JPH08312897A - 低温液化ガスタンク内の液混合装置 - Google Patents
低温液化ガスタンク内の液混合装置Info
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- JPH08312897A JPH08312897A JP14141295A JP14141295A JPH08312897A JP H08312897 A JPH08312897 A JP H08312897A JP 14141295 A JP14141295 A JP 14141295A JP 14141295 A JP14141295 A JP 14141295A JP H08312897 A JPH08312897 A JP H08312897A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 液の層状化を解消しロールオーバー現象を防
止する。 【構成】 低温液化ガスタンク1内に垂直管2を設置す
る。垂直管2には、上下方向に適宜間隔を隔てて放出管
5を取り付ける。放出管5の内部の流路6を開閉させる
弁体として浮体7を用い、液中に位置する放出管5で
は、浮体7が浮上して流路6を閉塞し、液面18の上方
にある放出管5では、浮体7が下降していて流路6を開
いているようにする。垂直管2の内部には容器11を昇
降自在に収納する。容器11は底部に液流入孔12を有
し、この液流入孔12を開閉する球形遊動弁14を有す
る。容器11を下降するときに液流入孔12が開いて容
器11の上方に移した液を、容器11を上昇させるとき
汲み上げ、液面18上の放出管5より放出して混合させ
る。
止する。 【構成】 低温液化ガスタンク1内に垂直管2を設置す
る。垂直管2には、上下方向に適宜間隔を隔てて放出管
5を取り付ける。放出管5の内部の流路6を開閉させる
弁体として浮体7を用い、液中に位置する放出管5で
は、浮体7が浮上して流路6を閉塞し、液面18の上方
にある放出管5では、浮体7が下降していて流路6を開
いているようにする。垂直管2の内部には容器11を昇
降自在に収納する。容器11は底部に液流入孔12を有
し、この液流入孔12を開閉する球形遊動弁14を有す
る。容器11を下降するときに液流入孔12が開いて容
器11の上方に移した液を、容器11を上昇させるとき
汲み上げ、液面18上の放出管5より放出して混合させ
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は低温液化ガスタンク内に
貯蔵されている低温液化ガスの液が層状化してロールオ
ーバー現象を生じることを未然に防止するために液を混
合させるようにする液混合装置に関するものである。
貯蔵されている低温液化ガスの液が層状化してロールオ
ーバー現象を生じることを未然に防止するために液を混
合させるようにする液混合装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】低温液化ガスタンクにLNG(液化天然
ガス)やLPG(液化石油ガス)等の低温液化ガスを貯
蔵する場合、低温液化ガスタンク内に貯蔵されている残
液に、LNGやLPG等の低温液化ガスの受入液を混入
させるようにしているが、LNGの如き極低温液体は、
輸入元にて産出する天然ガスの成分に応じて、LNGの
主成分であるメタンの他に元々LPGやエタン成分が混
入しているため、LNGの輸入元が異なればその混入成
分も異なり、密度も異なっている。
ガス)やLPG(液化石油ガス)等の低温液化ガスを貯
蔵する場合、低温液化ガスタンク内に貯蔵されている残
液に、LNGやLPG等の低温液化ガスの受入液を混入
させるようにしているが、LNGの如き極低温液体は、
輸入元にて産出する天然ガスの成分に応じて、LNGの
主成分であるメタンの他に元々LPGやエタン成分が混
入しているため、LNGの輸入元が異なればその混入成
分も異なり、密度も異なっている。
【0003】したがって、低温液化ガスタンク内に貯蔵
されているLNGの如き低温液化ガスに対し、受入液の
成分が異なり密度の高い低温液化ガスを混入させるよう
にすると、密度の高い低温液化ガスの液は重質分として
タンクの下層に沈澱し、一方、低温液化ガスタンク内に
貯蔵されていた低温液化ガスの液は上層に遊離すること
になり、タンク内の貯蔵液が上層の比重の軽い液と、下
層の比重の重い液とに層状化されることになる。
されているLNGの如き低温液化ガスに対し、受入液の
成分が異なり密度の高い低温液化ガスを混入させるよう
にすると、密度の高い低温液化ガスの液は重質分として
タンクの下層に沈澱し、一方、低温液化ガスタンク内に
貯蔵されていた低温液化ガスの液は上層に遊離すること
になり、タンク内の貯蔵液が上層の比重の軽い液と、下
層の比重の重い液とに層状化されることになる。
【0004】このように、低温液化ガスタンク内の液に
層状化が生じた場合には、そのまま放置しておくと、時
間の経過とともに、上層の軽質液ではその中に溶解して
いた揮発性の高い成分が徐々に気化して次第に密度が増
大することになって上下層の密度が接近して来ることに
なり、或る時点で、下層の重質液の密度と上層の軽質液
の密度が逆転して、下層よりも上層の液の比重が重くな
ることにより、下層の重質液と上層の軽質液が反転して
ロールオーバー(対流)現象が生じて下層の重質液と上
層の軽質液とが混合され、下層の液からの気化量が激増
してタンク内圧を異常に上昇させることになり、タンク
の破壊を招くおそれがある。
層状化が生じた場合には、そのまま放置しておくと、時
間の経過とともに、上層の軽質液ではその中に溶解して
いた揮発性の高い成分が徐々に気化して次第に密度が増
大することになって上下層の密度が接近して来ることに
なり、或る時点で、下層の重質液の密度と上層の軽質液
の密度が逆転して、下層よりも上層の液の比重が重くな
ることにより、下層の重質液と上層の軽質液が反転して
ロールオーバー(対流)現象が生じて下層の重質液と上
層の軽質液とが混合され、下層の液からの気化量が激増
してタンク内圧を異常に上昇させることになり、タンク
の破壊を招くおそれがある。
【0005】そのため、従来より、上記タンク内の液の
層状化に伴うロールオーバー現象を防止するために、タ
ンク内の液が層状化して来ると、下層の重質液と上層の
軽質液を混合させて層状化を解消させるようにすること
が行われている。
層状化に伴うロールオーバー現象を防止するために、タ
ンク内の液が層状化して来ると、下層の重質液と上層の
軽質液を混合させて層状化を解消させるようにすること
が行われている。
【0006】従来の低温液化ガスタンク内の液混合装置
としては、図5に示すジェットミキシング方式と、図6
に示すサーキュレーション方式とがある。
としては、図5に示すジェットミキシング方式と、図6
に示すサーキュレーション方式とがある。
【0007】前者のジェットミキシング方式は、図5に
示すように、低温液化ガスタンクa内の下層の重質液b
の一部を取出管dにより取り出し、ポンプeで加圧した
後、タンクaの底部に斜め上向の仰角で設置された噴射
ノズルfに配管gにより導き、該噴射ノズルfより下層
の重質液bの一部を下層の重質液b中から上層の軽質液
cに噴出させて混合させるようにするものである。又、
サーキュレーション方式は、図6に示すように、低温液
化ガスタンクa内の下層の重質液bの一部を取出管dで
取り出してポンプeで加圧した後、タンクa内の液面よ
りも上方位置となる高所位置に設置したスプレーノズル
hに配管iにより導き、下層の重質液bの一部をスプレ
ーノズルhより噴射させるようにして、重質液bと軽質
液cとを混合させるようにするものである。
示すように、低温液化ガスタンクa内の下層の重質液b
の一部を取出管dにより取り出し、ポンプeで加圧した
後、タンクaの底部に斜め上向の仰角で設置された噴射
ノズルfに配管gにより導き、該噴射ノズルfより下層
の重質液bの一部を下層の重質液b中から上層の軽質液
cに噴出させて混合させるようにするものである。又、
サーキュレーション方式は、図6に示すように、低温液
化ガスタンクa内の下層の重質液bの一部を取出管dで
取り出してポンプeで加圧した後、タンクa内の液面よ
りも上方位置となる高所位置に設置したスプレーノズル
hに配管iにより導き、下層の重質液bの一部をスプレ
ーノズルhより噴射させるようにして、重質液bと軽質
液cとを混合させるようにするものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
低温液化ガスタンク内の液の層状化を防ぐための混合装
置のうち、図5に示すジェットミキシング方式の場合
は、下層の重質液bをポンプeで吸い出してタンク底部
の噴射ノズルfから上方へ噴出させて上層の軽質液cへ
到達させる際に、上向き方向の運動エネルギーが大きく
失われて、高さ方向全域にわたっての混合効果が低いと
共に、混合効果を上げるためには多大な噴出力が必要と
なる。又、サーキュレーション方式の場合は、下層の重
質液bをポンプeで加圧してタンクa内上部のスプレー
ノズルhより噴出させるものであるため、加圧するため
の大きな動力が必要となる、という問題がある。
低温液化ガスタンク内の液の層状化を防ぐための混合装
置のうち、図5に示すジェットミキシング方式の場合
は、下層の重質液bをポンプeで吸い出してタンク底部
の噴射ノズルfから上方へ噴出させて上層の軽質液cへ
到達させる際に、上向き方向の運動エネルギーが大きく
失われて、高さ方向全域にわたっての混合効果が低いと
共に、混合効果を上げるためには多大な噴出力が必要と
なる。又、サーキュレーション方式の場合は、下層の重
質液bをポンプeで加圧してタンクa内上部のスプレー
ノズルhより噴出させるものであるため、加圧するため
の大きな動力が必要となる、という問題がある。
【0009】又、上記低温液化ガスタンク内の液を混合
させる他の方式として、LNGの如き低温液化ガスをタ
ンクに受け入れるときに混合させるようにするものもあ
る。この方式は、図7に示す如く、低温液化ガスタンク
a内の上部にスプレーノズルjを設置して、重質分を含
む低温液化ガスを受け入れるときに、スプレーノズルj
より噴射させて供給させ、該タンクa内に貯蔵されてい
る軽質液cに噴出された重質液bを混合させるようにす
る上部受入方式であるが、供給時のみしか混合させるこ
とができないという問題がある。
させる他の方式として、LNGの如き低温液化ガスをタ
ンクに受け入れるときに混合させるようにするものもあ
る。この方式は、図7に示す如く、低温液化ガスタンク
a内の上部にスプレーノズルjを設置して、重質分を含
む低温液化ガスを受け入れるときに、スプレーノズルj
より噴射させて供給させ、該タンクa内に貯蔵されてい
る軽質液cに噴出された重質液bを混合させるようにす
る上部受入方式であるが、供給時のみしか混合させるこ
とができないという問題がある。
【0010】そこで、本発明は、低温液化ガスタンク内
の液が層状化したときに、下層の重質液と上層の軽質液
とを充分に混合させて層状化を解消させ、ロールオーバ
ー現象を未然に防止できるようにしようとするものであ
る。
の液が層状化したときに、下層の重質液と上層の軽質液
とを充分に混合させて層状化を解消させ、ロールオーバ
ー現象を未然に防止できるようにしようとするものであ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、低温液化ガスタンクの内部に、上端が最
高液面よりも上方へ突出するような高さとし且つ下端を
タンク底面付近で開口させるようにして垂直管を設置
し、該垂直管の側部に、上下方向に適宜の間隔を隔てて
多数の放出管を取り付け、該各放出管の内部流路を開閉
する弁体に浮力を有する浮体を用いて、液中に位置する
放出管は浮体が浮上して弁閉状態となり且つ液面上方に
位置する放出管は弁開状態となるようにし、且つ上記垂
直管の内部に、底部に設けた液流入孔を開閉する弁を有
する容器を昇降自在に収納して、容器と垂直管との間を
シールリングでシールするようにし、更に、上記容器を
吊って昇降させる装置を備えてなる構成とする。
決するために、低温液化ガスタンクの内部に、上端が最
高液面よりも上方へ突出するような高さとし且つ下端を
タンク底面付近で開口させるようにして垂直管を設置
し、該垂直管の側部に、上下方向に適宜の間隔を隔てて
多数の放出管を取り付け、該各放出管の内部流路を開閉
する弁体に浮力を有する浮体を用いて、液中に位置する
放出管は浮体が浮上して弁閉状態となり且つ液面上方に
位置する放出管は弁開状態となるようにし、且つ上記垂
直管の内部に、底部に設けた液流入孔を開閉する弁を有
する容器を昇降自在に収納して、容器と垂直管との間を
シールリングでシールするようにし、更に、上記容器を
吊って昇降させる装置を備えてなる構成とする。
【0012】又、各放出管の出口部に、多数のノズルを
有するヘッダーを取り付けてなる構成とすることができ
る。
有するヘッダーを取り付けてなる構成とすることができ
る。
【0013】
【作用】低温液化ガスタンク内が下層の重質分と上層の
軽質分に層状化されて来ると、垂直管内の容器を下層の
重質液の深さ位置まで下降させる。この下降の際、弁は
開いて垂直管内の液が容器内を通過して容器よりも上方
へ移行する。次に、容器を引き上げると、容器の底面の
注入孔は弁で閉じられることにより容器より上方の液が
容器の上昇により垂直管内を汲み上げられる。上層と下
層の液中に没している部分の放出管では、浮体が浮力で
上昇して流路を閉じているので、容器が上昇中に通過し
ても、容器上方の液は放出されることなく汲み上げられ
る。容器が上層の軽質液の液面より上方へ上昇して来た
とき、最も液面に近い位置にある放出管では浮体は下降
して流路が開いているので、容器で汲み上げられた重質
液の一部は該放出管より軽質液の上方より放出されるこ
とになり、混合させられる。かかる動作を繰り返すこと
により充分に混合させられることになる。
軽質分に層状化されて来ると、垂直管内の容器を下層の
重質液の深さ位置まで下降させる。この下降の際、弁は
開いて垂直管内の液が容器内を通過して容器よりも上方
へ移行する。次に、容器を引き上げると、容器の底面の
注入孔は弁で閉じられることにより容器より上方の液が
容器の上昇により垂直管内を汲み上げられる。上層と下
層の液中に没している部分の放出管では、浮体が浮力で
上昇して流路を閉じているので、容器が上昇中に通過し
ても、容器上方の液は放出されることなく汲み上げられ
る。容器が上層の軽質液の液面より上方へ上昇して来た
とき、最も液面に近い位置にある放出管では浮体は下降
して流路が開いているので、容器で汲み上げられた重質
液の一部は該放出管より軽質液の上方より放出されるこ
とになり、混合させられる。かかる動作を繰り返すこと
により充分に混合させられることになる。
【0014】又、放出管の出口部に、多数のノズルを有
するヘッダーを取り付けておくと、広範囲にわたり重質
液を軽質液と混合させることができて、混合効果を上げ
ることができることになる。
するヘッダーを取り付けておくと、広範囲にわたり重質
液を軽質液と混合させることができて、混合効果を上げ
ることができることになる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。
する。
【0016】図1(イ)(ロ)及び図2は本発明の一実
施例を示すもので、低温液化ガスタンク1の内部に、最
高液面Lよりも上方位置に上端が位置し且つ下端を該タ
ンク1内に開口させるようタンク底面より僅かに離す
か、あるいは下端に切欠きを設けてタンク底面上に置く
ように、垂直の管2を配置して、タンク内側壁に支持材
3を介して支持させるようにする。上記垂直管2には、
長手方向(上下方向)に適宜の間隔を隔てて且つ周方向
任意の位置に放出口4を開口させ、内部流路6を開閉さ
せる弁体として浮力を有する浮体7を上下動自在に収納
する凹部8を流路6の途中に設けると共に、該凹部8の
底面部に液の出入する孔9を設けて、凹部8内に浮体7
を収納してなる放出管5を、上記各放出口4にそれぞれ
取り付けて、浮体7が浮力で上昇したときに放出管5内
部の弁座部10に当接して弁閉状態になると流路6を閉
塞するようにする。
施例を示すもので、低温液化ガスタンク1の内部に、最
高液面Lよりも上方位置に上端が位置し且つ下端を該タ
ンク1内に開口させるようタンク底面より僅かに離す
か、あるいは下端に切欠きを設けてタンク底面上に置く
ように、垂直の管2を配置して、タンク内側壁に支持材
3を介して支持させるようにする。上記垂直管2には、
長手方向(上下方向)に適宜の間隔を隔てて且つ周方向
任意の位置に放出口4を開口させ、内部流路6を開閉さ
せる弁体として浮力を有する浮体7を上下動自在に収納
する凹部8を流路6の途中に設けると共に、該凹部8の
底面部に液の出入する孔9を設けて、凹部8内に浮体7
を収納してなる放出管5を、上記各放出口4にそれぞれ
取り付けて、浮体7が浮力で上昇したときに放出管5内
部の弁座部10に当接して弁閉状態になると流路6を閉
塞するようにする。
【0017】又、上記垂直管2の内部には、底部に液流
入孔12を設けたピストンとしての容器11を、垂直管
2の内面に沿い昇降自在に収納し、且つ容器11と垂直
管2との間の隙間をシールするためのシールリング13
を容器11の外周に取り付け、更に、該容器11内に、
液流入孔12を開閉する弁として、上記液流入孔12の
径よりも大径としてある球形遊動弁14を収納し、容器
11が垂直管2内を上昇するときは液流入孔12を閉塞
し、容器11が垂直管2内を下降するときは球形遊動弁
14が液圧で押されて液流入孔12から離れることによ
り液が容器11内を通って上方へ移れるようにする。
入孔12を設けたピストンとしての容器11を、垂直管
2の内面に沿い昇降自在に収納し、且つ容器11と垂直
管2との間の隙間をシールするためのシールリング13
を容器11の外周に取り付け、更に、該容器11内に、
液流入孔12を開閉する弁として、上記液流入孔12の
径よりも大径としてある球形遊動弁14を収納し、容器
11が垂直管2内を上昇するときは液流入孔12を閉塞
し、容器11が垂直管2内を下降するときは球形遊動弁
14が液圧で押されて液流入孔12から離れることによ
り液が容器11内を通って上方へ移れるようにする。
【0018】更に、上記容器11にはワイヤロープ15
が結合され、タンク屋根1a上に設置されたウインチの
如き巻上装置16に、上記ワイヤロープ15を巻き取
り、該ワイヤロープ15を介して容器11を垂直管2の
上端部と下端部との間で昇降させるようにし、容器11
が垂直管2内を下降するとき、底部の液流入孔12が開
いてタンク1の下層の重質液17aの一部が容器11内
を通過して容器11上方の垂直管2内へと移されるよう
になり、又、容器11を上昇させるとき、底部の液流入
孔12が球形遊動弁14で閉じられて容器11上方の液
が容器11の上昇に伴い汲み上げられ、上層の軽質液1
7bの液面18よりも上方の放出管5より放出されるよ
うにする。
が結合され、タンク屋根1a上に設置されたウインチの
如き巻上装置16に、上記ワイヤロープ15を巻き取
り、該ワイヤロープ15を介して容器11を垂直管2の
上端部と下端部との間で昇降させるようにし、容器11
が垂直管2内を下降するとき、底部の液流入孔12が開
いてタンク1の下層の重質液17aの一部が容器11内
を通過して容器11上方の垂直管2内へと移されるよう
になり、又、容器11を上昇させるとき、底部の液流入
孔12が球形遊動弁14で閉じられて容器11上方の液
が容器11の上昇に伴い汲み上げられ、上層の軽質液1
7bの液面18よりも上方の放出管5より放出されるよ
うにする。
【0019】今、低温液化ガスタンク1内に貯蔵されて
いる低温液化ガスが、比重差で下層の重質液17aと上
層の軽質液17bとに層状化されると、下層の重質液1
7aと上層の軽質液17bとを混合させるようにする。
この場合は、巻上装置16によりワイヤロープ15を介
して容器11を垂直管2内の下端部近くまで下降させて
重質液17aを汲み上げるようにする。
いる低温液化ガスが、比重差で下層の重質液17aと上
層の軽質液17bとに層状化されると、下層の重質液1
7aと上層の軽質液17bとを混合させるようにする。
この場合は、巻上装置16によりワイヤロープ15を介
して容器11を垂直管2内の下端部近くまで下降させて
重質液17aを汲み上げるようにする。
【0020】上記垂直管2内を容器11が下降するとき
は、図2に示す如く、液中を下降するときの水圧の作用
で球形遊動弁14が浮遊させられるため、垂直管2の下
端から垂直管2内に入った重質液17aの一部は、液流
入孔12から容器11内を通過して該容器11の上方へ
と移される。容器11を下降させてから垂直管2内を上
方へ引き上げると、図1(ロ)に示す如く、球形遊動弁
14が容器11上方の液の圧力により下方へ押圧されて
液流入孔12を閉塞した状態で上昇させられるので、容
器11の上方へ移った重質液17aは、容器11の上昇
によって汲み上げられる。
は、図2に示す如く、液中を下降するときの水圧の作用
で球形遊動弁14が浮遊させられるため、垂直管2の下
端から垂直管2内に入った重質液17aの一部は、液流
入孔12から容器11内を通過して該容器11の上方へ
と移される。容器11を下降させてから垂直管2内を上
方へ引き上げると、図1(ロ)に示す如く、球形遊動弁
14が容器11上方の液の圧力により下方へ押圧されて
液流入孔12を閉塞した状態で上昇させられるので、容
器11の上方へ移った重質液17aは、容器11の上昇
によって汲み上げられる。
【0021】垂直管2に接続してある多数の放出管5の
うち、上層及び下層の液17b,17a中に没している
放出管5では、図1(ロ)に示す如く、弁体としての浮
体7が浮力により浮上することにより弁座部10に下方
より当接して流路6を閉塞しているが、上層の軽質液1
7bの液面18より上方に位置している放出管5は、図
1(ロ)に示す如く、浮力がないので、浮体7は自重で
凹部8内に落ち込んで底部の液出入り孔9を閉塞した状
態になっているので、流路6は開き垂直管2内を放出管
5を通してタンク1内へ連通させている。
うち、上層及び下層の液17b,17a中に没している
放出管5では、図1(ロ)に示す如く、弁体としての浮
体7が浮力により浮上することにより弁座部10に下方
より当接して流路6を閉塞しているが、上層の軽質液1
7bの液面18より上方に位置している放出管5は、図
1(ロ)に示す如く、浮力がないので、浮体7は自重で
凹部8内に落ち込んで底部の液出入り孔9を閉塞した状
態になっているので、流路6は開き垂直管2内を放出管
5を通してタンク1内へ連通させている。
【0022】したがって、容器11を上昇させて上層の
軽質液17bの液面18近くまで引き上げて来ると、該
容器11により汲み上げられた重質液17aは液面18
より上方に位置する放出管5を通りタンク1内の軽質液
17bに放出されることになる。
軽質液17bの液面18近くまで引き上げて来ると、該
容器11により汲み上げられた重質液17aは液面18
より上方に位置する放出管5を通りタンク1内の軽質液
17bに放出されることになる。
【0023】容器11の上昇で汲み上げられた液がすべ
て液面18直上の放出管5より放出されて上層の軽質液
17bと混合させられると、再び容器11を深く下降さ
せてから上昇させて重質液を一部ずつ汲み上げて液面上
方の放出管5より放出させて混合させ、かかる動作を繰
り返し、下層の重質液17aを上層の軽質液17bと混
合させるようにすることにより確実に下層の重質液17
aを上層の軽質液17bと混合させることができる。
て液面18直上の放出管5より放出されて上層の軽質液
17bと混合させられると、再び容器11を深く下降さ
せてから上昇させて重質液を一部ずつ汲み上げて液面上
方の放出管5より放出させて混合させ、かかる動作を繰
り返し、下層の重質液17aを上層の軽質液17bと混
合させるようにすることにより確実に下層の重質液17
aを上層の軽質液17bと混合させることができる。
【0024】低温液化ガスタンク1内の液面18が図1
で二点鎖線で示す如く最高液面Lに達しているときで
も、容器11を垂直管2の上端近くまで上昇させること
により汲み上げた液を垂直管2の上端の開口よりタンク
内へ放出させることができて、重質液17aを軽質液1
7bに混合させることができる。この場合、垂直管2の
上端に放出管5を設けておいてもよい。
で二点鎖線で示す如く最高液面Lに達しているときで
も、容器11を垂直管2の上端近くまで上昇させること
により汲み上げた液を垂直管2の上端の開口よりタンク
内へ放出させることができて、重質液17aを軽質液1
7bに混合させることができる。この場合、垂直管2の
上端に放出管5を設けておいてもよい。
【0025】図3は本発明の他の実施例を示すもので、
容器11の液流入孔12を開閉させる弁として、球形遊
動弁14に代え、プレート状の弁体19を開閉自在に容
器11内に取り付けて水圧差で開閉できるようにしたも
のである。
容器11の液流入孔12を開閉させる弁として、球形遊
動弁14に代え、プレート状の弁体19を開閉自在に容
器11内に取り付けて水圧差で開閉できるようにしたも
のである。
【0026】この弁体19を用いた構成としても、垂直
管2内の液中を下降するときは二点鎖線の如く開いて下
方から容器内を液が通過できるようになり、又、容器1
1を上昇させるときは、容器11上方の液圧により実線
の如く閉じて液を汲み上げることができる。
管2内の液中を下降するときは二点鎖線の如く開いて下
方から容器内を液が通過できるようになり、又、容器1
1を上昇させるときは、容器11上方の液圧により実線
の如く閉じて液を汲み上げることができる。
【0027】又、図4は本発明の更に他の実施例を示す
もので、放出管5の出口部に、多数のノズル21を有す
るヘッダー20を取り付け、汲み上げた重質液17aを
多数のノズル21より放出させて軽質液17bと混合さ
せるようにしたものである。
もので、放出管5の出口部に、多数のノズル21を有す
るヘッダー20を取り付け、汲み上げた重質液17aを
多数のノズル21より放出させて軽質液17bと混合さ
せるようにしたものである。
【0028】この実施例によれば、広い範囲において重
質液17aを軽質液17bと混合させることができて、
短時間に確実に混合させることができる。
質液17aを軽質液17bと混合させることができて、
短時間に確実に混合させることができる。
【0029】なお、本発明は上記した実施例のものに限
定されるものではなく、たとえば、垂直管2の側壁に取
り付ける放出管5は、高さ方向に適宜間隔を隔てて1個
宛取り付けた場合を示しているが、同一高さ位置で周方
向に複数個取り付けて、複数個所から放出させることに
より重質液17aと軽質液17bとの混合効果を上げる
ようにしてもよいこと、又、垂直管2はタンク1内の中
央部寄りに設置してもよいこと、その他本発明の要旨を
逸脱しない範囲内で種々変更を加え得ることは勿論であ
る。
定されるものではなく、たとえば、垂直管2の側壁に取
り付ける放出管5は、高さ方向に適宜間隔を隔てて1個
宛取り付けた場合を示しているが、同一高さ位置で周方
向に複数個取り付けて、複数個所から放出させることに
より重質液17aと軽質液17bとの混合効果を上げる
ようにしてもよいこと、又、垂直管2はタンク1内の中
央部寄りに設置してもよいこと、その他本発明の要旨を
逸脱しない範囲内で種々変更を加え得ることは勿論であ
る。
【0030】
【発明の効果】以上述べた如く、本発明の低温液化ガス
タンク内の液混合装置によれば、タンク内に設置した垂
直管に多数の放出管を高さ方向に適宜間隔を隔てて取り
付けて、各放出管には、流路を開閉する弁体に浮力を有
する浮体を用い、液中に位置する放出管は浮体が浮力で
浮上することにより弁閉状態となり、液面上方に位置す
る放出管は浮体が下がって弁開状態となるようにし、且
つ上記垂直管の内部に、底面に設けた液流入孔を開閉さ
せる弁を備えた容器を、シールリングを介して水密状態
で昇降できるように収納し、該容器を下降させるときに
液を容器内を通過させて容器上方へ移し、容器を上昇さ
せるときに上方の液を汲み上げて、液面の直上方に位置
する放出管より放出させるようにしてあるので、タンク
内の下層の重質液の一部を容器で汲み上げて上層の軽質
液の液面上方の放出管より放出させることができて、重
質液を軽質液と混合させることができ、上記容器の昇降
を繰り返すことにより確実に重質液を軽質液と混合させ
ることができて、タンク内の液の層状化を解消すること
ができ、これによりロールオーバー現象を防止できてタ
ンクの破壊等のおそれを未然に防止することができ、
又、放出管の先端に多数のノズルを有するヘッダーを取
り付けることにより、広い範囲から重質液を軽質液と混
合させることができることになって短時間により確実に
混合させることができる、等の優れた効果を奏し得る。
タンク内の液混合装置によれば、タンク内に設置した垂
直管に多数の放出管を高さ方向に適宜間隔を隔てて取り
付けて、各放出管には、流路を開閉する弁体に浮力を有
する浮体を用い、液中に位置する放出管は浮体が浮力で
浮上することにより弁閉状態となり、液面上方に位置す
る放出管は浮体が下がって弁開状態となるようにし、且
つ上記垂直管の内部に、底面に設けた液流入孔を開閉さ
せる弁を備えた容器を、シールリングを介して水密状態
で昇降できるように収納し、該容器を下降させるときに
液を容器内を通過させて容器上方へ移し、容器を上昇さ
せるときに上方の液を汲み上げて、液面の直上方に位置
する放出管より放出させるようにしてあるので、タンク
内の下層の重質液の一部を容器で汲み上げて上層の軽質
液の液面上方の放出管より放出させることができて、重
質液を軽質液と混合させることができ、上記容器の昇降
を繰り返すことにより確実に重質液を軽質液と混合させ
ることができて、タンク内の液の層状化を解消すること
ができ、これによりロールオーバー現象を防止できてタ
ンクの破壊等のおそれを未然に防止することができ、
又、放出管の先端に多数のノズルを有するヘッダーを取
り付けることにより、広い範囲から重質液を軽質液と混
合させることができることになって短時間により確実に
混合させることができる、等の優れた効果を奏し得る。
【図1】本発明の一実施例を示すもので、(イ)は全体
の概要図、(ロ)は(イ)のX部の拡大図である。
の概要図、(ロ)は(イ)のX部の拡大図である。
【図2】垂直管内を容器が下降しているときの状態を示
す部分説明図である。
す部分説明図である。
【図3】本発明の他の実施例を示す容器の断面図であ
る。
る。
【図4】本発明の更に他の実施例を示す放出管の斜視図
である。
である。
【図5】従来の例を示す概要図である。
【図6】従来の他の例を示す概要図である。
【図7】従来の液受入時に混合させるようにしている例
を示す概要図である。
を示す概要図である。
1 低温液化ガスタンク 2 垂直管 5 放出管 6 流路 7 浮体 8 凹部 11 容器 12 液流入孔 13 シールリング 14 球形遊動弁(弁) 15 ワイヤロープ 16 巻上装置 17a 重質液 17b 軽質液 18 液面 19 弁体(弁) 20 ヘッダー 21 ノズル L 最高液面
Claims (2)
- 【請求項1】 低温液化ガスタンクの内部に、上端が最
高液面よりも上方へ突出するような高さとし且つ下端を
タンク底面付近で開口させるようにして垂直管を設置
し、該垂直管の側部に、上下方向に適宜の間隔を隔てて
多数の放出管を取り付け、該各放出管の内部流路を開閉
する弁体に浮力を有する浮体を用いて、液中に位置する
放出管は浮体が浮上して弁閉状態となり且つ液面上方に
位置する放出管は弁開状態となるようにし、且つ上記垂
直管の内部に、底部に設けた液流入孔を開閉する弁を有
する容器を昇降自在に収納して、容器と垂直管との間を
シールリングでシールするようにし、更に、上記容器を
吊って昇降させる装置を備えてなることを特徴とする低
温液化ガスタンク内の液混合装置。 - 【請求項2】 各放出管の出口部に、多数のノズルを有
するヘッダーを取り付けてなる請求項1記載の低温液化
ガスタンク内の液混合装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14141295A JPH08312897A (ja) | 1995-05-17 | 1995-05-17 | 低温液化ガスタンク内の液混合装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14141295A JPH08312897A (ja) | 1995-05-17 | 1995-05-17 | 低温液化ガスタンク内の液混合装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08312897A true JPH08312897A (ja) | 1996-11-26 |
Family
ID=15291409
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14141295A Pending JPH08312897A (ja) | 1995-05-17 | 1995-05-17 | 低温液化ガスタンク内の液混合装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08312897A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102913755A (zh) * | 2012-10-23 | 2013-02-06 | 张家港富瑞特种装备股份有限公司 | 一种可避免液化天然气储罐内液体分层的方法 |
CN103644454A (zh) * | 2013-11-29 | 2014-03-19 | 中国海洋石油总公司 | 液化天然气储罐液体防翻滚定位充注与循环装置 |
-
1995
- 1995-05-17 JP JP14141295A patent/JPH08312897A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102913755A (zh) * | 2012-10-23 | 2013-02-06 | 张家港富瑞特种装备股份有限公司 | 一种可避免液化天然气储罐内液体分层的方法 |
CN103644454A (zh) * | 2013-11-29 | 2014-03-19 | 中国海洋石油总公司 | 液化天然气储罐液体防翻滚定位充注与循环装置 |
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