JPH08322149A - 作業分類方法、制約条件作成方法および作業停電調整装置 - Google Patents

作業分類方法、制約条件作成方法および作業停電調整装置

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JPH08322149A
JPH08322149A JP7130751A JP13075195A JPH08322149A JP H08322149 A JPH08322149 A JP H08322149A JP 7130751 A JP7130751 A JP 7130751A JP 13075195 A JP13075195 A JP 13075195A JP H08322149 A JPH08322149 A JP H08322149A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 種々の系統に対応して作業日程の調整ができ
るとともに、調整された作業日程にもとづく系統断面を
対象として系統の信頼度を評価できる作業停電調整装置
を得る。 【構成】 分枝限定法実現手段11a1は、作業の制約
条件を作業日程探索の組み合わせの限定操作に用いて分
枝限定法による作業停電の日程の探索を行う。作業日程
評価手段11bは、制約条件のもとで各作業の日程を独
立に評価する目的関数をもって作業日程状態を評価す
る。系統構成自動立案手段20は、系統断面による系統
構成を動的に変化させて信頼度が確保された系統構成を
立案する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、電力系統における作
業停電の日程を効率的に調整し計画する作業停電調整装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電力系統を構成する設備、例えば送電線
や変圧器などの保守や工事を実施する場合に、安全確保
のためにそれらの設備は停止されて無電圧状態とされ
る。電力系統内の設備の保守等の作業ために設備を停止
することを作業停電と呼ぶ。作業停電を実施する場合、
電力系統の信頼度を確保しつつ安定供給を保証する作業
日程と、作業停電に伴う系統断面の構成を計画しなけれ
ばならない。そのような計画業務全般を作業停電調整計
画と呼ぶ。
【0003】図22は電力会社における一般的な作業停
電調整計画を示すフローチャートである。一般に、作業
停電調整計画業務は、給電指令所において、各設備の作
業実施計画を集約して実行されている。すなわち、ま
ず、給電指令所において、関連部署から要求のあった作
業件名を整理して集約する(ステップST221)。そ
して、集約された作業について、各系統の運用方針に沿
って作業日程が調整される(ステップST222)。具
体的には、作業のための停電が可能であるかどうか判定
し、不可能であるならば日程調整の検討を重ねる。ここ
で、系統の運用方針とは、作業の安全を考えた潮流量の
制限や供給力の確保の観点から設定されるものである。
例えば、基幹系統送電線における作業を行う際に事故時
対策として潮流量を制限する必要がある。その場合に、
複数の基幹系統送電線の潮流量を制限すると供給力に問
題が生ずる。従って、複数の基幹系統送電線における同
時作業は禁じられる。その他、作業順序による制約等が
あり、系統運用上の原則を満たすように作業の日程調整
が行われる。
【0004】次に、調整された作業日程から、その日の
系統断面を構成する。そして、当日の予測負荷量や供給
計画量による潮流状態等から系統の信頼度を評価する。
この評価をもとに、事故対策も考慮した信頼度を確保で
きるように、開閉器状態や発電機の出力などを変更して
当日の系統構成を立案する(ステップST223)。信
頼度が確保されている系統構成が立案できなければ、作
業日程の再調整を行う(ステップST224)。
【0005】従来、このような一連の作業を熟練した運
用者が行っていた。しかし、近年、電力需要の増大に伴
って電力系統が複雑化し巨大化していくにつれて、作業
停電調整計画業務は困難になってきた。そこで、作業停
電調整計画業務を支援するシステムや業務を自動化する
システムが望まれてきた。
【0006】図23は特開平2−51330号公報に示
された作業停電調整計画業務を支援するための装置であ
る。図において、100は支援動作を行う計算機システ
ム、2は結果表示等のためのCRT装置である。計算機
システム100において、14は作業停電の要求日程と
調整結果を格納するための作業停電件名データ格納手
段、19は電力系統の設備の接続情報などを格納した電
力系統データ格納手段、22は作業日程調整結果をCR
T装置2に出力する処理等を行うマンマシンインタフェ
ース、23は知識格納手段24に格納された系統運用上
の知識にもとづいて作業日程の調整を行う推論手段であ
る。知識格納手段24には、停電計画が電力系統に与え
る影響に関する知識および停電計画の他の停電計画との
関係に関する知識とを含む系統運用上の知識が格納され
ている。
【0007】次に動作について図24のフローチャート
を参照して説明する。推論手段23は、作業停電件名デ
ータ格納手段14から、調整対象となる作業に関するデ
ータを入力する(ステップST241)。次に、対象と
する作業に関する条件を電力系統データ格納手段19か
ら検索するとともに、それに関連する知識を知識格納手
段24から検索する。そして、作業条件と検索された知
識とを照合する(ステップST242)。推論手段23
が知識格納手段24内の作業条件に合う全ての知識につ
いてステップST241およびステップST242の処
理を行ったら、処理結果にもとづいて作業停電可能かど
うか判断する(ステップST245)。作業停電可能と
判断された場合には、その作業日程を運用者に提示す
る。作業停電不可能と判断された場合には、運用者に作
業の希望日程近傍の作業日程候補を入力させ(ステップ
ST244)、再度、ステップST241〜ST245
の処理を実行する。
【0008】このように、図23に示された装置は、図
22におけるステップST222に示す処理に相当する
作業日程の調整支援を行っている。しかし、ステップS
T223に示す処理に相当する系統構成の変更まで含め
た作業日程の調整は行われていない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従来の作業停電調整装
置は以上のように構成されているので、推論手段23が
系統運用上の知識にもとづいて、作業の条件を分類して
停電判定を行っている。従って、推論手段23が正確な
判定を下すのに必要な知識を全て規定して知識格納手段
24に設定する必要がある。よって、扱う知識量が膨大
になり、それらの知識を分類する作業は煩雑になる。ま
た、各系統には固有の調整ルールがあり、対象とする系
統が異なると固有の調整ルールを知識として再規定しな
ければならない。さらに、系統の変更や運用上の変更が
あれば、知識格納手段24内の知識も変更しなければな
らない。このように、従来の作業停電調整装置には、汎
用性に乏しいこと、知識格納手段24内の知識の保守に
負担がかかること、電力系統の設備構成や設備接続の変
化に対する柔軟性に欠けるという問題点があった。ま
た、停電判定のために膨大な知識データを逐次検索しな
ければならず、作業日程の調整効率がよくないという問
題点もあった。さらに、図22におけるステップST2
23に示す処理に相当する系統構成の変更および信頼度
の評価は、最終的には運用者に頼らざるを得ないという
問題点もあった。
【0010】従来の他の作業停電調整装置として、特開
平2−51326号公報、特開平2−51327号公
報、特開平2−51328号公報、特開平2−5132
9号公報、特開平2−51331号公報、特開平2−3
30号公報、特開平5−91665号公報、特開平5−
91666号公報および特開平5−184068号公報
に示されたものがあるが、いずれも、設定された知識を
用いたエキスパートシステムを利用したものである。ま
た、特開平6−335167号公報に示されたものもあ
るが、やはり、図22におけるステップST223に示
す処理は実行されていない。
【0011】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、種々の系統に対応して作業日程
の調整ができるとともに、調整された作業日程にもとづ
く系統断面を対象として系統の信頼度を評価でき、さら
に、動的に系統を変化させて信頼度が確保されている系
統構成の自動立案ができる作業停電調整装置を得ること
を目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明に係
る作業停電調整装置は、作業の制約条件を作業日程探索
の組み合わせの限定操作に用いて分枝限定法による作業
停電の日程の探索を行う分枝限定法実現手段と、制約条
件のもとで各作業の日程を独立に評価する目的関数をも
って作業日程状態を評価する作業日程評価手段とを備え
たものである。
【0013】請求項2記載の発明に係る作業停電調整装
置は、作業日程評価手段が用いた評価規範とは異なる評
価規範によって分枝限定法実現手段により作業の制約条
件を満たした調整結果である作業日程を評価し、作業日
程に改善の余地があると判断した場合に再度分枝限定法
による作業停電の日程の探索を行う調整結果改善手段を
備えたものである。
【0014】請求項3記載の発明に係る作業停電調整装
置は、電力系統の信頼度を評価する目的関数を用いて、
系統断面による系統構成を動的に変化させて信頼度が確
保された系統構成を立案する系統構成自動立案手段を備
えたものである。
【0015】請求項4記載の発明に係る作業停電調整装
置は、調整結果改善手段が出力する複数の作業日程の候
補を作業日程の代替案として出力する作業日程最適化手
段を備えたものである。
【0016】請求項5記載の発明に係る作業停電調整装
置は、電力系統における電力設備の設備属性と電力設備
の接続状態から作業の制約条件を作成する制約条件作成
手段を備えたものである。
【0017】請求項6記載の発明に係る作業停電調整装
置は、作業停電を含まない系統の信頼度にもとづいて作
業のできない期間を同定し、同定結果を制約条件に反映
させる作業時期同定手段を備えたものである。
【0018】請求項7記載の発明に係る作業停電調整装
置は、希望作業を制約条件に無関係な作業と関係ある作
業とに分類し、制約条件に関係のある作業を分枝限定法
実現手段に与える作業分類手段を備えたものである。
【0019】請求項8記載の発明に係る制約条件作成方
法は、電力系統における電力設備の設備属性と電力設備
の接続状態から作業の制約条件を作成するステップを備
えたものである。
【0020】請求項9記載の発明に係る制約条件作成方
法は、作業停電を含まない系統の信頼度にもとづいて作
業のできない期間を同定し、同定結果を制約条件に反映
させるステップを備えたものである。
【0021】請求項10記載の発明に係る作業分類方法
は、希望作業を制約条件に無関係な作業と関係ある作業
とに分類し、制約条件に関係のある作業を組み合わせ最
適化手法における探索範囲とするステップを備えたもの
である。
【0022】
【作用】請求項1記載の発明における作業日程評価手段
は、作業日程を評価する際に簡潔な目的関数を用いた定
式化を行って汎用性の高い作業停電調整計画の支援を実
現する。また、分枝限定法実現手段は、系統運用上禁じ
られる制約条件を分枝の限定操作に用いて効率的かつ高
速な作業停電調整計画の支援を実現する。
【0023】請求項2記載の発明における調整結果改善
手段は、制約条件を達成した解(可能解)が導出された
後に、作業日程評価手段による最適化に用いられた規範
とは別の規範を用いて作業の日程調整の結果を評価し、
再調整が必要と判断した作業について再度探索を行う。
【0024】請求項3記載の発明における系統構成自動
立案手段は、作業の日程調整の結果について系統断面の
信頼度を目的関数によって評価し、系統の信頼度を確保
すべく系統構成を動的に変更して最適化し、系統信頼度
をも考慮に入れた作業の日程調整を可能にする。
【0025】請求項4記載の発明における作業日程最適
化手段は、調整結果の改善処理を繰り返すことによっ
て、代替案となる複数の作業日程を提供する。
【0026】請求項5記載の発明における制約条件作成
手段は、作業の日程調整に用いられる制約条件を、電力
系統の設備属性などから自動的に作成し保守する。よっ
て、作業の日程調整における調整ルールが体系化され、
かつ、調整ルールの保守性が高められる。
【0027】請求項6記載の発明における作業時期同定
手段は、予想される需給データのもとに構成される系統
の信頼度を、作業の日程調整のための探索前にあらかじ
め求め、それを評価して、潮流状態等を反映させた制約
条件を探索に反映させることができる。
【0028】請求項7記載の発明における作業分類手段
は、作業の日程調整の前処理として制約条件をもとに作
業の分類を行って、作業の日程調整における探索空間を
縮小させ探索効率を高める。
【0029】請求項8記載の発明における作業の制約条
件を作成するステップは、作業の日程調整に用いられる
制約条件を、電力系統の設備属性などから自動的に作成
し保守する。
【0030】請求項9記載の発明における同定結果を制
約条件に反映させるステップは、予想される需給データ
のもとに構成される系統の信頼度を、作業の日程調整の
ための探索前にあらかじめ求め、それを評価して、潮流
状態等を反映させた制約条件を探索に反映させる。
【0031】請求項10記載の発明における制約条件に
関係のある作業を組み合わせ最適化手法における探索範
囲とするステップは、制約条件をもとに作業の分類を行
って、作業の日程調整における探索空間を縮小させ探索
効率を高める。
【0032】
【実施例】
実施例1.図1はこの発明の一実施例による作業停電調
整装置の構成を示すブロック図である。図において、1
は支援動作を行う計算機システム、2は結果表示等のた
めのCRT装置である。計算機システム1において、1
2は作業日程を調整する際の制約条件を格納した制約条
件データ格納手段、14は電力系統の作業停電計画のデ
ータを格納する作業停電件名データ格納手段、15は分
類された調整対象の作業停電計画のデータを格納する調
整対象作業データ格納手段、17は系統断面における系
統構成に関するデータを格納する系統構成データ格納手
段、19は調整対象の作業が対象としている電力系統を
構成する設備に関するデータと接続関係に関するデータ
等を格納した電力系統データ格納手段、21は調整対象
の作業の期間における予測需要および供給計画などのデ
ータを格納した需給データ格納手段である。
【0033】11は調整対象作業データ格納手段15内
の作業データを対象として作業日程の調整を行う作業日
程自動調整手段である。作業日程自動調整手段11は、
作業日程を最適化する作業日程最適化手段11aと、作
業日程最適化手段11aの出力を評価する作業日程評価
手段11bとを含む。作業日程最適化手段11aは、分
枝限定法にもとづく作業日程調整を行う分枝限定法実現
手段11a1と、分枝限定法実現手段11a1の出力を
最適化する調整結果改善手段11a2とを含む。
【0034】13は作業停電件名データ格納手段14内
の作業データを分類して分類結果を調整対象作業データ
格納手段15に設定する作業分類手段、16は電力系統
データ格納手段19内の系統データと需給データ格納手
段21内の需給データとから作業上の制約条件を作成す
る作業制約作成手段である。作業制約作成手段16は、
制約条件を作成するとともにその保守を行う制約条件作
成手段16aと、需給データ格納手段21内の需給デー
タにもとづいて作業可能時期を同定する作業時期同定手
段16bとを含む。
【0035】18は調整対象作業データ格納手段15内
の調整済の作業データと電力系統データ格納手段19内
の系統データとを用いて系統断面を作成しそれを系統構
成データ格納手段17に設定する系統断面作成手段、2
0は系統構成データ格納手段17内の系統構成データに
もとづいて系統構成を最適化する系統構成自動立案手段
である。系統構成自動立案手段20は、系統構成データ
にもとづいて系統構成の信頼度を評価する系統信頼度評
価手段20bと、系統信頼度評価手段20bの評価結果
をもとに動的に系統構成を変化させて系統構成を最適化
していく系統構成最適化手段20aとを含む。
【0036】22は調整された作業日程や系統構成など
をCRT装置2に出力する処理、または作業日程デー
タ、電力系統データ、制約条件データの入力・編集を行
う処理等を行うマンマシンインタフェースである。な
お、制約条件データ格納手段12、作業停電件名データ
格納手段14、調整対象作業データ格納手段15、系統
構成データ格納手段17、電力系統データ格納手段19
および需給データ格納手段21は、計算機システム1に
おける記憶手段で実現される。作業日程自動調整手段1
1、作業分類手段13、作業制約作成手段16、系統断
面作成手段18、系統構成自動立案手段20は、ソフト
ウェアで実現可能である。また、マンマシンインタフェ
ースは、ソフトウェアおよびインタフェース回路で実現
可能である。
【0037】次に動作について図2のフローチャートを
参照して説明する。まず、運用者は、調整対象となる作
業件名、作業の開始日、作業の所要日数、作業設備の属
性、作業の種類等を、マンマシンインタフェース22を
介して作業停電件名データ格納手段14に設定する、ま
たは、記憶手段14にて事前に、関係各所から送信され
た作業データを自動的に読み込む(ステップST2
1)。次いで、作業日程自動調整手段11は、作業分類
手段13で分類された作業データを調整対象作業データ
格納手段15から入力し、系統運用上の作業の制約条件
を制約条件データ格納手段12から入力する。そして、
作業日程最適化手段11aは、制約された作業実施条件
のもとで、作業日程を評価する目的関数に従って作業日
程を最適化する(ステップST22)。
【0038】系統構成自動立案手段20は、調整された
作業日程をもとに、信頼度が確保されている系統構成を
立案し(ステップST23)、調整された作業日程にお
ける全ての日程において、信頼度が確保されている系統
構成が立案できているかどうか判断する(ステップST
25)。信頼度が確保されていない場合には、作業日程
自動調整手段11は、作業日程の微調整を行う(ステッ
プST26)。
【0039】以上の処理が、作業停電調整装置の概略処
理であるが、以下、図3〜図6のフローチャートを参照
して作業日程の調整処理について詳しく説明する。ここ
では、図7に示す系統設備からなる電力系統を例にと
る。また、図8に示す作業の希望日程が作業停電件名デ
ータ格納手段14に格納されるとする。図7において、
G1,G2,G3は電源、GL1,GL2は大容量電源
線、C1,C2は他社O1,O2と連係するための他社
連係線、TL1は大容量送電線、T1,T2は変圧器、
TL2,TL3,TL4,TL5は送電線、BSは母線
開閉器、L1,L2は負荷を示している。
【0040】図8において、例えば、「大容量電源線
1」における「1」は、図7におけるGL1の「1」に
対応している。すなわち、「大容量電源線1」は、図7
におけるGL1に対応している。図8におけるその他の
系統設備と図7における符号との対応関係も同様であ
る。また、図8における「設備重み」は、作業日程を評
価する際の目的関数において用いられるものである。こ
こでは、「設備重み」の値は、作業の優先度の高さに対
応している。
【0041】図9は、系統の運用方針にもとづく作業の
制約条件を、図7に示す電力系統について示したもので
ある。この制約条件は、例えば、制約条件作成手段16
aによって、電力系統データ格納手段19内の系統デー
タと需給データ格納手段21内の需給データとから系統
の信頼度を損なわないような条件として作成され、ある
いは、電力会社の信頼度確保のための運用指針によりあ
らかじめ禁止されている条件などとして運用者によって
マンマシンインタフェース22を介して入力され、制約
条件データ格納手段12に設定される。図9において、
左覧の内容は制約条件を示し、右覧の内容は対象設備を
示している。
【0042】例えば、ループ可能系統上での複数作業の
禁止とは、以下のことを意味する。すなわち、送電線T
L2における1回線において作業停電が実施され、送電
線TL2は1回線運用されているとする。同時に、送電
線TL3において、2回線ともに作業停電の対象になっ
ているとする。この状態において、送電線TL2におけ
る運用中の回線に事故が発生すると、負荷L1を救済で
きるルートがなくなる。従って、そのような同時作業
は、信頼度を著しく低下させる。よって、そのような同
時作業は禁止される。その他、重要線、例えば、大容量
電源線GL1,GL2の同時作業も禁止され、他社連係
線C1,C2の同時作業も禁止される。また、系統切替
による救済ルートを確保するための禁止条件などがあ
る。つまり、この実施例における制約条件は、電力系統
の信頼度を損なうような同時作業を禁止するための条件
として定義される。
【0043】次に、作業日程の調整処理(ステップST
22の処理)を図3のフローチャートを参照してより詳
しく説明する。まず、作業日程の調整のための初期設定
が行われる(ステップST31)。すなわち、各手段が
初期状態に設定される。また、作業制約作成手段15
は、作業の制約条件を作成し、制約条件データ格納手段
12に設定する。そして、作業時期同定手段16bは、
作業の可能期間の同定を行う。次いで、作業分類手段1
3は、作業停電件名データ格納手段14に設定されてい
る調整対象となる作業件名、作業の開始日、作業の所要
日数、作業設備の属性、作業の種類等を入力し、例え
ば、作業を優先度の順に分類整理する(ステップST3
2)。分類されたデータは、作業データとして調整対象
作業データ格納手段15に格納される。そして、作業日
程自動調整手段11は、調整対象作業データ格納手段1
5内の作業データについて、制約条件をもとに最適化処
理を行う。最適化処理を行う際に、作業日程自動調整手
段11は分枝限定法を用いる(ステップST33)。
【0044】ここで、分枝限定法について説明する。分
枝限定法は、組み合わせ最適化問題の解法の一種で、直
接解くことが困難な原問題Po を部分問題Pi に分解し
て解く方法である。全ての部分問題の解のうちの最良解
を原問題Po の最適解とする。問題Po を部分問題Pi
に分解する操作は分枝操作と呼ばれる。図10に示すよ
うに、各部分問題はツリー(探索木)で表現される。ツ
リー上の全ての部分問題の解を得て原問題Po の最適解
を得る解法は、単なる列挙法である。分枝限定法では、
不要な解を考慮から除く限定操作と呼ばれるテストを加
えて探索の効率を高めている。部分問題Pi は、その最
適解が求めまるか、あるいは、それを除いても原問題P
o の最適性が失われないと保証されるときに終端され
る。すなわち、全部分問題のうちの一部を列挙するだけ
で効率的に最適解が求められる。
【0045】分枝限定法における限定操作は、通常、制
約条件を緩和した問題Pi'を解くことによって行われ
る。Pi'の最適解をg(Pi')と表記すると、緩和問題
Pi'が以下のいずれかの条件を満たすときに、部分問題
Pi を終端できる。 終端条件1: Pi'の最適解がPi の制約条件を満た
す。その解は、部分問題Pi の最適解である。 終端条件2: Pi'は可能解をもたない。この場合、制
約を緩和した問題が解をもたないので、部分問題Pi も
解をもたない。 終端条件3: 探索途中で得られている最良解(暫定
解)zに対して、g(Pi )>zが成立する。このこと
は、Pi から暫定解よりもよい解は得られないことを意
味する。
【0046】以下、作業日程の調整における部分問題に
ついて説明する。探索の対象となる作業が探索順序1〜
Nまであるとする。その場合、原問題Po は、番号1〜
Nの作業について、1〜Nの制約条件のもとに目的関数
を最小にする作業日程を求める問題となる。番号iの作
業に対する部分問題は、番号1〜iまでの作業に関する
制約条件(以下、この制約条件を緩和制約という。)の
もとで与えられた目的関数を最小にする問題となる。こ
のとき、番号1〜(i−1)の作業に日程は既決状態に
あり、問題を解くにあたって、番号i〜Nの作業の日程
を調整することだけで最適化を行うことになる。また、
この段階で既決されるのは番号iの日程だけである。従
って、番号Nの作業の部分問題を解くことで全ての日程
が既決された状態になる。
【0047】次に、作業日程の調整における目的関数に
ついて説明する。作業日程状態を評価するために、以下
のようなコストを定義することができる。 (各作業のコスト)={(希望日程からの逸脱日数) +(計画対象期間からの逸脱日数) +(土,日の作業コスト)}×(設備の重み)…(1) (目的関数値)=Σ(各作業のコスト) …(2) すなわち、入力された希望日程からの逸脱日数、作業の
計画対象期間からの逸脱日数および土,日の労務コスト
を、独立に各作業を評価できる目的関数として定義す
る。そして、作業日程の状態を表す目的関数値として、
それらの総和を用いる。なお、各作業のコストとして、
他の作業の日程に依存しない独立したものであれば、他
のものを用いることができる。
【0048】以下、作業日程自動調整手段11の分枝探
索法による作業日程の探索について、図4のフローチャ
ートを参照してより詳しく説明する。作業日程自動調整
手段11は、調整対象作業データ格納手段15から調整
対象となる作業の作業データを取り出す。そして、作業
の設備重みに従って作業の探索順序を決定する。以下、
現在の日程探索作業をi番とする。また、最良の目的関
数値である暫定値の初期値として、十分大きな値を設定
する。調整対象となっている作業のうち最も優先度の高
いものを現在の日程探索作業として設定する。優先度
は、作業対象の設備の属性や作業の種類等にもとづいて
一意に決定可能である。さらに、探索対象になっている
作業の日程を全て未決状態に設定しておく。また、現在
の日程探索作業を「1」番に設定する(ステップST4
1)。なお、以下、作業番号と表現したときには、それ
は作業の優先度番号を意味する。
【0049】作業日程自動調整手段11における分枝限
定法実現手段11a1は、番号iの作業に関する部分問
題を展開する。そして、部分問題の限定操作を行い、番
号iの作業の作業日程の複数の候補として、緩和制約を
満たす部分問題の解を保存する(ステップST42)。
【0050】図5はステップST42における処理の詳
細を示すフローチャートである。分枝限定法実現手段1
1a1は、限定操作を行うときに、まず、制約条件デー
タ格納手段12から、番号iの作業に関係のある制約条
件を得る(ステップST51)。この時点で、各作業の
調整において考慮される制約条件は、番号1〜iの作業
の各緩和制約である。次いで、番号1〜iの作業の緩和
制約を満たす番号iの作業の日程を探索し、そのうちの
1つを選択する。そして、この日程を番号iの作業の部
分問題の解の候補として保存する(ステップST5
2)。
【0051】次に、分枝限定法実現手段11a1は、作
業日程が未決の各作業について、各作業によって規定さ
れる(1)式による各コストを最小にするように作業の
日程を調整する(ステップST53)。さらに、ステッ
プST53で調整された日程状態が番号1〜iの作業の
緩和制約を満たし、かつ、目的関数値がそのときの暫定
値よりも小さい場合にはステップST55の処理に移行
する(ステップST54)。なお、各作業のコストおよ
び目的関数値は、作業日程評価手段11bによって、調
整対象作業データ格納手段15内のデータを用いて算出
される。ステップST54において、分枝限定法実現手
段11a1は、日程状態が番号1〜iの作業の緩和制約
を満足するかどうか判断し、また、ステップST52で
得られた部分問題の解の目的関数値と現在の暫定値とを
比較する。日程状態が番号1〜iの作業の緩和制約を満
足しなかった場合、または、部分問題の解の目的関数値
が現在の暫定値よりも小さくない場合には、ステップS
T57の処理に移行する。
【0052】ステップST55において、分枝限定法実
現手段11a1は、ステップST52で得られた部分問
題の解が全ての制約条件を満たしているかどうか判定す
る。満たしている場合には、その時点での日程状態は可
能解であり、分枝限定法実現手段11a1は、ステップ
ST56の処理に移行する。ステップST56におい
て、分枝限定法実現手段11a1は、得られた可能解が
最良解であるかどうか判定する。具体的には、図6のフ
ローチャートに示すように、そのときの日程状態による
目的関数値がその時点の暫定解よりも小さいかどうか判
定する(ステップST61)。暫定解よりも小さい場合
には、その日程状態を、調整結果の最良解として調整対
象作業データ格納手段15に保存する(ステップST6
2)。小さくない場合には、何もせず、ステップST5
7の処理に移行する。
【0053】ステップST57において、分枝限定法実
現手段11a1は、番号iの作業の部分問題の解の次の
候補について処理を進めるために、現在取り扱っていた
番号iの作業の部分問題の解の候補を消去する。そし
て、ステップST52に戻る。ステップST52におい
て、番号iの作業の部分問題の解の次の候補が選択され
る。
【0054】ステップST58の処理が開始されるとき
に得られている番号iの作業の部分問題の解の候補は、
ステップST54およびステップST55によるテスト
をパスしたものである。すなわち、そのときの暫定値よ
りも目的関数が小さく、かつ、番号1〜iの作業の緩和
制約のみを満たす番号iの作業の部分問題の解である。
この解は、番号(i+1)の作業に関する部分問題を解
くために保存される。すなわち、番号iの作業日程候補
として、番号iの作業日程および作業日程全体の目的関
数値とが保存される(ステップST58)。番号iの作
業に関して、ステップST52において得られた全ての
作業日程の候補について上記処理が終了すると、部分問
題の展開を終了する(ステップST59)。
【0055】以上のようにして、ステップST52にお
いて番号iの作業について展開した部分問題の解に対す
る限定操作が実行されたことになる。なお、ステップS
T54の判定は、[終端条件2]および[終端条件3]
の判定に相当し、ステップST55の判定は、[終端条
件1]の判定に相当する。このように、分枝限定法にお
ける分枝操作において、系統の設備の組み合わせ条件か
らなる制約条件による緩和制約を用いることによって、
探索効率が高められている。
【0056】分枝限定法実現手段11a1は、ステップ
ST43において、ステップST58の処理で保存され
た解があるかどうか判定する。保存された解がある場合
には、分枝限定法実現手段11a1は、それらの解のう
ち目的関数値が最小のものを選び、このときの番号iの
作業の日程を調整済の日程として保存する。そして、番
号iの作業の日程を既決状態にする(ステップST4
5)。全ての日程が既決になったらステップST44に
移行する。未決の作業がある場合には、ステップST4
8に移行する。
【0057】ステップST48において、作業日程自動
調整手段11は、探索を中止するかどうか判定する。中
止の要請がある場合には、分枝限定法による日程調整処
理を終了する。中止したい場合は、例えば、部分問題を
解いている最中に全ての制約条件を満たす可能解などが
導出され、それを調整結果としたいとき、解の改善処理
に移行したいとき、あるいは、最適解に到達したときな
どに生ずる。探索を中止しない場合には、探索対象の番
号を増やして次の作業を探索対象に設定する(ステップ
ST47)。そして、ステップST42の処理に移行す
る。
【0058】ステップST43において保存されている
解がないと判断された場合、番号iの作業が既決できな
いので、番号(i−1)の作業日程を除き、再び、番号
(i−1)の部分問題を解く(ステップST44)。番
号(i−1)の部分問題も解けない場合には、さらに以
前の探索順序の作業の部分問題にまでさかのぼる。ステ
ップST46において未決の作業がないと判断された場
合にも、ステップST44の処理に移行する。
【0059】次に、図8に示す作業の希望日程につい
て、具体的な日程調整の処理を説明する。ここでは、簡
単のために、(1)式における土,日のコストを省略す
る。また、計画対象期間を1〜7日の7日間とする。従
って、考慮されるのは、希望日からの逸脱日数のみであ
る。以下、作業の開始日をもって作業の日程状態を表
す。
【0060】作業重みに従って探索順序が決定されるの
で、ステップST41において、まず、大容量電源線G
L1が探索対象とされる。そして、ステップST42の
処理が開始される。すなわち、ステップST51の制約
条件を発生させる処理が実行される。図9に示すよう
に、大容量電源線GL1の作業に干渉しうるものは大容
量電源線GL2の作業であるが、大容量電源線GL2の
作業は希望されていないので、この場合には、大容量電
源線GL1の作業に関する制約条件はない。従って、ス
テップST52における各未決日程の最適配置は、希望
日程のままである。ステップST42の処理を抜けたと
きに、作業日程の候補として、1日〜7日の7通りが保
存されている。分枝図で表現すると、7通りの分枝をも
つことになる。なお、上述したように、作業の開始日を
もって作業の日程状態を表すとしている。
【0061】ステップST45の処理において、最も目
的関数が小さくなるのは、7日に作業が開始されるこの
作業の希望日程の通りのときである。従って、番号
「1」の作業の日程状態は7日とされる。この時点での
目的関数は0である。
【0062】探索は完了していないので、次に、番号
「2」の作業、すなわち、大容量送電線TL1の作業が
探索対象とされる(ステップST47)。ステップST
52において、図9の3行目の制約条件を参照すると、
送電線TL2および送電線TL4が制約を受ける。この
とき、大容量送電線TL1の既決作業日程状態の候補
は、1日〜5日の5通りである。例えば、作業の日程状
態を2日にしたとすると、送電線TL2の希望作業開始
日が4日であるので、送電線TL2が制約条件を満たさ
なくなる。そこで、送電線TL2の日程状態を移動す
る。この場合、移動日数が最小になるように、5日に移
動する(ステップST53)。ここで、(1)式および
送電線TL2の設備の重みの値から値「2」のコストが
発生することがわかる。
【0063】結果として、ステップST45において、
大容量送電線TL1の既決日程状態の候補のうち、目的
関数値が最小になるのは2日であり、2日が既決され
る。このとき、部分問題の解として、送電線TL2の作
業の日程状態は5日に決定される。
【0064】次に、他社連係線C2が次の探索対象に設
定される(ステップST47)。他社連係線C1は作業
対象ではないので、図9に示す制約条件から、他社連係
線C2の作業は、他に影響を及ぼす制約条件をもたない
ことがわかる。従って、大容量電源線GL1の場合と同
様に、希望日程のまま既決される。
【0065】次に、送電線TL2が次の探索対象に設定
される(ステップST47)。この段階で、送電線TL
2の作業の日程の調整として考慮しなければならない緩
和制約として、大容量送電線TL1のものがある。従っ
て、送電線TL2の既決日程状態の候補は、5日および
6日のみとなる(ステップST52)。また、未決作業
である送電線TL4および送電線TL5の作業は、大容
量送電線TL1および送電線TL2による緩和制約を考
慮すべく、最適配置される。結果として、ステップST
45において、送電線TL2の作業の日程状態は5日に
既決される。
【0066】以下、同様に、送電線TL4の作業の日程
状態は7日に既決され、送電線TL5の作業の日程状態
は6日に既決される。全ての作業日程の状態が既決され
た段階で、全ての作業の制約条件を満たす可能解が得ら
れた状態になる。なお、この段階で目的関数値は「7」
である。さらに探索を継続するならば、全ての作業日程
の状態が既決されたので、ステップST46,ST44
で、探索順序が前の日程にさかのぼって日程状態の既決
候補を探索することができる。
【0067】このようにして、ステップST33の分枝
探索法による探索が完了したことになる。後述する解の
改善が要請される場合には、ステップST35におい
て、解の改善処理が施される。以上のように、この実施
例では、作業日程調整を評価するための目的関数を指針
にして、制約条件のもとで効率的な作業日程の調整を行
うことができる。
【0068】なお、この実施例ではステップST22に
対応した作業日程の調整における分枝探索法による探索
(ステップST33)の処理について説明した。図2の
フローチャートに示す作業停電調整計画は、作業日程の
調整と系統信頼度の評価とを一連の処理として含んでい
るが、作業日程の調整のみを実行する装置構成であって
も、所望の効果を奏するものが実現できる。そのような
装置構成は、従来の装置と同等の機能を果たすのみなら
ず、より優れた効果をもたらす。その際、解の改善を実
行しない装置であっても、所望の効果を奏するものが実
現できる。
【0069】以上のように、作業日程の調整において、
作業の日程状態を(2)式で示されるような簡易な目的
関数で評価でき、かつ、簡易な制約条件を設けて所望の
各作業日程に近い調整日程を得ることができる。例え
ば、目的関数に希望日程からの逸脱の程度が加味されて
いるので、極力希望日程に近い形の作業日程を導出でき
る。
【0070】また、各作業のコストとして(1)式に示
されたようなコストを用いたが、作業の日程状態に依存
しないものであれば他のコストを導入することもでき
る。すなわち、汎用性の高い作業日程の調整方式を提供
できる。制約条件は、図9に示されたように、設備の組
み合わせ条件や系統の形態上の組み合わせ条件などに分
類して体系化することによって容易に記述可能である。
このような制約条件を用いた作業日程の調整結果を運用
者に提示すれば、後述する実施例で示されるよううな系
統構成の自動立案を行うのではなく、運用者自身が系統
構成を立案することもできる。すなわち、従来の装置を
用いた場合のような、作業日程の自動調整と人手による
系統構成の立案とを行う方式も実現できる。
【0071】この実施例で用いられる分枝限定法は部分
問題の設定に特徴を有する。すなわち、規定されている
制約条件について緩和条件を満たす部分問題を設定し、
探索の組み合わせの限定化を効率的に行う。また、この
実施例における分枝限定法は最も深い分枝の部分問題を
展開しているので、探索の早い段階で可能解を導出する
ことができる。従って、定性的な日程調整を高速で行う
ことができる。また、系統構成を含めた細密な探索への
良質の初期解を与えて、作業停電調整計画全般の効率を
高めることができる。
【0072】実施例2.次に、図12のフローチャート
を参照して解の改善処理(ステップST34の処理)に
ついて説明する。ステップST35において解の改善を
行うことが選択された場合に、調整結果改善手段11a
2は、解の改善処理を実行する。なお、ステップST3
5において解の改善を行うことが選択されていない場合
には、ステップST22の作業日程の調整処理はそのま
ま終了する。
【0073】解の改善処理において、調整結果改善手段
11a2は、まず、各作業の日程における適合度を計算
する(ステップST121)。適合度とは、(2)式に
示すような目的関数とは異なる作業日程状態を評価する
ための規範である。例えば、以下のような、現在の既決
日程状態を表現する規範である。 (各作業の適合度)=1−|(作業の希望日程)−(調整後の作業の日程)| /(逸脱量の最大値) …(3) ここで、逸脱量の最大値は、以下のように表現される。 (逸脱量の最大値)=max |(作業の希望日程)−(調整後の作業の日程)| …(4) すなわち、作業の適合度は、調整後の作業の日程がどの
程度希望日程を満足しているか示す量であり、0〜1の
間の値に正規化されている。ステップST121では、
(3)式に従って、全ての作業の日程状態の適合度が計
算される。
【0074】次いで、調整結果改善手段11a2は、0
〜1の一様乱数を発生する(ステップST122)。さ
らに、発生した乱数と作業の適合度とを比較する(ステ
ップST123)。乱数の方が大きければ、ステップS
T124に進み、大きくなければステップST125に
移行する。そして、ステップST122,ST123,
ST124の処理を全ての作業の適合度について実行す
る(ステップST125,ST126)。
【0075】調整結果改善手段11a2は、作業日程が
未決にされた作業について、それらの適合度の小さい順
に番号をつけ、それらの作業を調整対象作業として調整
対象作業データ格納手段15に格納する(ステップST
127)。さらに、現在の作業日程の調整結果がもつ最
良解の目的関数値を暫定値として設定する(ステップS
T128)。
【0076】図3のフローチャートに示されているよう
に、再度ステップ33の分枝限定法による探索が実行さ
れる。その探索において、ステップST127で付され
た番号が探索順序となる。従って、探索対象の作業は適
合度の低い作業となる可能性が高く、それらを対象に再
探索が実行される。
【0077】ステップ33の分枝限定法による探索が終
了すると、再び解の改善を行うか否か判断される。ここ
で、あらかじめ設定されている回数の再探索が完了した
か、あるいは所望の調整結果の傾向を満足できたかなど
の判断基準によって、解の改善を再度実行するか否か判
断される。
【0078】次に、図8に示す作業の希望日程について
解の改善処理を具体的に説明する。ステップST33に
おいて可能解が導出されたとする。可能解は、図11に
示されたようになっている。この解に対して、再探索対
象の作業が選択される。まず、各作業の適合度が計算さ
れる(ステップST121)。計算結果を図13に示
す。次に、ST122で発生された乱数を用いてステッ
プST123のテストが行われるが、このテストを通し
て送電線TL2,TL4,TL5の各作業が再探索対象
として選ばれたとする。送電線TL2,TL4,TL5
の各作業は、ステップST127において、適合度の昇
順に並べられる。図13に示した例では、送電線TL
4、送電線TL2、送電線TL5の順に並べられる。そ
して、ステップST128において、そのときの最良の
目的関数と、この場合には「7」が暫定値として設定さ
れる。
【0079】次に、ステップST33において分枝限定
法による探索が実行されるが、ここでは、送電線TL4
の作業の日程状態が、送電線TL2の作業の日程状態よ
りも先に既決される。送電線TL4の作業の日程状態
は、希望日程において緩和制約を満たすためにそのまま
の日程で既決される。そこで、制約条件から送電線TL
2の作業の開始日は1日遅らせられる。また、送電線T
L5の作業の日程状態も、そのままの日程で既決され
る。この状態で可能解が得られたことになる。この場
合、目的関数値は「2」である。すなわち、解の改善が
なされたことになる。
【0080】調整対象の作業数が多くなると、探索段階
の最初の方で既決された作業日程は、容易に変更できな
くなってしまう。しかし、この実施例のように、分枝限
定法によって導出された可能解を初期状態として、この
解における日程状態の適合度を評価するようにすれば、
探索段階の最初の方で既決された作業日程に対して確率
的に再探索の可能性が与えられる。従って、解の改善が
もたらされる可能性が出てくる。また、再探索の対象と
なる作業数は、一様乱数によって決められるので、期待
値で約半数になる。従って、再探索の際に、探索空間
は、大幅に削減される。すなわち、探索の効率化が図ら
れる。
【0081】この実施例では適合度として希望日程の満
足度を採用した。すなわち、なるべく、希望日程からの
逸脱の程度の大きい作業を中心として再探索が行われる
ようにしている。しかし、各作業の日程状態を評価でき
るものであれば、他の適合度を採用してもよい。例え
ば、希望日程の満足度に作業の優先度を掛けたもの、す
なわち、重要作業で作業日程の逸脱の大きいものを再探
索の対象とすることができる。このように、作業日程の
調整結果に変化を与えることができ、所望の調整結果が
得られるように適合度を設定することができる。
【0082】実施例3.次に、作業の日程調整、系統の
信頼度の評価および系統構成に立案を組み合わせた場合
の動作について説明する。すなわち、図2のフローチャ
ートの全体を通した処理について説明する。作業の調整
日程の処理は、第1の実施例または第2の実施例で説明
したとおりである。従って、ステップST22の処理が
終了した時点で、制約条件データ格納手段12に格納さ
れている制約条件を満たす作業の日程が得られている。
そのような作業の日程について、系統断面作成手段18
は系統断面を作成し、系統構成自動立案手段20は系統
信頼度を評価するとともに信頼度が確保された系統構成
を立案する(ステップST23)。
【0083】信頼度が確保された系統構成が立案できな
い場合には、その日程近傍で作業日程の微調整が行われ
た後に、再度ステップST22の処理が実行される(ス
テップST25,ST24)。全ての日程において信頼
度が確保された系統構成が立案できた場合には、その時
点での作業日程は作業停電件名データ格納手段14に格
納され、立案された系統構成は系統構成データ格納手段
17に格納される。マンマシンインタフェース22は、
作業日程および立案された系統構成をCRT装置2に表
示する処理を行う。
【0084】次に、系統信頼度について説明する。系統
信頼度とは、事故時をも含めた系統運用の信頼性を表す
指標であり、例えば、以下のように表すことができる。 (系統信頼度のコスト)=(ペナルティ項)+(コスト項) …(5) (ペナルティ項)=(負荷遮断量)+(信頼度潮流上限逸脱量) …(6) (コスト項)=(開閉器操作コスト)+(発電機出力変更量) …(7) ペナルティ項は、負荷の遮断量や設備の容量分を越えた
潮流の逸脱量などで表され、この値が0になるような系
統構成を信頼度が確保された系統とする。また、コスト
項は、例えば、系統構成を変化させる上で開閉器の操作
数や発電機の出力変更量など、極力小さくしたい量を評
価対象にするための項である。
【0085】次に、図14のフローチャートを参照して
ステップST23の信頼度が確保された系統の立案につ
いて説明する。まず、系統断面作成手段18は、調整対
象作業データ格納手段15から作業日程の調整結果を取
り出すとととも、電力系統データ格納手段19から電力
系統データを取り出し、需給データ格納手段21から需
給データを取り出す。そして、それらのデータを合わせ
て、各作業日程における系統断面を作成する(ステップ
ST141)。作成された各系統断面は、系統構成デー
タ格納手段17に格納される。系統構成自動立案手段2
0における系統信頼度評価手段20bは、(5)式によ
って、各系統断面における系統信頼度を計算する(ステ
ップST142)。
【0086】そして、系統信頼度評価手段20bは、現
在扱っている系統断面から1回の開閉器操作で実現でき
る全ての系統断面(以下、現在の系統断面の隣接系統断
面という。)について、(5)式によって系統信頼度を
計算する(ステップST143)。さらに、現在の系統
断面の信頼度と隣接系統断面の信頼度とを比較する(ス
テップST144)。隣接系統断面の信頼度の方が小さ
い場合には、ステップST145に移行する。現在の系
統断面の信頼度の方が小さい場合には、極小値脱出処理
を行う(ステップST146)。すなわち、現在の系統
断面の信頼度が極小値に陥っている場合に、信頼度に対
して任意の値を加えておく。
【0087】ステップST145において、系統信頼度
評価手段20bは、現在の系統断面を、その隣接系統断
面に遷移させる。そして、系統信頼度評価手段20b
は、現在の系統断面の信頼度におけるペナルティ項が0
かどうか判定する(ステップST147)。ペナルティ
項が0であるならば、現在の系統断面は信頼度が確保さ
れているものとして、その系統構成を信頼度系統として
系統構成データ格納手段17に格納する(ステップST
148)。そして、全ての作業日程についての処理が終
了していれば、信頼度系統の立案処理を終了する(ステ
ップST151)。全ての作業日程についての処理が終
了していなければ、次の作業日程について、ステップS
T141からの処理を行う。
【0088】ステップST147においてペナルティ項
が0でない場合には、探索を継続するときには、ステッ
プST143の処理に戻り、再び隣接系統断面を評価す
る(ステップST149)。このとき、現在の系統断面
の信頼度が極小値処理を受けていれば、極小値を脱出す
ることが可能である。探索を継続しないならば、この時
点で信頼度系統を立案できないとして(ステップST1
50)、ステップST151に進む。
【0089】次に、図7に示される系統を例にとって信
頼度系統の立案処理について説明する。例えば、図13
に示された作業日程調整に結果について系統断面を評価
する。ここでは、7日を例にとる。この日には、送電線
TL2、送電線TL5および大容量電源線GL1の作業
が実施されることになっている。このとき、送電線TL
5は、1回線運用されるとする。また、図7に示される
系統の設備容量は、図15に示されているようになって
いるとする。図15における数値は、2回線運用時にお
ける潮流の上限値であるとする。さらに、この日の需給
データに対応した発電量と需要量は、図16に示される
ようになっているとする。図16において、○内の数値
は負荷の需要量、二重○内の数値は発電量、□内の数値
は送電線における潮流量を示す。
【0090】図16に示されるように、送電線TL5で
は、1回線運用であるにも関わらず設備容量(1回線で
12.5)をはるかに越える潮流量を流さなければなら
ない。従って、(5)式におけるペナルティ項は0では
なく、ステップST147において、7日の系統断面は
信頼度が確保されていないと判断される。この場合、電
源G2の出力を上げて送電線TL5の潮流値を下げるこ
とが立案される。また、送電線TL5における運用回線
に事故が生じた場合に、例えば、ステップST143で
系統構成を動的に変化させて母線開閉器BSを開放した
系統構成を隣接系統断面の候補とする。この構成は、負
荷L1,L2が送電線TL3につながる構成になるの
で、電源G2の出力を40まで上げれば、ペナルティ項
は0になり系統の信頼度は確保される。このように、事
故対策を立案することもできる。
【0091】電源G2の出力を上げられない場合には、
送電線TL5の潮流値を下げることができない。よっ
て、信頼度系統を立案することができない。そこで、ス
テップST23の処理は終了され、ステップST25の
判断を介してステップST24の作業日程の微調整処理
が実行される。作業日程の微調整は、図13に示される
日程における7日の近傍で、可能解を分枝限定法などで
再度探索することによって得られる。すると、例えば、
図18に示されるように、送電線TL5の作業を1日早
めた日程が得られる。この日程において、7日は送電線
TL5が2回線運用になるので信頼度は回復されてい
る。また、送電線TL5の作業が移った6日では、潮流
状態は図17に示されたようになる。図17に示される
ように、送電線TL5の潮流量は設備容量内に収まって
いる。また、送電線TL5に事故が生じても、電源G2
の出力を上昇させれば負荷L1,L2への電力供給は確
保される。すなわち、信頼度系統が立案された。なお、
図17において、記号○,二重○,□は、図16におけ
る意味と同義を表す。
【0092】以上のように、この実施例によれば、系統
信頼度を考慮に入れることによって、作業時の系統断面
についての系統構成を自動立案できる。従って、運用者
の負担は軽減される。
【0093】系統構成の立案は計画対象期間の全期間に
わたってなされなければならない。従って、探索の範囲
となる組み合わせは、(作業日程の組み合わせ数)×
(系統構成の組み合わせ数)となって莫大な数になる。
しかし、この実施例では、系統構成の立案処理の前に、
系統運用上規定される制約条件によって作業日程を調整
し、ある程度系統の信頼度が確保されていると判断され
る調整結果、すなわち、可能解を得ることができる。そ
して、その後に、信頼度系統を確保するための細密な評
価を加えた探索が実行されている。つまり、作業日程の
調整結果において、ある程度信頼度が確保されている日
程の候補が絞り込まれている。そして、それらの候補の
近傍でさらに信頼度系統を構成できるかどうか精密な探
索を行っている。従って、作業停電調整方式全般とし
て、効率的な探索が行えるとともに、高速で結果を得る
ことができる。
【0094】実施例4.次に、作業日程調整結果の代替
案の作成処理について説明する。この場合には、分枝限
定法実現手段11a1は、ステップST33で分枝探索
法を実行したときに、初めて可能解が導出された段階で
分枝限定法による処理を終了する。そのような処理は、
ステップST48において、初めて可能解が出たと判断
されたら探索を終了することで実現される。そして、ス
テップST34およびステップST33の解の改善のた
めの処理を複数回実行する。すると、ステップST33
の処理によって複数個の可能解が導出されるが、分枝限
定法実現手段11a1は、それらを保存しておく。
【0095】以上のようにして、初期の可能解を出発点
として、解の改善処理を経て複数個の可能解を得ること
ができる。ここで、ステップST34を経て再度ステッ
プST33の処理が行われる場合に、再探索対象となる
作業の日程は未決状態となる。また、それらの作業につ
いて部分問題を展開するときに既決作業状態は大きく変
化している。従って、導出される可能解における作業日
程状態は大きく変化する可能性がある。よって、再探索
過程を何回か繰り返すことによって異なる傾向をもつ複
数の可能解を提示することが可能になる。すなわち、そ
れらを、日程調整結果の代替案として用いることができ
る。このように、分枝限定法による最適化手法と解の改
善手法とを組み合わせることによって複数の解を生成し
て、作業日程の調整結果の代替案を提示することができ
る。
【0096】系統信頼度評価手段20bは、第3の実施
例の場合と同様にして系統信頼度の評価を行う。ただ
し、この場合には、分枝限定法実現手段11a1が保存
した複数の可能解を、系統信頼度の評価を行うための複
数の候補として使用できる。第3の実施例では、系統信
頼度が確保されない場合には、日程の微調整を行って作
業日程の代替案を作成したが、この実施例では、分枝限
定法実現手段11a1が提示した複数の可能解を日程調
整結果の代替案として用いることができる。
【0097】実施例5.次に、図19のフローチャート
を参照して作業の制約条件の自動作成と保守について説
明する。この処理は、例えば、ステップST31におけ
る初期設定の一つとして実行される。
【0098】図9に示されたような制約条件は、以下の
ように分類できる。 (A)電力系統の設備の属性のみによって表現される制
約条件 (i) 大電源の同時作業禁止 (ii)他社連係線の同時作業禁止 (B)電力系統の設備の接続関係によって規定される制
約条件 (i) ループ可能系統での複数作業の禁止 (ii)負荷切り替え線の同時作業禁止
【0099】制約条件作成手段16aは、以上のような
分類に応じて制約条件の自動生成および保守を行う。ま
ず、電力系統データ格納手段19を検索し、電力系統デ
ータにおいて、設備の追加、設備の削除、設備の接続関
係の変更などがあるかどうか確認する(ステップST1
91)。電力系統データに変化がない場合には、処理を
終了する。電力系統データに変化があった場合には、制
約条件作成手段16aは、まず、変更のあった設備につ
いて制約条件を変更する(ステップST192)。ここ
で変更される制約条件は、作業の組み合わせによって生
ずる条件であって、同時作業の禁止条件や作業の順序に
よる禁止条件などである。さらに、制約条件作成手段1
6aは、系統の接続関係に変更があったかどうか確認
し、変更がある場合には、系統の形態上禁止されている
条件について制約条件の変更を行う(ステップST19
3)。系統の形態上禁止されている条件は、例えば、ル
ープ系統における複数作業の禁止や系統切替ルート確保
のための複数作業の禁止などである。
【0100】以上のように、(A)電力系統の設備の属
性のみによって表現される制約条件に関して、設備の検
索を通して制約条件の変更が行われ、(B)電力系統の
設備の接続関係によって規定される制約条件に関して、
ループを形成する系統の検索や負荷切り替え線の検索を
通して制約条件の変更が行われる。修正された制約条件
は、制約条件データ格納手段12に設定される。以上の
ようにして、電力系統の設備に変更があった場合に、設
備間に存在する制約条件や設備の接続に依存する制約条
件の保守を行うことができる。
【0101】この実施例では、電力系統に設備の変更
(追加または削除)が生じたときに、設備の属性と設備
の接続状態との両面から制約条件の変更状況を割り出
し、それらを制約条件に反映することができる。従っ
て、電力系統の変更に柔軟に対応して制約条件を変更す
ることができる。また、設備の変更とともに設備の接続
関係の変更もあれば、その接続関係に依存する制約条件
が検索され、その制約条件に変更が加えられる。また、
このように、設備の属性に依存する条件のものと設備の
接続関係に依存する条件のものとの2種類に制約条件を
分類することにより、制約条件を体系化することができ
る。そして、作業の日程調整の前処理として、制約条件
の保守を逐次行うことによって、装置の保守性を高める
ことができる。
【0102】実施例6.次に、図20のフローチャート
を参照して作業の可能期間の同定について説明する。こ
の処理は、例えば、ステップST31における初期設定
の一つとして実行される。作業制約作成手段16におけ
る作業時期同定手段16bは、まず、需給データ格納手
段21から作業計画対象期間内の需給データを取り出す
(ステップST201)。そして、作業時期同定手段1
6bは、各日程における系統断面を作成する(ステップ
ST141)。この処理は、既に説明したような図14
のフローチャートに示された処理の一部である。この場
合には、電力系統の接続データと需給データとから、作
業停電を含まない健全系統の運用パターンを、計画対象
期間内のある日程に対して作成する。
【0103】さらに、作業時期同定手段16bは、図1
4のフローチャートに示された処理(ステップST23
の処理)のうちステップST141の処理以外の各処理
を行う。すなわち、信頼度系統の立案および判定の処理
を行う。ここでは、直前のステップST141の処理で
作成された運用パターンについて系統信頼度が確保され
るかどうか判定する(ステップST202)。系統信頼
度が確保されている場合には、ステップST205に移
行する。系統信頼度が確保されていな場合には、系統の
信頼度を著しく低めている設備を検索し、その日程にお
いてその設備に作業を施すことを禁ずる制約条件を発生
させる(ステップST203)。そして、この制約条件
を制約条件データ格納手段12に設定する。系統の信頼
度を著しく低めている設備は、(5)式のペナルティ項
が大きい設備として認識されうる。以上の処理を計画対
象期間内の全ての日程について実行する(ステップST
205,ST204)。
【0104】以上のように、計画対象期間内の需給デー
タから健全系統の系統信頼度を、系統構成を変化させる
ことを含めて評価することにより、その日程において作
業が可能かどうか判定される。そして、作業ができない
と判定された場合には、系統の信頼度を著しく低めてい
る設備、例えば、潮流が過負荷に近い状態で運用される
設備などが検索されて、その設備の作業を禁止する制約
条件が生成される。従って、潮流状態等も考慮された制
約条件を探索に反映させることができる。
【0105】すなわち、探索の処理において、系統運用
上の定性的な制約条件に加えて、潮流状態等も考慮され
るので、探索範囲を限定することができ、より効率的な
探索を行うことが可能になる。また、そのような探索処
理によって調整された作業日程はある程度の系統の信頼
度が考慮されているので、信頼度系統を構成することが
容易になる。
【0106】このように、作業の日程調整の前処理とし
て系統の信頼度をチェックすることによって作業の可能
性を同定し、その結果を制約条件に反映すれば、作業の
日程調整処理において、より効率的な探索を行うことが
できるようになる。
【0107】実施例7.次に、図21のフローチャート
を参照して作業データの整理の処理(ステップST32
の処理)について詳しく説明する。まず、作業分類手段
13は、作業の番号iを「1」に設定する(ステップS
T211)。次いで、作業分類手段13は、番号iの作
業に関する制約条件と関係のある作業が作業計画対象期
間内にあるかどうか判定する(ステップST212)。
【0108】関係のある作業が作業計画対象期間内にな
い場合には、ステップST213に移行する。関係のあ
る作業が作業計画対象期間内にある場合には、作業分類
手段13は、番号iの作業が日程変更可能であるかどう
か判定する(ステップST214)。日程変更不可能で
ある場合には、番号iの作業を、希望日程をもって既決
とし作業停電件名データ格納手段14に格納する。ま
た、この作業は他の作業の制約条件となるものであるの
で、分枝探索法による探索時の初期条件である緩和条件
として設定される(ステップST215)。番号iの作
業が日程変更可能である場合には、その作業は、ステッ
プST212およびステップST214の処理によって
分類されなかったものである。よって、作業分類手段1
3は、作業日程調整の対象の作業として、その作業を調
整対象作業データ格納手段15に設定する。また、その
作業は作業日程調整の探索時に制約条件が考慮されるの
で、作業とそれに関連する制約条件とを対応づける制約
マトリクスに登録される(ステップST216)。
【0109】ステップST212において番号iの作業
に関する制約条件と関係のある作業が作業計画対象期間
内にないと判断された場合には、番号iの作業を、希望
日程をもって既決とし作業停電件名データ格納手段14
に格納する。作業日程調整の探索時に、この作業の日程
は変更されない。
【0110】作業分類手段13は、以上の処理を、計画
対象期間内の全ての作業について実行する(ステップS
T217,ST218)。全ての作業について処理が終
了したときに、作業分類手段13は、調整対象作業デー
タ格納手段15に設定された日程調整の対象となる作業
を探索の優先度の順に並べ替える(ステップST21
9)。
【0111】以上のようにして、計画対象期間内の各作
業のうちの一部が作業の日程調整の対象とされる。次
に、図8に示された希望日程の各作業が入力された場合
に、図9に示された制約条件のもとで作業データの整理
の処理が行われる場合を考える。図8に示された各作業
において、相互の作業間に図9に示される制約条件が成
立するのは、大容量送電線TL1と送電線TL2,TL
4、および、送電線TL4と送電線TL5の2通りであ
る。従って、2件の作業の日程が既決とされ、分枝限定
法による探索対象の作業は、分類を行わない場合に比べ
て、6件から4件に削減される。
【0112】また、探索対象の組み合わせの数は、計画
対象期間の長さをL、番号iの作業の所要日数をd
(i)とすると、N個の作業に対して、 (L−d(1)+1)×…×(L−d(i)+1)×…×(L−d(N)+1) …(8) と、おおよそ計画対象期間の長さLのN乗のオーダで増
加する。図8に示された例では、分類を行わない場合
に、探索対象の組み合わせの数は72030通りであ
る。
【0113】従って、制約条件をもとに作業の日程調整
のための探索を行う場合に、制約条件とは無関係な作業
や日程が固定されている作業を除外して探索対象から外
すことによって、探索効率の効率化を図ることができ
る。また、分枝限定法の実行時に、未決作業が少ない方
が、探索の過程でのステップが少なくて済み、高速に作
業の日程調整を行うことができる。例えば、図8に示さ
れた例で、作業の分類を行った場合には、探索対象の組
み合わせの数は1470通りと大幅に削減され、探索処
理の効率化と高速化が図られる。なお、この実施例によ
る作業の分類処理は、分枝限定法だけでなく、他の組み
合わせ最適化法を作業に日程調整に適用した場合にも、
適用することができる。
【0114】以上のように、この発明によれば、作業停
電調整計画を行う際に、作業の日程調整から信頼度系統
の立案に至る処理を、総合的に支援することが可能にな
る。例えば、第1の実施例から第5の実施例による装置
を組み合わせて、様々な系統に対して柔軟に対応しうる
汎用性を有し、高速で効率的に日程調整を行える装置を
提供できる。すなわち、運用者の負担を軽減できる支援
装置や自動化装置を提供できる。
【0115】
【発明の効果】以上のように、請求項1記載の発明によ
れば、作業停電調整装置を、作業の制約条件を作業日程
探索の組み合わせの限定操作に用いて分枝限定法による
作業停電の日程の探索を行うとともに、制約条件のもと
で各作業の日程を独立に評価する目的関数をもって作業
日程状態を評価するように構成したので、作業の日程状
態を簡易な目的関数で評価でき、かつ、簡易な制約条件
を設けて所望の各作業日程に近い調整日程を得ることが
できる効果がある。
【0116】請求項2記載の発明によれば、作業停電調
整装置を、作業日程評価手段が用いた評価規範とは異な
る評価規範によって作業日程を評価し、作業日程に改善
の余地があると判断した場合に再度分枝限定法による作
業停電の日程の探索を行うように構成したので、探索段
階の最初の方で既決された作業日程に対して確率的に再
探索の可能性が与えられ、解の改善がもたらされる効果
がある。また、探索空間が大幅に削減し探索の効率化が
図られる効果がある。
【0117】請求項3記載の発明によれば、作業停電調
整装置を、電力系統の信頼度を評価する目的関数を用い
て、系統断面による系統構成を動的に変化させて信頼度
が確保された系統構成を立案するように構成したので、
作業日程の調整結果において、ある程度信頼度が確保さ
れている日程の候補の近傍でさらに信頼度系統を構成で
きるかどうか精密な探索が行われる。従って、作業停電
調整方式全般として、効率的な探索が行えるとともに、
高速で結果を得ることができる効果がある。
【0118】請求項4記載の発明によれば、作業停電調
整装置を、調整結果改善手段が出力する複数の作業日程
の候補を作業日程の代替案として出力するように構成し
たので、異なる傾向をもつ複数の代替案を提示すること
ができる効果がある。
【0119】請求項5記載の発明によれば、作業停電調
整装置を、電力系統における電力設備の設備属性と電力
設備の接続状態から作業の制約条件を作成するように構
成したので、制約条件を体系化することができる効果が
ある。そして、作業の日程調整の前処理として、制約条
件の保守を逐次行うことによって、装置の保守性を高め
ることができる。
【0120】請求項6記載の発明によれば、作業停電調
整装置を、作業停電を含まない系統の信頼度にもとづい
て作業のできない期間を同定し、同定結果を制約条件に
反映させるように構成したので、作業の日程調整処理に
おいて、より効率的な探索を行うことができる効果があ
る。
【0121】請求項7記載の発明によれば、作業停電調
整装置を、希望作業を制約条件に無関係な作業と関係あ
る作業とに分類し、制約条件に関係のある作業を分枝限
定法実現手段に与えるように構成したので、探索効率の
効率化を図ることができる効果がある。また、分枝限定
法の実行時に、探索の過程でのステップが少なくて済
み、高速に作業の日程調整を行うことができる。
【0122】請求項8記載の発明によれば、制約条件作
成方法を、電力系統における電力設備の設備属性と電力
設備の接続状態から作業の制約条件を作成するように構
成したので、制約条件を体系化することができる効果が
ある。
【0123】請求項9記載の発明によれば、制約条件作
成方法を、作業停電を含まない系統の信頼度にもとづい
て作業のできない期間を同定し、同定結果を制約条件に
反映させるように構成したので、作業の日程調整処理に
おいて、より効率的な探索を行うことができる効果があ
る。
【0124】請求項10記載の発明によれば、作業分類
方法を、希望作業を制約条件に無関係な作業と関係ある
作業とに分類し、制約条件に関係のある作業を組み合わ
せ最適化手法における探索範囲とするように構成したの
で、探索効率の効率化を図ることができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の一実施例による作業停電調整装置
の構成を示すブロック図である。
【図2】 作業停電調整装置の動作を示すフローチャー
トである。
【図3】 作業日程の調整処理を示すフローチャートで
ある。
【図4】 分枝探索法による探索処理を示すフローチャ
ートである。
【図5】 限定操作処理を示すフローチャートである。
【図6】 最良解処理を示すフローチャートである。
【図7】 電力系統の一例を示す構成図である。
【図8】 作業の希望日程の一例を示す説明図である。
【図9】 制約条件の一例を示す説明図である。
【図10】 部分問題のツリーを示す説明図である。
【図11】 作業の日程調整の結果を示す説明図であ
る。
【図12】 再探索対象作業の選択処理を示すフローチ
ャートである。
【図13】 解の改善による作業の日程調整の結果を示
す説明図である。
【図14】 信頼度系統の立案処理を示すフローチャー
トである。
【図15】 系統の設備容量の一例を示す説明図であ
る。
【図16】 需給データに対応した発電量と需要量の一
例を電力系統とともに示す説明図である。
【図17】 潮流量の一例を電力系統とともに示す説明
図である。
【図18】 日程の微調整結果の一例を示す説明図であ
る。
【図19】 作業の制約条件の自動作成と保守処理を示
すフローチャートである。
【図20】 作業の可能期間の同定処理を示すフローチ
ャートである。
【図21】 作業分類処理を示すフローチャートであ
る。
【図22】 一般的な作業停電調整計画を示すフローチ
ャートである。
【図23】 従来の作業停電調整装置の構成を示すブロ
ック図である。
【図24】 従来の作業停電調整装置の動作を示すフロ
ーチャートである。
【符号の説明】
11a 作業日程最適化手段、11a1 分枝限定法実
現手段、11a2 調整結果改善手段、11b 作業日
程評価手段、13 作業分類手段、16a 制約条件作
成手段、16b 作業時期同定手段、20 系統構成自
動立案手段。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電力系統における作業停電の日程の立案
    を行う作業停電調整装置において、電力系統の運用上の
    作業の制約条件を作業日程探索の組み合わせの限定操作
    に用いて分枝限定法による作業停電の日程の探索を行う
    分枝限定法実現手段と、前記制約条件のもとで各作業の
    日程を独立に評価する目的関数をもって前記分枝限定法
    実現手段による作業日程状態を評価する作業日程評価手
    段とを備えたことを特徴とする作業停電調整装置。
  2. 【請求項2】 分枝限定法実現手段が系統運用上の全て
    の制約条件を満たす作業日程を導出すると、作業日程評
    価手段が用いた評価規範とは異なる評価規範によって前
    記作業日程を評価し、その作業日程に改善の余地がある
    と判断した場合に再度分枝限定法による作業停電の日程
    の探索を行う調整結果改善手段を備えた請求項1記載の
    作業停電調整装置。
  3. 【請求項3】 作業の日程調整の結果に対応した系統断
    面にもとづいて、電力系統の信頼度を評価する目的関数
    を用いて、前記系統断面による系統構成を動的に変化さ
    せて信頼度が確保された系統構成を立案する系統構成自
    動立案手段を備えた請求項1記載の作業停電調整装置。
  4. 【請求項4】 調整結果改善手段が出力する複数の作業
    日程の候補を作業日程の代替案として出力する作業日程
    最適化手段を備えた請求項2記載の作業停電調整装置。
  5. 【請求項5】 電力系統における電力設備の設備属性と
    電力設備の接続状態から作業の制約条件を作成する制約
    条件作成手段を備えた請求項1記載の作業停電調整装
    置。
  6. 【請求項6】 作業停電を含まない系統の信頼度にもと
    づいて作業のできない期間を同定し、同定結果を制約条
    件に反映させる作業時期同定手段を備えた請求項1記載
    の作業停電調整装置。
  7. 【請求項7】 計画対象期間内の作業を、制約条件に無
    関係な作業と関係ある作業とに分類し、制約条件に関係
    のある作業を分枝限定法実現手段に与える作業分類手段
    を備えた請求項1記載の作業停電調整装置。
  8. 【請求項8】 系統運用上の作業の制約条件を用いて組
    み合わせ最適化手法によって電力系統における作業停電
    の日程の立案を行う作業停電調整方式における制約条件
    を作成する制約条件作成方法において、電力系統におけ
    る電力設備の設備属性と電力設備の接続状態から前記作
    業の制約条件を作成することを特徴とする制約条件作成
    方法。
  9. 【請求項9】 系統運用上の作業の制約条件を用いて電
    力系統における作業停電の日程の立案を行う作業停電調
    整方式における制約条件を作成する制約条件作成方法に
    おいて、作業停電を含まない系統の信頼度にもとづいて
    作業のできない期間を同定し、同定結果を制約条件に反
    映させることを特徴とする制約条件作成方法。
  10. 【請求項10】 系統運用上の作業の制約条件を用いて
    組み合わせ最適化手法によって電力系統における作業停
    電の日程の立案を行う作業停電調整方式における調整対
    象作業を定める作業分類方法において、計画対象期間内
    の作業を制約条件に無関係な作業と関係ある作業とに分
    類し、制約条件に関係のある作業を前記組み合わせ最適
    化手法における探索範囲とすることを特徴とする作業分
    類方法。
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