JPH08317346A - ディジタルビデオ信号変換装置及び変換方法 - Google Patents

ディジタルビデオ信号変換装置及び変換方法

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JPH08317346A
JPH08317346A JP8034412A JP3441296A JPH08317346A JP H08317346 A JPH08317346 A JP H08317346A JP 8034412 A JP8034412 A JP 8034412A JP 3441296 A JP3441296 A JP 3441296A JP H08317346 A JPH08317346 A JP H08317346A
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video signal
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digital video
pattern
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 入力ディジタル画像信号より高い解像度の出
力ディジタル画像信号を生成する。 【解決手段】 ROM81〜90には、予め基準データ
を使用して同定された係数が格納されている。この係数
は、補間しようとする画素の周辺の10個の画素のパタ
ーン毎に決定され、格納される。パターン分類回路から
10ビットのパターンデータb1 〜b10がROM81〜
90に対してアドレス信号として供給される。ROM8
1〜90からパターンデータに応じて読出された係数a
1 〜a10が乗算回路91〜100に供給され、周辺画素
データx1 〜x10と乗算される。乗算回路91〜100
の出力が加算回路101〜109によって加算され、加
算回路109から注目画素の補間値が取り出される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、入力ディジタル
画像信号を用いて入力ディジタル画像信号に存在しない
画素を生成するようにしたディジタルビデオ信号変換装
置及び変換方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ビデオ信号を符号化して得られるディジ
タルビデオ信号を伝送する場合、伝送帯域を狭くするた
めにサブサンプリングが用いられる。サブサンプリング
によって例えば1/2の画素の画像データが間引かれ
る。受信側には、この間引き画素を補間する補間回路が
設けられている。従来では、この補間回路として、周波
数領域で設計されたディジタルローパスフィルタが使用
されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】周波数領域で補間フィ
ルタを設計する場合、入出力信号の周波数特性から経験
に基づく繰り返し操作が必要とされ、また、ディジタル
ビデオ信号のサンプリング周波数が違う時には、各サン
プリング周波数に応じて補間フィルタを設計することが
必要であった。従って、補間フィルタの設計が面倒であ
り、また、汎用性が乏しい欠点があった。また、輝度信
号に搬送色信号が重畳されたコンポジットカラービデオ
信号の場合、搬送色信号の位相を考慮する必要があるた
め、従来の補間フィルタは、適用が困難であった。さら
に、補間フィルタによる補間は、解像度が劣化する欠点
があった。
【0004】従って、この発明の目的は、補間フィルタ
を用いた場合の上述した欠点が解消されたディジタルビ
デオ信号変換装置及び変換方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明は、第1のディ
ジタルビデオ信号から第1のディジタルビデオ信号より
画素数の多い第2のディジタルビデオ信号を生成するデ
ィジタルビデオ信号生成装置において、生成されるべき
注目画素の周囲に存在する第1のディジタルビデオ信号
に含まれる複数の周辺画素を受け取り、その複数の周辺
画素からその注目画素のパターンを検出し、検出された
パターンを示すパターンデータを発生する手段と、基準
のデータを用いて、生成されるべき注目画素と真値との
誤差の自乗和が最小となるように、最小自乗和法により
予め定められた各パターン毎の係数群が格納された格納
手段と、パターンデータに基づいて格納手段から読み出
されたパターンデータに対応する係数群と第1のディジ
タルビデオ信号を受け取り、係数群と第1のディジタル
ビデオ信号から注目画素を生成する手段とからなること
を特徴とするディジタルビデオ信号変換装置である。ま
た、この発明は、上述のように処理を行う変換方法であ
る。
【0006】同一のフィールド(又はフレーム)内で間
引き画素を取り囲む所定数の実在する画像データと所定
数の係数との線形1次結合で注目画素の画像データが予
測される。補間しようとする画素を取り囲む複数の実在
する画像データを用いて局所的なパターンが検出され、
このパターンに適応して補間回路の係数が択一的に設定
される。この予測された補間値と真値との誤差の自乗和
を最小にするように予め係数がパターン毎に定められ
る。この発明によるディジタルビデオ信号変換装置及び
変換方法は、局所的なパターンに応じた最適な係数が用
いられ、入力ディジタルビデオ信号より高い解像度を有
する出力ディジタルビデオ信号を得ることができる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、この発明の一実施例につい
て図面を参照して説明する。この説明は、下記の項目の
順序でなされる。 a.送信側の構成 b.受信側の構成 c.ブロック化回路 d.ダイナミックレンジ検出回路 e.量子化回路 f.周辺画素抽出回路 g.パターン分類回路 h.適応補間回路 i.変形例
【0008】a.送信側の構成 図1は、送信側(記録側)の構成を全体として示すもの
である。1で示す入力端子に例えばNTSC方式のカラ
ービデオ信号が供給される。このカラービデオ信号がA
/D変換器2に供給され、例えば4fsc(fsc:カラーサブ
キャリア周波数)のサンプリング周波数で1サンプルが
8ビットに量子化されたディジタルカラービデオ信号が
A/D変換器2から得られる。このディジタルカラービ
デオ信号がサブサンプリング回路3に供給され、サブサ
ンプリング回路3の出力信号がブロック化回路4に供給
される。サブサンプリング回路3の前段には、帯域制限
用のプリフィルタが設けられず、入力カラービデオ信号
の高域成分が失われない。
【0009】サブサンプリング回路3において、ディジ
タルカラービデオ信号が2fsc のサンプリング周波数で
サンプリングされる。また、ブロック化回路4により、
入力ディジタルテレビジョン信号が符号化の単位である
2次元ブロック毎に連続する信号に変換される。この実
施例では、1フィールドの画面が分割されてなる1ブロ
ックが(4ライン×8画素=32画素)の大きさとされ
ている。
【0010】図3は、この1ブロックを示すものであ
り、図3において、実線は、奇数フィールドのラインを
示し、破線は、偶数フィールドのラインを示す。この例
と異なり、例えば4フレームの各フレームに属する4個
の2次元領域から構成された3次元ブロックに対しても
この発明が適用できる。ブロック化回路4の前段に設け
られたサブサンプリング回路3によって、ブロック内の
画素が図4に示すように間引かれ、1ブロックの画素数
が16画素とされる。図4において○がサブサンプリン
グされた画素を示し、×が間引かれた画素を示す。
【0011】ブロック化回路4の出力信号がダイナミッ
クレンジ検出回路5及び遅延回路6に供給される。ダイ
ナミックレンジ検出回路5は、ブロック毎にダイナミッ
クレンジDR及び最小値MINを検出する。遅延回路6
からの画素データPDが減算回路7に供給され、減算回
路7において、最小値MINが除去された画素データP
DIが形成される。
【0012】量子化回路8には、サブサンプリングさ
れ、減算回路7を介された最小値除去後の画素データP
DI及びダイナミックレンジDRが供給される。量子化
回路8では、ダイナミックレンジDRに適応して画素デ
ータPDIの量子化が行われる。量子化回路8からは、
1画素データが4ビットに変換されたコード信号DTが
得られる。
【0013】この量子化回路8からのコード信号DTが
フレーム化回路9に供給される。フレーム化回路9に
は、ブロック毎の付加コードとして、ダイナミックレン
ジDR(8ビット)及び最小値MIN(8ビット)が供
給される。フレーム化回路9は、コード信号DT及び上
述の付加コードに誤り訂正符号化の処理を施し、また同
期信号を付加する。フレーム化回路9の出力端子10に
送信データが得られ、この送信データがディジタル回線
等の伝送路に送出される。ディジタルVTRの場合に
は、出力信号が記録アンプ,回転トランス等を介して回
転ヘッドに供給される。
【0014】b.受信側の構成 図2は、受信(又は再生)側の構成を示す。入力端子1
1からの受信データは、フレーム分解回路12に供給さ
れる。フレーム分解回路12により、コード信号DTと
付加コードDR,MINとが分離されると共に、エラー
訂正処理がなされる。コード信号DTが復号化回路13
に供給され、ダイナミックレンジDRが復号化回路13
に供給される。
【0015】復号化回路13は、送信側の量子化回路8
の処理と逆の処理を行う。即ち、8ビットの最小レベル
除去後のデータが代表レベルに復号され、このデータと
8ビットの最小値MINとが加算回路14により加算さ
れ、元の画素データが復号される。加算回路14の出力
データがブロック分解回路15に供給される。ブロック
分解回路15は、送信側のブロック化回路4と逆に、ブ
ロックの順番の復号データをテレビジョン信号の走査と
同様の順番に変換するための回路である。ブロック分解
回路15の出力信号が周辺画素抽出回路16に供給され
る。この周辺画素抽出回路16において、補間しようと
する間引き画素を取り囲む10個の画素の実在する画像
データ(サブサンプルデータ)x1 〜x10が取り出され
る。
【0016】周辺画素抽出回路16からのサブサンプル
データx1 〜x10がパターン分類回路17A及び遅延回
路17Bに供給される。遅延回路17Bの出力信号が適
応補間回路17Cに供給される。パターン分類回路17
Aでは、周辺の10個のサブサンプルデータが10ビッ
トで表されるパターンデータに変換される。後述するよ
うに、10個のサブサンプルデータの平均値が算出さ
れ、10個のサブサンプルデータが平均値と夫々比較さ
れることにより、論理レベルの“0”又は“1”に変換
される。この10ビットの集合がパターンデータとして
用いられる。従って、(210=1024)通りのパター
ンがありうる。パターンデータが適応補間回路17Cに
供給される。
【0017】適応補間回路17Cでは、間引かれた画素
のデータが周囲のサブサンプルデータにより補間され
る。この場合、パターンデータに応じた補間がなされ
る。適応補間回路17Cからのサンプリング周波数4fs
c のディジタルカラービデオ信号がD/A変換器18に
供給される。D/A変換器18の出力端子19にアナロ
グカラービデオ信号が得られる。送信側でプリフィルタ
が設けられていない場合、折り返し歪が例えば輝度レベ
ルの急峻な変化の点で発生するおそれがある。この歪を
除去する回路を適応補間回路17Cの出力側に接続して
も良い。
【0018】c.ブロック化回路 ブロック化回路4について図5,図6及び図7を参照し
て説明する。説明の簡単のため、1フィールドの画面が
図6に示すように、(4ライン×8画素)の構成と仮定
し、この画面が破線で示すように、垂直方向に2分割さ
れ、水平方向に4分割され、(2ライン×2画素)の8
個のブロックが形成される場合について説明する。
【0019】図5において、21で示す入力端子に図7
Aに示すように、(Th0 〜Th3)の4ラインからなる
入力データAが供給され、22で示す入力端子に入力デ
ータAと同期しているサンプリングクロックB(図7
B)が供給される。数字の(1〜8)がラインTh0
サンプルデータを夫々示し、数字の(11〜18)がラ
インTh1 のサンプルデータを夫々示し、数字の(21
〜28)がラインTh2のサンプルデータを夫々示し、
数字の(31〜38)がラインTh3 のサンプルデータ
を夫々示す。入力データAがThの遅延量の遅延回路2
3及び2Ts(Ts:サンプリング周期)の遅延量の遅
延回路24に供給される。また、サンプリングクロック
Bが1/2分周回路27に供給される。
【0020】遅延回路24の出力信号C(図7C)がス
イッチ回路25及び26の一方の入力端子に夫々供給さ
れ、遅延回路23の出力信号D(図7D)がスイッチ回
路25及び26の他方の入力端子に夫々供給される。ス
イッチ回路25は、1/2分周回路27の出力信号E
(図7E)により制御され、また、スイッチ回路26は
パルス信号Eがインバータ28により反転されたパルス
信号により制御される。スイッチ回路25及び26は、
2Ts毎に交互に入力信号(C又はD)を選択する。ス
イッチ回路25からの出力信号Fが図7Fに示され、ス
イッチ回路26からの出力信号Gが図7Gに示される。
【0021】スイッチ回路25の出力信号Fがスイッチ
回路29の第1の入力端子及び4Tsの遅延量を有する
遅延回路30に供給される。スイッチ回路26の出力信
号Gが2Tsの遅延量を有する遅延回路31に供給され
る。遅延回路30の出力信号H(図7H)がスイッチ回
路29の第3の入力端子に供給される。遅延回路31の
出力信号I(図7I)がスイッチ回路29の第2の入力
端子及び4Tsの遅延量を有する遅延回路32に供給さ
れる。遅延回路32の出力信号J(図7J)がスイッチ
回路29の第4の入力端子に供給される。
【0022】1/2分周回路33には、1/2分周回路
27の出力信号が供給され、出力信号K(図7K)が形
成される。この信号Kによってスイッチ回路29が制御
され、4Ts毎に第1,第2,第3及び第4の入力端子
が順次選択される。従って、スイッチ回路29から出力
端子34に取り出される信号Lは、図7Lに示すものと
なる。つまり、データのフィールド毎の順序がブロック
毎の順序(例えば1→2→11→12)に変換される。
勿論、1フィールドの実際の画素数は、図6に示される
例と異なってはるかに多いが、上述と同様の走査変換に
よって、図3に示すブロック毎の順序に変換される。
【0023】d.ダイナミックレンジ検出回路 図8は、ダイナミックレンジ検出回路3の一例の構成を
示す。41で示される入力端子には、ブロック化回路4
から前述のように、1ブロック毎に符号化が必要な領域
の画像データが順次供給される。この入力端子41から
の画素データは、選択回路42及び選択回路43に供給
される。一方の選択回路42は、ディジタルカラービデ
オ信号の画素データとラッチ44の出力データとの間
で、よりレベルの大きい方を選択して出力する。他方の
選択回路43は、入力ディジタルカラービデオ信号の画
素データとラッチ45の出力データとの間で、よりレベ
ルの小さい方を選択して出力する。
【0024】選択回路42の出力データが減算回路46
に供給されると共に、ラッチ44に取り込まれる。選択
回路43の出力データが減算回路46及びラッチ48に
供給されると共に、ラッチ45に取り込まれる。ラッチ
44及び45には、ラッチパルスが制御部49から供給
される。制御部49には、ディジタルカラービデオ信号
と同期するサンプリングクロック,同期信号等のタイミ
ング信号が端子50から供給される。制御部49は、ラ
ッチ44,45及びラッチ47,48にラッチパルスを
所定のタイミングで供給する。
【0025】各ブロックの最初で、ラッチ44及び45
の内容が初期設定される。ラッチ44には、全て‘0’
のデータが初期設定され、ラッチ45には、全て‘1’
のデータが初期設定される。順次供給される同一のブロ
ックの画素データの中で、最大レベルがラッチ44に貯
えられる。また、順次供給される同一のブロックの画素
データの中で、最小レベルがラッチ45に貯えられる。
【0026】最大レベル及び最小レベルの検出が1ブロ
ックに関して終了すると、選択回路42の出力に当該ブ
ロックの最大レベルが生じる。一方、選択回路43の出
力に当該ブロックの最小レベルが生じる。1ブロックに
関しての検出が終了すると、ラッチ44及び45が再び
初期設定される。
【0027】減算回路46の出力には、選択回路42か
らの最大レベルMAX及び選択回路43からの最小レベ
ルMINを減算してなる各ブロックのダイナミックレン
ジDRが得られる。これらのダイナミックレンジDR及
び最小レベルMINが制御ブロック49からのラッチパ
ルスにより、ラッチ47及び48に夫々ラッチされる。
ラッチ47の出力端子51に各ブロックのダイナミック
レンジDRが得られ、ラッチ48の出力端子52に各ブ
ロックの最小値MINが得られる。
【0028】e.量子化回路 量子化回路8は、ダイナミックレンジDRに適応した符
号化を行う。図9は、量子化回路8の一例を示す。図9
において、55で示すROMには、最小値除去後の画素
データPDI(8ビット)を圧縮されたビット数例えば
4ビットに変換するためのデータ変換テーブルが格納さ
れている。ROM55に対して、入力端子56からのダ
イナミックレンジDRと入力端子57からの画素データ
PDIとがアドレス信号として供給される。ROM55
では、ダイナミックレンジDRの大きさによりデータ変
換テーブルが選択され、出力端子58に4ビットのコー
ド信号DTが取り出される。
【0029】量子化回路8においては、コード信号DT
が2ビット(実施例では、4ビット)の場合、図10に
示すように、ブロックのダイナミックレンジDRが4個
の領域に分割される。この4個の領域が(00)(01)
(10)(11)の2ビットのコード信号DTにより区別
され、中央のレベルL0,L1,L2,L3が夫々各領
域の代表レベルとされる。最小値除去後のデータPDI
が含まれる領域に応じて2ビットのコード信号DTが発
生する。ディジタルカラービデオ信号のレベルは、ディ
ジタル搬送色信号が重畳されていても、ブロック内で相
関を有しており、各ブロックのダイナミックレンジDR
は、過渡部でない定常部では、狭い範囲に集中してい
る。従って、4ビットのように、1/2に圧縮されたビ
ット数で量子化しても画質の劣化が殆ど生じない。ま
た、各画素が他の画素と独立して符号化されるので、デ
ィジタルカラービデオ信号の急激なレベル変化を再現す
ることができ、DPCMと比較して周波数特性を良好と
できる。
【0030】なお、最小レベルMIN及び最大レベルM
AXの夫々のレベルを有する画素データが1ブロック内
に必ず存在している。従って、誤差が0のコード信号を
多くするには、図11に示すように、ダイナミックレン
ジDRを(2m −1)(但し、mは、量子化ビット数)に
分割し、最小レベルMINを代表最小レべルL0とし、
最大レべルMAXを代表最大レベルL3としても良い。
【0031】また、量子化回路8は、ROM以外にダイ
ナミックレンジDRを分割する割算器及び最小値除去後
のデータPDIが属するレベル領域を判定するための比
較回路からなる構成等を使用しても良い。
【0032】f.周辺画素抽出回路 受信側に設けられている周辺画素抽出回路16の一例を
図12に示す。図12において、60で示す入力端子に
ブロック化回路4からのディジタルカラービデオ信号
(サンプリング周波数:2fsc)が供給される。61,6
2が1水平周期の遅延量を夫々持つライン遅延回路であ
る。また、63乃至71が1サンプリング周期(1/2fs
c) の遅延量を夫々持つサンプル遅延回路である。
【0033】入力端子60に供給されるデータの属する
現在のラインより前のラインのデータがライン遅延回路
61から得られ、更に前のラインのデータがライン遅延
回路62から得られる。現在のラインのデータとこのデ
ータがサンプル遅延回路63により遅延されたデータと
の一方がスイッチ回路72において選択される。更に前
のラインのデータとこのデータがサンプル遅延回路64
により遅延されたデータとの一方がスイッチ回路73に
おいて選択される。スイッチ回路72及び73は、端子
74及び75からの共通のスイッチングコントロール信
号によって水平周期で切り替えられる。これらのスイッ
チ回路72及び73は、サブサンプリングのパターン
(図4参照)において、1ライン毎に発生する1サンプ
リング周期の位相ずれを補正するために設けられてい
る。ライン遅延回路61の出力端子及びスイッチ回路7
2,73の出力端子に2個又は3個のサンプル遅延回路
が夫々直列接続される。サンプル遅延回路の直列接続の
段間及び出力側から周辺画素のデータx1 〜x10が取り
出される。
【0034】図13は、補間の対象の注目画素(真のデ
ータがx0)に関して上述の周辺画素抽出回路16により
取り出される10個の周辺画素の位置を示す。A/D変
換器2では、サンプリング周波数が4fsc とされている
ので、カラーサブキャリアの位相に関して4個の位相
(○△●▲で表される)が周期的に繰り返される。○及
び●のカラーサブキャリアの位相並びに△及び▲のカラ
ーサブキャリアの位相が逆相である。
【0035】図13におけるデータx12が入力端子60
に供給される時にライン遅延回路61及び62の出力に
は、データx7 及びデータx12が夫々得られる。スイッ
チ回路72及び73の夫々がサンプル遅延回路63及び
64の夫々の出力信号を選択している状態では、スイッ
チ回路72及び73からデータx10及びデータx3 が夫
々得られる。また、サンプル遅延回路70及び71から
データx2 及びデータx1 が夫々得られ、サンプル遅延
回路67,68及び69からデータx6,5 及びx4
夫々得られ、サンプル遅延回路65及び66からデータ
9 及びx8 が夫々得られる。これらの周辺画素のデー
タx1 〜x10がパターン分類回路17Aに供給されると
共に、遅延回路17Bを介して適応補間回路17Cに供
給される。
【0036】g.パターン分類回路 パターン分類回路17Aは、周辺画素のデータx1 〜x
10(8ビット×10)をパターンを表す(2ビット×1
0)のパターンデータb1 〜b10に変換する。図14
は、パターン分類回路17Aの一例を示す。
【0037】破線で囲んで示す加算回路群77に周辺画
素のデータx1 〜x10が供給され、加算回路群77の加
算出力が割算回路78に供給される。割算回路78は、
加算出力を(1/10)に変換し、割算回路78から周辺画素
のデータx1 〜x10の平均値が得られる。また、破線で
囲んで示す比較回路群79の10個の比較回路に対して
周辺画素のデータx1 〜x10が夫々供給される。比較回
路群79の比較回路には、割算回路78からの平均値が
共通に供給される。比較回路群79の10個の比較回路
では、周辺画素のデータx1 〜x10と平均値とが夫々比
較され、2値の比較出力信号b1 〜b10が夫々発生す
る。この比較出力信号b1 〜b10がパターンデータであ
る。10ビットのパターンデータb1 〜b10によって、
(210=1024)種類のパターン分類がなされる。
【0038】この例では、パターン分類に用いる周辺画
素が適応補間回路17Cにおいても用いられる。従っ
て、周辺画素抽出回路16がパターン分類回路17A及
び適応補間回路17Cに対して共通の構成とすることが
できる。しかしながら、パターン分類と補間とで共通の
画素を使用する必要がなく、両者を別個としても良い。
【0039】h.適応補間回路 図15は、適応補間回路17Cの一例を示す。図15に
おいて、81乃至90で示されるROMには、予め同定
された係数が格納されている。ROM81には、パター
ンに応じた1024個の係数a1 が格納され、ROM8
2には、パターンに応じた1024個の係数a2 が格納
され、以下同様にROM83〜90に夫々1024個の
係数a3 〜a10が格納されている。これらのROM81
〜90には、アドレス信号としてパターン分類回路17
Aから10ビットのパターンデータb1 〜b10が供給さ
れる。従って、ROM81〜90からは、パターンデー
タb1 〜b10に応じた係数a1 〜a10が読み出される。
【0040】ROM81〜90の夫々から読み出された
係数a1 〜a10が乗算回路91〜100に供給される。
乗算回路91〜100には、周辺画素のデータx1 〜x
10が夫々供給され、乗算回路91〜100の出力信号と
して、a1 1,2 2,・・・a1010が夫々得られ
る。この乗算回路91〜100の出力信号が加算回路1
01,102,103,・・・109によって加算さ
れ、最終段の加算回路109から補間値x0 ^が得られ
る。
【0041】上述の適応補間回路17Cは、時間領域で
設計された2次元フィルタである。つまり、適応補間回
路17Cでは、補間しようとする間引き画素の周辺に存
在する10個の受信データ(サブサンプルデータ)x1
〜x10と予め同定された係数a1 〜a10の1次結合とし
て、間引き画素が予測される。この場合、真値と適応補
間回路17Cの出力信号の差信号を誤差と考えれば、自
乗誤差を最小にすることによって、1次結合の係数が一
意に求められる。この係数の同定について以下に説明す
る。
【0042】注目画素におけるディジタルカラービデオ
信号x0 ^は、注目画素の周囲の10個の画素データx
1 〜x10の1次結合で近似できる。
【0043】係数a1 〜a10を同定するには、ビデオカ
メラによって1枚或いは異なる複数の画像を撮影し、撮
像信号をNTSC信号に変換し、このNTSC信号をデ
ィジタル信号に変換する。上述のパターン分類回路17
Aと同様の構成により、ディジタルカラービデオ信号の
全ての画素のデータを1024個のパターンに分類す
る。各パターンのデータと周辺画素のデータとを用い
て、コンピュータにおいて最小自乗法により係数a1
10がパターン毎に同定される。つまり、ビデオカメラ
により撮像されたある絵柄の実際のデータを適用して、
周辺画素のデータx1 〜x10に係数を乗算し、上式に示
す通り合成された推定データx0 ^と、真値x0 とを比
較し、その自乗誤差(x0 ^−x0 )2が最小となる係数
1 〜a10が計算される。1024個のパターンの中の
一つのパターンにi個の画素のデータが含まれる場合、
誤差をeとすると、下記の式の関係が成立する。
【0044】
【数1】
【0045】x1(i)〜x10(i) は、x0(1)に対して、図
13に示す位置関係にある10個の周囲画素のデータで
ある。上式から誤差分散が最も小さくなる時の係数a1,
2,3 ・・・a10が、コンピュータで計算される。
【0046】上式は、Xを(i×10)の行列とし、係
数a1 〜a10をベクトル〔A〕で表し、真値x0(1)〜x
0(i)をベクトル〔X〕で表し、誤差e(1) 〜e(i) をベ
クトル〔e〕で表すと、 X・〔A〕=〔X〕+〔e〕
【0047】この誤差ベクトル〔e〕の自乗誤差を最小
にする係数が求められる。誤差分散〔e〕T ・〔e〕を
最小にするように、〔A〕を求めると、 〔A〕=(XT X)-1X・〔X〕 以上の係数a1 〜a10の同定が各パターンについて予め
なされ、ROM81〜90に格納されている。
【0048】なお、補間に使用する周辺画素は、同一フ
ィールド内に限らず同一フレーム内のデータを使用する
ことができ、また、10個以外の個数を使用することが
できる。
【0049】i.変形例 この発明は、ダイナミックレンジに適応した符号化方式
として、固定長の符号化方式に限らず、可変長の符号化
方式に対しても適用できる。可変長の符号化方式では、
ブロック毎のダイナミックレンジDRが所定の量子化歪
と対応する量子化ステップでもって分割され、即ち、ダ
イナミックレンジDRがダイナミックレンジDRに適応
した個数のレベル範囲に分割され、最小値除去後のデー
タが属するレベル範囲と対応するコード信号が形成され
る。
【0050】以上の説明では、コード信号DTとダイナ
ミックレンジDRと最小値MINとを送信している。し
かし、付加コードとしてダイナミックレンジDRの代わ
りに最大値MAX,量子化ステップ又は最大歪を伝送し
ても良い。
【0051】また、入力信号のブロック化の処理を行っ
てからサブサンプリングを行っても良い。更に、1ブロ
ックのデータをフレームメモリ,ライン遅延回路,サン
プル遅延回路を組み合わせた回路により、同時に取り出
すようにしても良く、輝度信号のみの処理に対しても、
この発明は適用できる。
【0052】
【発明の効果】この発明は、従来のフィルタ処理によっ
ては不可能であった、入力ディジタルビデオ信号の解像
度より高い解像度を創造することが可能となる利点があ
る。特に、この発明は、注目画素のパターンをその周辺
に実在する複数の画素から求め、このパターン毎に予め
係数を同定し、同定された係数と周辺の実在画素との線
形1次結合により注目画素の値を予測するので、精度の
高い予測を行うことができる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明を適用できるカラービデオ信号の伝送
システムの送信側のブロック図である。
【図2】受信側の構成を示すブロック図である。
【図3】符号化の処理の単位であるブロックの説明に用
いる略線図である。
【図4】サブサンプリングの説明に用いる略線図であ
る。
【図5】ブロック化回路の一例のブロック図,その説明
に用いる略線図及びその動作説明のためのタイミングチ
ャートである。
【図6】ブロック化回路の一例のブロック図,その説明
に用いる略線図及びその動作説明のためのタイミングチ
ャートである。
【図7】ブロック化回路の一例のブロック図,その説明
に用いる略線図及びその動作説明のためのタイミングチ
ャートである。
【図8】ダイナミックレンジ検出回路の一例のブロック
図である。
【図9】量子化回路の一例のブロック図である。
【図10】量子化の一例及び他の例の説明に用いる略線
図である。
【図11】量子化の一例及び他の例の説明に用いる略線
図である。
【図12】周辺画素抽出回路の一例のブロック図であ
る。
【図13】周辺画素の説明に用いる略線図である。
【図14】パターン分類回路の一例のブロック図であ
る。
【図15】適応補間回路の一例のブロック図である。
【符号の説明】 1:カラービデオ信号の入力端子、 4:ブロック化回
路、 5:ダイナミックレンジ検出回路、7:減算回
路、 8:量子化回路、 13:復号化回路、 15:
ブロック分解回路、 16:周辺画素抽出回路、 17
A:パターン分類回路、17C:適応補間回路

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1のディジタルビデオ信号から上記第
    1のディジタルビデオ信号より画素数の多い第2のディ
    ジタルビデオ信号を生成するディジタルビデオ信号生成
    装置において、 生成されるべき注目画素の周囲に存在する上記第1のデ
    ィジタルビデオ信号に含まれる複数の周辺画素を受け取
    り、その複数の周辺画素からその注目画素のパターンを
    検出し、上記検出されたパターンを示すパターンデータ
    を発生する手段と、 基準のデータを用いて、生成されるべき注目画素と真値
    との誤差の自乗和が最小となるように、最小自乗和法に
    より予め定められた各パターン毎の係数群が格納された
    格納手段と、 上記パターンデータに基づいて上記格納手段から読み出
    された上記パターンデータに対応する係数群と上記第1
    のディジタルビデオ信号を受け取り、上記係数群と上記
    第1のディジタルビデオ信号から上記注目画素を生成す
    る手段とからなることを特徴とするディジタルビデオ信
    号変換方法。
  2. 【請求項2】 第1のディジタルビデオ信号から上記第
    1のディジタルビデオ信号より画素数の多い第2のディ
    ジタルビデオ信号を生成するディジタルビデオ信号生成
    方法において、 生成されるべき注目画素の周囲に存在する上記第1のデ
    ィジタルビデオ信号に含まれる複数の周辺画素を受け取
    り、その複数の周辺画素からその注目画素のパターンを
    検出し、上記検出されたパターンを示すパターンデータ
    を発生するステップと、 基準のデータを用いて、生成されるべき注目画素と真値
    との誤差の自乗和が最小となるように、最小自乗和法に
    より予め定められた各パターン毎の係数群を格納するス
    テップと、 上記パターンデータに基づいて読み出された上記パター
    ンデータに対応する係数群と上記第1のディジタルビデ
    オ信号を受け取り、上記係数群と上記第1のディジタル
    ビデオ信号から上記注目画素を生成するステップとから
    なることを特徴とするディジタルビデオ信号変換方法。
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