JPH08313939A - 液晶表示装置およびその駆動方法 - Google Patents

液晶表示装置およびその駆動方法

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JPH08313939A
JPH08313939A JP8057531A JP5753196A JPH08313939A JP H08313939 A JPH08313939 A JP H08313939A JP 8057531 A JP8057531 A JP 8057531A JP 5753196 A JP5753196 A JP 5753196A JP H08313939 A JPH08313939 A JP H08313939A
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JP
Japan
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liquid crystal
display device
layer
crystal display
transparent electrode
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Application number
JP8057531A
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English (en)
Inventor
Atsushi Sugawara
淳 菅原
Norihiko Kamiura
紀彦 上浦
Katsuyuki Naito
勝之 内藤
Yutaka Nakai
豊 中井
Kohei Suzuki
公平 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、反射率および開口率が大きく、しか
も良好なカラー表示をすることができる反射型液晶表示
装置を提供することを目的とする。 【解決手段】基板上方に設けられた反射板と、前記反射
板上に液晶層および透明電極層が少なくとも1回交互に
繰り返して順次積層されてなる液晶セルとを具備し、す
べての透明電極層に与える電位情報を制御する能動素子
および配線が前記基板上に形成され、前記各透明電極層
と前記能動素子とが電気的に接続されていることを特徴
としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は液晶表示装置に関
し、特に反射型液晶表示装置およびその駆動方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術およびその課題】パーソナルコンピュータ
ー、ワードプロセッサ、EWS(Engineering Work Sta
tion)等のOA用表示装置;電卓、電子ブック、電子手
帳、PDA(PersonalDigital Assistant)用の表示装
置;携帯テレビ、携帯電話、携帯FAX等の表示装置
は、携帯性が重視されており、バッテリー駆動する必要
があるので、消費電力が低いことが望ましい。従来、薄
型の表示装置としては、液晶表示装置(LCD)、プラ
ズマディスプレイ、フラットCRT等が知られている。
このうち、低消費電力の要求に対しては液晶表示装置が
最も適しており、実用化されている。
【0003】液晶表示装置のうち、表示面を直接見るタ
イプを直視型という。直視型液晶表示装置には、背面に
蛍光ランプ等の光源を組み込む透過型と、周囲の光を利
用する反射型とがある。このうち、透過型液晶表示装置
はバックライトが必要であり、低消費電力化には不向き
である。これは、バックライトの消費電力が1W以上で
あり、バッテリー駆動で2〜3時間しか使用できないか
らである。したがって、携帯性を有する情報機器のディ
スプレイとしては、反射型液晶表示装置が最も普及して
いる。
【0004】反射型液晶表示装置においては、背面のガ
ラス基板に、表面が梨地状の反射板、偏光板、およびア
ルミニウム箔からなる反射板が積層されて貼着されてい
る。このような反射型液晶表示装置は、非発光であるの
で消費電力が小さい。しかしながら、従来の反射型液晶
表示装置は、明るいペーパーホワイトな表示はできず、
これにより必然的に鮮やかなカラー表示もできない。こ
のことは、透過型液晶表示装置に匹敵する画質の反射型
液晶表示装置を開発する上で大きな技術課題になってい
る。
【0005】反射型液晶表示装置には、ECB(Electr
ically Controlled Birefrigence)方式、GH(Guest
Host)方式、TN(Twisted Nematic )方式等がある。
ECB方式やTN方式を用いる場合には偏光板が必要で
ある。偏光板は光透過率が40%程度であるので、偏光
板を使用すると光利用効率が悪くなる。
【0006】反射型液晶表示装置の場合、その明るさは
反射率で評価される。この反射率は、通常拡散反射光を
積分球で積分することにより測定され、液晶表示装置に
入射した光に対して反射した光の割合(%)で表わされ
る。例えば、新聞紙の反射率は60%程度、上質紙の反
射率は80%程度、酸化マグネシウムや硫酸バリウム等
の粉体の反射率は99%以上である。上記のように、E
CB方式やTN方式を用いる場合には偏光板を使用する
ので、40%以上の反射率は望めない。したがって、ペ
ーパーホワイト表示と呼べる60%以上の反射率は得ら
れず、カラー表示の性能上で問題となる。
【0007】そこで、光利用効率の観点から偏光板を必
要としないGH方式がもっとも有望である。GH方式で
カラー表示させる場合には、シアン、マゼンダ、イエロ
ーの色素をそれぞれ含む3つのGHセルを積層する構造
を採る必要がある。一般に、反射型液晶表示装置で色再
現範囲の広いカラー表示を実現するためには、このよう
な積層構造がもっとも好ましい。図15(A)に示すよ
うなRGB並列配置や、図15(B)に示すようなシア
ン・マゼンダ・イエロー並列配置では、全面に同一色を
表示することができないので色再現範囲は必然的に狭く
なる。
【0008】上記3層構造のGHセルでドットマトリッ
クス表示をする場合、一画素単位で画像情報を伝える必
要がある。一画素単位のマトリックス駆動の方法として
は、単純マトリクス駆動、アクティブマトリクス駆動が
ある。単純マトリクス駆動は、V−T(電圧−透過率)
特性において急峻性が必要であるので、色素が混合され
ていることにより液晶の含有率が少ないGH液晶の場合
にはあまり適さない。アクティブマトリクス駆動には、
アクティブ素子がダイオードであるMIM方式と、アク
ティブ素子がトランジスタであるTFT方式がある。
【0009】TFT方式の場合は、通常図16に示すよ
うに、TFT1と接続した信号線2および走査線3が必
要であり、しかもこれらの信号線2、走査線3は非表示
領域であり、画素電極との間にある程度の間隔が必要で
ある。また、これらの非表示領域を隠すためにブラック
マトリクスが必要であり、このブラックマトリクスは、
画素電極との位置ずれを考慮して画素電極とオーバーラ
ップするように形成される。このため、TFT方式で
は、通常有効な表示領域が狭くなる、すなわち開口率が
小さくなる。その結果、光利用効率が低くなり、反射輝
度が低下してしまい、画面が暗くなる。
【0010】また、図17に示すように、4枚のガラス
基板4を重ねて3層構造のGHセルを作製した場合、ガ
ラス基板4の厚さ(通常0.3mm以上)のために有効
視覚が狭くなる。さらに、図17に示す構造の場合、画
素電極5および対向電極6として用いる透明電極は合計
で6つある。したがって、入射した光が反射板(電極)
7で反射してGHセルから出射するまでに、透明電極を
合計12回通過しなければならず、その間に光が減衰し
てしまい、反射率が低下する。そこで、できるだけ透明
電極の数を減らしたいという要求がある。
【0011】本発明はかかる点に鑑みてなされたもので
あり、反射率および開口率が大きく、しかも良好なカラ
ー表示をすることができる反射型液晶表示装置を提供す
ることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、基板上方に設
けられた反射板と、前記反射板上に液晶層および透明電
極層が少なくとも1回交互に繰り返して順次積層されて
なる液晶セルとを具備し、すべての透明電極層に与える
電位情報を制御する能動素子および配線が前記基板上に
形成され、前記各透明電極層と前記能動素子とが電気的
に接続されていることを特徴とする液晶表示装置を提供
する。
【0013】また、本発明は、基板上方に設けられた反
射板と、前記反射板上に液晶層および透明電極層が少な
くとも1回交互に繰り返して順次積層されてなる液晶セ
ルとを具備し、前記液晶層は色素分子および液晶分子を
含むマイクロカプセル状のゲストホスト液晶で構成され
た薄膜を含むことを特徴とする液晶表示装置を提供す
る。
【0014】また、本発明は、基板上方に設けられた反
射板と、前記反射板上に液晶層および透明電極層が少な
くとも1回交互に繰り返して順次積層されてなる液晶セ
ルとを具備する液晶表示装置の駆動方法であって、前記
反射板およびすべての透明電極層の電位を2つの異なる
電位を積層方向において交互に与えることを特徴とする
液晶表示装置の駆動方法を提供する。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の液晶表示装置は、基板上
方に設けられた反射板と、前記反射板上に液晶層および
透明電極層が少なくとも1回交互に繰り返して順次積層
されてなる液晶セルとを具備し、すべての透明電極に与
える電位情報を制御する能動素子および配線が前記基板
上に形成され、前記各透明電極層と前記能動素子とが電
気的に接続されていることを特徴とする。
【0016】また、本発明の液晶表示装置は、基板上方
に設けられた反射板と、前記反射板上に液晶層および透
明電極層が少なくとも1回交互に繰り返して順次積層さ
れてなる液晶セルとを具備し、前記液晶層は色素分子お
よび液晶分子を含むマイクロカプセル状のゲストホスト
液晶で構成された薄膜を含むことを特徴とする。
【0017】また、本発明の液晶表示装置は、液晶材料
を封じ込めてなるマイクロカプセルを含む薄膜で液晶層
を構成しているので、薄膜積層を容易に行うことができ
る。このため、液晶層間にガラス基板を使用する必要が
なくなり、また、ITO膜の数を最小限にすることがで
き、これにより有効視野角を広くすることができる。
【0018】また、この液晶表示装置においては、液晶
セル領域と、能動素子および配線領域とが反射板により
区画されていることが好ましい。このため、非表示領域
である能動素子および配線領域が液晶セル領域に存在し
ないことになり、開口率を高くすることができる。ま
た、従来では、透明電極の数が(画素電極+対向電極)
×液晶層の数(例えば、液晶層が3層の場合、透明電極
は6つ)だけ必要であったが、液晶セル領域において透
明電極に数を画素電極×液晶層の数(例えば、液晶層が
3層の場合、透明電極は3つ)にすることができ、従来
よりも透過率を向上させることができる。
【0019】さらに、本発明の液晶表示装置によれば、
ゲストホスト液晶を使用しているので、偏光板が必要な
く光利用効率が高く、しかも反射率を高くすることがで
きる。また、ゲストホスト液晶は、屈折率のミスマッチ
を利用して散乱・透過させる高分子分散型液晶と異な
り、液晶層の積層により容易に混色を行うことができる
ので、色再現範囲が広く、良好なカラー表示を行うこと
ができる。
【0020】本発明の液晶表示装置において、液晶セル
は、液晶層および透明電極層を少なくとも1回繰り返し
て順次積層してなるものをいう。この場合、液晶セル
は、透明電極層を有する複数のガラス基板間にそれぞれ
液晶材料を注入して構成してもよく、液晶層および透明
電極層を交互に形成して構成してもよい。また、液晶層
間の中間基板として、表面に透明電極層や透明絶縁層を
設けた高分子フィルムを用い、各基板間に液晶材料を注
入して構成してもよい。
【0021】液晶層および透明電極層を交互に形成して
液晶セルを構成する場合、液晶材料を封じ込めたマイク
ロカプセルを溶媒に混ぜてペーストとし、このペースト
を塗布し、溶媒を揮発させて前記マイクロカプセルを含
む薄膜を形成する。その上にITO(Indium Tin Oxid
e)、酸化スズ等の透明導電材料をスパッタリング法ま
たは印刷法により被着し、これをパターニングして透明
電極層を形成する。この操作を繰り返して透明電極層お
よび薄膜を一単位とした複数単位の液晶セルとする。な
お、マイクロカプセルの直径は、セルギャップ以下に設
定する必要がある。使用できるマイクロカプセル化技術
としては、界面重合法、in−situ重合法、液中硬
化被覆法、水溶液系からの相分離法、有機溶媒系からの
相分離法、融解分散冷却法、気中懸濁法、スプレードラ
イング法等があり、用途、形態等に応じて適宜選択する
ことができる。
【0022】また、マイクロカプセル剤(膜材)として
は、ポリスチレン、スチレンジビニルベンゼン共重合
体、ポリメタクリル酸メチル、ポリアクリロニトリル、
ポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリ四フッ化エチレ
ン等の付加重合ポリマー;ナイロン66等のポリアミド
類、ポリイミド類、ポリウレタン類、ポリエステル類、
ポリエーテルイミド類等の重縮合ポリマー;アラビアゴ
ム、ゼラチン、天然ゴム、セルロース等の天然ポリマー
等を用いることができる。マイクロカプセルの膜材は、
3次元架橋した耐熱性を有するものが望ましい。マイク
ロカプセル化の際に必要とするバインダーとしては、特
に限定はないが、製膜前には適当な溶媒に可溶であり、
マイクロカプセルを安定に分散させる働きが必要であ
る。また、バインダーポリマーは、製膜後に加熱等によ
り架橋、不溶化するものが望ましい。また、薄膜(液晶
層)の厚さは5〜15μmであることが好ましい。これ
は、薄膜の厚さが5μm未満であると充分な色濃度が得
られず、薄膜の厚さが15μmを超えると印加電圧が大
きくなり、能動素子で駆動できなくなるからである。
【0023】このような構成にすることにより、液晶材
料を注入する必要がなくなり、ガラス基板を使用する必
要がなくなる。このため、液晶表示装置自体の厚さを薄
くできると共に、有効視野角を広くすることができる。
また、液晶層および透明電極層を薄膜形成するので、各
層のパターニングが容易となり、スルーホール部分をパ
ターニングで形成することができるので、基板上に形成
されている能動素子と各透明電極層との間の電気的接続
を容易に行うことができる。
【0024】本発明の液晶表示装置において、透明電極
層および液晶層が反射板上にそれぞれ3層積層されてお
り、各液晶層の色がそれぞれシアン、マゼンダ、および
イエローに対応することが好ましい。この構成によれ
ば、カラー表示を行うことができる。また、透明電極層
および液晶層が反射板上にそれぞれ4層積層されてお
り、各フィルムの色がそれぞれシアン、マゼンダ、イエ
ロー、およびブラックに対応することが好ましい。この
ようにブラックの液晶層を設けることにより、色付きの
ない黒、すなわち引き締まった黒の表示を出すことがで
きる。
【0025】本発明の液晶表示装置においては、各透明
電極層と能動素子とがメッキ層により電気的に接続され
ていることが好ましい。また、基板と反射板との間に一
定電位のシールド電極が設けられていることが好まし
い。シールド電極を設けることにより、信号線と画素と
の電気的カップリングによるノイズを防止でき、また走
査線あるいは能動素子と画素とのカップリングによるノ
イズも防止できる。また、反射板を電極として用い、こ
の電極がシールド電極を兼ねるようにしてもよい。この
ようにすることにより、電極の枚数を1枚減らすことが
でき、製造工程を減らすことができる。
【0026】本発明の液晶表示装置において、基板材料
としては、ガラス基板等を用いることができるが、基板
と液晶セルとの間に反射板が配置される構成のため、基
板は透明である必要はないので、シリコンやセラミック
ス等からなる基板を用いてもよい。また、反射板材料と
しては、導電性を有する場合には、アルミニウム、クロ
ムを用いることができ、絶縁性を有する場合には、酸化
マグネシウム、硫酸バリウム等を用いることができる。
ゲスト色素分子は前記液晶に式(1)〜(9)に示すイ
エロー色素、式(10)〜(17)に示すマゼンダ色
素、式(18)〜(21)に示すシアン色素等の染料を
用いて加えられる。
【0027】
【化1】
【0028】
【化2】
【0029】
【化3】
【0030】
【化4】
【0031】
【化5】
【0032】
【化6】
【0033】また、ホスト液晶の液晶としては、例えば
式(22)〜(31)に示す化合物、およびこれらの混
合物等を用いることができる。
【0034】
【化7】
【0035】式中、R´、Xは、それぞれ単独してアル
キル基、アルコキシ基、アルキルフェニル基、アルコキ
シアルキルフェニル基、アルコキシフェニル基、アルキ
ルシクロヘキシル基、アルコキシアルキルシクロヘキシ
ル基、アルキルシクロヘキシルフェニル基、シアノフェ
ニル基、シアノ基、ハロゲン原子、フルオロメチル基、
フィリオロメトキシ基、アルキルフェニルアルキル基、
アルコキシアルキルフェニルアルキル基、アルコキシア
ルキルシクロヘキシルアルキル基、アルキルシクロヘキ
シルアルキル基、アルコキシアルコキシシクロヘキシル
アルキル基、アルコキシフェニルアルキル基、アルキル
シクロヘキシルフェニルアルキル基を示し、Yは、水素
原子、ハロゲン原子を示し、さらにこれらのアルキル鎖
およびアルコキシ鎖中に光学活性中心を有していてもよ
い。また、R´、X中のフェニル基またはフェノキシ基
は、フッ素原子、塩素原子等のハロゲン原子で置換され
ていてもよい。また、各式中のフェニル基は1個または
2個のフッ素原子、塩素原子等のハロゲン原子で置換さ
れていてもよい。
【0036】式中の液晶化合物は、いずれも誘電異方性
が正であるが、誘電異方性が負である公知の液晶も、誘
電異方性が正である液晶と混合して、全体として誘電異
方性を正として用いることができる。また、誘電異方性
が負の液晶でも、適当な素子構成および駆動方式を用い
ることにより、そのまま使用することができる。
【0037】また、能動素子とは、TFT(薄膜トラン
ジスタ)、MIM(メタル−インシュレータ−メタル)
等を意味し、配線とは、信号線(データ線)、走査線
(アドレス線)等を意味する。
【0038】以下、本発明の実施例を図面を参照して具
体的に説明する。
【0039】(実施例1)図1(A)は、本発明の液晶
表示装置の一実施例を示す概略図であり、図1(B)
は、図1(A)に示す液晶表示装置の断面図である。図
中11はガラス基板を示す。ガラス基板11上には、複
数のTFT12が形成されている。ガラス基板11上に
は、絶縁膜を介してアルミニウムからなる反射板13が
配置されている。この反射板13は画素電極を構成して
いる。さらに、反射板13上にイエロー液晶層14a、
透明電極層(画素電極)15、マゼンダ液晶層14b、
透明電極層(画素電極)15、シアン液晶層14cが順
次積層されている。この液晶層14a〜14cは、それ
ぞれの色(イエロー、マゼンダ、シアン)の色素分子を
含むゲストホスト液晶を封じ込めたマイクロカプセルを
含むペーストを印刷し、ペースト中の溶媒を揮発させる
ことにより形成する。また、透明電極層15は、透明導
電材料をスパッタリングし、フォトリソグラフィーおよ
びエッチングによりパターニングすることにより形成す
る。なお、液晶層14a〜14cの積層の順序はいずれ
の場合でもよい。
【0040】さらに、シアン液晶層14c上には、透明
の対向電極16を有するガラス基板が配置されている。
なお、各TFTと、反射板13または透明電極層15と
は電気的に接続されている。
【0041】上記構成を有する液晶表示装置は、各液晶
層14a〜14cおよび透明電極層15には、非表示領
域である能動素子および配線等が存在しないので開口率
が広く、しかも透明電極層を薄膜で形成しておりガラス
基板を使用していないので光利用効率が高い。
【0042】この液晶表示装置でカラー表示を行う場
合、各液晶層をそれぞれ挟持する4つの電極に印加する
電圧は、演算回路であらかじめ決めておく。例えば、
「白」を表示するときは、図2(A)に示すように電圧
を印加する。図中GはGNDを意味し、ある基準となる
電位である。VはGNDに対する電位であり、前述のV
−T特性において、Tを高い状態にある程度飽和させる
ことができる電位である。なお、電圧印加を二通り示し
てあるのは、液晶層に交流波形を加える必要があるから
である。ゲストホスト液晶の場合、「白」を表示すると
きは、光を透過させる都合上、液晶分子と色素分子をで
きるだけ電極面に対して垂直方向に立てる必要があるの
で、図2(A)に示すように電圧をに印加する。
【0043】これに対して、「黒」を表示するときは、
光を吸収させるために、液晶分子と色素分子をできるだ
け全方位に向ける必要がある。本発明の液晶表示装置に
おいては、無電界状態で液晶分子の向きが全方位に分散
するように液晶分子を配向させておく。したがって、
「黒」を表示するときは、図2(E)に示すように電圧
を印加する。
【0044】また、原色系の「赤」を表示させるとき
は、図2(B)に示すように、マゼンダ液晶層14bと
イエロー液晶層14aで光を吸収させ、シアン液晶層1
4cで光を透過させる。「緑」を表示させるときは、図
2(C)に示すように、シアン液晶層14cとイエロー
液晶層14aで光を吸収させ、マゼンダ液晶層14bで
光を透過させる。「青」を表示させるときは、図2
(D)に示すように、シアン液晶層14cとマゼンダ液
晶層14bで光を吸収させ、イエロー液晶層14aで光
を透過させる。
【0045】また、補色系の「シアン」を表示させると
きは、図2(F)に示すように、シアン液晶層14cで
光を吸収させ、マゼンダ液晶層14bとイエロー液晶層
14aで光を透過させる。「マゼンダ」を表示させると
きは、図2(G)に示すように、マゼンダ液晶層14b
で光を吸収させ、シアン液晶層14cとイエロー液晶層
14aで光を透過させる。「イエロー」を表示させると
きは、図2(H)に示すように、イエロー液晶層14a
で光を吸収させ、シアン液晶層14cとマゼンダ液晶層
14bで光を透過させる。
【0046】このようにして基本となる8色のカラー表
示を行うことができる。この場合、各電極にかける電位
はVとGでよい。このとき、各液晶層14a〜14c中
の液晶分子および色素分子の、反射板13または透明電
極層15の面に対して略垂直方向における入射光の透過
率または反射率が最大または最小となることが好まし
い。
【0047】一方、中間調表示を行う場合、いわゆるフ
レームレイトコントロール(FRC)を用いたり、複数
画素を使ったディザ方式、すなわち面積階調方式を用い
てもよい。また、透過率を電圧で制御して階調を表示し
てもよい。すなわち、図3(A)に示すように電圧を印
加すると、シアン液晶層14cでは透過状態となり、マ
ゼンダ液晶層14bとイエロー液晶層14aでは半透過
状態となる。このようなときピンク色の表示をすること
ができる。また、薄シアンを表示するときは、図3
(B)に示すように電圧を印加する。このような中間調
表示の場合、各電極に印加する電位の範囲を−V〜G〜
+Vとする必要がある。
【0048】次に、本発明の液晶表示装置の具体的構造
について説明する。図4は本発明の液晶表示装置の一画
素に対応する領域を示す斜視分解図である。ガラス基板
11上に1本の走査線18が形成されており、走査線1
8上に間隔をおいて3つのTFT12が形成されてい
る。これは、一画素内にシアン、マゼンダ、イエローの
3つ液晶容量があるからである。さらに、それぞれのT
FT12と接触するようにして走査線18と直交する方
向に3つの信号線17が形成されている。それぞれのT
FT12には、厚さ方向に銅メッキ柱19が形成されて
おり、銅メッキ柱19により反射板13または透明電極
層15とTFT12とが電気的に接続されている。この
場合、各信号線17に送られた情報は、TFT12を介
して、さらに銅メッキ柱19を経由して反射板(画素電
極)13や透明電極(画素電極)15に送られる。
【0049】図4に示す液晶表示装置によれば、液晶層
14a〜14cが絶縁層を介することなく積層されてい
るので、液晶層間に絶縁層を介した従来の構造で各液晶
層で必要であった対向電極である透明電極層の数を減少
させることができる。したがって、対向電極の配線構造
が簡略化される。
【0050】なお、図4においては、蓄積容量(Cs)
を示していない、実際には一画素の液晶容量と並列にC
sが接続されている。すなわち、Cs用共通配線が各走
査線18と並列に配置されており、各画素単位でCs用
共通配線、信号線18、および「ある金属電極」の間で
Csが形成されている。この「ある金属電極」は、スル
ーホールを経由して画素電極と接続されている。一画素
に対して3つの液晶容量があるので、Csも一画素に対
して3つ設ける必要がある。
【0051】次に、図4に示すTFTアレイ基板の製造
方法について説明する。
【0052】まず、ガラス基板上に厚さ1000〜20
00オングストロームのシリコン酸化膜またはシリコン
窒化膜を形成し、さらに、モリブデン、タンタル、タン
グステン、チタン、アルミニウム、クロム、銅等の金属
あるいはそれらの合金からなる薄膜、またはそれらの積
層膜を形成する。これらの薄膜を、いわゆるフォトリソ
グラフィー、すなわちフォトエングレイブメントプロセ
ス(PEP)でパターンニングし、TFTのゲートおよ
びゲート線を形成する。
【0053】次いで、この上に再び厚さ2000〜40
00オングストロームのシリコン酸化膜あるいはシリコ
ン窒化膜を形成して、これをゲート絶縁膜とする。この
場合、さらに、この上に厚さ100〜4000オングス
トロームのi/a−Si:H層を形成する。この上にエ
ッチングストッパー層として厚さ1000〜2000オ
ングストロームのシリコン酸化膜あるいはシリコン窒化
膜を形成してPEPによりパターンニングしておいても
よい。
【0054】その後、TFTのソース・ドレインのコン
タクト用に厚さ100〜1000オングストロームのn
+ /a−Si:H層を形成する。ここで、TFTのチャ
ネルとなる前記i/a−Si:H層とn+ /a−Si:
H層とをPEPによってパターンニングする。
【0055】次いで、ソース・ドレイン電極および信号
線として、アルミニウム、チタン、モリブデン、タンタ
ル、タングステン、クロム等の金属あるいは合金からな
る薄膜、またはそれらの積層膜を形成する。これをPE
Pで所望のパターンにパターニングする。その後、TF
Tのソース・ドレイン間のn+ /a−Si:H層を取り
除いてTFTを作製する。
【0056】次いで、図5(A)に示すように、TFT
12上にシリコン酸化膜、シリコン窒化膜、ポリイミド
膜、ポリカーボネート膜、アクリル系樹脂膜、フッ素系
樹脂膜、ポリエステル系樹脂膜、エポキシ系樹脂膜、シ
リコーン系樹脂膜等の絶縁膜20を厚さ0.1〜3μm
で形成する。次いで、図5(B)に示すように、この絶
縁膜20の所望の箇所に前記TFT12のソースまたは
ドレインにコンタクトをとるためのスルーホール21を
PEPにより形成する。
【0057】その後、図5(C)に示すように、メッキ
プロセスによってこのスルーホール21内に銅メッキ柱
19を成長させる。次いで、図5(D)に示すように、
CMP(ケミカル・メカニカル・ポリッシング)により
表面を平坦化する。さらに、図5(E)に示すように、
この上に、銅メッキ柱19と接触するように、アルミニ
ウム、クロム、モリブデン、タングステン等の金属を厚
さ1000〜4000オングストロームで堆積させて、
反射板(画素電極)13を形成する。この反射電極の反
射特性を完全拡散に近づけるため、この反射板13の表
面に凹凸を設けることが好ましい。凹凸を設ける方法と
しては、PEPで凹凸をつける方法、エンボス加工のよ
うなプレス法、薬品によって表面を粗らす方法、または
ヤスリ等でこすって表面を粗らす方法等が挙げられる。
あるいは、完全拡散特性を有する酸化マグネシウムや硫
化バリウム等の粉体を反射板13上に堆積させてもよ
い。
【0058】次いで、図6(A)に示すように、この上
に色素分子を含むゲストホスト液晶の入ったマイクロカ
プセルを含むペーストを塗布する。その後、このペース
ト内の溶媒等を揮発させ、マイクロカプセルを硬化させ
て厚さ5〜15μmのイエロー液晶層14aを形成す
る。次いで、イエロー液晶層14aにPEPによりスル
ーホールを形成し、前記ソースまたはドレインと接続し
ている銅メッキ柱19を成長させる。
【0059】次いで、図6(B)に示すように、CMP
により表面を平坦化し、厚さ100〜1000オングス
トロームの透明電極層(画素電極)15を形成してパタ
ーンニングする。次いで、図6(C)に示すように、イ
エロー液晶層14aと同様にして厚さ5〜15μmのマ
ゼンダ液晶層14bを形成し、それにスルーホールを形
成して、銅メッキ柱19を成長させる。次いで、図6
(D)に示すように、再びCMPで表面を平坦化し、透
明電極層(画素電極)15を形成してパターンニングす
る。最後に、図6(E)に示すように、イエロー液晶層
14aと同様にして厚さ5〜15μmのシアン液晶層1
4cを形成し、その上に透明の対向電極16を有するガ
ラス基板を、対向電極15がシアン液晶層14cと接触
するように載置する。
【0060】このようにして得られた画素ピッチ100
μm角の液晶表示装置と従来の液晶表示装置について、
その一画素内の開口率(有効表示領域)を比較した。そ
の結果を図7(A)および図7(B)に示す。図7
(A)は従来の液晶表示装置の画素領域を示す平面図で
あり、図7(B)は本発明の液晶表示装置の画素領域を
示す平面図である。従来の液晶表示装置は、図7(A)
に示すように、TFT12、信号線17および走査線1
8が非表示領域となり、しかも4枚のガラス基板を積層
させる必要があるので、その開口率は52.5%であっ
た。これに対して本発明の液晶表示装置は、図7(B)
に示すように、TFT12、信号線17および走査線1
8が表示領域に存在せず、その開口率は72.0%であ
った。しかもガラス基板を積層する構造ではないので、
視野角も従来のものに比べて広かった。このように、本
発明の液晶表示装置は、一画素あたりの開口率が高いの
で、明るい反射型表示装置を実現することができる。
【0061】ここで、液晶の透過率や透明電極の透過率
等の要因を考慮して、光利用効率が90%となると仮定
すると、図7(A)に示す従来の場合では反射率48%
で暗い表示となり、図7(B)に示す本発明の場合では
反射率65%となり、ペーパーホワイトに近い表示を実
現することができる。なお、上記の例では画素ピッチが
100μm角であったので、この程度の反射率となった
が、画素ピッチを大きくするにしたがい反射率は向上す
る。
【0062】なお、本実施例では、シアン・マゼンダ・
イエローの3層構造について説明したが、これに、黒色
不透明のブラック液晶層を加えた4層構造にしてもよ
い。この構成にすることにより、より鮮やかな黒色表示
をすることができる。
【0063】(実施例2)図8は本発明の液晶表示装置
の他の実施例を示す概略図である。この液晶表示装置
は、反射板(画素電極)13の下方(ガラス基板11
側)に一定電位のシールド電極22を設け、画素電極1
3と信号線・ゲート線・TFTとの容量性カップリング
を低減させた構造を有するものである。なお、このシー
ルド電極22と画素電極13,15との間にCs容量2
3を設けてもよい。
【0064】また、このシールド電極22を設けること
により、その下方に各種の電気回路を設けることができ
る。シールド電極22が存在することにより、画素電極
と電気回路との間の容量性カップリング等を防ぐことが
できる。
【0065】(実施例3)図9は本発明の液晶表示装置
の他の実施例を示す概略図である。この液晶表示装置
は、反射板(画素電極)13を一定電位のシールド電極
22で作製した構造を有するものである。この液晶表示
装置も実施例2の液晶表示装置と同様に、画素電極と信
号線・ゲート線・TFTとの容量性カップリングを低減
させることができる。なお、このシールド電極22と画
素電極15との間でCs容量23を設けてもよい。
【0066】また、このシールド電極22を設けること
により、その下方に各種の電気回路を設けることができ
る。これはシールド電極22が存在することにより、画
素電極と電気回路との間の容量性カップリング等を防ぐ
ことができる。
【0067】(実施例4)反射板(画素電極)13また
はシールド電極22を透明導電材料で形成して透明電極
とし、ガラス基板11の外側に拡散板を配置した構造を
有する液晶表示装置を作製した。このような構造にする
ことにより、製造工程を簡略化することができる。例え
ば、拡散板が外付けであるので、拡散性を向上させるた
めに反射電極の表面に凹凸をつける必要がなくなる。ま
た、この拡散板の代わりにバックライトを配置すること
により、このゲストホスト液晶セルを透過・反射兼用型
にすることができる。この液晶表示装置を透過型液晶表
示装置として使用する場合、従来のカラーフィルターを
使用した透過型液晶表示装置と比べて(約3倍)だけ光
利用効率が高かった。
【0068】(実施例5)図5(A)〜図5(E)に示
すようにして、ガラス基板11上にTFT12を形成
し、さらに絶縁膜20を形成してスルーホール21を設
け、その中に銅メッキ柱19を形成し、表面を平坦化し
た後に反射板13を形成する。さらに、透明電極層15
を形成する。
【0069】次いで、その上にレジストを塗布し乾燥さ
せてレジスト層を形成し、マスクを用いて露光・現像す
ることにより、銅メッキ柱を形成する領域以外にレジス
ト層を残存させて開口部を形成する。次いで、銅電気メ
ッキを施すことにより、その穴部内に銅メッキ柱を成長
させる。その後、レジスト層を除去して、実施例1と同
様にしてイエロー液晶層14a、マゼンダ液晶層14
b、およびシアン液晶層14cを順次形成する。
【0070】本実施例においては、液晶層14a〜14
cにそれぞれスルーホールを形成する工程を削減するこ
とができる。このため、スルーホール形成のためのエッ
チングプロセスによる液晶層の劣化等を防止することが
でき、歩留りを向上させることができる。さらに、工程
削減による低コスト化を実現することができる。
【0071】(実施例6)ガラス基板に実施例1と同様
にしてTFT12を形成し、さらに一つのTFT12と
接触するように反射電極13を形成する。このとき、反
射板(画素電極)13は、ゲート線や信号線を形成する
方法と同様の方法で形成する。なお、反射板13の代わ
りに透明電極を形成してもよい。その後、図6(A)〜
図6(E)に示す工程にしたがって液晶層形成、スルー
ホール形成、銅電気メッキ、平坦化の各工程を繰り返し
て液晶層14a〜14cを形成する。この方法によれ
ば、反射板形成工程を大幅に削減することができ、歩留
りおよび生産性を大きく向上させることができる。この
方法により作製された液晶表示装置は、図10に示す構
造となり、絶縁膜20がない構造であり、素子の薄膜化
がなされている。
【0072】図11は図10に示す液晶表示装置の平面
図である。図11に示すように、この構造においては、
反射板13およびTFTを形成し、反射板(画素電極)
より上に形成される透明電極層15と接続するTFTも
形成している(ここでは仮に2つとした)。このような
構造によれば、画素ピッチが200μm以上と比較的広
い場合に、配線やTFT等の非表示領域による開口率の
低下が少なくなり、しかも充分な反射率が得られるため
特に有効である。
【0073】(実施例7)本実施例においては、銅メッ
キ柱を形成せずに画素電極とTFTとを接続する構造に
ついて説明する。図12(A)は、本実施例に係る液晶
表示装置を示す平面図であり、図12(B)は、図12
(A)のA−A´線に沿う電極コンタクト部分の断面図
である。図12(B)に示すように、この構造において
は、各液相層14a〜14cとTFT間を導電層25だ
けで電気的に導通させるので、各液晶層14a〜14c
の端部にダミー導電パターン24を形成している。
【0074】この構造の液晶表示装置は、ガラス基板1
1上にTFT12を形成し、その上に絶縁膜20を形成
し、さらに画素電極形成、ダミー導電パターン形成、液
晶層形成を繰り返えす。次いで、図13(A)に示すよ
うに、シアン液晶層14c上にレジストを塗布し乾燥さ
せてレジスト層を形成し、マスクを用いて露光・現像す
ることにより、スルーホールを形成する領域以外にレジ
スト層を残存させて開口部を形成し、これにドライエッ
チングを施す。このとき、画素電極およびダミー導電パ
ターンはエッチングされないので、図13(B)に示す
ように、階段状のスルーホールが形成される。その後、
図13(C)に示すように、Ag、Cu等の導電性ペー
ストを塗布またはアルミニウム等の金属やITO等の金
属酸化物をスパッタリングや蒸着等により被着して導電
層25を形成する。最後にこの導電層25を所定のパタ
ーンにパターニングする。
【0075】本実施例の方法によれば、銅電気メッキを
用いることなく画素電極とTFTとを接続でき、しかも
1回の接続工程で複数の液晶層の電気的な接続を行うこ
とができるので、工程数が大幅に削減され、生産性が向
上し、生産コストが安くなる。
【0076】(実施例8)3層積層構造のゲストホスト
液晶表示装置の他の実施例として、図14に示すものも
考えられる。この液晶表示装置では、ガラス基板または
透明高分子フィルムである中間基板34a,34bの両
面にそれぞれITOからなる透明電極層37a〜37d
を形成してなる基板を液晶層間に介在させている。
【0077】図14に示すように、ガラス基板31上に
はTFT33a〜33cが形成されている。ガラス基板
31上方には、反射板36、中間基板34a、中間基板
34b、および対向ガラス基板32が順次積層するよう
に配置されている。対向ガラス基板32の液晶層側の表
面には、ITOからなる透明電極層38が設けられてい
る。
【0078】TFT33bと中間基板34aの透明電極
層37aおよび37bとがメッキ柱39aにより電気的
に接続されており、TFT33aと中間基板34bの透
明電極層37cおよび37dとがメッキ柱39bにより
電気的に接続されている。また、TFT33cと反射板
36とがメッキ柱39cにより電気的に接続されてい
る。なお、メッキ柱39aおよび39bは、中間基板3
4aおよび34bにそれぞれ設けられたスルーホール4
0aおよび40bを介して透明電極層と電気的に接続さ
れている。また、ガラス基板31上には、信号線および
ゲート線(図示せず)が設けられ、TFTと接続されて
いる。これにより、アクティブマトリクス型液晶表示装
置の原理で画像情報を各画素に送ることができる。さら
に、中間基板34a,34bは、メッキ柱39a,39
bおよびスペーサ(図示せず)により支持されており、
ガラス基板31や対向ガラス基板32との間のギャップ
を一定に保持している。
【0079】ガラス基板31と反射板36との間には、
絶縁膜41が介在されており、反射板36と中間基板3
4aとの間には、イエロー液晶層35aが介在されてお
り、中間基板34aと中間基板34bとの間には、マゼ
ンタ液晶層35bが介在されており、中間基板34bと
対向ガラス基板32との間には、シアン液晶層35cが
介在されている。なお、液晶層35a〜35cの積層の
順序はいずれのものでも良い。
【0080】上記構成を有する液晶表示装置において
も、上記実施例と同様の効果を発揮することができる。
【0081】上記実施例においては、主にゲストホスト
液晶モードについて説明しているが、本発明は、例えば
コレステリック液晶を用いた選択反射モードにおいても
同様に使用することができる。
【0082】
【発明の効果】以上説明したように本発明の液晶表示装
置は、基板上方に設けられた反射板と、前記反射板上に
液晶層および透明電極層が少なくとも1回繰り返して順
次積層されてなる液晶セルとを具備し、前記液晶層は色
素分子および液晶分子を含むゲストホスト液晶で構成さ
れており、すべての透明電極に与える電位情報を制御す
る能動素子および配線が前記基板上に形成され、各透明
電極層と前記能動素子とが電気的に接続されているの
で、反射率および開口率が大きく、しかも良好なカラー
表示をすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は本発明の液晶表示装置の一実施例を示
す概略図、(B)は(A)に示す液晶表示装置の断面
図。
【図2】(A)〜(H)は本発明の液晶表示装置の電位
構成図。
【図3】(A),(B)は本発明の液晶表示装置の電位
構成図。
【図4】本発明の液晶表示装置の一画素に対応する領域
を示す斜視分解図。
【図5】(A)〜(E)は図4に示す液晶表示装置の製
造工程の前半を示す断面図。
【図6】(A)〜(E)は図4に示す液晶表示装置の製
造工程の後半を示す断面図。
【図7】(A)は従来の液晶表示装置の開口率を説明す
るための平面図、(B)は本発明の液晶表示装置の開口
率を説明するための平面図。
【図8】本発明の液晶表示装置の他の実施例を示す概略
図。
【図9】本発明の液晶表示装置の他の実施例を示す概略
図。
【図10】本発明の液晶表示装置の他の実施例を示す概
略図。
【図11】図10に示す液晶表示装置の平面図。
【図12】(A)は本発明の液晶表示装置の他の実施例
を示す断面図、(B)は(A)のA−A´に沿う断面
図。
【図13】(A)〜(C)は本発明の液晶表示装置の他
の実施例の製造工程を説明するための断面図。
【図14】本発明の液晶表示装置の他の実施例を示す断
面図。
【図15】(A),(B)は従来の並列配置型の液晶表
示装置の概略図。
【図16】従来の液晶表示装置の表示領域の回路図。
【図17】従来の3層構造のゲストホスト液晶表示装置
の概略図。
【符号の説明】
11,31,32…ガラス基板、12,33a〜33c
…TFT、13,36…反射板(画素電極)、14a,
35a…イエロー液晶層、14b,35b…マゼンダ液
晶層、14c,35c…シアン液晶層、15,37a〜
37d,38…透明電極層(画素電極)、16…対向電
極、17…信号線、18…走査線、19,39a〜39
c…銅メッキ柱、20,41…絶縁膜、21,40a,
40b…スルーホール、22…シールド電極、23…C
s容量、24…ダミー導電パターン、25…導電層、3
4a,34b…中間基板。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中井 豊 神奈川県横浜市磯子区新磯子町33番地 株 式会社東芝生産技術研究所内 (72)発明者 鈴木 公平 神奈川県横浜市磯子区新磯子町33番地 株 式会社東芝生産技術研究所内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上方に設けられた反射板と、前記反
    射板上に液晶層および透明電極層が少なくとも1回交互
    に繰り返して順次積層されてなる液晶セルとを具備し、 すべての透明電極層に与える電位情報を制御する能動素
    子および配線が前記基板上に形成され、前記各透明電極
    層と前記能動素子とが電気的に接続されていることを特
    徴とする液晶表示装置。
  2. 【請求項2】 前記液晶層は、色素分子および液晶分子
    を含むゲストホスト液晶を包含する請求項1記載の液晶
    表示装置。
  3. 【請求項3】 前記液晶層は、前記ゲストホスト液晶を
    封じ込めてなるマイクロカプセルで構成される薄膜であ
    る請求項2記載の液晶表示装置。
  4. 【請求項4】基板上方に設けられた反射板と、前記反射
    板上に液晶層および透明電極層が少なくとも1回交互に
    繰り返して順次積層されてなる液晶セルとを具備し、 前記液晶層は色素分子および液晶分子を含むマイクロカ
    プセル状のゲストホスト液晶で構成された薄膜を含むこ
    とを特徴とする液晶表示装置。
  5. 【請求項5】 すべての透明電極に与える電位情報を制
    御する能動素子および配線が前記基板上に形成され、前
    記各透明電極層と前記能動素子とが電気的に接続されて
    いる請求項4記載の液晶表示装置。
  6. 【請求項6】 前記液晶層は、前記透明電極層および前
    記薄膜を一単位として前記反射板上に複数単位積層され
    ている請求項4記載の液晶表示装置。
  7. 【請求項7】 前記透明電極層および前記液晶層が前記
    反射板上にそれぞれ3層積層されており、各液晶層の色
    がそれぞれシアン、マゼンダ、およびイエローに対応す
    る請求項4記載の液晶表示装置。
  8. 【請求項8】 前記透明電極層および前記液晶層が前記
    反射板上にそれぞれ4層積層されており、各フィルムの
    色がそれぞれシアン、マゼンダ、イエロー、およびブラ
    ックに対応する請求項4記載の液晶表示装置。
  9. 【請求項9】 各透明電極層と前記能動素子とがメッキ
    層により電気的に接続されている請求項4記載の液晶表
    示装置。
  10. 【請求項10】 前記基板と前記反射板との間に一定電
    位のシールド電極が設けられている請求項4記載の液晶
    表示装置。
  11. 【請求項11】 基板上方に設けられた反射板と、前記
    反射板上に液晶層および透明電極層が少なくとも1回交
    互に繰り返して順次積層されてなる液晶セルとを具備す
    る液晶表示装置の駆動方法であって、 前記反射板およびすべての透明電極層の電位を2つの異
    なる電位を積層方向において交互に与えることを特徴と
    する液晶表示装置の駆動方法。
  12. 【請求項12】 前記反射板または前記透明電極層の面
    に対して略垂直方向の入射光における前記液晶層中の液
    晶分子および色素分子の透過率または反射率を最大また
    は最小にする請求項11記載の液晶表示装置の駆動方
    法。
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