JPH08296576A - 吸込フィルタ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】吸込フィルタボディ３にエレメント取付カバー
５を介して吸込フィルタエレメント２が取付けられてい
る。同様に、吸込フィルタエレメント２の二次側に、エ
レメント取付カバー５を介してエレメント清掃ノズル１
が取付けられている。また、エレメント清掃ノズル１の
元には、制御空気配管４を取付けている。 【効果】吸込フィルタエレメントの清掃期間を従来の約
３倍延長することが可能で、吸込フィルタメンテナンス
費用の低減が図れ、吸込フィルタエレメント清掃期間延
長により、長期間の圧縮機連続運転が可能になる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、給油式スクリュー圧縮
機の吸込フィルタに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、吸込フィルタの清掃は、圧縮機を
停止し、フィルタエレメントを取り外して一次，二次側
から圧縮機以外の圧縮空気を使用しエアーブローを行う
か、または、中性洗剤等で洗浄していた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】給油式スクリュー圧縮
機は、本体ブロック内に異物やごみが入らないよう吸込
側に吸込フィルタを設けている。吸込フィルタに異物や
ごみが詰まった場合、以下の問題がある。

【０００４】(1）吸込空気量の減少から、圧縮機吐出空
気量が少なくなり末端で使用する圧力が低下する。

【０００５】(2）吸込フィルタ二次側圧力が低下し、圧
縮機の圧力比が増加し吐出空気温度が高くなり、保護装
置が動作し圧縮機が停止する。

【０００６】この不具合いを防ぐため、運転時間，期間
に応じ定期的にフィルタエレメントの清掃や交換を行っ
ている。また、吸込フィルタの差圧を検出し警報が表示
できる機能を備えているものについては、警報が表示さ
れた場合、フィルタエレメントの清掃や交換を行ってい
る。一般に、圧縮機の据付環境や運転状況がそれぞれ異
なるため、フィルタエレメントへ異物やごみが詰まる期
間が特定出来ない。このためフィルタの詰まり警報表示
機能が備えていない圧縮機については、フィルタエレメ
ントの清掃，交換期間を短めに設定対応している。ま
た、圧縮機を長期間連続運転する場合、これらのメンテ
ナンスのため予備圧縮機を設置している。

【０００７】これらの問題点を解決するために、現状の
フィルタにエレメント清掃用ノズルを追加することで、
日常運転中に自動的にエレメントに付着した異物やごみ
を取り除き排出し、フィルタエレメントの寿命延長を図
ることが出来る。これにより、メンテナンス費用の低
減、予備機を設置しないで連続運転時間を長くする改善
が図れる。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

【０００９】

【作用】給油式スクリュー圧縮機の吸込フィルタは、常
にフィルタエレメント一次側から二次側に一方向に空気
を通過させて異物やごみを補集している構造にしてい
る。従って、常に、フィルタエレメント一次側に異物や
ごみが詰まる。油冷式スクリュー圧縮機は、圧縮室内
（本体ブロック）に異物やごみが混入する許容値を吸込
フィルタエレメントの補集効率（重量法）で約９９％以
上にしている。このため、据付場所の吸込空気清浄度に
もよるが、一般的には、１０００〜２０００時間程度で
フィルタエレメントにごみや異物が詰まり、フィルタエ
レメントの清掃を行っている。

【００１０】吸込フィルタの清掃期間を長く延長させる
には、以下の解決方法がある。

【００１１】(1）圧縮機をクリーンルーム等に設置し、
吸込空気の清浄度を向上させる。

【００１２】(2）吸込フィルタの補集効率を下げ、フィ
ルタエレメントの目詰まり期間を長くする。

【００１３】(3）本発明、吸込フィルタエレメントの清
掃を圧縮機の容量制御時または圧縮機の停止時に、フィ
ルタエレメントの二次側から一次側に制御空気を噴出さ
せ、堆積された異物やごみを取り除き、吸込フィルタ外
に排出させる。

【００１４】

【実施例】本発明の一実施例を図１に示す。図１は、実
施例に係わる油冷式スクリュー圧縮機吸込フィルタであ
る。図中の矢印は、空気の流れを示している。

【００１５】図１に示すように、吸込フィルタボディ３
にエレメント取付カバー５を介して吸込フィルタエレメ
ント２が取付けられている。また同様に、エレメント取
付カバー５を介して、エレメント清掃ノズル１および制
御空気配管４が取付けられている。

【００１６】吸込フィルタの空気の流れは、吸込フィル
タボディ３に設けられた入口から入り、吸込フィルタエ
レメント２でろ過され、吸込フィルタエレメント二次側
に設けられた出口へ流れる。吸込フィルタエレメントの
清掃方法について以下説明する。

【００１７】吸込フィルタには、吸込フィルタエレメン
ト２の二次側にエレメント取付カバー５を介してエレメ
ント清掃ノズル１を設置している。圧縮機容量制御時ま
はた圧縮機停止時に制御空気配管４から約５kgf／cm²q
から９.４kgf／cm²q の圧縮空気をエレメント清掃ノズ
ル２から噴出させ、この噴出させたときの動作でエレメ
ント清掃ノズル２を回転させ吸込フィルタエレメント２
内周全域に噴出させ、吸込フィルタエレメント２に詰ま
ったごみや異物を取り除き、吹き飛ばされたごみや異物
は排出口６から自重で吸込フィルタボディ３外に排出さ
れる。

【００１８】図３は、圧縮機の空気と潤滑油のフローを
示す。空気は、吸込フィルタ２５を介してアンローダ２
４を通り圧縮機へ吸込まれる。圧縮機の容量制御運転時
に、オイルセパレータ１２内の圧力を大気に開放し、圧
縮機の圧力比を低減し省エネ運転を行う。この際、放気
電磁弁１１を開放し大気に放気する。この放気を吸込フ
ィルタ２５の清掃ノズルに取り込み吸込フィルタのエレ
メントの清掃を行う。また、圧縮機の停止時には、同様
に放気電磁弁１１を開放する。従って、圧縮機の停止時
および容量制御時に吸込フィルタのエレメントの清掃が
可能になる。

【００１９】

【発明の効果】本発明により次の効果がある。

【００２０】(1）吸込フィルタエレメントの清掃は、現
状の補集効率の性能を維持し従来の１０００〜２０００
時間から６０００時間へ延長されることが可能である。

【００２１】(2）吸込フィルタエレメントの清掃期間が
延長されることで、圧縮機のメンテナンス費用の低減が
図れる。

【００２２】(3）吸込フィルタエレメントの清掃によ
り、圧縮機の連続運転が決定されており、この清掃期間
の延長から長期連続運転が可能になる。このため、予備
機等の設置は不用になる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例の油冷式スクリュー圧縮機吸
込フィルタの断面図。

【図２】吸込フィルタエレメント清掃ノズルの断面図。

【図３】吸込フィルタエレメント清掃ノズルと圧縮機制
御空気系統図。

【符号の説明】

１…エレメント清掃ノズル、２…吸込フィルタエレメン
ト、３…吸込フィルタボディ、４…制御空気配管、５…
エレメント取付カバー、６…排出口、１１…放気電磁
弁、１２…オイルセパレータ、１３…圧縮機、１４…起
動電磁弁、１５…圧力調整弁、１６…制御空気フィル
タ、１７…減圧弁、１８…アンロード電磁弁、１９…停
止電磁弁、２０…逆止弁、２１…調圧弁、２２…圧力ス
イッチ、２３…アフタークーラ、２４…アンローダ、２
５…吸込フィルタ。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】吸込空気の清浄処理器として吸込フィルタ
   を有した油冷式スクリュー圧縮機において、前記吸込フ
   ィルタの二次側にフィルタエレメント清掃ノズルを設
   け、排気の噴出圧力でノズルを回転させエレメント円周
   全域のごみ，異物を取り除くことを特徴とする吸込フィ
   ルタ。