JPH0829713B2 - 前後輪操舵車における後輪操舵のための電気制御装置 - Google Patents

前後輪操舵車における後輪操舵のための電気制御装置

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JPH0829713B2
JPH0829713B2 JP31376086A JP31376086A JPH0829713B2 JP H0829713 B2 JPH0829713 B2 JP H0829713B2 JP 31376086 A JP31376086 A JP 31376086A JP 31376086 A JP31376086 A JP 31376086A JP H0829713 B2 JPH0829713 B2 JP H0829713B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は後輪を操舵するアクチュエータ及び同操舵を
規制する操舵規制装置を有する前後輪操舵車に係り、特
に前記アクチュエータ及び操舵規制装置を電気的に制御
する前後輪操舵車における後輪操舵のための電気制御装
置に関する。
(従来技術) 従来、この種の装置は、例えば実開昭60-161673号公
報に示されるように、後輪操舵用のアクチュエータを制
御するアクチュエータ制御回路と、同操舵を規制するた
めの操舵規制装置を制御する操舵規制制御回路とを備
え、アクチュエータ制御回路が、前輪操舵角センサ及び
後輪操舵角センサにより各々検出された前輪操舵角及び
後輪操舵角に基づき、アクチュエータを制御して後輪を
前輪の操舵状態に応じて操舵するとともに、操舵規制制
御回路が、前記検出された前輪操舵角及び後輪操舵角に
基づき、操舵規制装置を制御して、後輪が前輪の操舵に
連動して適正に操舵されない場合、後輪の前記操舵を規
制するようにしている。これにより、後輪を前輪の操舵
状態に応じて操舵されて車両の操縦性能を向上させると
ともに、同操舵が適正に行われない場合には、前記後輪
の操舵を規制して後輪の操舵制御にフェイルセーフ機能
をもたせるようにしている。
(発明が解決しようとする問題点) しかるに、上記従来の装置においては、各種センサ、
アクチュエータ及びアクチュエータ制御回路が正常であ
って後輪が適正に操舵されていても、操舵規制制御回路
の一部が故障した場合、同回路は後輪が適正に操舵され
ていないと誤判断して後輪の操舵を直ちに規制する。こ
のことは後輪操舵に対するフェールセーフ機能の点では
問題ないが、後輪を操舵して前後輪操舵車の機能を充分
に発揮させるという点では問題がある。
本発明は上記問題に鑑み案出されたもので、その目的
は、後輪の操舵制御に対するフェールセーフ機能を害す
ることなく、前後輪操舵車としての機能を充分に発揮さ
せる前後輪操舵車における後輪操舵のための電気制御装
置を提供することにある。
(問題点を解決するための手段) 上記問題を解決して本発明の目的を達成するために本
発明の特徴は、第1図に示すように、左右前輪FW1,FW2
を操舵する前輪操舵装置1と、左右後輪RW1,RW2を操舵
可能に連結するリレーロッド2aと、前記リレーロッド2a
を変位させて左右後輪RW1,RW2を操舵するアクチュエー
タ2bと、前記リレーロッド2aの変位を規制して又は該規
制を解除して左右後輪RW1,RW2の操舵を規制し又は該規
制を解除する操舵規制装置2cと、前記アクチュエータ2b
及び操舵規制装置2cを電気的に制御する電気制御装置と
を備えた前後輪操舵車において、車速に対応した物理量
を検出して同物理量を表す検出信号を出力する車速セン
サ3aと、左右前輪FW1,FW2の操舵角に対応した物理量を
検出して同物理量を表す検出信号を出力する前輪操舵角
センサ3bと、左右後輪RW1,RW2の操舵角に対応した物理
量を検出して同物理量を表す検出信号を出力する後輪操
舵角センサ3cと、前記車速センサ3a、前輪操舵角センサ
3b及び後輪操舵角センサ3cからの各検出信号を入力する
とともに前記アクチュエータ2b及び操舵規制装置2cに対
して制御信号を出力する相互に接続された第1及び第2
マイクロコンピュータ4,5とにより前記電気制御装置を
構成するとともに、前記第1及び第2マイクロコンピュ
ータ4,5内に同第1及び第2マイクロコンピュータ4,5の
各異常を検出する第1及び第2異常検出手段4a,5aを各
々設け、前記第1及び第2異常検出手段4a,5aが共に第
1及び第2マイクロコンピュータ4,5の異常を検出しな
いとき前記第1マイクロコンピュータ4は左右後輪RW1,
RW2の操舵量を算出して前記アクチュエータ2bを制御す
る第1プログラムを実行しかつ第2マイクロコンピュー
タ5は前記アクチュエータ2b、車速センサ3a、前輪操舵
角センサ3b及び後輪操舵角センサ3cの異常を検出して前
記操舵規制装置2cを制御する第2プログラムを実行し、
前記第2異常検出手段5aが第2マイクロコンピュータ5
の異常を検出したとき前記第1マイクロコンピュータ4
は前記操舵量を前記第1プログラムより簡易な処理によ
って算出するとともに前記異常を前記第2プログラムよ
り簡易な処理によって検出して前記アクチュエータ2b及
び操舵規制装置2cを制御する第3プログラムを実行し、
かつ前記第1異常検出手段が第1マイクロコンピュータ
4の異常を検出したとき前記第2マイクロコンピュータ
5は前記操舵量を前記第1プログラムより簡易な処理に
よって算出するとともに前記異常を前記第2プログラム
より簡易な処理によって検出して前記アクチュエータ2b
及び操舵規制装置2cを制御する第4プログラムを実行す
るようにしたことにある。
(発明の作用効果) 上記のように構成した本発明においては、第1及び第
2マイクロコンピュータ4,5が正常の動作している場合
には、第1及び第2異常検出手段4a,5aは共に同コンピ
ュータ4,5の異常を検出しないので、第1マイクロコン
ピュータ4は第1プログラムを実行することによりアク
チュエータ2bを制御して左右後輪RW1,RW2の操舵を制御
し、第2マイクロコンピュータ5は第2プログラムを実
行することにより操舵規制装置2cを制御して同後輪RW1,
RW2の操舵規制を制御する。この場合、第1及び第2マ
イクロコンピュータ4,5は左右後輪RW1,RW2の操舵制御と
同後輪RW1,RW2の操舵規制制御とを各々分担するので、
各制御に対する時間遅れなく、第3及び第4プログラム
に比べて複雑な処理を実行して前記各制御を行える。こ
れにより、左右後輪RW1,RW2が車両の走行状態に応じて
精度よく操舵され、また同操舵が正確に規制される。
一方、第2マイクロコンピュータ5(又は第1マイク
ロコンピュータ4)に異常が発生した場合、第2異常検
出手段5a(又は第1異常検出手段4a)は該異常を検出す
るので、第1マイクロコンピュータ4(又は第2マイク
ロコンピュータ5)は第3プログラム(又は第4プログ
ラム)を実行することによりアクチュエータ2b及び操舵
規制装置2cを制御して、左右後輪RW1,RW2の操舵を制御
するとともに同操舵を規制制御する。この場合、第3及
び第4プログラムは左右後輪RW1,RW2の操舵制御と同操
舵の規制制御が共に上記第1及び第2プログラムに比べ
て簡易な処理により行われるように構成されているの
で、第1マイクロコンピュータ4(又は第2マイクロコ
ンピュータ5)は時間遅れなく前記操舵及び操舵規制を
制御する。これにより、上記第1及び第2マイクロコン
ピュータ4,5が共に正常な場合に比べれば、左右後輪RW
1,RW2の操舵制御の精度及び同後輪RW1,RW2の操舵規制制
御の正確さは低下するが、第1又は第2マイクロコンピ
ュータ4,5に異常が発生しても、左右後輪RW1,RW2の操舵
制御及び同後輪RW1,RW2の操舵規制制御が停止されるこ
とはないので、後輪の操舵制御に対するフェールセーフ
機能を害することなく、前後輪操舵車の機能が充分に発
揮される。
(実施例) a.構成例 最初に、本発明の一実施例を図面を用いて説明する
と、第2図は本発明に係る前後輪操舵車の全体構成例を
概略的に示している。この前後輪操舵車は左右前輪FW1,
FW2を操舵する前輪操舵装置Aと、左右後輪RW1,RW2を操
舵する後輪操舵装置Bと、後輪操舵装置Bを電気的に制
御する電気制御装置Cとを備えている。
前輪操舵装置Aは操舵ハンドル11を有する。操舵ハン
ドル11は操舵軸12,ラックアンドピニオン機構13,リレー
ロッド14,左右タイロッド15a,15b及び左右ナックルアー
ム16a,16bを介して左右前輪FW1,RW2に連結されており、
同ハンドル11の回動に応じて左右前輪FW1,FW2が操舵さ
れるようになっている。また、前輪操舵装置Aは、左右
前輪FW1,FW2の前記操舵を助勢するために、操舵軸12の
下部に組付けられた制御バルブ17、及びリレーロッド14
に固定したピストン18aにより左右油室に区画されたパ
ワーシリンダ18を備えている。制御バルブ17は、操舵軸
12に作用する操舵トルクに応じて、油圧ポンプ21により
吐出され導管P1を介して供給される作動油をパワーシリ
ンダ18の一方の油室に供給するとともに、同シリンダ18
の他方の油室からの作動油を導管P2を介してリザーバ22
に排出する。パワーシリンダ18は前記作動油の給排に応
じてリレーロッド14を駆動することにより、左右前輪FW
1,FW2の前記操舵を助勢する。
後輪操舵装置Bはステップモータ23を有し、同モータ
23は電気制御装置Cに制御されて操舵軸24を回転駆動す
る。操舵軸24はラックアンドピニオン機構25,リレーロ
ッド26,左右タイロッド27a,27b及び左右ナックルアーム
28a,28bを介して左右後輪RW1,RW2に連結されており、同
軸24の回転に応じて左右後輪RW1,RW2が操舵されるよう
になっている。また、後輪操舵装置Bは、左右後輪RW1,
RW2の前記操舵を助勢するために、操舵軸24の中間部に
組付けられた制御バルブ31,及びリレーロッド26に固定
したピストン32aにより左右油室に区画されかつ各油室
に中立復帰用の一対のスプリング32b,32cを内蔵したパ
ワーシリンダ32を備えている。制御バルブ31は、操舵軸
24に作用する操舵トルクに応じて、油圧ポンプ33により
吐出され導管P3を介して供給される作動油をパワーシリ
ンダ32の一方の油室に供給するとともに、同シリンダ32
の他方の油室からの作動油を導管P4を介してリザーバ22
に排出する。パワーシリンダ32は前記作動油の給排に応
じてスプリング32b,32cに抗してリレーロッド26を駆動
することにより、左右後輪RW1,RW2の前記操舵を助勢す
る。
制御バルブ31とパワーシリンダ32とを連通させる油路
には、切換えバルブ装置34が介装されている。この切換
えバルブ装置34は電磁ソレノイド34aを内蔵しており、
同ソレノイド34aの励磁により第1状態(第2図状態)
に設定されて制御バルブ31とパワーシリンダ32との連通
を許容し、かつ同ソレノイド34aの非励磁により第2状
態に設定されて前記連通を禁止してパワーシリンダ32の
左右油室の連通を許容するようになっている。
また、後輪操舵装置Bには、左右後輪RW1,RW2の操舵
状態を中立に維持するロック装置35,及び同後輪RW1,RW2
の操舵角を所定範囲内に制限するリミッタ装置36が付設
されている。ロック装置35はリレーロッド26に固定され
た固定部材35a,ハウジング37に組付けられた電磁ソレノ
イド35b、及び同ソレノイド35bに駆動されて固定部材35
aと係合するロック部材35cにより構成されており、電磁
ソレノイド35bの励磁により第1状態(第2図状態)に
設定されて、固定部材35aとロック部材35cとの係合解除
により、リレーロッド26の変位を許容して左右後輪RW1,
RW2の操舵を可能にする。また、同装置35は電磁ソレノ
イド35bの非励磁により第2状態に設定されて、固定部
材35aとロック部材35cとの係合により、リレーロッド26
を中立位置にロックして左右後輪RW1,RW2の操舵を禁止
する。リミッタ装置36はリレーロッド26に固定された固
定部材36a,ハウジング37に組付けられた電磁ソレノイド
36b、及び同ソレノイド36bに駆動されて固定部材36aの
変位を2段階に制限する段付き凹部を有するリミッタ部
材36cにより構成されており、電磁ソレノイド36bの励磁
により第1状態(第2図状態)に設定されて、固定部材
36aの変位を所定の大きな範囲に制限することにより、
リレーロッド26の変位を同範囲に制限して左右後輪RW1,
RW2の操舵角を所定の大舵角範囲内に制限する。また、
同装置36は、電磁ソレノイド36bの非励磁により第2状
態に設定されて、固定部材36aの変位を所定の小さな範
囲に制限することにより、リレーロッド26の変位を同範
囲に制限して左右後輪RW1,RW2の操舵角を所定の小舵角
(θrLIM)範囲内に制限する。
電気制御装置Cは一対の車速センサ41a,41b,一対の前輪
操舵角センサ42a,42b,ヨーレートセンサ43,一対の後輪
操舵角センサ44a,44b,バルブ検出スイッチ45,ロック検
出スイッチ46,リミッタ検出スイッチ47,クラブモールド
スイッチ48,スポーツモールドスイッチ51及び警告ラン
プ52を有する。車速センサ41a,41bは左右前輪FW1,FW2の
回転を各々ピックアップして、各前輪FW1,FW2の回転数
すなわち車速に略比例した周波数を有する車速信号を各
々発生する。前輪操舵角センサ42a,42bは操舵軸12の回
転角を各々検出して、同軸12の回転角すなわち左右前輪
FW1,FW2の操舵角に比例するアナログ形式の前輪操舵角
信号を各々発生する。ヨーレートセンサ43は車速のヨー
イング角速度を検出し、同ヨーイング角速度に比例する
アナログ形式のヨーレート信号を発生する。後輪操舵角
センサ44a,44bはリレーロッド26の変位量を各々検出し
て、同ロッド26の変位量すなわち左右後輪RW1,RW2の操
舵角に比例するアナログ形式の後輪操舵角信号を各々発
生する。バルブ検出スイッチ45,ロック検出スイッチ46
及びリミッタ検出スイッチ47は切換えバルブ装置34,ロ
ック装置35及びリミッタ装置36の各状態を各々検出し
て、切換えバルブ装置34,ロック装置35及びリミッタ装
置36が第1状態(第2図状態)にあれば、ハイレベル
“1"(以下単に“1"という)を表す状態検出信号を発生
し、また各装置34,35,36が第2状態にあればローレベル
“0"(以下単に“0"という)を表す状態検出信号を各々
発生する。クラブモードスイッチ48及びスポーツモード
スイッチ51は運転席近傍に設けられた選択スイッチであ
り、後述するクラブモード又はスポーツモードが選択さ
れているとき“1"を表すモード選択信号を各々出力し、
それ以外のとき“0"を表すモード選択信号を各々出力す
る。なお、クラブモードとスポーツモードが同時に選択
されることがないように、これらのモードスイッチ48,5
1は各々一方が操作されると他方が操作解除されるよう
になっている。警告ランプ52も運転席近傍に設けられ、
後述する制御回路60の故障時に点灯して運転者に同故障
を知らせる。
これらのセンサ41a,41b,42a,42b,43,44a,44b、スイッ
チ45,46,47,48,51、ランプ52、及び電磁ソレノイド34a,
35b,36bには、制御回路60が接続されている。制御回路6
0は、第3図に示すように、第1マイクロコンピュータ
回路部61、第2マイクロコンピュータ回路部62、共通メ
モリ回路部63、非コンピュータ回路部64、及び各回路部
61〜64にイグニッションスイッチ65を介して電力+Vを
供給するバッテリ66を有する。
第1マイクロコンピュータ回路部61はバス61aに各々
接続された読出し専用メモリ(以下ROMという)61b、中
央処理装置(以下CPUという)61c、書込み可能メモリ
(以下RAMという)61d、タイマ回路61e、入出力インタ
ーフェース回路61f、ウォッチドックタイマ回路61g、割
込みハンドラ回路61h、共通メモリ用インターフェース
回路61iを有する。ROM61bは第4図乃至第8図に示すフ
ローチャートに対応した「イニシャルプログラム1」、
「定時割込みプログラム1」、「リセットプログラム
1」及び「第2コンピュータフェイルプログラム1」を
記憶するとともに、第9図のグラフに示す特性の各種舵
角比KVN,KVSをテーブルの形で記憶している。CPU61cは
イグニッションスイッチ65の閉成及び各種割込み命令信
号に応じて前記各プログラムを実行する。RAM61dは前記
各プログラムの実行に必要な各種データを一時的に記憶
する。タイマ回路61eは設定された時間を計測し、該計
測時間毎に定時割込み信号を発生する。
入出力インターフェース回路61fは、バス61aと、第2
マイクロコンピュータ回路部62、非コンピュータ回路部
64及び制御回路60外の種々の回路とのデータの授受を制
御するもので、同回路61fには入力回路61j及び出力回路
61kが接続されている。入力回路61jは周波数電圧変換
器、アナログディジタル変換器及び記憶回路等を内蔵し
ており、各センサ41a,41b,42a,42b,43,44a,44b、各スイ
ッチ45〜48,51、第2マイクロコンピュータ回路部62及
び非コンピュータ回路部64からの信号を必要に応じてフ
ォーマット変換するとともに記憶して入出力インターフ
ェース回路61fに供給する。出力回路61kは記憶回路、駆
動回路、及び制御信号の出力を禁止し又は許容するゲー
ト回路等を内蔵しており、入出力インターフェース回路
61fからの各種制御データを必要に応じて記憶するとと
もに、同制御データに対応した制御信号を、ステップモ
ータ23、リレーコイル67a、切換えバルブ装置34、ロッ
ク装置35及び警告ランプ52に各々ダイオードDi1〜Di5を
介して供給し、かつ第2マイクロコンピュータ回路部62
にも供給する。また、ダイオードDi3,Di4と切換えバル
ブ装置34、ロック装置35との各間には常開型のリレース
イッチ67b,67cが各々設けられており、同スイッチ67bは
リレーコイル67aの通電により閉成するようになってい
る。
ウォッチドックタイマ回路61gは第1マイクロコンピ
ュータ回路部61の異常を検知するもので、同回路61gはC
PU61cからバス61aを介して供給されるウォッチドックパ
ルスWDP1を入力するワンショット回路OS1を有する。ワ
ンショット回路OS1の出力は抵抗R1及びコンデンサC1か
らなる積分回路を介して比較器COMP1の正側入力(+)
に接続されている。比較器COMP1の負側入力(−)には
所定の基準電圧Vref1が供給されており、同比較器COMP
1は正側入力(+)の電圧が基準電圧Vref1より高いと
き“1"を表す信号をアンド回路AND1の一方の入力に供給
し、かつ同正側入力(+)の電圧が基準電圧Vref1より
低いとき“0"を表す信号を同回路AND1の一方の入力に供
給する。このアンド回路AND1の他方の入力には比較器CO
MP2の出力が接続されている。比較器COMP2はその正側入
力(+)にてバッテリ66からイグニッションスイッチ65
を介して接続されるバッテリ電圧+Vを入力するととも
に、その負側入力(−)にて所定の基準電圧Vref2を入
力しており、バッテリ電圧+Vが基準電圧Vref2より高
いとき“1"を表す信号をアンド回路AND1の他方の入力に
供給し、かつ同バッテリ電圧+Vが基準電圧Vref2より
低いとき“0"を表す信号を同回路AND1の他方の入力に供
給する。アンド回路AND1の出力はバス61aに接続されて
おり、同回路AND1は両比較器COMP1,COMP2の出力が共に
“1"のとき“1"となり、かつそれ以外のとき“0"となる
ウォッチドックタイマ信号WDT1をバス61aに出力する。
割込みハンドラ回路61hはCPU61cによる割込みプログ
ラムの実行の優先順位を決定するもので、第1マイクロ
コンピュータ回路部61の異常を示すウォッチドックタイ
マ回路61gからのウォッチドックタイマ信号WDT1が“0"
になったことに伴い実行される「リセットプログラム
1」、第2マイクロコンピュータ回路部62の異常を示し
同回路部62から供給される後述のウォッチドックタイマ
信号WDT2が“0"になったことに伴い実行される「第2コ
ンピュータフェイルプログラム1」、及びタイマ回路61
eからの定時割込み命令信号の発生に伴い実行される
「定時割込みプログラム1」の順に、CPU61cに対する割
込み優先順位を制御する。共通メモリ用インターフェー
ス回路61iはバス61aと共通メモリ回路部63とのデータの
授受を制御する。
第2マイクロコンピュータ回路部62は、上記第1マイ
クロコンピュータ回路部61と同様に、バス62a、ROM62
b、CPU62c、RAM62d、タイマ回路62e、入出力インターフ
ェース回路62f、ウォッチドックタイマ回路62g、割込み
ハンドラ回路62h、共通メモリ用インターフェース回路6
2i、入力回路62j及び出力回路62kにより構成されてい
る。この場合、ROM62bは第10図乃至第14図に示すフロー
チャートに対応した「イニシャルプログラム2」、「定
時割込みプログラム2」、「リセットプログラム2」及
び「第1コンピュータフェイルプログラム2」を記憶す
るとともに、第15図のグラフに示すノーマル舵角比KVN
をテーブルの形で記憶しており、CPU62bは前記プログラ
ムを実行する。ウォッチドックタイマ回路62gは、上記
第1マイクロコンピュータ回路部61のウォッチドックタ
イマ回路61gと同様に、ワンショット回路OS2、抵抗R2、
コンデンサC2、比較器COMP3,COMP4及びアンド回路AND2
により構成され、第2マイクロコンピュータ回路部62の
状態を検出して、“1"にて正常な状態を表しかつ“0"に
て異常な状態を表すウォッチドックタイマ信号WDT2を出
力する。
割込みハンドラ回路62hはCPU62cによる割込みプログ
ラムの実行の優先順位を決定するもので、第2コンピュ
ータ回路部62の異常を示すウォッチドックタイマ回路62
gからのウォッチドックタイマ信号WDT2が“0"になった
ことに伴い実行される「リセットプログラム2」、第1
マイクロコンピュータ回路部61の異常を示し同回路部61
から供給されるウォッチドックタイマ信号WDT1が“0"に
なったことに伴い実行される「第1コンピュータフェイ
ルプログラム2」、及びタイマ回路62eからの定時割込
み命令信号の発生に伴い実行される「定時割込みプログ
ラム2」の順に、CPU62cに対する割込み優先順次を制御
する。出力回路62kは入出力インターフェース回路62fか
らの各種制御データに対応した制御信号を、ステップモ
ータ23、リレーコイル67a、切換えバルブ装置34、ロッ
ク装置35及び警告ランプ52に各々ダイオードDi6〜Di10
を介して供給するとともに、第1マイクロコンピュータ
回路部61にも供給する。これらのダイオードDi6〜Di10
は上述した各ダイオードDi1〜Di5とともに各々オア回路
を構成している。
共通メモリ回路部63は、共通メモリ用インターフェー
ス回路61i,62iに各々接続された共通バス63aと、同バス
63aに各々接続された共通RAM63b及びバスアービタ回路6
3cとにより構成されている。共通RAM63bはCPU61c,62cに
より実行されるプログラムに必要なデータを一時的に記
憶するもので、非同期で作動する第1マイクロコンピュ
ータ回路部61と第2マイクロコンピュータ回路部62との
橋渡しとしての機能を有する。バスアービタ回路63c
は、共通RAM63bに対する第1及び第2マイクロコンピュ
ータ回路61,62のデータ授受における共通バス63aの使用
権を管理する。
非コンピュータ回路部64は車速センサ41a,41bに各々
接続された周波数電圧変換器64a,64bを有する。周波数
電圧変換器64a,64bは各車速センサ41a,41bからの車速信
号を周波数電圧変換して、車速を表す電圧信号を各々出
力する。これらの周波数電圧変換器64a,64bには抵抗R3
〜R6及びオペアンプOP1からなる加算器64cが接続されて
おり、同加算器64cは前記車速を表す各電圧信号を加算
して比較器COMP5の正側入力(+)に供給する。これに
より、比較器COMP5の正側入力(+)に供給される電圧
信号は、当該車両が旋回して左右前輪FW1,FW2の各回転
数が異なる場合にも、各回転数を平均した値に対応した
ものとなって正確に車速に表すことになる。この比較器
COMP5の負側入力(−)には所定の基準電圧Vref3が供
給されており、同比較器COMP5は、車速を表す電圧信号
が基準電圧Vref3より低いときすなわち当該車両の低車
速領域にて“0"となる信号を出力し、かつ同電圧信号が
基準電圧Vref3より高いときすなわち当該車両の高車速
領域にて“1"となる信号を出力する。
比較器COMP5の出力は抵抗R7を介してPNP型トランジス
タTRのベースに接続されている。このトランジスタTRの
エミッタは抵抗R8を介して電源+Vに接続されており、
同トランジスタTRは比較器COMP5の出力電圧が“0"のと
き導通制御され、かつ同出力電圧が“1"のとき非導通制
御される。トランジスタTRのコレクタは抵抗R9及び常開
型のリレースイッチ68bを介してリミッタ装置36の電磁
ソレノイド36bに接続されている。リレースイッチ68bは
リレーコイル68aの通電により閉成されるようになって
おり、このリレーコイル68aには同コイル68aの通電を制
御するエクスルーシブノア回路EXNORの出力が接続され
ている。エクスルーシブノア回路EXNORの一方の入力に
は、トランジスタTRの導通状態時にて“1"となりかつ非
導通状態時にて“0"となるリミッタ36への指示信号が供
給され、かつ同回路EXNORの他方の入力には、リミッタ
検出スイッチ47からの状態検出信号が供給されている。
これにより、エクスクルーシブノア回路EXNORは指示信
号及び状態検出信号が一致するときのみ“1"となりかつ
それ以外のとき“0"となる信号ECU2を出力するリミッタ
装置36及び検出スイッチ47のフェイルチェック機能を有
し、同信号ECUが“1"のときのみリレーコイル68aを通電
しかつそれ以外のとき同コイル68aを通電しないように
制御する。また、この信号ECU2は第1及び第2マイクロ
コンピュータ回路部61,62にもリミッタ装置36及び検出
スイッチ47のフェイル状態を表す信号として供給されて
いる。
b.実施例の動作 次に、上記のように構成した実施例を、第4図乃至第
8図及び第10図乃至第14図のフローチャートを参照しな
がら説明する。
イグニッションスイッチ65が閉成されると、バッテリ
66からの電力が各回路部61〜64に供給されるようにな
る。この電力の供給開始に伴い、第1及び第2マイクロ
コンピュータ回路部61,62において、CPU61c,62cは各々
第4図及び第10図のフローチャートに対応した「イニシ
ャルプログラム1」、「イニシャルプログラム2」を実
行する。CPU61cはステップ100にて「イニシャルプログ
ラム1」(第4図)の実行を開始し、ステップ101にてR
AM61d,共通RAM63c、入力回路61j内の記憶回路、及び出
力回路61k内の記憶回路に各々記憶される各種データを
初期値に設定する。この初期設定後、CPU61cはステップ
102にてタイマ回路61eに所定の時間データ(本件実施例
では10ミリ秒を表す時間データ)を出力する。この時間
データはタイマ回路61eにより記憶され、同回路61eは以
降時間経過を計測して所定時間毎(10ミリ秒)毎に定時
割込み信号を出力し続ける。次に、CPU61cはステップ10
3にてウォッチドックパルスWDP1をウォッチドックタイ
マ回路61gのワンショット回路OS1に出力して、この「イ
ニシャルプログラム1」の実行を終了する。ワンショッ
ト回路OS1は前記パルスWDP1を所定のパルス幅を有する
パルス信号に変換して、同パルス信号を抵抗R1及びコン
デンサC1からなる積分回路に供給する。コンデンサC1は
このパルス信号により充電され、比較器COPM1の正側入
力(+)の電圧はその負側入力(−)に供給されている
基準電圧Vref1より高くなって“1"を表す信号をアンド
回路AND1の一方の入力に供給する。また、上述のイグニ
ッションスイッチ65の閉成により、比較器COMP2の正側
入力(+)に供給される電圧もその負側入力(−)に供
給される基準電圧Vref2より高くなり、同比較器COMP2
は“1"を表す信号をアンド回路AND1の他方の入力に供給
するので、アンド回路AND1は“1"を表すウォッチドック
タイマ信号WDT1を出力する。
一方、CPU62cはステップ200にて「イニシャルプログ
ラム2」(第10図)の実行を開始し、上述した場合と同
様のステップ201〜203の処理により、RAM62d、共通RAM6
3c、入力回路62j内の記憶回路、及び出力回路62k内の記
憶回路に記憶される各種データを初期値に設定するとと
もに、タイマ回路62e及びウォッチドックタイマ回路62g
に各々所定の時間データ(10ミリ秒を表す時間データ)
及びウォッチドックパルスWDP2を出力して、ステップ20
4にてこの「イニシャルプログラム2」の実行を終了す
る。これにより、タイマ回路62eは、以降上記タイマ回
路61eと同様にして、所定時間(10ミリ秒)毎に定時割
込み信号を出力し続ける。ウォッチドックタイマ回路62
gにおいては、上記ウォッチドックタイマ回路61gと同様
に、アンド回路AND2が比較器COMP3,COMP4との協働によ
り“1"を表すウォッチドックタイマ信号WDT2を出力する
ようになる。
このような「イニシャルプログラム1」及び「イニシ
ャルプログラム2」の実行終了後、CPU61c,62cは各々第
1及び第2マイクロコンピュータ回路部61,62の状態に
応じた割込み信号の発生により種々のプログラムを実行
して、左右後輪RW1,RW2の操舵を制御するので、以下、
第1及び第2マイクロコンピュータ回路部61,62の状態
毎に場合分けして、左右後輪RW1,RW2の操舵制御につい
て説明する。
(b1) 第1及び第2マイクロコンピュータ回路部61,6
2が共に正常な場合 第1及び第2マイクロコンピュータ回路部61,62が共
に正常に作動している場合には、ウォッチドックタイマ
回路61g,62g内の各アンド回路AND1,AND2は、上述した正
常なバッテリ電圧+Vの供給に伴う比較器COMP2,COMP4
の作用と、上述したウォッチドックパルスWDP1,WDP2
発生に伴う抵抗R1,R2、コンデンサC1,C2及び比較器COMP
1,COMP2の作用とにより、“1"を表すウォッチドックタ
イマ信号WDT1,WDT2を各々出力している。このウォッチ
ドックタイマ信号WDT1は第1マイクロコンピュータ回路
部61にて利用されるとともに、入出力インターフェース
回路61f及び出力回路61kを介して、第1マイクロコンピ
ュータ回路部61の正常な動作状態を表す信号として第2
マイクロコンピュータ回路部62にも供給される。また、
ウォッチドックタイマ信号WDT2は第2マイクロコンピュ
ータ回路部62にて利用されるとともに、入出力インター
フェース回路62f及び出力回路62kを介して、第2マイク
ロコンピュータ回路部62の正常な動作状態を表す信号と
して第1マイクロコンピュータ回路部61にも供給され
る。
かかる状態で、タイマ回路61eから定時割込み信号が
出力されると、CPU61cはステップ110(第5図)にて
「定時割込みプログラム1」の実行を開始し、ステップ
111にて“1"を表すイネーブルデータEN2を入出力インタ
ーフェース回路61f及び出力回路61kを介して第2マイク
ロコンピュータ回路部62の入力回路62jに出力する。な
お、このイネーブルデータEN2は“1"にてCPU62cによる
ステップモータ23、切換えバルブ装置34及びロック装置
35の制御許容状態を表し、“0"にてCPU62cによるステッ
プモータ23、切換えバルブ装置34及びロック装置35の制
御禁止状態を表す。入力回路62jに出力されたイネーブ
ルデータEN2(=“1")は入出力インターフェース回路6
2fを介して出力回路62kに供給され、出力回路62kはこの
イネーブルデータEN2(=“1")を記憶すると同時に、
後述するプログラムの実行によりCPU62cから出力される
制御データに基づくステップモータ23、切換えバルブ装
置34及びロック装置35を制御するための制御信号の出力
を許容する。
このステップ111の処理後、CPU61cは、ステップ112
(第6図)にて、RAM61dに記憶されている旧車速検出デ
ータV11O,V12O、旧前輪操舵角検出データθf11O,θ
12O、旧後輪操舵角検出データθr11O,θr12O及び
旧ヨーレート検出データY1Oを、同じくRAM61dに記憶さ
れている新車速検出データV11N,V12N、新前輪操舵角検
出データθf11N,θf12N、新後輪操舵角検出データθ
11N,θr12N及び新ヨーレート検出データY1Nにより
各々更新する。次に、CPU61cは、ステップ113にて、各
種センサ41a,41b,42a,42b,44a,44b,43からの信号に基づ
き車速、前輪操舵角、後輪操舵角及びヨーレートを各々
算出して、各算出値を表す各データを新車速検出データ
11N,V12N、新前輪操舵角検出データθf11N,θ
12N、新後輪操舵角検出データθr11N,θr12N、及
び新ヨーレート検出データY1NとしてRAM61dに記憶させ
る。すなわち、車速センサ41a,41bからの各車速信号は
入力回路61j内にて周波数電圧変換されかつこれらの変
換電圧はアナログディジタル変換されて、これらの変換
ディジタルデータに基づくステップ113の処理により、
車速センサ41a,41bに対応した車速が各々算出され、こ
れらの算出車速を表す各車速データが新車速検出データ
11N,V12NとしてRAM61dに記憶される。前輪操舵センサ
42a,42bからの各前輪操舵角信号は入力回路61j内にてア
ナログディジタル変換されて、これらの変換ディジタル
データに基づくステップ113の処理により、前輪操舵角
センサ42a,42bに対応した左右前輪FW1,FW2の操舵角が各
々算出され、これらの算出操舵角を表す各操舵角データ
が新前輪操舵角検出データθf11N,θf12NとしてRAM6
1dに記憶される。後輪操舵角センサ44a,44bからの各後
輪操舵角信号は入力回路61j内にてアナログディジタル
変換されて、これらの変換ディジタルデータに基づくス
テップ113の処理により、後輪操舵角センサ44a,44bに対
応した左右後輪RW1,RW2の操舵角が各々算出され、これ
らの算出操舵角を表す各操舵角データが新後輪操舵角検
出データθr11N,θr12NとしてRAM61dに記憶される。
ヨーレートセンサ43からのヨーレート信号は入力回路61
j内にてアナログディジタル変換されて、この変換ディ
ジタルデータに基づくステップ113の処理により、車体
のヨーレートが算出され、この算出ヨーレートを表すヨ
ーレートデータが新ヨーレート検出データY1NとしてRA
M61dに記憶される。これらのステップ112,113の処理に
より新車速検出データV11N,V12N、新前輪操舵角検出デ
ータθf11N,θf12N、新後輪操舵角検出データθr
11N,θr12N及び新ヨーレート検出データY1Nは、各種
センサ41a,41b,42a,42b,44a,44b,43から第1マイクロコ
ンピュータ回路部61に供給された各検出信号に各々対応
し、かつ同回路部61にて計算した現在の車速、前輪操舵
角、後輪操舵角、及びヨーレートを表すものとなる。ま
た、旧車速検出データV11O,V12O、旧前輪操舵角検出デ
ータθf11O,θr12O、旧後輪操舵角検出データθr
11O,θr12O及び旧ヨーレート検出データY1Oは各種新
検出データV11N,V12N,θf11N,θf12N,θr11N
θr12N,Y1Nに各々対応し、かつ前回算出した車速、前
輪操舵角、後輪操舵角及びヨーレートを表すものとな
る。
次に、CPU61cは、ステップ114にて、各検出スイッチ4
5,46,47からの各状態検出信号を入力回路61j及び入出力
インターフェース回路61fを介して読込み、各状態検出
信号に対応しかつ切換えバルブ装置31,ロック装置35及
びリミッタ装置36の現在の状態を表すバルブ状態検出デ
ータVALVE1,ロック状態検出データLOCK1及びリミッタ
状態検出データLIMIT1をRAM61dに記憶させる。なお、こ
れらの状態検出データVALVE1,LOCK1,LIMIT1は各々“1"
にて切換えバルブ装置34,ロック装置35及びリミッタ装
置36の第1状態を表し、かつ“0"にて各装置34,35,36の
第2状態を表す。ステップ114の処理後、CPU61cは、ス
テップ115にて、クラブモードスイッチ48,スポーツモー
ドスイッチ51からの各モード選択信号及び非コンピュー
タ回路部64からの信号ECU2を、入力回路61j及び入出力
インターフェース回路61fを介して読込み、各信号に対
応しかつクラブモードスイッチ48,スポーツモードスイ
ッチ51の各選択状態及びリミッタ装置47等のフェイル状
態を各々表すクラブモードデータCRAB1,スポーツモー
ドデータSPORT1及びリミッタフェイルデータECU21をRAM
61dに記憶させる。なお、クラブモードデータCRAB1及び
スポーツモードデータSPORT1は、“1"にてクラブモード
及びスポーツモードの各選択状態を各々表し、かつ“0"
にて前記各モードの非選択状態を表す。また、リミッタ
フェイルデータECU21は“1"にてリミッタ装置36等の正
常な状態を表し、かつ“0"にて同装置36等の異常な状態
を表す。
ステップ115の処理後、CPU61cは、ステップ116にて、
ステップ112〜114の処理により設定されかつRAM61dに記
憶されている各種データV11N,V11O,V12N,V12O,θf
11N,θf11O,θf12N,θf12O,θr11N,θr11O
θr12N,θr12O,Y1N,Y1O,VALVE1,LOCK1,LIMIT1を、共
通メモリ用インターフェース回路61iに出力する。同イ
ンターフェース回路61iは前記データV11N,V11O,V12N,V
12O,θf11N,θf11O,θf12N,θf12O,θr11N
θr11O,θr12N,θr12O,Y1N,Y1O,VALVE1,LOCK1,LIM
IT1を共通RAM63bに転送し、バスアービタ回路63cとの協
働により共通RAM63bに記憶させる。
次に、CPU61cは、ステップ117にて、共通RAM63bに記
憶されている補正車速検出データV2,補正前輪操舵角
検出データθf2,補正後輪操舵角検出データθr2及び
補正ヨーレート検出データY2を、共通メモリ用インタ
ーフェース回路61jを介して読込んで、該読込んだ各デ
ータV2,θf2,θr2,Y2を補正車速検出データV1
補正前輪操舵角検出データθf1,補正後輪操舵角検出
データθr1及び補正ヨーレート検出データY1としてRA
M61dに記憶させる。なお、共通RAM63bに記憶されている
前記各種データV2,θf2,θr2,Y2は、この「定時割
込みプログラム1」と並行に第2マイクロコンピュータ
回路部62にて実行される後述の「定時割込みプログラム
2」によって形成され且つ記憶されたものである。
ステップ117の処理後、CPU61cは、ステップ118〜122
にて、ステップ115の処理によりRAM61cに記憶されてい
るクラブモードデータCRAB1,スポーツモードデータSPO
RT1、及びステップ117の処理により同RAM61Cに記憶され
ている補正車速検出データV1に基づき、目標舵角比を
決定して同舵角比を表す目標舵角比データK1をRAM61c
に記憶させる。すなわち、クラブモードスイッチ48及び
スポーツモードスイッチ51によりクラブモード及びスポ
ーツモードが選択されていなければ、CPU61cはステップ
118,119にて各々“0"に設定されているクラブモードデ
ータCRAB1,スポーツモードデータSPORT1に基づき各々
「NO」と判定し、ステップ120にてROM61b内の舵角比テ
ーブルを参照して、目標舵角比データK1を、車速の増
加に従って負から正に徐々に変化する特性のノーマル舵
角比KVN(第9図実線)であって補正車速検出データV
1により表された車速に対応した値に設定する。なお、
舵角比とは左右後輪RW1,RW2の左右前輪FW1,FW2に対する
操舵角の比を意味するとともに、負(又は正)にて左右
後輪RW1,RW2が左右前輪FW1,FW2に対し逆相すなわち逆方
向(又は同相すなわち同方向)に操舵されることを表
し、かつ零にて左右後輪RW1,RW2が左右前輪FW1,FW2とは
無関係に操舵されないことを表す。また、スポーツモー
ドスイッチ51によりスポーツモードが選択されていれ
ば、CPU61cはステップ118にて“0"に設定されているク
ラブモードデータCRAB1に基づき「NO」と判定し、ステ
ップ119にて“1"に設定されているスポーツモードデー
タSPORT1に基づき「YES」と判定し、ステップ121にてRO
M61b内の舵角比テーブルを参照して、目標舵角比データ
1を、車速の増加に従って負から正に徐々に変化する
特性のスポーツ舵角比KVS(第9図破線)であって補正
車速検出データV1により表された車速に対応した値に
設定する。なお、このスポーツ舵角比KVSは同一車速の
ノーマル舵角比KVNに対して若干大きな(正側の)値に
設定されており、スポーツ舵角比KVSによる左右後輪RW
1,RW2の操舵は、同一車速のノーマル舵角比KVNによる
同後輪RW1,RW2の操舵に比して、若干同相方向に修正さ
れることになる。また、クラブモードスイッチ48により
クラブモードが選択されていれば、CPU61cはステップ11
8にて“1"に設定されているクラブモードデータCRAB1
基づき「YES」と判定し、ステップ122にて目標舵角比デ
ータK1を車速とは無関係にクラブ舵角比KC(=
「1」)(第9図一点鎖線)に設定する。なお、クラブ
舵角比KC(=「1」)とは、左右後輪RW1,RW2が左右前
輪FW1,FW2に対し同相(同方向)かつ同一角度に操舵さ
れることを意味する。
これらのステップ118〜122の処理後、CPU61cは、ステ
ップ123にて、前記目標舵角比データK1及びステップ11
7の処理によりRAM61dに記憶された補正前輪舵角検出デ
ータθf1に基づくK1・θf1の演算の実行により、左
右後輪RW1,RW2が操舵されるべき操舵角を算出して、後
輪操舵角指示データθr1 *を該算出操舵角値に設定す
る。この後輪操舵角指示データθr1 *の設定後、CPU61c
は、ステップ124にて同指示データθr1 *及びステップ1
17の処理によりRAM61dに記憶された補正ヨーレート検出
データY1に基づくθr1 *+ky・Y1の演算の実行によ
り、前記算出操舵角をヨーレートに応じて修正して、該
修正操舵角θr1 *+ky・Y1を後輪操舵角指示データθ
1 *としてRAM61dに新たに記憶させる。なお、この場
合、係数kyはヨーレートに応じて左右後輪RW1,RW2を操
舵修正して、車両走行の安定性を向上させるための演算
定数である。
次に、CPU61cは、ステップ125〜127にて、リミッタ装
置36の状態に応じた後輪操舵角指示データθr1 *の修正
処理を実行する。すなわち、CPU61cは、ステップ125に
て、ステップ115の処理によりRAM61dに記憶されている
リミッタフェイルデータECU21に基づき、リミッタ装置3
6等が異常か否かを判定する。すなわち、リミッタ装置3
6等が正常であってリミッタフェイルデータECU21が“1"
であれば、CPU61cはステップ125にて「YES」と判定し
て、ステップ124の処理により設定された後輪操舵角指
示データθr1 *を変更せず、プログラムをステップ128
に進める。また、リミッタ装置36等が異常であってリミ
ッタフェイルデータECU21が“0"であれば、CPU61cは同
ステップ125にて「NO」と判定し、ステップ126にて、前
記設定した後輪操舵角指示データθr1 *がリミッタ装置
36により制限される左右後輪RW1,RW2の操舵角に等しい
所定の小舵角θLIMより大きい値を示しているか否かを
判定する。この判定において、後輪操舵角指示データθ
1 *が小舵角θLIM以下の値を示せば、CPU61cは同ステ
ップ126にて「NO」と判定し、前述した場合と同様、後
輪操舵角指示データθr1 *を変更せず、プログラムをス
テップ128に進める。また、後輪操舵角指示データθr1
*が小舵角θLIMより大きな値を示せば、CPU61cは同ステ
ップ126にて「YES」と判定し、ステップ127にて同指示
データθr1 *を同小舵角θLIMに変更してRAM61dに記憶
させる。これらのステップ125〜127の処理により、リミ
ッタ装置36等が異常な場合には、後輪操舵角指示データ
θr1 *が小舵角θLIM以内に制限される。
次に、CPU61cは、ステップ128にて、ステップ124の処
理により設定され又はステップ127の処理により変更さ
れた後輪操舵角指示データθr1 *をRAM61dから読出し
て、同データθr1 *を上記ステップ116の処理と同様に
して共通RAM63bに記憶させる。ステップ128の処理後、C
PU61cは、ステップ129にて、共通RAM63bに記憶されてい
る補正後輪操舵角指示データθr2 *を、ステップ117の
処理と同様にして読込んで、補正後輪操舵角指示データ
θr1 **としてRAM61dに記憶させる。なお、共通RAM63b
に記憶されている前記データθr2 *は、上記ステップ11
7の場合と同様、第2マイクロコンピュータ回路部62に
おける「定時割込みプログラム2」の実行により形成さ
れかつ記憶されたものである。ステップ129の処理後、C
PU61cは、ステップ130にて、共通RAM63bに記憶されてい
るロック状態指示データLOCK2 *及びリミッタ検出スイッ
チ47のフェイルチェック結果を表すフラグLIMF2を、ス
テップ117の処理と同様にして読込んで、RAM61dに記憶
させる。なお、共通RAM63bに記憶されている前記各デー
タLOCK2 *,LIMF2は、上記ステップ117の場合と同様、第
2マイクロコンピュータ回路部62における「定時割込み
プログラム2」の実行により形成されかつ記憶されたも
のである。
次に、CPU61cは、ステップ131〜135にて、ステップ12
9の処理によりRAM61dに記憶した補正後輪操舵角指示デ
ータθr1 **を、前記ロック状態指示データLOCK2 *及び
フラブLIMF2に基づき変更制御する。すなわち、ロック
状態指示データLOCK2 *が“0"であれば、CPU61cはステッ
プ131にて「YES」と判定し、ステップ133にて補正後輪
操舵角指示データθr1 **を「0」に設定変更して、プ
ログラムをステップ136に進める。また、ロック状態指
示データLOCK2 *が“1"であれば、CPU61cはステップ131
にて「NO」と判定してプログラムをステップ133に進め
る。この場合、フラブLIMF2が“1"であれば、CPU61cは
ステップ133にて「NO」と判定して、補正後輪操舵角指
示データθr1 **を変更せずプログラムをステップ136に
進める。フラブLIMF2が“0"であれば、CPU61cはステッ
プ133にて「YES」と判定し、ステップ134におけるθr1
**>θrLIMに基づく判定により、補正後輪操舵角指示
データθr1 **が小舵角θrLIM以下の値を示せば、同指
示データθr1 **を変更せずプログラムをステップ136に
進め、また同指示データθr1 **が小舵角θrLIMより大
きな値を示せず、ステップ135にて同指示データθr1 **
を同小舵角θLIMに設定変更してプログラムをステップ1
36に進める。
このようなステップ131〜135の処理により、 (1) ロック装置35が第2状態に設定されるように指
示(LOCK2 *=“0")されて左右後輪RW1,RW2が中立位置
に維持されるように制御されている状態にある場合に
は、補正後輪操舵角指示データθr1 **は「0」すなわ
ち左右後輪RW1,RW2を中立位置に制御する値に設定され
る。
(2) ロック装置35は第1状態に設定されるように指
示(LOCK2 *=“1")されて左右後輪RW1,RW2が操舵可能
な状態にあるが、リミッタ検出スイッチ47が異常(LIMF
2=“0")であって左右後輪RW1,RW2の操舵が小舵角θ
LIM以内に制限されているか否かが検出不能な場合に
は、補正後輪操舵角指示データθr1 **は小舵角θLIM
下すなわち左右後輪RW1,RW2の操舵を小舵角θLIM以内に
制御する値に設定される。
(3) ロック装置35が第1状態に設定されるように指
示(LOCK1 *=“1")されて左右後輪RW1,RW2が操舵可能
な状態にあり、かつリミッタ検出スイッチ47が正常(LI
MF2=“1")である場合には、補正後輪操舵角指示デー
タθr1 **はステップ118〜127の処理により設定されか
つ第2マイクロコンピュータ回路部62により補正された
値に設定される。
上記ステップ131〜135の処理後、CPU61cは、ステップ
136にて、前記補正後輪操舵角指示データθr1 **から、
左右後輪RW1,RW2の現在の操舵角を示すデータであって
ステップ117の処理によりRAM61dに記憶した補正後輪操
舵角検出データθr1を減算することにより、同各デー
タθr1 **,θr1の差を示す後輪操舵指示データΔθr
1 **を計算し、ステップ137にて前記計算した後輪操舵指
示データΔθr1 **を入出力インターフェース回路61fを
介して出力回路61kに出力する。
出力回路61kはこの後輪操舵指示データΔr1 **を記憶
すると同時に、同データθr1 **に対応した駆動パルス
列信号をダイオードDi1を介してステップモータ23に出
力し、ステップモータ23は前記パルス列信号に応じて操
舵軸24を補正後輪操舵角指示データθr1 **に対応した
角度まで回転させようとする。この場合、切換えバルブ
装置34が第1状態(第2図状態)にあれば、制御バルブ
31とパワーシリンダ32の各油室との連通が許容されてお
り、同バルブ31によって給排の制御される作動油により
ピストン32aが中立復帰用のスプリング32b,32cに抗して
リレーロッド26を駆動するので、ステップモータ23によ
る操舵軸24の回転に応じてリレーロッド26が変位し、左
右後輪RW1,RW2は補正後輪操舵角指示データθr1 **に対
応した角度まで左又は右に操舵される。その結果、左右
後輪RW1,RW2は以前の操舵角(=θr1)から補正後輪操
舵角指示データθr1 **により表された操舵角に操舵さ
れる。一方、切換えバルブ装置34が第2状態であれば、
パワーシリンダ32の各油室間の連通が許容され、ピスト
ン32aが中立復帰用のスプリング32b,32cによって中立位
置に付勢されてリレーロッド26を中立位置に維持するよ
う作用するので、ステップモータ23の回転駆動力では操
舵軸24が回転せず、リレーロッド26も変位せず、左右後
輪RW1,RW2は操舵されない。
ステップ137の処理後、CPU61cは、ステップ138にて、
ステップ129の処理により設定されかつステップ131〜13
6の処理により変更された補正後輪操舵角指示データθ
1 **をRAM61dから読出して、上記ステップ116の処理と
同様に共通RAM63bに記憶させる。次に、CPU61cはステッ
プ139にて、上記ステップ103(第4図)と同様に、ウォ
ッチドックタイマ回路61gのワンショット回路OS1にウォ
ッチドックパルスWDP1出力して、ステップ140にてこの
「定時割込みプログラム1」の実行を終了する。このウ
ォッチドックパルスWDP1の出力により、ワンショット回
路OS1は再びパルス信号を抵抗R1を介してコンデンサC1
に供給するので、放電により低下しつつあるコンデンサ
C1の端子電圧は再び上昇し、比較器COMP1は“1"を表す
信号を出力し続ける。
かかる状態で時間が経過して、タイマ回路61eが再び
定時割込み信号を出力すると、CPU61cはステップ110〜1
40からなる上記「定時割込みプログラム1」を同信号の
出力毎に実行して、各種データの設定及び左右後輪RW1,
RW2の操舵を制御する。また、CPU61cが暴走することな
く、上記「定時割込みプログラム1」の各ステップ毎の
処理を正常に実行していれば、ウォッチドックパルスWD
P1はステップ139の処理により所定時間毎に出力され、
コンデンサC1の端子電圧が基準電圧Vref1より低下する
ことはない。
一方、第2マイクロコンピュータ回路部62において、
タイマ回路62eから定時割込み信号が出力されると、CPU
62cはステップ210(第11図)にて「定時割込みプログラ
ム2」の実行を開始し、ステップ211にて“1"を表すイ
ネーブルデータEN1を入出力インターフェース回路62f及
び出力回路62kを介して第1マイクロコンピュータ回路
部61の入力回路61jに出力する。なお、このイネーブル
データEN1は“1"にてCPU61cによるステップモータ23、
切換えバルブ装置34及びロック装置35の制御許容状態を
表し、“0"にてCPU61cによるステップモータ23、切換え
バルブ装置34及びロック装置35の制御禁止状態を表す。
入力回路61jに出力されたイネーブルデータEN1(=
“1")は入出力インターフフェース回路61fを介して出
力回路34kに供給され、出力回路61kはこのイネーブルデ
ータEN1(=“1")を記憶すると同時に、上述した「定
時割込プログラム1」及び後述する「第2コンピュータ
フェイルプログラム1」の実行によりCPU61cによって出
力された制御データに基づくステップモータ23、切換え
バルブ装置34及びロック装置35を制御するための制御信
号の出力を許容する。
このステップ211の処理後、CPU62cは、ステップ212
(第12A図)にて、上記ステップ112(第6図)の処理と
同様に、RAM62dに記憶されている旧車速検出データV
21O,V22O、旧前輪操舵角検出データθf21O,θf22O
び旧後輪操舵角検出データθr21O,θr22Oを、同RAM6
2dに記憶されている新車速検出データV21N,V22N、新前
輪操舵角検出データθf21N,θf22N及び新後輪操舵角
検出データθr21N,θr22Nにより各々更新する。次
に、CPU62cは、ステップ213にて、上記ステップ113(第
6図)の処理の場合と同様にして、入力回路62jとの協
働により、各種センサ41a,41b,42a,42b,44a,44bからの
信号に基づき車速、前輪操舵角及び後輪操舵角を各々算
出して、各算出値を表すデータを新車速検出データV
21N,V22N、新前輪操舵角検出データθf21N,θf22N
び新後輪操舵角検出データθr21N,θr22NとしてRAM6
2dに記憶させる。これらのステップ212,213の処理によ
り、新車速検出データV21N,V22N、新前輪操舵角検出デ
ータθf21N,θf22N及び新後輪操舵角検出データθr
21N,θr22Nは各種センサ41a,41b,42a,42b,44a,44bか
ら第2マイクロコンピュータ回路部62に供給された検出
信号に各々対応し、かつ同回路部62にて計算した現在の
車速、前輪操舵角及び後輪操舵角を表すものとなる。ま
た、旧車速検出データV21O,V22O、旧前輪操舵角検出デ
ータθf21O,θf22O及び旧後輪操舵角検出データθr
21O,θr22Oは各種検出データV21N,V22N,θf21N
θf22N,θr21N,θr22Nに各々対応し、かつ前回算
出した車速、前輪操舵角及び後輪操舵角を表すものとな
る。ステップ213の処理後、CPU62cはステップ214にて、
上記ステップ114(第6図)の処理と同様、各状態検出
スイッチ45,46,47からの各状態検出信号を、入力回路62
j及び入出力インターフフェース回路62fを介して読込ん
で、各状態検出信号に対応しかつ切換えバルブ装置34,
ロック装置35及びリミッタ装置36の現在の状態を表すバ
ルブ状態検出データVALVE2、ロック状態検出データLOCK
2及びリミッタ状態検出データLIMIT2をRAM62dに記憶さ
せる。
次に、CPU62cは、ステップ215にて、CPU61cの上記ス
テップ116(第6図)の処理により共通RAM63dに記憶さ
れた各種データV11N,V11O,V12N,V12O,θf11N,θf
11O,θf12N,θf12O,θr11N,θr11O,θr12N
θr12O,Y1N,Y1O,VALVE1,LOCK1,LIMIT1を、共通メモリ
用インターフフェース回路62jを介して読込んで、該読
込んだ各データV11N,V11O,V12N,V12O,θf11N,θf
11O,θf12N,θf12O,θr11N,θr11O,θr12N
θr12O,Y1N,Y1O,VALVE1,LOCK1,LIMIT1をRAM62dに記憶
させる。
次に、CPU62cはステップ216にて車速センサ41a,41bの
フェイルチェック及び同チェック結果を表すフラグVFij
(i=1,2、j=1,2)の設定処理を実行する。このフェ
イルチェックは、車速が短時間内に大きく変化し得ない
ことに基づき、実行されるもので、ステップ215(第6
図のステップ113,116)及びステップ213の処理によりRA
M62dに記憶され現在の算出車速を表す新車速検出データ
11N,V12N,V21N,V22Nと、ステップ215(第6図のステ
ップ112,116)及びステップ212の処理によりRAM62dに記
憶され前回の算出車速を表す旧車速検出データV11O,V
12O,V21O,V22Oとの差の絶対値が、各々所定の車速値C
V1以下であるか否かの判定により行われる。なお、車速
値CV1は新旧車速データの更新間隔すなわち「定時割込
みプログラム1」、「定時割込みプログラム2」の実行
間隔に対応した10ミリ秒の間に、変化する可能性のある
最大車速変化量に設定されている。すなわち、各新旧車
速データ対(V11N,V11O)(V12N,V12O),(V21N,V
21O)(V22N,V22O)の各関係が|V11N−V11O|≦CV1,
|V12N−V12O|≦CV1,|V21N−V21O|≦CV1,|V22N
22O|≦CV1にあれば、各フラグVF11,VF12,VF21,VF22
は各々“1"に設定される。前記各関係が|V11N−V11O
>CV1,|V12N−V12O|>CV1,|V21N−V21O|>CV1,|
V22N−V22O|>CV1にあれば、各フラグVF11,VF12,VF
21,VF22は各々“0"に設定される。その結果、新旧車速
検出データV11N,V11O,V12N,V12O,V21N,V21O,V22N,V22O
の設定時点における車速センサ41a,41bの異常、同セン
サ41a,41bと第1及び第2マイクロコンピュータ回路部6
1,62とを接続するリード線の異常等により、新旧車速検
出データV11N,V11O,V12N,V12O,V21N,V21O,V22N,V22O
異常な値に設定された場合、該異常な値を示すデータを
含む新旧車速検出データ対(V11N,V11O,)(V12N,V
12O)(V21N,V21O)(V22N,V22O)に対応したフラグV
F11,VF12,VF21,VF22が“0"に設定され、かつそれ以外の
場合には同フラグVF11,VF12,VF21,VF22は“1"に設定さ
れる。
ステップ216の処理後、CPU62cは、ステップ217にて、
フラグVF11,VF12,VF21,VF22が“1"であるか又は“0"で
あるかを各々判定するとともに、同フラグの“1"に対応
したすなわち異常でない新車速検出データV11N,V12N,V
21N,V22Nを抽出し、該抽出した新車速検出データの中央
値を補正車速検出データV2としてRAM62dに記憶させ
る。また、前記抽出した新車速検出データの個数が偶数
であれば、該抽出した新車速検出データの中央の2値の
平均値を補正車速検出データV2としてRAM62dに記憶さ
せる。このステップ217の処理により、異常な検出車速
が除かれ、かつ車両の旋回時における左右前輪FW1,FW2
の回転数差に起因した算出車速の誤差が補正された現在
の補正検出車速が算出されることになる。なお、フラグ
VF11,VF12,VF21,VF22の全てが“0"であれば、同ステッ
プ217にて補正車速検出データV2は更新されない。
次に、CPU62cはステップ218にて前輪操舵角センサ42
a,42bのフェイルチェック及び同チェック結果を表すフ
ラグ“θfFij(i=1,2、j=1,2)の設定処理を実行す
る。このフェイルチェックは、左右前輪FW1,FW2が短時
間内に大きく操舵されないことに基づき、実行されるも
ので、上記ステップ216の場合と同様、RAM62dに記憶さ
れ現在の算出前輪操舵角を表す新前輪操舵角検出データ
θf11N,θf12N,θf21N,θf22Nと、RAM62dに記憶
され前回の算出前輪操舵角を表す旧前輪操舵角検出デー
タθf11O,θf12O,θf21O,θf22Oとの差の絶対値
が、各々所定の操舵値Cf1以下であるか否かの判定によ
り行われる。なお、操舵値Cf1は、上記ステップ216の
場合と同様、10ミリ秒間に変化する可能性のある左右前
輪FW1,FW2の最大操舵変化量に設定されている。すなわ
ち、各新旧前輪操舵角検出データ対(θf11N,θ
11O),(θf12N,θf12O),(θf21N,θ
21O),(θf22N,θf22O)の各関係が、|θf11N
−θf11O|≦Cf1,|θf12N−θf12O|≦Cf1,|θf
21N−θf21O|≦Cf1,|θf22N−θf22O|≦Cf1にあ
れば、各フラグθfF11,θfF12,θfF21,θfF22は各々
“1"に設定される。また、前記各関係が|θf11N−θ
11O|>Cf1,|θf12N−θf12O|>Cf1,|θf21N
θf21O|>Cf1,|θf22N−θf22O|>Cf1にあれ
ば、各フラグθfF11,θfF12,θfF21,θfF22は各々
“0"に設定される。その結果、新旧前輪操舵角検出デー
タθf11N,θf11O,θf12N,θf12O,θf21N,θ
21O,θf22N,θf22Oの設定時点における前輪操舵
角センサ42a,42bの異常、同センサ42a,42bと第1及び第
2マイクロコンピュータ回路61,62とを接続するリード
線の異常等により、新旧前輪操舵角検出データθ
11N,θf11O,θf12N,θf12O,θf21N,θ
21O,θf22N,θf22Oが異常な値に設定された場
合、該異常な値を示すデータを含む新旧前輪操舵角検出
データ対(θf11N,θf11O)(θf12N,θf12O
(θf21N,θf21O)(θf22N,θf22O)に対応した
フラグθfF11,θfF12,θfF21,θfF22が“0"に設定さ
れ、かつそれ以外の場合には同フラグθfF11,θfF12
θfF21,θfF22は“1"に設定される。
ステップ218の処理後、CPU62cは、ステップ219にて、
前記フラグθfF11,θfF12,θfF21,θfF22が“1"であ
るか又は“0"であるかを各々判定するとともに、同フラ
グθfF11,θfF12,θfF21,θfF22の“1"に対応したす
なわち異常でない新前輪操舵角検出データθf11N,θ
12N,θf21N,θf22Nを抽出し、該抽出した新前輪
操舵角検出データの中央値を補正前輪操舵角検出データ
θf2としてRAM62dに記憶させる。また、前記抽出した
新前輪操舵角検出データの個数が偶数であれば、該抽出
した新前輪操舵角検出データの中央の2値の平均値を補
正前輪操舵角検出データθf2としてRAM62dに記憶させ
る。このステップ219の処理により、異常な検出前輪操
舵角が除かれるとともに精度のよい現在の補正前輪操舵
角が算出される。なお、フラグθfF11,θfF12,θf
F21,θfF22の全てが“0"であれば、同ステップ219にて
補正前輪操舵角検出データθf2は更新されない。
次に、CPU62cは、ステップ220にて、RAM62dに記憶さ
れている新旧後輪操舵角検出データθr11N,θr11O
θr12N,θr12O,θr21N,θr21O,θr22N,θr
22O及び所定の操舵値Cr1に基づく上記ステップ218と同
様の処理により、後輪操舵角センサ44a,44bの異常をチ
ェックし、各フラグθrF11,θrF12,θrF21,θrF22
前記チェックに基づき“1"又は“0"に設定する。なお、
操舵値Cr1は10ミリ秒内に変化する可能性のある左右後
輪RW1,RW2の最大変化量に設定されている。ステップ220
の処理後、CPU62cは、ステップ221にて、前記フラグθr
F11,θrF12,θrF21,θrF22及び新後輪操舵角検出デ
ータθr11N,θr12N,θr21N,θr22に基づく上記
ステップ219と同様の処理により、現在の補正後輪操舵
角を算出し、該算出操舵角を表す補正後輪操舵角検出デ
ータθr2をRAM62dに記憶させる。なお、フラグθr
F11,θrF12,θrF21,θrF22の全てが“0"であれば、
同ステップ221にて補正後輪操舵角検出データθr2は更
新されない。
次に、CPU62cは、ステップ222にて、ヨーレートが短
時間内に大きく変化しないことに基づき、ヨーレートセ
ンサ43の異常を検出し、該検出結果に基づき補正ヨーレ
ートを算出する。この場合、前記異常検出は、ステップ
215(及び第6図のステップ112,113,116)の処理により
RAM62dに記憶されている新ヨーレート検出データYIN
旧ヨーレート検出データY10との差の絶対値が、所定の
ヨーレート値Cy1以下であるか否かの判定により行われ
る。なお、ヨーレート値Cy1は、上記ステップ216,218,2
20の場合と同様、10ミリ秒間に変化する可能性のある最
大ヨーレート変化量に設定されている。すなわち、新旧
ヨーレート検出データYIN,Y10の関係が|YIN−Y10|≧
Cy1であれば補正ヨーレート検出データY2を新ヨーレー
ト検出データYINにより示された値に設定し、かつ同関
係が|YIN−Y10|>Cy1であれば補正ヨーレート検出デ
ータY2を「0」に設定して、同データY2をRAM62dに記
憶させる。これにより、新旧ヨーレート検出データ
IN,Y10の設定時点におけるヨーレートセンサ43の異
常、同センサ43と第1マイクロコンピュータ回路部61と
を接続するリード線の異常等により、新旧ヨーレート検
出データYIN,Y10のいずれか一方又は両方が異常な値に
設定された場合、補正ヨーレート検出データY2
「0」に設定され、かつそれ以外の場合には同データY
2は現在のヨーレートを示す値に設定される。このこと
は、後輪操舵角指示データθr1 *を設定する上述したス
テップ124(第6図)の処理において、ヨーレートセン
サ43等に異常がない場合にのみヨーレートに基づく後輪
操舵角指示データθr1 *の補正制御を行うことを意味す
る。
次に、CPU62cはステップ223にて各検出スイッチ45〜4
7のフェイルチェック及び同チェック結果を表すフラグV
ALF2,LOKF2,LIMF2の設定処理を実行する。このフェイル
チェックは、第1及び第2マイクロコンピュータ回路部
61,62において「定時割込みプログラム1」,「定時割
込みプログラム2」が同時に実行され、かつ各検出スイ
ッチ45〜47からの同一状態検出信号が各回路部61,62に
各々取込まれていることに基づき、行われるもので、ス
テップ215(第6図のステップ114,116)の処理によりRA
M62dに記憶され第1マイクロコンピュータ回路部61に読
込まれた各状態検出信号を表す各状態検出データVALV
E1,LOCK1,LIMIT1と、ステップ214の処理によりRAM62dに
記憶され第2マイクロコンピュータ回路部62に読込まれ
た各状態検出信号を表す各状態検出データVALVE2,LOC
K2,LIMIT2とが各々一致していれば、フラグVALF2,LOK
F2,LIMF2は各々“1"に設定される。また、各状態検出デ
ータVALVE1,LOCK1,LIMIT1と各状態検出データVALVE2,LO
CK2,LIMIT2とが不一致であれば、フラグVALF2,LOKF2,LI
MF2は各々“0"に設定される。これにより、各検出スイ
ッチ45〜47、又は各検出スイッチ45〜47と第1及び第2
マイクロコンピュータ回路部61,62とを接続するリード
線が異常である場合には、各検出スイッチ45〜47に対応
したフラグVALF2,LOKF2,LIMF2が各々“0"に設定され、
かつそれ以外の場合には同フラグVALF2,LOKF2,LIMF2
各々“1"に設定される。
上記ステップ212〜223による各種補正データ及びフラ
グの設定後、CPU62cはプログラムを第12B図のステップ2
24〜227に進める。ステップ224にて、CPU62cは、上記ス
テップ216の処理により設定された車速センサ41a,41bの
フェイルチェック結果を表す各フラグVF11,VF12,VF21,V
F22が“0"であるか否かを各々調べ、前記フラグVF11,VF
12,VF21,VF22の全てが“0"すなわち全ての検出車速が異
常であれば「YES」と判定してプログラムをステップ228
に進め、かつ前記フラグVF11,VF12,VF21,VF22のいずれ
か一つでも“1"すなわち検出車速のいずれ一つでも正常
であれば「NO」と判定してプログラムをステップ225に
進める。ステップ225にて、CPU62cは、上記ステップ218
の処理により設定され前輪操舵角センサ42a,42bのフェ
イルチェック結果を表す各フラグθfF11,θfF12,θfF
21,θfF22が“0"であるか否かを各々調べ、前記フラグ
θfF11,θfF12,θfF21,θfF22の全てが“0"すなわち
全ての検出前輪操舵角が異常であれば「YES」と判定し
てプログラムをステップ228に進め、かつ前記フラグθf
F11,θfF12,θfF21,θfF22のいずれか一つでも“1"
すなわち検出前輪操舵角のいずれか一つでも正常であれ
ば「NO」と判定してプログラムをステップ226に進め
る。ステップ226にて、CPU62cは、上記ステップ220の処
理により設定され前輪操舵角センサ44a,44bのフェイル
チェック結果を表す各フラグθfF11,θfF12,θfF21
θfF22が“0"であるか否かを各々調べ、前記フラグθfF
11,θfF12,θfF21,θfF22の全てが“0"すなわち全て
の検出後輪操舵角が異常であれば「YES」と判定してプ
ログラムをステップ228に進め、かつ前記フラグθf
F11,θfF12,θfF21,θfF22のいずれか一つでも“1"
すなわち検出後輪操舵角のいずれか一でも正常であれば
「NO」と判定してプログラムをステップ227に進める。
ステップ227にて、CPU62cは、上記ステップ223の処理に
より設定され各検出スイッチ45〜47のフェイルチェック
結果を表す各フラグVALF2,LOKF2,LIMF2が“1"であるか
否かを各々調べ、前記フラグVALF2,LOKF2,LIMF2のいず
れか一つでも“0"すなわち各検出スイッチ45〜47からの
状態検出信号のいずれか一つが異常であれば「NO」と判
定してプログラムをステップ228に進め、かつ前記フラ
グVALF2,LOKF2,LIMF2の全てが“1"すなわち全ての前記
状態検出信号が正常であれば「YES」と判定してプログ
ラムをステップ229に進める。これらのステップ224〜22
7の処理により、全ての検出車速が異常であってステッ
プ217(第12A図)の処理により補正検出車速データV2
が更新されない場合、全ての検出前輪操舵角が異常であ
ってステップ219(第12A図)の処理により補正前輪操舵
角検出データθf2が更新されない場合、全ての検出後
輪操舵角が異常であってステップ221(第12A図)の処理
により補正後輪操舵角検出データθr2が更新されない
場合、又は検出スイッチ45〜47のいずれかが異常な場合
には、ステップ228以降のプログラムが実行され、全て
の前記各データV2,θf2,θr2が更新されかつ全て
の検出スイッチ45〜47が正常な場合には、ステップ229
以降のプログラムが実行される。
先に、全ての前記各データV2,θf2,θr2が更新
されかつ全ての検出スイッチ45〜47が正常な場合につい
て説明する。この場合、CPU62cは、ステップ229にて、
上記ステップ217,219,221,222の処理により更新された
補正車速検出データV2,補正前輪操舵角検出データθf
2,補正後輪操舵角検出データθr2及び補正ヨーレート
検出データY2をRAM62dから読出し、各データV2,θf
2,θr2,Y2を共通メモリ用インターフェース回路62iを
介して共通RAM63bに記憶させる。これにより、CPU61Cは
上述したステップ117〜124(第6図)の処理により、前
記各データV2,θf2,θr2,Y2を用いて後輪操舵角指
示データθr1 *を算出できるようになる。
次に、CPU62cは、ステップ230にて、CPU61cのステッ
プ128(第6図)の処理により共通RAM63bに記憶された
後輪操舵角指示データθr1 *を、共通メモリ用インター
フェース回路62iを介して読込んで、該読込んだデータ
θr1 *をRAM62dに記憶させる。このステップ230の処理
後、CPU62cは、ステップ231にて、RAM62dに記憶された
前記後輪操舵角指示データθr1 *と後述するステップ23
3の処理によりRAM62dに記憶されている補正後輪操舵角
指示データθr1 **との差の絶対値|θr1 *−θr1 **
が所定の小さな舵角値Cr2より小さければ、補正後輪操
舵角指示データθr2 *を後輪操舵角指示データθr1 *
設定してRAM62dに記憶させる。また、同絶対値|θr1 *
−θr1**|が舵角値Cr2以上であれば、CPU62cは下記演
算に基づく補正後輪操舵角指示データθr2 *をRAM62dに
記憶させる。
θr2 *=θr1 **+Δθ・sgn(θr1 *−θr1 **)だ
だし、上記演算式中、値Δθは所定の小さな舵角値であ
り、かつ関数sgn(θr1 *−θr1 **)はθr1 *−θr1
**≧0にて「+1」なりθr1 *−θr1 **<0にて「−
1」となる関数であり、同演算式は、補正後輪操舵角指
示データθr2 *を、補正後輪操舵角指示データθr1 **
により表された値から舵角値Δθだけ後輪操舵角指示デ
ータθr1 *により表された値に近づく値に設定すること
を意味する。この場合、後輪操舵角指示データθr
1 *は、CPU61cによるステップ118〜127(第6図)の処理
によって設定されかつステップ230の処理により今回RAM
62dに読込まれたものであり、一方、補正後輪操舵角指
示データθr1 **はCPU61cによるステップ136,137(第6
図)の処理によって左右後輪RW1,RW2の操舵角を実際に
制御するものであってステップ233の処理により前回RAM
62dに読込まれたものであるので、このステップ231の処
理により、後輪操舵角指示データθr1 *は、左右後輪RW
1,RW2を操舵するように実際に指示した前回の指示デー
タから大きく変化しないように補正され、補正後輪操舵
角指示データθr2 *としてRAM62dに記憶される。
次に、CPU62cは、ステップ232にて、ステップモータ2
3、切換えバルブ装置34及びロック装置35のフェイルチ
ェック、並びに同チェック結果を表すフラグθrF2 *、VA
LF2 *、LOKF2 *の設定処理を実行する。このステップモー
タ23のフェイルチェックは、ステップモータ23及び同モ
ータ23と第1及び第2マイクロコンピュータ回路部61、
62とを接続するリード線が正常であれば現在の後輪操舵
角は以前指示した後輪操舵角に近づくことに基づき実行
されるもので、前述した前回の後輪操舵角指示値を表す
補正後輪操舵角指示データθr1 **とステップ221の処理
により設定され現在の後輪操舵角を表す補正後輪操舵角
検出データθr2との差の絶対値|θr1 **−θr2|が
所定の小さな舵角値Cr3以下であるかの判定により行わ
れる。すなわち、CPU62cは、同ステップ232にて、前記
絶対値|θr1 **−θr2|が舵角値Cr3以下すなわちス
テップモータ23が正常であれば、フラグθrF2 *を“1"に
設定し、かつ同絶対値|θr1 **−θr2|が舵角値Cr3
より大きいすなわちステップモータ23が異常であればフ
ラグθrF2 *を“0"に設定する。
また、切換えバルブ装置34及びロック装置35のフェイ
ルチェックは、各装置34、35及び各装置34、35と第1及
び第2マイクロコンピュータ回路部61、62とを接続する
リード線が正常であれば現在の各装置34、35の状態と以
前指示した各装置34、35の状態とが一致することに基づ
き、実行されるもので、後述するステップ235、237の処
理により設定されかつ指示され各装置34、35に対する以
前の指示状態を表す前回のバルブ状態指示データVALVE2
*及びロック状態指示データLOCK2 *と、ステップ214の処
理により設定され各装置34、35の現在の状態を表すバル
ブ状態検出データVALVE2及びロック状態検出データLOCK
2との各一致又は不一致の判定により行われる。すなわ
ち、各指示データVALVE2 *、LOCK2 *と各検出データVALVE
2、LOCK2とが一致すれば、各フラグVALF2 *、LOKF2 *が各
装置34、35の正常状態を表す値“1"に各々設定され、か
つ各指示データVALVE2 *、LOCK2 *と各検出データVALV
E2、LOCK2とが一致しなければ各フラグVALF2 *、LOKF2 *
が各装置34、35等の異常状態を表す値“0"に各々設定さ
れる。
ステップ232の処理後、CPU62cはステップ233にて共通
RAM63bから補正後輪操舵角指示データθr1 **を共通メ
モリ用インターフェース回路62iを介して読込んで、同
データθr1 **をRAM62dに記憶させる。このステップ233
の処理は、上述したステップ231、232の判定処理に利用
するために、左右後輪RW1、RW2を実際に操舵制御した前
回の補正後輪操舵角指示データθr1 **をRAM62dに記憶
しておくことを意味する。
次に、CPU62cは、ステップ234にて上記ステップ232の
処理により設定されステップモータ23、切換えバルブ装
置34、ロック装置35のフェイルチェック結果を表す各フ
ラグθrF2 *、VALF2 *、LOKF2 *が“1"であるか否かを各々
調べ、同フラグθrF2 *、VALF2 *、LOKF2 *の全てが“1"す
なわち同モータ23及び各装置34、35が全て正常であるか
否かを判定する。この判定において、ステップモータ2
3、切換えバルブ装置34及びロック装置35が全て正常で
あれば「YES」と判定され、CPU62cはステップ235にてRA
M62d内のバルブ状態指示データVALVE2 *及びロック状態
指示データLOCK2 *を各々“1"に設定する。ステップ235
の処理後CPU62cは、ステップ236にて、前記“1"に設定
した各指示データVALVE2 *、LOCK2 *を、入出力インター
フェース回路62fを介して出力回路62kに出力する。
出力回路62kはこれらの指示データVALVE2 *、LOCK2 *
記憶して以前の記憶データを更新すると同時に、同デー
タVALVE2 *、LOCK2 *が“1"であることに基づき、励磁信
号をダイオードDi8、Di9およびリレースイッチ67b、67c
を介して切換えバルブ装置34及びロック装置35に対して
出力する。この場合、上述したように、第1および第2
マイクロコンピュータ回路部61、62の各出力回路61k、6
2kからの“1"を表すウォッチドックタイマ信号WDT1、WD
T2が、ダイオードDi2、Di7を介してリレーコイル67aに
供給され、同コイル67aが励磁されているので、リレー
スイッチ67b、67cは閉成状態にある。その結果、切換え
バルブ装置34及びロック装置35に対して出力された前記
励磁信号は同装置34、35の各電磁ソレノイド34a、35bを
各々励磁するので、各装置34、35は第1状態に設定され
る。これにより、この場合には、制御バルブ31及びパワ
ーシリンダ32が左右後輪RW1、RW2を操舵し得る状態にな
り、かつロック装置32が同後輪RW1、RW2の中立ロックを
解除するので、同後輪RW1、RW2はCPU61cによる上記ステ
ップ137の処理によって操舵制御される。
このステップ236の処理後、CPU62cは、ステップ237に
て、ステップ231の処理より補正した補正後輪操舵角指
示データθr2 *、ステップ235の処理により設定したロ
ック状態指示データLOCK2 *、及びステップ223の処理に
より設定したフラグLIMF2をRAM62dから読出して、上述
ステップ229の処理と同様にして共通RAM63bに記憶させ
る。次に、CPU62cはステップ238にて上記ステップ203
(第10図)の処理と同様にウォッチドックタイマ回路62
gのワンショット回路OS2にウォッチドックパルスWDP2
出力して、ステップ239にてこの「定時割込みプログラ
ム2」の実行を終了する。このウォッチドックパルスWD
P2の出力により、ワンショット回路OS2は再びパルス信
号を抵抗R2を介してコンデンサC2に供給し、同コンデン
サC2の端子電圧は再び上昇し、比較器COMP3は“1"を表
す信号を出力し続ける。
一方、上記ステップ224〜226にて各々「YES」と判定
され、又は上記ステップ227、234にて「NO」と判定され
た場合、すなわち全ての検出車速、検出前輪操舵角若し
くは検出後輪操舵角が異常であってステップ217、219、
221(第12A図)の処理により補正車速検出データV2
補正前輪操舵角検出データθf2若しくは補正後輪操舵
角検出データθr2が設定されない場合、又は検出スイ
ッチ45〜47、ステップモータ23、切換えバルブ装置34、
ロック装置35が異常な場合、CPU62cはステップ228にてR
AM62d内のバルブ状態指示データVALVE2 *及びロック状態
指示データLOCK2 *を各々“0"に設定する。このステップ
228の処理後、CPU62cは上述したステップ236〜238の処
理を実行して、ステップ239にてこの「定時割込みプロ
グラム2」の実行を終了する。この場合、ステップ236
の処理により、出力回路62kには“0"を表すバルブ状態
指示データVALVE2 *及びロック状態指示データLOCK2 *
供給され、同回路62kは同データVALVE2 *、LOCK2 *を記憶
するとともに切換えバルブ装置34及びロック装置35への
励磁信号の出力を停止する。その結果、各装置34、35内
の各電磁ソレノイド34a、35bは非励磁状態になり、各装
置34、35は第2状態に設定される。この切換えバルブ装
置34の第2状態への設定により、制御バルブ31とパワー
シリンダ32との連通が解除されるとともにパワーシリン
ダ32の左右油室が連通されるので、左右後輪RW1、RW2は
中立復帰用のスプリング32b、32cにより中立状態に復帰
し又は維持される。また、ロック装置35の第2状態への
設定により、同装置35は左右後輪RW1、RW2を中立状態に
ロックする。
この「定時割込みプログラム2」の終了後、時間が経
過し、タイマ回路62eが再び定時割込み信号を出力する
と、CPU62cはステップ210〜239からなる同「定時割込み
プログラム2」を同信号の出力毎に実行して、各種デー
タの設定及び左右後輪RW1、RW2の操舵の許容又は禁止を
制御する。また、CPU62cが暴走することなく、上記「定
時割込みプログラム2」の各ステップ毎の処理を正常に
実行していれば、ウォッチドックパルスWDP1はステップ
238の処理により所定時間毎に出力され、コンデンサC2
の端子電圧が基準電圧Vref1より低下することはない。
更に、上記のような左右後輪RW1、RW2の操舵制御中、
非コンピュータ回路部64においては、周波数電圧変換器
64a、64bが車速センサ41a、41bから供給され左右前輪FW
1,FW2の回転数に比例した周波数を有する車速信号を周
波数電圧変換し、該変換電圧を加算器64cに各々出力す
る。加算器64cはこれらの電圧を加算して車速に比例し
た電圧を比較器COMP5の正側入力(+)に供給する。
今、当該車両が低速に走行しており、比較器COMP5に
供給される電圧が基準電圧Vref3より低ければ、同比較
器COMP5は“0"を表す信号をトランジスタTRのベースに
供給して、同トランジスタTRを導通状態に制御する。か
かる場合、リミッタ装置36及び検出スイッチ47が正常で
あれば、リミッタ装置36への状態指示信号とリミッタ検
出スイッチ47からの状態検出信号、すなわちエクスクル
ーシブノア回路EXNORに入力される両信号が一致して同
回路EXNORは“1"を表す信号を出力する。このエクスク
ルーシブノア回路EXNORからの“1"を表す信号はリレー
コイル68aを励磁し、この励磁によってリレースイッチ6
8bは閉成状態になるので、電源+Vから抵抗R8、トラン
ジスタTR、抵抗R9及びリレースイッチ68bを介してリミ
ッタ装置36の電磁ソレノイド36bに励磁電流が供給され
る。その結果、電磁ソレノイド36bが励磁されてリミッ
タ装置36は第1状態に設定され、同装置36はリレーロッ
ド26の変位を所定の大きな範囲内に制限することにより
左右後輪RW1、RW2を所定の大舵角範囲に制限する。ま
た、リミッタ装置36又は検出スイッチ47が故障すると、
リミッタ装置36への状態指示信号とリミッタ検出スイッ
チ47からの状態検出信号すなわちエクスクルーシブノア
回路EXNORに入力される両信号が不一致となり、同回路E
XNORは“0"を表す信号を出力する。このエクスクルーシ
ブノア回路EXNORからの“0"を表す信号はリレーコイル6
8aの励磁を解除し、この励磁解除によってリレースイッ
チ68bは開成状態になるので、リミッタ装置36の電磁ソ
レノイド36bには電流が供給されなくなる。その結果、
電磁ソレノイド36bは励磁されなくてリミッタ装置36は
第2状態に設定され、同装置36はリレーロッド26の変位
を所定の小さな範囲内に制限することにより左右後輪RW
1、RW2を所定の小舵角範囲内(θLIM)に制限する。
一方、当該車両が中高速にて走行しており、比較器CO
MP5に供給される電圧が基準電圧Vref3より高ければ、同
比較器COMP5は“1"を表す信号をトランジスタTRのベー
スに供給して、同トランジスタTRを非導通状態に制御す
る。この非導通制御により、リミッタ装置36の電磁ソレ
ノイド36bには電源+Vからの励磁電流が供給されず、
同ソレノイド36bは励磁されない。これにより、リミッ
タ装置36及びリミッタ検出スイッチ47の正常又は異常に
起因したリレースイッチ68bの閉成又は開成とは無関係
に、リミッタ装置36は第2状態に設定されて、左右後輪
RW1、RW2は前記小舵角範囲内(θLIM)に制限される。
以上の動作を簡単に整理して述べると、第1及び第2
マイクロコンピュータ回路部61、62が共に正常な場合、
CPU61cのステップ113(第6図)の処理により設定され
た車速検出データ、前輪操舵角検出データ、後輪操舵角
検出データ及びヨーレート検出データは、ステップ116
(第6図)及びステップ215(第12A図)の処理により共
通メモリ回路部63を介して第2マイクロコンピュータ回
路部62に転送される。同回路部62においては、CPU62c
が、ステップ216〜222の処理により、前記転送された各
検出データとステップ213(第12A図)の処理により設定
した車速検出データ、前輪操舵角検出データ、後輪操舵
角検出データ及びヨーレート検出データとに基づき、各
センサ41a,41b,42a,42b,44a,44b,43の正常又は異常状態
を考慮して、補正車速検出データ、補正前輪操舵角検出
データ、補正後輪操舵角検出データ及び補正ヨーレート
検出データを算出する。これらの算出した各検出データ
は、ステップ229(第12B図)及びステップ117(第6
図)の処理により、共通メモリ回路部63を介して第1マ
イクロコンピュータ回路部61に転送され、同回路部61に
おいて、CPU61cが、ステップ118〜127の処理により、前
記転送された各検出データに基づき、各モードスイッチ
48、51の操作状態及びリミッタ装置36の正常又は異常状
態を考慮して後輪操舵角指示データを算出する。この後
輪操舵角指示データは、ステップ128(第6図)及びス
テップ230(第12B図)の処理により、共通メモリ回路部
63を介して第2マイクロコンピュータ回路部62に転送さ
れ、同回路部62において、CPU62が、ステップ231の処理
により、前記転送された後輪操舵角指示データを前回の
同指示データとの関係に応じて補正する。この補正され
た後輪操舵角指示データは、ステップ237(第12B図)及
びステップ129(第6図)の処理により、共通メモリ回
路部63を介して再び第1マイクロコンピュータ回路部61
に転送され、同回路部61において、CPU61cが、ステップ
131〜135(第6図)の処理により、前記補正された後輪
操舵角指示データを、ロック装置35及びリミッタ検出ス
イッチ47の状態に応じて再度補正し、ステップ136、137
(第6図)の処理により左右後輪RW1、RW2を操舵制御す
る。
また、CPU62cは、ステップ216、218、220、223(第12
A図)の処理によって、ステップ116(第6図)及びステ
ップ215(第12A図)の処理により共通メモリ回路部63を
介して第2マイクロコンピュータ回路部62に転送された
各種データと、ステップ212、214(第12A図)の処理に
より設定された各種データとに基づき、各種センサ41
a、41b、42a,42b、44a,44b及び各検出スイッチ45〜47の
正常又は異常状態を検出する。さらに、CPU62cはステッ
プ232(第12B図)の処理によって、ステップ138(第6
図)及びステップ230(第12B図)の処理により共通メモ
リ回路部63を介して第2マイクロコンピュータ回路部62
に転送されたデータと、ステップ214(第12A図)及びス
テップ228、235(第12B図)にて設定した各種データに
基づき、ステップモータ23、切換えバルブ装置34及びロ
ック装置35の正常又は異常状態を検出する。そして、こ
れらの正常又は異常状態の検出に応じて、CPU62cはステ
ップ236の処理により切換えバルブ装置34及びロック装
置35を制御する。
このように、第1及び第2マイクロコンピュータ回路
部61、62は、共通メモリ回路部63との協働により各種デ
ータの授受を行いながら、種々の機能を分担して、左右
後輪RW1、RW2の操舵を制御しかつ同操舵のフェイル制御
をするので、本実施例によれば、同回路部61、62の負担
を多くすることなく、左右後輪RW1、RW2を安全かつ効果
的に制御できる。
また、上記制御と並行して非コンピュータ回路部64が
リミッタ装置36の正常又は異常を検出しながら、車速に
応じてRW1、RW2の操舵範囲を制御するので、同後輪RW
1、RW2の操舵制御に対するフェイル制御機能がより充実
する。
(b2) 第1マイクロコンピュータ回路部61は正常であ
るが、第2マイクロコンピュータ回路部62が異常な場合 第2マイクロコンピュータ回路部62にて実行されてい
る「定時割込みプログラム2」の暴走により、CPU62cが
ウォッチドックパルスWDP2を出力する上記ステップ238
(第12B図)の処理を定期的(約10ミリ秒毎)に実行し
なくなって、コンデンサC2の端子電圧が基準電圧Vref1
より低下して比較器COMP3が“0"を表す信号を出力し、
又はバッテリ66から同回路部62へ供給された電源電圧+
Vが基準電圧Vref2より低下して比較器COMP4が“0"を表
す信号を出力すると、アンド回路AND2の出力信号は“0"
となる。この信号は、第2マイクロコンピュータ回路部
62の異常を表すウォッチドックタイマ信号WDT2として、
ウォッチドックタイマ回路62gから出力され、CPU62cは
同信号の発生により「リセットプログラム2」(第13
図、第12A図及び第12B図)を実行するようになる。ま
た、このウォッチドックタイマ信号WDT2は入出力インタ
ーフェース回路62f及び出力回路62kを介して第1マイク
ロコンピュータ回路部61に出力され、同回路部61内のCP
U61cはこの信号の到来により「第2コンピュータフェイ
ルプログラム1」(第8図)を実行するようになる。
CPU61cはこの「第2フェイルプログラム1」の実行を
ステップ150にて開始し、ステップ151にて“0"(CPU62c
によるステップモータ23、切換えバルブ装置34及びロッ
ク装置35の制御禁止状態)を表すイネーブルデータEN2
を、上記ステップ111(第5図)と同様にして、第2マ
イクロコンピュータ回路部62の出力回路62kに転送す
る。出力回路62kはこのイネーブルデータEN2(=“0")
を記憶すると同時に、後述するプログラムの実行により
CPU62cから出力される制御データに基づくステップモー
タ23、切換えバルブ装置34及びロック装置35を制御する
ための制御信号の出力を禁止する。ステップ151の処理
後、CPU61cはステップ152にて警告ランプ52を点灯制御
するためのデータLAMP(=“1")を入出力インターフェ
ース回路61fを介して出力回路61kに出力する。出力回路
61kは、このデータLAMP(=“1")に基づき、警告ラン
プ52を点灯制御するパルス信号をダイオードDi5を介し
て同ランプ52に出力し、同ランプ52は点灯する。
次に、CPU61cは、ステップ153にて、上記ステップ113
(第6図)の処理と同様にして、各種センサ41a、41b、
42a、42b、44a、44bからの信号に基づき、車速、前輪操
舵角及び後輪操舵角を各々算出して、各算出値を表す各
データを新車速検出データV11N、V12N、新前輪舵角検
出データθf11N、θf12N及び新後輪操舵角検出データ
θr11N、θr12NとしてRAM61dに記憶させる。ただし、
この場合、ヨーレートの算出は行わない。ステップ153
の処理後、CPU61cは、ステップ154にて、上記ステップ1
14、115(第6図)の処理と同様にして、各種検出スイ
ッチ45、46からの各状態検出信号及び非コンピュータ回
路部64からの信号ECU2を取込んで、各信号に対応したバ
ルブ状態検出データVALVE1、ロック状態検出データLOCK
1及びリミッタフェイルデータECU21をRAM61dに記憶させ
る。ただし、この場合、クラブモードスイッチ48、スポ
ーツモードスイッチ51からの各モード選択信号及びリミ
ッタ検出スイッチ47からの状態検出信号の取込みは行わ
ない。
次に、CPU61cはステップ155にて車速センサ41a、41
b、前輪操舵角センサ42a、42b及び後輪操舵角センサ44
a、44bのフェイルチェック及び同チェック結果を表すフ
ラグVF1、θfF1、θrF1の設定処理を実行する。このフ
ェイルチェックは、各種センサ41a、41b、42a、42b、44
a、44b及び同センサ41a,41b,42a,42b,44a,44bと第1マ
イクロコンピュータ回路部61とを接続するリード線が正
常であれば、同センサ対(41a、41b)、(42a、42b)、
(44a、44b)からの信号に応じて設定された各データ対
(V11N、V12N),(θf11N、θf12N)、(θ
11N、θr12N)が各々近似した値であることに基づ
き、実行されるものであり、上記(b1)のステップ21
6、218、220の処理によるフェイルチェックに比べて簡
易的なものである。すなわち、各種データ対(V11N
12N),(θf11N、θf12N)、(θr11N、θ
12N)の関係が|V11N−V12N|≦CV2、|θf11N−θ
12N|≦Cf2、|θr11N−θr12N|≦Cr4にあれ
ば、各フラグVF1,θfF1、θrF1は各々“1"に設定さ
れ、同関係が|V11NV12N|>CV2、|θf11N−θf
12N|>Cf2、|θr11N−θr12N|>Cr4にあれば、
各フラグVF1,θfF1、θrF1は各々“0"に設定される。
ただし、値Cr2、Cf2、Cr4は、各センサ41a、41b、42
a、42b、44a、44bが正常な場合における各データ対(V
11N、V12N)、(θf11N、θf12N)、(θr11N、θ
12N)間の最大偏差に対応した小さな値に設定されて
いる。これにより、各種センサ41a、41b、42a、42b、44
a、44b、又は同センサ41a、41b、42a、42b、44a、44bと
第1マイクロコンピュータ回路部61とを接続するリード
線に異常が発生し、各種データV11N、V12N、θ
11N、θf12N、θr11N、θr12Nが異常な値に設定さ
れた場合には、異常な値を含むデータ対(V11N
12N)、(θf11N、θf12N)、(θr11N、θ
12N)に対応したフラグVF1、θfF1、θrF1が“0"に設
定され、かつそれ以外の場合には同フラグVF1、θfF1
θrF1は“1"に設定される。
次に、CPU61cは、ステップ156にて、前記設定された
フラグVF1、θfF1、θrF1の全てが“1"すなわちセンサ4
1a、41b、42a、42b、44a、44bの全てが正常であれば「Y
ES」と判定してプログラムをステップ157に進め、同フ
ラグVF1、θfF1、θrF1のいずれか一つでも“0"すなわ
ちセンサ41a、41b、42a、42b、44a、44bのいずれか一つ
でも異常であれば「NO」と判定してプログラムをステッ
プ158に進める。
先に、全てのセンサ41a、41b、42a、42b、44a、44bが
正常な場合について説明する。この場合、CPU61cはステ
ップ157にて、上記ステップ153の処理により設定した新
車速検出データV11N、V12N、新前輪操舵角検出データ
θf11N、θf12N及び新後輪操舵角検出データθrを、
各データ対(V11N、V12N)、(θf11N、θf12N)、
(θr11N、θr12N)毎に平均することにより補正車
速、補正前輪操舵角及び補正後輪操舵角を各々算出し、
該算出した補正車速、補正前輪操舵角及び補正後輪操舵
角を各々表す補正車速検出データV1、補正前輪操舵角
検出データθf1及び補正後輪操舵角検出データθr1
RAM61dに記憶させる。これにより、上記(b1)のステッ
プ217、219、221(第12A図)の処理に比べ、前記各補正
データV1、θf1、θr1が簡易的に設定されることに
なる。
次に、CPU61cはステップ159にて、ステップモータ2
3、切換えバルブ装置34及びロック装置36のフェイルチ
ェック及び同チェック結果を表すフラグθrF1 *、VAL
F1 *、LOKF1 *の設定処理を実行する。このステップモー
タ23のフェイルチェックは、ステップモータ23及び同モ
ータ23と第1マイクロコンピュータ回路部61とを接続す
るリード線が正常であれば現在の後輪操舵角は以前指示
した後輪操舵角に近づくことに基づき、実行されるもの
で、後述するステップ166,158の処理により設定され前
回の後輪舵角指示値を表す後輪操舵角指示データθr1 *
と上記ステップ157の処理により設定され現在の後輪操
舵角を表す補正後輪操舵角検出データθr1との差の絶
対値|θr1 *−θr1|が所定の小さな舵角値Cr5以下
であるかの判定により行われる。すなわち、CPU61cは、
同ステップ159にて、前記絶対値|θr1 *−θr1|が舵
角値Cr5以下すなわちステップモータ23が正常であれ
ば、フラグθrF1 *を“1"に設定し、かつ同絶対値|θr
1 *−θr1|が舵角値Cr5より大きいすなわち同モータ23
が異常であればフラグθrF1 *を“0"に設定する。また、
切換えバルブ装置34及びロック装置35のフェイルチェッ
クは、各装置34,35、及び同装置34,35と第1マイクロコ
ンピュータ回路部61,62とを接続するリード線が正常で
あれば、現在の各装置34,35の状態と以前指示した各装
置34,35の状態とが一致することに基づき、実行される
もので、後述するステップ161,158,168の処理により設
定されかつ指示され各装置34,35に対する以前の指示状
態を表す前回のバルブ状態指示データVALVE2 *及びロッ
ク状態指示データLOCK2 *と、ステップ154の処理により
設定され各装置34,35の現在の状態を表すバルブ状態検
出データVALVE1及びロック状態検出データLOCK1との各
一致又は不一致の判定により行われる。すなわち、各指
示データVALVE1 *,LOCK1 *と各検出データVALVE1,LOCK1
が一致すれば、各フラグVALF1 *,LOKF1 *が各装置34,35の
正常状態を表す値“1"に各々設定され、かつ各指示デー
タVALVE1 *,LOCK1 *と各検出データVALVE1,LOCK1とが不一
致であれば、各フラグVALF1 *,LOKF1 *が各装置34,35の異
常状態を表す値“0"に各々設定される。
ステップ159の処理後、CPU61cはステップ160にて上記
設定されたフラグθrF1 *,VALF1 *,LOKF1 *が“1"であるか
否かを各々調べ、同フラグθrF1 *,VALF1 *,LOKF1 *の全て
が“1"すなわちステップモータ23,切換えバルブ装置34
及びロック装置35の全てが正常であるか否かを判定す
る。この判定において、ステップモータ23,切換えバル
ブ装置34及びロック装置35が全て正常であれば「YES」
と判定され、CPU61cはステップ161にてRAM61d内のバル
ブ状態指示データVALVE1 *及びロック状態指示データLOC
K1 *を各々“1"に設定する。次に、CPU61cは、ステップ1
62,163にて、上記ステップ120,123(第6図)の処理と
同様にして、目標舵角比データK1を車速に応じて変化
するノーマル舵角比KVn(第9図実線)に設定するとと
もに、後輪操舵角指示データθr1 *をK1・θf1に設定
してRAM61dに記憶させる。このステップ163の処理後、C
PU61cは、ステップ164〜166にて、上記ステップ125〜12
7の処理と同様にして、リミッタ装置36等が異常な場合
には、後輪操舵角指示データθr1 *を小舵角θLIM以内
に制限し、かつ同装置36等が異常な場合には同データθ
1 *を上記ステップ163の処理により設定した値に維持
したままプログラムをステップ167に進める。
上記ステップ164〜166の処理後、CPU61cは、ステップ
167にて、上記ステップ136(第6図)の処理と同様にし
て、後輪操舵指示データΔθr1 *をθr1 *−θr1に設
定してRAM61dに記憶させ、ステップ168にて、上記ステ
ップ136(第12B図)と同様にして、バルブ状態指示デー
タVALVE1 *及びロック状態指示データLOCK1 *を出力回路6
1kに出力する。これらのバルブ状態指示データVALVE1 *
及びLOCK1 *状態指示データLOCK1 *は上記ステップ161の
処理により各々“1"に設定されているので、出力回路61
kは、上記(b1)の場合と同様に、“1"を表す前記デー
タVALVE1 *,LOCK1 *を記憶すると同時に、ダイオードDi3,
Di4を介して切換えバルブ装置34及びロック装置35に対
して励磁信号を各々出力する。このとき、リレーコイル
67aは“1"を表すウォッチドックタイマ信号WDT1により
通電制御され、リレースイッチ67b,67cは閉成状態にあ
るので、前記各装置34,35の電磁ソレノイド34a,35bは前
記励磁信号により励磁されて同装置34,35を各々第1状
態に設定する。これにより、切換えバルブ装置34は制御
バルブ31とパワーシリンダ32との連通を許容し、ロック
装置35は左右後輪RW1,RW2の中立ロックを解除する。ま
た、同ステップ168において、CPU61cは上記ステップ163
〜167の処理により設定された後輪操舵指示データΔθ
1 *を上記ステップ137(第6図)の処理と同様にして
出力回路61kに出力し、出力回路61kは、上記(b1)の場
合と同様にして、ダイオードDi1を介して同データΔθ
1 *に対応した駆動パルス列信号をステップモータ23に
出力する。このとき、切換えバルブ装置34は制御バルブ
31とパワーシリンダ32との連通を許容し、かつロック装
置35は左右後輪RW1,RW2の中立ロックを解除しているの
で、ステップモータ23は制御バルブ31とパワーシリンダ
32との協働により左右後輪RW1,RW2を後輪操舵指示デー
タΔθr1 *に対応した量だけ操舵し、同後輪RW1,RW2は
後輪操舵角指示データθr1 *により表される操舵角に操
舵される。
次に、CPU61cは、ステップ169にて上記ステップ103
(第4図)の処理と同様にウォッチドックタイマ回路61
gにウォッチドックパルスWDP1を出力して、ステップ170
にてこの「第2コンピュータフェイルプログラム2」の
実行を終了する。これにより、ウォッチドックタイマ回
路61gは、上記(b1)の場合と同様に、“1"を表すウォ
ッチドックタイマ信号WDT1を出力し続ける。
一方、上記ステップ156,160にて「NO」と判定された
場合、すなわち各種センサ41a、41b、42a、42b、44a、4
4bのいずれかが異常であってステップ157の処理により
の補正車速検出データV1,補正前輪操舵角検出データ
θf1若しくは補正後輪操舵角検出データθr1が設定さ
れない場合、又はステップモータ23、切換えバルブ装置
34、ロック装置35のいずれかが異常な場合、CPU61cはス
テップ158にてRAM61d内の後輪操舵角指示データθ
1 *、バルブ状態指示データVALVE1 *及びロック状態指
示データLOCK1 *を各々「0」,“0"、“0"に設定する。
このステップ158の処理後、CPU61cは上述したステップ1
67〜169の処理を実行して、ステップ170にてこの「第2
コンピュータフェイルプログラム1」の実行を終了す
る。この場合、後輪操舵角指示データθr1 *、バルブ状
態指示データVALVE1 *及びロック状態指示データLOCK1 *
は各々「0」,“0"、“0"に設定されているので、上記
(b1)にて述べたように、左右後輪RW1,RW2は中立状態
にロックされる。
かかる「第2コンピュータフェイルプログラム1」の
実行終了後、CPU61cは再び同プログラムの実行をステッ
プ150から開始する。そして、以前の状態すなわち第1
マイクロコンピュータ回路部61内のウォッチドックタイ
マ回路61gが“1"を表すウォッチドックタイマ信号WDT1
を出力し、かつ第2マイクロコンピュータ回路部62内の
ウォッチドックタイマ回路62gが“0"を表すウォッチド
ックタイマ信号WDT2を出力している限り、CPU61cはこの
「第2コンピュータフェイルプログラム1」を繰返し実
行して左右後輪RW1,RW2の操舵を制御する。
かかる第1マイクロコンピュータ回路部61における
「第2コンピュータフェイルプログラム1」の実行中、
CPU62cは「リセットプログラム2」の実行をステップ28
0(第13図)にて開始し、ステップ281,282にて、上記ス
テップ201,202と同様の処理により、RAM62d、共通RAM63
c、入力回路62gの記憶回路、及び出力回路62kの記憶回
路に記憶されている各種データを初期値に設定するとと
もに、タイマ回路62eに所定の時間データ(10ミリ秒を
表す時間データ)を出力する。このステップ281,282の
処理は、第2マイクロコンピュータ回路部62が異常にな
ったことに伴い同回路部62を初期状態に設定しておき、
同回路部62が再び正常に復帰した場合における正常な動
作を確保することを意味する。
次に、CPU62cは上記「定時割込みプログラム2」にお
けるステップ212〜238(第12A図,第12B図)と同種の処
理を実行して、ステップ239にてこの「リセットプログ
ラム2」の実行を終了する。この場合も、CPU62cは各種
演算の実行により各種データを所望の値に設定し、これ
らのデータをステップ229,237にて共通RAM63bに転送す
るが、同データは、上述したように、CPU61cによる上記
「第2コンピュータフェイルプログラム」において左右
後輪RW1,RW2の操舵制御のために利用されることはな
い。また、CPU62cはステップ236にてバルブ状態指示デ
ータVALVE2 *及びロック状態指示データLOCK2 *を出力回
路62kに出力するが、出力回路62kは、CPU61cの上記ステ
ップ151(第8図)の処理により、ステップモータ23、
切換えバルブ操舵34及びロック操舵35に対して制御信号
を出力することを禁止されているので、前記各装置34,3
5が前記指示データVALVE2 *,LOCK2 *により制御されるこ
とはない。一方、ステップ238の処理によりCPU62cから
ウォッチドックタイマ回路62gに出力されたウォッチド
ックパルスWDP1は、コンデンサC2を充電して比較器COM
P3の正側入力(+)に供給される電圧を上昇させるよう
に作用する。
かかる「リセットプログラム2」の実行終了後、CPU6
2cは再び同プログラムの実行をステップ280から開始す
る。そして、以前の状態すなわちウォッチドックタイマ
回路62gが“0"を表すウォッチドックタイマ信号WDT2
出力している限り、CPU62cはこの「リセットプログラム
2」を繰返し実行し続ける。
一方、非コンピュータ回路部64は、かかる場合にも、
上記(b1)の場合と同様に、リミッタ装置36を車速に応
じて制御して、左右後輪RW1,RW2の操舵範囲を車速に応
じて規制する。
かかるCPU61c,62cによる「第2コンピュータフェイル
プログラム1」、「リセットプログラム2」の実行中、
コンデンサC2の端子電圧がステップ238(第12B図)の
繰返し実行により上昇し又は電源電圧+Vが上昇して第
2マイクロコンピュータ回路部62が正常状態に復帰する
と、ウォッチドックタイマ回路62gは“1"を表すウォッ
チドックタイマ信号WDT2を出力するようになる。その結
果、CPU61c,62cは上記(b1)で述べたように「定時割込
みプログラム1」、「定時割込プログラム2」を各々実
行するようになる。
上記動作説明のように、第1マイクロコンピュータ回
路部61は正常であるが、第2マイクロコンピュータ回路
部62が異常な場合には、CPU61cのみがステップ157(第
8図)の処理により車速検出データ、前輪操舵角検出デ
ータ及び後輪操舵角検出データを算出するとともにステ
ップ162〜166の処理により後輪操舵角指示データを算出
し、かつステップ155,159の処理により各種センサ41a、
41b、42a、42b、44a、44b,ステップモータ23,切換えバ
ルブ装置34及びロック装置35の正常又は異常状態を検出
して、これらの結果に基づき、ステップ158,161,167,16
8の処理によりステップモータ23,切換えバルブ装置34及
びロック装置35を制御する。ただし、この場合、前記検
出データの算出、後輪操舵角指示データの算出及び前記
正常又は異常状態検出は上記(b1)に比べて簡略化され
ているので、第1マイクロコンピュータ回路部61は、左
右後輪RW1,RW2の操舵制御及び同操舵制御に対するフェ
イルセーフ制御を時間遅れなく効率的に行えるようにな
る。さらに、非コンピュータ回路部64は上記(b1)の場
合と同様に動作して左右後輪RW1,RW2の操舵を車速に応
じて規制するので、前記操舵制御に対するフェイルセー
フ制御機能は上記(b1)と同様に良好となる。
(b3) 第1マイクロコンピュータ回路部61が異常であ
っても、第2マイクロコンピュータ回路部62が正常な場
合 第1マイクロコンピュータ回路部61にて実行されてい
る「定時割込みプログラム1」の暴走により、CPU61Cが
ウォッチドックパルスWDP1を出力する上記ステップ139
(第6図)の処理を定期的(約10ミリ程度)に実行しな
くなって、コンデンサC1の端子電圧が基準電圧Vref1
り低下して比較器COMP1が“0"を表す信号を出力し、又
はバッテリ66から同回路部61へ供給された電源電圧+V
が基準電圧Vref2より低下して比較器COMP2が“0"を表
す信号を出力すると、アンド回路AND1の出力信号は“0"
となる。この信号は、第1マイクロコンピュータ回路部
61の異常を表すウォッチドックタイマ信号WDT1として、
ウォッチドックタイマ回路62gから出力され、CPU61cは
同信号の発生により「リセットプログラム1」(第7
図、第6図)を実行するようになる。また、このウォッ
チドックタイマ信号WDT1は入出力インターフェース回路
61f及び出力回路61kを介して第2マイクロコンピュータ
回路部62にも出力され、同回路部62内のCPU62cはこの信
号の到来により「第1コンピュータフェイルプログラム
2」(第14図)を実行するようになる。
この場合、「第1コンピュータフェイルプログラム
2」は、第14図に示すように、ステップ250〜270により
構成されており、各ステップ250〜270においては、上述
した「第2コンピュータフエイルプログラム1」(第8
図)の各ステップ150〜170と同様の処理が実行され、第
2マイクロコンピュータ回路部62が、上記(b2)の場合
と同様に、左右後輪RW1,RW2の操舵及び同操舵に対する
フェイル制御を同時に行う。ただし、第14図のフローチ
ャート中、各種データはCPU62cにて利用されるためサフ
ィックス「2」にて表されている。
一方「リセットプログラム1」においては、第7図の
ステップ180〜182は上記「リセットプログラム2」(第
13図)のステップ280〜282に対応するが、ステップ112
〜140(第6図)は上記(b1)で述べた「定時割込みプ
ログラム1」のステップ112〜140(第6図)と同じであ
る。ただし、この場合も、CPU62cのステップ251(第14
図)の処理により、第1マイクロコンピュータ回路部61
からステップモータ23、切換バルブ装置34及びロック装
置35への制御信号の出力が上記(b2)の場合と同様に禁
止されており、CPU61cはステップ181,182の処理により
第1マイクロコンピュータ回路部61及び共通メモリ回路
部63を初期状態に設定する機能、及びステップ139の処
理によりウォッチドックタイマ回路61gにウォッチドッ
クパルスWDP1を出力する機能を有するのみであるので、
第1マイクロコンピュータ回路部61は上記(b2)の場合
における第2マイクロコンピュータ回路部62と同様に動
作する。
これにより、この場合には、第1及び第2マイクロコ
ンピュータ回路部61,62が上記(b2)の場合と相互に入
れ替わっただけであり、上記(b2)の場合と同等な効果
を有する。また、非コンピュータ回路部も上記(b2)の
場合と同様に動作して左右後輪RW1,RW2の操舵を車速に
応じて規制するので、上記(b2)の場合と同様に同後輪
RW1,RW2の操舵制御に対するフェイルセーフ制御機能が
充実する。
(b4) 第1及び第2マイクロコンピュータ回路部61,6
2が共に異常な場合 第1及び第2マイクロコンピュータ回路部61,62が順
次異常になると、同回路部61,62内のウォッチドックタ
イマ回路61g,62gは、上記(b2),(b3)の場合と同様
にして、“0"を表すウォッチドックタイマ信号WDT1,WDT
2を出力する。これにより、CPU61c,62cは上記(b2),
(b3)の場合と同様に、「リセットプログラム1」(第
7図、第6図)、「リセットプログラム2」(第13図、
第12A図、第12B図)を実行して、第1及び第2マイクロ
コンピュータ回路部61,62及び共通メモリ回路部63を初
期状態に設定するとともに、同回路部61、62の正常状態
への復帰を検出するためのウォッチドックパルスWDP1
WDP2をウォッチドックタイマ回路61g、62gへ出力する。
このとき、両ウォッチドックタイマ信号WDT1、WDT2は前
述のように共に“0"を表すので、リレーコイル67aは励
磁されない。このリレーコイル67aの非励磁により、リ
レースイッチ67b、67cは開成状態に設定されるので、第
1及び第2マイクロコンピュータ回路部61、62からいか
なる制御信号が出力されても、切換えバルブ装置34及び
ロック装置35の各電磁ソレノイド34a、35bは励磁される
ことはない。これにより、切換えバルブ装置34及びロッ
ク装置35は第2状態に設定され、上述したように、左右
後輪RW1、RW2は中立状態にロックされる。その結果、第
1及び第2マイクロコンピュータ回路部61、62が共に異
常になった場合は、左右後輪RW1、RW2の操舵が禁止され
車両の走行安全性が確保される。
かかる「リセットプログラム1」及び「リセットプロ
グラム2」の実行中、第1マイクロコンピュータ回路部
61又は第2マイクロコンピュータ回路部62が正常状態に
復帰すれば、ウォッチドックタイマ信号WDT1、WDT2のい
ずれか一方又は両方が“1"となり、上記(b1),(b
2),(b3)のようにして、左右後輪RW1、RW2が操舵制
御されかつ同操舵のフェイルセーフ制御も行われるよう
になる。
C.変形例 上記実施例においては、車速を検出するために左右前
輪FW1、FW2の各回転数を検出するようにしたが、これら
の回転数の検出に換え又は同検出に加えて、左右後輪RW
1、RW2の回転数を各々検出するようにしてもよい。この
場合、左右後輪RW1、RW2の各回転数を検出する車速セン
サからの検出信号に応じて上述したプログラムの実行に
より補正車速を算出し、又は同センサからの検出信号に
基づき算出した車速と前記左右前輪FW1、FW2の回転数に
基づき算出した車速とを加味して、例えば全ての算出車
速値又は中央2値の平均値を補正車速として算出して、
後輪操舵角指示データを決定するようにするとよい。ま
た、左右前輪FW1、FW2の回転数に基づき車速を算出する
代わりに、変速機の出力軸の回転、プロペラシャフトの
回転等を検出し、該検出結果に基づき車速を算出するよ
うにしてもよい。
また、上記実施例においては、前輪操舵角を操舵軸12
の回転角に基づき検出し、かつ後輪操舵角をリレーロッ
ド26の変位量に基づき検出するようにしたが、前輪操舵
角をリレーロッド14の変位量に基づき検出し、又は後輪
操舵角を操舵軸24の回転角に基づき検出するようにして
もよい。この場合、操舵軸12の回転角を検出する前輪操
舵角センサ42a,42bの代わりに、リレーロッド14の変位
量を検出する前輪操舵角センサを同ロッド14の近傍に配
設し、又はリレーロッド26の変位量を検出する後輪操舵
角センサ44a,44bの代わりに、操舵軸24の回転角を検出
する後輪操舵角センサを同軸24の近傍に配設するように
するとよい。
また、上記実施例においては、ステップ118〜124(第
6図)の処理により、車速、操舵モード(クラブモー
ド、スポーツモード)、前輪操舵角及びヨーレートのみ
により後輪操舵角指示データθr1 *を決定するようにし
たが、車両の加減速状態、走行路面の状態に応じて前記
指示データθr1 *を修正するようにしてもよい。この場
合、本件と同一出願人の先の出願(特願昭61-92963号、
特願昭61-219015号、特願昭60-254432号)にて示すよう
に、アクセル開度を検出するセンサ、ブレーキペダルの
踏込み量を検出するセンサ、ワイパスイッチの状態に応
じて雨による走行路面の滑り易い状態を検出するスイッ
チ等を設けるとともに、「定時割込プログラム1」又は
「定時割込みプログラム2」に前記後輪操舵角指示デー
タθr1 *をさらに修正するルーチンを追加するようにし
て、車両の加減速時又は走行路面が滑り易い状態にある
ときには、左右後輪RW1、RW2が左右前輪FW1、FW2に対し
同相方向に若干操舵修正されるように、前記指示データ
θr1 *を修正するようにする。これにより、当該車両の
走行安定性がさらに向上するようになる。また上記実施
例において、ステップ162,262(第8図,第14図)にて
目標舵角比K1、K2を決定する場合、ステップ120(第
6図)と同様の処理により同舵角比K1、K2を決定する
ようにしたが、ステップ162、262の処理による場合には
車速の分解能を大きくして目標舵角比K1、K2がステッ
プ120の処理による場合に比べて粗く設定されるように
して、より簡易的かつ迅速に目標舵角比K1,K2の決定処
理がなされるようにしてもよい。これにより、第1又は
第2マイクロコンピュータ回路部61,62が故障した場合
における「第1コンピュータフェイルプログラム」又は
「第2コンピュータフェイルプログラム」の処理が速く
なり、左右後輪RW1、RW2の操舵制御及び同操舵に対する
フェイル制御の時間遅れをより小さくできる。
さらに、上記実施例においてはリレーロッド26の変位
を禁止し又は制限することにより左右後輪RW1、RW2の操
舵を禁止し又は制限するようにしたが、本件出願と同一
出願人の先の出願(実願昭61-139247号)にて示すよう
に、この操舵禁止及び操舵制限を、操舵軸24に切欠きを
設けるとともに同切欠きに対してロック部材又はリミッ
タ部材を出没させて、同軸24の回転を禁止し又は制限す
ることにより行ってもよい。また、リミッタ装置36は低
速にて左右後輪RW1、RW2の操舵を大舵角に制限しかつ高
速にて小舵角に制限するようにしたが、前記先の出願
(実願昭61-139247号)にて示すように、同操舵を極低
速に操舵制限をしないようにし、低速にて大舵角に制限
しかつ高速にて小舵角に制限するようにしてもよい。さ
らに、中速の場合には同操舵を中舵角に制限するように
してもよい。この場合、リミッタ装置36を複数段の操舵
角を規制可能に構成するとともに、非コンピュータ回路
部64が各車速領域(極低速、中速、高速)毎に同装置36
を制御するようにするとよい。
【図面の簡単な説明】
第1図は特許請求の範囲に記載した本発明の構成に対応
する図、第2図は本発明に係る前後輪操舵車を概略的に
示す図、第3図は第2図の制御回路の詳細を示す図、第
4図乃至第8図は第3図の第1マイクロコンピュータ回
路部にて実行されるプログラムに対応したフローチャー
ト、第9図は第3図の第1マイクロコンピュータ回路部
にて決定される目標舵角比の特性を示すグラフ、第10図
乃至第14図は第3図の第2マイクロコンピュータ回路部
にて実行されるプログラムに対応したフローチャート、
及び第15図は第3図の第2マイクロコンピュータ回路部
にて決定される目標舵角比の特性を示す図である。 符号の説明 A……前輪操舵装置、B……後輪操舵装置、C……電気
制御装置、23……ステップモータ、31……制御バルブ、
32……パワーシリンダ、32b,32c……スプリング、34…
…切換えバルブ装置、35……ロック装置、36……リミッ
タ装置、41a,41b……車速センサ、42a,42b……前輪操舵
角センサ、43……ヨーレートセンサ、44a,44b……後輪
操舵角センサ、45,46,47……検出スイッチ、48……クラ
ブモードスイッチ、51……スポーツモードスイッチ、60
……制御回路、61……第1マイクロコンピュータ回路
部、62……第2マイクロコンピュータ回路部、61b,62b
……ROM、61c,62c……CPU、61d,62d……RAM、61g,62g…
…ウォッチドックタイマ回路、63……共通メモリ回路
部、63b……共通RAM、64……非コンピュータ回路部、66
……バッテリ、67a,68a……リレーコイル、67b,67c,68b
……リレースイッチ。
フロントページの続き (72)発明者 薦田 紀雄 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 楠 秀樹 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−108067(JP,A) 特開 昭60−78870(JP,A) 特開 昭62−241771(JP,A) 実開 昭60−192968(JP,U) 実開 昭63−23185(JP,U)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】左右前輪を操舵する前輪操舵装置と、左右
    後輪を操舵可能に連結するリレーロッドと、前記リレー
    ロッドを変位させて左右後輪を操舵するアクチュエータ
    と、前記リレーロッドの変位を規制して又は該規制を解
    除して左右後輪の操舵を規制し又は該規制を解除する操
    舵規制装置と、前記アクチュエータ及び操舵規制装置を
    電気的に制御する電気制御装置とを備えた前後輪操舵車
    において、車速に対応した物理量を検出して同物理量を
    表す検出信号を出力する車速センサと、左右前輪の操舵
    角に対応した物理量を検出して同物理量を表す検出信号
    を出力する前輪操舵角センサと、左右後輪の操舵角に対
    応した物理量を検出して同物理量を表す検出信号を出力
    する後輪操舵角センサと、前記車速センサ、前輪操舵角
    センサ及び後輪操舵角センサからの各検出信号を入力す
    るとともに前記アクチュエータ及び操舵規制装置に対し
    て制御信号を出力する相互に接続された第1及び第2マ
    イクロコンピュータとにより前記電気制御装置を構成す
    るとともに、前記第1及び第2マイクロコンピュータ内
    に同第1及び第2のマイクロコンピュータの各異常を検
    出する第1及び第2異常検出手段を各々設け、前記第1
    及び第2異常検出手段が共に第1及び第2マイクロコン
    ピュータの異常を検出しないとき前記第1マイクロコン
    ピュータは左右後輪の操舵量を算出して前記アクチュエ
    ータを制御する第1プログラムを実行しかつ第2マイク
    ロコンピュータは前記アクチュエータ、車速センサ、前
    輪操舵角センサ及び後輪操舵角センサの異常を検出して
    前記操舵規制装置を制御する第2プログラムを実行し、
    前記第2異常検出手段が第2マイクロコンピュータの異
    常を検出したとき前記第1マイクロコンピュータは前記
    操舵量を前記第1プログラムより簡易な処理によって算
    出するとともに前記異常を前記第2プログラムより簡易
    な処理によって検出して前記アクチュエータ及び操舵規
    制装置を制御する第3プログラムを実行し、かつ前記第
    1異常検出手段が第1マイクロコンピュータの異常を検
    出したとき前記第2マイクロコンピュータは前記操舵量
    を前記第1プログラムより簡易な処理によって算出する
    とともに前記異常を前記第2プログラムより簡易な処理
    によって検出して前記アクチュエータ及び操舵規制装置
    を制御する第4プログラムを実行することを特徴とする
    前後輪操舵車における後輪操舵のための電気制御装置。
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