JPH08311042A - 複素環化合物、その製造法および剤 - Google Patents

複素環化合物、その製造法および剤

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JPH08311042A
JPH08311042A JP5874796A JP5874796A JPH08311042A JP H08311042 A JPH08311042 A JP H08311042A JP 5874796 A JP5874796 A JP 5874796A JP 5874796 A JP5874796 A JP 5874796A JP H08311042 A JPH08311042 A JP H08311042A
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alkyl
hydrocarbon residue
alkoxy
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JP5874796A
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English (en)
Inventor
Tetsuya Aono
哲也 青野
省吾 ▲まる▼井
Shiyougo Marui
Fumio Ito
文雄 伊藤
Masuo Yamaoka
万寿夫 山岡
Masafumi Nakao
雅文 中尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Takeda Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Takeda Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】優れた抗腫瘍活性を有する新規な複素環化合
物、その製造法および剤を提供する。 【構成】一般式 【化1】 〔式中、R1は(i)ハロゲン又は(ii)それぞれヘテロ原子
を介して結合していてもよいHあるいは脂肪族炭化水素
残基;R2は炭化水素残基;R3は(i)ハロゲン又は(ii)
それぞれヘテロ原子を介して結合していてもよいHある
いは炭化水素残基;R4はH又は炭化水素残基;Arは
芳香族基;及びXは2価の基を示す。〕で表される化合
物またはその塩。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、抗腫瘍作用を有す
る新規なピリミジン誘導体またはその塩、その製造法お
よび医薬用途に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より難治性固形癌として知られてい
るすい臓癌は、発見の時点で既に転移や癌性腹膜炎を起
こしている場合もあるために手術が不可能であることが
多く、また手術が可能であっても予後はよくない。この
ような進行癌患者や術後患者に対しては、5−フルオロ
ウラシル(5−FU)の単独投与もしくは5−FUおよ
びマイトマイシンなどの化学療法剤を用いる多剤併用療
法が行われている。また、難治性固形腫瘍として知られ
ているホルモン非依存性癌(特に前立腺癌、乳癌な
ど)、その再発癌もしくは転移癌に対しては、アドリア
マイシン、シスプラチン、マイトマイシン、5−FUな
どの化学療法剤の単独投与あるいはこれらの多剤併用療
法が行われている。さらに、肺癌の治療には、多くの場
合シスプラチン、カルボプラチン、エトポシド、マイト
マイシン、サイクロホスファミドなどの多剤併用療法が
行われている。一方、特開昭47−2926、特開昭6
0−25974、特開昭63−27462、特開昭63
−112566、特開平1−190670、特開平1−
261371、特開昭60−25974、特開平3−4
4377および特開平5−194534にはピリミジン
骨格を有する化合物が記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の化合物は抗腫瘍
活性が十分とはいえないので、これらとは化学構造が相
違し、例えばすい臓癌、前立腺癌、乳癌、肺癌などの難
治性固形腫瘍の治療およびこれらの癌の他臓器への遠隔
転移の予防などに優れた効果を有する医薬品の開発が望
まれている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、かかる現
状に鑑み、種々鋭意検討した結果、ピリミジン環の4位
に芳香環を有する基が炭素原子を介して結合している新
規な一般式
【化4】 〔式中、R1は(i)ハロゲン原子または(ii)それぞれヘテ
ロ原子を介して結合していてもよい水素原子あるいは置
換基を有していてもよい炭化水素残基;R2は置換基を
有していてもよい炭化水素残基;R3は(i)ハロゲン原子
または(ii)それぞれヘテロ原子を介して結合していても
よい水素原子または置換基を有していてもよい炭化水素
残基;R4は水素原子または置換基を有していてもよい
炭化水素残基;Arは置換基を有していてもよい芳香族
基;Xは2価の基を示す。〕で表される化合物またはそ
の塩を初めて合成すると共に、これらの化合物が、例え
ばすい臓癌細胞、前立腺癌細胞、乳癌細胞、肺癌細胞な
どの固形腫瘍細胞に対して優れた増殖抑制作用を示し、
安全性などの薬剤としての性質が優れているので難治性
固形腫瘍の予防、治療に有用であること、さらにヘリコ
バクター・ピロリ菌に対する除菌効果を有し、これに基
づく疾患の予防、治療に有用であることを見出し、これ
らに基づいて本発明を完成した。
【0005】すなわち、本発明は、(1)化合物〔I〕
またはその塩、(2)R1が−NH−、−O−または−
S−を介して結合していてもよい脂肪族炭化水素残基で
ある前記(1)記載の化合物、(3)R2がC1-6アルキル
基である前記(1)記載の化合物、(4)R3が(i)水素原
子、(ii)ハロゲン原子または(iii)−NH−、−O−ま
たは−S−を介して結合していてもよい脂肪族炭化水素
残基である前記(1)記載の化合物、(5)R4が水素原子
である前記(1)記載の化合物、(6)Xが−O−または
−S−である前記(1)記載の化合物、(7)Arが置換
基を有していてもよいフェニル基である前記(1)記載の
化合物、(8)フェニル基が有していてもよい置換基が
6-14アリールオキシ基、C7-16アラルキルオキシ基、
6-14アリールチオ基、C7-16アラルキルチオ基、C
6-14アリールスルフィニル基、C6-14アリールスルホニ
ル基、モノ−またはジ−C7-16アラルキルアミノ基、環
状アミノ基、モノ−またはジ−C6-14アリールカルバモ
イル基、C7-16アラルキル基、C6-14アリール基、C
6-14アリールイミノ基、芳香族複素環基またはC6-14
リールカルボニル基(これらの置換基はさらに1ないし
3個のハロゲン原子、C1-6アルキル基、ハロ−C1-6
ルキル基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、シアノ
基、ニトロ基、C1-6アルコキシ基、ハロ−C1-6アルコ
キシ基、C1-6アルコキシ−カルボニル基、アミノ基、
モノ−またはジ−C1-6アルキルアミノ基または環状ア
ミノ基を有していてもよい)である前記(7)記載の化合
物、(9)R1がC1-6アルキルチオ基;R2がC1-6アル
キル基;R3が水素原子またはC1-6アルキル基;R4
水素原子;Xが−O−または−S−;Arがハロゲン、
1-6アルキル、ハロ−C1-6アルキル、C1-6アルコキ
シおよびハロ−C1-6アルコキシから選ばれた1ないし
3個の置換基を有していてもよいC6-14アリールカルボ
ニル基で置換されたフェニル基である前記(1)記載の化
合物、(10)一般式
【化5】 〔式中の記号は前記と同意義を示す。〕で表される化合
物またはその塩と一般式
【化6】 〔式中、R5は低級アルキル基、その他の記号は前記と
同意義を示す。〕で表されるβ−ケトエステルまたはそ
の塩とを縮合させることによって得られる前記(1)記載
の化合物の製造法、(11)前記(1)記載の化合物を含
有することを特徴とする組成物、(12)癌治療用であ
る前記(11)記載の組成物、および(13)ヘリコバクタ
ー・ピロリ除菌用である前記(11)記載の組成物などに関
する。
【0006】化合物〔I〕において、R1は(i)ハロゲン
原子または(ii)それぞれヘテロ原子を介して結合してい
てもよい水素原子あるいは脂肪族炭化水素残基を示す。
該「ヘテロ原子を介して結合していてもよい水素原子」
とは、例えば窒素、酸素および硫黄などから選ばれるヘ
テロ原子を介して結合していてもよい水素原子を示し、
具体的には、例えば水素原子、ヒドロキシル基、アミノ
基、メルカプト基などが挙げられる。該「ヘテロ原子を
介して結合していてもよい脂肪族炭化水素残基」とは、
例えば−NR−〔Rは水素原子、C1-6アルキル基(例
えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピルなど)
またはC2-6アルケニル基(例えば、ビニル、アリルな
ど)を示す。Rは水素原子が好ましい。〕、−O−、−
S−などを介して結合していてもよい脂肪族炭化水素残
基などを示す。R1は−NH−、−O−または−S−を
介して結合していてもよい脂肪族炭化水素残基が好まし
い。特にC1-6アルキルチオ基(例えば、メチルチオな
ど)などが好ましい。化合物〔I〕において、R2は置換
基を有していてもよい炭化水素残基を示す。R2はC1-6
アルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソ
プロピルなど)などが好ましい。
【0007】化合物〔I〕において、R3は(i)ハロゲン
原子または(ii)それぞれヘテロ原子を介して結合してい
てもよい水素原子あるいは置換基を有していてもよい炭
化水素残基を示す。該「ヘテロ原子を介して結合してい
てもよい水素原子」とは、例えば窒素、酸素および硫黄
などから選ばれるヘテロ原子を介して結合していてもよ
い水素原子を示し、具体的には、例えば水素原子、ヒド
ロキシル基、アミノ基、メルカプト基などが挙げられ
る。該「ヘテロ原子を介して結合していてもよい置換基
を有していてもよい炭化水素残基」とは、例えば−NR
−〔Rは水素原子、C1-6アルキル基(例えば、メチ
ル、エチル、プロピル、イソプロピルなど)またはC
2-6アルケニル基(例えば、ビニル、アリルなど)を示
す。Rは水素原子またはC1-6アルキル基が好まし
い。〕、−O−、−S−などを介して結合していてもよ
い置換基を有していてもよい炭化水素残基などを示す。
3は(i)水素原子、(ii)ハロゲン原子または(iii)−N
H−、−O−または−S−を介して結合していてもよい
脂肪族炭化水素残基が好ましく、特に水素原子またはC
1-6アルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、
イソプロピルなど)などが汎用される。化合物〔I〕に
おいて、R4は水素原子または置換基を有していてもよ
い炭化水素残基を示す。R4は水素原子が好ましい。化
合物〔I〕において、Arは置換基を有していてもよい
芳香族基を示す。
【0008】化合物〔I〕において、Xは2価の基を示
す。該「2価の基」とは、例えばC1-6アルキレン基
(例えば、−CH2−、−CH2CH2−など)、−NR0
−、−O−、−S(O)n−、−CH2−NR0−、−CH2
−O−、−CH2−S(O)n−〔R0は水素原子、C1-6
ルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプ
ロピルなど)またはC2-6アルケニル基(例えば、ビニ
ル、アリルなど)、nは0、1または2を示す。〕など
が用いられる。該「2価の基」は、例えば、C1−6
ルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプ
ロピルなど)、C1−6アルコキシ基(例えば、メトキ
シ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシなど)、C
1-6アルキルチオ基(例えば、メチルチオ、エチルチ
オ、など)、C1-6アシル基(例えば、ホルミル、アセ
チルなど)、アミノ基、ハロゲン原子(例えば、フッ
素、塩素、臭素、ヨウ素など)、ヒドロキシル基、メル
カプト基、オキソ基などから選ばれる1ないし3個の置
換基を有していてもよい。Xは−O−または−S−が好
ましい。用語「ハロゲン原子」とは、フッ素、塩素、臭
素、ヨウ素などを示す。用語「脂肪族炭化水素残基」と
は、例えば炭素数1ないし10の直鎖状または分枝状炭
化水素残基などを示し、C1-6アルキル基(例えば、メ
チル、エチル、プロピル、イソプロピルなど)、C2-6
アルケニル基(例えば、ビニル、アリル、イソプロペニ
ル、ブテニル、イソブテニルなど)などが好ましい。特
にC1-6アルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピ
ル、イソプロピルなど)などが好ましい。
【0009】用語「置換基を有していてもよい炭化水素
残基」の「炭化水素残基」とは、例えば (1)鎖状炭化水素基: a)C1-10アルキル基(例えば、メチル、エチル、プロ
ピル、イソプロピル、1−エチルプロピル、ブチル、イ
ソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、1,1−ジメチ
ルブチル、2,2−ジメチルブチル、ペンチル、イソペ
ンチル、ネオペンチル、ヘキシル、イソヘキシル、ヘプ
チル、オクチルなど)、 b)C2-10アルケニル基(例えば、ビニル、アリル、イ
ソプロペニル、ブテニル、イソブテニル、sec−ブテニ
ル、2−ペンテニル、3−ペンテニル、4−ペンテニ
ル、2−ヘキセニル、3−ヘキセニル、5−ヘキセニル
など)、 c)C2-10アルキニル基(例えば、プロパルギル、エチ
ニル、ブチニル、1−ヘキシニル、2−ヘキシニル、3
−ヘキシニル、4−ヘキシニルなど)、 (2)環状炭化水素: a)C3-10シクロアルキル基(例えば、シクロプロピ
ル、シクロブチル、シクロペンチル、2−シクロペンテ
ン−1−イル、シクロヘキシル、2−シクロヘキセン−
1−イル、シクロヘプチル、アダマンチルなど)、 b)C6-14アリール基(例えば、フェニル、トリル、キ
シリル、1−ナフチル、2−ナフチルなど)などが用い
られる。これらの中では、(1)−a),b)などが好
ましい。該「炭化水素残基」は、C1-6アルキル基(例
えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピルなど)
などが汎用される。
【0010】該「炭化水素残基」が有していてもよい置
換基としては、例えばハロゲン原子(例えば、フッ素、
塩素、臭素、ヨウ素など);アルキル基;ハロゲノ−ア
ルキル基;アミノ−アルキル基;モノ−またはジ−アル
キルアミノ−アルキル基;環状アミノ−アルキル基;ア
ルコキシ基;ハロゲノ−アルコキシ基;アミノ−アルコ
キシ基;モノ−またはジ−アルキルアミノ−アルコキシ
基;環状アミノ−アルコキシ基;アルキルチオ基;ハロ
ゲノ−アルキルチオ基;アミノ−アルキルチオ基;モノ
−またはジ−アルキルアミノ−アルキルチオ基;環状ア
ミノ−アルキルチオ基;オキソ基;ニトロ基;シアノ
基;スルホ基;ヒドロキシル基;アミノ基;モノ−また
はジ−C1-6アルキルアミノ基(例えば、メチルアミ
ノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、ジメチルアミノ、
ジエチルアミノなど);C7-16アラルキルアミノ基(例
えば、ベンジルアミノなど);C1-6アルキル基を有し
ていてもよい環状アミノ基(例えば、ピロリジノ、ピペ
リジノ、モルホリノ、N−メチルピペラジノ、N−フェ
ニルピペラジノなど);メルカプト基;カルバモイル
基、モノ−またはジ−C1-6アルキル−カルバモイル基
(例えば、メチルカルバモイル、エチルカルバモイル、
ジメチルカルバモイル、ジエチルカルバモイルなど);
6-14アリール−カルバモイル基(例えば、フェニルカ
ルバモイルなど);C1-6アルコキシ−カルボニル基
(例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、
プロポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、ブ
トキシカルボニルなど);C1-6アルキルスルホニルア
ミノ基(例えば、メチルスルホニルアミノ、エチルスル
ホニルアミノ、プロピルスルホニルアミノ、ブチルスル
ホニルなど);C7-16アラルキル基(例えば、ベンジル
など);C6-14アリール基(例えば、フェニル、トリ
ル、キシリル、1−ナフチル、2−ナフチル、ビフェニ
ル、2−インデニル、2−アンスリルなど);複素環
基;ホルミル基、カルボキシル基;C1-6アルキル−カ
ルボニル基(例えば、アセチル、プロピオニル、ブチリ
ル、バレリルなど);C2-6アルケニル−カルボニル基
(例えば、アクリロイルなど);C2-6アルキニル−カ
ルボニル基(例えば、プロピオロイルなど);C6-14
リール−カルボニル基(例えば、ベンゾイルなど);C
1-6アルキルスルホニル基(例えば、メチルスルホニ
ル、エチルスルホニル、プロピルスルホニルなど);C
6-14アリールスルホニル基(例えば、ベンゼンスルホニ
ルなど);C1-7アシルアミノ基(例えば、ホルミルア
ミノ、アセチルアミノ、プロピオニルアミノ、ブチリル
アミノ、ベンゾイルなど);C1-3アシルオキシ基(例
えば、ホルミルオキシ、アセトキシ、プロピオニルオキ
シなど);およびC6-14アリールオキシ基(例えば、フ
ェノキシなど)などが用いられる。これらの置換基は、
前記「炭化水素残基」上の置換可能な位置に置換され、
その置換基の数は1ないし5個、好ましくは1ないし3
個である。ただし、その置換基の数が2個以上の場合は
同一または異なっていてもよい。これら「炭化水素残
基」上の置換基の具体例を次に記載する。
【0011】該「アルキル基」とは、例えばメチル、エ
チル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、
sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチ
ル、ネオペンチル、ヘキシルなどのC1-6アルキル基を
示す。該「ハロ−アルキル基」とは、例えば1ないし5
個のハロゲン原子を有するC1-6アルキル基(例えば、
クロロメチル、ジフルオロメチル、トリクロロメチル、
トリフルオロメチル、2−ブロモエチル、2,2,2−ト
リフルオロエチル、ペンタフルオロエチル、3,3,3−
トリフルオロプロピル、4,4,4−トリフルオロブチ
ル、5,5,5−トリフルオロペンチル、6,6,6−トリ
フルオロヘキシルなど)などを示す。該「アミノ−アル
キル基」とは、例えばアミノメチル、アミノエチルなど
のアミノ−C1-6アルキル基を示す。該「モノ−または
ジ−アルキルアミノ−アルキル基」とは、例えばメチル
アミノメチル、ジメチルアミノメチル、ジメチルアミノ
エチル、ジエチルアミノメチル、ジエチルアミノエチル
などのモノ−またはジ−C1-6アルキルアミノ−C1-6
ルキル基を示す。該「環状アミノ−アルキル基」とは、
例えばピロリジノメチル、ピペリジノメチル、モルホリ
ノメチルなどの環状アミノ−C1-6アルキル基を示す。
【0012】該「アルコキシ基」とは、例えばメトキ
シ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキ
シ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、ペンチルオキシ、
ヘキシルオキシなどのC1-6アルコキシ基を示す。該
「ハロ−アルコキシ基」とは、例えば1ないし5個のハ
ロゲン原子を有するC1-6アルコキシ基(例えばジフル
オロメトキシ、トリフルオロメトキシ、2,2,2−トリ
フルオロエトキシ、4,4,4−トリフルオロブトキシな
ど)などを示す。該「アミノ−アルコキシ基」とは、例
えばアミノエトキシ、アミノプロポキシなどのアミノ−
1-6アルコキシ基を示す。該「モノ−またはジ−アル
キルアミノ−アルコキシ基」とは、例えばメチルアミノ
エトキシ、ジメチルアミノエトキシ、ジメチルアミノプ
ロポキシ、ジエチルアミノエトキシ、ジエチルアミノプ
ロポキシなどのモノ−またはジ−C1-6アルキルアミノ
−C1-6アルコキシ基を示す。該「環状アミノ−アルコ
キシ基」とは、例えばピロリジノエトキシ、ピペリジノ
エトキシ、モルホリノエトキシなどの環状アミノ−C
1-6アルコキシ基を示す。該「アルキルチオ基」とは、
例えばメチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、イソプ
ロピルチオ、ブチルチオ、ペンチルチオ、ヘキシルチオ
などのC1-6アルキルチオ基を示す。
【0013】該「ハロ−アルキルチオ基」とは、例えば
1ないし5個のハロゲン原子を有するC1-6アルキルチ
オ基(例えばジフルオロメチルチオ、トリフルオロメチ
ルチオ、4,4,4−トリフルオロブチルチオなど)など
を示す。該「アミノ−アルキルチオ基」とは、例えばア
ミノメチルチオ、アミノエチルチオなどのアミノ−C
1-6アルキルチオ基を示す。該「モノ−またはジ−アル
キルアミノ−アルキルチオ基」とは、例えばメチルアミ
ノメチルチオ、ジメチルアミノメチルチオ、ジメチルア
ミノエチルチオ、ジエチルアミノメチルチオ、ジエチル
アミノエチルチオなどのモノ−またはジ−C1-6アルキ
ルアミノ−C1-6アルキルチオ基を示す。該「環状アミ
ノ−アルキルチオ基」とは、例えばピロリジノメチルチ
オ、ピペリジノメチルチオ、モルホリノメチルチオなど
の環状アミノ−C1-6アルキルチオ基を示す。該「複素
環基」とは、例えば炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子
および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし3個
含む5ないし10員の芳香または非芳香族複素環基など
を示し、具体的には、2−チエニル、3−チエニル、2
−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジル、2−フリ
ル、3−フリル、2−キノリル、4−キノリル、8−キ
ノリル、3−イソキノリル、4−イソキノリル、ピラジ
ニル、2−ピリミジニル、3−ピロリル、1−イミダゾ
リル、2−イミダゾリル、1−ピラゾリル、2−チアゾ
リル、4−チアゾリル、5−チアゾリル、3−イソチア
ゾリル、4−イソチアゾリル、3−イソキオサゾリル、
3−ピリダジニル、1−ピロリジニル、2−ピロリジニ
ル、3−ピロリジニル、2−ピリドン−1−イル、3−
ピリドン−1−イル、1−イミダゾリジニル、2−イミ
ダゾリジニル、3−イミダゾリジニル、1−ピペリジ
ル、2−ピペリジル、3−ピペリジル、4−ピペリジ
ル、2−モルホリニル、3−モルホリニル、4−モルホ
リニル、1−ピペラジニル、2−ピペラジニル、1−イ
ソインドリル、2−イソインドリル、1−インドリル、
1−フタールイミドなどが用いられる。
【0014】用語「置換基を有していてもよい芳香族
基」の「芳香族基」とは、例えば芳香族炭化水素残基、
芳香族複素環基などを示す。該「芳香族炭化水素基」と
しては、例えば単環式あるいは縮合多環式芳香族炭化水
素を表し、具体的にはフェニル、1−ナフチル、2−ナ
フチル、インデニル、アンスリルなどのC6-14アリール
基などが用いられ、特にフェニル基などが好ましい。該
「芳香族複素環基」としては、例えば炭素原子以外に窒
素原子、酸素原子および硫黄原子から選ばれる1種また
は2種、好ましくは1個ないし4個のヘテロ原子を含む
5または6員の単環式芳香族複素環基を示し、この基は
さらに他の芳香環(例えば、ベンゼンなど)と縮合して
2または3環性縮合環基を形成しているものも用いられ
る。具体的には、2−または3−チエニル、2−または
3−フリル、2−または3−ピロリル、2−、4−また
は5−イミダゾリル、4−または5−ピラゾリル、2
−、4−または5−チアゾリル、3−、4−または5−
イソチアゾリル、2−、4−または5−オキサゾリル、
3−、4−または5−イソオキサゾリル、2−、3−ま
たは4−ピリジル、2−、4−または5−ピリミジニ
ル、3−または4−ピリダジニル、ピラジニル、1,2,
3−または1,2,4−トリアゾリル、1Hまたは2H−
テトラゾリルなどの5または6員の単環式芳香族複素環
基やベンゾフリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾ
リル、ベンゾイミダゾリル、1−インドリル、2−また
は3−キノリル、1−または3−イソキノリル、イミダ
ゾピリジニル、チアゾロピリジニルなどの2または3環
性縮合環基などが挙げられる。
【0015】該「置換基を有していてもよい芳香族基」
が有していてもよい置換基としては、例えばハロゲン原
子;アルキル基;アルケニル基;アルキニル基;シクロ
アルキル基;シクロアルキル−アルキル基;アルコキシ
基;アルケニルオキシ基;アルキニルオキシ基;アリー
ルオキシ基;アラルキルオキシ基;アルキルチオ基;ア
ルケニルチオ基;アルキニルチオ基;アリールチオ基;
アラルキルチオ基;アルキルスルフィニル基;アルケニ
ルスルフィニル基;アルキニルスルフィニル基;アリー
ルスルフィニル基;アルキルスルホニル基;アルケニル
スルホニル基;アルキニルスルホニル基;アリールスル
ホニル基;ニトロ基;シアノ基;スルホ基;ヒドロキシ
ル基;アミノ基;モノ−またはジ−アルキルアミノ基;
モノ−またはジ−アラルキルアミノ基;環状アミノ基;
カルボキシル基;メルカプト基;カルバモイル基;モノ
−またはジ−アルキル−カルバモイル基;モノ−または
ジ−アリールカルバモイル基;アルコキシ−カルボニル
基;アルキルスルホニルアミノ基;アラルキル基;アリ
ール基;スチリル基;アリールイミノ基;芳香族複素環
基;ホルミル基;アルキル−カルボニル基;アルケニル
−カルボニル基;アルキニル−カルボニル基;アリール
−カルボニル基;アシルアミノ基;アシルオキシ基など
が挙げられる。好ましくは、例えばアリールオキシ基;
アラルキルオキシ基;アリールチオ基;アラルキルチオ
基;アリールスルフィニル基;アリールスルホニル基;
モノ−またはジ−アラルキルアミノ基;環状アミノ基;
モノ−またはジ−アリールカルバモイル基;アラルキル
基;アリール基;アリールイミノ基;芳香族複素環基;
アリール−カルボニル基などが挙げられ、特にアラルキ
ルオキシ基、アリールカルボニル基などが汎用される。
これらの置換基は、芳香環上の置換可能な位置に置換さ
れ、その置換基の数は1ないし5個、好ましくは1ない
し3個である。ただし、その置換基の数が2個以上の場
合は同一または異なっていてもよい。これら「芳香環」
上の置換基の具体例を次に示す。
【0016】該「ハロゲン原子」とは、例えばフッ素、
塩素、臭素、ヨウ素などを示す。該「アルキル基」と
は、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピ
ル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチ
ル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシ
ル、イソヘキシル、1,1−ジメチルブチル、2,2−ジ
メチルブチルなどのC1-10アルキル基などを示す。該
「アルケニル基」とは、例えば、ビニル、アリル、2−
ブテニル、イソプロペニル、2−ペンテニル、3−ペン
テニル、4−ペンテニル、2−ヘキセニル、3−ヘキセ
ニル、4−ヘキセニル、5−ヘキセニルなどのC2-10
ルケニルなどを示す。該「アルキニル基」とは、例え
ば、エチニル、1−プロピニル、プロパルギル、1−ヘ
キシニル、2−ヘキシニル、3−ヘキシニル、4−ヘキ
シニルなどのC2-10アルキニル基などを示す。該「シク
ロアルキル基」とは、例えばシクロプロピル、シクロブ
チル、シクロペンチル、シクロヘキシルなどのC3-10
クロアルキル基などを示す。該「シクロアルキル−アル
キル基」とは、例えばシクロプロピルメチルなどのC
3-6シクロアルキル−C1-6アルキル基などを示す。該
「アルコキシ基」とは、例えば、メトキシ、エトキシ、
プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキ
シ、sec−ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ
などのC1-10アルコキシ基などを示す。
【0017】該「アルケニルオキシ基」とは、例えばア
リルオキシ、イソプロペニルオキシなどのC2-10アルケ
ニルオキシ基などを示す。該「アルキニルオキシ基」と
は、例えばプロパルギルオキシなどのC2-10アルキニル
オキシ基などを示す。該「アリールオキシ基」とは、例
えばフェノキシなどのC6-14アリールオキシ基などを示
す。該「アラルキルオキシ基」とは、例えばベンジルオ
キシなどのC7-16アラルキルオキシ基などを示す。該
「アルキルチオ基」とは、例えばメチルチオ、エチルチ
オ、プロピルチオ、イソプロピルチオ、ブチルチオ、ペ
ンチルチオ、ヘキシルチオなどのC1-10アルキルチオ基
などを示す。該「アルケニルチオ基」とは、例えばアリ
ルチオ、イソプロペニルチオなどのC2-10アルケニルチ
オ基などを示す。該「アルキニルチオ基」とは、例えば
プロパルギルチオなどのC2-10アルキニルチオ基などを
示す。該「アリールチオ基」とは、例えばフェニルチオ
などのC6-14アリールチオ基などを示す。該「アラルキ
ルチオ基」とは、例えばベンジルチオなどのC7-16アラ
ルキルチオ基などを示す。
【0018】該「アルキルスルフィニル基」とは、例え
ばメチルスルフィニル、エチルスルフィニルなどのC
1-10アルキルスルフィニル基などを示す。該「アルケニ
ルスルフィニル基」とは、例えばアリルスルフィニル、
イソプロペニルスルフィニルなどのC2-10アルケニルス
ルフィニル基などを示す。該「アルキニルスルフィニル
基」とは、例えばプロパルギルスルフィニルなどのC
2-10アルキニルスルフィニル基などを示す。該「アリー
ルスルフィニル基」とは、例えばベンゼンスルフィニル
などのC6-14アリールスルフィニル基などを示す。該
「アルキルスルホニル基」とは、例えばメチルスルホニ
ル、エチルスルホニル、プロピルスルホニルなどのC
1-10アルキルスルホニル基などを示す。該「アルケニル
スルホニル基」とは、例えばアリルスルホニル、イソプ
ロペニルスルホニルなどのC2-10アルケニルスルホニル
基などを示す。該「アルキニルスルホニル基」とは、例
えばプロパルギルスルホニルなどのC2-10アルキニルス
ルオニル基などを示す。該「アリールスルホニル基」と
は、例えばベンゼンスルホニルなどのC6-14アリールス
ルホニル基などを示す。該「モノ−またはジ−アルキル
アミノ基」とは、例えばメチルアミノ、エチルアミノ、
プロピルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノなど
のC1-10アルキルアミノ基などを示す。
【0019】該「モノ−またはジ−アラルキルアミノ
基」とは、例えばベンジルアミノなどのモノ−またはジ
−C7-16アラルキルアミノ基などを示す。該「環状アミ
ノ基」とは、例えばピロリジノ、ピペリジノ、モルホリ
ノなどの6員環状アミノ基などを示す。該「モノ−また
はジ−アルキル−カルバモイル基」とは、例えば、メチ
ルカルバモイル、エチルカルバモイル、ジメチルカルバ
モイル、ジエチルカルバモイルなどのモノ−またはジ−
1-10アルキル−カルバモイル基などを示す。該「モノ
−またはジ−アリール−カルバモイル基」とは、例えば
フェニルカルバモイルなどのモノ−またはジ−C6-14
リール−カルバモイル基などを示す。該「アルコキシ−
カルボニル基」とは、例えばメトキシカルボニル、エト
キシカルボニル、プロポキシカルボニル、イソプロポキ
シカルボニル、ブトキシカルボニルなどのC1-10アルコ
キシ−カルボニル基などを示す。該「アルキルスルホニ
ルアミノ基」とは、例えばメチルスルホニルアミノ、エ
チルスルホニルアミノ、プロピルスルホニルアミノ、ブ
チルスルホニルアミノなどのC1-10アルキルスルホニル
アミノ基などを示す。該「アラルキル基」とは、例えば
ベンジル、フェネチル、ジフェニルメチル、トリフェニ
ルメチル、1−ナフチルメチル、2−ナフチルメチル、
2−ジフェニルエチル、3−フェニルプロピル、4−フ
ェニルブチル、5−フェニルペンチルなどのC7-16アラ
ルキル基などを示す。
【0020】該「アリール基」とは、例えばフェニル、
トリル、キシリル、1−ナフチル、2−ナフチル、ビフ
ェニル、2−アンスリルなどのC6-14アリール基などを
示す。該「アリールイミノ基」とは、例えばフェニルイ
ミノなどのC6-14アリールイミノ基などを示す。該「芳
香族複素環基」とは、例えば炭素原子以外に窒素原子、
硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1な
いし3個含む5ないし10員の芳香族複素環基などを示
し、具体的には、2−チエニル、3−チエニル、2−ピ
リジル、3−ピリジル、4−ピリジル、2−フリル、3
−フリル、2−キノリル、4−キノリル、8−キノリ
ル、3−イソキノリル、4−イソキノリル、ピラジニ
ル、2−ピリミジニル、3−ピロリル、1−イミダゾリ
ル、2−イミダゾリル、1−ピラゾリル、2−チアゾリ
ル、4−チアゾリル、5−チアゾリル、3−イソチアゾ
リル、4−イソチアゾリル、3−イソキオサゾリル、3
−ピリダジニル、2−ピリドン−1−イル、3−ピリド
ン−1−イル、1−イソインドリル、2−イソインドリ
ル、1−インドリルなどが用いられる。該「アルキル−
カルボニル基」とは、例えばアセチル、プロピオニル、
ブチリル、バレリル、ピバロイルなどのC1-10アルキル
−カルボニル基などを示す。該「アルケニル−カルボニ
ル基」とは、例えばアクリロイルなどのC2-10アルケニ
ル−カルボニル基などを示す。該「アルキニル−カルボ
ニル基」とは、例えばプロピオロイルなどのC2-10アル
キニル−カルボニル基などを示す。該「アリール−カル
ボニル基」とは、例えばベンゾイル、ニコチノイル、イ
ソニコチノイル、インドリルカルボニルなどのC6-14
リールカルボニル基などを示す。該「アシルアミノ基」
とは、例えばホルミルアミノ、アセチルアミノ、プロピ
オニルアミノ、ブチリルアミノ、ベンゾイルアミノなど
のC1-10アシルアミノ基などを示す。該「アシルオキシ
基」とは、例えばホルミルオキシ、アセトキシ、プロピ
オニルオキシなどのC1-10アシルオキシ基などを示す。
【0021】該「アルキル基、アルケニル基、アルキニ
ル基、シクロアルキル基、シクロアルキル−アルキル
基、アルコキシ基、アルケニルオキシ基、アルキニルオ
キシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基、アル
キルチオ基、アルケニルチオ基、アルキニルチオ基、ア
リールチオ基、アラルキルチオ基、アルキルスルフィニ
ル基、アルケニルスルフィニル基、アルキニルスルフィ
ニル基、アリールスルフィニル基、アルキルスルホニル
基、アルケニルスルホニル基、アルキニルスルホニル
基、アリールスルホニル基、モノ−またはジ−アルキル
アミノ基、モノ−またはジ−アラルキルアミノ基、環状
アミノ基、カルボキシル基、モノ−またはジ−アルキル
−カルバモイル基、モノ−またはジ−アリール−カルバ
モイル基、アルコキシ−カルボニル基、アルキルスルホ
ニルアミノ基、アラルキル基、アリール基、スチリル
基、アリールイミノ基、芳香族複素環基、アルキル−カ
ルボニル基、アルケニル−カルボニル基、アルキニル−
カルボニル基、アリール−カルボニル基、アシルアミノ
基、アシルオキシ基」は、さらにこれらの置換基上の置
換可能な位置にハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、
臭素、ヨウ素など)、C1-6アルキル基(例えば、メチ
ル、エチル、プロピル、イソプロピルなど)、ハロ−C
1-6アルキル基(例えば、トリフルオロメチルなど)、
2-6アルケニル基(例えば、ビニル、アリルなど)、
2-6アルキニル基(例えば、エチニル、プロパルギル
など)、カルボキシル基、ヒドロキシル基、シアノ基、
ニトロ基、スルホ基、ホスホノ基、オキソ基、C1-6
ルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキ
シ、イソプロポキシなど)、ハロ−C1-6アルコキシ基
(例えば、トリフルオロメトキシなど)、C6-10アリー
ルオキシ基(例えば、フェノキシなど)、C7-14アラル
キルオキシ基(例えば、ベンジルオキシなど)、C1-6
アルキルチオ基(例えば、メチルチオ、エチルチオ、プ
ロピルチオ、イソプロピルチオなど)、ハロ−C1-6
ルキルチオ基(例えば、トリフルオロメチルチオな
ど)、、C6-10アリールチオ基(例えば、フェニルチオ
など)、C7-14アラルキルチオ基(例えば、ベンジルチ
オなど)、アミノ基、モノ−またはジ−C1-6アルキル
アミノ基(例えば、メチルアミノ、エチルアミノ、ジメ
チルアミノ、ジエチルアミノなど)、環状アミノ基(例
えば、ピロリジノ、ピペリジノ、ピペラジノ、モルホリ
ノ、N−メチルピペラジノ、N−フェニルピペラジノな
ど)、C7-14アラルキルアミノ基(例えば、ベンジルア
ミノなど)、C6-10アリール基(例えば、フェニル、1
−ナフチル、2−ナフチルなど)、C1-6アルキル−カ
ルボニル基(例えば、アセチル、プロピオニル、ブチリ
ル、バレリルなど)、C1-6アルコキシ−カルボニル基
(例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、
プロポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、ブ
トキシカルボニルなど)および芳香族複素環基(例え
ば、2−チエニル、3−チエニル、2−ピリジル、3−
ピリジル、4−ピリジル、2−フリル、3−フリル、2
−キノリル、4−キノリル、8−キノリル、3−イソキ
ノリル、4−イソキノリル、ピラジニル、2−ピリミジ
ニル、3−ピロリル、1−イミダゾリル、2−イミダゾ
リル、1−ピラゾリル、2−チアゾリル、4−チアゾリ
ル、5−チアゾリル、3−イソチアゾリル、4−イソチ
アゾリル、3−イソキオサゾリル、3−ピリダジニル、
2−ピリドン−1−イル、3−ピリドン−1−イル、1
−イソインドリル、2−イソインドリル、1−インドリ
ルなどの5ないし10員の芳香族複素環基など)などか
ら選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよい。
好ましくは、ハロゲン原子、C1-6アルキル基、ハロ−
1-6アルキル基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、
シアノ基、ニトロ基、C1-6アルコキシ基、ハロ−C1-6
アルコキシ基、アミノ基、モノ−またはジ−C1-6アル
キルアミノ基、C1-6アルコキシ−カルボニル基、環状
アミノ基などが汎用されるArはハロゲン、C1-6アル
キル、ハロ−C1-6アルキル、C1-6アルコキシおよびハ
ロ−C1-6アルコキシから選ばれた1ないし3個の置換
基を有していてもよいC6-14アリールカルボニル基で置
換されたフェニル基などが好ましい。化合物〔I〕また
はその塩は、例えば下に示す方法などで製造される。
【0022】〔反応スキームI〕
【化7】 反応スキームI中、R5は低級アルキル基(例えば、メ
チル、エチル、プロピル、イソプロピルなど)、Yは
O、SまたはNR(Rは前記と同意義)、Zはハロゲン
(例えば塩素、臭素、ヨウ素など)またはスルホニルオ
キシ基、その他の記号は前記と同意義を示す。工程Aお
よび工程Bはピリミジン骨格を製造する工程を表する。
これらの工程は酸または塩基触媒の存在下または非存在
下で行われる。酸触媒としては、例えば硫酸、塩酸、硝
酸などが用いられ、塩基触媒としては、例えば水酸化ナ
トリウム、水酸化カリウム、水素化ナトリウム、ナトリ
ウムメトキシド、ナトリウムエトキシドなどが用いられ
る。この時、反応溶媒として、例えばメタノール、エタ
ノールなどのアルコールやベンゼン、トルエンなどを用
いてもよい。反応温度は、溶媒を用いる場合は溶媒の沸
点付近、溶媒を用いない場合は100〜160度位が一
般的である。反応は10ないし24時間、通常15時間
位で完了する。
【0023】工程Cは、Yが硫黄または窒素の場合、Y
をアルキル化する工程を示す。反応は通常、塩基の存在
下で有利に進行する。塩基としては、例えば水酸化ナト
リウム、水酸化カリウム、水素化ナトリウム、ナトリウ
ムメトキシド、ナトリウムエトキシドなどが用いられ
る。この時用いる溶媒としては、例えばメタノール、エ
タノールなどのアルコール類、ジメチルフォルムアミ
ド、ジメチルアセトアミドなどのアミド類、ジメトキシ
エタン、テトラヒドロフランなどのエーテル類および水
などが挙げられる。反応は0℃〜溶媒の沸点の範囲で進
行し、1ないし10時間、通常5時間程度で終了する。
工程Dは、化合物〔V〕のXが酸素の場合、酸素を塩素
に変換する工程を示す。反応は、通常、溶媒を兼ねた大
過剰のオキシ塩化燐を用いて行われる。反応を促進させ
るために、例えばメチルアニリン、ジメチルアニリンな
どのアミン類を添加してもよい。反応は氷冷下〜溶媒の
沸点の範囲で行われる。工程Eは、基本的には、工程C
と同様の方法で行われるが、この時用いる溶媒は、Yが
窒素または硫黄からなる2価の基のときは、例えば前記
のようなアルコール類、アミド類、エーテル類、Yが酸
素からなる2価の基のときは、例えば前記のようなアミ
ド類、エーテル類が好ましい。反応スキームIにおいて
化合物〔III〕で示される原料化合物は、例えば反応ス
キームIIで示される方法などで製造することができる。
【0024】〔反応スキームII〕
【化8】 反応スキームII中、−CO−Zはカルボキシル基の反応
性誘導体、その他の記号は前記と同意義を示す。反応ス
キームIIにおいて、−CO−Zで表されるカルボキシル
基の反応性誘導体としては、例えば酸クロリド、イミダ
ゾライド、活性エステルなどが挙げられる。前記(式
1)は、例えばアミン、アルコールまたはメルカプタン
のアルキル化を示す。反応は、通常、塩基の存在下に行
われる。メルカプタンをアルキル化する時は、塩基とし
ては、例えば水酸化ナトリウム、ナトリウムメトキシ
ド、ナトリウムエトキシドなどが用いられ、溶媒として
は、例えばジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシ
ド、ジメトキシエタン、テトラヒドロフランなどが用い
られる。アルコールをアルキル化するときの塩基として
は、例えば水素化ナトリウムを用い、この溶媒として例
えば、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、ト
ルエンなどが用いられる。アミンをアルキル化する時に
は、例えばトリエチルアミン、アニリン、ピリジン、炭
酸カリウム、炭酸ナトリウムなどが触媒として、例えば
ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、アルコー
ル類などが溶媒として用いられる。反応温度は0℃〜溶
媒の沸点であり、10ないし24時間、通常15時間程
度で反応は終了する。前記(式2)、(式3)は活性メ
チレンのアシル化の例を示している。前記(式2)は例
えば塩化マグネシウムなどを塩基として用い酸ハライ
ド、イミダゾライドでアシル化する方法、前記(式3)
は例えばリチウムジイソプロピルアミドなどを塩基とし
て用いて活性エステルやイミゾライドでアシル化する方
法を示している。反応スキームIおよびIIで示した方法
などにより、化合物〔I〕を製造することができるが、
1、R2、R3およびR4で表される置換基、Arで表さ
れる芳香環上の置換基はその任意の段階で公知の方法に
準じた方法により導入または変換することが出来る。
【0025】本発明の原料化合物、製造中間体は、塩を
形成していてもよく、製造過程においては特に限定され
ないが、例えば無機酸(例えば、塩酸、硫酸、リン酸な
ど)、有機酸(例えば、酢酸、プロピオン酸、クエン
酸、酒石酸、りんご酸、蓚酸など)、アルカリ金属(例
えば、ナトリウム、カリウムなど)、アルカリ土類金属
(例えば、カルシウム、マグネシウムなど)、有機塩基
(例えば、トリメチルアミン、ピペリジンなど)などが
用いられる。また、原料化合物または製造中間体は、常
法にしたがって単離することもできるが、単離すること
なく反応混合物のまま次の工程の原料として用いてもよ
い。また、前記本発明の各反応および原料化合物合成の
各反応において、原料化合物が置換基としてアミノ基、
カルボキシル基、ヒドロキシル基を有する場合、これら
の基にペプチド化学などで一般的に用いられるような保
護基が導入されていてもよく、反応後に必要に応じて保
護基を除去することにより目的化合物を得ることができ
る。アミノ基の保護基としては、例えばC1-6アルキル
−カルボニル基(例えば、ホルミル、アセチル、エチル
カルボニルなど)、バンジル基、tert−ブチルオキシカ
ルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、9−フルオ
レニルメチルオキシカルボニル基、アリルオキシカルボ
ニル基、フェニルカルボニル基、C1-6アルキルオキシ
カルボニル基(例えば、メトキシカルボニル、エトキシ
カルボニルなど)、C7-10アラルキル−カルボニル基
(例えば、ベンジルカルボニルなど)、トリチル基、フ
タロイル基、N,N−ジメチルアミノメチレン基などが
用いられる。これらの基は、1ないし3個のハロゲン原
子(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)、ニト
ロ基などで置換されていてもよい。
【0026】カルボキシル基の保護基としては、例えば
1-6アルキル基(例えば、メチル、エチル、n−プロ
ピル、イソプロピル、ブチル、tert−ブチルなど)、フ
ェニル基、シリル基、ベンジル基、アリル基などが用い
られる。これらの基は、1ないし3個のハロゲン原子
(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)、ニトロ
基などで置換されていてもよい。ヒドロキシル基の保護
基としては、例えばメトキシメチル、アリル、tert−ブ
チル、C7-10アラルキル基(例えば、ベンジルなど)、
1-6アルキル−カルボニル基(例えば、ホルミル、ア
セチル、エチルカルボニルなど)、ベンゾイル基、C
7-10アラルキル−カルボニル基(例えば、ベンジルカル
ボニルなど)、ピラニル基、フラニル基、トリアルキル
シリル基などが用いられる。これらの基は、1ないし3
個のハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ
素など)、C1-6アルキル基(例えば、メチル、エチ
ル、n−プロピルなど)、フェニル基、C7-10アラルキ
ル基(例えば、ベンジルなど)、ニトロ基などで置換さ
れていてもよい。また、これらの保護基の除去方法とし
ては、それ自体公知またはそれに準じる方法が用いられ
るが、例えば酸、塩基、還元、紫外光、ヒドラジン、フ
ェニルヒドラジン、N−メチルジチオカルバミン酸ナト
リウム、テトラブチルアンモニウムフルオリド、酢酸パ
ラジウムなどを使用する方法などが用いられる。前記反
応によって、目的物が遊離の状態で得られる場合には、
常法に従って塩に変換してもよく、また塩として得られ
る場合には、常法に従って遊離体または他の塩に変換す
ることもできる。かくして得られる化合物〔I〕または
その塩は、公知の手段例えば転溶、濃縮、溶媒抽出、分
溜、結晶化、再結晶、クロマトグラフィーなどにより反
応溶液から単離、精製することができる。なお、化合物
〔I〕がジアステレオマー、コンフォーマーなどとして
存在する場合には、所望により、前記分離、精製手段に
よりそれぞれを単離することができる。また、化合物
〔I〕がラセミ体である場合には、通常の光学分割手段
によりd体、l体に分離することができる。
【0027】化合物〔I〕が、塩基性基を含む場合、自
体公知の方法により、酸付加塩、とりわけ薬理学的に許
容される酸付加塩として得ることができる。このような
酸としては、例えば無機酸(例えば、塩酸、硫酸、リン
酸など)あるいは有機酸(例えば、酢酸、プロピオン
酸、クエン酸、酒石酸、りんご酸、蓚酸など)などが挙
げられる。化合物〔I〕が酸性基を有する場合、塩基と
の塩、とりわけ薬理学的に許容される塩基との塩とする
ことができる。このような塩基としては、アルカリ金属
(例えば、ナトリウム、カリウムなど)、アルカリ土類
金属(例えば、カルシウム、マグネシウムなど)、有機
塩基(例えば、トリエチルアミン、ピペリジンなど)が
挙げられる。
【0028】化合物〔I〕またはその塩は、毒性が低
く、副作用も少ないので、哺乳動物(例えば、ヒト、ウ
シ、ウマ、イヌ、ネコ、サル、マウス、ラットなど)に
対して、例えば前立腺癌、すい臓癌、肺癌などの固形癌
の原発癌に対する抗腫瘍作用、転移抑制作用、外科手術
後の再発予防効果、癌に伴う諸症状(例えば、痛み、悪
液質など)の改善効果がある。さらに化合物〔I〕また
はその塩の投与による療法は、種々の化学療法剤(例え
ば、イホスファミド、リン酸エストラムスチン、塩酸ニ
ムスチンなどのアルキル化剤、フルオロウラシル、テガ
フールなどの代謝拮抗剤、マイトマイシン、塩酸ドキソ
ルビシン、ブレオマイシン、硫酸ペプロマイシン、塩酸
アクラルビシン、ネオカルチノスタチンなどの抗生物
質、その他シスプラチン、カルボプラチンなど)、BR
M(IL−2、IFN−α、IFN−β、IFN−γ、
TNF−αなど)、血管新生阻害剤などによる療法、温
熱療法、前立腺癌などの場合にはホルモン療法(除睾
術、エストロゲン、リン酸ジエチルスチルベストロー
ル、LHRH−アゴニスト、LHRH−アンタゴニスト
投与など)との併用効果がある。さらに、化合物〔I〕
またはその塩は、ヘリコバクター・ピロリ菌(Helicoba
cter Pylori)に対して優れた除菌効果も有するので、
ヘリコバクター・ピロリ菌に起因する感染症の予防およ
び治療剤として用いることができる。該「感染症」とし
ては、例えば十二指腸潰瘍、胃潰瘍、食道炎、胃炎、胃
癌などが挙げられる。また、化合物〔I〕またはその塩
と抗潰瘍剤および抗菌剤から選ばれた1ないし3種の薬
剤との併用は、ヘリコバクター・ピロリ菌に起因する消
化器系疾患に対する優れた治療法である。該「抗潰瘍
剤」としては、例えばプロトンポンプ阻害剤(例えば、
ランソプラゾール、オメプラゾール、パントプラゾー
ル、パリプラゾール、レミノプラゾールなど)、H2
受容体拮抗剤(例えば、シメチジン、ラニチジン、ファ
モチジンなど)などが挙げられる。該「抗菌剤」として
は、例えばアモキシシリン、クラリスロマイシン、テト
ラサイクリン、メトロニダゾール、チニダゾールなどが
挙げられる。該「消化器系疾患」とは、例えば十二指腸
潰瘍、胃潰瘍、食道炎、胃炎、胃癌などが挙げられる。
化合物〔I〕またはその塩は、そのままあるいは自体公
知(例えば、日本薬局方第12改正記載)の方法にした
がって、医学的に許容される担体を混合した医薬組成
物、例えば錠剤(糖衣錠、フィルムコーティング錠を含
む)、散剤、顆粒剤、カオウセル剤、カプセル剤(ソフ
トカプセルを含む)、溶剤、点滴剤、注射剤、外用剤
(例えば、経鼻投与剤、経皮投与製剤など)、坐剤(例
えば、直腸座剤、腔座剤など)、徐放剤などとして、経
口的または非経口的に安全に投与することができ、その
投与量は、投与対象、投与ルート、疾患などによっても
異なるが、例えば、成人の前立腺癌の患者に経口的に投
与する場合、有効成分(化合物〔I〕またはその塩)と
して、0.1ないし20mg/kg、好ましくは、0.2ない
し10mg/kgを1日1ないし数回に分けて投与するのが
よい。
【0029】医薬的に許容される担体としては、製剤素
材として慣用の各種有機あるいは無機担体物質が用いら
れ、固形製剤における賦形剤、滑沢剤、結合剤、崩壊
剤、増粘剤;液状製剤における溶剤、分散剤、溶解補助
剤、懸濁化剤、等張化剤、緩衝剤、無痛化剤などとして
配合される。また必要に応じて、防腐剤、抗酸化剤、着
色剤、甘味剤などの添加物を用いることもできる。賦形
剤の好適な例としては、例えば乳糖、白糖、D−マンニ
トール、デンプン、結晶セルロース、軽質無水ケイ酸な
どが挙げられる。滑沢剤の好適な例としては、例えばス
テアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、タ
ルク、コロイドシリカなどが挙げられる。結合剤の好適
な例としては、例えば結晶セルロース、白糖、D−マン
ニトール、デキストリン、ヒドロキシプロピルセルロー
ス、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニル
ピロリドンなどが挙げられる。崩壊剤の好適な例として
は、例えばデンプン、カルボキシメチルセルロース、カ
ルボキシメチルセルロースカルシウム、クロスカルメロ
ースナトリウム、カルボキシメチルスターチナトリウム
などが挙げられる。増粘剤の好適な例としては、例えば
天然ガム類、セルロース誘導体、アクリル酸重合体など
が挙げられる。溶剤の好適な例としては、例えば注射用
水、アルコール、プロピレングリコール、マクロゴー
ル、ゴマ油、トウモロコシ油などが挙げられる。分散剤
の好適な例としては、例えば、ツイーン(Tween)8
0,HCO 60,ポリエチレングリコール、カルボキ
シメチルセルロース、アルギン酸ナトリウムなどが挙げ
られる。溶解補助剤の好適な例としては、例えばポリエ
チレングリコール、プロピレングリコール、D−マンニ
トール、安息香酸ベンジル、エタノール、トリスアミノ
メタン、コレステロール、トリエタノールアミン、炭酸
ナトリウム、クエン酸ナトリウムなどが挙げられる。懸
濁化剤の好適な例としては、例えばステアリルトリエタ
ノールアミン、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリルアミ
ノプロピオン酸、レシチン、塩化ベンザルコニウム、塩
化ベンゼトニウム、モノステアリン酸クセリセリン、な
どの界面活性剤;例えばポリビニルアルコール、ポリビ
ニルピロリドン、カルボキシメチルセルロースナトリウ
ム、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、
ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセル
ロースなどの親水性高分子などが挙げられる。等張化剤
の好適な例としては、例えば塩化ナトリウム、グリセリ
ン、D−マンニトールなどが挙げられる。緩衝剤の好適
な例としては、例えばリン酸塩、酢酸塩、炭酸塩、クエ
ン酸塩などの緩衝液などが挙げられる。無痛化剤の好適
な例としては、例えばベンジルアルコールなどが挙げら
れる。防腐剤の好適な例としては、例えばパラオキシ安
息香酸エステル類、クロロブタノール、ベンジルアルコ
ール、フェネチルアルコール、デヒドロ酢酸、ソルビン
酸などが挙げられる。抗酸化剤の好適な例としては、例
えば亜流酸塩、アスコルビン酸などが挙げられる。
【0030】本発明の医薬製剤の具体例を以下に示す。 (1)錠剤、散剤、顆粒剤、カオウセル剤:化合物
〔I〕またはその塩に、例えば賦形剤、崩壊剤、結合剤
または滑沢剤などを添加して圧縮成型し、次いで必要に
より、味のマスキング、腸溶性あるいは持続性の目的の
ためのコーティングを行うことにより製造することがで
きる。 (2)注射剤:化合物〔I〕またはその塩を、例えば分
散剤、保存剤、等張化剤などと共に水性注射剤として、
あるいはオリーブ油、ゴマ油、綿実油、コーン油等の植
物油、プロピレングリコール等に溶解、懸濁あるいは乳
化して油性注射剤として成型することにより製造するこ
とができる。 (3)外用剤:化合物〔I〕またはその塩を固状、半固
状または液状の組成物とすることにより製造される。例
えば、上記固状の組成物は、化合物〔I〕あるいは
〔Ia〕をそのまま、あるいは賦形剤、増粘剤などを添
加、混合して粉状とすることにより製造される。上記液
状の組成物は、注射剤の場合とほとんど同様で、油性あ
るいは水性懸濁剤とすることにより製造される。半固状
の組成物は、水性または油性のゲル剤、あるいは軟膏状
のものがよい。また、これらの組成物は、いずれも緩衝
剤、防腐剤などを含んでいてもよい。 (4)座剤:化合物〔I〕またはその塩を油性または水
性の固状、半固状あるいは液状の組成物とすることによ
り製造される。このような組成物に用いる油性基剤とし
ては、例えば、高級脂肪酸のグリセリド(例えば、カカ
オ脂、ウイテプゾル類など)、中級脂肪酸(例えば、ミ
グリオール類など)、あるいは植物油(例えば、ゴマ
油、大豆油、綿実油など)などが挙げられる。水性ゲル
基剤としては、例えば天然ガム類、セルロース誘導体、
ビニール重合体、アクリル酸重合体などが挙げられる。
【0031】
【発明の実施形態】
【実施例】本発明はさらに下記の参考例、実施例、製剤
例、試験例で詳しく説明されるが、これらの例は単なる
実施であって本発明を限定するものではなく、また本発
明の範囲を逸脱しない範囲で変化させてもよい。参考
例、実施例中の略号は次の意味を有する。 s:シングレット,d:ダブレット,t:トリプレット,
q:クワルテット,dd:ダブルダブレット,dt:ダブル
トリプレット,m:マルチプレット,br:幅広い,J:カ
ップリング定数,室温:0〜30℃。
【0032】参考例1 3−メチル−6−(フェニルチオ)メチル−2,3−ジ
ヒドロ−1H−ピリミジン−4−オン−2−チオン 4−クロロアセト酢酸エチル(16.46g)のジメチ
ルホルムアミド(220ml)溶液に氷冷下にナトリウム
フェニルチオラート(13.2g)を少しづつ加え、反
応液を室温で3時間撹拌した。溶媒を濃縮し得られた残
渣を水に溶解させヘキサンで洗浄後、水層を塩酸を用い
て酸性にして酢酸エチルで抽出し、硫酸ナトリウムで乾
燥後濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=10/1)にて
精製して油状物の4−(フェニルチオ)アセト酢酸エチ
ル(11.95g)を得た。1 H−NMR(CDCl3)δ:1.26(3H,t,J=7.2Hz), 3.6
3(2H,s), 3.81(2H,s), 4.18(2H,q,J=7.2Hz), 7.20-7.40
(5H,m). IR(Neat): 1740, 1715 cm-1. 4−(フェニルチオ)アセト酢酸エチル(2.0g)と
メチルチオウレア(756mg)のエタノール(25ml)
溶液に、28%ナトリウムメチラートメタノール溶液
(1.71ml)を加え、反応液を24時間還流させた。
溶媒を濃縮し得られた残渣を水に溶解させヘキサンで洗
浄後、水層を塩酸を用いて酸性にして酢酸エチルで抽出
し、硫酸ナトリウムで乾燥後濃縮した。得られた残渣を
メタノールで洗浄して無色固体の表題化合物(1.15
7g)を得た。1 H−NMR(CDCl3)δ:3.64(3H,s), 3.75(2H,s),
5.72(1H,d,J=2.2Hz), 7.30-7.45(5H,m), 9.78(1H,br
s). IR(KBr): 1670, 1640, 161
5, 1530, 1280 cm−1
【0033】参考例2 3,5−ジメチル−2−メルカプト−6−(フェニルチ
オ)メチル−3H−ピリミジン−4−オンナトリウム塩 2−メチルマロン酸エチルカリウム塩(40.48g)
のジメチルホルムアミド(100ml)溶液に粉末状の塩
化マグネシウム(10.47g)を加え、反応液を室温
で30分、つづいて95℃で1.5時間撹拌した。一
方、フェニルチオ酢酸(16.8g)のジメチルホルム
アミド(50ml)溶液にN,N'−カルボニルジイミダゾ
ール(17.8g)を加え室温で40分間撹拌した。こ
の反応液を上記反応液に加え、95℃で2時間撹拌し
た。溶媒を濃縮し得られた残渣を1N塩酸にあけ、酢酸
エチルで抽出し、有機層を重曹水、水、食塩水で洗浄し
硫酸ナトリウムで乾燥後溶媒を留去して油状物の2−メ
チル−4−(フェニルチオ)アセト酢酸エチル(23.
82g)を得た。1 H−NMR(CDCl3)δ:2.24(3H,t,J=7.2Hz), 1.3
1(3H,d,J=7.2Hz), 3.86(2H,s), 3.92(1H,q,J=7.2Hz),
4.16(2H,q,J=7.2Hz), 7.20-7.40(5H,m). IR(Neat): 1740, 1710 cm-1. 2−メチル−4−(フェニルチオ)アセト酢酸エチル
(16.0g)とメチルチオウレア(5.72g)のエタ
ノール(150ml)溶液に、28%ナトリウムメチラー
トメタノール溶液(13ml)を加え、反応液を3時間還
流させた。生じた沈殿物を濾取し、酢酸エチルで洗浄後
乾燥して乳白色粉末状の表題化合物(11.803g)
を得た。1 H−NMR(DMSO−d6)δ:1.80(3H,s), 3.54(3
H,s), 3.87(2H,s), 7.15-7.45(5H,m). IR(KBr): 1600, 1475 cm-1.
【0034】参考例3 3−メチル−2−メチルチオ−6−(フェニルチオ)メ
チル−3H−ピリミジン−4−オン 参考例1で得られた3−メチル−6−(フェニルチオ)
メチル−2,3−ジヒドロ−1H−ピリミジン−4−オ
ン−2−チオン(1.04g)のジメチルホルムアミド
(15ml)溶液に28%ナトリウムメチラートメタノー
ル溶液(0.8ml)を加え、つづいてヨウ化メチル(8
40mg)を加え室温で15分間撹拌した。溶媒を濃縮し
得られた残渣に酢酸エチルを加え、炭酸水素ナトリウム
水溶液、食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥後濃縮
した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(ヘキサン/酢酸エチル/クロロホルム=5/1/
1)にて精製して油状物の表題化合物(580mg)を得
た。1 H−NMR(CDCl3)δ:2.50(3H,s), 3.47(3H,s),
3.88(2H,s), 6.15(1H,s), 7.10-7.40(6H,m). IR(Neat):1675, 1495 cm-1.
【0035】参考例4 3,5−ジメチル−2−メチルチオ−6−(フェニルチ
オ)メチル−3H−ピリミジン−4−オン 参考例2で得られた3,5−ジメチル−2−メルカプト
−6−(フェニルチオ)メチル−3H−ピリミジン−4
−オンナトリウム塩(5.0g)のジメチルホルムアミ
ド(100ml)−ジメチルスルホキシド(50ml)溶液
にヨウ化メチル(3.55g)を加え室温で30分間撹
拌した。反応液を水にあけ、エーテルで抽出後、エーテ
ル層を水、食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥後濃
縮して油状物の表題化合物(4.35g)を得た。1 H−NMR(CDCl3)δ:1.98(3H,s), 2.42(3H,s),
3.48(3H,s), 3.98(2H,s), 7.15-7.46(5H,m). IR(Neat):1660, 1515 cm-1.
【0036】参考例5 6−(4−t−ブチルフェニルチオ)メチル−3,5−
ジメチル−2,3−ジヒドロ−1H−ピリミジン−4−
オン−2−チオン ジイソプロピルアミン(12.14g)のテトラヒドロ
フラン(100ml)溶液に氷冷下で1.6Mn−ブチルリ
チウムヘキサン溶液(75ml)を加え10分間撹拌し
た。反応液を−78℃に冷却しプロピオン酸エチル
(6.13g)を滴下しその後30分間撹拌し、4−
(t−ブチル)フェニルチオアセチルクロリド(16
g)を加えそのまま1時間撹拌した。反応液に塩化アン
モニウム水溶液を加えヘキサンで抽出し、有機層を炭酸
水素ナトリウム水溶液、食塩水で洗浄した後、硫酸ナト
リウムで乾燥し溶媒を濃縮した。得られた残渣をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル
=10/1)にて精製して油状物の4−(4−t−ブチ
ルフェニルチオ)−2−メチルアセト酢酸エチル(4.
19g)を得た。次に4−(4−t−ブチルフェニルチ
オ)−2−メチルアセト酢酸エチル(2.0g)とメチ
ルチオウレア(756mg)のエタノール(25ml)溶液
に、28%ナトリウムメチラートメタノール溶液(1.
71ml)を加え、反応液を24時間還流させた。溶媒を
濃縮し得られた残渣に水を溶解させヘキサンで洗浄後、
水層を塩酸を用いて酸性にして酢酸エチルで抽出し、硫
酸ナトリウムで乾燥後濃縮した。得られた残渣をメタノ
ールで洗浄して無色固体の表題化合物(1.157g)
を得た。1 H−NMR(CDCl3)δ:1.29(3H,s), 1.76(3H,s),
3.69(3H,s), 3.79(2H,s), 7.33(4H,s), 9.67(1H,brs). IR(KBr):3200, 3150, 1625, 1530, 1280, 1120
cm-1.
【0037】参考例6 6−(4−t−ブチルフェノキシ)メチル−3,5−ジ
メチル−2,3−ジヒドロ−1H−ピリミジン−4−オ
ン−2−チオン 参考例5と同様にして、4−(t−ブチル)フェニルチ
オアセチルクロリドの替わりに4−(t−ブチル)フェ
ノキシアセチルクロリドを用いて、油状物の4−(t−
ブチルフェノキシ)−2−メチルアセト酢酸エチルを
得、ひきつづきメチルチオ尿素と縮合して無色固体の表
題化合物を得た。1 H−NMR(CDCl3)δ:1.31(9H,s), 1.98(3H,s),
3.47(3H,s), 4.89(2H,s), 6.91(2H,d,J=9.0Hz), 7.36
(2H,d,J=9.0Hz), 9.61(1H,brs). IR(KBr):3225, 1625, 1540,
1505, 1275 cm−1
【0038】実施例1 6−〔4−(4−クロロベンゾイル)フェニルチオ〕メ
チル−3−メチル−2−メチルチオ−3H−ピリミジン
−4−オン 参考例3で得られた3−メチル−2−メチルチオ−6−
(フェニルチオ)メチル−3H−ピリミジン−4−オン
(600mg)のジクロロメタン(15ml)溶液に塩化
アルミニウム(575mg)を加え、つづいて4−クロロ
ベンゾイルクロリド(420mg)を加え室温で5時間撹
拌した。反応液を1規定塩酸にあけて酢酸エチルで抽出
し、炭酸水素ナトリウム水溶液、食塩水で洗浄後、硫酸
ナトリウムで乾燥後濃縮した。得られた残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル/
クロロホルム=5/1/1)にて精製して無色固体の表
題化合物(130mg)を得た。1 H−NMR(CDCl3)δ:2.53(3H,s), 3.49(3H,s),
4.01(2H,s), 6.29(1H,s), 7.41(2H,d,J=8.6Hz), 7.46
(2H,d,J=8.6Hz), 7.70(2H,d,J=8.6Hz), 7.72(2H,d,J=8.
6Hz). IR(KBr):1680, 1585, 1510 cm-1.
【0039】実施例2 6−〔4−(4−クロロベンゾイル)フェニルチオ〕メ
チル−3,5−ジメチル−2−メチルチオ−3H−ピリ
ミジン−4−オン 参考例4で得られた3,5−ジメチル−2−メチルチオ
−6−(フェニルチオ)メチル−3H−ピリミジン−4
−オン(1.0mg)のジクロロメタン(25ml)溶液に
塩化アルミニウム(930mg)を加え、つづいて4−ク
ロロベンゾイルクロリド(675mg)を加え室温で5時
間撹拌した。反応液を1規定塩酸にあけて酢酸エチルで
抽出し、炭酸水素ナトリウム水溶液、食塩水で洗浄後、
硫酸ナトリウムで乾燥後濃縮した。得られた残渣をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム)にて
精製して無色固体の表題化合物(410mg)を得た。1 H−NMR(CDCl3)δ:2.10(3H,s), 2.48(3H,s),
3.50(3H,s), 4.11(2H,s), 7.47(2H,d,J=8.6Hz), 7.61
(2H,d,J=8.6Hz), 7.70(2H,d,J=8.6Hz), 7.72(2H,d,J=8.
6Hz). IR(KBr):1660, 1630, 1580, 1505 cm-1.
【0040】実施例3 6−(4−t−ブチルフェニルチオ)メチル−3,5−
ジメチル−2−メチルチオ−3H−ピリミジン−4−オ
ン 参考例5で得られた6−(4−t−ブチルフェニルチ
オ)メチル−3,5−ジメチル−2,3−ジヒドロ−1H
−ピリミジン−4−オン−2−チオン(100mg)のジ
メチルホルムアミド(3ml)溶液に28%ナトリウムメ
チラート(65μl)を加え、つづいてヨウ化メチル
(80mg)を加え室温で10分間撹拌した。反応液を濃
縮して得られた残渣を酢酸エチルに溶解させ、水、食塩
水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥後濃縮して、得られ
た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサ
ン/酢酸エチル=5/1)にて精製して油状物の表題化
合物(95mg)を得た。1 H−NMR(CDCl3)δ:1.30(9H,s), 1.96(3H,s),
2.39(3H,s), 3.48(3H,s), 3.94(2H,s), 7.29(2H,d,J=
8.8Hz), 7.36(2H,d,J=8.8Hz). IR(Neat):1655, 1515 cm-1.
【0041】実施例4 6−(4−t−ブチルフェノキシ)メチル−3,5−ジ
メチル−2−メチルチオ−3H−ピリミジン−4−オン 参考例6で得られた6−(4−t−ブチルフェノキシ)
メチル−3,5−ジメチル−2,3−ジヒドロ−1H−ピ
リミジン−4−オン−2−チオン(100mg)のジメチ
ルホルムアミド(3ml)溶液に28%ナトリウムメチラ
ート(65μl)を加え、つづいてヨウ化メチル(80m
g)を加え室温で10分間撹拌した。反応液を濃縮して
得られた残渣を酢酸エチルに溶解させ、水、食塩水で洗
浄し、硫酸ナトリウムで乾燥後濃縮して、得られた残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢
酸エチル=5/1)にて精製して油状物の表題化合物
(20mg)を得た。1 H−NMR(CDCl3)δ:1.30(9H,s), 2.12(3H,s),
2.50(3H,s), 3.51(3H,s), 4.94(2H,s), 6.91(2H,d,J=
8.8Hz), 7.30(2H,d,J=8.8Hz). IR(Neat):1660, 1505 cm-1.
【0042】実施例5 6−〔4−(4−フルオロベンゾイル)フェニルチオ〕
メチル−3,5−ジメチル−2−メチルチオ−3H−ピ
リミジン−4−オン 3,5−ジメチル−2−メチルチオ−6−(フェニルチ
オ)メチル−3H−ピリミジン−4−オン(1.0g)
のジクロロメタン(25ml)溶液に塩化アルミニウム
(1390mg)を加え、つづいて4−フルオロベンゾイ
ルクロリド(815mg)を加え室温で15時間撹拌し
た。反応液を1規定塩酸にあけて酢酸エチルで抽出し、
炭酸水素ナトリウム水溶液、食塩水で洗浄後、硫酸ナト
リウムで乾燥後濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー(クロロホルム)にて精製して
無色固体の表題化合物(279mg)を得た。1 H−NMR(CDCl3)δ:2.10(3H,s), 2.48(3H,s),
3.50(3H,s), 4.12(2H,s), 7.17(2H,t,J=8.8Hz), 7.51
(2H,d,J=8.4Hz), 7.70(2H,d,J=8.4Hz), 7.82(2H,dd,J=
8.8,5.4Hz). IR(KBr):1650, 1590, 1580, 1515 cm-1.
【0043】実施例6 3−エチル−5−メチル−2−メチルチオ−6−(フェ
ニルチオ)メチル−3H−ピリミジン−4−オン 2−メチル−4−(フェニルチオ)アセト酢酸エチル
(2.74g)とエチルチオウレア(1.13g)のエタ
ノール(20ml)溶液に、28%ナトリウムメチラート
メタノール溶液(2.22ml)を加え、反応液を3時間
還流させた。冷後、反応液に水(5ml)を加え、つづい
てヨウ化メチル(2.3g)を加え室温で30分間撹拌
した。反応液を水にあけ、エーテルで抽出後、エーテル
層を水、食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥後濃縮
した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(ヘキサン/酢酸エチル=3/1)にて精製して油
状物の表題化合物(513mg)を得た。1 H−NMR(CDCl3)δ:1.31(3H,t,J=7.2Hz), 1.9
8(3H,s), 2.42(3H,s), 3.98(2H,s), 4.07(2H,q,J=7.2H
z), 7.15-7.35(3H,m), 7.40-7.50(2H,m). IR(Neat):1650, 1510, 1380 cm-1.
【0044】実施例7 6−〔4−(4−クロロベンゾイル)フェニルチオ〕メ
チル−3−エチル−5−メチル−2−メチルチオ−3H
−ピリミジン−4−オン 3−エチル−5−メチル−2−メチルチオ−6−(フェ
ニルチオ)メチル−3H−ピリミジン−4−オン(1.
0g)のジクロロメタン(20ml)溶液に塩化アルミニ
ウム(1.305g)を加え、つづいて4−クロロベン
ゾイルクロリド(858mg)を加え室温で15時間撹拌
した。反応液を1規定塩酸にあけて酢酸エチルで抽出
し、炭酸水素ナトリウム水溶液、食塩水で洗浄後、硫酸
ナトリウムで乾燥後濃縮した。得られた残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム)にて精製
して無色固体の表題化合物(727mg)を得た。1 H−NMR(CDCl3)δ:1.32(3H,t,J=7.4Hz), 2.1
0(3H,s), 2.48(3H,s), 4.05(2H,q,J=7.4Hz), 4.11(2H,
s), 7.47(2H,d,J=8.6Hz), 7.52(2H,d,J=8.2Hz), 7.68-
7.77(4H,m). IR(KBr):1660, 1585, 1510 cm-1.
【0045】実施例8 6−〔4−(4−フルオロベンゾイル)フェニルチオ〕
メチル−3−エチル−5−メチル−2−メチルチオ−3
H−ピリミジン−4−オン 3−エチル−5−メチル−2−メチルチオ−6−(フェ
ニルチオ)メチル−3H−ピリミジン−4−オン(1.
0g)のジクロロメタン(20ml)溶液に塩化アルミニ
ウム(1.305mg)を加え、つづいて4−フルオロベ
ンゾイルクロリド(777mg)を加え室温で15時間撹
拌した。反応液を1規定塩酸にあけて酢酸エチルで抽出
し、炭酸水素ナトリウム水溶液、食塩水で洗浄後、硫酸
ナトリウムで乾燥後濃縮した。得られた残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム)にて精製
して無色固体の表題化合物(631mg)を得た。1 H−NMR(CDCl3)δ:1.32(3H,t,J=7.0Hz), 2.1
0(3H,s), 2.47(3H,s), 4.05(2H,q,J=7.0Hz), 4.11(2H,
s), 7.17(2H,t,J=8.2Hz), 7.51(2H,d,J=8.2Hz), 7.70(2
H,d,J=8.2Hz), 7.82(2H,dd,J=8.2,5.4Hz). IR(KBr):1655, 1585, 1510 cm-1.
【0046】実施例9 6−〔4−(4−t−ブチルベンゾイル)フェニルチ
オ〕メチル−3,5−ジメチル−2−メチルチオ−3H
−ピリミジン−4−オン 3,5−ジメチル−2−メチルチオ−6−(フェニルチ
オ)メチル−3H−ピリミジン−4−オン(500mg)
のジクロロメタン(10ml)溶液に塩化アルミニウム
(700mg)を加え、つづいて4−t−ブチルベンゾイ
ルクロリド(505mg)を加え室温で15時間撹拌し
た。反応液を1規定塩酸にあけて酢酸エチルで抽出し、
炭酸水素ナトリウム水溶液、食塩水で洗浄後、硫酸ナト
リウムで乾燥後濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー(クロロホルム)にて精製して
無色固体の表題化合物(149mg)を得た。1 H−NMR(CDCl3)δ:1.37(9H,s), 2.10(3H,s),
2.47(3H,s), 3.50(3H,s), 4.11(2H,s), 7.50(4H,d,J=
8.2Hz), 7.73(4H,d,J=8.2Hz). IR(KBr):1650, 1580, 1515 cm-1.
【0047】
【製剤例】 製剤例1(1錠当たりの用量) (1)実施例7の化合物 10.0mg (2)乳糖 60.0mg (3)コーンスターチ 35.0mg (4)ゼラチン 3.0mg (5)ステアリン酸マグネシウム 2.0mg 実施例7の化合物10.0mgと乳糖60.0mgおよ
びコーンスターチ35.0mgの混合物を10重量%ゼ
ラチン水溶液0.03ml(ゼラチンとして3.0m
g)を用い、1mmメッシュの篩を問うして顆粒化した
のち、40℃で乾燥し、再び篩過した。得られた顆粒を
ステアリン酸マグネシウム2.0mgと混合し、圧縮し
た。得られた中心錠を蔗糖、二酸化チタン、タルクおよ
びアラビアゴムの懸濁液による糖衣でコーティングが施
された錠剤をミツロウで艶出してコート錠を得た。 製剤例2(1錠当たりの用量) (1)実施例7の化合物 10.0mg (2)乳糖 70.0mg (3)コーンスターチ 50.0mg (4)可溶性デンプン 7.0mg (5)ステアリン酸マグネシウム 3.0mg 実施例7の化合物10.0mgとステアリン酸マグネシ
ウム3.0mgを可溶性デンプンの水溶液0.07ml
(可溶性デンプンとして7.0mg)で顆粒化したの
ち、乾燥し、乳糖70.0mgおよびコーンスターチ5
0.0mgと混合した。混合物を圧縮して錠剤を得た。
【0048】
【試験例】in vitro での前立腺癌の細胞増殖抑制作用 (試験方法)前立腺癌細胞株PC−3を10%ウシ胎児
血清を含むF−12K培地(フローラボラトリーズ〔Fl
ow Laboratories〕社製あるいは大日本製薬社製)に浮
遊させた細胞懸濁液を96穴マイクロプレートに播き
(5000個/50あるいは75μl/ウェル)、5%
炭酸ガスインキュベーター中37℃で培養した。翌日、
ジメチルホルムアミドに溶解して3倍段階希釈した各化
合物溶液(50あるいは25μl/ウェル)を添加し
(最終100μl)、さらに3日間培養を行った。MT
T色素溶液を加え生存細胞数を定量した〔多田ら、ジャ
ーナル・オブ・イムノロジカル・メソッズ(J. Immuno
l. Methods)、第93巻、第157頁、(1986
年)〕。化合物溶液を添加していない対照群の細胞量を
100%として、各化合物添加群の細胞量の割合を求
め、生存細胞量を対照群の50%抑制させるのに必要な
化合物濃度(IC50値)を算出した。これらを〔表1〕
に示す。
【表1】 〔表1〕より、本発明の化合物は優れた前立腺癌細胞株
(PC−3)の増殖抑制作用を有することが分かる。
【0049】
【発明の効果】本発明の化合物は、優れた抗腫瘍活性を
示し、難治性固形腫瘍の治療および他臓器への遠隔転移
の予防などに優れた効果を有する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山岡 万寿夫 兵庫県神戸市長田区庄山町2丁目5番10号 庄山ビラ−202号 (72)発明者 中尾 雅文 奈良県生駒市小瀬町720番地の74

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 【化1】 〔式中、R1は(i)ハロゲン原子または(ii)それぞれヘテ
    ロ原子を介して結合していてもよい水素原子あるいは脂
    肪族炭化水素残基;R2は置換基を有していてもよい炭
    化水素残基;R3は(i)ハロゲン原子または(ii)それぞれ
    ヘテロ原子を介して結合していてもよい水素原子あるい
    は置換基を有していてもよい炭化水素残基;R4は水素
    原子または置換基を有していてもよい炭化水素残基;A
    rは置換基を有していてもよい芳香族基;およびXは2
    価の基を示す。〕で表される化合物またはその塩。
  2. 【請求項2】R1が−NH−、−O−または−S−を介
    して結合していてもよい脂肪族炭化水素残基である請求
    項1記載の化合物。
  3. 【請求項3】R2がC1-6アルキル基である請求項1記載
    の化合物。
  4. 【請求項4】R3が(i)水素原子、(ii)ハロゲン原子また
    は(iii)−NH−、−O−または−S−を介して結合し
    ていてもよい脂肪族炭化水素残基である請求項1記載の
    化合物。
  5. 【請求項5】R4が水素原子である請求項1記載の化合
    物。
  6. 【請求項6】Xが−O−または−S−である請求項1記
    載の化合物。
  7. 【請求項7】Arが置換基を有していてもよいフェニル
    基である請求項1記載の化合物。
  8. 【請求項8】フェニル基が有していてもよい置換基がC
    6-14アリールオキシ基、C7-16アラルキルオキシ基、C
    6-14アリールチオ基、C7-16アラルキルチオ基、C6-14
    アリールスルフィニル基、C6-14アリールスルホニル
    基、モノ−またはジ−C7-16アラルキルアミノ基、環状
    アミノ基、モノ−またはジ−C6-14アリールカルバモイ
    ル基、C7-16アラルキル基、C6-14アリール基、C6-14
    アリールイミノ基、芳香族複素環基またはC6-14アリー
    ルカルボニル基(これらの置換基はさらに1ないし3個
    のハロゲン原子、C1-6アルキル基、ハロ−C1-6アルキ
    ル基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、シアノ基、ニ
    トロ基、C1-6アルコキシ基、ハロ−C1-6アルコキシ
    基、C1-6アルコキシ−カルボニル基、アミノ基、モノ
    −またはジ−C1-6アルキルアミノ基、または環状アミ
    ノ基を有していてもよい)である請求項7記載の化合
    物。
  9. 【請求項9】R1がC1-6アルキルチオ基;R2がC1-6
    ルキル基;R3が水素原子またはC1-6アルキル基;R4
    が水素原子;Xが−O−または−S−;Arがハロゲ
    ン、C1-6アルキル、ハロ−C1-6アルキル、C1-6アル
    コキシおよびハロ−C1-6アルコキシから選ばれた1な
    いし3個の置換基を有していてもよいC6-14アリールカ
    ルボニル基で置換されたフェニル基である請求項1記載
    の化合物。
  10. 【請求項10】一般式 【化2】 〔式中の記号は請求項1記載と同意義を示す。〕で表さ
    れる化合物またはその塩と一般式 【化3】 〔式中、R5は低級アルキル基、その他の記号は請求項
    1記載と同意義を示す。〕で表されるβ−ケトエステル
    またはその塩とを縮合させることによって得られる請求
    項1記載の化合物の製造法。
  11. 【請求項11】請求項1記載の化合物を含有することを
    特徴とする組成物。
  12. 【請求項12】癌治療用である請求項11記載の組成
    物。
  13. 【請求項13】ヘリコバクター・ピロリ除菌用である請
    求項11記載の組成物。
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