JP3601874B2 - 系統監視運用方法及び高調波監視装置 - Google Patents

系統監視運用方法及び高調波監視装置 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は配電系統における高調波監視方式に係り、特に系統の高調波の状態を高調波指数による監視方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
図10は、高調波の監視システムの構成の一例で、特開平3−135324号公報に記載のものである。
【0003】
高調波の検出装置70では、電流検出器71で交流電源側から自系統に流入する電流を検出し、そのひずみ波形を基本波検出器72と高調波検出器73により分離し、割算器74で高調波を基本波で除して規格化して出力する。監視警報装置80では、設定器82から上限値を設定されているコンパレータ81を備え、上限値以上の高調波電流を検出すると、ランプ84やブザー84に出力して警報する。これにより、系統における高調波を監視し状態悪化を警告するものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来技術は、高調波の計測値に基づいてその安全性を監視している。しかし、高調波の計測手段は高価で、多数の配電系統の全てに配備するのには問題がある。このため、配電系統の高調波の正確な評価と監視が十分には実行できていない。
【0005】
また、高調波の計測値には配電系統内で発生したものと外部から流入したものが混在していて、内部発生高調波を正しく評価できないために、高調波発生を防止ないし低減する根本的な対策の確立に困難があった。
【0006】
さらに、系統監視運用方案の最適化などのように、高調波の計測値の得られない予測的な高調波のチェックには利用できない。
【0007】
本発明の第1の目的は、高調波の計測値を利用することなく高調波の現状と推移を監視し、高調波を安全領域に維持してコンデンサ事故等を防止できる信頼性の高い高調波監視方法及び装置を提供することにある。
【0008】
本発明の第2の目的は、配電系統内部で発生する真の高調波が正しく評価でき、高調波支配因子を明確にすることにより、真の高調波低減対策に資する高調波監視方法及び装置を提供することにある。
【0009】
本発明の第3の目的は、系統監視運用案を予想高調波に基づいて評価し、配電系統における系統監視運用を最適化する決定方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の目的は、配電用変圧器に接続される系統監視運用方法において、配電系統に接続される負荷やコンデンサに対応する回路定数より求まる第1のインピーダンスと、配電用変圧器の短絡容量より求まる第2のインピーダンスとの按分により算出する高調波指数を監視することにより達成される。
【0011】
本発明の第2の目的は、配電系統の回路定数に基づき高調波指数を算出し、計測した高調波量(電圧、電流)を前記高調波指数で除し、上位系統からの流入高調波量を減算して、当該配電系統内部で発生した内部高調波量を求めることにより達成される。
【0012】
本発明の第3の目的は、配電用変圧器に接続される複数の配電系統の連系を含む系統監視運用の決定方法において、指定の負荷電流に応じ可能な系統構成の複数の組合せ案を基に、各組合せ案の等価抵抗と等価容量の回路定数を求め、この回路定数を基に所定高調波次数の高調波指数を算出し、前記高調波指数が最少または所定以下の組合せ案を決定することにより達成される。
【0013】
【作用】
第1の本発明の作用として、前記第1のインピーダンスは配電系統の基本波の計測値(電圧、電流及び位相差)より算出される回路定数と所定の高調波次数を基に算出され、このインピーダンスより高調波指数が求められる。このような基本波の計測値を基にして求められる高調波指数を監視することで、高価な高調波計測手段を使用することなく、簡単かつ安上がりに全系統の高調波の監視が可能になる。
【0014】
また、高調波指数は前記第1のインピーダンスの実部(抵抗)と虚部(リアクタンスまたは容量)の座標軸上の値として表示でき、あるいはしきい値により安全領域または要注意領域が診断できるので、高調波指数の現状と推移が配電系統の運用状態に直結して監視でき、安全な系統監視運用を可能にする。もちろん、高調波指数が要注意領域となる場合に、コンデンサ容量の減少や系統の連系解除など回避対策も迅速に決定できる。
【0015】
第2の本発明の作用として、高調波の計測値、上位系統からの流入データ及び高調波指数に基づいて、配電系統内部で発生する内部高調波を求めることができる。これによれば、高調波発生を防止ないし低減する根本的な対策の確立が可能になる。
【0016】
第3の本発明の作用として、高調波指数は配電系統の接続情報を含む運用方案から求めることができるので、実行しようとする運用方案で発生する予想高調波を算出して評価することができる。これによれば、高調波を安全領域に維持する運用方案のチエックないし最適化が可能になる。
【0017】
【実施例】
以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
【0018】
図2は、本発明の高調波監視装置を適用する配変系統システムを示す。発電所と中央給電所及びその連系装置などが上位系統を構成する。配電用変電所は、上位系統と配電系統間の変換所で、通常、配電用変圧器(220kV/66kV,6.6kV)を数台備えている。配電系統は、配電用変圧器に接続されフィーダと呼ばれる複数の基幹線(6.6kV)からなる。フィーダは、顧客に電流を供給する多数の分岐を含む。
【0019】
本実施例の高調波監視装置1は、配電系統をその監視対象とするもので、表示手段(CRT)を備えたパソコンやワークステーションなどの計算機システムにより実現される。監視装置1には、バンクの電圧と各フィーダの歪み波電流が各相毎に測定され、オンラインに取り込まれる。さらに、上位系統から、上位高調波データや系統の開閉器情報などを受信している。これら上位系統のデータは、中央給電所または営業所により管理されている。
【0020】
図3は、配電用変圧器に接続される1バンクの回路の模式図を示す。高調波源は、上位系統からの高調波と回路内部で発生する高調波の和を等価的に示す仮想の高調波源である。
【0021】
特定の高調波の次数をnとし、高調波源の電圧をVn0(仮想値;測定不可能)、測定可能なA−B間での高調波の測定電圧をVn1、A−Bから高調波源側をみたインピーダンスをZn0、負荷側をみたインピーダンスをZn1とすると、高調波指数gは、(数1)に示すように、Zn1とZn0の按分よって求められる。
【0022】
【数1】
g=Vn1/Vn0=(Zn1)/(Zn0+Zn1)…(1)
通常線路のインピーダンスは極めて小さいため省略すると、インピーダンスZ0は近似的に(数2)によって表される。
【0023】
【数2】
Zn0=jωnL0…(2)
ここで、L0は配電用変圧器のインダクタンスLの短絡容量であるから、インピーダンスZn0はωnが定まると定数となる。
【0024】
一方、高調波が問題となる繁華街などの配電系統においては、線路系のインピーダンスが無視でき、進相用高圧コンデンサ(SC)の容量(キャパシタンス)Ceと負荷抵抗の並列回路Reで近似でき、これよりインピーダンスZ1は(数3)のように表される。
【0025】
【数3】
Zn1=Re×(1/jωnCe)/(Re+(1/jωnCe))…(3)
ここで、負荷の等価抵抗:Re=1/Σ(Rj)j=1〜負荷数、負荷のコンデンサ容量:Ce=Σ(Ci)i=1〜投入数。
【0026】
図3の等価回路で、構成要素が主として抵抗分であれば、高調波指数gは極めて小さい。しかし、実配電系統では、配電用変圧器の短絡容量L0と、進相用コンデンサSCの総容量Ceが極めて大きいので、高調波はCeとL0により数倍に増加される。
【0027】
図4に、高調波次数と高調波指数gの関係を示す。同図の例は、設置コンデンサの総容量が約4000kVA(約300μF)、負荷容量Rt=10Ω(全負荷の約10%)、短絡容量L0=1(mH)とした場合である。高調波次数n=5〜6の間に最大となる点が認められ、5.5倍ほどに増大されている。これは実配電系でも、第5次の高調波が最も問題となっているのと符合する。
【0028】
図5は、上記した配電系統内の高調波指数の増大メカニズムを、模式的に示した説明図である。
【0029】
配電系統内部で発生する高調波には、系統内部のインバータ動力電源等(高圧系統)や、TV、エアコン等(低圧汎用系統)から高調波100aが発生する。これに、上位系統から流入する高調波100bが加わったものが、当該系統の真の高調波100となる。高調波の測定値300は、この真の高調波100が系統内の回路定数nによりg倍に増大された値200である。
【0030】
図1は、本実施例の高調波監視装置の構成を示す機能ブロック図である。高調波監視装置は、計測部2、演算部3、データ記憶部4、通信部5及び診断部6から構成される。
【0031】
計測部2は、n次の高調波の電流In及び電圧Vnを計測する高調波計測手段21と、基本波の電流I1、電圧V1及び位相差φを計測する基本波計測手段22を有している。
【0032】
演算部3は、配電系統回路定数算出手段31、高調波指数算出手段32及び高調波量算出手段33を備えている。回路定数算出手段311は50Hzまたは60Hzの基本波(ω)の測定値(V1,I1、φ)から、以下の(数4)、(数5)により、配電系統回路の等価負荷抵抗Reffと等価容量(SCの投入容量)Ceffを分離して算出する。
【0033】
【数4】
Reff=│V1/I1│・Cos(φ)…(4)
【0034】
【数5】
Xeff=│V1/I1│・Sin(φ)…(5)
Ceff=−1/ωXeff …(6)
このReffとCeffを、(数3)のReとCeに代入して、第5次(n=5)のインピーダンスZn1を求める。
【0035】
高調波指数算出手段32は、計算されたZn1を(数1)に代入して、第5次高調波の高調波指数gを算出する。高調波量算出手段33は、高調波計測手段11の第5次高調波量(電圧Vn1,電流In1)を高調波指数gで割算して基準となる高調波量(Vn0,In0)を求め、さらに、上位系統で計測した高調波分を減算して、配電系統内で発生した内部高調波VINn0,IINn0を求める。
【0036】
以上により、真の高調波指数と内部発生高調波量が求められる。また、この内部発生高調波と高調波指数が系統の高調波挙動(推移予測)を支配する因子であり、この高調波支配因子の推移を格納しデータベース化することにより、高調波の推移予測に適用できる。
【0037】
データ記憶部4は、計測した各高調波量や高調波指数gなどを格納する高調波データエリア41、計算した自己の配電系統の回路定数を格納する回路定数データエリア42及び上位系統との送受信データを格納する送受信データエリア43からなる。
【0038】
通信部5は、上位系統の中央給電所(または営業所)との送受信を行う機能で、受信手段51は自己の配電系統に関係する開閉器情報などの系統情報受信511や上位高調波量受信512を行う。送信手段52は自己の配電系統内部で発生した高調波量や高調波指数診断結果などを上位系統に送信する。
【0039】
診断部6は、系統内の高調波状態の監視と診断を行うもので、等高線表示手段61や高調波指数診断手段62を備えている。
【0040】
図6は、等高線表示手段61による表示例を示したものである。画面上X軸にインピーダンスZ1の実部である等価負荷抵抗Reff、Y軸にZ1の虚部である等価SC容量Ceffをとり、(数1)により計算される高調波の高調波指数gの複数の等高線によるゾーン表示を行っている。ちなみに、高調波指数g<2のゾーンは安全領域、g>5のゾーンは要注意領域である。
【0041】
これによれば、高調波の高調波指数は等価SC容量Ceffが増えると上昇し、さらに等価負荷抵抗値Reffが高い(負荷が軽い)ほど、増加傾向の著しくなることが分かる。
【0042】
この等高線画面上に、現在の系統状態から計算された高調波指数gを、a点やb点のように表示する。図7は、系統状態遷移の一例を示し、(a)は2系統の独立運用、(b)は連系運用(片寄せ運用)の等価回路を示したものである。独立運用しているときの等価的なSC容量並びに負荷抵抗は、Ce1(又はCe2),Re1(又はRe2)で、高調波指数gはa点で等高線画面上の安全領域にあるものとする。
【0043】
この2系統が片寄せ運用により並列接続されると、等価的なSC容量Ceは2系の容量の和となって増大し、一方負荷抵抗Reは2系の積和比となって減少する。この結果、高調波指数gはa点⇒b点へと遷移している(推移1)。
【0044】
高調波指数gは系統の接続に変更がなくても、図6の推移2に示すように大きく変動する場合がある。この例は、昼間から夜間になって負荷が激減した場合で、等価SC容量に変化がなくても高調波指数gはb点からc点に遷移して要注意領域に達している。
【0045】
以上の如く、この表記法を用いると系統の負荷量および系統の連系状態が遷移する場合の高調波指数の推移予測が一目瞭然としてわかり、当該系統の高調波の安全性の評定が容易にできる。
【0046】
高調波指数診断手段62は、計算された高調波指数gの所属ゾーンを上記した領域別のしきい値によって診断し、その判定に応じて必要な指示や警報を行う。診断の結果が要注意領域のときは、アラームとともに運転員に対して系統監視運用の変更を指示する。また、安全領域と要注意領域の間のときは、運転員に対してメッセージするとともに、高調波指数が要注意領域に推移する恐れのある運用をガイダンスする。
【0047】
高調波指数診断手段62による診断結果は、等高線表示手段61によって等高線画面上に反映し、アラーム表示やガイダンス表示を行うようにしてもよい。
【0048】
図8は、上記した高調波監視装置の処理手順を示すフローチャートである。本処理は、通常はサンプリングタイム毎に起動されるが、系統接続の変更を示す開閉器情報等によってもよい。
【0049】
まず、配電系統内の高調波及び基本波の諸量の計測(s101)と、上位系統の高調波量の取り込みを行う(s102)。次に、対象とする回路が独立の系統(バンク)か複数の系統(バンク)の連系かを送受信データエリア431の系統情報に基づいて判定し(s103)、連系している場合は各配電系統の電流を加算して基本波の回路電流I1を求める(s104)。
【0050】
次に、基本波の計測値V1,I1,φから、回路定数(Reff,Ceff)を計算し(s105)、所定の高調波(本例では第5次)について回路インピーダンスZn1を計算し(s106)、これより高調波の高調波指数gを求める(s107)。さらに、高調波の計測値を高調波指数で除した値から上位の高調波量を減算して、当該回路で発生した内部高調波量を計算する(s108)。
【0051】
次に、求めた高調波指数gの領域か否かを判定し(s109)、要注意領域であれば警報を出力する(s110)。また、現在の高調波指数gを高調波指数等高線画面上に表示して(s111)、終了する。
【0052】
上記した処理及び図1の構成では、高調波指数と共に内部高調波の算出も同時に行うようにしている。しかし、高調波量の算出を行わない場合には、図1の高調波計測手段21、高調波量算出手段33は省略できる。また、上記ステップs108の省略に伴い、s101、s102の高調波量も不要となる。
【0053】
本実施例によれば、当該配電系統の高調波指数の大きさにより,その系統の高調波の安全性を監視できるので、系統の安全な運用を高める効果がある。特に、高調波指数の等高線画面上での表示によって系統監視運用状態と直結し、高調波指数の現状と推移方向の安全性の確認が極めて容易になる。
【0054】
次に、本発明の他の実施例を説明する。系統の運用では、現在の高調波の実態のみならず、上位系統からの負荷要求などに基づく系統監視運用の方案について高調波指数を事前にチエックし、高調波低減に対して最適な方法を選択して運用を進める必要がある。
【0055】
系統の高調波指数を予測的に求めるには、上述の運用方案により、配電系統の回路定数を決定する必要がある。演算部3の回路定数算出手段312は、系統情報受信手段511を介して、運用方案の負荷要求(負荷指定値)や開閉器情報、即ち系統の連結状態や進相用コンデンサの接続状態等を与えられる。
【0056】
これより、等価抵抗Reffと等価リアクタンスXeffを計算し、この計算結果から高調波指数算出手段32によって、予測高調波指数g’を求める。この予測高調波指数g’は、高調波指数の等高線画面上で現状からの矢視マークと共に、その良否が一見して分かるように表示される。
【0057】
なお、等価リアクタンスXeffは系統構成によって決まる値なので、予め負荷の値と組み合わせて種々の構成パターンをテーブル化しておき、指示された負荷や系統構成に応じて選択するようにしてもよい。
【0058】
図9は、最適運用方案の決定方法についての処理手順を示したものである。
【0059】
まず、指示された負荷に応じ系統の連系や高圧コンデンサの接続など系統構成の可能な組合せを列挙する(s201)。ただし、構成パターンがテーブル化されている場合は、この処理は省略される。
【0060】
その中から一つの組合せを選択し(s202)、各バンクの等価抵抗Reffと等価容量Ceff、高調波指数を計算し(s203,s204)、高調波指数の最大値を記憶する(s205)。これらの処理を全ての組合せについて繰返し(s206)、高調波指数の最も小さい組合せを選択し(s207)、その系統構成を最適運用方案として出力する(s208)。なお、高調波指数の最少値ではなく、安全領域を満足する所定値以下の組合せを選択するようにしてもよい。
【0061】
本実施例によれば、負荷要求や予測負荷に対応した最適な運用方案が即座に決定できるので、安全な系統監視運用を支援できる。
【0062】
【発明の効果】
本発明によれば、基本波から算出した高調波指数を監視することで、系統監視運用状態との対応が容易で信頼性の高い高調波監視方法及び装置の提供が可能になり、配電系統における高調波障害を予防できる効果がある。特に、高価な高調波計測手段を必要としないので、多数の配電系統における高調波監視を簡易に実現できる効果がある。
【0063】
また、系統監視運用案を高調波の予想の高調波指数に基づいて評価し、配電系統における系統監視運用の最適化を可能にする効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である配電系統における高調波監視装置の機能ブロック図。
【図2】本発明を適用する配変系統システムの構成図。
【図3】配電系統の1バンクを示す模式図。
【図4】高調波の次数と高調波指数の関係を示す説明図。
【図5】高調波の増大メカニズムを説明する模式図。
【図6】高調波指数等高線画面上における高調波指数の推移を示す画面表示図。
【図7】系統の独立運用から連系運用の遷移を説明する模式図。
【図8】高調波監視の処理手順を示すフローチャート。
【図9】配電系統監視運用の最適化処理を示すフローチャート。
【図10】従来の高調波監視システムの構成図。
【符号の説明】
1…高調波監視システム、2…計測部、21…高調波計測手段、22…基本波計測手段、3…演算部、31…回路定数算出手段、32…高調波指数算出手段、33…高調波量算出手段、4…データ記憶部、41…高調波データエリア、42…回路定数データエリア、43…送受信データエリア、5…通信部、51…受信手段、52…送信手段、6…診断部、61…高調波指数表示処理手段、62…高調波指数診断手段。

Claims (13)

  1. 配電用変圧器に接続される配電系統の系統監視運用方法において、
    配電系統に接続される負荷やコンデンサに対応する回路定数より求まる第1のインピーダンスと、配電用変圧器の短絡容量より求まる第2のインピーダンスとの按分により算出するインピーダンスの比(以下これを高調波指数と呼ぶ)を監視することを特徴とする配電系統における系統監視運用方法。
  2. 請求項1において、
    前記第1のインピーダンスは、基本波の電流、電圧及び位相差を基に算出する等価抵抗及び等価容量からなる前記回路定数と、前記基本波の所定の高調波次数とから求められることを特徴とする系統監視運用方法。
  3. 請求項1または2において、
    前記基本波が50Hzまたは60Hzの場合に、前記所定の高調波次数は第5次となることを特徴とする配電系統における系統監視運用方法。
  4. 請求項1または2または3において、
    前記高調波指数の監視は、設定されているしきい値によって安全領域または要注意領域を判定することを特徴とする配電系統における系統監視運用方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項において、
    前記第1のインピーダンスの実数部(等価抵抗)と虚数部(等価容量)を座標の2軸とし、前記高調波指数を高さとした等高線図表記法を用いて、複数のこの等高線図を描画してなる画面上に、求められた前記高調波指数またはその推移を表示することを特徴とする配電系統における系統監視運用方法。
  6. 請求項5において、
    前記複数の等高線図は、前記高調波指数の安全領域および/または要注意領域を識別可能に表示することを特徴とする配電系統における系統監視運用方法。
  7. 配電用変圧器に接続される配電系統の系統監視運用方法において、
    配電系統に接続される負荷やコンデンサに対応する回路定数より求まる第1のインピーダンスと、配電用変圧器の短絡容量より求まる第2のインピーダンスとの按分により算出するインピーダンスの比(以下これを高調波指数と呼ぶ)を算出し、計測した高調波量(電圧、電流)を前記高調波指数で除し、上位系等からの流入高調波量を減算して、当該配電系統内部で発生した内部高調波量を求めることを特徴とする配電系統における系統監視運用方法。
  8. 配電用変圧器に接続される配電系統の系統監視運用方法において、
    配電線に流れる基本波の電流、電圧及び位相差を計測する基本波計測手段と、測されるこれら諸量と所定の高調波次数とより前記配電用変圧器から負荷側をみた第1のインピーダンスと、前記配電用変圧器の短絡容量より定まる第2のインピーダンスを算出するインピーダンス算出手段と、前記第1のインピーダンス第2のインピーダンスを按分し高調波指数を求める高調波指数算出手段と、前記高調波指数の現状及び推移を監視する高調波指数監視手段を設けることを特徴とする配電系統における系統監視運用方法。
  9. 請求項8において、
    前記高調波指数監視手段は、前記第1のインピーダンスの実数部(等価抵抗)と虚数部(等価容量)を座標の2軸とし、前記高調波指数の複数の等高線図を描画してなる画面上に、前記高調波指数の現状または推移をプロットする表示手段を設けることを特徴とする配電系統における系統監視運用方法。
  10. 請求項8または9において、
    前記高調波指数監視手段は、予め設定されるしきい値を基に、前記高調波指数が安全領域にあるか否かを判定する診断手段を設けることを特徴とする配電系統における系統監視運用方法。
  11. 負荷に電力を供給する複数の配電系統を接続する配電用変圧器と、複数の配電用変圧器を含む系統の運用を管理する上位管理装置を含む配電系統の高調波監視装置において、
    配電系統の高調波及び基本波の電圧、電流及び位相差を計測する計測手段と、配電線系統のインピーダンスを前記基本波の計測値からおよび/または系統接続情報から算出するインピーダンス算出手段と、算出されたインピーダンスから当該配電系統の高調波指数を求める高調波指数算出手段と、この高調波指数の大小により系統の状態が安全領域にあるか否かを判定する診断手段と、前記上位管理装置から前記系統接続情報を含む運用方案を受信する通信手段を具備し、
    前記計測値に基づく現状の高調波指数または前記運用方案に基づく予測の高調波指数を診断することを特徴とする配電系統における高調波監視装置
  12. 請求項11において、
    前記基本波の計測値を基に算出した高調波指数と、前記通信手段を介して受信した当該配電線系統に他系統から流入する高調波のデータを基に、当該配電系統内で発生する内部高調波量を算出する内部発生高調波算出手段を設け、
    前記内部高調波量は前記通信手段を介して前記上位管理装置に送信されることを特徴とする配電系統における高調波監視装置
  13. 配電用変圧器に接続される複数の配電系統の連系を含む系統監視運用の決定方法において、
    指定の負荷電流に応じ可能な系統構成の複数の組合せ案を基に、各組合せ案の等価抵抗と等価容量の回路定数を求め、この回路定数を基に所定次数の高調波指数を請求項1の系統監視運用方法に記載の高調波指数により算出し、前記高調波指数が最少または所定以下の組合せ案を決定することを特徴とする配電系統における系統監視運用の決定方法。
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