JPH0829723A - 虚像観察装置 - Google Patents

虚像観察装置

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JPH0829723A
JPH0829723A JP16034694A JP16034694A JPH0829723A JP H0829723 A JPH0829723 A JP H0829723A JP 16034694 A JP16034694 A JP 16034694A JP 16034694 A JP16034694 A JP 16034694A JP H0829723 A JPH0829723 A JP H0829723A
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JP
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JP16034694A
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English (en)
Inventor
Akira Nitta
顕 新田
Sahori Azuma
佐保里 我妻
Takayuki Yoshioka
隆之 吉岡
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Pioneer Corp
Original Assignee
Pioneer Electronic Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 設計上の自由度、フォーカス形状歪等の収差
補正範囲、虚像の拡大率、及び虚像の形状歪が改善され
た画像表示装置を提供する。 【構成】 画像表示装置から観察者に至る光の経路に、
画像を拡大するための凹面鏡を2枚設け、画像表示装置
の画像を2回反射させて虚像として観察するようにして
いるので、設計の自由度を向上させることができるとと
もに、収差の補正範囲を拡大することができる。更に、
虚像の拡大率、及び虚像の形状歪を改善することもでき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、虚像観察装置に係り、
より具体的には、2個の凹面鏡を用いて画像表示装置の
画像を拡大表示させる虚像観察装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、ビデオゲーム装置等に用いら
れるCRT等の画像表示装置及び凹面鏡を用いて画像を
拡大し観察する虚像観察装置が知られている。
【0003】図22に、凹面鏡を用いた従来の虚像観察
装置(ゲーム装置)の構成図を示す。図22において、
従来のゲーム装置は、凹面鏡112及びディスプレイ装
置114が取付固定されたゲーム機本体100と、プレ
ーヤ130の座席124及び射撃装置126が設けられ
た基台120とを備えている。前記基台120は、その
四隅をスプリング122を介してゲーム機本体100に
揺動自在に取付固定されている。
【0004】前記凹面鏡112は、その反射面がディス
プレイ装置114及びプレーヤ130と対向するように
配置されている。前記ディスプレイ装置114は、凹面
鏡112の中心軸101を対称線としてプレーヤ130
の視点132と凹面鏡112の中心Cとを結ぶ線103
と線対称となる線102上に、そのディスプレイ面11
4aの中心が位置するように配置されている。すなわ
ち、線103と中心軸101との交差する角度が、線1
02と中心軸101との交差する角度と等しい角度とな
るように配置されている。
【0005】図22に示す従来の虚像観察装置におけ
る、画像表示装置と、凹面鏡と、観察者との位置関係を
簡略化して図23に示す。これにより、ディスプレイ装
置114のディスプレイ面114aにゲーム画像を表示
させ、このゲーム画像を凹面鏡112に向け表示する
と、プレーヤ130は凹面鏡112の後方に前記ゲーム
画像が拡大された虚像として見ることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、凹面鏡
を1枚しか用いていない従来の虚像観察装置の場合、設
計上の自由度が少なく、フォーカスや形状の歪等の収差
を補正する範囲が限定されていた。また、このため虚像
を十分に拡大することができなかったり、虚像の形状に
歪が生じるなどの問題点があった。さらに装置本体の小
型化の支障にもなっていた。
【0007】
【課題を解決するための手段】そこで、上記問題点を解
決するため本発明による虚像観察装置は、凹面鏡を用い
て画像表示装置の画像を拡大し観察する虚像観察装置に
おいて、前記画像表示装置から観察者に至る光の経路
に、画像を拡大するための凹面鏡を2枚設けたことを特
徴としている。
【0008】
【作用】上記本発明の構成によれば、前記画像表示装置
から観察者に至る光の経路に、画像を拡大するための凹
面鏡を2枚設け、画像表示装置の画像を2回反射させて
虚像として観察するようにしているので、設計の自由度
を向上させることができるとともに、収差の補正範囲を
拡大することができる。
【0009】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。図面中、同一の構成要素には同一の参照番号を付
す。使用態様 図1に、本発明による2枚の凹面鏡を用いた虚像観察装
置の第1の使用態様による構成図を示し、図2に、その
第2の使用態様による構成図を示す。図1に示す第1の
構成態様では、画像表示装置から観察者に至る光の中心
経路が交差していないのに対して、図2に示す第2の使
用態様では、画像表示装置から観察者に至る光の中心経
路が交差している。この点を除き、第1の使用態様と第
2の使用態様との間に相違点はない。図1及び図2にお
いて、本発明による虚像観察装置はともに、画像表示装
置10と、第1凹面鏡2と、第2凹面鏡3とを備えてい
る。
【0010】図3に、本発明による虚像観察装置におけ
る、画像表示装置10の表示面1と、第1凹面鏡2と、
第2凹面鏡3と、観察者4との位置関係を簡略化して示
す。図3に示すように、画像表示装置10の画像表示面
の中心を通り画像表示面に対して垂直な直線の、面1の
中心を通る水平線とのなす角度を、傾きX1 と定義す
る。また、凹面鏡2及び3についても同様で、それぞれ
凹面鏡の中心を通り凹面鏡に対して垂直な直線の、面1
の中心を通る水平線とのなす角度を、傾きX2 及びX3
と定義する。また、表示面1の中心を通る水平線から
の、第1凹面鏡2の中心点、第2凹面鏡3の中心点、観
察者4の目の位置までの距離を、偏心Y2 ,Y3 及びY
4 と定義する。
【0011】なお、図4から図19における画像表示装
置上の提示画像は、すべてアスペクト比が4:3(1.
33333)の画像で評価している。また、画質につい
ての判断基準は、画枠のアスペクト比、ボー歪、キース
トン歪、スキュー歪などを基準とした。ここで、アスペ
クト比とは、得られた画像の水平・垂直方向の各中心線
の幅の比であり、キーストン歪とは、画枠の縦線と垂直
線とのなす角の正接であり、ボー歪とは、画枠の横線と
水平線とのなす角の正接である。
【0012】以下の実施例において、表示面1、第1凹
面鏡2及び第2凹面鏡3の曲率半径をそれぞれR1 ,R
2 ,R3 とする。また、表示面1と第1凹面鏡2との間
の面間距離をD1 、第1凹面鏡2と第2凹面鏡3との間
の面間距離をD2 、第2凹面鏡3と観察者4との間の面
間距離をD3 を、それぞれY2 ,Y3 ,Y4 とする。 第1実施例 図4に、本発明の第1実施例による虚像観察装置におけ
る画像表示装置の表示面1と、第1及び第2凹面鏡2及
び3と、観察者4との間の位置関係を示す。第1実施例
は、図4に示すように第1の構成態様によるものであ
り、画像表示装置から観察者に至る光の中心経路が交差
していない。
【0013】以下に、第1実施例による虚像観察装置の
仕様、すなわち曲率半径、面間距離、傾き、偏心を示
す。 R1 = −575.0000[mm] R2 = −1010.7923[mm] R3 =−35119.6768[mm] D1 = 396.176[mm] D2 = −341.989[mm] D3 = 514.647[mm] X1 = −15.362[度] X2 = −1.150[度] X3 = 0.105[度] Y2 = 153.615[mm] Y3 = 299.449[mm] Y4 = 531.177[mm] 図5に、第1実施例による虚像観察装置によって拡大さ
れた画像を示す。この時のアスペクト比は、1.362
15である。また、キーストン歪は0.033でボー歪
は0.0036であり、観察者からの画角の広がりは2
5.00゜である。
【0014】図5から明らかなように、上記仕様におい
て拡大された画像には大きな歪が認められず、自然なも
のと認識される。特に、アスペクト比のずれは、3%程
度であり、許容範囲内と認められる。
【0015】すなわち、上記仕様において、画像表示装
置から観察者に至る経路に、画像を拡大するための凹面
鏡を2枚設け、2枚の凹面鏡を介して画像表示装置から
観察者に至る光の中心経路が交差していない画像表示装
置によって拡大された画像には大きな歪が認められず、
自然なものと認められる。第2実施例 図6に、本発明の第2実施例による虚像観察装置におけ
る画像表示装置の表示面1と、第1及び第2凹面鏡2及
び3と、観察者4との間の位置関係を示す。第2実施例
は、図6に示すように第1の構成態様によるものであ
り、画像表示装置から観察者に至る光の中心経路が交差
していない。
【0016】以下に、第2実施例による虚像観察装置の
仕様、すなわち曲率半径、面間距離、傾き、偏心を示
す。 R1 = −575.0000[mm] R2 =−1058.2243[mm] R3 = 4502.3780[mm] D1 = 400.000[mm] D2 = −321.311[mm] D3 = 495.857[mm] X1 = −25.298[度] X2 = −1.273[度] X3 = −0.335[度] Y2 = 163.568[mm] Y3 = 309.212[mm] Y4 = 538.296[mm] 図7に、第2実施例による虚像観察装置によって拡大さ
れた画像を示す。この時のアスペクト比は、1.484
96であり、キーストン歪0.01408、ボー歪0.
00794であり、画角の広がり30.00゜である。
【0017】図7から明らかなように、上記仕様におい
て拡大された画像には大きな歪が認められず、自然なも
のと認識される。但し、この時のアスペクト比のずれは
許容範囲の限界と考えられる。また、糸巻き歪も若干生
じている。
【0018】すなわち、上記仕様において、画像表示装
置から観察者に至る経路に、画像を拡大するための凹面
鏡を2枚設け、2枚の凹面鏡を介して画像表示装置から
観察者に至る光の中心経路が交差していない画像表示装
置によって拡大された画像には大きな歪が認められず、
自然なものと認められる。第3実施例 図8に、本発明の第3実施例による虚像観察装置におけ
る画像表示装置の表示面1と、第1及び第2凹面鏡2及
び3と、観察者4との間の位置関係を示す。第3実施例
は、図4に示すように第1の構成態様によるものであ
り、画像表示装置から観察者に至る光の中心経路が交差
していない。
【0019】以下に、第3実施例による虚像観察装置の
仕様、すなわち曲率半径、面間距離、傾き、偏心を示
す。 R1 =−1000.0000[mm] R2 =−1578.3119[mm] R3 = 7247.6985[mm] D1 = 458.436[mm] D2 = −463.806[mm] D3 = 662.622[mm] X1 = −23.776[度] X2 = 0.000[度] X3 = 0.000[度] Y2 = 387.199[mm] Y3 = −915.773[mm] Y4 = 513.184[mm] 図8に示す本発明による第3実施例は、第1,第2凹面
鏡が水平面に垂直で傾きなしであって、虚像観察装置の
薄型化の限界を示す実施例である。
【0020】図9に、第3実施例による虚像観察装置に
よって拡大投影された画像を示す。この時のアスペクト
比は、1.48757である。また、キーストン歪0.
06455、ボー歪0.01910、画角の広がり2
7.274゜である。
【0021】図9から明らかなように、上記仕様におい
て拡大された画像には大きな歪が認められず、自然なも
のと認識される。但し、この時のアスペクト比のずれは
許容範囲の限界と考えられる。また、若干のピン歪が生
じている。
【0022】すなわち、上記仕様において、画像表示装
置から観察者に至る経路に、画像を拡大するための凹面
鏡を2枚設け、2枚の凹面鏡を介して画像表示装置から
観察者に至る光の中心経路が交差していない画像表示装
置によって拡大された画像には大きな歪が認められず、
自然なものと認められる。第4実施例 図10に、本発明の第4実施例による虚像観察装置にお
ける画像表示装置の表示面1と、第1及び第2凹面鏡2
及び3と、観察者4との間の位置関係を示す。第4実施
例は、図10に示すように第1の構成態様によるもので
あり、画像表示装置から観察者に至る光の中心経路が交
差していない。
【0023】以下に、第4実施例による虚像観察装置の
仕様、すなわち曲率半径、面間距離、傾き、偏心を示
す。 R1 = −575.0000[mm] R2 =−1742.9410[mm] R3 = 1547.3566[mm] D1 = 310.535[mm] D2 = −251.346[mm] D3 = 420.147[mm] X1 = −19.151[度] X2 = 2.682[度] X3 = 1.646[度] Y2 = 180.648[mm] Y3 = 290.530[mm] Y4 = 514.276[mm] 図10に示す本発明による第4実施例は、虚像観察装置
に使用される凹面鏡の大きさを小さくした例である。
【0024】図11に、第4実施例による虚像観察装置
によって拡大された画像を示す。この時のアスペクト比
は、1.55213であり、キーストン歪0.026
4、ボー歪0.0052、画角の広がり30゜である。
【0025】図11から明らかなように、上記仕様にお
いて拡大された画像には大きな歪が認められず、自然な
ものと認識される。但し、この時のアスペクト比のずれ
は許容範囲の限界と考えられる。また、若干のピン歪が
生じている。
【0026】すなわち、上記仕様において、画像表示装
置から観察者に至る経路に、画像を拡大するための凹面
鏡を2枚設け、2枚の凹面鏡を介して画像表示装置から
観察者に至る光の中心経路が交差していない画像表示装
置によって拡大された画像には大きな歪が認められず、
自然なものと認められる。第5実施例 図12に、本発明の第5実施例による虚像観察装置にお
ける画像表示装置の表示面1と、第1及び第2凹面鏡2
及び3と、観察者4との間の位置関係を示す。第5実施
例は、図12に示すように第2の構成態様によるもので
あり、画像表示装置から観察者に至る光の中心経路が交
差している。
【0027】以下に、第5実施例による虚像観察装置の
仕様、すなわち曲率半径、面間距離、傾き、偏心を示
す。 R1 =−1000.0000[mm] R2 =−1538.5070[mm] R3 =10096.5321[mm] D1 = 65.017[mm] D2 = −299.682[mm] D3 = 666.027[mm] X1 = 55.950[度] X2 = 62.045[度] X3 = 18.082[度] Y2 = 488.327[mm] Y3 = 289.285[mm] Y4 = 222.783[mm] 図13に、第5実施例による虚像観察装置によって拡大
投影された画像を示す。この時のアスペクト比は、1.
33718であり、キーストン歪0.0522、ボー歪
0.00736、画角の広がり27.50゜である。
【0028】図13から明らかなように、上記仕様にお
いて拡大された画像はキーストン歪が若干大きいもの
の、大きな歪が認められず、自然なものと認識される。
特にアスペクト比のずれは許容範囲内と認められる。
【0029】すなわち、上記仕様において、画像表示装
置から観察者に至る経路に、画像を拡大するための凹面
鏡を2枚設け、2枚の凹面鏡を介して画像表示装置から
観察者に至る光の中心経路が交差している画像表示装置
によって拡大された画像には大きな歪が認められず、自
然なものと認められる。第6実施例 図14に、本発明の第6実施例による虚像観察装置にお
ける画像表示装置の表示面1と、第1及び第2凹面鏡2
及び3と、観察者4との間の位置関係を示す。第6実施
例は、図14に示すように第2の構成態様によるもので
あり、画像表示装置から観察者に至る光の中心経路が交
差している。
【0030】以下に、第6実施例による虚像観察装置の
仕様、すなわち曲率半径、面間距離、傾き、偏心を示
す。 R1 = ∞(無限大) R2 = −952.2558[mm] R3 = 2150.2372[mm] D1 = 71.609[mm] D2 = −116.609[mm] D3 = 687.831[mm] X1 = −42.025[度] X2 = −52.727[度] X3 = 0.000[度] Y2 = −182.592[mm] Y3 = −162.903[mm] Y4 = 252.841[mm] なお、第6実施例では、R1 =∞(無限大)の平面であ
り、第2凹面鏡は水平面上直角に置かれている。また、
第5実施例の配置と比較すると、表示面と第2凹面鏡と
を逆に配置している。
【0031】図15に、第6実施例による虚像観察装置
によって拡大された画像を示す。この時のアスペクト比
は、1.30996であり、キーストン歪0.0286
5、ボー歪0.00848、画角の広がり12.00゜
である。
【0032】図15から明らかなように、上記仕様にお
いて拡大された画像には大きな歪が認められず、自然な
ものと認識される。特にアスペクト比のずれは許容範囲
内と認められる。
【0033】すなわち、上記仕様において、画像表示装
置から観察者に至る経路に、画像を拡大するための凹面
鏡を2枚設け、2枚の凹面鏡を介して画像表示装置から
観察者に至る光の中心経路が交差している画像表示装置
によって拡大された画像には大きな歪が認められず、自
然なものと認められる。第7実施例 図16に、本発明の第7実施例による虚像観察装置にお
ける画像表示装置の表示面1と、第1及び第2凹面鏡2
及び3と、観察者4との間の位置関係を示す。第7実施
例は、図16に示すように第2の構成態様によるもので
あり、画像表示装置から観察者に至る光の中心経路が交
差している。
【0034】以下に、第7実施例による虚像観察装置の
仕様、すなわち曲率半径、面間距離、傾き、偏心を示
す。 R1 = −575.0000[mm] R2 = −942.0978[mm] R3 = 7837.9125[mm] D1 = 35.532[mm] D2 = −216.153[mm] D3 = 528.126[mm] X1 = 45.596[度] X2 = 65.323[度] X3 = 21.908[度] Y2 = 408.884[mm] Y3 = 252.750[mm] Y4 = 229.145[mm] 図17に、第7実施例による虚像観察装置によって拡大
された画像を示す。この時のアスペクト比は、1.45
770であり、キーストン歪0.00242、ボー歪−
0.01458、画角の広がり32.700゜である。
【0035】図17から明らかなように、上記仕様にお
いて拡大された画像には大きな歪が認められず、自然な
ものと認識される。但し、アスペクト比のずれは許容範
囲のほぼ限界と認められる。また、キーストン歪は良い
が、ボー歪は負の値となっている。
【0036】すなわち、上記仕様において、画像表示装
置から観察者に至る経路に、画像を拡大するための凹面
鏡を2枚設け、2枚の凹面鏡を介して画像表示装置から
観察者に至る光の中心経路が交差している画像表示装置
によって拡大された画像には大きな歪が認められず、自
然なものと認められる。第8実施例 図18に、本発明の第8実施例による虚像観察装置にお
ける画像表示装置の表示面1と、第1及び第2凹面鏡2
及び3と、観察者4と、レンズの第1面5及び第2面6
との間の位置関係を示す。第8実施例は、図18に示す
ように第1の構成態様によるものであり、画像表示装置
から観察者に至る光の中心経路が交差していない。第8
実施例は、第1〜第4実施例とは異なり、画像表示装置
10の表示面1と、第1凹面鏡2との間に、わずかの正
のパワーを有し、拡大し且つ光路を変更して屈折するた
めにレンズ11を設けている。当該レンズ11の表示面
側を第1面5とし、第1凹面鏡側を第2面6としてい
る。レンズ11の第1面5及び第2面6の曲率半径、面
間距離、傾き、偏心をそれぞれ、R5 ,R6 ,X5 ,X
6 ,Y5 ,Y6 と定義する。また、表示面1とレンズ1
1の第1面5との間の面間距離をD4 、レンズ11の第
1面5と第2面6との間の面間距離をD5 と定義する。
【0037】以下に、第8実施例による虚像観察装置の
仕様、すなわち曲率半径、面間距離、傾き、偏心を示
す。 R1 = ∞(無限大) R2 =−1366.5683[mm] R3 = 3528.2725[mm] R5 = ∞(無限大) R6 = −345.0000[mm] D1 = 110.652[mm] D2 = −150.000[mm] D3 = 590.220[mm] D4 = 6.000[mm] D5 = 30.000[mm] X1 = 5.284[度] X2 = 0.000[度] X3 = 0.000[度] X5 = 5.284[度] X6 = 5.284[度] Y2 = 49.844[mm] Y3 = 253.817[mm] Y4 = 778.635[mm] Y5 = 0.000[mm] Y6 = 0.000[mm] 図19に、第8実施例による虚像観察装置によって拡大
された画像を示す。この時、アスペスト比は1.321
であり、キーストン歪は0.06089であり、ボー歪
は0.0251である。
【0038】図19から明らかなように、上記仕様にお
いて拡大された画像には大きな歪が認められず、自然な
ものと認識されるが、キーストン歪、ボー歪が若干悪い
値となっている。
【0039】すなわち、上記仕様において、画像表示装
置から観察者に至る経路に、画像を拡大するための凹面
鏡を2枚設けるとともに、表示面に光路屈折用ともなる
レンズを設け、2枚の凹面鏡を介して画像表示装置から
観察者に至る光の中心経路が交差していない画像表示装
置によって拡大された画像には大きな歪が認められず、
自然なものと認められる。表示面が平面である液晶ディ
スプレイのような指向性の強い場合に有効である。第9実施例 図20に、本発明の第9実施例による虚像観察装置にお
ける画像表示装置の表示面1と、第1及び第2凹面鏡2
及び3と、観察者4と、レンズの第1面5及び第2面6
との間の位置関係を示す。第9実施例は、図20に示す
ように第2の構成態様によるものであり、画像表示装置
から観察者に至る光の中心経路が交差している。第9実
施例は、第1〜第4実施例とは異なり、画像表示装置1
0の表示面1と、第1凹面鏡2との間に、視向角を変更
させるためのレンズ11を設けている。当該レンズ11
の表示面側を第1面5とし、第1凹面鏡側を第2面6と
している。第8実施例と同様に、レンズ11の第1面5
及び第2面6の曲率半径、面間距離、傾き、偏心をそれ
ぞれ、R5 ,R6 ,D5 ,D6 ,X5 ,X6 ,Y5,Y
6 と定義する。また、表示面1とレンズ11の第1面5
との間の面間距離をD4 、レンズ11の第1面5と第2
面6との間の面間距離をD5 とする。
【0040】以下に、第1実施例による虚像観察装置の
仕様、すなわち曲率半径、面間距離、傾き、偏心を示
す。 R1 = ∞(無限大) R2 =−2462.4979[mm] R3 = 1231.7549[mm] R5 = ∞(無限大) R6 = −800.0000[mm] D1 = 0.000[mm] D2 = −79.078[mm] D3 = 580.895[mm] D4 = 0.000[mm] D5 = 0.000[mm] X1 = −118.366[度] X2 = −52.727[度] X3 = 0.000[度] X5 = −118.366[度] X6 = −118.366[度] Y2 = −323.699[mm] Y3 = −242.302[mm] Y4 = −1.072[mm] Y5 = −5.000[mm] Y6 = −36.000[mm] なお、第9実施例では、R1 =∞(無限大)であり、画
像表示装置の表示面1は平面である。
【0041】図21に、第9実施例による虚像観察装置
によって拡大された画像を示す。この時、アスペスト比
1.3326、キーストン歪−0.03165、ボー歪
0.00645である。キーストン歪が負の値になって
いる。
【0042】図21から明らかなように、上記仕様にお
いて拡大された画像には大きな歪が認められず、自然な
ものと認識される。すなわち、上記仕様において、画像
表示装置から観察者に至る経路に、画像を拡大するため
の凹面鏡を2枚設けるとともに、表示面に視向角変更用
のレンズを設け、2枚の凹面鏡を介して画像表示装置か
ら観察者に至る光の中心経路が交差している画像表示装
置によって拡大された画像には大きな歪が認められず、
自然なものと認められる。これも第8実施例と同じく、
平面ディスプレイが液晶のように視向角が小さい場合
に、レンズがなければカラー画像であるのに白黒画像と
なるような弊害を防止するためである。
【0043】
【発明の効果】上記本発明の構成によれば、前記画像表
示装置から観察者に至る光の経路に、画像を拡大するた
めの凹面鏡を2枚設けているので、虚像を十分に拡大す
ることができると共に、収差の補正範囲を拡大すること
ができ、形状歪を更に補正することが可能となる。ま
た、反射角度を変えることにより虚像観察装置を小型化
できるなど、設計の自由度を向上させることができる。
【0044】また、液晶ディスプレイの様な平面ディス
プレイの場合、画像表示装置の表示面にレンズを設ける
ことで、形状歪を特に効果的に補正することができる。
なお、平面ディスプレイに限らず、表示面が球面の画像
表示装置であっても、表示面にレンズを設けることによ
って同様の効果を得ることができる。
【0045】なお、全ての実施例における構成態様は系
全体を回転させて用いても同様の効果を得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による2枚の凹面鏡を用いた虚像観察装
置の第1の使用態様による構成図である。
【図2】本発明による2枚の凹面鏡を用いた虚像観察装
置の第2の使用態様による構成図である。
【図3】本発明による虚像観察装置における、画像表示
装置10の表示面1と、第1凹面鏡2と、第2凹面鏡3
と、観察者4との一般的位置関係を示す図である。
【図4】本発明の第1実施例による虚像観察装置におけ
る、画像表示装置の表示面1と、第1凹面鏡2と、第2
凹面鏡3と、観察者4との位置関係を示す図である。
【図5】本発明の第1実施例による虚像拡大装置によっ
て拡大された画像を示す図である。
【図6】本発明の第2実施例による虚像観察装置におけ
る、画像表示装置の表示面1と、第1凹面鏡2と、第2
凹面鏡3と、観察者4との位置関係を示す図である。
【図7】本発明の第2実施例による虚像拡大装置によっ
て拡大された画像を示す図である。
【図8】本発明の第3実施例による虚像観察装置におけ
る、画像表示装置の表示面1と、第1凹面鏡2と、第2
凹面鏡3と、観察者4との位置関係を示す図である。
【図9】本発明の第3実施例による虚像拡大装置によっ
て拡大された画像を示す図である。
【図10】本発明の第4実施例による虚像観察装置にお
ける、画像表示装置の表示面1と、第1凹面鏡2と、第
2凹面鏡3と、観察者4との位置関係を示す図である。
【図11】本発明の第4実施例による虚像拡大装置によ
って拡大された画像を示す図である。
【図12】本発明の第5実施例による虚像観察装置にお
ける、画像表示装置の表示面1と、第1凹面鏡2と、第
2凹面鏡3と、観察者4との位置関係を示す図である。
【図13】本発明の第5実施例による虚像拡大装置によ
って拡大された画像を示す図である。
【図14】本発明の第6実施例による虚像観察装置にお
ける、画像表示装置の表示面1と、第1凹面鏡2と、第
2凹面鏡3と、観察者4との位置関係を示す図である。
【図15】本発明の第6実施例による虚像拡大装置によ
って拡大された画像を示す図である。
【図16】本発明の第7実施例による虚像観察装置にお
ける、画像表示装置の表示面1と、第1凹面鏡2と、第
2凹面鏡3と、観察者4との位置関係を示す図である。
【図17】本発明の第7実施例による虚像拡大装置によ
って拡大された画像を示す図である。
【図18】本発明の第8実施例による虚像観察装置にお
ける、画像表示装置の表示面1と、第1凹面鏡2と、第
2凹面鏡3と、観察者4との位置関係を示す図である。
【図19】本発明の第8実施例による虚像拡大装置によ
って拡大された画像を示す図である。
【図20】本発明の第9実施例による虚像観察装置にお
ける、画像表示装置の表示面1と、第1凹面鏡2と、第
2凹面鏡3と、観察者4との位置関係を示す図である。
【図21】本発明の第9実施例による虚像拡大装置によ
って拡大された画像を示す図である。
【図22】1枚の凹面鏡を用いた従来の虚像観察装置の
構成図である。
【図23】図22に示す従来の虚像観察装置における画
像表示装置と、凹面鏡と、観察者との一般的位置関係を
示す図である。
【符号の説明】
1…表示面 2…第1凹面鏡 3…第2凹面鏡 4…観察者 5…レンズ11の第1面 6…レンズ11の第2面 10…画像表示装置 11…レンズ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 凹面鏡を用いて画像表示装置の画像を拡
    大し観察させる虚像観察装置において、 前記画像表示装置から観察者に至る光の経路に、画像を
    拡大するための凹面鏡を2枚設けたことを特徴とする虚
    像観察装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の虚像観察装置におい
    て、 前記画像表示装置から、第1及び第2凹面鏡を介して、
    観察者に至る光の中心光路が交差しないことを特徴とす
    る虚像観察装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の虚像観察装置におい
    て、 前記画像表示装置から、第1及び第2凹面鏡を介して、
    観察者に至る光の中心光路が交差していることを特徴と
    する虚像観察装置。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2に記載の虚像観察装置に
    おいて、 前記画像表示装置の表示面の光路側にレンズを配置した
    ことを特徴とする虚像観察装置。
JP16034694A 1994-01-24 1994-07-12 虚像観察装置 Pending JPH0829723A (ja)

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Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16034694A JPH0829723A (ja) 1994-07-12 1994-07-12 虚像観察装置
EP95100918A EP0664477A3 (en) 1994-01-24 1995-01-24 Apparatus for observing an enlarged image.

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ID=15713004

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11337862A (ja) * 1998-05-28 1999-12-10 Mitsubishi Electric Corp ヘッドアップディスプレイ
US9810908B2 (en) 2011-08-18 2017-11-07 Pioneer Corporation Virtual image display device

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH11337862A (ja) * 1998-05-28 1999-12-10 Mitsubishi Electric Corp ヘッドアップディスプレイ
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