JP2021048729A - 作業停止計画作成支援装置および作業停止計画作成支援方法 - Google Patents

作業停止計画作成支援装置および作業停止計画作成支援方法 Download PDF

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Abstract

【課題】電力系統の運用計画を考慮した作業停止計画をより短時間の処理で作成する。【解決手段】作業停止計画作成支援装置10は、電力系統の潮流断面から、電力設備の停止要件を定めた作業停止要件を充足しつつ電力設備を停止可能な停止可能断面を探索する停止可能断面探索部23と、停止可能断面探索部23によって得られた停止可能断面における系統信頼度が信頼度充足であるか信頼度違反であるかの判定を行う信頼度充足判定部24と、信頼度違反に該当する停止可能断面に対して信頼度違反を解消するための第1の運用方策候補を適用することで信頼度充足に該当する第1の適用後停止可能断面を出力する運用方策適用部25と、信頼度充足判定部24によって信頼度充足に該当すると判定された停止可能断面、および、第1の適用後停止可能断面から、作業停止要件を充足する要件充足断面を抽出する要件充足断面群抽出部26とを備えた。【選択図】図2

Description

本発明は、作業停止計画作成支援装置および作業停止計画作成支援方法に関する。
電力系統に含まれる電力設備は、状況に応じて点検や修繕などの作業が必要になる。作業の際、当該作業電力設備および作業上必要な関連電力設備を停止して作業を実施するが、電力設備の停止に伴い、停電や設備容量の超過等の問題が発生する。
これらの問題を回避あるいは影響を最小限とするために、各作業の作業日程や作業中の系統構成が事前に検討され、調整される。事前に調整された各作業の作業日程や作業中の系統構成を、作業停止計画と呼ぶ。電力設備の停止に伴う利用者への影響を最小限にとどめ、低コストで適切な人員配置を行った点検・修繕を行うために、作業停止計画の立案と評価が必要である。
作業停止計画の立案方法として、設備停止時に系統運用上の制約を満たせるような日時の断面を抽出し、該当断面の中から作業停止時の各種達成値が高いものを選定し、作業停止計画とする方法が知られている。例えば下記の特許文献1には、「電力系統設備の停止を伴う作業の作業工程を発生させる作業工程発生機構、前記作業工程発生機構により発生させた作業工程の各断面に対し、運用上の制約条件を遵守し系統信頼度を確保した系統構成を立案する信頼度系統立案機構、前記作業工程発生機構により発生させた作業工程と、前記信頼度系統立案機により立案された各断面の系統構成から決定される設備停止計画案の評価を行う設備停止計画評価機構、前記設備停止計画評価機構により評価された設備停止計画案の中で最も評価値の高い案を保存する設備停止計画保存機構を備えたことを特徴とする」ことが開示されている。
このように下記の特許文献1では、系統運用上の制約を考慮し、設備停止時にそれらの制約を満たすような系統状態を選び出し、作業停止計画を作成している。
特開2012−10501号公報
今後、再生可能エネルギーの導入拡大に伴い、系統潮流の予見性低下が考えられる。加えて、コネクトアンドマネージに代表されるように、運用技術が進歩し、系統運用上の制約そのものが刻々と変化していくことが考えられる。系統潮流の予見性低下や系統運用上の制約の変化などを考慮した作業停止計画を作成するためには、作業停止計画の作成の際に、電力系統の運用計画を考慮することが必要となる。
しかしながら、上述の従来技術では、作業停止計画の作成の際に、電力系統の運用計画を考慮していない。一方で、作業停止計画と運用計画を単純統合しただけでは、探索範囲が膨大となり、系統潮流の予見性低下や系統運用上の制約の変化などを考慮した解を得るために膨大な処理時間がかかってしまうという問題がある。
本発明の目的は、上述の点を考慮してなされたものであり、電力系統の運用計画を考慮した作業停止計画をより短時間の処理で作成する作業停止計画作成支援装置および作業停止計画作成支援方法を提供することを1つの目的とする。
かかる課題を解決するため本発明においては、一態様として、電力系統が有する電力設備を作業に伴って停止させる作業停止計画の作成支援を行う作業停止計画作成支援装置は、前記電力系統の潮流断面から、前記電力設備の停止要件を定めた作業停止要件を充足しつつ前記電力設備を停止可能な停止可能断面を探索する停止可能断面探索部と、前記停止可能断面探索部によって得られた前記停止可能断面における系統信頼度が信頼度充足であるか信頼度違反であるかの判定を行う信頼度充足判定部と、前記信頼度違反に該当する前記停止可能断面に対して該信頼度違反を解消するための第1の運用方策候補を適用した第1の適用後停止可能断面が前記信頼度充足に該当する場合に、該第1の適用後停止可能断面を出力する運用方策適用部と、前記信頼度充足判定部によって前記信頼度充足に該当すると判定された前記停止可能断面、および、前記運用方策適用部によって出力された前記第1の適用後停止可能断面から、前記作業停止要件を充足する要件充足断面を抽出する要件充足断面群抽出部とを備えるようにした。
本発明によれば、例えば、電力系統の運用計画を考慮した作業停止計画をより短時間の処理で作成できる。
実施例1における作業停止計画作成支援装置のハードウェア構成例と電力系統全体の構成例を示す図。 実施例1における作業停止計画作成支援装置の機能構成例を示す図。 実施例1における作業停止要件を格納するデータベースの構成例を示す図。 実施例1における系統データを格納するデータベースの構成例を示す図。 実施例1における適用運用方策を格納するデータベースの構成例。 実施例1における運用方策候補群を格納するデータベースの構成例。 実施例1における違反断面・違反内容を格納するデータベースの構成例を示す図。 実施例1における作業停止計画作成支援装置の全体処理例を示すフローチャート。 実施例1における作業停止計画作成支援装置の運用方策候補適用処理例を示すフローチャート。 実施例1における作業停止計画作成支援装置の表示例を示す図。 実施例2における作業停止計画作成支援装置の機能構成例を示す図。 実施例2における作業停止計画作成支援装置の全体処理例を示すフローチャート。 実施例2における作業停止計画作成支援装置の運用方策候補適用処理例を示すフローチャート。 実施例3における作業停止計画作成支援装置の機能構成例を示す図。 実施例3における設備停止コストデータを格納するデータベースの構成例を示す図。 実施例3における運用方策候補群を格納するデータベースの構成例を示す図。 実施例3における作業停止計画作成支援装置の全体処理例を示すフローチャート。 実施例3における作業停止計画作成支援装置の運用方策候補適用処理例を示すフローチャート。 実施例4における作業停止計画作成支援装置の機能構成例を示す図。 実施例4における設備変更・維持コストを格納するデータベースの構成例を示す図。 実施例4における作業停止計画作成支援装置の全体処理例を示すフローチャート。
以下、図面を参照して本発明の実施例について説明する。以下の説明において、同一または類似の要素および処理に同一の符号を付し、重複説明を省略する。また、後出の実施例では、既出の実施例との差異のみを説明し、重複説明を省略する。
以下の実施例の説明および各図で示す構成および処理は、本発明の理解および実施に必要な程度で実施例の概要を示すものであり、本発明に係る実施の態様を限定することを意図する趣旨ではない。また、各実施例および各変形例は、本発明の趣旨を逸脱せず、互いに整合する範囲内で、一部または全部を組合せることができる。
以下の説明において、テーブル形式にて各種情報を説明することがあるが、各種情報は、テーブル以外のデータ構造で表現されていてもよい。データ構造に依存しないため、「aaaテーブル」を「aaa情報」と呼ぶこともできる。「aaaテーブル」または「aaa情報」は、記憶資源(例えばメモリやストレージ)に確保された記憶領域に格納される。
以下の説明において、例えば「xxx100−1」「xxx100−2」や、「xxx100a」「xxx100b」のように、同一番号に枝番号が付加された符号が付与されている複数の要素を総称する場合には、同一番号のみを用いて「xxx100」のように表すこととする。
(実施例1の作業停止計画作成支援装置10および電力系統の構成)
図1は、実施例1における作業停止計画作成支援装置10のハードウェア構成例と電力系統全体の構成例を示す図である。作業停止計画作成支援装置10は、例えば計算機装置で構成された、電力系統が有する電力設備や機器を作業に伴って停止させる作業停止計画の作成支援を行う装置である。
作業停止計画作成支援装置10は、出力部11、入力部12、通信部13、CPU(Central Processing Unit)14、メモリ15、および記憶装置に構築されたデータベース16がバス17を介して接続されて構成されている。
出力部11は、例えば、ディスプレイ装置、プリンタ装置、音声出力装置等の少なくとも何れか一つを含んで構成される。入力部12は、例えば、キーボード、マウス等のポインティング装置、タッチパネル、音声指示装置等の少なくとも何れか一つを備えて構成される。
通信部13は、通信ネットワークに接続するための回路および通信プロトコルを備える。CPU14は、一つまたは複数の半導体チップとして構成されてもよいし、計算サーバのようなコンピュータ装置として構成されてもよい。
メモリ15は、例えば、RAM(Random Access Memory)として構成され、コンピュータプログラムを記憶したり、各処理に必要な計算結果データおよび画像データ等を記憶したりする。メモリ15に格納された画面データは、出力部11に送られて表示される。
図1において、データベース16には、電力系統200が記憶されている。電力系統200は、電力系統の構成に関する情報の一例であり、本実施例では、電力系統200を例に、作業停止計画作成支援装置10の構成および処理を説明する。データベース16には、後述のデータベースDB1〜DB6が含まれる。
電力系統200は、電源310(310a,310b)、太陽光発電電源311(311a)、母線320(320a,320b,320c,320d,320e,320f)、送電線(線路)330(330a,330b,330c,330d,330e,330f)、負荷360(360a,360b,360c)を主な主回路構成機器としている。
(実施例1の作業停止計画作成支援装置10の機能構成)
図2は、実施例1における作業停止計画作成支援装置10の機能構成例を示す図である。作業停止計画作成支援装置10の使用者としては、送配電事業者および配電系統管理者等が挙げられる。
作業停止計画作成支援装置10は、データベースDB1,DB2,DB3,DB4,DB5,DB6を含んで構成される。
データベースDB1は、停止を行う停止対象設備、停止期間、同時停止の可否、および設備停止時の系統信頼度やその他(例えば電力系統におけるKPI(Key Performance Indicator)等)の制約を含む作業停止要件D1を格納する。データベースDB2は、計画対象期間の系統構成や各設備の詳細を含む系統データD2を格納する。データベースDB3は、作業停止計画対象期間中に適用する運用方策をまとめた適用運用方策D3を格納する。データベースDB4は、系統信頼度の違反が発生した際、この信頼度違反が運用計画の調整によって回避可能であるか否かを判定するための違反回避可能しきい値D4を格納する。データベースDB5は、運用計画の調整に用いる各種運用方策を含んだ運用方策候補群D5を格納する。データベースDB6は、信頼度違反であるが違反回避可能性がある停止可能断面を含んだ違反断面・違反内容D6を格納する。
また、作業停止計画作成支援装置10は、断面生成部21、解析部22、停止可能断面探索部23、信頼度充足判定部24、運用方策適用部25、要件充足断面群抽出部26、および表示部27を含んで構成される。
断面生成部21は、系統データD2と適用運用方策D3を入力とし、系統データD2と適用運用方策D3を統合した対象系統の時間断面群を生成し、解析部22へ出力する。系統データD2と適用運用方策D3を統合した対象系統の時間断面群とは、適用運用方策D3を系統データD2へ適用して得られる対象系統の時間断面群をいう。例えば、断面生成部21は、図5に示す太陽光発電電源311aの発電量を15%抑制という適用運用方策に基づいて、図4に示す需給データテーブルD202の太陽光発電電源311aに接続される母線320cの発電有効電力および発電無効電力を修正した時間断面群を生成する。
解析部22は、断面生成部21によって生成された時間断面群に対して各種潮流計算と、必要に応じて所定のKPI解析を実行し、この時間断面群へ、潮流計算結果と、必要に応じて実行したKPI解析結果を付与して、停止可能断面探索部23へ出力する。ここで、潮流計算には、直流法や交流法といった手法がある。解析部22で解析されるKPIには、送電ロスや系統定態安定度といったものがある。
停止可能断面探索部23は、解析部22によって得られた潮流断面群およびKPI解析結果と、作業停止要件D1とから、停止対象設備の停止が可能である停止可能断面を探索し、信頼度充足判定部24へ出力する。停止可能断面の探索は、時間的制約に基づいて行うが、必要であればKPIの達成値の上限、下限、範囲等の所定条件を指定し、KPIが所定条件を充足する停止可能断面を探索しても良い。
信頼度充足判定部24は、停止可能断面探索部23によって得られた停止可能断面の系統信頼度Rを計算し、信頼度違反の有無の判定を行う。系統信頼度Rは、周知技術を用いて計算される。系統信頼度R≧基準値Cであれば、該当の停止可能断面は、信頼度充足である。基準値C>系統信頼度R≧違反回避可能しきい値D4であれば、該当の停止可能断面は信頼度違反であるが、この違反を回避できる可能性がある。違反回避可能しきい値D4>系統信頼度Rであれば、該当の停止可能断面は、信頼度違反であり、信頼度違反を回避できる可能性もない。
信頼度充足判定部24は、信頼度充足の停止可能断面を要件充足断面群抽出部26へ出力する。また、信頼度充足判定部24は、信頼度違反であるが違反回避可能性がある停止可能断面、違反の発生箇所、および違反内容を、違反断面・違反内容D6としてデータベースDB6へ出力する。一方、信頼度充足判定部24は、信頼度違反でありかつ違反回避可能性もない停止可能断面を、信頼度改善可能性なしと判断して破棄する。
運用方策適用部25は、信頼度充足判定部24による判定結果である違反断面・違反内容D6に対して、信頼度違反を解消する運用方策を運用方策候補群D5から選定し、適用対象の設備に対して適用し、潮流計算および信頼度充足判定を再度実行する。運用方策適用部25は、運用方策の適用後、信頼度違反が回避できた停止可能断面を、適用した運用方策と共に要件充足断面群抽出部26へ出力する一方、信頼度違反が回避できなかった停止可能断面を破棄する。
要件充足断面群抽出部26は、信頼度充足判定部24および運用方策適用部25によって得られた信頼度違反なしの停止可能断面群から、作業停止要件D1を充足しつつ停止可能な要件充足断面群を抽出し、結果を表示部27へ出力する。表示部27は、出力部11の一例であり、要件充足断面群抽出部26によって得られた要件充足断面群の内容を、運用計画者に対して、表またはグラフで表示する。表示部27に表示される画面の例は後述する。
ここで、作業停止要件D1、系統データD2、適用運用方策D3、断面生成部21、解析部22、および停止可能断面探索部23は、既存システムで構成されても良い。また、適用運用方策D3は、計画段階で適用予定の運用方策であり、適用予定の運用方策が存在しない場合は適用運用方策D3を省略可能である。また、適用運用方策D3には、運用方策適用部25によって、運用方策候補群D5に含まれる運用方策、例えば違反断面・違反内容D6を解消するような運用方策が反映されるようにしても良い。
(実施例1の作業停止要件D1)
先ず、作業停止要件D1について説明する。図3は、実施例1における作業停止要件D1を格納するデータベースDB1の構成例を示す図である。図3は、データベースDB1に格納された作業停止要件D1に含まれる、停止対象設備・停止期間データテーブルD101と、同時停止可否データテーブルD102を例示している。
停止対象設備・停止期間データテーブルD101は、設備停止を行う対象設備とその停止期間の条件を含んでいる。同時停止可否データテーブルD102は、設備停止を実施可能な対象設備の組み合わせパターンを含んでいる。
例えば、停止対象設備・停止期間データテーブルD101を参照すると、送電線330aは、3ヶ月連続で停止する必要があることが示されている。また、同時停止可否データテーブルD102を参照すると、送電線330a,330bおよび太陽光発電電源311aがそれぞれ単独停止可能であり、送電線330aと送電線330b、送電線330bと太陽光発電電源311のそれぞれの組合せが同時停止可能であることが示されている。作業停止要件D1は、実装時には例えばJSON形式で保存される。
(実施例1の系統データD2)
次に、系統データD2について説明する。図4は、実施例1における系統データD2を格納するデータベースDB2の構成例を示す図である。図4は、データベースDB2に格納された系統データD2に含まれる、設備データテーブルD201と、需給データテーブルD202を例示している。
設備データテーブルD201は、電力系統200のある時点における送電線330の設備データとして、送電容量と送電インピーダンスを含んでいる。ここで、設備データテーブルD201中の“j”は虚数単位、“pu”は単位法記号である。
需給データテーブルD202は、電力系統200のある時点における発電(発電有効電力と発電無効電力)および需要(負荷有効電力と負荷無効電力)をまとめた需給データを記録している。図4では、規定の時間粒度に基づく1つの日時(例えば2020/4/1 12:00)における設備データテーブルD201と需給データテーブルD202を例示しているが、データベースDB2には、計画対象期間に亘る規定の時間粒度に基づいた複数日時の設備データテーブルD201および需給データテーブルD202が格納されている。
(実施例1の適用運用方策D3)
次に、適用運用方策D3について説明する。図5は、実施例1における適用運用方策D3を格納するデータベースDB3の構成例を示す図である。図5は、データベースDB3に格納された適用運用方策D3に含まれる適用運用方策データテーブルD301を例示している。
適用運用方策データテーブルD301は、作業停止計画対象期間中に電力系統200において実施する運用方策として、適用運用方策、実施断面、実施対象、実施内容詳細を含んでいる。図5の例では、2021−2023年に太陽光発電電源311aの発電量を15%抑制する運用方策が示されている。ここで、図5の「実施内容詳細」の項目は、実際には数式やIDなどで構成された構造を持つデータが格納される。
(実施例1の違反回避可能しきい値D4)
次に、違反回避可能しきい値D4について説明する。データベースDB4に格納されている違反回避可能しきい値D4は、信頼度充足判定部24が回避可能な信頼度違反の停止可能断面であるか否かを判定するための信頼度のしきい値として記録されている数値である。違反回避可能しきい値D4は、運用計画者によって与えられる。
なお、データベースDB4は、違反回避可能しきい値D4と共に、信頼度違反が信頼度充足であるか否かを判定する基準値Cを格納しても良い。基準値Cは、信頼度充足の基準を示す一般的な数値であるが、違反回避可能しきい値D4と同様に、運用計画者によって与えられても良い。
(実施例1の運用方策候補群D5)
次に、運用方策候補群D5について説明する。図6は、実施例1における運用方策候補群D5を格納するデータベースDB5の構成例を示す図である。図6は、データベースDB5に格納された運用方策候補群D5に含まれる運用方策候補群データテーブルD501を例示している。運用方策候補群D5は、後述のように、信頼度違反の停止可能断面対して適用することで、信頼度違反を解消するように運用計画を調整するためのものである。
運用方策候補群データテーブルD501は、運用方策候補、この運用方策候補の実施方法、および運用計画者が決定した各KPIに対する正負の寄与の有無が格納されている。図6において、許容電流、電圧安定化、送電ロス、故障率、過負荷、実施コストが、運用計画者によって決定されたKPIの例である。各運用方策候補の各KPIに対応付けて格納されている“+1”は、該当の運用方策候補を適用することによって正の効果がある、つまりKPIが向上することを示し、“−1”は、該当の運用方策候補を適用することによって負の効果がある、つまりKPIが低下することを示している。
図6を参照すると、例えば信頼度違反が過負荷であれば、過負荷を解消するために、“発電機出力振替”や“N−1電制適用”を行えばよいことが分かる。図6には、“SVC導入”、“発電機出力振替”、“N−1電制適用”を運用方策候補として例示しているが、これらに限らない。運用方策候補群D5は、運用計画者によって作成される。
なお、効果が同一でも実施方法が異なる複数の手法があっても良い。例えば、過負荷が“+1”のように効果が同一であるが実施方法が異なる発電機出力振替A、発電機出力振替B、・・・のように、運用方策候補として複数の発電機出力振替があっても良い。また、運用方策候補群D5を運用計画者が作成できない場合は、運用方策の過去の実績から生成されるようにしても良い。
(実施例1の違反断面・違反内容D6)
次に、違反断面・違反内容D6について説明する。図7は、実施例1における違反断面・違反内容D6を格納するデータベースDB6の構成例を示す図である。図7は、データベースDB6に格納された違反断面・違反内容D6に含まれる、違反断面データテーブルD601と、違反内容データテーブルD602を例示している。違反断面・違反内容D6に含まれる系統断面は、系統信頼度Rが、基準値C未満で信頼度違反であるが、違反回避可能しきい値D4以上であることから、運用方策候補を適用することで系統信頼度Rが改善し、違反が解消され信頼度充足となる可能性がある系統断面である。
違反断面データテーブルD601は、違反断面の発生時刻、各母線の接続関係、電力潮流量、位相等を記録する。各母線の接続関係は、始点の母線に対する終点の母線が“TO”で示されている。違反断面データテーブルD601に格納される情報は、図7の図示に限らず、後述する解析部22が実行する計算結果である他の情報が格納されても良い。違反内容データテーブルD602は、違反時間、違反の発生箇所、および違反内容を記録する。
(実施例1の作業停止計画作成支援装置10の全体処理)
図8は、実施例1における作業停止計画作成支援装置10の全体処理例を示すフローチャートである。図8に示す処理は、運用計画者によって作業停止計画作成支援装置10へ実行指示が投入されたことに応じて実行される。
先ずステップS80では、作業停止計画作成支援装置10は、作業停止要件D1、系統データD2、適用運用方策D3、違反回避可能しきい値D4、および運用方策候補群D5を取得し、メモリ15に読み込む。
次にステップS81では、断面生成部21は、系統データD2および適用運用方策D3を統合し、規定の時間幅に亘る規定の時間粒度で、系統解析を行える形式の時間断面群を生成する。本実施例では、10年間に亘る一時間ごとの系統断面を生成する。
次にステップS82では、解析部22は、ステップS81で生成した系統断面に基づいて潮流計算を行う。上述の通り、潮流計算には直流法や交流法といった手法があるが、本実施例では交流法を用いるとする。
次にステップS83では、停止可能断面探索部23は、作業停止要件D1の同時停止可否データテーブルD102に格納されている同時停止の各々のパターンについて、ステップS82で生成された解析済みの系統断面群(潮流断面群)を探索し、停止対象設備・停止期間データテーブルD101に示される日時および期間の制約を充足するように停止可能な設備停止可能断面を抽出する。必要に応じて、停止対象設備・停止期間データテーブルD101に示される日時および期間の制約に加え、更にKPIの値の範囲を指定して、解析済みの系統断面群(潮流断面群)から設備停止可能断面の抽出を行ってもよい。
次にステップS84では、信頼度充足判定部24は、ステップS83で抽出された設備停止可能断面すべてに対して、系統信頼度計算・所定のKPI計算を行なう。本実施例では、KPIとして、送電ロスおよび系統定態安定度を考える。例えば、設備停止可能断面ごとの送電ロスPlossは下記式(1)で計算される。下記式(1)中の“E”は各母線の電圧、“R”ある母線間の送電線の抵抗成分(実部)、δは位相である。また、系統定態安定度を求める手法としては、S法が挙げられる。下記式(1)においてi,j(i≠j)は、1つの設備停止可能断面における母線を示すインデックスである。
Figure 2021048729
次にステップS85では、信頼度充足判定部24は、ステップS84で計算された各設備停止可能断面の系統信頼度Rを判定する。信頼度充足判定部24は、系統信頼度Rが基準値C以上である信頼度充足の設備停止可能断面を要件充足断面群抽出部26へ出力し、系統信頼度Rが基準値C未満だが違反回避可能しきい値D4以上である設備停止可能断面を違反断面・違反内容D6としてデータベースDB6へ出力する。その一方、信頼度充足判定部24は、系統信頼度Rが違反回避可能しきい値D4未満である設備停止可能断面を、設備停止不可断面として破棄する(ステップS89)。
次にステップS86では、運用方策適用部25は、ステップS85でデータベースDB6へ格納された違反断面・違反内容D6に含まれる違反断面の系統信頼度Rを改善する可能性がある運用方策候補を運用方策候補群D5の中から抽出する。そして、運用方策適用部25は、抽出した運用方策候補を適用して系統信頼度Rが基準値C以上へ改善し信頼度充足となった設備停止可能断面を、要件充足断面群抽出部26へ出力する。ステップS86では、系統信頼度Rを基準値C以上へ改善する運用方策候補を設備停止可能断面へ適用することで、運用計画の調整を図っている。ステップS86の詳細は、後述する。
次にステップS87では、要件充足断面群抽出部26は、信頼度充足判定部24から出力された設備停止可能断面、および、運用方策適用部25から出力された運用方策適用後の設備停止可能断面の中から、作業停止要件D1の停止対象設備・停止期間データテーブルD101における停止期間の条件を充足する設備停止可能断面群を抽出する。要件充足断面群抽出部26は、抽出した設備停止可能断面群を作業停止候補日群とする。
次にステップS88では、表示部27は、計画作業者に対してステップS87で抽出された作業停止候補日群を出力する。
(実施例1の運用方策候補適用処理)
次に図9を参照して、図8のステップS86の詳細処理を説明する。図9は、実施例1における作業停止計画作成支援装置10の運用方策候補適用処理例を示すフローチャートである。
先ずステップS860では、運用方策適用部25は、ステップS84(図8参照)で計算された各設備停止可能断面の信頼度違反の内容に応じて、各設備停止可能断面に適用する運用方策候補を運用方策候補群D5から選定する。このとき、例えば信頼度違反が過負荷であれば、運用方策候補群D5の運用方策候補群データテーブルD501中の、過負荷解消に対して正の効果がある“発電機出力振替”と“N−1電制適用”が運用方策候補として選定される。
次にステップS861では、運用方策適用部25は、ステップS84で計算された各設備停止可能断面に対してステップS860で選定された運用方策候補をそれぞれ適用する。各運用方策候補の適用は、運用方策候補群データテーブルD501に示されている実施方法に従う。各設備停止可能断面に対して1または複数の運用方策を適用する。また、運用方策適用済みの設備停止可能断面データには運用方策適用済みフラグを立て、ステップS85(図8参照)の処理で再度、判定および出力されることがないようにする。
次にステップS862では、運用方策適用部25は、ステップS861で生成された運用方策適用済みの設備停止可能断面に対して、各種潮流計算・信頼度計算を行なう。それぞれの計算方法はステップS82およびステップS84に準じる。
次にステップS863では、運用方策適用部25は、ステップS862で計算された各設備停止可能断面の系統信頼度Rを判定する。ステップS863の判定は、ステップS85(図8参照)に準じるが、ステップS863では、違反回避可能しきい値D4による判定は行われない。ステップS863では、運用方策適用部25は、信頼度充足である設備停止可能断面を、適用した運用方策のデータと共に信頼度充足断面として出力する一方、信頼度非充足である設備停止可能断面を、運用方策適用によっても違反回避不可の断面として破棄する(ステップS865)。
なお、同一時間断面に対して複数の運用方策を適用する場合があるので、同一時間断面において、適用された運用方策が異なる複数の信頼度充足断面が存在することもある。
次にステップS864では、運用方策適用部25は、運用方策を適用したことで系統信頼度が充足された系統断面群を要件充足断面群抽出部26へ出力する。
(実施例1の作業停止計画作成支援装置10の表示出力)
図10は、実施例1における作業停止計画作成支援装置10の表示例を示す図である。図10に例示するように、表示部27に表示される表示27aにおいて、プルダウンメニュー27a1から停止対象の電力設備が選択されると、停止可能な期間候補および運用方策候補が表示領域27a2に表示される。
例えば、図10に示すように、プルダウンメニュー27a1から送電線330aが選択された際の表示領域27a2において、「停止候補期間」“2021/4/13 00:00−2021/7/13 24:00”は、「運用方策候補」として“N−1電制適用”または“SVC導入”が行われた場合に送電線330aを停止可能な期間を示す。これは、作業停止計画作成支援装置10の全体処理(図8参照)のステップS85の処理で系統信頼度Rが基準値C未満かつ違反回避可能しきい値D4以上と判定され、ステップS86の処理で運用方策候補を適用することで系統信頼度Rが基準値C以上となり違反回避できる設備停止可能断面の一例である。違反回避によって得られた作業停止候補日は、拡張された作業停止候補日である。
また例えば、表示領域27a2において、「停止候補期間」“2023/5/1 00:00−2023/8/1 24:00”は、「適用運用方策」が“−”となっており、「適用運用方策」を行わずとも送電線330aを停止可能な期間を示す。これは、作業停止計画作成支援装置10の全体処理(図8参照)のステップS85の処理で系統信頼度Rが基準値C以上と判定された設備停止可能断面の一例である。
実施例1では、系統信頼度に関し、信頼度充足の停止可能断面の他、違反回避可能しきい値D4以上である停止可能断面のうち運用方策候補群D5の運用方策候補を適用することで信頼度充足となる停止可能断面を抽出する。このように、系統信頼度の基準値と違反回避可能しきい値D4を用いて絞り込んだ停止可能断面に対して適用する運用方策を調整することで、拡張された作業停止候補日を含んだ作業停止計画を、現実的な処理時間で迅速に作成することができる。また、計画作成者は、作業停止要件D1、系統データD2、適用運用方策D3、違反回避可能しきい値D4、運用方策候補群D5のデータを入力することで作業停止計画と運用計画を連携させることができ、作業停止計画作成の労力を軽減できる。
実施例2は、実施例1と比較して、系統信頼度に加え、運用計画者が重視するKPIの数値も改善するように運用計画の調整を行う点が異なり、その他は実施例1と同様である。
実施例1では、系統信頼度Rに対して違反回避可能しきい値D4を設定し、運用計画の調整を行った。実施例2では、さらに、運用計画者が設定したKPIのしきい値を設け、KPIの達成値を改善するように運用計画を調整し、作業停止時のKPIの向上を図る。なお、運用計画者が設定するKPIには、送電ロスや設備利用率といったものがある。
(実施例2の作業停止計画作成支援装置10Bの機能構成)
図11は、実施例2における作業停止計画作成支援装置10Bの機能構成例を示す図である。作業停止計画作成支援装置10Bは、実施例1の作業停止計画作成支援装置10(図2参照)と比較して、KPI違反しきい値D7が格納されたデータベースDB7が追加され、信頼度充足判定部24が信頼度KPI充足判定部24Bへ、運用方策適用部25がKPI向上運用方策適用部25Bへ、それぞれ置き換えられた点が異なる。データベース16には、データベースDB1〜DB6,DB7が含まれる。
データベースDB7は、運用計画者が重視するKPI(以下、重視KPIという)の達成値V(以下、単に達成値Vという)を違反とみなすKPI違反しきい値D7を格納する。達成値V≧KPI違反しきい値D7の場合をKPI充足といい、達成値V<KPI違反しきい値D7の場合をKPI違反という。本実施例では、重視KPIとして、送電ロスと系統定態安定度が予め定められているものとする。KPI違反しきい値D7は、運用計画者によって与えられる。
信頼度KPI充足判定部24Bは、停止可能断面探索部23によって得られた停止可能断面に対して系統信頼度Rと重視KPIの達成値Vを計算する。信頼度KPI充足判定部24Bは、信頼度違反とKPI違反の有無の判定を行う。信頼度違反の有無の判定は、実施例1の信頼度充足判定部24と同様に、系統信頼度Rと違反回避可能性しきい値D4の比較により行う。達成値V≧KPI違反しきい値D7であればKPI違反なしと判定される一方、達成値V<KPI違反しきい値D7であればKPI違反ありと判定される。
信頼度KPI充足判定部24Bは、信頼度充足の停止可能断面を要件充足断面群抽出部26へ出力する。また、信頼度KPI充足判定部24Bは、信頼度違反であるものの違反回避可能性がある停止可能断面、違反の発生箇所、および違反内容を、違反断面・違反内容D6としてデータベースDB6へ出力する。また、信頼度KPI充足判定部24Bは、達成値VがKPI違反しきい値D7未満であった停止可能断面を、違反断面・違反内容D6としてデータベースDB6へ出力する。一方、信頼度KPI充足判定部24Bは、信頼度違反でありかつ違反回避可能性もない停止可能断面を、信頼度改善可能性なしと判断して破棄する。
KPI向上運用方策適用部25Bは、信頼度KPI充足判定部24Bによる判定結果である違反断面・違反内容D6に対して、違反断面を解消あるいは重視KPIの達成値Vを改善する運用方策および運用方策の適用設備を運用方策候補群D5から選定して適用し、潮流計算、KPI計算、信頼度充足判定、およびKPI改善判定を実行する。KPI向上運用方策適用部25Bは、運用方策の適用後、信頼度充足かつ達成値Vが運用方策適用前と比較して改善した断面を、適用した運用方策と共に要件充足断面群抽出部26へ出力する。一方、KPI向上運用方策適用部25Bは、信頼度違反が回避できなかった断面、および、信頼度違反が回避できたが達成値Vが改善しなかった断面を破棄する。
(実施例2の作業停止計画作成支援装置10Bの全体処理)
図12は、実施例2における作業停止計画作成支援装置10Bの全体処理例を示すフローチャートである。図12に示す実施例2の全体処理では、図8に示す実施例1の全体処理と比較して、ステップS85がステップS85Bへ、ステップS86がステップS86Bへ、それぞれ置き換えられた点が異なる。
ステップS84に続いてステップS85Bでは、信頼度KPI充足判定部24Bは、ステップS84で計算された各設備停止可能断面の系統信頼度Rおよび重視KPIの達成値Vを判定する。信頼度KPI充足判定部24Bは、系統信頼度Rが基準値C以上である設備停止可能断面を要件充足断面群抽出部26へ出力し、系統信頼度Rが基準値C未満だが違反回避可能しきい値D4以上である設備停止可能断面と、達成値VがKPI違反しきい値D7未満である設備停止可能断面とを違反断面・違反内容D6としてデータベースDB6へ出力する。その一方、信頼度KPI充足判定部24Bは、系統信頼度Rが違反回避可能しきい値D4未満である設備停止可能断面を、設備停止不可断面として破棄する(ステップS89)。
次にステップS86Bでは、KPI向上運用方策適用部25Bは、ステップS85BでデータベースDB6へ格納された違反断面・違反内容D6に含まれる違反断面の信頼度違反を解消する運用方策、あるいは、信頼度を充足し達成値Vを改善する運用方策を、運用方策候補群D5の中から抽出する。そして、KPI向上運用方策適用部25Bは、抽出した運用方策を適用して系統信頼度Rが基準値C以上へ改善した設備停止可能断面、および、運用方策の適用前と比較して達成値Vが改善した設備停止可能断面を、要件充足断面群抽出部26へ出力する。
(実施例2の運用方策候補適用処理)
次に図13を参照して、図12のステップS86Bの詳細処理を説明する。図13は、実施例2における作業停止計画作成支援装置10Bの運用方策候補適用処理例を示すフローチャートである。図13に示す実施例2の運用方策候補適用処理では、図9に示す実施例2の運用方策候補適用処理と比較して、ステップS862がステップS862Bへ置き換えられ、ステップS863とステップS864の間でステップS863−1およびステップS865−1が実行される点が異なる。
ステップS861に続いてステップS862Bでは、KPI向上運用方策適用部25Bは、ステップS861で生成された運用方策適用済みの設備停止可能断面に対して、各種潮流計算・信頼度計算・重視KPI計算を行う。それぞれの計算方法はステップS82およびステップS84に準じる。
ステップS863に続いてステップS863−1では、KPI向上運用方策適用部25Bは、ステップS863で出力された信頼度充足の設備停止可能断面において、適用運用方策の適用により重視KPIの達成値Vが改善したか否かの判定を行う。KPI向上運用方策適用部25Bは、適用運用方策の適用により重視KPIの達成値Vが改善した設備停止可能断面を出力する一方、達成値Vが改善しなかった設備停止可能断面を破棄する(ステップS865−1)。
実施例2では、信頼度違反の回避に加え、運用方策候補群D5の運用方策を適用することで、運用計画者が重視する重視KPIの数値を改善することができる停止可能断面を抽出する。このように、適用する運用方策を調整することで、拡張された作業停止候補日を得るだけではなく、設備停止中の系統運用におけるKPIも改善できる。また計画作成者は、作業停止要件D1、系統データD2、適用運用方策D3、違反回避可能しきい値D4、運用方策候補群D5に加え、KPI違反しきい値D7のデータを入力することで作業停止計画と運用計画を連携させることができ、作業停止計画作成の労力を軽減できる。
実施例3は、実施例2と比較して、違反断面・違反内容D6に対して適用する運用方策を抽出する際に、運用方策で用いる適切な操作量を決定すると共に、設備の停止コストが最小となる作業停止計画を作成する点が異なり、その他は実施例2と同様である。
(実施例3の作業停止計画作成支援装置10Cの機能構成)
図14は、実施例3における作業停止計画作成支援装置10Cの機能構成例を示す図である。作業停止計画作成支援装置10Cは、実施例2の作業停止計画作成支援装置10B(図11参照)と比較して、運用方策候補群D5が運用方策候補群D9へ、KPI向上運用方策適用部25BがKPI向上運用方策適用部25Cへそれぞれ置き換えられ、設備停止コストD8が格納されたデータベースDB8、停止コスト計算部28、および作業停止計画作成部29が追加された点が異なる。データベース16には、データベースDB1〜DB6,DB7,DB8が含まれる。
データベースDB8は、各設備を停止する際に必要なコストを示す設備停止コストD8を格納する。図15は、実施例3における設備停止コストD8を格納するデータベースDB8の構成例を示す図である。図15は、データベースDB8に格納された設備停止コストD8に含まれる設備停止コストデータテーブルD801を例示している。
設備停止コストデータテーブルD801は、停止対象設備の組合せパターンと、各パターンに対応した設備停止を実行するための人員・準備期間・工事費等のコスト合計を含む。図15に示す例では、送電線330aを単独で停止する場合には1億円のコストが必要であり、送電線330a,330bを同時停止する場合には1億2千万円のコストが必要である。なお、設備停止コストデータテーブルD801は、期間に依らず一定のコスト合計を記載しているが、これに限らず、分割した期間ごとのコストを記載しても良い。設備停止コストD8は、運用計画者によって作成される。
データベースDB9は、運用方策候補群D9を格納する。図16は、実施例3における運用方策候補群D9を格納するデータベースDB9の構成例を示す図である。図16は、データベースDB9に格納された運用方策候補群D9に含まれる運用方策候補群データテーブルD901を例示している。
運用方策候補群D9の運用方策候補群データテーブルD901は、実施例1、2における運用方策候補群D5の運用方策候補群データテーブルD501と比較して、各運用方策の実施方法に、操作対象の設備および操作変数が記載されるが、操作変数の操作量が記載されていない点が異なる。操作変数の操作量は、KPI向上運用方策適用部25Cで計算される。
例えば、図16の例では、“SVC導入”の運用方策候補では、操作対象の設備は“SVC”であり、操作変数は“SVCの容量”である。また、“発電機出力振替”の運用方策では、操作対象の設備は“発電機”であり、操作変数は“発電機の出力”である。また、“N−1電制”の運用方策では、操作対象の設備は“送電線”であり、操作変数は“送電線の送電容量”である。
KPI向上運用方策適用部25Cは、違反断面・違反内容D6の違反を解消する運用方策を運用方策候補群D9から選出し、違反断面に適用する。KPI向上運用方策適用部25Cは、運用方策の適用後、信頼度充足かつ達成値Vが運用方策適用前と比較して改善した断面を、適用した運用方策および決定した操作変数の具体的な操作量と共に要件充足断面群抽出部26へ出力する。一方、KPI向上運用方策適用部25Cは、信頼度違反が回避できなかった断面を破棄する。
停止コスト計算部28は、設備停止コストD8の設備停止コストデータテーブルD801を参照し、要件充足断面群抽出部26から出力された要件充足断面群のそれぞれの停止対象設備に対して、対応するコストデータを付与し、出力する。作業停止計画作成部29は、停止コスト計算部28の出力である、コストデータが付与された要件充足断面群をもとに、例えばコストが最小となる作業停止計画を生成し、表示部27へ出力する。
(実施例3の作業停止計画作成支援装置10Cの全体処理)
図17は、実施例3における作業停止計画作成支援装置10Cの全体処理例を示すフローチャートである。図17に示す実施例3の全体処理では、図12に示す実施例2の全体処理と比較して、ステップS86BがステップS86Cへ置き換えられ、ステップS87とステップS88の間でステップS87−1、S87−2が実行される点が異なる。
次にステップS86Cでは、KPI向上運用方策適用部25Cは、ステップS85BでデータベースDB6へ格納された違反断面・違反内容D6に含まれる違反断面の信頼度違反を解消する運用方策、あるいは、信頼度を充足し達成値Vを改善する運用方策を、運用方策候補群D9の中から抽出すると共に、抽出した運用方策が対象とする設備の操作変数の操作量を決定する。そして、KPI向上運用方策適用部25Cは、抽出した運用方策および決定した操作変数の操作量を適用して系統信頼度Rが基準値C以上へ改善した設備停止可能断面、および、運用方策の適用前と比較して達成値Vが改善した設備停止可能断面を、要件充足断面群抽出部26へ出力する。
ステップS87に続いてステップS87−1では、停止コスト計算部28は、ステップS87で抽出された設備ごとの設備停止可能断面群に対して、設備停止コストデータテーブルD801に格納されているコストデータを付与する。次にステップS87−2では、作業停止計画作成部29は、ある基準に沿って、コストデータが付与された作業停止要件断面群から作業停止計画を生成する。ある基準の一例としては、設備停止のコストを最小化することが挙げられる。設備停止のコストを最小化するように作業停止が必要な設備を網羅した作業停止計画を立案する場合、下記の式(3)〜式(5)を制約条件として、式(2)の最適化問題を解けば良い。
Figure 2021048729
Figure 2021048729
Figure 2021048729
Figure 2021048729
ここで、式(2)〜式(5)において、i,j(i≠j)は、設備番号である。また、式(2)〜式(5)において、costは、i番目の作業停止候補のコストである。また、式(2)〜式(5)において、xはi番目の候補が選択された場合に1、それ以外は0となる変数である。
また、式(3)において、Facility_listは、作業停止が必要な設備リストであり、作業停止要件D1の停止対象設備・停止期間データテーブルD101の“停止対象設備”を列挙したリストである。図3の例では、Facility_listは、“330a,330b,311a,・・・”であり、length(Facility_list)はFacility_listの長さすなわち要素数を表す。
また、式(4)において、timelistiは、i番目の停止候補設備が停止する設備停止可能断面群のリストである。式(4)は、同時停止可否データテーブルD102に記載がない停止が行われない(停止条件違反が発生しない)時間制約を表す。
また、式(5)において、targetnumberiは、i番目の停止候補設備が対象とする設備番号リストである。式(5)は、同一の設備は1回のみ停止させる制約を表す。
(実施例3の運用方策候補適用処理)
次に図18を参照して、図17のステップS86Cの詳細処理を説明する。図18は、実施例3における作業停止計画作成支援装置10Cの運用方策候補適用処理例を示すフローチャートである。図18に示す実施例3の運用方策候補適用処理では、図13に示す実施例2の運用方策候補適用処理と比較して、ステップS862BがステップS862Cへ置き換えられ、ステップS861とステップS862Cの間でステップS861−1が実行される点が異なる。
ステップS861に続いてステップS861−1では、KPI向上運用方策適用部25Cは、ステップS861で生成された運用方策適用済みの設備停止可能断面に対して、KPIおよび信頼度が向上するように操作変数を操作しながら潮流計算を行い、操作変数の操作量と潮流状態を決定する。操作変数の操作量の決定処理の実施方法の一例として、OPF(Optimized Power Flow)が挙げられる。また、ステップS861−1における潮流計算方法は、実施例1のステップS82(図8参照)に準じる。
ステップS861−1に続いてステップS862Cでは、KPI向上運用方策適用部25Cは、ステップS861−1によって得られた潮流断面に対して、信頼度および重視KPIの計算を行なう。ステップS862Cの計算方法は、実施例1のステップS84(図8参照)に準じる。
実施例3では、信頼度違反を回避するあるいは重視KPIの数値を改善すると共に、設備の停止コストを最小化することができる停止可能断面を抽出する。このように、設備の停止コストを最小化することができる停止可能断面を、明確な基準に沿ったデータおよびアルゴリズムに基づいて抽出することで、作業停止計画の立案の妥当性、あるいは作業停止計画の立案根拠の説明性を高めることができる。
また、実施例3では、違反断面・違反内容D6に対して適用する運用方策の操作変数の操作量を適切に決定するので、信頼度違反回避またはKPI改善のための運用方策適用を柔軟かつ効果的に行うことができる。
なお、上述のように、実施例3の作業停止計画作成支援装置10Cは、実施例2の作業停止計画作成支援装置10Bに、違反断面・違反内容D6に対して適用する運用方策で用いる操作変数の操作量を決定する機能と、設備停止コストを最小にする作業停止計画を作成する機能を追加したものである。しかし、これに限らず、実施例1の作業停止計画作成支援装置10に、違反断面・違反内容D6に対して適用する運用方策で用いる操作変数の操作量を決定する機能、および/または、設備停止コストを最小にする作業停止計画を作成する機能を追加した作業停止計画作成支援装置も実施可能である。
実施例4は、実施例3と比較して、設備、作業停止、および運用方策に関する全てのコストが最小となる作業停止計画を作成する点が異なり、その他は実施例3と同様である。
(実施例4の作業停止計画作成支援装置10Dの機能構成)
図19は、実施例4における作業停止計画作成支援装置10Dの機能構成例を示す図である。作業停止計画作成支援装置10Dは、実施例3の作業停止計画作成支援装置10C(図14参照)と比較して、停止コスト計算部28が計画コスト計算部28Dへ置き換えられ、運用調整部30が追加され、設備変更・維持コストD10が格納されたデータベースDB10が追加された点が異なる。データベース16には、データベースDB1〜DB6、DB7〜DB9,DB10が含まれる。
運用調整部30は、KPI向上運用方策適用部25Cから出力された、運用方策の適用後、信頼度を充足しかつKPIの達成値Vが運用方策適用前と比較して改善した断面について、適用後の所定期間に亘るKPI向上効果が最大となる運用方策の適用時期および所定期間におけるKPIを算出し、要件充足断面群抽出部26へ出力する。
例えば、運用方策が“SVC導入”の場合を例に、運用調整部30の機能について説明する。対象設備の停止の際、SVCが増設され利用されるが、対象設備が再稼働後も、増設されたSVCは利用され続けることになる。そこで、運用調整部30は、対象設備の停止時(運用方策の適用時期)と再稼働後(適用後)を含んだ所定期間に亘る総合的なKPI(以下、運用KPIという)の達成値を算出し、運用KPIの達成値が最良となる運用方策の適用時期を算出する。すなわち、運用調整部30は、対象設備の停止時に限らず、停止が解除された後も含めて、運用KPIの達成値が最良となるように運用方策の適用時期を調整する。
なお、運用調整部30は、運用方策の適用時期を算出する際、運用KPIが最良となる適用時期に限らず、運用KPIが上位n位(nは2以上の自然数)以内となる複数の適用時期を算出しても良い。
計画コスト計算部28Dは、設備変更・維持コストD10、設備停止コストD8、要件充足断面群抽出部26の出力である要件充足断面群、および運用KPIをもとに、全ての要件充足断面群について、要件充足断面群とこの要件充足断面群を含んだ前述の所定期間が属する運用計画・設備計画ごとにコスト総合計を計算し、結果を作業停止計画作成部29へ出力する。
作業停止計画作成部29は、計画コスト計算部28Dの出力である、コスト総合計が付与された要件充足断面群をもとに、コスト総合計が最小となる作業停止計画を生成し、表示部27へ出力する。
(実施例4の設備変更・維持コストD10)
図20は、実施例4における設備変更・維持コストD10を格納するデータベースDB10の構成例を示す図である。図20は、データベースDB10に格納された設備変更・維持コストD10に含まれる設備変更・維持コストテーブルD1001を例示している。
設備変更・維持コストテーブルD1001には、各設備の新設費、除却費、それらを実施する日時、1年あたりの維持費が記録されている。図20の例では、送電線330aの維持費が年間5百万円であり、送電線330bは2025年の除却の際に2億円の費用が発生することが示されている。また、所定の期間の設備計画で決定されている将来の新設設備も含まれており、送電線330gが2028年に新設され、新設費が4億円である。
また、設備変更・維持コストテーブルD1001には、運用方策候補群D9における例えばSVC増設のような運用方策の適用コストについてのデータも記録されている。図20の例では、期間に依らず新設費や維持費は一定であるとしているが、これに限らず、経年により費用が変化するように費用を定めてもよい。設備変更・維持コストD10は、設備計画者によって作成される。
(実施例4の作業停止計画作成支援装置10Dの全体処理)
図21は、実施例4における作業停止計画作成支援装置10Dの全体処理例を示すフローチャートである。図21に示す実施例4の全体処理では、図17に示す実施例3の全体処理と比較して、ステップS87−1がステップS87−1aへ置き換えられ、ステップS86CとステップS87の間でステップS86−1が実行される点が異なる。
ステップS86Cに続いてステップS86−1では、運用調整部30は、停止時の断面に運用方策を施してKPIが向上あるいは信頼度違反が解消した断面に対して、運用方策を適用する適用時期を算出し、適用時期と、適用時期に基づく所定期間の運用KPIを、要件充足断面群抽出部26へ出力する。
ステップS87に続いてステップS87−1aでは、計画コスト計算部28Dは、設備の新設・除却・維持コスト、作業停止時のコスト、および運用方策のKPIのうちコスト換算したKPIの数値の総合計を、作業停止要件充足断面群およびそれに紐付けられた所定期間の運用計画と設備計画について計算する。運用方策のKPIのうちコスト換算するKPIとして、例えば送電ロスが挙げられる。計画コスト計算部28Dは、コスト総合計を、ステップS87で抽出した設備停止可能断面群に対して、コストデータとして付与する。
実施例4では、信頼度違反を回避するあるいは重視KPIの数値を改善すると共に、コスト換算した設備の新設・除却・維持コスト、作業停止時のコスト、および運用計画のKPIを含んだコスト総合計を最小化することができる停止可能断面を抽出する。このように、コスト総合計を最小化することができる停止可能断面を抽出することにより、系統計画全体でのコスト低減が可能となる。また、設備停止コストD8と設備変更・維持コストD10のデータ型や、データベースDB8,DB10の共通化を図ることで、運用計画者と設備計画者の円滑な連携を図ることができる。
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例を含む。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、矛盾しない限りにおいて、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成で置き換え、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、構成の追加、削除、置換、統合、または分散をすることが可能である。また実施例で示した構成および処理は、処理効率または実装効率に基づいて適宜分散または統合することも可能である。
10,10B,10C,10D:作業停止計画作成支援装置、21:断面生成部、22:解析部、23:停止可能断面探索部、24:信頼度充足判定部、24B:信頼度KPI充足判定部、25:運用方策適用部、25B,25C:KPI向上運用方策適用部、26:要件充足断面群抽出部、27:表示部、28:停止コスト計算部、28D:計画コスト計算部、29:作業停止計画作成部、30:運用調整部、200:電力系統、D1:作業停止要件、D2:系統データ、D3:適用運用方策、D4:違反回避可能しきい値、D5:運用方策候補群、D6:違反断面・違反内容、D7:KPI違反しきい値、D8:設備停止コスト、D9:運用方策候補群、D10:設備変更・維持コスト

Claims (12)

  1. 電力系統が有する電力設備を作業に伴って停止させる作業停止計画の作成支援を行う作業停止計画作成支援装置であって、
    前記電力系統の潮流断面から、前記電力設備の停止要件を定めた作業停止要件を充足しつつ前記電力設備を停止可能な停止可能断面を探索する停止可能断面探索部と、
    前記停止可能断面探索部によって得られた前記停止可能断面における系統信頼度が信頼度充足であるか信頼度違反であるかの判定を行う信頼度充足判定部と、
    前記信頼度違反に該当する前記停止可能断面に対して該信頼度違反を解消するための第1の運用方策候補を適用した第1の適用後停止可能断面が前記信頼度充足に該当する場合に、該第1の適用後停止可能断面を出力する運用方策適用部と、
    前記信頼度充足判定部によって前記信頼度充足に該当すると判定された前記停止可能断面、および、前記運用方策適用部によって出力された前記第1の適用後停止可能断面から、前記作業停止要件を充足する要件充足断面を抽出する要件充足断面群抽出部と
    を備えたことを特徴とする作業停止計画作成支援装置。
  2. 前記電力系統の系統データと、前記系統データに対して適用する運用方策とから、前記潮流断面を生成する断面生成部
    をさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載の作業停止計画作成支援装置。
  3. 前記停止可能断面探索部は、
    前記潮流断面から、前記作業停止要件を充足すると共に、前記電力系統における所定のKPI(Key Performance Indicator)が所定条件を充足する前記停止可能断面を探索する
    ことを特徴とする請求項1に記載の作業停止計画作成支援装置。
  4. 前記信頼度充足は、前記系統信頼度が基準値以上の場合であり、
    前記信頼度違反は、前記系統信頼度が前記基準値未満の場合であり、
    前記信頼度充足判定部は、
    前記停止可能断面における前記系統信頼度が前記信頼度違反かつ第1のしきい値以上である場合を違反回避可能性ありの信頼度違反と判定し、
    前記運用方策適用部は、
    前記違反回避可能性ありの信頼度違反に該当する前記停止可能断面に対して前記第1の運用方策候補を適用した前記第1の適用後停止可能断面が前記信頼度充足に該当する場合に、該第1の適用後停止可能断面を出力する
    ことを特徴とする請求項1に記載の作業停止計画作成支援装置。
  5. 前記要件充足断面群抽出部によって抽出された前記要件充足断面を表示する表示部
    をさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載の作業停止計画作成支援装置。
  6. 前記信頼度充足判定部は、
    前記停止可能断面における所定のKPI(Key Performance Indicator)の達成値が第2のしきい値未満であるかの判定を行い、該達成値が該第2のしきい値未満である場合をKPI違反と判定し、
    前記運用方策適用部は、
    前記KPI違反に該当する前記停止可能断面に対して前記達成値を改善するための第2の運用方策候補を適用した第2の適用後停止可能断面が、前記信頼度充足に該当かつ該第2の運用方策候補の適用前と比較して前記達成値の改善がある場合に、該第2の適用後停止可能断面を出力する
    ことを特徴とする請求項1に記載の作業停止計画作成支援装置。
  7. 前記運用方策適用部から出力された前記第2の適用後停止可能断面について、前記第2の運用方策候補の適用後の所定期間に亘る前記所定のKPIの達成値が最良となるように前記第2の運用方策候補の適用時期を調整する運用調整部
    をさらに備えることを特徴とする請求項6に記載の作業停止計画作成支援装置。
  8. 前記運用方策適用部は、
    前記停止可能断面に対して前記第1の運用方策候補または前記第2の運用方策候補を適用する際、該第1の運用方策候補または該第2の運用方策候補が対象とする機器の操作量を決定する
    ことを特徴とする請求項6に記載の作業停止計画作成支援装置。
  9. 前記要件充足断面群抽出部によって抽出された前記要件充足断面に関するコストを計算するコスト計算部と、
    前記コスト計算部によって計算された前記コストに基づいて前記作業停止計画を作成する作業停止計画作成部と
    をさらに備えたことを特徴とする請求項6に記載の作業停止計画作成支援装置。
  10. 前記コストは、前記電力設備の停止コストを含む
    ことを特徴とする請求項9に記載の作業停止計画作成支援装置。
  11. 前記コストは、前記電力設備の新設、除却、および維持コストと、前記第1の運用方策候補または前記第2の運用方策候補を前記停止可能断面に対して適用する際の適用コストと含む
    ことを特徴とする請求項10に記載の作業停止計画作成支援装置。
  12. 電力系統が有する電力設備を作業に伴って停止させる作業停止計画の作成支援を行う作業停止計画作成支援方法であって、
    作業停止計画作成支援装置が、
    前記電力系統の潮流断面から、前記電力設備の停止要件を定めた作業停止要件を充足しつつ前記電力設備を停止可能な停止可能断面を探索し、
    探索によって得られた前記停止可能断面における系統信頼度が信頼度充足であるか信頼度違反であるかの判定を行い、
    前記信頼度違反に該当する前記停止可能断面に対して該信頼度違反を解消するための第1の運用方策候補を適用した第1の適用後停止可能断面が前記信頼度充足に該当する場合に、該第1の適用後停止可能断面を出力し、
    前記信頼度充足に該当すると判定された前記停止可能断面、および、出力された前記第1の適用後停止可能断面から、前記作業停止要件を充足する要件充足断面を抽出する
    各処理を含んだことを特徴とする作業停止計画作成支援方法。
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