JPH08300366A - 加硫金型の清浄方法 - Google Patents

加硫金型の清浄方法

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JPH08300366A
JPH08300366A JP7107517A JP10751795A JPH08300366A JP H08300366 A JPH08300366 A JP H08300366A JP 7107517 A JP7107517 A JP 7107517A JP 10751795 A JP10751795 A JP 10751795A JP H08300366 A JPH08300366 A JP H08300366A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 加硫残滓が付着した加硫金型の内側表面に向
けプラズマ流の中性活性種を一様にわたり噴き出させる
ことにより金型に悪影響を及ぼすことなく均一な残滓ア
ッシングを実現する清浄方法を提供する。 【構成】 反応ガスに対するマイクロ波放電により中性
活性種を主とするプラズマ流を発生させる炉を真空処理
槽と別個に設けて、このプラズマ流を処理槽内に導入
し、このプラズマ流を処理槽内に位置させた加硫金型の
残滓面全周に向け噴出させ、この噴出しガスにより加硫
残滓をアッッシングする加硫金型の清浄方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ゴムタイヤ、防振ゴ
ムなどのゴム製品及びその他のエラストマとしてのプラ
スチック製品の加硫成形に際し、繰返し用いる金型内側
の成形表面、分割金型の場合は合せ面も含めた表面及び
凹部や穴に不可避的に形成されるエラストマ残滓を有利
に除去するための加硫金型の清浄方法に関し、特に加硫
金型に対する不利な劣化、損傷を伴うことなく、またプ
ラズマ分布の不均一領域形成にわずらわされることな
く、安定した均一な残滓処理が可能な加硫金型の清浄方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】既に本出願人による特開平6−2858
68号公報にて詳述したように、エラストマ製品、とり
わけゴムタイヤ製品(以降単にタイヤと記す)や防振ゴ
ム製品などは要求性能を満たすため、天然ゴム、合成ゴ
ム又はこれらのブレンドゴムに架橋剤としての硫黄と補
強材としてのカーボンブラックとを配合するほか、加硫
促進剤や各種耐久性保持のための各種薬品を配合する必
要がある。
【0003】このようにして調合した未加硫ゴム組成物
を加硫成形する際、一般的に200℃に近い高温度で架
橋反応などの化学反応を生じさせるので、ゴム組成物は
流動性を増すばかりでなく一部はガス化し、その結果加
硫金型の成形表面はもとより、金型の合せ面の極く狭い
隙間や空気抜きのいわゆるベントホールなどの穴などに
もゴム組成物及びその化学反応生成物が加硫成形の都
度、微量ながら残滓物として強固に付着するのは不可避
である。この加硫成形を多数回にわたり繰返すことによ
り残滓物は看過し得ないほどの厚さで堆積する。このこ
とはゴム組成物に限らず他のエラストマについても大同
小異で同様に生じる。
【0004】加硫金型に強固に付着堆積した厚い加硫残
滓はタイヤの外観を損ねるのみに止まらず、タイヤ全体
の優れた品質保持に対し悪影響を及ぼす。よって加硫成
形を所定回数だけ実施した加硫金型を新品同様に清浄す
る作業が必要であり、この作業法としてプラスチックビ
ーズやグラスビーズなどの粒体を高圧ガスにより吹き当
てるショットブラスト清浄法、又は酸、アルカリ、アミ
ン系などの溶液中に浸す液体清浄法が主流を占めていた
ところ、これらの清浄法による各種の不利な点を大幅に
改善するため、本出願人は上記特開平6−285868
号公報に記載したプラズマによる加硫金型清浄方法を提
案し、顕著に優れた成果を得ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしこの成果を突き
詰めてみると、下記する諸点につきさらに改善を施す余
地があることを見出した。すなわちその第一点は、清浄
を必要とする加硫金型の型形成面に、特殊なタイヤ種は
別としても一般にはタイヤに対する要求特性の十分な発
揮に必要不可欠な太溝、細溝、スリットなどをトレッド
部に形成するための多数個のリブやサイプ(細条片)な
どの突起物を設けていて、プラズマがこれらの突起物に
遮られて清浄面対象全領域にわたる加硫残滓の均一なア
ッシング(灰化)が損なわれ勝ちであることである。
【0006】また本出願人は、特願平7−19072号
に係わる明細書、特願平7−29158号に係わる明細
書及び特願平7−52480号に係わる明細書にて、高
周波電力を印加する一方の電極を円筒状に構成し、又は
その外周面に多数個のフィンを備える構成として、他方
の電極としての加硫金型の内周面との間で放電によるプ
ラズマを生起させて残滓部を均一に灰化する装置及び方
法を提案した。
【0007】しかし、以下に述べる諸点は放電領域内に
加硫金型を位置させるために生じる不利な点であり、す
なわちその第二点は、しばしば不均一放電領域が形成さ
れて、均一なアッシング処理が阻害され勝ちであるこ
と、第三点は、時に上記不均一放電に基づき加硫金型の
温度が、例えば200℃以上になる現象が生じ、これが
金型の精度を損ねる他、金型の劣化、損傷をもたらすこ
と、第四点は、第三点との関連もあり、加硫金型の温度
制御が困難であること、そして第五点は、清浄対象外の
表面まで放電領域にさらす結果となるため、この表面部
分に劣化を生じさせ、また損傷を与えるうれいがあるこ
とである。
【0008】従ってこの発明の目的は上述した不利な諸
点全ての改善を目指し、加硫金型の型形成面の形状や大
きさに制約を加えることなく、また加硫金型に不利な影
響を及ぼすことなく、均一な残滓アッシングを有利に実
現することが可能な加硫金型の清浄方法を提供すること
にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明の加硫金型の清浄方法は、真空処理槽内に
加硫金型を位置させ、エラストマの繰返し加硫成形によ
り該金型の内側表面に形成されたエラストマ残滓に低圧
反応ガスのプラズマを作用させ、該残滓をアッシングし
て除去するにあたり、上記処理槽にプラズマ流を供給す
るプラズマ発生炉と、該炉に流入する反応ガスをマイク
ロ波放電により中性活性種を主成分にもつプラズマ流と
するマイクロ波発生装置とをそれぞれ設け、プラズマ発
生炉にて発生させたプラズマ流を導管にて上記処理槽内
に導入し、導入したプラズマ流を加硫金型の残滓面全周
に向け一様に噴出させ、噴出したプラズマ流の中性活性
種ガスによりエラストマ残滓をアッシングすることを特
徴とする。
【0010】この発明を実施するにあたり、真空処理槽
内における加硫金型を100〜180℃の範囲内の温度
まで加温保持してアッシング処理を施すこと、上記反応
ガスが、酸素ガス単体又は酸素ガスを主成分とするハロ
ゲン化物ガスとの混合ガスのいずれか一方のガスからな
ることが望ましい。
【0011】なお反応ガスとして酸素ガスはO2 、O3
の何れもが適合し、またハロゲン化物ガスとしてはF
(フッ素)、Cl(塩素)、Br(臭素)、I(ヨウ
素)などを含有するあらゆるガスを使用することができ
る。また真空処理槽にガスとして供給できればよいため
標準状態(25℃、1atm)で必ずしもガスである必
要ななく、例えば液体状態であってもよい。特にフロン
やNF3 、SF6 が好適に用いられ、とりわけCF
4 (四フッ化炭素)が効果的である。
【0012】
【作用】真空処理槽とプラズマ発生炉とを別個に設け、
該炉にて発生させた反応ガスのプラズマ流を処理槽に導
入して加硫金型の残滓面全周にわたり一様に噴出させる
ことにより、加硫金型を放電領域に曝すことなくプラズ
マ中の中性活性種(ラジカル)による残滓のアッシング
作用が可能となるので、加硫金型に対する放電の悪影響
の一切が排除されて、不均一放電領域形成に伴う不均一
プラズマ領域の形成及びこれに伴う不均一アッシングの
うれいがなくなり、かつ金型の異常高温度による金型の
精度劣化及び金型全表面にわたる材質劣化、損傷などの
不利は完全に回避することができる。
【0013】さらに同じく加硫金型に対する異常放電の
悪影響のうれいがないため、所望する高密度のプラズマ
を発生させることができ、それもエラストマ残滓に対す
るアッシング作用を担うプラズマ中の中性活性種の密度
を、プラズマ発生炉から残滓面に至る間の失活分を補っ
て余りある密度まで高めることが可能となるので、残滓
面全周に向けた高密度中性活性種の一様な噴射により、
均一かつ高能率なアッシング作用が可能となる。
【0014】処理槽内の加硫金型を100〜180℃の
範囲内の温度に加温保持すれば、アッシング反応速度が
より一層速まり、アッシング処理効率の向上に寄与し、
さらに反応ガスが酸素ガス単体又は酸素ガスを主成分と
するハロンゲン化ガスとの混合ガスとすればやはりアッ
シング処理効率の向上に寄与させることができる。
【0015】
【実施例】以下、この発明を図1、図2に示す一実施例
に基づきさらに詳細に説明する。図1は、真空処理槽1
側面の要部断面と、加硫金型(以下金型という)10の
断面と、簡略図解したマイクロ波放電部及びマイクロ波
発生源とを合せ示す説明図であり、図2は図1に示すプ
ラズマ流のシャワ管15の斜視図である。
【0016】図1において、真空処理槽1は下方位置に
て相互に上下に分離可能でかつシール可能な容器上部2
−1と容器下部2−2とを有する容器2を備え、容器上
部2−1側を容器下部2−2に対し上方に向け着脱自在
とし、容器下部2−2に図示を省略した真空ポンプに接
続させる吸引部3を具備する。加硫金型10の清浄作業
を開始するに先立ちこの真空ポンプを稼働させ、容器2
内部の空気を図の矢印Aの向きに排気して、容器2内部
の空気圧を例えば10-1〜10-5Torrのいわゆる中
真空〜高真空とする。なお図示例の真空処理槽1は容器
下部2−2側を、例えば複数本の支柱4(図では2本の
みを示す)により床面Fsなどに固定する。ホイールコ
ンベヤ5が定盤11上に据えた金型10を保持する。
【0017】円筒状外周面をもつプラズマ流のシャワ管
15を該ガスの導管16を介し加硫金型10の内周面と
向き合う位置に配置する。シャワ管15は周囲面の内部
に空間部S15を有する円筒に形成すると同時に、この円
筒の内周面に導管16の下端部に設けた円板状プラズマ
流誘導部材16−1を連結し、誘導部材16−1の内部
空間部S16-1とシャワ管15の空間部S15とを相互に連
結する。図2に示すように、シャワ管15の外周の全表
面に空間部S15に貫通する多数個の噴出し穴15hを設
ける。これらの噴出し穴15hは図示の縦横並びの整列
配置の他、縦方向(導管16が延びる方向)又は横方向
に千鳥配列とすることができる。シャワ管15の材質は
石英又はアルミナなどが適合する。
【0018】導管16の上端部はコネクタ17を介しプ
ラズマ発生炉18内を通るパイプ19に連結する。周波
数300MHz〜30GHz、望ましくは1GHz〜1
0GHzのマイクロ波電源部20からの出力電力をプラ
ズマ流発生炉18に送電し、このマイクロ波電力の放電
により、矢印Bの向きに流入させる反応ガスをプラズマ
流化する。そのときプラズマ流中の中性活性種の密度が
所望の値となるように、周波数、供給電力量及び反応ガ
スの流入量(SCCM)を選定する。反応ガスとしては
酸素ガスのみ、又は主成分の酸素ガスと従成分のハロゲ
ン化物ガス、好適にはCF4 ガスとの混合ガスのいずれ
かのガスとし、酸素(O、O2 、O3 )ラジカル、CF
4 ラジカルを得る。プラズマ流発生炉18は単一とは限
らず、好適にはコネクタ17に対する複数炉又は多数炉
の並列接続とし、各炉に対してマイクロ波を送電する。
【0019】プラズマ発生炉18内で生起されたプラズ
マ流は、導管部19、コネクタ17、導管16及び誘導
部材16−1内部を導かれてシャワ管15の空間部S15
に達し、ここで多数個の噴出し穴15hを通じて金型1
0の全内周表面に向け一様に矢印Pの向きに噴出す。そ
れは上記一連の動作中も真空ポンプを動作させて常時吸
引部3から真空処理槽1内のガス排気を継続させ、常に
処理槽1内部の圧力を0.01〜10Torrの範囲内
で一定圧力に保持させるからである。
【0020】図示の12は金型10を加熱する加熱源と
しての温度調節用ジャッケトであり、このジャッケト1
2の内部空間S12に高温ガス又はスチームなどの加熱媒
体を供給し、金型10を100〜180℃の範囲内で所
望の温度に加温する。この高温度を保持しながらプラズ
マアッシング処理を行うことにより処理時間を大幅に短
縮することが可能となる。なお図示は省略したが金型1
0は温度測定用センサを備え、処理槽1の外部で加熱媒
体の温度及び/又は流量制御及び金型10の温度制御を
それぞれ実施する。
【0021】金型10は一体として図示しているが、こ
の例ではいわゆる割りモールドのうち外周側を分割形成
する多数個、例えば3〜20個のセグメントを、金属
製、例えばスチール製の支持搬送用定盤11上面に、実
際の使用時と同じ状態に仮組みしたところを示してい
る。
【0022】またタイヤのトレッド部に踏面及び各種溝
やスリットを形成する部分には一般にアルミニューム合
金を適用し、実際に使用する際はこの合金部分をスチー
ル製保持部材に取付けて上述のセグメントとするもので
あり、この発明では上記合金部分のみの場合とセグメン
トの場合との両方を含めて金型10と呼ぶ。
【0023】金型10が割りモールドである場合は図示
のセグメントモールドの上下に一対のサイドモールドを
組み合わせてモールド本体とする。このモールド本体を
加硫金型10としてプラズマ清浄を施すこともでき、さ
らに円周上に分割面を有する、いわゆる2つ割りモール
ド及び多数個のうちの一個分セグメントモールドの何れ
にもこの発明を適用することができる。なお一個分セグ
メントモールドの場合は残滓面を上方に向けて位置さ
せ、この残滓面の主たる曲面にほぼ合せた曲面をもち、
かつ残滓面に向く多数個の噴出し穴15′hを設けたシ
ャワ管15′を配置する。
【0024】図示を省略したが定盤11は、多数個のセ
グメントを仮組みする際又は割りモールド本体や2つ割
りモールドを据え置く際、セグメントの集合体又はこれ
らモールドを所定位置に据えるための機構を備え、さら
に定盤11は、集合体としての金型10又はこれらモー
ルドとしての金型10を導管16に対し心出しをする機
構を備える。後者の機構は金型10及び定盤11を支持
するホイールコンベヤ5に設けた心出し装置と心出し係
合する。
【0025】金型10の処理槽1内への導入は、容器上
部2−1を上方に移動させた状態で、予め処理槽1の外
部で定盤11上に仮組み乃至据え置いた金型10を定盤
11と共に、図示を省略した別の同様ホイールコンベヤ
上で図示位置まで搬送し、同時に心出しをする。この心
出しはシャワ管15の中心軸線Zと金型10の内周面の
中心軸線Z1 を成るべく揃えるように金型10を位置さ
せることであり、軸線Zと軸線Z1 との間の心ずれ量は
望ましくは3cm以下、より望ましくは5mm以下であ
る。
【0026】[実施例1]図1、2に従い、定盤11上
にて温度調節用ジャッケト12に8個のセグメントより
なる最大内径が550mmの金型10を収容し、これら
を真空処理槽1内に据え置いた後、容器2−1、2−2
を密封固着してから真空ポンプを動作させ、処理槽1内
部の圧力を2×10-3Torrまで減圧した。シャワ管
15は外径が400mmの石英製中空円筒である。反応
ガスをO2 ガス及びCF4 ガスの混合ガスとし、前者は
1000SCCM、後者は500SCCMの割合で流入
させ、処理槽1内のプラズマガス圧力を1.0Torr
に保持した。4基の並列接続になるプラズマ流発生炉1
8のそれぞれに周波数2.45GHzのマイクロ波を印
加してプラズマ放電を生じさせ、酸素ラジカルを主体と
するプラズマ流を発生させた。マイクロ波の出力は1.
5kW×4である。
【0027】この例ではジャケット12を使用せず、従
って金型10に対する温度制御を一切施さず、金型10
の温度はプラズマがもつエネルギによる自然昇温にまか
せ、アッシング処理時間は120分とした。処理終了時
の金型10の平均温度及び周上の最高温度と最低温度と
の差(温度バラツキ)を測定し、炭化性を5点法により
目視評価採点し(5点満点で値が大なるほど良い)、炭
化の均一性は、良好を○印、悪いを×印の2段階で評価
し、処理中の異常放電の有無は観察により、そして洗浄
度は炭化後処理面を水洗して灰分(金属に対し殆ど粘着
性をもたない無機金属塩、例えばZn SO4 など)を洗
い流した後、やはり目視による上記5点法に従い採点し
た。
【0028】上記異常放電とは、プラズマ放電中、瞬間
的に非常に明るいスパーク放電のことを指す。この放電
は、単発でおわる場合と数回繰り返す場合とがあり、何
れの場合もそのまま放置しておけば異常放電は通常のプ
ラズマ放電に復帰するため、金型10の灰化にはさほど
大きな影響を及ぼすことはない。ところが処理後の金型
10を検査すると金型の一部にピンホールや数ミリ角
(□)のエグレ部が形成されている場合がある。このよ
うな状態を金型損傷として表1に記載した。なおこの損
傷程度が著しい場合には補修を施す必要があり、多大な
余分工数を要する。
【0029】実施例1の効果を検証するため、先に触れ
た本出願人による特願平7−19072号に係わる明細
書、特願平7−29158号に係わる明細書及び特願平
7−52480号に係わる明細書に準じた比較例1によ
るアッシング処理を実施した。比較例1は多数個の縦フ
ィン付き円筒板を一方の電極とし、該電極を他方の電極
とする金型10(接地側)の内部中央位置(実施例1の
シャワ管15と同一位置)に配置し、両電極に13.5
6MHzの高周波を電力6kWで印加してプラズマを生
起させた。これらを除く処理条件は全て実施例1に合
せ、評価項目及び判定方法も実施例1に従った。実施例
1及び比較例1の処理をそれぞれ10回行い、各回毎に
測定、評価を実施した。この結果を表1にまとめて示
す。
【0030】
【表1】
【0031】表1から明らかなように、比較例1は、平
均温度が高くなる傾向を有するのは当然としても、温度
バラツキが著しく大きくなる傾向を有し、これはとりも
なおさずプラズマ密度分布の不均一、すなわち炭化処理
の不均一性をあらわし(処理No.5、7、10が顕
著)、時に異常放電が生じ(処理No.1、5、6)、
金型損傷をもたらす(処理No.1、6)方法である。
【0032】これに対し実施例1は、異常放電の発生及
び金型10の損傷が共に皆無であることからもわかるよ
うに、平均温度が80℃前後におさまり、温度バラツキ
も実用上無視し得る程度の微差の範囲内に収まり、灰化
性の平均もほぼ満足すべき程度の処理が施され(処理時
間の多少の延長で評点は5になる可能性を有する)、灰
化均一性については申し分ない満足な結果が得られてい
る。
【0033】[実施例2]図1、2に従い、ジャケット
12の空間部S12にスチームを流入循環させて実施例1
と同サイズの金型10を加温し、金型10の温度が2種
類の100℃及び150℃を保持するように制御した。
シャワ管15は実施例1と同じものを用いた。容器2−
1、2−2を密封固着してから真空ポンプを動作させ、
処理槽1内部の圧力を2×10-3Torrまで減圧した
後、反応ガスをO2 ガス単体として1000SCCMの
割合で流入させ、処理槽1内のプラズマガス圧力を1.
0Torrに保持した。4基の並列接続になるプラズマ
流発生炉18のそれぞれに周波数2.45GHzのマイ
クロ波を印加して酸素ラジカルを主体とするプラズマ流
を発生させた。マイクロ波の出力は1.5kW×4であ
る。
【0034】ジャケット12による金型10の加温を施
さずにそのままとする他は実施例2と同じ処理条件の比
較例2と共に実施例2によるアッシング処理を施し、所
定時間経過後における灰化性及び洗浄度を実施例1と同
じ5点法により、また同じ評価基準により評価採点し
た。この結果を表2に示す。なお表2に記載した金型温
度は同表に示す処理時間の最終時点での値である。
【0035】
【表2】
【0036】表2から、金型10を加温した実施例2は
比較例と対比し同じ処理時間で灰化性及び洗浄性両者の
評点が高く、より短い処理時間の1時間前後にて合格レ
ベルである4点以上の灰化性及び洗浄性が達成できるこ
とがわかる。
【0037】[実施例3]反応ガスをO2 ガス及びCF
4 ガスの混合ガスとし、O2 ガスは1000SCCM、
CF4 ガスは500SCCMそれぞれの割合でプラズマ
発生炉18内に流入させ、かつCF4 ガスのハロゲン分
解ガスによるアッタクを回避するため、シャワ管15の
材質を石英からアルミナに変えた他は全て実施例2に合
せた。そして実施例2と同じ比較例を用い、実施例2の
場合と同じ灰化処理を実施した。その評価結果を表2と
同様に表3に示す。
【0038】
【表3】
【0039】表3からもわかるように、実施例3でも実
施例2と同様な好結果を示し、やはり1時間程度で合格
レベルの4点以上が得られる能力を有することがわか
る。実施例2といささか相違する点といえば、CF4
スを用いたことで灰化性が若干向上している点である。
【0040】
【発明の効果】この発明によれば、エラストマの繰返し
加硫成形により金型表面に形成されたエラストマ残滓面
に対し、加硫金型を放電領域に曝すことなくプラズマ流
中の中性活性種を一様に噴き当てるので、加硫金型に損
傷を与えるなどの不利を伴うことなく、また加硫金型の
型形成面に制約を加えることなく、短い処理時間で均一
に有効にアッシングすることが可能な加硫金型の清浄方
法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による一実施例の真空処理槽側面と加
硫金型側面との要部断面図及びプラズマ発生炉の概要図
である。
【図2】図1に示すシャワ管の斜視図である。
【符号の説明】
1 真空処理槽 2 容器 3 吸引部 4 支柱 5 ホイールコンベヤ 10 加硫金型 11 定盤 12 ジャケット 15 シャワ管 15h 噴出し口 16 導管 17 コネクタ 18 プラズマ流発生炉 19 導管部 20 マイクロ波電源
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29K 105:24

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真空処理槽内に加硫金型を位置させ、エ
    ラストマの繰返し加硫成形により該金型の内側表面に形
    成されたエラストマ残滓に低圧反応ガスのプラズマを作
    用させ、該残滓をアッシングして除去するにあたり、 上記処理槽にプラズマ流を供給するプラズマ発生炉と、
    該炉に流入する反応ガスをマイクロ波放電により中性活
    性種を主成分にもつプラズマ流とするマイクロ波発生装
    置とをそれぞれ設け、 プラズマ発生炉にて発生させたプラズマ流を導管にて上
    記処理槽内に導入し、導入したプラズマ流を加硫金型の
    残滓面全周に向け一様に噴出させ、噴出したプラズマ流
    の中性活性種ガスによりエラストマ残滓をアッシングす
    ることを特徴とする加硫金型の清浄方法。
  2. 【請求項2】 真空処理槽内における加硫金型を100
    〜180℃の範囲内の温度まで加温保持してアッシング
    処理を施す請求項1に記載した清浄方法。
  3. 【請求項3】 上記反応ガスが、酸素ガス単体又は酸素
    ガスを主成分とするハロゲン化物ガスとの混合ガスのい
    ずれか一方のガスからなる請求項1又は2に記載した清
    浄方法。
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