JPH08298537A - 自動音声応答機能付き電話機 - Google Patents

自動音声応答機能付き電話機

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JPH08298537A
JPH08298537A JP10109995A JP10109995A JPH08298537A JP H08298537 A JPH08298537 A JP H08298537A JP 10109995 A JP10109995 A JP 10109995A JP 10109995 A JP10109995 A JP 10109995A JP H08298537 A JPH08298537 A JP H08298537A
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Fumitaka Hirano
文隆 平野
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】 電話機が設置されている周囲のノイズをノイ
ズレベル検出手段であるA/D変換器33によって検出
し、しきい値レベル決定手段である平均値処理回路3
6、音場比較回路37及びしきい値決定回路38によっ
てノイズのレベルに応じたしきい値レベルを決定し、回
線にベル信号が到来した後、音声判定回路40によって
着信を促す音声周波数の音声信号レベルがしきい値レベ
ルを超えたかどうかを判定し、着信を促す音声周波数の
音声信号レベルがしきい値レベルを超えたと判定したと
き、着信状態とする。 【効果】 着信を促す音声周波数の音声信号レベルが周
囲のノイズレベル及び変動の大きさを反映して設定され
たしきい値レベルを上回った場合に、着信状態となるの
で、周囲が静かで変動が小さい環境にでは小さな声でも
確実に応答を確認し、また周囲が騒々しく断続的なノイ
ズが入っている場合でも、それを着信を促す音声と認識
することがなく、自動音声応答機能を適切に作動させる
ことができるので、ハンズフリー機能の誤動作が防止さ
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電話機に着信があった
時に、電話機に対して手による操作を行うことなしに、
音声応答によって通話状態にする自動音声応答機能付き
電話機に係り、特にあるしきい値レベルより大なる音声
が入力されたときのみ着信状態となる自動音声応答機能
付き電話機に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、通話をハンズフリー状態で行うこ
とができる電話機が普及しつつある。このような電話機
は、手を使わずに相手との通話が可能とされることか
ら、手を離せない状態のとき便利なものとなっている。
【0003】この場合、ハンズフリーボタンを操作する
ことによって、受話器を持たずにこのようなハンズフリ
ー通話を行うことが一般的である。しかし、最近、着信
があった時に電話機のボタンを操作することなく、音声
による応答で通話状態とする電話機が供給されるように
なった。
【0004】図8は、このような音声応答による着信受
付機能をもった親機側の一構成例を示すものであり、回
線に到来したベル信号がリンガー1によって検出される
と、CPU2が音声合成回路3を起動しスピーカ7から
ベル音を出力させる。通常、ベル信号は、1秒間オン、
2秒間休止というサイクルで送られてくるが、ベル休止
の期間中にマイクロホン11から一定時間内に音声が入
力されると、トランジスタTr1 ,Tr2 から構成され
る回線閉結回路9によって回線が閉結されて通話回路が
形成され、ハンズフリー通話状態となされる。
【0005】すなわち、親機の操作ボタンには一切手を
触れることなく着信が受付けられ、スピーチ回路4、ハ
ンズフリー回路5を経由した相手方からの音声がアンプ
6によって増幅されスピーカ7から聞くことができ、そ
れに対しての応答がマイクロホン11を通してハンズフ
リー回路5を経由し、スピーチ回路4により増幅され相
手方に伝えることができる。
【0006】そして、ハンズフリー通話中に発呼者がオ
ンフックすると電話機には回線よりビジートーンが送ら
れ、ビジートーン検出回路10によってビジートーンが
検出されると、CPU2が回線閉結回路9の回線閉結状
態を解き通話を終了させる。
【0007】図9は、図8の親機と共に使用されるコー
ドレス電話機の子機側に適用した一構成例を示すもの
で、回線に到来したベル信号が親機側のRFモジュール
13及びアンテナ14を介して子機側のアンテナ20及
びRFモジュール21に取り込まれると、CPU22に
よってベル信号が判別され、アンプ23を介してスピー
カ24を駆動しベル音を出力させる。ベル休止の期間中
にマイク26から一定時間内に音声が入力されると、子
機側のアンテナ20及びRFモジュール21を介して親
機側のアンテナ14及びRFモジュール13からCPU
2に信号が取り込まれ、親機側にて上記同様にトランジ
スタTr1 ,Tr2 から構成される回線閉結回路9によ
って回線が閉結され、子機側を使用してのハンズフリー
通話状態となされる。ちなみに、図10は、応答状態に
なれる場合となれない場合とを模式的に表したものであ
る。
【0008】そして、ハンズフリー通話中に発呼者がオ
ンフックすると回線よりビジートーンが送られ、親機側
がそのビジートーンを検出して子機に通話終了を要求し
自動的に通話を完了させる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述した従
来の音声によって通話状態にする機能をもった電話機で
は、音声応答があったか否かを判定するためのしきい値
は固定されていたため、周囲ノイズによる誤動作を避け
るために、しきい値を高く設定せざるを得ないので、あ
る程度の大きな声で着信を促す返事をしないとハンズフ
リー機能を作動させることができない。
【0010】また、周囲が騒々しく断続的なノイズが入
ると、それを着信を促す返事と誤認識してしまい、誤動
作を引き起こしてしまう場合がある。すなわち、電話機
を置いてある部屋の状態が騒々しい場合、それを着信を
促す返事であると認識してしまい、着信状態となってし
まうおそれがあった。
【0011】本発明は、このような事情に対処してなさ
れたもので、静かな場所では小さな声でも確実に作動
し、また騒音の大きい環境においても誤動作を防止する
ことができる自動音声応答機能付き電話機を提供するこ
とを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
電話機が設置されている周囲のノイズレベルを検出する
ノイズレベル検出手段と、このノイズレベル検出手段に
よって検出されたノイズレベルに応じてしきい値レベル
を決定するしきい値レベル決定手段と、着信を促す音声
周波数の音声信号レベルが前記しきい値レベルを超えた
かどうかを判定する判定手段とを具備し、回線にベル信
号が到来した後、前記判定手段によって前記着信を促す
音声周波数の音声信号レベルが前記しきい値レベルを超
えたと判定されたとき、着信状態とされることを特徴と
する。
【0013】請求項2記載の発明は、電話機が設置され
ている周囲の所定時間のノイズレベルを検出し、前記所
定時間のノイズレベルの平均値を求める平均値処理手段
と、前記所定時間のノイズレベルと最新の周囲のノイズ
レベルとの差を求める演算手段と、前記平均値処理手段
と前記演算手段との出力結果に基づいてしきい値レベル
を決定するしきい値レベル決定手段と、着信を促す音声
周波数の音声信号レベルが前記しきい値レベルを超えた
かどうかを判定する判定手段とを具備し、回線にベル信
号が到来した後、前記判定手段によって前記着信を促す
音声周波数の音声信号レベルが前記しきい値レベルを超
えたと判定されたとき、着信状態とされることを特徴と
する。
【0014】
【作用】本発明の自動音声応答機能付き電話機では、電
話機が設置されている周囲のノイズレベルがノイズレベ
ル検出手段によって常時検出され、しきい値レベル決定
手段によりノイズレベル検出手段によって検出されたノ
イズレベルに応じてしきい値レベルが決定されるように
なっており、回線にベル信号が到来した後、判定手段に
よって着信を促す音声周波数の音声信号レベルがこのよ
うにして設定されたしきい値レベルを超えたかどうかが
判定され、着信を促す音声周波数の音声信号レベルがし
きい値レベルを超えたと判定されたとき、着信状態とさ
れる。
【0015】また、電話機が設置されている周囲の所定
時間のノイズレベルが検出され、平均値処理手段によっ
て所定時間のノイズレベルの平均値が求められ、演算手
段によって所定時間のノイズレベルと最新の周囲のノイ
ズレベルとの差が求められると、平均値処理手段と演算
手段との出力結果に基づき、しきい値レベル決定手段に
よってしきい値レベルが決定され、更に判定手段によっ
て着信を促す音声周波数の音声信号レベルがしきい値レ
ベルを超えたかどうかが判定され、着信を促す音声周波
数の音声信号レベルがしきい値レベルを超えたと判定さ
れたとき、着信状態とされる。
【0016】したがって、周囲が騒々しく断続的なノイ
ズが入っている場合であっても、そのようなノイズの状
況を予め反映されたしきい値をもとに判定が行われるの
で、それを着信を促す音声と認識されてしまうことがな
く、自動音声応答機能を適切に作動させることができ
る。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例の詳細を図面に基づい
て説明する。図1は、本発明の自動音声応答機能付き電
話機の一実施例を示すものである。同図に示すように、
マイクロホン30によって取り込まれた音声は、アンプ
31によって所定利得まで増幅され、中心周波数がたと
えば1kHZ とされたバンドパスフィルター(BPF)
32によって音声周波数が抽出されると、A/D変換器
33によって抽出された音声周波数の音声信号レベルが
電圧に変換される。
【0018】ここで、回線にベル信号が到来(着呼)し
ていない待ち受け状態では、電話機が置かれている周囲
の音がマイクロホン30によって取り込まれるようにな
っており、マイクロホン30によって取り込まれた音は
上記同様にバンドパスフィルター(BPF)32によっ
て音声帯域が抽出され、A/D変換器33によって抽出
された音声周波数の音声信号レベル電圧に変換される。
【0019】待ち受け状態では、ベル信号有無判定回路
34が切換回路35を端子a側に切換えており、バンド
パスフィルター(BPF)32によって抽出された音声
帯域信号は平均値処理回路36により周囲ノイズレベル
の平均値化がなされる。同時に、最新の音声帯域信号
は、音場比較回路37に取り込まれるようになってお
り、平均値処理回路36によって平均値化されたノイズ
レベルと比較され、その判定結果はしきい値決定回路3
8によって電話機の置かれている音場の変動の大小に応
じたしきい値レベルとして決定されるようになってい
る。
【0020】回線にベル信号が到来(着呼)した状態で
は、ベル信号有無判定回路34が切換回路35を端子b
側に切換え、マイクロホン30によって取り込まれた音
声(たとえば後述する応答である“ハーイ”等を含む)
は上記同様にバンドパスフィルター(BPF)32によ
って音声帯域が抽出され、A/D変換器33によって抽
出された音声周波数の音声信号レベルが電圧に変換され
ると、音声判定回路40によってチャタリング吸収した
波形成形が行われるとともに、しきい値決定回路38に
よって決定される音場の変動に応じたしきい値レベルに
基づいて“ハーイ”等の音声応答の有無を判定し、音声
応答有りの場合にはトリガ信号を出力することで着信受
付け機能を作動させるようになっている。
【0021】ここで、平均値処理回路36の動作を説明
する。ベル信号が着信していない状態では、周囲のノイ
ズはマイク30により取込まれ、バンドパスフィルター
32を経由して、A/D変換器33によって出力され、
切換回路35の端子aを経由して平均値処理回路36に
入力される。A/D変換器33からの出力電圧をan
表すと、この平均値処理回路36は次の式で示されるよ
うに入力信号を処理して平均値を出力する。
【数1】
【0022】本実施例においては、新しいノイズレベル
信号は1.5秒(20ms×75)毎に、平均値処理回
路36に取込まれ、1.5×128=192秒=3分1
2秒間にわたる時間についての平均ノイズレベルを求め
るようになされている。
【0023】次に、音場比較回路37の動作について説
明する。この回路の目的は、電話機を設置してある場所
のノイズの特性を判別して、しきい値の設定にそれを反
映させるためのものである。
【0024】たとえば、靜かではあるが、エアコンが運
転されている部屋のノイズは、エアコンの運転音が主で
あり、ノイズは出ているがそのレベル変動は小さい。一
方、同じ部屋でテレビを使用している時には、テレビか
らの音がノイズ源となり、番組の進行に併せて瞬間、瞬
間のノイズレベルはかなり大きく変動する。
【0025】このような例を考えれば、ノイズレベル又
は音場の変動の大きい場合、しきい値の値は、誤動作を
防止するため、変動の少ない場合よりも余裕をもたせて
おく必要がある。
【0026】本実施例においては、平均値処理回路36
が絶えず新しいノイズレベル電圧値を取り込んで、新し
い平均値を求めた後に、最新の音声帯域信号のノイズレ
ベル電圧値をこの平均値と比較し、平均値の±0.04
V(マイク入力で言えば±3dB)の幅に入っていない
場合には、変動の大きい音場であり、±0.04V以内
であれば変動が小さい音場と判定させる。
【0027】なお、音場の状況は常に変化していること
と、誤判定への危険性を考慮して、変動が大きいとの判
定が出たら直ちにしきい値を高めるようにし、その後変
動が小さいという判定が10回連続した場合には、一旦
高めたしきい値をもとの値に戻すように構成させてもよ
い。
【0028】次に、しきい値決定回路38のしきい値決
定の仕方について説明する。前に、音場比較回路37が
音場の変動が大きいか小さいかを判定して、これをしき
い値決定に使用することに触れた。
【0029】我々は、実験の結果、もう一つの要素をし
きい値決定に反映させるべきであることを発見した。そ
れは、ノイズの絶対レベルの大きさである。
【0030】すなわち、しきい値決定回路38によって
決定されるしきい値の大きさは、平均値処理回路36に
よって求められた平均値に、ある動作マージンを上乗せ
してしきい値を決定させるのが基本的な考え方である
が、ノイズレベルが高くなっていった場合、誤動作に対
する危険度を小さくするには、平均値に上乗せするマー
ジン幅も少し大きくした方が良好な結果が得られた。
【0031】また、人間の習性からも、周囲が騒がしく
なると、自然に発する声も大きくなるので、実用上しき
い値を上げてやっても違和感はないようであった。
【0032】従って、本実施例においては、ノイズレベ
ルが騒音計のレベルで70dBを境として周囲ノイズが
大きい、小さいとしてマージン幅を変えることとした。
前に説明した音場比較回路37の判定結果をも組合せ、
しきい値は次のように決定させる。
【0033】ノイズレベルが騒音計で70dB(標準
マイク出力−62.5dB相当)未満で、且つ音場の変
動が小さい場合、 しきい値=平均値+0.14V(マイク入力レベルで言
えば6dB) ノイズレベルが騒音計で70dB未満で、且つ変動が
大きい場合、 しきい値=平均値+0.40V(マイク入力レベルで言
えば13dB) ノイズレベルが騒音計で70dB以上であり、且つ変
動が小さい場合、 しきい値=平均値+0.20V(マイク入力レベルで言
えば8dB) ノイズレベルが騒音計で70dB以上であり、且つ変
動が大きい場合、 しきい値=平均値+0.60V(マイク入力レベルで言
えば20dB)
【0034】更にまた、上記の音声判定回路40におけ
る音声判定動作は、次のようにして行われる。
【0035】すなわち、図2(a)に示すように、ベル
音とベル音とのベル休止期間中に“ハーイ”と言う信号
波形が取り込まれると、同図(b)に示すように半波整
流された後、同図(c)に示すように電圧変換される。
但し、A/D変換器33の出力として得られるものであ
り、同図(d)に示すしきい値の決定は、上記のしきい
値決定回路38によって決定されるものである。
【0036】そして、同図(d)において、たとえば2
0ms間隔(サンプリング期間)で信号レベルが読み取
られ、たとえば次の,の左側に示すデータ列が得ら
れたとする。ここで、“H”はしきい値を超えた場合の
ハイレベルであり、“L”はしきい値を下回ったローレ
ベルである。 H H L L H H →(チャタリング吸収) H
H H H H H H H H L L L H →(チャタリング吸収)
H H H H H L H 上記,共に、音声判定回路40によりチャタリング
吸収されて右側のデータ列に変換されるものである。
【0037】すなわち、チャタリング吸収に際しては、
上記,共に、左側のデータ列におけるL,Lを2回
までは無視し、3回以上続いた場合には“L”と認識す
る。
【0038】これにより、上記の右側のデータ列のよ
うに、全てが“H”として得られた場合には、音声応答
であると判定される。このチャタリング吸収の動作につ
いては、後で更に詳しく説明する。
【0039】更に、自動応答させる際のタイミングは、
図3及び図4に示す通りである。すなわち、ベル音とベ
ル音とのベル休止期間中にしきい値を超える入力信号、
たとえば“ハーイ”があると、しきい値を超えた瞬間か
らしきい値を下回る瞬間までの時間を計測し、その時間
t2 が123ms〜760msの間にあるかどうかを見
ており、入力信号の持続時間がこの時間t2 の間にあれ
ば着信となる。
【0040】言い換えれば、時間t1 ,t3 間にしきい
値を超える入力信号があったとしても、その持続時間が
123ms〜760msの条件を満足しない場合には、
その間の“ハーイ”は無視されることになる。
【0041】すなわち、図4に示すように、入力信号の
大きさが途中で短時間しきい値のレベルを下回る場合で
も上述したように、 H H L L H H →(チャタリング吸収) H H
H H H H の右側の全ての“H”の持続時間が123ms〜760
msの時間内にあれば着信状態となる。 H H H L L L H →(チャタリング吸収) H
H H H H L H の場合は、右側のデータ列“H”から“L”になるまで
の持続時間が123ms〜760msの時間以内であれ
ば着信状態となり、“L”になるまでの持続時間が12
3ms以下又は760ms以上の場合は着信されない。
【0042】すなわち、“ハーイ”の単語間の伸ばして
いる部分(長音)は音圧が低下し、しきい値を下回り易
い傾向にある。したがって、音声判定回路40において
は、連続したしきい値を超える信号が入力されない場
合、音声応答と判断しないように設定されているため、
上述したチャタリング吸収によって音声応答有無の判定
をし易くしている。
【0043】続いて、このような構成の自動音声応答機
能付き電話機の動作を、図5及び図6を用いて説明す
る。
【0044】まず、CPUの初期化が行われ、CPUの
音声処理のための時間T1 が20msにセットされる
(ステップ501,502)。周囲ノイズの平均値化と
音場比較を行うために(ステップ503)にてA1 がセ
ットされ、(ステップ504)にてA1 が75になって
いない場合、すなわち20ms×75=1.5秒間時間
が経過していない場合は(ステップ509)に移行し、
呼び出し信号が入力されない場合には、(ステップ50
5)にてA1 がプラス1される。
【0045】A1 が75になりタイムアップしたとき、
すなわち20ms×75=1.5秒間時間が経過した場
合には、A/D入力の平均値化を行い、音場比較を行っ
てしきい値を決定する(ステップ503〜509)。
【0046】一方、(ステップ509)において、呼び
出し信号が入った場合には、ベル鳴動が開始され、鳴動
と休止とを繰り返す。ベル鳴動の休止期間になると、図
3のt1 をセットするためのB1 が“0”にセットさ
れ、B1 が5回になるまで(t1 =20ms×5)の間
にA/D入力がしきい値を超さず、また再度ベル信号が
鳴動されない場合に、次のステップに進むことができる
(ステップ510〜516)。なお、A/D入力がしき
い値を超えたり、途中にてベル信号が入ってきた場合に
は、(ステップ509)に戻り一連の動作を繰り返すこ
ととなる。
【0047】(ステップ517)にてA/D入力がしき
い値より大きいと判断された場合には、“ハーイ”の取
り込み時間であるt2 がスタートされ、(ステップ51
9)によりc1 の値がLの個数の初期値である“0”に
セットされる(ステップ518,519)。
【0048】ここで、c1 はチャタリング吸収のために
設けた係数である。チャタリングとは、図3のt2 間は
全てしきい値を超える信号レベルがA/Dから入力され
ないといけない。しかし、“ハーイ”の言葉をA/D変
換し取り込んだ場合、“ハーイ”の単語の伸ばしている
部分(長音)は音圧が低下し、しきい値を下回り易い傾
向にある。この下回ったデータが入ることにより、実際
は応答を無視するものとなる。しかし、この下回りを補
うことにより、より応答し易くしたのがチャタリング吸
収である。
【0049】図2のdにおいて、たとえば20ms間隔
(サンプリング期間)で読み取られ、次の,のよう
な左側に示すデータ列の結果が得られたとする。ここ
で、“H”はしきい値を超えた場合のハイレベルであ
り、“L”はしきい値を下回った場合のローレベルであ
る。 H H L L H H →(チャタリング吸収)
H H H H H H H H H L L L H →(チャタリング吸収)
H H H H H L H 上記,共、図1の音声判定回路40によりチャタリ
ング吸収されて右側のデータ列に変換されたものであ
る。すなわち、チャタリング吸収に際しては、左側に示
されるデータ列におけるLを2回までは無視し、3回以
上続いた場合にはLと認識する。
【0050】これにより、上記の右側の様に、Lが2
回続いても全てが“H”として得られることにより、飛
躍的に音声応答の有無の判定をし易くしている。上述し
た説明をステップに表すと、t2 がスタートし、(ステ
ップ519)にてc1 =0にセットする。
【0051】次いで、A/D入力がしきい値より大きい
か否かが判定され、小さいと判定された場合には、(ス
テップ512)によりc1 =c1 +1とされる(すなわ
ち、チャタリングc1 のLの個数が1つ加算されること
になる)。実際、c1 =1となる。c1 が3でなけれ
ば、しきい値判定ステップである(ステップ520)に
戻る。
【0052】再度取り込んだA/D入力の値が小さいと
判断された場合、更に(ステップ521)によりc1 =
c1 +1とされる。このため、c1 =2となる。(ステ
ップ522)によりc1 =3ではないことにより、再度
(ステップ520)にてしきい値が判定される。次に、
A/D入力の“H”が取り込まれた場合、(ステップ5
20)の判定がYESとなり、(ステップ519)に戻
されるため、c1 =0にクリアされる。こうして、
“L”を2回までは無視する(ステップ519〜52
2)。
【0053】次に、“L”が3回続いた場合、すなわち
c1 =3となると、時間t2 が123ms≦t2 ≦76
0msの範囲にあった場合に限り、次のステップに移行
できる(ステップ520〜523)。なお、時間t2 が
123ms≦t2 ≦760msの範囲内になく、又は途
中にてベル信号が入った場合には、(ステップ509)
に戻り、一連の動作を繰り返すこととなる。
【0054】(ステップ524)にて図3のt3 をセッ
トするためのD1 が“0”にセットされる。しきい値を
超すA/D入力がなく、途中にてベル鳴動がない場合に
限り、(ステップ528)にてD1 にプラス1される。
D1 =5つまりはt3 =20ms×5=100ms間に
ベル鳴動がなく、しきい値を超えるA/D入力がない場
合に限り、次のステップに進むことができる(ステップ
524〜528)。
【0055】なお、A/D入力がしきい値を超えたり、
途中にてベル信号がはいってきた場合には、(ステップ
509)に戻り、一連の動作を繰り返すこととなる。
【0056】以上、t1 ,t2 ,t3 の時間を満足した
音声信号“ハーイ”が取り込まれた場合に着信し、通話
状態にセットされる(ステップ529,530)。
【0057】図7は、図1の自動音声応答機能付き電話
機の構成を変えた場合の他の実施例を示すものであり、
図1のものと異なる点は、ベル音が有る期間内でも音声
レベルの検出を可能としたことにある。
【0058】すなわち、回線に着呼が発生し、それに応
じてリング回路42によってベル信号が発生されると、
アンプ43によって所定レベル(通常、大,中,小の3
段階に設定される)まで増幅された後、スピーカ44か
ら出力される。このとき、リング回路42からのベル信
号出力に対して位相補正回路41により逆位相の信号が
付加されるようになっており、これによってアンプ31
に出力されるベル信号が相殺されるので、アンプ31か
らのベル信号が出力されないことになる。
【0059】したがって、この場合には、回線に着呼が
発生しベル鳴動が行われている場合であっても、アンプ
31の出力にはベル信号出力が含まれないので、上述し
た“ハーイ”という応答タイミングはベル休止期間に限
られないことから、更に応答性が良くなり、操作性の向
上が図れるようになっている。
【0060】以上のように、各実施例においては、電話
機が設置されている周囲のノイズをノイズレベル検出手
段であるA/D変換器33によって常時検出し、しきい
値レベル決定手段である平均値処理回路36、音場比較
回路37及びしきい値決定回路38によってノイズのレ
ベルに応じたしきい値レベルを決定し、回線にベル信号
が到来した後、音声判定回路40によって着信を促す音
声周波数の音声信号レベルがしきい値レベルを超えたか
どうかを判定し、着信を促す音声周波数の音声信号レベ
ルがしきい値レベルを超えたと判定したとき、着信状態
とした。
【0061】したがって、着信を促す音声周波数の音声
信号レベルがしきい値レベルを上回った場合に限り、着
信状態とされるので、周囲が騒々しく断続的なノイズが
入っている場合であっても、しきい値は予めその状況が
反映されたものとなっているので、ノイズを着信を促す
音声と認識されてしまうことがなく、自動音声応答機能
を適切に作動させることができるので、ハンズフリー機
能の誤動作が防止される。
【0062】また、しきい値レベルは、周囲ノイズが大
きい場合と小さい場合とに分け、更にそれぞれの状態に
おいてノイズ変動が大きいか小さいかの4通りで設定す
るようにしたので、着信を促す音声の認識をより正確に
行うことができる。
【0063】なお、本実施例では、音声周波数の音声信
号レベルがしきい値を上回った場合に自動応答を行わせ
る場合について説明したが、この例に限らず、音声周波
数の音声信号レベルを検出する場合、周波数のスペクト
ルをも検出するようになすことにより肉声であるか否か
(たとえばテレビからの人の声)の識別が正確に行われ
るため、誤動作をより確実に防止することが可能とな
る。さらには、誤認識を避けるために、ベル音鳴動後の
音声検出は周波数のスペクトルを検出するようになすこ
とにより、登録された人の音声のみ、或は特定の単語の
みを受け付けるようにしても良く、この場合においても
しきい値レベルを超えなければ着信され無いようにする
ことで、誤動作をより確実に防止することが可能とな
る。
【0064】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の自動音声
応答機能付き電話機によれば、電話機が設置されている
周囲のノイズレベルをノイズレベル検出手段によって常
時検出し、しきい値レベル決定手段によりノイズレベル
検出手段によって検出されたノイズレベルに応じてしき
い値レベルを決定し、回線にベル信号が到来した後、音
声判定手段によって着信を促す音声周波数の音声信号レ
ベルがしきい値レベルを超えたかどうかを判定し、着信
を促す音声周波数の音声信号レベルがしきい値レベルを
超えたと判定したとき、着信状態とした。
【0065】また、電話機が設置されている周囲の所定
時間のノイズレベルを検出し、平均値処理手段によって
所定時間のノイズレベルの平均値を求め、演算手段によ
って所定時間のノイズレベルと最新の周囲のノイズレベ
ルとの差が求めると、平均値処理手段と演算手段との出
力結果に基づき、しきい値レベル決定手段によってしき
い値レベルを決定し、更に判定手段によって着信を促す
音声周波数の音声信号レベルがしきい値レベルを超えた
かどうかを判定し、着信を促す音声周波数の音声信号レ
ベルがしきい値レベルを超えたと判定したとき、着信状
態とした。
【0066】したがって、着信を促す音声の周波数レベ
ルがしきい値レベルを上回っている場合に限り、着信状
態とされるので、周囲が騒々しく断続的なノイズが入っ
ている場合であっても、それを着信を促す音声と認識さ
れてしまうことがなく、自動音声応答機能を適切に作動
させることができ、ハンズフリー機能の誤動作を防止す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自動音声応答機能付き電話機の一実施
例を示すブロック図である。
【図2】図1の自動音声応答機能付き電話機の動作を説
明するための波形図である。
【図3】図1の自動音声応答機能付き電話機の動作を説
明するための波形図である。
【図4】図1の自動音声応答機能付き電話機の動作を説
明するための波形図である。
【図5】図1の自動音声応答機能付き電話機の動作を説
明するためのフローチャートである。
【図6】図1の自動音声応答機能付き電話機の動作を説
明するためのフローチャートである。
【図7】図1の自動音声応答機能付き電話機の構成を変
えた場合の他の実施例を示すブロック図である。
【図8】従来の自動音声応答機能付き電話機の親機側を
示すブロック図である。
【図9】従来の自動音声応答機能付き電話機の子機側を
示すブロック図である。
【図10】図8の自動音声応答機能付き電話機の動作を
説明するための図である。
【符号の説明】
30 マイクロホン 31 アンプ 32 バンドパスフィルター(BPF) 33 A/D変換器 34 ベル信号有無判定回路 35 切換回路 36 平均値処理回路 37 音場比較回路 38 しきい値決定回路 39 波形成形回路 40 音声判定回路 41 位相補正回路

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電話機が設置されている周囲のノイズレ
    ベルを検出するノイズレベル検出手段と、 このノイズレベル検出手段によって検出されたノイズレ
    ベルに応じてしきい値レベルを決定するしきい値レベル
    決定手段と、 着信を促す音声周波数の音声信号レベルが前記しきい値
    レベルを超えたかどうかを判定する判定手段とを具備
    し、 回線にベル信号が到来した後、前記判定手段によって前
    記着信を促す音声周波数の音声信号レベルが前記しきい
    値レベルを超えたと判定されたとき、着信状態とされる
    ことを特徴とする自動音声応答機能付き電話機。
  2. 【請求項2】 電話機が設置されている周囲の所定時間
    のノイズレベルを検出し、前記所定時間のノイズレベル
    の平均値を求める平均値処理手段と、 前記所定時間のノイズレベルと最新の周囲のノイズレベ
    ルとの差を求める演算手段と、 前記平均値処理手段と前記演算手段との出力結果に基づ
    いてしきい値レベルを決定するしきい値レベル決定手段
    と、 着信を促す音声周波数の音声信号レベルが前記しきい値
    レベルを超えたかどうかを判定する判定手段とを具備
    し、 回線にベル信号が到来した後、前記判定手段によって前
    記着信を促す音声周波数の音声信号レベルが前記しきい
    値レベルを超えたと判定されたとき、着信状態とされる
    ことを特徴とする自動音声応答機能付き電話機。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000209308A (ja) * 1999-01-11 2000-07-28 Brother Ind Ltd 通信装置
JP2007013290A (ja) * 2005-06-28 2007-01-18 Oki Electric Ind Co Ltd 音声応答装置及び音声応答方法
JP2011055058A (ja) * 2009-08-31 2011-03-17 Aiphone Co Ltd インターホンシステム

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