JPH0831910A - 静電防止機能付き吸着パッドおよびその被吸着物離脱方法、ならびに静電防止機能付き吸着パッドを用いた半導体製造装置 - Google Patents

静電防止機能付き吸着パッドおよびその被吸着物離脱方法、ならびに静電防止機能付き吸着パッドを用いた半導体製造装置

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JPH0831910A
JPH0831910A JP16496594A JP16496594A JPH0831910A JP H0831910 A JPH0831910 A JP H0831910A JP 16496594 A JP16496594 A JP 16496594A JP 16496594 A JP16496594 A JP 16496594A JP H0831910 A JPH0831910 A JP H0831910A
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suction pad
suction
adsorption
adsorbed
pad
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JP16496594A
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Motoi Kukino
基 桑木野
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Hitachi Ltd
Renesas Eastern Japan Semiconductor Inc
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Hitachi Tokyo Electronics Co Ltd
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 特に半導体製造装置の搬送装置などにおい
て、吸着パッドによる半導体製品の吸着時および離脱時
における静電気発生量の抑制が可能な静電防止機能付き
吸着パッドおよびそれを用いた半導体製造装置を提供す
る。 【構成】 オートハンドラなどの半導体製品を減圧状態
で吸着する吸着パッドであって、半導体製品を吸着する
吸着パッド本体1と、吸着制御バルブ2、離脱制御バル
ブ3および吸着/離脱制御バルブ4とから構成されてい
る。この吸着パッド本体1は、アルミニウム材により電
気抵抗が小さく、かつ電気的には大地5に接地されてお
り、また吸着室7の外周部に形成された離脱気体制御室
9には、空気圧の制御によって吸着パッド本体1の吸着
面6から突出または後退可能に、カーボン含入のゴム材
により吸着パッド本体1に比べて電気抵抗が大きく、か
つ接触面積を小さくしたOリング11が設けられてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、静電防止機能付き吸着
パッドに関し、特に半導体製造装置内で静電気発生を防
止しなくてはならない部分、たとえばオートハンドラの
搬送機構の製品吸着部に装着する場合などにおいて、半
導体製品のパッケージ材料に左右されることなく、半導
体製品を吸着パッドに吸着する時および吸着パッドより
離脱する時の静電気発生量の抑制が可能とされる静電防
止機能付き吸着パッドおよびその被吸着物離脱方法、な
らびに静電防止機能付き吸着パッドを用いた半導体製造
装置に適用して有効な技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体製造装置において、オート
ハンドラなどの半導体搬送装置に使用されている半導体
製品の吸着部材としては、静電気の発生を防止するため
に吸着部材にカーボン材が混入された製品の市販品が静
電防止用吸着パッドとして使用されている。
【0003】しかし、市販品の静電防止用吸着パッド
は、摩擦に対しては静電気の発生は見られないが、半導
体製品に使用されているプラスチックなどの一部のパッ
ケージ材料に対して、吸着パッドからの半導体製品の自
然離脱時、あるいは空気圧による強制離脱時にパッケー
ジ側に静電気が蓄積されていることが確認されている。
【0004】たとえば、この蓄積された静電気におい
て、半導体製品が大地(グランド)に接触した時、半導
体製品の各電極端子を介して半導体素子を電気的破壊に
いたらしめる例が発生しており、これは半導体製品に蓄
積されている静電気によるものと考えられている。
【0005】なお、このような半導体製品の静電破壊に
関する技術としては、たとえば社団法人電子通信学会、
昭和59年11月30日発行の「LSIハンドブック」
P679の静電破壊の項目などに記載されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記のよう
なカーボン材が混入された静電防止用吸着パッドにおい
ては、部材単体としては摩擦による静電気発生量は抑え
られているが、半導体製品を吸着パッドに吸着する時、
また吸着パッドより半導体製品を離脱する時の静電気発
生量が、特に半導体製品においては無視できる電気量で
はなくなってきている。
【0007】そこで、本発明の目的は、静電気発生量を
抑え、特に半導体製造装置の搬送装置などにより半導体
製品を吸着パッドに吸着する時、および吸着パッドより
離脱する時の静電気発生量を抑制することができる静電
防止機能付き吸着パッドおよびその被吸着物離脱方法、
ならびに静電防止機能付き吸着パッドを用いた半導体製
造装置を提供することにある。
【0008】本発明の前記ならびにその他の目的と新規
な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかに
なるであろう。
【0009】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、
以下のとおりである。
【0010】すなわち、本発明の静電防止機能付き吸着
パッドは、被吸着物を減圧状態で吸着する吸着パッドに
適用されるものであり、吸着パッドを電気抵抗が小さい
材料で形成し、かつこれを電気的に接地するものであ
る。
【0011】この場合に、吸着パッドの吸着面の外周部
に、この吸着パッドに比べて電気抵抗が大きく、かつ接
触面積を小さく形成したシール部材を設けるようにした
ものである。
【0012】特に、このシール部材を、流体圧または電
磁力により吸着パッドの吸着面から突出または後退可能
に設けるようにしたものである。
【0013】また、本発明の被吸着物離脱方法は、前記
静電防止機能付き吸着パッドに適用されるものであり、
吸着パッドに吸着されている被吸着物を離脱させる場合
に、吸着パッドの吸着面からシール部材を突出させた
後、吸着パッドの減圧状態を解除するものである。
【0014】この場合に、吸着パッドの減圧状態の解除
とともに静電気を中和するイオン気体を流すようにした
ものである。
【0015】さらに、本発明の半導体製造装置は、前記
静電防止機能付き吸着パッドを用いるものであり、被吸
着物を半導体製品とし、この半導体製品を吸着パッドで
吸着して搬送するものである。
【0016】
【作用】前記した静電防止機能付き吸着パッドによれ
ば、電気抵抗が小さい材料で形成された吸着パッドが接
地されることにより、被吸着物に静電気が発生し難く、
かつ静電気が蓄積されている場合には大地に導くことが
できるので、被吸着物の静電気発生量を抑え、特に吸着
時の被吸着物に発生している静電気を逃がして静電気の
発生量を抑えることができる。
【0017】この場合に、吸着パッドに比べて電気抵抗
が大きく、かつ接触面積の小さいシール部材が吸着面の
外周部に設けられることにより、被吸着物の静電気発生
量を抑えつつ、シール部材により気密性を高めて被吸着
物の吸着力を向上させることができる。
【0018】特に、シール部材が吸着面から突出または
後退可能に設けられることにより、被吸着物の静電気発
生量を抑え、被吸着物の吸着力を向上させつつ、シール
部材の突出・後退により被吸着物を容易に吸着または離
脱させることができる。
【0019】また、前記した被吸着物離脱方法によれ
ば、まず吸着パッドの吸着面からシール部材を突出さ
せ、被吸着物を吸着面から浮かせた後に、吸着パッドの
減圧状態を解除して被吸着物を離脱させることができる
ので、蓄積されている静電気を吸着パッド、シール部材
の順に導き、特に離脱時における被吸着物の静電気発生
量を抑えることができる。
【0020】この場合に、静電気を中和するイオン気体
が減圧状態の解除とともに流されることにより、より一
層、被吸着物の静電気発生量を抑制することができ、か
つ被吸着物の離脱動作を高速化することができる。
【0021】さらに、前記した半導体製造装置によれ
ば、この静電防止機能付き吸着パッドが被吸着物として
の半導体製品の搬送に用いられることにより、半導体製
品の吸着時および離脱時の静電気発生量を抑えることが
できる。
【0022】これにより、被吸着物への静電気発生量を
抑え、特に半導体製造装置の搬送装置などにおける半導
体製品の吸着時および離脱時において、半導体製品のパ
ッケージ材料に左右されることなく、静電気の発生を抑
制することが可能となる。
【0023】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。
【0024】(実施例1)図1は本発明の一実施例であ
る静電防止機能付き吸着パッドを示す正面図、図2は本
実施例の静電防止機能付き吸着パッドにおける図1の底
面図、図3は本実施例の静電防止機能付き吸着パッドの
本体を示す断面図である。
【0025】まず、図1〜図3により本実施例の静電防
止機能付き吸着パッドの構成を説明する。
【0026】本実施例の静電防止機能付き吸着パッド
は、たとえば半導体製品を搬送するオートハンドラなど
に適用され、この半導体製品を減圧状態で吸着する吸着
パッドであって、半導体製品を吸着する吸着パッド本体
1と、半導体製品の吸着時の空気圧を制御する吸着制御
バルブ2と、半導体製品の離脱時の空気圧を制御する離
脱制御バルブ3と、半導体製品の吸着時および離脱時の
空気圧を制御する吸着/離脱制御バルブ4とから構成さ
れている。
【0027】吸着パッド本体1は、たとえば電気特性お
よび加工性などを考慮し、アルミニウム材などにより電
気抵抗が小さく、かつ形状の変形し難い材料で形成さ
れ、さらに電気的には吸着パッド本体1の一部から大地
5に接続されて接地されている。
【0028】この吸着パッド本体1の吸着面6の中央部
には、略円錐状に開口された吸着室7が形成され、この
吸着室7から上方が開口された吸着気体導入口8に連通
されている。また、吸着面6の外周部には、略筒状に開
口された離脱気体制御室9が形成され、この離脱気体制
御室9から上方が開口された離脱気体導入口10に連通
されている。
【0029】この離脱気体制御室9は、吸着面6側が若
干狭くなっており、離脱気体導入口10からの空気圧の
導入または排出により、吸着パッド本体1の吸着面6か
ら外周部の一部が突出または後退可能にOリング(シー
ル部材)11が設けられている。このOリング11は、
たとえばカーボンが含入されたゴム材などにより吸着パ
ッド本体1に比べて電気抵抗が大きく、かつ接触面積を
小さくしたリング状に形成されている。
【0030】また、吸着パッド本体1の吸着面6には、
半導体製品を離脱する場合の落下速度を制御するため
に、吸着面6の中心部から外周部に対して放射状に4本
の外気圧導入溝12が形成され、この外気圧導入溝12
を通じて外気圧が吸着室7内に導入されることにより半
導体製品の離脱速度が速められるようになっている。
【0031】吸着制御バルブ2は、吸着パッド本体1の
吸着気体導入口8に配管を通じて設けられ、吸着用気体
源接続部13を通じて図示しない吸着用気体源に接続さ
れて、半導体製品の吸着時の空気圧が制御されるように
なっている。
【0032】離脱制御バルブ3は、吸着パッド本体1の
離脱気体導入口10に配管を通じて設けられ、離脱用気
体源接続部14を通じて図示しない離脱用気体源に接続
されて、半導体製品の離脱時の空気圧が制御されるよう
になっている。
【0033】吸着/離脱制御バルブ4は、吸着制御バル
ブ2の吸着用気体源側と、離脱制御バルブ3の吸着パッ
ド本体1側とに接続される配管に設けられ、半導体製品
の吸着時および離脱時の空気圧が制御されるようになっ
ている。
【0034】以上のように構成される吸着パッドは、半
導体製造装置である搬送装置のオートハンドラなどに適
用され、この搬送対象としては、たとえばプラスチック
パッケージまたはセラミックパッケージなどの半導体製
品(被吸着物)15が対象となる。
【0035】次に、本実施例の作用について、半導体製
品15の吸着動作および離脱動作を説明する。
【0036】始めに、半導体製品15の吸着時は、吸着
面6の気圧を周囲の気圧よりも低くする必要性があり、
まず吸着/離脱制御バルブ4を「閉」、離脱制御バルブ
3を「開」にして、Oリング11の外周部の一部を吸着
面6より突出させる。
【0037】この状態で、吸着パッド本体1を半導体製
品15に近づけ、吸着制御バルブ2を「開」にして、吸
着面6の気圧を周囲の気圧よりも低くする。これによ
り、この気圧差で半導体製品15を吸着面6に吸着する
ことができる。
【0038】この半導体製品15の吸着時においては、
吸着パッド本体1の電気抵抗が小さく、かつ大地5に接
地されているので、半導体製品15が帯電し難く、また
帯電している場合には大地5に逃がすことができるの
で、半導体製品15の静電気発生量を抑えることができ
る。
【0039】続いて、半導体製品15の離脱時は、吸着
制御バルブ2および離脱制御バルブ3をそれぞれ「閉」
にし、さらに吸着/離脱制御バルブ4を「開」にして、
Oリング11を吸着面6より内側に移動させる。
【0040】このOリング11が吸着面6より内側に移
動することにより、吸着面6と吸着面6の周囲の気圧と
の差が低くなり、半導体製品15を自然落下させること
ができる。この半導体製品15の落下速度は、外気圧導
入溝12からの外気の導入によって速めることができ
る。
【0041】この半導体製品15の離脱時においては、
半導体製品15をOリング11を介して吸着面6から浮
かせた後に離脱させるので、半導体製品15が帯電し難
く、また帯電している場合には吸着パッド本体1からO
リング11に静電気を導き、よって離脱時における半導
体製品15の静電気発生量を抑えることができる。
【0042】従って、本実施例の静電防止機能付き吸着
パッドによれば、吸着パッド本体1が電気抵抗の小さい
材料で形成され、さらに電気的に大地5に接地されてい
ることにより、半導体製品15に静電気が発生し難く、
かつ静電気が蓄積されている場合には大地5に導くこと
ができるので、半導体製品15への静電気の発生量を抑
え、特に吸着時の静電気発生量を抑えることができる。
【0043】さらに、半導体製品15を離脱させる場合
にも、Oリング11が吸着面6から突出または後退可能
に設けられているので、まずOリング11を吸着パッド
本体1の吸着面6から突出させて半導体製品15を浮か
せ、その後半導体製品15を離脱させることにより、半
導体製品15が帯電し難く、また帯電している場合には
吸着パッド本体1からOリング11に静電気を導くこと
になるので、特に離脱時の半導体製品15への静電気発
生量を抑えることができる。
【0044】また、半導体製品15の吸着時には、Oリ
ング11が吸着面6の外周部に設けられているので、こ
のOリング11を突出させて気密性を高めることがで
き、よって半導体製品15を吸着する場合の吸着力を向
上させることができる。
【0045】(実施例2)図4は本発明の他の実施例で
ある静電防止機能付き吸着パッドを示す正面図、図5は
本実施例の静電防止機能付き吸着パッドにおける図4の
底面図、図6は本実施例の静電防止機能付き吸着パッド
を示す断面図である。
【0046】本実施例の静電防止機能付き吸着パッド
は、実施例1と同様に半導体製品(被吸着物)15を搬
送するオートハンドラなどに適用され、この半導体製品
15を減圧状態で吸着する吸着パッドであって、半導体
製品15を吸着する吸着パッド本体1aなどから構成さ
れ、実施例1との相違点は、Oリング(シール部材)1
1aを吸着パッド本体1aの吸着面6aから突出または
後退させる動作を電磁界を用いた電気制御法で行う点で
ある。
【0047】すなわち、本実施例の吸着パッド本体1a
は、実施例1と同様にアルミニウム材などにより電気抵
抗が小さい材料で形成され、さらに電気的には吸着パッ
ド本体1aの一部から大地5に接地され、たとえば図4
〜図6に示すように、吸着面6aの外周部に略筒状に開
口された離脱気体制御室9aが形成され、この離脱気体
制御室9aは吸着面6a側が若干狭くなっており、この
狭くなった吸着面6a側に磁石16が被着されて一体化
された構造物のOリング11aが設けられている。
【0048】このOリング11aは、実施例1と同様に
カーボンが含入されたゴム材などにより吸着パッド本体
1aに比べて電気抵抗が大きく、かつ接触面積を小さく
したリング状に形成され、一体化された磁石16と離脱
気体制御室9aの上方に設けられたコイル17との間の
電磁界により、吸着パッド本体1aの吸着面6aから外
周部の一部が突出または後退可能に設けられている。こ
のコイル17には、極性切換部18を介して直流電源1
9が接続され、コイル17への通電が制御されている。
【0049】なお、吸着パッド本体1aの吸着面6aの
中央部には、実施例1と同様に略円錐状に開口された吸
着室7aが形成され、この吸着室7aにおける空気圧の
制御は実施例1と同様に行われるので、本実施例での説
明は省略する。
【0050】次に、本実施例の作用について、半導体製
品15の吸着動作および離脱動作を説明する。
【0051】始めに、半導体製品15の吸着時は、吸着
面6aの気圧を周囲の気圧よりも低くする必要性があ
り、まず磁石16がコイル17の電磁界の反発力でコイ
ル17と反対方向に動くようにコイル17に電流を流
し、Oリング11aの一部を吸着面6aより突出させ
る。
【0052】この状態で、吸着パッド本体1aを半導体
製品15に近づけ、吸着制御バルブ2を「開」にして、
吸着面6aの気圧を周囲の気圧よりも低くする。これに
より、この気圧差で半導体製品15を吸着面6aに吸着
することができる。
【0053】続いて、半導体製品15の離脱時は、極性
切換部18において、コイル17に吸着時と逆方向の電
流を流し、さらに吸着制御バルブ2を「開」にして、O
リング11aを吸着面6aより内側、すなわちコイル1
7側に移動させる。これにより、吸着面6aとその周囲
の気圧との差が低くなり、半導体製品15を自然落下さ
せることができる。
【0054】従って、本実施例の静電防止機能付き吸着
パッドによれば、実施例1と同様に、吸着パッド本体1
aが電気抵抗の小さい材料で形成され、さらに電気的に
大地5に接地されているので、特に吸着時の静電気発生
量を抑えることができ、また半導体製品15を離脱させ
る場合にも、半導体製品15を浮かせた後に離脱させる
ことができるので、特に離脱時の半導体製品15への静
電気発生量を抑えることができる。
【0055】さらに、半導体製品15の吸着時には、O
リング11aを突出させて気密性を高め、半導体製品1
5の吸着力を向上させることができ、特に本実施例にお
いては、Oリング11aの動作を電磁界を用いた電気制
御法で行っているので、空気圧による制御に比べて制御
を容易に行うことができる。
【0056】(実施例3)図7は本発明のさらに他の実
施例である静電防止機能付き吸着パッドを用いた制御を
示す構成図である。
【0057】本実施例の静電防止機能付き吸着パッド
は、実施例1および2と同様に半導体製品(被吸着物)
15を搬送するオートハンドラなどに適用され、この半
導体製品15を減圧状態で吸着する吸着パッドであっ
て、半導体製品15を吸着する吸着パッド本体1bなど
から構成され、実施例1および2との相違点は、半導体
製品15の離脱時に中和イオン吹き出し制御法を用いて
いる点である。
【0058】すなわち、本実施例においては、半導体製
品15の静電気発生量をさらに低減させ、かつ離脱速度
を速めるために、たとえば図7に示すように、離脱用気
体源(図示せず)に接続される中和イオン発生部20
が、離脱制御バルブ3を介して吸着パッド本体1bに接
続され、半導体製品15の離脱時に静電気を中和するイ
オン気体が半導体製品15に対して吹き付けられるよう
になっている。
【0059】なお、この中和イオン発生部20において
は、たとえば半導体製品15のパッケージ材料などによ
り蓄積される電荷が異なるために、たとえば静電気が正
電位を帯びている場合には負電位のイオン気体が発生さ
れ、逆に静電気が負電位を帯びている場合には正電位の
イオン気体が発生される。
【0060】よって、半導体製品15の吸着時は、実施
例1および2と同様に、吸着パッド本体1bを半導体製
品15に近づけ、吸着制御バルブ2を「開」にして、吸
着面6bの気圧を周囲の気圧よりも低くすることによ
り、半導体製品15を吸着面6bに吸着することができ
る。
【0061】一方、半導体製品15の離脱時は、吸着制
御バルブ2を「閉」にした後、離脱制御バルブ3を
「開」にし、離脱用の気体を中和イオン発生部20で中
和イオン化して、静電気を中和するイオン気体を半導体
製品15に吹き付けながら半導体製品15を吸着面6b
より離脱させることができる。
【0062】従って、本実施例の静電防止機能付き吸着
パッドによれば、実施例1および2と同様に、吸着時お
よび離脱時の半導体製品15への静電気発生量を抑える
ことができ、特に半導体製品15の離脱時には、中和イ
オン発生部20によって静電気を中和するイオン気体を
流しながら半導体製品15を離脱させることができるの
で、半導体製品15の静電気発生量をさらに低減させ、
かつ半導体製品15の離脱速度を速めることができる。
【0063】以上、本発明者によってなされた発明を実
施例1〜3に基づき具体的に説明したが、本発明は前記
実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しな
い範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【0064】たとえば、前記実施例1の静電防止機能付
き吸着パッドについては、離脱気体制御室9にOリング
11を設ける場合について説明したが、本発明は前記実
施例に限定されるものではなく、Oリングを設けること
なく、たとえば空気圧の導入または排出により半導体製
品を吸着パッド本体の吸着面に直接吸着する場合などに
ついても適用可能である。
【0065】さらに、吸着パッド本体については、図1
〜図6に示すような形状および構造に限定されるもので
はなく、また材質などについても、アルミニウム材に限
られず、たとえば鉄などのように加工性が良く、電気抵
抗が小さい材料であることが望ましい。
【0066】また、吸着パッドによる吸着対象物として
は、プラスチックパッケージまたはセラミックパッケー
ジなどの半導体製品の他に、半導体ウェハなどの吸着に
も適用可能である。
【0067】以上の説明では、主として本発明者によっ
てなされた発明をその利用分野である半導体製造装置に
用いられるオートハンドラに適用した場合について説明
したが、これに限定されるものではなく、他の搬送装
置、他の製造装置に用いられる吸着パッドなどについて
も広く適用可能である。
【0068】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち、代
表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、
以下のとおりである。
【0069】(1).吸着パッドを電気抵抗が小さい材料で
形成し、かつ電気的に接地することにより、被吸着物に
静電気が発生し難く、かつ静電気が蓄積されている場合
には大地に導くことができるので、被吸着物の静電気発
生量を抑え、特に吸着時の被吸着物に対する静電気の発
生量を抑制することが可能となる。
【0070】(2).前記(1) において、吸着パッドの吸着
面の外周部に、この吸着パッドに比べて電気抵抗が大き
く、かつ接触面積を小さく形成したシール部材を設ける
ことにより、シール部材によって気密性を高めることが
できるので、被吸着物に対する吸着力の向上が可能とな
る。
【0071】(3).前記(2) において、シール部材を流体
圧または電磁力により吸着パッドの吸着面から突出また
は後退可能に設けることにより、シール部材の突出また
は後退によって被吸着物を容易に吸着または離脱させる
ことが可能となる。
【0072】(4).前記(3) において、吸着パッドの吸着
面からシール部材を突出させた後、吸着パッドの減圧状
態を解除して被吸着物を離脱させることにより、蓄積さ
れている静電気を吸着パッド、シール部材の順に導くこ
とができるので、特に離脱時の被吸着物に対する静電気
発生量の抑制が可能となる。
【0073】(5).前記(4) において、被吸着物を離脱さ
せる場合に、吸着パッドの減圧状態の解除とともに静電
気を中和するイオン気体を流すことにより、より一層、
被吸着物に対する静電気発生量を抑制することができ、
かつ被吸着物の離脱動作における高速化が可能となる。
【0074】(6).前記吸着パッドを用いた半導体製造装
置において、被吸着物を半導体製品とし、この半導体製
品を吸着パッドで吸着して搬送することにより、半導体
製品の吸着時および離脱時における静電気発生量を抑制
することが可能となる。
【0075】(7).前記(1) 〜(6) により、被吸着物への
静電気発生量を抑え、特に半導体製造装置の搬送装置な
どにおける半導体製品の吸着時および離脱時において、
半導体製品のパッケージ材料に左右されることなく、静
電気の発生を抑制することができ、よって半導体製品の
静電気破壊の撲滅が可能な静電防止機能付き吸着パッ
ド、さらに半導体製造装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1である静電防止機能付き吸着
パッドを示す正面図である。
【図2】実施例1の静電防止機能付き吸着パッドにおけ
る図1の底面図である。
【図3】実施例1の静電防止機能付き吸着パッドの本体
を示す断面図である。
【図4】本発明の実施例2である静電防止機能付き吸着
パッドを示す正面図である。
【図5】実施例2の静電防止機能付き吸着パッドにおけ
る図4の底面図である。
【図6】実施例2の静電防止機能付き吸着パッドを示す
断面図である。
【図7】本発明の実施例3である静電防止機能付き吸着
パッドを用いた制御を示す構成図である。
【符号の説明】
1,1a,1b 吸着パッド本体 2 吸着制御バルブ 3 離脱制御バルブ 4 吸着/離脱制御バルブ 5 大地 6,6a,6b 吸着面 7,7a 吸着室 8 吸着気体導入口 9,9a 離脱気体制御室 10 離脱気体導入口 11,11a Oリング(シール部材) 12 外気圧導入溝 13 吸着用気体源接続部 14 離脱用気体源接続部 15 半導体製品(被吸着物) 16 磁石 17 コイル 18 極性切換部 19 直流電源 20 中和イオン発生部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被吸着物を減圧状態で吸着する吸着パッ
    ドであって、前記吸着パッドを電気抵抗が小さい材料で
    形成し、かつ前記吸着パッドを電気的に接地することを
    特徴とする静電防止機能付き吸着パッド。
  2. 【請求項2】 前記吸着パッドの吸着面の外周部に、該
    吸着パッドに比べて電気抵抗が大きく、かつ接触面積を
    小さく形成したシール部材を設けることを特徴とする請
    求項1記載の静電防止機能付き吸着パッド。
  3. 【請求項3】 前記シール部材を、流体圧または電磁力
    により前記吸着パッドの吸着面から突出または後退可能
    に設けることを特徴とする請求項2記載の静電防止機能
    付き吸着パッド。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の静電防止機能付き吸着パ
    ッドの被吸着物離脱方法であって、前記吸着パッドに吸
    着されている前記被吸着物を離脱させる場合に、前記吸
    着パッドの吸着面から前記シール部材を突出させた後、
    前記吸着パッドの減圧状態を解除して前記被吸着物を離
    脱させることを特徴とする被吸着物離脱方法。
  5. 【請求項5】 前記被吸着物を離脱させる場合に、前記
    吸着パッドの減圧状態の解除とともに静電気を中和する
    イオン気体を流すことを特徴とする請求項4記載の被吸
    着物離脱方法。
  6. 【請求項6】 請求項1、2または3記載の静電防止機
    能付き吸着パッドを用いた半導体製造装置であって、前
    記被吸着物を半導体製品とし、該半導体製品を前記吸着
    パッドで吸着して搬送することを特徴とする半導体製造
    装置。
JP16496594A 1994-07-18 1994-07-18 静電防止機能付き吸着パッドおよびその被吸着物離脱方法、ならびに静電防止機能付き吸着パッドを用いた半導体製造装置 Pending JPH0831910A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20020004830A (ko) * 2000-07-03 2002-01-16 추후보정 픽업 툴

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