JPH08318535A - キャビティ型及びその製造法 - Google Patents

キャビティ型及びその製造法

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JPH08318535A
JPH08318535A JP7208968A JP20896895A JPH08318535A JP H08318535 A JPH08318535 A JP H08318535A JP 7208968 A JP7208968 A JP 7208968A JP 20896895 A JP20896895 A JP 20896895A JP H08318535 A JPH08318535 A JP H08318535A
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JP
Japan
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sheet material
sheet
contour
cutting
computer
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JP7208968A
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English (en)
Inventor
Toshihiro Hosokawa
敏宏 細川
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Hosokawa Seisakusho Co Ltd
Original Assignee
Hosokawa Seisakusho Co Ltd
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  • Molds, Cores, And Manufacturing Methods Thereof (AREA)
  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 任意の素材を自在に使用して、無人で簡便且
つ精度良く、しかも短期間に低いランニングコストでキ
ャビティ型を提供することを目的とする。 【構成】 コンピュータ2の指示によりシート材3を切
断に最適な方向に回転し、材質及び/又は厚さの異なる
複数枚のシート材を収容部4から一枚づつ搬送し、搬送
されてきたシート材を前記コンピュータの等高線データ
に基づいて5軸制御によりX,Y,Z及び斜め方向の任
意形状に切断し、切断後のシート材を所定の架台上に搬
送し、搬送されてきたシート材表面に前記等高線データ
に基づいて順次固着処理を施し、固着後のシート材の外
周部分を切り離し、シート材の切りかすを収容部の所定
の位置に搬送するという一連の工程を繰り返すことによ
り、材質及び/又は厚さの異なるシート材を自在に組み
合わせてキャビティ型を造型する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はキャビティ型及びその
製造法に係わり、その目的はキャビティ型を簡便に且つ
短期間で製造することにある。この発明におけるキャビ
ティ型とは、ロストワックス型、鋳造型、射出成形型
等、溶融した素材を注入して冷却することにより製品を
成形する全ての型をいう。
【0002】
【従来の技術】従来のキャビティ型の製造方法は、例え
ばロストワックス型の場合、まず分割線によって2〜3
の部分に分けられた鉄、黄銅、錫−ビスマス合金等にま
ず製品形状の彫り込みを行い、次に湯道の彫り込みを行
った後、冷却配管の穴をガンドリル等であけ、最後に別
工程で製作された中子を組み立てることにより、ロウ模
型を製作するための金型を製作する。次に、前記金型に
半溶融状態のロウを流し込んで冷却硬化させることによ
りロウ模型をつくる。その後、ロウ模型のまわりに流動
性のある造型物を流し込んで模型を埋没させ、乾燥加熱
して鋳型を固め、ロウを溶かし出して鋳型を製作すると
いうものである。
【0003】ところが、前記の様な従来の方法では、雄
型、雌型、中子等は、別々の素材より形状を切削工具等
で彫り込み、例えば雄型を製作する場合は素材と雄型の
差(即ち雌型に近い形状部)は、切削等によって除去さ
れるという大いなる素材及び工数の無駄が存在した。ま
た別途製作された部品を組み合わせるという工数も必要
とした。その上、模型用金型の製作には熟練を要する。
従って、どうしても高価格になり、且つ納期が長くなる
という問題が存在した。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】一般的に極少量の製品
をキャビティ型を用いて製造しようとする場合、キャビ
ティ型の製作に時間がかかるため、製品自体の納期も長
くなるとともにコストアップにもつながるという課題が
存在した。そこでこの発明では、3次元高速造型法の一
種である積層法を適用することによって、目的とするキ
ャビティ型を簡便に且つ短期間で提供することを目的と
する。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明は上記課題を解
決するためになされたものであり、請求項1のキャビテ
ィ型では、3次元図形情報を記憶処理し、該図形情報か
ら等高線データを読みだし、そのプロファイル(輪郭)
データを素材シートより最も歩留りよく切り出す板取ソ
フトウェアを内蔵するコンピュータの指示によりシート
材を治具により切断に最適な方向に回転し、材質及び/
又は厚さの異なる複数枚のシート材を収容部から一枚づ
つ搬送し、搬送されてきたシート材を前記コンピュータ
の等高線データに基づいて5軸制御によりX,Y,Z及
び斜め方向の任意形状に切断し、切断後のシート材を所
定の架台上に搬送し、搬送されてきたシート材表面に前
記等高線データに基づいて順次固着処理を施し、固着後
のシート材の外周部分を切り離し、シート材の切りかす
を収容部の所定の位置に搬送すると言う一連の工程を繰
り返すことにより、材質及び/又は厚さの異なるシート
材を自在に組み合わせて積層させることにより構成され
る。
【0006】この発明の請求項2のキャビティ型では、
請求項1のキャビティ型を成す積層体の3次元図形情報
として型分割線、中子、湯道、冷却配管、製品形状等が
同時に記憶処理される。
【0007】この発明の請求項3の方法では、3次元図
形情報を記憶処理し、該図形情報から等高線データを読
みだし、そのプロファイル(輪郭)データを素材シート
より最も歩留りよく切り出す板取ソフトウェアを内蔵す
るコンピュータの指示によりシート材を治具により切断
に最適な方向に回転し、材質及び/又は厚さの異なる複
数枚のシート材を収容部から一枚づつ搬送し、搬送され
てきたシート材を前記コンピュータの等高線データに基
づいて5軸制御によりX,Y,Z及び斜め方向の任意形
状に切断し、切断後のシート材を所定の架台上に搬送
し、搬送されてきたシート材表面に前記等高線データに
基づいて、キャビティ型を成す積層体のパーティングラ
インと非パーティングラインが混在する等高面において
は、パーティングラインには時効性接着剤を用い、積層
時には接着し積層による造型が完了した後ある時点で接
着効果を失わせパーティングラインとしての機能を発揮
させ、非パーティングラインには通常の固着手段を用い
て固着し、固着後シート材の外周部分を切り離し、シー
ト材の切りかすを収容部の所定の位置に搬送すると言う
一連の工程を繰り返すことにより、材質及び/又は厚さ
の異なるシート材を自在に組み合わせて積層されたキャ
ビティ型が製作される。
【0008】この発明の請求項4の方法では、請求項3
のキャビティ型製造方法において、積層体のパーティン
グラインと非パーティングラインが混在する等高面にお
いて、パーティングラインには粘着剤層を介在させ、積
層時には接着し積層による造型が完了した後剥離し、パ
ーティングラインとしての機能を発揮させ、非パーティ
ングラインには通常の固着手段を用いる。
【作用】
【0009】請求項1のキャビティ型では、コンピュー
タに所定の3次元立体物のCADデータを入力し、該コ
ンピュータにて前記立体物の水平軸におけるスライス断
面(等高線データ)を読み出し、この読み出されたデー
タの指示に基づいて、所定の材質、厚さからなるシート
材料の選択及び、切断に最適な方向へのシート材料の回
転が実施され、搬送装置により搬送され、次に、前記コ
ンピュータの指示に基づいて切断装置が作動して、この
切断装置が搬送されてきたシート材料を、指示された等
高線データに基づいて切断し、切断の終了したシート材
料は搬送装置により架台上まで搬送され、次に、コンピ
ュータの指示に基づいて複数の異なる手段のうちの少な
くとも一の固着手段が作動され、架台上のシート材料表
面の所定部分に固着処理が施され、固着処理終了後、シ
ート材料の切り残した外周部分の再切断が前記同様コン
ピュータの指示に基づいて実施され、切断後のシート材
料の抜きかすは、収容部の所定の位置に自動的に搬送さ
れ、必要に応じて適宜再利用することが可能となり、そ
の後、新たなシート材料が選択、搬送され、前記同様切
断処理がなされた後、架台上に搬送され、前記固着処理
が施されたシート材料上に積層され、前記同様固着処理
がなされた後、前記同様外周切り残し部分の再切断処理
がなされ、このような搬送、切断、固着、再切断が繰り
返し行われることにより、任意のシート材料から目的と
するキャビティ型が造形される。従って、紙、木材、セ
ラミックス、発泡スチロール、プラスチック、金属、炭
素繊維強化プラスチックスなどから任意に選択された一
の素材、或いは複数の素材から形成される複合シート材
料を用いて、模型及び模型製作用型を用いることなく、
無人で簡便且つ効率良く目的とするキャビティ型が製造
される。また、目的とする造型物が高さ方向に垂直な直
線プロファイル部分と複雑な曲線プロファイル部分を有
するものの場合、複雑な曲線部分には薄いシート材を積
層させ、直線部分には一枚の厚いシートを用いることに
より、搬送、切断、積み重ねの工程数が減り、製造時間
が短縮された簡便なキャビテイ型となる。
【0010】請求項2のキャビティ型では、請求項1の
キャビティ型の3次元図形情報として型分割線、中子、
湯道、冷却配管、製品形状等を同時に記憶処理すること
で製造時間が短縮された簡便なキャビティ型となる。
【0011】請求項3の方法では、コンピュータに所定
の3次元立体物のCADデータを入力し、該コンピュー
タにて前記立体物の水平軸におけるスライス断面(等高
線データ)を読み出し、この読み出されたデータの指示
に基づいて、所定の材質、厚さからなるシート材料の選
択及び、切断に最適な方向へのシート材料の回転が実施
され、搬送装置により搬送され、次に、前記コンピュー
タの指示に基づいて切断装置が作動して、この切断装置
が搬送されてきたシート材料を、指示された等高線デー
タに基づいて切断し、切断の終了したシート材料は搬送
装置により架台上まで搬送され、次に、コンピュータの
指示に基づいて複数の異なる手段のうちの少なくとも一
の固着手段が作動され、キャビティ型を成す積層体のパ
ーティングラインと非パーティングラインが混在する等
高面においては、パーティングラインには時効性接着剤
を用い、積層時には接着し積層による造型が完了した後
ある時点で接着効果を失わせパーティングラインとして
の機能を発揮させ、非パーティングラインには通常の固
着手段を用いて固着処理が施され、固着処理終了後、シ
ート材料の切り残した外周部分の再切断が前記同様コン
ピュータの指示に基づいて実施され、切断後のシート材
料の抜きかすは、収容部の所定の位置に自動的に搬送さ
れ、必要に応じて適宜再利用することが可能となり、そ
の後、新たなシート材料が選択、搬送され、前記同様切
断処理がなされた後、架台上に搬送され、前記固着処理
が施されたシート材料上に積層され、前記同様固着処理
がなされた後、前記同様外周切り残し部分の再切断処理
がなされ、このような搬送、切断、固着、再切断が繰り
返し行われることにより、任意のシート材料から目的と
するキャビティ型が造形されることで、造型終了後に上
下型の分割が容易に可能となり上下に分割されたキャビ
ティ型が一作業工程で製造される。
【0012】請求項4の方法では、請求項3のキャビテ
ィ型製造方法において、キャビティ型を成す積層体のパ
ーティングラインと非パーティングラインが混在する等
高面において、パーティングラインには粘着剤層を介在
させ積層時には接着し積層による造型が完了した後剥離
し、パーティングラインとしての機能を発揮させ、非パ
ーティングラインには通常の固着手段を用いることで、
造型終了後に上下型の分割が容易に可能となり上下に分
割されたキャビティ型が一作業工程で製造される。
【0013】
【実施例】以下、この発明に係るキャビティ型及びその
製造法の実施例について詳述する。図1は本発明に係る
キャビティ型製造法の実施に使用される立体物造型装置
の一例を示す模式図である。図示するようにこの立体物
造型装置1は、コンピュータ2、シート材3の収容部
4、搬送装置5、切断装置6、固着装置7、架台8、シ
ート材回転治具(図示せず)とを備えている。コンピュ
ータ2にはCADにより作製された任意の立体物のソリ
ッドデータが3次元図形情報として入力されており、コ
ンピュータの演算処理により前記図形情報から、立体物
を水平にスライスした場合の等高線データが読み出され
る仕組みとなっている。また、シート材回転治具は前記
コンピュータの数値制御により、素材の歩留りを良くす
るために最適な方向に素材を回転させることができる。
さらに、このコンピュータ2には立体物を構成するため
の素材を適宜入力して記憶させる機能が備えられてい
る。
【0014】収容部4は図示する実施例では7箇所に配
設されている。この収容部4にはそれぞれ材質や板厚の
異なるシート材3・3・・が収容されている。ここで使
用されるシート材3・3・・としては種々の材質のもの
が特に限定されることなく好適に使用できる。具体的に
は紙、木材、セラミックス、プラスチックス、金属、炭
素繊維強化炭素繊維複合材などから成形された単独シー
ト材料、或いは前記素材のうちの二以上の素材から成形
された複合シート材料がいずれのものでも使用可能であ
る。より詳述すると、セラミックス製シート材料として
はアルミナ、シリカ、チタニア、マグネシア等のセラミ
ックス材料の単独成形シート又は複合成形シートが好適
な実施例として例示でき、金属製シートとしては特定の
金属から成形されるシート材料以外に、異種金属からな
る複合金属シートも好適に使用できる。さらに、例えば
紙製シートを使用する場合、シート材片面に接着剤を予
め塗布しておいたものを使用することもできる。また、
このようなシート材3・3・・の板厚についても限定さ
れることなく、異なる板厚のものを使用することができ
る。従って、目的とする造型物が高さ方向に垂直な直線
プロファイルと複雑な曲線プロファイルを有する物の場
合、複雑な曲線の部分は薄いシートを積層させて造型
し、直線の部分は一枚の厚いシートを用いて造型すれば
よい。
【0015】具体的な実施例を述べると、例えば第一収
容部41には紙製シート材料31が、第二収容部42に
は木製シート材料32が、第三収容部43にはセラミッ
クス製シート材料が、第四収容部44にはプラスチック
ス製シート材料34が、第五収容部45には金属製シー
ト材料35が、第六収容部46には炭素繊維強化炭素繊
維複合材製シート材料36が、第七収容部47にはセラ
ミックス含浸金属製シート材料37がそれぞれ複数枚収
容される構成を一例として例示することができる。或い
は第一から第七収容部41・・47においてそれぞれ厚
みの異なる同一又は異種材料からなるシート材料を収容
させる構成としてもよい。
【0016】収容部41・・47では、シート材料は、
回転可能な治具により保持されており、この治具はコン
ピュータ2からの数値制御信号に基づいてシート材料
を、搬送前に切断に最適な方向、すなわち、素材の歩留
りが最大となる方向へ回転させる。また、収容部41・
・47は搬送装置5と連結されている。搬送装置5は搬
送装置制御部51から送り出される制御信号に基づいて
駆動され、この搬送装置制御部51はコンピュータ2と
連結されている。すなわち、コンピュータ2を操作する
と、予め入力されている立体物のCADデータから、そ
の断面における等高線データが演算処理で読み出される
とともに搬送装置制御部51に対して所定の信号が出力
される。搬送装置制御部51は上記コンピュータ2から
の信号に基づいて選択された特定の搬送装置5の駆動を
開始させる。搬送装置5が駆動されることにより、その
搬送装置5と連結されている収容部4内の一のシート材
料3が第一のシートとして架台8上に搬送される。
【0017】架台8上に搬送されてきた第一のシート材
3は、次いで切断装置6により所定形状に切断される。
ここで切断装置6はコンピュータ2と連結されており、
コンピュータ2によって読み出される等高線データに従
って5軸制御によりX、Y、Z軸及び斜め方向に移動し
ながらシート材料3を所定形状に切断する。このとき、
外周は完全に切断せず、2、3箇所1mm程度残してお
く。切断装置6としては適宜任意のものが特に限定され
ることなく使用でき、具体的には超音波カッターや、炭
酸ガスレーザ又は高速回転のエンドミルが好適に用いら
れる。また、図示する実施例では切断装置6は一のレー
ザヘッド61から構成されているが、この発明において
は特に限定はされず、複数のレーザーヘッドを使用する
こともできる。また、切断を実施する場所についても一
箇所に限定されず、複数の場所で複数のシート材料を複
数の切断装置で同時に切断可能とすることもできる。切
断されたシート材3は、搬送装置5により架台8上に搬
送される。
【0018】架台上に第一のシート材3が搬送されてく
ると、次いで固着装置7がコンピュータ2の指示に基づ
いて作動され、切断された第一のシート材料3の表面に
固着処理が施される。この発明において固着装置7に
は、シート材3を固着させるための異なる複数の固着手
段が備えられている。具体的には溶融金属噴霧手段7
1、溶融樹脂噴霧手段72、接着剤噴霧手段73、溶接
又はレーザ手段74がそれぞれ備えられている構成を一
例として例示することができる。溶接手段74としては
融接、ロウ付け、超音波溶接、プラズマ溶接等適宜好適
な手段がいずれのものでも使用できる。但し、この発明
の固着装置7は上記実施例には限定されず、前記した各
手段を全て備える以外に前記したいずれかの手段を選択
して配設してもよいし、前記以外の固着手段を備えたも
のであってもよく、用いるシート材3の素材の種類に応
じて適宜の手段が用いられる。すなわち、金属製シート
を用いる場合は金属シートを固着させるための手段、例
えばレーザにより金属表面を融着して固着させる手段、
或いは溶融金属を噴霧する手段、金属面同士をロウ付け
する手段が好適に使用される。またプラスチックス製シ
ートを用いる場合は、例えば溶融樹脂又は溶解ワックス
を噴霧する手段、接着剤を噴霧する手段、レーザにより
プラスチックス表面を融着して固着させる手段等が好適
に使用される。さらに紙製シート或いは木製シートを用
いる場合は、任意の接着剤を噴霧する手段が使用され、
セラミックス製シートを用いる場合は、例えばインジェ
クト方式でバインダを噴霧し、粉末を接着させる手段が
好適に使用される。さらに、予め片面に接着剤が塗布さ
れた紙製シート材を積層させる場合は、該接着剤を加熱
軟化させるための加熱手段(ヒートローラー等)を一の
固着手段として配設することもできる。
【0019】以上のような固着装置7はコンピュータ2
から出力される等高線データに基づいて適宜駆動され、
必要な部分に固着処理が施される。図示する実施例にお
いては、コンピュータ2からの出力信号がまず固着装置
制御部7aに送り出され、この固着装置制御部7aが架
台8上に搬送されてきたシート材3の素材に応じて適宜
の固着手段71・72・73・74を選択し、駆動信号
を送り出す。この固着装置制御部7aから送り出される
駆動信号に基づいて選択された少なくとも一の手段が駆
動される。尚、この発明において固着手段として選択、
駆動される手段は一の手段には限定はされず、用途やシ
ート材の素材等に応じて適宜任意の手段が連続して駆動
される構成としてもよい。
【0020】切断された第一のシート材3表面の必要部
分における固着処理が終了すると、コンピュータ2の指
示に基づいて切断装置6によりシート材3の外周切り残
し部分の再切断が行われる。切断されたシート材の抜き
かす部分は、収容部の所定の位置に搬送され、必要に応
じて適宜再利用可能となる。
【0021】第一のシート材3の再切断処理が終了する
と、コンピュータ2の指示に従ってさらに第二のシート
材3が切断に最適な方向に回転させられた後、搬送装置
5より搬送され、前記同様コンピュータ2の等高線デー
タに基づいて切断装置6が作動され、シート材3の所要
部分が、外周を2、3箇所1mm程度残して切断され
る。
【0022】次いで、搬送装置5により第二のシート材
3が架台上に搬送され、コンピュータ2の等高線データ
に基づいて固着装置7が固着装置制御部7aの信号に基
づいて作動し、第二のシート材3の所要部分に固着処理
が施される。ここで、第二のシート材3は前記第一のシ
ート材3と同じ素材の同じ厚さのもの、即ち第一のシー
ト材と同じ収容部4に収容されているものを選択しても
よいし、或いは第一のシート材とは異なる素材のもの、
或いは異なる厚みのものを選択してもよく、目的とする
立体物の種類に応じて適宜任意の選択を行うことが可能
となる。また、固着手段としても第一のシート材と同じ
手段を選択してもよいし、或いは異なる固着手段を選択
してもよい。
【0023】固着処理終了後、前記第一のシートと同様
コンピュータ2の指示に基づいて切断装置6によりシー
ト外周切り残し部分の再切断が行われる。切断後のシー
トの抜きかすは、前記第一のシートと同様、収容部の所
定の位置に搬送され、必要に応じて適宜再利用すること
が可能となる。
【0024】以上のような搬送、切断、固着、再切断処
理を繰り返し行って、複数枚のシート材3・3・・を積
層することにより目的とする立体物を造形する。ここ
で、順次積層させるシート材3は同じ素材、同じ厚みの
ものを順次積層させる構成としてもよいし、或いは同じ
素材で異なる厚さのものを交互に、或いは間隔をあけて
積層させる構成としてもよい。さらには異なる素材のシ
ート材で、異なる厚みのものを交互に、或いは間隔をあ
けて積層させる構成としてもよく、目的とする立体物の
種類や用途に応じて適宜選択することができる。このよ
うなシート材の選択はコンピュータ2自体に図形情報と
ともに入力して記憶させることが可能である。
【0025】また、シート材3表面に固着処理を施す固
着手段についても、選択するシート材3の種類に応じて
順次コンピュータが最適な指示を送り出す構成とするこ
とができる。従って、積層されるシート材が変更する度
に固着手段が自動的に変更され、順次シート材が積層さ
れる。
【0026】また、一枚のシート材の表面上に2種以上
の異なる固着手段を施すこともできる。従って、例えば
図2のようなキャビティ型を製造する場合、パーティン
グラインと非パーティングラインが混在する等高面にお
いては、パーティングライン10となる部分には、積層
時には接着し積層による造型が完了した後剥離させるこ
とができる固着手段を用い、非パーティングライン11
の部分には通常の固着手段を用いればよい。積層による
造型時には接着し、造型が完了した後に剥離させる固着
手段としては、時効性接着剤や粘着剤が好適に使用され
る。時効性接着剤を用いた具体的な実施例としては、時
効性接着剤として水溶性ののり、シート材として吸水性
の良い紙を用い、造型が完了した時点で型を水につける
ことにより水溶性ののりを溶かし、型を二つに分割させ
るという方法を例示することができる。また、前記粘着
剤としては、アクリル系粘着剤、シリコン系粘着剤、ゴ
ム系粘着剤等が特に限定されることなく適宜使用され
る。
【0027】また、シート材として金属製シートを使用
する場合、研磨装置を設けて切断処理後シート裏面に発
生したバリを研磨により除去することができる。研磨装
置としては、適宜任意のものが特に限定されることなく
使用でき、具体的にはサンドペーパーや砥石が好適に用
いられる。
【0028】尚、この装置において用いられる架台8と
しては、シート材3が載置される度にモータ(図示せ
ず)によりシート材3の載置分だけ下降され、常に載置
されているシート材3表面が所定の高さに位置されるよ
う構成されているものが望ましく使用される。また、搬
送されるシート材3としても特に限定はされず、前記実
施例では予め所定形状に切断された方形状のシート材を
用いているが、この例以外に例えばロール状に巻回され
ているシート材を架台8上に搬送させる構成としてもよ
い。
【0029】前記立体物造形装置においてキャビティ型
を製造する場合においては、型分割線、中子、湯道、冷
却配管、製品形状等を3次元図形情報(CADデータ)
として同時にコンピュータに記憶処理させればよい。
【0030】尚、この装置において製造されるキャビテ
ィ型としては、溶けた素材を注入して冷却することによ
って製品を成形する全ての型に適用可能であるが、ロス
トワックス型が最も好ましい。
【0031】図2はこの発明に係るキャビティ型の一実
施例である。キャビティ型9は、複数枚のシート材3の
積み重ねによって構成されている。ここで使用されるシ
ート材3・3・・としては種々の材質のものが特に限定
されることなく好適に使用できる。具体的な例としては
紙、木材、セラミック、プラスチック、金属、炭素繊維
強化プラスチック等が挙げられる。また、前記シート材
3・3・・の厚み及び枚数についても限定されることな
く、目的とする型の形状に応じて任意の厚みのシートを
任意の枚数積層させることができる。従って、前記キャ
ビティ型9は、任意の材質、厚さのシート材を自在に組
み合わせて、任意の枚数積層させることにより構成され
る。また、パーティングライン10には、積層造型後剥
離させることができる固着手段が施され、非パーティン
グライン11には通常の固着手段が施される。
【0032】
【発明の効果】請求項1のキャビティ型では、3次元図
形情報を記憶処理し、該図形情報から等高線データを読
みだし、そのプロファイル(輪郭)データを素材シート
より最も歩留りよく切り出す板取ソフトウェアを内蔵す
るコンピュータの指示によりシート材を治具により切断
に最適な方向に回転し、材質及び/又は厚さの異なる複
数枚のシート材を収容部から一枚づつ搬送し、搬送され
てきたシート材を前記コンピュータの等高線データに基
づいて5軸制御によりX,Y,Z及び斜め方向の任意形
状に切断し、切断後のシート材を所定の架台上に搬送
し、搬送されてきたシート材表面に前記等高線データに
基づいて順次固着処理を施し、固着後のシート材の外周
部分を切り離し、シート材の切りかすを収容部の所定の
位置に搬送するという一連の工程を繰り返すことによ
り、材質及び/又は厚さの異なるシート材を自在に組み
合わせて積層させることにより構成されるキャビティ型
であるから、模型及び模型製造用金型の製作が不要とな
り、簡便に且つ短期間で製造することができるという効
果がある。請求項2のキャビティ型によれば、請求項1
のキャビティ型の3次元図形情報として型分割線、中
子、湯道、冷却配管、製品形状を同時に記憶処理させる
ことから、別工程で製作した部品を組み合わせる工数が
不要であり極めて短時間で且つ精度良く製造することが
できるという効果がある。請求項3の方法によれば、3
次元図形情報を記憶処理し、該図形情報から等高線デー
タを読みだし、そのプロファイル(輪郭)データを素材
シートより最も歩留りよく切り出す板取ソフトウェアを
内蔵するコンピュータの指示によりシート材を治具によ
り切断に最適な方向に回転し、材質及び/又は厚さの異
なる複数枚のシート材を収容部から一枚づつ搬送し、搬
送されてきたシート材を前記コンピュータの等高線デー
タに基づいて5軸制御によりX,Y,Z及び斜め方向の
任意形状に切断し、切断後のシート材を所定の架台上に
搬送し、搬送されてきたシート材表面に前記等高線デー
タに基づいて、キャビティ型を成す積層体のパーティン
グラインと非パーティングラインが混在する等高面にお
いては、パーティングラインには時効性接着剤を用い、
積層時には接着し積層による造型が完了した後ある時点
で接着効果を失わせパーティングラインとしての機能を
発揮させ、非パーティングラインには通常の固着手段を
用い固着後のシート材の外周部分を切り離し、シート材
の切りかすを収容部の所定の位置に搬送するという一連
の工程を繰り返して、材質及び/又は厚さの異なるシー
ト材を自在に組み合わせて積層させることによりキャビ
ティ型を製造することから、上下二つの型を一工程で同
時に製作することができ、加工時間が短縮できるという
効果がある。請求項4の方法によれば、請求項3のキャ
ビティ型製造方法において、キャビティ型を成す積層体
のパーティングラインとなる部分に粘着剤層を用い、積
層時には接着し積層による造型が完了した後剥離させ、
パーティングラインとしての機能を発揮させることか
ら、上下二つの型を一工程で同時に製作することがで
き、加工時間が短縮できるという効果がある。以上詳述
した如く、この発明の請求項1乃至4に記載したキャビ
ティ型及びキャビティ型製造法によれば、模型及び模型
製作用金型を製作することなく、簡便に且つ短期間でし
かも精度良くキャビティ型を製造することができるとい
う効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のキャビティ型製造方法の実施に使用
される立体物造型装置の一実施例を示す模式図である。
【図2】この発明のキャビティ型の一実施例を示す模式
図である。
【符号の説明】
1 立体物造型装置 2 コンピュータ 3 シート材 4 収容部 5 搬送装置 6 切断装置 7 固着装置 8 架台 9 キャビティ型 10 パーティングライン 11 非パーティングライン

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 3次元図形情報を記憶処理し、該図形情
    報から等高線データを読みだし、そのプロファイル(輪
    郭)データを素材シートより最も歩留りよく切り出す板
    取ソフトウェアを内蔵するコンピュータの指示によりシ
    ート材を治具により切断に最適な方向に回転し、材質及
    び/又は厚さの異なる複数枚のシート材を収容部から一
    枚づつ搬送し、搬送されてきたシート材を前記コンピュ
    ータの等高線データに基づいて5軸制御によりX,Y,
    Z及び斜め方向の任意形状に切断し、切断後のシート材
    を所定の架台上に搬送し、搬送されてきたシート材表面
    に前記等高線データに基づいて順次固着処理を施し、固
    着後のシート材の外周部分を切り離し、シート材の切り
    かすを収容部の所定の位置に搬送するという一連の工程
    を繰り返すことにより、材質及び/又は厚さの異なるシ
    ート材を自在に組み合わせて構成されることを特徴とす
    るキャビティ型。
  2. 【請求項2】 請求項1のキャビティ型において、3次
    元図形情報として型分割線、中子、湯道、冷却配管、製
    品形状等を同時に記憶処理することを特徴とするキャビ
    ティ型。
  3. 【請求項3】 3次元図形情報を記憶処理し、該図形情
    報から等高線データを読みだし、そのプロファイル(輪
    郭)データを素材シートより最も歩留りよく切り出す板
    取ソフトウェアを内蔵するコンピュータの指示によりシ
    ート材を治具により切断に最適な方向に回転し、材質及
    び/又は厚さの異なる複数枚のシート材を収容部から一
    枚づつ搬送し、搬送されてきたシート材を前記コンピュ
    ータの等高線データに基づいて5軸制御によりX,Y,
    Z及び斜め方向の任意形状に切断し、切断後のシート材
    を所定の架台上に搬送し、搬送されてきたシート材表面
    に前記等高線データに基づいて、パーティングラインと
    非パーティングラインが混在する等高面においては、パ
    ーティングラインには時効性接着剤を用い、積層時には
    接着し積層による造型が完了した後ある時点で接着効果
    を失わせパーティングラインとしての機能を発揮させ、
    非パーティングラインには通常の固着手段を用いて固着
    し、固着後シート材の外周部分を切り離し、シート材の
    切りかすを収容部の所定の位置に搬送するという一連の
    工程を繰り返すことにより、材質及び/又は厚さの異な
    るシート材を自在に組み合わせてキャビティ型を構成す
    ることを特徴とするキャビティ型製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項3のキャビティ型製造方法におい
    て、キャビティ型を成す積層体のパーティングラインと
    非パーティングラインが混在する等高面において、パー
    ティングラインとなる部分には粘着剤層を介在させ、積
    層時には接着し積層による造型が完了した後剥離させて
    パーティングラインとしての機能を発揮させ、非パーテ
    ィングラインには通常の固着手段を用いることを特徴と
    するキャビティ型製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100362737B1 (ko) * 2000-04-07 2002-11-27 한국과학기술원 선형 열절단 시스템을 이용한 가변 적층 쾌속조형방법 및쾌속조형장치
KR100708353B1 (ko) * 2004-08-13 2007-04-18 한국과학기술원 대형 조형물 제작용 가변 적층 쾌속조형장치
JP2016511176A (ja) * 2013-02-27 2016-04-14 エムコア テクノロジーズ リミテッド 積層造形のための粘着性および結合性接着システムならびに方法

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