JPH08311008A - 尿素製造方法 - Google Patents

尿素製造方法

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JPH08311008A
JPH08311008A JP7117124A JP11712495A JPH08311008A JP H08311008 A JPH08311008 A JP H08311008A JP 7117124 A JP7117124 A JP 7117124A JP 11712495 A JP11712495 A JP 11712495A JP H08311008 A JPH08311008 A JP H08311008A
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JP
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urea
urea synthesis
carbon dioxide
ammonia
pressure
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JP7117124A
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Tadashi Yokoi
正 横井
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Toyo Engineering Corp
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Toyo Engineering Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 尿素合成域からの尿素合成液を軸封部をもた
ず、駆動電動機をケーシング内に装備し、かつこの電動
機静止側をキャンをもって尿素合成液から遮蔽した構造
の遠心ポンプによって昇圧し、分離域に移送して二酸化
炭素によるストリッピングに付し、分離されたアンモニ
ア、二酸化炭素および水の混合ガスを凝縮して尿素合成
域に循環する尿素合成法。 【効果】 尿素合成液を昇圧してストリッピングに付す
ので、混合ガスの凝縮域、尿素合成域への移送の流れを
ストリッピングに用いる二酸化炭素の圧力のみにより生
ぜしめることができ、また遠心ポンプは軸封部をもたな
いので長期間安定に運転できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はアンモニアと二酸化炭素
とからの改良された循環式尿素合成方法に関し、特に尿
素合成液を、それからの未反応アンモニアおよび二酸化
炭素の分離工程へ移送するための改良された方法を含む
尿素合成法に関する。
【0002】
【従来の技術】アンモニアと二酸化炭素とからの尿素合
成は、尿素合成に適した圧力、例えばゲージ圧140〜
250kg/cm2 、および温度、例えば170〜21
0℃においてアンモニア過剰において実施される。この
ような尿素合成工程からの尿素合成液は尿素および水の
ほかに、過剰に供給されたアンモニアおよび未反応アン
モニウムカーバメートを含有するので、これらの未反応
物を如何に回収して尿素合成に再利用するかの方法の優
劣が尿素合成法全体の優劣を決めるものである。
【0003】未反応物の回収方法として現在広く用いら
れている方法は尿素合成工程からの尿素合成液を尿素合
成圧力とほぼ等しいか、または若干低い圧力において二
酸化炭素によるストリッピングに付して未反応物をアン
モニア、二酸化炭素および水の混合ガスとして分離し、
この混合ガスを水、アンモニア水溶液またはアンモニウ
ムカーバメート水溶液などと接触させて凝縮させ、得ら
れた凝縮液または気液混合物を尿素合成工程に再循環す
る方法が広く用いられている。
【0004】この方法を図3を参照して具体的に説明す
る。ライン109からの尿素合成圧に昇圧された液体ア
ンモニア、ならびにライン114からの凝縮器103で
生成したアンモニア、二酸化炭素および水からなる凝縮
液または気液混合物が尿素合成管101に導入され、公
知の条件下に尿素合成に付される。
【0005】尿素合成管からライン110を経て尿素、
水、アンモニアおよびアンモニウムカーバメートを含む
尿素合成液が取り出され、ストリッパー102の頂部に
導入され、加熱されながら流下し、その間にライン11
1を経て導入され、圧縮機105により圧縮されてスト
リッパー102の底部から導入される二酸化炭素と接触
し、アンモニアおよびアンモニウムカーバメートの大部
分が尿素合成液からアンモニア、二酸化炭素および水の
混合ガスとして分離される。尿素、水ならびに残留アン
モニアおよびアンモニウムカーバメートを含む尿素水溶
液はストリッパー底部から取り出され、減圧弁106を
経て減圧され、低圧における処理工程に送られ、残留ア
ンモニアおよびアンモニウムカーバメートが尿素水溶液
からアンモニア、二酸化炭素および水からなる混合ガス
として分離され、水、稀アンモニア水、尿素水溶液など
の吸収媒体に吸収されて低圧吸収液として回収され、一
方尿素水溶液から公知の方法で尿素が得られる。
【0006】ストリッパー102の頂部から取り出され
る混合ガスはライン112を経てカーバメート凝縮器1
03に導入される。一方、ライン109からの液体アン
モニアおよびライン111からの二酸化炭素中に含有さ
れる不活性ガスは尿素合成管101の頂部において尿素
合成液から分離され、ライン115を経て吸収塔107
に送られ、ライン116から導入される前記低圧吸収液
と尿素合成圧にほぼ等しい圧力において接触し、不活性
ガスに伴われるアンモニアおよび二酸化炭素が吸収され
高圧吸収液が得られる。この高圧吸収液はライン113
を経てカーバメート凝縮器103の頂部に導入され、冷
却下に(スチーム発生により冷却するのが通常である)
ライン112からの混合ガスと接触し、その混合ガスの
少なくとも一部が凝縮吸収されてアンモニア、二酸化炭
素および水の凝縮液または気液混合部が生成される。ア
ンモニアおよび二酸化炭素を分離された不活性ガスは減
圧弁108により減圧されて排出される。
【0007】この凝縮液または気液混合物を尿素合成管
に導入するためには、この凝縮液または気液混合物の圧
力は尿素合成管の圧力に等しいか、またはそれより高く
なければならず、そのためにはストリッパー102の圧
力はカーバメート凝縮器103よりも高くなければなら
ない。そうすると尿素合成管の圧力はストリッパー10
2の圧力よりも低くなり、尿素合成液を尿素合成管から
ストリッパーに送ることができなくなる。この問題を解
決するために、従来、次の方法が採用されている。
【0008】1.尿素合成管およびカーバメート凝縮器
を、地上に置かれたストリッパーよりも数十メートル高
い位置に設置し、重力により尿素合成管から、合成管よ
り高い圧力のストリッパーに尿素合成液を流下させる。
【0009】2.尿素合成液を圧力差で尿素合成管から
ストリッパーに移動し、ストリッパーからの混合ガスを
圧力差でカーバメート凝縮器に移送する。圧力が尿素合
成圧力よりも低くなったカーバメート凝縮器からの気液
混合物はエジェクターにより吸引し圧力が凝縮器より高
い尿素合成管に移動する。このエジェクターは高圧ポン
プにより尿素合成圧よりもかなり高い圧力に昇圧された
原料液体アンモニアにより駆動される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来技術には、
以下の解決すべき問題がある。
【0011】上記の1の方法では、重量の大きい尿素合
成管およびカーバメート凝縮器を地上20〜40メート
ルの高い位置に、耐震性のある巨大な架台の上に据え付
ける必要があるが、高所に重量物を設置するため建設が
大がかりとなり、建設後は保全作業の負担が大きい。
【0012】また上記の2の方法ではエジェクターを駆
動させるために効率の低いポンプで液体アンモニアを尿
素合成圧よりもかなり高い圧力に昇圧しなければならな
いが、昇圧により生じた内部エネルギーの多くはエジェ
クターの圧力損失として失われる。
【0013】したがって、本発明の目的は上記の問題点
を解決し、尿素合成液を尿素合成管よりも高い圧力のス
トリッパーに容易に、効率よく移送するための改良され
た方法を包含する尿素合成法を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明による尿素合成法
は、尿素合成域においてアンモニアと二酸化炭素とを尿
素合成条件下に反応させ、得られた尿素、水、アンモニ
アおよび未反応アンモニウムカーバメートを含む尿素合
成液を分離域において、加熱下に二酸化炭素と接触させ
て該アンモニアおよび該未反応アンモニウムカーバメー
トをアンモニア、二酸化炭素および水の混合ガスとして
分離して尿素水溶液を得、該混合ガスをカーバメート凝
縮域において吸収媒体と冷却下に接触させて該混合ガス
の少なくとも一部を凝縮吸収させてアンモニア、二酸化
炭素および水の凝縮液または気液混合物を生成させ、該
凝縮液または気液混合物を該尿素合成域に循環し、一方
該分離域において得られた尿素水溶液から尿素を得るに
当たり、該尿素合成域からの尿素合成液を、軸封部を持
たず、駆動電動機をケーシング内に装備し、かつ該駆動
電動機静止側を円筒状金属板をもって該尿素合成液から
遮蔽した構造の遠心ポンプにより該分離域に移送するこ
とを特徴とするものである。
【0015】本発明の尿素合成法は、上記遠心ポンプの
円筒状金属板および該尿素合成液との接触部の材料がフ
ェライト・ソーステナイト二相ステインレス鋼であるこ
とを含む。
【0016】さらに、本発明の尿素合成法は、上記遠心
ポンプが、その回転軸の両端に羽根車をそれらの吸入方
向が互いに反対になるように設けられた構造を有する場
合をも包含する。
【0017】本発明において、上記の遠心ポンプによっ
て尿素合成管よりも高い圧力のストリッパーに尿素合成
液を移送することにより、ストリッパーで分離された未
反応アンモニアおよび二酸化炭素からなる混合ガスをカ
ーバメート凝縮器で凝縮して尿素合成管に容易に循環す
ることができる。
【0018】以下に本発明を添付図面を参照して具体的
に説明する。
【0019】本発明方法を示すフローシートである図1
を参照して、ライン9から尿素合成圧に昇圧された液体
アンモニアが、またライン14からアンモニア、二酸化
炭素および水の凝縮液または気液混合物が尿素合成管1
に導入され、好ましくは170°〜210℃の温度、特
に好ましくは180°〜200℃の温度およびアンモニ
ア/二酸化炭素のモル比が好ましくは、3.0〜5.
0、特に好ましくは3.0〜4.0および水/二酸化炭
素のモル比が好ましくは0.2〜1.5、特に好ましく
は0.3〜1.0において尿素合成が行われる。尿素合
成温度が170℃以下では反応速度が低下するので大容
量の反応器が必要となり、また210℃以上では尿素合
成液の呈する平衡圧が大きくなり、反応器の耐圧力を大
きくする必要が生じる。アンモニア/二酸化炭素のモル
比が上記範囲において生成尿素単位当たりの尿素合成液
の量が最少となる。またモル比が3.0より小さいと二
酸化炭素の尿素への転化率が低下し、未反応アンモニウ
ムカーバメートをストリップするためのスチーム量が増
加する。モル比が5.0を越えると尿素合成液中のアン
モニア含有量が大きくなりすぎて、このアンモニアをス
トリップするためのスチームの消費量が増大する。水/
二酸化炭素のモル比を0.2より小さくすると回収され
た未反応アンモニウムカーバメートの尿素合成管の循環
が困難となり、一方1.5を越えると二酸化炭素の尿素
への転化率が著しく低下する。尿素合成圧力は温度、ア
ンモニア/二酸化炭素のモル比、その他の条件によって
決まるが、原則的には平衡に達した尿素合成平衡組成物
の呈する圧力と同じか、または若干高い圧力であって、
本発明では、好ましくはゲージ圧130〜250kg/
cm2 、特に好ましくは140〜200kg/cm2
ある。
【0020】尿素合成管1からの尿素合成液は、ライン
10を経て、後にその構造を詳細に説明する遠心ポンプ
4によって昇圧されライン11を経てストリッパー2の
頂部を導入される。ストリッパー2の圧力はストリッパ
ーで分離されたアンモニア、二酸化炭素および水の混合
ガスがカーバメート凝縮器を経て、二酸化炭素圧縮機の
圧力のみによって、尿素合成管に移送するのに充分高い
圧力であればよいが、圧力が高すぎるとストリッパーに
おける未反応アンモニウムカーバメートの分解のための
温度が高くなりすぎるので、尿素合成管1の圧力よりも
0.1〜1.0kg/cm2 高いのが好ましい。
【0021】ストリッパー2に導入された尿素合成液
は、加熱下に流下しながら、ライン12から導入され、
圧縮機5により尿素合成管1よりも2〜10kg/cm
2 高い圧力に圧縮されてストリッパー2の底部から吹き
込まれた二酸化炭素と接触し、含有するアンモニアおよ
び二酸化炭素がアンモニア、二酸化炭素および水の混合
ガスとして分離される。なおストリッパーの温度は好ま
しくは170〜200℃とされる。ストリッパー底部か
らの尿素水溶液は減圧弁6を経て減圧され図3を参照し
て述べた従来の方法と同様にして処理され尿素および低
圧吸収液が得られる。
【0022】ストリッパー2で分離された混合ガスは頂
部から取り出され、ライン13を経てカーバメート凝縮
器3に導入される。
【0023】カーバーメート凝縮器3の頂部には、図3
を参照して説明した従来の方法におけると同様にして尿
素合成管頂部において分離された不活性ガスを吸収塔7
においてライン16からの低圧吸収液と接触させること
により不活性ガスに伴われるアンモニアおよび二酸化炭
素を吸収して得られる高圧吸収液が導入され、冷却下に
(冷却は通常スチーム発生により行われる)ライン13
からの混合ガスを凝縮吸収してアンモニア、二酸化炭素
および水の凝縮液または気液混合物を生成する。カーバ
メート凝縮器3の温度は170〜190℃が好ましい。
凝縮液または気液混合物はライン14を経て尿素合成管
1に導入される。
【0024】次に、本発明において用いられる遠心ポン
プを以下に説明する。この遠心ポンプにより昇圧されス
トリッパー2に送られる尿素合成液は前記のように尿素
合成圧および温度にほぼ等しい圧力および温度を有す
る、激しい腐食性の流体であるから、これに耐えるポン
プの軸シールの製作には困難が伴う。本発明において
は、軸シールのない遠心ポンプ、すなわち駆動電動機を
ケーシング内に装置し、電動機静止側を円筒状金属板
(キャン)により尿素合成液から遮蔽し、回転軸の軸受
をケーシング内に設けた構造の遠心ポンプを用いること
により上記困難を克服した。キャンの材料としては磁力
を透過させるフェライト・オーステナイト二相ステイン
レス鋼が最も好ましく用いられる。その他、尿素合成液
と接触する部分の材料には上記ステインレス鋼、その他
の耐食材料が用いられる。また、羽根車は左右非対称と
することも可能ではあるが、高圧による軸推力を互いに
打ち消し合うので左右対象の羽根車を用いるのが好まし
く、吸入方法はそれぞれの羽根車につき互いに反対方向
であるのが好ましい。
【0025】回転軸に沿った断面の一部を示す部分断面
図である図2を参照して本発明において用いる遠心ポン
プを具体的に説明する。ケーシング21内壁にモーター
ステーター24が固定されて設けられ、このステーター
24をローター22の周囲に満たされる尿素合成液から
遮蔽するための円筒状のキャン28が固定して設けられ
る。キャンの材質は前記のようにフェライト・オーステ
ナイト二相ステインレス鋼が最適である。モーター回転
子25はローター22上にモーターステーター24にほ
ぼ対応する位置に固定して設置される。軸受26はロー
ター22の両端に近い位置にケーシングに固定して設置
される。軸受の材質は、窒化珪素系や炭化珪素系のファ
インセラミックを用いるのが、耐摩耗性と摺動摩擦特性
に優れ、尿素合成液内での摺動運動に耐えられるので好
ましい。軸受26に対応するローター22上の位置に軸
スリーブ27が固定して設置される。このような構造を
とることにより回転軸はケーシング外部へ貫通しないの
で軸シールは不要となり、軸シールに伴う困難から開放
される。
【0026】ローラー22の好ましくは両端に羽根車2
3が設けられる。羽根車23には非常に大きな軸推力が
発生するので、一方の羽根車の吸入方向29と他方の羽
根車の吸入方向30が互いに180°となるよう吸入方
向を配置して各羽根車の軸推力が完全に相殺し合うよう
にすることが好ましく、さらに各羽根車が対称であるこ
とが好ましい。
【0027】
【実施例】以下に本発明を尿素生産量1,000t/日
の尿素製造装置に適用した例を示して本発明をさらに具
体的に説明する。
【0028】実施例 図1を参照して、ライン9からゲージ圧180kg/c
2 に昇圧された液体アンモニア23,500kg/h
とカバーメート凝縮器3において得られたアンモニア5
5,000kg/h、二酸化炭素49,500kg/h
および水13,500kg/hからなる凝縮液がライン
14を経て尿素合成管1に導入されて反応せしめられ
た。尿素合成管の反応条件はゲージ圧175kg/cm
2 、温度190℃で、アンモニア/二酸化炭素モル比お
よび水/二酸化炭素のモル比がそれぞれ4.1および
0.64であった。
【0029】尿素合成管1からライン10を経てストリ
ッパー2に送られる尿素合成液は尿素44,700kg
/h、アンモニア49,300kg/h、二酸化炭素1
5,400kg/hおよび水26,000kg/hを含
有した。この尿素合成液は図2により説明した構造の遠
心ポンプ4によりゲージ圧176.5kg/cm2 に昇
圧されてストリッパー2の頂部に導入された。尿素合成
液はストリッパー中を流下しながら、ライン12、圧縮
機5を経て底部から導入された二酸化炭素28,800
kgと温度190℃において接触し、アンモニアおよび
アンモニウムカーバメートがアンモニア、二酸化炭素お
よび水の混合ガスとして頂部から取り出された。ストリ
ッパー2の底部から減圧弁6を経て取り出された尿素水
溶液は低圧処理工程に送られ、残留するアンモニアおよ
びアンモニウムカーバメートがアンモニア、二酸化炭素
および水の混合ガスとして尿素水溶液から完全に分離さ
れ、尿素44,700kg/hを含む尿素水溶液が得ら
れた。分離された混合ガスは稀アンモニア水に吸収され
て低圧吸収液として回収された。
【0030】ストリッパー2からの混合ガスはライン1
3を経てカーバメート凝縮器3に導入された。一方、ゲ
ージ圧175kg/cm2 に昇圧されてライン16から
吸収塔7に導入された低圧吸収液はライン15からの不
活性ガスと接触しその中に含有されるアンモニアおよび
二酸化炭素を吸収し、得られた高圧吸収液はライン17
を経てカーバメート凝縮器3に導入され、ライン13を
経て導入された混合ガスを180℃において吸収してア
ンモニア55,000kg/h、二酸化炭素49,50
0kh/hおよび水13,500kgからなる凝縮液が
得られた。この凝縮液は、前記のとおりライン14を経
て尿素合成管1に循環された。
【0031】この尿素合成装置を2ケ月連続稼動させた
が、遠心ポンプの異常は認められなかった。
【0032】
【発明の効果】本発明によれば、尿素合成液を尿素合成
圧よりも高い圧力において、二酸化炭素によるストリッ
ピングに付すので、混合ガスのカーバーメート凝縮器、
尿素合成管への流れを、ストリッピングに用いる二酸化
炭素の圧力のみにより生ぜしめることができる。
【0033】尿素合成合成管からストリッパーへの移動
に用いる遠心ポンプは軸封部をもたないので、軸封が極
めて困難な高温高圧の尿素合成液を高い信頼性をもって
昇圧することができる。
【0034】また、従来の方法とは異なり、機器は地上
に設置できるので、耐震性についても従来の方法におけ
るような問題もなく、建設費を節減することができ、運
転、保守も容易になるなどの利益も大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による尿素合成法を示すフローシートで
ある。
【図2】本発明において用いられる遠心ポンプの回転軸
に沿った断面の一部を示す部分断面図である。
【図3】従来の二酸化炭素による未反応アンモニウムカ
ーバメートのストリッピングを含む尿素合成法を示すフ
ローシートである。
【符号の説明】
1,101 尿素合成管 2,102 ストリッパー 3,103 カーバメート凝縮器 4 遠心ポンプ 5,105 圧縮機 21 ケーシング 22 ローター 23 羽根車 24 モーターステーター 25 モーター回転子 26 軸受 27 軸スリーブ 28 キャン
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年10月12日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 尿素合成域においてアンモニアと二酸化
    炭素とを尿素合成条件下に反応させ、得られた尿素、
    水、アンモニアおよび未反応アンモニウムカーバメート
    を含む尿素合成液を分離域において、加熱下に二酸化炭
    素と接触させて該アンモニアおよび該未反応アンモニウ
    ムカーバメートをアンモニア、二酸化炭素および水の混
    合ガスとして分離して尿素水溶液を得、該混合ガスをカ
    ーバメート凝縮域において吸収媒体と冷却下に接触させ
    て該混合ガスの少なくとも一部を凝縮吸収させてアンモ
    ニア、二酸化炭素および水の凝縮液または気液混合物を
    生成させ、該凝縮液または気液混合物を該尿素合成域に
    循環し、一方該分離域において得られた尿素水溶液から
    尿素を得るに当たり、該尿素合成域からの尿素合成液
    を、軸封部を持たず、駆動電動機をケーシング内に装備
    し、かつ該駆動電動機静止側を円筒状金属板をもって該
    尿素合成液から遮蔽した構造の遠心ポンプにより該分離
    域に移送することを特徴とする尿素合成法。
  2. 【請求項2】 前記遠心ポンプの円筒状金属板および該
    尿素合成液との接触部の材料がフェライト・オーステナ
    イト二相ステインレス鋼である請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記遠心ポンプが、その回転軸の両端に
    羽根車をそれらの吸入方向が互いに反対になるように設
    けた構造を有する請求項1または2に記載の方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999031053A1 (fr) * 1997-12-18 1999-06-24 Toyo Engineering Corporation Procede ameliore pour la synthese de l'uree et equipement correspondant
CN106167470A (zh) * 2016-07-26 2016-11-30 湖北宜化集团有限责任公司 一种开好三聚氰胺回收尿素装置的系统及方法

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WO1999031053A1 (fr) * 1997-12-18 1999-06-24 Toyo Engineering Corporation Procede ameliore pour la synthese de l'uree et equipement correspondant
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