JPH08322795A - 角膜厚さ測定用器具 - Google Patents

角膜厚さ測定用器具

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JPH08322795A
JPH08322795A JP7135388A JP13538895A JPH08322795A JP H08322795 A JPH08322795 A JP H08322795A JP 7135388 A JP7135388 A JP 7135388A JP 13538895 A JP13538895 A JP 13538895A JP H08322795 A JPH08322795 A JP H08322795A
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JP
Japan
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eyeball
contact
eye
corneal thickness
tip
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JP7135388A
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English (en)
Inventor
Kouta Teraoka
甲太 寺岡
Fumiaki Yoshitomi
文昭 吉富
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TOOME KK
Original Assignee
TOOME KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 超音波プローブの先端の位置決めを容易と為
し、角膜厚みの測定点が有利に規定され得るように為す
と共に、角膜厚みの正確な測定を効果的に為し得る、角
膜厚さ測定用器具を提供すること。 【構成】 眼球に接触する面が眼球の曲率に略一致する
ように構成された断面円弧状の眼球接触部2と、該眼球
接触部2の眼球に接触する面若しくは外周部に眼球方向
に突出するように設けられた少なくとも一つの固定用突
起6と、前記眼球接触部2をその眼球接触面の曲率中心
に向かう方向に貫通するように設けられた、超音波プロ
ーブの先端を差し込み得る大きさの少なくとも一つの測
定孔12と、前記眼球接触部2に一体的に若しくは着脱
可能に取り付けられて、該眼球接触部2を支持する長手
の把持部4とを有するように、構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、超音波プローブの先端を眼球の
所定部位に押し当てて、当該部位における角膜厚さを測
定するために用いられる器具に係り、特に、角膜屈折矯
正手術時等において必要とされる角膜厚みを測定する超
音波プローブを、眼球の所定の測定位置に案内して、角
膜厚さを有利に測定することの出来る角膜厚さ測定用器
具に関するものである。
【0002】
【背景技術】近年、眼鏡或いはコンタクトレンズ装用困
難者、例えば2D以上の差のある不同視、2Dを越える
角膜乱視、屈折度の安定した3Dを越える近視眼等の者
を対象として、近視の場合は角膜を放射状に、また角膜
乱視の場合は円周状又は接線方向に、それぞれ、メスに
て角膜を切開する角膜屈折矯正手術の採用が増加してき
ている。
【0003】この角膜屈折矯正手術による効果は、切開
する方向、長さ及び深さに関係しており、そのために、
角膜屈折測定装置からの角膜屈折情報と他覚式眼屈折力
測定装置からの眼屈折情報に基づいて、その切開する方
向や長さが決められるようになっている。そして、角膜
切開は、一般に、角膜頂点から3mm前後離れた円周上
を基準点として、近視の場合は放射状に、また角膜乱視
の場合は円周状(円弧状)又は接線方向に対称に、それ
ぞれ、切開されるようになっている。
【0004】ところで、かかる角膜切開の間隔は、近視
及び角膜乱視とも、概ね45°であり、このため、術前
に角膜厚みを測定する位置は、一般に、角膜頂点から3
mmの距離を隔てた円周上で、8ヵ所を測定することと
されている。また、その切開の深さは、深ければ深い
程、屈折矯正力の効果は認められているものの、深く切
開し過ぎると、再生不可能な角膜内皮にダメージを与え
るところから、そのような問題を回避すべく、通常、上
述の8ヵ所で測定して得られる角膜厚みの最小値の80
%〜90%、またはそれより所定の厚さを減じた値にお
いて、切開深さが定められているのである。
【0005】従って、医療現場での角膜厚みの測定点に
あっても、通常、角膜頂点からおよそ3mm前後離れた
円周上において、45゜間隔で設定され、そのような測
定点について、検者が被検眼を見ながら超音波プローブ
の先端を押し当て、角膜厚さを測定しているのである。
そして、そのような角膜厚さの測定が終了すると、角膜
を清拭し、乾燥せしめた後、切開形状のブレードを持つ
切開線マーカーと呼ばれる器具にて、角膜に切開線を付
け、次いでその切開線に沿って、メスにて切開をするの
である。
【0006】しかしながら、このような作業において、
眼球に押し付けられる超音波プローブの先端は、平坦な
面とされているのに対して、眼球は曲面であるところか
ら、眼球の曲面に垂直に超音波プローブを立てることが
難しく、そのために正確な角膜厚みを測定することが困
難であるという問題を内在しているのであり、また、角
膜厚みの測定点が切開線マーカーでの切開線上に存在し
ないことが多いことも、問題である。そして、角膜厚み
を正確に測定出来なかった場合とか、切開線上の角膜厚
みを測定しなかった場合において、かかる切開線上の角
膜厚みが薄いと、極めて危険な手術を実施することとな
るのであり、また角膜厚みが厚いと、屈折矯正力の効果
が少なくなるのであり、このため角膜厚みの測定に際し
ては、検者は極めて注意深く測定しているのが実状であ
る。
【0007】また、角膜厚みの測定点と切開線との一致
性を図るべく、測定点において、上述した切開線マーカ
ーでの切開線を付けた後、超音波プローブを用いて、該
切開線上において角膜厚みを測定しようと試みても、超
音波の特性上から、超音波プローブの先端と眼球との間
に空気が入ると、測定することが出来ず、そのため点眼
麻酔の液を用いて、かかる液中において測定を行なうの
であるが、かかる液剤が切開線マーカーでの痕跡を埋め
尽くし、屈折により、どこに切開線が存在するのか分か
り難い問題がある。更に、切開線に比べて、超音波プロ
ーブの先端が太く、切開線上に超音波を発振する測定中
心を合致させることも、極めて難しいものであって、結
局、そのような試みは失敗に終わるのである。
【0008】
【解決課題】ここにおいて、本発明は、かかる事情を背
景にして為されたものであって、その課題とするところ
は、超音波プローブの先端の位置決めを容易と為し、角
膜厚みの測定点が有利に規定され得るように為すと共
に、角膜厚みの正確な測定を効果的に為し得る、角膜厚
さ測定用器具を提供することにある。
【0009】
【解決手段】そして、本発明は、かかる課題を解決する
ために、超音波プローブの先端を眼球の所定部位に押し
当てて、当該部位における角膜厚さを測定するために用
いられる器具にして、眼球に接触する面が眼球の曲率に
略一致するように構成された断面円弧状の眼球接触手段
と;該眼球接触手段の眼球に接触する面若しくは外周部
に眼球方向に突出するように設けられた少なくとも一つ
の固定用突起と;前記眼球接触手段をその眼球接触面の
曲率中心に向かう方向に貫通するように設けられた、前
記超音波プローブの先端を差し込み得る大きさの少なく
とも一つの測定孔と;前記眼球接触手段に一体的に若し
くは着脱可能に取り付けられて、該眼球接触手段を支持
する、該眼球接触手段を眼球に接触せしめる際に把持さ
れる長手の把持手段とを、有することを特徴とする角膜
厚さ測定用器具を、その要旨とするものである。
【0010】また、本発明は、超音波プローブの先端を
眼球の所定部位に押し当てて、当該部位における角膜厚
さを測定するために用いられる器具にして、眼球に接触
する面が眼球の曲率に略一致するように構成された断面
円弧状の眼球接触手段と;該眼球接触手段が着脱可能に
取り付けられるリング形状部を、先端に一体的に設けて
なる、該眼球接触手段を眼球に接触せしめる際に把持さ
れる長手の把持手段と;該把持手段のリング形状部の眼
球接触部位に眼球方向に突出するように設けられた少な
くとも一つの固定用突起と;前記眼球接触手段をその眼
球接触面の曲率中心に向かう方向に貫通するように設け
られた、前記超音波プローブの先端を差し込み得る大き
さの少なくとも一つの測定孔とを、有することを特徴と
する角膜厚さ測定用器具をも、その要旨とするものであ
る。
【0011】ところで、このような本発明に従う角膜厚
さ測定用器具の有利な態様の一つにあっては、前記眼球
接触手段は、その中心部に設けられた、外部から角膜中
心を視認することの出来る視認部と、該角膜中心に合致
せしめられる指標とを有しており、特に有利には、その
ような視認部は、該眼球接触手段の中心部に設けられた
貫通孔にて構成され、且つ前記指標が、該貫通孔内に位
置する矢じり形状部にて構成されている。
【0012】また、本発明の好ましい他の一つの態様に
よれば、前記測定孔の少なくとも一つが、前記眼球接触
手段を眼球に接触せしめた際に眼球の角膜切開部位上に
位置するように、該眼球接触手段に設けられている構成
とされている。
【0013】さらに、本発明の好ましい更に他の一つの
態様によれば、前記測定孔は、同一円周上に位置するよ
うに、前記眼球接触手段に設けられることとなる。
【0014】
【作用・効果】このように、本発明に従う角膜厚さ測定
用器具にあっては、把持手段を把持して、その眼球接触
手段を眼球に接触せしめ、そして固定用突起にてズレを
防止しつつ、測定孔より超音波プローブの先端を差し込
んで眼球に押し当てて、当該部位の角膜厚さを測定すれ
ばよいところから、かかる超音波プローブの先端の位置
決めが極めて容易に為され得るのであり、またそのよう
な先端のズレもなく、角膜厚さが容易に測定し得ること
となったことは勿論、眼球接触手段における角膜に接触
する面の曲率が眼球と略一致しており、そしてその角膜
と接触する面に、測定孔としての貫通孔が垂直に、換言
すれば眼球接触面の曲率中心に向かう方向に明けられて
いるところから、かかる測定孔に、超音波プローブの先
端を差し込めば、眼球に対して垂直な方向から超音波プ
ローブの先端が接触し、以て正確な角膜厚みの測定が行
なわれ得ることとなるのである。
【0015】そして、このような角膜厚さ測定用器具を
使用することによって、正確な角膜厚みが測定され、ま
た前記測定孔の少なくとも一つが、眼球の角膜切開部位
(切開線)上に位置するように設けられることによっ
て、角膜厚み測定点が、角膜切開する線上に存在するこ
ととなるところから、角膜厚みを測定する検者の緊張を
開放するばかりでなく、安全で効果のある手術が可能と
なるのである。
【0016】また、眼球接触手段の中心部に、外部から
角膜中心を視認することの出来る視認部を設け、この視
認部を通じて、角膜中心に合致せしめられる視標を設け
ることによって、そのような中心部にある視標を、検者
が角膜頂点又は角膜頂点及びその周辺に刻印されたマー
キングに合致せしめるようにすることにより、かかる視
標を中心とする所定の円周上に、超音波プローブの先端
を差し込み得る複数の貫通孔を測定孔として設けること
が出来、これによって、かかる測定孔に超音波プローブ
の先端を差し込むだけで、所定の位置、即ち角膜切開す
る線上の角膜厚みを、効果的に測定することが出来るの
である。
【0017】さらに、本発明に従う角膜厚さ測定用器具
にあっては、眼球接触手段が、把持手段に対して、特に
そのリング形状部に対して、着脱可能に取り付けられる
ように構成されていることによって、そのような把持手
段として、従来から病院施設で行なわれる角膜屈折矯正
手術に用いられる角度ゲージ付きマーカーや角度ゲージ
を、そのまま利用することが出来、それによって、把持
手段を別途準備する必要がないところから、角膜厚さ測
定用器具自体のコストを効果的に低減せしめ得る他、従
来から用いられている手術ケースの片隅に収納し得ると
ころから、特別な収納ケースも必要としない等の特徴を
も発揮する。
【0018】
【実施例】以下、本発明を更に具体的に明らかにするた
めに、本発明の代表的な実施例について、図面を参照し
つつ、詳細に説明することとする。
【0019】先ず、図1には、本発明に従う角膜厚さ測
定用器具の一例に係るものの要部断面が示されており、
また図2には、かかる図1に示される角膜厚さ測定用器
具の下面(底面)の形態が明らかにされている。
【0020】これら図1及び図2に示される角膜厚さ測
定用器具は、断面円弧状の眼球接触部2と細長な板材を
山形に折り曲げてなる把持部4とから、一体的に構成さ
れている。なお、この角膜厚さ測定用器具の材質には、
高圧蒸気滅菌の条件である、加圧:1kg/cm2 の下にお
いて、沸騰温度:120〜121℃で、20分以上の熱
処理に耐え得るものが用いられ、ここでは、ステンレス
スチール板材に対して折り曲げ加工等の所定の加工を加
えて、眼球接触部2と把持部4とが一体的な構造の器具
とされている。
【0021】このような角膜厚さ測定用器具における眼
球接触部2は、その眼球に接触する面が眼球の曲率に略
一致するように、略球形面として構成されて、ドーム形
状乃至は断面が円弧状の部分として形成されている。な
お、ここでは、眼球接触部2は、板厚が0.3mmの板
材を用いて、断面が円弧形状になるように形成されたも
のであって、その円弧の外径は13mm、また眼球との
接触面(図1において下側の面)の曲率は9mmとされ
ている。
【0022】また、かかる眼球接触部2の眼球に接触す
る外周部には、眼球方向に突出するように、固定用突起
6が設けられている。この固定用突起6は、眼球接触部
2を眼球に接触せしめた際における相互の移動(ズレ)
を阻止するためのものであって、ここでは、その基部が
0.5mm幅、高さが1mm、そして先端が、眼球に傷
が付かない滑らかな三角形の形状において、把持部4の
連結部位を除いて、周方向に45°の位相差を持って、
等分において7ヵ所に形成されている。なお、この固定
用突起6の配設数は適宜に決定され、一つでも、その効
果はある程度期待され得るものであるが、一般に、複数
個において設けられ、またその配設位置としても、眼球
に接触する面乃至は部分において、その配設に有効な位
置が適宜に選択されることとなる。
【0023】さらに、眼球接触部2の中央部(中心部)
には、図2からも明らかな如く、眼球接触部2を眼球に
接触せしめた状態において、外部から角膜中心を視認す
ることの出来る視認部としての貫通孔8が、ここでは、
直径3mmの大きさにおいて設けられ、覗き窓を構成し
ている。そして、この貫通孔8内には、周囲から山形形
状において延び出すように、眼球の角膜中心に合致せし
められる視標としての矢じり形状部10が設けられてお
り、この矢じり形状部10の先端(頂点)が、貫通孔8
の中心、更には眼球接触部2の円弧の中心に一致せしめ
られている。
【0024】そして、この矢じり形状部10の先端を中
心に、直径6mmの同一円周上に、8個の測定孔12
が、超音波プローブの先端を差し込み得る大きさにおい
て、例えば超音波プローブの先端の径:1.5mmより
も大きな1.7mmの径において、眼球接触部2の眼球
接触面に垂直に、換言すればかかる眼球接触面の曲率中
心に向かう方向に貫通して設けられている。なお、この
8個の測定孔12の配設位置は、眼球の角膜切開部位
(切開線)上に定められており、矢じり形状部10の矢
じり形状の向きを基準として、同一位相差を持って、等
分に形成されているのである。
【0025】また、かくの如き構成の眼球接触部2に対
して一体的に設けられた長手の把持部4は、細長な板状
体を山形形状に折り曲げてなる形態を有するものであっ
て、図1から明らかな如く、眼球接触部2に対して45
°の如き所定の角度を持って、把持部4の先端部におい
て眼球接触部2の外周部に一体的に連結されている。こ
の把持部4を検者が把持して、眼球接触部2が目的とす
る眼球に対して接触せしめられ、そして角膜厚さの測定
が行なわれるのである。
【0026】なお、図3には、上例の如き角膜厚さ測定
用器具を用いて、目的とする眼球の角膜厚さを測定する
形態が示されている。そこにおいて、角膜厚さ測定用器
具は、その把持部4を検者が把持して、その眼球接触部
2において眼球14に対して接触せしめた状態にて、保
持され、そして眼球接触部2の測定孔12を通じて、超
音波プローブ16の先端が眼球14の所定部位に押し付
けられて、角膜厚さが測定されるのである。
【0027】ここにおいて、かかる図3に基づき、上例
の如き角膜厚さ測定用器具が用いられる角膜屈折矯正手
術の例、特に角膜乱視の矯正手術の例について説明する
ならば、先ず、手術前に、眼球14に点眼麻酔が施され
た後、眼球14の角膜頂点に対して、従来と同様にして
先端が鋭利な器具にてマーキングが施される。既に、角
膜屈折力装置及び他覚式眼屈折力装置からの角膜及び眼
屈折力情報より、角膜を切開する基準となる方向と長さ
が決められており、これに基づいて角膜を切開する基準
となる方向、例えば乱視軸の方向が、眼球14の周辺に
マーキングされる。
【0028】次いで、前記した角膜厚さ測定用器具を用
いて、その把持部を一方の手で把持して、上述の角膜頂
点のマーキングに対して、眼球接触部2の覗き窓たる貫
通孔8を通して、視標である矢じり形状部10の先端を
合わせ、更に角膜頂点のマーキングと乱視軸の方向のマ
ーキングとの2点を結ぶ線上に、矢じり形状部10の矢
じり形状の方向を合わせ、眼球接触部2を眼球14に軽
く押し付けるのである。
【0029】そして、その状態において、他方の手に超
音波プローブ16を把持して、その先端を眼球接触部2
の所定の測定孔12内に装入して、眼球14に対して押
し当て、当該部位における角膜厚みを測定するのであ
る。
【0030】なお、このような角膜厚みの測定におい
て、眼球接触部2が眼球14に対して軽く押し付けられ
て接触せしめられると、かかる眼球接触部2の外周に設
けた滑らかな三角形の固定用突起6が、弾性力のある眼
球14の表面に軽く食い込むようになるところから、マ
ーキングに合わせて位置決めされた角膜厚さ測定用器具
は、容易にズレを生じないのである。しかも、眼球接触
部2における測定孔12は、眼球14の接触する面に垂
直に明けられているところから、超音波プローブ16の
先端は、貫通孔12に案内されて、眼球14に垂直に接
触し、以て正確な角膜厚みが測定出来るのであり、それ
故に安全で効果のある角膜屈折矯正手術を行ない得るの
である。
【0031】そして、所定の数の測定孔12を通じて、
角膜厚さの測定を行なった後、その得られた複数の角膜
厚さの値の中から最小のものを求め、その最小値の80
%〜90%、または最小値から一定量、例えば50μm
を減じた値を角膜切開の深さと定めて、切開手術が行な
われるのである。切開手術に際しては、先ず、角膜表面
を清拭し、乾燥せしめた後、角膜頂点から所定距離(こ
こでは3mm)離れた円周上に、90°の範囲で延びる
円弧状の2枚のブレードが対称的に配置されてなる切開
線マーカーの中心を角膜頂点のマーキングに合わせ、次
に角膜頂点のマーキングと乱視軸の方向のマーキングと
の2点を結ぶ線上に、切開マーカーの基準線を合わせ
て、眼球14に押し付けることによって、切開線をマー
キングし、その後この切開線に沿って、メスにて角膜を
切開するのである。
【0032】このように、前記した角膜厚さ測定用器具
を使用すると、切開線マーカーも、角膜頂点のマーキン
グと乱視軸の方向のマーキングに合わせて切開線を付け
ており、角膜厚み測定点が角膜頂点から3mm離れた角
膜切開する円周線上に存在するところから、安全で効果
のある角膜屈折矯正手術が出来ることとなるのである。
【0033】ところで、本発明に従う角膜厚さ測定用器
具は、上例の如く、その眼球接触部2と把持部4とが一
体的に構成されている他、眼球接触部2を把持部4に対
して脱着可能に取り付けて、支持せしめるように構成す
ることも可能であり、例えば、図4及び図5に示される
如き、角膜屈折矯正手術に使用される角度ゲージ付きマ
ーカー20や角度ゲージ30を把持手段として用い、そ
れらのリング形状部22、32に対して、眼球接触手段
を脱着可能に取り付けるようにすることも可能である。
【0034】なお、図4に示される角度ゲージ付きマー
カー20においては、長手のロッド状の把持部本体24
の先端部に角度目盛りを設けたリング形状部22が設け
られていると共に、かかるリング形状部22の眼球に接
触せしめられる側の面には、複数の突起26が設けられ
ており、眼球に対して所定の角度に分割された刻印が付
され得るようになっている。また、図5に示される角膜
屈折矯正手術に用いられる角度ゲージ30にあっても、
細長なロッド状の把持部本体34の先端部に、角度目盛
りの付いたリング形状部32が設けられてなる形態を有
しており、そのリング形状部32は、通常、内径が12
mm、外径が16mmのものとされている。
【0035】そして、かかる図4に示される如き角度ゲ
ージ付きマーカー20を、把持手段として用いた場合に
あっては、例えば、図6及び図7に示される如く、その
リング形状部22の13.5mmφの内周部に、眼球接
触部材40が着脱可能に嵌合せしめられて、角膜厚さ測
定用器具に組み立てられている。なお、この眼球接触部
材40は、基本的には、前例の眼球接触部材2と同様な
断面円弧状を呈するものであって、その断面円弧状部分
に対して、前例と同様な貫通孔8、矢じり形状部10及
び測定孔12が設けられているのであり、また、その外
周部が角度ゲージ付きマーカー20のリング形状部22
に対する嵌合のために、外径が13.5mmφの筒壁状
の返り部42が設けられ、更に該返り部42から、径方
向外方に延び出した係合片44の3つが等角度において
設けられている。また、それら係合片44、44の間に
位置するように、筒壁部42には、その軸方向に延びる
スリット46が形成されて、そのような筒壁部42のリ
ング形状部22に対する嵌合(嵌入)を容易に為し得る
ようになっている。
【0036】角膜厚みの測定時においては、上述の如
く、角度ゲージ付きマーカー20に対して、そのリング
形状部22に、眼球接触部材40を図示の如く嵌合せし
めて、取り付けることにより、角膜厚さ測定用器具が完
成し、その際、かかる角度ゲージ付きマーカー20のリ
ング形状部22に設けられた突起26は、固定用突起と
して機能し、以て位置ズレを効果的に阻止しつつ、眼球
の所定部位における角膜厚さを容易に測定することが出
来るようになっている。
【0037】また、図8には、図5に示される角度ゲー
ジ30を把持手段として用いた角膜厚さ測定用器具の一
例が示されており、そこにおいて、図6及び図7に示さ
れる如き眼球接触部材40が、そのリング形状部32の
内周部に対して嵌合せしめられている。そして、ここで
は、固定用突起48の複数が、眼球接触部材40の外周
部の眼球に接触せしめられる部位に設けられているとこ
ろが、前例とは異なっている。
【0038】このように、図5に示される如き角度ゲー
ジ30を利用して、それを把持手段として用い、そのリ
ング形状部32に対して脱着可能に嵌合せしめて取り付
けることにより、目的とする角膜厚さ測定用器具が簡単
に完成されるのである。
【0039】さらに、図9には、図5に示される角度ゲ
ージ30を把持手段として用いた他の例が示されてお
り、そこでは、角度ゲージ30のリング形状部32の外
周部に対して、眼球接触部材40の外周部に設けられた
筒壁部42が嵌合され、係合片44にて係止せしめられ
るようになっている。なお、この場合において、固定用
突起48は、眼球接触部材40の眼球接触部位に対して
設けられておればよく、球面状の内周面に外周部位のみ
ならず、リング形状部32の底面に対向する部分に設け
ることも可能である。
【0040】このように、図4や図5に示される如き、
角膜屈折矯正手術に用いられる角度ゲージ付きマーカー
20や角度ゲージ30を利用して、それを把持手段とし
て用いるようにすれば、本発明に従う角膜厚さ測定用器
具を構成するためには、単に眼球接触部材40を準備す
れば足り、それ故に、その製作コストを安価と為し得る
ことは勿論、収納に際しても場所を取ることなく、狭い
スペースで足りるところから、従来から使用されている
手術ケースの片隅に容易に収容することが出来、特別な
収容ケースが必要でなくなる利点がある。
【0041】以上、本発明に従う構造とされた角膜厚さ
測定用器具の幾つかの例について、詳細に説明したが、
それは文字通り例示であって、本発明が、そのような具
体例にのみ限定して解釈されるものでないことは、言う
までもないところである。本発明には、本発明の趣旨を
逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に基づき、種々
なる変更、修正、改良等が加えられ得ることが理解され
るべきである。
【0042】なお、上例の角膜厚さ測定用器具において
は、眼球接触部2や眼球接触部材40に対して、何れ
も、8つの測定孔12が、同一円周上に設けられていた
が、そのような測定孔12の配設数は、角膜屈折矯正手
術等の手術の形態によって要求される角膜厚さ測定点の
数に従って、決定されるものであり、場合により、その
ような測定孔12が1つだけ設けられることもある。
【0043】また、そのような測定孔12は、その少な
くとも一つが眼球の角膜切開部位(切開線)上に位置す
るように、眼球接触部2や眼球接触部材40に設けられ
ていることが望ましく、それによって、後の角膜切開を
有効に為し得るものであるが、必ずしも、そのような配
設位置に限定されるものではなく、目的とする角膜厚さ
が測定し得るように、その測定孔12の配設位置は、適
宜に選定されることとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従う構造とされた角膜厚さ測定用器具
の一実施例の要部断面説明図である。
【図2】図1に示される角膜厚さ測定用器具の底面説明
図である。
【図3】図1に示される角膜厚さ測定用器具を眼球に押
し当て、更に超音波プローブにて角膜厚さを測定する状
態を示す説明図である。
【図4】角膜屈折矯正手術に用いられる角度ゲージ付き
マーカーの一例を示す外観図である。
【図5】角膜屈折矯正手術に用いられる角度ゲージの一
例を示す外観図である。
【図6】図4に示される角度ゲージ付きマーカーに眼球
接触部材を嵌合せしめて、本発明に従う構造とされる角
膜厚さ測定用器具を完成した形態を示す平面部分説明図
である。
【図7】図6におけるA−A断面を示す説明図である。
【図8】図5に示される角度ゲージに眼球接触部材を嵌
合せしめて、本発明に従う構造の角膜厚さ測定用器具と
した例を示す、図7に相当する部分断面説明図である。
【図9】図8の構成の他の例を示す、図7に相当する部
分断面説明図である。
【符号の説明】
2 眼球接触部 4、24 把持
部 6、48 固定用突起 8 貫通孔 10 矢じり形状部 12 測定孔 14 眼球 16 超音波プ
ローブ 20 角度ゲージ付きマーカー 22、32 リ
ング形状部 26 突起 30 角度ゲー
ジ 40 眼球接触部材部 42 返り部
(筒壁部) 44 係合片 46 スリット

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 超音波プローブの先端を眼球の所定部位
    に押し当てて、当該部位における角膜厚さを測定するた
    めに用いられる器具にして、 眼球に接触する面が眼球の曲率に略一致するように構成
    された断面円弧状の眼球接触手段と、 該眼球接触手段の眼球に接触する面若しくは外周部に眼
    球方向に突出するように設けられた少なくとも一つの固
    定用突起と、 前記眼球接触手段をその眼球接触面の曲率中心に向かう
    方向に貫通するように設けられた、前記超音波プローブ
    の先端を差し込み得る大きさの少なくとも一つの測定孔
    と、 前記眼球接触手段に一体的に若しくは着脱可能に取り付
    けられて、該眼球接触手段を支持する、該眼球接触手段
    を眼球に接触せしめる際に把持される長手の把持手段と
    を、有することを特徴とする角膜厚さ測定用器具。
  2. 【請求項2】 超音波プローブの先端を眼球の所定部位
    に押し当てて、当該部位における角膜厚さを測定するた
    めに用いられる器具にして、 眼球に接触する面が眼球の曲率に略一致するように構成
    された断面円弧状の眼球接触手段と、 該眼球接触手段が着脱可能に取り付けられるリング形状
    部を、先端に一体的に設けてなる、該眼球接触手段を眼
    球に接触せしめる際に把持される長手の把持手段と、 該把持手段のリング形状部の眼球接触部位に眼球方向に
    突出するように設けられた少なくとも一つの固定用突起
    と、 前記眼球接触手段をその眼球接触面の曲率中心に向かう
    方向に貫通するように設けられた、前記超音波プローブ
    の先端を差し込み得る大きさの少なくとも一つの測定孔
    とを、有することを特徴とする角膜厚さ測定用器具。
  3. 【請求項3】 前記眼球接触手段が、その中心部に設け
    られた、外部から角膜中心を視認することの出来る視認
    部と、該角膜中心に合致せしめられる指標とを有してい
    る請求項1又は請求項2記載の角膜厚さ測定用器具。
  4. 【請求項4】 前記視認部が前記眼球接触手段の中心部
    に設けられた貫通孔にて構成され、且つ前記指標が該貫
    通孔内に位置する矢じり形状部にて構成されている請求
    項3記載の角膜厚さ測定用器具。
  5. 【請求項5】 前記測定孔の少なくとも一つが、前記眼
    球接触手段を眼球に接触せしめた際に眼球の角膜切開部
    位上に位置するように、該眼球接触手段に設けられてい
    る請求項1乃至請求項4の何れかに記載の角膜厚さ測定
    用器具。
  6. 【請求項6】 前記測定孔が、同一円周上に位置するよ
    うに、前記眼球接触手段に設けられている請求項1乃至
    請求項5の何れかに記載の角膜厚さ測定用器具。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010022521A (ja) * 2008-07-17 2010-02-04 Menicon Co Ltd 眼瞼圧測定用圧力センサ用使い捨てカバー
KR101865568B1 (ko) * 2018-01-25 2018-06-08 김창룡 안과용 보조기구
CN111405865A (zh) * 2017-11-24 2020-07-10 Rx视觉股份有限公司 用于光可调节眼内晶状体辐照系统的患者接口
JP2023080551A (ja) * 2021-11-30 2023-06-09 株式会社中京メディカル 眼球押さえ器具

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