JPH08313177A

JPH08313177A - 多重管式熱交換器

Info

Publication number: JPH08313177A
Application number: JP7141153A
Authority: JP
Inventors: Kazuo Hodohara; 和夫程原
Original assignee: NIPPON PIPE SYST KK
Current assignee: NIPPON PIPE SYST KK
Priority date: 1995-05-15
Filing date: 1995-05-15
Publication date: 1996-11-29

Abstract

(57)【要約】【目的】サニタリー性や洗浄性に優れ、かつ圧力損失
の少ない多重管式熱交換器を提供することにある。また
熱媒流体の少ない流量で効率の良い熱交換が行え、かつ
設置スペースを狭くできる多重管式熱交換器を提供す
る。【構成】プロセス流体の流路を形成する主管の内外側
に、主管と同心円上に熱媒流体の流路を形成する内管と
外管を設け、主管と内管との間を流れるプロセス流体
と、内管内および外管と主管との間を流れる熱媒流体と
の間で熱交換させる多重管式熱交換器で、主管のプロセ
ス流体の流入・流出管部が曲がり管からなり、また内管
の先端が閉塞し、管内に内側管を備え、内側管により熱
媒流体の往流路と復流路を形成した二重管からなり、内
管の熱媒流体の流入・流出管部が曲がり管の一部を貫通
して曲がり管の外側に位置する構成よりなる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、多重管式熱交換器に係
り、より詳細には、高粘度、スラリー流体を取り扱うこ
とができ、圧力損失が少なく、かつ洗浄性に優れた多重
管式熱交換器に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、多重管式熱交換器は、図７に示さ
れるように、主管３１の内外側に内管３２と外管３３を
設けた多重管から構成されている。主管３１は、高粘
度、スラリー流体等のプロセス流体を流すための管体で
あって、該管体の一端周面にプロセス流体の流入口３
４、他端周面にプロセス流体の流出口３５が形成され、
主管３１と内管３２との間に形成される空隙内にプロセ
ス流体が流れるプロセス流体流路３６が形成されてい
る。また内管３２は、主管３１の内側に同心円上に挿入
・配置されていて、その一端に熱媒流体の流入口３７、
他端に熱媒流体の流出口３８が形成され、また外管３３
は、主管３１の外側に同心円上に配置され、その一端周
面に熱媒流体の流入口３９、他端周面に熱媒流体の流出
口４０が形成され、内管３２内と、主管３１と外管３３
との空隙内に熱媒流体が流れる熱媒流体流路４１，４２
が形成されている。

【０００３】そして、この多重管式熱交換器は、プロセ
ス流体の流入口３４からプロセス流体を流入させ、該プ
ロセス流体をプロセス流体流路３６を介してプロセス流
体の流出口３５から流出させると同時に、また内管３２
の熱媒流体流入口３７と、外管３３の熱媒流体流入口３
９から熱媒流体を流入させ、該熱媒流体を熱媒流体流路
４１，４２を介して熱媒流体流出口３８，４０から流出
させ、前記プロセス流体がプロセス流体流路３６を流
れ、また熱媒流体が熱媒流体流路４１，４２を流れてい
る間に、流路３６，４１を仕切る主管３１、流路３６，
４２を仕切る内管３２が伝熱管として介在して、前記両
流体間で熱交換がされ、所定温度に熱交換されたプロセ
ス流体を流出口３５から得ることができる。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかし、上述したよう
な多重管式熱交換器の場合、次のような課題がある。す
なわち、プロセス流体の流入口３４と流出口３５が、主管３
１の周面に形成されているため、流入口３４、流出口３
５がＴ字型となるため、主管３１の流入口３４とプロセ
ス流体流路３６との間、プロセス流体流路３６と流出口
３５との間に流体溜４３，４４が形成されることにな
り、非衛生的になりやすい。すなわち、サニタリー性が
悪い。前記流体溜４３，４４があるため、熱交換するプロ
セス流体の種類を変える場合、例えば、白味噌の熱交換
をした後、赤味噌の熱交換をしようとする場合、その都
度、前記流体溜４３，４４に溜まっているプロセス流体
を取り除くために、綺麗に洗浄しなければならず、洗浄
性が悪い。前記洗浄をする場合、内管３２を取り外して行う必
要があるため、異なる種類のプロセス流体を連続して熱
交換することができない。また、前記流体溜４３，４４によって、プロセス流
体に圧力損失が生じるため、熱交換効率が低下する。更に、熱媒流体を流す内管３２が、主管３１の一端
を突き抜けて熱媒流体の流入口３７が形成され、また、
主管３１の他端を突き抜けて熱媒流体の流出口３８が形
成されている構成であるため、装置全体が大型化する。
熱交換を良好にするには、内管３２の径を大きくし、そ
の流速を上げる必要があるが、この場合、内管３２自体
の径が大きくなるため、熱媒流体の流量が多くなる。等の課題がある。

【０００５】本発明は、上述したような課題に対処して
創作したものであって、その目的とする処は、サニタリ
ー性や洗浄性に優れ、かつ圧力損失の少ない多重管式熱
交換器を提供することにある。また熱媒流体の少ない流
量で効率の良い熱交換が行え、かつ設置スペースを狭く
できる多重管式熱交換器を提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】そして、上記課題を解決
するための手段としての本発明の請求項１の多重管式熱
交換器は、プロセス流体の流路を形成する主管の内外側
に、該主管と同心円上に熱媒流体の流路を形成する内管
と外管を設け、該主管と内管との間を流れるプロセス流
体と、該内管内および該外管と主管との間を流れる熱媒
流体との間で熱交換させる多重管式熱交換器において、
該主管のプロセス流体の流入・流出管部が曲がり管から
なり、また前記内管が先端が閉塞し、該管内に内側管を
備え、該内側管により熱媒流体の往流路と復流路を形成
した二重管からなり、該内管の熱媒流体の流入・流出管
部が該曲がり管の一部を貫通して該曲がり管の外側に位
置する構成としている。ここで、前記熱媒流体とは、プ
ロセス流体を熱交換によって加熱、あるいは冷却するた
めの流体である。

【０００７】請求項２の多重管式熱交換器は、前記請求
項１の熱交換器において、前記プロセス流体と前記熱媒
流体とを熱交換するための管壁が波形加工されている構
成としている。請求項３の多重管式熱交換器は、前記請
求項１の熱交換器において、前記主管と、該主管のプロ
セス流体の流入・流出管部が分解自在にクランプ継手等
の継手によって接続されている構成としている。また請
求項４の多重管式熱交換器は、前記請求項１の熱交換器
において、前記内管を形成する二重管の内側管が、低熱
伝導性管あるいは真空断熱管で形成されている構成とし
ている。

【０００８】

【作用】多重管式熱交換器は、主管のプロセス流体の流
入管部からプロセス流体を流入させ、プロセス流体の流
路を介して流出管部から流出させると同時に、また該主
管の内側で、該主管と同心円上に配された二重管からな
る内管の熱媒流体流入管部から熱媒流体を流入させ、往
流路、復流路を介して熱媒流体流入管部から流出させる
と共に、前記主管の外側で、該主管と同心円上に配され
た外管の熱媒流路に熱媒流体を流すことで、前記プロセ
ス流体と熱媒流体とを熱交換させ、所定温度に加熱ある
いは冷却させたプロセス流体を得ることができる。

【０００９】本発明の請求項１の多重管式熱交換器は、
主管のプロセス流体の流入・流出管部が曲がり管で形成
されているので、従来の多重管式熱交換器と異なり、流
入・流出管部とプロセス流体流路との間に流体溜がな
く、前記流入口から流入したプロセス流体が圧力損失な
く、スムーズにプロセス流体流路に送られることから、
プロセス流体が熱交換器内で滞留することがなくなる。
また、内管が先端が閉塞し、該管内に内側管を備え、該
内側管により熱媒流体の往流路と復流路を形成した二重
管からなり、該内管の熱媒流体の流入・流出管部が該曲
がり管の一部を貫通して該曲がり管の外側に位置するの
で、該内管を一方から引き出すことで、熱交換器の分解
・洗浄を容易に行える。

【００１０】請求項２の多重管式熱交換器は、前記プロ
セス流体と前記熱媒流体とを熱交換するための管壁が波
形加工されているので、該プロセス流体に乱流を生じさ
せ得ると共に、熱交換面積を増加させることができる。
また請求項３の多重管式熱交換器は、前記主管と、該主
管のプロセス流体の流入・流出管部が分解自在にクラン
プ継手等の継手によって接続されているので、該継手を
によって、主管と、該主管のプロセス流体の流入・流出
管部の分解・点検、内管の取り出し点検が容易に行え
る。更に請求項４の多重管式熱交換器は、前記内管を形
成する二重管の内側管が、低熱伝導性管あるいは真空断
熱管で形成されているので、往流路を流れる熱媒流体
と、復流路を流れる熱媒流体との熱交換を少なくできる
ことから、プロセス流体の熱交換効率を低下させること
がない。

【００１１】

【実施例】以下、図面を参照しながら、本発明を具体化
した実施例について説明する。ここに、図１〜図５は、
本発明の実施例を示し、図１は装置全体の断面図、図２
は図１Ａ−Ａ断面図、図３は図１Ｂ−Ｂ断面図、図４は
図１Ｃ−Ｃ断面図、図５は図１Ｄ−Ｄ断面図、図６は、
図１の装置を連続して接続した場合の概略構成図であ
る。

【００１２】本実施例の多重管式熱交換器は、粘性を有
する食品、バイオ、ファインケミカル流体等のプロセス
流体の加熱や冷却するために適した熱交換器であって、
概略すると、図１に示すように、プロセス流体を流す主
管１と、熱媒流体を流す内管２，外管３を備えた多重管
からなる。

【００１３】主管１は、大径管からなり、両端部にプロ
セス流体の流入管４と流出管５が着脱自在に取り付けら
れている。主管１の管壁１ａは、波形加工されていて、
プロセス流体に乱流を起こさせると共に、管壁１ａを介
して熱交換する熱媒流体との接触面積を広げている。こ
れにより、例えば、プロセス流体が味噌のような高粘性
流体の場合であっても、総括伝熱係数を向上させること
ができる。流入管４と流出管５は、曲がり管で形成さ
れ、端部外周面に形成されているフランジ４ａと、主管
１の端部外周面のフランジ１ｂとを介して主管１にクラ
ンプ継手６で取り外し自在に接続されている。該曲がり
管は、９０°ベンド管で形成され、流入管４の内側に
は、図２に示されるように、主管１の内側に挿入・配置
され、その先端が流入管４内に位置する内管２との間隙
を均一に保持するためのリブ７が放射状（本実施例では
３個所）設けられている。そして、主管１と内管２との
間のスペースにプロセス流体の流路８が形成されてい
る。

【００１４】内管２は、熱媒流体を流すための管体で、
その内側に内側管９を挿着脱自在に配置した二重管で形
成されていて、主管１の内側に挿入・配置されている。
内管２は、その先端が流入管４内に位置し、該先端が閉
塞する二重管で、内側管９によって、内側管９内が熱媒
流体の往流路１０を形成し、先端折り返し部１１を介し
て内側管９の外側が熱媒流体の復流路１２を形成してい
る。また、内管２は、その熱媒流体の流入口１３、流出
口１４側が、主管１のプロセス流体の流出管５の一部を
貫通して、流出管５の外側に位置している。すなわち、
内管２における熱媒流体の流入口１３と流出口１４が、
共に主管１の一方の端部側にのみ突き出した構成とされ
ている。これにより、内管２の分離・分解が容易にな
る。

【００１５】内管２の管壁２ａは、主管１の管壁１ａと
同様に、波形加工されていて、熱媒流体、プロセス流体
に乱流を起こさせると共に、管壁２ａを介して熱交換す
る熱媒流体との接触面積を広げている。内管２の外側に
は、図３に示されるように、主管１との間隙を均一に保
持するためのリブ１５が放射状（本実施例では３個所）
設けられ、また内管２の内側には、図２、図４に示され
るように、内側管９との間隙を均一に保持するためのリ
ブ１６が放射状（本実施例では３個所）設けられてい
る。

【００１６】内管２の内側に挿入・配置れている内側管
９は、熱伝導率の良くない、例えば、合成樹脂製、ある
いは真空断熱材で形成された筒体であって、主管１を貫
通する端部に熱媒流体の流出口１４が形成され、その外
周面にはフランジ１７が取り付けられ、内管２の主管１
を貫通する端部外周面に設けられたフランジ１８を当接
し、クランプバンド１９で接続されている。ここで、内
側管９を合成樹脂製、あるいは真空断熱材で形成したの
は、往流路を流れる熱媒流体と、復流路を流れる熱媒流
体とが熱交換されるのを防止するためである。また内管
２の端部の外周面には熱媒流体の流入口１３が形成され
ている。また、内側管９の外側には、内管２との間隙を
均一に保持するためのリブ２０が放射状（本実施例では
３個所）設けられている。なお、この流入口１３と流出
口１４は、逆の形態であってもよい（後述する図６の場
合は、両者が逆の位置に形成されている）。

【００１７】外管３は、主管１の外側に、該主管１と同
心円上に取り付けられ、その外周面に熱媒流体の流入口
２１と流出口２２が設けられ、外管３と主管１との間に
熱媒流体の流路２３が形成されている。また、外管３の
外側には、必要に応じて、保温材が取り付けられてい
る。ここで、主管１、内管２、外管３、内側管９は、通
常、耐蝕性が良く、また、主管１、内管２は、熱伝導性
の良好な、チタンやステンレス材で形成されている。

【００１８】本実施例の多重管式熱交換器は、前述した
ように４重管式の熱交換器として構成されていて、ま
ず、主管１の端部に、プロセス流体に応じた曲がり管か
らなる流入管１４と流出管１５をクランプ継手６により
取り付けると共に、主管１の内側に、内側管９を挿入・
配置し、クランプバンド１９で固定した二重管からなる
内管２を挿入し、更に、主管１の外側に外管３を装着
し、プロセス流体の流路８、熱媒流体の内側流路１０，
１２、熱媒流体の外側流路２３を形成するように組み立
てる。

【００１９】そして、主管１のプロセス流体の流入管１
４からプロセス流体を流入させ、プロセス流体の流路８
を介して流出管１５から流出させ、また二重管からなる
内管２の熱媒流体の流入口１３から熱媒流体を流入さ
せ、往流路１０、復流路１２を介して流入管１４から流
出させると共に、外管３の熱媒流体の流入口２１から熱
媒流体を流入させ、流路２３を介して流入管２２から流
出させる。ここで、プロセス流体は、内側と外側から熱
媒流体によって、熱変換され、また該プロセス流体と熱
媒流体は、逆方向に流れているので、その熱交換効率が
いっそう良好に行われることになる。

【００２０】ところで、主管１の端部に取り付けられて
いる曲がり管からなる流入管１４、流出管１５は、途中
に流体溜がなく、圧力損失なく、スムーズにプロセス流
体流路８に送られると共に、熱変換された後、プロセス
流体を途中で滞留することなく、流出管１５から取り出
せる。また、内管２を流れる熱媒流体は、復流路を流れ
る熱媒流体によって熱交換されることなく、プロセス流
体と良好な熱交換を行える。また、各主管１、内管２、
内側管９は、それぞれリブを設け所定の間隙を保持でき
るようにしているので、所定の流路を維持でき、プロセ
ス流体、熱媒流体が途中で圧力損失を起こすことなく、
常に、一定の熱交換される。

【００２１】このようにして、所定温度に加熱あるいは
冷却したプロセス流体を得ることができる。そして、特
定のプロセス流体の処理を終えると、プロセス流体の流
路８を洗浄する必要がある。この場合、洗浄用液を、該
流路８に流すことによって、流入管１４、流出管１５に
流体溜がないため、流路８をスムーズに洗浄でき、これ
に連続して、次の種類のプロセス流体の加熱あるいは冷
却を連続して行うことができる。また、本実施例の多重
管式熱交換器を補修等する場合は、主管１と流入管１
４、主管１と流出管１５を接続するクランプ継手６を外
し、また、内管２と内側管９を接続するクランプバンド
１６を外すことによって、分解・点検を行うことができ
る。

【００２２】なお、本発明は、上述した実施例に限定さ
れるものでなく、本発明の要旨を変更しない範囲内で変
形実施できる構成を含む。因みに、外管の一部には、ベ
ローズ等の伸縮性部材を設け、主管を流れるプロセス流
体と、外管を流れる熱媒流体との温度差に起因する熱膨
張差を吸収させる構成としてもよい。ところで、前述し
た実施例を具体的に、味噌等のプロセス流体を熱交換す
るには、図６に示すように、複数本連結して構成するこ
とで使用している。すなわち、タンク２４内に収納して
あるプロセス流体を、ロータリーポンプ２５によって、
サニタリーバルブ２６を介して熱交換器本体２７ａの主
管１に流入させ、曲がり管５，４を介して連結した熱交
換器本体２７ｂを通じて、所定温度に熱交換したプロセ
ス流体を得ることができる構成からなる。熱交換器本体
２７ａの入口におけるプロセス流体の流圧と、熱交換器
本体２７ｂの出口におけるプロセス流体の流圧を圧力計
２８ａ，２８ｂで測定し、プロセス流体の流量の調整を
行っている。そして、この構成の場合、狭いスペース
で、圧力損失がなく、良好な熱交換ができる。

【００２３】

【発明の効果】以上の説明より明らかなように、本発明
の請求項１の多重管式熱交換器によれば、主管のプロセ
ス流体の流入・流出管部が曲がり管で形成されているの
で、従来の多重管式熱交換器と異なり、流入・流出管部
とプロセス流体流路との間に流体溜がなく、前記流入口
から流入したプロセス流体が圧力損失なく、スムーズに
プロセス流体流路に送られることから、プロセス流体が
熱交換器内で滞留することがなくなることから、そのサ
ニタリー性を向上させることができるという効果を有す
る。また内管が先端が閉塞し、該管内に内側管を備え、
該内側管により熱媒流体の往流路と復流路を形成した二
重管からなり、該内管の熱媒流体の流入・流出管部が該
曲がり管の一部を貫通して該曲がり管の外側に位置する
ので、該内管を一方から引き出すことで、熱交換器の分
解・洗浄を容易に行えるという効果を有する。

【００２４】請求項２の多重管式熱交換器によれば、前
記プロセス流体と前記熱媒流体とを熱交換するための管
壁が波形加工されているので、該プロセス流体に乱流を
生じさせ得ると共に、熱交換面積を増加させることがで
きるという効果を有する。また請求項３の多重管式熱交
換器によれば、前記主管と、該主管のプロセス流体の流
入・流出管部が分解自在にクランプ継手等の継手によっ
て接続されているので、該継手をによって、主管と、該
主管のプロセス流体の流入・流出管部の分解・点検、内
管の取り出し点検が容易に行えるという効果を有する。

【００２５】更に請求項４の多重管式熱交換器によれ
ば、前記内管を形成する二重管の内側管が、低熱伝導性
管あるいは真空断熱管で形成されているので、往流路を
流れる熱媒流体と、復流路を流れる熱媒流体との熱交換
を少なくできることから、プロセス流体の熱交換効率を
低下させることがないという効果を有する。

【００２６】従って、本発明によれば、サニタリー性や
洗浄性に優れ、かつ圧力損失の少ない多重管式熱交換器
を提供することができるという効果を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例を示す装置全体の断面図であ
る。

【図２】図１Ａ−Ａ断面図である。

【図３】図１Ｂ−Ｂ断面図である。

【図４】図１Ｃ−Ｃ断面図である。

【図５】図１Ｄ−Ｄ断面図である。

【図６】図１の装置を連続して接続した場合の概略構成
図である。

【図７】従来例の装置全体の断面図である。

【符号の説明】

１・・・主管、１ａ・・・管壁、１ｂ・・・フランジ、
２・・・内管、２ａ・・・内管の管壁、３・・・外管、
４・・・プロセス流体の流入管（曲がり管）、４ａ・・
・フランジ、５・・・流出管（曲がり管）、６・・・ク
ランプ継手、７・・・リブ、８・・・プロセス流体の流
路、９・・・内側管、１０・・・熱媒流体の往流路、１
１・・・先端折り返し部、１２・・・熱媒流体の復流
路、１３・・・熱媒流体の流入口、１４・・・流出口、
１５・・・リブ、１６・・・リブ、１７・・・フラン
ジ、１８・・・フランジ、１９・・・クランプバンド、
２０・・・リブ、２１・・・熱媒流体の流入口、２２・
・・流出口、２３・・・熱媒流体の流路、２４・・・タ
ンク、２５・・・ロータリーポンプ、２６・・・サニタ
リーバルブ、２７ａ，２７ｂ・・・熱交換器本体、２８
ａ，２８ｂ・・・圧力計

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】プロセス流体の流路を形成する主管の内
外側に、該主管と同心円上に熱媒流体の流路を形成する
内管と外管を設け、該主管と内管との間を流れるプロセ
ス流体と、該内管内および該外管と主管との間を流れる
熱媒流体との間で熱交換させる多重管式熱交換器におい
て、該主管のプロセス流体の流入・流出管部が曲がり管
からなり、また前記内管の先端が閉塞し、該管内に内側
管を備え、該内側管により熱媒流体の往流路と復流路を
形成した二重管からなり、該内管の熱媒流体の流入・流
出管部が該曲がり管の一部を貫通して該曲がり管の外側
に位置することを特徴とする多重管式熱交換器。
【請求項２】前記プロセス流体と前記熱媒流体とを熱
交換するための管壁が波形加工されている請求項１に記
載の多重管式熱交換器。
【請求項３】前記主管と、該主管のプロセス流体の流
入・流出管部が分解自在にクランプ継手等の継手によっ
て接続されている請求項１に記載の多重管式熱交換器。
【請求項４】前記内管を形成する二重管の内側管が、
低熱伝導性管あるいは真空断熱管で形成されている請求
項１に記載の多重管式熱交換器。