JPH08305445A - 流体流量の制御方法 - Google Patents

流体流量の制御方法

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JPH08305445A
JPH08305445A JP12960395A JP12960395A JPH08305445A JP H08305445 A JPH08305445 A JP H08305445A JP 12960395 A JP12960395 A JP 12960395A JP 12960395 A JP12960395 A JP 12960395A JP H08305445 A JPH08305445 A JP H08305445A
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fluid
flow rate
pump
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controlling
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JP12960395A
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Koichi Hasegawa
弘一 長谷川
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Tokyo Gas Co Ltd
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Tokyo Gas Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】流体Aに対し一定の割合Bで別の流体Cをポン
プ又は弁操作により添加注入することにより流体Cの添
加注入量を制御する方法において、予めポンプ出力又は
弁開度Fと流体Cの流量の関係Gを求めておき、流体A
の流量を計測し、この流体Aの流量に対する流体Cの注
入割合をBとするために必要な流体Cの流量Dを計算
し、該関係Gから瞬時にポンプ又は弁への出力信号Zを
出すようにするとともに、現在の流体Cの流量Eを計測
し、流量Dと流量Eの偏差を零とするようにポンプ回転
数又は弁開度を制御する。またこの制御可能範囲を出力
Zに対して一定割合I以内とする。 【効果】流体Aに対する流体Cの添加注入量を安定的
に、素早く且つ安全に制御することができる。また可変
リミッタ機能により流体Cに対するポンプ、弁、流量計
等の不具合をある一定幅の余裕をもって素早く検出で
き、ポンプや弁特性の変化、経年劣化等の診断にも利用
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、流体流量の制御方法に
関し、より具体的には例えば都市ガスやLPG等のガス
流に対して、付臭液等の添加成分の添加注入量を安定的
に、素早く且つ安全に制御することができる流体流量の
制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば中央の供給源から配管によって各
需要者に送られる都市ガスやLPG等の燃料用ガスは、
各配管に設置された圧力調整器、ガスメ−タ−、開閉弁
その他の諸器具を経て各種燃焼装置や燃焼器具へ送られ
て消費される。これらの燃料用ガスは常時連続して使用
される場合は少なく、必要に応じて断続的に使用され消
費される場合が多いが、ガスの使用時及び未使用時を問
わず、それら配管、諸器具及び各種燃焼装置や燃焼器具
からのガス漏洩を常時皆無とし安全を図る必要があり、
また各種燃焼装置や燃焼器具における不完全燃焼による
危険についてもその安全には十二分に留意する必要があ
る。
【0003】ところで、そのガス漏洩はその配管、継
手、ガスメ−タ−、或いは弁類等からだけではなく、こ
れら各種の燃焼装置や燃焼器具自体からも起こり得るも
のである。このためそのガス流の有無を検知し、またこ
れが流れている場合におけるその流量を計測すること等
によりガス漏洩の有無を監視し、この監視結果如何を基
にその配管系統やガス器具等に必要な補修、管理を行
い、安全を図ることが行われているが、そのガス漏洩を
容易且つ直ちに認知でき、その危険を警告する手法の一
つとしてガス配管中のガスにメルカプタン類等の有臭物
質を添加注入し、ガスに対して付臭をすることでその漏
洩を感知する方法が採られている。
【0004】それら有臭物質を添加注入する場合、その
添加量はこの有臭物質を含むガス漏洩時にその漏洩を有
効に感知し得る量とする必要があり、他方その有臭物質
を過剰に加えるとその分有臭物質が無駄になってしまう
ばかりでなく、必要以上の臭気となる等の不都合を起こ
してしまう。このためその添加注入量は都市ガスやLP
G等の被添加流体量に対して、その添加目的を達成し得
る程度の適正量すなわち一定の割合とする必要があり、
そしてこの点は法規上も規制されている。
【0005】従来その添加注入の手法として、例えば都
市ガスやLPG等のガス流体Aに対して一定の割合Bで
付臭液等の別の流体Cを添加注入し、この流体Cの注入
量を制御する場合、まずガス流体Aの流量を計測し、
流体Cの添加注入割合をBとするために必要な流体C
の流量Dを計算するとともに、現在の流体Cの添加注
入量Eを計測し、そして、流量Dと流量Eの制御偏差
を零とするようにポンプの回転数や弁の開度を制御して
いる。
【0006】図1は、上記のような添加注入量の制御法
を実施する態様を模式的に示したものである。図1中、
1はガス配管であり、矢印(→)はその配管1内でのガ
ス流の方向を示している。また2は付臭液タンク、3は
付臭液導管、4はその途中に設けられた付臭液ポンプで
あり、付臭液導管3は弁5を通して付臭液供給管6に連
結されている。図示のとおり、付臭液供給管6の端部は
例えばノズル形式でガス配管1中に臨ませて配置され、
このノズルにより付臭液を液滴状に滴下するようにされ
ている。図1中7はその滴下液滴である。付臭液ポンプ
4により昇圧された付臭液は、付臭液供給管6の先端部
のノズルから滴下されるが、この液滴7は周囲のガスか
らの入熱により蒸発しガスへの付臭が行われる。
【0007】また、8はガス流量計(前記流体Aの計測
用)であり、ここでガス配管1内を通る燃料ガスの流量
が計測され、信号線9を経て送られるそのガス流量値に
応じて前記一定の割合Bに基づく必要流量Dを計算し、
この流量Dと付臭液流量計10による計測値Eの偏差を
零とするようにポンプ4の回転数が制御される。すなわ
ち、このように従来における付臭液添加量の調整、制御
は主としてガス流量計8で計測される送出ガス流量に対
するダイレクトフィ−ドバック制御で行われている。
【0008】しかし、従来法におけるこのような制御態
様では、ポンプ4や弁5、或いは流量計10等に不具合
が生じた場合、その目標である添加注入割合Bから大き
くずれてしまう可能性があり、信頼性や安全性にも問題
がある。そこで本発明は、従来技術におけるそのような
問題点を解決するため、前述のような例えば都市ガスや
LPG等への付臭液等の添加注入量の制御すなわち流体
流量の制御方法において、信頼性・安全性の高い「比例
制御+フィ−ドバック制御方式」を開発し、実際の運用
によって現にその有効性を確認したものである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】すなわち本発明は、例
えば都市ガスやLPG等の主ガス流体に対し付臭液等の
流体を添加注入するに際し、付臭液等の添加成分の添加
注入量を安定的に、素早く且つ安全に制御することがで
きる、信頼性・安全性の高い付臭液等の流体の添加注入
量の「比例制御+フィ−ドバック制御方式」を提供する
ことを目的とし、またポンプや弁、流量計等の異常、不
具合を早期に検知し、素早く且つ安全に監視、制御が続
行できる流体流量の制御方法を提供することを目的とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、流体Aに対し
て一定の割合Bで別の流体Cをポンプ又は弁操作により
添加注入することにより流体Cの添加注入量を制御する
方法において、(1)予め「ポンプ出力又は弁開度」F
と流体Cの流量の関係Gを求めておき、(2)流体Aの
流量を計測し、(3)該流体Aの流量に対する流体Cの
注入割合をBとするために必要な流体Cの流量D(すな
わちフィ−ドバック制御のための目標値D)を計算し、
(4)この流量Dを基に上記関係Gから瞬時にポンプの
回転数又は弁開度への出力信号Zを出すようにするとと
もに、(5)現在の流体Cの流量Eを計測し、(6)流
量Dと流量Eの偏差を零とするようにポンプの回転数又
は弁開度を制御することを特徴とする流体流量の制御方
法を提供する。
【0011】また、本発明は、流体Aに対して一定の割
合Bで別の流体Cをポンプ又は弁操作により添加注入す
ることにより流体Cの添加注入量を制御する方法におい
て、(1)予め「ポンプ出力又は弁開度」Fと流体Cの
流量の関係Gを求めておき、(2)流体Aの流量を計測
し、(3)該流体Aの流量に対する流体Cの注入割合を
Bとするために必要な流体Cの流量Dを計算し、(4)
この流量Dを基に上記関係Gから瞬時にポンプの回転数
又は弁開度への出力信号Zを出し、(5)現在の流体C
の流量Eを計測し、(6)流量Dと流量Eの偏差を零と
するようにポンプの回転数又は弁開度を制御するととも
に、(7)可変リミッタJにより、上記(6)の制御可
能範囲を出力信号Zに対して予め一定割合Iを越えるこ
とができないようにしておき、該ポンプの現実の出力が
上記一定割合Iの上限値又は下限値に達すると警報Kを
発するようにすることを特徴とする流体流量の制御方法
を提供するものである。
【0012】ここで上記予め求める「ポンプ出力又は弁
開度」Fと流体Cの流量との関係Gとは、主として流体
Cの添加注入用ポンプ(図1で云えば符号4)又は弁
(図1で云えば符号5)の特性如何により決まる関係で
ある。すなわちまず、使用するポンプ又は弁について
実際の流量テストにより付与動力(=ポンプ回転数又は
弁開度)に対する吐出量を計測する(ここで計測される
実際の特性は、当該ポンプや弁本来のクセ、それらの性
能の経年変化、経年劣化等の如何により個々に異な
る)。そしてこの計測結果を基にし、その「ポンプ出
力又は弁開度」Fと流体Cの流量との関係Gを設定す
る。
【0013】次いで上記関係Gを、例えばDDC(Di
rect Digital Control)装置にインプットしておき、前
記(2)〜(3)により現実に得られる「流体Aの流量
に対する流体Cの添加注入割合をBとするために必要な
流体Cの流量D」から、該関係Gを基に瞬時にポンプ出
力(回転数)又は弁開度への出力信号Zを出し(この結
果、流量Dと流量Eの偏差は一気に零に近づく)、それ
でも発生する偏差を零とするため、その流体Cの必要流
量Dと前記(5)により計測された現在の流体Cの流量
Eの偏差を零とするようにポンプの回転数又は弁開度を
制御する。
【0014】この場合、その流体Cの必要流量Dと現在
の流体Cの流量Eの偏差を零とするようにポンプの回転
数又は弁の開度を制御することそれ自体は、前述従来法
におけるダイレクトフィ−ドバック制御と同様である
が、本発明によれば上記関係Gをベ−スとして制御する
ものであるため、その制御要素としてポンプ又は弁の特
性そのものをも加えることとなり、これによって流体C
の添加量を安定的に、より素早く(つまり収束が早い)
且つ安全に制御することができるものである。
【0015】図2は、本発明において都市ガスに対して
ポンプを介して付臭液を添加注入する場合の「比例制御
+フィ−ドバック制御」の態様を示すル−プ概略図であ
り、図2中の番号(1)〜(7)は、ほぼ前記制御過程
(1)〜(7)に対応させて記載している。このうち
(1)から(4)までが比例制御をなす部分〔この比例
制御とは、本発明における比例制御すなわちポンプ特性
を見込んだ(=制御要素としてポンプ特性そのものをも
組み込んだ)ポンプ回転数制御の意味である〕、(5)
〜(6)はフィ−ドバック制御に相当する部分であり、
また図2中(7)は、これらに加えてセットする可変リ
ミッタJの部分である。
【0016】本発明においては、上記フィ−ドバック制
御(5)〜(6)の運転中に流量計やポンプや弁等にト
ラブルが生じて異常なフィ−ドバック信号が出され、ポ
ンプ出力が正常な値から大きくずれた場合でも、ポンプ
出力(回転数)又は弁開度がある一定幅以上には変化で
きないような可変リミッタJをセットする。図3は、上
記(7)可変リミッタJについてその原理ないしは考え
方を説明するための模式図である。なお、図3及び以下
の説明では主としてポンプ出力について記載している
が、これは弁開度についても同様である。
【0017】図3中、横軸は流体Aの送出ガス量、縦軸
は対応する付臭液ポンプの出力を示し、また実線は比例
制御出力P:(prop)、点線はその上下に設定するリミッ
タ(=フィ−ドバックリミッタ)である。このうち比例
制御出力は前述予め求めてあるポンプ特性を含む計算に
よって流体Aの流量の変動に対応して逐次決まるもの
で、付臭液ポンプへの制御出力信号Zに相当している。
図3のとおり、その比例制御出力:P(prop)(=ポンプ
への制御出力信号Z)を挟んでその上下に予めフィ−ド
バック上限リミッタとフィ−ドバック下限リミッタとを
セットし、付臭液ポンプの出力(回転数)が予めセット
されたこれらの上限値又は下限値に達すると警報Kを発
するようにしておく。
【0018】この場合、まず比例制御(1)〜(4)に
よる出力信号Zは、流体Aの送出ガス量に応じて出され
るいわば理想的な出力値である〔それでも僅かではある
が目標値に対してずれがあり得るが、本発明においては
この偏差を零にするために、前述のとおりフィ−ドバッ
ク制御(5)〜(6)を行う〕。しかしそれにも拘わら
ず、この出力値が(きわめて希にではあるが)上記リミ
ッタ幅以上ずれる場合が有り得るが、このことはポンプ
や弁、また流量計などの操作制御系のうちのどこかに問
題が生じていることになる。
【0019】本発明においては、このように流量計やポ
ンプ等の故障によるトラブル時にもポンプ出力がある一
定割合Iを越えないようにリミッタ機能を持たせてポン
プ出力(回転数)が該上限警報値及び下限警報値の間で
しか変化できないようにし、そして現実のポンプ出力が
これら上限値又は下限値に達すると、すなわちそのポン
プ出力がこれら上限値又は下限値に引っかかると警報K
を発するようにしておくことにより、過付臭や未付臭の
危険性を減少させ、高信頼性且つ高安全性を実現するこ
とができるものである。
【0020】なお、この可変リミッタJは、付臭液ポン
プや弁等の劣化や異常を診断するために応用することも
可能である。すなわち付臭液ポンプや弁等は通常一定運
転時間毎に定期的に点検し、チェックする必要がある
が、可変リミッタJの機能は現実に作動しているポンプ
や弁の特性変化や異常そのものを常時チェックする機能
をも有するものであるから、このチェック機能を利用す
ることにより例えば上記点検周期を延長することができ
る。
【0021】ここで、上記ポンプの出力(回転数)に対
して上限リミッタと下限リミッタをどの辺にセットする
かは、流体Aについて通常変動する流量幅及びこれに対
応して一定割合Bで添加注入される流体Cの流量幅、こ
れらに対応して使用するポンプが有する最大出力(付臭
液ポンプの最大能力は、その一例としてストロ−ク、回
転数共に100%時の吐出量:158.2g/minで
ある)の特性等の諸条件を目安にして行うことができ
る。より具体的にはその流体Cの流量幅にポンプ特性等
を加味し、比例制御出力〔P(prop)〕における流体Cの
ポンプ出力Z(例えば50%)に対して例えば上下限の
割合を±20%とか〔この場合、その上限値は50%+
50×(+0.2)=60%となり、下限値は50%+
50×(−0.2)=40%となる)、±25%とか、
或いは+25%、−20%とかの幅でセットする。
【0022】これがポンプ出力に対する前記一定割合
I、すなわちポンプ出力に対して予めセットされた制御
可能範囲であるが、付臭液ポンプの現実の出力が例えば
上記上限値60%又は下限値40%に達したその時点で
素早く警報Kを発するようにする。そしてこの警報Kの
有無やその頻度等の如何により、ポンプや弁、また付臭
液流量計等における故障や異常等のトラブルの有無を診
断し、それらの経時劣化等の診断にも利用することがで
きるものである(なお、付臭液ポンプの現実の出力が例
えば上記上限リミット+20%を越える場合には流体C
に対する出力信号は出さないが、トラブルの有無やその
可能性があることは既にリミット+20%の点で警報K
が出され、チェックされている)。
【0023】次に、本発明に係る流量制御方法を適用し
た流体Aに対する流体Cの添加注入量の連続監視の方法
についてさらに具体的に説明する。図4はこの制御方法
の一操作態様を説明するための模式図である。図4中、
12及び13はそれぞれポンプ4及び弁13への制御指
令用の信号線であり、本操作態様では制御装置としてD
DC装置すなわち直接デジタル制御装置を使用してい
る。なお図4中、図1と共通する部分は同一符号を付し
ている。
【0024】ここで、本発明においては、その制御機構
として好ましくはDDC装置を用いるが、これとは限ら
ず、本発明に係る以上の流量制御ができるものであれば
採用することができる。また本発明における流量計とし
ては測定精度の高いものであれば使用できるが、好まし
くはコリオリ式質量流量計を使用する。本操作態様でも
これを採用しているが、このコリオリ式質量流量計10
は質量流量を直接測定でき、付臭剤のような微少流量を
精度よく測定することに適している。
【0025】また、付臭液ポンプ4としては通常プラン
ジャ−式のポンプが使用され、図4の操作態様でもこの
形式のポンプを使用しているが、作動時にはこのポンプ
自体の動作機構の影響により付臭液流体は脈動を起こし
ている。このためその流量値を生デ−タのままでDDC
に取り込んで連続監視を行うと、流量値は一定になら
ず、このためその流量を適切に連続監視することは困難
である。そこで本発明においては、監視用の付臭液流量
値を安定化させるために、その実施に際して例えば以下
のような対策を講じる。
【0026】すなわち、まず上記脈動対策として、流量
計10の変換器により時定数を適切な値に設定する〔流
量計のダンピング(時定数)の利用〕。ここでその流量
計10からの付臭液流量の信号11は、上記流量計10
のダンピングによってある程度なまされた後、DDCに
入力されるが、それでもまだ指示値は不安定であるの
で、さらにDDCへの入力信号11に対して平均処理フ
ィルタ−を利用する(例えば1秒周期の連続監視を可能
とするために、20秒間の平均値を用いる:DDCの移
動平均フィルタ−の利用)。この脈動対策の結果、安定
した値での付臭液流量の連続監視を可能とすることがで
きるものである。
【0027】この点、特開平6−337722号によれ
ば、そのような脈動流体等の計測、調整を2次以上の移
動平均演算処理又は1次の移動加重平均演算処理により
行うことにより第2の流体の平均瞬時流量を求め、この
平均瞬時流量と目標値となる流量の偏差をなくすように
ダイレクトにPID制御を行うとしている。これに対し
て、本発明においては、上記脈動流体の調整等について
は、上記のとおり、その実施に際して、流量計の時定数
を適切な値にしてダンピングをし、またDDCの移動平
均フィルタ−を利用することにより安定した流量で連続
して監視できるようにしている。
【0028】なお、都市ガス等への付臭物質としてはジ
メチルサルファイド(H3 C−S−CH3 、DMS、沸
点=37.3℃)、タ−シャリ−ブチルメルカプタン
〔C(CH33−SH、TBM、沸点=63.7〜6
4.7℃〕等があり、通常はこの両者の混合物(DM
S:TMB=2:3、「COMET」と呼称されてい
る)として使用されているが、本発明の流体流量の制御
方法は、都市ガス等へのそれら付臭物質の添加注入用と
は限らず、主流体流に対して気体又は液状の物質を添加
注入する場合に適用することができる。
【0029】
【実施例】以下、図面に従い、本発明を都市ガスに対し
て付臭液を所定量添加、注入する場合の制御に適用する
実施例ないし実施態様を説明するが、本発明がこの実施
例ないし実施態様に限定されないことは勿論である。
【0030】本実施例では図4に示すような態様でセッ
トしたが、付臭液としては前述「COMET」を用い、
またガス配管1は径24Bのものであり、その中のガス
流量はおよそ5万Nm3/h〜33万Nm3/hの範囲で
変動している。なお、ここではポンプ〔その出力(回転
数)、図4で云えば符号4〕を制御した場合について記
載しているが、本発明に係るこの制御は弁操作(図4で
云えば符号5)によっても同様に行うことができる。ポ
ンプ4としてはその最大能力がストロ−ク、回転数共に
100%の時の吐出量が158.2g/minのものを
使用した。
【0031】本発明に係る付臭液添加量の制御ル−プ
は、フィ−ドバック制御ル−プを切り離せば、比例制御
ル−プのみでも運用できるようになっている〔図2中
(1)〜(4)参照〕。本実施例では付臭液の添加割合
の目標値Bを13mg/Nm3 とし、比例制御による測
定値の偏差をフィ−ドバック制御によって補正する方式
を採用している。また本実施例においては、できるだけ
シンプルなル−プ構成となるように設計し、フィ−ドバ
ック制御ル−プの接続、切り離しを容易かつ確実に行な
えるようにした。
【0032】まず、(a)前述〜の手法により使用
ポンプについて予め流体Cの流量Dと「ポンプ出力」F
との関係Gを求め、これをDDCにインプットした。ま
た本実施例では、前述一定割合B=13mg/Nm3
し、同じくこれを予めDDCにインプットした。その後
実運転を実施したが、この運転は以下(b)〜(d)の
作業、操作を常時継続して行ったものである。(b)流
量計8により計測されたガス流体Aの送出ガス量に対応
して必要な付臭液流量Dを計算する。(c)引続きその
必要付臭液流量Dを添加注入するのに必要なポンプ出力
値を予め求めた上記関係Gを基にして計算する。(d)
次いで直ちにそのポンプ出力値により付臭液ポンプの回
転数を制御し、目標流量Dに沿った付臭液を添加する。
【0033】本発明によればこの比例制御部分(a)〜
(d)〔=比例制御ル−プ(1)〜(4)〕により、添
加注入液量の目標流量Dに対して多少の誤差はあるもの
の、送出ガス(=流体A)のロ−ド変動に対してある程
度正確且つ素早く付臭ポンプ出力を計算できるフィ−ド
フォワ−ド的要素として利用できるものである。また流
量計10のメンテナンス時や故障時等には、この比例制
御ル−プのみで運用すればオペレ−タ−の対応も容易で
ある。
【0034】以上(a)〜(d)は比例制御部分である
が、本実施例においてはこれに併わせてフィ−ドバック
制御を行った。このため(c)付臭液の現在の流量Eを
コリオリ式流量計10により測定し、この測定値Eを送
出ガスAの流量を基にして算出された上記目標値Dから
差し引く。この差が偏差値であるが、この偏差値を前記
(d)すなわちそのポンプ出力値に対応して付臭ポンプ
4の回転数を制御し、目標流量Dに従った付臭液を添加
するようにした。
【0035】さらに、本実施例においては、(f)万が
一上記フィ−ドバック制御運転中にポンプや流量計等に
トラブルが生じ、異常なフィ−ドバック信号が出力さ
れ、ポンプ出力が正常な値から大きくずれた場合でも、
ポンプ出力が予め求めてあるポンプ特性を含めた計算に
よる出力値Zからある一定幅以上には変化できないよう
な「可変リミッタ機能」Jを設けた。すなわち、図3及
び前述のとおり、その上限警報値、下限警報値として上
記計算による出力信号値Zに対して±20%の一定幅に
セットし、現実の出力信号値が出力信号値Zに対して上
限警報値+20%又は下限警報値−20%に達すると警
報Kを発するようにした。
【0036】この可変リミッタ機能Jによって、付臭液
の流量がポンプ出力(上記出力信号値Z)に対して上記
上限・下限の所定値を越えることができないようにする
ことにより、過付臭、未付臭の危険性を減少させ、本制
御系の高信頼性・安全性を実現することができる。本実
施例では以上(a)〜(f)の諸過程における記憶、信
号の授受、計算、制御指令、警報指令等はDDC(図
4、参照)により行い、以上の制御操作を1箇月以上継
続して運転実施したが、正確に、素早く且つ安定して応
答し、本発明に係る流量制御方法の優れた有効性が確認
された。
【0037】
【発明の効果】以上のとおり、本発明によれば、予め
「ポンプ出力又は弁開度」Fと流体Cの流量の関係Gを
求めておき、またポンプ又は弁の能力特性から計算した
出力信号値Zに対して制御可能範囲制限付きの(すなわ
ち可変リミッタJの適用による)フィ−ドバック制御を
利用することにより、例えば都市ガス等のガス流に対し
て付臭液等の添加成分の添加注入流量を安定的に、素早
く且つ安全に制御することができる。また「可変リミッ
タ機能」により、流体Cに対する流量計、ポンプ、或い
は弁等の不具合をある一定幅の余裕をもって検出でき、
さらにこの機能をポンプ特性や弁特性の変化、経年劣化
の診断にも利用できる等、有効な優れた効果を得ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来における都市ガスに対する付臭方法の一態
様を示す図。
【図2】本発明の「比例制御+フィ−ドバック制御」を
示すル−プ概略図。
【図3】本発明による「可変リミッタ機能」を説明する
ための模式図。
【図4】本発明を例えば都市ガスに対する付臭方法に適
用した態様を示す図。
【符号の説明】
1 ガス配管 2 付臭液タンク 3 付臭液導管 4 付臭液ポンプ 5 弁 6 付臭液供給管 7 付臭液の液滴 8 ガス流量計 9、11、12、13 信号線 10 付臭液流量計(例、マイクロモ−ション流量計) DDC 直接デジタル制御装置

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】流体Aに対して一定の割合Bで別の流体C
    をポンプ又は弁操作により添加注入することにより流体
    Cの添加注入量を制御する方法において、(1)予め
    「ポンプ出力又は弁開度」Fと流体Cの流量の関係Gを
    求めておき、(2)流体Aの流量を計測し、(3)該流
    体Aの流量に対する流体Cの注入割合をBとするために
    必要な流体Cの流量Dを計算し、(4)この流量Dを基
    に上記関係Gから瞬時にポンプの回転数又は弁開度への
    出力信号Zを出すようにするとともに、(5)現在の流
    体Cの流量Eを計測し、(6)流量Dと流量Eの偏差を
    零とするようにポンプの回転数又は弁開度を制御するこ
    とを特徴とする流体流量の制御方法。
  2. 【請求項2】流体Aに対して一定の割合Bで別の流体C
    をポンプ又は弁操作により添加注入することにより流体
    Cの添加注入量を制御する方法において、(1)予め
    「ポンプ出力又は弁開度」Fと流体Cの流量の関係Gを
    求めておき、(2)流体Aの流量を計測し、(3)該流
    体Aの流量に対する流体Cの注入割合をBとするために
    必要な流体Cの流量Dを計算し、(4)この流量Dを基
    に上記関係Gから瞬時にポンプの回転数又は弁開度への
    出力信号Zを出し、(5)現在の流体Cの流量Eを計測
    し、(6)流量Dと流量Eの偏差を零とするようにポン
    プの回転数又は弁開度を制御するとともに、(7)可変
    リミッタJにより、上記(6)の制御可能範囲を出力信
    号Zに対して予め一定割合Iを越えることができないよ
    うにしておき、該ポンプの現実の出力が上記一定割合I
    の上限値又は下限値に達すると警報Kを発するようにす
    ることを特徴とする流体流量の制御方法。
  3. 【請求項3】上記流体Cの流量Eの計測をコリオリ式質
    量流量計で行う請求項1又は2記載の流体流量の制御方
    法。
  4. 【請求項4】上記流体Aが都市ガスであり、流体Cが付
    臭液である請求項1、2又は3記載の流体流量の制御方
    法。
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