JPH08314530A - 故障予知装置 - Google Patents

故障予知装置

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JPH08314530A
JPH08314530A JP12326595A JP12326595A JPH08314530A JP H08314530 A JPH08314530 A JP H08314530A JP 12326595 A JP12326595 A JP 12326595A JP 12326595 A JP12326595 A JP 12326595A JP H08314530 A JPH08314530 A JP H08314530A
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JP
Japan
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prediction
value
error
time
attractor
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Application number
JP12326595A
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English (en)
Inventor
Takashi Kimura
孝 木村
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Meidensha Corp
Meidensha Electric Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Meidensha Corp
Meidensha Electric Manufacturing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 汎用的で、予知精度の高い故障予知装置を提
供する。 【構成】 設備の状態を表す物理的な量の正常操業時の
時系列データを得る計測手段1,データベクトル生成手
段2,カオス理論による埋め込み操作で時系列のアトラ
クタを再構成する手段3,再構成アトラクタの記憶部4
を有するアトラクタ再構成系と、実操業時の計測データ
をリアルタイムで取り込み、データベクトルを作るとと
もに、再構成アトラクタを用いて数ステップ先までの値
を予測する予測演算手段5と、同ステップの予測値と実
測値を順次比較する比較手段7と、数ステップ分の誤差
の平均をとり、設定回数連続してしきい値以上となった
時点で異常予測警報を出す誤差判別手段8とを備える。
これにより、カオス理論を使用した予測手段による予測
値と実測値の誤差に基づき、表面的には読み取れない微
少な変化を検出できるようになり、高精度の故障予知が
行われる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、設備または装置の故障
を予知する故障予知装置、特にカオスを応用した故障予
知装置に関する。
【0002】
【従来の技術】プラント等の設備において、その故障を
事前に予知することは難しい。個々の装置については、
その特性を活かした予知方法があっても、100%の予
知は難しく、汎用的に故障の予知を行う装置に至っては
皆無である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このため、故障予知を
行うには、設備個々について何等かの特性を見出だし、
それに従って予知アルゴリズムを作成し、個別プログラ
ムを装置に組み込む必要があるが、それは非常に煩雑な
ことである。
【0004】そこで本発明は、上記課題を解決し、汎用
的で、予知精度の高い故障予知装置を提供することを目
的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、故障予知対象
の設備または装置の状態を表す物理的な量の正常操業時
の時系列データを得る計測手段と、前記正常操業時の時
系列データからデータベクトルを生成するとともに、埋
め込み操作で時系列データのアトラクタを再構成するア
トラクタ再構成手段と、再構成アトラクタを記録する記
憶部と、実操業時の計測値をリアルタイムで取り込み、
埋め込み操作を行ってデータベクトルを作り、これと前
記記憶部からの再構成アトラクタを用いて所要ステップ
先までの値を予測する予測演算手段と、予測結果を格納
する予測結果格納手段と、所要ステップ数の実測値と予
測値を順次比較してその誤差を求める比較手段と、前記
所要ステップ数の誤差の平均をとり、その値が設定回数
連続してしきい値以上となった時に異常予測警報を出す
誤差判別手段とを備えたこと、並びに設備または装置の
状態を表す物理的な量を複数種類とし、その重要度に応
じて誤差判別手段における連続回数を設定するととも
に、各物理的な量についての異常予測警報信号の論理和
を取るようにしたことを特徴とする。
【0006】また、本発明は、故障予知対象の設備また
は装置の状態を表す物理的な量の正常操業時の時系列デ
ータを得る計測手段と、前記正常操業時の時系列データ
からデータベクトルを生成するとともに、埋め込み操作
で時系列データのアトラクタを再構成するアトラクタ再
構成手段と、再構成アトラクタを記録する記憶部と、実
操業時の計測値をリアルタイムで取り込み、埋め込み操
作を行ってデータベクトルを作り、これと前記記憶部か
らの再構成アトラクタを用いて所要ステップ先までの値
を予測する予測演算手段と、予測結果を格納する予測結
果格納手段と、所要ステップ数の実測値と予測値を順次
比較してその誤差を求める比較手段と、個別誤差をファ
ジィ理論におけるメンバーシップ関数で表し、ファジィ
推論で個別異常度を求め、基準値以上の異常度が設定回
数連続した時点で異常予測警報を出す誤差判別手段とを
備えたこと、設備または装置の状態を表す物理的な量を
複数種類とし、対応する各個別異常度をメンバーシップ
関数で表し、ファジィ推論で全体異常度を求め、基準値
以上の全体異常度が設定回数連続した時点で異常予測警
報を出すようにしたこと、並びに誤差判別手段における
ファジィ推論のルール後件部のメンバーシップ関数にク
リスプな値を用いたことを特徴とする。
【0007】
【作用】正常操業時の時系列データからデータベクトル
を作り、カオス理論による埋め込み操作で時系列データ
のアトラクタを再構成し、これを記憶部に記録してお
く。この再構成されたアトラクタと実操業時にリアルタ
イムで取り込んだ計測データを用い、数ステップ先まで
の値をテセレーション法などにより予測する。同ステッ
プの予測値と実測値を順次比較する。
【0008】数ステップ分の誤差の平均をとり、その値
が設定回数連続してしきい値以上となった時点で異常予
測警報を出す。状態を表す物理的な量が複数種類の場合
は、重要度に応じて回数を設定するとともに、各異常予
測警報信号の論理和を取る。
【0009】また、個別誤差,個別異常度をフアジィ理
論におけるメンバーシップ関数で表し、ファジィ推論で
個別異常度を求める。複数種類の場合には、各個別異常
度,全体異常度をメンバーシップ関数で表し、ファジィ
推論で全体異常度を求めて、基準値と比較する。基準値
以上の値が設定回数連続した時点で異常予測警報を出
す。ファジィ推論のルール後件部メンバーシップ関数に
クリスプな値を用いると、調整が容易で、演算時間も短
縮される。
【0010】
【実施例】以下、本発明を図面に示す実施例に基づいて
説明する。
【0011】本発明による故障予知装置の実施例1を図
1に示す。図中、1は設備または装置(例えば、変圧
器,モータ等)の状態を表す物理的な量(電圧,電流,
油温等)を、正常操業時に電気信号として計測して時系
列データを得るデータ計測手段、2は正常操業時の時系
列データからデータベクトルを作るデータベクトル生成
手段、3はカオス理論による埋め込み操作でアトラクタ
を再構成するアトラクタ再構成手段、4は再構成された
アトラクタを記憶する記憶部、5は実操業時のデータを
リアルタイムで取り込み、埋め込み操作を行ってデータ
ベクトルを作り、これと記憶部4のデータから、次の周
期(1周期とする)からn周期先までの値をテセレーシ
ョン法などにより予測する予測演算手段、6は予測値を
格納する予測結果格納手段、7は(n+1)の予測値と
(n+1)の実測値を比較して予測誤差を求める比較手
段、8はn個の予測値の各々の予測誤差の平均をとり、
その値がm回連続してしきい値a以上になった時点で設
備異常予測警報を出す誤差判別手段である。
【0012】故障予知動作を図2に示すフローチャート
を参照しながら説明する。まず、設備の状態を表す物理
的な量を選択し、電気信号として計測して正常時の時系
列データを収集する(S1)。この正常操業時の時系列
データは、既に存在する場合にはそのデータを使用し、
存在しない場合には実操業中に収集する。そして、時系
列データの埋め込み理論に基づいてアトラクタを再構成
し、記憶部4に記憶させておく(S2)。
【0013】一方、予測演算手段5には、実操業時のデ
ータをリアルタイムで取り込み(S3)、埋め込み操作
を行ってデータベクトルを作り、これと記憶部4から読
出したアトラクタデータを用いて、次の周期(1周期)
からn周期先までの値を予測する(S4)。最初の予測
ステップの実測値と同ステップの予測値を比較手段7で
比較し、続いて各ステップの実測値と予測値を比較す
る。nステップ後に、n個の誤差の平均をとる(S
5)。この誤差がしきい値a以上か否か判定する(S
6)。予測と比較は、各ステップ毎に行っており、a以
上の誤差がm回連続したか否か判定する(S7)。予測
誤差がm回連続してa以上になった時点で誤差判別手段
8から設備異常予測警報が出される(S8)。
【0014】上記の動作で、故障が発生する前の設備の
状態を表す物理的な量(データ)の微妙な、表面的には
読み取れない変化が的確に検出されるようになり、予知
精度の高い故障予知が期待できる。
【0015】なお、設備の状態を表す物理的な量(時系
列データ)は複数種類であってもよい。その場合には、
物理的な量の重要度に従って回数mを設定し、各量につ
いての予測警報信号の論理和を取る。
【0016】実施例2を図3に示す。実施例2では、比
較手段7で予測値と実測値を比較し、その差をファジィ
理論を応用した誤差判別手段18に入力して誤差の判定
を行い、m回連続して異常判定が出力された時に設備異
常予測警報を出すようにしている。その構成は、ブロッ
ク回路的には実施例1と同様であり、誤差判別手段8,
18の誤差判定方法が異なる。
【0017】誤差判別手段18においては、予測値と実
測値の差(個別誤差E)を図4に示すようにファジィ理
論におけるメンバーシップ関数で表している。ここで
は、説明を簡単にするために、誤差小ES,誤差中E
M,誤差大EBの三つのメンバーシップ関数で表してい
る。更に、個別データの異常度Fも図5に示すようにメ
ンバーシップ関数で表している。この場合には、調整を
容易にするため、クリスプな値とし、異常度小FS,異
常度中FM,異常度大FBの三つとしている。ファジィ
推論のルールは以下の通りとする。
【0018】
【数1】
【0019】設備の状態を表す物理的な量が1種類の場
合には、上記の個別異常度が基準値以上となった時、設
備に異常発生の可能性がある、と判定し、m回連続した
時に異常予測警報を出すが、設備全体の故障予知を万全
にするためには予知に資する物理的な量を複数種類とす
るのが一般的である。その場合は、複数の個別異常度F
dについて図6に示すように小FSd,中FMd,大F
Bdの三つにメンバーシップ関数を設定する。また、設
備全体の異常度FTのメンバーシップ関数を図7に示す
ように小FST,中FMT,大FBTの三つに設定す
る。全体異常度FTについての関数はクリスプな値とす
る。ファジィ推論のルールは以下の通りとする。
【0020】
【数2】
【0021】min−maxCG法などによって求めた
設備全体の異常度FTnは、基準値FT0と比較し、 FT0<FTn の時、「設備全体の異常発生の可能性有り」と判定す
る。この判定がm回連続した時点で異常予測警報を出
す。
【0022】このようにファジィ理論を応用した誤差判
別手段18では、誤差の大きさを判定要素に組み込むこ
とが可能であり、判定精度、即ち予知精度が高くなる。
また、複数種類の計測量の場合には、個別異常度のメン
バーシップ関数を調整(クリスプな値のFB,FM,F
Sを調整)することにより、データ間の重み付けが可能
となり、精細な故障予知が期待できる。更に、ファジィ
推論のルールの後件部メンバーシップ関数にクリスプな
値を用いたので、調整が容易になるとともに、演算の高
速化が図れる。
【0023】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、設備の状
態を表す主要な物理的な量の正常操業時の時系列データ
からカオスアトラクタを再構成し、これと実操業時のデ
ータを用いて数ステップ先までの値を予測し、予測値と
実測値の誤差判定を行って設備に異常発生の可能性があ
るか否かを判別するようにしたので、種々の設備で故障
予知を行うことができる。即ち、汎用性を持たせること
ができる。しかも、データの表面に現れない微妙な変化
を検出することができるようになり、不確定要因による
故障にもある程度対処できる。また、誤差判別手段にフ
ァジィ理論を応用することにより、誤差の大きさを判定
要素に組み込むことが可能になったり、複数種類のデー
タ間の重み付けが可能となって、高い予知精度が期待で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による故障予知装置の実施例1を示すブ
ロック回路図。
【図2】実施例1の動作を説明するためのフローチャー
ト。
【図3】本発明による故障予知装置の実施例2を示す要
部のブロック回路図。
【図4】実施例2のファジィ理論を応用した誤差判別手
段における個別誤差についてのメンバーシップ関数を示
すグラフ。
【図5】実施例2のファジィ理論を応用した誤差判別手
段における個別異常度についてのメンバーシップ関数を
示すグラフ。
【図6】実施例2のファジィ理論を応用した誤差判別手
段における個別異常度の複数種類についてのメンバーシ
ップ関数を示すグラフ。
【図7】実施例2のファジィ理論を応用した誤差判別手
段における全体異常度についてのメンバーシップ関数を
示すグラフ。
【符号の説明】
1…正常操業時の時系列データを得る計測手段 2…データベクトル生成手段 3…アトラクタ再構成手段 4…記憶部 5…予測演算手段 6…予測結果格納手段 7…比較手段 8,18…誤差判別手段

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 故障予知対象の設備または装置の状態を
    表す物理的な量の正常操業時の時系列データを得る計測
    手段と、前記正常操業時の時系列データからデータベク
    トルを生成するとともに、埋め込み操作で時系列データ
    のアトラクタを再構成するアトラクタ再構成手段と、再
    構成アトラクタを記録する記憶部と、実操業時の計測値
    をリアルタイムで取り込み、埋め込み操作を行ってデー
    タベクトルを作り、これと前記記憶部からの再構成アト
    ラクタを用いて所要ステップ先までの値を予測する予測
    演算手段と、予測結果を格納する予測結果格納手段と、
    同ステップの実測値と予測値を順次比較してその誤差を
    求める比較手段と、前記所要ステップ数の誤差の平均を
    とり、その値が設定回数連続してしきい値以上となった
    時に異常予測警報を出す誤差判別手段とを備えたことを
    特徴とする故障予知装置。
  2. 【請求項2】 設備または装置の状態を表す物理的な量
    を複数種類とし、その重要度に応じて誤差判別手段にお
    ける連続回数を設定するとともに、各物理的な量につい
    ての異常予測警報信号の論理和を取るようにしたことを
    特徴とする請求項1に記載の故障予知装置。
  3. 【請求項3】 故障予知対象の設備または装置の状態を
    表す物理的な量の正常操業時の時系列データを得る計測
    手段と、前記正常操業時の時系列データからデータベク
    トルを生成するとともに、埋め込み操作で時系列データ
    のアトラクタを再構成するアトラクタ再構成手段と、再
    構成アトラクタを記録する記憶部と、実操業時の計測値
    をリアルタイムで取り込み、埋め込み操作を行ってデー
    タベクトルを作り、これと前記記憶部からの再構成アト
    ラクタを用いて所要ステップ先までの値を予測する予測
    演算手段と、予測結果を格納する予測結果格納手段と、
    同ステップの実測値と予測値を順次比較してその誤差を
    求める比較手段と、個別誤差をファジィ理論におけるメ
    ンバーシップ関数で表し、ファジィ推論で個別異常度を
    求め、基準値以上の異常度が設定回数連続した時点で異
    常予測警報を出す誤差判別手段とを備えたことを特徴と
    する故障予知装置。
  4. 【請求項4】 設備または装置の状態を表す物理的な量
    を複数種類とし、対応する各個別異常度をメンバーシッ
    プ関数で表し、ファジィ推論で全体異常度を求め、基準
    値以上の全体異常度が設定回数連続した時点で異常予測
    警報を出すようにしたことを特徴とする請求項3に記載
    の故障予知装置。
  5. 【請求項5】 誤差判別手段におけるファジィ推論のル
    ール後件部のメンバーシップ関数にクリスプな値を用い
    たことを特徴とする請求項3または4に記載の故障予知
    装置。
JP12326595A 1995-05-23 1995-05-23 故障予知装置 Pending JPH08314530A (ja)

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