JPH08317490A - ホーンスピーカシステム - Google Patents

ホーンスピーカシステム

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JPH08317490A
JPH08317490A JP7138799A JP13879995A JPH08317490A JP H08317490 A JPH08317490 A JP H08317490A JP 7138799 A JP7138799 A JP 7138799A JP 13879995 A JP13879995 A JP 13879995A JP H08317490 A JPH08317490 A JP H08317490A
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JP
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filter
horn speaker
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output signal
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JP7138799A
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English (en)
Inventor
Dairo Katayama
大朗 片山
Mitsuhiko Serikawa
光彦 芹川
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ホーンスピーカにおいて、ホーン内やコンプ
レッションドライバ内の空気に対する過負荷のため生じ
る音の歪みを除去し、信号源からの音響信号を高忠実再
生すること。 【構成】 ホーンスピーカ16の等価回路は、歪みの無
い伝達関数H1の系17と2次歪みを表わす伝達関数H
2の系18とを、加算器19で加算したものとして表現
できる。ホーンスピーカ16の前段に歪み除去装置10
を設ける。音声入力信号x(t)がA/D変換器11で
デジタル信号に変換されると、第1のフィルタ12は1
次元の畳み込み演算を、第2のフィルタ13は2次元の
畳み込み演算を行う。この信号を加算し、D/A変換し
てホーンスピーカ16に与えると、ホーン内で生じる高
調波歪と混変調歪みが除去される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ホーンスピーカシステ
ムにおいて、ホーン内やコンプレッションドライバー内
の空気に対する過負荷のため生じる空気歪みを除去し、
入力信号に対して高忠実再生を実現できるホーンスピー
カシステムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のホーンスピーカシステムを図5を
参照しながら説明する。図5はホーンスピーカにおける
入力信号と出力音圧とモデル化したブロック図である。
ここで、ホーンスピーカ51の入力信号をx(t)と
し、ホーンスピーカより放射された出力音圧を出力信号
y(t)とすると、入力信号x(t)と出力信号y
(t)との関係は図示のようになる。即ちホーンスピー
カ51は、歪みの無いホーンスピーカの伝達関数H1の
系52と、ホーンスピーカの2次歪みを表わす伝達関数
H2の系53と、2つの系52及び系53を加算器54
で加算したものとして表わせる。
【0003】まず、ホーンスピーカ51の入出力関係に
ついて述べる。音響信号源からの電気信号である入力信
号x(t)がホーンスピーカ51に入力される。この入
力信号x(t)は電気信号から音圧の出力信号y(t)
に変換され、受聴者は出力信号y(t)を聴くこととな
る。ホーンスピーカでは、入力信号x(t)が例えば内
蔵のドーム型スピーカにより電気音響変換されて、振動
板から音波が出力され、ホーンを通して音が外部に放射
される。そこでホーン内や、ドーム型スピーカであるコ
ンプレッションドライバ内の空気に対する過負荷のた
め、音圧に歪みが生じる。この歪みを考慮したホーンス
ピーカ51の伝達関数が図5に示したものである。
【0004】このようにホーンスピーカ51は伝達関数
H1の系52と、ホーンスピーカの2次歪みを表わす伝
達関数H2の系53の重ね合わせとして表わせる。この
ことを数式で表わすと、ホーンスピーカ51の入力信号
x(t)と出力信号y(t)との関係は、(5)式とな
る。
【数5】 ここで、X(m)は入力信号x(t)を周波数mで離散
化し、デジタルフーリエ変換して表わしたものであり、
変数mは周波数を表す。またY(m)は出力信号y
(t)を離散化し、デジタルフーリエ変換して表わした
ものである。H1(m)は歪みの無いホーンスピーカの
系52の伝達関数、H2(m1、m2)はホーンスピー
カの2次歪みを表わす系53の伝達関数である。ここ
で、与えられた周波数mを任意の周波数の和と差に分解
し、その値をm1、m2とする。従ってm=m1+m
2、又はm=|m1−m2|となる。又この式の第2項
は、m=m1+m2又は|m1−m2|を満たすすべて
の組み合わせについての和である。
【0005】(5)式の第1項は、周波数mの入力信号
X(m)に対するホーンスピーカの伝達関数H1による
線形の出力信号成分を示している。(5)式の第2項
は、周波数m1の入力信号X(m1)と、周波数m2の
入力信号X(m2)によって発生し、伝達関数H2によ
る非線形の出力信号成分を示している。この項がホーン
内やコンプレッションドライバ内の空気に対する過負荷
のために生じる2次の高調波歪み、及び混変調歪みを表
わしている。
【0006】ここで2次の高調波歪みとは、周波数m1
の入力信号に対する周波数2*m1の出力信号成分と、
周波数m2の入力信号に対する周波数2*m2の出力信
号成分とのことである。また混変調歪みとは、周波数m
1とm2の入力信号に対する、周波数(m1+m2)の
出力信号成分と、周波数|m1−m2|の出力信号成分
とのことである。
【0007】従来のホーンスピーカシステムでは、ホー
ン内やコンプレッションドライバ内の空気に対する過負
荷のために生じる歪みを減らすには、振動板の質量、振
動板の断面積、ホーンの喉部の断面積、ホーンの広がり
形状等を、許容できる歪み量と目標とする効率に合わせ
て設計するという方法が採られていた。
【0008】
【発明が解決しようとする問題】しかしながら上記従来
のホーンスピーカシステムにおいて、許容できる歪み量
によっては、ホーンや振動板の形状、材質に制約が生じ
てしまう。このため、所望の音響特性と形状を満たした
ホーンスピーカシステムを設計できないという問題を残
していた。
【0009】本発明はこのような従来の問題点に鑑みて
なされたものであって、ホーン内やコンプレッションド
ライバ内の空気に対する過負荷のために生じる音歪みを
除去することのできるホーンスピーカシステムを実現す
ることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本願の請求項1の発明
は、ホーンスピーカの信号入力部に歪み除去装置を接続
したホーンスピーカシステムであって、歪み除去装置
は、アナログの音声信号をデジタル変換するA/D変換
器と、A/D変換器の出力信号に対して1次元の畳み込
み演算を行う第1のフィルタと、A/D変換器の出力信
号に対して2次元の畳み込み演算を行う第2のフィルタ
と、第1のフィルタの出力信号と第2のフィルタの出力
信号とを加算する加算器と、加算器の出力信号をアナロ
グ信号に変換し、ホースピーカに与えるD/A変換器
と、を具備することを特徴とするものである。
【0011】本願の請求項2の発明は、ホーンスピーカ
の信号入力部に歪み除去装置を接続したホーンスピーカ
システムであって、歪み除去装置は、アナログの音声信
号をデジタル変換するA/D変換器と、A/D変換器の
出力信号に対して2次元の畳み込み演算を行う第2のフ
ィルタと、A/D変換器の出力信号と第2のフィルタの
出力信号とを加算する加算器と、加算器の出力信号をア
ナログ信号に変換し、ホーンスピーカに与えるD/A変
換器と、を具備することを特徴とするものである。
【0012】本願の請求項3の発明は、ホーンスピーカ
の信号入力部に歪み除去装置を接続したホーンスピーカ
システムであって、歪み除去装置は、アナログの音声信
号をデジタル変換するA/D変換器と、A/D変換器の
出力信号の内、特定の周波数以下の成分を遮断する低帯
域制限フィルタと、低帯域制限フィルタの出力信号に対
して1次元の畳み込み演算を行う第1のフィルタと、低
帯域制限フィルタの出力信号に対して2次元の畳み込み
演算を行う第2のフィルタと、第1のフィルタの出力信
号と第2のフィルタの出力信号とを加算する加算器と、
加算器の出力信号をアナログ信号に変換し、ホーンスピ
ーカに与えるD/A変換器と、を具備することを特徴と
するものである。
【0013】本願の請求項4の発明は、ホーンスピーカ
の信号入力部に歪み除去装置を接続したホーンスピーカ
システムであって、ホーンスピーカは、コンプレッショ
ンドライバ内又はホーン内の空気の温度を検出する温度
センサを有するものであり、歪み除去装置は、アナログ
の音声信号をデジタル変換するA/D変換器と、A/D
変換器の出力信号に対して1次元の畳み込み演算を行う
第1のフィルタと、A/D変換器の出力信号に対して2
次元の畳み込み演算を行う第2のフィルタと、温度セン
サの出力が変化したとき温度信号を出力する温度測定装
置と、第1のフィルタと第2のフィルタのフィルタタッ
プ係数を複数組み記憶する記憶装置と、温度測定装置の
温度信号に基づき、記憶装置に記憶された第1のフィル
タと第2のフィルタのフィルタタップ係数を選択し、第
1のフィルタと第2のフィルタのフィルタタップ係数を
更新する更新装置と、第1のフィルタの出力信号と第2
のフィルタの出力信号とを加算する加算器と、加算器の
出力信号をアナログ信号に変換し、ホーンスピーカに与
えるD/A変換器と、を具備することを特徴とするもの
である。
【0014】本願の請求項5の発明は、ホーンスピーカ
の信号入力部に歪み除去装置を接続したホーンスピーカ
システムであって、ホーンスピーカは、コンプレッショ
ンドライバ内又はホーン内の空気の温度を検出する温度
センサを有するものであり、歪み除去装置は、アナログ
の音声信号をデジタル変換するA/D変換器と、A/D
変換器の出力信号に対して2次元の畳み込み演算を行う
第2のフィルタと、温度センサの出力が変化したとき温
度信号を出力する温度測定装置と、第2のフィルタのフ
ィルタタップ係数を複数組み記憶する記憶装置と、温度
測定装置の温度信号に基づき、記憶装置に記憶された第
2のフィルタのフィルタタップ係数を選択し、第2のフ
ィルタのフィルタタップ係数を更新する更新装置と、A
/D変換器の出力信号と第2のフィルタの出力信号とを
加算する加算器と、加算器の出力信号をアナログ信号に
変換し、ホーンスピーカに与えるD/A変換器と、を具
備することを特徴とするものである。
【0015】本願の請求項6の発明は、ホーンスピーカ
の信号入力部に歪み除去装置を接続したホーンスピーカ
システムであって、ホーンスピーカは、コンプレッショ
ンドライバ内又はホーン内の空気の温度を検出する温度
センサを有するものであり、歪み除去装置は、アナログ
の音声信号をデジタル変換するA/D変換器と、A/D
変換器の出力信号の内、特定の周波数以下の成分を遮断
する低帯域制限フィルタと、低帯域制限フィルタの出力
信号に対して1次元の畳み込み演算を行う第1のフィル
タと、低帯域制限フィルタの出力信号に対して2次元の
畳み込み演算を行う第2のフィルタと、温度センサの出
力が変化したとき温度信号を出力する温度測定装置と、
第1のフィルタと第2のフィルタのフィルタタップ係数
を複数組み記憶する記憶装置と、温度測定装置の温度信
号に基づき、記憶装置に記憶された第1のフィルタと第
2のフィルタのフィルタタップ係数を選択し、第1のフ
ィルタと第2のフィルタのフィルタタップ係数を更新す
る更新装置と、第1のフィルタの出力信号と第2のフィ
ルタの出力信号とを加算する加算器と、加算器の出力信
号をアナログ信号に変換し、ホーンスピーカに与えるD
/A変換器と、を具備することを特徴とするものであ
る。
【0016】
【作用】ホーンスピーカの電気音響変換特性は一般に、
歪みの無い伝達関数と2次歪みを表わす伝達関数との並
列接続体として表される。このためこの2次歪みを電気
的に相殺するためにホーンスピーカの信号入力部に歪み
除去装置を接続する。
【0017】請求項1、2の発明によれば、歪み除去装
置において、A/D変換器はアナログの音声信号が入力
されると、この信号をデジタルフーリエ変換するために
デジタル信号に変換する。第1のフィルタはA/D変換
器の出力信号に対して1次元の畳み込み演算を行い、第
2のフィルタは2次元の畳み込み演算を行う。これらの
畳み込み演算により、2次歪み成分を相殺するようなオ
ーディオ信号に変換される。第1及び第2のフィルタの
出力信号を加算器で加算し、この信号をD/A変換器で
アナログ信号に変換してホースピーカに与えると、ホー
ン内やコンプレッションドライバ内の空気に対する過負
荷のため生じる歪みが除去される。こうして信号源から
出力されたオーディオ信号が高忠実に再生される。
【0018】請求項4〜6の発明によれば、ホーンスピ
ーカの内部に温度センサを取付け、ホーンスピーカが高
入力で駆動された場合に、コンプレッションドライバ内
又はホーン内の空気の温度を検出する。温度測定装置は
温度センサの検出温度により温度信号を更新装置に与え
る。更新装置は記憶装置に記憶された第1及び第2のフ
ィルタを選択し、第1及び第2のフィルタタップ係数を
更新する。こうするとホーンスピーカの内部温度が上昇
して伝達関数が変化しても、2次歪み成分を相殺するよ
うなオーディオ信号が安定に生成される。
【0019】請求項3の発明によれば、A/D変換器の
出力部に低帯域制限フィルタを設けることにより、入力
オーディオ信号の内、特定の周波数以下の成分を遮断す
るようにしている。このため歪み除去装置がチャンネル
デバイダの機能を兼ねることができ、低周波大振幅駆動
によるホーンスピーカのダメージを保護することができ
る。
【0020】
【実施例】
(実施例1)本発明の第1実施例のホーンスピーカシス
テムについて、図1と数式を参照しながら説明する。図
1は第1実施例のホーンスピーカシステムの構成を模式
的に示したブロック図である。本図に示すようにホーン
スピーカシステムは、歪み除去装置10とホーンスピー
カ16を含んで構成される。
【0021】歪み除去装置10は、入力信号x(t)が
入力されると、1次元の畳み込み演算と2次元の畳み込
み演算を同時に行い、出力信号z(t)をホーンスピー
カ16に与える信号処理装置である。歪み除去装置10
は、A/D変換器11、第1のフィルタ12、第2のフ
ィルタ13、加算器14、D/A変換器15により構成
される。
【0022】第1のフィルタ12はA/D変換器11で
デジタル変換された音声信号を伝達関数G1で1次元の
畳み込み演算を行うデジタルフィルタであり、周波数m
をパラメータとする。同様に第2のフィルタ13はA/
D変換器11でデジタル変換された音声信号を伝達関数
G2で2次元の畳み込み演算を行うデジタルフィルタで
あり、周波数mi、mj(但しm=mi+mj、又はm
=|mi−mj|となる組み合わせ)をパラメータとす
る。これらのフィルタは例えばタップ数N×NのFIR
フィルタにより構成される。加算器14はフィルタ1
2、13の各出力を加算するもので、その出力はD/A
変換器15を介してホーンスピーカ16に与えられる。
【0023】ホーンスピーカ16は音声の信号z(t)
が入力されると、出力信号y(t)を音圧信号として出
力するスピーカであり、従来例と同様にホーンスピーカ
の歪みの無い伝達関数H1の系17と、ホーンスピーカ
の2次歪みを表わす伝達関数H2の系18とを加算器1
9で加算したものとして等価的に表現できる。
【0024】まず、ホーンスピーカ16の入出力特性に
ついて述べる。ホーンスピーカ16へ、信号z(t)が
入力された場合に、出力信号y(t)は(6)式のよう
に表わせる。
【数6】 ここで、Z(m)はz(t)をデジタルフーリエ変換し
たもの、Y(m)はy(t)をデジタルフーリエ変換し
たものである。又、H1(m)はホーンスピーカ16の
系17の伝達関数、H2(m1、m2)はホーン内で生
じた歪みを表わすもので、系18の伝達関数である。又
この式の第2項は、m=m1+m2又は|m1−m2|
を満たすすべての組み合わせについての和である。
【0025】周波数mを任意の周波数の和又は周波数の
差に分解したとき、その値をm1、m2とする。この場
合m=m1+m2、又はm=|m1−m2|となる。
(6)式の第1項は周波数mの入力信号Z(m)に対す
るホーンスピーカの線形出力信号成分を示している。ま
た(6)式の第2項は、入力信号Z(m1)、Z(m
2)に対するホーンスピーカの非線形出力信号成分を示
している。この第2項が、ホーン内やコンプレッション
ドライバ内の空気に対する過負荷のために生ずる2次歪
みを表わしている。本発明の目的とするのは、(6)式
の第2項によるホーンスピーカの出力信号の歪みを除去
することである。
【0026】ここで、歪み除去装置10の動作について
述べる。歪み除去装置10においては、入力信号x
(t)がA/D変換器11に入力されると、デジタル信
号に変換される。A/D変換器11の出力信号は第1の
フィルタ12に入力され、伝達関数G1で1次元の畳み
込み演算が行われる。またこれと同時に第2のフィルタ
13によって伝達関数G2で2次元の畳み込み演算が行
われる。第1のフィルタ12の出力信号と、第2のフィ
ルタ13の出力信号とは、加算器14へ入力されて加算
される。そして加算器14の出力信号はD/A変換器1
5へ入力されて、再びアナログの音声信号に変換され
る。この音声信号は信号z(t)としてホーンスピーカ
16に入力される。
【0027】次に(7)式に、歪み除去装置10の入力
信号x(t)と出力信号z(t)との関係をデジタルフ
ーリエ変換した形式で表す。
【数7】 (7)式において、X(m)は入力信号x(t)を周波
数mで離散化してデジタルフーリエ変換して表わしたも
のである。Z(m)は出力信号z(t)を離散化してデ
ジタルフーリエ変換したものである。(7)式の第1項
は、出力信号z(t)のうち第1のフィルタ12による
成分であり、第2項は、出力信号z(t)のうち第2の
フィルタ13による成分である。(7)式の加算記号は
加算器14の動作を示す。又この式の第2項は、m=m
1+m2又は|m1−m2|を満たすすべての組み合わ
せについての和である。
【0028】次に、第1のフィルタ12の伝達関数G1
と、第2のフィルタ13の伝達関数G2とについて数式
を用いて説明する。前述したように歪み除去装置10の
入出力関係は(7)式で表わされ、ホーンスピーカ16
の入出力関係は(6)式で表わされので、(7)式のZ
(m)を(6)式のZ(m)に代入すると、次の(8)
式が得られる。
【数8】
【0029】(8)式において、出力信号Y(m)を示
す右辺の内、第1項は入力信号X(m)が歪み除去装置
10の第1のフィルタ12を通り、ホーンスピーカ16
の伝達関数H1を持つ系17を通った成分である。第2
項は入力信号X(m1)とX(m2)が歪み除去装置1
0の第2のフィルタ13を通り、ホーンスピーカ16の
伝達関数H1を持つ系17を通った成分である。第3項
は入力信号X(m1)とX(m2)が歪み除去装置10
の第1のフィルタ12を通り、ホーンスピーカ16の伝
達関数H2を持つ系18を通った成分である。そして第
4項は入力信号X(m3),X(m4),X(m5),
X(m6)が歪み除去装置10の第2のフィルタ13を
通り、ホーンスピーカ16の伝達関数H2を持つ系18
を通った成分である。第2項及び第3項は、m=m1+
m2又は|m1−m2|を満たすすべての組み合わせに
ついての和であり、第4項は、m1=m3+m4又は|
m3−m4|、m2=m5+m6又は|m5−m6|を
満たすすべての組み合わせについての和である。
【0030】ここで、(8)式の第4項は微小信号であ
るので無視すると、(8)式は(9)式のように整理さ
れる。
【数9】 第2項は、m=m1+m2又は|m1−m2|を満たす
すべての組み合わせについての和である。
【0031】ホーンスピーカシステムが高忠実再生を実
現するためには、(10)式に示すように、入力信号を
デジタルフーリエ変換したX(m)と、出力信号をデジ
タルフーリエ変換したY(m)とが等しければよい。よ
って、(9)式と(10)式より、(1)式と(2)式
とが共に成立するときに、(10)式が満たされること
となる。
【数10】
【数11】
【数12】
【0032】以上のように求めた伝達特性G1で1次元
の畳み込み演算を行い、伝達特性G2で2次元の畳み込
み演算を行うと、ホーンスピーカ16のホーン内やコン
プレッションドライバ内での空気の過負荷による音圧信
号の歪みを除去することができる。こうすると、ホーン
スピーカシステムの入出力信号は大幅に改善され、出力
音圧が低いときは勿論のこと、出力音圧が高いときにも
音の高忠実再生が可能となる。
【0033】(実施例2)次に本発明の第2実施例のホ
ーンスピーカシステムについて、図2と数式を参照しな
がら説明する。図2は第2実施例のホーンスピーカシス
テムの構成を模式的に示したブロック図である。本図に
示すようにホーンスピーカシステムは、歪み除去装置2
0とホーンスピーカ26を含んで構成される。尚、第1
実施例と同一名称のブロック及び信号については、詳細
な説明は省略する。
【0034】本実施例が第1実施例と異なる部分は、歪
み除去装置20に1次元の畳み込み演算を行う第1のフ
ィルタを設けずに、スルーにしていることである。加算
器24はA/D変換器21の出力信号と、伝達特性G2
を有する第2のフィルタ23の信号とを加算する。ここ
で加算された信号はD/A変換器25でアナログの音声
信号に変換され、ホーンスピーカ26に出力される。
【0035】ホーンスピーカ26は従来例と同様に、歪
みの無いホーンスピーカの伝達関数H1の系27と、ホ
ーンスピーカの2次歪みを表わす伝達関数H2の系28
と、2つの系27及び系28を加算器29で加算したも
のとして表わせる。
【0036】本実施例において、A/D変換器21の出
力信号の一方を直接に加算器24に入力したことは、第
1実施例における第1のフィルタの伝達関数G1を
(3)式を満たすように仮定したことである。
【数13】 ここで、(3)式を(2)式に代入すると、(4)式が
得られる。
【数14】 こうして歪み除去装置20の第2のフィルタ23におけ
る2次元の畳み込み演算の伝達関数G2が決定される。
【0037】第2実施例において(2)式を成立させる
ということは、ホーンスピーカ26の基本特性は補正せ
ず、ホーンスピーカ26の歪み成分のみを除去すること
を意味する。よって、既存のホーンスピーカ26の前段
に、本実施例の歪み除去装置20を設けることにより、
従来のホーンスピーカの基本特性は変更せずに、歪み成
分のみを除去することが可能となる。
【0038】(実施例3)次に本発明の第3実施例のホ
ーンスピーカシステムについて、図3と数式を参照しな
がら説明する。図3は第3実施例のホーンスピーカシス
テムの構成を模式的に示したブロック図である。本図に
示すようにホーンスピーカシステムは、歪み除去装置3
0とホーンスピーカ36を含んで構成される。尚、第1
実施例と同一名称のブロック及び信号については、詳細
な説明は省略する。
【0039】本実施例が第1実施例と異なる部分は、A
/D変換器31の出力をハイパスフィルタ310を介し
て第1のフィルタ32と第2のフィルタ33に与えるよ
うにしたことである。ハイパスフィルタ310は伝達関
数F1の低帯域制限フィルタであり、その遮断周波数
は、ホーンスピーカ36の再生帯域の低域側の遮断周波
数以上のものである。
【0040】ホーンスピーカ36は、ホーンスピーカの
歪みの無い伝達関数H1の系37と、ホーンスピーカの
2次歪みを表わす伝達関数H2の系38と、2つの系3
7及び系38を加算器39で加算したものとして表わせ
る。
【0041】ホーンスピーカシステムの入力信号x
(t)はA/D変換器31に入力され、てデジタル信号
に変換される。この信号がハイパスフィルタ310に入
力されると、ホーンスピーカ36に対してホーンスピー
カ自身の遮断周波数以下の信号が遮断される。ハイパス
フィルタ310の出力信号は伝達関数G1の第1のフィ
ルタ32と、伝達関数G2の第2のフィルタ33に入力
され、加算器34で加算される。そして加算器34の出
力信号はD/A変換器35でアナログの音声信号に変換
され、ホーンスピーカ36に与えられる。
【0042】第1実施例と同様にして、ホーンスピーカ
システムの入力信号X(m)と出力信号Y(m)との関
係を導くと、(11)式のようになる。
【数15】 ここで、第2項は、m=m1+m2又は|m1−m2|
を満たすすべての組み合わせについての和である。高忠
実再生を実現するためには、第1のフィルタ32の伝達
関数G1は(1)式になり、第2のフィルタ33の伝達
関数G2は(2)式になることはいうまでもない。
【0043】こうすると、歪み除去装置30をホーンス
ピーカ36の前段に設けることにより、ホーンスピーカ
36に対してチャンネルデバイダを必要としなくなる。
尚、ハイパスフィルタ310はバンドパスフィルタであ
ってもよい。その場合、バンドパスフィルタの低域側の
遮断周波数は、ホーンスピーカ36の再生帯域の低域側
の遮断周波数以上のものとする。
【0044】本実施例ではハイパスフィルタ310を設
けることにより、歪み除去装置30がチャンネルデバイ
ダの機能を兼ねることができ、ホーンスピーカ36の保
護が可能となる。かつ、歪み除去装置30がホーンスピ
ーカ36の2次歪みを除去できるので高忠実再生が可能
となる。
【0045】(実施例4)次に本発明の第4実施例のホ
ーンスピーカシステムについて、図4を参照しながら説
明する。図4は第4実施例のホーンスピーカシステムの
構成を模式的に示したブロック図である。本図に示すよ
うにホーンスピーカシステムは、歪み除去装置40とホ
ーンスピーカ46を含んで構成される。尚、第1実施例
と同一名称のブロック及び信号については、詳細な説明
は省略する。
【0046】本実施例が第1実施例と異なるのは、ホー
ンスピーカ46にホーン内やコンプレッションドライバ
内の空気の温度を測定する温度センサ404を設けたこ
とと、歪み除去装置40に、温度センサ404の信号に
よりホーンスピーカ46内の温度上昇を測定する温度測
定装置403と、この測定温度に基づいて伝達関数G
1、G2の値を更新する更新装置401及び記憶装置4
02を設けたことである。
【0047】歪み除去装置40には、伝達関数G1の第
1のフィルタ42、伝達関数G2の第2のフィルタ4
3、加算器44、D/A変換器45が設けられているこ
とは第1実施例と同一である。記憶装置402は相異な
る温度でのホーンスピーカ46の系47,48の伝達関
数に対応した数種類のフィルタタップ係数を記憶するメ
モリである。更新装置401は、測定された温度に基づ
いて記憶装置402に記憶された第1のフィルタ42と
第2のフィルタ43のフィルタタップ係数を夫々読み出
し、第1のフィルタ42と第2のフィルタ43のフィル
タタップ係数を更新するものである。
【0048】ホーンスピーカ46は、従来例と同様にホ
ーンスピーカの歪みの無い伝達関数H1の系47と、ホ
ーンスピーカの2次歪みを表わす伝達関数H2の系48
と、2つの系47及び系48を加算器49で加算したも
のとして表わせる。
【0049】さてホーンスピーカを使用すると、ホーン
内やコンプレッションドライバ内の空気の温度が時間変
化し、それに伴ってホーンスピーカ46の歪みが変化す
る。温度の変化量が大きくなるにつれて、以前に決定し
たフィルタタップ係数を用いて第1のフィルタ42と第
2のフィルタ43により信号変換を行うと、歪み除去の
効果が少なくなってくるという問題があった。
【0050】一方、第1実施例では、第1のフィルタと
第2のフィルタのフィルタタップ係数を一旦決定した後
に、その値を変更することができなかった。そこで本実
施例においては、ホーン内やコンプレッションドライバ
内の数種類の温度に対応した、第1のフィルタ42のフ
ィルタタップ係数と、第2のフィルタ43のフィルタタ
ップ係数を、あらかじめ複数組み格納しておく。
【0051】温度センサ404と温度測定装置403
は、コンプレッションドライバ内又はホーン内の温度を
一定時間毎に測定し、その結果を更新装置401に与え
る。更新装置401は、記憶装置402に格納されてい
る複数組みのフィルタタップ係数の中から、測定温度に
最も近い温度に適応するフィルタタップ係数を選択し、
第1のフィルタ42と第2のフィルタ43のフィルタタ
ップ係数を更新する。これにより、ホーンスピーカ46
の使用中に、コンプレッションドライバ内やホーン内の
温度が変化した場合にも、ホーンスピーカ46の2次歪
みを除去することが可能となる。
【0052】尚、温度測定装置403は、一定時間毎に
温度を測定して更新装置401に測定温度を送るのでは
なく、直前にフィルタタップ係数を更新したある時刻に
おける温度と、現在の温度との差が、ある一定量よりも
大きくなった場合に、更新装置401に測定温度を送
り、フィルタタップ係数の更新を行うという方法でもよ
い。更にこのような温度センサ,温度測定装置,更新装
置を図2,図3に示すホーンスピーカシステムにも取付
け、伝達関数の温度補償を行うことができる。
【0053】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、歪み除去
装置をホーンスピーカの前段に設けることにより、入力
信号を高忠実に再生することができる。このため大電力
で駆動され、出力音圧が高いときにも高調波歪みや混変
調歪みが発生しなくなり、音質を大幅に改善することが
できる。
【0054】またホーンスピーカ内部に温度センサを設
け、温度測定装置がこれより検出される温度信号を更新
装置に与えることにより、第1及び第2のフィルタの伝
達関数が最適になるように設定することができる。この
ためホーンスピーカが高入力で駆動され、時間の経過と
もに温度が上昇しても、高調波歪みや混変調歪みが発生
しない。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例におけるホーンスピーカシステムの
基本構成を示すブロック図である。
【図2】第2実施例におけるホーンスピーカシステムの
基本構成を示すブロック図である。
【図3】第3実施例におけるホーンスピーカシステムの
基本構成を示すブロック図である。
【図4】第4実施例におけるホーンスピーカシステムの
基本構成を示すブロック図である。
【図5】従来のホーンスピーカシステムの等価回路を示
すブロック図である。
【符号の説明】
10,20,30,40 歪み除去装置 11,21,31,41 A/D変換器 12,32,42 第1のフィルタ 13,23,33,43 第2のフィルタ 14,19,24,29,34,39,44,49 加
算器 15,25,35,45 D/A変換器 16,26,36,46 ホーンスピーカ 17,18,27,28,37,38,47,48 系 310 ハイパスフィルタ 402 記憶装置 403 温度測定装置 404 温度センサ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ホーンスピーカの信号入力部に歪み除去
    装置を接続したホーンスピーカシステムであって、 前記歪み除去装置は、 アナログの音声信号をデジタル変換するA/D変換器
    と、 前記A/D変換器の出力信号に対して1次元の畳み込み
    演算を行う第1のフィルタと、 前記A/D変換器の出力信号に対して2次元の畳み込み
    演算を行う第2のフィルタと、 前記第1のフィルタの出力信号と前記第2のフィルタの
    出力信号とを加算する加算器と、 前記加算器の出力信号をアナログ信号に変換し、前記ホ
    ースピーカに与えるD/A変換器と、を具備するもので
    あることを特徴とするホーンスピーカシステム。
  2. 【請求項2】 ホーンスピーカの信号入力部に歪み除去
    装置を接続したホーンスピーカシステムであって、 前記歪み除去装置は、 アナログの音声信号をデジタル変換するA/D変換器
    と、 前記A/D変換器の出力信号に対して2次元の畳み込み
    演算を行う第2のフィルタと、 前記A/D変換器の出力信号と前記第2のフィルタの出
    力信号とを加算する加算器と、 前記加算器の出力信号をアナログ信号に変換し、前記ホ
    ーンスピーカに与えるD/A変換器と、を具備するもの
    であることを特徴とするホーンスピーカシステム。
  3. 【請求項3】 ホーンスピーカの信号入力部に歪み除去
    装置を接続したホーンスピーカシステムであって、 前記歪み除去装置は、 アナログの音声信号をデジタル変換するA/D変換器
    と、 前記A/D変換器の出力信号の内、特定の周波数以下の
    成分を遮断する低帯域制限フィルタと、 前記低帯域制限フィルタの出力信号に対して1次元の畳
    み込み演算を行う第1のフィルタと、 前記低帯域制限フィルタの出力信号に対して2次元の畳
    み込み演算を行う第2のフィルタと、 前記第1のフィルタの出力信号と前記第2のフィルタの
    出力信号とを加算する加算器と、 前記加算器の出力信号をアナログ信号に変換し、前記ホ
    ーンスピーカに与えるD/A変換器と、を具備するもの
    であることを特徴とするホーンスピーカシステム。
  4. 【請求項4】 ホーンスピーカの信号入力部に歪み除去
    装置を接続したホーンスピーカシステムであって、 前記ホーンスピーカは、 コンプレッションドライバ内又はホーン内の空気の温度
    を検出する温度センサを有するものであり、 前記歪み除去装置は、 アナログの音声信号をデジタル変換するA/D変換器
    と、 前記A/D変換器の出力信号に対して1次元の畳み込み
    演算を行う第1のフィルタと、 前記A/D変換器の出力信号に対して2次元の畳み込み
    演算を行う第2のフィルタと、 前記温度センサの出力が変化したとき温度信号を出力す
    る温度測定装置と、 前記第1のフィルタと前記第2のフィルタのフィルタタ
    ップ係数を複数組み記憶する記憶装置と、 前記温度測定装置の温度信号に基づき、前記記憶装置に
    記憶された前記第1のフィルタと前記第2のフィルタの
    フィルタタップ係数を選択し、前記第1のフィルタと前
    記第2のフィルタのフィルタタップ係数を更新する更新
    装置と、 前記第1のフィルタの出力信号と前記第2のフィルタの
    出力信号とを加算する加算器と、 前記加算器の出力信号をアナログ信号に変換し、前記ホ
    ーンスピーカに与えるD/A変換器と、を具備するもの
    であることを特徴とするホーンスピーカシステム。
  5. 【請求項5】 ホーンスピーカの信号入力部に歪み除去
    装置を接続したホーンスピーカシステムであって、 前記ホーンスピーカは、 コンプレッションドライバ内又はホーン内の空気の温度
    を検出する温度センサを有するものであり、 前記歪み除去装置は、 アナログの音声信号をデジタル変換するA/D変換器
    と、 前記A/D変換器の出力信号に対して2次元の畳み込み
    演算を行う第2のフィルタと、 前記温度センサの出力が変化したとき温度信号を出力す
    る温度測定装置と、 前記第2のフィルタのフィルタタップ係数を複数組み記
    憶する記憶装置と、 前記温度測定装置の温度信号に基づき、前記記憶装置に
    記憶された前記第2のフィルタのフィルタタップ係数を
    選択し、前記第2のフィルタのフィルタタップ係数を更
    新する更新装置と、 前記A/D変換器の出力信号と前記第2のフィルタの出
    力信号とを加算する加算器と、 前記加算器の出力信号をアナログ信号に変換し、前記ホ
    ーンスピーカに与えるD/A変換器と、を具備するもの
    であることを特徴とするホーンスピーカシステム。
  6. 【請求項6】 ホーンスピーカの信号入力部に歪み除去
    装置を接続したホーンスピーカシステムであって、 前記ホーンスピーカは、 コンプレッションドライバ内又はホーン内の空気の温度
    を検出する温度センサを有するものであり、 前記歪み除去装置は、 アナログの音声信号をデジタル変換するA/D変換器
    と、 前記A/D変換器の出力信号の内、特定の周波数以下の
    成分を遮断する低帯域制限フィルタと、 前記低帯域制限フィルタの出力信号に対して1次元の畳
    み込み演算を行う第1のフィルタと、 前記低帯域制限フィルタの出力信号に対して2次元の畳
    み込み演算を行う第2のフィルタと、 前記温度センサの出力が変化したとき温度信号を出力す
    る温度測定装置と、 前記第1のフィルタと前記第2のフィルタのフィルタタ
    ップ係数を複数組み記憶する記憶装置と、 前記温度測定装置の温度信号に基づき、前記記憶装置に
    記憶された前記第1のフィルタと前記第2のフィルタの
    フィルタタップ係数を選択し、前記第1のフィルタと前
    記第2のフィルタのフィルタタップ係数を更新する更新
    装置と、 前記第1のフィルタの出力信号と前記第2のフィルタの
    出力信号とを加算する加算器と、 前記加算器の出力信号をアナログ信号に変換し、前記ホ
    ーンスピーカに与えるD/A変換器と、を具備するもの
    であることを特徴とするホーンスピーカシステム。
  7. 【請求項7】 前記ホーンスピーカの電気音響変換特性
    において、 前記ホーンスピーカの入力信号をx(t)とし、前記ホ
    ーンスピーカの歪みの無い伝達関数をH1とし、前記ホ
    ーンスピーカの2次歪みを表わす伝達関数をH2とし、
    前記ホーンスピーカの出力音圧y(t)を伝達関数H1
    とH2との並列接続体として表し、 前記歪み除去装置において、 前記第1のフィルタの伝達関数をG1とし、前記第1の
    フィルタの伝達関数をG2とし、 前記伝達関数H1、G1を周波数mをパラメータとして
    1次元のデジタルフーリエ変換したものを夫々H1
    (m)、G1(m)とし、 前記伝達関数H2、G2を周波数m(但しm=mi+m
    j、又はm=|mi−mj|となる組み合わせ)をパラ
    メータとして2次元のデジタルフーリエ変換したものを
    夫々H2(m1,m2)、G2(m1,m2)としたと
    き、 【数1】 【数2】 が同時に成立することを特徴とする請求項1,3,4,
    6のいずれか1項記載のホーンスピーカシステム。
  8. 【請求項8】 前記ホーンスピーカの電気音響変換特性
    において、 前記ホーンスピーカの入力信号をx(t)とし、前記ホ
    ーンスピーカの歪みの無い伝達関数をH1とし、前記ホ
    ーンスピーカの2次歪みを表わす伝達関数をH2とし、
    前記ホーンスピーカより出力音圧y(t)を伝達関数H
    1とH2との並列接続体として表し、 前記歪み除去装置において、 前記第1のフィルタの伝達関数をG1とし、前記第1の
    フィルタの伝達関数をG2とし、 前記伝達関数H1、G1を周波数mをパラメータとして
    1次元のデジタルフーリエ変換したものを夫々H1
    (m)、G1(m)とし、 前記伝達関数H2、G2を周波数m(但しm=mi+m
    j、又はm=|mi−mj|となる組み合わせ)をパラ
    メータとして2次元のデジタルフーリエ変換したものを
    夫々H2(m1,m2)、G2(m1,m2)としたと
    き、 【数3】 【数4】 が同時に成立することを特徴とする請求項2,5のいず
    れか1項記載のホーンスピーカシステム。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8155333B2 (en) 2008-04-18 2012-04-10 Fujitsu Limited Active noise control apparatus
US9426570B2 (en) 2012-12-03 2016-08-23 Fujitsu Limited Audio processing device and method

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