JPH08313572A - 系統監視運用方法 - Google Patents

系統監視運用方法

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JPH08313572A
JPH08313572A JP12258695A JP12258695A JPH08313572A JP H08313572 A JPH08313572 A JP H08313572A JP 12258695 A JP12258695 A JP 12258695A JP 12258695 A JP12258695 A JP 12258695A JP H08313572 A JPH08313572 A JP H08313572A
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Saburo Yasukawa
三郎 安川
Minoru Kanai
実 叶井
Terunobu Miyazaki
照信 宮崎
Koichi Murata
光一 村田
Norifumi Shinohara
典史 篠原
Tomoyuki Wachi
智幸 和地
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Abstract

(57)【要約】 【目的】高調波計測手段によることなく、簡易で全配電
系統に適用可能な高調波監視方法及び装置を提供する。 【構成】配電系統より計測した歪波の電圧、電流から、
基本波計測手段22により基本波の電圧V1、電流I
1、位相φを求める。基本波量を基に、回路定数算出手
段311で配電系統回路の等価抵抗、等価容量を算出す
る。高調波指数算出手段32で、その等価抵抗、等価容
量及び所定高調波次数(第5次)から求まる第1のイン
ピーダンスと、当該配電系統が接続される配電用変圧器
の短絡容量から求まる第2のインピーダンスとの按分か
ら、高調波指数gを求める。高調波指数は、配電系統内
で最大となる高調波の増大度合に相当し、高調波のピー
クの監視を実質的に代替できる。高調波指数は診断部6
で、等価抵抗と等価容量の座標軸上に表示し、しきい値
により安全領域または要注意領域を診断する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は配電系統における高調波
監視方式に係り、特に系統の高調波の状態を高調波指数
による監視方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図10は、高調波の監視システムの構成
の一例で、特開平3−135324号公報に記載のもの
である。
【0003】高調波の検出装置70では、電流検出器7
1で交流電源側から自系統に流入する電流を検出し、そ
のひずみ波形を基本波検出器72と高調波検出器73に
より分離し、割算器74で高調波を基本波で除して規格
化して出力する。監視警報装置80では、設定器82か
ら上限値を設定されているコンパレータ81を備え、上
限値以上の高調波電流を検出すると、ランプ84やブザ
ー84に出力して警報する。これにより、系統における
高調波を監視し状態悪化を警告するものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術は、高調
波の計測値に基づいてその安全性を監視している。しか
し、高調波の計測手段は高価で、多数の配電系統の全て
に配備するのには問題がある。このため、配電系統の高
調波の正確な評価と監視が十分には実行できていない。
【0005】また、高調波の計測値には配電系統内で発
生したものと外部から流入したものが混在していて、内
部発生高調波を正しく評価できないために、高調波発生
を防止ないし低減する根本的な対策の確立に困難があっ
た。
【0006】さらに、系統監視運用方案の最適化などの
ように、高調波の計測値の得られない予測的な高調波の
チェックには利用できない。
【0007】本発明の第1の目的は、高調波の計測値を
利用することなく高調波の現状と推移を監視し、高調波
を安全領域に維持してコンデンサ事故等を防止できる信
頼性の高い高調波監視方法及び装置を提供することにあ
る。
【0008】本発明の第2の目的は、配電系統内部で発
生する真の高調波が正しく評価でき、高調波支配因子を
明確にすることにより、真の高調波低減対策に資する高
調波監視方法及び装置を提供することにある。
【0009】本発明の第3の目的は、系統監視運用案を
予想高調波に基づいて評価し、配電系統における系統監
視運用を最適化する決定方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の目的は、
配電用変圧器に接続される系統監視運用方法において、
配電系統に接続される負荷やコンデンサに対応する回路
定数より求まる第1のインピーダンスと、配電用変圧器
の短絡容量より求まる第2のインピーダンスとの按分に
より算出する高調波指数を監視することにより達成され
る。
【0011】本発明の第2の目的は、配電系統の回路定
数に基づき高調波指数を算出し、計測した高調波量(電
圧、電流)を前記高調波指数で除し、上位系統からの流
入高調波量を減算して、当該配電系統内部で発生した内
部高調波量を求めることにより達成される。
【0012】本発明の第3の目的は、配電用変圧器に接
続される複数の配電系統の連系を含む系統監視運用の決
定方法において、指定の負荷電流に応じ可能な系統構成
の複数の組合せ案を基に、各組合せ案の等価抵抗と等価
容量の回路定数を求め、この回路定数を基に所定高調波
次数の高調波指数を算出し、前記高調波指数が最少また
は所定以下の組合せ案を決定することにより達成され
る。
【0013】
【作用】第1の本発明の作用として、前記第1のインピ
ーダンスは配電系統の基本波の計測値(電圧、電流及び
位相差)より算出される回路定数と所定の高調波次数を
基に算出され、このインピーダンスより高調波指数が求
められる。このような基本波の計測値を基にして求めら
れる高調波指数を監視することで、高価な高調波計測手
段を使用することなく、簡単かつ安上がりに全系統の高
調波の監視が可能になる。
【0014】また、高調波指数は前記第1のインピーダ
ンスの実部(抵抗)と虚部(リアクタンスまたは容量)
の座標軸上の値として表示でき、あるいはしきい値によ
り安全領域または要注意領域が診断できるので、高調波
指数の現状と推移が配電系統の運用状態に直結して監視
でき、安全な系統監視運用を可能にする。もちろん、高
調波指数が要注意領域となる場合に、コンデンサ容量の
減少や系統の連系解除など回避対策も迅速に決定でき
る。
【0015】第2の本発明の作用として、高調波の計測
値、上位系統からの流入データ及び高調波指数に基づい
て、配電系統内部で発生する内部高調波を求めることが
できる。これによれば、高調波発生を防止ないし低減す
る根本的な対策の確立が可能になる。
【0016】第3の本発明の作用として、高調波指数は
配電系統の接続情報を含む運用方案から求めることがで
きるので、実行しようとする運用方案で発生する予想高
調波を算出して評価することができる。これによれば、
高調波を安全領域に維持する運用方案のチエックないし
最適化が可能になる。
【0017】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳
細に説明する。
【0018】図2は、本発明の高調波監視装置を適用す
る配変系統システムを示す。発電所と中央給電所及びそ
の連系装置などが上位系統を構成する。配電用変電所
は、上位系統と配電系統間の変換所で、通常、配電用変
圧器(220kV/66kV,6.6kV)を数台備えてい
る。配電系統は、配電用変圧器に接続されフィーダと呼
ばれる複数の基幹線(6.6kV)からなる。フィーダ
は、顧客に電流を供給する多数の分岐を含む。
【0019】本実施例の高調波監視装置1は、配電系統
をその監視対象とするもので、表示手段(CRT)を備
えたパソコンやワークステーションなどの計算機システ
ムにより実現される。監視装置1には、バンクの電圧と
各フィーダの歪み波電流が各相毎に測定され、オンライ
ンに取り込まれる。さらに、上位系統から、上位高調波
データや系統の開閉器情報などを受信している。これら
上位系統のデータは、中央給電所または営業所により管
理されている。
【0020】図3は、配電用変圧器に接続される1バン
クの回路の模式図を示す。高調波源は、上位系統からの
高調波と回路内部で発生する高調波の和を等価的に示す
仮想の高調波源である。
【0021】特定の高調波の次数をnとし、高調波源の
電圧をVn0(仮想値;測定不可能)、測定可能なA−
B間での高調波の測定電圧をVn1、A−Bから高調波
源側をみたインピーダンスをZn0、負荷側をみたイン
ピーダンスをZn1とすると、高調波指数gは、(数
1)に示すように、Zn1とZn0の按分よって求めら
れる。
【0022】
【数1】 g=Vn1/Vn0=(Zn1)/(Zn0+Zn1)…(1) 通常線路のインピーダンスは極めて小さいため省略する
と、インピーダンスZ0は近似的に(数2)によって表
される。
【0023】
【数2】Zn0=jωnL0…(2) ここで、L0は配電用変圧器のインダクタンスLの短絡
容量であるから、インピーダンスZn0はωnが定まる
と定数となる。
【0024】一方、高調波が問題となる繁華街などの配
電系統においては、線路系のインピーダンスが無視で
き、進相用高圧コンデンサ(SC)の容量(キャパシタ
ンス)Ceと負荷抵抗の並列回路Reで近似でき、これ
よりインピーダンスZ1は(数3)のように表される。
【0025】
【数3】 Zn1=Re×(1/jωnCe)/(Re+(1/jωnCe))…(3) ここで、負荷の等価抵抗:Re=1/Σ(Rj)j=1
〜負荷数、負荷のコンデンサ容量:Ce=Σ(Ci)i
=1〜投入数。
【0026】図3の等価回路で、構成要素が主として抵
抗分であれば、高調波指数gは極めて小さい。しかし、
実配電系統では、配電用変圧器の短絡容量L0と、進相
用コンデンサSCの総容量Ceが極めて大きいので、高
調波はCeとL0により数倍に増加される。
【0027】図4に、高調波次数と高調波指数gの関係
を示す。同図の例は、設置コンデンサの総容量が約40
00kVA(約300μF)、負荷容量Rt=10Ω(全
負荷の約10%)、短絡容量L0=1(mH)とした場合で
ある。高調波次数n=5〜6の間に最大となる点が認め
られ、5.5倍ほどに増大されている。これは実配電系
でも、第5次の高調波が最も問題となっているのと符合
する。
【0028】図5は、上記した配電系統内の高調波指数
の増大メカニズムを、模式的に示した説明図である。
【0029】配電系統内部で発生する高調波には、系統
内部のインバータ動力電源等(高圧系統)や、TV、エ
アコン等(低圧汎用系統)から高調波100aが発生す
る。これに、上位系統から流入する高調波100bが加
わったものが、当該系統の真の高調波100となる。高
調波の測定値300は、この真の高調波100が系統内
の回路定数nによりg倍に増大された値200である。
【0030】図1は、本実施例の高調波監視装置の構成
を示す機能ブロック図である。高調波監視装置は、計測
部2、演算部3、データ記憶部4、通信部5及び診断部
6から構成される。
【0031】計測部2は、n次の高調波の電流In及び
電圧Vnを計測する高調波計測手段21と、基本波の電
流I1、電圧V1及び位相差φを計測する基本波計測手
段22を有している。
【0032】演算部3は、配電系統回路定数算出手段3
1、高調波指数算出手段32及び高調波量算出手段33
を備えている。回路定数算出手段311は50Hzまた
は60Hzの基本波(ω)の測定値(V1,I1、φ)
から、以下の(数4)、(数5)により、配電系統回路
の等価負荷抵抗Reffと等価容量(SCの投入容量)Ce
ffを分離して算出する。
【0033】
【数4】 Reff=│V1/I1│・Cos(φ)…(4)
【0034】
【数5】 Xeff=│V1/I1│・Sin(φ)…(5) Ceff=−1/ωXeff …(6) このReffとCeffを、(数3)のReとCeに代入し
て、第5次(n=5)のインピーダンスZn1を求め
る。
【0035】高調波指数算出手段32は、計算されたZ
n1を(数1)に代入して、第5次高調波の高調波指数
gを算出する。高調波量算出手段33は、高調波計測手
段11の第5次高調波量(電圧Vn1,電流In1)を
高調波指数gで割算して基準となる高調波量(Vn0,
In0)を求め、さらに、上位系統で計測した高調波分
を減算して、配電系統内で発生した内部高調波VINn
0,IINn0を求める。
【0036】以上により、真の高調波指数と内部発生高
調波量が求められる。また、この内部発生高調波と高調
波指数が系統の高調波挙動(推移予測)を支配する因子
であり、この高調波支配因子の推移を格納しデータベー
ス化することにより、高調波の推移予測に適用できる。
【0037】データ記憶部4は、計測した各高調波量や
高調波指数gなどを格納する高調波データエリア41、
計算した自己の配電系統の回路定数を格納する回路定数
データエリア42及び上位系統との送受信データを格納
する送受信データエリア43からなる。
【0038】通信部5は、上位系統の中央給電所(また
は営業所)との送受信を行う機能で、受信手段51は自
己の配電系統に関係する開閉器情報などの系統情報受信
511や上位高調波量受信512を行う。送信手段52
は自己の配電系統内部で発生した高調波量や高調波指数
診断結果などを上位系統に送信する。
【0039】診断部6は、系統内の高調波状態の監視と
診断を行うもので、等高線表示手段61や高調波指数診
断手段62を備えている。
【0040】図6は、等高線表示手段61による表示例
を示したものである。画面上X軸にインピーダンスZ1
の実部である等価負荷抵抗Reff、Y軸にZ1の虚部で
ある等価SC容量Ceffをとり、(数1)により計算さ
れる高調波の高調波指数gの複数の等高線によるゾーン
表示を行っている。ちなみに、高調波指数g<2のゾー
ンは安全領域、g>5のゾーンは要注意領域である。
【0041】これによれば、高調波の高調波指数は等価
SC容量Ceffが増えると上昇し、さらに等価負荷抵抗
値Reffが高い(負荷が軽い)ほど、増加傾向の著しく
なることが分かる。
【0042】この等高線画面上に、現在の系統状態から
計算された高調波指数gを、a点やb点のように表示す
る。図7は、系統状態遷移の一例を示し、(a)は2系
統の独立運用、(b)は連系運用(片寄せ運用)の等価
回路を示したものである。独立運用しているときの等価
的なSC容量並びに負荷抵抗は、Ce1(又はCe2),R
e1(又はRe2)で、高調波指数gはa点で等高線画面上
の安全領域にあるものとする。
【0043】この2系統が片寄せ運用により並列接続さ
れると、等価的なSC容量Ceは2系の容量の和となっ
て増大し、一方負荷抵抗Reは2系の積和比となって減
少する。この結果、高調波指数gはa点⇒b点へと遷移
している(推移1)。
【0044】高調波指数gは系統の接続に変更がなくて
も、図6の推移2に示すように大きく変動する場合があ
る。この例は、昼間から夜間になって負荷が激減した場
合で、等価SC容量に変化がなくても高調波指数gはb
点からc点に遷移して要注意領域に達している。
【0045】以上の如く、この表記法を用いると系統の
負荷量および系統の連系状態が遷移する場合の高調波指
数の推移予測が一目瞭然としてわかり、当該系統の高調
波の安全性の評定が容易にできる。
【0046】高調波指数診断手段62は、計算された高
調波指数gの所属ゾーンを上記した領域別のしきい値に
よって診断し、その判定に応じて必要な指示や警報を行
う。診断の結果が要注意領域のときは、アラームととも
に運転員に対して系統監視運用の変更を指示する。ま
た、安全領域と要注意領域の間のときは、運転員に対し
てメッセージするとともに、高調波指数が要注意領域に
推移する恐れのある運用をガイダンスする。
【0047】高調波指数診断手段62による診断結果
は、等高線表示手段61によって等高線画面上に反映
し、アラーム表示やガイダンス表示を行うようにしても
よい。
【0048】図8は、上記した高調波監視装置の処理手
順を示すフローチャートである。本処理は、通常はサン
プリングタイム毎に起動されるが、系統接続の変更を示
す開閉器情報等によってもよい。
【0049】まず、配電系統内の高調波及び基本波の諸
量の計測(s101)と、上位系統の高調波量の取り込
みを行う(s102)。次に、対象とする回路が独立の
系統(バンク)か複数の系統(バンク)の連系かを送受
信データエリア431の系統情報に基づいて判定し(s
103)、連系している場合は各配電系統の電流を加算
して基本波の回路電流I1を求める(s104)。
【0050】次に、基本波の計測値V1,I1,φか
ら、回路定数(Reff,Ceff)を計算し(s105)、
所定の高調波(本例では第5次)について回路インピー
ダンスZn1を計算し(s106)、これより高調波の
高調波指数gを求める(s107)。さらに、高調波の
計測値を高調波指数で除した値から上位の高調波量を減
算して、当該回路で発生した内部高調波量を計算する
(s108)。
【0051】次に、求めた高調波指数gの領域か否かを
判定し(s109)、要注意領域であれば警報を出力す
る(s110)。また、現在の高調波指数gを高調波指
数等高線画面上に表示して(s111)、終了する。
【0052】上記した処理及び図1の構成では、高調波
指数と共に内部高調波の算出も同時に行うようにしてい
る。しかし、高調波量の算出を行わない場合には、図1
の高調波計測手段21、高調波量算出手段33は省略で
きる。また、上記ステップs108の省略に伴い、s1
01、s102の高調波量も不要となる。
【0053】本実施例によれば、当該配電系統の高調波
指数の大きさにより,その系統の高調波の安全性を監視
できるので、系統の安全な運用を高める効果がある。特
に、高調波指数の等高線画面上での表示によって系統監
視運用状態と直結し、高調波指数の現状と推移方向の安
全性の確認が極めて容易になる。
【0054】次に、本発明の他の実施例を説明する。系
統の運用では、現在の高調波の実態のみならず、上位系
統からの負荷要求などに基づく系統監視運用の方案につ
いて高調波指数を事前にチエックし、高調波低減に対し
て最適な方法を選択して運用を進める必要がある。
【0055】系統の高調波指数を予測的に求めるには、
上述の運用方案により、配電系統の回路定数を決定する
必要がある。演算部3の回路定数算出手段312は、系
統情報受信手段511を介して、運用方案の負荷要求
(負荷指定値)や開閉器情報、即ち系統の連結状態や進
相用コンデンサの接続状態等を与えられる。
【0056】これより、等価抵抗Reffと等価リアクタ
ンスXeffを計算し、この計算結果から高調波指数算出
手段32によって、予測高調波指数g’を求める。この
予測高調波指数g’は、高調波指数の等高線画面上で現
状からの矢視マークと共に、その良否が一見して分かる
ように表示される。
【0057】なお、等価リアクタンスXeffは系統構成
によって決まる値なので、予め負荷の値と組み合わせて
種々の構成パターンをテーブル化しておき、指示された
負荷や系統構成に応じて選択するようにしてもよい。
【0058】図9は、最適運用方案の決定方法について
の処理手順を示したものである。
【0059】まず、指示された負荷に応じ系統の連系や
高圧コンデンサの接続など系統構成の可能な組合せを列
挙する(s201)。ただし、構成パターンがテーブル
化されている場合は、この処理は省略される。
【0060】その中から一つの組合せを選択し(s20
2)、各バンクの等価抵抗Reffと等価容量Ceff、高調
波指数を計算し(s203,s204)、高調波指数の
最大値を記憶する(s205)。これらの処理を全ての
組合せについて繰返し(s206)、高調波指数の最も
小さい組合せを選択し(s207)、その系統構成を最
適運用方案として出力する(s208)。なお、高調波
指数の最少値ではなく、安全領域を満足する所定値以下
の組合せを選択するようにしてもよい。
【0061】本実施例によれば、負荷要求や予測負荷に
対応した最適な運用方案が即座に決定できるので、安全
な系統監視運用を支援できる。
【0062】
【発明の効果】本発明によれば、基本波から算出した高
調波指数を監視することで、系統監視運用状態との対応
が容易で信頼性の高い高調波監視方法及び装置の提供が
可能になり、配電系統における高調波障害を予防できる
効果がある。特に、高価な高調波計測手段を必要としな
いので、多数の配電系統における高調波監視を簡易に実
現できる効果がある。
【0063】また、系統監視運用案を高調波の予想の高
調波指数に基づいて評価し、配電系統における系統監視
運用の最適化を可能にする効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である配電系統における高調
波監視装置の機能ブロック図。
【図2】本発明を適用する配変系統システムの構成図。
【図3】配電系統の1バンクを示す模式図。
【図4】高調波の次数と高調波指数の関係を示す説明
図。
【図5】高調波の増大メカニズムを説明する模式図。
【図6】高調波指数等高線画面上における高調波指数の
推移を示す画面表示図。
【図7】系統の独立運用から連系運用の遷移を説明する
模式図。
【図8】高調波監視の処理手順を示すフローチャート。
【図9】配電系統監視運用の最適化処理を示すフローチ
ャート。
【図10】従来の高調波監視システムの構成図。
【符号の説明】
1…高調波監視システム、2…計測部、21…高調波計
測手段、22…基本波計測手段、3…演算部、31…回
路定数算出手段、32…高調波指数算出手段、33…高
調波量算出手段、4…データ記憶部、41…高調波デー
タエリア、42…回路定数データエリア、43…送受信
データエリア、5…通信部、51…受信手段、52…送
信手段、6…診断部、61…高調波指数表示処理手段、
62…高調波指数診断手段。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮崎 照信 茨城県日立市国分町一丁目1番1号 株式 会社日立製作所国分工場内 (72)発明者 村田 光一 東京都千代田区内幸町1丁目1番3号 東 京電力株式会社内 (72)発明者 篠原 典史 東京都八王子市子安町1丁目16番25号 東 京電力株式会社多摩支店内 (72)発明者 和地 智幸 東京都千代田区内幸町1丁目1番3号 東 京電力株式会社内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配電用変圧器に接続される配電系統の系
    統監視運用方法において、 配電系統に接続される負荷やコンデンサに対応する回路
    定数より求まる第1のインピーダンスと、配電用変圧器
    の短絡容量より求まる第2のインピーダンスとの按分に
    より算出するインピーダンスの比(以下これを高調波指
    数と呼ぶ)を監視することを特徴とする配電系統におけ
    る系統監視運用方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記第1のインピーダンスは、基本波の電流、電圧及び
    位相差を基に算出する等価抵抗及び等価容量からなる前
    記回路定数と、前記基本波の所定の高調波次数とから求
    められることを特徴とする系統監視運用方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、 前記基本波が50Hzまたは60Hzの場合に、前記所定
    の高調波次数は第5次となることを特徴とする配電系統
    における系統監視運用方法。
  4. 【請求項4】 請求項1または2または3において、 前記高調波指数の監視は、設定されているしきい値によ
    って安全領域または要注意領域を判定することを特徴と
    する配電系統における系統監視運用方法。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1項において、 前記第1のインピーダンスの実数部(等価抵抗)と虚数
    部(等価容量)を座標の2軸とし、前記高調波指数を高
    さとした等高線図表記法を用いて、複数のこの等高線図
    を描画してなる画面上に、求められた前記高調波指数ま
    たはその推移を表示することを特徴とする配電系統にお
    ける系統監視運用方法。
  6. 【請求項6】 請求項5において、 前記複数の等高線図は、前記高調波指数の安全領域およ
    び/または要注意領域を識別可能に表示することを特徴
    とする配電系統における系統監視運用方法。
  7. 【請求項7】 配電用変圧器に接続される配電系統にお
    ける系統監視運用方法において、 配電系統の回路定数に基づき前記の高調波指数を算出
    し、計測した高調波量(電圧、電流)を前記高調波指数
    で除し、上位系等からの流入高調波量を減算して、当該
    配電系統内部で発生した内部高調波量を求めることを特
    徴とする配電系統における系統監視運用方法。
  8. 【請求項8】 配電用変圧器に接続される配電系統の系
    統監視運用方法において、 配電線に流れる基本波の電流、電圧及び位相差を計測す
    る基本波計測手段と、計測されるこれら諸量と所定の高
    調波次数とより前記配電用変圧器から負荷側をみた第1
    のインピーダンスと、前記配電用変圧器の短絡容量より
    定まる第2のインピーダンスを算出するインピーダンス
    算出手段と、前記第1のインピーダンス第2のインピー
    ダンスを按分し高調波指数を求める高調波指数算出手段
    と、前記高調波指数の現状及び推移を監視する高調波指
    数監視手段を設けることを特徴とする配電系統における
    系統監視運用方法。
  9. 【請求項9】 請求項8において、 前記高調波指数監視手段は、前記第1のインピーダンス
    の実数部(等価抵抗)と虚数部(等価容量)を座標の2
    軸とし、前記高調波指数の複数の等高線図を描画してな
    る画面上に、前記高調波指数の現状または推移をプロッ
    トする表示手段を設けることを特徴とする配電系統にお
    ける系統監視運用方法。
  10. 【請求項10】 請求項8または9において、 前記高調波指数監視手段は、予め設定されるしきい値を
    基に、前記高調波指数が安全領域にあるか否かを判定す
    る診断手段を設けることを特徴とする配電系統における
    系統監視運用方法。
  11. 【請求項11】 負荷に電力を供給する複数の配電系統
    を接続する配電用変圧器と、複数の配電用変圧器を含む
    系統の運用を管理する上位管理装置を含む配電系統の高
    調波監視装置において、 配電系統の高調波及び基本波の電圧、電流及び位相差を
    計測する計測手段と、配電線系統のインピーダンスを前
    記基本波の計測値からおよび/または系統接続情報から
    算出するインピーダンス算出手段と、算出されたインピ
    ーダンスから当該配電系統の高調波指数を求める高調波
    指数算出手段と、この高調波指数の大小により系統の状
    態が安全領域にあるか否かを判定する診断手段と、前記
    上位管理装置から前記系統接続情報を含む運用方案を受
    信する通信手段を具備し、 前記計測値に基づく現状の高調波指数または前記運用方
    案に基づく予測の高調波指数を診断することを特徴とす
    る配電系統における系統監視運用方法。
  12. 【請求項12】 請求項11において、 前記基本波の計測値を基に算出した高調波指数と、前記
    通信手段を介して受信した当該配電線系統に他系統から
    流入する高調波のデータを基に、当該配電系統内で発生
    する内部高調波量を算出する内部発生高調波算出手段を
    設け、 前記内部高調波量は前記通信手段を介して前記上位管理
    装置に送信されることを特徴とする配電系統における系
    統監視運用方法。
  13. 【請求項13】 配電用変圧器に接続される複数の配電
    系統の連系を含む系統監視運用の決定方法において、 指定の負荷電流に応じ可能な系統構成の複数の組合せ案
    を基に、各組合せ案の等価抵抗と等価容量の回路定数を
    求め、この回路定数を基に所定次数の高調波指数を算出
    し、前記高調波指数が最少または所定以下の組合せ案を
    決定することを特徴とする配電系統における系統監視運
    用の決定方法。
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