JP2633768B2 - 連続鋳造モールド内溶鋼流動制御方法 - Google Patents

連続鋳造モールド内溶鋼流動制御方法

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JP2633768B2 JP13490192A JP13490192A JP2633768B2 JP 2633768 B2 JP2633768 B2 JP 2633768B2 JP 13490192 A JP13490192 A JP 13490192A JP 13490192 A JP13490192 A JP 13490192A JP 2633768 B2 JP2633768 B2 JP 2633768B2
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は連続鋳造モールド内溶鋼
流動制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】連続鋳造に際し、鋳片の未凝固部分を電
磁撹拌することによって、鋳片内部の偏析を軽減し、良
好な鋳片を得ることは、一般に行われている。例えば特
公昭64−10305号公報では鋳型の少なくとも1方
の長辺側のメニスカス近傍に、2つの電磁撹拌装置を対
向して設置し、長辺側に設置した電磁撹拌装置によっ
て、鋳型内溶鋼に巾方向の中心に向う流れを付与し、浸
漬ノズルからの溶鋼流の鋳型内溶鋼への浸透深さを浅く
して、良好な品質の鋳片を製造することが開示されてい
る。
【0003】又特開昭64−2771号公報では浸漬ノ
ズルの左右吐出孔からの溶鋼吐出流の強さに応じて移動
磁界を作用させて適正な大きさの湯面変動を実現して異
常な湯面変動にともなうモールドパウダー巻込み及び鋳
片の表面割れによる表面欠陥を防止することが開示され
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】連続鋳造モールド内の
溶鋼の流動は鋳片品質を左右する重要な要素である。本
発明はモールド内のメニスカス流速を制御して表面性状
の優れた鋳片を得る連続鋳造モールド内溶鋼流動制御方
法を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、連続鋳
造モールドの溶鋼にノズルを浸漬して連続鋳造するに当
たり、ノズル吐出孔角度が水平方向を0°とした時に上
向き22.5°〜下向き90°のノズルを、浸漬深さが
50mm〜400mmの範囲に設けて、モールド幅方向に2
分割以上に区分されたコイルにより、下記式により定ま
る移動磁界で、鋳造鋼種、鋳造幅、鋳造速度、浸漬ノズ
ル形状等の操業条件に応じて、(a)モールドの中心か
ら一方の短辺方向に向かって電磁力を印加する、(b)
モールドの一方の短辺のみから中心に向かって電磁力を
印加する、(c)モールドの一方の短辺側と中心の間に
おいて、両長辺側で相対する方向の電磁力を印加する、
又は(d)モールドの両長辺側で、相対する方向の電磁
力を印加する、のいずれかを選択して、メニスカス部の
溶鋼流速を10cm/sec〜60cm/secとすることを特徴と
する連続鋳造モールド内溶鋼流動制御方法である。
【0006】以下本発明を詳述する。図1は本発明に係
る連続鋳造用の鋳型要部を見易くするため一部破断して
示した図である。鋳型は長辺鋳型銅板1−1,1−2と
短辺鋳型銅板1−3,1−4からなり、図示しないタン
ディッシュに取付けられた浸漬ノズル2の下部が挿入さ
れている。この浸漬ノズル2の下部に設けられた吐出孔
は鋳型短辺方向に対向して浸漬ノズルの両側に1個ずつ
開口しているが格別限定されない。この浸漬ノズルを介
してタンディッシュから鋳型内に溶鋼3が注入される
が、浸漬ノズルから吐出した吐出流5は短辺方向に向か
い短辺に当たって上、下に別れ、上方に向かった溶鋼流
は吐出反転流aとなりメニスカス流6を形成する。一方
下方に向かった溶鋼流bは下降流となる。
【0007】本発明は鋳型の相対向する長辺側面1−
1,1−2の外側にモールド幅方向に2分割以上に区分
された撹拌用コイル7−1,7−2が設けられ移動磁界
を発生する。又鋳型から離れた制御室10に移動磁界の
方向を変える相順切換器と電流制御器が設けられ、交流
電源に導通される。図3のLはコイルのポールピッチで
ある。
【0008】本発明者らの実験によると浸漬ノズルから
注湯された溶鋼の凝固シェルへの衝突強さを確保しつ
つ、かつ吐出反転流により形成されるメニスカス流を一
定範囲に制御することは鋳片の表面性状向上に極めて有
効なる知見を得た。即ち本発明においては50≦L×f
≦40000(ただしコイルピッチ:Lmm、磁界周波
数:fHzとする)を満足する移動磁界を溶鋼に印加して
10cm/sec〜60cm/secのメニスカス流速を得るもので
あるが、これは次の理由による。
【0009】即ちモールド内溶鋼に移動磁界を印加する
とき、磁界移動速度Vは(1)式で表される。 V=C1 ×L×f+C2 …………………(1) (L:コイルのポールピッチ、f:磁界周波数、C1
2 :調整係数) 又、メニスカス流速Vpによって磁界移動速度を決定す
るため、磁界移動速度VはVpの関数となる。このと
き、関数は1次式(2)、又は2次式(3)で考える。 V=f(Vp)=C3 ×Vp+C4 …………………(2) =C3 ×Vp2 +C4 ×Vp+C5 …………………(3)
【0010】(1)式と(2)式又は(3)式を連立さ
せてVpについて解くと、(4)式又は(5)式とな
る。 Vp=C6 ×L×f+C7 …………………(4) =C6 ×L0.5 ×f0.5 +C7 …………………(5) 又、V=f(Vp)を高次式で表す場合を考えるとVp
は一般的には(6)式のようになる(C7 =1/次
数)。 Vp=C6 ×LC7×fC7+C8 …………………(6) このとき、L,fと同様にVpに影響を与えるコイル電
流Iの変動は、C6 ,C8 の変化範囲に含まれる。実際
には0〜2500mAの範囲で操業を行った。
【0011】ここで、メニスカス流速Vpの適正値範囲
(Vpmin ,Vpmax )と(6)式より(7)式が得ら
れる。 Vpmin ≦C6 ×LC7×fC7+C8 ≦Vpmax …………………(7) これを変形すると(8)式が得られる。 C9 ≦L×f≦C10 …………………(8)
【0012】以上の導出より、V=f(Vp)の次数を
問わず(8)式は得られることが明白なため、C9 ,C
10を得るために図5のように横軸をL×f、縦軸をVp
という1次式前提で示す。
【0013】図5により、モールド電磁撹拌装置のコイ
ルピッチと磁界周波数の積L×fを50≦L×f≦40
000(L:コイルピッチ(mm)、f:磁界周波数(H
z))とすれば、メニスカス流速を適正に制御すること
が可能となる。
【0014】又実験によると凝固シェルの表層を洗い流
し、介在物や偏析を除去するために、ある程度の溶鋼吐
出流速は必要である。さらに、メニスカスでの介在物捕
捉防止のためにはメニスカス流のコントロールが必要で
ある。
【0015】即ち、溶鋼吐出流をメニスカスからの距離
別にみると図6となる。即ちメニスカスから300mmを
臨界点とすることができる。従って、メニスカス流のみ
が存在するメニスカスから直下300mm下までの範囲に
コイル中心を設置し、メニスカス流のみをコントロール
する。メニスカス流速が10cm/sec未満の場合、メニス
カス流速が小さくなることにより、メニスカス部への熱
の供給量が減少してよどんだ状態となり、例えばパウダ
ーが凝固した固まりが生成して溶鋼中に巻き込まれ、凝
固シェルに捕捉されて鋳片表面欠陥の原因となったり、
あるいはメニスカス部の溶鋼が凝固し皮が張ったような
状態となり、操業トラブルの原因となる。また逆にメニ
スカス流速が60cm/sec超では、溶鋼湯面の波立ちが大
きくなると共に、パウダーの削り込みが発生し、パウダ
ー性表面欠陥の原因となる。従って、本発明はメニスカ
ス流速を10〜60cm/secの範囲に制御するものであ
る。
【0016】このため電磁撹拌コイル中心は鋳造方向の
メニスカス〜直下300mmに設置することが必要であ
る。メニスカス流速は、例えば溶鋼流中にサーモアロイ
製の円筒を装入し流れによる抵抗力Fを歪みゲージで測
定する。歪みと抵抗力は予め分銅を用いて検量線を引き
回帰式より定めることができる。
【0017】本発明においてはノズル浸漬深さは浴面か
ら50mm〜400mmの範囲とする。即ち図7に示すよう
に50mm未満では溶鋼表面に極端な波立ち現象Wがみら
れ、一方400mm超では溶鋼表面に新たな溶鋼の供給が
なく、死に湯状態Zとなり、好ましくない。
【0018】又ノズル吐出孔角度は上向き22.5°
下向き90°とする。即ち図8に示すように上向き45
°〜上向き67.5°では溶鋼表面に極端な波立ち現象
Wが生じて好ましくない。実験によると、浸漬ノズルに
設けられる吐出孔の数は本発明においては格別限定され
ない。又ノズル吐出孔の形状は丸、楕円、長方形又は正
方形のいずれも用いられる。
【0019】本発明における撹拌パターンを図4に示
す。(a)はモールドの中心から一方の短辺方向にのみ
向かって電磁力を印加するもの、(b)はモールドの一
方の短辺のみから中心に向かって電磁力を印加するも
の、(c)はモールドの一方の短辺側と中心の間におい
て、両長辺側で相対する方向の電磁力を印加するもの、
(d)はモールドの両長辺側で、相対する方向の電磁力
を印加するものである。なお、(a),(b),(c)
の撹拌パターンでは電磁力が直接溶鋼に印加されない領
域が存在するが、片側の電磁力の印加によって溶鋼流動
が誘起され、その流動の慣性力により、(d)のような
全体に電磁力を印加したパターンと同様の流動状況にな
らないまでも、それに近い鋳片品質向上効果が得られ
る。 これらのパターンは、例えば鋳型内の偏流と称す
る、浸漬ノズルから出る溶鋼吐出流が鋳型の片側に多く
流れ出る現象が発生した場合に、その偏流に伴う溶鋼流
動を適正に抑制する手段として有効である。
【0020】図2に示す制御部10は、各コイル7−
1,7−2…を各別に移動磁界の方向と強さを50≦L
×f≦40000の範囲に制御して、鋳造幅等のスラブ
形状や、鋳造鋼種、鋳造速度、浸漬ノズル形状、吐出孔
等の操業条件に応じて、図4に示す所望の撹拌パターン
を選択することができる。
【0021】
【実施例】表1に示すモールド条件及び電磁撹拌条件に
よって連続鋳造して表面欠陥の発生率を調べた。図9に
比較例とともに示す。
【0022】
【表1】
【0023】このときのコイル仕様及び能力を表2に示
す。
【0024】
【表2】
【0025】本発明によれば図9(b)に示すように、
メニスカス流速10〜60cm/secの範囲内で表面欠陥の
発生率は5%以下であった。
【0026】
【発明の効果】本発明によると連続鋳造の鋳型内溶鋼の
メニスカス流速を制御するので、表面性状に優れた鋳片
を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一部切欠き説明図である。
【図2】本発明の部分斜視図である。
【図3】本発明の部分平面図である。
【図4】(a)〜(d)は本発明の撹拌パターンであ
る。
【図5】メニスカス流速とL×fとの関係の図表であ
る。
【図6】単位体積当りの溶鋼吐出流とメニスカスからの
距離との関係の図表である。
【図7】メニスカス流速のEMS制御可能範囲とノズル
浸漬深さとの関係の図表である。
【図8】メニスカス流速のEMS制御可能範囲とノズル
吐出孔角度との関係の図表である。
【図9】(a)と(b)はメニスカス流速と表面欠陥発
生率との関係の図表である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−70354(JP,A) 特開 昭63−104763(JP,A) 特公 昭63−28702(JP,B2) 特公 平2−38303(JP,B2)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 連続鋳造モールドの溶鋼にノズルを浸漬
    して連続鋳造するに当たり、ノズル吐出孔角度が水平方
    向を0°とした時に上向き22.5°〜下向き90°の
    ノズルを、浸漬深さが50mm〜400mmの範囲に設け
    て、モールド幅方向に2分割以上に区分されたコイルに
    より、下記式により定まる移動磁界で、鋳造鋼種、鋳造
    幅、鋳造速度、浸漬ノズル形状等の操業条件に応じて、 (a)モールドの中心から一方の短辺方向に向かって電
    磁力を印加する、 (b)モールドの一方の短辺のみから中心に向かって電
    磁力を印加する、 (c)モールドの一方の短辺側と中心の間において、両
    長辺側で相対する方向の電磁力を印加する、又は (d)モールドの両長辺側で、相対する方向の電磁力を
    印加する、のいずれかを選択して、 メニスカス部の溶鋼流速を10
    cm/sec〜60cm/secとすることを特徴とする連続鋳造モ
    ールド内溶鋼流動制御方法。
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