は実施例3と同様の操作を行
い、メカニカルアロイング法修飾ラネー触媒を製造し、
アクリロニトリルの水和活性を評価した。結果を表2に
示した。
【0037】
【表2】
【0038】実施例5 Al-Cu-V(メカニカルアロイン
グ法) Al、Cu、V金属粉を原子比で69:30:1となるよう
ステンレス製ボールミルに秤込み、実施例1と同様の操
作を行い、メカニカルアロイング法V修飾ラネーCu触媒
を製造した。
【0039】触媒活性は、メタノールの脱水素分解反応
活性で評価した。即ち、触媒1重量部を反応管に充填
し、メタノールを1時間に1重量部の割合で窒素ガスを
キャリアーガスとして反応管に供給し、反応温度240
℃から330℃の範囲に設定して1時間反応を継続し、
出口ガス中の未反応のメタノールを冷却捕集しメタノー
ル反応率を算出した。結果を表3に示した。
【0040】実施例6 Al-Cu-Pd(メカニカルアロイン
グ法) V金属粉に代えてPd金属粉を用いた他は実施例5と同様
の操作を行い、メカニカルアロイング法Pd修飾ラネーCu
触媒を製造し、メタノールの脱水素分解活性を評価し
た。結果を表3に示した。
【0041】実施例7 Al-Ni-Cu(メカニカルアロイン
グ法) Co金属粉に代えてCu金属粉を用いた他は実施例1と同様
の操作を行い、メカニカルアロイング法Cu修飾ラネーNi
触媒を製造し、実施例5と同様の操作を行い、メタノー
ルの脱水素分解活性を評価した。結果を表3に示した。
【0042】実施例8 Al-Ni-V (メカニカルアロイン
グ法) Cu金属粉に代えてV金属粉を用いた他は実施例7と同様
の操作を行い、メカニカルアロイング法V修飾ラネーNi
触媒を製造し、メタノールの脱水素分解活性を評価し
た。結果を表3に示した。
【0043】実施例9 Al-Ni-Ti(メカニカルアロイン
グ法) Cu金属粉に代えてTi金属粉を用いた他は実施例7と同様
の操作を行い、メカニカルアロイング法Ti修飾ラネーNi
触媒を製造し、メタノールの脱水素分解活性を評価し
た。結果を表3に示した。
【0044】比較例7 Al-Cu-V (急冷法) 小塊状のAl、Cu、V金属を原子比で69:30:1とな
るようタンマン管に秤込み、他は比較例1と同様の操作
を行い、急冷法V修飾ラネーCu触媒を製造し、実施例5
と同様の操作を行い、メタノールの脱水素分解活性を評
価した。結果を表4に示した。
【0045】比較例8 Al-Cu-Pd (急冷法) V金属に代えてPd金属粉を用いた他は比較例7と同様の
操作を行い、急冷法Pd修飾ラネーCu触媒を製造し、メタ
ノールの脱水素分解活性を評価した。結果を表4に示し
た。
【0046】比較例9 Al-Ni-Cu (急冷法) Co金属に代えてCu金属を用いた他は比較例1と同様の操
作を行い、急冷法Cu修飾ラネーNi触媒を製造し、実施例
5と同様の操作を行い、メタノールの脱水素分解活性を
評価した。結果を表4に示した。
【0047】比較例10 Al-Ni-V (急冷法) Cu金属に代えてV金属を用いた他は比較例9と同様の操
作を行い、急冷法V修飾ラネーNi触媒を製造し、メタノ
ールの脱水素分解活性を評価した。結果を表4に示し
た。
【0048】比較例11 Al-Ni-Ti (急冷法) Cu金属に代えてTi金属を用いた他は比較例9と同様の操
作を行い、急冷法Ti修飾ラネーNi触媒を製造し、メタノ
ールの脱水素分解活性を評価した。結果を表4に示し
た。
【0049】比較例12 Al-Cu-V (鋳造法) Ti金属をV金属に代えた他は比較例6と同様の操作を行
い、鋳造法V修飾ラネーCu触媒を製造し、実施例5と同
様の操作を行い、メタノールの脱水素分解活性を評価し
た。結果を表4に示した。
【0050】参考例5 Al-Cu(鋳造法) V金属を用いなかった他は比較例12と同様の操作を行
い、鋳造法ラネーCu触媒を製造し、メタノールの脱水素
分解活性を評価した。結果を表4に示した。
【0051】
【表3】
【0052】
【表4】
【0053】
【発明の効果】一般式、Al-Me-X (式中、MeはNi、Co、
Fe、Cu、PdおよびAgより成る群から選ばれる一種の金属
であり、XはAg、Co、Pt、Ti、V、Cr、Fe、Cu、Zn、Ge、
W、Re、Os、Ir、Au、Zr、Nb、Mo、Ru、Rh、Pd、Cd、I
n、SnおよびSbより成る群から選ばれ、且つMeとは異な
る一種または二種以上の金属である。)で表される3成
分または4成分以上のラネー合金をメカニカルアロイン
グにより製造し、次いでリーチングすることにより高活
性、高選択性の修飾ラネー触媒を製造できる。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年3月5日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正内容】
【0010】また、本発明は、該修飾ラネー触媒のMeの
選ばれる群がCuおよびNiより成り、Xの選ばれる群がP
d、Ti、VおよびCuより成る触媒を用いることを特徴とす
るアルコール類の脱水素方法である。また、本発明で
は、ラネー触媒または修飾ラネー触媒を使用して、その
性能が低下したものを原料として用いて、修飾ラネー触
媒を、製造することができる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】
【発明の実施の形態】本発明のラネー合金の合金組成に
ついて述べる。MeはAlに対する原子%で通常20%〜4
5%の範囲、好ましくは25%〜40%の範囲である。
XはMeに対する原子%で通常0.5%〜5%の範囲、好
ましくは1%〜3%の範囲である。合金原料の金属粉の
粒度は特に制限はないが、通常50メシュ〜150メシ
ュの範囲のものを使う。合金原料の金属粉として反応に
使用したラネー触媒または修飾ラネー触媒を使うことも
できる。その場合、不足する金属粉を加え所望の合金組
成とする。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 (72)発明者 朝生 公一 大阪府高石市高砂1丁目6番地 三井東圧 化学株式会社内 (72)発明者 松岡 修 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 東圧化学株式会社内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式、Al-Me-X (式中、MeはNi、Co、
    Fe、Cu、PdおよびAgより成る群から選ばれる一種の金属
    であり、XはAg、Co、Pt、Ti、V、Cr、Fe、Cu、Zn、Ge、
    W、Re、Os、Ir、Au、Zr、Nb、Mo、Ru、Rh、Pd、Cd、I
    n、SnおよびSbより成る群から選ばれ、且つMeとは異な
    る一種または二種以上の金属である。)で表されるラネ
    ー合金をメカニカルアロイング法により製造し、次いで
    リーチングすることを特徴とする修飾ラネー触媒の製造
    方法。
  2. 【請求項2】 Meの選ばれる群がCuおよびNiより成り、
    Xの選ばれる群がCo、Pd、Ti、VおよびCuより成る請求項
    1記載の方法。
  3. 【請求項3】 一般式、Al-Me-X (式中、MeはNi、Co、
    Fe、Cu、PdおよびAgより成る群から選ばれる一種の金属
    であり、XはAg、Co、Pt、Ti、V、Cr、Fe、Cu、Zn、Ge、
    W、Re、Os、Ir、Au、Zr、Nb、Mo、Ru、Rh、Pd、Cd、I
    n、SnおよびSbより成る群から選ばれ、且つMeとは異な
    る一種または二種以上の金属である。)で表され、且つ
    メカニカルアロイング法により製造されたラネー合金を
    リーチングして得られる修飾ラネー触媒。
  4. 【請求項4】 Meの選ばれる群がCuおよびNiより成り、
    Xの選ばれる群がCo、Pd、Ti、VおよびCuより成る請求項
    3記載の触媒。
  5. 【請求項5】 請求項3で得られる修飾ラネー触媒を用
    いることを特徴とするカルボニル化合物の水素化方法。
  6. 【請求項6】 MeがNiで、XがCo及び/又はTiである請
    求項5記載の方法。
  7. 【請求項7】 請求項3で得られる修飾ラネー触媒を用
    いることを特徴とするニトリル類の水和方法。
  8. 【請求項8】 MeがCuで、XがCo及び/又はTiである請
    求項7記載の方法。
  9. 【請求項9】 請求項3で得られる修飾ラネー触媒を用
    いることを特徴とするアルコール類の脱水素方法。
  10. 【請求項10】 Meの選ばれる群がCuおよびNiより成
    り、X の選ばれる群がPd、Ti、VおよびCuより成る請求
    項9記載の方法。
  11. 【請求項11】 修飾ラネー触媒を使用して、その性能
    が低下したものを用いて、修飾ラネー触媒が、製造され
    たものである請求項1、2、5、6、7、8、9または
    10記載の方法。
  12. 【請求項12】 修飾ラネー触媒を使用して、その性能
    が低下したものを用いて、修飾ラネー触媒が、製造され
    たものである請求項3または4記載の触媒。
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