JPH08311303A - 複合建材の製造方法及び樹脂組成物 - Google Patents
複合建材の製造方法及び樹脂組成物Info
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- JPH08311303A JPH08311303A JP11972895A JP11972895A JPH08311303A JP H08311303 A JPH08311303 A JP H08311303A JP 11972895 A JP11972895 A JP 11972895A JP 11972895 A JP11972895 A JP 11972895A JP H08311303 A JPH08311303 A JP H08311303A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 固形フェノール樹脂の実用性を損なうことが
なく、フライアッシュを骨材の主要成分の一つとした建
材の機械的強度を飛躍的に向上させる建材用樹脂組成物
を提供し、更には、この樹脂組成物をバインダーとして
使用することにより機械的強度に優れ、不良率の低下及
びコストダウンに寄与する複合建材の製造方法を提供す
る。 【構成】 固形のフェノール樹脂100重量部に対し、
パラトルエンスルホンアミド、ジシクロヘキシルフタレ
ート及びトリフェニルホスフェートのうち1種又は2種
以上を2〜8重量部配合したフライアッシュを骨材とし
て含む建材用の樹脂組成物であり、また、この樹脂組成
物をバインダーとして用いて、フライアッシュを含む骨
材を結合、硬化させて複合建材を製造する。
なく、フライアッシュを骨材の主要成分の一つとした建
材の機械的強度を飛躍的に向上させる建材用樹脂組成物
を提供し、更には、この樹脂組成物をバインダーとして
使用することにより機械的強度に優れ、不良率の低下及
びコストダウンに寄与する複合建材の製造方法を提供す
る。 【構成】 固形のフェノール樹脂100重量部に対し、
パラトルエンスルホンアミド、ジシクロヘキシルフタレ
ート及びトリフェニルホスフェートのうち1種又は2種
以上を2〜8重量部配合したフライアッシュを骨材とし
て含む建材用の樹脂組成物であり、また、この樹脂組成
物をバインダーとして用いて、フライアッシュを含む骨
材を結合、硬化させて複合建材を製造する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、フライアッシュ等の無
機質骨材を樹脂系バインダーで結合してなる複合建材の
製造方法及びその樹脂系バインダーとして使用する樹脂
組成物に関する。
機質骨材を樹脂系バインダーで結合してなる複合建材の
製造方法及びその樹脂系バインダーとして使用する樹脂
組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】フェノール樹脂系バインダーをフライア
ッシュ等の無機質骨材、繊維等と混合した後、加熱金型
を使用して加圧成形することにより複合建材を製造する
ことは、特公昭59−57号公報、特公昭57−303
83号公報等で知られている。これらの建材では、成形
品の高性能化、不良率の低下、コストダウンの観点から
機械的強度を改良する試みが行われている。このため
に、フェノール樹脂を低分子量化して流れを良くする方
法、シランカップリング剤、アマイド系ワックス等の添
加剤を配合する方法などがある。
ッシュ等の無機質骨材、繊維等と混合した後、加熱金型
を使用して加圧成形することにより複合建材を製造する
ことは、特公昭59−57号公報、特公昭57−303
83号公報等で知られている。これらの建材では、成形
品の高性能化、不良率の低下、コストダウンの観点から
機械的強度を改良する試みが行われている。このため
に、フェノール樹脂を低分子量化して流れを良くする方
法、シランカップリング剤、アマイド系ワックス等の添
加剤を配合する方法などがある。
【0003】しかしながら、フェノール樹脂を低分子量
化して流れを良くする方法は、固形、特に粉末状で使用
する場合、固結等の実用性の問題から低分子量化に限度
がある。一方、シランカップリング剤、アマイド系ワッ
クス等の添加剤を配合する方法は、ある程度の強度向上
効果はあるものの、添加量に正比例せず、あるところか
ら効果が飽和あるいは強度が低下してくる。また、両者
を併用する方法もあるが、飛躍的に強度を向上させるた
めには十分なものとはいえない。
化して流れを良くする方法は、固形、特に粉末状で使用
する場合、固結等の実用性の問題から低分子量化に限度
がある。一方、シランカップリング剤、アマイド系ワッ
クス等の添加剤を配合する方法は、ある程度の強度向上
効果はあるものの、添加量に正比例せず、あるところか
ら効果が飽和あるいは強度が低下してくる。また、両者
を併用する方法もあるが、飛躍的に強度を向上させるた
めには十分なものとはいえない。
【0004】一方、建材用に限らず、フェノール樹脂に
各種の添加剤を配合して強度を向上させようとする試み
が行われてきた。例えば、特開昭63−117058号
公報では固形状フェノール樹脂にフタル酸エステルを2
〜20重量部配合する方法、特開昭53−94589号
公報ではトルエンスルホンアミドを変性剤としてフェノ
ール樹脂を製造する方法、特開昭50−96647号公
報ではノボラック型フェノール樹脂にリン酸エステル類
又はフタル酸エステル類を0.5〜5.0重量%添加す
るシェルモールド用樹脂組成物等がある。
各種の添加剤を配合して強度を向上させようとする試み
が行われてきた。例えば、特開昭63−117058号
公報では固形状フェノール樹脂にフタル酸エステルを2
〜20重量部配合する方法、特開昭53−94589号
公報ではトルエンスルホンアミドを変性剤としてフェノ
ール樹脂を製造する方法、特開昭50−96647号公
報ではノボラック型フェノール樹脂にリン酸エステル類
又はフタル酸エステル類を0.5〜5.0重量%添加す
るシェルモールド用樹脂組成物等がある。
【0005】これらの方法は、主として液状の可塑剤を
配合することによりフェノール樹脂の溶融時の流動性を
向上させることが特徴となっているが、固形、特に粉末
状で使用する場合、固結等の実用性の問題から配合量に
限度がある。また、フライアッシュ等の無機質骨材を主
成分とする建材のバインダーとして使用した場合、有意
なレベルで機械的強度が向上するものではない。
配合することによりフェノール樹脂の溶融時の流動性を
向上させることが特徴となっているが、固形、特に粉末
状で使用する場合、固結等の実用性の問題から配合量に
限度がある。また、フライアッシュ等の無機質骨材を主
成分とする建材のバインダーとして使用した場合、有意
なレベルで機械的強度が向上するものではない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、固形フェノール樹脂の実用性を損なうことがなく、
フライアッシュを骨材の主要成分の一つとした建材の機
械的強度を飛躍的に向上させる建材用樹脂組成物を提供
することにある。更には、この樹脂組成物をバインダー
として使用することにより機械的強度に優れ、不良率の
低下及びコストダウンに寄与する複合建材の製造方法を
提供することにある。
は、固形フェノール樹脂の実用性を損なうことがなく、
フライアッシュを骨材の主要成分の一つとした建材の機
械的強度を飛躍的に向上させる建材用樹脂組成物を提供
することにある。更には、この樹脂組成物をバインダー
として使用することにより機械的強度に優れ、不良率の
低下及びコストダウンに寄与する複合建材の製造方法を
提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は固形
のフェノール樹脂100重量部に対し、パラトルエンス
ルホンアミド、ジシクロヘキシルフタレート及びトリフ
ェニルホスフェートのうち1種又は2種以上を2〜8重
量部配合したことを特徴とするフライアッシュを骨材と
して含む建材用の樹脂組成物であり、また、本発明は、
フライアッシュを含む骨材をフェノール樹脂系バインダ
ーで結合、硬化させて複合建材を製造するにあたり、固
形のフェノール樹脂100重量部に対し、パラトルエン
スルホンアミド、ジシクロヘキシルフタレート及びトリ
フェニルホスフェートのうち1種又は2種以上を2〜8
重量部添加することを特徴とする複合建材の製造方法で
ある。
のフェノール樹脂100重量部に対し、パラトルエンス
ルホンアミド、ジシクロヘキシルフタレート及びトリフ
ェニルホスフェートのうち1種又は2種以上を2〜8重
量部配合したことを特徴とするフライアッシュを骨材と
して含む建材用の樹脂組成物であり、また、本発明は、
フライアッシュを含む骨材をフェノール樹脂系バインダ
ーで結合、硬化させて複合建材を製造するにあたり、固
形のフェノール樹脂100重量部に対し、パラトルエン
スルホンアミド、ジシクロヘキシルフタレート及びトリ
フェニルホスフェートのうち1種又は2種以上を2〜8
重量部添加することを特徴とする複合建材の製造方法で
ある。
【0008】本発明でいう複合建材とは、フライアッシ
ュを必須の骨材成分として含む骨材とフェノール樹脂系
バインダーとからなる無機−有機複合建材である。フラ
イアッシュとしては、微粉炭燃焼の火力発電所等で収塵
される石炭灰が代表的であるが、フライアッシュであれ
ばいずれも使用可能である。
ュを必須の骨材成分として含む骨材とフェノール樹脂系
バインダーとからなる無機−有機複合建材である。フラ
イアッシュとしては、微粉炭燃焼の火力発電所等で収塵
される石炭灰が代表的であるが、フライアッシュであれ
ばいずれも使用可能である。
【0009】その他、繊維状、粒状、粉状、塊状等の骨
材や補強用の繊維類を使用することができる。例えば、
軽石(火山れき)、珪砂、水酸化アルミニウム、炭酸カ
ルシウム、アルミナ、タルク、マイカ等の無機質骨材を
1種又は2種以上を併用することができる。補強用の繊
維類としては、ガラス繊維、ロックウール、カーボン繊
維等の無機質繊維、ポリエステル繊維等の有機質繊維を
用いることができる。骨材は無機骨材を主とすることが
好ましいが、木片等の有機骨材が含まれても差し支えな
い。
材や補強用の繊維類を使用することができる。例えば、
軽石(火山れき)、珪砂、水酸化アルミニウム、炭酸カ
ルシウム、アルミナ、タルク、マイカ等の無機質骨材を
1種又は2種以上を併用することができる。補強用の繊
維類としては、ガラス繊維、ロックウール、カーボン繊
維等の無機質繊維、ポリエステル繊維等の有機質繊維を
用いることができる。骨材は無機骨材を主とすることが
好ましいが、木片等の有機骨材が含まれても差し支えな
い。
【0010】フライアッシュは骨材の一部として含まれ
る必要があり、好ましくは骨材の20重量%以上、より
好ましくは40重量%以上含まれることがよい。このよ
うにすることにより、軽量で、高強度の複合建材を得る
ことができる。
る必要があり、好ましくは骨材の20重量%以上、より
好ましくは40重量%以上含まれることがよい。このよ
うにすることにより、軽量で、高強度の複合建材を得る
ことができる。
【0011】本発明において使用するフェノール樹脂は
常温で固形のものであれば制限はなく、フェノール、ク
レゾール、キシレノール等のフェノール類と、ホルムア
ルデヒドとを触媒の存在下で反応させて得られるもので
あればよく、例えばノボラック型フェノール樹脂、レゾ
ール型フェノール樹脂及びこれらの変性フェノール樹脂
又はこれらの樹脂混合物が挙げられる。これらのフェノ
ール樹脂は、硬化剤の存在下又は非存在下で固形状とし
て使用される。性能、作業性の点からは、ノボラック型
フェノール樹脂が特に好ましい。
常温で固形のものであれば制限はなく、フェノール、ク
レゾール、キシレノール等のフェノール類と、ホルムア
ルデヒドとを触媒の存在下で反応させて得られるもので
あればよく、例えばノボラック型フェノール樹脂、レゾ
ール型フェノール樹脂及びこれらの変性フェノール樹脂
又はこれらの樹脂混合物が挙げられる。これらのフェノ
ール樹脂は、硬化剤の存在下又は非存在下で固形状とし
て使用される。性能、作業性の点からは、ノボラック型
フェノール樹脂が特に好ましい。
【0012】フェノール樹脂に対するパラトルエンスル
ホンアミド、ジシクロヘキシルフタレート及びトリフェ
ニルホスフェートから選ばれる可塑剤の配合割合は、成
形品の強度の観点から決められるが、フェノール樹脂1
00重量部に対して2〜8重量部、好ましくは3〜7重
量部である。
ホンアミド、ジシクロヘキシルフタレート及びトリフェ
ニルホスフェートから選ばれる可塑剤の配合割合は、成
形品の強度の観点から決められるが、フェノール樹脂1
00重量部に対して2〜8重量部、好ましくは3〜7重
量部である。
【0013】可塑剤はパラトルエンスルホンアミド、ジ
シクロヘキシルフタレート及びトリフェニルホスフェー
トのうち1種又は2種以上でもよいが、2種以上の場合
は合計の量である。この可塑剤を配合しなかったり、配
合割合が少なかったりすると複合建材の強度向上効果が
顕著でなく、反対にあまり多いと単なる増量剤としての
効果しか期待できない。また、これ以外の可塑剤では本
発明の効果が充分には生じない。
シクロヘキシルフタレート及びトリフェニルホスフェー
トのうち1種又は2種以上でもよいが、2種以上の場合
は合計の量である。この可塑剤を配合しなかったり、配
合割合が少なかったりすると複合建材の強度向上効果が
顕著でなく、反対にあまり多いと単なる増量剤としての
効果しか期待できない。また、これ以外の可塑剤では本
発明の効果が充分には生じない。
【0014】上記フェノール樹脂と可塑剤との混合方法
は任意であるが、それぞ粉状にして粉末混合する方法、
フェノール樹脂と一緒に粉砕して混合する方法、両者を
溶融混合する方法、フェノール樹脂の反応又は脱水工程
で添加する方法等があるが、これらに限定するものでは
ない。少ない配合割合で強度の向上効果を引き出すに
は、両者を溶融混合する方法がより効果的である。ま
た、予め混合することなく、複合建材を製造する際に、
両者を添加、混合してもよい。
は任意であるが、それぞ粉状にして粉末混合する方法、
フェノール樹脂と一緒に粉砕して混合する方法、両者を
溶融混合する方法、フェノール樹脂の反応又は脱水工程
で添加する方法等があるが、これらに限定するものでは
ない。少ない配合割合で強度の向上効果を引き出すに
は、両者を溶融混合する方法がより効果的である。ま
た、予め混合することなく、複合建材を製造する際に、
両者を添加、混合してもよい。
【0015】フェノール樹脂と可塑剤を混合して得られ
た上記樹脂組成物には、必要により各種添加剤、例えば
硬化促進剤、シランカップリング剤、滑剤等を配合する
ことができる。また、ノボラック樹脂の場合は、テトラ
メチレンヘキサミンを配合することができる。この樹脂
組成物は、フライアッシュ等の無機質骨材を主成分とす
る複合建材のバインダーとして使用されるため固形状、
好ましくは粉末状で混合されて使用される。
た上記樹脂組成物には、必要により各種添加剤、例えば
硬化促進剤、シランカップリング剤、滑剤等を配合する
ことができる。また、ノボラック樹脂の場合は、テトラ
メチレンヘキサミンを配合することができる。この樹脂
組成物は、フライアッシュ等の無機質骨材を主成分とす
る複合建材のバインダーとして使用されるため固形状、
好ましくは粉末状で混合されて使用される。
【0016】次に、複合建材の製造方法について説明す
る。フライアッシュを含む骨材をフェノール樹脂系バイ
ンダーで結合、硬化させて複合建材を製造する方法とし
ては、次のような方法を用いることができる。
る。フライアッシュを含む骨材をフェノール樹脂系バイ
ンダーで結合、硬化させて複合建材を製造する方法とし
ては、次のような方法を用いることができる。
【0017】フライアッシュを含む無機質骨材と上記樹
脂組成物とを乾式混合し、金型に混合物を充填後、加熱
加圧成形する方法、コール板上に上記混合物を均一に散
布し、積層物を形成後、加熱加圧成形する方法等があ
り、必要に応じガラス繊維等の補強用繊維類を分散・積
層させて複合建材を製造する。積層物を形成する場合に
は、フライアッシュを含む骨材、繊維類、樹脂組成物を
種々組み合わせた成形材料を薄層状に積層する方法を用
いることができる。
脂組成物とを乾式混合し、金型に混合物を充填後、加熱
加圧成形する方法、コール板上に上記混合物を均一に散
布し、積層物を形成後、加熱加圧成形する方法等があ
り、必要に応じガラス繊維等の補強用繊維類を分散・積
層させて複合建材を製造する。積層物を形成する場合に
は、フライアッシュを含む骨材、繊維類、樹脂組成物を
種々組み合わせた成形材料を薄層状に積層する方法を用
いることができる。
【0018】フライアッシュを含む骨材に対するフェノ
ール樹脂系バインダーの配合量は、骨材100重量部に
対し、5〜30重量部、好ましくは10〜20重量部で
ある。なお、フェノール樹脂系バインダーの重量は、上
記フェノール樹脂組成物として計算した重量である。こ
の範囲よりも少ない場合は複合建材としての強度が十分
ではなく、多い場合は難燃性が低下し、また、骨材に比
べ高価な樹脂を多量に使用することは経済的ではない。
ール樹脂系バインダーの配合量は、骨材100重量部に
対し、5〜30重量部、好ましくは10〜20重量部で
ある。なお、フェノール樹脂系バインダーの重量は、上
記フェノール樹脂組成物として計算した重量である。こ
の範囲よりも少ない場合は複合建材としての強度が十分
ではなく、多い場合は難燃性が低下し、また、骨材に比
べ高価な樹脂を多量に使用することは経済的ではない。
【0019】上記のような成形材料を成形する方法とし
ては、多段式ホットプレス等を用いて加熱加圧成形する
方法を用いることができる。成形条件としては、温度が
100〜300℃、圧力が1〜100kg/cm2 、時
間は成形品の厚さによって変わってくるが、厚さ1mm
当たり0.5〜5分間が好ましい。このようにして製造
された建材は、床材、壁材、天井材等の内装建材や屋根
材、外壁材等の外装建材として幅広く利用される。
ては、多段式ホットプレス等を用いて加熱加圧成形する
方法を用いることができる。成形条件としては、温度が
100〜300℃、圧力が1〜100kg/cm2 、時
間は成形品の厚さによって変わってくるが、厚さ1mm
当たり0.5〜5分間が好ましい。このようにして製造
された建材は、床材、壁材、天井材等の内装建材や屋根
材、外壁材等の外装建材として幅広く利用される。
【0020】本発明の樹脂組成物とフライアッシュ等の
無機質骨材を混合した成形材料を成形した場合、機械的
強度が向上する。なお、本発明でいう機械的強度が向上
したとは、フェノール樹脂に可塑剤を配合しないときの
強度を標準とし、これより有意なレベルで向上すること
をいう。
無機質骨材を混合した成形材料を成形した場合、機械的
強度が向上する。なお、本発明でいう機械的強度が向上
したとは、フェノール樹脂に可塑剤を配合しないときの
強度を標準とし、これより有意なレベルで向上すること
をいう。
【0021】
【実施例】本発明を実施例、比較例により説明する。な
お、強度の評価については、次の方法によった。
お、強度の評価については、次の方法によった。
【0022】フライアッシュ100重量部と粉末状樹脂
組成物15重量部とを均一に混合してなる混合物を、常
温で金型に充填し、加熱加圧成形(160℃×20分、
20kg/cm2 )して、150×20×15mmの板
状の成形体を1条件につき6本作成し、密度を測定後、
これをスパン100mmで曲げ強度を測定した。
組成物15重量部とを均一に混合してなる混合物を、常
温で金型に充填し、加熱加圧成形(160℃×20分、
20kg/cm2 )して、150×20×15mmの板
状の成形体を1条件につき6本作成し、密度を測定後、
これをスパン100mmで曲げ強度を測定した。
【0023】実施例1 軟化点100℃のノボラック型フェノール樹脂(新日鐵
化学(株)製エスフェノールNKー7000)100重
量部に対し、パラトルエンスルホンアミド3重量部を1
50℃で溶融混合した後、固形化した。固形化した混合
物に硬化剤としてヘキサメチレンテトラミンを15重量
部添加した後、粉砕して得られた樹脂組成物を前記の方
法に従いフライアッシュと混合して、成形し、評価し
た。
化学(株)製エスフェノールNKー7000)100重
量部に対し、パラトルエンスルホンアミド3重量部を1
50℃で溶融混合した後、固形化した。固形化した混合
物に硬化剤としてヘキサメチレンテトラミンを15重量
部添加した後、粉砕して得られた樹脂組成物を前記の方
法に従いフライアッシュと混合して、成形し、評価し
た。
【0024】実施例2〜3 パラトルエンスルホンアミドの配合量を5重量部、7重
量部とした他は実施例1と同様にして、成形し、評価し
た。
量部とした他は実施例1と同様にして、成形し、評価し
た。
【0025】実施例4〜6 パラトルエンスルホンアミドの代わりに、ジシクロヘキ
シルフタレートを使用し、その配合量を3重量部、5重
量部、7重量部とした他は実施例1と同様にして、成形
し、評価した。
シルフタレートを使用し、その配合量を3重量部、5重
量部、7重量部とした他は実施例1と同様にして、成形
し、評価した。
【0026】実施例7〜9 パラトルエンスルホンアミドの代わりに、トリフェニル
ホスフェートを使用し、その配合量を3重量部、5重量
部、7重量部とした他は実施例1と同様にして、成形
し、評価した。
ホスフェートを使用し、その配合量を3重量部、5重量
部、7重量部とした他は実施例1と同様にして、成形
し、評価した。
【0027】比較例1 パラトルエンスルホンアミドを配合しなかった他は実施
例1と同様にして成形し、評価した。
例1と同様にして成形し、評価した。
【0028】比較例2 軟化点100℃のノボラック型フェノール樹脂(新日鐵
化学(株)製エスフェノールNKー7000)100重
量部に対し、シランカップリング剤(日本ユニカー
(株)製Aー1100)0.3重量部、エチレンビスス
テアロアミド(花王(株)製EBSパウダー)3重量部
を150℃で溶融混合した後、固形化した。固形化した
混合物に硬化剤としてヘキサメチレンテトラミンを15
重量部添加した後、粉砕して得られた樹脂組成物を前記
のて方法に従いフライアッシュと混合して、成形し、評
価した。
化学(株)製エスフェノールNKー7000)100重
量部に対し、シランカップリング剤(日本ユニカー
(株)製Aー1100)0.3重量部、エチレンビスス
テアロアミド(花王(株)製EBSパウダー)3重量部
を150℃で溶融混合した後、固形化した。固形化した
混合物に硬化剤としてヘキサメチレンテトラミンを15
重量部添加した後、粉砕して得られた樹脂組成物を前記
のて方法に従いフライアッシュと混合して、成形し、評
価した。
【0029】比較例3〜4 パラトルエンスルホンアミドの配合量を1重量部、10
重量部とした他は実施例1と同様にして、成形し、評価
した。
重量部とした他は実施例1と同様にして、成形し、評価
した。
【0030】比較例5〜6 パラトルエンスルホンアミドの代わりに、ジシクロヘキ
シルフタレートを使用し、その配合量を1重量部、10
重量部とした他は実施例1と同様にして、成形し、評価
した。
シルフタレートを使用し、その配合量を1重量部、10
重量部とした他は実施例1と同様にして、成形し、評価
した。
【0031】比較例7〜8 パラトルエンスルホンアミドの代わりに、トリフェニル
ホスフェートを使用し、その配合量を1重量部、10重
量部とした他は実施例1と同様にして、成形し、評価し
た。
ホスフェートを使用し、その配合量を1重量部、10重
量部とした他は実施例1と同様にして、成形し、評価し
た。
【0032】比較例9〜12 パラトルエンスルホンアミドのかわりに、トリクレジル
ホスフェート、トリエチルホスフェート、ジエチルフタ
レート又はジブチルフタレート使用し、その配合量を5
重量部とした他は 実施例1と同様にして、成形し、評
価した。
ホスフェート、トリエチルホスフェート、ジエチルフタ
レート又はジブチルフタレート使用し、その配合量を5
重量部とした他は 実施例1と同様にして、成形し、評
価した。
【0033】実施例1〜9並びに比較例1〜12の曲げ
強度の評価結果を表1に示す。
強度の評価結果を表1に示す。
【0034】
【表1】
【0035】本発明の樹脂組成物は、従来の技術からな
るフェノール樹脂系バインダーに比べ、成形品の曲げ強
度が有意なレベルで顕著に向上する。
るフェノール樹脂系バインダーに比べ、成形品の曲げ強
度が有意なレベルで顕著に向上する。
【0036】次に、フライアッシュを主成分として含む
無機質骨材、繊維類、フェノール樹脂系バインダーから
なる複合建材の製造方法について、実施例、比較例によ
り説明する。なお、複合建材の製造方法及び強度の評価
は、次の方法によった。
無機質骨材、繊維類、フェノール樹脂系バインダーから
なる複合建材の製造方法について、実施例、比較例によ
り説明する。なお、複合建材の製造方法及び強度の評価
は、次の方法によった。
【0037】平均粒径50ミクロンのフライアッシュ1
2kgと粉末状フェノール樹脂4kgを乾式混合し、混
合物の1/4の4kgをコール板の1m×1mの範囲に
均一な薄層となるように散布し、その上に長さ2.5c
mのチョップドストランド状のガラス繊維0.5kgを
ランダム配向で均一に散布し、更に、その上に前記混合
物4kgを薄層となるように散布して下層を形成する。
次いで、平均粒径50ミクロンのフライアッシュ4k
g、平均粒径2mmの軽石4kgと粉末状フェノール樹
脂1kgを乾式混合し、先の下層の上に均一に散布して
中層を形成する。更に、中層の上に下層と同様の方法で
上層を形成し、3層構造からなる成形材料を得た。
2kgと粉末状フェノール樹脂4kgを乾式混合し、混
合物の1/4の4kgをコール板の1m×1mの範囲に
均一な薄層となるように散布し、その上に長さ2.5c
mのチョップドストランド状のガラス繊維0.5kgを
ランダム配向で均一に散布し、更に、その上に前記混合
物4kgを薄層となるように散布して下層を形成する。
次いで、平均粒径50ミクロンのフライアッシュ4k
g、平均粒径2mmの軽石4kgと粉末状フェノール樹
脂1kgを乾式混合し、先の下層の上に均一に散布して
中層を形成する。更に、中層の上に下層と同様の方法で
上層を形成し、3層構造からなる成形材料を得た。
【0038】上記で得られた成形材料を、ホットプレス
にセットし、温度160℃、圧力20kg/cm2 、時
間25分の成形条件で板厚が2.5cmとなるように成
形して複合建材を製造した。得られた複合建材から30
0×25×25mmの試験片を6本切り出し、密度を測
定後、これをスパン250mmで曲げ強度を測定した。
にセットし、温度160℃、圧力20kg/cm2 、時
間25分の成形条件で板厚が2.5cmとなるように成
形して複合建材を製造した。得られた複合建材から30
0×25×25mmの試験片を6本切り出し、密度を測
定後、これをスパン250mmで曲げ強度を測定した。
【0039】実施例10 軟化点100℃のノボラック型フェノール樹脂(新日鐵
化学(株)製エスフェノールNKー7000)100重
量部に対して、パラトルエンスルホンアミド5重量部を
150℃で溶融混合した後、固形化した。固形化した混
合物に硬化剤としてヘキサメチレンテトラミンを15重
量部添加した後、粉砕して得られたフェノール樹脂系バ
インダーを用いて前記の方法に従い複合建材を製造し
て、評価した。
化学(株)製エスフェノールNKー7000)100重
量部に対して、パラトルエンスルホンアミド5重量部を
150℃で溶融混合した後、固形化した。固形化した混
合物に硬化剤としてヘキサメチレンテトラミンを15重
量部添加した後、粉砕して得られたフェノール樹脂系バ
インダーを用いて前記の方法に従い複合建材を製造し
て、評価した。
【0040】実施例11〜12 パラトルエンスルホンアミドの代わり、ジシクロヘキシ
ルフタレート、トリフェニルホスフェートを使用した他
は実施例10と同様に複合建材を製造して、評価した。
ルフタレート、トリフェニルホスフェートを使用した他
は実施例10と同様に複合建材を製造して、評価した。
【0041】比較例13 パラトルエンスルホンアミドを配合しなかった他は実施
例10と同様に複合建材を製造して、評価した。
例10と同様に複合建材を製造して、評価した。
【0042】比較例14 軟化点100℃のノボラック型フェノール樹脂(新日鐵
化学(株)製エスフェノールNKー7000)100重
量部に対し、シランカップリング剤(日本ユニカー
(株)製Aー1100)0.3重量部、エチレンビスス
テアロアミド(花王(株)製EBSパウダー)3重量部
を150℃で溶融混合した後、固形化した。固形化した
混合物に硬化剤としてヘキサメチレンテトラミンを15
重量部添加した後、粉砕して得られたフェノール樹脂系
バインダーを用いて前記の方法の従い複合建材を製造し
て、評価した。
化学(株)製エスフェノールNKー7000)100重
量部に対し、シランカップリング剤(日本ユニカー
(株)製Aー1100)0.3重量部、エチレンビスス
テアロアミド(花王(株)製EBSパウダー)3重量部
を150℃で溶融混合した後、固形化した。固形化した
混合物に硬化剤としてヘキサメチレンテトラミンを15
重量部添加した後、粉砕して得られたフェノール樹脂系
バインダーを用いて前記の方法の従い複合建材を製造し
て、評価した。
【0043】比較例15〜18 パラトルエンスルホンアミドに変えて、トリクレジルホ
スフェート、トリエチルホスフェート、ジエチルフタレ
ート又はジブチルフタレートを使用し、その配合量を5
重量部とした他は実施例10と同様に複合建材を製造し
て、評価した。
スフェート、トリエチルホスフェート、ジエチルフタレ
ート又はジブチルフタレートを使用し、その配合量を5
重量部とした他は実施例10と同様に複合建材を製造し
て、評価した。
【0044】実施例10〜12並びに比較例13〜18
の曲げ強度の評価結果を表2に示す。
の曲げ強度の評価結果を表2に示す。
【0045】
【表2】
【0046】
【発明の効果】本発明の複合建材の製造方法により、従
来の技術からなる複合建材の製造方法に比べ、曲げ強度
が有意なレベルで顕著に向上した複合建材を製造するこ
とができる。また、本発明の樹脂組成物はフライアッシ
ュを骨材として含む複合建材を製造する際のバインダー
として有用であり、これを使用することにより複合建材
の曲げ強度が有意なレベルで顕著に向上する。
来の技術からなる複合建材の製造方法に比べ、曲げ強度
が有意なレベルで顕著に向上した複合建材を製造するこ
とができる。また、本発明の樹脂組成物はフライアッシ
ュを骨材として含む複合建材を製造する際のバインダー
として有用であり、これを使用することにより複合建材
の曲げ強度が有意なレベルで顕著に向上する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08K 5/42 C08K 5/42 5/521 5/521
Claims (2)
- 【請求項1】 固形のフェノール樹脂100重量部に対
し、パラトルエンスルホンアミド、ジシクロヘキシルフ
タレート及びトリフェニルホスフェートから選ばれる可
塑剤の1種又は2種以上を2〜8重量部配合したことを
特徴とするフライアッシュを必須の骨材として含有する
複合建材用の樹脂組成物。 - 【請求項2】 フライアッシュを含む骨材をフェノール
樹脂系バインダーで結合、硬化させて複合建材を製造す
るにあたり、固形のフェノール樹脂100重量部に対
し、パラトルエンスルホンアミド、ジシクロヘキシルフ
タレート及びトリフェニルホスフェートから選ばれる可
塑剤の1種又は2種以上を2〜8重量部添加することを
特徴とする複合建材の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11972895A JPH08311303A (ja) | 1995-05-18 | 1995-05-18 | 複合建材の製造方法及び樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11972895A JPH08311303A (ja) | 1995-05-18 | 1995-05-18 | 複合建材の製造方法及び樹脂組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08311303A true JPH08311303A (ja) | 1996-11-26 |
Family
ID=14768661
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11972895A Withdrawn JPH08311303A (ja) | 1995-05-18 | 1995-05-18 | 複合建材の製造方法及び樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08311303A (ja) |
-
1995
- 1995-05-18 JP JP11972895A patent/JPH08311303A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20020806 |