JPH08316515A - 薄膜太陽電池の製造方法 - Google Patents
薄膜太陽電池の製造方法Info
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- JPH08316515A JPH08316515A JP7122493A JP12249395A JPH08316515A JP H08316515 A JPH08316515 A JP H08316515A JP 7122493 A JP7122493 A JP 7122493A JP 12249395 A JP12249395 A JP 12249395A JP H08316515 A JPH08316515 A JP H08316515A
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
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- Y02E10/541—CuInSe2 material PV cells
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P70/00—Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
- Y02P70/50—Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product
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- Electrodes Of Semiconductors (AREA)
- Photovoltaic Devices (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 生産性が高く、かつ、高価な真空蒸着設備
等を要せず、充分に発達した銅−インジウム−セレン三
元合金結晶を有する薄膜太陽電池を製造する方法を提供
する。 【構成】 銅イオン(Cu2+)及びセレンイオン(S
e4+)を含む溶液を用いて銅−セレン層を導電性基板上
にメッキ法によって形成し、次いで、インジウムイオン
(In2+)及びセレンイオン(Se4+)を含む溶液を用
いてインジウム−セレン層をメッキ法によって形成して
プリカーサーを完成し、その後このプリカーサーを熱処
理する。
等を要せず、充分に発達した銅−インジウム−セレン三
元合金結晶を有する薄膜太陽電池を製造する方法を提供
する。 【構成】 銅イオン(Cu2+)及びセレンイオン(S
e4+)を含む溶液を用いて銅−セレン層を導電性基板上
にメッキ法によって形成し、次いで、インジウムイオン
(In2+)及びセレンイオン(Se4+)を含む溶液を用
いてインジウム−セレン層をメッキ法によって形成して
プリカーサーを完成し、その後このプリカーサーを熱処
理する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、銅−インジウム−セレ
ン三元合金からなる吸収層を有する薄膜太陽電池の製造
方法に関する。
ン三元合金からなる吸収層を有する薄膜太陽電池の製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】太陽電池は光エネルギーを電気エネルギ
ーに変換する装置であり、導電性基板上に、光電変換性
半導体からなる吸収層と光透過性電極層とを順次積層し
て構成されるのが普通である。かかる光電変換性半導体
層としては、モル比率が1:1:2である銅−インジウ
ム−セレン三元合金(CuInSe2 )の薄膜が最も優
れた光電変換効率を示すものと考えられている。この三
元合金の製造方法としては、国際公開WO 92/05
586号等が知られていた。これらは、メッキによって
3成分からなる層(以下「プリカーサー層」と云う。)
を形成し、その後の加熱処理でこれら3成分から三元合
金層を形成するものであった。
ーに変換する装置であり、導電性基板上に、光電変換性
半導体からなる吸収層と光透過性電極層とを順次積層し
て構成されるのが普通である。かかる光電変換性半導体
層としては、モル比率が1:1:2である銅−インジウ
ム−セレン三元合金(CuInSe2 )の薄膜が最も優
れた光電変換効率を示すものと考えられている。この三
元合金の製造方法としては、国際公開WO 92/05
586号等が知られていた。これらは、メッキによって
3成分からなる層(以下「プリカーサー層」と云う。)
を形成し、その後の加熱処理でこれら3成分から三元合
金層を形成するものであった。
【0003】ここで、これらの3成分の比率を制御しな
がら層を形成することは容易でなかった。特に、国際公
開WO 92/05586号記載の技術においては、セ
レンは粉末状のものを用い、これをメッキ液に分散させ
ているため、メッキ作業中は常に攪拌を行う必要があ
り、この攪拌がメッキ層の組成に及ぼす影響が非常に大
きいものであった。
がら層を形成することは容易でなかった。特に、国際公
開WO 92/05586号記載の技術においては、セ
レンは粉末状のものを用い、これをメッキ液に分散させ
ているため、メッキ作業中は常に攪拌を行う必要があ
り、この攪拌がメッキ層の組成に及ぼす影響が非常に大
きいものであった。
【0004】また、これら3成分はメッキ層の厚さ方向
でその比率の変化が生じやすい(メッキ開始時にはメッ
キ層中の銅原子の存在比が高く、その後この銅原子の存
在比が低くなると共にインジウム原子の存在比が高くな
る。)。これらの実際の比率を知る非破壊分析手段がな
かった。従ってこれら3成分の比率を安定に制御した製
品を得ることは極めて困難であった。
でその比率の変化が生じやすい(メッキ開始時にはメッ
キ層中の銅原子の存在比が高く、その後この銅原子の存
在比が低くなると共にインジウム原子の存在比が高くな
る。)。これらの実際の比率を知る非破壊分析手段がな
かった。従ってこれら3成分の比率を安定に制御した製
品を得ることは極めて困難であった。
【0005】また、これらの方法においてはメッキ時
に、安定な銅−インジウム合金が生成してしまい、その
後の熱処理によって生成する銅−インジウム−セレン合
金結晶の成長を妨げ、かつ、その結晶の配向を妨げると
ともに、形成された吸収層には光電変換性を有しない銅
−インジウム合金が残留するため、全体の光電変換効率
は低いものとなる。
に、安定な銅−インジウム合金が生成してしまい、その
後の熱処理によって生成する銅−インジウム−セレン合
金結晶の成長を妨げ、かつ、その結晶の配向を妨げると
ともに、形成された吸収層には光電変換性を有しない銅
−インジウム合金が残留するため、全体の光電変換効率
は低いものとなる。
【0006】また、上記方法以外にプリカーサー層を形
成するのに、スパッタリング、PVD等の減圧状態での
層形成方法を応用することも考えられるが、この場合、
生産性が低く、また、これらのための設備費が大きくな
ると云った欠点を有していた。
成するのに、スパッタリング、PVD等の減圧状態での
層形成方法を応用することも考えられるが、この場合、
生産性が低く、また、これらのための設備費が大きくな
ると云った欠点を有していた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、生産性が高
く、かつ、高価な真空蒸着設備等を要せず、充分に発達
した銅−インジウム−セレン三元合金結晶を有する薄膜
太陽電池を製造する方法を提供することを目的とする。
く、かつ、高価な真空蒸着設備等を要せず、充分に発達
した銅−インジウム−セレン三元合金結晶を有する薄膜
太陽電池を製造する方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の薄膜太陽電池の
製造方法は、銅イオン(Cu2+)及びセレンイオン(S
e4+)を含む溶液を用いて銅−セレン層を導電性基板上
にメッキ法によって形成し、次いで、インジウムイオン
(In2+)及びセレンイオン(Se4+)を含む溶液を用
いてインジウム−セレン層をメッキ法によって形成して
プリカーサーを完成し、その後このプリカーサーを熱処
理することを特徴としている。
製造方法は、銅イオン(Cu2+)及びセレンイオン(S
e4+)を含む溶液を用いて銅−セレン層を導電性基板上
にメッキ法によって形成し、次いで、インジウムイオン
(In2+)及びセレンイオン(Se4+)を含む溶液を用
いてインジウム−セレン層をメッキ法によって形成して
プリカーサーを完成し、その後このプリカーサーを熱処
理することを特徴としている。
【0009】なお、ここで、銅−セレン層中のセレン含
有量が多くなると、この層が非常に脆くなり、工程中の
取り扱いに特別の注意が必要となり、また、欠陥の原因
となることが多く、延いては薄膜太陽電池の歩留まりが
低下する。これらを防止するために、銅−セレン層中の
セレン原子の含有量は20%以下であることが望まし
い。
有量が多くなると、この層が非常に脆くなり、工程中の
取り扱いに特別の注意が必要となり、また、欠陥の原因
となることが多く、延いては薄膜太陽電池の歩留まりが
低下する。これらを防止するために、銅−セレン層中の
セレン原子の含有量は20%以下であることが望まし
い。
【0010】これらメッキは、クロム薄膜及びモリブデ
ン薄膜電極を表面に設けたガラス基板等の導電性基板に
対して行う。これにより、導電性基板上に銅−セレン層
及びこの層の上にインジウム−セレン層が形成される。
その後、アルゴン等の不活性ガス雰囲気(必要に応じセ
レン蒸気が混合される)下・400℃での熱処理によ
り、これら銅−セレン層及びインジウム−セレン層が一
体となって銅−インジウム−セレン合金(CuInSe
2 )層が形成され、かつ、その合金の結晶が発達する。
ン薄膜電極を表面に設けたガラス基板等の導電性基板に
対して行う。これにより、導電性基板上に銅−セレン層
及びこの層の上にインジウム−セレン層が形成される。
その後、アルゴン等の不活性ガス雰囲気(必要に応じセ
レン蒸気が混合される)下・400℃での熱処理によ
り、これら銅−セレン層及びインジウム−セレン層が一
体となって銅−インジウム−セレン合金(CuInSe
2 )層が形成され、かつ、その合金の結晶が発達する。
【0011】
【作用】本発明の薄膜太陽電池の製造方法において、吸
着層を形成するに当たってはメッキ法を用いるため、真
空系を必要とする装置は不要である。また、導電性基板
上に銅−セレン層が形成され、その層の上にインジウム
−セレン層が形成されるので、これら3元素の存在比の
測定や制御が容易である。
着層を形成するに当たってはメッキ法を用いるため、真
空系を必要とする装置は不要である。また、導電性基板
上に銅−セレン層が形成され、その層の上にインジウム
−セレン層が形成されるので、これら3元素の存在比の
測定や制御が容易である。
【0012】このメッキ処理の後、熱処理によって先ず
導電性層に隣接した銅−セレン層に銅−セレン合金(C
uSe)が形成され、この銅セレン合金が銅−インジウ
ム−セレン合金(CuInSe2 )の一種の種結晶的役
割をしてこの三元合金層が形成されるので、銅−インジ
ウム−セレン合金(CuInSe2 )の結晶は層の厚さ
方向に配向する。またこのとき、光電変換に寄与しない
銅−インジウム合金の発生が少ない。
導電性層に隣接した銅−セレン層に銅−セレン合金(C
uSe)が形成され、この銅セレン合金が銅−インジウ
ム−セレン合金(CuInSe2 )の一種の種結晶的役
割をしてこの三元合金層が形成されるので、銅−インジ
ウム−セレン合金(CuInSe2 )の結晶は層の厚さ
方向に配向する。またこのとき、光電変換に寄与しない
銅−インジウム合金の発生が少ない。
【0013】また、先ず銅原子の存在比が高い銅−イン
ジウム−セレン合金が形成され、その後この合金がC
u:In:Se=1:1:2の化学量論比に近い銅−イ
ンジウム−セレン合金となるので、安定な銅−インジウ
ム合金ができにくい。これらの結果、大きい結晶の銅−
インジウム−セレンからなる吸収層が得られる。
ジウム−セレン合金が形成され、その後この合金がC
u:In:Se=1:1:2の化学量論比に近い銅−イ
ンジウム−セレン合金となるので、安定な銅−インジウ
ム合金ができにくい。これらの結果、大きい結晶の銅−
インジウム−セレンからなる吸収層が得られる。
【0014】
(実施例1)先ず、第1メッキ浴と第2メッキ浴を作製
した。すなわち、硫酸銅(10mmol)、酸化セレン(5
mmol)、硫酸ナトリウム(80mmol)、クエン酸ナトリ
ウム(25mmol)を水に溶解して1 lとした(以下「第
1メッキ浴」と云う。)。また、硫酸インジウム(50
mmol)、酸化セレン(10mmol)、硫酸ナトリウム(8
0mmol)、クエン酸ナトリウム(25mmol)を水に溶解
して1 lとした(以下「第2メッキ浴」と云う。)。
した。すなわち、硫酸銅(10mmol)、酸化セレン(5
mmol)、硫酸ナトリウム(80mmol)、クエン酸ナトリ
ウム(25mmol)を水に溶解して1 lとした(以下「第
1メッキ浴」と云う。)。また、硫酸インジウム(50
mmol)、酸化セレン(10mmol)、硫酸ナトリウム(8
0mmol)、クエン酸ナトリウム(25mmol)を水に溶解
して1 lとした(以下「第2メッキ浴」と云う。)。
【0015】ついで、導電性基板を作製した。即ち、ガ
ラス板上にスパッタリングによりクロム、モリブデンの
順でそれぞれ0.2μm、2μmの薄膜を形成した。こ
の導電性基板を正極とし、炭素電極を陰極として、フェ
リシアン酸カリウム150g及び水酸化カリウム50g
を水に溶解して1 lとした水溶液中で、50mA/cm
2・20秒間の条件で電解エッチングを行った。このエ
ッチングした基板を、第1メッキ浴中でSSE(硫酸第
一水銀電極)に対する電圧を−1800mVとして定電
圧メッキを行った。このときの電気量は1.6C/cm
2であった。得られた膜中の銅、セレンのモル存在比は
92.2:7.8であった。
ラス板上にスパッタリングによりクロム、モリブデンの
順でそれぞれ0.2μm、2μmの薄膜を形成した。こ
の導電性基板を正極とし、炭素電極を陰極として、フェ
リシアン酸カリウム150g及び水酸化カリウム50g
を水に溶解して1 lとした水溶液中で、50mA/cm
2・20秒間の条件で電解エッチングを行った。このエ
ッチングした基板を、第1メッキ浴中でSSE(硫酸第
一水銀電極)に対する電圧を−1800mVとして定電
圧メッキを行った。このときの電気量は1.6C/cm
2であった。得られた膜中の銅、セレンのモル存在比は
92.2:7.8であった。
【0016】次ぎに第2メッキ浴中でSSEに対する電
圧を−1500mVとして、正極として白金板を用いて
定電圧メッキを行った。そのときの電気量は2.0C/
cm2であった。得られた膜中の銅原子、セレン原子の
存在比は92.2:7.8であった。
圧を−1500mVとして、正極として白金板を用いて
定電圧メッキを行った。そのときの電気量は2.0C/
cm2であった。得られた膜中の銅原子、セレン原子の
存在比は92.2:7.8であった。
【0017】メッキ後の薄膜板を窒素下で乾燥後、アル
ゴンガス中セレン雰囲気下で、500℃、1時間の熱処
理を行い、薄膜太陽電池の吸収層を作製した。このとき
の吸収層の銅原子、インジウム原子、セレン原子の存在
比は、24.3:24.7:51.0とほぼ化学量論比
の1:1:2に等しい組成となった。なお、この吸収層
にはひび、はがれ等の欠陥はなかった。この吸収層につ
いてX線回折分析を行った。この結果を表1に示す。
ゴンガス中セレン雰囲気下で、500℃、1時間の熱処
理を行い、薄膜太陽電池の吸収層を作製した。このとき
の吸収層の銅原子、インジウム原子、セレン原子の存在
比は、24.3:24.7:51.0とほぼ化学量論比
の1:1:2に等しい組成となった。なお、この吸収層
にはひび、はがれ等の欠陥はなかった。この吸収層につ
いてX線回折分析を行った。この結果を表1に示す。
【0018】
【表1】
【0019】(実施例2)硫酸銅(10mmol)、酸化セ
レン(15mmol)、硫酸ナトリウム(80mmol)、クエ
ン酸ナトリウム(25mmol)を水に溶解して1 lとして
第1メッキ浴とし、その他は、実施例1と同様にして導
電性基板上に吸収層を形成した。なお、第1メッキ浴に
よるメッキにより得られた膜中の銅原子、セレン原子の
存在比は79.3:20.7であった。得られた吸収層
の銅原子、インジウム原子、セレン原子の存在比は、ほ
ぼ1:1:2であった。なお、この吸収層には小さなひ
びが観察され、また一部に剥がれが生じていた。この吸
収層についてX線回折分析を行った。この結果を表2に
示す。
レン(15mmol)、硫酸ナトリウム(80mmol)、クエ
ン酸ナトリウム(25mmol)を水に溶解して1 lとして
第1メッキ浴とし、その他は、実施例1と同様にして導
電性基板上に吸収層を形成した。なお、第1メッキ浴に
よるメッキにより得られた膜中の銅原子、セレン原子の
存在比は79.3:20.7であった。得られた吸収層
の銅原子、インジウム原子、セレン原子の存在比は、ほ
ぼ1:1:2であった。なお、この吸収層には小さなひ
びが観察され、また一部に剥がれが生じていた。この吸
収層についてX線回折分析を行った。この結果を表2に
示す。
【0020】
【表2】
【0021】(比較例)粒径1〜10μmのセレン粉末
を用いて、セレン10mmol/ l、硫酸インジウム50mm
ol/ l、硫酸ナトリウム80mmol/ l、酢酸ナトリウム
50mmol/ lとなるようにメッキ液を調整し、このメッ
キ液を用いて、実施例と同様に作製した導電性基板に、
SSE電極に対して1500mVの電圧で定電圧メッキ
を行った。ここで、セレン粉末の沈降を防止するため
に、メッキ液は、常に攪拌を行わなければならなかっ
た。
を用いて、セレン10mmol/ l、硫酸インジウム50mm
ol/ l、硫酸ナトリウム80mmol/ l、酢酸ナトリウム
50mmol/ lとなるようにメッキ液を調整し、このメッ
キ液を用いて、実施例と同様に作製した導電性基板に、
SSE電極に対して1500mVの電圧で定電圧メッキ
を行った。ここで、セレン粉末の沈降を防止するため
に、メッキ液は、常に攪拌を行わなければならなかっ
た。
【0022】次いで、実施例1と同様に熱処理をして薄
膜太陽電池の吸収層を作製した。このときの吸収層の銅
原子、インジウム原子、セレン原子の存在モル比は、ほ
ぼ1:1:2であった。この吸収層にはひびが観察さ
れ、また所々に剥がれが生じていた。この吸収層につい
てX線回折分析を行った。結果を表3に示す。
膜太陽電池の吸収層を作製した。このときの吸収層の銅
原子、インジウム原子、セレン原子の存在モル比は、ほ
ぼ1:1:2であった。この吸収層にはひびが観察さ
れ、また所々に剥がれが生じていた。この吸収層につい
てX線回折分析を行った。結果を表3に示す。
【0023】
【表3】
【0024】表1と表3のX線回折分析結果での回折強
度を比較すると、実施例1は比較例に対して、112面
の回折強度で約45倍、204面及び220面での回折
強度で約2.5倍となっている。また、それぞれの解析
強度の比である(112)/(204)(220)も実
施例1では6.3で、比較例では0.35であり、実施
例1では結晶の存在が明らかで、また、その結晶の配向
性に優れていることが判る。
度を比較すると、実施例1は比較例に対して、112面
の回折強度で約45倍、204面及び220面での回折
強度で約2.5倍となっている。また、それぞれの解析
強度の比である(112)/(204)(220)も実
施例1では6.3で、比較例では0.35であり、実施
例1では結晶の存在が明らかで、また、その結晶の配向
性に優れていることが判る。
【0025】
【発明の効果】以上、実施例1、実施例2、比較例及び
それら薄膜太陽電池の吸収層のX線回折分析結果から明
らかなように、本発明の薄膜太陽電池の製造方法を用い
れば、大きく発達し、かつ、高配向の結晶の銅−インジ
ウム−セレン三元合金を有する吸収層を安定して、か
つ、高価な真空蒸着設備等を用いることなく得ることが
できる。
それら薄膜太陽電池の吸収層のX線回折分析結果から明
らかなように、本発明の薄膜太陽電池の製造方法を用い
れば、大きく発達し、かつ、高配向の結晶の銅−インジ
ウム−セレン三元合金を有する吸収層を安定して、か
つ、高価な真空蒸着設備等を用いることなく得ることが
できる。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年9月5日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正内容】
【0015】ついで、導電性基板を作製した。即ち、ガ
ラス板上にスパッタリングによりクロム、モリブデンの
順でそれぞれ0.2μm、2μmの薄膜を形成した。こ
の導電性基板を正極とし、炭素電極を陰極として、フェ
リシアン酸カリウム150g及び水酸化カリウム50g
を水に溶解して1lとした水溶液中で、50mA/cm
2・20秒間の条件で電解エッチングを行った。このエ
ッチングした基板を、第1メッキ浴中で硫酸第一水銀電
極に対する電圧を−1800mVとして定電圧メッキを
行った。このときの電気量は1.6C/cm2であっ
た。得られた膜中の銅、セレンのモル存在比は92.
2:7.8であった。
ラス板上にスパッタリングによりクロム、モリブデンの
順でそれぞれ0.2μm、2μmの薄膜を形成した。こ
の導電性基板を正極とし、炭素電極を陰極として、フェ
リシアン酸カリウム150g及び水酸化カリウム50g
を水に溶解して1lとした水溶液中で、50mA/cm
2・20秒間の条件で電解エッチングを行った。このエ
ッチングした基板を、第1メッキ浴中で硫酸第一水銀電
極に対する電圧を−1800mVとして定電圧メッキを
行った。このときの電気量は1.6C/cm2であっ
た。得られた膜中の銅、セレンのモル存在比は92.
2:7.8であった。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正内容】
【0016】次ぎに第2メッキ浴中で硫酸第一水銀電極
に対する電圧を−1500mVとして、正極として白金
板を用いて定電圧メッキを行った。そのときの電気量は
2.0C/cm2であった。得られた膜中の銅原子、セ
レン原子の存在比は92.2:7.8であった。
に対する電圧を−1500mVとして、正極として白金
板を用いて定電圧メッキを行った。そのときの電気量は
2.0C/cm2であった。得られた膜中の銅原子、セ
レン原子の存在比は92.2:7.8であった。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正内容】
【0021】(比較例)粒径1〜10μmのセレン粉末
を用いて、セレン10mmol/l、硫酸インジウム5
0mmol/l、硫酸ナトリウム80mmol/l、酢
酸ナトリウム50mmol/lとなるようにメッキ液を
調整し、このメッキ液を用いて、実施例と同様に作製し
た導電性基板に、硫酸第一水銀電極に対して1500m
Vの電圧で定電圧メッキを行った。ここで、セレン粉末
の沈降を防止するために、メッキ液は、常に攪拌を行わ
なければならなかった。
を用いて、セレン10mmol/l、硫酸インジウム5
0mmol/l、硫酸ナトリウム80mmol/l、酢
酸ナトリウム50mmol/lとなるようにメッキ液を
調整し、このメッキ液を用いて、実施例と同様に作製し
た導電性基板に、硫酸第一水銀電極に対して1500m
Vの電圧で定電圧メッキを行った。ここで、セレン粉末
の沈降を防止するために、メッキ液は、常に攪拌を行わ
なければならなかった。
Claims (2)
- 【請求項1】 銅イオン(Cu2+)及びセレンイオン
(Se4+)を含む溶液を用いて銅−セレン層を導電性基
板上にメッキ法によって形成し、次いで、インジウムイ
オン(In2+)及びセレンイオン(Se4+)を含む溶液
を用いてインジウム−セレン層をメッキ法によって形成
してプリカーサーを完成し、その後このプリカーサーを
熱処理することを特徴とする薄膜太陽電池の製造方法。 - 【請求項2】 上記銅−セレン層中のセレン含有量が2
0モル%以下であるように銅イオン及びセレンイオンを
含む溶液を調整することを特徴とする請求項1記載の薄
膜太陽電池の製造方法。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7122493A JPH08316515A (ja) | 1995-05-22 | 1995-05-22 | 薄膜太陽電池の製造方法 |
US08/651,610 US5772431A (en) | 1995-05-22 | 1996-05-22 | Thin-film solar cell manufacturing apparatus and manufacturing method |
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WO2009089754A1 (fr) * | 2007-12-29 | 2009-07-23 | Shanghai Institute Of Ceramics, Chinese Academy Of Sciences | Procédé de préparation d'une couche d'absorption de la lumière d'une pile solaire à film de cuivre-indium-gallium-soufre-sélénium |
-
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- 1995-05-22 JP JP7122493A patent/JPH08316515A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
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WO2009089754A1 (fr) * | 2007-12-29 | 2009-07-23 | Shanghai Institute Of Ceramics, Chinese Academy Of Sciences | Procédé de préparation d'une couche d'absorption de la lumière d'une pile solaire à film de cuivre-indium-gallium-soufre-sélénium |
US9735297B2 (en) | 2007-12-29 | 2017-08-15 | Shanghai Institute Of Ceramics, Chinese Academy Of Sciences | Method for preparing light absorption layer of copper-indium-gallium-sulfur-selenium thin film solar cells |
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