JPH08296835A - 微粉炭焚火力発電システム - Google Patents

微粉炭焚火力発電システム

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JPH08296835A
JPH08296835A JP7103399A JP10339995A JPH08296835A JP H08296835 A JPH08296835 A JP H08296835A JP 7103399 A JP7103399 A JP 7103399A JP 10339995 A JP10339995 A JP 10339995A JP H08296835 A JPH08296835 A JP H08296835A
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JP
Japan
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coal
exhaust gas
combustion exhaust
flue
boiler
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JP7103399A
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English (en)
Inventor
Masayuki Taniguchi
正行 谷口
Yoshinobu Kobayashi
啓信 小林
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】高燃料比炭の着火性を向上させ、合わせて熱効
率の向上,脱硫装置の性能を向上させる。 【構成】微粉炭機4と、微粉炭を燃焼させるボイラ9
と、燃焼排ガスを煙突27へ導く煙道19とを備えた微
粉炭燃焼システムにおいて、微粉炭機4に供給する前の
石炭1を石炭乾燥機3で燃焼排ガス18と接触させるこ
とにより乾燥する。乾燥用の燃焼排ガスはエアヒーター
14の上流及び下流の煙道19より石炭乾燥機3へ導
き、乾燥後の燃焼排ガスは熱交換器20と脱硫装置21
との間の煙道19中に放出する。 【効果】乾燥した微粉をボイラに供給でき、また、微粉
炭搬送用の1次空気中に石炭中の水分が含まれないた
め、微粉炭の着火性が向上し、ボイラの熱効率も向上す
る。脱硫装置に流入する燃焼排ガスの温度が低くなり、
脱硫率を向上できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、微粉炭焚火力発電シス
テムに関する。
【0002】
【従来の技術】石炭を、数ミクロン〜数十ミクロンの微
粉に粉砕し、バーナーで燃焼させる微粉炭燃焼システム
は、火力発電用の燃焼装置等に広く用いられているが、
この燃焼システムでは、微粉炭の着火性を向上させるこ
とが求められる。
【0003】石炭の着火性は炭種により異なる。一般に
は燃料比(固定炭素含有率/揮発分含有率)の小さな石
炭ほど着火性が良く、火力発電用の微粉炭焚燃焼装置等
では、燃料比が1.0〜2.5程度の亜歴青炭,歴青炭が
多く用いられていた。しかし、世界的には、燃料比の大
きな半無煙炭,無煙炭の埋蔵量は少なくなく、今後はこ
のような高燃料比炭を使用する微粉炭焚燃焼装置等が必
要とされている。
【0004】一般に、石炭には水分が含まれており、特
開昭61−97052 号公報に記載の発明のように、石炭を粉
砕後、燃焼用空気により石炭を乾燥させる、あるいは石
炭粉砕機内で燃焼用空気により石炭を乾燥させることが
多い。しかし、この方法では、石炭中の水分の蒸発潜熱
によりボイラ効率が低下する。また、着火性の劣る高燃
料比炭を使用するときには、燃焼用空気の温度を高めて
着火性を向上させることが望ましいが、石炭中の水分の
蒸発潜熱により燃焼用空気が冷却されてしまう。また、
特開平3−230003 号公報記載の発明等では、石炭粉砕機
内に燃焼排ガスを導入して乾燥させる方法が提案されて
いるが、この方法では燃焼用空気中に燃焼排ガスが混入
して酸素濃度が低下するため、微粉炭の着火性が低下す
る。一方、特開昭62−69017 号公報記載の発明では石炭
粉砕機内に燃焼排ガスを導入して乾燥させた後、サイク
ロンで微粉炭と燃焼排ガスを分離する方法が提案されて
いるが、この方法では着火に最も重要な粒径の小さな粒
子が燃焼排ガスから分離できない。
【0005】これに対して、特開平3−117807 号公報に
記載の発明では、煙道から分岐した高温の燃焼排ガスに
より、粉砕前の石炭をあらかじめ乾燥させた後、微粉炭
機へ供給する燃焼システムが提案されている。この発明
では、前述のボイラ効率の低下、高燃料比炭の燃焼性の
低下は免れる。
【0006】この方法では、石炭中の水分の蒸発潜熱に
より石炭乾燥後の燃焼排ガスの温度が低下する。一方、
微粉炭焚火力発電システムでは、煙道中に脱硫装置が設
置されているが、この脱硫装置の性能は燃焼排ガスの温
度により影響される。従って、石炭乾燥装置へ燃焼排ガ
スを導く配管,石炭乾燥後の燃焼排ガスを煙道に合流さ
せる配管等の設計にあたっては、脱硫装置の性質を考慮
すべきである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】以上述べたように従来
技術では、効率良く石炭を乾燥させることはできるが、
石炭を乾燥したことにより燃焼排ガスの温度が低下し、
これが脱硫装置の性能へ及ぼす影響についての考慮がな
されていない。
【0008】本発明の目的は、効率良く石炭を乾燥させ
ることができ、かつ、脱硫性能を高く保つことができる
微粉炭焚火力発電システムを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、石炭の粉砕装
置と、粉砕した前記石炭を燃焼させる燃焼装置と、燃焼
により発生した燃焼排ガスを煙突へ導く煙道と、前記煙
道中に設けられた石灰石スラリー噴霧装置を有する脱硫
部とを備えた微粉炭燃焼システムにおいて、前記石炭を
前記粉砕装置へ供給する前に当該石炭中に含まれる水分
を除去する乾燥手段と、当該石炭から除去された水分を
前記脱硫部より上流の前記煙道へ放出する手段と、脱硫
後の燃焼排ガスを、当該石炭から除去された水分が放出
される前の燃焼排ガスにより加熱する手段を設けたこと
を特徴とする微粉炭燃焼システムである。
【0010】また本発明は、石炭を貯蔵する貯炭場から
石炭粉砕装置へ石炭を導く石炭搬送手段と、粉砕した前
記石炭を空気によりバーナーへ搬送する手段と、搬送さ
れた前記石炭と空気を燃焼させるボイラと、ボイラから
発生した蒸気により駆動する蒸気タービン及び前記蒸気
タービンに接続された発電機と、ボイラから排出される
燃焼排ガスと燃焼用の空気との間で熱交換を行わせるエ
アヒーターと、ボイラで発生した燃焼排ガスを煙突へ導
く煙道と、前記煙道中に設けられた脱塵装置及び脱硫装
置と、前記脱硫装置より上流側の燃焼排ガスと下流側の
燃焼排ガスとの間で熱交換を行わせる熱交換器とを備え
た微粉炭焚火力発電システムにおいて、燃焼排ガスによ
り粉砕前の石炭を乾燥する手段と、前記煙道から分岐し
た燃焼排ガスを前記乾燥手段に導く配管と、石炭乾燥後
の燃焼排ガスを前記脱硫装置より上流側でかつ前記熱交
換器より下流側の前記煙道中に導く配管とを備えたこと
を特徴とする微粉炭焚火力発電システムである。
【0011】また本発明は、石炭を貯蔵する貯炭場から
石炭粉砕装置へ石炭を導く石炭搬送手段と、粉砕した石
炭を空気によりバーナーへ搬送する手段と、搬送された
前記石炭と空気を燃焼させるボイラと、ボイラから発生
した蒸気により駆動する蒸気タービン及び前記蒸気ター
ビンに接続された発電機と、ボイラから排出される燃焼
排ガスと燃焼用の空気との間で熱交換を行わせるエアヒ
ーターと、ボイラで発生した燃焼排ガスを煙突へ導く煙
道と、前記煙道中に設けられた石灰石スラリー噴霧装置
を有する脱硫部と、前記石灰石スラリー噴霧装置より上
流側の煙道で燃焼排ガスの一部を分岐し、脱硫部を経由
せずに脱硫部の下流側で煙道に合流させるバイパス管と
を備えた微粉炭焚火力発電システムにおいて、燃焼排ガ
スにより粉砕前の石炭を乾燥する手段を、前記煙道から
燃焼排ガスを分岐して前記乾燥手段に導く配管と、石炭
乾燥後の燃焼排ガスを前記煙道と前記バイパス管の分岐
部より下流側でかつ前記石灰石スラリー噴霧装置より上
流側の前記煙道中で合流させる配管を備えたことを特徴
とする微粉炭焚火力発電システムである。
【0012】石炭の供給量,水分含有量に対応して効率
よく乾燥させる手段としては、石炭中に含まれる水分量
を乾燥前に測定する手段と、測定された水分量に対応し
て前記乾燥手段へ導く燃焼排ガスの温度及び流量を制御
する手段を設けるのがよい。燃焼排ガスの温度を制御す
るためには、前記エアヒーターより上流側と下流側の煙
道中からそれぞれ乾燥手段へ燃焼排ガスを導く手段を設
けるのがよい。
【0013】本発明の微粉炭焚火力発電システムの起動
時間を短くするためには、容量の異なる複数の乾燥手段
を設けるのがよい。
【0014】さらに、本発明は、石炭を貯蔵する貯炭場
と、石炭を前記貯炭場から石炭粉砕装置へ導く石炭搬送
手段と、粉砕した前記石炭を空気によりバーナーへ搬送
する手段と、搬送された前記石炭と空気を燃焼させるボ
イラと、ボイラから発生した蒸気により駆動する蒸気タ
ービン及び前記蒸気タービンに接続された発電機と、ボ
イラから排出された燃焼排ガスと燃焼用の空気との間で
熱交換を行わせるエアヒーターと、燃焼排ガス中の硫黄
酸化物を除去する脱硫装置と、燃焼排ガスを大気中に放
出する煙突と、ボイラから排出された燃焼排ガスをエア
ヒーター及び脱硫装置を経た後煙突まで導く煙道とを備
えた微粉炭焚火力発電システムにおいて、粉砕前の石炭
の乾燥手段をエアヒーターと脱硫装置の間の前記煙道の
脇に配置し、前記煙道から燃焼排ガスを前記乾燥手段に
導く配管と、乾燥後の燃焼排ガスを前記脱硫装置より上
流側の前記煙道中に導く配管とを備えたことを特徴とす
る微粉炭焚火力発電システムである。
【0015】
【作用】石炭を燃焼排ガスにより乾燥させると、石炭中
水分の蒸発潜熱により燃焼排ガスの温度が低下する。現
在多く用いられている脱硫装置では、燃焼排ガスの温度
により脱硫性能が変化するため、乾燥装置の設置位置及
び乾燥装置へ燃焼排ガスを導き、石炭乾燥後の燃焼排ガ
スを放出する配管の配管方法により、脱硫装置の性能,
運転コスト,運用方法が変化する。
【0016】現在多く用いられている脱硫装置は、燃焼
排ガス中に石灰石スラリーを噴霧し、石灰石スラリー中
に硫黄酸化物を吸収させる湿式脱硫装置であるが、この
方法では燃焼排ガスの温度が低いほど脱硫効率がよい。
このため、水噴霧などにより脱硫前の燃焼排ガスを冷却
するのが一般的である。ただし、脱硫後の燃焼排ガスの
温度は露点近くまで低下している。そこで、煙突内での
凝縮が生じないように脱硫後の燃焼排ガスを脱硫前の燃
焼排ガスとの熱交換等の方法で再加熱する必要がある。
ここで、熱交換器の効率を高めるためには脱硫前の燃焼
排ガスの温度は高いほうがよい。しかし、石炭乾燥によ
り燃焼排ガスの温度が低くなると、熱交換器の効率が低
くなる。
【0017】熱交換器の効率低下を防ぐためには、燃焼
排ガスを一旦分岐し、石炭乾燥に使用しない温度の高い
燃焼排ガスを脱硫後の燃焼排ガスの加熱に使用し、石炭
乾燥に使用した温度の低い燃焼排ガスは熱交換器より下
流側でかつ脱硫装置よりも上流側で合流させるとよい。
石炭を乾燥した後の燃焼排ガスの温度は既に低下してい
るので、脱硫装置に流入する燃焼排ガスの冷却に用いら
れる水の噴霧量を低減できる。
【0018】脱硫後の燃焼排ガスの加熱方法には、脱硫
部に流入する前の排ガスの一部をバイパス管で分岐し、
分岐した加熱用燃焼排ガスを脱硫部より下流で合流させ
る方法もある。この場合には分岐した加熱用燃焼排ガス
は脱硫部を経由しないので、分岐した加熱用燃焼排ガス
量が多くなると脱硫率が低下する。従って、このシステ
ムで脱硫率を高めるために望ましいのは、温度の高い燃
焼排ガスを分岐することで分岐する加熱用燃焼排ガス量
を少なくすることである。このためには、石炭を乾燥し
た後の燃焼排ガスは、加熱用燃焼排ガスを分岐した後に
煙道中に合流させる必要がある。
【0019】
【実施例】以下、図面に従い本発明を説明する。
【0020】図1は、本発明の一実施例の微粉炭火力発
電システムの概略系統図である。図示しない貯炭場から
搬送された石炭1は、石炭貯蔵部2に貯蔵された後、石
炭乾燥機3で乾燥される。乾燥した石炭は、一旦石炭貯
蔵部2に貯蔵された後、微粉炭機4で数ミクロン〜数十
ミクロンの微粒子に粉砕される。粉砕された微粉炭は微
粉炭機4中で1次空気と混合され、1次空気及び微粉炭
5はバーナー7からボイラ9に噴出され、燃焼する。1
次空気は、ファン13から供給され、エアヒーター14
で温度を調節された後、微粉炭機4へ送られる。2次及
び3次空気は、ファン13から供給され、エアヒーター
14で温度を調節された後、直接バーナーヘ供給され
る。また、一部の空気はボイラ9下流側のアフターエア
ノズル8から供給される。
【0021】ボイラ9で発生した燃焼気体は、ボイラ中
に設けられた伝熱管10中の水を加熱し、蒸気11を発
生させる。発生した蒸気11は、図示しない蒸気タービ
ン及び蒸気タービンと接続された発電機を駆動する。
【0022】ボイラ9から排出された燃焼排ガスは、煙
道19を経て煙突27から排出される。煙道19中に
は、脱硝装置12,エアヒーター14,集塵機15,フ
ァン16,熱交換器20、及び脱硫装置21が設けられ
ている。ここで、ファン16は熱交換器20の下流側に
設けてもよい。
【0023】煙道19から燃焼排ガス18の一部を分岐
して石炭乾燥機3へ導き、燃焼排ガス18と石炭を接触
させることにより石炭を乾燥する。燃焼排ガス18の一
部を分岐する位置は、脱硝装置12とエアヒーター14
の間、または、エアヒーター14と熱交換器20の間が
望ましい。熱交換器20の下流では、燃焼排ガスの温度
が100℃以下であり、乾燥に使用すると燃焼排ガス中
の水分が凝縮するおそれがあるため望ましくない。図1
の実施例では、脱硝装置12とエアヒーター14の間、
及び、エアヒーター14と熱交換器20の間の両方から
燃焼排ガスを分岐し、それぞれの流量を制御するダンパ
が設けられている。エアヒーター14の上流と下流では
燃焼排ガスの温度が異なっているため、図1の構成とす
ることで、石炭の供給量、石炭中の水分含有量に対応し
て、燃焼排ガスの温度を制御することができる。また、
ボイラ起動時に温度の高いエアヒーター14の上流側の
燃焼排ガスのみを石炭乾燥機3へ導くと、石炭乾燥機3
のウォーミングアップに要する時間が短くなる。
【0024】図1の実施例では、石炭乾燥機3の入口
と、微粉炭機4の入口にそれぞれ石炭供給量制御装置6
4を設けた。ボイラ停止時に、乾燥した石炭が石炭乾燥
機3内に長時間残留すると、自然発火のおそれがある。
また、自然発火の可能性の少ない高燃料比炭の場合で
も、長時間放置することで空気中の水分が石炭に吸着
し、この場合には、ボイラを再起動する際の、石炭の着
火性が低下する。さらに、石炭乾燥機3内に石炭が残留
していると、起動時の石炭乾燥機3のウォーミングアッ
プに時間がかかる。以上の理由により、ボイラ停止時に
は石炭を石炭乾燥機3内に残留させないほうがよく、こ
のためには、石炭乾燥機3の入口に石炭供給量制御装置
64を設け、ボイラを停止する前に石炭乾燥機3への石
炭供給を停止する必要がある。
【0025】石炭乾燥機3への石炭供給を停止した後、
ボイラ停止までの間は、石炭乾燥機3内、微粉炭機4の
前に設けられた石炭貯蔵部2内、及び、石炭乾燥機3か
ら微粉炭機4までの石炭搬送ライン内に残留する石炭に
よりボイラを運転する。この時の石炭供給量を制御する
ため、微粉炭機4の入口に石炭供給量制御装置64を設
ける必要がある。
【0026】一方、集塵機15と熱交換器20の間から
のみ燃焼排ガスを分岐する場合には、温度の制御は困難
であるが、石炭乾燥機3の前後に集塵機15を設ける必
要がないという利点がある。なお、図1では、石炭乾燥
機3の前後に集塵機15を設けているが、どちらか一方
でもよい。
【0027】石炭を乾燥した後の燃焼排ガスは、熱交換
器20と脱硫部24の間の煙道中に放出するのが望まし
い。現在多く用いられている脱硫装置は、燃焼排ガス中
に石灰石スラリーを噴霧し、石灰石スラリー中に硫黄酸
化物を吸収させる湿式脱硫装置であるが、この方法では
燃焼排ガスの温度が低いほど脱硫効率がよい。このた
め、脱硫部24の上流に水噴霧装置23を設けて、燃焼
排ガスを冷却するのが一般的である。ただし、脱硫後の
燃焼排ガスの温度は露点近くまで低下しているため、煙
突内での凝縮が生じない程度に、熱交換器20により燃
焼排ガスを再加熱する。
【0028】石炭を乾燥した後の燃焼排ガスの温度は既
に低下しているので、この燃焼排ガスを熱交換器20と
脱硫部24の間の煙道中に放出すると脱硫効率を向上さ
せることができる。あるいは、燃焼排ガスの冷却に用い
られる水の噴霧量を低減できる。
【0029】図1の構成の微粉炭ボイラでは、石炭の粉
砕前に石炭中の水分が除去されているので、大気中に含
まれている水分のほかには、新たに1次空気中に混入す
る水分はほとんどなく、1次空気の比熱が小さくなる。
また、乾燥に使用した燃焼排ガスと石炭を分離した後、
石炭を粉砕するため、着火に最も重要な、粒径の小さな
微粒子が、分離の際に失われることはない。さらに、運
転中に燃焼排ガスを微粉炭機4に流入させないので、バ
ーナーヘ送られる1次空気中の酸素濃度は低下しない。
このため、微粉炭の着火性は向上する。また、1次空気
の比熱が小さいため、ボイラ9内での燃焼温度が高くな
り、熱効率が向上する。
【0030】図2は、石炭乾燥機3の一実施例の断面図
である。石炭は乾燥部32の上部から供給され、乾燥部
32内をゆるやかに移動する。燃焼排ガス18は、石炭
の移動方向に対して垂直方向に流れ、乾燥部32で石炭
と接触し、石炭を乾燥する。なお、この石炭乾燥機3で
は乾燥部32が一段であるが、乾燥部32を多段とする
構成としてもよい。
【0031】図3は多段の乾燥部32を持つ石炭乾燥機
3の変形例である。この石炭乾燥機3では、石炭は最上
段の乾燥部32から供給され、下降管34を通して順次
下段側の乾燥部32へ移動する。逆に、燃焼排ガス18
は最下段の乾燥部32から供給され、上昇管33を通し
て順次上段側の乾燥部32へ移動する。
【0032】図4は、図1の微粉炭火力発電システムの
平面配置図の一例である。図の簡略化のため、ブロワ及
び流量制御装置は省略した。発電所に輸送された石炭
は、貯炭場48に保管される。貯炭場48では、石炭の
自然発火を防ぐため、必要に応じて散水装置から水を石
炭に噴霧する。ただし、この結果、石炭中に含まれる水
分量が多くなる。
【0033】石炭は石炭搬送ライン54により、石炭乾
燥機3に運ばれる。石炭乾燥機3はエアヒーター14と
熱交換器20の間の煙道19の脇に設置する。これによ
り、石炭乾燥機3へ排ガスを導く、乾燥用排ガス導入配
管57、及び、石炭乾燥後の燃焼排ガスを煙道19へ導
く排ガス配管60を短くできる。乾燥後の石炭は石炭搬
送ライン54によりボイラ建屋52内の微粉炭機4へ運
ばれ、粉砕される。粉砕された微粉炭は、微粉炭搬送用
1次空気配管59を通して、バーナー7からボイラ9内
へ噴出され、燃焼する。ボイラ9に設けられた図示しな
い伝熱管から発生した蒸気は、タービン建屋61内に設
けられた図示しない蒸気タービン及び発電機を駆動す
る。
【0034】なお図4では、一台のボイラに対して一台
の石炭乾燥機3を設置したが、複数の石炭乾燥機3を設
置してもよい。また図4では、一台の石炭乾燥機3から
複数の石炭乾燥機3へ石炭を供給する構成であるが、一
台の石炭乾燥機3から一台の石炭乾燥機3へ石炭を供給
する構成でもよい。さらに図4ではボイラ建屋52内に
微粉炭機4が設置されているが、ボイラ建屋52外の石
炭乾燥機3のそばに微粉炭機4を設置してもよい。この
場合には、1次空気配管63、及び、微粉炭搬送用1次
空気配管59が長くなるが、石炭搬送ライン54を短縮
できる。
【0035】図5は、図1の微粉炭火力発電システム
で、石炭の水分含有量に対応して燃焼排ガスの温度,流
量を制御する、制御装置の概略系統図である。
【0036】貯炭場48に貯蔵された石炭は、石炭搬送
ライン54により石炭乾燥部2へ送られる前に、水分含
有率測定装置46で水分含有率が測定され、測定された
水分含有率信号45が排ガス温度制御装置44へ出力さ
れる。排ガス温度制御装置44にはボイラ負荷及び水分
含有率と、石炭乾燥部2へ供給する燃焼排ガスの最適な
温度と流量とを関係づけたプログラムが備えられてい
る。排ガス温度制御装置44では、計算された最適温度
と流量が得られるよう、ダンパ開度制御信号42を、ダ
ンパ開度制御装置43に出力する。
【0037】微粉炭火力発電システムでは、図1の構成
と異なる脱硫システムも用いられる。図6は、簡易湿式
脱硫システムを用いたときの本発明の適用例である。こ
のシステムでは、コスト削減のため、図1の脱硫システ
ムの熱交換器20,冷却器22が省略されている。この
ため脱硫部24での排ガス温度が高く、脱硫率が低くな
る。ここで、図8に示すように、煙道19中に石炭乾燥
機3を設置すると、石炭が乾燥されるのみならず、排ガ
スが冷却されるために脱硫率を高めることができる。
【0038】図6で、石炭乾燥後の排ガスの放出場所
は、バイパス管51を分岐した位置から、石灰石スラリ
ー噴霧装置25の設置位置までの間の煙道である。
【0039】この簡易湿式脱硫システムでは、熱交換器
20が省略されているため、煙突27内での排ガス温度
が露点より低くなる。これを防ぐため、脱硫部24に流
入する前の排ガスの一部をバイパス管51から分岐し、
煙突27に流入する排ガスの温度を高めている。従っ
て、このシステムで脱硫率を高めるために望ましいの
は、バイパス管51には比較的温度の高い排ガスが流入
し、バイパス管51を分岐した位置から、石灰石スラリ
ー噴霧装置25の設置位置までの間で排ガス温度を低下
させることであるが、この位置で、石炭乾燥後の冷却さ
れた排ガスを合流させることで、その目的が達成され
る。
【0040】図7は、本発明の変形例の一つの微粉炭焚
火力発電所の平面配置図であり、簡易湿式脱硫システム
を用いたときの、本発明の適用例の一つである。
【0041】小型乾燥機70にはエアヒーター14より
上流側の温度の高い燃焼排ガスを導入し、速やかにウォ
ーミングアップを行う。小型乾燥機70のウォーミング
アップ終了後、石炭を小型乾燥機70に供給し、ここで
乾燥した石炭を供給してボイラ9を起動する。定常運転
時には、大型の石炭乾燥機3も使用して、ボイラ9を運
転する。
【0042】本発明の効果を検討した結果の一例を、図
8〜図13,表1及び表2に示す。
【0043】
【表1】
【0044】
【表2】
【0045】ここでは、出力100万kW、熱効率40
%の火力発電システムで、乾燥時の発熱量が7000kc
al/kgの石炭を空気比1.2で燃焼させたときを想定し
て、検討した。また、石炭は13%の水分を含み、脱硫
装置での脱硫率は一般的な値である95%とした。
【0046】図8〜図10及び表1は、図1の湿式脱硫
システムに本発明を適用したときの検討結果である。図
8は、燃焼排ガスによる石炭乾燥手段を使用しない、従
来の火力発電システムの概略構成図である。図の簡略化
のため、図8では、脱硝装置,エアヒーター,集塵機等
は省略した。一般的には、煙道中の排ガス温度は、約1
50℃である。一方、脱硫装置の最適運転温度は約50
℃であるため、脱硫装置入口で水を噴霧するなどの方法
により、流入する排ガスを冷却する。このため、脱硫装
置出口での排ガス温度は露点近くまで下がる。煙突内で
の排ガス中の水分の凝縮を防ぐため、脱硫装置流入前と
後の排ガスの間で熱交換を行わせる。通常、脱硫装置流
入前の排ガス温度は、熱交換器入口(T1)で150
℃,出口(T2)で90℃である。脱硫後の排ガス温度
は、熱交換器入口(T3)で50℃,出口(T4)で1
10℃である。図8のシステムの脱硫装置と熱交換器の
性能を基準として、燃焼排ガスによる石炭乾燥手段を設
けたときの効果を検討した。
【0047】図9は、本発明のシステムである。石炭乾
燥後の燃焼排ガスを、熱交換器と脱硫装置との間で煙道
中の燃焼排ガスに合流させる。煙道中の燃焼排ガスには
石炭中の水分が含まれていないので、石炭中水分の蒸発
潜熱分だけ煙道中の燃焼排ガス温度が高くなる。検討し
た例(石炭中の水分含有率13%)では、約23℃高く
なる。ここで、燃焼排ガスの総流量をQt,石炭乾燥機
に分岐した燃焼排ガスの流量をQ5,石炭乾燥後の燃焼
排ガス温度をT5,石炭乾燥機に分岐しない燃焼排ガス
の流量をQ1として、性能を検討した。石炭乾燥後の燃
焼排ガスの合流位置は、他にもいくつか考えられる。図
10は、熱交換器より上流側で合流させた例である。煙
道中の燃焼排ガス温度は図9と同様に高いが、途中で石
炭乾燥後の燃焼排ガスが合流するので、熱交換器入口で
のガス温度は(T1)図8と同じ150℃となる。
【0048】表1は、図8,図9,図10のシステムを
用いたときの、熱交換器の性能を比較した結果である。
脱硫率は、どのシステムも同じで95%となる。本発明
のシステム図9では、石炭乾燥機に分岐した燃焼排ガス
の流量比で性能が異なり、全体の約30%の燃焼排ガス
を乾燥に用いたときの性能が最も良い。このときの石炭
乾燥後の燃焼排ガス温度(T5)は水の沸点に近く、石
炭乾燥後の燃焼排ガス中の水分が凝縮するおそれはな
い。図8,図10のシステムと比較すると、図9のシス
テムでは熱交換器での高温側ガスと低温側ガスの平均温
度差を約9℃高めることができ、同じ熱交換器を用いた
ときには伝熱面積を約20%減少させることが可能であ
る。すなわち、本発明のシステムを用いることにより、
熱交換器を小さくできる。ただし、石炭乾燥機に分岐し
た燃焼排ガスの流量比によっては、熱交換器の性能が低
下することもあるので、使用する石炭性状に合わせて流
量比の設計値を考慮する必要がある。なお、乾燥に使用
する燃焼排ガスを石炭性状に合わせて変化できる構造と
すれば、より望ましい。
【0049】石炭乾燥後の燃焼排ガスの合流位置は、図
9,図10に示した以外にもいくつか考えられる。例え
ば、脱硫装置下流の脱硫装置と熱交換器との間で合流さ
せる等の方法である。しかし、これらの方法は、燃焼排
ガスの一部が脱硫装置を経由しない。脱硫率が低下する
のが明らかなので除外する。
【0050】図11〜図13、及び表2は、図6の簡易
湿式脱硫システムに本発明を適用したときの検討結果で
ある。このシステムでは、コスト低減のため、熱交換器
が省略されている。代わりに、燃焼排ガスの一部をバイ
パス管51へ分岐させ、脱硫部24の下流で合流させる
ことにより、煙突での水分の凝縮を防いでいる。一方、
燃焼排ガスの一部が脱硫部24を経由しないため、脱硫
率は図8〜図11のシステムより低くなる。簡易湿式脱
硫システムでは、バイパス管51の合流位置より下流側
での燃焼排ガスの設定温度(T10)により脱硫率が異
なるが、ここでは、T10=80℃として図10〜図1
3のシステムの脱硫性能を比較した。
【0051】図11は、本発明のシステムであり、乾燥
後の燃焼排ガスを分岐部71と脱硫部24の間で合流さ
せる。この方法では、バイパス管に流入する燃焼排ガス
温度が高くなり、脱硫部24入口での燃焼排ガス温度が
低くなる。図12及び図13は、他の合流方法である。
図12では、分岐部より上流側で合流させる。この方法
では、石炭乾燥器を設けない従来の方法と脱硫率は同じ
である。図13は、脱硫部24の下流で合流させる方法
の一例である。この方法では、乾燥に用いる燃焼排ガス
の流量により、脱硫率が変化する。
【0052】表2は、図11〜図13のシステムの脱硫
率を比較したものである。同時に、脱硫部24での燃焼
排ガス温度を下げるために必要な水の噴霧量も相対値で
示した。図11の本発明のシステムの脱硫率が最も高
い。水の噴霧量はどのシステムでもあまり変わらない
が、本発明のシステムでは、脱硫部24で処理するガス
量(Q8/Qt)が最も多いので、脱硫部24で処理す
る単位ガス量あたりの水噴霧量で比較すると、本発明の
システムが最も少なくなる。石炭乾燥器を設けない従来
の方法での性能は、図12と同じである。従って、本発
明のシステムを用いると、石炭乾燥器を設けることによ
り脱硫率を約8%向上できる。一方、図12,図13等
の他のシステムでは、脱硫率を向上できないか、また
は、低下する。
【0053】
【発明の効果】本発明によれば、燃料比の高い石炭な
ど、着火しにくい固体燃料の着火性を向上することがで
き、同時にボイラの熱効率,脱硫装置での脱硫率の向上
が図られる。あるいは、脱硫装置上流に設けられてい
る、熱交換器を小さくできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の微粉炭焚火力発電システム
の概略系統図。
【図2】本発明に用いられる石炭乾燥機の一例を示す断
面図。
【図3】石炭乾燥機の変形例を示す概略構成図。
【図4】本発明の一実施例の微粉炭焚火力発電システム
の平面配置図。
【図5】本発明の一実施例の微粉炭焚火力発電システム
において、石炭乾燥機へ導く燃焼排ガスの温度制御装置
と流量制御装置の系統図。
【図6】本発明の一変形例の微粉炭焚火力発電システム
の概略系統図。
【図7】本発明の一変形例の微粉炭焚火力発電システム
の平面配置図。
【図8】本発明の効果を検証するのに用いた微粉炭焚火
力発電システムの概略系統図。
【図9】本発明の効果を検証するのに用いた微粉炭焚火
力発電システムの概略系統図。
【図10】本発明の効果を検証するのに用いた微粉炭焚
火力発電システムの概略系統図。
【図11】本発明の効果を検証するのに用いた微粉炭焚
火力発電システムの概略系統図。
【図12】本発明の効果を検証するのに用いた微粉炭焚
火力発電システムの概略系統図。
【図13】本発明の効果を検証するのに用いた微粉炭焚
火力発電システムの概略系統図。
【符号の説明】
1…石炭、2…石炭貯蔵部、3…石炭乾燥機、4…微粉
炭機、5…1次空気及び微粉炭、6…2次及び3次空
気、7…バーナー、8…アフターエアノズル、9…ボイ
ラ、10…伝熱管、11…蒸気、12…脱硝装置、1
3,16…ファン、14…エアヒーター、15…集塵
機、17…ダンパ、18…燃焼排ガス、19…煙道、2
0…熱交換器、21…脱硫装置、22…冷却器、23…
水噴霧装置、24…脱硫部、25…石灰石スラリー噴霧
装置、27…煙突、29…1次空気、30…乾燥前の石
炭、31…乾燥後の石炭、32…乾燥部、33…上昇
管、34…下降管、35…2次空気、36…3次空気、
42…ダンパ開度制御信号、43…ダンパ開度制御装
置、44…排ガス温度制御装置、45…水分含有率信
号、46…水分含有率測定装置、48…貯炭場、49…
回収部、51…バイパス管、53…石炭乾燥機及び微粉
炭機、54…石炭搬送ライン、55…貯水槽、56…散
水装置、57…乾燥用排ガス導入配管、58…燃焼用空
気配管、59…微粉炭搬送用1次空気配管、60…排ガ
ス配管、61…タービン建屋、62…2次,3次空気配
管、63…1次空気配管、64…石炭供給量制御装置、
70…小型乾燥機、71…分岐部。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】石炭の粉砕装置と、粉砕した前記石炭を燃
    焼させる燃焼装置と、燃焼により発生した燃焼排ガスを
    煙突へ導く煙道と、前記煙道中に設けられた石灰石スラ
    リー噴霧装置を有する脱硫部とを備えた微粉炭燃焼シス
    テムにおいて、 前記粉砕装置へ石炭を供給する前に、当該石炭中に含ま
    れる水分を除去する乾燥手段と、当該石炭から除去され
    た水分を前記脱硫部より上流の前記煙道へ放出する手段
    と、脱硫後の燃焼排ガスを、当該石炭から除去された水
    分が放出される前の燃焼排ガスにより加熱する手段とを
    設けたことを特徴とする微粉炭燃焼システム。
  2. 【請求項2】石炭を貯蔵する貯炭場から石炭粉砕装置へ
    石炭を搬送する手段と、粉砕した前記石炭を空気により
    バーナーへ搬送する手段と、搬送された前記石炭と空気
    を燃焼させるボイラと、ボイラから発生した蒸気により
    駆動する蒸気タービン及び前記蒸気タービンに接続され
    た発電機と、ボイラで発生した燃焼排ガスを煙突へ導く
    煙道と、燃焼排ガスを煙突へ導く途中の段階でボイラか
    ら排出された燃焼排ガスと燃焼用の空気との間で熱交換
    を行わせるエアヒーターと、前記エアヒーターよりも後
    段の煙道中に設けられた脱塵装置及び脱硫装置と、前記
    脱硫装置より上流側の燃焼排ガスと下流側の燃焼排ガス
    との間で熱交換を行わせる熱交換器とを備えた微粉炭焚
    火力発電システムであって、 前記ボイラへ搬送する石炭を粉砕する前に乾燥する手段
    と、前記煙道から分岐した燃焼排ガスを前記乾燥手段に
    導く配管と、石炭乾燥後の燃焼排ガスを前記脱硫装置よ
    り上流側でかつ前記熱交換器より下流側の前記煙道中に
    導く配管とを備えたことを特徴とする微粉炭焚火力発電
    システム。
  3. 【請求項3】石炭を貯蔵する貯炭場から石炭粉砕装置へ
    石炭を導く石炭搬送手段と、粉砕した前記石炭を空気に
    よりバーナーへ搬送する手段と、搬送された前記石炭と
    空気を燃焼させるボイラと、ボイラから発生した蒸気に
    より駆動する蒸気タービン及び前記蒸気タービンに接続
    された発電機と、ボイラで発生した燃焼排ガスを煙突へ
    導く煙道と、ボイラから排出された燃焼排ガスと燃焼用
    の空気との間で熱交換を行わせるエアヒーターと、前記
    煙道中に設けられた石灰石スラリー噴霧装置を有する脱
    硫部と、前記石灰石スラリー噴霧装置より上流側の煙道
    で燃焼排ガスの一部を分岐し、脱硫部を経由せずに脱硫
    部の下流側で煙道に合流させるバイパス管とを備えた微
    粉炭焚火力発電システムであって、 燃焼排ガスにより粉砕前の石炭を乾燥する手段を、前記
    煙道と前記バイパス管の分岐部より下流側でかつ前記石
    灰石スラリー噴霧装置より上流側の前記煙道中に備えた
    ことを特徴とする微粉炭焚火力発電システム。
  4. 【請求項4】石炭を貯蔵する貯炭場から石炭粉砕装置へ
    石炭を導く石炭搬送手段と、粉砕した前記石炭を空気に
    よりバーナーへ搬送する手段と、搬送された前記石炭と
    空気を燃焼させるボイラと、ボイラから発生した蒸気に
    より駆動する蒸気タービン及び前記蒸気タービンに接続
    された発電機と、ボイラで発生した燃焼排ガスを煙突へ
    導く煙道と、ボイラから排出された燃焼排ガスと燃焼用
    の空気との間で熱交換を行わせるエアヒーターと、前記
    煙道中に設けられた石灰石スラリー噴霧装置を有する脱
    硫部と、前記石灰石スラリー噴霧装置より上流側の煙道
    で燃焼排ガスの一部を分岐し、脱硫部を経由せずに脱硫
    部の下流側で煙道に合流させるバイパス管とを備えた微
    粉炭焚火力発電システムであって、 燃焼排ガスにより粉砕前の石炭を乾燥する手段と、前記
    煙道から燃焼排ガスを分岐し前記乾燥手段に導く配管
    と、石炭乾燥後の燃焼排ガスを前記煙道と前記バイパス
    管の分岐部より下流側でかつ前記石灰石スラリー噴霧装
    置より上流側の前記煙道中で合流させる配管を備えたこ
    とを特徴とする微粉炭焚火力発電システム。
  5. 【請求項5】容量の異なる複数の乾燥手段を設けたこと
    を特徴とする請求項1から4までのいずれかに記載の微
    粉炭焚火力発電システム。
  6. 【請求項6】前記乾燥手段へ導く燃焼排ガスの温度を制
    御する機構を設けたことを特徴とする請求項1から4ま
    でのいずれかに記載の微粉炭焚火力発電システム。
  7. 【請求項7】前記乾燥手段へ導く燃焼排ガスの流量を制
    御する機構を設けたことを特徴とする請求項1から4ま
    でのいずれかに記載の微粉炭焚火力発電システム。
  8. 【請求項8】前記固体燃料中に含まれる水分量を乾燥前
    に測定する手段と、測定された水分量に対応し前記乾燥
    手段へ導く燃焼排ガスの温度及び流量を制御する手段を
    設けたことを特徴とする請求項1から4までのいずれか
    に記載の微粉炭焚火力発電システム。
  9. 【請求項9】石炭を貯蔵する貯炭場と、石炭を前記貯炭
    場から石炭粉砕装置へ導く石炭搬送手段と、粉砕した前
    記石炭を空気によりバーナーへ搬送する手段と、搬送さ
    れた前記石炭と空気を燃焼させるボイラと、ボイラから
    発生した蒸気により駆動する蒸気タービン及び前記蒸気
    タービンに接続された発電機と、ボイラから排出された
    燃焼排ガスと燃焼用の空気との間で熱交換を行わせるエ
    アヒーターと、燃焼排ガス中の硫黄酸化物を除去する脱
    硫装置と、燃焼排ガスを大気中に放出する煙突と、ボイ
    ラから排出される燃焼排ガスを、エアヒーター及び脱硫
    装置を経た後煙突まで導く煙道とを備えた微粉炭焚火力
    発電システムにおいて、 粉砕前の石炭の乾燥手段と、エアヒーターと脱硫装置の
    間の前記煙道の脇に配置し、前記煙道から燃焼排ガスを
    前記乾燥手段に導く配管と、乾燥後の燃焼排ガスを前記
    脱硫装置より上流側の前記煙道中に導く配管とを備えた
    ことを特徴とする微粉炭焚火力発電システム。
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