JPH0830156A - 画像形成方法及びその装置 - Google Patents

画像形成方法及びその装置

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JPH0830156A
JPH0830156A JP16101894A JP16101894A JPH0830156A JP H0830156 A JPH0830156 A JP H0830156A JP 16101894 A JP16101894 A JP 16101894A JP 16101894 A JP16101894 A JP 16101894A JP H0830156 A JPH0830156 A JP H0830156A
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latent image
cleaning
photoconductor
image carrier
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JP16101894A
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Tetsuya Fujita
徹也 藤田
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Fujifilm Business Innovation Corp
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Fuji Xerox Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 クリーニング性を向上させ、高速の複写機
や、プリンターの長期使用においてもクリーニング部で
のカプセルトナーの破壊を防止し、出力画像にノイズを
生じさせない画像形成方法及びその装置を提供しようと
するものである。 【構成】 潜像担持体上に潜像を形成し、カプセルトナ
ーで現像し、転写体上に転写し、潜像担持体上に残留す
るトナーを除去する画像形成方法において、潜像担持体
上に残留する未転写トナーに、潜像担持体の帯電極性と
同じ極性に帯電させ、潜像担持体に対する付着力を低下
させ、必要に応じて表面に導電性微粒子を被覆したクリ
ーニング部材でトナーを除去トナーすることを特徴とす
る画像形成方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、画像形成方法及びその
方法で実施するための装置に関する。
【0002】
【従来の技術】液体状の芯物質を外殻で包囲した圧力定
着用カプセルトナーは公知である。圧力定着方式を採用
した複写機やプリンターは、熱定着方式を採用したもの
に比べて定着ロールを加熱しないだけ低消費電力で定着
できる。一方、電子写真装置において、トナーのクリー
ニング性が良くないと、トナーはクリーニングブレード
でかき落とされずに感光体上に残ったまま、新たな潜像
形成工程に移行して出力画像のノイズになる。
【0003】カプセルトナーは、上記のクリーニング性
を向上させるために、クリーニングブレードの摺擦力を
高めると、摺擦ストレスによりカプセルが破壊され、液
体状芯物質がカプセルから流出して感光体に強固に付着
する。芯物質が付着した感光体の部位は、静電潜像とは
関係なく物理的にトナーを付着し、常時出力画像のノイ
ズとなる。したがって、混練粉砕法で製造するトナーに
比べて、カプセルトナーには大きなストレスをかけずに
クリーニング性を向上させる必要がある。
【0004】そこで、本発明者等は、表面に特定の重合
体が付着しているトナーの粒子表面に導電性微粒子を添
加することを提案した(特開平5─19523号公報参
照)。このトナーは低速の複写機ではクリーニング性を
向上させることができたが、それ以外の複写機では未だ
十分なものではなかった。
【0005】従来の混練粉砕法によるトナーに適用する
クリーニング装置には、ゴムブレードでクリーニングす
る装置や、回転ブラシで未転写トナーをかき乱して感光
体との付着力を低下させ、その後にゴムブレードでクリ
ーニングする装置が採用されているが、これらの方式を
カプセルトナーに適用すると、カプセルトナーが破壊さ
れる危険性が高い。カプセルトナーのクリーニング性を
向上させるためには、カプセルトナーと感光体との付着
力を弱め、かつ、カプセルトナーをクリーニング部で破
壊しないように、ストレスを低く抑える必要がある。
【0006】図7は、従来のカプセルトナーを使用した
画像形成装置の概念図である。感光体ドラム1の周囲に
は、感光体を帯電するためのコロトロンやスコロトロン
などの帯電装置2、感光体ドラム1に近接配置された現
像ロール4、現像ロール4の表面にトナーの薄層を形成
するためのトナー層形成部材5などからなる現像装置
6、感光体ドラム1に現像されたトナー像を記録紙8に
転写するためのコロトロンやスコロトロンなどの転写装
置7、転写部で転写されなかった未転写トナーをウレタ
ンなどのゴム材からなるクリーニングブレード9でかき
落として回収するクリーニング装置10が配置されてい
る。また、帯電装置2と現像部の間で感光体ドラム1の
表面に静電潜像を形成するための露光装置3が配置さ
れ、記録紙8に転写されたトナーを定着するための圧力
定着装置(図示せず)が配置されている。
【0007】図8は、ブラシロール11とクリーニング
ブレード9からなるクリーニング装置10の拡大説明図
である。ブラシロール11は、多数の細い糸状の樹脂を
ロール部材にブラシ状に埋め込んだもので、感光体1に
接触するようにクリーニングブレード9の下方に配置さ
れている。通常は、ブラシロール11は感光体ドラム1
の回転方向と逆方向に回転させて機械的にトナーをかき
落としてクリーニングブレード9の負担を軽減する仕組
みになっている。
【0008】しかし、ブラシロールとゴムブレードから
なるクリーニング方法では、ブラシとの摺擦ストレスに
よりカプセルトナーが破壊され、液体状芯物質が流出し
て感光体に付着して出力画像にノイズを発生させる。ゴ
ムブレードだけのクリーニング装置でも、電子写真装置
のブロセス速度が速くなると、低速時に比べてクリーニ
ングブレード部へ突入するカプセルトナーの速度が増加
してクリーニング性を低下させる。また、クリーニング
ブレード部でのカプセルトナーへの摺擦ストレスも増加
するため、長期にわたる装置の使用で、クリーニングブ
レード部において、カプセルトナーが破壊され、感光体
への液体状芯物質が付着し、出力画像にノイズを生じさ
せる。
【0009】この問題を解決する方法として、カプセル
トナー表面に付着する導電性微粒子の添加量を増やすこ
とも考えられるが、添加量が多すぎると、特に高温高湿
化でトナーの帯電量が低下し、良好な画像が得られなく
なる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、上
記の欠点を解消し、クリーニング性を向上させ、高速の
複写機や、プリンターの長期使用においてもクリーニン
グ部でのカプセルトナーの破壊を防止し、出力画像にノ
イズを生じさせない画像形成方法及びその装置を提供し
ようとするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の構成は、以下の
とおりである。 (1) 潜像担持体上に潜像を形成する工程、カプセルトナ
ーで該潜像を現像する工程、潜像担持体上のトナー画像
を転写体上に転写する工程、潜像担持体上に残留するト
ナーを除去する工程を有する画像形成方法において、転
写工程終了後に、潜像担持体上に残留するトナーに対
し、潜像担持体の帯電極性と同じ極性に帯電させ、潜像
担持体に対する付着力を低下させた後、トナー除去工程
に移行することを特徴とする画像形成方法。 (2) トナー除去工程で使用するクリーニング部材表面に
導電性微粒子を被覆することを特徴とする上記(1) 記載
の画像形成方法。
【0012】(3) 潜像担持体と、潜像形成用露光装置
と、現像装置と、転写装置と、クリーニング装置とを備
えた画像形成装置において、転写装置とクリーニング装
置の間に、潜像担持体の帯電極性と同じ極性にトナーを
帯電するための放電装置を配置したことを特徴とする画
像形成装置。 (4) 導電性微粒子をクリーニング部材表面に散布する装
置をクリーニング装置に付設したことを特徴とする請求
項4記載の画像形成装置。
【0013】
【作用】図1は、本発明の1具体例である画像形成装置
の概念図である。感光体ドラム1の周囲には、感光体を
帯電するためのコロトロンやスコロトロンなどの帯電装
置2、感光体ドラム1に近接配置された現像ロール4、
現像ロール4の表面にトナーの薄層を形成するためのト
ナー層形成部材5などからなる現像装置6、感光体ドラ
ム1に現像されたトナー像を記録紙8に転写するための
コロトロンやスコロトロンなどの転写装置7、転写部で
転写されなかった未転写トナーをウレタンなどのゴム材
からなるクリーニングブレード9でかき落として回収す
るクリーニング装置10が配置されている。また、帯電
装置2と現像部の間で感光体ドラム1の表面に静電潜像
を形成するための露光装置3が配置され、記録紙8に転
写されたトナーを定着するための圧力定着装置(図示せ
ず)が配置されている。
【0014】そして、本発明の特徴の1つである放電器
12は、転写装置7とクリーニング装置10の間に配置
され、感光体ドラム1の帯電極性と同極性に未転写トナ
ーを帯電して、感光体との間に静電的な反発力を働か
せ、その後のクリーニングを容易にする。図2は、本発
明のもう1つの特徴である導電性微粒子○をクリーニン
グブレード9と感光体ドラム1の接触部に散布する状況
を説明するための図である。なお、図中の●は、予め散
布されている潤滑剤を示す。感光体ドラム1は矢印の方
向に回転し、クリーニングブレード9と接触させること
により、ドラム上の未転写トナー13をかき落とす構造
になっている。
【0015】ここで使用する導電性微粒子は、電気抵抗
率が約108 Ωcm以下、好ましくは105 Ωcm以下
のものを使用する。中でも、導電性が湿度に依存する程
度が少ない電子伝導性微粒子、例えば、カーボンブラッ
ク、グラファイトなどの炭素微粉末、銅、金、銀などの
金属微粉末、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化すず、酸化ア
ルミニウム、酸化インジウム、酸化マグネシウム、酸化
バリウム、酸化モリブデン、酸化鉄、酸化タングステン
などの金属酸化物、アンチモンなどの金属をドープした
金属酸化物、又はこれらの複合酸化物などを好適に使用
することができる。これらの導電性微粒子の粒径は、2
μm以下、好ましくは0.5μm以下が適している。
【0016】また、予めクリーニング部材に散布する潤
滑剤としては、潤滑性を有する物質で、クリーニングブ
レードと感光体との摩擦力を下げ、トナーのクリーニン
グ性や感光体の帯電特性などに悪影響を及ぼさないもの
が適している。代表的な潤滑剤を挙げると、ポリテトラ
フルオロエチレン、タルク、滑石、ステアリン酸金属
塩、ポリエチレン、ポリブチレンテレフタレート、パラ
フィンワックス、ポリフッ化ビニリデン、ポリプロピレ
ン、ポリ塩化ビニール、ポリスチレン及びパラキシレン
などであり、一般の溶剤に対して実質的に溶解しない微
粉末などである。
【0017】以下、負帯電の感光体を使用する場合を例
にして、本発明の作用効果を説明する。図1の画像形成
装置の転写装置7で記録紙8に転写されなかった未転写
トナー13には、図3のように感光体の帯電極性と逆の
正極性に帯電しているトナーがあり、感光体に静電的な
吸引力が作用する。その中でも、小粒径のトナーは、単
位重量当たりの帯電量が高いため、上記の吸引力は一層
強くなっている。
【0018】図1の画像形成装置の転写装置7とクリー
ニング装置10との間に配置された、本発明の特徴であ
る放電器12によって、未転写トナーは、図4のように
感光体の帯電極性と同極性の負に帯電され、感光体との
間、及び、トナー粒子間で静電的な反発力が作用して、
感光体との付着力が弱められる。この放電器12には、
直流重畳交流電圧が印加されているが、そのうちの直流
成分の電圧は、感光体の帯電のサイクル特性に影響を与
えない範囲で選択することが好ましい。特に、感光体の
画像形成部分の帯電電位付近に設定しておくと、感光体
の非画像形成部分と画像形成部分との電位差が少なくな
り、感光体の帯電のサイクル特性にも良い。
【0019】放電器12によって感光体の帯電極性と同
極性の負に帯電され、感光体との付着力が弱められた未
転写トナー13は、クリーニングブレード9によって感
光体ドラム1からかき落とされる。そして、図5に示す
ように、このクリーニング部近傍には、予め導電性微粒
子○を散布しておくことにより、感光体の帯電極性と同
極性の負に帯電された未転写トナー13の電荷は、導電
性微粒子を介して弱められ、クリーニングブレード9並
びに潤滑剤●との静電的な付着力が低下するので、クリ
ーニングブレード9や潤滑剤●に付着しにくくなる。そ
の結果、クリーニングブレード9でかき落とされた未転
写トナーは、上記のクリーニング部に止まることなくク
リーニング装置内に容易に回収される。
【0020】このように放電器12を設け、導電性微粒
子○を使用することにより、未転写トナーの感光体との
付着力を低下させ、クリーニング部に未転写トナーが溜
まりにくくなると、クリーニングブレードの感光体との
接触圧を従来法に比べて低く設定しても、トナーを感光
体から確実にかき落とすことができ、クリーニング部で
のトナーに対するストレスはさらに弱まる。また、上記
の接触圧の低下は、摺擦ストレスも軽減するので、感光
体の磨耗による劣化を抑えることができ、感光体ドラム
の寿命を長くする効果もある。なお、正帯電の感光体を
使用する場合は、トナーの極性、及び、放電器に印加す
る直流成分の電圧の極性を逆にするだけで同様の効果を
奏する。また、クリーニング部には、予め潤滑剤を散布
することが好ましい。
【0021】そして、上記の画像形成方法は、カプセル
トナーを使用するときに特に有効である。即ち、クリー
ニング部を通過するときにカプセルが破壊されることも
なく、カプセルトナーの液体状の芯物質を流出させるこ
ともない。その結果、液体状の芯物質が感光体に付着す
ることもなく出力画像にノイズを発生することもない。
カプセルトナーの平均粒径は、4〜30μmであり、好
ましくは6〜18μmである。本発明で使用するカプセ
ルトナーは、液体状の芯物質と外壁を構成する樹脂から
なり、外壁を構成する樹脂の表面には、帯電性を高める
ための重合体を付着するが、該重合体がトナー表面から
脱離しないように、グラフト重合法などにより化学的に
結合することが好ましい。
【0022】カプセルトナーの外壁を構成する樹脂とし
ては、ポリウレア樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド
樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、エポキシウレ
ア樹脂、エポキシウレタン樹脂等が好適であるが、その
中でも、ポリウレア樹脂及びポリウレタン樹脂を単独で
使用するか、両者を併用し、又は、エポキシウレア樹脂
及びエポキシウレタン樹脂を単独で使用するか、両者を
併用することが特に好ましい。
【0023】カプセルトナー粒子の芯物質は、圧力定着
を目的とするときには、圧力定着性を有する成分を主体
とする芯物質が用いられ、バインダー樹脂、それを溶解
する高沸点溶剤及び着色材を主成分とするか、軟質の固
体物質と着色材を主成分とするものが使用される。ま
た、必要に応じて着色材の代わりに磁性粉を使用した
り、定着性を改良するためにシリコーンオイル等の添加
物を加えることができる。さらに、バインダー樹脂を溶
解しない高沸点溶剤を、溶解する高沸点溶剤に加えるこ
ともできる。
【0024】着色材としては、カーボンブラック、ベン
ガラ、紺青、酸化チタン等の無機顔料、ファストイエロ
ー、ジソアゾイエロー、ピラゾロンレッド、キレートレ
ッド、ブリリアンカーミン、パラブラウン等のアゾ顔
料、銅フタロシアニン、無金属フタロシアニン等のフタ
ロシアニン顔料、フラバントロンイエロー、ジブロモア
ントロンオレンジ、ベリレンレッド、キナクリドンレッ
ド、ジオキサジンバイオレット等の縮合多環系顔料を使
用することができる。また、分散染料、油溶性染料など
を用いることもできる。
【0025】また、磁性一成分トナーとしては、黒色着
色材の全部又は一部を磁性粉で置換することができる。
磁性粉としては、マグネタイト、フェライト、又は、
鉄、ニッケル等の金属単体若しくはその合金を用いるこ
とができる。この磁性粉は、シランカップリング剤、チ
タネートカップリング剤等のカップリング剤や、油溶性
界面活性剤で表面処理を施したり、アクリル系樹脂、ス
チレン系樹脂、エポキシ樹脂等で表面を被覆してもよ
い。さらに、芯物質の一成分として仕込んだ着色材又は
磁性粉を、カプセル形成後に芯と外殻との界面又は外殻
中に存在させてもよい。
【0026】上記芯物質として使用する結着樹脂は、公
知の定着用の樹脂を用いることができる。具体的には、
ポリ(メタ)アクリル酸メチル、ポリ(メタ)アクリル
酸エチル、ポリ(メタ)アクリル酸ブチル、ポリ(メ
タ)アクリル酸2-エチルヘキシル、ポリ(メタ)アクリ
ル酸ラウリル等の(メタ)アクリル酸エステル重合体;
アクリル酸エステルとメタクリル酸エステルとの共重合
体;スチレン系モノマーと(メタ)アクリル酸エステル
との共重合体;ポリ酢酸ビニル、ポリプロピオン酸ビニ
ル、ポリ酪酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン等
のエチレン重合体及びその共重合体;スチレン・ブタジ
エン共重合体、スチレン・イソプレン共重合体、スチレ
ン・マレイン酸共重合体などのスチレン系共重合体;ポ
リビニルケトン、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレ
タン、ゴム類、エポキシ樹脂、ポリビニルブチラール、
ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、フェノール樹脂な
どを単独若しくは混合して用いることができる。また、
モノマーの状態で仕込み、カプセル化終了後に重合して
結着樹脂とすることもできる。
【0027】また、芯物質として用いる軟質の固体物質
としては、室温で柔軟性を有し、定着性を有するもので
あれば種類を問わないが、ガラス転移点Tgが─60〜
5℃の範囲の重合体、若しくは、その重合体と他の重合
体との混合物が好適である。
【0028】結着樹脂を溶解する高沸点溶剤としては、
沸点が140℃以上、好ましくは160℃以上の油性溶
剤を用いることができる。例えば、Modern Plastics En
cyclopedia (1975〜1976) のPlasticizersに記載された
ものの中から選択することができる。また、特開昭58
─145964号公報、特開昭63─163373号公
報に記載の、圧力定着用カプセルトナーの芯物質に使用
している高沸点溶剤の中から選択してもよい。
【0029】具体的には、フタル酸エステル類(例、ジ
エチルフタレート、ジブチルフタレート)、脂肪族ジカ
ルボン酸(例、マロン酸ジエチル、しゅう酸ジメチ
ル)、リン酸エステル類(例、トリクレジルホスフェー
ト、トリキシリルホスフェート)、クエン酸エステル類
(例、o-アセチルトリエチルシトレート、)、安息香酸
エステル類(例、ブチルベンゾエート、ヘキシルベンゾ
エート)、脂肪酸エステル類(例、ヘキサデシルミリス
テート、ジオクチルアジペート、あまに油、ひまし油、
えの油)、アルキルナフタレン類(例、メチルナフタレ
ン、ジメチルナフタレン、モノイソプロピルナフタレ
ン、ジイソプロピルナフタレン)、アルキルジフェニル
エーテル類(例、o-,m-,p-メチルジフェニルエーテ
ル)、高級脂肪酸又は芳香族スルホン酸のアミド化合物
類(例、N,N-ジメチルラウロアミド、N-ブチルベンゼン
スルホンアミド)、トリメリット酸エステル類(例、ト
リオクチルトリメリテート)、ジアリールアルカン類
(例、ジメチルフェニルフェニルメタン等のジアリール
メタン、1-フエニル-1- メチルフェニルエタン、1-ジメ
チルフエニル-1- フェニルエタン、1-エチルフエニル-1
- フェニルエタン等のジアリールエタン)、飽和脂肪族
炭化水素、不飽和脂肪族炭化水素、塩素化パラフィン類
等を挙げることができる。
【0030】カプセル構造を作製するカプセル化法は特
に制限されるものではない。しかし、十分な被覆を形成
することができ、外殻の機械的強度が良好である界面重
合法が適している。界面重合法によるカプセル化法は公
知の方法を使用できる。例えば、芯物質中の1成分をカ
プセル内に含有させる方法として、予め重合体の状態で
他の芯物質成分を低沸点溶剤及び外殻形成成分とともに
仕込み、界面重合で外殻を形成する方法や、モノマーの
状態で界面重合で外殻を形成した後、モノマーを重合し
て芯物質を形成する方法などを使用することができる。
(特開昭57─179860号公報、特開昭58─66
948号公報、特開昭59─148066号公報、特開
昭59─162562号公報参照)
【0031】
【実施例】
〔実施例1〕 (評価装置)図6は、図1の画像形成装置を、カプセル
トナーのクリーニング性を評価するために改造した装置
である。負の帯電極性を示す感光体ドラム1(富士ゼロ
ックス社製、正帯電OPCドラム)の周囲には、感光体
を帯電するためのスコロトロンの帯電装置2、感光体ド
ラム1と近接する現像ロール4及び現像ロール表面にト
ナーの薄層を形成するためのトナー層形成部材5などか
らなる現像装置6(富士ゼロックス社製複写機用)、ウ
レタンゴムからなるクリーニングブレード9を備えたク
リーニング装置10が配置されている。
【0032】なお、使用した感光体ドラムとクリーニン
グ装置は、ドラムカートリッジとして一体化されたもの
(富士ゼロックス社製、Vivace 200用)を使用した。ま
た、予めクリーニングブレードにはフッ素系の微粉末潤
滑剤が散布されている。ここで、クリーニング性評価を
行うために、クリーニング部に突入するトナーの量を多
くする目的で、通常の複写機にある転写装置及び記録紙
を搬送する機構を取り除いてある。したがって、この装
置では、現像されたトナーが全てクリーニング部に突入
するようになっている。また、この装置は、クリーニン
グの条件や複写のプロセス速度を変えてクリーニング性
を評価できるように、感光体1、現像ロール4を脱着可
能にし、かつ、それぞれの回転速度を自在に制御できる
ようになっている。さらに、現像装置6は、カプセルト
ナー用に低荷重で現像ロール表面に薄層形成できるよう
に改造している。
【0033】使用したカプセルトナーは、正帯電極性を
示す平均粒径約15μmのものであり、感光体ドラムの
画像部の表面電位を約−600Vに、非画像部の表面電
位を約−150Vに設定し、現像ロール表面に直流電圧
成分が約−250Vである直流重畳交流電圧を印加し、
正規現像で現像した。したがって、現像される正に帯電
したトナーと、負に帯電している感光体表面との間に静
電的な吸引力が働いている。
【0034】また、本発明の特徴である放電器12は、
クリーニング装置の下方に感光体ドラム1に対向するよ
うに配置されている。放電器12は、直流重畳交流電圧
が印加される放電ワイヤーと、その回りを囲み0Vに接
地されたシールド電極からなるコロトロン放電器であ
る。放電ワイヤーへの印加電圧としては、直流成分が+
600Vで交流成分が2.6kVである。また、クリー
ニングブレードの感光体ドラムと接触するクリーニング
部近傍のブレード表面には、導電性微粒子としてカーボ
ンブラック(キャボット社製、Regal 330R)を適量布に
含ませてブレード表面に軽く擦りつけて散布した。
【0035】(評価結果)上記の装置において、感光体
ドラムの周速を105mm/secに設定し、3万枚の
複写動作に相当する時間、現像しながら稼働させた後、
クリーニング部を通過した感光体ドラムの表面を観察し
たが、付着物はなかった。また、感光体ドラムの周速を
160mm/secに設定し、同様の評価テストを行っ
た後、感光体ドラムの表面を観察したが、付着物はなか
った。さらに、感光体ドラムの周速を250mm/se
cに設定し、同様の評価テストを行った後、感光体ドラ
ムの表面を観察したが、付着物はなかった。
【0036】〔実施例2〕実施例1の装置において、ク
リーニングブレードへのカーボンブラックの散布を省略
した以外は実施例1と同様にし、感光体ドラムの周速を
105mm/secに設定し、3万枚の複写動作に相当
する時間、現像しながら稼働させた後、クリーニング部
を通過した感光体ドラムの表面を観察したが、付着物は
なかった。また、感光体ドラムの周速を160mm/s
ecに設定して同様のテストを行ったが、感光体ドラム
の表面に付着物はなかった。さらに、感光体ドラムの周
速を250mm/secに設定して同様のテストを行っ
たところ、約3万枚の複写動作に相当する時間、現像し
ながら稼働させた後、クリーニング部を通過した感光体
ドラム表面とブレードを観察したところ、両者に少量の
付着物が見られた。
【0037】〔比較例1〕実施例1と同じカプセルトナ
ーを用い、実施例1の装置からコロトロン放電器を取り
除き、クリーニングブレードへのカーボンブラックの散
布を省略して、感光体ドラムの周速を105mm/se
cに設定し、3万枚の複写動作に相当する時間、現像し
ながら稼働させた後、クリーニング部を通過した感光体
ドラムの表面を観察したが、付着物はなかった。しか
し、感光体ドラムの周速を160mm/secに設定
し、同様の評価テストを行ったところ、感光体ドラムの
表面に多数の点状の付着物があった。また、感光体ドラ
ムの周速を250mm/secに設定したところ、約1
万枚の複写動作に相当する時間から感光体ドラムの回転
方向に対してクリーニング不良が発生した。この時の感
光体ドラムの表面を観察したところ、クリーニング不良
発生部分では、トナーが強固に付着しており、その他の
部分でも多数の点状の付着物があった。
【0038】〔比較例2〕実施例1と同じカプセルトナ
ーを用い、実施例1の装置からコロトロン放電器を取り
除き、クリーニング装置内にブラシロールを取り付け
て、クリーニングブレードへのカーボンブラックの塗布
を省略して、感光体ドラムの周速を160mm/sec
に設定し、ブラシロールの回転を感光体ドラムとは逆方
向にして、その回転速度を感光体ドラムの周速の1.6
倍に設定し、5千枚の複写動作に相当する時間、現像し
ながら稼働させた後、クリーニング部を通過した感光体
ドラムの表面を観察したところ、多数の点状の付着物が
あった。そして、ブラシロールを取り外して観察したと
ころ、ブラシ先端部分にトナーが固着しているところが
あった。
【0039】〔比較例3〕比較例1の装置を用い、カー
ボンブラックを散布した以外は比較例1と同様にし、感
光体ドラムの周速を105mm/secに設定して、3
万枚の複写動作に相当する時間、現像しながら稼働させ
た後、クリーニング部を通過した感光体ドラムの表面を
観察したが、付着物はなかった。しかし、感光体ドラム
の周速を160mm/secに設定して同様のテストを
行った後、感光体ドラムの表面を観察したところ、やや
付着物が認められ、さらに、感光体ドラムの周速を25
0mm/secに設定し、現像しながら稼働させたとこ
ろ、約2万枚でクリーニング不良が発生した。そして、
感光体ドラム表面には帯状及び点状の付着物が顕著に見
られた。
【0040】
【発明の効果】本発明は、上記の構成を採用することに
より、液体状の芯物質を含むカプセルトナーを用いた画
像形成方法において、記録用紙に転写できなかった未転
写トナーを、感光体の帯電極性と同極性に帯電してトナ
ーと感光体の間の静電的吸引力を弱め、かつ、グリーニ
ングブレードと感光体が接触する部位とその近傍に導電
性微粒子を散布してクリーニング部にトナーが溜まりに
くくして、クリーニング性を向上させ、高速の複写機で
の長期の使用においても、感光体への付着物による画像
のノイズの発生を防止することができるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成装置の概念図である。
【図2】図1の装置のクリーニング部の拡大図である。
【図3】本発明の作用を説明するための図であり、未転
写トナーの極性と感光体の極性の関係を示したものであ
る。
【図4】本発明の作用を説明するための図であり、放電
器により感光体の帯電極性と同極性に未転写トナーを帯
電した状態を示した図である。
【図5】本発明の作用を説明するための図であり、クリ
ーニングブレードと感光体との接触部に導電性微粒子○
と潤滑剤●を散布して未転写トナーの回収を容易にした
状態を示した図である。
【図6】実施例で使用したクリーニング性評価用装置の
概念図である。
【図7】従来の画像形成装置の概念図である。
【図8】図7の装置のクリーニング部の拡大図である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 潜像担持体上に潜像を形成する工程、カ
    プセルトナーで該潜像を現像する工程、潜像担持体上の
    トナー画像を転写体上に転写する工程、潜像担持体上に
    残留するトナーを除去する工程を有する画像形成方法に
    おいて、転写工程終了後に、潜像担持体上に残留するト
    ナーに対し、潜像担持体の帯電極性と同じ極性に帯電さ
    せ、潜像担持体に対する付着力を低下させた後、トナー
    除去工程に移行することを特徴とする画像形成方法。
  2. 【請求項2】 トナー除去工程で使用するクリーニング
    部材表面に導電性微粒子を被覆することを特徴とする請
    求項1記載の画像形成方法。
  3. 【請求項3】 潜像担持体と、潜像形成用露光装置と、
    現像装置と、転写装置と、クリーニング装置とを備えた
    画像形成装置において、転写装置とクリーニング装置の
    間に、潜像担持体の帯電極性と同じ極性にトナーを帯電
    するための放電装置を配置したことを特徴とする画像形
    成装置。
  4. 【請求項4】 導電性微粒子をクリーニング部材表面に
    散布する装置をクリーニング装置に付設したことを特徴
    とする請求項4記載の画像形成装置。
JP16101894A 1994-07-13 1994-07-13 画像形成方法及びその装置 Pending JPH0830156A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008281809A (ja) * 2007-05-11 2008-11-20 Ricoh Co Ltd 保護剤バー、保護層膜形成装置、プロセスカートリッジ、および画像形成装置

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