JPH08304538A - 音波伝搬時間測定値の補正方法 - Google Patents

音波伝搬時間測定値の補正方法

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JPH08304538A
JPH08304538A JP11432195A JP11432195A JPH08304538A JP H08304538 A JPH08304538 A JP H08304538A JP 11432195 A JP11432195 A JP 11432195A JP 11432195 A JP11432195 A JP 11432195A JP H08304538 A JPH08304538 A JP H08304538A
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JP
Japan
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transmitter
receiver
sound
wave
propagation time
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP11432195A
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English (en)
Inventor
Naohiro Kimata
直弘 木全
Tomio Araya
富雄 新家
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Oki Electric Industry Co Ltd
Original Assignee
Oki Electric Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 送受波器の位置ずれで生ずる音波伝搬時間の
変動を正確に求めて、音波伝搬時間の補正をする。 【構成】 海中に配置された送受波器対の各基準位置と
距離に関する閾値とを基準位置データメモリ13に書込
み、送波器の基準位置と受波器の基準位置間の固有音線
を音速場データを用いて演算処理部17で計算し、それ
を固有音線データメモリ14に書込む。送受波器間の音
響信号が観測される毎に、観測時での各送受波器の位置
に最も近くかつ閾値で指定する範囲内にある基準位置を
選択する。選択した基準位置と送受波器の位置から、各
送受波器の位置ずれで生ずる音波伝搬時間の変動の大き
さを演算処理部17で求める。求められた音波伝搬時間
の変動の大きさに基づき、送受波器で観測された音波伝
搬時間が補正される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、海洋音響トモグラフィ
における音波伝搬時間測定値の補正方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、このような分野の技術としては、
例えば、次のような文献に記載されるものがあった。 文献;JOURNAL OF GEOPHYSICAL RESEARCH,90[C5](1985
-9-20)、BRUCE D.CORNUELLE 著、“Simulations of Aco
ustic Tomography Array Performance With Untracked
or Drifting Sources and Receivers ”P.9O79-9088 海洋音響トモグラフィー・システムは、音波の送受波器
対を海洋に設置し、それら送受波器対間を音波が伝搬す
る時間を測定する。その測定された音波伝搬時間に基づ
いて、海洋の環境変化等を推定する。従来の海洋音響ト
モグラフィ・システムにおいては、推定の誤差を小さく
するために、以下に述べる方法によって、送波器及び受
波器の位置のずれによって生ずる音波伝搬時間の変動の
大きさを求めていた。トモグラフィ・データは、個別の
経路に沿って伝搬する複数の音響信号の到達時刻データ
からなっている。音速c(x,y,z,t)の海中を通
って送波器から受波器まで伝搬する音響信号は、海洋の
流れ等の内部波を無視すれば、数多くの取り得る音線経
路のうちの一つの経路ΓK (=1,2,…,K,…)に
沿って進む。これらの音線経路は、海中の音速場によっ
て決まる。
【0003】音線経路ΓK において、測定された送波器
と受波器間の音波の伝搬時間DK (t)は、次の(1)
式で与えられる。
【数1】 但し、sは音線経路ΓK に沿った弧の長さである。EK
はさまざまな原因による音波伝搬時間の変動の大きさ全
体を表す項であり、時計のずれによる変動AK(t)、
送受波器の位置のずれによる変動BK (t)、及び内部
波がピーク位置に与える影響やピーク位置そのものの不
確さによる変動εK (t)、といった種々の変動の伝搬
時間DK (t)への寄与の総和である。海洋の音速場が
変化すれば、音波の伝搬時間も変化する。この変化が小
さければ、伝搬時間DK (t)を求める式(1)は、も
との状態co (x,y,z)を用いた1次式の形に書く
ことができる。例えば、音速c(x,y,z,t)を次
の(2)式のように書くことにする。 c(x,y,z,t)=co (x,y,z)+c* (x,y,z,t) ・・・(2) もとの状態co における音線経路をΓo K 、伝搬時間を
o K とすると、音速の変動量c* は音速co に比べて
小さいので、1次の項までをとれば、伝搬時間の変動量
* K は、次の(3)式のようになる。なお、変動量D
* K は、観測された伝搬時間DK のうちの、変動による
成分であり、(4)式で表される。
【数2】 (3)式は線形であるから、データ・セット{D* K }
からc* を推定するのに標準的な逆問題解析手法を用い
ることができる。
【0004】図2は、送受波器の位置のずれを示す図で
ある。この図2には、複数の音線ГK-1 ,ГK ,ГK+1
と、送波器iと受波器jの位置が示されている。送波器
iの位置(Xi ,Yi ,Zi )を示すベクトルをIで表
し、受波器jの位置(Xj ,Yj ,Zj )を示すベクト
ルをJで表すことにする。送受波器i,jの動きや錨の
位置のオフセットによる送波器iから受波器jヘの経路
ΓK についての音波の伝搬時間の変動の大きさBK は、
次の(5)式に示すように、先験的に仮定した初期位置
o ,Jo からの送受波器i,jのずれの大きさI*
びJ* の1次関数として表すことができる。
【数3】 但し、 X* i =Xi −Xo i * i =Yi −Yo i * i =Zi −Zo i * j =Xj −Xo j * j =Yj −Yo j * j =Zj −Zo j K ;送受波器の位置のずれによって生ずる音波伝搬時
間の変動の大きさ DK ;送波器iから受波器jへの経路ΓK についての音
波伝搬時間測定値 i;送波器の番号 j;受波器の番号 k;音線の番号 (Xo i ,Yo i ,Zo i );送波器iの初期位置Io (Xo j ,Yo j ,Zo j );受波器jの初期位置Jo (Xi ,Yi ,Zi );送波器iの移動後の位置I (Xj ,Yj ,Zj );受波器jの移動後の位置J (X* i ,Y* i ,Z* i );送波器iの位置のずれの
大きさI* (X* j ,Y* j ,Z* j );受波器jの位置のずれの
大きさJ* (5)式の偏微分は、異なる座標への音線計算によって
も見積もることができる。しかし、単純な変動を仮定す
れば、次の(6a),(6b),(6c),(6d)式
に示すように、これらの量を解析的に計算できることに
なる。まず、水平成分を、水平方向の距離に依存した伝
搬時間成分と個々のx座標或いはy座標に依存した水平
方向の距離成分との2つに分ける。
【数4】 但し、 HK ;送受波器間の水平方向の距離成分 HK 2 =(Xj −Xi 2 +(Yj −Yi 2 , HK ={(Xj −Xi 2 +(Yj −Yi 2 1/2 図3は、送波器から受波器への方位と距離の定義を示す
図である。
【0005】この図3には、送波器iと受波器jの位置
と東西南北の方位が示されている。図3を用いることに
より、水平位置についての距離の偏微分は、単純な幾何
計算によって求められる。例えば、送波器iから真東を
0として受波器jを見た方位をφとすると、次の(7
a),(7b),(7c),(7d)式のようになる。
東西方向にx軸をとり、東を正とする。同様に、南北方
向をy軸にとり、北を正とする。
【数5】 但し、φは送波器からみた受波器の方位(正の方向は、
反時計方向。真東=0とする)であり、 φ=tan-1((Yj −Yi )/ (Xj −Xi )) の関係を有している。一方、水平距離方向及び垂直方向
の位置に依存した伝搬時間成分の大きさは、音線が有限
幅をもち、かつ、その等位相面が音線経路ГK の方向に
垂直であると仮定することで、近似的に求めることがで
きる。
【0006】図4は、送受波器の周囲の音線と等位相線
を示す図である。送受波器i,jの位置ずれによって生
じる伝搬時間の増分は、音波の伝搬における図4中の等
位相線EFo が、送受波器iまたはjに到達する時間で
あると仮定する。音線経路ГK が送受波器i,jの近傍
で局所的に直線と見做せると仮定すれば、次の(8
a),(8b),(9)式が得られる。
【数6】 但し、 θKi;送波器iの初期位置Io における経路ΓK の水平
面に対する角度(下向きの音線と水平面とのなす角を
正、上向きの音線と水平面とのなす角を負とする) θKj;受波器jの初期位置Jo における経路ΓK の水平
面に対する角度(下向きの音線と水平面とのなす角を
正、上向きの音線と水平面とのなす角を負とする) ci ;送波器iの初期位置Io における局所的な音速 cj ;受波器jの初期位置Jo における局所的な音速 ここで、これらの式が次の仮定の上に成り立っていると
いうことに注意しなくてはならない。即ち、音線が同定
されており、送波器iでの音波の放射角θKiと受波器j
での音波の入射角θKjの両方が既知であるという仮定で
ある。
【0007】結局、(5)〜(9)式より、送受波器
i,jの位置のずれによって生ずる音波伝搬時間の変動
の大きさBK は次の(10)式のように表される。
【数7】 以上のことから、送波器の初期位置Io における音線Γ
K の接線Lとこの接線Lに垂直で移動後の送波器位置I
を含む平面交点PKiから、初期位置Io に至る線分ΓS
K に沿って伝搬する音波の伝搬時間TS K (t)は、次
の(11)式で与えられることがわかる。
【数8】 同様に、受波器の初期位置Jo における音線ΓK の接線
Lとこの接線Lに垂直で移動後の受波器位置Jを含む平
面交点PKjから、初期位置Jo に至る線分ΓR K に沿っ
て伝搬する音波の伝搬時間TR K (t)は、次の(1
2)式で与えられることがわかる。そして、(10)〜
(12)式から、送波器i及び受波器jの位置のずれに
よって生ずる音波伝搬時間の変動の大きさBK が、(1
3)式として求められている。
【数9】
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、以上述
べた方法では、送波器i及び受波器jの位置のずれが大
きくなるにしたがって、求められた音波伝搬時間の変動
の大きさと実際の変動の大きさとの差が増大するという
問題点があった。即ち、送波器の初期位置Io から受波
器の初期位置Jo に至る音線Γkに沿って伝搬する音波
の実際の伝搬時間TK (t)は、(1)式から、次の
(31)式のように表される。同様に、送波器iの移動
後の位置Iから受波器jの移動後の位置Jに至る音線Γ
D K に沿って伝搬する音波の実際の伝搬時間T
D K (t)は、次の(32)式で表される。
【数10】 (31),(32)式から、送受波器i,jの位置のず
れによって生ずる音波伝搬時間の実際の変動の大きさU
K (t)は、次の(33)式のように書け、その実際の
変動の大きさUK と従来の方法によって求められた変動
の大きさBK との差VK (t)は、(13)及び(3
3)式から、(34)式のようになる。
【数11】 (34)式からわかるように、送波器i及び受波器jの
位置のずれが大きくなるにしたがって、以下の(a)〜
(c)のようなことが起こる。
【0009】(a) 送波器iの初期位置Io における
音速ci と実際の音速場における送波器の移動後の位置
J付近の音速c(x,y,z,t)との差が増大する。
そのため、(34)式の第1項の積分と第4項の積分の
一部、即ち、点PKiから初期位置Io に至る直線経路Γ
S K に沿って求められる一定の音速ci を用いた積分
と、音線ΓD K に沿って求められる位置及び時間に依存
した音速c(x,y,z,t)を用いた積分のうち、送
波器iの移動後の位置Iから初期位置Io 付近までの積
分との差が増大する。 (b) 送波器iの初期位置Io から受波器jの初期位
置Jo に至る音線経路ΓK と送波器iの移動後の位置I
から受波器jの移動後の位置Jに至る音線経路ΓD K
ずれが増大する。そのため、(34)式の第2項の積分
と第4項の積分の一部、つまり、初期位置Io から初期
位置Jo に至る音線ΓK に沿って求められる音速c
(x,y,z,t)を用いた積分と、音線ΓD K に沿っ
て求められる音速c(x,y,z,t)を用いた積分の
うち、送波器iの移動後の位置I付近から受波器jの移
動後の位置J付近までの積分との差が増大する。 (c) 受波器jの初期位置Jo における音速cj と実
際の音速場における受波器jの移動後の位置J付近の音
速c(x,y,z,t)との差が増大する。そのため、
(34)式の第3項の積分と第4項の積分の一部、即
ち、初期位置Joから点PKJに至る直線経路ΓR K に沿
って求められる一定の音速cj を用いた積分と、音線Γ
R K に沿って求められる位置及び時間に依存した音速c
(x,y,z,t)を用いた積分のうち、初期位置Jo
付近から移動後の位置Jまでの積分との差が増大する。 以上のことから、送受波器i,jの位置のずれによって
生ずる音波伝搬時間の実際の変動の大きさUK と、従来
の方法によって求められた変動の大きさBK との差VK
が増大する。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記課題を解
決するために、海中に配置された送波器と受波器を有
し、該送波器と受波器間の複数の音線経路に沿って伝搬
する音響信号の伝搬時間をそれぞれ観測し該海中におけ
る音速に影響するパラメータの変化を推定する海洋音響
トモグラフィー・システムで使用され、前記伝搬時間を
観測した時点の前記送波器及び前記受波器の位置を用い
て該送波器または受波器の位置ずれによって生じる前記
各伝搬時間の変動の大きさを求め、その伝搬時間の変動
の大きさで前記観測された各伝搬時間を補正する音波伝
搬時間測定値の補正方法において、次のよう方法を講じ
ている。即ち、本発明の音波伝搬時間測定値の補正方法
では、前記送波器と前記受波器からの距離に関する閾値
を予めそれぞれ設定し、前記海中に前記送波器及び前記
受波器の移動する範囲に基準位置を設定し、前記音響信
号が観測される毎に前記送波器及び前記受波器に一番近
くかつ前記閾値の範囲内にある前記基準位置をそれぞれ
選択し、該選択された各基準位置と該観測時点での該送
波器及び該受波器の位置とのずれから前記各伝搬時間の
変動の大きさを求める。ここで、前記閾値の範囲内にあ
る前記基準位置が存在しないときには、その時点での前
記送波器及び前記受波器の位置を新たな基準位置として
設定し、前記各伝搬時間の変動の大きさを求めるように
している。
【0011】
【作用】本発明によれば、以上のように音波伝搬時間測
定値の補正方法を構成したので、送波器と受波器間の複
数の音線経路に沿って伝搬する音響信号の伝搬時間が観
測され、海中における音速に影響するパラメータの変化
が、海洋音響トモグラフィー・システムで推定される。
音波伝搬時間測定値の補正方法により、伝搬時間を観測
した時点での送波器及び受波器の位置が用いられ、送波
器または受波器の位置ずれによって生じる各伝搬時間の
変動の大きさが求められる。そして、その求めた伝搬時
間の変動の大きさで、測定された伝搬時間が補正され
る。ここで、本発明の音波伝搬時間測定値の補正方法で
は、送波器と受波器からの距離に関する閾値を、予め設
定している。海中に送波器及び受波器の移動する範囲に
基準位置が設定され、音響信号が観測される毎に送波器
及び受波器に一番近くかつその閾値の範囲内にある基準
位置が選択される。即ち、観測時点でそれら各送波器と
受波器に一番近い基準位置がそれぞれ選択される。選択
された各基準位置と観測時点での送波器及び受波器の位
置とのずれから、各伝搬時間の変動の大きさが求められ
る。そして、閾値の範囲内にある基準位置が存在しない
ときには、その時点での送波器及び受波器の位置が新た
な基準位置として設定され、各伝搬時間の変動の大きさ
が求められる。従って、前記課題を解決できるのであ
る。
【0012】
【実施例】図1は、本発明の実施例を示す海洋音響トモ
グラフィー・システムの構成図である。このシステム
は、トモグラフィー・データ等を入出力するデータ入出
力部10と、データの書込み及び読出しを行う観測デー
タメモリ11と、音速場データメモリ12と、基準位置
データメモリ13と、固有音線データメモリ14と、測
定データメモリ15と、補正データメモリ16と、演算
を行う演算処理部17とを備えている。データ入出力部
10と各メモリ11〜16と演算処理部17は、共通の
バス18を介して接続されている。以下に、海洋音響ト
モグラフィーの処理の概略[I]と、送受波器の位置ず
れを基準位置を用いて補正する本実施例の音波伝搬時間
変動の補正方法[II]を説明する。
【0013】[I] 海洋音響トモグラフィーの処理の
概略 図5は海洋音響トモグラフィの処理のフローチャートあ
る。図5中のステップS21〜S31の処理を行うこと
で、観測対象海域の水温分布が得られる。ステップS21 水温等のデータ観測 海洋音響トモグラフィ・システムの観測装置を設置する
海域について、海中の音速を求めるために必要なデータ
である水温や塩分濃度等を観測する。ステップS22 音速場の生成 ステップS21で観測された水温や塩分濃度等等のデー
タを用いて、初期値の音速場を生成する。音速場とは、
場として定義された範囲内の任意の点(x,y,z)に
おいて音速co (x,y,z)を知ることのできる領域
である。このとき、海洋音響トモグラフィ・システムの
図示しない送波器Svrと受波器Rcvの配置位置が音
速場に含まれるように、場の範囲を設定する。
【0014】ステップS23 初期位置の設定 各送受波器Svr,Rcvを実際に設置した位置をそれ
ぞれ測定し、それら送受波器Svr,Rcvの初期位置
o ,Ro としてそれぞれ設定する。このとき、送波器
Svrの初期位置をSo (Xo S ,Yo S ,Zo S )、
及び受波器Rcvの初期位置をRo (Xo R ,Yo R
o R )とする。トモグラフィ観測では、送波器Svr
から発信された音響信号を遠方の受波器Rcvに到達さ
せるために、それら送受波器Svr,RcvをSOFAR チ
ャネルと呼ばれる深度約1000〜1500m の海中に係留す
る。係留の方法は、海底にアンカーを設置し、そのアン
カーに浮力材を取り付けた送波器Svrまたは受波器R
cvをケーブルで繋ぐ。そして、各送受波器Svr,R
cvの深度が1000〜1500m になるようにケーブルの長さ
を調節することで、送受波器Svr,Rcvを海中に浮
遊させる方法が一般的である。従って、海流等の影響に
より、観測期間中に送波器Svr及び受波器Rcvは、
アンカーを中心としてケーブルの長さを半径とする球面
に沿って移動すると考えられる。
【0015】ステップS24 固有音線計算 ステップS22で生成された音速場のデータを用いて、
送波器Svrの初期位置So から受波器Rcvの初期位
置Ro に至る固有音線計算を行い、各音線経路Γ
o K (但し、kは音線経路の番号)について、音波伝搬
時間Do K と送波器Svrの位置における音波の放射角
度θKSとを、それぞれ求める。そして、受波器Rcvの
位置における音波の受波角度θKRもそれぞれ求める。こ
こで、固有音線とは、各送受波器Svr,Rcvの位置
と海中の音速によって決まる音響信号の伝搬経路で、一
般に複数存在する。音波伝搬時間Do K は、次の(4
1)式によって求められるので、送波器Svrの初期位
置So から受波器Rcvの初期位置Ro に至る音線経路
Γinit K に沿って伝搬する音波の実際の伝搬時間Tinit
K は、(41)式と同様にして(42)式で与えられ
る。
【数12】 但し、s;音線経路Γo K に沿った弧の長さステップS25 測定データの取込み 測定された受信データ及び該受信データを測定した時点
での送受波器Svr,Rcvの位置のデータを取込む。
このとき、送波器Svrの位置をS(XS ,YS
S )、及び受波器Rcvの位置をR(XR ,YR ,Z
R )とする。ここで、受信データとは、送波器Svrに
おける音響信号の送信時刻を時刻零とし、この時刻から
の経過時間及び受波器Rcvにおける受信信号の強度の
変化を記録したものである。トモグラフィ観測における
音響信号は、送受波器の位置と海中の音速場c(x,
y,z)によって決まる複数の音線経路に沿って伝搬す
るので、受信信号の中に強度が大きくなるピークが複数
見られる。或るピーク位置での音波伝搬時間をDとすれ
ば、Dは次の(43)式によって表される。
【数13】 ここで、ΓD は伝搬時間Dで受波器に到達した音響信号
が通った音線経路、sは音線経路ΓD に沿った弧の長さ
である。又、Eはさまざまな原因による音波伝搬時間の
変動の大きさ全体を表す項であり、種々の変動の伝搬時
間Dへの寄与の総和である。
【0016】ステップS26 音線同定 ステップS24の固有音線計算によって得られた音波伝
搬時間データの全体{Do K }を、測定された受信デー
タと比較して、音線同定処理を行う。音線同定とは、固
有音線計算によって得られた各音波伝搬時間{Do K
を、測定された受信データ中の信号強度のピークにおけ
る音波伝搬時間の一つ一つにそれぞれ対応付けする処理
である。固有音線計算によって得られた音波伝搬時間D
o K に対応付けされた一つの音波伝搬時間データDをD
K と書くことにする。(43)式と同様に、DK は次の
(44)式のように表される。また、この時の送波器S
vrの位置Sから受波器Rcvの位置Rに至る音線経路
ΓD K に沿って伝搬する音波の実際の伝搬時間T
D K は、(45)式で与えられる。
【数14】 但し、EK ;誤差ステップS27 誤差の補正 (44)式における誤差EK は、逆問題解析手法を用い
た音速変動量の推定の精度を低下させる。この誤差EK
のうち、各送受波器Svr,Rcvの位置のずれによる
誤差BK を次の(46)式で求める。
【数15】 但し、 X* S =XS −Xo S * S =YS −Yo S * S =ZS −Zo S * R =XR −Xo R * R =YR −Yo R * R =ZR −Zo R φ=tan-1((YR −YS )/ (XR −XS )) cs =co (Xo S ,Yo S ,Zo S ) cR =co (Xo R ,Yo R ,Zo R ) ここで、Xs =XR のとき、YR >Ys ならばφ=π/
2とし、YR <Ys ならばφ=−π/2とする。又、Y
s =YR のとき、XR >Xs ならばφ=0、XR <Xs
ならばφ=±πとする。誤差EK からBK を除くことに
より、送受波器Svr,Rcvの位置のずれによる誤差
が減少する。又、他の原因による誤差に対しても、それ
ぞれの寄与の大きさを求め、求められた値をEK から除
くことにより誤差が減少する。
【0017】このようにして補正を行った後に、残った
誤差の大きさ全体をE* K で表せば、(44)式は次の
(47)式のように書ける。但し、BK 以外の誤差の寄
与の総和をεK で表す。
【数16】 但し、 E* K =EK −BK −εK ここで、送波器Svrの初期位置So における音線経路
Γinit K の接線と、該接線に垂直で移動後の送波器Sv
rの位置Sを含む平面との交点から、送波器Svrの初
期位置So に至る線分ΓSO K に沿って伝搬する音波の伝
搬時間TSO K は、次の(48)式で与えられる。同様
に、受波器Rcvの初期位置RORにおける音線経路Γ
init K の接線と、該接線に垂直で移動後の受波器Rcv
の位置Rを含む平面との交点から、受波器Rcvの初期
位置Ro に至る線分ΓOR K に沿って伝搬する音波の伝搬
時間TOR K は、(49)式で与えられる。そして、(4
6)式、 (48)式及び(49)式から、送受波器S
vr,Rcvの位置ずれによって生ずる音波伝搬時間の
変動の大きさBK が、(50)式のように表される。
【数17】 ステップS28 伝搬時間差の算出 ステップS26の音線同定処理によって対応付けられて
補正されたD* K とDo K から、次の(51)式により
両者の差δDK を求める。 δDK =D* K −Do K ・・・(51) (41)式及び(47)式から、(51)式は次の(5
2)式となり、さらに、(53),(54)式と仮定す
れば、(51)式は(55)式となる
【数18】 ステップS29 逆問題解析 (55)式中のδDK ,Γo K ,co は既知であるか
ら、標準的な逆問題解析手法を用いて、音速変動量c*
を推定する。ステップS30 音速場に変動量を付加 音速co (x,y,z)及び推定された音速変動量c*
(x,y,z,t)から、次の(56)式を用いて音速
c(x,y,z,t)を求める。 c(x,y,z,t)=co (x,y,z)+c* (x,y,z,t) ・・・(56) ステップS31 音速を水温に換算 (56)式で求められた音速c(x,y,z,t)と、
既に観測されている塩分濃度等のデータを用いて、音速
を水温に換算する。ステップS32 繰り返し 新たな音響信号データが観測されるごとに、ステップS
25の測定データの取込み処理からステップS31の音
速を水温に換算する処理までを繰り返し行う。 [II] 送受波器の位置ずれを基準位置を用いて補正
する本実施例の音波伝搬時間変動の補正方法 図6は、図1の海洋音響トモグラフィー・システムの動
作を示すフローチャートである。海洋音響トモグラフィ
ーの誤差の補正を行う処理において、(46)式の
o,Yo ,Zo を固定している場合、送受波器Sv
r,Rcvの位置のずれが大きいと、補正が適正となら
ない。本実施例では図6中の処理ステップS41〜S5
3を行うことで、補正の適正化を行う。
【0018】ステップS41 データの書込み処理 海洋音響トモグラフィ・システムの観測装置を設置する
対象海域で、海中の音速を求めるために必要なデータで
ある水温や塩分濃度等のデータを、データ入出力部10
を介して観測データメモリ11に書込む。ステップS42 音速場の生成処理 観測データメモリ11からデータを読出し、演算処理部
17により対象海域の音速場を生成する。生成された音
速場を音速場データメモリ12に書込む。このとき、海
洋音響トモグラフィ・システムの送受波器Svr,Rc
vの設置位置、及び各送受波器Svr,Rcvの位置が
ずれた場合でも、それらの全ての位置が音速場に含まれ
るように場の範囲を設定して音速場を生成する。ステップS43 基準位置の設定処理 各送受波器Svr,Rcvの初期位置を基準位置として
それぞれ設定し、それらを基準位置データメモリ13に
書込む。基準位置とは、各送受波器Svr,Rcvの位
置のずれの大きさ、及び位置のずれによって生ずる音波
伝搬時間の変動の大きさを求める際に、基準となる位置
である。この時点での送波器Svrの位置S
1 (X1 S ,Y1 S ,Z1 S )を、送波器Svrの1番
目の基準位置とする。同様に、受波器Rcvの位置R1
(X1 R ,Y1 R ,Z1 R )を、受波器Rcvの1番目
の基準位置とする。
【0019】ステップS44 固有音線計算処理 基準位置データメモリ13から基準位置のデータを読出
し、演算処理部17により送波器Svrの基準位置S1
から受波器の基準位置R1 に至る固有音線計算を行う。
そして、各音線経路Γ11 K について、音波伝搬時間D11
K と、送波器Svrの基準位置S1 における音波の放射
角θ11 KSと、受波器Rcvの基準位置R1 における音波
の受波角θ11 KRを求めて、固有音線データメモリ14に
書込む。ステップS45 ずれの大きさの設定処理 観測時の送波器Svrの位置とその位置に最も近い基準
位置間のずれの大きさに対する閾値と、受波器Rcvの
位置とその位置に最も近い基準位置間のずれの大きさに
対する閾値とを、設定する。これらの設定された閾値を
基準位置データメモリ13に書込む。送波器Svrに関
する閾値の大きさは、該送波器Svrの移動範囲内であ
れば、どの様な値でも構わない。同様に受波器Rcvに
関する閾値も、該受波器Rcvの移動範囲内であればど
の様な値でも構わない。ステップS46 測定データの取込み処理 測定された受信データ及び該受信データを測定した時点
における各送受波器Svr,Rcvの位置のデータS
(XS ,YS ,ZS ),R(XR ,YR ,ZR )を取込
み、測定データメモリ15に書込む。ステップS47 基準位置の選処理択 先ず、基準位置データメモリ13に記憶されている各基
準位置Sn (Xn S ,Yn S ,Zn S )及びRm (Xm
R ,Ym R ,Zm R )を読出す。また、測定データメモ
リ15から送受波器Svr,Rcvの観測時の位置S
(XS ,YS ,ZS ),R(XR ,YR ,ZR )を、そ
れぞれ読出す。
【0020】次に、演算処理部17により、各基準位置
に対する送受波器Svr,Rcvのの位置のずれの大き
さS*n(X*n S ,Y*n S ,Z*n S ),R*m(X*m R ,Y
*m R,Z*m R )を求め、その結果から、各送受波器Sv
r,Rcvの観測時の位置と各基準位置の間の距離{r
n S },{rm R }をそれぞれ求める。更に、各距離
{rn S },{rm R }のうちの最も小さな値をとる場
合の番号n,mを測定データメモリ15に書込む。この
番号n,mに対応する基準位置が、送受波器Svr,R
cvの観測時の位置にそれぞれ最も近い基準位置であ
る。但し、 X*n S =XS −Xn S *n S =YS −Yn S *n S =ZS −Zn S *m R =XR −Xm R *m R =YR −Ym R *m R =ZR −Zm R n S =((X*n S 2 +(Y*n S 2
(Z*n S 2 ))1/2 m R =((X*m R 2 +(Y*m R 2
(Z*m R 2 ))1/2 である。ステップS48 閾値との比較処理 測定データメモリ15から、送受波器Svr,Rcvの
観測時の位置にそれぞれ最も近い基準位置からの距離デ
ータrn S ,rm R を読出す。続いて、基準位置データ
メモリ13から各送受波器Svr,Rcvに関する閾値
をそれぞれ読出し、それら閾値と各距離データrn S
m R とを比較する。送波器Svrのずれの大きさが、
閾値よりも大きいか、または、受波器Rcvのずれの大
きさが閾値よりも大きい場合には、処理はステップS4
9に進む。送波器Svrのずれの大きさの閾値よりも、
距離データrn S が小さく、かつ受波器Rcvのずれの
大きさの閾値よりも、距離データrm R が小さい場合、
処理はステップS51に進む。
【0021】ステップS49 基準位置の増設処理 送波器Svrのずれの大きさの閾値よりも距離データr
n S が大きいとき、測定された該送波器Svrの位置の
データS(XS ,YS ,ZS )を測定データメモリ15
から読出し、これを送波器Svrの新たな基準位置とし
て基準位置データメモリ13に書込む。その時点まで
に、設定された送波器Svrの基準位置の個数がNであ
る場合、送波器Svrの位置S(XS ,YS ,ZS
を、N+1番目の基準位置SN+1 (XN+1 S
N+1 S ,ZN+1 S )とする。さらに、距離{rn S
のうち最も小さな値をとる番号としてN+1を、{rn
S }のうち最も小さい値としてrN+1 S (=0)を、そ
れぞれ測定データメモリ15に書込む。受波器Rcvの
ずれの大きさの閾値よりも距離データrm R が大きいと
き、測定された該受波器Rcvの位置のデータR
(XR ,YR ,ZR )を測定データメモリ15から読出
し、これを受波器Rcvの新たな基準位置として基準位
置データメモリ13に書込む。その時点までに、設定さ
れた受波器Rcvの基準位置の個数がMである場合、受
波器Rcvの位置R(XR ,YR ,ZR )を、M+1番
目の基準位置RM+1 (XM+1 S ,YM+1 S ,ZM+1 S
とする。さらに、距離{rm R }のうち最も小さな値を
とる番号としてN+1を、{rm R }のうち最も小さい
値としてrM+1 R (=0)を、それぞれ測定データメモ
リ15に書込む。
【0022】ステップS50 固有音線計算処理 (a) 送波器Svrの基準位置だけを増設した場合、
まず、基準位置データメモリ13から、最後に設定され
た送波器Svrの基準位置Sn のデータを読出す。基準
位置データメモリ13から受波器Rcvに対する基準位
置のデータを順に読出す。演算処理部17を使用し、送
波器Svrの基準位置Sn から受波器Rcvの基準位置
m に至る固有音線計算を行い、各音線経路Γnm K につ
いて、音線伝搬時間Dnm K と送波器Svrの基準位置S
n における音波の放射角θnm KSと、受波器Rcvの基準
位置Rm における音波の受波角度θnm KRとをそれぞれ求
め、固有音線データメモリ14に書込む。但し、ここで
の固有音線計算は、送波器Svrの位置として最後に設
定された基準位置Sn に対して、受波器の基準位置{R
m }のうちの一つ一つを、順に当てはめて行う。従っ
て、受波器の基準位置の個数がM個のときには、M回の
固有音線計算が行われる。
【0023】(b) 受波器Rcvの基準位置だけを増
設した場合、まず、基準位置データメモリ13から、最
後に設定された受波器Rcvの基準位置Rm のデータを
読出す。基準位置データメモリ13から送波器Svrに
対する基準位置のデータを順に読出す。演算処理部17
を使用し、送波器Svrの基準位置Sn から受波器Rc
vの基準位置Rm に至る固有音線計算を行い、各音線経
路Γnm K について、音線伝搬時間Dnm K と送波器Svr
の基準位置Sn における音波の放射角θnm KSと、受波器
Rcvの基準位置Rm における音波の受波角度θnm KR
をそれぞれ求め、固有音線データメモリ14に書込む。
但し、この固有音線計算は、受波器Rcvの位置として
最後に設定された基準位置Rm に対して、送波器の基準
位置{Sn }のうちの一つ一つを、順に当てはめて行
う。従って、送波器の基準位置{Sn }の個数がN個の
ときには、N回の固有音線計算が行われる。
【0024】(c) 送波器と受波器の基準位置を共に
増設したときは、まず、基準位置データメモリ13から
最後に設定された送波器Svrの基準位置Sn のデータ
を読出す。そして、最後に設定された受波器Rcvの基
準位置RM+1 を除く基準位置Rm のデータを順に読出
し、演算処理部17で送波器Svrの基準位置Sn から
受波器Rcvの基準位置Rm に至る固有音線計算を行
う。つまり、各音線経路Γnm K について、音線伝搬時間
nm K と送波器Svrの基準位置Sn における音波の放
射角θnm KSと、受波器Rcvの基準位置Rm における音
波の受波角度θnm KRとをそれぞれ求め、固有音線データ
メモリ14に書込む。このときの固有音線計算は、送波
器Svrの位置として最後に設定された基準位置Sn
まりSN+1 を、受波器の最後を除く基準位置{Rm }の
うちの一つ一つに、順に当てはめて行う。受波器Rcv
の基準位置{Rm }の個数がM+1であれば、M回の固
有音線計算が行われる。
【0025】次に、基準位置データメモリ13から、最
後に設定された受波器Rcvの基準位置Rm のデータを
読出す。そして、最後に設定された送波器Svrの基準
位置SN+1 を除く基準位置Sn のデータを順に読出し、
演算処理部17で送波器Svrの基準位置Sn から受波
器Rcvの基準位置Rm に至る固有音線計算を行う。つ
まり、各音線経路Γnm K について、音線伝搬時間Dnm K
と、送波器Svrの基準位置Sn における音波の放射角
θnm KSと、受波器Rcvの基準位置Rm における音波の
受波角度θnm KRとをそれぞれ求め、それらを固有音線デ
ータメモリ14に書込む。このときの固有音線計算は、
受波器Rcvの位置として最後に設定された基準位置R
m つまりRM+1 を、送波器の最後を除く基準位置
{Sn }のうちの一つ一つに、順に当てはめて行う。従
って、送波器Svrの基準位置{Sn }の個数がN+1
であれば、N回の固有音線計算が行われる。続いて、基
準位置データメモリ13から、最後に設定された各送受
波器Svr,Rcvの基準位置Sn ,Rm のデータを読
出し、演算処理部17で送波器Svrの基準位置Sn
ら受波器Rcvの基準位置Rm に至る固有音線計算を行
う。各音線経路Γnm K について、音線伝搬時間D
nm K と、送波器Svrの基準位置Sn における音波の放
射角θnm KSと、受波器Rcvの基準位置Rm における音
波の受波角度θnm KRとをそれぞれ求め、それらを固有音
線データメモリ14に書込む。このときの固有音線計算
は、送波器Svrの位置として最後に設定された基準位
置Sn つまりSN+1 を、受波器Rcvの位置として最後
に設定された基準位置Rm つまりRM+1 に、当てはめて
行うことになり、1回の固有音線計算になる。従って、
合計N×M+1回の固有音線計算が行われ、送波器Sv
rと受波器Rcvのすべての基準位置間の固有音線計算
が、実行されたことになる。
【0026】ステップS51 音線同定処理 データ入出力部10を用いて、測定された送受波器Sv
r,Rcv間の受信データと該各送受波器Svr,Rc
vの観測時の位置S,Rに最も近い基準位置Sn ,Rm
の番号n,mを、測定データメモリ15からそれぞれ読
出す。次に、データ入出力部10を用いて、番号nの基
準位置Sn から番号mの基準位置Rm に至る音線経路
{Γnm K }について、固有音線計算で得られた音波伝搬
時間データの全体{Dnm K }を固有音線データメモリ1
4から読出す。そして、前記受信データと音波伝搬時間
データの全体{Dnm K }とを比較して音線同定処理を行
う。音線同定処理の結果、各音波伝搬時間Dnm K にそれ
ぞれ対応付けられた受信データ中の各ピーク位置での音
波伝搬時間データに、番号kを付加し、データ入出力部
10を用いて測定データメモリ15に書込む。このよう
にして書込まれた各ピーク位置での音波伝搬時間データ
をDK と表すことにする。番号kは、同定されたすべて
のピーク位置での音波伝搬時間データについて書込まれ
る。ステップS52 誤差の補正処理 演算処理部17で次の(57)式を用い、各ピーク位置
での音波伝搬時間データDK から、各送受波器Svr,
Rcvの位置のずれによる誤差Bnm K とデータ入出力部
10を用いて読込まれたBnm K 以外の誤差の寄与の総和
εK とを除いた伝搬時間D* K を求める。(57)式で
伝搬時間D* K を求めるに先立ち、先ず、測定データメ
モリ15から、受信データを測定した時点での各送受波
器Svr,Rcvの位置S,Rのデータと、それらに最
も近い基準位置Sn ,Rm の番号n,mと、受信データ
中の各ピーク位置での音波伝搬時間データの全体
{DK }とを読出す。次に、基準位置データメモリ13
から、番号nの送波器Svrの基準位置Sn 及び番号m
の受波器Rcvの基準位置Rm を読出す。更に、音速場
データメモリ12から基準位置Sn における音速cn s
と基準位置Rm における音速cm R とを、読出す。これ
らのデータを用いて、(46)式に対応する(58)式
で誤差Bnm K を算出する。
【数19】 但し、 X*n S =XS −Xn S *n S =YS −Yn S *n S =ZS −Zn S *m R =XR −Xm R *m R =YR −Ym R *m R =ZR −Zm R φ=tan-1((YR −YS )/ (XR −XS )) cn s =co (Xn S ,Yn S ,Zn S ) cm R =co (Xm R ,Ym R ,Zm R ステップS53 データの読出し データ入出力部10を用いて、測定データメモリ15か
ら受信データと、測定した時点での送受波器の位置にも
っとも近い基準位置の番号n,mと受信データ中の各ピ
ーク位置での音波伝搬時間データの全体{DK }とを読
出す。更に、固有音線データメモリ14から、番号nの
基準位置Sn から番号mの基準位置Rmに至る音線経路
{Γnm K }についての、固有音線計算によって得られた
音波伝搬時間データの全体{Dnm K }を読出す。そし
て、ステップS28の伝搬時間差の算出処理を行う。更
に、この処理の結果を用いて、ステップS29の逆問題
解析処理からステップS31の音速を水温に換算する処
理までを実行する。
【0027】ステップS46〜S53 繰り返し 新たな音響信号データが観測されるごとに、ステップS
46の測定データの取込み処理からステップS53のデ
ータの読出し処理までを繰り返し、一連の処理を終了す
る。以上の処理を行うので、本実施例では次のような効
果が期待できる。(42)式及び(45)式から、送受
波器Svr,Rcvの初期位置からのずれによって生ず
る音波伝搬時間の実際の変動の大きさUo K は、次の
(71)式のように書ける。従って、変動の大きさUo
K と、(46)式の方法によって求められた変動の大き
さBK との差Vo K は、(50)式及び(71)式か
ら、(72)式のようになる。
【数20】 一方、送波器Svrの基準位置Sn から受波器Rcvの
基準位置Rm に至る音線経路Γst K に沿って伝搬する音
波の実際の伝搬時間Tst K は、(42)式と同様にし
て、(73)式で与えられる。そして、(73)式及び
(45)式から、送受波器Svr,Rcvの各基準位置
n ,Rm からのずれによって生ずる音波伝搬時間の実
際の変動の大きさUnm K は、次の(74)式のように書
ける。
【0028】
【数21】 また、(48)式と同様にして、送波器Svrの基準位
置Sn における音線経路Γst K の接線と該接線に垂直で
移動後の送波器位置Sを含む平面との交点から、該基準
位置Sn に至る線分ΓSn K に沿って伝搬する音波の伝搬
時間TSn K は、次の(75)式で与えられる。同様に、
受波器Rcvの基準位置Rm から該基準位置Rm におけ
る音線経路Γst K の接線と、該接線に垂直で移動後の受
波器位置Rを含む平面との交点に至る線分ΓmR K に沿っ
て伝搬する音波の伝搬時間TmR Kは、(76)式で与え
られる。
【0029】
【数22】 各(58),(75),(76)式から、各送受波器S
vr,Rcvの基準位置Sn ,Rm からのずれによって
生ずる音波伝搬時間の変動の大きさBnm K は、次の(7
7)式のように書ける。従って、音波伝搬時間の実際の
変動の大きさUnm K と、(58)式の方法によって求め
られた変動の大きさBnm K との差Vnm Kは、(74)式
及び(77)式から、(78)式のようになる。
【0030】
【数23】 (72)式と(78)式が同一となるのは、n=0かつ
m=0の場合である。そうでないときは、以下の(a)
〜(c)のようになる。
【0031】(a) n≠0のとき、送波器Svrの初
期位置So よりも、基準位置Sn の方が送波器Svrの
移動後の位置Sに近いので、送波器Svrの初期位置S
o における音速cS と実際の音速場における送波器の移
動後の位置付近の音速c(x,y,z,t)との差より
も、基準位置Sn における音速cn S と実際の音速場に
おける送波器の移動後の位置付近の音速c(x,y,
z,t)との差の方が小さくなる。よって、(72)式
の第1項における送波器Svrの初期位置So での音線
経路Γinit K の接線と該接線に垂直で移動後の位置Sを
含む平面との交点から該初期位置So に至る直線経路Γ
SO K に沿って求められる一定の音速cS を用いた積分
と、第4項における音線経路ΓD K に沿って求められる
位置及び時間に依存した音速c(x,y,z,t)を用
いた積分のうち、移動後の位置Sから初期位置So 付近
までの積分との差に対して、(78)式の第1項におけ
る送波器Svrの基準位置Sn での音線経路Γst K の接
線と該接線に垂直で移動後の送波器位置Sを含む平面と
の交点から基準位置Sn に至る直線経路ΓSn K に沿って
求められる一定な音速cn S を用いた積分と、第4項に
おいて音線経路ΓD K に沿って求められる音速c(x,
y,z,t)を用いた積分のうち、送波器Svrの移動
後の位置から基準位置Sn 付近までの積分との差の方
が、小さくなる。
【0032】(b) n≠0,m≠0のうち少なくとも
いずれか一方が成り立つとき、各送受波器Svr,Rc
vの初期位置So ,Ro よりも、基準位置Sn ,Rn
方が送受波器の移動後の位置S,Rにそれぞれ近いの
で、送波器Svrの初期位置So から受波器Rcvの初
期位置Ro に至る音線経路Γinit K と、送波器Svrの
移動後の位置Sから受波器の移動後の位置Rに至る音線
経路ΓD K のずれの大きさよりも、基準位置Sn から基
準位置Rn に至る音線経路Γst K と送波器の移動後の位
置Rから受波器の移動後の位置に至る音線経路ΓD K
ずれの大きさの方が小さくなる。そのため、(72)式
の第2項における送波器Svrの初期位置So から受波
器Rcvの初期位置Ro に至る音線Γinit K に沿って求
められる音速c(x,y,z,t)を用いた積分と、第
4項の音線経路ΓD K に沿って求められる音速c(x,
y,z,t)を用いた積分のうち、送波器Svrの移動
後の位置S付近から受波器Rcvの移動後の位置R付近
までの積分との差に対して、(78)式の送波器Svr
の基準位置Sn から受波器Rcvの基準位置Rm に至る
音線経路ΓstK に沿って求められる音速c(x,y,
z,t)を用いた積分と、第4項において音線経路ΓD
K に沿って求められる音速c(x,y,z,t)を用い
た積分のうち、移動後の位置S付近から移動後の位置R
付近までの積分との差の方が、小さくなる。
【0033】(c) m≠0のとき、受波器Rcvの初
期位置Ro よりも基準位置Rm の方が移動後の位置Rに
近いので、該受波器Rcvの初期位置Ro における音速
Rと、実際の音速場における受波器の移動後の位置R
付近の音速c(x,y,z,t)との差よりも、基準位
置Rm における音速cm R と実際の音速場における移動
後の位置R付近の音速c(x,y,z,t)との差の方
が、小さくなる。そのため、(72)式の第3項におけ
る受波器Rcvの初期位置Ro から該初期位置Ro での
音線経路Γinit K の接線と該接線に垂直で受波器Rcv
の移動後の位置Rを含む平面との交点に至る直線経路Γ
OR K に沿って求められる一定な音速cR を用いた積分
と、第4項における音線経路ΓD K に沿って求められる
位置及び時間に依存した音速c(x,y,z,t)を用
いた積分のうち、初期位置Ro 付近から移動後の位置R
までの積分との差に対して、(78)式の第3項におい
て、受波器Rcvの基準位置Rm から該基準位置Rm
の音線経路Γst K の接線と該接線に垂直で該受波器の移
動後の位置Rを含む平面との交点に至る直線経路ΓmR K
に沿って求められる一定な音速cm R を用いた積分と、
音線経路ΓD Kに沿って求められる位置及び時間に依存
した音速c(x,y,z,t)を用いた積分のうちの基
準位置Rm 付近から移動後の位置Rまでの積分との差の
方が、小さくなる。
【0034】即ち、本実施例によれば、各送受波器Sv
r,Rcvの初期位置So ,Ro の他に、各送受波器S
vr,Rcvの基準位置Sn ,Rm を設け、音響信号の
観測が行われた時点での送受波器位置S,Rに最も近い
基準位置Sn ,Rm をそれぞれ選択して音波伝搬時間の
変動の大きさを求めている。そのため、各送受波器Sv
r,Rcvの初期位置So ,Ro を用いて求めた場合よ
りも、求めた音波伝搬時間の変動の大きさと実際の音波
伝搬時間の変動の大きさとの差を、小さくすることがで
きる。即ち、(72)式のVo K よりも(78)式のV
nm K を小さくできる。また、位置S,Rに最も近い基準
位置Sn ,Rm を求めて閾値で採否を決定し、かつ、基
準位置を増設することが可能なので、不適切な基準位置
を選択することがない。更に、それらの閾値は何時でも
変更が可能であり、例えば、各送受波器Svr,Rcv
を繋ぐケーブルの長さを変更した場合でも、対応が取れ
る。尚、本発明は上記実施例に限定されず、種々の変形
が可能である。その変形例としては、例えば次のような
ものがある。
【0035】(i) 上記実施例では、海底に設置した
アンカーから浮力材を取り付けた送受波器までをケーブ
ルで接続し、該送受波器Svr,Rcvを海中に浮遊さ
せる設置方法に適用した例を説明したが、受信データを
測定した時点での送受波器Svr,Rcvの位置を観測
すれば、錨を下ろして停泊した船舶から送波器または受
波器を吊り下げるといった設置方法にも適用可能であ
る。 (ii) 上記実施例では,観測海域に送受波器をそれぞ
れ一個ずつ設置するシステムに適用した例を説明した
が、設置された複数の送受波器の中から一個ずつを選び
出して上記実施例の方法を順に適用し、全ての送受波器
の組み合わせについて処理を実行するようにしてもよ
い。
【0036】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、送波器及び受波器の初期位置の他に該送波器及び
受波器の各基準位置をそれぞれ設定し、音響信号の観測
が行われた時点の該送波器及び受波器の位置に最も近い
基準位置をそれぞれ選択して送受波器の位置ずれによる
音波伝搬時間の変動の大きさを求めるようにしている。
そのため、送波器及び受波器の各初期位置から音波伝搬
時間の変動の大きさを求めた場合よりも、実際の音波伝
搬時間の変動の大きさに近くすることができ、該音波伝
搬時間の変動の大きさで補正された音波伝搬時間を用い
ることで、海洋音響トモグラフー・システムにおけるパ
ラメータの変化の推定を正確に行うことができる。ま
た、基準位置を選択する際に閾値を用いるので、常に適
正な基準位置が選択されることになり、海洋音響トモグ
ラフー・システムでのパラメータの変化の推定における
信頼性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す海洋音響トモグラフィー
・システムの構成図である。
【図2】送受波器の位置のずれを示す図である。
【図3】送波器から受波器への方位と距離の定義を示す
図である。
【図4】送受波器の周囲の音線と等位相線を示す図であ
る。
【図5】海洋音響トモグラフィーの処理フローチャート
ある。
【図6】図1の海洋音響トモグラフィー・システムの動
作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10 データ入出力部 11 観測データメモリ 12 音速場データメモリ 13 基準位置データメモリ 14 固有音線データメモリ 15 測定データメモリ 16 補正データメモリ 17 演算処理部 S41 データ書込み処理 S42 音速場の生成処理 S43 基準位置の設定処理 S44,S50 固有音線計算処理 S45 ずれの大きさ設定処理 S46 測定データの取込み処理 S47 基準位置設定処理 S48 閾値との比較処理 S49 基準位置の増設処理 S51 音線同定処理 S52 誤差の補正処理 S53 データの読出し処理

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 海中に配置された送波器と受波器を有
    し、該送波器と受波器間の複数の音線経路に沿って伝搬
    する音響信号の伝搬時間をそれぞれ観測し該海中におけ
    る音速に影響するパラメータの変化を推定する海洋音響
    トモグラフィー・システムで使用され、前記伝搬時間を
    観測した時点の前記送波器及び前記受波器の位置を用い
    て該送波器または受波器の位置ずれによって生じる前記
    各伝搬時間の変動の大きさを求め、その伝搬時間の変動
    の大きさで前記観測された各伝搬時間を補正する音波伝
    搬時間測定値の補正方法において、 前記送波器と前記受波器からの距離に関する閾値を予め
    それぞれ設定し、 前記海中に前記送波器及び前記受波器の移動する範囲に
    基準位置を設定し、 前記音響信号が観測される毎に前記送波器及び前記受波
    器に一番近くかつ前記閾値の範囲内にある前記基準位置
    をそれぞれ選択し、該選択された各基準位置と該観測時
    点での該送波器及び該受波器の位置とのずれから前記各
    伝搬時間の変動の大きさを求め、 前記閾値の範囲内にある前記基準位置が存在しないとき
    には、その時点での前記送波器及び前記受波器の位置を
    新たな基準位置として設定し、前記各伝搬時間の変動の
    大きさを求める、 ことを特徴とする音波伝搬時間測定値の補正方法。
JP11432195A 1995-05-12 1995-05-12 音波伝搬時間測定値の補正方法 Withdrawn JPH08304538A (ja)

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