JPH08309492A - 薄板連続鋳造装置 - Google Patents
薄板連続鋳造装置Info
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- JPH08309492A JPH08309492A JP14254196A JP14254196A JPH08309492A JP H08309492 A JPH08309492 A JP H08309492A JP 14254196 A JP14254196 A JP 14254196A JP 14254196 A JP14254196 A JP 14254196A JP H08309492 A JPH08309492 A JP H08309492A
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- JP
- Japan
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- mold
- continuous casting
- thin plate
- casting apparatus
- vibrating
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 短辺側の溶鋼を固まらせることなく容易に薄
板を絞り込み、安定した薄板連続鋳造を可能とする。 【解決手段】 長辺鋳型及び短辺鋳型からなる鋳片引抜
方向に振動する振動鋳型を備えた薄板連続鋳造装置で、
前記振動鋳型に、上部が広がり下部が絞り込まれた低熱
伝導度の耐火物からなる短辺鋳型４を備えさせる。それ
により、短辺側の溶鋼１６を固まらせることなく容易に
薄板を絞り込むことができ、安定した薄板連続鋳造が可
能な薄板連続鋳造装置が提供できるという効果を奏す
る。
板を絞り込み、安定した薄板連続鋳造を可能とする。 【解決手段】 長辺鋳型及び短辺鋳型からなる鋳片引抜
方向に振動する振動鋳型を備えた薄板連続鋳造装置で、
前記振動鋳型に、上部が広がり下部が絞り込まれた低熱
伝導度の耐火物からなる短辺鋳型４を備えさせる。それ
により、短辺側の溶鋼１６を固まらせることなく容易に
薄板を絞り込むことができ、安定した薄板連続鋳造が可
能な薄板連続鋳造装置が提供できるという効果を奏す
る。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は薄板を製造する薄板
連続鋳造装置に係り、特に高品質の薄板を安定して連続
鋳造するのに好適な薄板連続鋳造装置に関する。
連続鋳造装置に係り、特に高品質の薄板を安定して連続
鋳造するのに好適な薄板連続鋳造装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来の薄板連続鋳造装置は特開昭６０−
４０６６０公報（公知例）に記載のように、サーボノ
ズルに直結する振動鋳型と、この振動鋳型の下流側に連
続して設けられる双ベルト式鋳型で構成されており、前
記振動鋳型を高サイクル振動（５００〜５０００ｃｐ
ｍ）させている。
４０６６０公報（公知例）に記載のように、サーボノ
ズルに直結する振動鋳型と、この振動鋳型の下流側に連
続して設けられる双ベルト式鋳型で構成されており、前
記振動鋳型を高サイクル振動（５００〜５０００ｃｐ
ｍ）させている。
【０００３】また、特開昭５９−１９９１５１公報（公
知例）は、短辺絞り込み型双ベルト式薄板連鋳機で、
扇形固定短辺は耐火物で構成され、ベルトは前記固定短
辺鋳型と摺動する構造となっている。
知例）は、短辺絞り込み型双ベルト式薄板連鋳機で、
扇形固定短辺は耐火物で構成され、ベルトは前記固定短
辺鋳型と摺動する構造となっている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術は、以下に示す点について実用上の問題点があっ
た。 （１）公知例の問題点は、サーボノズルと鋳型間への
溶湯差し込みによる凝固殻破断、並びに高サイクル振動
によるサーボノズル耐火物の破損トラブルが発生する。 （２）公知例の問題点は、固定短辺と長辺側スチール
ベルトの相対スベリに起因する摺動キズの発生による鋳
型寿命低下、並びに溶湯差込みによるベルトのカジリ、
穴あき等による鋳造の中断が時々発生する。
来技術は、以下に示す点について実用上の問題点があっ
た。 （１）公知例の問題点は、サーボノズルと鋳型間への
溶湯差し込みによる凝固殻破断、並びに高サイクル振動
によるサーボノズル耐火物の破損トラブルが発生する。 （２）公知例の問題点は、固定短辺と長辺側スチール
ベルトの相対スベリに起因する摺動キズの発生による鋳
型寿命低下、並びに溶湯差込みによるベルトのカジリ、
穴あき等による鋳造の中断が時々発生する。
【０００５】この発明の目的は、上記問題点を解消する
ためになされたもので、短辺側の溶鋼を固まらせること
なく容易に薄板を絞り込み、安定した連続鋳造を可能に
する薄板連続鋳造装置を提供することにある。
ためになされたもので、短辺側の溶鋼を固まらせること
なく容易に薄板を絞り込み、安定した連続鋳造を可能に
する薄板連続鋳造装置を提供することにある。
【０００６】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の薄板連続鋳造装置は、長辺鋳型及び短辺
鋳型からなる鋳片引抜方向に振動する振動鋳型を備えた
薄板連続鋳造装置において、前記振動鋳型は、上部が広
がっている上部広がり部と、下部が絞り込まれた下部の
ストレート部とからなり、且つ低熱伝導度の耐火物から
なる短辺鋳型であることを特徴とするものである。上記
の構成によれば、鋳型上方が広がり、下方を絞り込んで
いるので、従来の大きさの浸漬ノズルを使用して注湯が
可能であり、短辺側の溶鋼を固まらせることなく容易に
薄板を絞り込むことができ、薄板を安定して連続鋳造す
ることが可能となる。さらに、凝固完了まで垂直である
ので溶鋼中の介在物浮上効果があるので高い内部品質を
要求される鋼種の薄板連続鋳造に適している。また、高
サイクルの微振動を与えることによって表面肌の滑らか
な鋳片を得ることができる。
めに、本発明の薄板連続鋳造装置は、長辺鋳型及び短辺
鋳型からなる鋳片引抜方向に振動する振動鋳型を備えた
薄板連続鋳造装置において、前記振動鋳型は、上部が広
がっている上部広がり部と、下部が絞り込まれた下部の
ストレート部とからなり、且つ低熱伝導度の耐火物から
なる短辺鋳型であることを特徴とするものである。上記
の構成によれば、鋳型上方が広がり、下方を絞り込んで
いるので、従来の大きさの浸漬ノズルを使用して注湯が
可能であり、短辺側の溶鋼を固まらせることなく容易に
薄板を絞り込むことができ、薄板を安定して連続鋳造す
ることが可能となる。さらに、凝固完了まで垂直である
ので溶鋼中の介在物浮上効果があるので高い内部品質を
要求される鋼種の薄板連続鋳造に適している。また、高
サイクルの微振動を与えることによって表面肌の滑らか
な鋳片を得ることができる。
【０００７】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を、図１
〜図８を参照して説明する。タンデッシュ１内の溶鋼を
浸漬ノズル２から鋳型に注湯する。湯面１６Ａは図示は
ないがほぼ一定高さになるように流量制御される。
〜図８を参照して説明する。タンデッシュ１内の溶鋼を
浸漬ノズル２から鋳型に注湯する。湯面１６Ａは図示は
ないがほぼ一定高さになるように流量制御される。
【０００８】鋳型は扇形の短辺鋳型４と長辺鋳型３にて
形成されている。短辺鋳型４は大部分はセラミック２１
と断熱材２２とで形成し、短辺絞込部の凝固を阻止する
為に背面及び縁は水冷銅板３５とする。更に、背面は水
冷銅板３５の熱変形を押える短辺バックプレート２３で
構成される。短辺Ｒ／Ｓ線以下はストレート水冷銅板２
５とし、絞り込み後の短辺の凝固殻を形成するものであ
る。
形成されている。短辺鋳型４は大部分はセラミック２１
と断熱材２２とで形成し、短辺絞込部の凝固を阻止する
為に背面及び縁は水冷銅板３５とする。更に、背面は水
冷銅板３５の熱変形を押える短辺バックプレート２３で
構成される。短辺Ｒ／Ｓ線以下はストレート水冷銅板２
５とし、絞り込み後の短辺の凝固殻を形成するものであ
る。
【０００９】一方、長辺鋳型３は鋳片側は凸状の水冷銅
板３４とし、凝固殻形成を湯面１６Ａ部より行なうよう
になっている。背面には水冷銅板３４の熱変形を押える
バックプレート１７が配備される。このような短辺鋳型
３と長辺鋳型４は鋳型外枠５に内蔵され、鋳型外枠５の
両側部を加振シリンダ６により各々支持され、鋳片引抜
方向に振動可能となっている。
板３４とし、凝固殻形成を湯面１６Ａ部より行なうよう
になっている。背面には水冷銅板３４の熱変形を押える
バックプレート１７が配備される。このような短辺鋳型
３と長辺鋳型４は鋳型外枠５に内蔵され、鋳型外枠５の
両側部を加振シリンダ６により各々支持され、鋳片引抜
方向に振動可能となっている。
【００１０】加振シリンダ６には電気油圧式サーボバル
ブ７が塔載され、高サイクル振動指令器１５から所望の
波形（例えば正弦波、三角波等）が入力され、同期制御
回路１４により、左右の両加振シリンダ６を同期振動さ
せるものである。なお、８はバランスシリンダで、加振
シリンダ６の下部ロッドを利用して、鋳型を主とする加
振重量とバランスするように一定圧力が封入されてい
る。また、短辺鋳型４は長辺鋳型３にはさみ込まれ皿バ
ネ１８で支持されているので、湯差しによるバリの発生
が皆無で、短辺と長辺の間の摺動傷も発生しない。
ブ７が塔載され、高サイクル振動指令器１５から所望の
波形（例えば正弦波、三角波等）が入力され、同期制御
回路１４により、左右の両加振シリンダ６を同期振動さ
せるものである。なお、８はバランスシリンダで、加振
シリンダ６の下部ロッドを利用して、鋳型を主とする加
振重量とバランスするように一定圧力が封入されてい
る。また、短辺鋳型４は長辺鋳型３にはさみ込まれ皿バ
ネ１８で支持されているので、湯差しによるバリの発生
が皆無で、短辺と長辺の間の摺動傷も発生しない。
【００１１】このような構成による本発明を双ベルト式
に適用した場合について、以下に説明する。同期鋳型を
構成するスチールベルト１０は、ベルトガイドローラ１
１にガイドされる。このベルトガイドローラ１１の表面
には、冷却水が通る円周方向に多数の溝が切られてい
る。１２は冷却パット、１３は冷却用スプレノズルであ
る。
に適用した場合について、以下に説明する。同期鋳型を
構成するスチールベルト１０は、ベルトガイドローラ１
１にガイドされる。このベルトガイドローラ１１の表面
には、冷却水が通る円周方向に多数の溝が切られてい
る。１２は冷却パット、１３は冷却用スプレノズルであ
る。
【００１２】このような構成によれば、溶鋼１６の長辺
側は湯面１６Ａより凝固を開始し、凝固殻３６が成長す
るが、ＨＭ＝６００ｍｍ、鋳造速度Ｖ＝１０ｍ／ｍｉｎ
とすれば鋳型上側の凝固厚さＤは数１式となる。
側は湯面１６Ａより凝固を開始し、凝固殻３６が成長す
るが、ＨＭ＝６００ｍｍ、鋳造速度Ｖ＝１０ｍ／ｍｉｎ
とすれば鋳型上側の凝固厚さＤは数１式となる。
【００１３】
【数１】
【００１４】ここでｈ＝３０ｍｍの鋳造厚みでも凝固し
ていないので、さらに下流にベルト同期式鋳片支持装置
によって冷却させるものである。ベルト１０はベルトガ
イドローラ１１によって、支持方向の転換をして冷却パ
ット１２によりベルトの直接冷却と鋳片の間接冷却を行
なう。また、この冷却パット１２は溶鋼静圧による鋳片
のバルジングを押える役目を有しているので、ベルト冷
却水の圧力は溶鋼ベルトＨに見合う溶鋼静圧に設定さ
れ、またパット間隔も鋳片厚さｈｍｍに見合って設定さ
れるものである。このようにすることにより薄板連鋳の
高速鋳造が安定して可能となるものである。
ていないので、さらに下流にベルト同期式鋳片支持装置
によって冷却させるものである。ベルト１０はベルトガ
イドローラ１１によって、支持方向の転換をして冷却パ
ット１２によりベルトの直接冷却と鋳片の間接冷却を行
なう。また、この冷却パット１２は溶鋼静圧による鋳片
のバルジングを押える役目を有しているので、ベルト冷
却水の圧力は溶鋼ベルトＨに見合う溶鋼静圧に設定さ
れ、またパット間隔も鋳片厚さｈｍｍに見合って設定さ
れるものである。このようにすることにより薄板連鋳の
高速鋳造が安定して可能となるものである。
【００１５】なお、装置全体は、例えば図６に示す配置
構成とし、レードル３０からタンデッシュ１に注湯、鎮
静化後、浸漬ノズル２より絞り込み鋳型に注湯し、鋳片
引抜部が湾曲する型式のベルトガイド３２によって鋳片
冷却曲げを行ない、完全凝固後、矯正ローラ３３にて曲
げ直して次工程へ供給するものである。このような配置
構成によれば設備高さが低くてすむ利点を有する。
構成とし、レードル３０からタンデッシュ１に注湯、鎮
静化後、浸漬ノズル２より絞り込み鋳型に注湯し、鋳片
引抜部が湾曲する型式のベルトガイド３２によって鋳片
冷却曲げを行ない、完全凝固後、矯正ローラ３３にて曲
げ直して次工程へ供給するものである。このような配置
構成によれば設備高さが低くてすむ利点を有する。
【００１６】また、この配置構成は図６に示すものに限
らず、図７に示すように、凝固完了までを垂直としその
後ベンデングするようにしてもよい。即ち、垂直ベルト
ガイド３１を絞り込み鋳型の下側に配置し、凝固完了
後、曲げベルトガイド３２にて湾曲させ、矯正ローラ３
３にて曲げ直しをして、次工程に薄板を供給するもので
ある。このような構成によれば、凝固完了まで垂直であ
るので、溶鋼中の介在物浮上効果があるため、高い内部
品質を要求される鋼種の連鋳に適する。
らず、図７に示すように、凝固完了までを垂直としその
後ベンデングするようにしてもよい。即ち、垂直ベルト
ガイド３１を絞り込み鋳型の下側に配置し、凝固完了
後、曲げベルトガイド３２にて湾曲させ、矯正ローラ３
３にて曲げ直しをして、次工程に薄板を供給するもので
ある。このような構成によれば、凝固完了まで垂直であ
るので、溶鋼中の介在物浮上効果があるため、高い内部
品質を要求される鋼種の連鋳に適する。
【００１７】ここで、このような安定した高速薄板鋳造
を可能とし、且つ高品質鋳片を得ることが出来る本実施
形態の鋳造装置の特徴をまとめると以下のようになる。 （１）鋳型上部は広がっている短辺絞り込み固定鋳型を
採用する。短辺の上部絞込み部は熱伝導度の低い耐火物
とし凝固殻を形成させない。 （２）この固定鋳型を鋳片引抜方向に高サイクル振動さ
せる。 （３）図４に示すように、固定鋳型と双ベルト間は可能
な限り固定鋳型を延ばし、鋳片支持ピッチを５０〜１０
０ｍ以下とする。
を可能とし、且つ高品質鋳片を得ることが出来る本実施
形態の鋳造装置の特徴をまとめると以下のようになる。 （１）鋳型上部は広がっている短辺絞り込み固定鋳型を
採用する。短辺の上部絞込み部は熱伝導度の低い耐火物
とし凝固殻を形成させない。 （２）この固定鋳型を鋳片引抜方向に高サイクル振動さ
せる。 （３）図４に示すように、固定鋳型と双ベルト間は可能
な限り固定鋳型を延ばし、鋳片支持ピッチを５０〜１０
０ｍ以下とする。
【００１８】次に、各部の機能又は特長について説明す
る。 （１）鋳型上方が広がっている短辺絞り込み鋳型によ
り、タンデッシュから鋳型への注湯は従来の大きさの浸
漬ノズルを使用することができる。さらに、凝固完了ま
で垂直であるので溶鋼中の介在物浮上効果があるので高
い内部品質を要求される鋼種の薄板連続鋳造に適してい
る。 （２）短辺絞り込み部は、この部分の溶鋼を固らせない
で容易に絞り込み可能なように耐火物で構成する。ま
た、それに続く短辺ストレート部は、絞り込み後の短辺
を凝固させるために内部水冷銅板とする。また、絞り込
み部耐火物は、エッヂの損傷を防止するために水冷銅板
で縁取りする。また、長辺側は短辺絞り込み形状に沿っ
た湾曲形状とし、内部水冷銅板とし、長辺シェル形成を
行なう。 （３）前記長辺鋳型、及び短辺鋳型は鋳型外枠で１体に
支持し、高サイクルの微振動を与えることによって表面
肌の滑らかな鋳片を得ることができるという効果を奏す
る。 （４）前記絞り込み鋳型に続く双ベルトは鋳片引き抜き
速度と同期して廻り、鋳片が完全凝固するまでの区間の
二次冷却と溶鋼静圧によるバルジングを連続して押え、
バルジング発生を皆無にする機能を有する。 （５）絞り込み鋳型と双ベルト間は、溶鋼静圧を支持す
ることのできない唯一の区間として残るが、絞り込み鋳
型の下方を図４に示す如く、ベルト側に延長すること
で、従来のローラ支持方式の限界であった支持ピッチｌ
0＝１７０〜２２５ｍｍの１／３以下のｌ＝５０〜７５
ｍｍのピッチにすることが出来るので、この部分で生ず
るバルジング応力を従来程度とした場合にｌを大幅減少
できるため、バルジング歪のために高速限界のあった従
来のローラ方式に比較し、高速鋳造が可能となる。
る。 （１）鋳型上方が広がっている短辺絞り込み鋳型によ
り、タンデッシュから鋳型への注湯は従来の大きさの浸
漬ノズルを使用することができる。さらに、凝固完了ま
で垂直であるので溶鋼中の介在物浮上効果があるので高
い内部品質を要求される鋼種の薄板連続鋳造に適してい
る。 （２）短辺絞り込み部は、この部分の溶鋼を固らせない
で容易に絞り込み可能なように耐火物で構成する。ま
た、それに続く短辺ストレート部は、絞り込み後の短辺
を凝固させるために内部水冷銅板とする。また、絞り込
み部耐火物は、エッヂの損傷を防止するために水冷銅板
で縁取りする。また、長辺側は短辺絞り込み形状に沿っ
た湾曲形状とし、内部水冷銅板とし、長辺シェル形成を
行なう。 （３）前記長辺鋳型、及び短辺鋳型は鋳型外枠で１体に
支持し、高サイクルの微振動を与えることによって表面
肌の滑らかな鋳片を得ることができるという効果を奏す
る。 （４）前記絞り込み鋳型に続く双ベルトは鋳片引き抜き
速度と同期して廻り、鋳片が完全凝固するまでの区間の
二次冷却と溶鋼静圧によるバルジングを連続して押え、
バルジング発生を皆無にする機能を有する。 （５）絞り込み鋳型と双ベルト間は、溶鋼静圧を支持す
ることのできない唯一の区間として残るが、絞り込み鋳
型の下方を図４に示す如く、ベルト側に延長すること
で、従来のローラ支持方式の限界であった支持ピッチｌ
0＝１７０〜２２５ｍｍの１／３以下のｌ＝５０〜７５
ｍｍのピッチにすることが出来るので、この部分で生ず
るバルジング応力を従来程度とした場合にｌを大幅減少
できるため、バルジング歪のために高速限界のあった従
来のローラ方式に比較し、高速鋳造が可能となる。
【００１９】以下、計算にて説明すると、図８におい
て、バルジング応力は支持スパンと凝固厚み（鋳造速度
で決まる）により求められる。 σb：バルジング応力（ｋｇ／ｍｍ2） ｌ ：凝固殻支持スパン（ｍｍ） Ｖ ：鋳造速度（ｍ／ｍｉｎ） Ｈ ：溶鋼ヘッド（ｍ） Ｄ ：凝固殻厚み（ｍｍ） γ ：溶鋼比重（７．２ｋｇ／ｃｍ3） とすると、バルジング応力σb は、以下のようになる。
て、バルジング応力は支持スパンと凝固厚み（鋳造速度
で決まる）により求められる。 σb：バルジング応力（ｋｇ／ｍｍ2） ｌ ：凝固殻支持スパン（ｍｍ） Ｖ ：鋳造速度（ｍ／ｍｉｎ） Ｈ ：溶鋼ヘッド（ｍ） Ｄ ：凝固殻厚み（ｍｍ） γ ：溶鋼比重（７．２ｋｇ／ｃｍ3） とすると、バルジング応力σb は、以下のようになる。
【００２０】
【数２】
【００２１】
【数３】
【００２２】
【数４】
【００２３】即ち、バルジング応力σbは溶鋼ヘッドに
無関係であり、ｌ2Ｖに比例することになる。下記の表
にσbの計算例を示す。
無関係であり、ｌ2Ｖに比例することになる。下記の表
にσbの計算例を示す。
【００２４】
【表１】
【００２５】この表より、前述のローラ支持方式の支持
ピッチｌ＝２００ｍｍ程度より小さくできないので、許
容応力を５ｋｇ／ｍｍ2とすれば、鋳造速度Ｖ＝２ｍ／
ｍｉｎに制限される。一方、本実施形態では、ｌ＝５０
〜７５ｍｍに小さくできるので、Ｖ＝１０ｍ／ｍｉｎの
鋳造が可能となる。
ピッチｌ＝２００ｍｍ程度より小さくできないので、許
容応力を５ｋｇ／ｍｍ2とすれば、鋳造速度Ｖ＝２ｍ／
ｍｉｎに制限される。一方、本実施形態では、ｌ＝５０
〜７５ｍｍに小さくできるので、Ｖ＝１０ｍ／ｍｉｎの
鋳造が可能となる。
【００２６】このように本実施形態によれば、次のよう
な作用効果がある。 （１）短辺絞り込み固定鋳型を振動数１０〜１００Ｈ
Ｚ、振幅３ｍｍ以下の高サイクル振動させることによ
り、オシレーションマークの微細化が図れ表面肌が滑ら
かな薄鋳片を高速で得ることが出来る。 （２）鋳型と双ベルトを分離することにより、ベルトの
摺動傷並びに鋳バリ発生防止が達成され鋳型の寿命延長
と安定鋳造が可能となる。
な作用効果がある。 （１）短辺絞り込み固定鋳型を振動数１０〜１００Ｈ
Ｚ、振幅３ｍｍ以下の高サイクル振動させることによ
り、オシレーションマークの微細化が図れ表面肌が滑ら
かな薄鋳片を高速で得ることが出来る。 （２）鋳型と双ベルトを分離することにより、ベルトの
摺動傷並びに鋳バリ発生防止が達成され鋳型の寿命延長
と安定鋳造が可能となる。
【００２７】
【発明の効果】上述のとおり本発明によれば、鋳型上方
が広がり、下方を絞り込んでいるので、従来の大きさの
浸漬ノズルを使用して注湯が可能であり、短辺側の溶鋼
を固まらせることなく容易に薄板を絞り込むことがで
き、安定した薄板連続鋳造が可能となるという効果を奏
する。
が広がり、下方を絞り込んでいるので、従来の大きさの
浸漬ノズルを使用して注湯が可能であり、短辺側の溶鋼
を固まらせることなく容易に薄板を絞り込むことがで
き、安定した薄板連続鋳造が可能となるという効果を奏
する。
【図１】図１は本発明の一実施形態である鋳造装置の概
念図を示す。
念図を示す。
【図２】図２は本発明の一実施形態である鋳造装置の概
念図を示す。
念図を示す。
【図３】図３は鋳型構造の詳細図を示す。
【図４】図４は鋳型構造の詳細図を示す。
【図５】図５は鋳型構造の詳細図を示す。
【図６】図６は本発明の一実施形態である全体配置構成
概略図を示す。
概略図を示す。
【図７】図７は本発明の一実施形態である全体配置構成
概略図を示す。
概略図を示す。
【図８】図８は支持スパン計算のための参考図である。
１ タンデッシュ ２ 浸漬ノズル ３ 長辺鋳型 ４ 短辺鋳型 ５ 鋳型外枠 ６ 加振シリンダ ７ 電気油圧式サーボバルブ ８ バランスシリンダ ９ 鋳片 １０ ベルト １１ ベルトガイドローラ １２ 冷却パット １３ 冷却用スプレノズル １４ 同期制御回路 １５ 高サイクル振動指令器 １６ 溶鋼 １６Ａ 湯面 １７ バックプレート １８ 皿バネ ２０ 幅変更シリンダー ２１ セラミックス ２２ 断熱材 ２３ 短辺バックプレート ２５ ストレート水冷銅板 ３０ レードル ３１ 垂直ベルトガイド ３２ 曲げベルトガイド ３３ 矯正ローラ ３４ 凸状水冷銅板 ３５ 水冷銅板 ３６ 凝固殻
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 梶原 利幸 茨城県日立市幸町３丁目１番１号 株式会 社日立製作所日立工場内 (72)発明者 木村 智明 茨城県日立市幸町３丁目１番１号 株式会 社日立製作所日立工場内 (72)発明者 森脇 三郎 千葉県千葉市川崎町１番地 川崎製鉄株式 会社千葉製鉄所内
Claims (6)
- 【請求項１】 長辺鋳型及び短辺鋳型からなる鋳片引抜
方向に振動する振動鋳型を備えた薄板連続鋳造装置にお
いて、前記振動鋳型は、上部が広がっている上部広がり
部と、下部が絞り込まれた下部のストレート部とからな
り、且つ低熱伝導度の耐火物からなる短辺鋳型であるこ
とを特徴とする薄板連続鋳造装置。 - 【請求項２】 請求項１に記載の薄板連続鋳造装置にお
いて、前記振動鋳型の短辺鋳型の上部広がり部は、溶鋼
の凝固殻を形成させぬように保熱手段を有し、前記振動
鋳型の短辺鋳型の下部のストレート部は、溶鋼の凝固殻
を形成するように冷却手段を有していることを特徴とす
る薄板連続鋳造装置。 - 【請求項３】 請求項２に記載の薄板連続鋳造装置にお
いて、前記保熱手段として、前記上部広がり部を低熱伝
導度の耐火物により構成し、前記冷却手段として、前記
下部のストレート部を水冷銅板により構成することを特
徴とする薄板連続鋳造装置。 - 【請求項４】 請求項１ないし３のうちいずれかに記載
の薄板連続鋳造装置において、前記振動鋳型の短辺鋳型
は、水冷銅板によって縁取りされたものであることを特
徴とする薄板連続鋳造装置。 - 【請求項５】 請求項１ないし４のうちいずれかに記載
の薄板連続鋳造装置において、前記振動鋳型の長辺鋳型
は、水冷銅板によって湾曲形状に構成されていることを
特徴とする薄板連続鋳造装置。 - 【請求項６】 請求項１ないし４のうちいずれかに記載
の薄板連続鋳造装置において、前記振動鋳型は、鋳片引
抜方向に高サイクルで微振動するものであることを特徴
とする薄板連続鋳造装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP14254196A JPH08309492A (ja) | 1996-06-05 | 1996-06-05 | 薄板連続鋳造装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP14254196A JPH08309492A (ja) | 1996-06-05 | 1996-06-05 | 薄板連続鋳造装置 |
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| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP14354689A Division JP2903087B2 (ja) | 1989-06-06 | 1989-06-06 | 薄板連続鋳造装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08309492A true JPH08309492A (ja) | 1996-11-26 |
Family
ID=15317758
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP14254196A Pending JPH08309492A (ja) | 1996-06-05 | 1996-06-05 | 薄板連続鋳造装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08309492A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100633030B1 (ko) * | 1997-12-03 | 2006-12-22 | 에스엠에스 데마그 악티엔게젤샤프트 | 금속 연속 주조용 깔대기 형상의 주형 |
| JP2010517777A (ja) * | 2007-02-05 | 2010-05-27 | エスエムエス・ジーマーク・アクチエンゲゼルシャフト | 鋼スラブを製造するための連続鋳造装置 |
-
1996
- 1996-06-05 JP JP14254196A patent/JPH08309492A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100633030B1 (ko) * | 1997-12-03 | 2006-12-22 | 에스엠에스 데마그 악티엔게젤샤프트 | 금속 연속 주조용 깔대기 형상의 주형 |
| JP2010517777A (ja) * | 2007-02-05 | 2010-05-27 | エスエムエス・ジーマーク・アクチエンゲゼルシャフト | 鋼スラブを製造するための連続鋳造装置 |
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