JPH08302370A - 合成油 - Google Patents

合成油

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JPH08302370A
JPH08302370A JP12985395A JP12985395A JPH08302370A JP H08302370 A JPH08302370 A JP H08302370A JP 12985395 A JP12985395 A JP 12985395A JP 12985395 A JP12985395 A JP 12985395A JP H08302370 A JPH08302370 A JP H08302370A
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JP
Japan
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naphthalene
methyl
group
alkyl
methylpentadecyl
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Application number
JP12985395A
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English (en)
Inventor
Tetsuo Yatani
哲男 八谷
Mitsutatsu Yasuhara
充樹 安原
Hiroaki Taniguchi
博昭 谷口
Takamasa Takahashi
隆昌 高橋
Teruo Yamamoto
輝男 山本
Joji Imafuku
丈二 今福
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
ADO KEMUKO KK
MATSUMURA OIL
JFE Engineering Corp
Matsumura Oil Co Ltd
Original Assignee
ADO KEMUKO KK
MATSUMURA OIL
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
Matsumura Oil Co Ltd
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Publication date
Application filed by ADO KEMUKO KK, MATSUMURA OIL, NKK Corp, Nippon Kokan Ltd, Matsumura Oil Co Ltd filed Critical ADO KEMUKO KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 優れた耐酸化性を有し、各種の産業用油とし
て好適に使用できる合成油を提供する。 【構成】 本発明の合成油は、ナフタレン環上に1つの
メチル基と1つの炭素数6〜24の第2級アルキル基が
置換した構造を有するジアルキルナフタレン化合物又は
その混合物を主成分とし、合成油中に含有される前記ジ
アルキルナフタレン化合物の内訳は、α−第2級アルキ
ル置換体/β−第2級アルキル置換体(モル比)≧1.
0である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規な合成油に関し、さ
らに詳しくは、特定の構造を有するジアルキルナフタレ
ン化合物の1種又は2種以上からなるか或いはそのよう
なジアルキルナフタレン化合物の1種又は2種以上を主
成分とし、耐酸化性に優れた新規な合成油に関する。
【0002】
【従来の技術】油は、産業上の各種の分野で様々な用途
に用いられており、例えば、自動車用潤滑油、熱媒体
油、油圧作動油、圧縮機油、金属加工油、グリス基油、
電気絶縁油、真空ポンプ油、その他の工業用潤滑油とし
て用いられている。このような産業用油は、その用途に
応じて様々な性状或いは性能、例えば、耐酸化性、熱安
定性、蒸気圧、引火点、流動性、毒性、臭気等に関する
性状或いは性能が要求され、必要とされる各種の性状或
いは性能を同時に兼ね備えることが求められる。各種の
性状或いは性能のうち、耐酸化性は油の寿命に大きく影
響する重要な性能であり、この耐酸化性の向上が求めら
れている。
【0003】産業用油の基油としては、古くから鉱油や
天然油脂が使用されてきたが、近年では、用途に応じて
エステル系(ジエステル、ポリオールエステル等)、エ
ーテル系、炭化水素系(ポリαオレフィン、アルキルベ
ンゼン等)等の様々な合成油も使用されるようになって
きた。しかしながら、鉱油、天然油脂、エステル系合成
油、或いは炭化水素系合成油等は、その耐酸化性に限界
があり、酸化が促進されるような雰囲気下で長期間に渡
って使用することは困難である。そこで特公平5−24
957号公報、特公平4−14716号公報、及び「工
業材料」第34巻第6号第77頁(1986年)におい
て、1位置換体と2位置換体との存在比(1位/2位)
で表されるナフタレン環上へのアルキル基の置換位置の
選択性が、モル比で1以上(1位/2位≧1)であるモ
ノ第2級アルキルナフタレン化合物の混合物からなる、
耐酸化性に優れた合成油が提案されている。しかし、こ
のモノ第2級アルキルナフタレン化合物の混合物は、従
来の鉱油等に比べれば格段に優れた耐酸化性を有してい
るものの、未だ充分な耐酸化性を満足しているとは言え
ない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記実情に鑑
みて成し遂げられたものであり、優れた耐酸化性を有す
る合成油を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するために鋭意研究を行った結果、特定の構造を
有するジアルキルナフタレン化合物の混合物を主成分と
する合成油が、従来の合成油と比べて格段に耐酸化性が
優れていることを見出して本発明を完成させた。
【0006】本発明においては上記目的を達成するため
に、ナフタレン環上に1つのメチル基と1つの炭素数6
〜24の第2級アルキル基が置換した構造を有するジア
ルキルナフタレン化合物を少なくとも1種含有し、第2
級アルキル基がナフタレン環上のβ位に置換した構造を
有する前記ジアルキルナフタレン化合物の存在量に対す
る第2級アルキル基がナフタレン環上のα位に置換した
構造を有する前記ジアルキルナフタレン化合物の存在量
の比(α/β)がモル比で1.0以上であることを特徴
とする合成油を提供する。上記合成油は、優れた耐酸化
性を有すると共に産業用油油として良好な物理的性質を
有している。一方、上記の条件を満たさない場合には、
耐酸化性或いは産業用油としての物理的性質が不充分な
場合が多く、好ましくない。
【0007】そして、前記ジアルキルナフタレン化合物
は、メチル基がナフタレン環上の2位に置換しているも
のであることが好ましい。
【0008】以下において、本発明の合成油についてさ
らに詳しく説明する。本発明の合成油に含有されるナフ
タレン環上に1つのメチル基と1つの炭素数6〜24の
第2級アルキル基が置換した構造を有するジアルキルナ
フタレン化合物の化学構造は、次式(Ia)又は(I
b)で表される。
【0009】
【化1】
【0010】[式中、R1 及びR2 はそれぞれアルキル
基を示し、R1 の炭素数とR2 の炭素数の合計は5〜2
3である。]
【0011】式(Ia)又は式(Ib)で表される化合
物群は、ナフタレン環上へのメチル基と第2級アルキル
基の置換位置、ナフタレン環に結合する第2級アルキル
基の炭素の位置、第2級アルキル基の異性、第2級アル
キル基の炭素数等の要因によって区別される種々の化合
物又は異性体を包含しているが、本発明の合成油は、こ
のような化合物群に包含されるジアルキルナフタレン化
合物を1種のみ含有していてもよいし、2種以上を含有
する混合物であってもよい。但し本発明の合成油におい
ては、第2級アルキル基がナフタレン環上のβ位に置換
した構造を有する前記ジアルキルナフタレン化合物(β
−第2級アルキル置換体)の存在量に対する第2級アル
キル基がナフタレン環上のα位に置換した構造を有する
前記ジアルキルナフタレン化合物(α−第2級アルキル
置換体)の存在量の比(α/β)を、モル比で1.0以
上とすることが必要であり、好ましくは1.0〜2.0
とする。
【0012】すなわち、ナフタレン環上の置換位置には
1位〜8位まであり、そのうち1、4、5及び8位はα
位とも呼ばれ、2、3、6及び7位はβ位とも呼ばれる
が、前記ジアルキルナフタレン化合物のナフタレン環へ
の第2級アルキル基の置換位置としては、メチル基の置
換位置が1位の場合には次式(IIa)のようにナフタレ
ン環上の2、3、4、5、6、7及び8位があり、一
方、メチル基の置換位置が2位の場合には次式(IIb)
のようにナフタレン環上の1、3、4、5、6、7及び
8位がある。
【0013】
【化2】
【0014】そして、本発明の合成油には、前記ジアル
キルナフタレン化合物のうちのα−第2級アルキル置換
体とβ−第2級アルキル置換体とが一定の割合で含有さ
れていることが必要であり、具体的には、β−第2級ア
ルキル置換体の存在量すなわち第2級アルキル基がナフ
タレン環上の2、3、6又は7位のいずれかに結合した
ものの合計量に対する、α−第2級アルキル置換体の存
在量すなわち第2級アルキル基がナフタレン環上の1、
4、5又は8位のいずれかに結合したものの合計量の比
(α/β)が、モル比で1.0以上であることが必要で
あり、1.1以上であることが好ましい。ここでα/β
値が1.0未満であると、充分な耐酸化性を確保できな
い場合がある。前記α/β値の上限は特に制限されず、
例えばα/β値が無限大となり前記ジアルキルナフタレ
ン化合物がα−第2級アルキル置換体のみで占められて
いてもよいが、本発明の合成油の実用的製造法の中でも
主要なものであるフリーデルクラフツ反応による製造を
考えたとき、反応の経済性の観点から、α/β値を2.
0以下とするのが好ましい。
【0015】なお、このα/β値は、合成油中に含有さ
れる前記ジアルキルナフタレン化合物群におけるナフタ
レン環上への第2級アルキル基の置換位置のβ位選択率
に対するα位選択率の比として定義することも可能であ
る。
【0016】前記ジアルキルナフタレン化合物は、ナフ
タレン環上にメチル基と第2級アルキル基を1つずつ有
していることが必要である。ナフタレン環上にメチル基
が2つ以上結合している場合には酸化安定性の面で好ま
しくない。また、メチル基は、本発明の合成油のフリー
デルクラフツ反応による製造を考えたとき、原料の入手
の容易さの観点からナフタレン環の2位に結合している
ことが好ましい。
【0017】式(Ia)又は式(Ib)おいて−(R1
−)CH(−R2 )で表される第2級アルキル基は、炭
素数の下限を6以上とする必要があり、10以上とする
のが好ましい。一方、この炭素数の上限は24以下とす
る必要があり、20以下とするのが好ましい。この炭素
数が6未満の場合には粘度指数の低下、引火点の低下が
起こり、一方、炭素数が24を超える場合には流動点の
上昇が起こるので、いずれの場合も産業用油として好ま
しくない。また、炭素数が10以上又は20以下の場合
には、物理的性質、例えば粘度、粘度指数、流動点、引
火点等の各性質を好ましい範囲に設定しやすい。
【0018】第2級アルキル基は、1−メチル−トリデ
シル基や1−メチル−ペンタデシル基のような直鎖状の
第2級アルキル基であってもよいし、1,3−ジメチル
−トリデシル基や1,3−ジメチル−ペンタデシル基の
ような分岐状の第2級アルキル基であってもよい。しか
し、酸化安定性を良好にし、或いは上記のような各種の
物理的性質を好ましい範囲に設定する観点から、直鎖状
の第2級アルキル基であることが好ましい。
【0019】好ましい第2級アルキル基としては、具体
的には、1−メチルヘプチル基、1−エチルヘキシル
基、1−プロピルペンチル基、1−メチルオクチル基、
1−エチルヘプチル基、1−プロピルヘキシル基、1−
ブチルペンチル基、1−メチルノニル基、1−エチルオ
クチル基、1−プロピルヘプチル基、1−ブチルヘキシ
ル基、1−メチルデシル基、1−エチルノニル基、1−
プロピルオクチル基、1−ブチルヘプチル基、1−ペン
チルヘキシル基、1−メチルウンデシル基、1−エチル
デシル基、1−プロピルノニル基、1−ブチルオクチル
基、1−ペンチルヘプチル基、1−メチルドデシル基、
1−エチルウンデシル基、1−プロピルデシル基、1−
ブチルノニル基、1−ペンチルオクチル基、1−ヘキシ
ルヘプチル基、1−メチルトリデシル基、1−エチルド
デシル基、1−プロピルウンデシル基、1−ブチルデシ
ル基、1−ペンチルノニル基、1−ヘキシルオクチル
基、1−メチルテトラデシル基、1−エチルトリデシル
基、1−プロピルドデシル基、1−ブチルウンデシル
基、1−ペンチルデシル基、1−ヘキシルノニル基、1
−ヘプチルオクチル基、1−メチルペンタデシル基、1
−エチルテトラデシル基、1−プロピルトリデシル基、
1−ブチルドデシル基、1−ペンチルウンデシル基、1
−ヘキシルデシル基、1−ヘプチルノニル基、1−メチ
ルヘキサデシル基、1−エチルペンタデシル基、1−プ
ロピルテトラデシル基、1−ブチルトリデシル基、1−
ペンチルドデシル基、1−ヘキシルウンデシル基、1−
ヘプチルデシル基、1−オクチルノニル基、1−メチル
ヘプタデシル基、1−エチルヘキサデシル基、1−プロ
ピルペンタデシル基、1−ブチルテトラデシル基、1−
ペンチルトリデシル基、1−ヘキシルドデシル基、1−
ヘプチルウンデシル基、1−オクチルデシル基等を例示
することができる。
【0020】本発明の合成油は種々の方法で製造するこ
とができる。例えば、式(Ia)又は式(Ib)のジア
ルキルナフタレンに包含されるα−第2級アルキル置換
体の単品は、それ自体、本発明の合成油である。また、
本発明の合成油は、式(Ia)又は式(Ib)に包含さ
れるα−第2級アルキル置換体の単品とβ−第2級アル
キル置換体の単品とを前記α/β値が所定の値となるよ
うに混合しても製造できる。
【0021】本発明の合成油は、フリーデルクラフツ反
応によってナフタレン核源とアルキル源を反応させて製
造することもできる。フリーデルクラフツ反応による場
合には、ナフタレン核源としてメチルナフタレンを使用
し、アルキル源として炭素数6〜24のアルキルハライ
ド、アルコール、モノオレフィン等を使用し、これらを
ルイス酸(塩化アルミニウム、塩化亜鉛、塩化鉄等)、
固体酸(活性白土、酸性白土、シリカ−アルミナ、ゼオ
ライト等)、或いは硫酸、燐酸、弗化ホウ素酸等の酸性
触媒下、反応時間0〜300℃で反応させることによっ
て合成油を製造できる。メチルナフタレンとしては、1
−メチルナフタレン、2−メチルナフタレン或いはこれ
らの混合物を使用できるが、入手が容易な2−メチルナ
フタレンを使用するのが好ましい。好適なアルキル源と
しては、生成物の性状や性質の面、及び入手の容易さの
観点から直鎖αオレフィンが挙げられる。
【0022】フリーデルクラフツ反応によってナフタレ
ン核源とアルキル源を反応させると、通常、ナフタレン
環上へのメチル基及び第2級アルキル基の置換位置、ナ
フタレン環に結合する第2級アルキル基の炭素の位置、
或いは第2級アルキル基の種類が異なる種々の異性体の
混合物が生成する。この生成物の異性体組成は、ナフタ
レン核源やアルキル源といった反応原料の種類や組成、
触媒の種類、反応温度、反応時間等の反応条件によって
変化するので、生成物のα/β値が1.0以上となるよ
うに反応条件を調節する必要がある。
【0023】本発明の合成油は、式(Ia)又は式(I
b)で表されるジアルキルナフタレン化合物を主成分と
するが、該ジアルキルナフタレン化合物のみからなるも
のであってもよいし、他の添加剤や基油を含むものであ
ってもよい。
【0024】式(Ia)又は式(Ib)で表されるジア
ルキルナフタレン化合物又はその混合物は、上記一定範
囲のα/β値を有する限り、極めて優れた耐酸化性と産
業用油に通常求められる各種の性能を備えており、それ
自体、各種の産業用油として好適に使用されるが、必要
に応じて、通常使用される公知の添加物、例えば、酸化
防止剤、清浄分散剤、粘度指数向上剤、流動点降下剤、
油性剤、耐摩耗性剤、極圧剤、腐食防止剤、金属不活性
化剤、錆止め剤、消泡剤、乳化剤、抗乳化剤、殺菌剤、
着色剤等を添加して使用することもできる。
【0025】また、上記ジアルキルナフタレン化合物又
はその混合物には、その優れた耐酸化性能を実質的に損
ねない範囲内であれば、必要に応じて鉱油や公知の合成
油を75重量%以下、好ましくは50重量%以下、特に
好ましくは25重量%以下混合して使用することができ
る。
【0026】本発明の合成油は、各種の産業用油とし
て、例えば、電気絶縁油、ガソリンエンジン油、ディー
ゼルエンジン油、タービン油、ギヤー油、油圧作動油、
圧縮機油、真空ポンプ油、金属加工油、滑り案内面油、
軸受け油、熱媒体油、グリス基油、及びその他の工業用
潤滑油等として利用することができる。
【0027】
【実施例】本発明を、以下の実施例によってさらに具体
的に説明する。実施例1 内容積60mlのステンレス製反応管に活性白土を充填
し、これを恒温槽中で125℃に加熱した。この反応管
内に、2−メチルナフタレンと1−デセンとの重量比で
5:1の混合物を、ポンプを用いて毎分3.5mlの速
度(LHSV=3.5h-1)で供給して反応を行った。
反応液をガスクロマトグラフィーで分析したところ、オ
レフィンの転化率は93%だった。得られた反応液から
減圧蒸留により未反応の2−メチルナフタレンとオレフ
ィンを除去し、さらに減圧蒸留して2−メチル−(第2
級C10アルキル)ナフタレン混合物を得た。この生成物
をガスクロマトグラフィーで分析したところ、2−メチ
ル−1−(1−メチルノニル)ナフタレン、2−メチル
−3−(1−メチルノニル)ナフタレン、2−メチル−
4−(1−メチルノニル)ナフタレン、2−メチル−5
−(1−メチルノニル)ナフタレン、2−メチル−6−
(1−メチルノニル)ナフタレン、2−メチル−7−
(1−メチルノニル)ナフタレン、及び2−メチル−8
−(1−メチルノニル)ナフタレン等を含有しており、
1H−NMRにより分析したところ、C10アルキル基の
ナフタレン環上への置換位置の割合は、前記α/β値
(モル比)で1.27だった。この生成物の性状は次の
通りであった。 [性状] 粘 度:16.18cSt(40℃) 流動点:−45℃ 引火点:178℃
【0028】この2−メチル−(第2級C10アルキル)
ナフタレン混合物の酸化試験を、JIS K2514に
規定されている回転ボンベ式酸化安定度試験(RBOT
試験)に準拠し、以下の条件で行った。 [試験条件] 温 度:150℃ 酸素圧力:620kPa(6.3kgf/cm2 ) 触 媒:銅線、1.6mmφ×3m そして、最高圧力から175kPa(1.8kgf/c
2 )の圧力降下を示した時間を酸化終点とし、試験開
始から終点までの時間(分)を試験値として採用し、こ
の値により耐酸化性の評価を行った。試験結果を第1表
に示す。
【0029】実施例2 実施例1と同様の装置、操作において、反応温度を12
5℃、原料を2−メチルナフタレンと1−テトラデセン
との重量比で2.5:1の混合物、そして原料供給速度
を毎分3.5ml(LHSV=3.5h-1)に変更して
反応を行った。反応時のオレフィン転化率は90%だっ
た。得られた反応液を実施例1と同様に処理し、2−メ
チル−(第2級C14アルキル)ナフタレン混合物を得
た。この生成物をガスクロマトグラフィーで分析したと
ころ、2−メチル−1−(1−メチルトリデシル)ナフ
タレン、2−メチル−3−(1−メチルトリデシル)ナ
フタレン、2−メチル−4−(1−メチルトリデシル)
ナフタレン、2−メチル−5−(1−メチルトリデシ
ル)ナフタレン、2−メチル−6−(1−メチルトリデ
シル)ナフタレン、2−メチル−7−(1−メチルトリ
デシル)ナフタレン、及び2−メチル−8−(1−メチ
ルトリデシル)ナフタレン等を含有しており、 1H−N
MRにより分析したところ、C14アルキル基のナフタレ
ン環上への置換位置の割合は、前記α/β値(モル比)
で1.70だった。この生成物の性状は次の通りであっ
た。 [性状] 粘 度:28.16cSt(40℃) 流動点:−42.5℃ 引火点:222℃ この2−メチル−(第2級C14アルキル)ナフタレン混
合物の酸化試験を、実施例1と同様の方法で行った。試
験結果を第1表に示す。
【0030】実施例3 実施例1と同様の装置、操作において、反応温度を15
0℃、原料を2−メチルナフタレンと1−ヘキサデセン
との重量比で2:1の混合物、そして原料供給速度を毎
分7.2ml(LHSV=7.2h-1)に変更して反応
を行った。反応時のオレフィン転化率は78%だった。
得られた反応液を実施例1と同様に処理し、2−メチル
−(第2級C16アルキル)ナフタレン混合物(I)を得
た。この生成物をガスクロマトグラフィーで分析したと
ころ、2−メチル−1−(1−メチルペンタデシル)ナ
フタレン、2−メチル−3−(1−メチルペンタデシ
ル)ナフタレン、2−メチル−4−(1−メチルペンタ
デシル)ナフタレン、2−メチル−5−(1−メチルペ
ンタデシル)ナフタレン、2−メチル−6−(1−メチ
ルペンタデシル)ナフタレン、2−メチル−7−(1−
メチルペンタデシル)ナフタレン、及び2−メチル−8
−(1−メチルペンタデシル)ナフタレン等を含有して
おり、 1H−NMRにより分析したところ、C16アルキ
ル基のナフタレン環上への置換位置の割合は、前記α/
β値(モル比)で1.22だった。この生成物の性状は
次の通りであった。 [性状] 粘 度:34.65cSt(40℃) 流動点:−45℃ 引火点:240℃ この2−メチル−(第2級C16アルキル)ナフタレン混
合物(I)の酸化試験を、実施例1と同様の方法で行っ
た。試験結果を第1表に示す。
【0031】実施例4 実施例1と同様の装置、操作において、反応温度を15
0℃、原料を2−メチルナフタレン、1−ヘキサデセン
及び1−オクタデセンの重量比で2:0.65:0.5
5の混合物、そして原料供給速度を毎分7.2ml(L
HSV=7.2h-1)に変更して反応を行った。反応時
のオレフィン転化率は81%だった。得られた反応液を
実施例1と同様に処理し、2−メチル−(第2級C16
ルキル)ナフタレンと2−メチル−(第2級C18アルキ
ル)ナフタレンの混合物(I)を得た。この生成物をガ
スクロマトグラフィーで分析したところ、2−メチル−
1−(1−メチルペンタデシル)ナフタレン、2−メチ
ル−3−(1−メチルペンタデシル)ナフタレン、2−
メチル−4−(1−メチルペンタデシル)ナフタレン、
2−メチル−5−(1−メチルペンタデシル)ナフタレ
ン、2−メチル−6−(1−メチルペンタデシル)ナフ
タレン、2−メチル−7−(1−メチルペンタデシル)
ナフタレン、2−メチル−8−(1−メチルペンタデシ
ル)ナフタレン、2−メチル−1−(1−メチルヘプタ
デシル)ナフタレン、2−メチル−3−(1−メチルヘ
プタデシル)ナフタレン、2−メチル−4−(1−メチ
ルヘプタデシル)ナフタレン、2−メチル−5−(1−
メチルヘプタデシル)ナフタレン、2−メチル−6−
(1−メチルヘプタデシル)ナフタレン、2−メチル−
7−(1−メチルヘプタデシル)ナフタレン、及び2−
メチル−8−(1−メチルヘプタデシル)ナフタレン等
を含有しており、 1H−NMRにより分析したところ、
16アルキル基とC18アルキル基のナフタレン環上への
置換位置の割合は、前記α/β値(モル比)で1.27
だった。この生成物の性状は次の通りであった。 [性状] 粘 度:36.53cSt(40℃) 流動点:−32.5℃ 引火点:252℃ この2−メチル−(第2級C16アルキル)ナフタレンと
2−メチル−(第2級C18アルキル)ナフタレンの混合
物(I)についての酸化試験を、実施例1と同様の方法
で行った。試験結果を第1表に示す。
【0032】本発明の合成油を高温潤滑油或いは熱媒体
油等の用途に使用する場合には耐酸化性以外に耐熱性が
要求される。そこで、2−メチル−(第2級C16アルキ
ル)ナフタレンと2−メチル−(第2級C18アルキル)
ナフタレンの混合物(I)の耐熱性試験を、JIS K
2540に規定されている回転式熱安定度試験に準拠
し、以下の条件で行った。 [試験条件] 温度×時間:150℃×24時間 試 料 量:20g 装置及び器具:JIS K2540に規定されたものを
使用した。 同時に、比較例5〜8に示す従来使用されている高温用
合成油素材についても耐熱性試験を行い、試験結果を比
較した。さらに比較例1の合成油についても耐熱性試験
を行った。これらの耐熱性試験の結果を第2表にまとめ
て示す。
【0033】本発明の合成油を電気絶縁油として使用す
る場合には耐酸化性以外に良好な電気特性が要求され
る。そこで、2−メチル−(第2級C16アルキル)ナフ
タレンと2−メチル−(第2級C18アルキル)ナフタレ
ンの混合物(I)の電気特性を調べた。同時に、比較例
9〜11に示す従来使用されている合成絶縁油について
も電気特性を調べ、その電気特性を比較した。本実施例
と比較例9〜11の試験結果を第3表にまとめて示す。
【0034】実施例5 実施例1と同様の装置、操作において、反応温度を15
0℃、原料を2−メチルナフタレンと1−エイコセンと
の重量比で2:1の混合物、そして原料供給速度を毎分
7.2ml(LHSV=7.2h-1)に変更して反応を
行った。反応時のオレフィン転化率は82%だった。得
られた反応液を実施例1と同様に処理し、2−メチル−
(第2級C20アルキル)ナフタレン混合物を得た。この
生成物をガスクロマトグラフィーで分析したところ、2
−メチル−1−(1−メチルノナデシル)ナフタレン、
2−メチル−3−(1−メチルノナデシル)ナフタレ
ン、2−メチル−4−(1−メチルノナデシル)ナフタ
レン、2−メチル−5−(1−メチルノナデシル)ナフ
タレン、2−メチル−6−(1−メチルノナデシル)ナ
フタレン、2−メチル−7−(1−メチルノナデシル)
ナフタレン、及び2−メチル−8−(1−メチルノナデ
シル)ナフタレンを含有しており、 1H−NMRにより
分析したところ、C20アルキル基のナフタレン環上への
置換位置の割合は、前記α/β値(モル比)で1.33
だった。この生成物の性状は次の通りであった。 [性状] 粘 度:42.25cSt(40℃) 流動点:−15℃ 引火点:268℃ この2−メチル−(第2級C20アルキル)ナフタレン混
合物の酸化試験を、実施例1と同様の方法で行った。試
験結果を第1表に示す。
【0035】実施例6 実施例1と同様の装置、操作において、反応温度を15
0℃、原料を1−メチルナフタレン、2−メチルナフタ
レン、及び1−ヘキサデセンの重量比で0.2:1.
8:1の混合物、そして原料供給速度を毎分7.2ml
(LHSV=7.2h-1)に変更して反応を行った。反
応時のオレフィン転化率は83%だった。得られた反応
液を実施例1と同様に処理し、1−メチル−(第2級C
16アルキル)ナフタレンと2−メチル−(第2級C16
ルキル)ナフタレンの混合物を得た。この生成物をガス
クロマトグラフィーで分析したところ、1−メチル−2
−(1−メチルペンタデシル)ナフタレン、1−メチル
−3−(1−メチルペンタデシル)ナフタレン、1−メ
チル−4−(1−メチルペンタデシル)ナフタレン、1
−メチル−5−(1−メチルペンタデシル)ナフタレ
ン、1−メチル−6−(1−メチルペンタデシル)ナフ
タレン、1−メチル−7−(1−メチルペンタデシル)
ナフタレン、1−メチル−8−(1−メチルペンタデシ
ル)ナフタレン、2−メチル−1−(1−メチルペンタ
デシル)ナフタレン、2−メチル−3−(1−メチルペ
ンタデシル)ナフタレン、2−メチル−4−(1−メチ
ルペンタデシル)ナフタレン、2−メチル−5−(1−
メチルペンタデシル)ナフタレン、2−メチル−6−
(1−メチルペンタデシル)ナフタレン、2−メチル−
7−(1−メチルペンタデシル)ナフタレン、及び2−
メチル−8−(1−メチルペンタデシル)ナフタレン等
を含有しており、 1H−NMRにより分析したところ、
16アルキル基のナフタレン環上への置換位置の割合
は、前記α/β値(モル比)で1.33だった。この生
成物の性状は次の通りであった。 [性状] 粘 度:34.32cSt(40℃) 流動点:−45℃ 引火点:242℃ この1−メチル−(第2級C16アルキル)ナフタレンと
2−メチル−(第2級C16アルキル)ナフタレンの混合
物についての酸化試験を、実施例1と同様の方法で行っ
た。試験結果を第1表に示す。
【0036】比較例1 実施例1と同様の装置、操作において、反応温度を10
0℃、原料をナフタレンと1−ヘキサデセンとの重量比
で2:1の混合物、そして原料供給速度を毎分14ml
(LHSV=14h-1)に変更して反応を行った。反応
時のオレフィン転化率は84%だった。反応液を実施例
1と同様に処理し、(第2級C16アルキル)ナフタレン
混合物を得た。得られた生成物をガスクロマトグラフィ
ーで分析したところ、1−(1−メチルペンタデシル)
ナフタレン、1−(1−エチルテトラデシル)ナフタレ
ン、1−(1−プロピルトリデシル)ナフタレン、2−
(1−メチルペンタデシル)ナフタレン、2−(1−エ
チルテトラデシル)ナフタレン、及び2−(1−プロピ
ルトリデシル)ナフタレン等を含有しており、 1H−N
MRにより分析したところ、C16アルキル基のナフタレ
ン環上への置換位置の割合は、前記α/β値(モル比)
で1.17だった。この生成物の性状は次の通りであっ
た。 [性状] 粘 度:24.92cSt(40℃) 流動点:−40℃ 引火点:238℃ この(第2級C16アルキル)ナフタレン混合物の酸化試
験を実施例1と同様の方法で行い、熱安定度試験を実施
例4と同様の方法で行った。各試験結果を第1表、第2
表にそれぞれ示す。
【0037】比較例2 還流冷却器及び撹拌器を備えた容量2リットルの四つ口
フラスコ内にナフタレン1000g、1−ヘキサデセン
と1−オクタデセンとの重量比で65:55の混合物5
00g、そして活性白土200gを入れ、170℃で1
5分間反応させた。反応液をガスクロマトグラフィーで
分析したところオレフィン転化率は80%だった。得ら
れた反応液を濾過して触媒を除去した後、実施例1と同
様に処理し、(第2級C16アルキル)ナフタレンと(第
2級C18アルキル)ナフタレンの混合物を得た。この生
成物をガスクロマトグラフィーで分析したところ、1−
(1−メチルペンタデシル)ナフタレン、1−(1−エ
チルテトラデシル)ナフタレン、2−(1−メチルペン
タデシル)ナフタレン、2−(1−エチルテトラデシ
ル)ナフタレン、1−(1−メチルヘプタデシル)ナフ
タレン、1−(1−エチルヘキサデシル)ナフタレン、
2−(1−メチルヘプタデシル)ナフタレン、及び2−
(1−エチルヘキサデシル)ナフタレン等を含有してお
り、 1H−NMRにより分析したところ、C16アルキル
基とC18アルキル基のナフタレン環上への置換位置の割
合は、前記α/β値(モル比)で1.27だった。この
生成物の性状は次の通りであった。 [性状] 粘 度:28.88cSt(40℃) 流動点:−30℃ 引火点:248℃ この(第2級C16アルキル)ナフタレンと(第2級C18
アルキル)ナフタレンの混合物についての酸化試験を、
実施例1と同様の方法で行った。試験結果を第1表に示
す。
【0038】比較例3 還流冷却器及び撹拌器を備えた容量2リットルの四つ口
フラスコ内に2−メチルナフタレン1000g、1−ヘ
キサデセン500g、そして活性白土400gを入れ、
170℃で30分間反応させた。反応液をガスクロマト
グラフィーで分析したところオレフィン転化率は83%
だった。得られた反応液を濾過して触媒を除去した後、
実施例1と同様に処理し、2−メチル−(第2級C16
ルキル)ナフタレン混合物(II)を得た。この生成物を
ガスクロマトグラフィーで分析したところ、2−メチル
−1−(1−メチルペンタデシル)ナフタレン、2−メ
チル−3−(1−メチルペンタデシル)ナフタレン、2
−メチル−4−(1−メチルペンタデシル)ナフタレ
ン、2−メチル−5−(1−メチルペンタデシル)ナフ
タレン、2−メチル−6−(1−メチルペンタデシル)
ナフタレン、2−メチル−7−(1−メチルペンタデシ
ル)ナフタレン、及び2−メチル−8−(1−メチルペ
ンタデシル)ナフタレン等を含有しており、 1H−NM
Rにより分析したところ、C16アルキル基のナフタレン
環上への置換位置の割合は、前記α/β値(モル比)で
0.82だった。この生成物の性状は次の通りであっ
た。 [性状] 粘 度:34.70cSt(40℃) 流動点:−45℃ 引火点:242℃ この2−メチル−(第2級C16アルキル)ナフタレン混
合物(II)の酸化試験を、実施例1と同様の方法で行っ
た。試験結果を第1表に示す。
【0039】比較例4 還流冷却器及び撹拌器を備えた容量2リットルの四つ口
フラスコ内に2−メチルナフタレン1000g、1−ヘ
キサデセンと1−オクタデセンとの重量比で65:55
の混合物500g、そして活性白土400gを入れ、1
80℃で30分間反応させた。反応時のオレフィン転化
率は95%だった。得られた反応液を濾過して触媒を除
去した後、実施例1と同様に処理し、2−メチル−(第
2級C16アルキル)ナフタレンと2−メチル−(第2級
18アルキル)ナフタレンの混合物(II)を得た。この
生成物をガスクロマトグラフィーで分析したところ、2
−メチル−1−(1−メチルペンタデシル)ナフタレ
ン、2−メチル−3−(1−メチルペンタデシル)ナフ
タレン、2−メチル−4−(1−メチルペンタデシル)
ナフタレン、2−メチル−5−(1−メチルペンタデシ
ル)ナフタレン、2−メチル−6−(1−メチルペンタ
デシル)ナフタレン、2−メチル−7−(1−メチルペ
ンタデシル)ナフタレン、2−メチル−8−(1−メチ
ルペンタデシル)ナフタレン、2−メチル−1−(1−
メチルヘプタデシル)ナフタレン、2−メチル−3−
(1−メチルヘプタデシル)ナフタレン、2−メチル−
4−(1−メチルヘプタデシル)ナフタレン、2−メチ
ル−5−(1−メチルヘプタデシル)ナフタレン、2−
メチル−6−(1−メチルヘプタデシル)ナフタレン、
2−メチル−7−(1−メチルヘプタデシル)ナフタレ
ン、及び2−メチル−8−(1−メチルヘプタデシル)
ナフタレン等を含有しており、 1H−NMRにより分析
したところ、C16アルキル基とC18アルキル基のナフタ
レン環上への置換位置の割合は、前記α/β値(モル
比)で0.62だった。この生成物の性状は次の通りで
あった。 [性状] 粘 度:37.69cSt(40℃) 流動点:−35℃ 引火点:238℃ この2−メチル−(第2級C16アルキル)ナフタレンと
2−メチル−(第2級C18アルキル)ナフタレンの混合
物(II)についての酸化試験を、実施例1と同様の方法
で行った。試験結果を第1表に示す。
【0040】比較例5〜8 従来から高温用合成油素材として用いられている下記合
成油の熱安定度試験を、実施例4と同様の方法で行っ
た。その結果を第2表に示す。なお第2表には、実施例
1と同様の方法で行った耐酸化性試験の結果を併せて示
す。 [被検合成油] 比較例5:ジエステル(ジオクチルセバケート) 比較例6:ポリエーテル(ポリオキシプロピレングリコ
ールモノアルキルエステル) 比較例7:ヒンダードエステル(ペンタエリスリトール
テトラカプリエート) 比較例8:ポリαオレフィン(1−デセンオリゴマー)
【0041】比較例9〜11 従来から合成絶縁油として用いられている下記合成油に
ついて各種の電気特性を調べ、実施例4の合成油と比較
した。試験結果を第3表にまとめて示す。 [被検合成油] 比較例9:JIS C2320に示されるアルキルベン
ゼン 比較例10:JIS C2320に示されるポリブテン 比較例11:JIS C2320に示されるアルキルジ
フェニルエタン
【0042】
【表1】
【0043】
【表2】
【0044】
【表3】
【0045】第1表にまとめた試験結果から、本発明の
合成油であるジアルキルナフタレン混合物は極めて優れ
た耐酸化性を有しており、耐酸化性に優れているといわ
れているアルキルナフタレン混合物と比べてみても格段
に優れた耐酸化性能を有していることがわかる。また、
ジアルキルナフタレン混合物であってもα/β値が1.
0未満のものは、本発明のジアルキルナフタレン混合物
と比べて耐酸化性が劣っていることがわかる。第2表に
まとめた試験結果から、本発明の合成油であるジアルキ
ルナフタレン混合物は、従来使用されている高温用合成
油素材を上回る耐熱性を有していることがわかる。第3
表にまとめた試験結果から、本発明の合成油であるジア
ルキルナフタレン混合物は、従来使用されている合成絶
縁油と比較しても遜色ない電気特性を有していることが
わかる。そして、以上の結果を総合すれば、本発明の合
成油は特に優れた耐酸化性と共に各種用途の産業用油に
求められる性能を併せ持っていることがわかる。
【0046】
【発明の効果】本発明の合成油は、各種の産業用油とし
て好適に利用することができるが、特に優れた耐酸化性
を有しているので、寿命が長く、酸化を促進する雰囲気
下においても長期間の使用が可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安原 充樹 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 谷口 博昭 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 高橋 隆昌 東京都千代田区九段北4の1の3 アドケ ムコ株式会社内 (72)発明者 山本 輝男 大阪府大阪市北区西天満2丁目8番5号 松村石油株式会社内 (72)発明者 今福 丈二 大阪府大阪市北区西天満2丁目8番5号 松村石油株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ナフタレン環上に1つのメチル基と1つ
    の炭素数6〜24の第2級アルキル基が置換した構造を
    有するジアルキルナフタレン化合物を少なくとも1種含
    有し、第2級アルキル基がナフタレン環上のβ位に置換
    した構造を有する前記ジアルキルナフタレン化合物の存
    在量に対する第2級アルキル基がナフタレン環上のα位
    に置換した構造を有する前記ジアルキルナフタレン化合
    物の存在量の比がモル比で1.0以上であることを特徴
    とする合成油。
  2. 【請求項2】 前記ジアルキルナフタレン化合物は、メ
    チル基がナフタレン環上の2位に置換しているものであ
    る請求項1記載の合成油。
JP12985395A 1995-04-27 1995-04-27 合成油 Pending JPH08302370A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10251680A (ja) * 1997-03-07 1998-09-22 New Japan Chem Co Ltd エンジン油組成物
WO2006047054A1 (en) * 2004-10-22 2006-05-04 Exxonmobil Research And Engineering Company Alkylated methylnaphthalenes as synthetic lubricant base stocks

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