JPH08296682A - マイクロバネ - Google Patents

マイクロバネ

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JPH08296682A
JPH08296682A JP12597295A JP12597295A JPH08296682A JP H08296682 A JPH08296682 A JP H08296682A JP 12597295 A JP12597295 A JP 12597295A JP 12597295 A JP12597295 A JP 12597295A JP H08296682 A JPH08296682 A JP H08296682A
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JP
Japan
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spring
less
shape memory
wire
shape
Prior art date
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Pending
Application number
JP12597295A
Other languages
English (en)
Inventor
Susumu Hiraoka
晋 平岡
Keisuke Yamamoto
啓介 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Cable Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Cable Industries Ltd
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Publication date
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Publication of JPH08296682A publication Critical patent/JPH08296682A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 負荷荷重によらないでバネ形を制御できて遠
隔操作が可能であり、発生力に優れてバネとして実用た
りうる外径が500μm以下の形状記憶金属製のマイク
ロバネの開発。 【構成】 形状記憶金属からなる直径100μm以下の
素線の複数(1,2,3)が多重螺旋状態に配列してな
り、又は形状記憶金属からなる厚さが100μm以下で
幅が厚さの2倍以上である素線を螺旋状に成形してな
り、外径が500μm以下であるマイクロバネ。 【効果】 遠隔操作等にて異なる状態で使用でき、形状
回復に基づく発生力に優れて実用たりうるバネ弾性を発
揮するコンパクトで応答性に優れるマイクロバネが効率
よく得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、バネの外径を大きくす
ることなく発生力を向上させた形状記憶金属製のマイク
ロバネに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、極細のステンレス素線を螺旋状に
成形してなる外径が500μm以下のマイクロバネが知
られていた。しかしながら、負荷荷重に応じて伸縮動を
するだけの通常のバネ動作をするだけであり、負荷荷重
によらずにバネ形を制御できない問題点があった。負荷
荷重によらないバネ形の制御は、血管挿入用のマイクロ
マシンや多機能カテーテル等における遠隔操作を実現す
るために強く求められている。
【0003】一方、負荷荷重によらないバネ形の制御を
行いうるバネとして、形状記憶合金からなるものが提案
されている。これは、通電加熱方式等によりバネを伸長
又は縮小させる遠隔操作を可能としたものである。しか
しながら、通常サイズのバネが提案されているだけで、
それに準じて上記の如き外径が500μm以下のマイク
ロバネとした場合、発生力に極めて乏しくバネとして実
用に供することが困難な問題点があった。また動作速度
が遅くて高速応答性に乏しい問題点もあった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、負荷荷重に
よらないでバネ形を制御できて遠隔操作が可能であり、
発生力に優れてバネとして実用たりうる外径が500μ
m以下の形状記憶金属製のマイクロバネの開発を課題と
する。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、形状記憶金属
からなる直径100μm以下の素線の複数が多重螺旋状
態に配列してなり、又は形状記憶金属からなる厚さが1
00μm以下で幅が厚さの2倍以上である素線を螺旋状
に成形してなり、外径が500μm以下であることを特
徴とするマイクロバネを提供するものである。
【0006】
【作用】上記の構成により、バネを温度制御すること
で、従って負荷荷重によらないでバネを伸長又は縮小さ
せることができ、通電加熱方式等により遠隔操作をする
ことができる。またバネの外径を大きくすることなく発
生力を向上させることができ、バネとして充分に実用で
きる外径が500μm以下の形状記憶金属製のマイクロ
バネを得ることができる。
【0007】
【実施例】本発明のマイクロバネは、形状記憶金属から
なる直径100μm以下の素線の複数が多重螺旋状態に
配列してなり、外径が500μm以下のものである。ま
た本発明の他のマイクロバネは、形状記憶金属からなる
厚さが100μm以下で幅が厚さの2倍以上である素線
を螺旋状に成形してなり、外径が500μm以下のもの
である。
【0008】図1に多重螺旋状態に配列したタイプの例
を示した。また図2に扁平な素線を用いたタイプの例を
示し、図3に扁平な素線の他の断面形態を例示した。
1,2,3,4,5,6,7が形状記憶金属からなる素
線である。
【0009】図1に例示の如き多重螺旋状態に配列した
タイプのマイクロバネの形成には、形状記憶金属からな
る直径が100μm以下の素線が用いられる。その素線
径が100μmを超えると外径500μm以下のバネの形
成が困難となり、熱容量が大きくなって加熱又は冷却の
速度、特に冷却速度が低下してバネ形制御時における応
答速度が低下しやすい。高速応答性等の点より好ましい
素線径は、10〜80μm、就中20〜70μmである。
【0010】多重螺旋状態に配列したタイプのマイクロ
バネの形成は、例えば複数の素線を並列させてそれをバ
ックテンションの付与下に、所定径(外径が500μm
以下)の芯線にそれを回転させながらその回転力で巻付
けて規準となるバネ形を形成し、そのバネを必要に応じ
てより長寸又は短寸の状態に設定して加熱処理下に形状
記憶を施す方法などの適宜な方法で行うことができる。
加熱処理は、形状記憶金属の種類等に応じて行われる。
ちなみにその加熱処理は、Ti・Ni系合金からなる素線
の場合で約350℃にて1時間程度のものである。
【0011】多重螺旋状態に配列させる素線の本数は、
目的とするバネ定数などに応じて2本以上の任意な数と
することができる。一般には、50本以下、就中30本
以下、特に2〜10本とされる。ちなみに、1本の素線
で形成した巻数nのバネと全体として同じ巻数のバネを
N本の素線を用いて多重螺旋方式で形成した場合、各素
線の巻数をn/Nとすることで目的を達成でき、これは
1本素線のバネと同量の撓みを与えた場合、N倍の形状
回復力が発生することを意味する。
【0012】従って前記の点は、発生力では多重螺旋バ
ネを形成するN本のバネを並列配置したものと同じであ
るものの、バネ全体の大きさでは素線のピッチ間に他の
素線が収容されて頗るコンパクトなものとなり、その結
果、実用的なバネ特性を示すマイクロバネの形成が可能
となる。
【0013】高速応答性やバネ特性等に優れる多重螺旋
バネを形成する点よりは、各素線の螺旋ピッチを素線径
の10倍以下、就中8倍以下、特に6倍以下とすること
が好ましい。この螺旋ピッチは、バネの長寸状態に基づ
く。すなわち形状記憶金属からなるバネでは、その形状
記憶により長寸又は短寸のバネ長状態に変化させて使用
できるため前記の螺旋ピッチはその長寸状態に基づくも
のである。その長寸状態は、形状記憶させた状態とそう
でない状態(この場合には短寸状態を記憶形状とす
る。)のいずれであってもよい。
【0014】なお螺旋ピッチは、バネの縮小可能範囲に
関係することから、その範囲を考慮すると前記した螺旋
ピッチで形成しうる多重螺旋バネは、螺旋ピッチが素線
径の10倍以下の場合でその素線数が2〜9本、就中2
〜7本、特に2〜5本、素線径の8倍以下の場合で2〜
7本、就中2〜5本、特に2〜4本、素線径の6倍以下
の場合で2〜5本、就中2〜4本、特に2〜3本のもの
である。
【0015】一方、各素線よりなるバネのバネ指数(バ
ネの平均径/素線径)については1.5〜10、就中
1.7〜10、特に2〜6に設定することが高速応答性
やバネ特性等の点より好ましい。そのバネ指数が1.5
未満では機械的剛性が高くなって温度制御による形状回
復力が阻害されるため、また10を超えると形状回復時
にバネ形状に歪が生じやすくていずれの場合にも応答速
度が低下しやすい。
【0016】上記した素線数や素線径、螺旋ピッチやバ
ネ指数等を考慮した、多重螺旋バネの高速応答性やバネ
特性等の点より好ましいバネの外径は、450μm以
下、就中50〜300μm、特に80〜200μmであ
る。
【0017】本発明の他の形態のマイクロバネは、図2
に例示のごとく形状記憶金属からなる扁平な素線を螺旋
状に500μm以下の外径に成形したものである。その
形成は、例えば上記した多重螺旋バネの形成方法におい
てその並列素線に代えて扁平素線を用いることにより行
いうる。
【0018】扁平な素線としては、厚さが100μm以
下で、幅が厚さの2倍以上のものが用いられる。素線の
厚さが100μmを超えると外径500μm以下のバネの
形成が困難となり、熱容量が大きくなってバネ形制御時
における応答速度が低下しやすい。高速応答性等の点よ
り好ましい素線の厚さは、10〜80μm、就中20〜
70μmである。
【0019】また扁平な素線を用いることで、素線の配
列化に準じた作用効果を得て上記した多重螺旋バネに準
じ形状回復力に優れるコンパクトなマイクロバネを得る
ものである。従って扁平な素線の幅は、目的とするバネ
定数などに応じて厚さの2倍以上の任意な幅とすること
ができる。一般には、厚さの50倍以下、就中30倍以
下、特に2〜10倍の幅とされる。
【0020】扁平素線からなる高速応答性やバネ特性等
に優れるバネを形成する点よりは、螺旋ピッチを素線の
厚さに基づいて10倍以下、就中8倍以下、特に6倍以
下とすることが好ましい。この螺旋ピッチは、上記した
多重螺旋バネの場合と同様にバネの長寸状態に基づき、
その長寸状態は、形状記憶させた状態とそうでない状態
のいずれであってもよい。
【0021】従ってバネの縮小可能範囲を考慮した場
合、前記の螺旋ピッチが10倍以下では扁平度(幅/厚
さ)が2〜9、就中2〜7、特に2〜5、8倍以下では
2〜7、就中2〜5、特に2〜4、6倍以下では2〜
5、就中2〜4、特に2〜3の素線を用いてバネを形成
することが好ましい。
【0022】一方、バネ指数については上記の多重螺旋
バネの場合と同様に、1.5〜10、就中1.7〜1
0、特に2〜6に設定することが高速応答性やバネ特性
等の点より好ましい。ただしこの場合には、バネ指数は
バネの平均径を扁平な素線の平均厚さで除した値で定義
される。従って扁平素線使用のバネにおいても、上記し
た素線の扁平度や螺旋ピッチ、バネ指数等を考慮したバ
ネの高速応答性やバネ特性等の点より好ましいバネの外
径は、450μm以下、就中50〜300μm、特に80
〜200μmである。
【0023】なお、扁平な素線の断面形態は任意であ
り、図2や図3(a),(b),(c)に例示した如く
半円縁平角形4や平角形5、楕円形6や三角縁平角形7
などの適宜な扁平形の素線を用いることができる。
【0024】本発明のバネにおいて、素線を形成するた
めの形状記憶金属についてはその温度特性等に応じて適
宜なものを用いてよい。その例としては、Ti・Ni系合
金、Ti・Ni・Cu系合金、Ti・Ni・Fe系合金、Ni
・Al系合金、Ag・Cd系合金、Au・Cd系合金、Cu・
Al・Ni系合金、Cu・Au・Zn系合金、Cu・Sn系合
金、Cu・Zn系合金、Cu・Zn・Al系合金、In・Tl
系合金、In・Cd系合金などがあげられる。
【0025】バネ特性や低熱容量による高速応答性など
の点より好ましく用いうる形状記憶金属としては、例え
ばTi:49〜51at%、Ni:51〜49at%組成
のTi・Ni系合金、Cu:10〜30at%、Zn:3〜
10at%、残部Al組成のCu・Zn・Al系合金などが
あげられる。
【0026】バネの長さは、使用目的等に応じて適宜に
決定しうる。短尺では伸縮動作の幅が狭すぎる場合があ
り、長尺では応答速度が低下する場合があるため、一般
には3〜1000mm、就中5〜100mmの長さとするこ
とが好ましい。マイクロマシンやカテーテルへの組込み
性などの点よりは、7〜30mm程度が好ましい。
【0027】本発明によるバネの遠隔操作は、例えば光
ファイバを介してレーザ光を照射し、その照射熱を介し
バネを縮小又は伸長の形状記憶状態とし、他方、照射を
停止して伸長又は縮小させる方式、あるいはバネへの通
電・停止を介した加熱・冷却により当該伸縮動を制御す
る方式などの適宜な方式で行うことができる。
【0028】本発明のマイクロバネは、医療用等のマイ
クロマシン、例えば内視鏡の首振り機構や、挿入部の形
状に合わせて変形してスムースな挿入を可能にする能動
カテーテルなどを形成するためのアクチュエータ、ある
いはその他の小型機械用や感温式のアクチュエータ、例
えばサーモスタットや各種の制御器などとして種々の目
的に好ましく用いうる。
【0029】
【発明の効果】本発明によれば、形状記憶金属からなる
素線の多重螺旋方式又は扁平化方式でバネを形成したの
で、遠隔操作にてもバネ形を制御して異なる状態で使用
でき、形状回復に基づく発生力に優れて実用たりうるバ
ネ弾性を発揮するバネを外径500μm以下のコンパク
トで応答性に優れるマイクロバネとして効率よく得るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】多重螺旋状態に配列したタイプの実施例の説明
断面図
【図2】扁平な素線を用いたタイプの実施例の説明断面
【図3】扁平な素線の他の断面形態を例示した断面図
【符号の説明】
1,2,3:形状記憶金属からなる断面円形の素線 4,5,6,7:形状記憶金属からなる扁平な素線

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 形状記憶金属からなる直径100μm以
    下の素線の複数が多重螺旋状態に配列してなり、外径が
    500μm以下であることを特徴とするマイクロバネ。
  2. 【請求項2】 形状記憶金属からなる厚さが100μm
    以下で幅が厚さの2倍以上である素線を螺旋状に成形し
    てなり、外径が500μm以下であることを特徴とする
    マイクロバネ。
JP12597295A 1995-04-25 1995-04-25 マイクロバネ Pending JPH08296682A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113383259A (zh) * 2019-02-06 2021-09-10 奥林巴斯株式会社 刚性可变装置以及内窥镜

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113383259A (zh) * 2019-02-06 2021-09-10 奥林巴斯株式会社 刚性可变装置以及内窥镜
CN113383259B (zh) * 2019-02-06 2023-06-09 奥林巴斯株式会社 刚性可变装置以及刚性可变装置的制造方法

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