JPH08313103A - 吸収式ヒートポンプ装置 - Google Patents

吸収式ヒートポンプ装置

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JPH08313103A
JPH08313103A JP7124669A JP12466995A JPH08313103A JP H08313103 A JPH08313103 A JP H08313103A JP 7124669 A JP7124669 A JP 7124669A JP 12466995 A JP12466995 A JP 12466995A JP H08313103 A JPH08313103 A JP H08313103A
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JP
Japan
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solution
temperature
absorber
pressure
heat pump
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JP7124669A
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Yoshiaki Yamamoto
義明 山本
Satoshi Matsumoto
松本  聡
Yoshitsugu Nishiyama
吉継 西山
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A30/00Adapting or protecting infrastructure or their operation
    • Y02A30/27Relating to heating, ventilation or air conditioning [HVAC] technologies
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02BCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO BUILDINGS, e.g. HOUSING, HOUSE APPLIANCES OR RELATED END-USER APPLICATIONS
    • Y02B30/00Energy efficient heating, ventilation or air conditioning [HVAC]
    • Y02B30/62Absorption based systems

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  • Sorption Type Refrigeration Machines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 起動、負荷変動、外気温変化に追従する吸収
式ヒートポンプ装置を提供することを目的とする。 【構成】 濃溶液タンク21、溶液ポンプ22、発生器
23、凝縮器24、蒸発器25、吸収器26、膨張弁2
7、溶液熱交換器28、分離器29、減圧弁30、およ
び、温度検出器32により構成されている。吸収器26
により冷媒蒸気を吸収し濃度が高くなった濃溶液は、濃
溶液タンク21に溜められる。濃溶液は、溶液ポンプ2
2により加圧される。分離器29では、密度の差により
冷媒蒸気と冷媒濃度の低い希溶液とに分離される。希溶
液は、溶液熱交換器28で顕熱を濃溶液に与え、減圧弁
30で減圧されて、吸収器26に戻る。この構成に於
て、冷却媒体31の入口温度を温度検出器32により検
出し、温度が低い時に濃溶液吐出量を小さくし、高い時
に吐出量を大きくしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、都市ガスや廃熱を利用
して冷熱を得る吸収式ヒートポンプ装置に関するもの
で、特に、アンモニアまたはフロン等の高圧冷媒を使用
する吸収式ヒートポンプ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の吸収式ヒートポンプ装置の構成を
図5に示す。
【0003】この吸収式ヒートポンプ装置は、溶液ポン
プ1と、発生器2と、凝縮器3と、蒸発器4と、吸収器
5と、膨張弁6と、溶液熱交換器7と、分離器8と、減
圧弁9、濃溶液タンク10により構成されている。以上
のように構成された吸収式ヒートポンプ装置について、
以下その動作について説明する。
【0004】吸収器5の出口部には、冷媒濃度の高い濃
溶液を溜める濃溶液タンク10が設置されている。濃溶
液タンク10に溜められ濃溶液は、溶液ポンプ1により
加圧され、発生器2で外部より加熱され、冷媒蒸気を発
生する。冷媒蒸気の発生により2相状態となった濃溶液
は、分離器8に流入する。分離器8では、密度の差によ
り冷媒蒸気と冷媒濃度の低い希溶液とに分離される。冷
媒蒸気は凝縮器3へ流出し、外部へ熱を捨てて液化す
る。その後膨張弁6で減圧され低温となって蒸発器4へ
入り、外部より熱を受け蒸発し、吸収器5へ戻る。一
方、希溶液は、溶液熱交換器7で顕熱を濃溶液に与え、
減圧弁9で減圧されて、吸収器5に戻る。冷房時には、
蒸発器4で得られる冷熱を利用する。また、暖房時に
は、凝縮器3、および、吸収器5で得られる温熱を利用
する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の吸収式ヒートポンプ装置では、起動時や、負
荷変動、および、外的温度条件の変化に対して、濃溶液
タンク10内の濃溶液量が大きく変動し、また、それに
伴って溶液ポンプ1の吐出量が激減し、発生器2の温度
が異常に上昇し、運転を継続できないという課題が生じ
た。
【0006】このような課題は、以下の状態で起きた。
【0007】(1)装置の起動時にはサイクルの高低圧
差が小さいことから、発生器2に供給される濃溶液量に
比較して、吸収器5へ戻る液量が少なく、濃溶液タンク
10の濃溶液がなくなった。
【0008】(2)負荷の増加に伴い、濃溶液の吐出量
を上げていくと、溶液ポンプ1の吸入側でキャビテーシ
ョンを生じ、濃溶液の吐出量が低下した。
【0009】(3)外気温度が低下してくると、それに
伴い高圧が低下することから、発生器2に供給される濃
溶液量に比較して、吸収器5へ戻る液量が少なく、濃溶
液タンク10の濃溶液がなくなった。
【0010】本発明は、このような従来のヒートポンプ
の課題を解決するためのもので、濃溶液タンクに溜まる
濃溶液を確保し、起動、負荷変動、外気温変化に十分に
追従する吸収式ヒートポンプ装置を提供することを目的
とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明に係る請求項1の
吸収式ヒートポンプ装置は、少なくとも発生器、凝縮
器、吸収器、蒸発器、および、前記吸収器より得られる
冷媒濃度の高い溶液を加圧する溶液ポンプより構成され
る吸収式ヒートポンプ装置において、ヒートシンクとな
る冷却側の媒体の温度を検出する検出器を設置し、前記
外気温により前記溶液ポンプの吐出量を変えることを特
徴としたものである。
【0012】本発明に係る請求項2の吸収式ヒートポン
プ装置は、少なくとも発生器、凝縮器、吸収器、蒸発
器、および、前記吸収器より得られる冷媒濃度の高い溶
液を加圧する溶液ポンプより構成される吸収式ヒートポ
ンプ装置において、装置内の凝縮器内部の圧力または発
生器内部の圧力を検出する検出器を設置し、前記圧力に
より前記溶液ポンプの吐出量を変えることを特徴とした
ものである。
【0013】本発明に係る請求項4の吸収式ヒートポン
プ装置は、少なくとも発生器、凝縮器、吸収器、蒸発
器、および、前記吸収器より得られる冷媒濃度の高い溶
液を加圧する溶液ポンプより構成される吸収式ヒートポ
ンプ装置において、前記発生器の温度を検出する検出器
を設置し、前記温度によりヒートポンプ装置の起動時に
おける前記溶液ポンプの吐出量を変えることを特徴とし
たものである。
【0014】本発明に係る請求項6の吸収式ヒートポン
プ装置は、アンモニア等の高圧冷媒を使用する吸収式ヒ
ートポンプ装置において、前記装置内に0.05〜0.5気圧
程度の非凝縮性気体を充填したものである。
【0015】
【作用】請求項1に対応する構成において、溶液ポンプ
の吐出量は、高低圧差が大きくなると減少する。一方、
希溶液の流量は、高低圧差が大きくなると増大する。こ
れらの変動に対して希溶液の流量調整用に減圧弁が設置
されているが、広い高低圧差の範囲についての制御は困
難である。したがって、高低圧差が小さい時に濃溶液吐
出量を小さくし、高低圧差が大きい時に吐出量を大きく
することにより、希溶液の制御を容易にすることがで
き、これによって、濃溶液タンク内の濃溶液量を一定に
保つことが可能となる。なお、ヒートポンプ装置の高圧
は、凝縮器を冷却する媒体の温度の影響を最も受け、ま
た、低圧は、吸収器を冷却する媒体の温度の影響を最も
受ける。ここで双方の冷却媒体は基本的には同じもので
あることから、冷却媒体の温度を検出し、溶液ポンプの
吐出量を変えている。
【0016】請求項2に対応する構成において、基本的
な作用は、請求項2とほぼ同様である。冷却媒体の温度
が変化した場合には、低圧よりも高圧側が大きく変化す
る。したがって、高圧側のみを検出して、高低圧差の変
化を推測することが可能である。これにより、高圧が小
さい時は濃溶液吐出量を小さくし、高圧が大きい時は吐
出量を大きくすることにより、希溶液の制御を確保する
ことができ、濃溶液タンク内の濃溶液量を一定に保つこ
とが可能となる。
【0017】請求項4に対応する構成において、冷媒蒸
気の発生量は、発生器の温度が十分に高い場合には大き
いが、起動時のように装置全体が低い温度の時の発生量
は低い。吸収式ヒートポンプ装置は熱容量が比較的大き
いことから、起動時の温度により、発生器温度が十分に
高くなるまでの時間は大きく変化する。したがって、装
置の初期の温度によって溶液ポンプの吐出量を変えるこ
とにより、濃溶液タンクの濃溶液量を確保することがで
きる。
【0018】請求項6に対応する構成において、非凝縮
性気体は、運転状態では濃溶液タンクに集中する。ここ
で、濃溶液タンクにおける濃溶液濃度は冷媒蒸気の分圧
と平衡状態を保っている。このときの全圧は、冷媒蒸気
の分圧と非凝縮性気体の分圧の和である。したがって、
濃溶液は非凝縮性気体の分圧だけ過冷却度を保っている
ことになる。非凝縮性気体の分圧が、溶液ポンプの吸入
側の圧力損失よりも大きくなるように充填することによ
り、キャビテーションは生じなくなり、濃溶液ポンプの
能力に応じて、濃溶液の吐出量を変化させることができ
る。
【0019】
【実施例】以下、本発明の吸収式ヒートポンプ装置の実
施例について図面を参照しながら説明する。
【0020】(第1の実施例)図1は本発明による第1
の実施例の吸収式ヒートポンプ装置の構成図である。こ
の吸収式ヒートポンプ装置は、濃溶液タンク21、溶液
ポンプ22、発生器23、凝縮器24、蒸発器25、吸
収器26、膨張弁27、溶液熱交換器28、分離器2
9、減圧弁30、および、温度検出器32により構成さ
れている。以上のように構成された吸収式ヒートポンプ
装置について、以下その動作について説明する。
【0021】吸収器26により冷媒蒸気を吸収し濃度が
高くなった濃溶液は、濃溶液タンク21に溜められる。
濃溶液は、溶液ポンプ22により加圧され、発生器23
で外部より加熱され、冷媒蒸気を発生する。冷媒蒸気の
発生により2相状態となった濃溶液は、分離器29に流
入する。分離器29では、密度の差により冷媒蒸気と冷
媒濃度の低い希溶液とに分離される。冷媒蒸気は凝縮器
24へ流出し、外部へ熱を捨てて液化する。その後膨張
弁27で減圧され低温となって蒸発器25へ入り、外部
より熱を受け蒸発し、吸収器26へ戻る。一方、希溶液
は、溶液熱交換器28で顕熱を濃溶液に与え、減圧弁3
0で減圧されて、吸収器26に戻る。冷房時には、蒸発
器25で得られる冷熱を利用する。また、暖房時には、
凝縮器24、および、吸収器26で得られる温熱を利用
する。
【0022】本実施例では、温度検出器32の温度によ
り、溶液ポンプ22の吐出量を変化させている。以下、
冷却媒体31の温度が変化した場合について説明する。
ヒートポンプ装置の高圧は、凝縮器を冷却する媒体の温
度の影響を最も受け、また、低圧は、吸収器を冷却する
媒体の温度の影響を最も受ける。したがって、双方とも
に冷却媒体31の温度の影響を受ける。冷却媒体31の
温度が低下してくると、それに伴い高圧が低下する。ま
た、同様に、低圧も低下する。低圧の変化は高圧の変化
に比較して小さいことから、高低圧差は小さくなる。し
たがって、溶液ポンプ22の吐出量は増加し、希溶液の
流量は減少する。言い換えると、発生器23に供給され
る濃溶液量に比較して、吸収器26へ戻る液量が少なく
なり、濃溶液タンク21の濃溶液がなくなる。もちろん
希溶液の流量調整用に減圧弁30が設置されているが、
広い高低圧差の範囲について制御は困難である。したが
って、本実施例では、高低圧差が小さい時に、濃溶液吐
出量を小さくし、高低圧差が大きい時に、吐出量を大き
くしている。これにより、希溶液の制御を確保すること
ができ、濃溶液タンク21内の濃溶液量を一定に保つこ
とが可能となる。
【0023】なお、本実施例では、冷却媒体として冷却
水を用いているが、空調の場合は冷却側の空気の温度を
用いても同様の効果を得ることができる。また、温度検
出場所として冷却水入口温度をとったが、冷却媒体の熱
容量の差を考慮すれば、冷却媒体の出口温度でも同様の
効果を得ることができる。
【0024】以上のように、本実施例により、外的温度
条件の変化に対しても異常を生ずることなく運転を継続
することが可能となる。
【0025】(第2の実施例)図2は本発明による第2
の実施例の吸収式ヒートポンプ装置の構成図である。こ
の吸収式ヒートポンプ装置は、濃溶液タンク41、溶液
ポンプ42、発生器43、凝縮器44、蒸発器45、吸
収器46、膨張弁47、溶液熱交換器48、分離器4
9、減圧弁50、および、圧力検出器51により構成さ
れている。以上のように構成された吸収式ヒートポンプ
装置について、以下その動作について説明する。
【0026】吸収器46により冷媒蒸気を吸収し濃度が
高くなった濃溶液は、濃溶液タンク41に溜められる。
濃溶液は、溶液ポンプ42により加圧され、発生器43
で外部より加熱され、冷媒蒸気を発生する。冷媒蒸気の
発生により2相状態となった濃溶液は、分離器49に流
入する。分離器49では、密度の差により冷媒蒸気と冷
媒濃度の低い希溶液とに分離される。冷媒蒸気は凝縮器
44へ流出し、外部へ熱を捨てて液化する。その後膨張
弁47で減圧され低温となって蒸発器45へ入り、外部
より熱を受け蒸発し、吸収器46へ戻る。一方、希溶液
は、溶液熱交換器48で顕熱を濃溶液に与え、減圧弁5
0で減圧されて、吸収器46に戻る。冷房時には、蒸発
器45で得られる冷熱を利用する。また、暖房時には、
凝縮器44、および、吸収器46で得られる温熱を利用
する。
【0027】本実施例では、圧力検出器51の圧力によ
り、溶液ポンプ42の吐出量を変化させている。以下、
外気温等温度条件が変化した場合について説明する。ヒ
ートポンプ装置の高圧は、凝縮器を冷却する媒体の温度
の影響を最も受け、また、低圧は、吸収器を冷却する媒
体の温度の影響を最も受ける。冷却媒体の温度が低下し
てくると、それに伴い高圧が低下する。また、同様に、
低圧も低下する。低圧の変化は高圧の変化に比較して小
さいことから、高低圧差は小さくなる。したがって、溶
液ポンプ42の吐出量は増加し、希溶液の流量は減少す
る。言い換えると、発生器43に供給される濃溶液量に
比較して、吸収器46へ戻る液量が少なくなり、濃溶液
タンク41の濃溶液がなくなる。もちろん希溶液の流量
調整用に減圧弁50が設置されているが、広い高低圧差
の範囲について制御は困難である。したがって、本実施
例では、温度変化に対する変化量の大きい高圧を検出し
て、高圧が低い時に濃溶液吐出量を小さくし、高圧が高
い時に吐出量を大きくしている。これにより、希溶液の
制御を確保することができ、濃溶液タンク41内の濃溶
液量を保つことが可能となる。
【0028】なお、本実施例では、高圧の検出場所とし
て凝縮器の圧力を使用したが、発生器や溶液ポンプ出口
の圧力等を使用しても同様の効果を得ることができる。
【0029】以上のように、本実施例により、外的温度
条件の変化に対しても異常を生ずることなく運転を継続
することが可能となる。
【0030】(第3の実施例)図3は本発明による第3
の実施例の吸収式ヒートポンプ装置の構成図である。こ
の吸収式ヒートポンプ装置は、濃溶液タンク61、溶液
ポンプ62、発生器63、凝縮器64、蒸発器65、吸
収器66、膨張弁67、溶液熱交換器68、分離器6
9、減圧弁70、および、温度検出器71により構成さ
れている。以上のように構成された吸収式ヒートポンプ
装置について、以下その動作について説明する。
【0031】吸収器66により冷媒蒸気を吸収し濃度が
高くなった濃溶液は、濃溶液タンク61に溜められる。
濃溶液は、溶液ポンプ62により加圧され、発生器63
で外部より加熱され、冷媒蒸気を発生する。冷媒蒸気の
発生により2相状態となった濃溶液は、分離器69に流
入する。分離器69では、密度の差により冷媒蒸気と冷
媒濃度の低い希溶液とに分離される。冷媒蒸気は凝縮器
64へ流出し、外部へ熱を捨てて液化する。その後膨張
弁67で減圧され低温となって蒸発器65へ入り、外部
より熱を受け蒸発し、吸収器66へ戻る。一方、希溶液
は、溶液熱交換器68で顕熱を濃溶液に与え、減圧弁7
0で減圧されて、吸収器66に戻る。冷房時には、蒸発
器65で得られる冷熱を利用する。また、暖房時には、
凝縮器64、および、吸収器66で得られる温熱を利用
する。
【0032】本実施例では、起動時に、温度検出器71
の温度により、溶液ポンプ62の吐出量を変化させてい
る。以下、装置の起動状態について説明する。起動時は
高低圧がほぼ等しくなっていることから、分離器69か
ら吸収器66へ流れる希溶液の流量はわずかである。一
方、濃溶液量は、高低圧差が大きい場合に比較して多く
流れる。したがって、発生器63に供給される濃溶液量
に比較して、吸収器66へ戻る液量が少なくなり、濃溶
液タンク61の濃溶液がなくなる。希溶液の流れが確保
されるのは、高低圧差が生じてからである。また、高低
圧差が生じるためには、発生器63の温度が上昇し、冷
媒蒸気の発生を増加させる必要がある。しかしながら、
吸収式ヒートポンプ装置は、構成部品が多いことから、
熱容量も大きく、起動時の装置の温度によって、冷媒蒸
気が発生するまでの時間が大きく異なる。したがって、
本実施例では、発生器63に設置した温度検出器71に
よって、冷媒蒸気の発生状態を推測している。具体的に
は、温度が低い場合には発生までの時間が長くなること
から、濃溶液吐出量を小さくし、温度が高い時には吐出
量を大きくしている。これにより、濃溶液タンク61内
の濃溶液量を保つことが可能となる。
【0033】なお、本実施例では、温度の検出場所とし
て発生器の温度を使用したが、冷媒発生を確認できる凝
縮器の温度や、希溶液の戻りが確認できる希溶液流路の
温度でも同様の効果を得ることができる。
【0034】以上のように、本実施例により、外的温度
条件の変化に対しても異常を生ずることなく装置を起動
することが可能となる。
【0035】(第4の実施例)図4は本発明による第4
の実施例の吸収式ヒートポンプ装置の構成図である。基
本的な構成は、図5に示した従来例と同様である。この
吸収式ヒートポンプ装置は、濃溶液タンク81、溶液ポ
ンプ82、発生器83、凝縮器84、蒸発器85、吸収
器86、膨張弁87、溶液熱交換器88、分離器89、
および、減圧弁90により構成されている。以上のよう
に構成された吸収式ヒートポンプ装置について、以下そ
の動作について説明する。
【0036】吸収器86により冷媒蒸気を吸収し濃度が
高くなった濃溶液は、濃溶液タンク81に溜められる。
濃溶液は、溶液ポンプ82により加圧され、発生器83
で外部より加熱され、冷媒蒸気を発生する。冷媒蒸気の
発生により2相状態となった濃溶液は、分離器89に流
入する。分離器89では、密度の差により冷媒蒸気と冷
媒濃度の低い希溶液とに分離される。冷媒蒸気は凝縮器
84へ流出し、外部へ熱を捨てて液化する。その後膨張
弁87で減圧され低温となって蒸発器85へ入り、外部
より熱を受け蒸発し、吸収器86へ戻る。一方、希溶液
は、溶液熱交換器88で顕熱を濃溶液に与え、減圧弁9
0で減圧されて、吸収器86に戻る。冷房時には、蒸発
器85で得られる冷熱を利用する。また、暖房時には、
凝縮器84、および、吸収器86で得られる温熱を利用
する。
【0037】本実施例では、冷媒および吸収剤の充填時
に、一定の非凝縮性気体をサイクル内に充填している。
すなわち、まず、濃溶液タンク81における気液平衡に
ついて説明する。濃溶液タンク81には、冷媒の濃度の
高い濃溶液が溜まっている。運転状態においては、濃溶
液タンク81は濃溶液で一杯になることはなく、濃溶液
タンク81の上部には、冷媒蒸気が存在している。気液
界面では気液平衡状態が保たれているが、このとき、濃
溶液は溶液タンク81の上部に存在している冷媒蒸気の
分圧と気液平衡を保ち、かつ、非凝縮性気体の分圧を加
えた全圧分の圧力を受けている。つまり、非凝縮性気体
の分圧に相当する過冷却を受けていることになる。濃溶
液は、濃溶液タンク81の下部に設置された溶液ポンプ
82に流出する。溶液ポンプ82は、吸収器の圧力から
発生器の圧力まで昇圧するものであり、例えばアンモニ
アを冷媒とした場合は、10数気圧の昇圧となる。濃溶
液タンク81から溶液ポンプ82までの配管による圧力
損失や、溶液ポンプ82の吸入側の損失は、濃溶液タン
ク81から溶液ポンプ82までの水頭差に比較して大き
く、特に、高負荷時に濃溶液流量を増加させた場合に著
しくなる。溶液ポンプ82の入口において、圧力損失が
水頭差を上回るとキャビテーションを生じ、冷媒蒸気が
発生する。蒸気の体積は溶液に比較して数百倍以上ある
ことから、溶液ポンプ82が送る質量流量は大きく減少
する。しかしながら、本実施例のように非凝縮性気体に
よる分圧が存在すると、水頭差と分圧の和が過冷却に相
当し、キャビテーションはまったく生じなくなる。
【0038】なお、非凝縮気体の状態は、充填方法には
あまり関係せず、運転時には自動的に吸収器出口に位置
する濃溶液タンクに集まる。これは、非凝縮性気体が溶
液にほとんど吸収されないことから、冷媒蒸気が液化す
る部分に集中することに起因しており、最終的には低圧
側の吸収器の出口に集まる。したがって、凝縮や吸収等
の伝熱に悪影響を与えることはない。
【0039】非凝縮性気体の充填量としては、濃溶液流
量やポンプの形式によって異なるが、水頭差で0.5m
から5mに相当する0.05気圧から0.5気圧で効果
が確認された。また、非凝縮性気体の種類としては、水
素や窒素を使用した。
【0040】以上のように、本実施例により溶液ポンプ
に生じるキャビテーションが防止され、高能力の吸収式
ヒートポンプ装置が可能となる。
【0041】
【発明の効果】以上述べたところから明らかなように、
本発明により、起動時や、負荷変動、および、外的温度
条件等の大きな変化に対して、異常昇温等を起こすこと
なく運転可能な吸収式ヒートポンプ装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の吸収式ヒートポンプ装
置の構成図
【図2】本発明の第2の実施例の吸収式ヒートポンプ装
置の構成図
【図3】本発明の第3の実施例の吸収式ヒートポンプ装
置の構成図
【図4】本発明の第4の実施例の吸収式ヒートポンプ装
置の構成図
【図5】従来の吸収式ヒートポンプ装置の構成図
【符号の説明】 10、21、41、61、81 溶液タンク 1、22、42、62、82 溶液ポンプ 2、23、43、63、83 発生器 3、24、44、64、84 凝縮器 4、25、45、65、85 蒸発器 5、26、46、66、86 吸収器 6、27、47、67、87 膨張弁 7、28、48、68、88 溶液熱交換器 8、29、49、69、89 分離器 9、30、50、70、90 減圧弁 31 冷却媒体 32、71 温度検出器 51 圧力検出器

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも発生器、凝縮器、吸収器、蒸
    発器、および、前記吸収器より得られる冷媒濃度の高い
    溶液を加圧する溶液ポンプより構成される吸収式ヒート
    ポンプ装置において、ヒートシンクとなる冷却側の媒体
    の温度を検出する検出器が設置され、前記温度により前
    記溶液ポンプの吐出量が変えられることを特徴とする吸
    収式ヒートポンプ装置。
  2. 【請求項2】 少なくとも発生器、凝縮器、吸収器、蒸
    発器、および、前記吸収器より得られる冷媒濃度の高い
    溶液を加圧する溶液ポンプより構成される吸収式ヒート
    ポンプ装置において、その装置内の前記凝縮器内部の圧
    力または前記発生器内部の圧力を検出する検出器が設置
    され、前記圧力により前記溶液ポンプの吐出量が変えら
    れることを特徴とする吸収式ヒートポンプ装置。
  3. 【請求項3】 冷却側媒体の温度または前記圧力が高い
    時に、前記吐出量を大きくする方向に調整を行うことを
    特徴とする請求項1または2記載の吸収式ヒートポンプ
    装置。
  4. 【請求項4】 少なくとも発生器、凝縮器、吸収器、蒸
    発器、および、前記吸収器より得られる冷媒濃度の高い
    溶液を加圧する溶液ポンプより構成される吸収式ヒート
    ポンプ装置において、前記発生器の温度を検出する検出
    器が設置され、前記温度によりヒートポンプ装置の起動
    時における前記溶液ポンプの吐出量が変えられることを
    特徴とする吸収式ヒートポンプ装置。
  5. 【請求項5】 前記温度が低い時に、吐出量を小さくす
    る方向に調整を行うことを特徴とする請求項4記載の吸
    収式ヒートポンプ装置。
  6. 【請求項6】 高圧冷媒を使用する吸収式ヒートポンプ
    装置において、前記装置内に0.05〜0.5気圧の非凝縮性
    気体を充填したことを特徴とする吸収式ヒートポンプ装
    置。
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