JPH08314539A - 異常解析用データ収集方法 - Google Patents

異常解析用データ収集方法

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JPH08314539A
JPH08314539A JP11677895A JP11677895A JPH08314539A JP H08314539 A JPH08314539 A JP H08314539A JP 11677895 A JP11677895 A JP 11677895A JP 11677895 A JP11677895 A JP 11677895A JP H08314539 A JPH08314539 A JP H08314539A
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JP11677895A
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Inventor
Masaharu Ishizawa
昌晴 石沢
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Fuji Electric Co Ltd
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Fuji Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】制御対象を制御する制御装置、または制御装置
を介して制御対象を制御する主制御装置において、異常
データの発生原因の追求を容易にする。 【構成】データ収集プログラムFP1 により、データ所在
箇所DSにあるデータまたは、この箇所からのデータを一
定周期で抽出し、抽出したデータを検査対象データODと
して、所定期間または所定データ量に達するまで保存デ
ータ領域RDに格納する。また、検査プログラムFP2 によ
り検査対象ODの異常の有無を検査し、異常が検出された
場合には、転送プログラムFP3 により、異常データが所
在した箇所と、異常データに関係するデータの所在箇所
のデータとを、設定期間逆上った時点、または設定デー
タ量逆上った時点から異常発生時点まで時系列順に、保
存データ領域RDから、RASデータ領域に複写し、異常
原因の解析用データとして保存する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、制御装置、または制御
装置と制御装置の上位にある主制御装置とを制御手段と
するシステムの異常原因を解析するための、制御装置ま
たは主制御装置における異常解析用データ収集方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】図8にシステムの一例を示す。図におい
てSはシステムであり、システムSは制御システムCS
と、制御システムCSによって制御される制御対象CBとか
らなる。制御対象CBは、装置A1,A2,A3と、装置A1,A2,A3
のそれぞれが送出する液LQ1,LQ2,LQ3 を混合し反応させ
て最終製品LQを製造する総合装置IAとからなる生産シス
テムである。制御システムCSは、主制御装置1、制御装
置C1,C2,C3からなり、制御装置C1,C2,C3は、第1信号母
線LN1 を経由して主制御装置1から送信される制御命令
であるコマンドによって装置A1,A2,A3を個別に局部の制
御を行い、また装置A1,A2,A3からの制御結果などを示す
データを、それぞれ第1信号母線LN1 を経由して制御装
置1に送信し、主制御装置1はこのデータを参照して制
御対象CBの総合した制御を行う。
【0003】図9は、図8に示した装置A1の機能を表し
た説明図である。図によって装置A1の機能を説明する。
装置A1は、バルブV1を経てタンクTKに注入される液LQ1
を所定の温度に加熱し、加熱した液LQ1 を所定流量で送
出する装置である。液LQ1 は、蒸気を熱源とするヒータ
HTによって加熱され、ポンプPMによって送出される。送
出流量は、流量計FLによって計測される流量が所定の範
囲内になるようにバルブV3によって制御される。液LQ1
の流入量は、液面計QLで検出される液LQ1 の液位が所定
の範囲内になるように、バルブV1が開閉されることによ
り、液LQ1 の温度は、温度センサTHで検出される温度が
所定の範囲内になるように、ヒータHTの熱源の蒸気の流
れがバルブV2の開閉で流通遮断されることにより制御さ
れる。
【0004】図10は、図8に示した制御装置C1の構成
を、周辺の機器を含めて示した図である。図示のとお
り、制御装置C1は、制御演算装置2と入力信号用の信号
変換器31,32 と出力信号用の信号変換器45などからな
る。THは温度センサ、FLは流量計、PMはポンプであっ
て、図9に示した装置A1を構成する要素の同符号のもの
と同一のものである。信号変換器31と信号変換器32とは
それぞれ、温度センサTHからの液温TH(温度センサと温
度センサで検出される温度とは同符号を付して説明す
る)、および流量計FL(流量計と流量計で検出される流
量とは同符号を付して説明する)からの流量FLにそれぞ
れ対応したアナログ量の電気信号をデジタルの信号に変
換して制御演算装置2に送信する信号変換器であり、信
号変換器45は制御演算装置2から送信された制御信号に
基づいて、ポンプPMを制御する信号変換器である。制御
演算装置2と、信号変換器31などとの間で交信される信
号は、第2信号母線LN2 を経由して伝送される。
【0005】制御演算装置2は、制御演算手段21、プロ
グラム記憶部22、データ記憶部23、入力装置24、表示装
置25、第1入出力部26、第2入出力部27からなる。な
お、以下の説明においては、制御演算装置2の機能は、
制御演算手段21がプログラム記憶部22に格納されている
プログラムを実行することによって実現するのである
が、装置装置2の機能はプログラムが実現するものとし
て説明する。
【0006】プログラム記憶部22には、第1プログラム
P1、第2プログラムP2、第 3プログラムP3が格納されて
いる。第1プログラムP1は、第1入出力部26を介して行
われる主制御装置1(図8を参照)との交信の制御と、
第2入出力部27を介して行われる信号変換器31,32,45等
との交信を制御するプログラムであり、第2プログラム
P2は、主制御装置1から入力されるコマンドに基づい
て、装置A1に関する局部的な制御をする制御対象用の制
御プログラムである。例えば、制御装置1からコマンド
として目標の温度を与えられて、温度センサTH、流量計
FL、からの信号を参照して蒸気の流量を加減するバルブ
V2の開度を制御し、コマンドとして目標の流量を与えら
れ、流量計FLからの信号を参照して、液LQ1 を送出する
バルブV3をを制御し、液面計QLからの信号を参照して液
LQ1 を流入するバルブV1を制御する。第3プログラムP3
は、第2入出力部27を経由して入力されるデータを検査
し、データに異常を検出した場合に、検出した異常デー
タを記憶部23に設定された、異常データの蓄積領域であ
るRASデータ領域RASDに格納するプログラムであり、
システムSの異常の解析が行われる場合には、このRA
Sデータ領域RASDに格納されたデータが参照される。デ
ータ記憶部23は、データの記憶手段であり、前述のプロ
グラムP3が使用するRASデータ領域RASDの外に、プロ
グラムP1,P2 の実行のために参照されるデータや、プロ
グラムP1,P2 の実行によって生成されたデータを格納す
る領域が設けられている。
【0007】図11に図8に示した主制御装置1の内部を
表したブロック図を示す。主制御装置1は、制御演算手
段11、プログラム記憶部12、データ記憶部13、入力装置
14、表示装置15、入出力部16からなる。制御演算手段11
は、プログラム記憶部12に格納されているプログラムを
実行し、制御装置1の機能を実現する。プログラム記憶
部12には、第1プログラムP1、第2プログラムP2および
第3プログラムP3が格納されている。第1プログラムP1
は、入力装置14から入力される信号を受信したり、入出
力部16を介し行われる信号の入出力を制御するなどの主
制御装置1の基本的な動作を行うプログラムであり、第
2プログラムP2は、制御対象CB(図8を参照)を制御装
置Ci(図8を参照、i は制御装置C の番号の1〜3)を
介して総合的に制御するプログラムであり、第3プログ
ラムP3は、制御装置Ciからのデータを検査し、異常の検
出をし、異常が検出された場合の処理を決めるプログラ
ムである。データ記憶部13は、制御演算手段11の実行時
に参照されるデータや、制御演算手段11がプログラムを
実行した結果生成されたデータの内、記憶が必要なデー
タを格納する記憶手段である。
【0008】図10を参照し、制御演算装置2の第3プロ
グラムP3による処理をさらに詳細に説明する。第3プロ
グラムP3は、例えば、信号変換器31から入力された、液
LQ1の液温TH(図9を参照)のデータが許容値を越えた
ことを検出すると、この時点での液温THの外に、この時
点での液温THに関係するデータとして、液LQ1 をタンク
TKに注入するバルブV1(図9を参照)や、ヒータHTへの
蒸気を供給するバルブV2(図9を参照)の開閉を示すデ
ータを、異常解析用データとして、RASデータ領域RA
SDに格納する。RASデータ領域RASDに格納されたデー
タは、主制御装置1(図8を参照)に読みだされて、異
常解析に供される。
【0009】多数の装置が互いに密接に関係するシステ
ムにおいては、一つの装置の運転が停止するとシステム
全体が停止してまうので損失の波及が大きい。例えば、
図8に示したシステムSにおいて、装置A1が停止し、液
LQ1 の送出が中断すると、装置A2,A3 も停止させなけれ
ばならず、しかも装置A1が停止し、装置A2,A3 が停止す
るまでの間は、液LQ1 と液LQ2 のみが総合装置IAに供給
され、この間に供給された液LQ1,LQ2 は製品にならな
い。そこで、システムSの制御シテスムCSにおいては、
異常データをシステムSの停止を優先させざるを得ない
重故障を表す重度異常データと、運転の継続が可能な軽
度の故障などを表す軽度異常データとに分類し、軽度異
常データが検出された場合には、運転を継続して、異常
データの保存のみに止め、運転を継続している間に異常
データの発生原因を解析し、取り除く。例えば、図12に
示すとおりに、液温THが、液温THの許容温度の上限値TU
L に接近したことを注意するための警報上限値TUC と、
許容温度の下限値TLL に接近したことを注意するための
警報下限値TLC とを設定し、液温THが警報上限値TUCま
たは警報下限値TLC を逸脱した場合には、警報を発し、
異常データをRAS領域RASDに記録するのみで運転を継
続し、上限値TUL または下限値TTL を逸脱した場合に、
重度の異常としてシステムS全体を停止する。図12にお
いては、時刻t0から液温THの低下が続き、時刻t1で液温
THを上昇させるための処理が行われ、低下の度合いが減
少したが、時刻t2において、下の警報値TLC 以下にな
り、異常データの保存が行われ、時刻t3で正常な温度に
戻った場合が示されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】前述のとおり、制御装
置によって制御されるシステムにおいては、システムの
運転を中断することなく、しかも安全、確実にシステム
を機能されるために、システムの異常を示すデータを検
出し、検出した異常データと、異常が検出された時点に
おける、検出された異常データに関連するデータとをR
ASデータ領域に格納する。また、予め定められた分類
に従って、検出した異常データが重度の異常データであ
るか、軽度の異常データであるかを判別し、軽度異常デ
ータの場合は運転を継続し、RASデータ領域に格納さ
れた異常データは、異常原因を解析するためのデータと
して使用される。
【0011】RASデータ領域の内容は、異常データ検
出時の異常データ、および異常が検出された時点での関
連データを含むので、異常原因の解析のために貢献する
ところが大きい。しかしRASデータ領域の内容には、
前述したとおり異常データが検出された時点での、異常
データと異常データの関連データのみが含まれ、異常が
発生するまでの経過を示すデータが含まれない。従っ
て、異常の解析に使用できるデータは、一時点の平面的
なデータのみであるので、異常原因についての解析に不
十分な場合がある。特に、異常原因の解析が急を要する
場合にはデータの不足が速やかな処理の妨げとなる。
【0012】以上の事情があることに鑑み、本発明は、
自動制御システムにおいて、異常データが検出された場
合に、異常の解析を容易にするために、異常データが検
出された時点でのデータのみでなく、その時点に至るま
での関連データをも提供することを可能とした、自動制
御システムにおける異常解析用データ収集方法を提供す
ることを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】前述の目的を達成するた
め、請求項1の発明においては、制御演算手段と、制御
演算手段により実行されて制御装置の機能を実現するプ
ログラムを格納するプログラム記憶手段と、データの記
憶手段とを有する制御装置における異常解析用データ収
集方法において、データ記憶手段に保存データ領域と、
異常データと異常データに関連のあるデータを格納する
RASデータ領域とを設け、制御演算手段にプログラム
を実行させることにより、制御演算手段は、第1基準の
データ所在箇所として定められたデータの所在箇所のデ
ータ、またはこの所在箇所からのデータを一定周期ごと
に抽出し、この抽出したデータを検査対象のデータとし
て所定期間に達するまで、または所定のデータ量に達す
るまで保存データ領域に格納し、また検査対象データを
格納した時点において、この格納した検査対象データに
異常があるか否かを判定し、検査対象データに異常が検
出された場合には、異常データ検出時点から設定期間を
逆上った時点まで、または異常データ検出時点から設定
データ量を逆上った時点までの、検出した異常データが
所在した箇所の検査対象データと、異常データに関連の
あるデータが所在する箇所の検査対象データとを、時系
列順に保存データ領域からRASデータ領域に複写し、
RASデータ領域に保存することを特徴とする。
【0014】また、請求項2に記載の発明においては、
複数の装置からなる制御対象を、これらの装置を個別に
制御する複数の制御装置を介して制御する、制御演算手
段と、制御演算手段により実行されて主制御装置の機能
を実現するプログラムを格納するプログラム記憶手段
と、データの記憶手段とを有する主制御装置における異
常解析用データ収集方法において、データ記憶手段に保
存データ領域と、異常データと異常データに関連のある
データを格納するRASデータ領域とを設け、制御演算
手段にプログラムを実行させることにより、制御演算手
段は、第1基準のデータ所在箇所として定められたデー
タの所在箇所のデータ、またはこの所在箇所からのデー
タを一定周期ごとに抽出し、この抽出したデータを検査
対象のデータとして所定期間に達するまで、または所定
のデータ量に達するまで保存データ領域に格納し、また
検査対象データを格納した時点において、この格納した
検査対象データに異常があるか否かを判定し、検査対象
データに異常が検出された場合には、異常データ検出時
点から設定期間を逆上った時点まで、または異常データ
検出時点から設定データ量を逆上った時点までの、検出
した異常データが所在した箇所の検査対象データと、異
常データに関連のあるデータが所在する箇所の検査対象
データとを、時系列順に保存データ領域からRASデー
タ領域に複写し、RASデータ領域に保存することを特
徴とする。
【0015】また、請求項1、または請求項2に記載の
発明において、制御装置の外部から入力されるRASデ
ータ領域へのデータ複写を促す信号と、複写すべきデー
タを表した指定データを入力されて、制御演算手段は、
この入力された指定データに従って、保存データ領域か
ら指定データによって指定された検査対象データをRA
Sデータ領域に複写する機能が付加されたものとすると
好適である。
【0016】また、請求項1、または請求項2に記載の
発明において、制御演算手段は、複数の周期に対応して
分類された、データ所在箇所のデータを、複数の周期の
それぞれの周期に対応して抽出し、この抽出したデータ
を検査対象データとして、データ発生箇所の分類に従っ
た保存データ領域に格納する機能が付加されたものとす
ると好適である。
【0017】また、制御演算手段は、第2の基準によっ
て定められたデータ所在箇所の検査対象データの値が変
化した時点において、変化した時点を表すデータを付加
して変化したデータを検査対象データとして保存データ
領域に格納する機能が付加されたものとすると好適であ
る。さらに、制御演算手段は、検査対象データが、この
検査対象データについて予め定められている、時間経過
に応じた変化の許容範囲を逸脱したことを検出して、異
常データと判別をする機能が付加されたものとすると好
適である。
【0018】
【作用】請求項1に記載の発明の方法においては、制御
演算手段は、プログラム記憶手段に格納されているプロ
グラムを実行することにより、第1の基準によって定め
られているデータの所在箇所のデータ、またはこの所在
箇所からのデータを一定周期ごとに抽出し、この抽出し
たデータを検査対象データとして所定期間に達するま
で、または所定のデータ量に達するまで保存データ領域
に格納する。また検査対象データを格納した時点におい
て、この格納した検査対象データに異常があるか否かを
判定する。検査対象データに異常が検出された場合に
は、検出した異常データが所在した箇所の検査対象デー
タと、異常データに関連のあるデータが所在する箇所の
検査対象データとを、設定期間を逆上った時点から異常
データを検出した時点まで、または設定データ量を逆上
った時点から異常データを検出した時点まで、時系列順
に、保存データ領域からRASデータ領域に複写して保
存する。
【0019】また、請求項2に記載の発明の方法におい
ては、主制御装置の制御演算手段は、第1の基準によっ
て定められているデータの所在箇所のデータ、またはこ
のデータの所在箇所からのデータを一定周期ごとに抽出
し、この抽出したデータを検査対象のデータとして所定
期間に達するまで、または所定のデータ量に達するまで
保存データ領域に格納する。またこの検査対象データを
格納した時点において、この格納した検査対象データに
異常があるか否かを判定する。検査対象データに異常が
検出された場合には、検出した異常データが所在した箇
所の検査対象データと、異常データに関連のあるデータ
が所在する箇所の検査対象データとを、設定期間を逆上
った時点から異常データを検出した時点まで、または設
定データ量を逆上った時点から異常データを検出した時
点まで、時系列順に、保存データ領域からRASデータ
領域に転送して格納する。
【0020】また、請求項3に記載の方法においては、
制御演算手段は、制御装置の外部から入力されるRAS
データ領域へのデータ複写を促す信号と、複写すべき内
容を表した指定データが入力された場合においても、こ
の入力された指定データに従って、保存データ領域から
指定データによって指定されたデータをRASデータ領
域に複写する。
【0021】また、請求項4に記載の方法においては、
制御演算手段は、複数の周期に対応して分類された、デ
ータ所在箇所のデータを、複数の周期のそれぞれの周期
に応じて抽出し、この抽出したデータを検査対象データ
として、データ所在箇所の分類に従って設定された保存
データ領域に格納する。また、請求項5に記載の方法に
おいては、制御演算手段は、第2の基準によって定めら
れたデータ所在箇所のデータの値が変化した時点におい
て、変化した時点を表すデータを付加し、この変化した
データを検査対象データとして保存データ領域に格納す
る。
【0022】さらに、請求項6に記載の方法において
は、制御演算手段は、検査対象データが、この検査対象
データについて予め定められている、時間経過に応じた
変化の許容範囲を逸脱したことを検出すると、この検査
対象データを異常データとして判定する。
【0023】
【実施例】
(実施例1)図1に本発明の一実施例として、本発明の
方法を適用した制御装置C11 の内部を表したブロック図
を示す。図示のとおり、制御装置C11 は、制御演算装置
2Aと、制御演算装置2Aと第2信号母線LN2 で接続された
信号変換器31,32,45などを構成要素とする。これらの構
成要素の内、図10に示した制御装置C1を構成する構成要
素と同符号を付して示したものは、図10に示した制御装
置C1の構成要素と同一のものであるので説明を省略す
る。また、THは温度センサ、FLは流量計、PMはポンプで
あって、図9に示した装置A1の構成要素の同符号で示し
たものと同一のものである。
【0024】制御演算装置2Aは、図10に示した制御演算
装置2のプログラム記憶部22に代わるプログラム記憶手
段としてのプログラム記憶部22A と、データ記憶部23に
代わるデータ記憶手段としてのデータ記憶部23A を有
し、他の点については、制御演算装置2と同一の構成の
制御装置である。プログラム記憶部22A には、第1プロ
グラムP1、第2プログラムP2、データ収集プログラムFP
1 、検査プログラムFP2、転送プログラムFP3 、外部処
理プログラムFP4 が格納されている。第1プログラムP1
と第2プログラムP2とは、制御演算装置2の同符号のプ
ログラムと同一のプログラムであり、検査プログラムFP
2 は、制御演算装置2の第3プログラムP3の機能を含み
新たな処理機能を付加されたプログラムであり、データ
収集プログラムFP1 と転送プログラムFP3 とは当実施例
において付加されたプログラムである。データ記憶部23
A は、制御演算装置2のデータ記憶部23と同一の機能を
有するデータ記憶手段に保存データ領域RDを新たに追加
したデータ記憶部である。
【0025】図2は、図1に示した制御装置C11 におけ
る、検査対象データの処理を表したブロック図である。
図によって図1に示した制御装置C11 における、異常解
析用データ収集に関する動作を説明する。なお、以下の
説明においては、制御演算手段21がプログラム記憶部22
A (図1を参照)に格納されているプログラムを実行す
ることによって行う動作をプログラムが行うものとして
説明する。なお、図2に示すプログラムまたはデータ領
域は、図1に示した同符号のプログラムまたはデータ領
域と同一のプログラムまたはデータ領域である。
【0026】データ収集プログラムFP1 による処理の前
提として、予め制御装置C11 の第1入出力部24または第
2入出力部26の入出力データの格納領域、あるいは第2
プログラムP2(図2を参照)が生成したり参照するデー
タの格納領域などの内から、第1基準のデータ所在箇所
としてデータ所在箇所DSを選定する。例えばバルブV1、
バルブV2(図9を参照)などの開閉を表すデータV1,V2
(以下の説明では、制御対象の構成要素に付加した符号
を、その構成要素の状態を表すデータの符号としても使
用する)の格納箇所などをデータ所在箇所DSとして選定
する。データ収集プログラムFP1 は、データ所在箇所DS
の中から、データを一定周期ごとに抽出し、この抽出し
たデータを検査対象データODとして、保存データ領域RD
に格納する。例えば、制御対象の装置A1のバルブV1の開
度を示すデータV1、バルブV2の開度を示すデータV2、バ
ルブV3(図9を参照)の開度を示すデータV3、ポンプPM
(図9を参照)が運転状態にあるか休止状態にあるかを
示すデータPM、液LQ1 (図9を参照)の液温TH、送出流
量を表す流量計FL(図9を参照)が示す流量FLなどを、
最初の時刻0番、2番目の周期に当たる時刻の1番な
ど、順次一定の時間隔で保存データ領域RDに記録する。
検査対象データODを保存した例として、図示の保存デー
タ領域RDには、時刻番号0においては、データV1,V2,V
3,PM,液温TH, 流量FLが、閉、閉、閉、停(停止)、50
(度)、89(l/s) であったことが示されている。時刻番
号1番以下の保存例については説明を省略する。
【0027】検査対象データODは、定周期データ収集プ
ログラムFP1 の処理と平行した検査プログラムFP2 に参
照されてデータが異常であるか否かが検査される。検査
の結果異常であることが判明すると、検査プログラムFP
2 は、検出した異常データを転送プログラムFP3 に渡
す、転送プログラムFP3 は、この異常データと、異常デ
ータの検出時点における、異常データに関連するデータ
とを、保存データ領域RDの中から検索し、RASデータ
領域RASDに複写する。さらに、異常データが所在した箇
所と、異常データに関連するデータが所在する箇所と
の、異常データ検出に至るまでの所定所定期間を逆上っ
た時点までのデータを、時系列順に格納する。例えば、
検査プログラムが、212 番目の時刻に、検査対象データ
となった液温THを異常値として判定すると、この時刻を
表す時刻番号の 212番と、データ項目である液温THの保
存データ領域RDにおける所在場所とを転送プログラムFP
3 に渡す。転送プログラムFP3 は渡された時刻番号の"2
12" とデータ項目の"TH"とによって、212 番目の液温TH
の値49と、液温THに関係するバルブV1の開閉状態を示す
データV1、バルブV2の開閉状態を示すデータV2、バルブ
V3の開閉状態を示すデータV3を保存データ領域RD内から
検索し、さらに設定期間として、例えば時刻212番を 10
0番逆上った時刻番号”103 ”を求め、時刻番号”103
”から異常データ検出時点である時刻番号"212" まで
の、データV1,V2,V3,TH を、時系列順に保存データ領域
RDから、RASデータ領域RASDに複写する。図には、上
述の場合のRASデータ領域RASDに格納された検査対象
データの一部が例示されている。
【0028】図3に、液温TH(図9を参照)が警報値TL
C に達し、検査プログラムFP2 によって異常と判定さ
れ、転送プログラムFP3 によってRASデータ領域RASD
(図2を参照)に複写された検査対象データである液温
THと、液温THの関連データから作成されたタイミングチ
ャートを示す。図において、時刻t212は時刻番号212
(図2を参照)に於ける時刻であり、図はこの時刻に液
温THが異常データとして検出されたことを示している。
時刻t212から 100番逆上った、時刻番号103 における時
刻t103が、検出された異常データに関連するデータの、
RASデータ領域RASD内における先頭のデータである。
このタイミングチャートから、時刻t103においては液温
THは、設定温度の中央値TCに一致していたが、バルブV1
が開いて液LQ1 (図9を参照)が注入されると液温THが
低下し、ヒータの熱源の蒸気を供給するバルブV2(図9
を参照)が開くと液温HTが上昇に転じたが、バルブV1が
開く以前の状態まで回復しないうちにバルブV2が閉じ、
以後、同様な動作が繰り返されて、時刻t212に至って警
報値に達したことが分かる。
【0029】図4に、異常データの検出方法として、標
準状態のタイミングチャートを基準にし、標準状態のタ
イミングチャートからのずれによって異常を検出する方
法の一例を示す。図4の(a) は図9に示した装置A1のバ
ルブV1,V2 の開閉状態と、温度センサTHにより検出され
る液温THの関係を示した図である。液LQ1 をタンクTKに
供給するバルブV1が開いた時刻t0においての液温THの値
は、設定温度の中央値TCに一致している。バルブV1の開
放によって液温THが低下を続け、時刻t1においてヒータ
HTの熱源となる蒸気を供給するバルブV2が開くと液温TH
が上昇に転ずる。時刻t2おにいてバルブV1が閉じると、
液温THを低下させる要因がなくなるので液温THの上昇速
度が速くなり、時刻T3の液温THが中央値TCに達したとこ
ろでバルブV2が閉じ、以後液温THは中央値TCで推移す
る。以上に説明したとおり、バルブV1とV2との関係が適
切に制御されていると、液温THは適切な値に推移する。
バルブV1とV2とが適切に制御されているか否かを監視す
るためには、バルブV1の開閉時刻に対するバルブV2の開
閉時刻のずれを監視すればよい。そこで、当実施例で
は、監視する条件の一つとして、バルブV1が開放した時
刻t0からバルブV2が開放するまでの遅れ時間差の許容値
TLが定められている。図4の(a) に示した例では、バル
ブV1が開いた時刻t0と、バルブV2が開いた時刻t1との差
が時間差許容値TLより短く適切な制御が行われているこ
とが示されている。図4の(b) に、図4の(a) での制御
対象の装置A1と同一の装置A1を、図4の(a) によって説
明した方法と同一の方法で監視し、異常が検出された場
合を示す。この図の例においては、バルブV1が開いた時
刻t0とバルブV2が開いた時刻t1の時間差が時間差許容値
TLを越えており、この結果、液温THは時間差許容値TLを
越えて時刻t1までの間下がり続け、バルブV2が閉じた時
点t3においても液温THが設定値の中央値TCまで戻らない
ことが示されている。この様な動作が繰り返されると点
線で示すように遂に警報値TLC にまで液温THが低下する
おそれがある。しかし、時刻t0と時刻t1との差が時間差
許容値TLを越えたことを異常値として判断し、異常解析
用データを保存データ領域RDからRASデータ領域RASD
(図2を参照)に複写するので、この領域のデータを利
用することによって、液温THが警報値TLC に達する以前
に、内在する異常要因を知ることができる。
【0030】図5に、図2に示した異常解析用データ収
集方法における処理を表したフローチャートを示す。図
において処理F1,F2 は、図2に示したデータ収集プログ
ラムFP1 による処理を示し、処理F10,F11 は転送プログ
ラムFP3 での処理を示す。収集プログラムFP1 は処理F1
において、第1基準データ所在箇所DSから、一定の周期
でデータを抽出し、この抽出したデータを検査対象デー
タOD(図2を参照)とし、処理F2において保存データ領
域RD( 図2を参照)に格納する。検査プログラムFP2
(図2を参照)が異常データを検出し、この異常データ
の所在箇所と異常の検出時刻とが転送プログラムFP3 に
渡されると、転送プログラムFP3 は処理F10 を実行し、
異常データに関係するデータの所在箇所を特定し、処理
F11 において、異常検出時刻からデータ解析に必要とさ
れる期間として設定された、設定期間を逆上った時点を
先頭とし異常データ検出に至までの、異常データが所在
した箇所のデータと、関連データの所在箇所のデータと
を保存データ領域RD(図2を参照)からRASデータ領
域RASDに複写する。
【0031】図2に示す外部処理プログラムFP4 は、指
定データと、保存データ領域RDからRASデータ領域RA
SDへのデータ複写を促す信号とが制御演算装置2A(図1
を参照)に入力されると、複写を促す信号が入力された
時点の時刻番号を異常データ検出時点とみなし、指定デ
ータが示す設定期間とデータ所在箇所とを転送プログラ
ムFP3 に渡し、指定データが示す設定期間を逆上った時
点を先頭とし、異常データ検出時点と見なした時刻番号
までの指定データが示すデータ所在箇所のデータを、保
存データ領域RDからRASデータ領域RASDに転送させる
プログラムである。従って、制御演算装置2Aが自動的に
異常データを検出しない場合でも必要に応じて、指定デ
ータを入力することによって、RASデータ領域RASDに
必要とするデータを保存させることが出来る。 (実施例2)図6に本発明の他の実施例として、本発明
の方法を適用した制御装置C12 における、制御演算装置
2Bの保存データ領域RDA の内容と、この内容を参照した
処理とを示す。制御装置C12 は図2示した制御装置C11
における制御演算装置2Aを、制御演算装置2Bに置き換え
たものであり、制御演算装置2Bは、図2に示した制御演
算装置2Aと、制御演算装置2Aのデータ記憶領域23A 内に
設けられた保存データ領域RDに代わる、保存データ領域
RDA が設定されている点と、制御演算装置2Aのデータ収
集プログラムFP1 (図2を参照)に代わるデータ収集プ
ログラムFP1Aを有する点を除くと、制御演算装置2Aと同
一の構成の制御演算装置である。
【0032】図6の(a) は、保存データ領域RDA の内容
の一例を示した図である。データ収集プログラムFP1Aに
データを処理させる前提として、制御装置C12 の第1入
出力部24または第2入出力部26の入出力データの格納領
域、あるいは第2プログラムP2(図1を参照)が生成し
たり参照するデータの格納領域などの内から、第1基準
のデータ所在箇所DSとして検査対象データを抽出すべき
箇所を選定し、選定したデータ所在箇所DSを、検査対象
データを抽出すべき周期に応じて、第1群、第2群、第
3群の3群に分類する。データ収集プログラムFP1Aは、
検査対象データを抽出すべき周期、または他の抽出条件
に応じて、データ所在箇所DSからデータを抽出し、抽出
した検査対象データを、抽出周期の分類、または他の抽
出条件による分類と、時刻を表す時刻番号による分類に
従って保存データ領域RDA に格納する。図の例では、第
1群の保存データとして、液温TH、流量FL(図9を参
照)が、第2群の保存データとしてバルブV1,V2 (図9
を参照)の開閉を表したデータが、第3群データとして
バルブV3の開閉を表したデータと、ポンプPM(図9を参
照)の運転状態を表したデータPMが格納されることが示
されている。第1群のデータは変化が連続的なデータで
あり、第2群のデータは、間欠的な開路か閉路かを表し
た2値のデータであるが、変化の頻度が高いデータであ
って値が変化しても他に及ぼす影響が遅いデータであ
り、第3群のデータは第2群のデータと同種のデータで
あるが変化する頻度は少なないが、装置A1(図8および
図9を参照)の大きい変化をあらわし、制御対象CBに与
える影響が大きいデータである。
【0033】第1群のデータは、連続的に変化するの
で、一定周期で検査対象データを保存しておくとデータ
の変遷が明瞭となる。第2群データは、変化が間欠的で
あるが発生頻度が高く、変化の結果が現れるのが遅いの
で、第1群データの収集に次ぐ周期、例えば第1群デー
タを収集する周期の半分の周期で検査対象データを収集
しても、十分データ解析の参考とすることができるデー
タである。第3群データは、装置A1の大きい変化を表す
データであり、制御対象CBに大きい影響を与えるデータ
であるので、変化の都度、変化したデータを検査対象デ
ータとして保存する。
【0034】図6の(b) にデータ収集プログラムPF1Aに
よる検査対象データの収集処理を表したフローチャート
を示す。データ収集プログラムPF1Aは、制御演算装置2B
内で生成されている第1群データの収集時刻または第2
群の収集時刻を示す定周期の信号、または第3群データ
に値の変化があったことを示す信号を入力されて処理を
開始する。先ず処理F0において、どの群に属するデータ
を保存すべきかをデータ所在箇所DSから選択する。次い
で処理F1に進み、処理F0で選択したデータ所在箇所DSの
中から検査対象データを抽出し、処理F2において抽出し
たデータを保存データ領域RDA に、群の分類に従って格
納する。
【0035】なお、保存データ領域RDA に格納される検
査対象データは、保存データ領域RDA を越える検査対象
データが格納されると、先に格納された検査対象データ
から消去され、保存データ領域RDA には、最新時点から
所定のデータ量を逆上ったの検査対象データまでが保存
される。 (実施例3)図7に本発明の方法を適用したさらに他の
実施例の主制御装置1Aを有する制御システムCSA と、制
御システムCSA によって制御される制御対象CBとを示
す。制御対象CBは、図8に示した同符号の制御対象と同
一の制御対象である。制御システムCSA は、主制御装置
1Aと、主制御装置1Aに第1信号母線LN1 で接続された制
御装置C1,C2,C3を構成要素とし、主制御装置1Aを除く他
の構成要素は、図8に示した同符号の構成要素と同一の
機能を有する構成要素である。
【0036】主制御装置1Aは、制御演算手段11、プログ
ラム記憶部12A 、データ記憶部13A、入力装置14、表示
装置15、入出力部16からなり、主制御装置を構成するこ
れらの要素のうち、図11に示した主制御装置1の構成要
素と同符号のものは同一のものである。プログラム記憶
部12A には、プログラムP1,P2 とデータ収集プログラム
FP1 、検査プログラムPF2 、転送プログラムFP3 、外部
処理プログラムFP4 が格納されており、プログラムP1と
プログラムP2とは、図11に示したプログラムと同一のプ
ログラムであり、プログラム記憶部12A はデータ収集プ
ログラムFP1 、検査プログラムPF2 、転送プログラムFP
3 、外部処理プログラムFP4 が格納されている点が、図
11に示したプログラム記憶部12と異なる。データ記憶部
13A には保存データ領域RDと、RASデータ領域RASDと
が設けられており、保存データ領域RDが設けられている
点が、図11に示したデータ記憶部13と異なる。
【0037】転送プログラムFP1 、検査プログラムFP2
、転送プログラムFP3 、外部処理プログラムFP4 は図
2に示した同符号のプログラムと同一の機能を有するプ
ログラムである。以下、図2を参照して、これらのプロ
グラムによる処理を説明する。収集プログラムFP1 は、
制御装置C1または制御装置C2または制御装置C3と、主制
御装置1Aの間で第1信号母線LN1 を経由して交信される
データが所在した箇所の中から、検査対象データを抽出
すべき箇所を第1条件のデータ所在箇所DS(図2を参
照)として定め、データ所在箇所DSからのデータを一定
周期で抽出し、検査対象データOD(図2を参照)として
保存データ領域RD(図2を参照)に格納する。検査プロ
グラムFP2 と転送プログラムFP3 による処理は図2にお
いて説明したとおりであるので説明を省略する。
【0038】制御装置C1,C2,C3から主制御装置1Aにもた
らされるデータは、制御対象CB全体の情報を含むので、
異常データが検出された場合の制御対象CB全体の状態を
勘案した処理ができる。
【0039】
【発明の効果】以上に説明したとおり、請求項1に記載
の発明の方法においては、制御演算手段と、制御演算手
段に実行されるプログラムを格納するプログラム記憶手
段と、データの記憶手段とを有する制御装置における異
常解析用データ収集方法において、データ記憶手段に保
存データ領域と、異常データと異常データに関連のある
データを格納するRASデータ領域とを設ける。制御演
算手段は、第1基準のデータ所在箇所として定められた
データの所在箇所のデータ、またはこの所在箇所からの
データを一定周期ごとに抽出し、この抽出したデータを
検査対象のデータとして所定期間に達するまで、または
所定のデータ量に達するまで保存データ領域に格納す
る。また検査対象データを格納した時点において、この
格納した検査対象データに異常があるか否かを判定し、
検査対象データに異常が検出された場合には、異常デー
タ検出時点から設定期間を逆上った時点まで、または異
常データ検出時点から設定データ量を逆上った時点まで
の、検出した異常データが所在した箇所の検査対象デー
タと、異常データに関連のあるデータが所在する箇所の
検査対象データとを、時系列順に保存データ領域からR
ASデータ領域に複写し、RASデータ領域に保存す
る。
【0040】従って、本発明の方法によれば、異常デー
タが検出された場合に、異常データと異常データに関連
するデータとが、異常データ検出時点のみでなく、設定
期間を逆上った時点まで、または設定データ量を逆上っ
た時点までRASデータ領域に保存されるので、異常デ
ータ検出に至までの経過の追跡が容易となり、異常原因
の解析を円滑に行うことができる。
【0041】また、請求項2に記載の発明の方法におい
ては、制御対象を構成する複数の装置のそれぞれを制御
する複数の制御装置を介して制御対象を制御する、制御
演算手段と、制御演算手段に実行されて主制御装置の機
能を実現するプログラムを格納するプログラム記憶手段
と、データの記憶手段とを有する主制御装置における異
常解析用データ収集方法において、データ記憶手段に保
存データ領域と、異常データと異常データに関連のある
データを格納するRASデータ領域とを設ける。制御演
算手段は、第1基準のデータ所在箇所として定められた
データの所在箇所のデータ、またはこの所在箇所からの
データを一定周期ごとに抽出し、この抽出したデータを
検査対象のデータとして所定期間に達するまで、または
所定のデータ量に達するまで保存データ領域に格納し、
また検査対象データを格納した時点において、この格納
した検査対象データに異常があるか否かを判定し、検査
対象データに異常が検出された場合には、異常データ検
出時点から設定期間を逆上った時点まで、または異常デ
ータ検出時点から設定データ量を逆上った時点までの、
検出した異常データが所在した箇所の検査対象データ
と、異常データに関連のあるデータが所在する箇所の検
査対象データとを、時系列順に保存データ領域からRA
Sデータ領域に複写し、RASデータ領域に保存する。
【0042】従って、この発明の方法によれば、複数の
制御装置を介し制御対象を制御する主制御装置において
も、異常データが検出された場合に、異常データと異常
データに関連するデータとが、異常データ検出時点のみ
でなく、設定期間を逆上った時点まで、または設定デー
タ量を逆上った時点までRASデータ領域に保存される
ので、異常データ検出に至までの経過の追跡が容易とな
り、異常原因の解析を円滑に行うことができる。
【0043】また、請求項3に記載の方法によれば、制
御装置の外部から入力されるRASデータ領域へのデー
タ複写を促す信号と、複写すべき内容を表した指定デー
タを入力されて、制御演算手段は、この入力された指定
データに従って、保存データ領域から指定データによっ
て指定されたデータをRASデータ領域に複写する。従
って、外部からRASデータ領域へのデータ複写を促す
信号と、複写すべき内容を表した指定データを入力する
ことによって、必要に応じて、過去の検査対象データを
参照することができる。
【0044】また、請求項4に記載の方法によれば、制
御演算手段は、複数の周期に対応して分類された、デー
タ発生所在のデータを、複数の周期のそれぞれの周期に
対応して抽出し、この抽出したデータを検査対象データ
として、データ所在箇所の分類に従った保存データ領域
に格納する。従って、保存データ領域に格納される検査
対象データは、種類に応じて必要に応じた量であり、必
要量を著しく越えるような検査対象データが保存される
ことがないので、他の処理が阻害されたり、データ記憶
手段の記憶容量の無駄が排除される。
【0045】また、請求項5に記載の方法によれば、制
御演算手段は、第2の基準によって定められたデータ所
在箇所の検査対象データの値が変化した時点において、
変化した時点を表すデータを付加して変化したデータを
検査対象データとして保存データ領域に格納する。従っ
て、データの変化が制御対象の動作に直ちに大きい影響
を与えるデータの所在箇所を、第2基準のデータ所在箇
所に選定すると、制御対象の動作に大きい影響を与えた
データを全て保存することができる。
【0046】さらに、請求項6に記載の方法によれば、
制御演算手段は、検査対象データが、この検査対象デー
タについて予め定められている時間経過に応じた変化の
許容範囲を逸脱したことを検出して、異常データのを判
別をする。従って、制御対象の制御量の異常を、要因の
段階で補足し、制御対象の制御をより円滑に行うことが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1に記載した発明の方法を適用した一実
施例の制御装置の内部と周辺の機器を示したブロック図
【図2】請求項1に記載した発明の方法を適用した一実
施例の制御装置における、異常解析用データ収集方法を
示したブロック図。
【図3】RASデータ領域に格納された検査対象データ
から、検査対象データの経時変化を再現したタイミング
チャート
【図4】標準のタイミングチャートを基準にして、異常
データを検出する方法を説明した図であり、(a) は異常
が無い場合のタイミングチャート、(b) は異常検出され
た場合のタイミングチャート
【図5】図2に示した異常解析用データ収集方法を適用
した制御装置における、異常解析用データ収集の処理を
示したフローチャート
【図6】請求項4に記載の方法を適用した制御装置にお
ける、異常解析用データ収集方法の説明図であり、(a)
は保存データ領域の内容の一例を示した図、(b) は異常
解析用データを収集する処理を表したフローチャート
【図7】請求項5に記載の方法を適用した主制御装置、
制御装置、制御対象を示したブロック図
【図8】従来の制御システムと制御対象からなるシステ
ムの一例を示した図
【図9】制御装置によって制御される装置の一例の説明
【図10】図8に示したシステムを構成する制御装置と周
辺の機器のブロック図
【図11】図8に示したシステムの主制御装置のブロック
【図12】異常データの発生を示した説明図
【符号の説明】
DS データ所在箇所 FP1 データ収集プログラム OD 検査対象データ RD 保存データ領域 FP2 検査プログラム FP3 転送プログラム FP4 外部処理プログラム RASD RASデータ領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G05D 9/12 G05D 9/12 A 23/19 23/19 E

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】制御演算手段と、制御演算手段により実行
    されて制御装置の機能を実現するプログラムを格納する
    プログラム記憶手段と、データの記憶手段とを有する制
    御装置における異常解析用データ収集方法において、 データ記憶手段に保存データ領域と、異常データと異常
    データに関連のあるデータを格納するRASデータ領域
    とを設け、制御演算手段にプログラムを実行させること
    により、制御演算手段は、第1基準のデータ所在箇所と
    して定められたデータの所在箇所のデータ、またはこの
    所在箇所からのデータを一定周期ごとに抽出し、この抽
    出したデータを検査対象のデータとして所定期間に達す
    るまで、または所定のデータ量に達するまで保存データ
    領域に格納し、また検査対象データを格納した時点にお
    いて、この格納した検査対象データに異常があるか否か
    を判定し、検査対象データに異常が検出された場合に
    は、異常データ検出時点から設定期間を逆上った時点ま
    で、または異常データ検出時点から設定データ量を逆上
    った時点までの、検出した異常データが所在した箇所の
    検査対象データと、異常データに関連のあるデータが所
    在する箇所の検査対象データとを、時系列順に保存デー
    タ領域からRASデータ領域に複写し、RASデータ領
    域に保存することを特徴とする異常解析用データ収集方
    法。
  2. 【請求項2】複数の装置からなる制御対象を、これらの
    装置を個別に制御する複数の制御装置を介して制御す
    る、制御演算手段と、制御演算手段により実行されて主
    制御装置の機能を実現するプログラムを格納するプログ
    ラム記憶手段と、データの記憶手段とを有する主制御装
    置における異常解析用データ収集方法において、 データ記憶手段に保存データ領域と、異常データと異常
    データに関連のあるデータを格納するRASデータ領域
    とを設け、制御演算手段にプログラムを実行させること
    により、制御演算手段は、第1基準のデータ所在箇所と
    して定められたデータの所在箇所のデータ、またはこの
    所在箇所からのデータを一定周期ごとに抽出し、この抽
    出したデータを検査対象のデータとして所定期間に達す
    るまで、または所定のデータ量に達するまで保存データ
    領域に格納し、また検査対象データを格納した時点にお
    いて、この格納した検査対象データに異常があるか否か
    を判定し、検査対象データに異常が検出された場合に
    は、異常データ検出時点から設定期間を逆上った時点ま
    で、または異常データ検出時点から設定データ量を逆上
    った時点までの、検出した異常データが所在した箇所の
    検査対象データと、異常データに関連のあるデータが所
    在する箇所の検査対象データとを、時系列順に保存デー
    タ領域からRASデータ領域に複写し、RASデータ領
    域に保存することを特徴とする異常解析用データ収集方
    法。
  3. 【請求項3】請求項1、または請求項2に記載の異常解
    析用データ収集方法において、制御装置の外部から入力
    されるRASデータ領域へのデータ複写を促す信号と、
    複写すべきデータを表した指定データを入力されて、制
    御演算手段は、この入力された指定データに従って、保
    存データ領域から指定データによって指定された検査対
    象データをRASデータ領域に複写することを特徴とす
    る異常解析用データ収集方法。
  4. 【請求項4】請求項1、または請求項2に記載の異常解
    析用データ収集方法において、制御演算手段は、複数の
    周期に対応して分類された、データ所在箇所のデータ
    を、複数の周期のそれぞれの周期に対応して抽出し、こ
    の抽出したデータを検査対象データとして、データ発生
    箇所の分類に従った保存データ領域に格納することを特
    徴とする異常解析用データ収集方法。
  5. 【請求項5】請求項1、ないし請求項4のうちのいずれ
    かの項に記載の異常解析用データ収集方法において、制
    御演算手段は、第2の基準によって定められたデータ所
    在箇所の検査対象データの値が変化した時点において、
    変化した時点を表すデータを付加して変化したデータを
    検査対象データとして保存データ領域に格納することを
    特徴とする異常解析用データ収集方法。
  6. 【請求項6】請求項1、ないし請求項5のうちのいずれ
    かの項に記載の異常解析用データ収集方法において、制
    御演算手段は、検査対象データが、この検査対象データ
    について予め定められている、時間経過に応じた変化の
    許容範囲を逸脱したことを検出して、異常データと判別
    をすることを特徴とする異常解析用データ収集方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006072412A (ja) * 2004-08-31 2006-03-16 Yokogawa Electric Corp イベント収集ブロックおよびそれを内蔵したコントローラ
JP2010511232A (ja) * 2006-12-01 2010-04-08 デュール システムズ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング 塗装プラント用のエラーを記録する方法
US11059251B2 (en) 2015-07-17 2021-07-13 Komatsu Industries Corporation Press system and control method for press system

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