JPH08320456A - 偏光方位回転装置 - Google Patents

偏光方位回転装置

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Publication number
JPH08320456A
JPH08320456A JP7212016A JP21201695A JPH08320456A JP H08320456 A JPH08320456 A JP H08320456A JP 7212016 A JP7212016 A JP 7212016A JP 21201695 A JP21201695 A JP 21201695A JP H08320456 A JPH08320456 A JP H08320456A
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JP
Japan
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light
wave plate
polarization
retardation
wavelength
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Application number
JP7212016A
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English (en)
Inventor
Jun Kawakami
潤 川上
Koichi Tsukihara
浩一 月原
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】2つの波長の光を同軸に含む光において、2つ
の波長の光の偏光方位をそれぞれ独立に任意の偏光方位
に回転させる偏光方位回転装置を提供する。 【構成】 第1の光に対して、リターデーション(2n
−1)πを、第2の光に対して、リターデーション(2
m−1)πを有する第1の波長板33と、第1の光に対
して、リターデーション(2p−1)πを、第2の光に
対して、リターデーション2qπを有する第2の波長板
37とを、光軸40上に順に備えた偏光方位回転装置。
但し、n,m,p,qは、整数である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、2つの波長の光の偏光
方位を独立に変化させることが必要な装置、例えば高精
度な変位計測を行うための光波干渉測定装置のSHG
(第2高調波発生)変換部等に用いられる偏光方位回転
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、波長の異なる2つの光からなる同
軸ビームの偏光方位を回転させるための手段としては、
それぞれの波長の光に対して、リターデーション(直交
する固有偏光方位間の位相差)πを有する波長板が用い
られていた。例えばフレネルロム1/2波長板等がその
例である。フレネルロム1/2波長板は、図7に示すよ
うに全反射におけるp偏光とs偏光の位相飛びを利用し
たもので、その位相飛びに波長依存性がほとんどないこ
とから、2つの波長の光それぞれに対して、πの位相飛
びを与えることができる。図8に示したように、フレネ
ルロム1/2波長板に入射した2つの波長の光偏光方位
101、102は、出射後、波長板の中性軸103に対
して対称な方位104、105に回転させられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、フレネ
ルロム1/2波長板は、2つの波長の光を、それぞれ、
中性軸103に対して対称な方位に回転させるため、図
8に示したように、2つの波長の光の偏光方位間のなす
角Δθは、波長板に入射前と出射後とで変化はない。よ
って、フレネルロム1/2波長板では、2つの波長の光
の偏光方位を、それぞれ独立に、任意の方向に回転させ
ることができないという欠点がある。
【0004】そこで、本発明は、2つの波長の光の偏光
方位を、独立に回転させることができる偏光方位回転装
置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するため
の、本発明の第1の態様によれば、第1および第2の光
に対して、リターデーション(2n−1)πを有する第
1の波長板と、第1の光に対して、リターデーション
(2m−1)πを、第2の光に対して、リターデーショ
ン2pπを有する第2の波長板とを、光軸上に順に備え
たことを特徴とする偏光方位回転装置が提供される。但
し、n,m,pは、整数である。
【0006】また、上記課題を達成するための、本発明
の第2の態様によれば、第1の光に対して、リターデー
ション(2n−1)π/2を、第2の光に対して、リタ
ーデーション(2m−1)πを有する第1の波長板と、
第1の光に対して、リターデーション(2p−1)π/
2を、第2の光に対して、リターデーション(2q−
1)πを有する第2の波長板と、第1の光に対して、リ
ターデーション(2r−1)πを、第2の光に対して、
リターデーション2sπを有する第3の波長板とを、光
軸上に順に備えたことを特徴とする偏光方位回転装置が
提供される。但し、n,m,p,q,r,sは、整数で
ある。
【0007】
【作用】本発明は、同軸の2つの波長の光の偏光方位を
独立に目的とする方位に回転させる。
【0008】複屈折を利用した波長板のリターデーショ
ンδは、λを光の波長、no を常光線屈折率、ne を異
常光線屈折率、dを波長板の厚さとしたとき、
【0009】
【数1】
【0010】で与えられる。
【0011】数1において、(ne−no)の波長依存性
は、小さい。例えば、水晶の場合、λ=400nm〜1
000nmで、(ne−no)の変化量は0.0008で
ある。したがって、ある波長板が、第1の光に対して、
リターデーションδ=(2n−1)π/2であり、1/
4波長板として作用するとき、その波長板は、第1の光
の1/2の波長を有する第2の光に対しては、リターデ
ーションδ≒(2m−1)πであり、1/2波長板とし
て作用する。但し、n,mは、整数である。
【0012】また、ある波長板が、第1の光に対して、
リターデーションδ=(2q−1)πであり、1/2波
長板として作用するとき、第2の光に対しては、リター
デーションδ≒2sπであり、1波長板として作用す
る。但し、q,sは、整数である。
【0013】一方、数1において、(ne−no)のわず
かな差を利用して、第1の光に対して、δ=(2t−
1)π/2、第2の光に対して、δ=(2u−1)π/
2となるdを定めることも可能である。但し、t,uは
整数で、t≠uである。このような厚さdをもつ波長板
は、第1、第2の光に対して、1/4波長板として作用
する。
【0014】また、数1において、(ne−no)のわず
かな差を利用して、第1の光に対して、δ=(2v−
1)π、第2の光に対して、δ=(2w−1)πとなる
dを定めることも可能である。このような厚さdをもつ
波長板は、第1、第2の光に対して、1/2波長板とし
て作用する。但し、v,wは、整数で、v≠wである。
【0015】さらに、フレネルロムのように、境界面で
の反射による位相飛びがp偏光とs偏光で異なることを
利用した波長板は、位相飛びの差の波長依存性が小さい
ため、第1、第2の光に対して、ほぼ等しいリターデー
ションを与える。よって、第1の光に対して、1/2波
長板として作用するときには、第2の光に対しても1/
2波長板として作用する。また、第1の光に対して、1
/4波長板として作用するときには、第2の光に対して
も、1/4波長板として作用する。
【0016】よって、これらの波長板によって、本発明
の第1、第2の態様の偏光方位回転装置を構成すること
により、以下のように、第1、第2の光を含む入射光の
偏光方位を回転させることができる。
【0017】まず、本発明の第1の態様の偏光方位回転
装置の場合には、第1の波長板の中性軸を、入射光に含
まれる第2の光の偏光方位を、目的とする偏光方位に回
転させる方位に設定する。また、第2の波長板の中性軸
を、第1の波長板を出射した光に含まれる第1の光の偏
光方位を、目的とする偏光方位に回転させる方位に設定
する。そして、第1の波長板、第2の波長板に、順に光
を入射させる。第1の波長板は、第1、第2の光に対し
て、1/2波長板として作用するため、第2の光の偏光
方位が、目的とする偏光方位に回転する。第1の光の偏
光方位も回転する。第2の波長板は、第1の光に対し
て、1/2波長板として作用し、第2の光に対して、1
波長板として作用するので、第1の波長板を出射した光
に含まれる第1の光の偏光方位は、目的とする偏光方位
に回転する。第2の光の偏光方位は、維持される。よっ
て、第1、第2の光の偏光方位をそれぞれ目的とする偏
光方位に回転させることができる。
【0018】また、第2の態様の偏光方位回転装置の場
合には、第1の波長板の中性軸を、第1の光の偏光方位
を円偏光にする方位に設定する。第2の波長板の中性軸
を、第1の波長板を出射した光に含まれる第2の光の偏
光方位を、目的とする偏光方位に回転させる方位に設定
する。第3の波長板の中性軸を、第2の波長板を出射し
た光に含まれる第1の光の偏光方位を、目的とする偏光
方位に回転させる方位に設定する。
【0019】そして、第1、第2の光を、第1、第2、
第3の波長板に順に入射させる。第1の波長板は、第1
の光に対しては1/4波長板として作用し、第2の波長
の光に対しては1/2波長板として作用するため、第1
の光は円偏光となり、第2の光は、直線偏光のまま偏光
方位が回転する。第2の波長板は、第1の光に対して
は、1/4波長板として作用し、第2の光に対しては1
/2波長板として作用するため、第1の波長板を出射し
た光に含まれる第1の光は、円偏光から直線偏光にな
り、第2の光の偏光方位は、目的とする偏光方位に回転
する。また、第3の波長板は、第1の光に対しては、1
/2波長板として作用し、第2の光に対しては1波長板
として作用するため、第2の波長板を出射した光に含ま
れる第2の光の偏光方位は、目的とする偏光方位のまま
維持され、第1の光の偏光方位が目的とする偏光方位に
回転する。したがって、第1、第2の光の偏光方位を、
それぞれ目的とする偏光方位に回転させることができ
る。
【0020】
【実施例】本発明の一実施例について、図面を用いて説
明する。
【0021】まず、本発明の第1の実施例の偏光方位回
転装置について、図1、図2、図9(a)、(b)を用
いて説明する。
【0022】第1の実施例の偏光方位回転装置は、図9
(a)、(b)に示すように、フレネルロム1/2波長
板(以下、フレネルロムと称す)33と、水晶の複屈折
性を利用した波長板37とを、光を入射させる側から順
に、光軸40上に配置した構成である。フレネルロム3
3は、筒体42内に固定されている。筒体42の外側面
には、ハンドル43が取り付けられている。また、波長
板37は、円盤状であり、側面にハンドル44が取り付
けられている。
【0023】筒体42と、波長板37とは、内部が空間
になっている円柱状の筐体41内に配置されている。ハ
ンドル43、44は、筐体41の側面に円周方向に設け
られたスリット45、46から外部に突出している。ま
た、筐体41には、入射光および出射光を通過させるた
めの窓47、48が設けられている。ハンドル43、4
4をスリット45、46に沿って移動させると、筒体4
2の側面および波長板37の側面は、筐体41の内側面
上を摺動し、フレネルロム33および波長板37が回転
する。これにより、フレネルロム33の中性軸32およ
び波長板37の中性軸36を任意の角度に向けることが
できる。
【0024】フレネルロム33は、図7に示したよう
に、境界面での全反射におけるp偏光の位相飛びとs偏
光の位相飛びの差が1/4πとなることを利用したもの
で、4回の全反射によって、πの位相飛びの差を与える
ことができる。その位相飛びの差に波長依存性がほとん
どないことから、2つの波長の光それぞれに対して、π
の位相飛びの差を与えることができる。
【0025】また、波長板37は、水晶の複屈折を利用
したものである。複屈折を利用した波長板において、常
光線についての屈折率noと、異常光線についての屈折
率neとの差(ne−no)は、波長依存性が小さい。し
たがって、数1において、2つの波長λ1、λ2(但し、
λ2=1/2λ1)についての、{ne(λ1)−n
o(λ1)}・dと、{ne(λ2)−no(λ2)}・dと
は、ほぼ等しい。本実施例では、波長板37の厚さd
を、波長λ1の光に対してδ=(2n−1)π(但し、
nは整数である)となるように形成しているので、波長
λ2(=1/2λ1)の光に対しては、δ=2mπ (但
し、mは整数である)となる。よって、波長板37は、
波長λ1の光に対しては、1/2波長板として作用し、
波長λ2に光に対しては、1波長板として作用する。
【0026】つぎに、第1の実施例の偏光方向回転装置
を用いて、波長λ1、λ2の2つの光の偏光方向を、それ
ぞれ任意の方向に回転させるための動作について説明す
る。
【0027】一例として、図1、図2(a)、(b)を
用いて、x軸に平行な偏光方位のλ1の光30とλ2の光
31とを、この偏光方向回転装置に入射し、光30をx
軸から+135°の偏光方位の光38に、光31をx軸
から+45°の偏光方位の光39に、それぞれ回転させ
て出射させる場合について説明する。但し、本実施例の
偏光方位回転装置で、回転可能な偏光方位は、この方位
に限られるものではなく、任意の偏光方位の波長λ1
λ2の入射光を、それぞれ独立に回転させて、任意の偏
光方位の出射光を得ることができる。
【0028】まず、偏光方向回転装置のハンドル43を
スリット45に沿って移動させて、フレネルロム33
を、波長λ2の光31の偏光方位を目的の方位に回転さ
せるように設定する。具体的には、ここでは、波長λ2
の光31の偏光方位を+45°の方位に回転させるの
で、フレネルロム33の中性軸32を、x軸から22.
5°の角度に設定する。
【0029】つぎに、上述のように設定されたフレネル
ロム33を通過した、波長λ1の光34の偏光方位を、
目的とする偏光方位に回転させるように、波長板37を
設定する。この設定は、偏光方向回転装置のハンドル4
4をスリット46に沿って移動させることにより行う。
具体的には、フレネルロム33を通過した波長λ1の光
34の偏光方位は、+45°の方位に回転しているの
で、これを目的とする偏光方位+135°に回転させる
ために、波長板37の中性軸36をy軸方向に設定す
る。
【0030】同軸の2つの波長の光30,31は、上述
のように、x軸に対して互いに平行な偏光方位を有して
いる。この光30、31が、窓47から、本実施例の偏
光方位回転装置に入射すると、まず、中性軸32がx軸
に対して22.5°をなすフレネルロム33に入射し、
図2(b)のように、λ1,λ2の光30、31は、x軸
に対して45°の偏光方位をなす直線偏光34,35に
なる。次に、フレネルロム33を出射した2波長光3
4,35は、中性軸36がy軸と平行な波長板37に入
射する。波長板37は、複屈折性を利用した波長板であ
るので、波長λ1の光に対して1/2波長板として作用
するが、波長λ2(=1/2λ1)の光に対しては、λ板
として作用する。よって、波長板37を通過する際、波
長λ2光の偏光方位(45°)は維持されたまま、波長
λ1の光の偏光方位が90°回転し、偏光方位が135
°となる(図2(a))。従って、λ1の光の偏光方位
は、λ2の光の偏光方位と直交する。これによって、目
的とする偏光方位45°の波長λ2の光39と、偏光方
位135°の波長λ1の光38とが得られる。
【0031】第1の実施例において、フレネルロム33
の代わりに、複屈折を利用した波長板であって、波長λ
1の光に対してリターデーション(2n−1)π、波長
λ2の光に対してリターデーション(2m−1)πを与
える波長板を用いることが可能である。但し、n,m
は、整数である。このような波長板は、複屈折の(ne
−no)のわずかな差を利用して、数1において、波長
λ1の光に対して、δ=(2n−1)π、波長λ2の光に
対して、δ=(2m−1)πとなるような厚さdを有す
る波長板である。このような厚さdをもつ波長板は、波
長λ1、波長λ2の光に対して、1/2波長板として機能
する。したがって、第1の実施例において、フレネルロ
ム33の代わりに、このような波長板を用いることがで
きる。
【0032】また、第1の実施例において、波長板37
は、リターデーションの符号が正負いずれであってもよ
い。
【0033】つぎに、本発明の第2の実施例の偏光方位
回転装置について、図3、図4(a)、(b)、図10
(a)、(b)を用いて説明する。
【0034】第2の実施例の偏光方位回転装置は、図1
0(a)、(b)に示すように、波長板1と、波長板2
と、波長板3とを、光を入射させる側から順に、光軸5
9上に配置した構成である。波長板1には、ハンドル5
0が取り付けられ、波長板2には、ハンドル51が取り
付けられ、波長板3には、ハンドル52が取り付けられ
ている。
【0035】波長板1と、波長板2と、波長板3とは、
内部が空間になっている円柱状の筐体58内に配置され
ている。ハンドル50、51、52は、筐体58の側面
に円周方向に設けられたスリット53、54、55から
外部に突出している。また、筐体58には、入射光およ
び出射光を通過させるための窓56、57が設けられて
いる。ハンドル50、51、52をスリット53、5
4、55に沿って移動させると、波長板1、波長板2、
波長板3の中性軸4、5、6をそれぞれ任意の角度に向
けることができる。
【0036】波長板1、波長板2、および、波長板3
は、水晶の複屈折を利用したものである。第1の実施例
で述べたように、複屈折を利用した波長板は、常光線に
ついての屈折率noと、異常光線についての屈折率ne
の差(ne−no)は、波長依存性が小さく、数1におい
て、2つの波長λ1、λ2(但し、λ2=1/2λ1)につ
いての、{ne(λ1)−no(λ1)}・dと、{n
e(λ2)−no(λ2)}・dとは、ほぼ等しい。本実施
例では、波長板1、波長板2、および、波長板3の厚さ
dを、波長λ1の光に対して、それぞれδ=(2n−
1)π/2(すなわち、1/4波長板)、δ=(2p−
1)π/2(すなわち、1/4波長板)、および、δ=
2(r−1)π(すなわち、1/2波長板)となるよう
に形成しているので、波長λ2(=1/2λ1)の光に対
しては、それぞれ、δ=(2m−1)π(すなわち、1
/2波長板)、δ=(2q−1)π(すなわち、1/2
波長板)、δ=2sπ(すなわち、λ板)となる。但
し、n,m,p,q,r,sは、整数である。
【0037】つぎに、第2の実施例の偏光方向回転装置
を用いて、波長λ1、λ2の2つの光の偏光方向を、それ
ぞれ任意の方向に回転させるための動作について説明す
る。一例として、図3、図4(a)、(b)のように、
x軸に平行な偏光方位のλ1の光7とλ2(=1/2
λ1)の光8とを、この偏光方向回転装置に入射し、光
8をx軸から+135°の偏光方位の光14に、光7を
x軸から+45°の偏光方位の光13に、それぞれ回転
させて出射させる場合について説明する。但し、本実施
例の偏光方位回転装置で、回転可能な偏光方位は、この
方位に限られるものではなく、任意の偏光方位の波長λ
1、λ2の入射光を、それぞれ独立に回転させて、任意の
偏光方位の出射光を得ることができる。
【0038】まず、偏光方向回転装置のハンドル50を
スリット53に沿って移動させて、波長板1を、波長λ
1の光7の偏光方位を、円偏光にするように設定する。
具体的には、ここでは、波長λ1の光7がx軸に平行な
偏光方位であるので、波長板1の中性軸4を、x軸から
45°の角度に設定する。
【0039】つぎに、上述のように設定された波長板1
を通過した、波長λ2の光10の偏光方位を、目的とす
る偏光方位に回転させるように、波長板2を設定する。
この設定は、偏光方向回転装置のハンドル51をスリッ
ト54に沿って移動させることにより行う。具体的に
は、波長板1は、波長λ2の光に対して1/2波長板と
して作用するため、波長板1を通過した波長λ2の光1
0の偏光方位は、y軸の方向に回転しているので、これ
を目的とする偏光方位+135°に回転させる必要があ
る。ここで、波長板2は、波長λ2の光に対しては、上
述したように、1/2波長板として作用するので、波長
板2の中性軸5を112.5°の方向に設定する。
【0040】さらに、上述のように設定された波長板2
を通過した、波長λ1の光11の偏光方位を、目的とす
る偏光方位に回転させるように、波長板3を設定する。
この設定は、偏光方向回転装置のハンドル52をスリッ
ト55に沿って移動させることにより行う。具体的に
は、波長板2を通過した波長λ1の光11の偏光方位
は、x軸から157.5°の方向に回転しているので、
これを目的とする偏光方位45°に回転させる必要があ
る。よって、波長板3の中性軸6をx軸から11.25
°の方向に設定する。
【0041】波長λ1の光7、9、11、13の偏光方
位を図4(a)を用いて、波長λ2の光8、10、1
2、14の偏光方位を図4(b)を用いて、以下説明す
る。同軸の2つの波長のビーム7,8は、x軸に対して
互いに平行な偏光方位を有している。この光7、8が、
窓56から、本実施例の偏光方位回転装置に入射する
と、まず、中性軸4がx軸に対して45°をなす波長板
1に入射する。波長板1は、波長λ1の光に対しては、
1/4波長板として作用するが、波長λ2の光に対して
は、1/2波長板として作用するため、波長λ1の光7
は、円偏光9になり、波長λ2の光8は90°回転しy
軸に平行な直線偏光10となる。
【0042】次に、波長板1を出射した2つの波長の光
9,10は、中性軸5が112.5°をなす波長板2に
入射する。波長板2は、波長λ1の光に対しては、1/
4波長板として作用するが、波長λ2の光に対しては、
1/2波長板として作用するので、波長λ2の直線偏光
10は、135°をなす直線偏光12になり、波長λ1
の円偏光9は、中性軸5に対して45°をなす(x軸に
対して157.5°をなす)直線偏光11になる。
【0043】さらに、波長板2を出射した2つの波長の
光11,12は、中性軸6がx軸に対して11.25°
をなす波長板3に入射する。ここで、波長板3は、波長
λ1の光に対しては、1/2波長板として作用するが、
波長λ2の光に対しては、λ板として作用するので、波
長λ2の光12の偏光方位は維持されたまま、波長λ1
11の偏光方位がx軸に対して45°となる。以上よ
り、互いに平行な偏光方位を有する2つの波長の光(λ
1=2λ2)7,8は、目的とする、偏光方位が45°回
転しかつ互いに直交した2波長光13,14となる。
【0044】上述の図3に示した実施例は、波長板1、
2、3のリタデーションの値の符号が、順に、正、負、
正であるが、本実施例は、この符号の組合せに限定され
るものではない。すなわち、3枚の波長板1、2、3の
リターデーションの値の絶対値が、それぞれ、図3の実
施例の波長板1、2、3と等しいければ、リターデーシ
ョンの値の符号は、正負いずれであってもよい。3枚の
波長板のリターデーションの符号の組合せが図3の実施
例と異なる場合においても、各波長板の中性軸の設定方
法は、図3の実施例と同様に、波長λ1、λ2の光の入射
時の偏光方位と、目的とする偏光方向とに基づいて定め
る。
【0045】ここで、上述の図3の実施例の波長板1、
2、3とリターデーションの絶対値が同じであるが、リ
ターデーションの符号が、それぞれ、正、正、正の組合
せの偏光方位回転装置を用いて、互いに直交する偏光方
位を有する2つの波長光(λ1=2λ2)を、それぞれ+
45°、−45°回転させて平行にする場合について、
図5、図6を用いて説明する。
【0046】同軸の2つの波長の直線偏光21,22
は、x軸に対して、それぞれ、45°、135°の角を
なし、互いに直交する偏光方位を有している。まず、波
長板1の中性軸4を、波長λ1の光21を円偏光23に
する角度0°(x軸方向)に設定する。また、波長板2
の中性軸5を、波長板1を出射した波長λ2の光24
を、目的とする偏光方位の光26に回転させる角度6
7.5°に設定する。さらに、波長板3の中性軸6を、
波長板2を出射した波長λ1の光25を目的とする偏光
方位の光27に回転させるための角度56.25°に設
定する。
【0047】波長λ1の光21と、波長λ2の光22と
は、中性軸4がx軸に平行な波長板1に入射し、波長λ
1の光21は円偏光23になり(図6(a))、波長λ2
の光22は90°回転し、x軸に対して45°をなす直
線偏光24となる(図6(b))。次に、波長板1を出
射した2つの波長の光23,24は、中性軸5が、6
7.5°をなす波長板2に入射し、λ2光24は、y軸
と平行な直線偏光26になり、λ1光23は中性軸5に
対して45°をなす(x軸に対して22.5°をなす)
直線偏光25になる。さらに波長板2を出射した2つの
波長の光25,26は、中性軸6が56.25°をなす
波長板3に入射し、波長λ2の光26の偏光方位は、維
持されたまま、波長λ1の光25の偏光方位が、y軸に
対して平行となる。
【0048】以上より、互いに直交する偏光方位を有す
る2つの波長の光(λ1=2λ2)21,22は、偏光方
位が45°回転し、かつ、平行な2つの波長の光27,
28となる。
【0049】このように、本発明の第1、第2の実施例
の偏光方位回転装置を用いることにより、2つの波長λ
1、λ2の光(λ1=2λ2)の偏光方位をそれぞれ独立に
回転させることができる。
【0050】つぎに、本発明の第3の実施例として、上
述の第1または第2の実施例の偏光方位回転装置を光路
中に備えた光波干渉測定装置について説明する。
【0051】まず、第3の実施例の光波干渉測定装置の
構成について、図11を用いて説明する。図11の光波
干渉測定装置は、ホモダイン干渉方式で、空気の屈折率
変動のモニタを行うものである。
【0052】光軸201上には、光源301、ビームス
プリッタ202、光結合素子325、偏光ビームスプリ
ッタ303、変位を測定すべき移動鏡307、光分離素
子328、偏光子309、光電変換素子310が順に配
置されている。偏光ビームスプリッタ303で反射され
る光の光軸203には、固定鏡306が配置されてい
る。また、ビームスプリッタ202で反射される光の光
軸250には、偏光子312と、光電変換素子313と
が配置されている。光源301は、周波数ω1の光30
5と、周波数ω1′の光304とを含む光302を出射
する。具体的には、光源301は、He−Neレーザで
あり、光305は、波長633nmである。光305と
光304とは、互いに周波数がわずかに異なり(ω1
=ω1+Δω)、偏光方位が互いに直交している。光電
変換素子310および光電変換素子313は、位相計3
14に接続されている。これらは、周波数ω1の光で移
動鏡307の変位D(ω1)を測長するための光学系を
構成している。
【0053】また、光軸204上には、光源320、第
2高調波発生素子(以下SHG素子と称す)322が配
置されている。光軸204は、光結合素子325によ
り、光軸201と結合している。光源320は、周波数
ω2の光321を出射する。
【0054】SHG素子322は、光321の一部を周
波数ω3=2ω2の光324に変換する。具体的には、光
源320は、波長1064nmの光を出射するYAGレ
ーザである。SHG素子322は、非線形光学材料KT
iOPO4により構成されている。また、光分離素子3
28により、光軸201から分離する光軸205には、
偏光ビームスプリッタ331、偏光方位回転装置40
1、SHG素子335、光電変換素子339が配置され
ている。また、偏光ビームスプリッタ331によって光
軸205から分離する光軸206には、偏光方位回転装
置402、SHG素子334、光電変換素子338が配
置されている。
【0055】偏光方位回転装置401、402は、第1
の実施例および第2の実施例で示した偏光方位回転装置
のうちのいずれかの構成である。SHG素子334、3
35は、SHG素子322と同じ非線形光学材料KTi
OPO4で形成されている。
【0056】光電変換素子338、339は、位相計3
42に接続されている。これらは、偏光ビームスプリッ
タ303、固定鏡306、移動鏡307とともに、周波
数ω3の光で測長した移動鏡307の変位D(ω3)と、
周波数ω2の光で測長した移動鏡307の変位D(ω2
との差を求めるための光学系を構成している。この光学
系は、ホモダイン干渉方式でD(ω3)−D(ω2)を求
めることにより、空気の屈折率変動をモニタするもので
ある。
【0057】この装置によって、空気の屈折率変動の影
響を除いて、移動鏡307の真の変位Dを測定する動作
について説明する。
【0058】まず、光源301より出射される周波数が
わずかに異なり偏光方位が互いに直交する光304、3
05を含む光302は、偏光ビームスプリッタ303に
入射し、参照光となる光(ω1′)304と、測定光と
なる光(ω1)305とに分離される。参照光304
は、固定鏡306で反射されたのち、再び偏光ビームス
プリッタ303に入射する。他方、測定光305は、測
定対象である移動鏡307で反射されたのち、再び偏光
ビームスプリッタ303に戻り、参照光304と同軸で
偏光ビームスプリッタ303から出射する。
【0059】偏光ビームスプリッタ303から出射され
た、参照光304と測定光305とを含む光308は、
偏光子309を通過する。偏光子309を通過すること
により、参照光304と測定光305とが干渉する。こ
の干渉縞の明暗は、光電変換素子310により電気信号
に変換される。光電変換素子310で変換された干渉ビ
ート信号(周波数Δω)311、および、予め光源直後
で受光することによって得られた参照信号315は、位
相計314に入力され、ヘテロダイン検波法により、参
照信号315の位相に対する干渉ビート信号311の位
相の変化αが測定される。よく知られているように、こ
の位相変化αと、周波数ω1との演算により、移動鏡3
07の変位D(ω1)が求められる。
【0060】他方、光源320から出射された周波数ω
2の光321は、SHG(第2高調波発生)素子322
に入射し、周波数ω3(=2ω2)のSHG光324を生
じる。光321と光324とは、上述した測定光305
ならびに参照光304と、偏光方向が45度の角度をな
す直線偏光である。SHG素子322を透過した周波数
ω2の光321、周波数ω3の光324の2つの波長の光
は、光結合素子325により、上述の測長光302と結
合され、偏光ビームスプリッタ303に入射する。偏光
ビームスプリッタ303に入射した2つの波長の光32
1、324は、参照光304と同じ偏光方向の参照光3
26と、測定光305と同じ偏光方向の測定光327に
分離される。参照光326および測定光327は、それ
ぞれ、周波数ω2の光321と周波数ω3の光324とを
含んでいる。そして、参照光326は、固定鏡306で
反射され、測定光327は、移動鏡307で反射された
後、偏光ビームスプリッタ303から同軸で出射する。
【0061】偏光ビームスプリッタ303から出射した
2つの波長を含む光は、光分離素子328で、測長光3
08と分離される。さらに、偏光ビームスプリッタ33
1で、参照光路を通った2つの波長を含む光326と、
測定光路を通った2つの波長を含む光327とが分離さ
れる。
【0062】偏光方位回転装置402は、参照光326
に含まれる周波数ω2の光321の偏光方位を、予め定
めた偏光方位に回転させる。この予め定めた偏光方位と
は、SHG素子334のKTiOPO4結晶の位相整合
条件によって決まる偏光方位であり、本実施例では、K
TiOPO4結晶の異常方向に対して、45°付近の偏
光方位に回転させる。また、周波数ω3の光324の偏
光方位を、SHG素子334のKTiOPO4結晶の異
常方向に回転させる。偏光方位を回転させるための偏光
方位回転装置402の設定方法については、第1、およ
び、第2の実施例で詳しく述べた通りである。
【0063】また、偏光方位回転装置401も同様に、
測定光327に含まれる周波数ω2の光321の偏光方
位を、予め定めた偏光方位に回転させる。この予め定め
た偏光方位とは、SHG素子335のKTiOPO4
晶の位相整合条件によって決まる偏光方位であり、本実
施例では、KTiOPO4結晶の異常方向に対して、4
5°付近の偏光方位に回転させる。また、周波数ω3
光324の偏光方位を、SHG素子335のKTiOP
4結晶の異常方向に回転させる。
【0064】SHG素子334、335のKTiOPO
4結晶は、前述の位相整合条件にから定めた偏光方位
(異常方向に対して、45°付近)に周波数ω2の光が
入射すると、効率よく第2高調波を発生し、結晶の異常
方向に平行な直線偏光で出射する性質を有する。また、
KTiOPO4結晶は、結晶の異常方向に入射した周波
数ω3の光を、そのまま結晶の異常方向で出射する。
【0065】よって、SHG素子334,335では、
周波数の小さいω2光321の第2高調波が発生し、周
波数ω3(=2ω2)の光330をそれぞれ生じる。周波
数ω3の光330は、SHG素子334、335を通過
した周波数の大きいω3光324と、同じ偏光方位(K
TiOPO4結晶の異常方向)であるため、両者は干渉
する。その干渉光336,337を光電変換素子33
8,339でそれぞれ受光する。参照光路を通った2つ
の波長を含む光の干渉光336による干渉信号340
と、測定光路を通った2つの波長を含む光の干渉光33
7による干渉信号341は、位相計342に入力され、
干渉信号340の位相に対する干渉信号341の位相変
化を測定することにより位相差βが検出される。この位
相差βと、周波数ω3との演算により、D(ω3)−D
(ω2)が求まる。
【0066】さらに、前記光波干渉測定装置の位相計3
14の出力と、前記位相計342の出力とは、演算器3
43に入り、空気の屈折率変動を補正する演算
【0067】
【数2】
【0068】が行われ、真の変位Dが求まる。但し、F
(ω1)/(F(ω3)−F(ω2))は、予め計算によ
りもとめた定数である。
【0069】このように、第3の実施例の光波干渉測定
装置では、3つの周波数ω1、ω2、ω3の光を用いて、
測定対象の変位D(ω1)、{D(ω3)−D(ω2)}
を測定することにより、数2を用いて、屈折率変動を補
正した真の変位を検出することができる。
【0070】上述の第3の実施例では、SHG素子33
4、335の前に、第1、第2の実施例の偏光方位回転
装置を配置しているため、SHG素子334、335の
第2高調波の変換効率が高い偏光方位に、周波数ω2
321を入射させることができる。また、SHG素子3
34、335が周波数ω3の光324を透過し、しか
も、周波数ω2光321の第2高調波の出射される偏光
方位に、周波数ω3の光324を入射させることができ
る。よって、強度の大きい第2高調波(光330)を得
ることができるとともに、この第2高調波(光330)
と光324との偏光方位が一致しているため、強度の大
きい干渉光を得ることができる。したがって、精度よく
D(ω3)−D(ω2)を求めることができる。
【0071】第3の実施例の構成においては、偏光方位
回転装置401、402の筐体を取外して、波長板を光
軸上に配置するようにすることも可能である。
【0072】また、第3の実施例では、ホモダイン干渉
を利用してD(ω3)−D(ω2)を求めたが、ヘテロダ
イン干渉を利用する構成に変更することもできる。具体
的には、図11において、SHG素子322と光結合素
子325の間の光路を分岐して、周波数をわずかにシフ
トさせるための音響光学素子を配置する。この音響光学
素子により、周波数ω2の光321、および、周波数ω3
の光324のうちの少なくともいずれか一方の周波数を
わずかにシフトさせ、再び光軸204の光路に戻す。こ
のような構成にして、ヘテロダイン干渉を利用すると、
光源320の出力の変動による誤差の影響を受けにく
く、正確に位相差を検出することができる。従って、補
正のためのD(ω3)−D(ω2)を正確に検出できるた
め、真の変位Dの検出精度を向上させることができる。
【0073】つぎに、本発明の第4の実施例として、第
1、第2の実施例の偏光方位回転装置を備えた屈折率変
動モニタについて、図12を用いて説明する。
【0074】まず、第4の実施例の屈折率変動モニタの
構成について説明する。
【0075】本実施例の屈折率変動モニタは、空気等の
気体や液体が満たされた空間の屈折率の変動を測定する
ための装置である。そのために、屈折率変動を測定すべ
き空間内の光軸221に、光源211、SHG素子21
2、光分離素子214、光結合素子215、移動鏡21
6、偏光方位回転装置501、SHG素子217、光電
変換素子218を配置する。また、光分離素子214に
より反射した光の光軸222には、ミラー223、周波
数シフタ213、ミラー224を配置する。
【0076】偏光方位回転装置501としては、第1、
および、第2の実施例の偏光方位回転装置のうちのいず
れかを用いる。
【0077】このような構造により、光源211から出
射された波長λ1の光(基本波)の一部を、SHG素子
212によって、波長λ2(λ2=1/2・λ1:第2高
調波)に変換する。波長λ2の光は、光分離素子214
によって反射される。周波数シフタ213は、波長λ2
を一定の値だけシフトさせる。これにより、波長λ2
の光が得られる。この波長λ1の光とλ2’の光とを、光
結合素子215によって同軸に重ねあわせて、屈折率変
動を測定すべき空間内に進行させ、一定の変位で移動す
る移動鏡216によって反射させて、さらに、屈折率変
動を測定すべき空間内に進行させる。そして、偏光方位
回転装置501によって、偏光方位を回転させてから、
SHG素子217に入射させ、波長λ1の光を波長λ
2(λ2=1/2・λ1)に変換する。波長λ2’の光は、
SHG素子217を透過し、波長λ2の光と、波長λ2
の光とが干渉し、干渉縞の間隔を光電変換素子218に
より検出することにより、位相差がヘテロダイン検出さ
れる。
【0078】これにより、第3の実施例と同様に、光電
変換素子218で検出される位相差により、移動鏡21
6の変位を2つの光の測定した場合の両者の差に相当す
る{D(λ2’)−D(λ1)}が得られる。(但し、c
=(ω/(2π))λである。)第3の実施例で説明し
たように、D(λ2’)−D(λ1)は、空気の屈折率変
動を情報を含んだ値である。したがって、移動鏡216
を、一定の変位で移動させることにより、空気の屈折率
変動を相対的に検出することができる。
【0079】偏光方位回転装置501は、波長λ1の光
の偏光方位を、予め定めた偏光方位に回転させる。この
予め定めた偏光方位とは、SHG素子217のKTiO
PO4結晶の位相整合条件によって決まる偏光方位であ
り、本実施例では、KTiOPO4結晶の異常方向に対
して、45°付近の偏光方位に回転させる。また、波長
λ2’の光の偏光方位を、KTiOPO4結晶の異常方向
に回転させる。偏光方位を回転させるための偏光方位回
転装置501の設定方法については、第1、および、第
2の実施例で詳しく述べた通りである。
【0080】本実施例では、SHG素子217の前に、
第1、第2の実施例の偏光方位回転装置を配置している
ため、SHG素子217の第2高調波の変換効率が高い
偏光方位に、波長λ1の光を入射させることができる。
また、SHG素子217が波長λ2’の光を透過し、し
かも、波長λ1の第2高調波の出射される偏光方位に、
波長λ2’の光を入射させることができる。よって、強
度の大きい第2高調波を得ることができるとともに、こ
の第2高調波と波長λ2’の光との偏光方位が一致して
いるため、強度の大きい干渉光を得ることができる。し
たがって、精度よく屈折率変動をモニタすることができ
る。
【0081】また、第4の実施例において、偏光方位回
転装置501を配置する場所は、SHG素子217のす
ぐ前に限らず、移動鏡216と光結合素子215との間
であってよい。
【0082】上述の各実施例で述べたように、本発明の
第1、第2の実施例の偏光方位回転装置を用いることに
より、2つの波長の光の偏光方位をそれぞれ異なる方位
に回転させることが可能である。また、この偏光方位回
転装置を第3、第4の実施例のように、SHG素子を備
えた干渉光学装置に搭載することにより、強度の大きな
第2高調波が得られるとともに、強度の大きな干渉光が
得られる。
【0083】
【発明の効果】上述のように、本発明によれば、2つの
波長の光の偏光方位をそれぞれ独立に任意の偏光方位に
回転させることのできる偏光方位回転装置が提供され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の偏光方位回転装置の構
成を示す説明図。
【図2】(a)、(b)本発明の第1の実施例の偏光方
位回転装置における偏光方位を示す説明図。
【図3】本発明の第2の実施例の偏光方位回転装置の構
成を示す説明図。
【図4】(a)、(b)本発明の第2の実施例の偏光方
位回転装置における偏光方位を示す説明図。
【図5】本発明の第2の実施例の偏光方位回転装置の別
の使い方を示す説明図。
【図6】(a)、(b)図5の使い方をした場合の偏光
方位回転装置における偏光方位を示す説明図。
【図7】フレネルロム1/2波長板の光路を示す説明
図。
【図8】フレネルロム1/2波長板を通過前後の光の偏
光方位を示す説明図。
【図9】第1の実施例の偏光方位回転装置の全体の構成
を示す(a)斜視図、(b)切欠き斜視図。
【図10】第2の実施例の偏光方位回転装置の全体の構
成を示す(a)斜視図、(b)切欠き斜視図。
【図11】本発明の第3の実施例の光波干渉測定装置の
構成を示す説明図。
【図12】本発明の第4の実施例の屈折率変動モニタの
構成を示す説明図。
【符号の説明】
1、2、3、37…複屈折を利用した波長板、33…フ
レネルロム、41…筐体。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1の光に対して、リターデーション(2
    n−1)πを、第2の光に対して、リターデーション
    (2m−1)πを有する第1の波長板と、 第1の光に対して、リターデーション(2p−1)π
    を、第2の光に対して、リターデーション2qπを有す
    る第2の波長板とを、 光軸上に順に備えたことを特徴とする偏光方位回転装
    置。但し、n,m,p,qは、整数である。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記第1の波長板に、
    前記第1および第2の光を照射するための入射窓と、 前記第1の波長板の中性軸、および、前記第2の波長板
    の中性軸をそれぞれ任意の方位に向けるための手段と、 前記第2の波長板を通過した光を出射させるための出射
    窓とを有することを特徴とする偏光方位回転装置。
  3. 【請求項3】第1の光に対して、リターデーション(2
    n−1)π/2を、第2の光に対して、リターデーショ
    ン(2m−1)πを有する第1の波長板と、 第1の光に対して、リターデーション(2p−1)π/
    2を、第2の光に対して、リターデーション(2q−
    1)πを有する第2の波長板と、 第1の光に対して、リターデーション(2r−1)π
    を、第2の光に対して、リターデーション2sπを有す
    る第3の波長板とを、 光軸上に順に備えたことを特徴とする偏光方位回転装
    置。但し、n,m,p,q,r,sは、整数である。
  4. 【請求項4】請求項2において、前記第1の波長板に、
    前記第1および第2の光を照射するための入射窓と、 前記第1の波長板の中性軸、第2の波長板の中性軸、お
    よび、第3の波長板の中性軸をそれぞれ任意の方位に向
    けるための手段と、 前記第3の波長板を通過した光を出射させるための出射
    窓とを有することを特徴とする偏光方位回転装置。
  5. 【請求項5】第1の光に対して、リターデーション(2
    n−1)πを、第2の光に対して、リターデーション
    (2m−1)πを有する第1の波長板と、 第1の光に対して、リターデーション(2p−1)π
    を、第2の光に対して、リターデーション2qπを有す
    る第2の波長板とを用いて、 前記第1および第2の光を含む光の、前記第1および第
    2の光の偏光方位を、それぞれ、任意の目的とする偏光
    方位に回転させる方法であって、 前記光に含まれる第2の光の偏光方位を、目的とする偏
    光方位に回転させる方位に中性軸が設定された前記第1
    の波長板に、前記光を入射させ、 第1の波長板を出射した光に含まれる前記第1の光の偏
    光方位を、目的とする偏光方位に回転させる方位に、中
    性軸が設定された第2の波長板に、第1の波長板を出射
    した光を入射させる偏光方位回転方法。但し、n,m,
    p,qは、整数である。
  6. 【請求項6】第1の光に対して、リターデーション(2
    n−1)π/2を、第2の光に対して、リターデーショ
    ン(2m−1)πを有する第1の波長板と、 第1の光に対して、リターデーション(2p−1)π/
    2を、第2の光に対して、リターデーション(2q−
    1)πを有する第2の波長板と、 第1の光に対して、リターデーション(2r−1)π
    を、第2の光に対して、リターデーション2sπを有す
    る第3の波長板とを用いて、 前記第1および第2の光を含む光の、前記第1および第
    2の光の偏光方位を、それぞれ、任意の目的とする偏光
    方位に回転させる方法であって、 前記光に含まれる第1の光の偏光方位を、円偏光とする
    方位に、中性軸が設定された第1の波長板に、前記光を
    入射させ、 前記第1の波長板を出射した光に含まれる第2の光の偏
    光方位を、目的とする偏光方位に回転させる方位に、中
    性軸が設定された第2の波長板に、前記第1の波長板を
    出射した光を入射させ、 前記第2の波長板を出射した光に含まれる第1の光の偏
    光方位を、目的とする偏光方位に回転させる方位に、中
    性軸が設定された第3の波長板に、前記第2の波長板を
    出射した光を入射させる偏光方位回転方法。但し、n,
    m,p,q,r,sは、整数である。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2022135685A (ja) * 2021-03-05 2022-09-15 株式会社光学技研 広帯域位相子、該広帯域位相子を備えた計測装置及び光アッテネーター

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