JPH08295960A - AlまたはAl合金の溶解法 - Google Patents

AlまたはAl合金の溶解法

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JPH08295960A
JPH08295960A JP10661595A JP10661595A JPH08295960A JP H08295960 A JPH08295960 A JP H08295960A JP 10661595 A JP10661595 A JP 10661595A JP 10661595 A JP10661595 A JP 10661595A JP H08295960 A JPH08295960 A JP H08295960A
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JP
Japan
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temp
melting
alloy
molten metal
temperature
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Withdrawn
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JP10661595A
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English (en)
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Ryuhei Masuda
隆平 増田
Motohiro Nagao
元裕 長尾
Kazutaka Kunii
一孝 國井
Kenji Osumi
研治 大隅
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Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
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    • Y02P10/20Recycling

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Abstract

(57)【要約】 【構成】 塗装されたAlまたはAl合金を含む原料を
酸化性雰囲気下で溶解するに当たり、溶解温度を800
℃以上1000℃未満の範囲に設定すると共に、該溶解
温度に到達するまでの昇温速度を1800℃/hr未
満、該溶解温度での保持時間を30分以上とする。 【効果】 硫酸バリウムを含む塗料等で塗装されたAl
またはAl合金スクラップを回収して再利用する際に、
該スクラップを溶解する際の温度条件、昇温速度並びに
保持時間を規定することによって、塗料基材成分として
混入してくるBaの溶湯への混入を可及的に抑えること
ができ、塗料除去のための焙焼やショットブラスト処理
等の前処理を要することなく、塗装AlまたはAl合金
屑を簡単かつ効率的に再生できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、AlまたはAl合金の
溶解法に関し、殊に硫酸バリウム含有塗料で塗装された
AlまたはAl合金屑を、溶解状態で高純度のAlまた
はAl合金に再生する溶解法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】AlまたはAl合金(以下、Al合金で
代表する)は、軽量性、加工性、表面美麗性等の特徴を
有することから、アルミサッシ等の建材、自動車用ある
いは家庭電気製品用などの外板材等を初めとして幅広く
利用されている。ところでAl合金を製造するための電
解精錬には大量の電力を要するのに対し、Al合金屑の
再溶解に要するエネルギーは、上記電解精錬の場合の約
1/30程度で済むことから、Al合金屑を回収し再溶
解して利用する方法も積極的に進められている。こうし
た回収原料として用いられるAl合金屑は、JIS H
2119等で規定されているが、そのリサイクルに当
たっては、混入してくる不純物に由来する様々の問題が
生じてくる。
【0003】こうした不純物の1つとして、大抵のAl
合金製品表面に被覆される塗料に由来する不純物があ
り、中でも塗料基材としてしばしば用いられる硫酸バリ
ウムに起因するBaは、再生Al合金の物性や加工性を
著しく悪化させることから、その除去はリサイクルを実
用化する上で大きな課題とされている。
【0004】そこで、Al合金製品屑を回収し溶解原料
として再利用する際には、溶解に先立って焙焼処理ある
いはショットブラスト処理等により塗料を除去するため
の前処理が行なわれているが、これらの処理には専用の
設備を要するためリサイクル費用を高める大きな要因と
なっている。従って、この様な前処理を要することな
く、塗装Al合金屑の溶解工程で該塗料成分由来の不純
物を効率よく除去することのできる方法の確立が望まれ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の様な事
情に着目してなされたものであって、その目的は、塗装
されたAlまたはAl合金屑を原料として、該塗料成分
由来の不純物を溶解段階で効率よく除去することのでき
る方法を提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成すること
のできた本発明に係る溶解法の構成は、BaSO4 を含
む塗料によって塗装されたAlまたはAl合金を含む原
料を大気雰囲気中で溶解するに当たり、溶解温度を80
0℃以上1000℃未満の範囲に設定すると共に、該溶
解温度に到達するまでの昇温速度を1800℃/hr未
満、該溶解温度での保持時間を30分以上とするところ
に要旨を有するものである。
【0007】
【作用】本発明者らは、塗装の施されたAlまたはAl
合金(以下、再びAl合金で代表する)屑を対象とする
回収・再利用技術の改善を期して鋭意検討を進めた結
果、次の様な知見を得た。
【0008】即ち、Al合金製品の表面に被覆される塗
料の殆んどは、基材として硫酸バリウムを含んでおり、
この硫酸バリウムは、加熱すると1077℃でBa酸化
物またはBa単体とBa硫黄酸化物に分解することが知
られている。これらBa単体あるいは酸化物は、Al合
金屑を溶解する際に滓となって溶湯表面に浮上するが、
その一部はAl合金溶湯内へ溶解することが考えられ
る。そして、その溶解量はAl合金屑の溶解条件等によ
ってかなり変わってくると思われるが、如何なる条件の
もとで該Ba単体やその酸化物がAl合金溶湯内へどの
程度溶解するかといった定量的関係についてはこれまで
全く確認されたことがない。
【0009】ところが、本発明者らがAl合金屑を溶解
する際のBa混入量の可及的低減を最終の目的として、
様々の溶解条件下におけるBaの溶解量について追及し
た結果、下記の様な事実が明らかとなった。
【0010】即ち図1は、Al合金屑の溶解温度と該A
l合金溶湯内へのBaの溶解量の関係を調べた結果を示
したグラフであり、このグラフからも明らかである様
に、溶解温度が1000℃以上になると溶湯内へのBa
混入量は急激に増大してくる。これは、硫酸バリウムの
熱分解によって溶湯内へのBaの混入量が増大したため
と考えられる。また溶解温度が800℃未満の低温側で
も、溶湯内へのBa混入量は増大する傾向が認められ
る。これは、800℃未満の低温では溶湯表面に浮上す
る滓と溶湯との濡れ性が高まり、その結果として溶湯内
へ混入するBa量が増大するためと思われる。いずれに
しても、Al合金屑溶解時の温度を800℃以上100
0℃未満の範囲に設定してやれば、溶湯内へのBaの混
入量を最小限に抑えることが可能となるのである。
【0011】また図2は、溶解時における昇温速度と発
熱量(塗料成分の燃焼による発熱量)の関係を調べた結
果を示したグラフであり、該昇温速度が1800℃/h
r未満の温度域では塗料成分の燃焼によって大きな発熱
量が得られるのに対し、1800℃/hr以上になる
と、塗料成分の燃焼が完了して発熱量は小さくなる。そ
して、該昇温速度がAl合金溶湯へのBaの混入量に及
ぼす影響を調べた結果、該昇温速度が1800℃/hr
を臨界として、当該昇温速度未満ではBa混入量が少な
く抑えられるのに対し、該昇温速度以上になるとBa混
入量が著しく増大することが確認された。
【0012】この理由は次の様に考えられる。即ち、本
発明者らが上記臨界温度域の前後におけるAl合金溶湯
と滓との接触状態を観察したところ、当該臨界温度未満
の温度では、溶湯と滓との濡れ性が良くないのに対し、
上記臨界温度以上になると該濡れ性が非常に高まり、該
濡れ性の良否がBaの混入に少なからぬ影響を及ぼして
いるものと思われた。そして、溶湯と滓との濡れ性を低
レベルに維持できる様な条件、即ち昇温速度を1800
℃/hr未満に抑えてやれば、溶湯と滓の馴染みが悪く
なって溶湯内へのBaの溶け込みが抑えられ、結果的に
溶湯内へのBaの混入量が低減するものと思われる。
【0013】この様な実験結果から、本発明では、溶解
時の昇温速度を1800℃/hr未満と定めた。
【0014】更に図3は、溶解時の保持時間とBa混入
量の関係を調べた結果を示したグラフであり、このグラ
フからは、保持時間を30分以上とすることによってB
a混入量を低レベルに抑え得ることが分かる。これは、
溶解時間が不足すると溶湯と滓との分離が不十分とな
り、結果的にBaの混入が起こり易くなるためと考えら
れる。この結果より、Baの混入量を可及的に抑えるに
は、加熱保持時間を30分以上とすべきであることが理
解される。但し、保持時間をいたずらに長くすると処理
効率上障害となるばかりでなく、大気酸化雰囲気での当
該処理工程でAlの酸化ロスも多くなるので、1.5時
間程度以下に抑えることが望ましい。
【0015】以上の実験結果より、本発明では、溶解温
度を800℃以上1000℃未満、より好ましくは85
0〜950℃の範囲に設定すると共に、該溶解温度に到
達するまでの昇温速度を1800℃/hr未満、より好
ましくは1200℃/hr以下、該溶解温度での保持時
間を30分以上、より一般的には30〜90分とするこ
とにより、塗料基材成分として混入してくる硫酸バリウ
ムに由来するBaのAl合金溶湯内への混入を可及的に
抑えることができ、塗装Al合金屑から不純物障害のな
いAlまたはAl合金に溶解再生することが可能となっ
た。
【0016】
【実施例】以下、実験例を挙げて本発明をより具体的に
説明するが、本発明はもとより下記実施例によって制限
を受けるものではなく、前・後記の趣旨を逸脱しない範
囲で変更実施することは全て本発明の技術範囲に包含さ
れる。
【0017】実験例 自動車用外板として利用された塗装Al合金屑10kg
を原料スクラップとして使用し、誘導溶解を用いて表1
に示す条件で加熱溶解し、30分保持した後除滓した。
この溶湯からサンプルを採取して夫々のBa含有率を測
定し、表1に併記する結果を得た。尚表1において、B
a含有量が0.01%未満であるものを合格とした。
【0018】
【表1】
【0019】表1から、次の様に考えることができる。
No.2,3,4,7,11,12は、本発明の規定要
件を全て満足する実施例であり、いずれも溶湯中のBa
含有量は0.01%以下に抑えられている。これらに対
しNo.1は、溶解を800℃未満の低温で行なった比
較例、No.5,6は溶解を1000℃以上の高温で行
なった比較例、No.8,9は溶解速度を1800℃/
hr以上とした比較例、No.10は保持時間が30分
未満である比較例であり、いずれも溶湯中のBa含有量
が0.01%の基準値を超えており、Ba混入抑制の目
的が有効に達成できていない。
【0020】
【発明の効果】本発明は以上の様に構成されており、塗
装AlまたはAl合金スクラップを回収して再利用する
際に、該スクラップを溶解する際の温度条件、昇温速度
並びに保持時間を規定することによって、塗料基材成分
として混入してくるBaの溶湯への混入を可及的に抑え
ることができ、塗料除去のための焙焼やショットブラス
ト処理等の前処理を要することなく、塗装AlまたはA
l合金屑を簡単かつ効率的に再生し得ることになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】塗装Al合金屑の溶解温度と溶湯へのBa混入
量の関係を示すグラフである。
【図2】塗装Al合金屑を溶解する際の昇温速度と溶湯
へのBa混入量の関係を示すグラフである。
【図3】塗装Al合金屑を溶解する際の保持時間と溶湯
へのBa混入量の関係を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大隅 研治 兵庫県神戸市西区高塚台1丁目5番5号 株式会社神戸製鋼所神戸総合技術研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塗装されたAlまたはAl合金を含む原
    料を酸化性雰囲気下で溶解するに当たり、溶解温度を8
    00℃以上1000℃未満の範囲に設定すると共に、該
    溶解温度に到達するまでの昇温速度を1800℃/hr
    未満、該溶解温度での保持時間を30分以上とすること
    を特徴とするAlまたはAl合金の溶解法。
  2. 【請求項2】 AlまたはAl合金が、BaSO4 を含
    む塗料によって塗装されたものである請求項1に記載の
    溶解法。
JP10661595A 1995-04-28 1995-04-28 AlまたはAl合金の溶解法 Withdrawn JPH08295960A (ja)

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