JPH08321822A - コスタス・ル−プ制御装置 - Google Patents

コスタス・ル−プ制御装置

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JPH08321822A
JPH08321822A JP8148643A JP14864396A JPH08321822A JP H08321822 A JPH08321822 A JP H08321822A JP 8148643 A JP8148643 A JP 8148643A JP 14864396 A JP14864396 A JP 14864396A JP H08321822 A JPH08321822 A JP H08321822A
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JP8148643A
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Katsuya Hori
克弥 堀
Tadao Yoshida
忠雄 吉田
Wataru Yamatani
渡 山谷
Eiichiro Morinaga
英一郎 森永
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 定価格、小型、定消費電力、高品質のスペク
トラム拡散信号受信装置を実現できるコスタス・ループ
制御装置を提供する。 【解決手段】 入力信号と数値制御型可変周波数発振器
61から得られる互いに直交する位相の第1及び第2の
出力信号とを乗算する第1及び第2の乗算回路62、6
3と、第1の乗算回路及び第2の乗算回路からの出力に
基づいて数値制御型可変周波数発振器61を制御す制御
信号を生成する制御信号生成回路とからなるコスタス・
ループの制御装置である。制御信号生成回路は、第1及
び第2の乗算回路62、63の出力に基づく第1及び第
2のデジタル・データを乗算する乗算機能107と、こ
の乗算の結果の出力の正負に応じて極性が反転した信号
を累積し、その累積した信号を数値制御型可変周波数発
振器61に出力する機能をマイクロコンピュータ100
により構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば移動体の
位置測定システムに使用する衛星信号等のスペクトラム
拡散信号の受信装置に用いられて好適なコスタス・ルー
プ制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】地球を周回する複数個の人工衛星を利用
して移動体の位置を測定するシステムが提案されている
が、この種のシステムにおいては、衛星信号にはスペク
トラム拡散変調が施されている。例えばGPS(Global
Positioning System )と呼ばれる位置測定システムに
おいては、衛星信号は、50bpsの軌道パラメータデー
タ(衛星の時刻,位置を示す軌道データ等)が、チップ
速度1.023 MHz、周期1msec の疑似雑音符号(例え
ばGOLD符号)でスペクトラム拡散変調される共に、
1575.42 MHzと、1227.6MHzの2つの搬送波が直交
位相変調(2相PSK変調)されて送信されている。
【0003】GPS受信機は、少なくとも3個の衛星か
らの信号を受信して、それぞれ前記搬送波に対する追従
とスペクトラム逆拡散の処理を行い、各衛星の軌道パラ
メータデータを復調し、各信号の到達時間データ(この
衛星信号の到達時間から衛星とユーザとの間の距離を得
る)と衛星位置とを得る。ユーザの位置は、測定した各
衛星位置を原点とし、測定した距離を半径として各衛星
を中心とした球を描き、その交点から3次元的に決定す
ることができる。
【0004】図9は、従来のGPS受信機の構成例であ
る。アンテナ1に受信された信号は、高周波処理回路2
に供給され、搬送波が10.7MHz(信号帯域は10.7±1.
023MHz)の中間周波信号に低域変換される。
【0005】この中間周波信号は、以下に説明するよう
な受信復調部に供給される。この受信復調部は、スペク
トラム拡散変調を復調する逆拡散のための帰還ループ
と、軌道パラメータデータ・ビットによる2相変調を復
調する帰還ループとで構成される。
【0006】この例の場合、逆拡散復調の帰還ループで
は、いわゆるタウ・ディザ追跡法が用いられる。すなわ
ち、20は、受信機側の疑似雑音符号を発生する符号発
生器で、これよりは1チップ時間の位相差のある進み
(アーリ)符号Meと、遅れ(レート)符号Mdとを発
生する。この符号発生器20からのアーリ符号Me及び
レート符号Mdは、進み・遅れ符号選択器21に供給さ
れ、この符号選択器21がアーリ・レート切換器22に
より1msec 毎に切り換えられることにより、この符号
選択器21から合成疑似雑音符号が得られ、これが平衡
変調器3に供給される。そして、高周波処理回路2から
の中間周波信号が、この平衡変調器3に供給されて、こ
の合成疑似雑音符号によって平衡変調される。
【0007】符号発生器20は、符号駆動装置としての
クロック発生器23からの後述するように位相及び周波
数が制御されたクロックにより、アーリ及びレートの疑
似雑音符号Me及びMdの位相及び周波数(チップ速
度)が、高周波処理回路2からの中間周波信号に含まれ
る疑似雑音符号の位相及び周波数(チップ速度)に一致
するように制御される。そして、この閉ループ制御の結
果、平衡変調器3から逆拡散がなされた信号Siが得ら
れる。
【0008】データ・ビットを復調するための帰還ルー
プは、この例ではコスタス・ループが用いられる。この
コスタス・ループは、電圧制御型可変周波数発振器(以
下VCOと称する)と90°移相器とからなるキャリア
発生器4と、第1及び第2のアナログ乗算器5及び6
と、ローパスフィルタ7及び8と、第3のアナログ乗算
器9と、ループフィルタ10とからなる。
【0009】そして、キャリア発生器4からは、直交位
相の第1及び第2のキャリア信号(cosωt及びsi
nωt)が得られ、これらは第1及び第2の乗算器5及
び6にそれぞれ供給され、平衡変調器3からの逆拡散さ
れた中間周波信号(±Acos(ωt+φ))とそれぞ
れ乗算される。この第1及び第2の乗算器5及び6の出
力は、ローパスフィルタ7及び8をそれぞれ通じて第3
の乗算器9に供給されて乗算される。この第3の乗算器
9の出力レベルは、受信信号の搬送波成分とキャリア発
生器4からのキャリアとの位相差を反映している。この
乗算器9の出力は、ループフィルタ10を介してキャリ
ア発生器4に供給され、これによりキャリア発生器4の
VCOが制御されて、キャリア発生器4の出力キャリア
信号の位相が、信号Si中の搬送波成分に追従するよう
にされる。
【0010】また、コスタス・ループの第1及び第2の
ローパスフィルタ7及び8の出力(±1/2Acosφ
及び±1/2sinφ)は、それぞれ自乗検波器11及
び12に供給されて自乗検波される。そして、各自乗検
波出力が加算器13に供給されて加算される。この加算
器13の加算出力は、受信した疑似雑音符号と、符号発
生器20からの疑似雑音符号との相関レベルを示すもの
である。
【0011】この加算器13の加算出力は、アナログス
イッチ14を介してそれぞれ積分器からなるアーリデー
タ保持器15及びレートデータ保持器16に供給され
る。アナログスイッチ14は、アーリ・レート切換器2
2からの切換信号により進み・遅れ符号選択器21の切
換に同期して切り替えられる。したがって、アーリデー
タ保持器15には、符号発生器20からの疑似雑音符号
が進み符号Meのときの相関レベル出力が蓄積され、レ
ートデータ保持器16には、符号発生器20からの疑似
雑音符号が遅れ符号Mdのときの相関レベル出力が蓄積
される。
【0012】これらアーリデータ保持器15及びレート
データ保持器16の相関レベル出力は、例えば差動アン
プからなる減算器17に供給されて、両者の相関レベル
出力の差が得られる。この差の出力は、受信した疑似雑
音符号と符号発生器20からの疑似雑音符号との位相誤
差を反映している。この差の出力は、ループフィルタ1
8を介して符号駆動装置としてのクロック発生器23の
VCOに供給され、前述したように、符号発生器20の
出力疑似雑音符号が、受信した疑似雑音符号に追従する
ように制御される。
【0013】また、加算器13からの相関レベル出力
は、サーチ/同期検出器19に供給され、このサーチ/
同期検出器19により、前記疑似雑音符号の位相引き込
み過程において、受信した疑似雑音符号との所定の相関
が得られるまでは、クロック発生器23からの出力クロ
ックの周波数が大きく変化させられ、符号発生器20か
らの疑似雑音符号の周波数及び位相が大きく動かされて
サーチがなされる。そして、一旦、相関が得られた後
は、サーチが停止され、その後は、クロック発生器23
がループフィルタ18の出力により制御される。
【0014】以上のようにして、スペクトラム拡散変調
された受信信号が逆拡散の帰還ループにより復調され、
また、データ・ビットがコスタス・ループにより復調さ
れる。そして、データ・ビットの復調出力は、ローパス
フィルタ7から得られ、このデータ・ビットがデータ復
調回路(図示せず)に供給されて、軌道パラメータデー
タが復調されるものである。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来のスペクトラム拡散信号受信装置は、受信機側の
疑似雑音符号との相関を得るために平衡変調器3を必要
とし、このため、この平衡変調器3の平衡性を保つため
のアナログ回路技術を必要とする問題があった。
【0016】また、コスタス・ループのキャリア発生器
4にVCOを備えるものであり、このVCOの線形性を
維持するための回路技術と回路要素を必要としていた。
このため、受信装置が構成複雑で、高価格になり、ま
た、装置が大型になってしまっていた。
【0017】さらに、データ・ビットの復調のための帰
還ループであるコスタス・ループは、回路要素又は部品
によってパラメータが固定され、制御のためのパラメー
タの変更が容易でないという問題があった。
【0018】この発明は、以上の点にかんがみ、デジタ
ル高集積化とソフトウエア化によって、以上の点を改善
することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】以上の目的を達成するた
めに、この発明によるコスタス・ループ制御装置は、入
力信号と、数値制御型可変周波数発振器の出力から得ら
れる互いに直交する位相の周波数信号とを乗算する第1
及び第2の乗算回路と、前記第1の乗算回路及び第2の
乗算回路からの出力に基づいて前記数値制御型可変周波
数発振器を制御する制御信号を生成する制御信号生成回
路とからなるコスタス・ループの制御装置であって、前
記第1の乗算回路及び第2の乗算回路からの出力に基づ
いて前記数値制御型可変周波数発振器を制御する制御信
号生成回路とからなるコスタス・ループの制御装置であ
って、前記制御信号生成回路は、前記第1及び第2の乗
算回路の出力に基づく第1及び第2のデジタル・データ
を乗算する乗算機能と、その乗算結果の出力の正負に応
じて極性が反転した信号を累積し、その累積した信号を
前記数値制御型可変周波数発振器に出力する機能をマイ
クロコンピュータによって実現したことを特徴とする。
【0020】この発明の構成によれば、例えば受信され
たスペクトラム拡散信号は、中間周波信号に変換された
後、2値化され、その後のデータ・ビットの復調のため
の帰還ループ、すなわち、コスタス・ループは、デジタ
ル的に構成される。そして、このコスタス・ループの制
御信号はマイクロコンピュータによりソフトウエアで形
成される。
【0021】したがって、従来のような平衡変調器を必
要とせず、また、可変周波数発振器としては数値制御型
を用いるので、従来のようなVCOを用いる必要がな
く、構成が簡単で安価なスペクトラム拡散信号の受信装
置を実現することが可能になる。
【0022】
【発明の実施の形態】第1図は、この発明が適用された
スペクトラム拡散信号受信装置の実施の形態のブロック
図で、この例はGPSの受信装置の場合の例である。
【0023】アンテナ31にて受信された衛星信号(ス
ペクトラム拡散信号)は、高周波処理回路32に供給さ
れる。また、18.414MHzの水晶発振器からなる基準発
振器33の出力が局部発振回路34に供給され、これよ
り基準発振器の出力周波数と周波数比が固定された局部
発振出力が得られる。
【0024】そして、この局部発振出力が高周波処理回
路32に供給されて、衛星信号が第1中間周波数19.437
MHzに低域変換され、さらに基準発振器33からの発
振出力により第2中間周波数1.023 MHzの第2中間周
波信号Sifに低域変換される。
【0025】この高周波処理回路32からの第2中間周
波信号Sifは、2値化回路35に供給されて、所定のス
レッショールド値とレベル比較されて2値化される。
【0026】この2値化回路35の2値化出力Sd は、
イクスクルーシブオア回路で構成される信号乗算器36
に供給される。
【0027】この例の場合にも、前述の例と同様に、逆
拡散復調の帰還ループ50では、いわゆるタウ・ディザ
追跡法が用いられ、また、データ・ビットを復調するた
めの帰還ループ60は、コスタス・ループが用いられる
が、これらはデジタル化構成とされると共に、それぞれ
の制御信号はマイクロコンピュータ100において、ソ
フトウエア処理により形成される。
【0028】すなわち、逆拡散復調のための帰還ループ
50において、51は受信機側の疑似雑音符号を発生す
る符号発生器で、これよりは1チップ時間(GPSの衛
星信号は、50bpsの軌道パラメータデータが、チップ
速度1.023 MHz、周期1msec の疑似雑音符号により
スペクトラム拡散変調されている)の位相差のある進み
(アーリ)符号Meと遅れ(レート)符号Mdを発生す
る。
【0029】この符号発生器51からのアーリ符号Me
及びレート符号Mdは、進み・遅れ符号選択器52に供
給され、この符号選択器52がアーリ・レート切換器5
3からの切換信号により1msec 毎に切り換えられるこ
とにより、この符号選択器52から合成疑似雑音符号が
得られ、これが乗算器36に供給される。そして、この
合成疑似雑音符号と2値化回路35からの2値化された
中間周波信号Sd が、乗算器36で乗算される。
【0030】この場合、符号発生器51の出力符号の位
相及び周波数(チップ速度)を制御するための駆動クロ
ックを発生するクロック発生器54は、数値制御型可変
周波数発振器(以下NCOという)で構成される。この
クロック発生器54には、基準発振器33からの基準ク
ロックが供給され、クロック発生器54は、この基準ク
ロックから、マイクロコンピュータ100の制御より符
号発生器51の駆動クロックを形成する。
【0031】そして、符号発生器51では、このクロッ
ク発生器54からの位相及び周波数が制御されたクロッ
クにより、アーリ及びレートの疑似雑音符号の位相及び
周波数が制御される。これにより、符号発生器51から
の疑似雑音符号出力が、2値化回路35からの中間周波
信号Sd に含まれる疑似雑音符号の位相及び周波数に一
致するように制御され、これにより逆拡散がなされる。
【0032】データ・ビットを復調するための帰還ルー
プ60のコスタス・ループは、NCOと90°移相器と
からなるキャリア発生器61と、イクスクルーシブオア
ゲートからなる第1及び第2の乗算器62及び63と、
カウンタからなるローパスフィルタ64及び65と、キ
ャリア発生器61への制御信号を形成するマイクロコン
ピュータ100からなる。キャリア発生器61には、基
準発振器33からの基準クロックが供給され、キャリア
発生器61は、この基準クロックから、マイクロコンピ
ュータ100の制御に応じたキャリアを発生する。
【0033】マイクロコンピュータ100は、プログラ
ムソフトウエアによって、図1に機能ブロックとして示
すような各機能を実行する。すなわち、マイクロコンピ
ュータ100の処理機能を図1の機能ブロックについて
説明すると、乗算手段101は、カウンタで構成される
ローパスフィルタ64と65からのカウント値を掛け合
わせ、その乗算出力として、受信信号中の搬送波成分と
キャリア発生器61からのキャリアとの位相差に応じた
出力を得る。ループフィルタ手段102は、この乗算手
段101からの乗算出力からキャリア発生器61を制御
する信号を形成し、キャリア発生器61に供給する。以
上はコスタス・ループ60の一部を構成する。
【0034】次に、絶対値検波手段103及び104
は、ローパスフィルタ64及び65からのカウント値出
力を、それぞれ絶対値検波し、その検波出力を加算手段
105で加算する。この加算手段105からは、符号発
生器51からの疑似雑音符号と受信信号の疑似雑音符号
との相関レベルを示す信号が得られる。ここで、ローパ
スフィルタ64,65の出力を自乗検波せずに、絶対値
検波したのは次のような理由による。
【0035】すなわち、図9に示した従来のアナログ構
成においては、ローパスフィルタ7,8の相関出力は、
前記相関が取れていれば、図2Aで破線(イ),(ロ)
で示すように余弦波及び正弦波の関係になる。したがっ
て、これを自乗検波して互いに加算すると、一定のレベ
ルの信号が得られることになる。ところが、この例の場
合、ローパスフィルタ64,65の出力は、2値信号で
ある。このローパスフィルタ64,65の相関出力は、
前記相関が取れているときには、図2Aで実線(ハ),
(ニ)で示すように、三角波状になる。このため、ロー
パスフィルタ64,65の出力を従来と同様に自乗検波
して加算すると、その加算出力は、図2Bに示すよう
に、相関が取れているにもかかわらず、出力レベルが一
定とならず、相関が取れているか否かを判別することが
困難になる。
【0036】これに対し、この例のように絶対値検波し
た後、加算した出力は図2Cに示すように一定の出力レ
ベルとなり、相関が取れているか否かを確実に判別する
ことができる。
【0037】加算手段105の出力は、アーリ・レート
切換器53からの切換信号により、選択器52に同期し
て切換手段106に切り換えられて、アーリデータ保持
手段107及びレートデータ保持手段108に蓄積され
る。実質的には、切換手段106は不要で、アーリ・レ
ート切換器53からの切換信号に応じて、アーリデータ
のメモリ領域とレートデータのメモリ領域を選択し、こ
れらアーリデータ及びレートデータを各領域に蓄積す
る。そして、これらアーリデータ保持手段107の出力
とレートデータ保持手段108の出力とは、減算手段1
09に供給されて、減算される。そして、その減算結果
がループフィルタ手段110に供給されて、クロック発
生器54の出力である符号発生器51の駆動クロックの
位相制御のための数値制御信号が形成される。
【0038】また、加算手段105の出力は、サーチ信
号発生手段111に供給されると共に、同期信号検出手
段112に供給される。サーチ信号発生手段111は、
所定の相関がとれるまで、符号発生器51の出力符号を
1周期スライドさせるようにしてサーチを行うためのサ
ーチ信号を発生する。同期検出手段112は、加算出力
を監視して、サーチを行うか、ループフィルタ手段11
0の出力により位相制御を行うかを決定し、サーチ信号
発生手段111の出力とループフィルタ手段110の出
力とを切り換える切換手段113に切換信号を発生す
る。切換手段113の出力は、クロック発生器54に供
給される。
【0039】次に、マイクロコンピュータ100の実際
の処理の流れを、図1の各機能手段の参照符号を対比し
た図3〜図7のフローチャートを参照しながら説明す
る。この図3〜図7の動作は、疑似雑音符号のチップ速
度である1msec 毎に繰り返されるものである。したが
って、カウンタ構成のローパスフィルタ64,65は、
その1m秒毎にリセットされる。
【0040】先ず、図3について説明するに、カウンタ
構成のローパスフィルタ64からのIデータを取り込み
(ステップ201)、その絶対値を求める(ステップ2
02)。同様に、カウンタ構成のローパスフィルタ65
からのQデータを取り込み(ステップ203)、その絶
対値を求める(ステップ204)。
【0041】次に、ステップ202で求めたIデータの
絶対値とステップ204で求めたQデータの絶対値を加
算し、加算結果Aを得る(ステップ205)。そして、
アーリ・レート切換器53からの切換信号を参照して、
現在のモードが、符号発生器51がアーリ符号Meを出
力しているアーリモードか否か判別する(ステップ20
6)。その判別の結果、アーリモードであれば、加算結
果Aを例えばRAMのアーリデータ記憶領域に書き込む
(ステップ207)。また、レート符号Mdを符号発生
器51から出力しているレートモードであれば、加算結
果Aを例えばRAMのレートデータ記憶領域に書き込む
(ステップ208)。
【0042】次に、図4のフローチャートに移る。この
図4の部分は、図1の同期検出手段112の部分の動作
に対応する。すなわち、先ず、前記ステップ205で求
めた加算結果Aが、所定のスレッショールド値を越えて
いるか否か判別する(ステップ211)。これは、帰還
ループ50に関して、受信した信号の疑似雑音符号と符
号発生器51からの疑似雑音符号との相関が取れている
か否かを判別するものである。
【0043】その判別の結果、相関が取れていると判別
されると、第1のタイマSを例えば「10」(10m
秒)にセットし(ステップ212)、また、第2のタイ
マPを「30000」(30秒)にセットして(ステッ
プ213)、後述する図6のコスタス・ループ60の制
御信号を形成するフローチャートに移る。
【0044】また、ステップ211での判別の結果、相
関が取れていないと判別されたときは、第1のタイマS
を「1」だけ減じ(ステップ214)、このタイマSの
値が「0」であるか否か判別する(ステップ215)。
その判別の結果、タイマSが「0」でなければ、図6の
フローチャートに移る。
【0045】また、判別の結果、タイマSの値が「0」
でないときは、第1のタイマSの値を「1」に設定し
(ステップ216)、第2のタイマPの値が「0」か否
か判別する(ステップ217)。タイマPの値が「0」
であれば、図5のサーチ信号発生手段111及びサーチ
時のループフィルタ手段102の動作のフローチャート
に移る。また、タイマPの値が「0」でなければ、この
タイマPの値を「1」だけ減じ(ステップ218)、後
述する図7の帰還ループ50のループフィルタ手段11
0の動作を行うフローチャートに移る。
【0046】この場合、第1のタイマSは、帰還ループ
50で一旦相関が取れている(相関ロック)と検出され
たら、図4のフローチャートが10回連続して、すなわ
ち10m秒の間連続して、相関が取れていないとステッ
プ211で判別されたときでないと、非相関と検出しな
いようにするためのものである。
【0047】また、タイマPは、帰還ループ50が一旦
相関ロックと検出されたら、非相関(10m秒の間連続
して相関が取れていないと判別)と検出されたときであ
っても、そのタイマPで設定された時間、例えば30秒
間は、その状態を保持し(帰還ループ60においてルー
プフィルタ102によるキャリア発生器61の出力の制
御及び帰還ループ50におけるループフィルタ110に
よるクロック発生器54の出力の位相及び周波数制御は
行なう。)、30秒経過しても未だ相関が取れないと検
出されたとき、図5の相関サーチのフローチャートに移
るようにするためのものである。
【0048】すなわち、帰還ループ50で一旦相関ロッ
クと検出されたら、ステップ211で相関が取れていな
いと判別されても即座には相関非ロックとせず、さらに
相関非ロックと判別されても直ぐには相関サーチに移ら
ない。このため、実際には相関関係が崩れていない状
態、例えば衛星と受信装置との間に飛行機などの障害物
が一時的に入る状態等の、何等かの原因で瞬時の間、相
関非ロックと検出されても、時間が比較的長く掛かる後
述する相関サーチの動作に移らないようにされる。この
ことにより、瞬時的な受信障害があっても、帰還ループ
50はその影響をほとんど受けず、安定な受信を行うこ
とができるようにされている。
【0049】次に、図5のサーチ信号発生手段110及
びサーチ時のループフィルタ手段102に相当する部分
のフローチャートを説明する。
【0050】この例のサーチは、次のようにして行う。
すなわち、受信信号は、その中間周波信号Sifで見たと
きには、1.023 MHz±15kHzの範囲内に存在してい
る。そこで、この範囲内をサーチすれば、相関を取るこ
とができる。ところが、ループフィルタ手段102の帯
域幅は、一般にこのサーチ範囲よりも小さい周波数範
囲、この例では±350 Hzしかなく、相関のサーチは、
このループフィルタ帯域幅範囲でしかできない。
【0051】このため、この例では、キャリア発生器6
1の出力がある中心周波数fcのところで、符号発生器
51からのアーリ及びレート符号の1周期分のスライド
を行う。その1周期のスライド制御によって相関が取れ
なかったときには、キャリア発生器61の発振中心周波
数fcを700 Hzずらし、符号発生器51のスライド制
御を再び行う。これを±15kHzの範囲において逐次行
うものである。なお、700 Hzずつ異なる周波数fcの
変更は、プラス方向及びマイナス方向に交互に行うもの
である。
【0052】すなわち、図5においては、先ず、帰還ル
ープ50において相関が取れていないことから、相関非
ロック状態の初期化を行う(ステップ221)。次に、
符号発生器51からのアーリ及びレート符号の1周期分
のスライド(位相制御)が完了したか否かを判別する
(ステップ222)。例えば符号発生器51からの疑似
雑音符号の1周期分を全て出力して相関サーチを行うに
は、所定時間、この例では例えば4秒かかるので、1周
期分のスライドが完了したか否かの判断は、この4秒の
タイマを監視することにより行う。
【0053】このステップ222での判別の結果、4秒
経過していれば、符号発生器51の出力が1周期分サー
チされたにもかかわらず、相関が取れなかったことを意
味するので、コスタス・ループのキャリア発生器(NC
O)61の発振中心周波数fcを予め定めたステップ幅
の周波数Δf=700 Hzだけ変更する数値制御信号を形
成する(ステップ223)。そして、その数値制御信号
をキャリア発生器61に供給する(ステップ224)。
その後、符号発生器51の出力を再び、1周期スライド
させる数値制御信号を形成して、その制御信号をクロッ
ク発生器54に供給する(ステップ225)。
【0054】ステップ222での判別の結果、4秒経過
していなかったときには、未だ符号発生器51の出力の
1周期のスライドが終了していないことを意味するの
で、コスタス・ループのキャリア発生器61の発振中心
周波数fcはそのままとして、ステップ225に飛び、
符号発生器51の出力を、1周期スライドさせる数値制
御信号をクロック発生器54に供給し続ける。このステ
ップ225の後は、図3のステップ201に戻る(図7
参照)。
【0055】以上の相関サーチの結果、必ず、どこかで
相関ロックが検出される。
【0056】そして、相関が取れたことが図4のステッ
プ211で検出されると、前述したように、キャリア発
生器61を精細に制御するための、図6のループフィル
タ手段102のフローチャートに移る。このフローチャ
ートの動作、すなわち、相関ロック状態でのキャリア発
生器61の制御は、次のようにして行う。
【0057】すなわち、先ず、キャリア発生器61を前
記相関の取れた発振中心周波数fcに設定する。そし
て、このキャリア発生器61の制御の基準信号である誤
差信号である乗算手段101の出力を参照し、その乗算
出力が正(発振周波数は高い方にずれていることを示
す)のときには、キャリア発生器61の発振周波数を、
その時の中心周波数fcに対して所定周波数幅例えば30
Hzだけ低くする。逆に乗算出力が負(発振周波数は低
い方にずれていることを示す)のときには、キャリア発
生器61の発振周波数を、その時の中心周波数fcに対
して所定周波数幅例えば30Hzだけ低くする。この周波
数ずらしを、このフローチャートの動作を行う毎に、す
なわち1m秒毎に行う。そして、この周波数ずらしを、
例えば50m秒間行い、その50m秒間の乗算出力の正の回
数と、負の回数を計数し、両回数を比較する。これを1
つのカウンタで行うとすれば、乗算出力が正のときはア
ップカウント、乗算出力が負のときにはダウンカウント
すればよい。
【0058】もしも、その時のキャリア発生器61の発
振中心周波数fcが、受信信号のキャリアにロックして
いるとすれば、50m秒間の前記計数値は、「0」にな
り、一方、その発振中心周波数fcがロック周波数より
高いときには、前記計数値は正になり、また、その発振
中心周波数fcがロック周波数より低いときには、前記
計数値は負になる。したがって、50m秒間の前記計数値
が正のときには、キャリア発生器61の発振中心周波数
fcを所定ステップ幅、例えば1Hzだけ低くずらし
て、そのずらした発振中心周波数fcで同じ動作を行
う。そして、50m秒間の前記計数値が負のときには、発
振中心周波数fcを所定ステップ幅、例えば1Hzだけ
高くずらして、そのずらした発振中心周波数fcで同じ
動作を行う。以上の制御動作により、キャリア発生器6
1の発振中心周波数fcの受信信号のキャリアに対する
精細な追従制御を行う。
【0059】すなわち、図6においては、ローパスフィ
ルタ64及び65からのカウント値出力を互いに乗算
し、その乗算出力が負の値であるか否か判別する(ステ
ップ231)。その判別の結果、正であると判別された
ときには、コスタス・ループについてのカウント値COSC
NTを「1」だけアップカウントし(ステップ232)、
キャリア発生器61の発振周波数を、その時の中心周波
数fcに対して所定周波数幅例えば30Hzだけ低くする
数値制御信号を形成し(ステップ233)、これをキャ
リア発生器61に供給する(ステップ234)。また、
ステップ231での判別の結果、負であると判別された
ときには、カウント値COSCNTを「1」だけダウンカウン
トし(ステップ235)、キャリア発生器61の発振周
波数を、その時の中心周波数fcに対して前記所定周波
数幅すなわち30Hzだけ低くする数値制御信号を形成し
(ステップ236)、これをキャリア発生器61に供給
する(ステップ234)。
【0060】次に、第3のタイマC(初期値は50であ
る)の値を「1」減じる(ステップ237)。そして、
そのタイマCの値が「0」であるか否か判別する(ステ
ップ238)。この判別の結果、タイマCの値が「0」
でなければ、すなわち、発振中心周波数fcがセット又
は変更されてから未だ50m秒経過してしなければ、次の
図7のフローチャートに移る。
【0061】また、ステップ238での判別の結果、タ
イマCの値が「0」であると判別されたときには、つま
り発振中心周波数fcがセット又は変更されてから50m
秒経過したときには、カウント値COSCNTが「0」か否か
判別する(ステップ239)。そして、カウント値COSC
NTが「0」であれば、その発振中心周波数fcのままと
して、ステップ244に飛び、タイマCの値を初期値=
50にセットする。
【0062】一方、カウント値COSCNTが「0」でなけれ
ば、そのカウント値COSCNTが正であるか否か判別する
(ステップ240)。その判別の結果、正であると判別
したときには、キャリア発生器61の発振中心周波数f
cを1Hz下げる制御信号を形成し(ステップ24
1)、これをキャリア発生器61に出力する(ステップ
243)。また、ステップ240での判別の結果、負で
あると判別したときには、キャリア発生器61の発振中
心周波数fcを1Hz上げる制御信号を形成し(ステッ
プ242)、これをキャリア発生器61に出力する(ス
テップ243)。
【0063】その後、ステップ244に進んで、タイマ
Cの初期値セットを行った後、ステップ245に進ん
で、カウント値COSCNTの値を次の50m秒間の計数のため
に「0」にセットする。そして、次の図7のフローチャ
ートに移る。
【0064】図7のフローチャートは、減算手段109
及びループフィルタ手段110の部分の動作を示してい
る。この例の場合には、符号発生器51の制御は次のよ
うにして行う。
【0065】すなわち、相関出力である加算手段105
からのアーリデータEAとレートデータLAとの差DI
=EA−LAを求め、その差DIの値が正で、所定値を
越えているときには、すなわち、アーリ符号Meの方が
より相関が強いときには、符号発生器51の出力位相を
より進ませるように制御し、前記差DIの値が負のとき
で、所定値を越えているときには、すなわち、レート符
号Mdの方が相関が強いときには、符号発生器51の出
力を遅らせるように制御する。そして、差DIの値が
「0」を中心に所定範囲内である時は、そのままの状態
を保持するようにする。
【0066】図7の実際的な動作においては、この例の
場合、前記差DIとして、符号発生器51の制御に関す
るカウンタのカウント値PNCNT を考える。そして、前記
所定値をカウント値+PN及び−PNとし、図8に示す
ように、カウント値PNCNT は、カウント値+PNより大
きくなるときは常に+PNとなり、カウント値−PNよ
り小さくなるときは常に−PNとなるように設定してお
く。
【0067】以上の位相制御に加えて、符号発生器51
の出力符号のチップ速度(周波数)のチェックを、コス
タス・ループ60のキャリア発生器61の出力周波数に
基づいて行うようにする。これは、符号発生器51の駆
動回路であるクロック発生器54の出力周波数と、キャ
リア発生器61の周波数とは、所定の関係が成立してい
ることを利用する。すなわち、帰還ループ50がロック
すれば、コスタス・ループ60のキャリア発生器61の
発振すべき周波数を計算で求めることができる。逆に言
えば、コスタス・ループ60がロックしていれば、符号
発生器51の設定周波数をコスタス・ループ60のキャ
リア発生器61の分解能で求めることができる。つま
り、両者の周波数比は1:1500であるので、約15
00倍の精度で帰還ループ50の周波数制御をすること
ができることになる。
【0068】すなわち、図7のフローチャートにおいて
は、先ず、加算手段105の出力であるアーリデータE
AとレートデータLAとの差を求め、その差EA−LA
が負か否かを判別する(ステップ251)。その判別の
結果、前記差が正であれば、アーリ符号Meのときの相
関レベルの方が大きいので、カウント値PNCNT を「1」
だけアップカウントする(ステップ252)。そして、
そのカウント値PNCNTが、前記所定値+PNに等しいか
否か判別する(ステップ253)。そして、その判別の
結果に応じてクロック発生器54への制御出力値をX,
Y,Zの3種、用意しておく。
【0069】そして、ステップ253での判別の結果、
カウント値PNCNT =+PNであるときには、制御出力値
Xは、符号発生器51の出力位相をそのままの状態とす
る制御値Nowfとし、制御出力値Y,Zは、符号発生
器51の出力位相を進ませるようにするクロック発生器
54の制御値Fastとする(ステップ254)。
【0070】また、ステップ253での判別の結果、カ
ウント値PNCNT ≠PNであるときには、−PN<PNCNT
<+PNであるので、制御出力値Xは、符号発生器51
の出力位相を遅らせるようにするクロック発生器54の
制御値Slowとし、制御出力値Yは、そのままの状態
とする制御値Nowfとし,制御出力値Zは符号発生器
51の出力位相を進ませるようにするクロック発生器5
4の制御値Fastとする(ステップ255)。
【0071】また、ステップ251での判別の結果、差
DIが負であると判別されたときは、レート符号Mdの
ときの相関レベルの方が大きいので、カウント値PNCNT
を「1」だけダウンカウントする(ステップ256)。
そして、そのカウント値PNCNT が、前記所定値−PNに
等しいか否か判別する(ステップ257)。そして、ス
テップ257での判別の結果、カウント値PNCNT =−P
Nであるときには、制御出力値X,Yは、符号発生器5
1の出力位相を遅らせるようにするクロック発生器54
の制御値Slowとし、制御出力値Zは、符号発生器5
1の出力位相をそのままの状態とする制御値Nowfと
する(ステップ258)。また、ステップ257での判
別の結果、カウント値PNCNT ≠−PNであるときには、
−PN<PNCNT <+PNであるので、ステップ255に
進む。
【0072】次に、コスタス・ループ60のキャリア発
生器61の出力周波数を用いてループ50の符号発生器
51の出力周波数の計算をし、その出力周波数値に対す
るクロック発生器54の制御値を設定しておく(ステッ
プ258)。そして、その制御値と、現在の符号発生器
51に対するクロック発生器54の制御値とを比較し、
その差が所定範囲内にあるか否か判別する(ステップ2
60)。その判別の結果、前記差が所定範囲内であれ
ば、クロック発生器54に対しての制御値を前記制御値
Yとする(ステップ261)。つまり、−PN<PNCNT
<+PNであるときは、そのままの状態を保持し、PNCN
T =+PNであるときには、符号発生器51の出力位相
を進ませるようにする制御値Fastとし、カウント値
PNCNT =−PNであるときには、符号発生器51の出力
位相を遅らせるようにする制御値Slowとする。
【0073】また、ステップ260での判別の結果、前
記差が範囲外であれば、前記差が正であるか負であるか
により周波数が高いほうにずれているか否か判別する
(ステップ262)。その判別の結果、高いほうにずれ
ていれば、クロック発生器54に対しての制御値を前記
制御値Xとする(ステップ263)。つまり、−PN<
PNCNT <+PNであるとき、また、PNCNT =−PNであ
るときには、符号発生器51の出力位相を遅らせるよう
にする制御値Slowとする。また、PNCNT =+PNで
あるときには、符号発生器51の出力位相をそのままの
状態とする。
【0074】また、ステップ262での判別の結果、周
波数が低いほうにずれていると判別されたときには、ク
ロック発生器54に対しての制御値を前記制御値Zとす
る(ステップ264)。つまり、−PN<PNCNT <+P
Nであるときと、PNCNT =+PNであるときには、符号
発生器51の出力位相を進ませるようにする制御値Fa
stとする。また、PNCNT =−PNであるときには、符
号発生器51の出力位相をそのままの状態とする。
【0075】以上の図3〜図7のフローチャートが1m
秒ごとに繰り返されるものである。
【0076】なお、この発明は、GPS等の位置測定シ
ステムのみならず、スペクトラム拡散信号の受信装置の
全てに適用できる。
【0077】また、搬送波の変調方式は、前述の例のよ
うな直交位相変調に限られるものではなく、種々の変調
方式を使用できることはもちろんである。さらに、搬送
波には、この例の軌道パラメータデータのようなデータ
を重畳させる必要はなく、搬送波のみを伝送するもので
あってもよい。
【0078】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、デジタル高集積化と、ソフトウエア化によって構成
でき、低価格化、小形化、低消費電力化、高品質化を実
現することができる。
【0079】また、この発明によるコスタス・ループ制
御装置を用いた受信装置によれば、受信信号の疑似雑音
符号と受信装置の疑似雑音符号の発生器の出力との相関
をとるための帰還ループでは、中間周波信号を2値化し
て疑似雑音符号発生器の出力と乗算するので、従来のよ
うな平衡変調器を必要とせず、そのため、平衡変調器の
平衡性を保つための回路技術を要しない。
【0080】また、デジタル化した構成であるので、可
変周波数発振器はNCOが使用でき、従来のようなVC
Oを使用する必要がなく、VCOの線形性を維持するた
めの回路技術を要しないと言うメリットがある。
【0081】また、以上のようにデジタル構成であるの
で、前述したようなアナログ回路技術を必要とせずに、
安定な受信をすることができ、多チャンネル受信機に適
用したとき、チャンネル間の干渉とバラツキが無い。更
に、ソフトウエア化によって、ループフィルタで決めら
れる各種パラメータを容易に変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施の形態のブロック図である。
【図2】受信信号中の疑似雑音符号と、受信装置側の疑
似雑音符号との相関に応じたレベル出力を説明するため
の図である。
【図3】図1のマイクロコンピュータ100の一部の動
作のフローチャートである。
【図4】図1のマイクロコンピュータ100の一部の動
作のフローチャートである。
【図5】図1のマイクロコンピュータ100の一部の動
作のフローチャートである。
【図6】図1のマイクロコンピュータ100の一部の動
作のフローチャートである。
【図7】図1のマイクロコンピュータ100の一部の動
作のフローチャートである。
【図8】図7のフローチャートの動作原理を説明するた
めの図である。
【図9】従来のスペクトラム拡散信号受信装置の一例の
ブロック図である。
【符号の説明】
32…RF処理回路、33…基準発振器、35…2値化
回路、36…信号乗算回路、50…逆拡散のための帰還
ループ、51…受信装置側の疑似雑音符号を発生する符
号発生器、54…符号発生器51を駆動するためのクロ
ック発生器(NCO)、60…コスタス・ループ、61
…キャリア発生器(NCO)、62,63…信号乗算回
路、64,65…ローパスフィルタ、100…マイクロ
コンピュータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森永 英一郎 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入力信号と、数値制御型可変周波数発振器
    の出力から得られる互いに直交する位相の周波数信号と
    を乗算する第1及び第2の乗算回路と、 前記第1の乗算回路及び第2の乗算回路からの出力に基
    づいて前記数値制御型可変周波数発振器を制御する制御
    信号を生成する制御信号生成回路とからなるコスタス・
    ループの制御装置であって、 前記制御信号生成回路は、 前記第1及び第2の乗算回路の出力に基づく第1及び第
    2のデジタル・データを乗算する乗算機能と、その乗算
    結果の出力の正負に応じて極性が反転した信号を累積
    し、その累積した信号を前記数値制御型可変周波数発振
    器に出力する機能をマイクロコンピュータによって実現
    したことを特徴とするコスタス・ル−プ制御装置。
JP8148643A 1996-05-20 1996-05-20 コスタス・ル−プ制御装置 Pending JPH08321822A (ja)

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Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6157142A (ja) * 1984-07-23 1986-03-24 スタンダ−ド・エレクトリツク・ロ−レンツ・アクチエンゲゼルシヤフト バンドスプレツド信号用受信装置
JPH0214635A (ja) * 1988-06-30 1990-01-18 Mitsubishi Electric Corp スペクトル拡散通信用受信装置

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