JPH08312818A - リリーフ弁 - Google Patents

リリーフ弁

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JPH08312818A
JPH08312818A JP14803895A JP14803895A JPH08312818A JP H08312818 A JPH08312818 A JP H08312818A JP 14803895 A JP14803895 A JP 14803895A JP 14803895 A JP14803895 A JP 14803895A JP H08312818 A JPH08312818 A JP H08312818A
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JP
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valve
main valve
pressure
water
throttle
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Application number
JP14803895A
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Inventor
Masao Shinoda
昌男 信田
Tomoshirou Yamashina
智四郎 山科
Eizo Urata
暎三 浦田
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Ebara Corp
Original Assignee
Ebara Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 キャビテーションの発生を防止でき、且つパ
イロット部のポペット弁の不安定な振動が発生すること
のない作動流体に水又は飽和蒸気圧及び粘性が水に近い
液を用いるリリーフ弁を提供すること。 【構成】 主弁11を有する主弁部A及びポペット弁3
1を有するパイロット部を具備するバランスピストン形
のリリーフ弁において、主弁部Aの主弁11と弁座12
の間に圧力を段階的に降下させる環状多段絞りF又は複
数段形絞りを設け、ポペット弁31を横振動を抑制する
板バネ39で支持した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は主に水道水や清水を作動
流体として使用する水圧駆動装置に使用するリリーフ弁
に関するものである。
【0002】
【従来技術】従来、高速且つ大動力のアクチュエータを
駆動する駆動源として、主に作動流体に鉱物油を用いる
油圧駆動装置が使用されてきた。しかしながら、作動流
体が鉱物油である油圧駆動装置の欠点は、鉱物油が燃焼
することによる火災の危険があること、鉱物油の漏れに
より環境の汚染が発生する恐れがあること、更に作動流
体の交換の際に鉱物油の廃液処理が必要になる等の問題
がある。特に延焼に際し大きな危険性を抱えていること
は明らかであり、防火性が重視される場所では、高含水
流体が用いられるようになっている。
【0003】この高含水流体は95%が水であるから火
災の問題はないが、廃液処理の問題は依然として残る。
現在技術に要望される自然環境との調和を重視すると、
水は自然環境と完全に融和する流体であることから、こ
の水を作動流体とする水圧駆動装置が要望されている。
この水圧駆動装置の開発には水圧回路の最高圧力を設定
して、回路の圧力を一定に保つ水圧リリーフ弁の開発が
不可欠である。このリリーフ弁には直動形とバランスピ
ストン形があるが、リリーフ性能の良いバランスピスト
ン形の開発が望まれる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】鉱物油を作動流体とす
るバランスピストン形のリリーフ弁に水を作動流体とし
て使用する場合、キャビテーションの発生の問題があ
る。キャビテーションとは、作動流体の中に空洞が生じ
る現象である。キャビテーションの発生は騒音が発生す
るのみならず、激しい衝撃圧力を生み、作動流体と接す
る部分に損傷を与える。水を作動流体とする場合には、
水の飽和蒸気圧が油に比べて高いためキャビテーション
が発生し易い。そこで水を作動流体とするリリーフ弁に
おいてはこのキャビテーションの発生を極力抑制するこ
とが望まれる。
【0005】また、作動流体として水を使用する場合、
水は油に比べて粘性が低いため、パイロット部のポペッ
ト弁が作動時に不安定な振動を起し、動作が不安定にな
るという問題があった。
【0006】本発明は上述の点に鑑みてなされたもの
で、キャビテーションの発生を防止でき、且つパイロッ
ト部のポペット弁の不安定な振動が発生することのない
作動流体に水又は水に近い飽和蒸気圧及び粘性の液体を
用いるリリーフ弁を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
請求項1に記載の発明は、主弁を有する主弁部及びポペ
ット弁を有するパイロット部を具備し、作動流体である
液の圧力により前記ポペット弁が開くことにより、主弁
が弁座より離間し、該主弁と弁座の隙間から作動液が流
出し、作動液の圧力が所定の一定圧力になるようにする
バランスピストン形のリリーフ弁において、主弁部の主
弁と弁座の間に圧力を段階的に降下させる環状多段絞り
を設けたことを特徴とする。
【0008】また、請求項2に記載の発明は、主弁を有
する主弁部及びポペット弁を有するパイロット部を具備
し、作動流体である液の圧力により前記ポペット弁が開
くことにより、主弁が弁座より離間し、該主弁と弁座の
隙間から作動液が流出し、作動液の圧力が所定の一定圧
力になるようにするバランスピストン形のリリーフ弁に
おいて、主弁部の主弁と弁座の間に直径が略等しい複数
段形絞りを設けたことを特徴とする。
【0009】また、請求項3に記載の発明は、主弁を有
する主弁部及びポペット弁を有するパイロット部を具備
し、作動流体である液の水圧により前記ポペット弁が開
くことにより、主弁が弁座より離間し、該主弁と弁座の
隙間から作動液体が流出し、作動液の圧力が所定の一定
圧力になるようにするバランスピストン形のリリーフ弁
において、パイロット部のポペット弁を横振動を抑制す
る板バネで支持したことを特徴とする。
【0010】また、請求項4に記載の発明は、請求項1
又は2又は3に記載のリリーフ弁において、主弁の中央
部には軸方向に多段絞り部材を設け、該多段絞り部材に
は作動液が通る通液路に多段の絞り部を設けていること
を特徴とする。
【0011】また、請求項5に記載の発明は、請求項1
又は2又は3又は4に記載のリーフ弁において、少なく
とも作動液に接する接液部に不錆鋼を用いることを特徴
とする。
【0012】
【作用】請求項1に記載の発明によれば、主弁部の主弁
と弁座の間に圧力を段階的に降下させる環状多段絞りを
設けたので、主弁が作動し、高圧の作動液が放出される
場合、液圧がいっきに降下するのではなく、該環状多段
絞りの複数の絞り部を経て、狭い部分から広い部分へ、
広い部分から狭い部分へと流れるので圧力は除々に降下
し、キャビテーションの発生が抑制される。
【0013】また、請求項2に記載の発明によれば主弁
部の主弁と弁座の間に直径が略等しい複数段形絞りを設
けたので、上記環状多段絞りの場合と同様、高圧の作動
液は複数の絞り部を経て、狭い部分から広い部分へ、広
い部分から狭い部分へと流れるので圧力は除々に降下
し、キャビテーションの発生が抑制される。それと同時
に後に詳述するように主弁の下部における圧力降下が小
さく主弁が動作しやすくなり、リリーフ弁の静特性が著
しく改善される。
【0014】また、請求項3に記載の発明によれば、パ
イロット部のポペット弁を振動を抑制する板バネで支持
したので、ポペット弁が作動時に発生する横振動が抑制
される。
【0015】また、請求項4に記載の発明によれば、主
弁の中央部には軸方向に多段絞り部材を設け、該多段絞
り部材には作動液が通る通液路に多段の絞り部を設けた
ので、作動液がこの通液路を流れる場合、その圧力が除
々に降下するから、キャビテーションの発生が抑制さ
れ、振動や衝撃等を主弁に与えることなく、主弁の動作
が安定する。
【0016】また、請求項5に記載の発明によれば、作
動液に接する接液部に不錆鋼を用いるので、作動液に例
えば水を用いることで懸念される錆びの発生を抑制でき
る。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1は本発明に係る水を作動流体とするリリーフ
弁の構造を示す断面図である。なお、本実施例では作動
流体として水を用いる例を説明するが、作動流体は水に
限定されるものではなく、飽和蒸気圧及び粘性が水に近
い液体でもよい。図1に示すように、リリーフ弁は主弁
部Aとパイロット部Bとを具備する。
【0018】主弁部Aはケーシング10、主弁11及び
弁座12を具備している。弁座12はOリング14及び
座金13を介在してケーシング10に設けられた穴に固
定され、主弁11はケーシング10に設けられた穴中を
ウエアリング(軸受)15で支持され所定のストローク
で上下動できるようになっている。
【0019】また、主弁11の上部とパイロット部Bの
ケーシング30の間にはコイル状のスプリング17が配
設され、該スプリング17の弾発力により主弁11は弁
座12に向かって付勢されている。なお、16はケーシ
ング10の内面と主弁11の外周面の間の気密を保持す
るパッキンである。
【0020】パイロット部Bはケーシング30、ポペッ
ト弁31、弁座32、絞り部材33、押え部材34、押
え部材35を具備する。弁座32は間に絞り部材33を
介在して押え部材34で固定される。また、ポペット弁
31と押え部材35の間にはコイル状のスプリング36
が配設され、該スプリング36の弾発力によりポペット
弁31は弁座32に向かって付勢されている。
【0021】また、スプリング36の反ポペット弁31
側の端部にはバネ座38が配設され、該バネ座38は圧
力設定ハンドル37を回転させることにより、押え部材
35に設けられた穴内を進退し、スプリング36がポペ
ット弁31に加える弾発力を調整できるようになってい
る。また、ポペット弁31は一端がケーシング10に固
定された板バネ39で支持されている。
【0022】主弁部Aのケーシング10の反パイロット
部B側には板材50が設けられ、該板材50を貫通して
弁座12の中央部を貫通する通水穴19が設けられてい
る。該通水穴19は主弁11の中央部に配設された多段
絞り部材18に設けた通水穴に連通し、主弁11の後端
に形成された2次圧室20に連通している。
【0023】図2は主弁11及び多段絞り部材18の構
造を示す図である。同図(a)は全体の断面図、同図
(b)は多段絞り部材18のC−C断面図、同図(c)
は多段絞り部材18のD−D断面図、同図(d)は多段
絞り部材18のE−E断面図である。
【0024】主弁11の先端(図では下端)には後に詳
述する環状多段絞Fを構成する同心円状の環状突起11
a、11bが形成され、後端(図では上端)にはスプリ
ング17の端部が挿入される凹部11dが形成されてい
る。主弁11の中央部に設けられた多段絞り部材18は
3段の絞り部材18−1、18−2、18−3からな
る。絞り部材18−1には中央部に1個の通水穴18−
1aが形成され、絞り部材18−2には中央部に2個の
通水穴18−2a、18−2bが形成され、絞り部材1
8−3には中央部に1個の通水穴18−3aが形成され
ている。
【0025】各通水穴の断面積は、(通水穴18−1a
の断面積)>(通水穴18−2aの断面積+通水穴18
−2bの断面積)>(通水穴18−3aの断面積)とす
る。なお、21a、21b、21cは主弁11の内面と
絞り部材18−1、18−2、18−3の外周面との間
の気密を保つためのOリングである。
【0026】また、絞り部材18−1と絞り部材18−
2の間には2次圧室22が設けられ、絞り部材18−2
と絞り部材18−3の間には2次圧室23が設けられて
いる。前記弁座12の通水穴19は主弁11の先端中央
に形成された通水穴24に連通し、該通水穴24は絞り
部材18−3の通水穴18−3aに連通し、該通水穴1
8−3aは2次圧室23に連通し、該2次圧室23は絞
り部材18−2の2個の通水穴18−2a、18−2b
に連通し、該通水穴18−2a、18−2bは2次圧室
22に連通し、該2次圧室22は絞り部材18−1の通
水穴18−1aに連通している。そして該通水穴18−
1aは上記2次圧室20に連通している。
【0027】図3はパイロット部Bの詳細を示す断面図
である。上記主弁部Aのケーシング10に設けられた2
次圧室20はパイロット部Bのケーシング30に形成さ
れた通水穴40に連通し、該通水穴40は押え部材34
の外周に形成された通水穴34aに連通し、該通水穴3
4aは押え部材34の中央部に形成された通水穴34b
に連通している。該通水穴34bは絞り部材33の中央
部に形成された通水穴33aに連通し、該通水穴33a
は弁座32の中央部に形成された通水穴32aに連通し
ている。なお、41aはケーシング30の内周面と押え
部材34の外周面の間の気密を保つOリング、41b、
41cはそれぞれケーシング30の内周面と絞り部材3
3の外周面の間及び弁座32の外周面の間の気密を保つ
Oリングである。
【0028】ポペット弁31は図4に示すように、先端
が円錐状に形成されたポペット31−1と押えネジ31
−2を具備し、板バネ39に形成された穴39aにポペ
ット31−1後端の雄ネジ31−1aを通し押えネジ3
1−2で締め付けることにより、ポペット弁31を板バ
ネ39で支持するようになっている。ポペット弁31は
上述のようにスプリング36で弁座32側に押され、ポ
ペット31−1の先端円錐部が弁座32の通水穴32a
の先端を閉鎖している。弁座32の通水穴32aはポペ
ット弁31が弁座32から離間した状態でケーシング3
0に形成された通水室42及び通水穴43に連通するよ
うになっている。44はケーシング30の内周面と押え
部材35の外周面の間の気密を保つOリングである。
【0029】また、通水穴43は主弁部Aのケーシング
10に連続して形成された通水穴25、26、27、2
8に連通している。通水穴27は主弁11の先端と弁座
12の先端の間に形成される環状多段絞りFに連通する
ようになっており、通水穴27は水タンクに連通するよ
うになっている。
【0030】図5は上記環状多段絞りFの構造を示す図
である。図示するように環状多段絞りFは主弁11の先
端(図では下端)に同心円状の環状突起11a、11b
を形成し、弁座12の先端(図では上端)に環状突起1
1aの内部及び環状突起11aと11bの間に位置する
同心円状の環状突起12a、12bが形成されている。
図5は主弁11が弁座12から離間した状態を示す図
で、環状突起11a、11bと弁座12の間及び環状突
起12a、12bの間に環状の絞り部a、b、c、dが
形成される。主弁11が図5に示すように弁座12から
離間した状態で、弁座12の通水穴19からの高圧の水
は絞り部a、b、c、dを通って段階的に水圧が降下
し、通水穴27に放出される。この絞り部の間隙は(絞
り部aの間隙)>(絞り部bの間隙)>(絞り部cの間
隙)>(絞り部dの間隙)とする。
【0031】上記構造のリリーフ弁において、主弁部A
の弁座12の通水穴19は水圧ポンプ等の高圧水に連通
しており、該高圧水は図2に示す多段絞り部材18を構
成する絞り部材18−3、18−2、18−1の通水穴
18−3a、2次圧室23、通水穴18−2a、18−
2b、2次圧室22、通水穴18−1aを通って2次圧
室20へ流入し、更にパイロット部Bのケーシング30
の通水穴40、押え部材34の通水穴34a、34b及
び弁座32の通水穴32aへと流入する。
【0032】ここで通水穴32aの水圧がポペット弁3
1を付勢するスプリング36の弾発力より小さい場合
は、ポペット弁31で弁座32の通水穴32aは閉鎖さ
れているから、通水穴19の水圧と2次圧室20の水圧
が同圧となる主弁11はスプリング17の弾発力に押さ
れ、主弁11の先端の環状突起11bは弁座12に突き
当たり、環状多段絞りFを閉じる。従って、弁座12の
通水穴19の高圧水は該環状多段絞りFを通って通水穴
27に流れることはない。
【0033】通水穴19の水圧が上昇し、通水穴32a
の水圧がスプリング36の弾発力より大きくなると、ポ
ペット弁31は該水圧に押され、弁座32から離間す
る。これにより、高圧水は通水穴32aを通って通水室
42、通水穴43、通水穴25、26、27、28を通
って水タンクへと流れる。この時高圧の作動水は主弁1
1の中央部に設けた多段絞り部材18の通水穴18−3
a、2次圧室23、通水穴18−2a、18−2b、2
次圧室22、通水穴18−1aを通って2次圧室20へ
と流れるが、急減に圧力が降下するのではなく、除々に
降下していくから、キャビテーションの発生を抑制する
ことになり、主弁11に振動や衝撃等の不具合を与えな
い。従って、主弁11の動作は安定する。
【0034】作動流水の圧力が上昇し、弁座32の通水
穴32aを通って流れる流水量が多くなると、2次圧室
20の水圧は降下するから、通水穴19の水圧がスプリ
ング17の弾発力に打ち勝って、主弁11は上昇する。
これにより、通水穴19の高圧水は環状多段絞りF、通
水穴27、28を通って水タンクへとながれる。
【0035】この時、通水穴19を通って高圧水が大気
圧に近い通水穴27に流れるので、作動流体が水の場合
は油と異なり飽和蒸気圧は高いから、環状多段絞りFが
ないと急激な圧力降下により、キャビテーションが発生
し、上述したように騒音が発生したり、激しい衝撃圧力
が生じたり、作動流体と接する部分に損傷を与えるとい
う問題が発生する。しかしながら、本実施例では環状多
段絞りFを設けているので、水圧は該環状多段絞りFの
絞り部a、b、c、dを通って段階的に降下し、キャビ
テーションの発生は抑えられ、上記のような不具合が発
生しない。
【0036】図7は主弁11の先端と弁座12の先端の
間に形成する2段形絞りGの構造例を示す断面図であ
る。本2段形絞りGは図示するように、主弁11の先端
(図では下端)に鍔11bと鍔11aを所定の間隔を設
けて形成している。一方弁座12の先端(図では上端)
には円筒突起部12aを形成している。鍔11bの外径
は円筒突起部12aの外径より小さく内径より大きく形
成され、鍔11bと鍔11aの間に位置する部分11c
の外径は円筒突起部12aの内径より小さく形成してい
る。
【0037】図7は主弁11が弁座12から離間した状
態を示し、主弁11が弁座12に突接した状態では、鍔
11bの下面は円筒突起部12aの上面に当接して、通
水穴19に連通する円筒突起部12a内の通水室12b
を閉鎖する。主弁11が弁座12から離間した状態では
弁座12と鍔11aの間に絞り部eを形成し、鍔11b
の下面は円筒突起部12aの上面の間に絞り部fを形成
する。通水穴19からの高圧水は絞り部e、円筒突起部
12a内の通水室12b、絞り部f、主弁11及び円筒
突起部12aの外周部に形成された通水室10aを通っ
て段階的に降圧し、通水穴27へと流れる。
【0038】主弁11の先端と弁座12の先端の間に形
成する絞りを上記のように2段形絞りGとすることによ
り、主弁11の下部での圧力降下が小さくなり主弁11
が動作しやすくなる。図6は本実施例のリリーフ弁の静
特性を示す図である。曲線Aは図5に示す環状多段絞り
Fを用いた場合、曲線Bは図7に示す2段形絞りGを用
いた場合を示す。図示するように、曲線B即ち2段形絞
りGを用いた方が、曲線A即ち環状多段絞りFを用いた
ものより優れた静特性を示すことがわかる。これは環状
多段絞りFは主弁11を開く方向に働く圧力は外周部ほ
ど小さく、主弁11が開きにくくなるからである。
【0039】また、主弁11の構造も図2に示す構造に
限定されるものではなく、図8に示すような構造でも良
い。図8は主弁11の構造を示す図で、同図(a)は全
体の断面図、同図(b)は多段絞り部材18のC−C断
面図、同図(c)は多段絞り部材18のD−D断面図、
同図(d)は多段絞り部材18のE−E断面図である。
【0040】主弁11の先端(図では下端)には2段形
絞りGを構成するための、鍔11aと鍔11bが所定の
間隔を設けて形成され、主弁11の中央部に設けられた
多段絞り部材18は絞り部材18−1、18−2、18
−3からなる。絞り部材18−1には中心部に1個の通
水穴18−1aが形成され、絞り部材18−2には中心
部に1個の通水穴18−2aが形成され、絞り部材18
−3には中心から外れた位置に1個の通水穴18−3a
が形成されている。各通水穴の断面積は、(通水穴18
−1aの断面積)>(通水穴18−2aの断面積)>
(通水穴18−3aの断面積)とする。絞り部材18−
3と絞り部材18−2の間には2次圧室29が設けられ
ている。
【0041】上記構造にすることにより、通水穴24か
らの高圧水は絞り部材18−3の中心から外れた直径の
小さい通水穴18−3aを通って直径の大きい2次圧室
29で降圧し、さらに該通水穴18−3aの直径より大
きい直径の絞り部材18−2の通水穴18−2a、絞り
部材18−1の通水穴18−1aを通って2次圧室20
に達する間に順次に降圧し、2次圧室20で更に降圧す
るからキャビテーションの発生は抑制され、主弁11に
振動や衝撃等の不具合を与えることがない。
【0042】また、上記のようにパイロット部Bのポペ
ット弁31を板バネ39で支持することにより、該ポペ
ット弁31が開く時の横振動を抑制するから、リリーフ
弁の安定した動作が得られる。
【0043】なお、上記環状多段絞りFの構造は一例で
あり、例えば図5において、環状突起11a、11bの
先端と、環状突起12a、12bの先端を対向させて絞
り部を形成してもよい。要は環状の絞り部が多段にでき
る構造であればよい。また、図7も2段形絞りGの構造
も一例であり、2段に限定されるものではない。要は直
径が略等しい絞りを複数段設ける複数段形絞りの絞りで
あればよい。
【0044】
【発明の効果】
(1)以上説明したように、請求項1に記載の発明によ
れば、主弁部の主弁と弁座の間に圧力を段階的に降下さ
せる環状多段絞りを設けたので、主弁が作動し、高液圧
の作動液が放出される場合、液圧がいっきに降下するの
ではなく、該環状多段絞りにより除々に降下し、キャビ
テーションの発生が抑制されるという優れた効果が得ら
れる。
【0045】(2)また、請求項2に記載の発明によれ
ば、主弁部の主弁と弁座の間に直径が略等しい複数段形
絞りを設けたので、キャビテーションの発生が抑制され
ると同時に後に主弁の下部における圧力降下が小さく主
弁が動作しやすくなり、リリーフ弁の静特性が著しく改
善されるという優れた効果が得られる。
【0046】(3)また、請求項3に記載の発明によれ
ば、パイロット部のポペット弁を振動を抑制する板バネ
で支持したので、ポペット弁が作動時に発生する横振動
が抑制される安定した動作が得られるという優れた効果
が得られる。
【0047】(4) また、請求項4に記載の発明によ
れば、主弁の中央部に軸方向に多段絞り部材を設け、該
多段絞り部材には作動液が通る通液路に多段の絞り部を
設けたので、作動液がこの通液路を流れる場合、その圧
力が除々に降下するから、キャビテーションの発生が抑
制され、振動や衝撃等を主弁に与えることなく、主弁の
動作が安定するという優れた効果が得られる。
【0048】(5)また、請求項5に記載の発明によれ
ば、作動液に接する接液部に不錆鋼を用いるので、作動
流体に例えば水を用いることで懸念される錆びの発生を
抑制できるという優れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のリリーフ弁の構造を示す断面図であ
る。
【図2】本発明のリリーフ弁の主弁の構造を示す図で、
同図(a)は全体の断面図、同図(b)は多段絞り部材
のC−C断面図、同図(c)は多段絞り部材のD−D断
面図、同図(d)は多段絞り部材のE−E断面図であ
る。
【図3】本発明のリリーフ弁のパイロット部の詳細を示
す断面図である。
【図4】本発明のリリーフ弁のポペット弁の支持構造を
示す図である。
【図5】本発明のリリーフ弁の主弁と弁座の間の環状多
段絞りの構造を示す図である。
【図6】本発明のリリーフ弁の静特性を示す図である。
【図7】本発明のリリーフ弁の主弁と弁座の間の2段形
絞りの構造を示す図である。
【図8】本発明のリリーフ弁の主弁の構造を示す図であ
る。同図(a)は全体の断面図、同図(b)は多段絞り
部材のC−C断面図、同図(c)は多段絞り部材のD−
D断面図、同図(d)は多段絞り部材のE−E断面図で
ある。
【符号の説明】
A 主弁部 B パイロット部 10 ケーシング 11 主弁 12 弁座 15 ウエアリング 16 パッキン 17 スプリング 18 多段絞り部材 30 ケーシング 31 ポペット弁 32 弁座 33 絞り部材 34 押え部材 35 押え部材 36 スプリング 37 圧力設定ハンドル 38 バネ座 39 板バネ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主弁を有する主弁部及びポペット弁を有
    するパイロット部を具備し、作動流体である液の圧力に
    より前記ポペット弁が開くことにより、主弁が弁座より
    離間し、該主弁と弁座の隙間から作動液が流出し、該作
    動液の圧力が所定の一定圧力になるようにするバランス
    ピストン形のリリーフ弁において、 前記主弁部の主弁と弁座の間に圧力を段階的に降下させ
    る環状多段絞りを設けたことを特徴とするリリーフ弁。
  2. 【請求項2】 主弁を有する主弁部及びポペット弁を有
    するパイロット部を具備し、作動流体である液の圧力に
    より前記ポペット弁が開くことにより、主弁が弁座より
    離間し、該主弁と弁座の隙間から作動液が流出し、該作
    動液の圧力が所定の一定圧力になるようにするバランス
    ピストン形のリリーフ弁において、 前記主弁部の主弁と弁座の間に直径が略等しい複数段形
    絞りを設けたことを特徴とするリリーフ弁。
  3. 【請求項3】 主弁を有する主弁部及びポペット弁を有
    するパイロット部を具備し、作動流体である液の圧力に
    より前記ポペット弁が開くことにより、主弁が弁座より
    離間し、該主弁と弁座の隙間から作動液が流出し、該作
    動液の圧力が所定の一定圧力になるようにするバランス
    ピストン形のリリーフ弁において、 前記パイロット部のポペット弁を横振動を抑制する板バ
    ネで支持したことを特徴とするリリーフ弁。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2又は3に記載のリリーフ
    弁において、 前記主弁の中央部には軸方向に多段絞り部材を設け、該
    多段絞り部材には作動液が通る通液路に多段の絞り部を
    設けていることを特徴とするリリーフ弁。
  5. 【請求項5】 請求項1又は2又は3又は4に記載のリ
    リーフ弁において、 少なくとも作動液に接する接液部に不錆鋼を用いること
    を特徴とするリリーフ弁。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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