JP3307043B2 - 凝集トナー及びそれを用いた画像形成方法と画像形成装置 - Google Patents

凝集トナー及びそれを用いた画像形成方法と画像形成装置

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JP3307043B2
JP3307043B2 JP32796293A JP32796293A JP3307043B2 JP 3307043 B2 JP3307043 B2 JP 3307043B2 JP 32796293 A JP32796293 A JP 32796293A JP 32796293 A JP32796293 A JP 32796293A JP 3307043 B2 JP3307043 B2 JP 3307043B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、乾式の粉体トナーを用
いる電子写真技術において、取扱いが容易で、かつ高精
細な画像の現像が可能なトナー、このトナーに適した画
像形成方法および画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真は、感光体上に静電潜像を形成
し、トナーにより現像した静電潜像を転写することによ
って、記録紙上に画像を形成する。電子写真は使用する
トナーにより乾式法と湿式法に区別され、溶媒が不要で
手入れが容易な乾式法が小型の電子写真装置では主流と
なっている。乾式法は湿式法に比べて大きな粉体トナー
を用いるため、トナーの大きさで上限が定まる解像度は
劣っており、細かい潜像の現像は不得手である。しか
し、電子写真装置に対する高解像度化の要求は高く、乾
式法の電子写真装置においても300ドット/インチ
(以下dpiとする)から600dpi程度の装置が開
発されてきている。これらの装置においては、解像度向
上のためトナーの小粒径化が図られており、粒径7〜8
μm程度のトナーも実用化されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、トナーの小粒
径化を進めると、粒径が小さくなるに従いその挙動が変
化するようになる。特に、粒径が5μm以下になると、
飛散するトナーが増加し画像はもとより環境を汚染した
り、流れ性が悪化するためにトナーの帯電分布が不均一
化し、潜像の再現性が逆に劣化する等の問題が生じる。
そのため、従来の電子写真装置で取扱いできるトナーの
粒径には限度があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】 本発明の目的は、取扱
が容易で、しかも高精細潜像の再現性も高い乾式電子
写真用トナーを提供することにある。また、本発明の別
の目的は、本発明によるトナーに適した画像形成方法お
よび画像形成装置を提供することにある。すなわち、本
発明によれば、粒径0.1〜5μmの小粒径トナーを
光体上で崩壊させることができる強度に凝集してなる、
粒径7〜100μmの取扱いが容易で、しかも高精細
潜像の再現性も高い凝集トナーが得られる。
【0005】また、本発明によれば、凝集トナーを用い
て静電潜像を現像後、転写前あるいは転写時に凝集トナ
ーを崩壊させる画像形成方法が得られる。さらに本発明
によれば、凝集トナーを用いて静電潜像を現像後、転写
前あるいは転写時に凝集トナーを崩壊する崩壊用デバイ
スを有する画像形成装置が得られる。
【0006】〔凝集トナー〕本発明の凝集トナーを構成
する小粒径トナーとしては、現像方法に応じて種々のト
ナーが使用できる。具体的には体積固有抵抗値が1013
Ω・cm以上の絶縁性トナー、同じく105 〜1013Ω・
cm程度の半導電性トナー、マグネタイト、フェライト等
磁性粉を含む磁性トナー、磁性粉を含まない非磁性トナ
ー、染料や顔料等の着色剤を含むカラートナー、電荷制
御剤、離型剤、外添剤等を含むトナー、またはこれらの
特性を複合的に有するトナーを用いることができる。
【0007】小粒径トナーおよび凝集トナーの粒径は、
必要な解像度によって定めればよい。例えばレーザービ
ームを用いた電子写真装置においては、レーザービーム
1ドットに対して最低1つの凝集トナーが対応し、かつ
隙間なく塗りつぶしができればよいから、例えば120
0ドット/インチの解像度が必要なら、2.54cm/
1200×(2の平方根)=約30μm、同様に600
ドット/インチなら約60μmが凝集トナーの粒径上限
値となる。一方、小粒径トナーの粒径は、小さいほど効
果が大きいが、トナー製造技術、造粒技術等の観点から
0.1〜5μm程度が好ましい。ここで、本発明におけ
る粒径表示は、光散乱法等で測定される、体積基準によ
る粒度分布におけるメジアン径(積算分布の50%に相
当する径)による。
【0008】これら小粒径トナーのバインダ樹脂として
は、ポリスチレン系樹脂、スチレン−アクリル共重合
体、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、エポキシ系
樹脂、ポリウレタン系樹脂、シリコン系樹脂、ブチラー
ル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリアミド系樹脂、
ポリビニルアルコール系樹脂、フッ素系樹脂、もしくは
これら樹脂の共重合体またはワックスを用いることがで
きる。
【0009】また、着色剤としては、カーボンブラッ
ク、ローダミンB等の塩基性染料、酸性染料、蛍光染
料、アゾ系染料、アントラキノン系染料、アジン系染
料、ニグロシン染料、金属錯化合物系染料やベンガラ、
酸化チタン、カドミウムイエロー、カドミウムレッド、
塩基性染料レーキ、フタロシアニン系顔料を用いること
ができる。
【0010】磁性粉としては、マグネタイト、各種フェ
ライト、鉄、コバルト、ニッケル、マンガン、クロム等
の金属、マンガン合金、その他の強磁性体合金を微粉末
状にしたものが使用できる。電荷制御剤としては、ニグ
ロシン染料、脂肪酸金属塩、第4級アンモニウム塩、ア
ゾ系含金属染料、塩素化パラフィン、塩素化ポリエステ
ルが使用できる。
【0011】離型剤としては、低分子量ポリプロピレ
ン、低分子量ポリエチレンを用いることができる。外添
剤としては、コロイダルシリカ、酸化チタン、アルミナ
等の微粉末およびステアリン酸亜鉛等の脂肪酸金属塩の
微粉末を用いることができる。小粒径トナーの製造方法
としては、通常用いられる粉砕法や合成法(重合法)、
噴霧乾燥(スプレードライ)法、マイクロカプセル法が
使用できる。
【0012】また、小粒径トナーの凝集方法としては、
医薬品、肥料、食品等の顆粒製造に用いられる造粒方法
が使用できる。具体的には転動法、振動法、圧縮成形
法、焼結法、押出法、流動層法、噴射法、噴霧乾燥法
や、特開平3−161041号公報記載の様なガス圧を
利用した方法等を挙げることができる。しかし、凝集ト
ナーを感光体上で崩壊させるためには、あまり強固な凝
集でないことが望ましく、振動法、転動法、流動層法、
噴射法、噴霧乾燥法、押出法、特開平3−161041
号公報記載の方法等が好ましい。
【0013】本発明の凝集トナーは1成分現像、2成分
現像の何れにも適用可能だが、2成分現像を行う場合、
現像器内でのトナー攪拌はスクリュー方式の様な剪断応
力の大きな方法より、楕円板を並べて回転させるパドル
方式やマグネットローラを用いる方式等、応力の小さな
方法が望ましい。
【0014】図5をもちいて、凝集トナーによる現像の
機構を説明する。図5は、凝集トナーを用いて感光体上
の静電潜像を反転現像した際の模式図である。図におい
てVsは感光体帯電電位、Vbは現像バイアス電位、V
Lは潜像低部電位を表す。反転現像のため感光体上の電
位は露光された部分、すなわち潜像部電位VLが低く、
非露光部電位Vsは高い。よって帯電面の電荷極性と同
符号に帯電した凝集トナー61は電位の低い潜像部を埋
める(図5A)。ここまでは従来の非凝集トナーを用い
た場合と同様である。この状態で凝集トナー61を小粒
径トナー62に崩壊させると、凝集トナー61の粒径で
は現像しきれなかった部分に小粒径トナー62が入り込
む(図5B)。この結果、始めから小粒径トナー62を
用いて現像したのとほぼ同等の解像度で静電潜像が現像
できる。
【0015】このように、本発明の凝集トナーによれ
ば、極小径のトナーを用いる乾式電子写真方式において
も、トナーの取扱いは従来通りでよく、トナーの飛散に
よる環境汚染や人体への悪影響を抑制できるほか、従来
機構を流用できるため、開発コストや資源の有効活用が
図れる。
【0016】〔画像形成方法および画像形成装置〕一
方、本発明の画像形成方法または画像形成装置によれ
ば、凝集トナーを用いて静電潜像を現像後、転写前ある
いは転写時に静電潜像上で凝集トナーを崩壊することに
より、凝集トナーを構成する小粒径トナーで直接現像し
たのと同等解像度の画像が得られ、容易に既存装置の出
力画像解像度を向上することができる。
【0017】凝集トナーの崩壊は、電気的、機械的また
はこれらの組み合わせによって行うことができる。現像
後定着前に崩壊させる場合は、金属製ローラや導電性ブ
レード、弾性体ローラ等のトナー崩壊用デバイスを設け
て崩壊させる。また、転写にローラを用いる場合は、こ
の転写ローラをトナー崩壊用デバイスとして兼用するこ
ともできる。
【0018】金属製ローラや導電性ブレード等、トナー
と接する部分が比較的硬質材料で構成される崩壊用デバ
イスを用いる場合は、感光体表面との間にギャップを設
けて設置する(ギャップ方式)。この方式は、画像を形
成するトナーの高さが揃うため、転写ムラが減少すると
いう効果がある。ギャップ方式におけるギャップは、凝
集トナーが十分崩壊する程度に定めればよいが、あまり
狭いとトナー像を壊したり、設置が困難になるため、凝
集トナーの粒径に対し、0.6〜0.8倍程度が好まし
い。一方、弾性体ローラ等、トナーと接する部分が弾性
材料で構成されるデバイスを用いる場合は、感光体に接
するように設置する(弾性体ローラ方式)。
【0019】導電性材料からなる崩壊用デバイスを用い
た場合、このローラに凝集トナーと同極性の直流電圧、
または同極性の直流電圧を重畳した交流電圧を印加すれ
ば、機械的な崩壊に加え、電気力による崩壊も生じて一
層好ましい。電圧値は、現像バイアスよりも高く、感光
体の帯電電位と同等か放電が起きない程度に高いことが
望ましい。電圧を印加した場合は、ギャップ方式、弾性
ローラ方式とも凝集トナーの崩壊時に電荷注入が行わ
れ、トナー帯電量が増加するから、転写効率が向上す
る。特に印加電圧が感光体の帯電電位より高い場合は、
非画像部分に飛散したトナーを吸着でき、地汚れを抑制
することができる。
【0020】また、図4に示すように、弾性体ローラ方
式では、ローラ56の弾性により、凝集トナー61を崩
壊させる際に電気力線60がトナー61を静電潜像内に
閉じ込める方向に向かい、より良い静電潜像の再現が実
現できる。電圧の印加は、高圧電源を用いるか、弾性体
ローラの場合は帯電ブラシ等により摩擦帯電してもよ
い。ここで、図4においては、説明のため、凝集トナー
61を簡略化してある。
【0021】崩壊用デバイスに金属製ローラを用いた場
合、ローラを固定しても、回転させても良いが、回転さ
せる方がより好ましい。回転させる場合は、感光体上の
トナー像を崩さぬよう、感光体ドラムと逆方向に、かつ
等周速度で回転させる。一方、弾性体ローラを用いる場
合は、弾性体ローラが感光体ドラムと接触するため、ロ
ーラを回転させる事が必要である。回転は感光体ドラム
との摩擦力、外部駆動のいずれによってもよいが、トナ
ー像を崩さぬため周速度を一致させることが一層重要と
なる。崩壊用デバイスとしてはローラのほか、導電性ブ
レードも用いることができる。導電性ブレードにも導電
性ローラと同様、凝集トナーと同極性の直流電圧、ある
いは同極性の直流電圧を重畳した交流電圧を印加するの
が好ましい。
【0022】ギャップ方式に用いる金属ローラの材料と
しては、特に制限はないが、工作精度や重さの点から、
アルミニウム合金、ステンレス等の金属が好ましい。ま
た、導電性ブレードの材料としては、JIS K630
1による硬度(JIS硬度A)70度以上の材料を用い
ればよい。導電性ブレードを用いる場合には、トナー像
を歪ませないよう、特に真直度が高いことが重要であ
る。
【0023】一方、弾性体ローラ方式に用いる弾性体ロ
ーラの構成としては、ローラ軸の周りに弾性体を設けた
構成であって、弾性体部分は1)単層構造、2)多層構
造のいずれも可能である。また、弾性体表面にトナー付
着防止用などのコーティング層を設けてもよい。ローラ
軸の材質は、ローラへの電圧印加方法により定めればよ
い。
【0024】弾性体の硬度は、感光体との密着度を高め
るとともに、感光体を損傷させないため、できるだけ低
いことが好ましい。具体的には、が70度以下が好まし
く、40度以下がさらに好ましい。弾性体の材料として
は、ゴム弾性を有する材料に導電性材料を分散させたも
のが好ましい。ゴム弾性を有する材料としては、例えば
スチレン−ブタジエンゴム、ブタジエンゴム、アクリロ
ニトリル−ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、エチレ
ン−プロピレンゴム、ブチルゴム、アクリルゴム、クロ
ロスルホン化ポリエチレンゴム、シリコンゴム、フッ素
ゴム、多硫化ゴム、天然ゴム、イソプレンゴム等の単体
または混合物を挙げることができる。
【0025】さらに、感光体に長時間押しつづけられる
ため、圧縮永久歪みが小さい事が望ましい。具体的には
シリコンゴム、エチレン−プロピレンゴム、アクリロニ
トリル−ブタジエンゴム、アクリルゴム、フッ素ゴム、
天然ゴム、イソプレンゴムが好ましく、単体で用いる場
合は、特にシリコンゴム、エチレン−プロピレンゴムが
好ましい。
【0026】また、硬度を低下させるために、可塑剤等
の添加も可能である。ただし、感光体表面を汚染する恐
れのないものが好ましい。導電体物質としては、例えば
カーボンブラックやアルミニウム、銀、銅の金属粉末や
導電性酸化物等を使用することができる。抵抗値として
は体積固有抵抗値が103 〜1010Ω・cmが好ましく、
特に104 〜109 Ω・cmが好ましい。
【0027】本発明において、トナー崩壊用デバイスの
設置位置は、現像後転写前または転写時という崩壊条件
を満たせば任意に設定できる。即ち、現像部や転写部に
設けてもよいし、独立して設けてもよい。特に転写時に
トナーを崩壊させる場合は、転写用のバイアスローラと
崩壊用ローラを兼用させてもよい。また、感光体はドラ
ム上に塗布した構成でも、ベルト上に塗布した構成でも
よい。ベルト状感光体を用いた場合、ベルト材料の機械
的強度とトナー崩壊デバイスの種類に応じて、トナー崩
壊用デバイスの設置位置をベルト駆動用ローラの対向位
置や、その他の位置に定めればよい。
【0028】
【実施例】次に、図面を参照して、本発明をさらに詳細
に説明する。 〔画像形成装置〕図1は、本発明の電子写真装置の実施
例を示す機構図である。図から明らかなように、トナー
崩壊部5が加わった以外は、通常の乾式電子写真装置と
同様である。すなわち、感光体ドラム1上に塗布された
感光体をスコロトロン等の帯電器2で均一に帯電し、半
導体レーザー等の発光素子を有する露光部3により感光
体上に静電潜像を形成する。現像器4は凝集トナーを用
いて静電潜像を現像し、この静電潜像上の凝集トナーを
トナー崩壊部5内の崩壊用デバイスが崩壊することによ
って、凝集トナーを構成する小粒径トナーによって更に
静電潜像の現像が進行する。現像後の静電潜像は、小粒
径トナーと逆極性の電圧を印加されたバイアスローラ1
1により給紙装置8から搬送ベルト9上を搬送される転
写用紙81に転写される。転写されたトナー(小粒径ト
ナー)は、定着ローラ10で熱定着され、装置外へ排出
される。一方、転写漏れ等により感光体上に残った余剰
トナーは、クリーニングブレードを有するクリーニング
部6で除去、回収される。除電部7は、次の帯電サイク
ルに備えて感光体を完全に除電する。
【0029】図2A,2B,3A,3Bは、図1におけ
るトナー崩壊部5の具体的な構成例を説明する図であ
る。これら図のうち、図2A,2Bは前述したトナー崩
壊方法のうち、ギャップ方式の構成例を、図3A,3B
は弾性ローラ方式の構成例を示す。図2Aは、崩壊用デ
バイスとして金属製、例えばステンレス製のローラ50
を用いた構成例である。金属製ローラ51は、モーター
52等の駆動源によって、感光体ドラム1と逆方向に、
かつその周速度が互いに等しくなるように駆動されてい
る。交流電源53と直流電源54は例えば金属製ローラ
51の軸に接続され、静電潜像上の凝集トナー61と同
極性の電圧を金属製ローラ51に印加する。金属製ロー
ラ51は、その表面と感光体ドラム1表面との間に、凝
集トナー61が十分崩壊する程度のギャップを有するよ
うに設置する。
【0030】図2Bは、崩壊用デバイスとして導電性材
料からなるブレード55を用いた構成例である。ブレー
ド55には交流電源53と直流電源54から凝集トナー
61と同極性の電圧が印加されている。ブレード55
は、その先端が感光体ドラム1表面に対し、凝集トナー
61が十分崩壊する程度のギャップを有するように設置
する。
【0031】図3Aは、崩壊用デバイスとして金属軸の
周りに弾性体を成形した弾性体ローラ56を用いた構成
例である。弾性体ローラ56は、感光体ドラム1の軸方
向に一定圧力で押圧されており、感光体ドラム1との摩
擦力で回転する。この際、感光体上のトナー像を崩さぬ
よう、弾性体ローラ56の軸をベアリングで支持し、回
転抵抗を低減している。弾性体ローラ56の軸には交流
電源53および直流電源54が接続され、凝集トナー6
1と同極性の電圧が印加されている。
【0032】図3Bは、弾性体ローラ56の帯電に帯電
ブラシを用いた構成を示す。帯電ブラシ57は、弾性体
ローラ56が感光体ドラム1に接する直前で接するよう
に設ける。弾性体ローラ56が回転するため、帯電ブラ
シ57は回転させてもさせなくてもよい。また、回転方
向も任意に設定してよい。帯電ブラシ57はまた、ロー
ラ状でも刷毛状でもよいし、電源が不要な摩擦帯電用の
ブラシを用いても、電源の接続された帯電ブラシを用い
てもよい。除電ローラ58は金属製もしくは体積固有抵
抗値が106 以下のゴムローラで、弾性体ローラ56の
帯電電位が高過ぎる場合など、必要に応じて設置する。
【0033】これらの例において、崩壊用デバイスに感
光体帯電電位よりも高い電圧を印加して地汚れの除去を
行う場合など、崩壊用デバイスに付着したトナーを除去
する必要がある場合は、クリーニングブラシ、クリーニ
ングブレード等のクリーニング手段を設けてもよい。
【0034】 〔凝集トナー〕 スチレン−N−ブチルメタアクリレート共重合体 100部 カーボンブラック 10部 ジ−tert−ブチルサリチル酸のクロム錯塩 2部 をロッキングミキサーにより十分予備混合したのち、ブ
ラベンダーで約130°Cにて溶融混練し、冷却後粒子
径約2mmに粗粉砕した。次に、ジェットミルにて微粉
砕を繰り返し、サイクロン式分級装置で分級し、粒子径
約3μmの小粒径トナーを得た。
【0035】次に、新東工業(株)製 微細造粒機GR
C25型を用い、粒径約15μmの凝集トナーを得た。
一方、比較試験用に同組成で粒子径約12μmの非凝集
トナーを生成した。トナーの粒子径は(株)堀場製作所
製レーザー回折散乱式粒度分布測定装置LA−700型
を用い、分散媒には水を使用して測定した。粒子径は球
形体積基準分布によるメジアン径を示す。
【0036】次に、本トナーを用い、図1の装置でトナ
ー崩壊部5の構成を変化させて試験を行った。装置の解
像度は600dpi、レーザービーム径は約60μmで
ある。また、感光体の初期表面電位を750V、現像バ
イアスを500Vに設定した。一方、比較試験用のトナ
ーを用い、図1の装置からトナー崩壊部5を取り外した
装置でも同様に試験を行った。
【0037】〔試験1〕トナー崩壊部の構成を図2Aの
構成(金属製ローラ)とし、金属製ローラとしてステン
レス製ローラを用い、ギャップは12μmとして設置し
た。また、高圧電源からローラに600Vの電圧を印加
した。トナー崩壊後、定着前のトナー像と比較試験用ト
ナーによるトナー像とを拡大し、目視により比較したと
ころ、特に潜像の境界部の再現において凝集トナーが優
れていた。
【0038】〔試験2〕トナー崩壊部の構成を図3Aの
構成(弾性体ローラ)とし、カーボンブラックを分散し
て体積固有抵抗を108 Ω・cmに調整したJIS硬度
40度のシリコンゴムをステンレス製の軸の周りに成形
した弾性体ローラを用いた。弾性体ローラの軸をベアリ
ングで支持し、感光体ドラムの軸方向に1kg重の力が
かかるように設置した。さらに高圧電源からローラの軸
に1000Vの直流を印加した。この時、ローラ表面の
電位は600Vだった。トナー崩壊後、定着前のトナー
像と比較試験用トナーによるトナー像とを拡大し、目視
により比較したところ、特に潜像の境界部の再現におい
て凝集トナーが優れていた。また、試験1の結果と比較
して潜像境界部付近のトナー飛散も少なかった。
【0039】〔試験3〕トナー崩壊部の構成を図3Bの
構成(弾性体ローラ)とし、試験2と同じ弾性体ローラ
を用いた。ポリエチレン製のブラシ材を用いた摩擦帯電
用帯電ブラシを用い、弾性体ローラと同方向に回転させ
た。除電ブラシは用いなかった。弾性体ローラの軸はベ
アリングで支持し、感光体ドラムの軸方向に1kg重の
力がかかるように設置した。この時、ローラ表面は60
0Vに帯電した。トナー崩壊後、定着前のトナー像と比
較試験用トナーによるトナー像とを拡大し、目視により
比較したところ、特に潜像の境界部の再現において凝集
トナーが優れていた。また、試験1の結果と比較して潜
像境界部付近のトナー飛散も少なかった。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、電
子写真方式の画像形成装置に用いる乾式トナーにおい
て、粒径0.1〜5μmの小粒径トナーを凝集し、粒径
7〜100μmとした凝集トナーを用いることにより、
小粒径トナー特有の取扱いをすることなく、小粒径トナ
ーで現像したのと同等解像度の画像が得られる。また、
さらに本発明の画像形成装置によれば、従来の画像形成
装置に凝集トナーの崩壊を行う崩壊デバイスを設けるだ
けで、凝集トナーを取り扱うことができ、従来の資産を
有効活用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成装置の機構を示す図。
【図2】図1におけるトナー崩壊部の具体構成例を示す
図。
【図3】図1におけるトナー崩壊部の具体構成例を示す
図。
【図4】トナー崩壊デバイスとして弾性体ローラを用い
た場合の効果を説明する図。
【図5】凝集トナーによる現像の効果を説明する図。
【符号の説明】
1 感光体ドラム 2 帯電器 3 露光部 4 現像器 5 トナー崩壊部 6 クリーニング部 7 除電部 51 金属製ローラ 52 モーター 53 交流電源 54 直流電源 55 導電性ブレード 56 弾性体ローラ
フロントページの続き (72)発明者 深田 崇 茨城県稲敷郡阿見町中央8丁目3番1号 三菱油化株式会社筑波総合研究所内 (72)発明者 椿 忠洋 茨城県稲敷郡阿見町中央8丁目3番1号 三菱油化株式会社筑波総合研究所内 (56)参考文献 特開 平5−40366(JP,A) 特開 平5−100481(JP,A) 特開 昭60−21055(JP,A) 特開 平6−266158(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 9/08

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子写真に用いられる乾式トナーであっ
    て、粒径0.1〜5μmの小粒径トナーを感光体上で崩
    壊させることができる強度に凝集し、粒径7〜100μ
    mとした凝集トナー。
  2. 【請求項2】 電子写真に用いられる乾式トナーであっ
    て、粒径0.1〜5μmの小粒径トナーを感光体上で崩
    壊させることができる強度に凝集し、粒径7〜30μm
    とした凝集トナー。
  3. 【請求項3】 小粒径トナーに用いられるバインダー樹
    脂が、スチレン−アクリル共重合体であることを特徴と
    する請求項1又は2記載の凝集トナー。
  4. 【請求項4】 電子写真方法を用いた画像形成方法であ
    って、粒径0.1〜5μmの小粒径トナーを凝集し、粒
    径7〜100μmとした凝集トナーを用いて感光体上の
    静電潜像を現像し、現像後転写前あるいは転写時に前記
    凝集トナーを崩壊させることを特徴とする画像形成方
    法。
  5. 【請求項5】 電子写真感光体を支持する感光体支持体
    と、前記電子写真感光体を所定極性および電位に帯電さ
    せる帯電部と、画像信号に基づいて前記電子写真感光体
    を露光し、静電潜像を形成する露光部と、前記静電潜像
    を乾式トナーを用いて現像し、トナー像を形成する現像
    部と、前記トナー像を転写対象に転写する転写部と、前
    記転写対象に転写された前記トナー像を定着する定着部
    とを有する電子写真方式の画像形成装置であって、前記
    乾式トナーが粒径0.1〜5μmの小粒径トナーを凝集
    し、粒径7〜100μmとした凝集トナーであり、前記
    現像部、前記転写部または前記現像部と前記転写部の間
    に前記凝集トナーを崩壊させるトナー崩壊手段を有する
    ことを特徴とする画像形成装置。
  6. 【請求項6】 前記トナー崩壊手段が、所定のギャップ
    を隔てて前記感光体に対向して設けたローラであること
    を特徴とする請求項5記載の画像形成装置。
  7. 【請求項7】 前記トナー崩壊手段が、前記感光体に対
    して所定の圧力で押圧される弾性体ローラであることを
    特徴とする請求項5記載の画像形成装置。
  8. 【請求項8】 前記トナー崩壊手段に前記凝集トナーの
    帯電極性と同極性の電圧を印加する電圧印加手段を更に
    有することを特徴とする請求項6または7記載の画像形
    成装置。
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