JPH08296141A - 発熱ローラとその製造方法 - Google Patents

発熱ローラとその製造方法

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JPH08296141A
JPH08296141A JP12051395A JP12051395A JPH08296141A JP H08296141 A JPH08296141 A JP H08296141A JP 12051395 A JP12051395 A JP 12051395A JP 12051395 A JP12051395 A JP 12051395A JP H08296141 A JPH08296141 A JP H08296141A
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JP
Japan
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roller
jacket
shell
heat
cylinder shell
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Pending
Application number
JP12051395A
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English (en)
Inventor
Shoji Sakai
昇司 酒井
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Murata Machinery Ltd
Original Assignee
Murata Machinery Ltd
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Publication date
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  • General Induction Heating (AREA)
  • Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 コスト的に安価に製作できると共に、ローラ
表面の均熱特性に優れ、さらにはローラ全体としての軽
量化にも資するジャケットローラを提供する。 【構成】 内筒シェル2と、内筒シェル2の周りにろう
材4を介してろう接された外筒シェル3とからなり、両
者の接合面5に熱媒を封入するジャケット6を設けて構
成されている。ここに内筒シェル2と外筒シェル3との
接合面5に設けられるジャケット6は、伝熱効率を高め
同時にローラ全体として軽量化を図る上で、矩形乃至矩
形に近似した断面形状のものが選ばれる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、合成繊維の延伸加熱工
程、例えば直接紡糸延伸装置等に使用される発熱ローラ
とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】合成繊維の延伸加熱工程で用いられる発
熱ローラには、糸質及び工程の安定化を図るため、該ロ
ーラに巻き付けられる糸条を軸方向で均一に加熱するこ
とが求められている。そのため、この種のローラでは、
ローラシェル内にジャケットを設けてその中に熱媒を封
入し、ロール表面の温度を軸方向で均一化することが行
われて来ている。しかし、従来の熱媒式発熱ローラに
は、ジャケットの加工が非常に複雑でコスト的に高くつ
くことや、ジャケット内での不純物やガスの発生に伴い
熱移動が経時的に悪化するという問題点があった。
【0003】そこで、上記の問題点を解決するための手
段として、ジャケット穿設に代えてヒートパイプを埋込
むことが提案されている(例えば、特公昭63−241
01号公報、実開平3−22077号公報参照)。すな
わち、このヒートパイプ埋込み型のローラでは、図8に
例示されるように、ローラシェルRの軸方向に同心状に
装着孔Hを穿ち、各孔に予め熱媒が封入されたヒートパ
イプPを嵌挿して組み立てるようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このヒ
ートパイプ埋込み型のものでも、ローラの製作コストが
なお割高となる問題点が指摘される。これは、ローラシ
ェルにヒートパイプ装着孔を穿設するに当ってガンドリ
ルによる穴明け加工が必要とされるが、この穿孔工程に
時間が掛って加工コストが高くつくことや、良好な加工
精度が得難いことから装着孔とヒートパイプとの隙間を
埋めて熱伝達を改善する対策手段も必要になることなど
が理由として挙げられる。
【0005】本発明は、このような問題点に鑑みて、コ
スト的に安価に製作できると共に、ローラ表面の均熱特
性に優れ、さらにはローラ全体としての軽量化にも資す
るジャケットローラを提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に基づく発熱ロー
ラでは、内筒シェルと、内筒シェルの周りにろう材を介
してろう接された外筒シェルとからなり、両者の接合面
に熱媒を封入するジャケットを設けて構成されている。
ここに内筒シェルと外筒シェルとの接合面に設けられる
ジャケットは、伝熱効率を高め同時にローラ全体として
軽量化を図る上で、その断面形状が矩形乃至矩形に近似
した形状のものを選ぶのが望ましい。
【0007】また、上記発熱ローラの製造方法として、
次のような方法が提示される。すなわち、第一の方法
は、内筒シェルと外筒シェルとを用意して、予めそれら
の少なくとも一方の外周面又は内周面にジャケットを形
成する溝を刻設し、次いで内筒シェルの外周面と外筒シ
ェルの内周面とにろう材をそれぞれメッキ処理し、しか
る後、両者を嵌合して組み立ててから加熱処理しろう材
を溶融させて両者をろう接一体化する方法である。
【0008】もう一つの方法は、同じく予め少なくとも
一方に溝加工が施された内筒シェルと外筒シェルとを嵌
合して組み立てた後、ジャケットに対応にする溝にろう
材を充填し、しかる後加熱処理してろう材を接合面に拡
散浸透させて両者をろう接一体化する方法である。
【0009】
【作用】上記の発熱ローラでは、別体品として形成され
る内筒シェルの外周面もしくは外筒シェルの内周面に溝
加工を加えておけば、組立状態で両者の接合面にジャケ
ットが形成されるので、加工が非常に簡単なものとな
る。また、ジャケットの内面には上記いずれの製法によ
る場合も接合面に介在されるろう材のメッキ層が形成さ
れることになるため、通常、熱媒として用いられる水に
よるジャケット内面の腐食も防止される。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例を図示して説明する。
【0011】図1〜図4は本発明による発熱ローラを概
要を示す。発熱ローラは、図1に示すように、ローラ本
体をなすローラシェル1と、その片側に連設されてロー
ラシェル1を片持ち支持するボス部1Aとからなり、ボ
ス部1Aの軸心孔に図示しない回転支軸を挿着して該支
軸と共に軸心回りに回転されるようになっている。な
お、ローラシェル1の内側には、その開放端から挿支さ
れるコアの上にローラシェル1を誘導加熱するコイルが
捲回される(図示せず)。
【0012】ローラシェル1は、別体品として形成され
た内筒シェル2と、内筒シェル2の周りに外嵌された外
筒シェル3とからなり、両者はろう材4を介してろう接
されている。この内筒シェル2と外筒シェル3の接合面
5には、その中に熱媒を封入する軸方向のジャケット6
が周方向に一定間隔で設けられている。そして、各ジャ
ケット6の内面には、図3に示すように、接合面5と連
続してろう材4のメッキ層が形成されている。
【0013】内、外筒シェル2、3には、通常、鉄系材
が用いられ、ろう材4には銅合金や亜鉛合金等が用いら
れる。また、各ジャケット6はその断面形状が矩形に近
似する形状、より正確には若干外周辺が広い略台形の形
状に形成されている。これらのジャケット6は、図4に
示すように、予め内筒シェル2の外周面に軸方向で対応
する溝5を刻設することにより形成される。なお、内筒
シェル2の外周面には軸方向のジャケット6群を相互に
連通させる目的で、周方向の溝7を併設するのが望まし
い。
【0014】そして、両者の組立、ろう接完了後におい
て、内筒シェル2と外筒シェル3の接合面5に設けられ
る相互に連通したジャケット6群には、片側の注入口か
らガスを真空排気しつつ通常水からなる熱媒が注入充填
されて封止8される。
【0015】かかる発熱ローラの製造方法としては、図
4に示す如く、予め外周面に溝6、7を刻設した内筒シ
ェル2と、薄肉円筒体からなる外筒シェル3とを用意
し、次いで、それらの外周面と内周面とにろう材4をそ
れぞれメッキ処理した後、両者を嵌合して組み立ててか
ら加熱処理しろう材4を溶融させて両者をろう接一体化
する方法が提示される。また、メッキ処理に代わる方法
として、両者の嵌合組立後において、ジャケットに対応
にする溝6、7の空隙にろう材4のチップ等を充填し、
しかる後加熱処理してろう材4を溝6、7の内面から接
合面5に拡散浸透させる方法も採用できる。
【0016】上記の如く構成される発熱ローラでは、必
要なジャケット6、7の形成が別体品として形成される
内筒シェル2の外周面に旋盤やミーリングにより比較的
簡単に実行される溝加工を加えることで可能となるた
め、一体のローラシェルにヒートパイプ装入孔を直掘り
する場合に比較すると、加工費が安くて済み、しかもヒ
ートパイプ様に配置されるジャケット分布を自由に選ぶ
ことができる。
【0017】また、ジャケット6、7の内面には、内、
外筒シェル2、3の接合面5に介在されるろう材4が同
時にメッキ層として被覆形成されることになるので、熱
媒によるジャケット内面の腐食に伴う不純物やガス(主
に水素)の発生が抑えられ、熱移動特性の経時的な劣化
が防止される。そのため、ヒートパイプのようなパイプ
・シェル間での伝熱阻害要因も介在し得ないことも相ま
って、ローラ表面での均熱性を担保する良好な伝熱特性
が発揮されるものとなる。
【0018】さらに、ジャケット6、7の断面形状とし
て、特に矩形乃至矩形に近似する形状を採用した場合に
は、図3に示すように、丸型断面(図示二点鎖線)を採
用する場合に比し、隣接するジャケット間にジャケット
内圧や遠心力に伴う応力に耐える一定の肉厚Bを確保し
つつ、個々の内容積と表面積を大きく採ることができ
る。このことは、ジャケットの熱伝達効率が倍加される
と同時に、無駄肉を削減してローラシェル1を軽量化で
きることを意味する。すなわち、ローラ本体の軽量化が
推進されれば、それだけ共振周波数が上昇し、これによ
り高速回転(例えばローラ周速7000〜8000m/
s)が無理なく実現されるメリットが得られる。
【0019】図5〜図7は本発明に係る他の実施例を図
示している。図5はジャケットに対応して内筒シェル2
の外周面に刻設される溝7を周方向に配した場合を示
す。但し、この場合も溝7を互いに連通させるため所々
軸方向の溝6を併設するのが望ましい。また、内筒シェ
ルの外周面には、軸方向や円周方向の溝に代え或いは共
存させて螺旋溝を設けることもできる。
【0020】図6は、内筒シェル2と外筒シェル3との
間に設けられる溝(ジャケット)6、7が、均等に分散
して配置される円柱状の接合部9の部分を除いて、縦横
に連通されている構造のものを示す。この場合、接合部
9の断面積の総和は、径方向で掛かる負荷に耐えるもの
に設計される。このようにすれば、ジャケットの伝熱効
率の改善とローラ本体の軽量化とが究極的に高められる
と考えられる。
【0021】ところで、以上の例ではジャケット6、7
を設ける手段として、予め内筒シェル2に溝を刻設して
おく場合を主に説明したが、本発明によれば、図7
(A)、(B)に示すように、内筒シェル2に代え或い
は内筒シェル2の外周面と共に、外筒シェル3の内周面
に溝を刻設することも可能である。
【0022】また、本発明に係るローラ製造方法につい
ても、既述の製法に代え、次のようなプロセスを採用す
ることができる。即ち、実施例では、ろう材をジャケッ
ト内面の防蝕表面処理材に兼用すべく、ろう材をメッキ
処理する場合等について説明したが、接合に必要なろう
材と防蝕に必要な表面処理材とを別々にすることも可能
である。この場合、まず防蝕用の表面処理材をメッキ処
理した後、該処理材よりも融点の低いろう材を鍍着又は
充填し、しかる後加熱処理してろう接一体化する方法が
採用できる。なお、上記の表面処理材には、メッキ層に
代えて、例えば酸化や窒化処理により形成される表面処
理層も含まれる。
【0023】
【発明の効果】以上に述べた如く、本発明に基づく発熱
ローラでは、ローラシェルを内外に分割形成して、互い
にろう接された両者の接合面に熱媒を封入するジャケッ
トを設けて構成されているため、コスト的に安価に製作
できると共に、ローラ表面の均熱特性に優れたものが実
現される。また、ジャケット形態に矩形様の断面を採用
することで、伝熱特性の更なる改善とローラ高速回転に
有用な軽量化とが実現される。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例を示す発熱ローラの縦断面図である。
【図2】図1のX−X線矢視断面図である。
【図3】図2の要部拡大図である。
【図4】内筒シェルの側面図である。
【図5】他の実施例を示す内筒シェルの側面図である。
【図6】他の実施例を示すローラシェル部分の破断した
斜視図である。
【図7】(A)、(B)はそれぞれ他の実施例を示す各
図3相当の断面図である。
【図8】従来例を示すローラシェルの横断面図である。
【符号の説明】 1 ローラシェル(ローラ本体) 1A ボス部 2 内筒シェル 3 外筒シェル 4 ろう材 5 接合面 6 軸方向の溝(ジャケット) 7 周方向の溝(ジャケット) 8 封止栓 9 接合部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内筒シェルと、内筒シェルの周りにろう
    材を介してろう接された外筒シェルとからなり、両者の
    接合面に熱媒を封入するジャケットを設けてなる発熱ロ
    ーラ。
  2. 【請求項2】 ジャケットの断面形状が矩形乃至矩形に
    近似した形状からなる請求項1記載の発熱ローラ。
  3. 【請求項3】 内筒シェルと外筒シェルの少なくとも一
    方の外周面又は内周面にジャケットを形成する溝を刻設
    し、次いで、内筒シェルの外周面と外筒シェルの内周面
    とにろう材をそれぞれメッキ処理し、しかる後、両者を
    嵌合して組み立ててから加熱処理しろう材を溶融させ
    て、両者をろう接一体化する発熱ローラの製造方法。
JP12051395A 1995-04-21 1995-04-21 発熱ローラとその製造方法 Pending JPH08296141A (ja)

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JP12051395A JPH08296141A (ja) 1995-04-21 1995-04-21 発熱ローラとその製造方法

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002055772A1 (de) * 2001-01-13 2002-07-18 Barmag Ag Galette zum führen, erwärmen und fördern eines fadens
US6893243B2 (en) 2001-02-07 2005-05-17 Saurer Gmbh & Co. Kg Device for melt spinning and cooling a filament bundle
JP2010169371A (ja) * 2009-01-20 2010-08-05 Ts Heatronics Co Ltd 円筒状ヒートパイプ及びそれを用いた加熱・均熱ローラ及びそれを用いた糸巻取装置または電子写真画像形成装置の定着装置。

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2002055772A1 (de) * 2001-01-13 2002-07-18 Barmag Ag Galette zum führen, erwärmen und fördern eines fadens
US6893243B2 (en) 2001-02-07 2005-05-17 Saurer Gmbh & Co. Kg Device for melt spinning and cooling a filament bundle
JP2010169371A (ja) * 2009-01-20 2010-08-05 Ts Heatronics Co Ltd 円筒状ヒートパイプ及びそれを用いた加熱・均熱ローラ及びそれを用いた糸巻取装置または電子写真画像形成装置の定着装置。

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