JPH08295693A - 縮合チオフェン誘導体、その製造法及び用途 - Google Patents

縮合チオフェン誘導体、その製造法及び用途

Info

Publication number
JPH08295693A
JPH08295693A JP9106895A JP9106895A JPH08295693A JP H08295693 A JPH08295693 A JP H08295693A JP 9106895 A JP9106895 A JP 9106895A JP 9106895 A JP9106895 A JP 9106895A JP H08295693 A JPH08295693 A JP H08295693A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
compound
optionally substituted
formula
salt
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP9106895A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3854648B2 (ja
Inventor
Shuichi Furuya
修一 古矢
Nobuo Cho
展生 長
Koichi Kato
光一 加藤
Kuniji Hinuma
州司 日沼
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Takeda Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Takeda Chemical Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority to TW84103400A01 priority Critical patent/TW483896B/zh
Priority to BR9600341A priority patent/BR9600341A/pt
Application filed by Takeda Chemical Industries Ltd filed Critical Takeda Chemical Industries Ltd
Priority to JP09106895A priority patent/JP3854648B2/ja
Priority to TR96/00103A priority patent/TR199600103A2/xx
Priority to AR10132396A priority patent/AR002276A1/es
Publication of JPH08295693A publication Critical patent/JPH08295693A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3854648B2 publication Critical patent/JP3854648B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Oxygen Or Sulfur (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】縮合チオフェン誘導体を含有する性腺刺激ホル
モン放出ホルモン拮抗剤の提供。 【構成】一般式(I)もしくは(II)で表される化合
物、それらの製造法ならびに当該化合物を含有する性腺
刺激ホルモン放出ホルモン拮抗剤。 〔式中、R,Rは水素原子、メチル基、フェニル基
等を;Rはフェニル基、ピリジル基等を;Rは水素
原子、ホルミル基、低級アルコキシカルボニル基、アル
カノイル基等を;Rは水素原子もしくは炭素原子を介
する基を;R11は水素原子、(置換)アリール基等
を;R12は水素原子、アルキル基、(置換)アリール
基等を;R13は(置換)アミノ基を;R14は(置
換)アリール基等を;それぞれ示し、n,rは0〜3の
整数である〕 【効果】性ホルモン依存性ガン(前立腺ガン,子宮ガ
ン,乳ガン等)、前立腺肥大症、子宮筋腫、無月経症候
群などの予防治療剤として、あるいは妊娠調節剤、月経
調節剤として有効である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、縮合二環化合物を含有
する性腺刺激ホルモン放出ホルモン(GnRH)拮抗
剤、チエノ〔2,3−b〕ピリジン誘導体、チエノ〔2,
3−d〕ピリミジン誘導体およびその製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】下垂体前葉ホルモンの分泌は、それぞれ
のホルモンの標的臓器から分泌される末梢ホルモン及び
下垂体前葉の上位中枢である視床下部から分泌される分
泌促進あるいは分泌抑制ホルモン(以下、本明細書にお
いては、これらホルモン群を視床下部ホルモンと総称す
る。)の調節を受けている。現在までのところ、視床下
部ホルモンとして例えば甲状腺刺激ホルモン放出ホルモ
ン(TRH)あるいは性腺刺激ホルモン放出ホルモン
{GnRH(Gonadotropin releasing hormone):黄体
形成ホルモン放出ホルモン〔LH−RH(Luleinizing
hormone releasinghormone)〕とも呼ばれる}など9種
の存在が確認されている(入来正躬、外山敬介編、生理学
2、文光堂、P610-618、1986年)。これら視床下部ホル
モンは下垂体前葉に存在すると考えられている受容体を
介して、そのホルモン作用等を現すと推定されており
(同)、ヒトの場合もふくめこれらに特異的な受容体遺
伝子の解析が進められている(井村裕夫、他編、レセプ
ター基礎と臨床、朝倉書店、p297-304、1993年)。従っ
て、これら受容体に対する特異的かつ選択的な拮抗薬あ
るいは作動薬は、視床下部ホルモンの作用を調節し下垂
体前葉ホルモンの分泌を制御することになる。この結果
として、こうした下垂体前葉ホルモン依存性の疾患に対
してその予防あるいは治療を期待することが出来る。視
床下部ホルモンのひとつである性腺刺激ホルモン放出ホ
ルモン(以下GnRHと略称することもある)〔シャリ
ー・エー・ブイ(Schally A. V.)ら、ジャーナル・オ
ブ・バイオロジカル・ケミストリー(J. Biological Ch
emistry),246巻、7230-7236頁、1971年およびブルガス
・アール(Burgus, R.)ら、プロシーデイング・オブ・
ナチュラル・アカデミック・サイエンス・ユー・エス・
エー(Proc. Natl. Acad. Sci.USA)、69巻、278-282
頁、1972年〕の高活性誘導体である酢酸リュープロレリ
ン〔藤野ら、バイオケミカル・アンド・バイオフイジカ
ル・リサーチ・コミュニケーションズ(Biochemical an
d Biophysical Research Communications),60巻、406
-413頁,1974年、およびオリバー・アール・ティー・デ
ー(Oliver, R. T. D.)ら、ブリティシュ・ジーナル・
オブ・キヤンサー(Br. J. Cancer),59巻、823頁、198
9年および戸口ら,ジャーナル・オブ・インターナショ
ナル・メディカル・リサーチ(J.Int.Med.Res.),
18巻、35-41頁、1990年〕は、反復投与することによ
り、下垂体における性腺刺激ホルモンの放出・産生を低
下させ、精巣および卵巣における性腺刺激ホルモンに対
する反応性の低下を起こし、テストステロンおよびエス
トロゲンの分泌を抑制する。その結果、こうしたホルモ
ン依存性の癌例えば前立腺癌に対して抗腫瘍活性を示す
ことが知られており臨床応用されている。酢酸リュープ
ロレリンは、また、子宮内膜症や、思春期早発症などの
治療薬としても臨床で広く用いられている。酢酸リュー
プロレリンの高い抗癌活性は、天然型GnRHと比較し
て蛋白分解酵素に対する抵抗性が高いこと、またGnR
H受容体に対する親和性が高くレセプター数の減少によ
るGnRHの反応性の低下(desensitization)を起こ
すことに起因すると推定されている。しかしながら、酢
酸リュープロレリンは、GnRH受容体に対する超作動
薬であるため、初回投与直後に下垂体−性腺刺激作用
(急性作用)による血清テストステロン濃度の上昇を伴
った一過性の増悪が認められることが知られている。こ
のような背景のもとに、同様の治療効果を有し、しかも
上記の一過性の下垂体−性腺刺激作用(急性作用)を起
こさないと期待されるGnRH拮抗薬が望まれている。
このようなGnRH拮抗作用を有する化合物としては、
GnRHの誘導体である直鎖状ペプチド(米国特許第 5
140009 号,同 5171835 号)、環状ヘキサペプチド誘導
体(特開昭61-191698)や2環性ペプチド誘導体〔ジャ
ーナル・オブ・メディシナル・ケミストリー(Journal
of Medicinal Chemistry)、36巻、3265-3273頁、1993
年〕など数多く知られているが、これらの化合物はすべ
てペプチド性であることから、投与形態、薬剤の安定
性、作用の持続性、代謝に対する安定性等の多くの問題
点が残されている。これらの点を解決するために、経口
性のGnRH拮抗薬、特に非ペプチド性の拮抗薬が強く
要望されている。しかし現状では、非ペプチド性GnR
H拮抗薬の報告はない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、優れた性腺
刺激ホルモン放出ホルモン拮抗作用を有する新規化合物
ならびに優れた性腺刺激ホルモン放出ホルモン拮抗剤を
提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記した
事情に鑑み、GnRH拮抗剤として用いることのできる
新規化合物を見いだすべく鋭意研究の結果、チエノ[2,
3−b]ピリジン誘導体及びチエノ[2,3−d]ピリミジ
ン誘導体が優れたGnRH拮抗作用を有することを見い
だした。本発明者らは、この知見に基づいてさらに研究
した結果、本発明を完成した。
【0005】即ち本発明は、(1)一般式
【化11】 〔式中、R1及びR2はそれぞれ水素、又は炭素,窒素,
酸素もしくは硫黄原子を介する基を、R3は置換されて
いてもよい同素又は複素環基を、R4は水素、ホルミル
基、シアノ基、硫黄原子を介する基もしくは置換されて
いてもよい水酸基で置換された低級アルキル基、置換さ
れていてもよい炭化水素残基で置換されていてもよいカ
ルボニル基又はエステル化もしくはアミド化されたカル
ボキシル基を、R5は水素又は炭素原子を介する基を、
nは0〜3の整数を示す。但し、R3が有していてもよ
い置換基がヨーロッパ特許公開公報第443568号及び同第
520423号に記載された一般式
【化12】 (式中、R6は置換されていてもよい、環を形成し得る
基,カルボニル,チオカルボニル,酸化されていてもよ
い硫黄原子もしくはそれらに変換し得る基を有する5な
いし7員の複素環基、アニオン形成基又はアニオンに変
換し得る基を、Z環はヘテロ原子が含まれていてもよい
芳香族炭化水素残基又は複素環基を、Vは化学結合又は
介在基を示す)で表される基である場合を除く〕で表さ
れる化合物又はその塩、(2)R3が一般式
【化13】 〔式中、R7は水素、ハロゲン、又は炭素,窒素,酸素
もしくは硫黄原子を介する基を、R8は水素、ハロゲ
ン、ニトロ、シアノ、又は酸素,窒素もしくは硫黄原子
を介する置換されていてもよい脂肪族炭化水素残基を示
す〕で表される基である上記(1)記載の化合物、
(3)R1又はR2の一方が一般式 R9−(CH2)m− 〔式中、R9は窒素原子を介する基を、mは0〜3の整
数を示す〕で表される基で、他方が一般式 R10−A− 〔式中、R10は置換されていてもよいフェニル基を、A
は化学結合又は介在基を示す〕で表される基である上記
(2)記載の化合物、(4)一般式(II)
【化14】 {式中、R11は水素、低級アルキル基または式−(CH
2)pQ〔式中、pは0〜3の整数を、Qはハロゲン,
ニトロ,シアノ,アミノ,置換されていてよいカルボキ
シル基,低級アルキレンジオキシ基または式−A−R15
(式中、Aは化学結合もしくは介在基を、R15はアルキ
ル基を示す)で表される基で置換されていてもよいアリ
ール基、置換されていてもよいシクロアルキル基または
置換されていてもよい複素環基を示す〕で表される基
を、R12は水素またはアルキル基、置換されていてもよ
いアリール基、置換されていてもよいアラルキル基また
は置換されていてもよいシクロアルキル基を、R13は置
換されていてもよいアミノを、R14は置換されていても
よいアリール基を、rは0〜3の整数を示す}で表され
る化合物またはその塩、(5)R11が式−(CH2)p
Q〔式中、pは0〜3の整数を、Qはハロゲン,ニト
ロ,シアノ,アミノ,置換されていてもよいカルボキシ
ル基,低級アルキレンジオキシ基または式−A−R
15(式中、Aは化学結合もしくは介在基を、R15はアル
キル基を示す)で表される基で置換されていてもよいア
リール基を示す〕で表される基である上記(4)記載の
化合物、(6)Qがハロゲンで置換されていてもよいア
リールである上記(5)記載の化合物、(7)R13が置
換されていてもよいモノアラルキルアミノである上記
(4)記載の化合物、(8)R13が置換されていてもよ
いベンジルアミノである上記(4)記載の化合物、
(9)R14が置換されていてもよいフェニルである上記
(4)記載の化合物、(10)化合物3−(N−ベンジ
ル−N−メチルアミノメチル)−4,7−ジヒドロ−7
−(2−メトキシベンジル)−2−(4−メトキシフェ
ニル)−4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジン−5−
カルボン酸エチルエステル又はその塩、(11)化合物
3−(N−ベンジル−N−メチルアミノメチル)−4,
7−ジヒドロ−7−(2−フルオロベンジル)−2−
(4−メトキシフェニル)−4−オキソチエノ〔2,3
−b〕ピリジン−5−カルボン酸エチルエステル又はそ
の塩、(12)化合物3−(N−ベンジル−N−メチル
アミノメチル)−4,7−ジヒドロ−7−(2−メトキ
シベンジル)−2−(4−アセチルアミノフェニル)−
4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジン−5−カルボ
ン酸エチルエステル又はその塩、(13)化合物2,4
(1H,3H)-ジオキソ-5-ベンジルメチルアミノメチ
ル-1-(2-クロロ-6-フルオロベンジル)-6-(4-メト
キシフェニル)-3-フェニルチエノ〔2,3−d〕ピリ
ミジン又はその塩、(14)化合物3−(N−ベンジル
−N−メチルアミノメチル)−4,7−ジヒドロ−7−
(2,6−ジフルオロベンジル)−2−(4−プロピオ
ニルアミノフェニル)−5−ベンゾイル−4−オキソチ
エノ〔2,3−b〕ピリジン又はその塩、(15)化合
物3−(N−ベンジル−N−メチルアミノメチル)−
4,7−ジヒドロ−7−(2,6−ジフルオロベンジ
ル)−2−(4−N’−メチルウレイドフェニル)−5
−ベンゾイル−4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジ
ン又はその塩、(16)化合物3−(N−ベンジル−N
−メチルアミノメチル)−4,7−ジヒドロ−7−
(2,6−ジフルオロベンジル)−2−(4−プロピオ
ニルアミノフェニル)−5−イソブチリル−4−オキソ
チエノ〔2,3−b〕ピリジン又はその塩、(17)化
合物3−(N−ベンジル−N−メチルアミノメチル)−
4,7−ジヒドロ−7−(2,6−ジフルオロベンジ
ル)−2−(4−N’−メチルウレイドフェニル)−5
−イソブチリル−4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリ
ジン又はその塩、(18)化合物3−(N−ベンジル−
N−メチルアミノメチル)−4,7−ジヒドロ−7−
(2,6−ジフルオロベンジル)−2−(4−N’−メ
チルウレイドフェニル)−4−オキソチエノ〔2,3−
b〕ピリジン−5−(N−イソプロピル)カルボキサミ
ド又はその塩、(19)化合物3−(N−ベンジル−N
−メチルアミノメチル)−4,7−ジヒドロ−7−
(2,6−ジフルオロベンジル)−2−(4−N’−メ
チルウレイドフェニル)−4−オキソチエノ〔2,3−
b〕ピリジン−5−(N−イソプロピル−N−メチル)
カルボキサミド又はその塩、(20)化合物3−(N−
ベンジル−N−メチルアミノメチル)−4,7−ジヒド
ロ−7−(2,6−ジフルオロベンジル)−2−(4−
N’−メチルウレイドフェニル)−4−オキソチエノ
〔2,3−b〕ピリジン−5−(N−ベンジル−N−メ
チル)カルボキサミド又はその塩、(21)一般式(II
I)
【化15】 〔式中、R4は水素、ホルミル、シアノ基、硫黄原子を
介する基もしくは置換されていてもよい水酸基で置換さ
れた低級アルキル基、置換されていてもよい炭化水素残
基で置換されていてもよいカルボニル基又はエステル化
もしくはアミド化されたカルボキシル基を、R5は水素
又は炭素原子を介する基を、R7は水素、ハロゲン又は
炭素,窒素もしくは硫黄原子を介する基を、R8は水
素、ハロゲン、シアノ、又は炭素,窒素,酸素もしくは
硫黄原子を介する置換されていてもよい脂肪族炭化水素
残基を、R10は置換されていてもよいフェニルを、Aは
化学結合又は介在基を、Xは脱離基を、mは0〜3の整
数を、nは0〜3の整数を示す〕で表される化合物又は
その塩と、一般式 R9H 〔式中、R9は窒素原子を介する基を示す〕で表される
化合物又はその塩とを反応させることを特徴とする上記
(3)記載の化合物又はその塩の製造法、(22)一般
式(IV)
【化16】 {式中、R11'は式−(CH2)pQ〔式中、pは0〜3
の整数を、Qはハロゲン,ニトロ,シアノ,アミノ,置
換されていてもよいカルボキシル基,低級アルキレンジ
オキシ基または式−A−R15(式中、Aは化学結合もし
くは介在基を、R15はアルキル基を示す)で表される基
で置換されていてもよいアリール基を示す〕で表される
基を、R12'はアルキル基、置換されていてもよいアリ
ール基、置換されていてもよいアラルキル基、置換され
ていてもよいシクロアルキル基を、R14は置換されてい
てもよいアリール基を、Xは脱離基を、rは0〜3の整
数を示す}で表される化合物又はその塩と、一般式 R13H 〔式中、R13は置換されていてもよいアミノを示す〕で
表される化合物又はその塩とを反応させることを特徴と
する上記(5)記載の化合物又はその塩の製造法、(2
3)置換されていてもよい、同素または複素5ないし7
員環と同素または複素5ないし7員環との縮合二環化合
物またはその塩を含有してなる性腺刺激ホルモン放出ホ
ルモン拮抗剤、(24)縮合二環化合物が一般式(V)
【化17】 〔式中、W環は置換されていてもよい同素または複素5
ないし7員環基を、R16は置換されていてもよい炭化水
素残基を、R17は水素、又は炭素,窒素,酸素もしくは
硫黄原子を介する基を、oは1〜2の整数を示す〕で表
される化合物である上記(23)記載の性腺刺激ホルモ
ン放出ホルモン拮抗剤、(25)W環が一般式(VI)
【化18】 〔式中、R1及びR2はそれぞれ水素、又は炭素,窒素,
酸素もしくは硫黄原子を介する基を示す〕で表される基
である上記(24)記載の性腺刺激ホルモン放出ホルモ
ン拮抗剤、(26)縮合二環化合物が一般式(VII)
【化19】 〔式中、Y環は置換されていてもよい、複素5ないし7
員環基を、R18およびR19は同一または異なって置換さ
れていてもよい炭化水素残基を示す〕で表される化合物
である上記(23)記載の性腺刺激ホルモン放出ホルモ
ン拮抗剤、(27)Y環が一般式(VIII)
【化20】 〔式中、R20及びR21はそれぞれ水素、又は置換されて
いてもよい炭化水素残基を示す〕で表される環基である
上記(26)記載の性腺刺激ホルモン放出ホルモン拮抗
剤、(28)性ホルモン依存性疾病の予防又は治療剤で
ある上記(23)記載の性腺刺激ホルモン放出ホルモン
拮抗剤、(29)性ホルモン依存性ガン、前立腺肥大症
又は子宮筋腫の予防又は治療剤である上記(23)記載
の性腺刺激ホルモン放出ホルモン拮抗剤、(30)性ホ
ルモン依存性ガンが前立腺ガン、子宮ガン、乳ガン、下
垂体腫瘍である上記(29)記載の性腺刺激ホルモン放
出ホルモン拮抗剤、(31)性ホルモン依存性疾病が前
立腺肥大症、子宮内膜症、子宮筋腫、思春期早発症であ
る上記(28)記載の性腺刺激ホルモン放出ホルモン拮
抗剤、(32)上記(23)記載の化合物又はその塩を
含有してなる妊娠調節剤、(33)上記(23)記載の
化合物又はその塩を含有してなる月経周期調節剤、及び
(34)避妊用である上記(32)記載の妊娠調節剤に
関する。
【0006】上記R1,R2,R5,R7及びR17で表され
る炭素原子を介する基としては、例えばそれぞれ置換さ
れていてもよい、脂肪族炭化水素基〔例、アルキル
(例、メチル,エチル,プロピル,イソプロピル,ブチ
ル,t-ブチル,ペンチル,ヘキシル等のC1-6アルキ
ル)、シクロアルキル(例、シクロプロピル,シクロペ
ンチル,シクロヘキシル等のC3-6シルロアルキル)、
アルコキシアルキル(例、メトキシメチル,エトキシメ
チル,エトキシブチル,プロポキシメチル,プロポキシ
ヘキシル等のC1-3アルコキシC1-6アルキル)、ヒドロ
キシアルキル(例、ヒドロキシメチル,ヒドロキシエチ
ル,ヒドロキシブチル,ヒドロキシプロピル等のC1-6
アルキル)、アルケニル(例、ビニル,ブタジエニル,
ヘキサトリエニル等のC2-6アルケニル等)、ホルミ
ル、カルボキシル、アルコキシカルボニル(例、メトキ
シカルボニル,エトキシカルボニル,t-ブトキシカルボ
ニル等のC1-6アルコキシカルボニル)など〕、シア
ノ、アミド、モノ,ジアルキルカルバモイル(例、メチ
ルカルバモイル,エチルカルバモイル,ヘキシルカルバ
モイル,ジメチルカルバモイル,メチルエチルカルバモ
イル等のモノ,ジC1-6アルキルカルバモイル)、アミ
ジノ、脂肪族芳香族基〔例、アリール(例、フェニル,
ナフチル,アントラセニル等のC6-14アリール)、アラ
ルキル(例、ベンジル,ベンツヒドリール,トリチル等
のC7-20アラルキル)など〕、炭素原子に結合手を有す
る複素環基(例、2−または3−チエニル,2−または
3−フリル,2−または3−ピロリル,2−,3−また
は4−ピリジル,2−、4−または5−オキサゾリル,
2−,4−または5−チアゾリル,3−,4−または5
−ピラゾリル,2−,4−または5−イミダゾリル,3
−,4−または5−イソオキサゾリル,3−,4−また
は5−イソチアゾリル,3−または5−(1,2,4−オ
キサジアゾリル),1,3,4−オキサジアゾリル,3−
または5−(1,2,4−チアジアゾリル),1,3,4−チ
アジアゾリル,4−または5−(1,2,3−チアジアゾ
リル),1,2,5−チアジアゾリル,1,2,3−トリア
ゾリル、1,2,4−トリアゾリル,1H−または2H−
テトラゾリル等の炭素原子以外に酸素原子、硫黄原子、
窒素原子等から選ばれたヘテロ原子を1ないし4個含む
5員環基;N−オキシド−2−,3−または4−ピリジ
ル,2−,4−または5−ピリミジニル,N−オキシド
−2−,4−または5−ピリミジニル,2−または3−
チオモルホリニル,2−または3−モルホリニル,オキ
ソイミダジニル,ジオキソトリアジニル,ピロリジニ
ル,ピペリジニル,ピラニル,チオピラニル,1,4−
オキサジニル,1,4−チアジニル,1,3−チアジニ
ル,2−または3−ピペラジニル,トリアジニル,オキ
ソトリアジニル,3−または4−ピリダジニル,ピラジ
ニル,N−オキシド−3−または4−ピリダジニル等の
炭素原子以外に酸素原子、硫黄原子、窒素原子等から選
ばれたヘテロ原子を1ないし4個含む6員環基;ベンゾ
フリル,ベンゾチアゾリル,ベンゾオキサゾリル,テト
ラゾロ〔1,5−b〕ピリダジニル,トリアゾロ〔4,5
−b〕ピリダジニル,ベンゾイミダゾリル,キノリル,
イソキノリル,シンノリニル,フタラジニル,キナゾリ
ニル,キノキサリニル,インドリジニル,キノリジニ
ル,1,8−ナフチリジニル,プリニル,プテリジニ
ル,ジベンゾフラニル,カルバゾリル,アクリジニル,
フェナントリジニル,クロマニル,ベンゾオキサジニ
ル,フェナジニル,フェノチアジニル,フェノキサジニ
ル等の炭素原子以外に酸素原子、硫黄原子、窒素原子等
から選ばれたヘテロ原子を1ないし4個含む2環性また
は3環性縮合環基等の炭素原子以外に例えば酸素原子、
硫黄原子、窒素原子などのヘテロ原子を1ないし4個含
む5ないし8員環またはその縮合環等)などが挙げられ
る。
【0007】該置換基としては、例えば(a)ヒドロキシ
ル、(b)アミノ、(c)モノ−またはジ−C1-6アルキルア
ミノ(例、メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミ
ノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ等)、(d)C1-6
ルコキシ(例、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ヘキ
シルオキシ等)および(e)ハロゲン(フッ素,塩素,臭
素, よう素)等から選ばれた1ないし4個で置換され
ていてもよいC6-14アリール(例、フェニル,ナフチル
等);モノ−またはジ−C1-6アルキルアミノ(例、メ
チルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、ジメチル
アミノ、ジエチルアミノ等);C1-4アシルアミノ
(例、ホルミルアミノ,アセチルアミノ等);ヒドロキ
シル;カルボキシル;ニトロ;C1-6アルコキシ(例、
メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブ
トキシ等);C1-6アルキル-カルボニルオキシ(例、ア
セトキシ、エチルカルボニルオキシ等)及びハロゲン
(例、フッ素,塩素,臭素,よう素)、後述の置換され
ていてもよい窒素原子を介する基などが挙げられる。置
換の数は1ないし6、好ましくは1ないし3である。上
記R1,R2,R7,R9及びR17で表される窒素原子を介
する基としては、例えばアミノ、それぞれ置換されてい
てもよい、−NR2223〔式中、R22は水素、アルキ
ル、シクロアルキル、アリール、複素環基、−SOp−
(pは1〜2の整数を示す)を、R23は水素、アルキル
を示す〕で表される基、窒素原子に結合手を有する複素
環基(例、1H−1−ピロリル,1−イミダゾリル,ピ
ラゾリル,インドリル,1H−1−インダゾリル,7−
プリニル,1−ピロリジニル,1−ピロリニル,1−イ
ミダゾリジニル,ピラゾリジニル,ピペラジニル,ピラ
ゾリニル,1−ピペリジニル,4−モルフォリニル,4
−チオモルフォリニル等)などが挙げられる。該アルキ
ル、シクロアルキル、アリール、複素環基は上記と同意
義を有する。
【0008】該置換基としては、例えばC1-6アルキル
(例、メチル,エチル,プロピル,イソプロピル,ブチ
ル,イソブチル,sec-ブチル,tert-ブチル等)、C2-6
アルケニル(例、ビニル,1-メチルビニル,1-プロペニ
ル,アリル等)、C2-6アルキニル(例、エチニル,1-
プロピニル,プロパルギル等)、C3-6シクロアルキル
(例、シクロプロピル,シクロブチル,シクロペンチ
ル,シクロヘキシル等)、C5-7シクロアルケニル
(例、シクロペンテニル,シクロヘキセニル等)、C
7-11アラルキル(例、ベンジル,α-メチルベンジル,
フェネチル等)、C6-14アリール(例、フェニル,ナフ
チル等)、C1-6アルコキシ(例、メトキシ,エトキ
シ,プロポキシ,iso-プロポキシ,n-ブトキシ,iso-ブ
トキシ,sec-ブトキシ,tert-ブトキシ等)、C6-14
リールオキシ(例、フェノキシ等)、C1-6アルカノイ
ル(例、ホルミル,アセチル,プロピオニル,n-ブチリ
ル,iso-ブチリル等)、C6-14アリール-カルボニル
(例、ベンゾイル等)、C1-6アルカノイルオキシ
(例、ホルミルオキシ,アセチルオキシ,プロピオニル
オキシ,n-ブチリルオキシ,iso-ブチリルオキシ等)、
6-14アリール-カルボニルオキシ(例、ベンゾイルオ
キシ等)、カルボキシル、C1-6アルコキシ-カルボニル
(例、メトキシカルボニル,エトキシカルボニル,n-プ
ロポキシカルボニル,iso-プロポキシカルボニル,n-ブ
トキシカルボニル,イソブトキシカルボニル,tert-ブ
トキシカルボニル等)、カルバモイル基、N−モノ−C
1-4アルキルカルバモイル(例、N-メチルカルバモイ
ル,N-エチルカルバモイル,N-プロピルカルバモイル,
N-イソプロピルカルバモイル,N-ブチルカルバモイル
等)、N,N−ジ−C1-4アルキルカルバモイル(例、
N,N-ジ メチルカルバモイル,N,N-ジエチルカルバモイ
ル,N,N-ジプロピルカルバモイル,N,N-ジブチルカルバ
モイル等)、環状アミノカルボニル(例、1-アジリジニ
ルカルボニル,1-アゼチジニルカルボニル,1-ピロリジ
ニルカルボニル,1-ピペリジニルカルボニル,N-メチル
ピペラジニルカルボニル,モルホリノカルボニル等)、
ハロゲン(フッ素、塩素、臭素、よう素)、モノ−,ジ
−またはトリ−ハロゲノ−C1-4アルキル(例、クロロ
メチル,ジクロロメチル,トリフルオロメチル,トリフ
ルオロエチル等)、オキソ基、アミジノ、イミノ基、ア
ミノ、モノ−又はジC1-4アルキルアミノ(例、メチル
アミノ,エチルアミノ,プロピルアミノ,イソプロピル
アミノ,ブチルアミノ,ジメチルアミノ,ジエチルアミ
ノ,ジプロピルアミノ,ジイソプロピルアミノ,ジブチ
ルアミノ等)、炭素原子と1個の窒素原子以外に酸素原
子、硫黄原子、窒素原子等から選ばれたヘテロ原子を1
ないし3個含んでいてもよい3ないし6員の環状アミノ
基(例、アジリジニル,アゼチジニル,ピロリジニル,
ピロリニル,ピロリル,イミダゾリル,ビラゾリル,イ
ミダゾリジニル,ピペリジノ,モルホリノ,ジヒドロピ
リジル,ピリジル,N-メチルピペラジニル,N-エチルピ
ペラジニル等)、C1-6アルカノイルアミノ(例、ホル
ムアミド,アセタミド,トリフルオロアセタミド,プロ
ピオニルアミド,ブチリルアミド,イソブチリルアミド
等)、ベンツアミド,カルバモイルアミノ、N−C1-4
アルキルカルバモイルアミノ(例、N-メチルカルバモイ
ルアミノ,N-エチルカルバモイルアミノ,N-プロピルカ
ルバモイルアミノ,N-イソプロピルカルバモイルアミ
ノ,N-ブチルカルバモイルアミノ等)、N,N−ジ−C
1-4アルキルカルバモイルアミノ(例、N,N-ジメチルカ
ルバモイルアミノ,N,N-ジエチルカルバモイルアミノ,
N,N-ジプロピルカルバモイルアミノ,N,N-ジブチルカル
バモイルアミノ等)、C1-3アルキレンジオキシ(例、
メチレンジオキシ,エチレンジオキシ等)、-B(O
H)2、ヒドロキシル、エポキシ(−O−)、ニトロ、シ
アノ、メルカプト、スルホ、スルフイノ、ホスホノ、ジ
ヒドロキシボリール、スルファモイル、C1-6アルキル
スルファモイル(例、N-メチルスルファモイル,N-エチ
ルスルファモイル,N-プロピルスルファモイル,N-イソ
プロピルスルファモイル,N-ブチルスルファモイル
等)、ジC1-6アルキルスルファモイル(例、N,N-ジメ
チルスルファモイル,N,N-ジエチルスルファモイル,N,
N-ジプロピルスルファモイル,N,N-ジブチルスルファモ
イル等)、C1-6アルキルチオ(例、メチルチオ,エチ
ルチオ,プロピルチオ,イソプロピルチオ,n-ブチルチ
オ,sec-ブチルチオ,tert-ブチルチオ等)、フェニル
チオ、C1-6アルキルスルフィニル(例、メチルスルフ
ィニル,エチルスルフィニル,プロピルスルフィニル,
ブチルスルフィニル等)、フェニルスルフィニル、C
1-6アルキルスルホニル(例、メチルスルホニル,エチ
ルスルホニル,プロピルスルホニル,ブチルスルホニル
等)、フェニルスルホニルなどが挙げられる。置換の数
は1ないし6、好ましくは1ないし3である。
【0009】上記R1,R2,R7及びR17で表される酸
素原子を介する基としては、例えばヒドロキシル、それ
ぞれ置換されていてもよい、アルコキシ、シクロアルコ
キシ、アリールオキシ、アラルキルオキシ、複素環オキ
シ基などが挙げられる。該それぞれ置換されていてもよ
い、アルコキシ、シクロアルコキシ、アリールオキシ、
アラルキルオキシ、複素環オキシ基におけるアルキル、
シクロアルキル、アリール、アラルキル、複素環基は上
記と同意義を有する。該置換基は、上記窒素原子を介す
る基における置換基と同意義を有する。
【0010】上記R1,R2,R7及びR12で表される硫
黄原子を介する基としては、例えばメルカプト、それぞ
れ置換されていてもよい、アルキルチオ、シクロアルキ
ルチオ、アリールチオ、アラルキルチオ、複素環チオ基
などが挙げられる。該それぞれ置換されていてもよい、
アルキルチオ、シクロアルキルチオ、アリールチオ、ア
ラルキルチオ、複素環チオ基におけるアルキル、シクロ
アルキル、アリール、アラルキル、複素環基は上記と同
意義を有する。該置換基は、上記窒素原子を介する基に
おける置換基と同意義を有する。
【0011】上記R3で表される置換されていてもよい
同素環基における同素環基としては、例えばベンゼン、
例えばシクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタ
ン、シクロヘキサン、シクロヘプタン等の炭素数3ない
し7のシクロアルカン、 例えばシクロプロペン、シク
ロブテン、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロヘ
プテン等の炭素数3ないし7のシクロアルケン等の炭素
原子のみからなる3ないし7員の環状炭化水素等が用い
られる。該同素環が有していてもよい置換基としては、
例えばC1-15アルキル(例、メチル,エチル,プロピ
ル,イソプロピル,ブチル,イソブチル,s−ブチル,
t−ブチル,ペンチル,ヘキシル,ヘプチル,オクチ
ル,ノニル,デシル,ウンデシル,ドデシル,トリデシ
ル,テトラデシル,ペンタデシル等)、C3-10シクロア
ルキル(例、シクロプロピル,シクロブチル,シクロペ
ンチル,シクロヘキシル等)、C2-10アルケニル(例、
ビニル,アリル,2−メチルアリル,2−ブテニル,3
−ブテニル,3−オクテニル等)、C2-10アルキニル
(例、エチニル,2−プロピニル,3−ヘキシニル
等)、C3-10シクロアルキル(例、シクロプロペニル,
シクロペンテニル,シクロヘキセニル等)、C6-10アリ
ール(例、フェニル,ナフチル等)、C1-19アラルキル
(例、ベンジル,フェニルエチル,トリチル等)、ニト
ロ、ヒドロキシル、メルカプト、オキソ、チオキソ、シ
アノ、カルバモイル、カルボキシル、C1-5アルコキシ-
カルボニル(例、メトキシカルボニル,エトキシカルボ
ニル等)、スルホ、ハロゲン(フッ素、塩素、臭素、よ
う素)、C1-6アルコシキ(例、メトキシ,エトキシ,
プロポキシ,イソプロポキシ,ブトキシ,イソブトキ
シ,s−ブトキシ,t−ブトキシ等)、C6-10アリール
オキシ(例、フェノキシ等)、C1-6アルキルチオ
(例、メチルチオ,エチルチオ,n−プロピルチオ,イ
ソプロピルチオ,n−ブチルチオ,t−ブチルチオ
等)、C6-10アリールチオ(例、フェニルチオ等)、C
1-6アルキルスルフィニル(例、メチルスルフィニル,
エチルスルフィニル等)、C6-10アリールスルフィニル
(例、フェニルスルフィニル等)、C1-6アルキルスル
ホニル(例、メチルスルホニル,エチルスルホニル
等)、C6-10アリールスルホニル(例、フェニルスルホ
ニル等)、アミノ、C1-6アシルアミノ(例、アセチル
アミノ,プロピオニルアミノ等)、モノ−またはジ−C
1-4アルキルアミノ(例、メチルアミノ,エチルアミ
ノ,n−プロピルアミノ,イソプロピルアミノ,n−ブ
チルアミノ,ジメチルアミノ,ジエチルアミノ等)、C
3-8シクロアルキルアミノ(例、シクロプロピルアミ
ノ,シクロブチルアミノ,シクロペンチルアミノ,シク
ロヘキシルアミノ等)、C6-10アリールアミノ(例、ア
ニリノ等)、C1-6アラルキル(例、ホルミル,アセチ
ル,ヘキサノイル等)、C6-10アリール-カルボニル
(例、ベンゾイル等)、炭素原子以外に酸素、硫黄、窒
素等から選ばれたヘテロ原子を1ないし4個含む5ない
し6員複素環基(例、2−または3−チエニル,2−ま
たは3−フリル,3−,4−または5−ピラゾリル,2
−,4−または5−チアゾリル,3−,4−または5−
イソチアゾリル,2−,4−または5−オキサゾリル,
3−,4−または5−イソオキサゾリル,2−,4−ま
たは5−イミダゾリル,1,2,3−または1,2,4−ト
リアゾリル,1Hまたは2H−テトラゾリル,2−、3
−または4−ピリジル,2−,4−または5−ピリミジ
ル,3−または4−ピリダニジル,キノリル,イソキノ
リル,インドリル等)などが挙げられる。置換の数は1
ないし6、好ましくは1ないし3である。上記R3で表
される置換されていてもよい複素環基としては、例えば
2−または3−チエニル、2−または3−フリル、2−
または3−ピロリル、2−,3−または4−ピリジル、
2−,4−または5−オキサゾリル、2−,4−または
5−チアゾリル、3−,4−または5−ピラゾリル、2
−,4−または5−イミダゾリル、3−,4−または5
−イソオキサゾリル、3−,4−または5−イソチアゾ
リル、3−または5−(1,2,4−オキサジアゾリル)、
1,3,4−オキサジアゾリル、3−または5−(1,2,
4−チアジアゾリル)、1,3,4−チアジアゾリル、4
−または5−(1,2,3−チアジアゾリル)、1,2,5−
チアジアゾリル、1,2,3−トリアゾリル、1,2,4−
トリアゾリル、1H−または2H−テトラゾリル等の炭
素原子以外に酸素原子、硫黄原子、窒素原子等から選ば
れたヘテロ原子を1ないし4個含む5員環基、例えばN
−オキシド−2−,3−または4−ピリジル、2−,4
−または5−ピリミジニル、N−オキシド−2−,4−
または5−ピリミジニル、チオモルホリニル、モルホリ
ニル、オキソイミダジニル、ジオキソトリアジニル、ピ
ロリジニル、ピペリジニル、ピラニル、チオピラニル、
1,4−オキサジニル、1,4−チアジニル、1,3−チ
アジニル、ピペラジニル、トリアジニル、オキソトリア
ジニル、3−または4−ピリダジニル、ピラジニル、N
−オキシド−3−または4−ピリダジニル等の炭素原子
以外に酸素原子、硫黄原子、窒素原子等から選ばれたヘ
テロ原子を1ないし4個含む6員環基、例えばベンゾフ
リル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、テトラ
ゾロ[1,5−b]ピリダジニル、トリアゾロ[4,5−b]
ピリダジニル、ベンゾイミダゾリル、キノリル、イソキ
ノリル、シンノリニル、フタラジニル、キナゾリニル、
キノキサリニル、インドリジニル、キノリジニル、1,
8−ナフチリジニル、プリニル、プテリジニル、ジベン
ゾフラニル、カルバゾリル、アクリジニル、フェナント
リジニル、クロマニル、ベンゾオキサジニル、フェナジ
ニル、フェノチアジニル、フェノキサジニル等の炭素原
子以外に酸素原子、硫黄原子、窒素原子等から選ばれた
ヘテロ原子を1ないし4個含む2環性または3環性縮合
環基等の炭素原子以外に例えば酸素原子,硫黄原子,窒
素原子などのヘテロ原子を1ないし4個含む5ないし8
員環またはその縮合環等が挙げられる。
【0012】該複素環基が有していてもよい置換基とし
ては、例えばC1-6アルキル(例、メチル,エチル,プ
ロピル,イソプロピル,ブチル,イソブチル,sec-ブチ
ル,tert-ブチル等)、C2-6アルケニル(例、ビニル,
1-メチルビニル,1-プロペニル,アリル等)、C2-6
ルキニル(例、エチニル,1-プロピニル,プロパルギル
等)、C3-6シクロアルキル(例、シクロプロピル,シ
クロブチル,シクロペンチル,シクロヘキシル等)、C
5-7シクロアルケニル(例、シクロペンテニル,シクロ
ヘキセニル等)、C7-11アラルキル(例、ベンジル,α
-メチルベンジル,フェネチル等)、C6-14アリール
(例、フェニル,ナフチル等)、C1-6アルコキシ
(例、メトキシ,エトキシ,プロポキシ,iso-プロポキ
シ,n-ブトキシ,iso-ブトキシ,sec-ブトキシ,tert-
ブトキシ等)、C6-14アリールオキシ(例、フェノキシ
等)、C1-6アルカノイル(例、ホルミル,アセチル,
プロピオニル,n-ブチリル,iso-ブチリル等)、C6-14
アリール-カルボニル(例、ベンゾイル等)、C1-6アル
カノイルオキシ(例、ホルミルオキシ,アセチルオキ
シ,プロピオニルオキシ,n-ブチリルオキシ,iso-ブチ
リルオキシ等)、C6-14アリール-カルボニルオキシ
(例、ベンゾイルオキシ等)、カルボキシル、C1-6
ルコキシ-カルボニル(例、メトキシカルボニル,エト
キシカルボニル,n-プロポキシカルボニル,iso-プロポ
キシカルボニル,n-ブトキシカルボニル,イソブトキシ
カルボニル,tert-ブトキシカルボニル等)、カルバモ
イル基、N−モノ−C1-4アルキルカルバモイル(例、N
-メチルカルバモイル,N-エチルカルバモイル,N-プロ
ピルカルバモイル,N-イソプロピルカルバモイル,N-ブ
チルカルバモイル等)、N,N−ジ−C1-4アルキルカ
ルバモイル(例、N,N-ジ メチルカルバモイル,N,N-ジ
エチルカルバモイル,N,N-ジプロピルカルバモイル,N,
N-ジブチルカルバモイル等)、環状アミノカルボニル
(例、1-アジリジニルカルボニル,1-アゼチジニルカル
ボニル,1-ピロリジニルカルボニル,1-ピペリジニルカ
ルボニル,N-メチルピペラジニルカルボニル,モルホリ
ノカルボニル等)、ハロゲン(フッ素、塩素、臭素、よ
う素)、モノ−,ジ−またはトリ−ハロゲノ−C1-4
ルキル(例、クロロメチル,ジクロロメチル,トリフル
オロメチル,トリフルオロエチル等)、オキソ基、アミ
ジノ、イミノ基、アミノ、モノ−又はジC1-4アルキル
アミノ(例、メチルアミノ,エチルアミノ,プロピルア
ミノ,イソプロピルアミノ,ブチルアミノ,ジメチルア
ミノ,ジエチルアミノ,ジプロピルアミノ,ジイソプロ
ピルアミノ,ジブチルアミノ等)、炭素原子と1個の窒
素原子以外に酸素原子、硫黄原子、窒素原子等から選ば
れたヘテロ原子を1ないし3個含んでいてもよい3ない
し6員の環状アミノ基(例、アジリジニル,アゼチジニ
ル,ピロリジニル,ピロリニル,ピロリル,イミダゾリ
ル,ビラゾリル,イミダゾリジニル,ピペリジノ,モル
ホリノ,ジヒドロピリジル,ピリジル,N-メチルピペラ
ジニル,N-エチルピペラジニル等)、C1-6アルカノイ
ルアミノ(例、ホルムアミド,アセタミド,トリフルオ
ロアセタミド,プロピオニルアミド,ブチリルアミド,
イソブチリルアミド等)、ベンツアミド,カルバモイル
アミノ、N−C1-4アルキルカルバモイルアミノ(例、N
-メチルカルバモイルアミノ,N-エチルカルバモイルア
ミノ,N-プロピルカルバモイルアミノ,N-イソプロピル
カルバモイルアミノ,N-ブチルカルバモイルアミノ
等)、N,N−ジ−C1-4アルキルカルバモイルアミノ
(例、N,N-ジメチルカルバモイルアミノ,N,N-ジエチル
カルバモイルアミノ,N,N-ジプロピルカルバモイルアミ
ノ,N,N-ジブチルカルバモイルアミノ等)、C1-3アル
キレンジオキシ(例、メチレンジオキシ,エチレンジオ
キシ等)、-B(OH)2、ヒドロキシル、エポキシ(−O
−)、ニトロ、シアノ、メルカプト、スルホ、スルフイ
ノ、ホスホノ、ジヒドロキシボリール、スルファモイ
ル、C1-6アルキルスルファモイル(例、N-メチルスル
ファモイル,N-エチルスルファモイル,N-プロピルスル
ファモイル,N-イソプロピルスルファモイル,N-ブチル
スルファモイル等)、ジC1-6アルキルスルファモイル
(例、N,N-ジメチルスルファモイル,N,N-ジエチルスル
ファモイル,N,N-ジプロピルスルファモイル,N,N-ジブ
チルスルファモイル等)、C1-6アルキルチオ(例、メ
チルチオ,エチルチオ,プロピルチオ,イソプロピルチ
オ,n-ブチルチオ,sec-ブチルチオ,tert-ブチルチオ
等)、フェニルチオ、C1-6アルキルスルフィニル
(例、メチルスルフィニル,エチルスルフィニル,プロ
ピルスルフィニル,ブチルスルフィニル等)、フェニル
スルフィニル、C1-6アルキルスルホニル(例、メチル
スルホニル,エチルスルホニル,プロピルスルホニル,
ブチルスルホニル等)、フェニルスルホニルなどが挙げ
られる。置換の数は1ないし6、好ましくは1ないし3
である。
【0013】上記R4で表されるエテル化されたカルボ
キシル基におけるエステル基としては、例えばアルキ
ル、シクロアルキル、アリール、アラルキル、複素環基
等が挙げられ、これらは前記と同意義を有する。上記R
4で表されるアミド化されたカルボキシル基としては、
例えば−CONR2223(式中、R22及びR23は前記と
同意義を有する)で表される基が挙げられる。上記R4
で表される置換されていてもよい水酸基で置換された低
級アルキル基、上記R4で表される硫黄原子を介する基
で置換された低級アルキル基における低級アルキル基と
しては、例えばメチル,エチル,プロピル,イソプロピ
ル,ブチル,イソブチル,S-ブチル,ペンチル,ヘキシ
ル等のC1-6アルキル基が挙げられる。置換されていて
もよい水酸基における該置換基としては、例えばハロゲ
ン(例、塩素,臭素,フッ素等)、C6-10アリール
(例、フェニル,ナフチル等)、C7-12アラルキル
(例、ベンジル,フェニルエチル等)及びニトロ等から
選ばれる1ないし4個の置換基を有していてもよいC
1-6アルキル(例、メチル,エチル,n−プロピル,i
−プロピル,n−ブチル,tert−ブチル等)、ハロゲン
(例、塩素,臭素,フッ素等)、C1-6アルキル(例、
メチル,エチル,n−プロピル等)、C1-10アリール
(例、フェニル,ナフチル等)、C7-12アラルキル
(例、ベンジル,フェニルエチル等)及びニトロ等から
選ばれる1ないし4個の置換基を有していてもよいC
6-10アリール(例、フェニル,ナフチル等);ハロゲン
(例、塩素,臭素,フッ素等)、C1-6アルキル(例、
メチル,エチル,n−プロピル等)、C6-10アリール
(例、フェニル,ナフチル等)、C7-12アラルキル
(例、ベンジル,フェニルエチル等)及びニトロ等から
選ばれる1ないし4個の置換基を有していてもよいC
7-12アラルキル(例、ベンジル,フェニルエチル,ナフ
チルメチル等);ホルミル、ハロゲン(例、塩素,臭
素,フッ素等)、C1-6アルキル(例、メチル,エチ
ル,n−プロピル等)、C6-10アリール(例、フェニ
ル,ナフチル等)、C7-12アラルキル(例、ベンジル,
フェニルエチル等)及びニトロ等から選ばれる1ないし
3個の置換基を有していてもよいC1-6アルキル−カル
ボニル(例、アセチル,プロピオニル等);ハロゲン
(例、塩素,臭素,フッ素等)、C1-6アルキル(例、
メチル,エチル,n−プロピル等)、C6-10アリール
(例、フェニル,ナフチル等)、C7-12アラルキル
(例、ベンジル,フェニルエチル等)及びニトロ等から
選ばれる1ないし4個の置換基を有していてもよいC
6-10アリールオキシ−カルボニル(例、フェニルオキシ
カルボニル,ナフチルオキシカルボニル等);ハロゲン
(例、塩素,臭素,フッ素等)、C1-6アルキル(例、
メチル,エチル,n−プロピル等)、C6-10アリール
(例、フェニル,ナフチル等)、C7-12アラルキル
(例、ベンジル,フェニルエチル等)及びニトロ等から
選ばれる1ないし4個の置換基を有していてもよいC
6-10アリール−カルボニル(例、ベンゾイル,ナフチル
カルボニル等);ハロゲン(例、塩素,臭素,フッ素
等)、C1-6アルキル(例、メチル,エチル,n−プロ
ピル等)、C6-10アリール(例、フェニル,ナフチル
等)、C7-12アラルキル(例、ベンジル,フェニルエチ
ル等)及びニトロ等から選ばれる1ないし4個の置換基
を有していてもよいC7-12アラルキル−カルボニル
(例、ベンジルカルボニル,フェネチルカルボニル
等);ハロゲン(例、塩素,臭素,フッ素等)、C1-6
アルキル(例、メチル,エチル,n−プロピル等)、C
6-10アリール(例、フェニル,ナフチル等)、C7-12
ラルキル(例、ベンジル,フェニルエチル等)及びニト
ロ等から選ばれる1ないし4個の置換基を有していても
よいピラニルまたはフラニル、トリ(C1-4アルキル)
シリル(例、トリメチルシリル,トリエチルシリル等)
などが用いられる。該硫黄原子を介する基は前記と同意
義を有する。上記R4で表される置換されていてもよい
炭化水素残基で置換されていてもよいカルボニル基にお
ける炭化水素残基としては、例えば飽和あるいは不飽和
の炭素数25までの炭化水素残基が挙げられる。好まし
い具体例としては、例えばアルキル(例、メチル,エチ
ル,プロピル,イソプロピル,ブチル,t-ブチル,ペン
チル,ヘキシル等のC1-8アルキル)、シクロアルキル
(例、シクロプロピル,シクロブチル,シクロヘキシル
等のC3-6シクロアルキル)、アルコキシアルキル
(例、メトキシメチル,エトキシメチル,エトキシブチ
ル,プロポキシヘキシル等のC1-3アルコキシC1-6アル
キル)、アルケニル(例、ビニル,ブテニル,ブタジエ
ニル,ヘキサトリエニル等のC2-6アルケニル)、アリ
ール(例、フェニル,ナフチル,アントラセニル等のC
6-14アリール)、アラルキル(例、ベンジル,ベンツヒ
ドリール,トリチル等のC7-20アラルキル)などが挙げ
られる。該置換基としては、前記炭素原子を介する基に
おける置換基ど同意義を有する。上記R6で表される5
ないし7員の置換されていてもよい複素環基としては、
窒素,硫黄,酸素原子のうち1個または2個以上を含む
5〜7員(好ましくは5〜6員)の単環状の置換されて
いてもよい複素環基(好ましくは、プロトン化しうる水
素原子を有する含窒素複素環基)またはそれに変じ得る
基が挙げられる。上記R6で表されるアニオン形成基又
はアミノに変換し得る基としては、例えばカルボキシ
ル、C1-4アルコキシカルボニル、シアノ、テトラゾリ
ル、トリフルオロメタンスルホン酸アミド、リン酸基、
スルホン酸基等が挙げられる。上記Z環で表されるヘテ
ロ原子が含まれていてもよい芳香族炭化水素残基または
複素環基としては、フェニル等の芳香族炭化水素残基、
ピリジル,ピリミジニル,ピリダジニル,ピラジニル,
チエニル,フリル,ピロリル,イミダゾリル,ピラゾリ
ル,イソチアゾリル,イソオキサゾリル,ベンゾフラニ
ル,イソベンゾフラニル,インドリジニル,イソインド
リル,3H−インドリル,インドリル,1H−インダゾ
リル,プリニル,4H−キノリジニル,イソキノリル,
キノリル,フタラジニル,ナフチリジニル,キノキサリ
ニル,キナゾリニル,シンノリニル,プテリジニルなど
の窒素,硫黄,酸素原子のうち1個または2個以上を含
む4〜7員の単環状あるいは縮合環状の複素環基(好ま
しくはフェニル)が挙げられる。上記Vで表される介在
基としては、例えばC1-4アルキレン、-(C=O)-、-O
-、-S-、-NH-、-(C=O)-NH-、-O-CH2-、-S-
CH2-、-CH=CH-等が挙げられる。
【0014】上記R11で表されるアリール基、R12及び
14で表される置換さてれいてもよいアリール基におけ
るアリール基としては、例えば単環式または縮合多環式
芳香族炭化水素基が挙げられる。好ましい具体例として
は、例えばフェニル、ナフチル、アントリル、フェナン
トリル、アセナフチレニルなどのC6-14アリール基など
が挙げられ、なかでもフェニル、1−ナフチル、2−ナ
フチルなどが好ましい。該置換の数は1個以上、好まし
くは1〜3個である。該置換基としては、例えば炭素数
1〜3のアルキル基(例、メチル、エチル、プロピルな
ど)、炭素数2〜4のアルケニル基(例、ビニル基、ア
リル、2-ブテニルなど)、炭素数3〜4の低級アルキ
ニル基(例、プロパルギル、2-ブチニルなど)、炭素
数3〜7のシクロアルキル基(例、シクロプロピル、シ
クロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルなど)、
アリール基(例、フェニル、ナフチルなど)、窒素原
子、酸素原子及び硫黄原子から選ばれる1ないし4個の
ヘテロ原子を含有する5ないし9員の芳香族複素環基
(例、フリル、チエニル、ピロリル、チアゾリル、イミ
ダゾリル、ピラゾリル、ピリジルなど)、窒素原子、酸
素原子及び硫黄原子から選ばれる1ないし4個のヘテロ
原子を含有する5ないし9員の非芳香族複素環基(例、
オキシラニル、アゼチジニル、オキセタニル、チエタニ
ル、ピロリジニル、テトラヒドロフリル、チオラニル、
ピペリジル、テトラヒドロピラニル、モルホリニル、チ
オモルホリニル、ピペラジニルなど)、炭素数7〜10
個のアラルキル基(例、ベンジル、フェニルエチルな
ど)、アミノ基、N-モノ置換アミノ基(例、メチルア
ミノ、エチルアミノ、プロピルアミノなど炭素数1〜6
個のモノアルキルアミノ基など)、N,N-ジ置換アミノ
基(例、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基などの炭
素数1〜6個のアルキル基で置換されたN,N-ジ置換ア
ミノ基など)、アミジノ基、アシル基(例えばアセチ
ル、プロピオニル、ブチリルなどの炭素数1〜8個のア
ルキルカルボニル基、例えばベンゾイルなどの炭素数6
〜14個のアリールカルボニル基、例えばメトキシカル
ボニル、エトキシカルボニルなどの炭素数7〜8個のア
ラルキルカルボニル基など)、カルバモイル基、N-モ
ノ置換カルバモイル基(例えばメチルカルバモイル、エ
チルカルバモイル、プロピルカルバモイルなどの炭素数
1〜6個のアルキルカルバモイル基など)、N,N-ジ置
換カルバモイル基(例えばジメチルカルバモイル、ジエ
チルカルバモイルなどの炭素数1〜6個のアルキル基で
置換されたN,N-ジ置換カルバモイル基など)、スルフ
ァモイル基、N-モノ置換スルファモイル基(例えばメ
チルスルファモイル、エチルスルファモイル、プロピル
スルファモイル基などの炭素数1〜6個のアルキル基を
有するN-アルキルスルファモイル基など)、N,N-ジ
置換スルファモイル基(例えばジメチルスルファモイ
ル、ジエチルスルファモイルなどの炭素数1〜6個のア
ルキル基で置換されたN,N-ジ置換スルファモイル基な
ど)、カルボキシル基、炭素数1〜3のアルコキシカル
ボニル基(例、メトキシカルボニル、エトキシカルボニ
ルなど)、ヒドロキシル基、置換基(例、炭素数1〜3
の低級アルキル基、ハロゲン、炭素数1〜3のアルキル
チオ、水酸基など)を有していてもよい炭素数1〜3の
アルコキシ基(例、メトキシ、エトキシ、プロポキシな
ど)、炭素数2〜4のアルケニルオキシ基(例、ビニル
オキシ、アリルオキシなど)、シクロアルキルオキシ基
(例えばシクロプロピルオキシ、シクロエチルオキシな
どの炭素数3〜7個のアラルキルオキシ基など)、アラ
ルキルオキシ基(例えばベンジルオキシなど炭素数7〜
10個のアラルキルオキシ基など)、アリールオキシ基
(例、フェニルオキシ、ナフチルオキシなど)、メルカ
プト基、炭素数1〜3のアルキルチオ基(例、メチルチ
オ、エチルチオ、プロピルチオなど)、アラルキルチオ
基(例えばベンジルチオなどの炭素数7〜10個のアラ
ルキルチオ基など)、アリールチオ基(例えばフェニル
チオ、ナフチルチオなど)、炭素数1〜3の低級アルキ
レンジオキシ(例、メチレンジオキシ、エチレンジオキ
シ、プロピレンジオキシなど)、スルホ基、シアノ基、
アジド基、ニトロ基、ニトロソ基、ハロゲン(例、フッ
素、塩素、臭素、よう素)などが挙げられる。
【0015】上記R12で表される置換されていてもよい
アラルキル基におけるアラルキル基としては、例えばア
リール−アルキル基が挙げられる。該アリールとして
は、上記R12で表される置換されていてもよいアリール
基におけるアリール基と同意義を有する。該アルキルと
しては、例えばメチル,エチル,プロピル,ブチル,ペ
ンチル,ヘキシル等のC1-6アルキル基が挙げられる。
該置換基は、上記R12で表される置換されていてもよい
アリール基における置換基と同意義を有する。上記R11
及びR12で表される置換基されていてもよいシクロアル
キル基におけるシクロアルキル基としては、例えば炭素
数3〜10個のシクロアルキル基や炭素数3〜10個の
ビシクロアルキル基が挙げられる。それらの具体例とし
ては、例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペ
ンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオク
チル、ビシクロ〔2,2,1〕ヘプチル、ビシクロ〔2,
2,2〕オクチル、ビシクロ〔3,2,1〕オクチル、ビ
シクロ〔3,2,1〕ノニル、ビシクロ〔4,2,1〕ノニ
ル、ビシクロ〔4,3,1〕デシルなどが挙げらる。なか
でも、シクロペンチル、シクロヘキシルが好適である。
該シクロアルキル基の置換基は、前記のR12で表されア
リール基における置換基と同意義を有する。
【0016】上記R11で表される置換基されていてもよ
い複素環基における複素環基としては、例えば環系を構
成する原子(環原子)として、酸素(O)、硫黄
(S)、及び窒素(N)から選ばれる1ないし4個のヘ
テロ原子を有する5ないし13員環の芳香族複素環基、
または飽和あるいは不飽和の非芳香族複素環基(脂肪族
複素環基)などが挙げられる。芳香族複素環基の好適な
ものとして、例えばフリル、チエニル、ピロリル、オキ
サゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾ
リル、イミダゾリル、ピラゾリル、1,2,3-オキサジ
アゾリル、1,2,4-オキサジアゾリル、1,3,4-オキ
サジアゾリル、フラザニル、1,2,3-チアジアゾリ
ル、1,2,4-チアジアゾリル、1,3,4-チアジアゾリ
ル、1,2,3-トリアゾリル、1,2,4-トリアゾリル、
テトラゾリル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニ
ル、ピラジニル、トリアジニルなどの芳香族単環式複素
環基;例えばベンゾフラニル、イソベンゾフラニル、ベ
ンゾ〔b〕チエニル、インドリル、イソインドリル、1
H-インダゾリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾオキサ
ゾリル、1,2-ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾチアゾ
リル、1,2-ベンゾイソチアゾリル、1H-ベンゾトリ
アゾリル、キノリル、イソキノリル、シンノリニル、キ
ナゾリニル、キノキサリニル、フタラジニル、ナフチリ
ジニル、プリニル、プテリジニル、カルバゾリル、α-
カルボリニル、β-カルボリニル、γ-カルボリニル、ア
クリジニル、フェノキサジニル、フェノチアジニル、フ
ェナジニル、フェノキサチイニル、チアントレニル、フ
ェナトリジニル、フェナトロリニル、インドリジニル、
ピロロ〔1,2-b〕ピリダジニル、ピラゾロ〔1,5-
a〕ピリジル、イミダゾ〔1,2-a〕ピリジル、イミダ
ゾ〔1,5-a〕ピリジル、イミダゾ〔1,2-b〕ピリダ
ジニル、イミダゾ〔1,2-a〕ピリミジニル、1,2,4
-トリアゾロ〔4,3-a〕ピリジル、1,2,4-トリアゾ
ロ〔4,3-b〕ピリダジニルなどの芳香族縮合複素環基
などが挙げられる。非芳香族複素環基として好適には、
例えばオキシラニル、アゼチジニル、オキセタニル、チ
エタニル、ピロリジニル、テトラヒドロフリル、チオラ
ニル、ピペリジル、テトラヒドロピラニル、モルホリニ
ル、チオモルホリニル、ピペラジニルなどが挙げられ
る。また、該複素環基は適当な置換基を1個以上、好ま
しくは1〜3個有していてもよく、該置換基は前記のR
12で表される置換されていてもよいアリール基における
置換基と同意義を有する。
【0017】上記Qにおける置換基を有していてもよい
カルボキシル基における置換基としては、例えばアルキ
ル、シクロアルキル、アリール、アラルキル、複素環基
等が挙げられ、これらは前記と同意義を有する。上記Q
における低級アルキレンジオキシとしては、例えばC
1-6アルキレンジオキシ(例、メチレンジオキシ,エチ
レンジオキシ,プロピレンジオキシ,2,2−ジメチル
メチレンジオキシ等)が挙げられる。上記R11表される
低級アルキルとしては、例えばC1-6アルキル(例、メ
チル,エチル,プロピル,イソプロピル,ブチル,t-ブ
チル,ペンチル,ヘキシル等)が挙げられる。上記R13
で表される置換されていてもよいアミノ基としては、例
えば、−NR22'R23'(式中、R22'はそれぞれ置換され
ていてもよい、アルキル基,シクロアルキル基,アリー
ル基,複素環基を、R23'は水素、置換されていてもよ
いアルキル基を示す)で表される基が挙げられる。該置
換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよい
シクロアルキル基、置換されていてもよいアリール基及
び置換されていてもよい複素環基は前記と同意義を有す
る。上記Aで表される介在基としては、例えばC1-4
ルキレン(例、メチレン,エチレン等)、C1-6アルケ
ニレン(例、ビニレン,ブタジエニレン等)、−(C
2)cNR24−〔式中、cは0〜3の整数を、R24は水
素またはC1-6アルキル(例、メチル,エチル,ブチル
等)を示す〕で表される基、−CO−、−CONR22
(式中、R22は前記と同意義を有する)で表される基、
−O−、−S−、−NR22S(O)e−(式中、eは0〜
2の整数を示し、R22は前記と同意義を有する)で表さ
れる基などが挙げられる。
【0018】上記置換されていてもよい、同素もしくは
複素5ないし7員環基(W'環基)と同素または複素5な
いし7員環基(Y'環基)との縮合二環化合物における、
W'環基としては同素または複素5ないし6員環基が好
ましく、複素5ないし6員環基が特に好ましい。W'環
基の好ましい具体例としては、例えば式
【化21】 で表される環基が挙げられる。これらの中で式
【化22】 で表される環基が好ましい。さらに式
【化23】 で表される環基が特に好ましい。該置換されていてもよ
いW'環の最も好ましい具体例としては、例えば一般式
【化24】 〔式中、R1及びR2は前記と同意義を有する〕で表され
る環基である。上記置換されていてもよい、同素もしく
は複素5ないし7員環基(W'環基)と同素または複素5
ないし7員環基(Y'環基)との縮合二環化合物におけ
る、Y'環基としては複素ないし同素6員環基が好まし
く、複素6員環基が特に好ましい。Y'環基の好ましい
具体例としては、例えば式
【化25】 で表される環基が挙げられる。これらの中で式
【化26】 で表される環基が好ましい。さらに式
【化27】 で表される環基が特に好ましい。該置換されていてもよ
いY'環の最も好ましい具体例としては、例えば一般式
【化28】 〔式中、R16は置換されていてもよい炭化水素残基を、
17は水素、又は炭素,窒素,酸素もしくは硫黄原子を
介する基を、oは1又は2の整数を示す〕で表される環
基または一般式
【化29】 〔式中、R20及びR21はそれぞれ、水素、又は置換され
ていてもよい炭化水素残基を示す〕で表される環基であ
る。該縮合二環化合物が有していてもよい置換基として
は、例えばハロゲン、炭素,窒素,酸素もしくは硫黄原
子を介する基が挙げられ、これらは前記と同意義を有す
る。
【0019】上記R16、R20及びR21で表される置換さ
れていてもよい炭化水素残基における炭化水素残基とし
ては、例えば前述のアルキル、シクロアルキル、アリー
ル、アラルキル等が挙げられる。該炭化水素残基が有し
ていてもよい置換基としては、例えばニトロ、ヒドロキ
シル、オキソ、チオキソ、シアノ、カルバモイル、カル
ボキシル、C1-4アルコキシ-カルボニル(例、メトキシ
カルボニル,エトキシカルボニル等)、スルホ、ハロゲ
ン(フッ素,塩素,臭素,よう素)、C1-6アルコキシ
(例、メトキシ,エトキシ,プロポキシ,イソプロポキ
シ,ブトキシ,イソブトキシ,s−ブトキシ,t−ブトキ
シ等)、C6-12アリールオキシ(例、フェノキシ等)、
ハロゲノC6-16アリール(例、o−,m−またはp−ク
ロロフェノキシ,o−,m−またはp−ブロモフェノキ
シ等)、C1-6アルキルチオ(例、メチルチオ,エチル
チオ,n−プロピルチオ,イソプロピルチオ,n−ブチ
ルチオ,t−ブチルチオ等)、C6-12アリールチオ
(例、フェニルチオ等)、C1-6アルキルスルフィニル
(例、メチルスルフィニル,エチルスルフィニル等)、
1-6アルキルスルホニル(例、メチルスルホニル,エ
チルスルホニル等)、アミノ、C1-6アシルアミノ
(例、ホルミルアミノ,アセチルアミノ,プロピオニル
アミノ等)、モノ-またはジ-C1-4アルキルアミノ
(例、メチルアミノ, エチルアミノ, n−プロピルア
ミノ,イソプロピルアミノ, n−ブチルアミノ, ジメ
チルアミノ,ジエチルアミノ等)、C1-6アシル(例、
ホルミル,アセチル,ヘキサノイル等)、C6-12アリー
ル-カルボニル(例、ベンゾイル等)、(a)ハロゲン
(例、フッ素,臭素,塩素,よう素),(b)C1-4アルキ
ル(例、メチル,エチル,プロピル,イソプロピル等)
及び(c)ハロゲノフェノキシ(例、o−,m−またはp
−クロロフェノキシ,o−,m−またはp−ブロモフェ
ノキシ等)などから選ばれた1ないし4個の置換基を有
していてもよい例えば2−または3−チエニル、2−ま
たは3−フリル、3−、4−または5−ピラゾリル,2
−,4−または5−チアゾリル,3−,4−または5−
イソチアゾリル,2−,4−または5−オキサゾリル,
3−,4−または5−イソオキサゾリル,2−,4−ま
たは5−イミダゾリル,1,2,3−または1,2,4−ト
リアゾリル,1Hまたは2H−テトラゾリル,2−、3
−または4−ピリジル,2−、4−または5−ピリミジ
ル,3−または4−ピリダニジル,キノリル,イソキノ
リル,インドリル等の炭素原子以外に酸素、硫黄、窒素
等から選ばれたヘテロ原子を1ないし4個含む5または
6員複素環基、及びC1-10ハロアルキル(例、ジフルオ
ロメチル,トリフルオロメチル,トリフルオロエチル,
トリクロロエチル等)などから選ばれた1ないし5個の
置換基を有していてもよいほか、炭化水素基がシクロア
ルキル、シクロアルケニル、アリールまたはアラルキル
基である場合はC1-6アルキル(例、メチル,エチル,
プロピル,イソプロピル,ブチル等)などが挙げられ
る。置換の数は1ないし6、好ましくは1ないし3であ
る。R17で表される炭素,窒素,酸素もしくは硫黄原子
を介する基は前記と同意義を有する。
【0020】R1及びR2は、一方が一般式 R9−(CH2)m− 〔式中、R9は置換されていてもよい窒素原子を介する
基を、mは0〜3の整数を示す〕で表される基で、他方
が一般式 R10−A− 〔式中、R10は置換されていてもよいフェニル基を、A
は介在基を示す〕で表される基であることが好ましい。
上記R9で表される置換されていてもよい窒素原子を介
する基は、前記と同意義を有する。上記R10で表される
置換されていてもよいフェニル基における置換基として
は、例えばハロゲン(フッ素,塩素、臭素、よう素)、
ハロゲン(フッ素,塩素、臭素、よう素)で1ないし3
個置換されていてもよいC1-8アルキル(例、メチル,
エチル,プロピル,イソプロピル,ブチル,イソブチ
ル,sec−ブチル,tert−ブチル,ペンチル,イソペン
チル,ネオペンチル等)、ハロゲン(フッ素,塩素,臭
素,よう素)で1ないし3個置換されていてもよいC
1-8アルコキシ(例、メトキシ,エトキシ,プロポキ
シ,イソプロポキシ,ブトキシ,イソブトキシ等)、ハ
ロゲン(フッ素,塩素,臭素,よう素)で1ないし3個
置換されていてもよいC1-8アルキルチオ(例、メチル
チオ,エチルチオ,プロピルチオ,イソプロピルチオ,
ブチルチオ,イソブチルチオ,sec−ブチルチオ,tert
−ブチルチオ,ペンチルチオ,イソペンチルチオ,ネオ
ペンチルチオ等)、C1-6アラルキルオキシ(例、ホル
ミルオキシ,アセトキシ,プロピオニルオキシ等)、ヒ
ドロキシル、カルボキシル、C1-6アルコキシ-カルボニ
ル(例、メトキシカルボニル,エトキシカルボニル,t-
ブトキシカルボニル等)、シアノ、ニトロ、アミド、モ
ノ−又はジ−C1-6アルキルカルバモイル(例、メチル
カルバモイル,エチルカルバモイル,ジメチルカルバモ
イル等)などが挙げられる。置換の数は1ないし5、好
ましくは1ないし3である。上記Aで表される介在基と
しては、前記と同意義を有する。
【0021】R3は一般式
【化30】 〔式中、R7は水素、ハロゲン、又は炭素,窒素,酸素
もしくは硫黄原子を介する基を、R8は水素、ハロゲ
ン、ニトロ、シアノ、又は酸素,窒素もしくは硫黄原子
を介する置換されていてもよい脂肪族炭化水素残基を示
す〕で表される基であることが好ましい。上記R7で表
される置換されていてもよい炭素,窒素,酸素もしくは
硫黄原子を介する基は、前記と同意義を有する。上記R
8で表される酸素,窒素もしくは硫黄原子を介する置換
されていてもよい脂肪族炭化水素残基における、置換さ
れていてもよい脂肪族炭化水素残基としては、例えばC
1-15アルキル(例、メチル,エチル,プロピル,イソプ
ロピル,ブチル,イソブチル,s−ブチル,t−ブチル,
ペンチル,ヘキシル,ヘプチル,オクチル,ノニル,デ
シル,ウンデシル,ドデシル,トリデシル,テトラデシ
ル,ペンタデシル等)、C3-8シクロアルキル(例、シ
クロプロピル,シクロブチル,シクロペンチル,シクロ
ヘキシル等)、C2-10アルケニル(例、ビニル,アリ
ル,2−メチルアリル,2−ブテニル,3−ブテニル,
3−オクテニル等)、C2-10アルキニル(例、エチニ
ル,2−プロピニル,3−ヘキシニル等)、C1-6アル
コキシ(例、メトキシ,エトキシ,プロポキシ,ブトキ
シ等)が挙げられる。 該炭化水素基が有していてもよ
い置換基としては、例えばニトロ、ヒドロキシル、オキ
ソ、チオキソ、シアノ、カルバモイル、カルボキシル、
1-4アルコシキ-カルボニル(例、メトキシカルボニ
ル,エトキシカルボニル等)、スルホ、ハロゲン(フッ
素、塩素、臭素、よう素)、C1-4アルコキシ(例、メ
トキシ,エトキシ,プロポキシ,イソプロポキシ,ブト
キシ,イソブトキシ,s−ブトキシ,t−ブトキシ等)、
1-4アルキルチオ(例、メチルチオ,エチルチオ,n
−プロピルチオ,イソプロピルチオ,n−ブチルチオ,
t−ブチルチオ等)、アミノ、C1-6アルカノイルアミ
ノ(例、アセチルアミノ,プロピオニルアミノ等)、モ
ノ-またはジ-C1-4アルキルアミノ(例、メチルアミ
ノ, エチルアミノ, n−プロピルアミノ,イソプロピ
ルアミノ, n−ブチルアミノ, ジメチルアミノ,ジエ
チルアミノ等)、C1-4アルカノイル(例、ホルミル,
アセチル,プロピオニル等)、(a)ハロゲン(例、フッ
素,塩素,臭素,よう素);(b)C1-4アルキル(例、メ
チル,エチル,プロピル,イソプロピル等)等から選ば
れた1ないし4個の置換基を有していてもよい例えば2
−または3−チエニル、2−または3−フリル、3−、
4−または5−ピラゾリル、2−、4−または5−チア
ゾリル、3−、4−または5−イソチアゾリル、2−、
4−または5−オキサゾリル、3−、4−または5−イ
ソオキサゾリル、2−、4−または5−イミダゾリル、
1,2,3−または1,2,4−トリアゾリル、1Hまたは
2H−テトラゾリル、2−、3−または4−ピリジル、
2−、4−または5−ピリミジル、3−または4−ピリ
ダニジル、キノリル、イソキノリル、インドリル等の炭
素原子以外に酸素、硫黄、窒素等から選ばれたヘテロ原
子を1ないし4個含む5または6員複素環基、C1-6
ロアルキル(例、ジフルオロメチル,トリフルオロメチ
ル,トリフルオロエチル,トリクロロエチル等)などが
挙げられる。置換の数は1ないし4、好ましくは1ない
し3である。
【0022】R11は、式−(CH2)pQ'〔式中、pは
1〜3の整数を、Q'はハロゲン,ニトロ,シアノ,ア
ミノ,置換されていてもよいカルボキシル基,低級アル
キルレンジオキシまたは式−A−R15(式中、Aは化学
結合もしくは介在基を、R15は低級アルキルを示す)で
表される基で置換されていてもよいアリール基を示す〕
で表される基であることが好ましい。Q'で表される置
換されていてもよいカルボキシル基,低級アルキルレン
ジオキシまたは式−A−R15(式中、Aは化学結合もし
くは介在基を、R15は低級アルキルを示す)で表される
基で置換されていてもよいアリール基は前記と同意義を
有する。Q'はハロゲン(例、フッ素,臭素,塩素等)
で置換されていてもよいアリール基が好ましい。R13
置換されていてもよいモノアラルキルアミノであること
が好ましい。該置換されていてもよいアラルキルは、前
記と同意義を有する。該アラルキルはベンジルであるこ
とが好ましい。R14は置換されていてもよいフェニルで
あることが好ましい。該置換されていてもよいフェニル
は前記を同意義を有する。
【0023】置換されていてもよい、同素もしくは複素
5ないし7員環基と同素または複素5ないし7員環基と
の縮合二環化合物は、一般式(V)
【化31】 〔式中、W環は置換されていてもよい同素または複素5
ないし7員環基を、R16は置換されていてもよい炭化水
素残基を、R17は水素、又は炭素,窒素,酸素もしくは
硫黄原子を介する基を、oは1〜2の整数を示す〕で表
される化合物及び一般式(VII)
【化32】 〔式中、Y環は置換されていてもよい複素5ないし7員
環基を、R18及びR19は同一又は異なって置換されてい
てもよい炭化水素残基を示す〕で表される化合物が好ま
しい。上記、W環で表される置換されていてもよい同素
または複素5ないし7員環基、R16,R18及びR19で表
される置換されていてもよい炭化水素残基、R17で表さ
れる炭素,窒素,酸素もしくは硫黄原子を介する基、Y
環で表される置換されていてもよい複素5ないし7員環
基はそれぞれ前記と同意義を有する。Y環は置換されて
いてもよい、4−ピリドン環基以外の複素5ないし7員
環基が好ましい。W環は、一般式(VI)
【化33】 〔式中、R1及びR2は前記と同意義を有する〕で表され
る基が好ましい。Y環は、一般式(VIII)
【化34】 〔式中、R20及びR21はそれぞれ水素又は置換されてい
てもよい炭化水素残基を示す〕で表される基が好まし
い。該置換されていてもよい炭化水素残基は、前記を同
意義を有する。
【0024】本発明の化合物(I),(II),(VII)
及びそれらの塩は、 自体公知の方法により容易に製造で
きる。該方法の具体例として、例えば以下の製造方法1
〜16が挙げられる。前記の置換されていてもよい、同
素または複素5ないし7員環と同素または複素5ないし
7員環との縮合二環化合物またはその塩も製造法1〜1
6もしくはこれらに準じた製造法で製造することができ
る。 〔製造方法1〕活性なメチレン基を持つ適当なケトンあ
るいはアルデヒド(i)を、カール・ゲバルトらの方法
〔K.Gewald, E.Schinke and H.Bφttcher, Chem. Ber.,
99, 94-100 (1966)〕に従い、 シアノ酢酸エステル誘導
体と硫黄と反応させ2−アミノチオフェン誘導体(ii)
へと変換する。 即ち、ケトン(R1'≠H)の場合、酢
酸と酢酸アンモニウムの存在下、シアノ酢酸エステル誘
導体と適当な溶媒中、例えばトルエン中加熱還流して、
一旦アルキリデンシアノ酢酸エステル誘導体とした後、
硫黄と塩基の存在下、適当な溶媒中、例えばエタノール
中加熱して2−アミノチオフェン誘導体(ii)を得る。
また、アルデヒド(R1'=H)の場合、シアノ酢酸エス
テル誘導体、硫黄と塩基の存在下、適当な溶媒中、例え
ばジメチルホルムアミド中加熱して2−アミノチオフェ
ン誘導体(ii)とする。得られる化合物(ii)を桑田ら
の方法〔ドイツ特許2,435,025号〕に従い、 エトキシメ
チレンマロン酸ジエチルと加熱下反応させ付加体(ii
i)を得、 これを反応に悪影響を及ぼさない溶媒中
(例、エタノール,メタノール等のアルコール類な
ど)、塩基(例、水酸化カリウム,水酸化ナトリウム等
の水酸化アルカリ金属など)の存在下、約10〜70℃
かくはんして、カルボン酸(iv)とした後、 得られるカ
ルボン酸(iv)をポリリン酸エステル(PPE)中、加
熱閉環させて、チエノ〔2,3−b〕ピリジン誘導体
(v)を得る。該化合物(v)をハロゲン化アラルキル誘
導体と塩基(例、ピリジン,トリエチルアミン等の有機
塩基など)存在下、反応に悪影響を及ぼさない溶媒
(例、ジメチルホルムアミド,ジメチルアセトアミド等
のアミド類)中、約10〜100℃でかくはんして、式
(Ia)で示される4,7−ジヒドロ−4−オキソチエノ
〔2,3−b〕ピリジン−5−カルボン酸エステル誘導
体を得る。 次いで、 該化合物(Ia)を反応に悪影響を及
ぼさない溶媒(例、四塩化炭素,クロロホルム等のハロ
ゲン化炭化水素類)中、α,α'−アゾビスイソブチロニ
トリル存在下、N−ブロモこはく酸イミド(NBS)と
約30〜100℃でかくはんして、化合物(Ib)を得
た。さらに、該化合物(Ib)を塩基存在下、各種アミン
と反応に悪影響を及ぼさない溶媒(例、ジメチルホルム
アミド,ジメチルアセタミド等のアミド類、アセトニト
リル等のニトリル、エタノール等のアルコール類)中、
約10〜100℃でかくはんして、化合物(I''')を製
造した。以上の製造方法1を〔数1〕に示す。
【数1】 〔式中、R1'は水素又はアルキル基を、R'はアルキル
基を、Xは脱離基を、Xaはハロゲンを、R2,R4,R
5,R7,R8,R9,m及びnは前記を同意義を有する〕 上記R1'及びR'で表されるアルキル基は前記と同意義
を有する。Xで表される脱離基としては、例えば求核剤
〔例、陰電荷を帯びたヘテロ原子(例、酸素原子,硫黄
原子,窒素原子など)を有する炭化水素残基など〕によ
り、容易に置換反応を受け得る基が挙げられる。具体的
には、例えばハロゲン原子(よう素,臭素,塩素等)、
アルカノイルオキシ(例、アセトキシ等)、アルキルス
ルホニルオキシ(例、メタンスルホニルオキシ等)、ア
ルキル-アリールスルホニルオキシ(例、p-トルエンス
ルホニルオキシ等)などが挙げられる。Xaで表される
ハロゲンは、フッ素,臭素,塩素,よう素、好ましくは
臭素である。
【0025】〔製造方法2〕カール・ゲバルトらの方法
〔K.Gewald, Chem. Ber., 98, 3571-3577 (1965);K.Gew
aldand E.Schinke, Chem. Ber., 99, 2712-2715 (196
6)〕により合成できる5位無置換の2−アミノチオフェ
ン誘導体(vi)を上記製造方法1と同様にして、桑田ら
の方法〔ドイツ特許2,435,025号〕に従い、 エトキシメ
チレンマロン酸ジエチルと加熱下反応させ付加体(vi
i)とした後、 これを反応に悪影響を及ぼさない溶媒中
(例、エタノール,メタノール等のアルコール類など)
中、適当な塩基(例、水酸化カリウム,水酸化ナトリウ
ム等の水酸化アルカリ金属など)の存在下、約10〜6
0℃でかくはんして、カルボン酸(viii)を得る。得ら
れた(viii)を各種親電子置換反応に付し、場合により
適当な官能基変換を行い、R2で示される置換基を導入
し、次いでポリリン酸エステル(PPE)中、加熱閉環
させて、チエノ〔2,3−b〕ピリジン誘導体(ix)を
得る。該化合物(ix)をハロゲン化アラルキル誘導体と
塩基存在下、反応に悪影響を及ぼさない溶媒(例、ジメ
チルホルムアミド,ジメチルアセトアミド等のアミド
類)中、約10〜100℃でかくはんして、式(Ia)
で示される4,7−ジヒドロ−4−オキソチエノ〔2,
3−b〕ピリジン−5−カルボン酸エステル誘導体を得
る。 親電子置換反応としては、例えばニトロ化(発煙硝
酸−濃硫酸、硝酸ナトリウム−濃硫酸)、アシル化(酸
クロリド−塩化アルミニウム)、ホルミル化(オキシ塩
化リン−ジメチルホルムアミドあるいはN−メチルホル
ムアニリド)、ブロム化(N−ブロモこはく酸イミド、
臭素−ピリジン)などが挙げられる。以下、 該化合物
(I')を上記製造方法1と同様にして、化合物(Ib)
及び(I)を製造することができる。以上の製造方法2
を〔数2〕に示す。
【数2】 〔式中、各記号は前記と同意義を有する〕
【0026】〔製造方法3〕アラントニル酸誘導体
(x)を、反応に悪影響を及ぼさない溶媒(例、テトラ
ヒドロフラン,1,4−ジオキサン等のエーテル類な
ど)中、化合物(x)と当量又は過剰量のトリホスゲン
を加え、約30〜110℃でかくはんし、イサト酸無水
物誘導体(xi)とする。ついで式(xii)で表されるハ
ロゲン化誘導体を、反応に悪影響を及ぼさない溶媒
(例、テトラヒドロフラン,1,4−ジオキサン等のエ
ーテル類、ベンゼン,トルエン等の芳香族炭化水素類、
N,N−ジメチルホルムアミド,N,N−ジメチルアセ
トアミド等のアミド類、ジメチルスルホキシド等のアル
キルスルホキシド類など)中、塩基(例、炭酸カリウム
等の炭酸アルカリ金属、水素化ナトリム,水素化カリウ
ム等の水素化アルカリ金属、カリウム−ブトキシド等の
アルカリ金属アルコキシドなど)の存在下、約40〜1
30℃でかくはんし、置換誘導体(xiii)とする。該誘
導体(xiii)を、塩基(例、炭酸カリウム等の炭酸アル
カリ金属、水素化ナトリム,水素化カリウム等の水素化
アルカリ金属、カリウム−ブトキシド等のアルカリ金属
アルコキシドなど)の存在下、反応に悪影響を及ぼさな
い溶媒(例、テトラヒドロフラン,1,4−ジオキサン
等のエーテル類、ベンゼン,トルエン等の芳香族炭化水
素類、N,N−ジメチルホルムアミド,N,N−ジメチ
ルアセトアミド等のアミド類、ジメチルスルホキシド等
のアルキルスルホキシド類など)中、40〜110℃
で、化合物(xiii)と当量又は小過剰(例、約1.1〜
1.5当量)のβ−ケト酸エステル誘導体(xiv)と反
応させることにより、化合物(Va)を製造することがで
きる。以上の製造方法3を〔数3〕に示す。
【数3】 〔式中、各記号は前記と同意義を有する〕
【0027】〔製造方法4〕ピリジン誘導体(xv)を反
応に悪影響を及ぼさない溶媒(例、テトラヒドロフラ
ン,1,4−ジオキサン等のエーテル類など)中、化合
物(xv)と当量又は過剰量のトリホスゲンを加え、約3
0〜110℃でかくはんし、酸無水物誘導体(xvi)と
する。ついで式(xii)で表されるハロゲン化誘導体
を、反応に悪影響を及ぼさない溶媒(例、テトラヒドロ
フラン,1,4−ジオキサン等のエーテル類、ベンゼ
ン,トルエン等の芳香族炭化水素類、N,N−ジメチル
ホルムアミド,N,N−ジメチルアセトアミド等のアミ
ド類、ジメチルスルホキシド等のアルキルスルホキシド
類など)中、塩基(例、炭酸カリウム等の炭酸アルカリ
金属、水素化ナトリム,水素化カリウム等の水素化アル
カリ金属、カリウム−ブトキシド等のアルカリ金属アル
コキシドなど)の存在下、約40〜130℃でかくはん
し、置換誘導体(xvii)とする。該誘導体(xvii)を、
塩基(例、炭酸カリウム等の炭酸アルカリ金属、水素化
ナトリム,水素化カリウム等の水素化アルカリ金属、カ
リウム−ブトキシド等のアルカリ金属アルコキシドな
ど)の存在下、反応に悪影響を及ぼさない溶媒(例、テ
トラヒドロフラン,1,4−ジオキサン等のエーテル
類、ベンゼン,トルエン等の芳香族炭化水素類、N,N
−ジメチルホルムアミド,N,N−ジメチルアセトアミ
ド等のアミド類、ジメチルスルホキシド等のアルキルス
ルホキシド類など)中、40〜110℃で、化合物(xv
ii)と当量又は小過剰(例、約1.1〜1.5当量)の
β−ケト酸エステル誘導体(xiv)と反応させることに
より、化合物(Vb)を製造することができる。以上の製
造方法4を〔数4〕に示す。
【数4】 〔式中、各記号は前記と同意義を有する〕
【0028】〔製造法5〕4,7−ジヒドロ−4−オキ
ソチエノ〔2,3−b〕ピリジン−5−カルボン酸エス
テル誘導体(va)を、反応に悪影響を及ぼさない適当な溶
媒(例、テトラヒドロフラン、エチルエーテル、ジオキ
サン等のエーテル類)中、適当な還元剤(例、水素化リ
チウムアルミニウム)を加え約0〜80℃でかくはん
し、還元誘導体(vb)を得る。該化合物(vb)をハロゲ
ン化アラルキル誘導体と塩基存在下、反応に悪影響を及
ぼさない溶媒(例、ジメチルホルムアミド、ジメチルア
セトアミド等のアミド類)中、約10〜100℃でかく
はんして、式(Ic)で示される4,7−ジヒドロ−チエ
ノ〔2,3−b〕ピリジン−4−オン誘導体を得る。該
誘導体を適当な溶媒(例えば、ジクロロメタン、クロロ
ホルム)中適当な酸化剤(例えば、二酸化マンガン)と
約10〜80℃でかくはんして、5位ホルミル誘導体を
得る。得られた誘導体(Id)を反応に悪影響を及ぼさな
い適当な溶媒(例、テトラヒドロフラン、エチルエーテ
ル等のエーテル類)中、グリニヤール試薬と約0〜80
℃でかくはんして、対応する2級アルコール誘導体(I
e)を得、適当な溶媒(例、ジクロロメタン、クロロホ
ルム等のハロゲン化炭化水素類)中適当な酸化剤(例、
二酸化マンガン等の金属酸化物)と約10〜80℃でか
くはんして、5位カルボニル誘導体(If)を得る。以上
の製造法5を〔数5〕に示す。
【数5】 〔式中、R25は炭化水素残基を示し、他の各記号は前記
と同意義を有する〕 上記R25で表される炭化水素残基は、前記R4で表され
る炭化水素残基で置換されていてもよいカルボニル基に
おける炭化水素残基と同意義を有する。
【0029】〔製造法6〕4,7−ジヒドロ−4−オキ
ソチエノ〔2,3−b〕ピリジン−5−カルボン酸エス
テル誘導体(Ia')を、あらかじめ反応に悪影響を及ぼさ
ない適当な溶媒(例、ジクロロメタン等のハロゲン化炭
化水素類、テトラヒドロフラン,エチルエーテル,ジオ
キサン等のエーテル類)中、適当なアルミニウム試薬
(例、トリメチルアルミニウム、水素化ジイソブチルア
ルミニウム(DIBAL)など)とアミン類とから製造
したアルミニウムアミド誘導体と約10〜100℃でか
くはんして、4,7−ジヒドロ−4−オキソチエノ
〔2,3−b〕ピリジン−5−カルボン酸アミド誘導体
(Ia'')とする。該誘導体を反応に悪影響を及ぼさない
適当な溶媒(例えば、テトラヒドロフラン、エチルエー
テルなど)中、グリニヤール試薬と約−78〜80℃で
かくはんして、対応するケトン誘導体(If)を得る。以
上の製造法6を〔数6〕に示す。
【数6】 〔式中、R26はアルキル又はアリールを、R27及びR28
はそれぞれ水素又は炭化水素残基を示し、他の各記号は
前記と同意義を有する〕 上記R26で表されるアルキル及びアリールは前記と同意
義を有する。上記R27及びR28で表される炭化水素残基
は、前記R4で表される炭化水素残基で置換されていて
もよいカルボニル基における炭化水素残基と同意義を有
する。
【0030】〔製造法7〕4,7−ジヒドロ−5−ヒド
ロキシメチルチエノ〔2,3−b〕ピリジン−4−オン
誘導体(Ia''')を、あらかじめ反応に悪影響を及ぼさな
い適当な溶媒(例、ジクロロメタン等のハロゲン化炭化
水素類、テトラヒドロフラン,エチルエーテル,ジオキ
サン等のエーテル類、ピリジン)中、適当なハロゲン化
試薬(例、塩化チオニル、塩化メタンスルホニルなど)
と約0〜100℃でかくはんして、4,7−ジヒドロチ
エノ〔2,3−b〕ピリジン−4−オン誘導体(Ig)とす
る。該誘導体を反応に悪影響を及ぼさない適当な溶媒
(例、テトラヒドロフラン,エチルエーテル等のエーテ
ル類、ジメチルホルムアミド等のアミド類)中、適当な
求核試薬と約0〜100℃でかくはんして、対応する5
位置換誘導体(Ih)を製造する。以上の製造法7を〔数
7〕に示す。
【数7】 〔式中、X'は脱離基を、Zは酸素原子,硫黄原子又は
炭化水素残基で置換されていてもよい窒素原子を示す示
し、他の各記号は前記と同意義を有する〕 上記X'で表される脱離基としては、例えば求核剤
〔例、上記-ZR27等で表される陰電荷を帯びたヘテロ
原子(例、酸素原子,硫黄原子,窒素原子など)を有す
る炭化水素残基など〕により、容易に置換反応を受け得
る基が挙げられる。具体的には、例えばハロゲン原子
(よう素,臭素,塩素等)、アラルキルオキシ(例、ア
セトキシ等)、アルキルスルホニルオキシ(例、メタン
スルホニルオキシ等)、アルキル-アリールスルホニル
オキシ(例、p-トルエンスルホニルオキシ等)などが挙
げられる。上記炭化水素残基で置換されていてもよい窒
素原子における炭化水素残基としては、前記R4で表さ
れる炭化水素残基で置換されていてもよいカルボニル基
における炭化水素残基と同意義を有する。
【0031】〔製造法8〕4,7−ジヒドロ−5−ホル
ミルチエノ〔2,3−b〕ピリジン−4−オン誘導体(I
h)を、あらかじめ反応に悪影響を及ぼさない適当な溶媒
(例、テトラヒドロフラン,エチルエーテル,ジオキサ
ン等のエーテル類、ピリジン)適当なウィッティヒ(Wit
tig)試薬と約0〜100℃でかくはんして、4,7−ジ
ヒドロチエノ〔2,3−b〕ピリジン−4−オン誘導体
(Ij)とする。該誘導体を反応に悪影響を及ぼさない適当
な溶媒(例、エチルアルコール等のアルコール類、酢酸
エチルエステル等のエステル類、テトラヒドロフラン,
エチルエーテル,ジメチルホルムアミド等のエーテル類
など)中、適当な還元試薬〔例、水素気流下、触媒
(例、パラジウム炭素触媒)を用いる水素添加など〕と
約10〜100℃でかくはんして、対応する5位置換誘
導体(Ik)を得る。以上の製造法8を〔数8〕に示す。
【数8】 〔式中、R29及びR30はそれぞれ水素又は炭化水素残基
を示し、他の各記号は前記と同意義を有する〕 上記R29及びR30で表される炭化水素残基としては、前
記R4で表される炭化水素残基で置換されていてもよい
カルボニル基における炭化水素残基と同意義を有する。
【0032】〔製造法9〕4,7−ジヒドロ−4−オキ
ソチエノ〔2,3−b〕ピリジン−5−カルボン酸エス
テル誘導体(Ia')を、あらかじめ反応に悪影響を及ぼさ
ない適当な溶媒(例、テトラヒドロフラン,ジオキサン
等のエーテル類、エチルアルコール等のアルコール類な
ど)中、酸(例、塩酸等の無機酸)あるいはアルカリ水
溶液(例、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化
リチウム等の水酸化アルカリ金属の1〜4N水溶液な
ど)を加えて、約10〜100℃にてかくはんし加水分
解する。得られた5位カルボン酸誘導体(Im)を反応に
悪影響を及ぼさない適当な溶媒(例、ジフェニルエーテ
ル等のエーテル類、トルエン等の芳香族炭化水素類な
ど)中、約50〜200℃で加熱して、対応する脱炭酸
誘導体(In)を得る。以上の製造法9を〔数9〕に示
す。
【数9】 〔式中、各記号は前記と同意義を有する〕
【0033】〔製造法10〕2−アミノチオフェン誘導
体(ii)から、例えば次のAまたはB法により尿素誘導
体(II)を製造した。 1.A法:製造法1に記載の方法により製造される2−
アミノチオフェン誘導体(ii)またはその塩とイソシア
ナート誘導体とを反応させる。該イソシアナート誘導体
は、例えば式R12−NCO(式中、R12は前記と同意義
を有する。)で表される誘導体が挙げられる。化合物
(ii)およびそれらの塩とイソシアナート誘導体との反
応は、反応に悪影響を及ぼさない溶媒(例、テトラヒド
ロフラン、ピリジン、ジオキサン、ベンゼン、ジクロル
メタン、1,2−ジクロルエタン、トルエン、キシレ
ン)中、約15〜130℃で行われる。イソシアナート
誘導体は、化合物(ii)1当量に対し、約1〜5当量、
好ましくは約1.1〜2.5当量を用いる。反応時間
は、数分から数日、好ましくは約15分〜約2日であ
る。2.B法:2−アミノチオフェン誘導体(ii)また
はその塩とホスゲンあるいはその等価体〔例、ビス(ト
リクロロメチル)カーボネート等のジホスゲン、トリク
ロロメチルクロロフォルメート等のトリホスゲンなど〕
と反応させて製造されるイソシアナート誘導体にアミン
〔例、式R12−NH2(式中、R12は前記と同意義を有
する。)で表される化合物など〕を付加する。化合物
(ii)またはその塩とホスゲンあるいはその等価体との
反応は、反応に悪影響を及ぼさない溶媒(例、ジオキサ
ン、テトラヒドロフラン、ベンゼン、トルエン、キシレ
ン、1,2−ジクロルエタン、クロロホルム)中、約4
0〜120℃で行われる。ホスゲンあるいはその等価体
は、化合物(ii)1当量に対し、約0.5〜2当量、好
ましくは約0.9〜1.1当量を用いる。反応時間は、
数分から数日、好ましくは約15分〜約2日である。ア
ミンの付加反応は、反応に悪影響を及ぼさない溶媒
(例、ピリジン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ベ
ンゼン、ジクロルメタン、1,2−ジクロルエタン、ト
ルエン、キシレン)中、約15〜130℃で行われる。
アミンは、化合物(ii)1当量に対し、約1〜5当量、
好ましくは約1.1〜3当量を用いる。反応時間は、数
分から数日、好ましくは約15分〜約2日である。得ら
れた化合物(xv)またはその塩を、塩基で処理すること
により閉環反応を行い、チエノ〔2,3−d〕ピリミジ
ン誘導体(xvi)を得る。閉環反応は反応に悪影響を及
ぼさない溶媒中で行われる。該溶媒としては、例えばメ
タノール,エタノール,イソプロパノール等のアルコー
ル類、ジオキサン,テトラヒドロフラン等のエーテル類
が挙げられる。塩基としては、例えばナトリウムメチラ
ート,ナトリウムエチラート,ナトリウムイソプロポキ
シド等のアルカリ金属アルコキシド、水素化ナトリウム
等の水素化アルカリ金属が用いられる。使用する塩基の
量は、化合物(xv)1当量に対し約1.1〜5当量、好
ましくは約1.5〜3当量を用いる。反応温度は、約1
0℃〜使用溶媒の沸騰点温度、好ましくは約25℃〜使
用溶媒の沸騰点温度である。反応時間は、数分から数
日、好ましくは約10分〜2日である。化合物(xvi)
をハロゲン化アラルキル誘導体と塩基(例、ピリジン,
トリエチルアミン等の有機塩基など)存在下、反応に悪
影響を及ぼさない溶媒(例、ジメチルホルムアミド,ジ
メチルアセトアミド等のアミド類)中、約10〜100
℃でかくはんして、2,4−ジオキソチエノ〔2,3−
d〕ピリミジン誘導体(IIa)を得る。 次いで、 該化合
物(IIa)を反応に悪影響を及ぼさない溶媒(例、四塩
化炭素,クロロホルム等のハロゲン化炭化水素類)中、
α,α'−アゾビスイソブチロニトリル存在下、N−ブロ
モこはく酸イミド(NBS)と約30〜100℃でかく
はんして、化合物(IIb)を得た。さらに、該化合物を
塩基存在下、各種アミンと反応に悪影響を及ぼさない溶
媒(例、ジメチルホルムアミド,ジメチルアセタミド等
のアミド類、アセトニトリル等のニトリル、エタノール
等のアルコール類)中、約10〜100℃でかくはんし
て、化合物(II)を製造した。必要ならば、該化合物は
適当な酸(例、塩酸、しゅう酸)により塩にする。以上
の製造法10を〔数10〕に示す。
【数10】 〔式中、各記号は前記を同意義を有する〕
【0034】〔製造法11〕2−アミノチオフェン誘導
体(xvii)のアミノ基を保護(例、Boc)し、T.ヒ
ロハシらの方法[Ger.Pat.,2155403
(1972)他]あるいはM.ナカニシらの方法[Ja
p.Pat.,73,01664(1973)他]に従
いハロゲン化アシル誘導体と塩基存在下、反応に悪影響
を及ぼさない溶媒(例、ジメチルホルムアミド,ジメチ
ルアセトアミド等のアミド類)中、約0〜100℃でか
くはんして、誘導体(xviii)を得、適当な溶媒(例、
アセトン、メチルエチルケトン)中、適当な塩(例、よ
う化リチウム)と撹拌して誘導体(xix)とし、適当な
アミン(例、アンモニア)を置換して誘導体(xx)と
し、反応に悪影響を及ぼさない溶媒(例、トルエン、ジ
メチルホルムアミド,ジメチルアセトアミド、メタノー
ル、エタノール等)中、必要ならば適当な触媒(例、ナ
トリウムエトキシド、トルエンスルホン酸、等)存在下
約30〜120℃でかくはんして、脱水閉環反応により
誘導体(VIIa)を得る。該化合物をハロゲン化アラルキ
ル誘導体と塩基(例、炭酸カリウム、ピリジン,トリエ
チルアミン等の有機塩基など)存在下、反応に悪影響を
及ぼさない溶媒(例、ジメチルホルムアミド,ジメチル
アセトアミド等のアミド類)中、約10〜100℃でか
くはんして、 2−オキソチエノ〔2,3−e〕アゼピ
ン誘導体(VIIb)を得る。 次いで、該化合物(VIIb)を
反応に悪影響を及ぼさない溶媒(例、四塩化炭素,クロ
ロホルム等のハロゲン化炭化水素類)中、α,α'−アゾ
ビスイソブチロニトリル存在下、N−ブロモこはく酸イ
ミド(NBS)と約30〜100℃でかくはんして、化
合物(VIIc)を得る。さらに、該化合物を塩基存在下、
各種アミンと反応に悪影響を及ぼさない溶媒(例、ジメ
チルホルムアミド,ジメチルアセタミド等のアミド類、
アセトニトリル等のニトリル、エタノール等のアルコー
ル類)中、約10〜100℃でかくはんして、化合物
(VIId)を製造する。必要ならば、該化合物は適当な酸
(例、塩酸、しゅう酸)により塩にする。以上の製造方
法2を〔数11〕に示す。
【数11】 〔式中、各記号は前記と同意義を有する〕
【0035】〔製造法12〕製造法1に記載の方法によ
り製造される2−アミノチオフェン誘導体(ii)のアミ
ノ基を保護(例、Boc)し、ハロゲン化アラルキル誘
導体と塩基(例、炭酸カリウム、ピリジン,トリエチル
アミン等の有機塩基など)存在下、反応に悪影響を及ぼ
さない溶媒(例、ジメチルホルムアミド,ジメチルアセ
トアミド等のアミド類)中、約10〜100℃でかくは
んして誘導体(xxi)を得、適当な溶媒(例、メタノー
ル、テトラヒドロフラン)中、適当なアルカリ(例、水
酸化ナトリウム等)でアルカリ加水分解後、得られた誘
導体を反応に悪影響を及ぼさない溶媒(例、トルエン、
テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド,ジメチル
アセトアミド、エタノール)中、DPPAと約0〜10
0℃でかくはんし、適当なアルコール(例、エタノー
ル)でカルバミン酸エステル誘導体(xxii)とする。該
誘導体を塩基(例、ナトリウムエトキシド)存在下、反
応に悪影響を及ぼさない溶媒(例、ジメチルホルムアミ
ド,ジメチルアセトアミド等)中、約0〜100℃でか
くはんして、チエノ〔2,3−d〕イミダゾール−2−
オン誘導体(VIIe)を得る。該化合物を、ハロゲン化ア
ルキル誘導体と塩基存在下、反応に悪影響を及ぼさない
溶媒(例、ジメチルホルムアミド,ジメチルアセトアミ
ド等のアミド類)中、約0〜100℃でかくはんして、
化合物(VIIf)を得る。次いで、 該化合物(VIIf)を反
応に悪影響を及ぼさない溶媒(例、四塩化炭素,クロロ
ホルム等のハロゲン化炭化水素類)中、α,α'−アゾビ
スイソブチロニトリル存在下、N−ブロモこはく酸イミ
ド(NBS)と約30〜100℃でかくはんして、化合
物(VIIg)を得る。さらに、該化合物を塩基存在下、各
種アミンと反応に悪影響を及ぼさない溶媒(例、ジメチ
ルホルムアミド,ジメチルアセタミド等のアミド類、ア
セトニトリル等のニトリル、エタノール等のアルコール
類)中、約10〜100℃でかくはんして、化合物(VI
Ih)を製造する。必要ならば、該化合物は適当な酸
(例、塩酸、しゅう酸)により塩にする。以上の製造法
12を〔数12〕に示す。
【数12】 〔式中、各記号は前記と同意義を有する〕
【0036】〔製造法13〕製造法1に記載の方法によ
り製造される2−アミノチオフェン誘導体(ii)または
その塩から、J.M.ベーカーらの方法[J.M.Barker,
J.Chem.Res.(M), 1980, 113; J.M.Barker, J. Chem. Re
s.(s), 6(1980)]により4,5−ジヒドロ−7−ヒド
ロキシ−5−オキソチエノ〔3,2−b〕ピリジン−6
−カルボン酸エチル誘導体(VIIj)を製造する。すなわ
ち、2−アミノチオフェン誘導体(ii)またはその塩を
マロン酸エステルと反応させ、化合物(xxiii)とし、
適当な塩基(例、水素化ナトリウム)存在下、反応に悪
影響を及ぼさない溶媒(例、ジメチルホルムアミド,ジ
メチルアセトアミド等のアミド類)中、約10〜100
℃でかくはんして製造する。該誘導体(VIIj)を、ハロ
ゲン化アラルキル誘導体と塩基(例、炭酸カリウム、ピ
リジン,トリエチルアミン等の有機塩基など)存在下、
反応に悪影響を及ぼさない溶媒(例、ジメチルホルムア
ミド,ジメチルアセトアミド等のアミド類)中、約10
〜100℃でかくはんして誘導体(VIIk)を得、 該誘
導体を反応に悪影響を及ぼさない溶媒(例、四塩化炭
素,クロロホルム等のハロゲン化炭化水素類)中、α,
α'−アゾビスイソブチロニトリル存在下、N−ブロモ
こはく酸イミド(NBS)と約30〜100℃でかくは
んして、化合物(VIIm)を得る。さらに、該化合物を塩
基存在下、各種アミンと反応に悪影響を及ぼさない溶媒
(例、ジメチルホルムアミド,ジメチルアセタミド等の
アミド類、アセトニトリル等のニトリル、エタノール等
のアルコール類)中、約10〜100℃でかくはんし
て、化合物(VIIn)を製造する。必要ならば、該化合物
は適当な酸(例、塩酸、しゅう酸)により塩にする。以
上の製造法13を〔数13〕に示す。
【数13】 〔式中、各記号は前記と同意義を有する〕
【0037】〔製造法14〕1,4−ジヒドロ−4−オ
キソキノリン−3−カルボン酸エステル誘導体(Va')
を、あらかじめ反応に悪影響を及ぼさない適当な溶媒
(例、ジクロロメタン等のハロゲン化炭化水素類、テト
ラヒドロフラン,エチルエーテル,ジオキサン等のエー
テル類)中、適当なアルミニウム試薬(例、トリメチル
アルミニウム、トリエチルアルミニウム、水素化ジイソ
ブチルアルミニウム(DIBAL)など)とアミン類と
から製造するアルミニウムアミド誘導体と約10〜10
0℃でかくはんして、1,4−ジヒドロ−4−オキソキ
ノリン−3−カルボン酸アミド誘導体(Va'')とする。
該誘導体を反応に悪影響を及ぼさない適当な溶媒(例え
ば、テトラヒドロフラン、エチルエーテルなど)中、グ
リニヤール試薬と約0〜80℃でかくはんして、対応す
るケトン誘導体(Vc)を得る。以上の製造法14を
〔数14〕に示す。
【数14】 〔式中、R26はアルキル又はアリールを、R27及びR28
はそれぞれ水素又は炭化水素残基を示し、他の各記号は
前記と同意義を有する〕 上記R26で表されるアルキル及びアリールは前記と同意
義を有する。上記R27及びR28で表される炭化水素残基
は、前記R’で表される炭化水素残基で置換されていて
もよいカルボニル基における炭化水素残基と同意義を有
する。
【0038】〔製造法15〕1,4−ジヒドロ−4−オ
キソピリド[2,3−b]ピリジン−3−カルボン酸エ
ステル誘導体(Vd)を、あらかじめ反応に悪影響を及ぼ
さない適当な溶媒(例、ジクロロメタン等のハロゲン化
炭化水素類、テトラヒドロフラン,エチルエーテル,ジ
オキサン等のエーテル類)中、適当なアルミニウム試薬
(例、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウ
ム、水素化ジイソブチルアルミニウム(DIBAL)な
ど)とアミン類とから製造するアルミニウムアミド誘導
体と約10〜100℃でかくはんして、1,4−ジヒド
ロ−4−オキソピリド[2,3−b]ピリジン−3−カ
ルボン酸アミド誘導体(Vd')とする。該誘導体を反応
に悪影響を及ぼさない適当な溶媒(例えば、テトラヒド
ロフラン、エチルエーテルなど)中、グリニヤール試薬
と約0〜80℃でかくはんして、対応するケトン誘導体
(Ve)を得る。以上の製造法15を〔数15〕に示
す。
【数15】 〔式中、R26はアルキル又はアリールを、R27及びR28
はそれぞれ水素又は炭化水素残基を示し、他の各記号は
前記と同意義を有する〕 上記R26で表されるアルキル及びアリールは前記と同意
義を有する。上記R27及びR28で表される炭化水素残基
は、前記R’で表される炭化水素残基で置換されていて
もよいカルボニル基における炭化水素残基と同意義を有
する。
【0039】〔製造法16〕4,7−ジヒドロ−4−オ
キソチエノ〔2,3−b〕ピリジン誘導体(Ip)を、あ
らかじめ反応に悪影響を及ぼさない適当な溶媒(例、
1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン,ジオ
キサン等のエーテル類、エチルアルコール等のアルコー
ル類など)に溶解させ、等量から過剰(2〜10等量)
の適当な塩基(例、炭酸ナトリウム)存在下適当なアリ
ールほう酸誘導体(例えば、フェニルほう酸、3−メト
キシフェニルほう酸、4−エトキシカルボニルフェニル
ほう酸など)を加え、不活性ガス(例えば、アルゴンガ
ス)気流下、適当な触媒(例えばテトラキス(トリフェ
ニルホスフィン)パラジウムなどのパラジウム金属な
ど)を加えて、約10〜100℃にて数分から数時間か
くはんする。不溶物を除けば目的とする誘導体(Iq)
を得る。以上の製造法16を〔数16〕に示す。
【数16】 〔式中、R30は置換されていてもよいアリール基を示
し、他の各記号は前記と同意義を有する〕
【0040】このようにして得られる本発明の化合物の
塩としては、生理学的に許容される酸付加塩が好まし
い。このような塩としては、例えば無機酸(例、塩酸、
臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸など)との塩、あるい
は有機酸(例、ギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、フマー
ル酸、シュウ酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハ
ク酸、リンゴ酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン
酸、p-トルエンスルホン酸など)との塩などが用いられ
る。さらに本発明の化合物(I)が−COOHなどの酸
性基を有している場合、例えば化合物(I),(II),
(V)または(VII)は、無機塩基(例、ナトリウム、カ
リウム、カルシウム、マグネシウムなどのアルカリ金属
塩又はアルカリ土類金属、アンモニアなど)又は有機塩
基(例、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジ
ン、ピコリン、エタノールアミン、ジエタノールアミ
ン、トリエタノールアミン、ジシクロヘキシルアミン、
N,N'-ジベンジルエチレンジアミンなど)と塩を形成
してもよい。
【0041】このようにして得られる本発明の化合物の
塩としては、生理学的に許容される酸付加塩が好まし
い。このような塩としては、例えば無機酸(例、塩酸、
臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸など)との塩、あるい
は有機酸(例、ギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、フマー
ル酸、シュウ酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハ
ク酸、リンゴ酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン
酸、p-トルエンスルホン酸など)との塩などが用いられ
る。さらに本発明の化合物が−COOHなどの酸性基を
有している場合、本発明の化合物は、無機塩基(例、ナ
トリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムなどの
アルカリ金属塩又はアルカリ土類金属、アンモニアな
ど)又は有機塩基(例、トリメチルアミン、トリエチル
アミン、ピリジン、ピコリン、エタノールアミン、ジエ
タノールアミン、トリエタノールアミン、ジシクロヘキ
シルアミン、N,N'-ジベンジルエチレンジアミンな
ど)と塩を形成してもよい。
【0042】本発明の化合物又はその塩の特に好適な例
として、3−(N−ベンジル−N−メチルアミノメチ
ル)−4,7−ジヒドロ−7−(2−メトキシベンジ
ル)−2−(4−メトキシフェニル)−4−オキソチエ
ノ〔2,3−b〕ピリジン−5−カルボン酸エチルエス
テル、3−(N−ベンジル−N−メチルアミノメチル)
−4,7−ジヒドロ−7−(2−フルオロベンジル)−
2−(4−メトキシフェニル)−4−オキソチエノ
〔2,3−b〕ピリジン−5−カルボン酸エチルエステ
ル、3−(N−ベンジル−N−メチルアミノメチル)−
4,7−ジヒドロ−7−(2−メトキシベンジル)−2
−(4−アセチルアミノフェニル)−4−オキソチエノ
〔2,3−b〕ピリジン−5−カルボン酸エチルエステ
ル、2,4(1H,3H)−ジオキソ−5−ベンジルメ
チルアミノメチル−1−(2−クロロ−6−フルオロ)
−6−(4−メトキシフェニル)−3−フェニルチエノ
〔2,3−d〕ピリミジン、3−(N−ベンジル−N−
メチルアミノメチル)−4,7−ジヒドロ−7−(2,
6−ジフルオロベンジル)−2−(4−プロピオニルア
ミノフェニル)−5−ベンゾイル−4−オキソチエノ
〔2,3−b〕ピリジン、3−(N−ベンジル−N−メ
チルアミノメチル)−4,7−ジヒドロ−7−(2,6
−ジフルオロベンジル)−2−(4−N’−メチルウレ
イドフェニル)−5−ベンゾイル−4−オキソチエノ
〔2,3−b〕ピリジン、3−(N−ベンジル−N−メ
チルアミノメチル)−4,7−ジヒドロ−7−(2,6
−ジフルオロベンジル)−2−(4−プロピオニルアミ
ノフェニル)−5−イソブチリル−4−オキソチエノ
〔2,3−b〕ピリジン、3−(N−ベンジル−N−メ
チルアミノメチル)−4,7−ジヒドロ−7−(2,6
−ジフルオロベンジル)−2−(4−N’−メチルウレ
イドフェニル)−5−イソブチリル−4−オキソチエノ
〔2,3−b〕ピリジン、3−(N−ベンジル−N−メ
チルアミノメチル)−4,7−ジヒドロ−7−(2,6
−ジフルオロベンジル)−2−(4−N’−メチルウレ
イドフェニル)−4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリ
ジン−5−(N−イソプロピル)カルボキサミド、3−
(N−ベンジル−N−メチルアミノメチル)−4,7−
ジヒドロ−7−(2,6−ジフルオロベンジル)−2−
(4−N’−メチルウレイドフェニル)−4−オキソチ
エノ〔2,3−b〕ピリジン−5−(N−イソプロピル
−N−メチル)カルボキサミド、3−(N−ベンジル−
N−メチルアミノメチル)−4,7−ジヒドロ−7−
(2,6−ジフルオロベンジル)−2−(4−N’−メ
チルウレイドフェニル)−4−オキソチエノ〔2,3−
b〕ピリジン−5−(N−ベンジル−N−メチル)カル
ボキサミド、5−ベンゾイル−3−(N−ベンジル−N
−メチルアミノメチル)−7−(2,6−ジフルオロベ
ンジル)−4,7−ジヒドロ−4−オキソ−2−(4−
イソブチリルアミノフェニル)チエノ〔2,3−b〕ピ
リジン、5−ベンゾイル−3−(N−ベンジル−N−メ
チルアミノメチル)−7−(2,6−ジフルオロベンジ
ル)−4,7−ジヒドロ−2−(4−エタンスルホンア
ミドフェニル)−4−オキソ−チエノ〔2,3−b〕ピ
リジン、3−(N−ベンジル−N−メチルアミノメチ
ル)−7−(2,6−ジフルオロベンジル)−4,7−
ジヒドロ−5−イソブチリル−2−(4−イソブチリル
アミノフェニル)−4−オキソ−チエノ〔2,3−b〕
ピリジン、5−ベンゾイル−3−(N−ベンジル−N−
メチルアミノメチル)−7−(2,6−ジフルオロベン
ジル)−4,7−ジヒドロ−4−オキソ−2−(4−N
−プロピルアミノカルボキシフェニル)チエノ〔2,3
−b〕ピリジン又はそれらの塩を挙げることができる。
【0043】かくして得られる本発明の化合物又はその
塩は、例えば再結晶、蒸留、クロマトグラフィーなどの
通常の分離手段により単離、精製することができる。か
くして本発明の縮合二環化合物〔例、化合物(I),
(II),(V)又は(VII)等〕が遊離体で得られた場合
には、自体公知の方法あるいはそれに準じる方法によっ
て塩に変換することができ、逆に塩で得られた場合に
は、自体公知の方法あるいはそれに準ずる方法により、
遊離体又は、他の塩に変換することができる。本発明の
化合物又はその塩が光学活性体である場合は、通常の光
学分割手段によりd体、l体に分離することができる。
【0044】本発明の化合物は、GnRH拮抗作用を有
し、毒性は低いので、温血哺乳動物(例えば、ヒト、サ
ル、ウシ、ウマ、イヌ、ネコ、ウサギ、ラット、マウス
など)において、GnRH受容体拮抗作用により性腺刺
激ホルモンの分泌を抑制し、血中の性ホルモン濃度を制
御することによって、雄性ホルモンまたは雌性ホルモン
依存性の疾病の治療およびこれらホルモンの過剰に起因
する疾病の治療に安全に用い得る。すなわち、本発明の
化合物は、性ホルモン依存性ガン(例、前立腺ガン,子
宮ガン,乳ガン,下垂体腫瘍等)、前立腺肥大症、子宮
筋腫、子宮内膜症、思春期早発症、無月経症、月経前症
候群、多房性卵巣症候群、ニキビなどの治療に有用であ
る。また、本発明の化合物は雄性および雌性における生
殖の調節(例、妊娠調節剤,月経周期調節剤等)にも有
用である。本発明の化合物は、さらに男性もしくは女性
の避妊薬として、また女性の排卵誘発剤として使用する
ことができる。本発明の化合物は、その休薬後のリバウ
ンド効果を利用して、不妊症の治療に使用することがで
きる。さらに、本発明の化合物は畜産分野において動物
の発情の調節、食肉用の肉質の改善や動物の成長促進に
も有用である。本発明の化合物は、また魚類の産卵促進
剤としても有用である。本発明の化合物は単独でも使用
し得るが、ステロイド性もしくは非ステロイド性の抗ア
ンドロゲン剤または抗エストロゲン剤と併用することも
有効である。また、本発明の化合物は酢酸リュープロレ
リンなどの超作動薬の投与時に認められる、一過性の血
中テストステロン濃度の上昇(フレアー現象)を抑制す
るために用いることができる。また本発明の化合物を癌
の化学療法剤と併用してもよい。該併用の好ましい具体
例としては、例えば前立腺癌に対しては、イホスファミ
ド(Ifosfamide)、UTF、アドリアマイシン(Adriamyci
n)、ペプロマイシン(Peplomycin)、シスプラチン(Cispl
atin)などの化学療法剤と本発明の化合物とを併用する
ことができる。また、乳癌に対しては、シクロフォスフ
ァミド(Cyclophospamide)、5−FU、UFT、メトレ
キセート(Methotrexate)、アドリアマイシン(Adriamyci
n)、マイトマイシンC(Mitomycin C)、マイトキサントロ
ン(Mitoxantrone)などの化学療法剤と本発明の化合物と
を併用することができる。本発明の化合物を上記の疾病
に対して予防・治療薬として又は畜産もしくは水産分野
で使用する場合は、自体公知の方法に従い、経口投与も
しくは非経口投与のいずれも可能であり、薬学的に許容
される担体と混合し、通常、錠剤、カプセル剤、顆粒
剤、散剤など固形製剤として経口投与されるか、静脈
内、皮下、筋肉内などに注射剤、坐薬若しくは舌下錠な
どとして非経口投与される。また、舌下錠、マイクロカ
プセル等の徐放製剤として、舌下,皮下および筋肉内な
どに投与してもよい。一日投与量は、症状の程度;投与
対象の年齢、性別、体重、感受性差;投与の時期、間
隔、医薬製剤の性質、調剤、種類;有効成分の種類など
によって異なり、特に限定されないが、通常、温血哺乳
動物1kg体重あたり約0.01〜10mg、好ましく
は約0.02〜2mgであり、更に好ましくは0.1〜1
mgであり、これを通常1日1〜4回に分けて投与す
る。畜産もしくは水産分野で使用する場合の投与量も上
記に準ずるが、投与対象生物1kg体重あたり約0.0
01〜5mg、好ましくは薬0.002〜2mgを、通
常一日1〜3回に分けて投与する。
【0045】上記薬学的に許容される担体としては、製
剤素材として慣用の各種有機あるいは無機担体物質が用
いられ、固形製剤における賦形剤、滑沢剤、結合剤、崩
壊剤;液状製剤における溶剤、溶解補助剤、懸濁化剤、
等張化剤、緩衝剤、無痛化剤などとして配合される。ま
た必要に応じて、防腐剤、抗酸化剤、着色剤、甘味剤な
どの製剤添加物を用いることもできる。上記賦形剤の好
適な例としては、例えば乳糖、白糖、D-マンニトー
ル、デンプン、結晶セルロース、軽質無水ケイ酸などが
挙げられる。上記滑沢剤の好適な例としては、例えばス
テアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、タ
ルク、コロイドシリカなどが挙げられる。上記結合剤の
好適な例としては、例えば結晶セルロース、白糖、D-
マンニトール、デキストリン、ヒドロキシプロピルセル
ロース、ヒドロキシプロピルメ チルセルロース、ポリ
ビニルピロリドンなどが挙げられる。上記崩壊剤の好適
な例としては、例えばデンプン、カルボキシメチルセル
ロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、クロ
スカルメロースナトリウム、カルボキシメチルスターチ
ナトリウムなどが挙げられる。上記溶剤の好適な例とし
ては、例えば注射用水、アルコール、プロピレングリコ
ール、マクロゴール、ゴマ油、トウモロコシ油などが挙
げられる。上記溶解補助剤の好適な例としては、例えば
ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、D-
マンニトール、安息香酸ベンジル、エタノール、トリス
アミノメタン、コレステロール、トリエタノールアミ
ン、炭酸ナトリウム、クエン酸ナトリウムなどが挙げら
れる。上記懸濁化剤の好適な例としては、例えばステア
リルトリエタノールアミン、ラウリル硫酸ナトリウム、
ラウリルアミノプロピオン酸、レシチン、塩化ベンザル
コニウム、塩化ベンゼトニウム、モノステアリン酸グリ
セリン、などの界面活性剤;例えばポリビニルアルコー
ル、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロー
スナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセ
ルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプ
ロピルセルロースなどの親水性高分子などが挙げられ
る。上記等張化剤の好適な例としては、例えば塩化ナト
リウム、グリセリン、D-マンニトールなどが挙げられ
る。上記緩衝剤の好適な例としては、例えばリン酸塩、
酢酸塩、炭酸塩、クエン酸塩などの緩衝液などが挙げら
れる。無痛化剤の好適な例としては、例えばベンジルア
ルコールなどが挙げられる。上記防腐剤の好適な例とし
ては、例えばパラオキシ安息香酸エステル類、クロロブ
タノール、ベンジルアルコール、フェネチルアルコー
ル、デヒドロ酢酸、ソルビン酸などが挙げられる。上記
抗酸化剤の好適な例としては、例えば亜硫酸塩、アスコ
ルビン酸などが挙げられる。
【0046】本発明の化合物に、懸濁化剤、溶解補助
剤、安定化剤、等脹化剤、保存剤などを添加し、自体公
知の方法により静脈、皮下、筋肉内注射剤とする。その
際必要により自体公知の方法により凍結乾燥物とするこ
とも可能である。 本発明の化合物またはその塩を例え
ばヒトに投与する場合は、それ自体あるいは適宜の薬理
学的に許容される担体、賦形剤、希釈剤と混合し、医薬
組成物として経口的または非経口的に安全に投与するこ
とができる。上記医薬組成物としては、経口剤(例、散
剤、顆粒剤、カプセル剤、錠剤)、注射剤、点滴剤、外
用剤(例、経鼻投与製剤、経皮製剤など)、坐剤(例、
直腸坐剤、膣坐剤)などが挙げられる。これらの製剤
は、製剤工程において通常一般に用いられる自体公知の
方法により製造することができる。本発明の化合物また
はその塩は分散剤(例、ツイーン(Tween)80(アト
ラスパウダー社製、米国)、HOC 60(日光ケミカルズ
製)ポリエチレングリコール、カルボキシメチルセルロ
ース、アルギン酸ナトリウムなど)、保存剤(例、メチ
ルパラベン、プロピルパラベン、ベンジルアルコールな
ど)、等張化剤(例、塩化ナトリウム、マンニトール、
ソルビトール、ブドウ糖など)などと共に水性注射剤
に、あるいはオリーブ油、ゴマ油、綿実油、コーン油な
どの植物油、プロピレングリコールなどに溶解、懸濁あ
るいは乳化して油性注射剤に成形し、注射剤とすること
ができる。
【0047】経口投与製剤とするには、自体公知の方法
に従い、本発明に化合物(I)またはその塩をたとえば
賦形剤(例、乳糖、白糖、デンプンなど)、崩壊剤
(例、デンプン、炭酸カルシウムなど)、結合剤(例、
デンプン、アラビアゴム、カルボキシメチルセルロー
ス、ポリビニールピロリドン、ヒドロキシプロピルセル
ロースなど)または滑沢剤(例、タルク、ステアリン酸
マグネシウム、ポリエチレングリコール 6000な
ど)などを添加して圧縮成形し、次いで必要により、味
のマスキング、腸溶性あるいは持続性の目的のため自体
公知の方法でコーティングすることにより経口投与製剤
とすることができる。そのコーティング剤としては、例
えばヒドロキシプロピルメチルセルロース、エチルセル
ロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロ
ピルセルロース、ポリオキシエチレングリコール、ツイ
ーン 80、ブルロニック F 68、セルロースアセ
テートフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロー
スフタレート、ヒドロキシメチルセルロースアセテート
サクシネート、オイドラギット(ローム社製、ドイツ,
メタアクリル酸・アクリル酸共重合)および色素(例、
ベンガラ,二酸化チタン等)などが用いられる。腸溶性
製剤とする場合、腸溶相と薬剤含有相との間に両相の分
離を目的として、自体公知の方法により中間相を設ける
ことが好ましい。
【0048】外用剤とするには、自体公知の方法に従
い、本発明の化合物またはその塩を固状、半固状または
液状の外用投与剤とすることができる。たとえば、上記
固状のものとしては、本発明の化合物またはその塩をそ
のまま、あるいは賦形剤(例、グリコール、マンニトー
ル、デンプン、微結晶セルロースなど)、増粘剤(例、
天然ガム類、セルロース誘導体、アクリル酸重合体な
ど)などを添加、混合して粉状の組成物とする。上記液
状のものとしては、注射剤の場合とほとんど同様で、油
性あるいは水性懸濁剤とする。半固状の場合は、水性ま
たは油性のゲル剤、あるいは軟膏状のものがよい。ま
た、これらはいずれも、pH調節剤(例、炭酸、リン
酸、クエン酸、塩酸、水酸化ナトリウムなど)、防腐剤
(例、パラオキシ安息香酸エステル類、クロロブタノー
ル、塩化ベンザルコニウムなど)などを加えてもよい。
たとえば坐剤とするには、自体公知の方法に従い、本発
明の化合物またはその塩を油性または水性の固状、半固
状あるいは液状の坐剤とすることができる。上記組成物
に用いる油性基剤としては、例えば高級脂肪酸のグリセ
リド〔例、カカオ脂、ウイテプゾル類(ダイナマイトノ
ーベル社製,ドイツ)など〕、中級脂肪酸〔例、ミグリ
オール類(ダイナマイトノーベル社製,ドイツ)な
ど〕、あるいは植物油(例、ゴマ油、大豆油、綿実油な
ど)などが挙げられる。また、水性基剤としては、例え
ばポリエチレングリコール類、プロピレングリコール、
水性ゲル基剤としては、例えば天然ガム類、セルロース
誘導体、ビニール重合体、アクリル酸重合体などが挙げ
られる。
【0049】
【実施例】以下に参考例、実施例、試験例を挙げて、本
発明を更に具体的に説明するが、これによって本発明が
限定されるものではない。1H-NMRスペクトルは内部
基準としてテトラメチルシランを用いてバリアンGEMINI
200(200MHz)型スペクトルメーター、日本電子
(JEOL)LAMBDA300(300MHz)型スペクトル
メーターあるいはブルッカ AM 500(500MHz)型
スペクトルメーターで測定し、全δ値をppmで示した。
また、本明細書中で用いる記号は次のような意味を有す
る。 s:シングレット,d:ダブレット,t:トリプレット,d
t:ダブルトリプレット,m:マルチプレット,br:幅広
い 参考例1 2−アミノ−5−フェニルチオフェン−3−カルボン酸
エチルエステル シアノ酢酸エチル(6.1g,50mmol)、硫黄(1.61g,50mmo
l)、トリエチルアミン(3.5ml,25mmol)、ジメチルホルム
アミド(10ml)の混合物に、45℃でかくはんしながら、 フ
ェニルアセトアルデヒド(50%ジエチルフタレート溶液;
12.05g,50mmol)を20分間で滴下した。45℃で9時間かく
はんした後、 反応液を濃縮して得られる残さを酢酸エチ
ルで抽出した。抽出液を食塩水で洗浄し乾燥(MgSO4)後、
溶媒を減圧下に留去した。 残さをシリカゲルカラムクロ
マトグラフィーで精製し、 エーテル-へキサンから結晶
化させて微黄色板状晶(5.55g,45%)を得た。 mp 124.5-125.5℃ (文献値; 123-124℃). 1H-NMR (200MHz, CDCl3) δ: 1.37 (3H, t, J=7.1Hz),
4.30 (2H, d, J=7.1Hz),5.97 (2H, br), 7.17-7.46 (6
H, m). IR (KBr): 3448, 3320, 1667, 1590, 1549 cm-1.
【0050】参考例2 2−アミノ−4−メチル−5−(4−メトキシフェニル)
チオフェン−3−カルボン酸エチルエステル 4-メトキシフェニルアセトン(16.5g,0.10mol)、 シアノ
酢酸エチル(12.2g,0.10mol)、酢酸アンモニウム(1.55g,
20mmol)、 酢酸(4.6ml,80mmol)およびベンゼン(20ml)の
混合物を、 ディーンスターク装置で生成する水を除きな
がら、 24時間加熱還流した。 冷後、 反応液を減圧下濃縮
し、 残さをジクロルメタンと重曹水で分配した。 有機層
を食塩水で洗浄し乾燥(MgSO4)後、 溶媒を減圧下に留去
した。 得られた残さのエタノール(30ml)溶液に、 硫黄
(3.21g,0.10mol)とジエチルアミン(10.4ml,0.10mol)を
加え、50~60℃で2時間かくはんした後、 反応液を濃縮し
て得られる残さを酢酸エチルで抽出した。 抽出液を食塩
水で洗浄し乾燥(MgSO4)後、 溶媒を減圧下に留去した。
残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、
エーテル-へキサンから結晶化させて、 淡黄色板状晶(1
1.5g,40%)を得た。 mp 79-80℃. 1H-NMR (200MHz, CDCl3) δ: 1.37 (3H, t, J=7.1Hz),
2.28(3H, s), 3.83 (3H,s), 4.31 (2H, q, J=7.1Hz),
6.05 (2H, brs), 6.91 (2H, d, J=8.8Hz), 7.27(2H, d,
J=8.8Hz). IR (KBr): 3426, 3328, 1651, 1586, 1550, 1505, 1485
cm-1. FAB-MS m/z: 291 (M+).
【0051】参考例3 参考例2に記載した方法と同様にして、4-メトキシフェ
ニルアセトンの代わりに種々のアセトン誘導体を用い
〔表1〕に示す化合物を製造した。
【表1】
【0052】参考例4 {3−エトキシカルボニル−5−(4−メトキシフェニ
ル)−4−メチルチオフェン−2−イル}アミノメチレ
ンマロン酸ジエチルエステル 参考例2で得られた化合物(10g,34.3mmol)にエトキシメ
チレンマロン酸ジエチルエステル(7.45g,34.5mmol)を加
え、 120℃で2時間かくはんした。 冷後、 反応液から析出
した結晶にエーテルを加えてろ取し、 再度エーテルで洗
い、 五酸化リン上で減圧下に乾燥し黄色結晶(14.2g,90
%)を得た。mp 122-123℃.1H-NMR (200MHz, CDCl3) δ:
1.32 (3H, t, J=7.1Hz), 1.38 (3H, t, J=7.2Hz),1.41
(3H, t, J=7.2Hz), 2.34 (3H, s), 3.85 (3H, s), 4.25
(2H, q, J=7.1Hz), 4.38 (2H, q, J=7.2Hz), 4.45 (2
H, q, J=7.2Hz), 6.95 (2H, d, J=8.8Hz),7.31 (2H, d,
J=8.8Hz), 8.22 (1H, d, J=13.4Hz), 12.74 (1H, d, J
=13.1Hz).IR (KBr): 2984, 1720, 1707, 1688, 1653, 1
599, 1518, 1499 cm-1.
【0053】参考例5 参考例3で得られた化合物あるいは市販の各種チオフェ
ン化合物を原料として、 参考例4に記載した方法と同様
の方法で、〔表2〕に示す化合物を製造した。
【表2】
【0054】参考例6 {3−カルボキシ−5−(4−メトキシフェニル)−4
−メチルチオフェン−2−イル}アミノメチレンマロン
酸ジエチルエステル 参考例4で得られた化合物(7.0g,15.2mmol)のジオキサ
ン(20ml)溶液に、 60-70℃に加熱かくはん下、 水酸化カ
リウム(5.0g,75.7mmol)のエタノール(30ml)溶液を加え
た。 同温で1時間かくはんした後、 室温で1時間放置し
た。反応液に氷冷下、 2N塩酸(40ml,80mmol)を加え、 反
応液を減圧下濃縮した。 黄色析出物をろ取し、冷却した
水−エタノールで洗浄し、五酸化リン上で減圧下に乾燥
し黄色粉末(6.1g,93%)を得た。 mp 184-187℃.1 H-NMR (200MHz, DMSO-d6) δ: 1.24 (3H, t, J=7.1H
z), 1.28 (3H, t, J=7.2Hz), 2.30 (3H, s), 3.80 (3H,
s), 4.15 (2H, q, J=7.1Hz), 4.24 (2H, q, J=7.2Hz),
7.03 (2H, d, J=8.7Hz), 7.37 (2H, d, J=8.7Hz), 8.0
8 (1H, d, J=13.6Hz), 12.41 (1H, d, J=13.6Hz). IR (KBr): 3422, 2980, 1719, 1653, 1607, 1551, 1512
cm-1.
【0055】参考例7 参考例5で得られた化合物を原料として、 参考例6に記
載した方法と同様の方法で、〔表3〕に示す化合物を製
造した。
【表3】
【0056】参考例8 4−ヒドロキシ−2−(4−メトキシフェニル)−3−メ
チルチエノ〔2,3−b〕ピリジン−5−カルボン酸エ
チルエステル 120℃に加熱かくはん下、 ポリリン酸エステル(PP
E)(90ml)に参考例6で得られた化合物(6.0g,13.8mmo
l)を少量ずつ加えた。 同温で30分間かくはん後、反応液
を氷水にあけ、 酢酸エチルで抽出した。 抽出液をあわせ
て食塩水で洗浄し乾燥(MgSO4)後、 溶媒を減圧下に留去
した。得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィーで精製して黄色粉末(3.65g,77%)を得た。 元素分析
用のサンプルとして、 得られた粉末をエタノールから再
結晶して黄色結晶を得た。 mp 162-163℃. 1H-NMR (200MHz, CDCl3) δ: 1.47 (3H, t, J=7.1Hz),
2.63 (3H, s), 4.87 (3H, s), 4.49 (2H, q, J=7.1Hz),
6.99 (2H, d, J=8.8Hz), 7.44 (2H, d, J=8.8Hz), 8.8
4 (1H,s), 12.11 (1H, s). IR (KBr): 3434, 2992, 1692, 1601, 1582, 1535, 1504
cm-1. FAB-MS m/z: 344 (MH+).
【0057】参考例9 参考例7で得られた化合物を原料として、 参考例8に記
載した方法と同様の方法で、〔表4〕に示す化合物を製
造した。
【表4】
【0058】参考例10 4−ヒドロキシ−2−(4−ニトロフェニル)−3−メチ
ルチエノ〔2,3−b〕ピリジン−5−カルボン酸エチ
ルエステル 参考例9で得られた化合物1(3.76g,12.0mmol)の濃硫酸
溶液(10ml)に、氷冷下硝酸ナトリウム(1.27g, 15.0mmo
l)の濃硫酸溶液(5ml)を滴下した。同温度で30分間撹拌
した後、反応液を氷水にあけクロロホルムで抽出した。
抽出液をあわせて食塩水で洗浄し乾燥(MgSO4)後、 溶媒
を減圧下に留去した。得られた残さをシリカゲルカラム
クロマトグラフィーで精製して黄色粉末を得、エタノー
ルから再結晶して黄色結晶(1.75g, 41%)を得た。 mp 260-261℃. 1H-NMR (200MHz, CDCl3) δ: 1.49 (3H, t, J=7.1Hz),
2.70 (3H, s), 4.51 (2H, q, J=7.1Hz), 7.70 (2H, d,
J=8.8Hz), 8.34 (2H, d, J=8.8Hz), 8.89 (1H,s), 12.
27 (1H, s). IR (KBr): 3002, 1692, 1605, 1514, 1350, 1290 cm-1. FAB-MS m/z: 358 (MH+).
【0059】参考例11 4−ヒドロキシ−5−ヒドロキシメチル−2−(4−メ
トキシフェニル)−3−メチルチエノ〔2,3−b〕ピ
リジン 水素化リチウムアルミニウム(0.0326g, 0.87mmol)の無
水テトラヒドロフラン懸濁液(6ml)に、参考例8で得ら
れた化合物(0.20g,0.58mmol)の同溶液(3ml)を室温(15
〜35℃、以下同様)下滴下した。滴下後室温で30分間
撹拌した後、ロシェル塩水溶液を加え析出した沈殿を濾
過した。このさい必要ならば反応を完結するために加熱
還流した。残渣をエチルアルコール及びクロロホルムで
洗い、濾液と合わせ減圧下濃縮した。得られた残さを酢
酸エチルと食塩水とに分配し、有機層を乾燥(MgSO4)後、
溶媒を減圧下に留去して白色結晶(0.13g, 74%)を得
た。 mp >300℃.1 H-NMR (200MHz, DMSO-d6) δ: 2.55 (3H, s), 3.81(3
H, s), 4.41 (2H, s), 7.03 (2H, d, J=8.8Hz), 7.40
(2H, d, J=8.8Hz), 7.75 (1H,s). IR (KBr): 3210, 2930, 1613, 1506, 1255 cm-1. FAB-MS m/z: 302 (MH+).
【0060】参考例12 2−ベンゾイル−4−ヒドロキシ−3−メチルチエノ
〔2,3−b〕ピリジン−5−カルボン酸エチルエステ
ル 参考例7で得られた化合物3(5.0g, 15.3mmol)と無水
塩化アルミニウム(8.6g, 64.5mmol)のニトロメタン(100
ml)の混合物に、氷冷窒素気流下、塩化ベンゾイル(3.6
ml, 31.0mmol)を徐々に滴下した。室温で1時間ついで5
0℃で14時間撹拌した後、反応液を氷水にあけ、酢酸エ
チルで抽出した。抽出液をあわせて食塩水で洗浄し乾燥
(MgSO4)後、 溶媒を減圧下に留去した。得られた茶褐色
粉末の残さ(7.58g)を、120℃に加熱撹拌下ポリリン酸エ
ステル(PPE)(100ml)に少量ずつ加えた。同温度で1時間
半撹拌後、反応液を氷水にあけ、酢酸エチルで抽出し
た。抽出液をあわせて食塩水で洗浄し乾燥(MgSO4)後、
溶媒を減圧下に留去した。得られた残渣をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィーで精製して黄色粉末(0.82g,16
%)を得た。 元素分析用のサンプルとして、 得られた粉末
をクロロホルム−メタノールから再結晶して黄色結晶を
得た。 mp 241-243℃. 1H-NMR (200MHz, CDCl3-CD3OD) δ: 1.49 (3H, t, J=7.
1Hz), 2.71 (3H, s), 4.53 (2H, q, J=7.1Hz), 7.49-
7.70(3H, m), 8.96 (1H,s). IR (KBr): 3004, 1692, 1638, 1603, 1582, 1537, 1431
cm-1.
【0061】参考例13 2−フェニルアセチル−4−ヒドロキシ−3−メチルチ
エノ〔2,3−b〕ピリジン−5−カルボン酸エチルエ
ステル 参考例7で得られた化合物3(10.0g, 30.55mmol)を原料
に塩化ベンゾイルの代わりに塩化フェニルアセチルを用
い参考例12に記載した方法と同様にして、上記化合物
(1.47g, 14%)を合成した。 mp 208-214℃. 1H-NMR (200MHz, CDCl3-CD3OD) δ: 1.47 (3H, t, J=7.
1Hz), 2.99 (3H, s), 4.20 (2H, s), 4.49(2H, q, J=7.
1Hz), 7.26-7.41(5H, m), 8.96 (1H,s), 12.50(1H, s). IR (KBr): 3424, 2986, 1694, 1601, 1580. 1535, 149
5,1439 cm-1.
【0062】参考例14 2−ブロモ−4−ヒドロキシ−3−メチルチエノ〔2,
3−b〕ピリジン−5−カルボン酸エチルエステル 参考例7で得られた化合物3(17.8g, 54.4mmol)とピリ
ジン(22ml, 0.272mmol)のクロロホルム(120ml)溶液に、
臭素(3.4ml, 66.0mmol)のクロロホルム(30ml)溶液を徐
々に滴下した。室温で40分間撹拌した後、反応液を減圧
下濃縮した。得られた残渣に希塩酸を加えて析出した結
晶をろ取し、水と少量の冷エーテルで洗浄後、五酸化リ
ン上で減圧下乾燥させて、茶褐色粉末(20g)を得た。こ
の粉末を、120℃に加熱撹拌下ポリリン酸エステル(PPE)
(100ml)に少量ずつ加えた。同温度で1時間半撹拌後、
反応液を氷水にあけ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を
あわせて食塩水で洗浄し乾燥(MgSO4)後、 溶媒を減圧下
に留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマト
グラフィーで精製して淡黄色粉末(9.93g,58%)を得た。元
素分析用のサンプルとして、 得られた粉末をクロロホル
ム−メタノールから再結晶して無色針状晶を得た。 mp 214-216℃. 1H-NMR (200MHz, CDCl3-CD3OD) δ: 1.47 (3H, t, J=7.
1Hz), 2.60 (3H, s), 4.50 (2H, q, J=7.1Hz), 8.82 (1
H,s). IR (KBr): 2990, 1694, 1605, 1578, 1533 cm-1.
【0063】参考例15 2−ブロモ−4−ヒドロキシ−3−メチルチエノ〔2,
3−b〕ピリジン−5−カルボン酸エチルエステル(参
考例14化合物の別途製造法) 参考例9で得られた化合物3(0.24g,1.01mmol)とN−ブ
ロモこはく酸イミド(0.198g, 1.11mmol)とクロロホルム
(10ml)の混合物を3時間加熱還流した。冷後、反応液を
食塩水にあけクロロホルムで抽出した。抽出液をあわせ
て食塩水で洗浄し乾燥(MgSO4)後、 溶媒を減圧下に留去
した。得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィーで精製して黄色粉末を得、クロロホルム−メタノー
ルから再結晶して無色針状晶(0.29g, 91%)を得た。 mp 214-216℃.
【0064】参考例16 7−ベンゾイル−4,7−ジヒドロ−2−(4−メトキ
シフェニル)−3−メチル−4−オキソチエノ〔2,3
−b〕ピリジン−5−カルボン酸エチルエステル 参考例8で得られた化合物(5g,14.6mmol)のピリジン(1
00ml)溶液に 、氷冷下、ベンゾイルクロリド(1.78ml,15.3
mmol)を加えた。室温で2時間半かくはんした後、エタノー
ル(1ml)を加え、反応液を減圧下濃縮した。残さをジクロ
ロメタンと飽和食塩水で分配し、水層をジクロロメタン
で抽出した後、有機層を合わせて水洗し乾燥(MgSO4)し
た。溶媒を留去後、残さをシリカゲルカラムクロマトグラ
フィーで精製し、得られた残さをエタノールから結晶化
して、白色結晶(6.41g,98%)を得た。 mp 110-112℃. 1H-NMR (200MHz, CDCl3) δ: 1.14(3H,t,J=7.7Hz),2.42
(3H,s),3.85(3H,s),4.26(2H,q,J=7.2Hz), 6.98 (2H,d,J
=6.7Hz), 7.40 (2H,d,J=8.9Hz), 7.57 (2H,t,J=7.6Hz),
7.70 (1H,t,J=5.9Hz), 8.27 (2H,d,J=7.0Hz), 9.14 (1
H,s). IR (KBr): 2972,1717,1607,1580,1522,1502 cm-1.
【0065】参考例17 7−ベンゾイル−3−ブロモメチル−4,7−ジヒドロ
−2−(4−メトキシフェニル)−4−オキソチエノ
〔2,3−b〕ピリジン−5−カルボン酸エチルエステ
ル 参考例16で得られた化合物(6.39g,14.3mmol)、N-ブロ
モこはく酸イミド(2.67g,15mmol)、α,α'-アゾビスイ
ソブチロニトリル(0.47g,2.86mmol)および四塩化炭素(1
00ml)の混合物を1時間加熱還流した。冷後、不溶物をろ
去し、ろ液をクロロホルムで希釈した。有機層を飽和食
塩水で洗浄し、乾燥(MgSO4)後、溶媒を減圧下留去し
た。得られた残さを酢酸エチルから結晶化し、無色針状
晶(7.02g,93%)を得た。 mp 124-126°C 1H-NMR(200MHz,CDCl3) δ: 1.14 (3H,t,J=7.2Hz), 3.88
(3H,s), 4.26 (2H,q、J=7.2Hz), 4.68 (2H,s), 7.04 (2
H,d,J=8.8Hz), 7.53-7.75 (5H,m), 8.35 (2H,d,J=7.0H
z), 9.20 (1H,s) IR(KBr): 2984,1717,1605,1502cm-1.
【0066】参考例18 3−(N−ベンジル−N−メチルアミノメチル)−4−
ヒドロキシ−2−(4−メトキシフェニル)−チエノ
〔2,3−b〕ピリジン−5−カルボン酸エチルエステ
ル 参考例17で得られた化合物(6.73g,12.8mmol)、N-エ
チルジイソロピルアミン(2.30ml,13.4mmol)、N-ベンジ
ルメチルアミン(1.73ml,13.4mmol)およびジメチルホル
ムアミド(100ml)の混合物を室温で40分かくはんした。
溶媒を減圧下留去した後、ジクロロメタンと飽和食塩水
で分配し、有機層を水洗後、乾燥(MgSO4)した。減圧下溶
媒を留去した後、残さをジクロロメタン(100ml)とエタ
ノール(50ml)に溶解し、氷冷下、ナトリウムエチラート
(0.88g,13mmol)のエタノール(50ml)溶液を加え、室温で
4時間かくはんした。反応液を酢酸で中和した後、溶媒
を減圧下留去し、ジクロロメタンと水で分配した。有機
層を水洗し、乾燥(MgSO4)後、減圧下溶媒を留去し、残
さをシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製した。
得られた残さをエタノールから結晶化し、無色針状晶
(4.32g,73%)を得た。 mp 175-177℃. 1H-NMR (200MHz, CDCl3) δ: 1.45 (3H,t,J=7.2Hz), 2.
35(3H,s), 3.75(2H,brs), 3.89 (3H,s), 3.92 (2H,s),
4.44 (2H,q,J=7.2Hz), 7.01 (2H,d,J=6.7Hz), 7.21-7.3
7 (7H,m), 8.87 (1H,s). IR(KBr): 3424, 3000, 1686, 1607, 1504 cm-1
【0067】参考例19 2−アミノ−4−メチル−5−(4−ニトロフェニル)チ
オフェン−3−カルボン酸エチルエステル 参考例1に記載した方法と同様にして、 4-メトキシフェ
ニルアセトンの代わりに4-ニトロフェニルアセトン(35.
0g,195mmol)を用い、シアノ酢酸エチル(23.8g,195mmo
l)、酢酸アンモニウム(3.1g,40mmol)、酢酸(9.1ml,159m
mol)、硫黄(5.0g,160mmol)およびジエチルアミン(16.0m
l,160mmol)から、無色結晶(22.2g,52%)を得た。 mp 168-170℃ (エーテル-ヘキサンより再結晶). 1H-NMR (200MHz, CDCl3) δ: 1.39 (3H, t, J=7.1Hz),
2.40 (3H, s), 4.34 (2H, q, J=7.1Hz), 6.27 (2H, br
s), 7.48(2H, d, J=8.7Hz), 8.23(2H, d, J=8.7Hz). IR (KBr): 3446, 3324, 1667, 1580, 1545, 1506, 149
1, 1475, 1410, 1332 cm- 1.
【0068】参考例20 2,4(1H,3H)−ジオキソ−5−メチル−6−
(4−メトキシフェニル)−チエノ〔2,3−d〕ピリ
ミジン−3−酢酸エチルエステル 参考例1で得られた化合物(5.00g,17.20mmol)のピリジ
ン(5ml)溶液に、イソシアナト酢酸エチルエステル(2.90
ml,25.80mmol)を加え、45℃で6時間撹拌後、減圧濃縮し
て得られた残渣をエタノール(6ml)溶液とした。この溶
液にナトリウムエトキシド〔エタノール(30ml),ナトリ
ウム(0.79g,34.30mmol)から調製〕を加え、反応液を室
温で2時間撹拌した後、2N塩酸 18ml,36mmol)を加えエ
タノール溶媒を減圧下に留去した。得られた残渣を濾過
して水-エタノールで洗浄し、減圧下に乾燥後エタノー
ルから再結晶して白色針状晶(5.70g,89%)を得た。 mp 164-165℃ 1H-NMR (200MHz, CDCl3) δ: 1.30 (3H, t, J=7.2Hz),
2.45 (3H,s), 3.85 (3H,s), 4.26 (2H, q, J=7.2Hz),
4.78 (2H,s), 6.95 (2H, d, J=8.8Hz), 7.31 (2H,d, J=
8.8Hz), 10.58 (1H, s). IR (KBr): 2914, 1742, 1713, 1655, 1605, 1568, 152
8, 1499 cm-1.
【0069】参考例21 参考例2、3、19で得られた化合物を原料として参考
例20に記載した方法に従い、〔表5〕に列挙した化合
物を調製した。
【表5】
【0070】参考例22 2,4(1H,3H)−ジオキソ−6−(4−ニトロフ
ェニル)−5−メチルチエノ〔2,3−d〕ピリミジン
−3−酢酸エチルエステル 参考例21で得られた化合物1(2.20g,6.39mmol)に濃
硫酸(12ml)を加え、氷冷下硝酸ナトリウム(550mg,6.
47mmol)の濃硫酸溶液を滴下した。滴下終了後も氷冷下
1時間撹拌した。反応液を氷水にあけ、酢エチルで抽出
した。抽出液を食塩水で洗浄し乾燥(MgSO4)後、溶媒
を減圧下に留去した。得られた残渣をシリカゲルカラム
クロマトグラフィーで精製して黄色固体(1.30g,52%)
を得た。得られた固体を酢酸エチル−ヘキサンから再結
晶して黄色結晶を得た。 mp 277-280℃ 1H-NMR (200MHz, CDCl3) δ: 1.33 (3H, t, J=7.2Hz),
2.56 (3H,s), 4.28 (2H,q, J=7.2Hz), 4.79 (2H,s),
7.57 (2H, d, J=8.8Hz), 8.30 (2H, d, J=8.8Hz), 10.3
0 (1H, s). IR (KBr): 1748, 1719, 1663, 1522, 1460 cm-1.
【0071】参考例23 2,4(1H,3H)−ジオキソ−1−(2−フルオロ
ベンジル)−6−(4−ニトロフェニル)−5−メチル
チエノ〔2,3−d〕ピリミジン−3−酢酸エチルエス
テル 参考例22で得られた化合物(700mg,1.80mmol)のジメ
チルホルムアミド(10ml)溶液に、炭酸カリウム(372mg,
2.70mmol)、ヨウ化カリウム(299mg,1.80mmol)、2-フル
オロベンジルクロリド(0.43ml,3.60mmol)を加え室温で2
時間撹拌した。反応液を濃縮して得られる残渣を酢酸エ
チルと食塩水で分配した。水層を酢酸エチルで抽出し、
抽出液をあわせて食塩水で洗浄し乾燥(MgSO4)後、溶媒
を減圧下に留去した。得られた残渣をシリカゲルカラム
クロマトグラフィーで精製して白色粉末(500mg,56%)を
得た。 mp 155-158℃. 1H-NMR (200MHz, CDCl3) δ: 1.32 (3H, t, J=7.2Hz),
3.84 (3H, s), 4.27 (2H, q, J=7.2Hz), 4.84 (2H, s),
5.30 (2H, s), 7.06-7.33 (4H, m), 7.54 (2H,d, J=8.
9Hz), 7.27 (2H, d, J=8.9Hz). IR (KBr): 1748, 1711, 1673, 1520, 1491 cm-1.
【0072】参考例24 参考例21で得られた化合物を原料として参考例23に
記載した方法に従い、〔表6〕に列挙した化合物を調製
した。
【表6】
【0073】参考例25 5−ブロモメチル−2,4(1H,3H)−ジオキソ−
1−(2−フルオロベンジル)−6−(4−ニトロフェ
ニル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−3−酢酸エチ
ルエステル 参考例23で得られた化合物(0.300g,0.603mmol)、 N-ブ
ロモこはく酸イミド(0.107g,0.603mmol)、 α,α'-アゾ
ビスイソブチロニトリル(10mg,0.060mmol)および四塩化
炭素(15ml)の混合物を2時間加熱還流した。冷後不溶物
をろ去し、 ろ液をクロロホルムで希釈した。有機層を食
塩水で洗浄し乾燥(MgSO4)後、溶媒を減圧下に留去し
た。得られた残さを酢酸エチルから再結晶して無色針状
晶(0.284g,82%)を得た。 mp 165-167℃. 1H-NMR (200MHz, CDCl3) δ: 1.31 (3H, t, J=7.1Hz),
4.26 (2H, q, J=7.1Hz),4.78 (2H, s), 4.86 (2H, s),
5.30 (2H, s), 7.07-7.37 (4H, m), 7.75 (2H,d, J=8.8
Hz), 8.33 (2H, d, J=8.8Hz) . IR (KBr): 1713, 1673, 1524, 1477 cm-1.
【0074】参考例26 参考例24で得られた化合物を原料として参考例25に
記載した方法に従い、〔表7〕に列挙した化合物を調製
した。
【表7】
【0075】参考例27 5−ベンジルメチルアミノメチル−2,4(1H,3
H)−ジオキソ−1−(2−フルオロベンジル)−6−
(4−ニトロフェニル)チエノ〔2,3−d〕ピリミジ
ン−3−酢酸エチルエステル塩酸塩 参考例25で得られた化合物(0.270g,0.470mmol)のジメ
チルホルムアミド(10ml)溶液に、氷冷下、 エチルジイソ
プロピルアミン(0.12ml,0.710mmol)とベンジルメチルア
ミン (0.07ml,0.560mmol)を加えた。室温で20時間かく
はんした後、 反応液を濃縮して得られる残渣を酢酸エチ
ルと飽和重曹水で分配した。 水層を酢酸エチルで抽出
し、 有機層をあわせて乾燥(MgSO4)後、 溶媒を減圧下に
留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィーで精製して、無色油状物(0.297g,100%)を得た。
この油状物の酢酸エチル(4ml)溶液に、 氷冷下、1Nエーテ
ル性塩酸(0.5ml)を加え、 同温で10分間かくはんした。
反応液を減圧下濃縮して得られた残さを酢酸エチル−エ
ーテルから結晶化させて、 塩酸塩(0.084g)を白色結晶と
して得た。 mp [塩酸塩] 120-128℃. 1H-NMR (200MHz, CDCl3) [フリーアミン] δ: 1.31 (3
H, t, J=7.1Hz), 2.16 (3H, s),3.61 (2H, s), 3.97 (2
H, s), 4.27 (2H, q, J=7.1Hz),4.87 (2H, s), 5.31 (2
H, s), 7.10-7.35 (9H, m), 7.97 (2H, d, J=8.8Hz),
8.23 (2H, d, J=8.8Hz). IR (KBr) [塩酸塩] : 1711, 1665, 1522, 1493 cm-1.
【0076】実施例1 4,7−ジヒドロ−7−(2−メトキシベンジル)−2
−(4−メトキシフェニル)−3−メチル−4−オキソ
チエノ〔2,3−b〕ピリジン−5−カルボン酸エチル
エステル 水素化ナトリウム(60%油状物;123mg,3.08mmol)のジメチ
ルホルムアミド(3ml)懸濁液に氷冷窒素気流下、 参考例
8で得られた化合物(1.0g,2.91mmol)のジメチルホルム
アミド(20ml)溶液を滴下した。 同温で30分間かくはんし
た後、 2-メトキシベンジルクロリド(0.92g,5.87mmol)の
ジメチルホルムアミド(3ml)溶液を滴下した。 反応液を
室温で23時間、 70℃で2時間かくはん後、 反応液を濃縮
して得られる残さを酢酸エチルと塩化アンモニウム水溶
液で分配した。 水層を酢酸エチルで抽出し、 抽出液をあ
わせて食塩水で洗浄し乾燥(MgSO4)後、 溶媒を減圧下に
留去した。得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィーで精製して淡黄色アモルファス(0.95g,70%)を
得た。元素分析用のサンプルとして、 得られた粉末をジ
クロルメタン−エーテルから再結晶して黄色柱状晶を得
た。 mp 165-167℃. 1H-NMR (200MHz, CDCl3) δ: 1.41 (3H, t, J=7.1Hz),
2.65 (3H, s), 3.85 (3H, s), 3.86 (3H, s), 4.39 (2
H, q, J=7.1Hz), 5.16 (2H, s), 6.92-7.00 (4H,m), 7.
21-7.41 (4H, m), 8.41 (1H, s). IR (KBr): 2980, 1727, 1684, 1609, 1590, 1497, 1464
cm-1.
【0077】実施例2 参考例8で得られた化合物を原料として、 実施例1に記
載した方法と同様の方法で、〔表8〕に示す化合物を製
造した。
【表8】
【0078】実施例3 参考例9,10で得られた化合物を原料として、 実施例
1に記載した方法と同様の方法で、〔表9〕に示す化合
物を製造した。
【表9】
【0079】実施例4 4,7−ジヒドロ−5−ヒドロキシルメチル−7−(2
−メトキシベンジル)−2−(4−メトキシフェニル)
−3−メチル−4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジ
ン 参考例11で得られた化合物(0.12g, 0.40mmol)のジメ
チルホルムアミド(10ml)溶液に、炭酸カリ(0.083g, 0.6
0mmol),2-メトキシベンジルクロリド(0.094g,0.60mmo
l)及びよう化カリ(0.033g, 0.20mmol)を室温下加えた。
室温下1.5時間撹拌後50℃で2時間した。反応液を濃縮し
て得られる残さをジクロロメタンと水に分配した。 水層
をジクロロメタンで抽出し、 抽出液をあわせて食塩水で
洗浄し乾燥(MgSO4)後、 溶媒を減圧下に留去した。得ら
れた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製
して淡黄色アモルファスを得、酢酸エチルから再結晶し
て無色結晶を得た。 mp 153-156℃. 1H-NMR (200MHz, CDCl3) δ: 2.67 (3H, s), 3.85 (3H,
s), 3.86 (3H, s), 4.59 (2H, s), 5.12 (2H, s), 6.9
0-7.00 (4H, m), 7.15(1H, d), 7.3-7.4(3H, m),7.45
(1H, s). IR (KBr): 3400, 2936, 2838, 1618, 1547, 1504, 1249
cm-1.
【0080】実施例5 4,7−ジヒドロ−5−アセトキシメチル−7−(2−
メトキシベンジル)−2−(4−メトキシフェニル)−
3−メチル−4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジン 実施例4で得られた化合物(0.400g, 0.96mmol)のピリジ
ン(16ml)溶液に、無水酢酸(1.78g, 19.0mmol)を室温下
加えた。室温下1時間撹拌後、反応液を濃縮して得られ
る残さを酢酸エチルと稀塩酸とに分配した。 水層を酢酸
エチルで抽出し、抽出液をあわせて食塩水で洗浄し乾燥
(MgSO4)後、 溶媒を減圧下に留去した。 得られた残さを
シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して無色ア
モルファスを得、エチルエーテルから再結晶して無色結
晶(0.46g, 100%)を得た。 mp 158-159℃. 1H-NMR (200MHz, CDCl3) δ: 2.07 (3H, s), 2.67 (3H,
s), 3.84 (3H, s), 3.86 (3H, s), 5.11 (2H, s), 5.1
2 (2H, s), 6.90-7.00 (4H, m), 7.18(1H, d, J=7.7H
z), 7.3-7.4(3H, m), 7.69 (1H, s). IR (KBr): 1752, 1626, 1578, 1506, 1255 cm-1.
【0081】実施例6 3−ブロモメチル−4,7−ジヒドロ−7−(2−メト
キシベンジル)−2−(4−メトキシフェニル)−4−
オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジン−5−カルボン酸
エチルエステル 実施例1で得られた化合物(0.35g,0.755mmol)、 N-ブロ
モこはく酸イミド(0.135g,0.758mmol)、 α,α'-アゾビ
スイソブチロニトリル(13mg,0.079mmol)および四塩化炭
素(5ml)の混合物を2時間加熱還流した。冷後不溶物をろ
去し、 ろ液をクロロホルムで希釈した。有機層を食塩水
で洗浄し乾燥(MgSO4)後、 溶媒を減圧下に留去した。得
られた残さを酢酸エチルから再結晶して無色針状晶(0.2
72g,66%)を得た。 mp 200-201℃. 1H-NMR (200MHz, CDCl3) δ: 1.40 (3H, t, J=7.1Hz),
3.86 (6H, s), 4.40 (2H, q, J=7.1Hz), 5.05 (2H, s),
5.16 (2H, s), 6.92-7.04 (4H, m), 7.23-7.28(1H,
m), 7.34-7.43 (1H, m), 7.57 (2H, d, J=8.9Hz), 8.46
(1H, s). IR (KBr): 2980, 1725, 1607, 1588, 1497 cm-1.
【0082】実施例7 実施例3,4,19,65,66で得られた化合物を原
料として、 実施例6に記載した方法と同様の方法で、
〔表10〕に示す化合物を製造した。
【表10】
【0083】実施例8 3−ベンジルアミノメチル−4,7−ジヒドロ−7−
(2−メトキシベンジル)−2−(4−メトキシフェニ
ル)−4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジン−5−
カルボン酸エチルエステル塩酸塩 実施例6で得られた化合物(0.245g,0.452mmol)のジメチ
ルホルムアミド(5ml)溶液に、氷冷下、 トリエチルアミ
ン(0.10ml,0.717mmol)とベンジルアミン(80μl,0.732mm
ol)を加えた。室温で1時間半かくはんした後、 反応液を
濃縮して得られる残さを酢酸エチルと飽和重曹水で分配
した。 水層を酢酸エチルで抽出し、 有機層をあわせて乾
燥(MgSO4)後、 溶媒を減圧下に留去した。 得られた残さ
をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、無
色油状物(0.135g,53%)を得た。 この油状物のエタノール
(4ml)溶液に、 氷冷下、10Nエタノール性塩酸(0.2ml)を加
え、同温で10分間かくはんした。 反応液を減圧下濃縮し
て得られた残さを酢酸エチル−エーテルから結晶化させ
て、 塩酸塩(0.113g)を白色結晶として得た。 mp 〔塩酸塩〕 118-119℃. 1H-NMR (200MHz, CDCl3) 〔フリーアミン〕 δ: 1.40
(3H, t, J=7.1Hz), 2.05(1H, br),3.81 (3H, s), 3.86
(3H, s), 3.87 (2H, s), 3.94 (2H, s), 4.40 (2H, q,
J=7.1Hz),5.18 (2H, s), 6.80 (2H, d, J=8.8Hz), 6.91
-6.99 (2H, m),7.20-7.42 (9H, m), 8.45 (1H, s). IR (KBr) 〔塩酸塩〕 : 3422, 2938, 1719, 1605, 156
0, 1545, 1502, 1460 cm-1.
【0084】実施例9 実施例6で得られた化合物を原料として、実施例8に記
載した方法と同様にして、〔表11〕に示す化合物を製
造した。
【表11】
【0085】実施例10 実施例7で得られた化合物を原料として、実施例8に記
載した方法と同様にして、〔表12〕に示す化合物を製
造した。
【表12】
【0086】実施例11 4、7−ジヒドロ−7−(2−メトキシベンジル)−2
−(4−メトキシフェニル)−3−メチル−4−オキソ
チエノ[2,3−b]ピリジン−N−ベンジルピペラジ
ニル−5−カルボキサミド 1−ベンジルピペラジン(0.77g,4.37mmol)
に水素化ジイソブチルアルミニウム(DIBAL)のト
ルエン溶液(1.5規定、2.9ml,4.37mmol)を
氷冷下滴下した。滴下終了後、室温に戻しさらに0.5
時間かくはんした。この溶液に実施例1で得られた化合
物(0.50g,1.08mmol)のトルエン溶液(5ml)
を室温下加えた。更に15時間室温下かくはん後、塩化
メチレン(30ml)を加え、水洗後硫酸ナトリウムで乾
燥し、減圧下溶媒を濃縮して固体(1.03g)を得た。
塩化メチレン−n−ヘキサンより再結晶して、上記誘導
体(0.48g, 78%)を得た。 mp 233-235℃. 1H-NMR (200MHz, CDCl3) δ: 2.45-2.55(4H, m), 2.63
(3H, s), 3.43-3.49(2H,m), 3.55(2H, s), 3.73-3.82(2
H, m), 3.84(6H, s), 5.11(2H, s), 6.89-6.98(4H, m),
7.21-7.40(9H, m), 7.79(1H, s).
【0087】実施例12 実施例1,2,3で得られた化合物を原料として、 実施
例11に記載した方法と同様にして、〔表13〕に列挙
した化合物を調製した。
【表13】
【0088】実施例13 3−(N−メチル-N-(2−メトキシベンジル)アミノ
メチル)−4,7−ジヒドロ−7−(2−メトキシベン
ジル)−2−(4−メトキシフェニル)−4−オキソチ
エノ〔2,3−b〕ピリジン−5−カルボン酸エチルエ
ステル塩酸塩 実施例9で得られた化合物12(0.30g,0.52mmol)のエチ
ルアルコール(5ml)溶液に、トリエチルアミン(0.21g,2.
1mmol)と2−メトキシベンジルクロリド(0.16g,1.0mmo
l)を室温下加えた。室温で60時間かくはんした後、反
応液を濃縮して得られる残さを酢酸エチルと飽和重曹水
で分配した。水層を酢酸エチルで抽出し、有機層をあわ
せて乾燥(Na2SO4)後、溶媒を減圧下に留去した。得られ
た残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し
て、黄色油状物(0.23g,72%)を得た。この油状物(0.07g,
0.10mmol)の酢酸エチル(5ml)溶液に、氷冷下1N塩化水
素エーテル溶液(0.2ml,0.20mmol)を5分間で加えた。反
応液を減圧下濃縮して得られた残さを酢酸エチル−エー
テルから結晶化させて、塩酸塩(0.07g,100%)を白色結晶
として得た。 mp 107-109℃. 1H-NMR (200MHz, CDCl3) [フリーアミン]δ: 1.39 (3H,
t, J=7.2Hz), 2.38 (3H, s),3.71 (3H, s), 3.85 (3H,
s), 3.87 (3H, s), 3.88 (2H, s), 4.30 (2H, s), 4.3
9 (2H, q, J=7.2Hz), 5.21 (2H, s), 6.77-7.70 (12H,
m), 8.44 (1H, s). IR (KBr) 〔塩酸塩〕 : 3422, 2944, 1721, 1605, 149
9, 1464, 1383, 1294, 1253 cm-1. FAB-Mass m/z 613(MH)+
【0089】実施例14 実施例9で得られた化合物12を原料として、実施例1
3に記載した方法と同様にして、〔表14〕に列挙した
化合物を塩酸塩として調製した。
【表14】
【0090】実施例15 3−(N−メチル-N-ベンジルアミノメチル)−4,7
−ジヒドロ−7−(2−メトキシベンジル)−2−(4
−アミノフェニル)−4−オキソチエノ〔2,3−b〕
ピリジン−5−カルボン酸エチルエステル 実施例10で得られた化合物1(0.60g,1.00mmol)のメチ
ルアルコール(10ml)溶液に、鉄粉(0.22g,4.0mmol)を加
え、氷冷下激しく撹拌した後、反応液を氷水にあけ重曹
で中和し、酢酸エチルで抽出した。有機層をあわせて食
塩水で洗浄し、乾燥(Na2SO4)後、 溶媒を減圧下に留去し
た。 得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ーで精製し、クロロホルム−エーテルから結晶化させ
て、 黄色針状晶(0.40g,71%)を得た。 mp 120-122℃. 1H-NMR (200MHz, CDCl3) [フリーアミン]δ: 1.38 (3H,
t, J=7.2Hz), 2.14 (3H, s),3.68 (3H, s), 3.87 (3H,
s), 4.17 (2H, s), 4.39 (2H, q, J=7.2Hz), 5.21 (2
H, s), 6.72 (2H, d), 6.96 (2H, t), 7.20 (4H, m),
7.35 (1H, t), 7.64(2H, d), 8.37 (1H, s). IR (KBr) 〔塩酸塩〕 : 3454, 1690, 1603, 1499, 138
6, 1317 cm-1. FAB-Mass m/z 568(MH)+
【0091】実施例16 4,7−ジヒドロ−5−ヒドロキシメチル−3−(N−
メチル−N−ベンジルアミノメチル)−7−(2−メト
キシベンジル)−2−(4−メトキシフェニル)−4−
オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジン塩酸塩 実施例10で得られた化合物2(0.390g,0.67mmol)のメ
タノール(40ml)溶液に、炭酸カリ水溶液〔炭酸カリ(0.1
85g, 1.34mmol)と水(8ml)より調整〕を加え、30分間室
温で撹拌した後、 反応液を濃縮して得られる残さを酢酸
エチルと飽和重曹水で分配した。 水層を酢酸エチルで抽
出し、 有機層をあわせて乾燥(MgSO4)後、溶媒を減圧下に
留去して、淡黄色油状物(0.36g, 100%)を得た。 この油状
物(0.10g)のテトラヒドロフラン(5ml)溶液に、 氷冷下、1
N 塩化水素エーテル溶液(0.37ml, 0.37mmol)を加え、 同
温で10分間かくはんした。 反応液を減圧下濃縮して得ら
れた残さをエーテルから結晶化させて、 塩酸塩(0.105g,
100%)を白色結晶として得た。 mp 〔塩酸塩〕 135-140℃. 1H-NMR (500MHz, CDCl3) 〔フリーアミン〕 δ: 2.76
(3H, s), 3.86(3H, s), 3.89(3H, s), 4.37(2H, s), 4.
45(1H, br s), 4.55(1H, br s), 4.77(2H, s), 5.53(2
H, s),6.94 (2H, d, J=8.2Hz), 6.98 (1H, t, J=7.4H
z), 7.06 (2H, br d),7.3-7.45(7H, m), 7.50 (1H, m),
8.27 (1H, s). IR (KBr) 〔塩酸塩〕 : 3388, 1607, 1499, 1460, 1253
cm-1. FAB-Mass m/z 541(MH)+
【0092】実施例17 4、7−ジヒドロ−7−(2−メトキシベンジル)−2
−(4−メトキシフェニル)−3−(N−メチル−N−
ベンジルアミノメチル)−4−オキソチエノ[2,3−
b]ピリジン−5−カルボキサミド塩酸塩 -78℃で無水アンモニア(2ml)をトルエン(5ml)に溶解さ
せ、水素化ジイソブチルアルミニウム(DIBAL)の
トルエン溶液(1.5規定、0.8ml, 1.28mmol)を-78℃で加
えた。滴下終了後、室温に戻しさらに0.5時間かくはん
した。この溶液に実施例9で得られた化合物15(0.25
g,0.425mmol)のトルエン溶液(4ml)を室温下加えた。
更に1時間室温下かくはん後、ジクロロメタンと水とに
分配した。水層をジクロロメタンで抽出し、有機層を合
わせ、飽和食塩水で水洗後硫酸マグネシウムで乾燥し、
減圧下溶媒を濃縮して残さを得、シリカゲルカラムクロ
マトグラフィーで精製して無色結晶を得た。この固体
(0.130g, 0.23mmol)のテトラヒドロフラン(5ml)溶液に、
氷冷下、1N 塩化水素エーテル溶液(0.46ml, 0.46mmol)
を加え、 同温で10分間かくはんした。 反応液を減圧下濃
縮して得られた残さをエーテルから結晶化させて、 塩酸
塩(0.143g, 100%)を白色結晶として得た。 mp 152-157℃. 1H-NMR (500MHz, CDCl3)[フリーアミン] δ: 2.84(3H,
s), 3.87(3H, s), 3.88(3H, s), 4.35(1H, q, J=4.8H
z), 4.6-4.8(3H, m), 5.31(2H, s), 6.09(1H, s),6.95
(1H, t, J=7.6Hz), 6.99(1H, t, J=7.6Hz), 7.03(2H,
d, J=8.0Hz), 7.30-7.36(4H, m), 7.40-7.50(5H, m),
8.94(1H, s), 9.70(1H, br), 11.61(1H, br). IR (KBr) 〔塩酸塩〕 : 1663, 1605, 1578, 1502, 1255
cm-1. FAB-Mass m/z 554(MH)+
【0093】実施例18 実施例9で得られた化合物15を原料として、 実施例1
7に記載した方法と同様にして、種々のアミン誘導体と
の反応を行い〔表15〕に列挙した化合物を調製した。
【表15】
【0094】実施例19 4、7−ジヒドロ−7−(2−メトキシベンジル)−2
−(3−メトキシフェニル)−3−メチル−4−オキソ
チエノ[2,3−b]ピリジン−5−カルボン酸エチル
エステル 実施例3で得られた化合物7(0.615g, 1.41mmol),3−
メトキシフェニルほう酸(9.321g, 2.11mmol),2M炭酸
ナトリウム(3.53ml, 7.06mmol),および,1,2-ジメトキ
シエタン(30ml)の混合物に、アルゴン気流下、テトラキ
ス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.163g,
0.141mmol)を加えた後、2時間加熱還流した。冷後、反
応液に酢酸エチルを加え、不溶物をセライトろ過した。
ろ液を酢酸エチルと食塩水とに分配した。水層を酢酸エ
チルで抽出し、有機層を合わせ、飽和食塩水で水洗後硫
酸マグネシウムで乾燥し、減圧下溶媒を濃縮して残さを
得、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して白
色アモルファス(0.446g, 68%)を得た。 1H-NMR (200MHz, CDCl3)δ: 1.41 (3H, t, J=7.1Hz),
2.69(3H, s), 3.84(3H, s), 3.87(3H, s), 4.39(2H, q,
J=7.1Hz), 5.16 (2H, s), 6.87-7.02 (5H, m), 7.22-
7.42 (3H, m), 8.42 (1H, s). IR (KBr) : 3440, 2938, 1727, 1688, 1607, 1493, 146
5 cm-1.
【0095】実施例20 3−(N−メチル−N−ベンジルアミノメチル)−4,
7−ジヒドロ−7−(2−メチルチオベンジル)−2−
(4−メトキシフェニル)−4−オキソチエノ[2,3
−b]ピリジン−5−カルボン酸エチルエステル塩酸塩 参考例18で得られた化合物(0.12g,0.26mmol)、K2CO3
(54mg,0.39mmol)、2-メチルチオベンジルクロリド(54m
g,0.31mmol)、KI(18mg,0.1mmol)およびジメチルホルム
アミド(3ml)の混合物を50°Cで2時間かくはんした。冷
後、減圧下溶媒を留去した。残さをシリカゲルカラムク
ロマトグラフィーで精製した後、得られた残さを酢酸エ
チル(20ml)溶液とし、1N HClのエーテル溶液(0.33ml)を
加え、減圧下濃縮した。残さをエーテルから結晶化させ
て、塩酸塩を淡黄色結晶(0.1g,64%)として得た。 mp 118-120℃. 1H-NMR (200MHz, CDCl3) δ: 1.38(3H,t,
J=7.1Hz), 2.52(3H,s), 2.9
4(3H,s), 3.88(3H,s), 4.38
(3H,q like,J=7.1Hz), 4.60
(1H,brs), 4.75(2H,brs),
5.39(2H,s), 7.04(2H,d,J=
8.7Hz), 7.23−7.53(11H,m),
8.39(1H,s), 11.82(1H,br
s). IR(KBr):3406, 2980, 1719,
1605, 1502 cm−1
【0096】実施例21 参考例18で得られた化合物を原料として、 実施例2
0に記載した方法と同様にして、種々のハロゲン化合物
との反応を行い〔表16〕に列挙した化合物を調製し
た。
【表16】
【0097】実施例22 3−(N−メチル−N−ベンジルアミノメチル)−4,
7−ジヒドロ−7−(2−メトキシベンジル)−2−
(4−メトキシフェニル)−5−ホルミル−4−オキソ
チエノ〔2,3−b〕ピリジン 実施例16で得られた化合物(0.054g,0.10mmol)のクロ
ロホルム(10ml)溶液に、活性二酸化マンガン(0.27g)を
加え、1時間室温で撹拌した。 反応液をセライト濾過
し、クロロホルムで洗った。濾液を合わせ濃縮し、得ら
れた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製
した。得られた黄色固体を酢酸エチル-エーテルから結
晶化させて、白色結晶(0.014g, 25%)を得た。 mp 181-185℃. 1H-NMR (200MHz, CDCl3) δ: 2.40 (3H, s), 3.85(3H,
s), 3.87(3H, s), 3.8-4.0 (2H, br), 4.33(2H, s),
5.23(2H, s), 6.9-7.1 (5H, m), 7.2-7.4 (7H, m), 7.6
4(1H, d, J=7.9Hz), 8.31(1H, s), 10.45(1H, s). IR (KBr): 2934, 1688, 1603, 1502, 1386, 1255 cm-1. FAB-Mass m/z 539(MH)+
【0098】実施例23 2−(4−アセチルアミノフェニル)−4,7−ジヒド
ロ−7−(2−メトキシベンジル)−3−(N−メチル
-N-ベンジルアミノメチル)−4−オキソチエノ〔2,
3−b〕ピリジン−5−カルボン酸エチルエステル 実施例15で得られた化合物(0.11g,0.20mmol)のジクロ
ロメタン(1ml)溶液に、氷冷下無水酢酸(1ml)とピリジン
(0.29g, 10.0mmol)を加え、室温で8時間撹拌した後、反
応液を飽和重曹水にあけ、ジクロロメタンで抽出した。
抽出液をあわせて食塩水で洗浄し、乾燥(Na2SO4)後、 溶
媒を減圧下に留去した。得られた残さをシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィーで精製し、エーテルより再結晶し
て、白色粉末状晶(0.07g,58%)を得た。 mp 161-163℃.1 H-NMR (500MHz, DMSO-d6) δ: 1.35 (3H, t, J=7.2H
z), 2.10 (3H, s), 2.58 (3H, s), 3.82 (3H, s), 4.2-
4.4(4H, m), 4.42(1H, d), 4.58(1H, d), 5.51(2H,s),
6.70(1H, t), 7.05 (1H, d), 7.1-7.3(1H, m), 7.3-7.5
(7H, m), 7.68(1H,s), 7.78(2H, d), 8.88(1H, s), 10.
33(1H, s). IR (KBr) : 3258,1717, 1686, 1605, 1495, 1317, 1253
cm-1. FAB-Mass m/z 610(MH)+
【0099】実施例24 4,7−ジヒドロ−2−(4−ホルミルアミノフェニ
ル)−7−(2−メトキシベンジル)−3−(N−メチ
ル-N-ベンジルアミノメチル)−4−オキソチエノ
〔2,3−b〕ピリジン−5−カルボン酸エチルエステ
ル 実施例15で得られた化合物(0.23g,0.40mmol)のジクロ
ロメタン(5ml)溶液に、氷冷下酢酸−ギ酸無水物〔無水
酢酸(0.41g, 4.00mmol)にギ酸(99%,0.27g, 6.00mmol)
を氷冷下加え、次いで60℃で2時間撹拌して調整した〕
を加え、室温で8時間撹拌した。反応液を飽和重曹水に
あけ、ジクロロメタンで抽出した。抽出液をあわせて食
塩水で洗浄し、乾燥(Na2SO4)後、溶媒を減圧下に留去し
た。得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ーで精製し、クロロホルム-エーテルより再結晶して、
白色針状晶(0.17g,72%)を得た。 mp 185-187℃. 1H-NMR (200MHz, CDCl3) δ: 1.38 (3H, t, J=7.2Hz),
2.13 (3H, s), 3.65 (2H, s), 3.87 (3H, s), 4.17(2H,
s), 4.38(2H, q), 5.18(2H, s), 6.97(1H, t),7.1-7.3
(8H, m), 7.38(1H, t), 7.5-7.7(2H, m), 7.8-7.9(2H,
m), 8.40(1H,s), 8.44(1H, s). IR (KBr) : 3336,2978, 1723, 1605, 1495, 1439, 1305
cm-1. FAB-Mass m/z 596(MH)+
【0100】実施例25 参考例11で得られた化合物を原料として、実施例4に
記載した方法と同様の方法で〔表17〕に示す化合物を
製造した。
【表17】
【0101】実施例26 実施例7で得られた化合物を原料として、実施例8に記
載した方法と同様の方法で〔表18〕に示す化合物を製
造した。
【表18】
【0102】実施例27 実施例26で得られた化合物を原料として、実施例15
に記載した方法と同様の方法で〔表19〕に示す化合物
を製造した。
【表19】
【0103】実施例28 4,7−ジヒドロ−2−(4−メトキシフェニル)−3
−メチル−5−ホルミル−7−(2−フルオロベンジ
ル)−4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジンの製
造:実施例25で得られた化合物(4.10g)を二酸化マン
ガン(20.5g)と共にクロロホルム(120ml)中、1時間室温
下撹拌した。反応液をセライト濾過後、ろ液を濃縮乾固
し、得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ーで精製し、塩化メチレン−酢酸エチルから再結晶して
無色結晶(3.72g,収率 83%)を得た。1 H-NMR(200MHz,CDCl3)δ:2.66(3H, s), 3.85(3H, s),
5.26(2H, s), 6.96(2H,d), 7.1-7.4(6H, m), 8.17(1H,
s), 10.44(1H, s).
【0104】実施例29 4,7−ジヒドロ−2−(4−メトキシフェニル)−3
−メチル−5−(1−ヒドロキシエチル)−7−(2−
フルオロベンジル)−4−オキソチエノ〔2,3−b〕
ピリジンの製造:実施例28で得られた化合物(1.0g)を
無水テトラヒドロフラン(50ml)に溶解させ、臭化メチル
マグネシウム(0.35g)を氷冷下加え、室温にもどし更に
3時間かくはんした。ろ液を濃縮乾固し得られた残さに
飽和塩化アンモニウム溶液(20ml)と酢酸エチルエステル
(20ml)を加え撹拌した。水層を酢酸エチルエステル(20m
l)で抽出し、有機層を合わせて乾燥した。溶媒を減圧下
に溜去して得られる残さをシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィーで精製し、黄色アモルファス(1.10g,収率100
%)を得た。1 H-NMR(200MHz,CDCl3)δ:1.55(3H, d), 2.66(3H, s),
3.84(3H, s), 4.94(1H,q), 5.20(2H, s), 6.95(2H, d),
7.1-7.2(3H, m), 7.3-7.4(3H, m), 7.44(1H, s).
【0105】実施例30 実施例28で得られた化合物を、実施例29に記載した
方法と同様にして臭化メチルマグネシウムの代わりに種
々のグリニヤー試薬との反応を行い〔表20〕に列挙し
た化合物を製造した。
【表20】
【0106】実施例31 5−アセチル−4,7−ジヒドロ−7−(2−フルオロ
ベンジル)−2−(4−メトキシフェニル)−3−メチ
ル−4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジンの製造:
実施例29で得られた化合物(0.50g)を二酸化マンガン
(2.5g)と共にクロロホルム(50ml)中、3時間40℃で撹
拌した。反応液をセライト濾過後、ろ液を濃縮乾固し、
得られた残さをヘキサン−酢酸エチルから再結晶して無
色結晶(0.35g,収率 70%)を得た。 mp 215-216℃ 1H-NMR(200MHz,CDCl3)δ:2.66(3H, s), 2.78(3H, s),
3.85(3H, s), 5.25(2H,s), 6.96(2H, d), 7.1-7.5(6H,
m), 8.37(1H, s). FAB-Mass m/z 422(MH)+
【0107】実施例32 実施例30で得られた化合物に、実施例31に記載した
方法と同様にして〔表21〕に列挙した化合物を製造し
た。
【表21】
【0108】実施例33 5−アセチル−3−臭化メチル−4,7−ジヒドロ−7
−(2−フルオロベンジル)−2−(4−メトキシフェ
ニル)−4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジンの製
造:実施例31で得られた化合物(0.32g)を四塩化炭素
(60ml)に溶解させ、N-ブロモこはく酸イミド(0.144g)
及びα,α'-アゾビスイソブチロニトリル(0.013g)と共
に2時間加熱還流した。冷後反応液にクロロホルムを加
え、飽和炭酸水素ナトリウム溶液(20ml)で洗い、有機層
を合わせて乾燥した。溶媒を減圧下に溜去して得られる
残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、
黄色アモルファスを得た。クロロホルム−イソプロピル
エーテル−酢酸エチルから再結晶して無色針状結晶(0.2
9g,収率 75%)を得た。 mp 226-228℃1 H-NMR(200MHz,CDCl3)δ:2.81(3H, s), 3.86(3H, s),
5.03(2H, s), 5.26(2H,s), 7.03(2H, d), 7.1-7.5(4H,
m), 7.55(2H, d), 8.38(1H, s).
【0109】実施例34 実施例32で得られた化合物を原料として、実施例33
に記載した方法と同様にして〔表22〕に列挙した化合
物を製造した。
【表22】
【0110】実施例35 3−(N−メチル−N−ベンジルアミノメチル)−4,
7−ジヒドロ−2−(4−メトキシフェニル)−5−ア
セチル−7−(2−フルオロベンジル)−4−オキソチ
エノ〔2,3−b〕ピリジンの製造:実施例33で得ら
れた化合物(0.25g)をジメチルホルムアミド(20ml)に溶
解させ、ジイソプロピルエチルアミン(0.079g)及びN−
ベンジルメチルアミン(0.074g)を室温で加えた。室温下
1.5時間かくはんした。反応液を減圧下乾固し、残さ
を酢酸エチル(100ml)と飽和炭酸水素ナトリウム溶液(50
ml)とに分配した。水層を酢酸エチル(100ml)で抽出し
た。有機層を合わせて乾燥した。溶媒を減圧下に溜去し
て得られる残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー
で精製し、黄色アモルファス(0.27g)を得た。該アモル
ファスを塩化メチレン(5ml)に溶解させ、氷冷下1N 塩化
水素エーテル溶液(1ml)を加え、析出した結晶をろ取(0.
22g,収率77%)した。 mp 185-193℃ 1H-NMR(200MHz,CDCl3)δ:2.80(3H, s), 2.87(3H, s),
3.88(3H, s), 4.3-4.4(1H, m), 4.6-4.8(3H, m), 5.35
(2H, s), 7.03(2H, d), 7.2-7.5(11H, m), 8.48(1H,
s), 11.8(1H, br s). FAB-Mass m/z 541(MH)+
【0111】実施例36 実施例34で得られた化合物を原料として、実施例35
に記載した方法をと同様にして、〔表23〕に列挙した
化合物を製造した。
【表23】
【0112】実施例37 3−(N−メチル-N-ベンジルアミノメチル)−4,7
−ジヒドロ−7−(2−フルオロベンジル)−2−(4
−N'−メチルウレイドフェニル)−4−オキソチエノ
〔2,3−b〕ピリジン−5−カルボン酸エチルエステ
ルの製造:実施例26で得られた化合物(0.11g,0.20mmo
l)のテトラヒドロフラン(5ml)溶液に、ピリジン(0.5ml)
を加え、氷冷下イソシアン酸メチル(0.064ml)を滴下し
た。室温で4時間撹拌した後、反応液を減圧下濃縮し
た。得られた残さをクロロホルムに溶解し、食塩水で洗
浄し乾燥(Na2SO4)後、 溶媒を減圧下に留去した。 得られ
た残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製
し、エタノール−酢酸エチルより再結晶して、 白色針状
晶(0.09g,73%)を得た。 mp 216-220℃. 1H-NMR (500MHz, DMSO-d6) δ: 1.44 (3H, t), 2.25 (3
H, br s), 2.84 (3H, brs), 4.35 (2H,br s), 4.43(2H,
q), 4.90(2H, br s), 5.62(2H, s), 7.20-7.32(7H,
m), 7.45-7.60(6H, m), 8.85(1H, s). IR (KBr) : 3308,1698, 1605, 1499, 1319, 1236,1183
cm-1. Mass m/z 613(MH)+
【0113】実施例38 実施例27で得られた化合物を原料として、 実施例2
3、24、37に記載した方法と同様にして、〔表2
4〕に列挙した化合物を塩酸塩として調製した。
【表24】
【0114】実施例39 2,4(1H,3H)−ジオキソ−6−(4−メトキシ
フェニル)−3−フェニル−1−(2−フルオロベンジ
ル)−5−ベンジルメチルアミノメチル チエノ〔2,
3−d〕ピリミジン塩酸塩 参考例29で得られた化合物15(0.150g,0.310mmol)の
ジメチルホルムアミド(10ml)溶液に、氷冷下、 エチルジ
イソプロピルアミン(0.08ml,0.460mmol)とメチルベンジ
ルアミン (0.05ml,0.370mmol)を加えた。 室温で2時間
かくはんした後、 反応液を濃縮して得られる残渣を酢酸
エチルと飽和重曹水で分配した。 水層を酢酸エチルで抽
出し、 有機層をあわせて乾燥(MgSO4)後、 溶媒を減圧下
に留去した。 得られた残渣をシリカゲルカラムクロマト
グラフィーで精製して、無色油状物(0.159g,97%)を得た。
この油状物の酢酸エチル(4ml)溶液に、 氷冷下、1Nエー
テル性塩酸(0.3ml)を加え、 同温で10分間かくはんした。
反応液を減圧下濃縮して得られた残さを酢酸エチル−
エーテルから結晶化させて、 塩酸塩(0.144g)を白色結晶
として得た。 mp 〔塩酸塩〕 140-143℃. 1H-NMR (200MHz, CDCl3) 〔フリーアミン〕 δ: 2.07
(3H, s),3.57 (2H, s), 3.86 (3H, s), 3.90 (3H, s),
5.30 (2H, s), 6.94(2H, d, J=8.8Hz), 7.05-7.60(14H,
m), 7.66 (2H, d, J=8.8Hz). IR (KBr) 〔塩酸塩〕 : 1711, 1665, 1543, 1477 cm-1.
【0115】実施例40 参考例28で得られた化合物を原料として実施例39に
記載した方法に従い、〔表25〕に列挙した化合物を塩
酸塩として調製した。
【表25】
【0116】実施例41 3−シアノメチル−4,7−ジヒドロ−7−(2−フル
オロベンジル)−2−(4−メトキシフェニル)−4−
オキソチエノ[2,3−b]ピリジン−5−カルボン酸
エチルエステル 実施例7(化合物番号10)で得られた化合物(0.80g,
1.51mmol)のジメチルスルホキシド(DMSO)けん濁
液(3ml)にシアン化ナトリウム(0.084g, 1.66mmol)を室
温下加えた。反応液を60度Cに加温して、更に4時間
撹拌した。反応液を室温に戻し、水にあけ酢酸エチルで
抽出(50mlX2)し、水洗後乾燥して濾液を減圧乾固し
淡黄色油状物を得た(0.77g)。本化合物は精製せず、次
に示す実施例に用いた。
【0117】実施例42 3−エトキシカルボニルメチル−4,7−ジヒドロ−7
−(2−フルオロベンジル)−2−(4−メトキシフェ
ニル)−4−オキソチエノ[2,3−b]ピリジン−5
−カルボン酸エチルエステル 実施例41で得られた化合物(0.77g)の無水エタノール
溶液(250ml)に濃硫酸(50滴)を注意して室温下滴下し
た。滴下終了後反応液を15時間加熱還流した。冷後、反
応液を氷冷下、過剰の炭酸水素ナトリウム水溶液で中和
し酢酸エチル(500mlX3)で抽出、水洗乾燥後溶媒を減圧
下濃縮して褐色固体(0.72g)を得た。これをシリカゲル
カラムクロマトグラフィーで精製して結晶を得、酢酸エ
チル−ヘキサンより再結晶して無色結晶(0.28g,通算35
%)を得た。 mp199-201℃ . 1H-NMR (300MHz, CDCl3) δ: 1.38(3H, t, J=7.2Hz),
2.68 (3H, t, J=7.2Hz),3.84(3H, s), 4.04 (2H, s),
4.16(2H, q, J=7.2Hz), 4.37(2H, q, J=7.2Hz), 5.23(2
H, s), 6.92-7.42(8H, m), 8.36(1H, s). IR (KBr): 3430,1727, 1611, 1502, 1255, 1183, 1033,
762, 520 cm-1.
【0118】実施例43 3−ヒドロキシエチル−4,7−ジヒドロ−7−(2−
フルオロベンジル)−2−(4−メトキシフェニル)−
4−オキソチエノ[2,3−b]ピリジン−5−カルボ
ン酸エチルエステル 実施例42で得られた化合物(0.21g)の無水テトラヒド
ロフラン(THF)溶液(20ml)に氷冷下水素化リチウム
アルミニウム(LAH)を加えた。反応液を室温に戻し、
更に1時間撹拌した後、飽和塩化アンモニウム水溶液に
あけて酢酸エチル(100mlX3)で抽出した。抽出液を再度
飽和塩化アンモニウム水溶液、次いで水洗し乾燥後、濾
液を減圧下濃縮して固体を得た。。これをシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィーで精製して淡黄色アモルファス
(0.16g, 66%)を得た。1 H-NMR (300MHz, CDCl3) δ: 0.90(3H, t, J=7.2Hz),
1.70(1H, br s), 3.29(2H, t, J=6.0Hz), 3.84(3H, s),
4.20-4.23(2H, m), 4.37(2H, q, J=7.2Hz), 5.29(2H,
s), 6.93-7.34(8H, m), 8.45(1H, s). FAB-Mass m/z 482(MH)+.
【0119】実施例44 4,7−ジヒドロ−7−(2−フルオロベンジル)−2
−(4−メトキシフェニル)−3−(N−メチル−N−
ベンジルアミノエチル)−4−オキソチエノ[2,3−
b]ピリジン−5−カルボン酸エチルエステル 実施例43で得られた化合物(0.08g, 0.67mmol)の塩化
メチレン溶液(5ml)に氷冷下過剰の三臭化りん(0.5ml)を
加えた。反応液を室温に戻し、更に1時間撹拌した後、
酢酸エチル(20ml)を加え、水洗乾燥後、濾液を減圧下濃
縮して固体を得た。これをジメチルホルムアミド(DM
F)(5ml)に溶解させ、過剰のジイソプロピルエチルア
ミン(100mg)及びN−ベンジルメチルアミン(100mg)を加
えた。反応液を更に1時間撹拌した後、酢酸エチル(20m
l)を加え、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液及び飽和食塩
水で洗い乾燥後、濾液を減圧下濃縮して固体を得た。こ
れをシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して淡
黄色アモルファス(0.005g,4%)を得た。1 H-NMR (300MHz, CDCl3) δ: 1.40(3H, t, J=7.2Hz),
2.70 (3H, s), 3.30-3.60(4H, m), 3.83(3H, s), 4.06
(2H, s), 4.40(2H, q, J=7.2Hz), 5.28(2H, s), 6.56-
7.51(13H, m), 8.45(1H, s). FAB-Mass m/z 585(MH)+.
【0120】実施例45 5−(1−アセトキシエチル)−4,7−ジヒドロ−7
−(2−フルオロベンジル)−2−(4−メトキシフェ
ニル)−3−メチル−4−オキソチエノ[2,3−b]
ピリジン 実施例29で得られた化合物(0.55g, 1.32mmol)のピリ
ジン溶液(25ml)に氷冷下無水酢酸(2.69g, 26.3mmol)を
加えた。反応液を室温に戻し、更に24時間撹拌した
後、反応液を減圧濃縮し、得られた残渣を酢酸エチル(5
0ml)と1N塩酸(10ml)とに分配した。水層を酢酸エチル
で抽出し、有機層を合わせ飽和食塩水で洗い、乾燥後、
濾液を減圧下濃縮して固体を得た。これをシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィーで精製して淡黄色固体(0.67g)
を得、酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して、無色針状
晶(0.492g, 81%)を得た。 mp 145-146℃ .1 H-NMR (200MHz, CDCl3) δ: 1.56 (3H, d, J=6.5Hz),
2.07 (3H, s), 2.66(3H,s), 3.04(3H, s), 5.19(2H,
s), 6.13(1H, q, J=6.5Hz), 6.94(2H, d, J=8.8Hz), 7.
10-7.50(6H, m), 7.53(1H, s).
【0121】実施例46 5−(1−アセトキシエチル)−4,7−ジヒドロ−7
−(2−フルオロベンジル)−2−(4−メトキシフェ
ニル)−3−(N−メチル−N−ベンジルアミノメチ
ル)−4−オキソチエノ[2,3−b]ピリジン 実施例7で得られた化合物13(0.15g, 0.28mmol)のジ
メチルホルムアミド(DMF)溶液(15ml)にエチルジイ
ソプロピルアミン(0.094g, 0.34mmol)及びN−ベンジル
メチルアミン(0.041g, 0.34mmol)を室温下加えた。反応
液を1時間撹拌した後減圧濃縮し、得られた残渣を酢酸
エチル(50ml)と飽和炭酸水素ナトリウム(10ml)とに分配
した。水層を酢酸エチルで抽出し、有機層を合わせ飽和
食塩水で洗い、乾燥後、濾液を減圧下濃縮して固体を得
た。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製
して淡黄色固体(0.05g)を得、酢酸エチル−ジエチルエー
テルから再結晶して、無色結晶(0.05g, 29%)を得た。 mp183-187 ℃ . 1H-NMR (500MHz, CDCl3) δ: 1.59 (3H, d, J=6.9Hz),
2.09 (3H, s), 2.88 (3H, d, J=4.7Hz), 3.88(3H, s),
4.40(1H, m), 4.5-4.7(3H, m), 5.46(2H, s), 6.16(1H,
m), 7.08(2H, d, J=7.2Hz), 7.16(1H, t, J=9.5Hz),
7.22(1H, t, J=7.6Hz), 7.3-7.4(3H, m), 7.4-7.5(6H,
m), 7.97(1H, s). FAB-Mass m/z 585(MH)+.
【0122】実施例47 実施例7で得られた化合物を原料として、実施例46に
記載した方法と同様の方法で、〔表26〕に示す化合物
を製造した。
【表26】
【0123】実施例48 3−(N−メチル−N−ベンジルアミノメチル)−4,
7−ジヒドロ−7−(2−フルオロベンジル)−2−
(4−メトキシフェニル)−5−(1−ヒドロキシエチ
ル)−4−オキソチエノ[2,3−b]ピリジン 実施例46で得られた化合物(0.15g, 0.28mmol)のメタ
ノール溶液(5ml)に炭酸カリウム水溶液(炭酸カリウム0.
012gを水1mlに溶解させて調整)を加えた。反応液を3
時間撹拌した後減圧濃縮し、得られた残渣を酢酸エチル
(20ml)と飽和炭酸水素ナトリウム(10ml)とに分配した。
水層を酢酸エチルで抽出し、有機層を合わせ飽和食塩水
で洗い、乾燥後、濾液を減圧下濃縮して固体(0.018g,
77%)を得た。 mp183-187 ℃ . 1H-NMR (500MHz, CDCl3) δ: 1.56 (3H, d, J=6.4Hz),
2.16 (3H, s), 3.68(2H,br), 3.86(3H, s), 4.17(2H,
s), 4.7-4.9(1H, br s), 4.97(1H, q, J=6.4Hz),5.22
(2H, s), 6.95(2H, d, J=6.9Hz), 7.1-7.3(5H, m), 7.1
3-7.18(3H,m), 7.37(1H, m), 7.46(1H, s), 7.74(2H,
d, J=8.6Hz). FAB-Mass m/z 543(MH)+.
【0124】実施例49 実施例27で得られた化合物を原料として、実施例2
3、24、37に記載した方法と同様にして、〔表2
7〕に列挙した化合物を調製した。
【表27】
【0125】実施例50 4、7−ジヒドロ−7−(2,6−ジフルオロベンジ
ル)−2−(4−ニトロフェニル)−3−(N−メチル
−N−ベンジルアミノメチル)−4−オキソチエノ
[2,3−b]ピリジン−5−(N−イソプロピル)カ
ルボキサミド0℃でイソプロピルアミン(0.296g, 5mmo
l)の無水塩化メチレン(5ml)溶液にト リメチルアルミニウムのヘキサン溶液(15%、 2.41ml,
5.0mmol)を滴下した。滴下終了後、室温に戻しさらに1
時間かくはんした。この溶液に実施例26で得られた化
合物2(0.12g,0.25mmol)の無水塩化メチレン溶液(3
ml)を30分以上かけて氷冷下(0℃)加えた。更に1
時間室温下かくはん後、クロロホルム(50ml)を加え、水
洗した。有機層を合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥し、減
圧下溶媒を濃縮して固体を得、クロロホルム−酢酸エチ
ル−エチルエーテルで再結晶して無色結晶(0.096g, 70
%)を得た。 mp 200-202 ℃.1 H-NMR (500MHz, CDCl3)[フリーアミン] δ: 1.30(6H,
d, J=6.7Hz), 2.15(3H,s), 3.66(2H, s), 4.18(2H, s),
4.18-4.31(1H, m), 5.32(2H, s), 7.00(2H, t,J=7.26H
z), 7.13-7.25(5H, m), 7.42(1H, t, J=7.3Hz), 8.02(2
H, d, J=8.9Hz), 8.26(2H, d, J=8.9Hz), 8.73(1H, s),
10.02(1H, d, J=9.1Hz). IR (KBr) : 2974, 1661, 1597, 1547, 1497, 1346, 121
2, 1035 cm-1 FAB-Mass m/z 617(MH)+
【0126】実施例51 実施例26、27、37、38、49で得られた化合物
を原料として、実施例50に記載した方法と同様にし
て、〔表28〕及び〔表29〕に列挙した化合物を調製
した。
【表28】
【表29】
【0127】実施例52 4、7−ジヒドロ−7−(2,6−ジフルオロベンジ
ル)−2−(4−ニトロフェニル)−5−ベンゾイル−
3−メチル−4−オキソチエノ[2,3−b]ピリジン 実施例12で得られた化合物4(3.93g, 7.87mmol)を無
水テトラヒドロフラン(THF)(300ml)に少し加温して
溶解させた。これを0℃に保ち、臭化フェニルマグネシ
ウムのTHF溶液(1M,15.7ml, 15.7mmol)を10分間か
けて滴下した。滴下終了後、更に1時間かくはんした。
反応液を酢酸エチル(300ml)と水(50ml)とに分配し、水
層は再度酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、硫酸
マグネシウムで乾燥後減圧下溶媒を濃縮して残渣を得、
シリカゲルクロマトグラフィーにて精製し黄色結晶(3.0
0g, 74%)を得た。酢酸エチル-ヘキサンより再結晶し
た。 mp114-116 ℃. 1H-NMR (500MHz, CDCl3) δ: 2.68(3H, s), 5.30(2H,
s), 7.02(2H, t, J=8.1Hz), 7.43(3H, t, J=7.2Hz), 7.
52-7.63(3H, m), 7.86(2H, d, J=7.5Hz), 7.99(1H, s),
8.30(2H, d, J=8.7Hz). IR (KBr) : 3422, 3068, 1665, 1615, 1491, 1473, 13
46, 853 cm-1. FAB-Mass m/z 517(MH)+
【0128】実施例53 実施例51で得られた化合物を原料として、実施例52
に記載した方法と同様にして、〔表30〕に列挙した化
合物を調整した。
【表30】
【0129】実施例54 3−(N−メチル-N-ベンジルアミノメチル)−4,7
−ジヒドロ−7−(2,6−ジフルオロベンジル)−2
−(4−アミノフェニル)−5−ベンゾイル−4−オキ
ソチエノ〔2,3−b〕ピリジン 実施例47で得られた化合物1(0.30g, 0.47mmol)のエ
チルアルコール(6ml)混合液に水(2ml)を足し、1滴の濃
塩酸を滴下して均一溶液とした。これに鉄粉(0.105g,2.
0mmol)及び濃塩酸(0.39ml, 4.7mmol)を滴下しながら加
えた。滴下終了後、5時間室温で撹拌し、セライト濾過
した。少量のアンモニア水を加え、反応濾液を減圧濃縮
した。得られた残渣を氷水にあけ重曹で中和し、酢酸エ
チルで抽出した。有機層をあわせて食塩水で洗浄し、乾
燥(MgSO4)後、 溶媒を減圧下に留去した。 得られた残さ
をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、イソ
プロピルエーテルで再結晶して、 黄色針状晶(0.24g,84
%)を得た。 mp 126-128℃. 1H-NMR (300MHz, CDCl3) δ: 2.13 (3H, s),3.65 (2H,
s), 3.87 (2H, br s), 4.14(2H, s), 5.28(2H, s), 6.7
4(2H, d, J=8.7Hz), 7.00(2H, t, J=7.8Hz), 7.16-7.24
(5H, m), 7.36-7.46(3H, m), 7.53(1H, t, J=7.2Hz),
7.62(2H, d, J=8.4Hz), 7.89(2H, d, J=7.2Hz), 7.94(1
H, s). IR (KBr) : 3358, 1607, 1495, 1473, 1035 cm-1. FAB-Mass m/z 606(MH)+
【0130】実施例55 2−(4−アミノフェニル)−7−(2,6−ジフルオ
ロベンジル)−4,7−ジヒドロ−5−イソブチリル−
3−(N−メチル−N−ベンジルアミノメチル)−4−
オキソチエノ[2,3−b]ピリジン 実施例47で得られた化合物2(0.25g,0.415mmol)のメ
タノール(5ml)溶液に、鉄粉(0.093g,1.66mmol)及び濃塩
酸(0.8ml)を氷冷下滴下しながら加えた。滴下終了後、
1時間室温で撹拌し、セライト濾過した。少量の飽和炭
酸水素ナトリウム水溶液(10ml)を加え、塩化メチレンで
抽出(30mlX3)した。抽出液をあわせて食塩水で洗浄し、
乾燥(MgSO4)後、溶媒を減圧下留去した。得られた残さ
をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、淡黄
色アモルファス(0.203g,86%)を得た。1 H-NMR(300MHz,CDCl3)δ:1.18(6H, d), 2.11(3H, s),
3.65(2H, s), 3.85(2H, br s), 4.17(2H, s), 4.18(1H,
m), 5.25(2H, s), 6.73(2H, d), 6.95(2H, t), 7.10-
7.26(5H, m), 7.42(1H, m), 7.58(2H, d), 8.27(1H,
s).
【0131】実施例56 5−ベンゾイル−7−(2,6−ジフルオロベンジル)
−4,7−ジヒドロ−3−(N−メチル-N-ベンジルア
ミノメチル)−2−(4−プロピオニルアミノフェニ
ル)−4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジン 実施例54で得られた化合物 (0.14g, 0.23mmol)を無
水塩化メチレン(2ml)に溶解させ、氷冷下(0℃)トリ
エチルアミン(0.038ml)を加えた。しばらく撹拌後、こ
の溶液に塩化プロピオニル(0.021ml, 0.243mmol)を加え
た。滴下後氷冷下(0℃)で更に、40分間撹拌した。
反応液を塩化メチレン(25ml)と極薄い重層水(10ml)と
に分配し、水層は再度塩化メチレン(25ml)で抽出した。
有機層をあわせて食塩水で洗浄し、乾燥(MgSO4)後、 溶
媒を減圧下に留去した。 得られた固体を酢酸エチル−イ
ソプロピルエーテルで再結晶して、 黄色針状晶(0.10g,6
5%)を得た。 mp 226-228℃. 本誘導体を酢酸エチルに溶解させ、等量から小過剰の塩
化水素(HCl)飽和エーテル溶液を加え、析出した結
晶をイソプロピルエーテルより再結晶して、淡黄色針状
晶(0.095g, 61%)を得た。 mp 218-220℃. 1H-NMR (300MHz, DMSO-d6) δ: 1.11(3H, t, J=7.2Hz),
1.93(3H, s),2.35(2H, q,J=7.5Hz), 3.44(2H, s), 4.00
(2H, s), 5.62(2H, s), 7.11-7.25(6H, m), 7.43-7.72
(10H, m), 7.79(2H, d, J=7.5Hz), 8.40(1H, s), 10.03
(1H, s). IR (KBr) : 3422, 3068, 1603, 1502, 1473, 1035 c
m-1. FAB-Mass m/z 662(MH)+
【0132】実施例57 実施例54、55で得られた化合物を原料として、実施
例56、及び実施例23、24、27、38 に記載し
た方法と同様の方法で、〔表31〕に示す化合物を製造
した。
【表31】
【0133】実施例58 3−(N−メチル−N−ベンジルアミノメチル)−4,
7−ジヒドロ−7−(2,6−ジフルオロベンジル)−
2−(4−ニトロフェニル)−5−ベンゾイル−4−オ
キソチエノ〔2,3−b〕ピリジン 実施例51で得られた化合物9(1.91g, 3.09mmol)を無
水テトラヒドロフラン(THF)(30ml)加温して溶解さ
せ、氷冷下(0℃)フェニルマグネシウムブロミドのT
HF溶液(1M,6.18ml, 6.2mmol)を10分かけて滴下し
た。氷冷下1時間撹拌後、反応液を酢酸エチル(100ml)
と塩酸水(0.5N, 100ml)とに分配し、有機は再度飽和食
塩水(100ml)で洗浄した。有機層を乾燥(MgSO4)後、 溶媒
を減圧下に留去した。 得られた残渣をシリカゲルカラム
クロマトグラフィーで精製して黄色結晶(1.00g,51%)を
得た。これをイソプロピルエーテルから再結晶して黄色
針状晶を得た。 mp 197-199℃. 1H-NMR (300MHz, CDCl3) δ: 2.17(3H, s), 3.61(2H,
s), 4.16(2H, s), 5.30(2H, s), 7.03(2H, t, J=8.1H
z), 7.19-7.25(5H, m), 7.40-7.47(3H, m), 7.56(1H,
t, J=7.5Hz), 7.88(2H, d, J=6.9Hz), 7.96(1H, s), 8.
10(2H, d, J=8.7Hz),8.28(2H, d, J=8.7Hz). IR (KBr) : 3430,1663, 1611, 1518, 1473, 1348, 853
cm-1. FAB-Mass m/z 636(MH)+
【0134】実施例59 実施例51で得られた化合物2、9、16を原料とし
て、実施例58 に記載した方法と同様の方法で、〔表3
2〕に示す化合物を製造した。本法は、実施例56、5
7に示した化合物の別途合成法となる。
【表32】
【0135】実施例60 6−(4−アミノフェニル)−2,4(1H,3H)−
ジオキソ−1−(2−フルオロベンジル)−3−フェニ
ル−5−(N−ベンジル−N−メチルアミノメチル)チ
エノ〔2,3−d〕ピリミジン 実施例40で得られた化合物4(0.15g, 0.247mmol)をエ
タノール(15ml)に溶解させ10%パラジウム炭素(15mg)
を加え、常温常圧で8時間にわたり撹拌し水素添加し
た。反応液をセライト濾過しろ液を減圧濃縮した。選ら
れた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製
して黄色アモルファス結晶(0.046g,32%)を得た。1 H-NMR (300MHz, CDCl3) δ: 2.05(3H, s), 3.57(2H,
s), 3.81(2H, br s), 3.89(2H, s), 5.29(2H, s), 6.69
(2H, d, J=8.7Hz), 7.05-7.56(16H, m). FAB-Mass m/z 577(MH)+
【0136】実施例61 6−(4−アセチルアミノフェニル)−2,4(1H,
3H)−ジオキソ−1−(2−フルオロベンジル)−5
−(N−ベンジル−N−メチルアミノメチル)−3−フ
ェニルチエノ〔2,3−d〕ピリミジン 実施例60で得られた化合物(0.63g, 0.11mmol)を無水
ピリジン(5ml)に溶解させ無水酢酸(0.01ml, 0.11mmol)
を加え室温下2時間撹拌した。反応液を減圧濃縮し、得
られた残渣を塩化メチレン(30ml)と飽和食塩水(10ml)と
に分配し、水層は再度塩化メチレンで抽出(30ml)した。
有機層を合わせ硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧
下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマト
グラフィーで精製して無色固体(0.01g,15%)を得た。1 H-NMR (300MHz, CDCl3) δ: 2.06(3H, s), 2.19(3H,
s), 3.57(2H, s), 3.90(2H, s), 5.30(2H, s), 7.04-
7.57(16H, s), 7.70(2H, d, J=8.4Hz).
【0137】実施例62 4,7−ジヒドロ−7−(2−フルオロベンジル)−2
−(4−ヒドロキシフェニル)−3−メチル−4−オキ
ソチエノ〔2,3−b〕ピリジン−5−カルボン酸エチ
ルエステル 実施例65で得られた化合物3(1.30g, 2.70mmol)のテ
トラヒドロフラン溶液(80ml)に氷冷下1M塩化水素−エ
ーテル(81ml, 81mmol)を加え、室温下60時間撹拌し
た。反応液を減圧濃縮し、得られた残渣を酢酸エチル(1
00ml)と飽和食塩水(50ml)とに分配し、水層は再度酢酸
エチルで抽出(50ml)した。有機層を合わせ硫酸マグネシ
ウムで乾燥後、溶媒を減圧下濃縮した。得られた固体を
酢酸エチル−エタノールから再結晶して白色結晶(0.81
g, 69%)を得た。 mp 225-227℃. 1H-NMR (300MHz, CDCl3) δ: 1.30(3H, t, J=7.0Hz),
4.24(2H, q, J=7.0Hz), 5.52(2H, s), 6.84(2H, d, J=
8.4Hz), 7.20-7.46(6H, m), 8.65(1H, s), 9.75(1H,
s). IR (KBr) : 3856,1711, 1611, 1589, 1510, 1493, 1448
cm-1. FAB-Mass m/z 438(MH)+
【0138】実施例63 4,7−ジヒドロ−7−(2−フルオロベンジル)−2
−(4−ヒドロキシフェニル)−3−(N−メチル−N
−ベンジルアミノメチル)−4−オキソチエノ〔2,3
−b〕ピリジン−5−カルボン酸エチルエステル 実施例7で得られた化合物26(0.26g, 0.46mmol)を原
料として実施例8に記載した方法と同様の方法で、N−
メチルベンジルアミン(0.072ml,0.56mmol),N−エチ
ルジイソプロピルアミン(0.12ml, 0.69mmol)を用いて、
淡黄色アモルファス(0.24g)を得た。これをエタノール
(6ml)に溶解させ、1規定塩酸(4ml, 4mmol)を加え室温
で2時間撹拌後、更に1規定塩酸(8ml, 8mmol)を加え室
温で19時間撹拌した。反応液に炭酸水素ナトリウム
(1.01g, 12.0mmol)を含む水溶液を加え酢酸エチル(30X
3ml)で抽出した。有機層を合わせ硫酸マグネシウムで乾
燥後、溶媒を減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィーで精製して無色油状物(0.1
5g,58%)を得た。得られた油状物のエタノール溶液(3ml)
に氷冷下1M塩化水素−エーテル(0.35ml, 0.35mmol)を
加え同温で10分撹拌した。反応液を減圧下濃縮して得
られる残渣をエーテルから結晶化させ塩酸塩を白色粉末
(0.116g,通算収率41%)として得た。 mp 231-235℃. 1H-NMR (300MHz, CDCl3) δ: 1.39(3H, t, J=7.1Hz),
2.53(3H, brs), 4.09(2H,br s), 4.38(2H, q, J=7.1H
z), 4.39(2H, br s), 5.46(2H, s), 7.05(2H, d, J=8.5
Hz), 7.13-7.51(11H, m), 8.57(1H, s). IR (KBr) : 3422, 2988, 1719, 1695, 1605, 1543, 150
4, 1458 cm-1.
【0139】実施例64 2−(4−n-ブトキシフェニル)−4,7−ジヒドロ−
7−(2−フルオロベンジル)−3−メチル−4−オキ
ソチエノ〔2,3−b〕ピリジン−5−カルボン酸エチ
ルエステル 実施例62で得られた化合物(0.30g, 0.686mmol)のDM
F溶液(10ml)に氷冷下水素化ナトリウム(30mg, 0.75mmo
l)を加え、室温下1時間撹拌した。反応液によう化n-ブ
チル(0.19g, 1.03mmol)を加え室温下15時間撹拌し
た。反応液を減圧濃縮し得られた残渣を酢酸エチル(100
ml)と飽和食塩水(50ml)とに分配し、水層は再度酢酸エ
チルで抽出(50ml)した。有機層を合わせ硫酸ナトリウム
で乾燥後、溶媒を減圧下濃縮した。得られた固体を酢酸
エチル−n-ヘキサンから再結晶して無色結晶(0.33g, 97
%)を得た。 mp 119-121℃. FAB-Mass m/z 494(MH)+
【0140】実施例65 実施例3で得られた化合物7あるいは実施例53で得ら
れた化合物3を原料として、実施例19に記載した方法
と同様の方法で、〔表33〕に示す化合物を製造した。
【表33】
【0141】実施例66 5−ベンゾイル−3−(N−メチル−N−ベンジルアミ
ノメチル)−4,7−ジヒドロ−7−(2,6−ジフル
オロベンジル)−2−(4−N−エチルアミノカルボキ
シフェニル)−4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジ
ン 実施例47で得られた化合物3(0.15g, 0.226mmol)のエ
タノール(3ml)とTHF(3ml)の混合溶液に1N水酸化ナ
トリウム水溶液(1.2ml, 1.2mmol)を加え、室温撹拌して
エステルを加水分解した。得られたカルボン酸誘導体
(0.127g)をTHF(5ml)に溶解させトリエチルアミン(0.
084ml, 0.60mmol)およびクロロ炭酸イソブチル(0.033m
l, 0.25mmol)を氷冷窒素気流下に加えた。同温で1時間
更に室温下1時間半撹拌後、反応液を氷冷し70%エチル
アミン水溶液(0.16ml, 2.48mmol)を滴下した。同温度で
30分間次いで室温下2時間撹拌した。反応液を飽和食
塩水(50ml)と酢酸エチル(50ml)とに分配した。水層を酢
酸エチルで抽出(50ml)し、有機層を合わせ硫酸マグネシ
ウムで乾燥後、溶媒を減圧下濃縮した。得られた残渣を
シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して微黄色
アモルファス(0.095g,63%)を得た。得られたアモルファ
スの塩化メチレン溶液(4ml)に氷冷下1M塩化水素−エ
ーテル(0.29ml,0.29 mmol)を加え同温で10分撹拌し
た。反応液を減圧下濃縮して得られる残渣を塩化メチレ
ン−酢酸エチル−エーテルから結晶化させ塩酸塩を微黄
色粉末(0.088g,通算収率56%)として得た。 mp 156-160 ℃. 1H-NMR (300MHz, CDCl3)[フリーアミン] δ: 1.28(3H,
t, J=7.2Hz), 2.13(3H,br s), 3.49-3.58(2H, m), 3.6
2(2H, br s), 4.16(2H, br s), 5.30(2H, s), 6.23(1H,
br s), 6.99-7.05(2H, m), 7.17-7.26(5H, m), 7.39-
7.58(4H, m), 7.83-7.97(7H, m). IR (KBr)[塩酸塩] :3386, 3064, 1655, 1630, 1605, 1
543, 1508, 1497, 1473cm-1. FAB-MS m/z: 662(MH)+.
【0142】実施例67 実施例47で得られた化合物3,4を原料として、実施
例66に記載した方法と同様の方法で、〔表34〕に示
す化合物を製造した。
【表34】
【0143】実施例68 4,7−ジヒドロ−5−エトキシメチル−7−(2−フ
ルオロベンジル)−2−(4−メトキシフェニル)−3
−(N−メチル−N−ベンジルアミノメチル)−4−オ
キソチエノ〔2,3−b〕ピリジン 塩酸塩 実施例25で得られた化合物2(0.23g, 0.435mmol)の無
水THF溶液(5ml)に氷冷下水素化ナトリウム(19mg, 0.
475mmol)を窒素気流下加え、0℃で30分間撹拌後、よ
う化エチル(0.038ml, 0.475mmol)を同温度で加え室温ま
で戻した。室温下2時間撹拌後、更によう化エチル(0.0
38ml, 0.475mmol)を追加し、更に19時間撹拌した。反
応液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチル
(30ml)と飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(30ml)とに分配
し、水層は再度酢酸エチルで抽出(50ml)した。有機層を
合わせ硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧下濃縮し
た。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ーで精製して無色固体(0.09g,37%)を得た。得られた固
体の塩化メチレン溶液(4ml)に氷冷下1M塩化水素−エ
ーテル(0.2ml, 0.2mmol)を加え同温で10分撹拌した。
反応液を減圧下濃縮して得られる残渣を塩化メチレン−
酢酸エチル−エーテルから再結晶し塩酸塩を白色粉末
(0.058g)として得た。 mp 200-204℃. 1H-NMR (300MHz, CDCl3) δ: 1.28(3H, t, J=7.0Hz),
2.15(3H, brs), 2.86(2H,br s), 3.68(2H, q, J=7.0H
z), 3.86(3H, s), 4.21(2H, br s), 4.57(2H, s),5.31
(2H, brs), 7.00-7.69(14H, m). FAB-Mass m/z 557(MH)+
【0144】実施例69 5−ベンジルオキシメチル−4,7−ジヒドロ−7−
(2−フルオロベンジル)−2−(4−メトキシフェニ
ル)−3−(N−メチル−N−ベンジルアミノメチル)
−4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジン 塩酸塩 実施例25で得られた化合物2を原料に実施例68と同
様にして、よう化エチルの代わりに塩化ベンジルを用い
上記塩酸塩を淡黄色粉末状晶として得た(0.10g, 79
%)。 mp 77-83℃.
【0145】実施例70 4,7−ジヒドロ−5−エチルチオメチル−7−(2−
フルオロベンジル)−2−(4−メトキシフェニル)−
3−(N−メチル−N−ベンジルアミノメチル)−4−
オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジン 塩酸塩 実施例25で得られた化合物2(0.15g, 0.284mmol)の
無水THF溶液(10ml)にトリブチルホスフィン(0.36
ml, 1.44mmol)とジエチルジスルフィド(0.18ml, 1.46
mmol)を加えた。5時間加熱還流後、更にトリブチルホ
スフィン(0.72ml, 2.88mmol)とジエチルジスルフィド
(0.36ml, 2.92mmol)を加え3日間加熱還流を続けた。
冷後、反応液を飽和食塩水(50ml)と酢酸エチル(50m
l)とに分配し、水層は再度酢酸エチルで抽出(50ml)
した。有機層を合わせ硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を
減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィーで精製して無色固体(0.124 g, 76%)
を得た。得られた固体の塩化メチレン溶液(3ml)に
氷冷下1M塩化水素−エーテル(0.45ml, 0.45mmol)を
加え同温で10分撹拌した。反応液を減圧下濃縮して得
られる残渣を塩化メチレン−酢酸エチル−エーテルから
再結晶し塩酸塩を白色粉末(0.090g)として得た。 mp 213-217℃. 1H-NMR (300MHz, CDCl3) δ: 1.27(3H, t, J=7.4Hz),
2.23(3H, brs), 2.56(2H,q, J=7.4Hz), 3.76(2H, s),
3.79(2H, br), 3.86(3H, s), 4.25(2H, br s), 5.25(2
H, s), 6.97(2H, d, J=8.6Hz), 7.12-7.39(10H, m), 7.
71(2H, br s). IR (KBr) : 3480, 2966, 1609, 1520, 1502, 1458 c
m-1. FAB-Mass m/z 573(MH)+
【0146】実施例71 7−(2,6−ジフルオロベンジル)−4,7−ジヒド
ロ−6−イソブチル−3−(N−メチル−N−ベンジル
アミノメチル)−4−オキソ−2−(4−プロピオニル
アミノフェニル)チエノ〔2,3−b〕ピリジン−5−
カルボン酸エチルエステル 塩酸塩 実施例49で得られた化合物5(0.10g, 0.159mmol)お
よびよう化銅(0.095g, 0.5mmol)の混合物に臭化イソ
ブチルマグネシウム(0.5ml, 1mmol)を氷冷下加えた。
同温度で無水THF(20ml)を加え更に1時間撹拌し
た。反応液を飽和塩化アンモニウム水溶液にあけ酢酸エ
チルで抽出(50mlX3)した。有機層を合わせ硫酸ナト
リウムで乾燥後、溶媒を減圧下濃縮し、褐色油状物を得
た(0.124g)。この化合物を塩化メチレン(5m
l)に溶解させ、DDQ(ジクロロジシアノキノン)
(0.0207g, 0.091mmol)を加え、氷冷下2時間撹拌し
た。反応液をクロロホルム(50ml)と水(30ml)とに分
配し、水層は再度クロロホルム(50ml)で抽出し
た。有機層を合わせ硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減
圧下濃縮し褐色油状物を得た(0.02g, 32%)。得られ
た固体を酢酸エチル−nヘキサンから再結晶し黒褐色結
晶を得た。 mp 135-137℃. 元素分析値 C39H41N3O4SF2・C8H2Cl2N2O2・1.4NaClとして C(%) H(%) N(%) 計算値 : 58.49; 4.91; 6.35. 実測値 : 58.34; 5.01; 6.75 H−NMR (300MHz, CDCl) δ:
1.07(6H, br s), 1.23(3H, br s), 1.46(3H, t, J=6.3H
z), 2.10(1H, br s), 2.30-2.96(7H, m), 4.30-4.53(6
H, m), 5.55(2H, brs), 6.94-7.90(12H, m). IR (KBr) : 3428, 2970, 2214, 1725, 1688, 1628, 158
9, 1504, 1470, 1386, 1152, 1025, 789, 748, 700 cm
-1. FAB-Mass m/z 686(MH)+.
【0147】実施例72 5−シアノ−4,7−ジヒドロ−7−(2−フルオロベ
ンジル)−2−(4−メトキシフェニル)−3−メチル
−4−オクソチエノ〔2,3−b〕ピリジン 実施例12で得られた化合物6(0.435g, 1.03mmol)お
よびオキシ塩化リン(0.145ml, 1.56mmol)の混合物を
1時間加熱還流した。冷後、反応液をクロロホルムと炭
酸水素ナトリウム水溶液とで分配し、水層をクロロホル
ムで抽出した。有機層を合わせ、食塩水で洗浄後、硫酸
マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧下に除去し、残渣
をシシカゲルを用いたクロマトグラフィーで精製し、さ
らに酢酸エチル−イソプロピルエーテルより再結晶する
ことにより淡黄色結晶(0.225g,70%)を得た。 mp 215-216℃.
【0148】実施例73 5−エチルスルフィニルメチル−4,7−ジヒドロ−7
−(2−フルオロベンジル)−2−(4−メトキシフェ
ニル)−3−(N−メチル−N−ベンジルアミノメチ
ル)−4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジン 塩酸
塩 実施例71で得られた化合物(0.15g, 0.26mmol)の塩
化メチレン(4ml)溶液に1M塩酸エーテル溶液(0.29m
l, 0.29mmol)を氷冷下に加え、混合物を氷冷下5分間
撹拌した。混合物を減圧下濃縮し、黄色アモルファスを
得た。このアモルファスの塩化メチレン(5ml)溶液にm
-クロロ過安息香酸(45mg, 0.26mmol)を10分間にわ
たり加えた。0℃で1.5時間撹拌した後、室温で1.
5時間撹拌した。反応液をクロロホルムと炭酸水素ナト
リウム水溶液とで分配した。水層を分離し、クロロホル
ムで抽出した。有機層を合わせ食塩水で洗浄後、硫酸マ
グネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下濃縮した。残渣をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、淡黄色の
シロップ(60mg, 38.9%)を得た。このシロップ(50m
g, 0.085mmol)の塩化メチレン(4ml)溶液を氷冷し、
1M塩酸エーテル溶液(0.13ml, 0.13mmol)を加えた。
混合液を氷冷下5分間撹拌した。反応液を減圧下濃縮
し、残渣をエーテルで再結晶することにより黄色粉末
(37mg, 53%)を塩酸塩として得た。mp 216-219℃.
【0149】実施例74 6−(アミノフェニル)−2,4(1H,3H)−ジオ
キソ−1−(2,6−ジフルオロベンジル)−5−(N
−メチル−N−ベンジルアミノメチル)−3−フェニル
チエノ〔2,3−d〕ピリミジン 実施例40で得られた化合物17を用い、実施例60と
同様にして標記化合物を、結晶性アモルファス(65%)
として得た。1 H-NMR (300MHz, CDCl3) δ: 2.05(3H,
s), 3.56(2H, s), 3.81(2H,
br s), 3.88(2H, s), 5.36
(2H, s), 6.71(2H, d, J=8.
7 Hz), 6.91(2H, t, J=8.7
Hz), 7.21−7.53(13H, m).
【0150】実施例75 実施例60で得られた化合物を用い、実施例61と同様
にして次ぎの化合物を製造した。 実施例75,化合物番号1:2,4(2H,3H)−ジ
オキソ−1−(2−フルオロベンジル)−5−(N−メ
チル−N−ベンジルアミノメチル)−3−フェニル−6
−(4−プロピオニルアミノフェニル)チエノ〔2,3
−d〕ピリミジン塩酸塩(収率:86%,mp 172-175
℃) 実施例75,化合物番号2:2,4(2H,3H)−ジ
オキソ−1−(2−フルオロベンジル)−6−(4−イ
ソブチリルアミノフェニル)−5−(N−メチル−N−
ベンジルアミノメチル)−3−フェニルチエノ〔2,3
−d〕ピリミジン塩酸塩(収率:77%,mp 185-188℃) 実施例75,化合物番号3:2,4(2H,3H)−ジ
オキソ−1−(2−フルオロベンジル)−6−(4−メ
トキシアセチルアミノフェニル)−5−(N−メチル−
N−ベンジルアミノメチル)−3−フェニルチエノ
〔2,3−d〕ピリミジン塩酸塩(収率:88%,mp 157
-162℃)
【0151】実施例76 実施例8で製造した化合物(100mg),ラクトース
165mg,コーンスターチ25mg,ポリビニールア
ルコール4mgおよびステアリン酸マグネシウム1mg
を用いて、常法により錠剤を製造する。 実施例77 実施例8で製造した化合物(5g)を注射用蒸留水に溶
かし、全量100mlとした。この液を0.22μmの
メンブランフィルター(住友電気工業(株)又はザルト
リウス社製)を用いて無菌濾過し、洗浄滅菌済バイアル
に2mlずつ分注し、これを常法により凍結乾燥し、1
00mg/バイアルの凍結乾燥注射剤を製造する。 実施例78 実施例9で製造した化合物15(100mg),ラクト
ース165mg,コーンスターチ25mg,ポリビニー
ルアルコール4mgおよびステアリン酸マグネシウム1
mgを用いて、常法により錠剤を製造する。 実施例79 実施例9で製造した化合物15(5g)を注射用蒸留水
に溶かし、全量100mlとした。この液を0.22μ
mのメンブランフィルター(住友電気工業(株)又はザ
ルトリウス社製)を用いて無菌濾過し、洗浄滅菌済バイ
アルに2mlずつ分注し、これを常法により凍結乾燥
し、100mg/バイアルの凍結乾燥注射剤を製造す
る。
【0152】実施例80 実施例21で製造した化合物3(100mg),ラクト
ース165mg,コーンスターチ25mg,ポリビニー
ルアルコール4mgおよびステアリン酸マグネシウム1
mgを用いて、常法により錠剤を製造する。 実施例81 実施例21で製造した化合物3(5g)を注射用蒸留水
に溶かし、全量100mlとした。この液を0.22μ
mのメンブランフィルター(住友電気工業(株)又はザ
ルトリウス社製)を用いて無菌濾過し、洗浄滅菌済バイ
アルに2mlずつ分注し、これを常法により凍結乾燥
し、100mg/バイアルの凍結乾燥注射剤を製造す
る。 実施例82 実施例23で製造した化合物(100mg),ラクトー
ス165mg,コーンスターチ25mg,ポリビニール
アルコール4mgおよびステアリン酸マグネシウム1m
gを用いて、常法により錠剤を製造する。 実施例83 実施例23で製造した化合物(5g)を注射用蒸留水に
溶かし、全量100mlとした。この液を0.22μm
のメンブランフィルター(住友電気工業(株)又はザル
トリウス社製)を用いて無菌濾過し、洗浄滅菌済バイア
ルに2mlずつ分注し、これを常法により凍結乾燥し、
100mg/バイアルの凍結乾燥注射剤を製造する。
【0153】実施例84 実施例56で製造した化合物(100mg)、ラクトー
ス165mg,コーンスターチ25mg,ポリビニルア
ルコール4mgおよびステアリン酸マグネシウム1mg
を用いて、常法により錠剤を製造する。 実施例85 実施例56で製造した化合物(5g)を注射用蒸留水に
溶かし、全量100mlとした。この液を0.22μm
のメンブランフィルター(住友電気工業(株)又はザル
トリウス社製)を用いて無菌濾過し、洗浄滅菌済バイア
ルに2mlずつ分注し、これを常法により凍結乾燥し、
100mg/バイアルの凍結乾燥注射剤を製造する。 実施例86 実施例57で製造した化合物2(100mg)、ラクト
ース165mg,コーンスターチ25mg,ポリビニル
アルコール4mgおよびステアリン酸マグネシウム1m
gを用いて、常法により錠剤を製造する。 実施例87 実施例57で製造した化合物2(5g)を注射用蒸留水
に溶かし、全量100mlとした。この液を0.22μ
mのメンブランフィルター(住友電気工業(株)又はザ
ルトリウス社製)を用いて無菌濾過し、洗浄滅菌済バイ
アルに2mlずつ分注し、これを常法により凍結乾燥
し、100mg/バイアルの凍結乾燥注射剤を製造す
る。 実施例88 実施例57で製造した化合物3(100mg)、ラクト
ース165mg,コーンスターチ25mg,ポリビニル
アルコール4mgおよびステアリン酸マグネシウム1m
gを用いて、常法により錠剤を製造する。 実施例89 実施例57で製造した化合物3(5g)を注射用蒸留水
に溶かし、全量100mlとした。この液を0.22μ
mのメンブランフィルター(住友電気工業(株)又はザ
ルトリウス社製)を用いて無菌濾過し、洗浄滅菌済バイ
アルに2mlずつ分注し、これを常法により凍結乾燥
し、100mg/バイアルの凍結乾燥注射剤を製造す
る。 実施例90 実施例51で製造した化合物7(5g)を注射用蒸留水
に溶かし、全量100mlとした。この液を0.22μ
mのメンブランフィルター(住友電気工業(株)又はザ
ルトリウス社製)を用いて無菌濾過し、洗浄滅菌済バイ
アルに2mlずつ分注し、これを常法により凍結乾燥
し、100mg/バイアルの凍結乾燥注射剤を製造す
る。 実施例91 実施例51で製造した化合物8(5g)を注射用蒸留水
に溶かし、全量100mlとした。この液を0.22μ
mのメンブランフィルター(住友電気工業(株)又はザ
ルトリウス社製)を用いて無菌濾過し、洗浄滅菌済バイ
アルに2mlずつ分注し、これを常法により凍結乾燥
し、100mg/バイアルの凍結乾燥注射剤を製造す
る。 実施例92 (1)実施例56で製造した化合物 5g (2)乳糖・結晶セルロース(粒) 330g (3)D−マンニトール 29g (4)抵置換度ヒドロキシプロピルセルロース 20g (5)タルク 25g (6)ヒドロキシプロピルセルロース 50g (7)アスパルテーム 3g (8)グリチルリチン酸二カリウム 3g (9)ヒドロキシプロピルメチルセルロース2910 30g (10)酸化チタン 3.5g (11)黄色三二酸化鉄 0.5g (12)軽質無水ケイ酸 1g (1)、(3)、(4)、(5)、(6)、(7)およ
び(8)を精製水に懸濁あるいは溶解し、(2)の核粒
にコーティングし素細粒を作製した。この素細粒上に
(9)−(11)をコーティングしコーティング細粒を
作り、(12)と混合して化合物KM05283細粒1
%、500gを作製した。これを500mgずつ分包し
た。
【0154】試験例1 125I−リュープロレリンの調
製 3x10-4M リュープロレリン水溶液10μl、及び
0.01mg/mlラクトパーオキシダーゼ10μlを
チューブにとり、Na125I溶液を10μl(37MB
q)加え、撹拌後、0.001%H22 10μlを加
えて、室温で20分間反応させた。0.05%TFA溶
液を700μl加えて反応を停止し、逆相HPLCによ
り精製した。HPLCの条件を以下に示す。125I−リ
ュープロレリンは保持時間26〜27分で溶出された。 カラム : TSKgel ODS−80TM(TMは登録
商標であることを示す以下同様)CTR(4.6mmx
10cm)溶離液 : 溶媒A(0.05%TFA) 溶媒B(40%CH3CN−0.05%TFA) 0分(100%溶媒A)−3分(100%溶媒A)−7
分(50%溶媒A+50%溶媒B)−40分(100%
溶媒B) 溶出温度: 室温 溶出速度: 1ml/min
【0155】試験例2 ラットGnRHレセプターを含
有する下垂体前葉膜画分の調製 ウイスターラット(8週令、雄性)40匹から下垂体前
葉を摘出し、氷冷したホモジネートバッファー{25m
M Tris〔トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタ
ン〕−HCl}、0.3M サッカロース、1mM E
GTA(グリコールエーテルジアミン四酢酸)、0.2
5mM PMSF(フッ化フェニルメチルスルホニ
ル)、10U/ml アプロチニン、1μg/ml ペ
プスタチン、20μg/ml ロイペプチン、100μ
g/ml フォスフォラミドン、0.03% アジ化ナ
トリウム、pH7.5)で洗浄した。ホモジネートバッ
ファー2mlに下垂体を浮遊させ、ポリトロンホモジナ
イザーを用いてホモジネートした。700xgで15分
遠心し、上清を超遠心管に採取し100,000xgで
1時間遠心し、膜画分の沈澱物を得た。この沈澱物に2
mlのアッセイバッファー(25mM Tris−HC
l、1mM EDTA(エチレンジアミン四酢酸)、
0.1% BSA(ウシ血清アルブミン)、0.25m
M PMSF、1μg/ml ペプスタチン、20μg
/ml ロイペプチン、100μg/ml フォスフォ
ラミドン、0.03% アジ化ナトリウム、pH7.
5)を加えて懸濁し、100,000xgで1時間遠心
した。沈澱物として回収された膜画分を再び10mlの
アッセイバッファーに懸濁し、分注して、−80゜Cで
保存し、使用の都度解凍して用いた。
【0156】試験例3 ヒトGnRHレセプターを含有
するCHO(チャイニーズハムスター卵巣)細胞膜画分
の調製 ヒトGnRHレセプター発現CHO細胞(109個)を
5mM EDTAを添加したリン酸緩衝生理食塩水(P
BS−EDTA)に浮遊させ、100xgで5分間遠心
した。細胞のペレットに細胞用ホモジネートバッファー
(10mM NaHCO3、5mM EDTA、pH
7.5)を10ml加え、ポリトロンホモジナイザーを
用いてホモジネートした。400xgで15分遠心し、
上清を超遠心管に取り100,000xgで1時間遠心
し、膜画分の沈澱物を得た。この沈澱物を2mlのアッ
セイバッファーに懸濁し、100,000xgで1時間
遠心した。沈澱物として回収された膜画分を再び20m
lのアッセイバッファーに懸濁し、分注して、−80℃
で保存し、使用の都度解凍して用いた。
【0157】試験例4 125I−リュープロレリン結合
阻害率の測定 試験例2、3で調製したラットおよびヒトの膜画分をア
ッセイバッファーで希釈して、200μg/mlとし、
チューブに188μlずつ分注した。ラット下垂体前葉
膜画分を使用した場合には、60%のDMSO(ジメチ
ルスルホキシド)に溶解した0.1mMの化合物2μl
と、38nMの125I−リュープロレリン10μlとを
同時に添加した。ヒトGnRHレセプター発現CHO細
胞膜画分を使用した場合には、60%のDMSOに溶解
した2mMの化合物2μlと、38nMの125I−リュ
ープロレリン10μlとを同時に添加した。最大結合量
を測定するために、60%のDMSO2μlと、38n
Mの125I−リュープロレリン10μlとを添加した反
応液を調製した。また、非特異的結合量を測定するため
に、60%のDMSOに溶解した100μMのリュープ
ロレリン2μlと、38nMの125I−リュープロレリ
ン10μlとを添加した反応液も同時に調製した。ラッ
ト下垂体前葉膜画分を使用した場合には4゜Cで90分
反応させ、ヒトGnRHレセプター発現CHO細胞膜画
分を使用した場合には25゜Cで60分反応させた。反
応後、ポリエチレンイミン処理したワットマングラスフ
ィルター(GF−F)を用いて反応液を吸引ろ過した。
ろ過後、γ−カウンターを用いてろ紙上に残った125
−リュープロレリンの放射活性を測定した。(TB−S
B)/(TB−NSB)×100(SB:化合物を加え
たときの放射活性、TB:最大結合放射活性、NSB:
非特異結合放射活性)を計算して、各被検物質の結合阻
害率(%)を求めた。また、被検物質の濃度を変化させ
て阻害率を求め、50%結合を阻害する被検物質の濃度
(IC50値)をHillプロットより算出した。結果を
〔表35〕に示した。
【表35】
【0158】試験例5 ラット下垂体初代培養細胞のL
H/FSH分泌の抑制 ウイスターラット(8週齢、雄性)40匹から摘出した
下垂体前葉を、緩衡液A(0.7mM リン酸水素2ナ
トリウム、137mM 塩化ナトリウム、5mM塩化カ
リウム、25mM HEPES、50μg/ml 硫酸ゲ
ンタマイシン)の入ったシャーレに移した。緩衡液Aで
1回洗浄した後、下垂体前葉を4個に分割しさらに2回
洗浄した。洗浄後の下垂体片を酵素液I(0.4% コ
ラーゼ、0.4% BSA(ウシ血清アルブミン)、1
0μg/ml デオキシリボヌクレアーゼ、0.2% グ
ルコースを含む緩衡液A)を入れた栓付き三角フラスコ
に入れ、震盪しながら37℃で1時間インキュベートし
た、駒込ピペットで吸入、排出を繰り返して組織片を分
散させた後、遠心管に移し、400xgで6分間遠心し
上清を除いた。酵素液II(10% パンクレアチンを含
む酵素液A)を加えて、37℃で8分間インキュベート
し、2mlのFCS(ウシ胎仔血清)を加えて混和し
た。再び480xgで6分間遠心し上清を除去した後、
10mlの培養液I(10% FCS、20mM HEP
ES、50U/ml ペニシリンG、50μg/ml ス
トレプトマイシン、3.7g/l 炭酸水素ナトリウム
を含むダルベッコモディファイドイーグルメヂウム)を
加え懸濁しナイロンメッシュを用いてろ過した。さらに
各10mlの培養液Iで2回洗浄後、細胞を5x105
個/mlとなるように培養液Iに浮遊した。細胞浮遊液
を1mlずつ24穴プレートの各穴に分注し、炭酸ガス
培養器中で5%CO2−95%空気、37℃の条件下に
3日間培養した後、2mlの培養液II(10%FCS
を含まない培養液I)で細胞を洗浄し、2mlの培養液
IIを加えて1時間培養後培養液を除去し、新たに培養
液IIを800μlずつ24穴プレートの各穴に加え
た。次いで、0.2%(v/v)のDMSO(ジメチルスル
フォキシド)水溶液に溶解した20μMの実施例9で製
造した化合物15の溶液(100μl)と、5nMのGn
RH100μlとを同時に添加した。化合物無添加の培
養を対照として用いた。37℃で3時間培養後、培養上
清500μlを回収し、1000xgで10分間遠心し
て、上清を集めた。上清中のLHおよびFSHの濃度
を、RIA(ラジオイムノアッセイ)キット(アマーシ
ャム社)を用いて測定した。100−(化合物添加時の
LHもしくはFSHの濃度)/(対照のLHもしくはF
SHの濃度)×100を計算して、各化合物のLHもし
くはFSH分泌抑制率(%)を求めた。実施例9で製造
した化合物15は、LHの分泌を28±9.0%抑制し
(p<0.01、n=3)、FSHの分泌を20±10
%抑制した(p<0.01 ,n=3)。以上の結果、
実施例9で製造した化合物15はGnRH拮抗作用を有
することが示された。
【0159】試験例6 ラット血中テストステロンの抑
制 実施例9で製造した化合物15を7.5mg/mlの濃
度となるように溶液I(20%プロピレングリコール−
80%生理食塩水)に溶解し、雄性SD系ラット(8週
齢、n=5)に単回、皮下投与した。投与量は、体重1
kgあたり30mgとした。vehicleのみを投与
した動物を対照群として用いた。投与24時間後にエー
テル麻酔下に頸静脈より採血し、終濃度3mg/mlの
EDTA(エチレンジアミン4酢酸)と終濃度300K
IU/mlのアプロチニンとを直ちに添加した。300
0xgで15分間遠心し、得られた血漿中のテストステ
ロン濃度をラジオイムノアッセイ法により測定した。1
00−(化合物投与群の血中テストステロン濃度)/
(対照群の血中テストステロン濃度)×100を計算し
て、化合物のテストステロン抑制率(%)を求めた。実
施例9で製造した化合物15は、38±9.7%の抑制
率を示した(p<0.05)。
【0160】試験例7 マウス血中テストステロンの抑
制 実施例56で塩酸塩として得られた化合物を3.0mg
/mlの濃度となるように溶液II(0.5%メチルセル
ロース99.5%蒸留水)に溶解し、雄性ICRマウス
(10週令、n=12)に体重1kgあたり30mgの
割合で1日1回3日間連続して経口投与した。Vehi
cleのみを投与した動物を対照群(n=15)として
用いた。最終投与の24時間後にエーテル麻酔下に頸静
脈より採血し、終濃度3mg/mlのEDTA(エチレ
ンジアミン4酢酸)と終濃度300KIU/mlのアプ
ロチニンとを直ちに添加した。3000xgで15分間
遠心し、得られた血漿中のテストステロン濃度をラジオ
イムノアッセイ法により測定した。100−(化合物投
与群の血中テストステロン濃度)/(対照群の血中テス
トステロン濃度)x100を計算して、化合物のテスト
ステロン抑制率(%)を求めた。実施例56化合物(塩
酸塩)は、85±9.7%の抑制率を示した(p<0.
05)。
【0161】
【発明の効果】本発明の性腺刺激ホルモン放出ホルモン
拮抗剤は、例えばホルモン依存性疾患の予防又は治療剤
として用いることができる。具体的には、例えば医薬と
して性ホルモン依存性ガン(例、前立腺ガン,子宮ガ
ン,乳ガン,下垂体腫瘍等)、前立腺肥大症、子宮筋
腫、子宮内膜症、思春期早発症、無月経症候群、多房性
卵巣症候群、ニキビなどの予防または治療剤として、あ
るいは妊娠調節剤(例、避妊剤等)、不妊症治療剤、月
経調節剤として有効であり、さらに、畜産分野で、動物
の発情の調節、食肉用の肉質の改善、動物の成長調節、
水産分野において魚類の産卵促進剤としても有効であ
る。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 31/47 A61K 31/47 31/475 31/475 31/495 31/495 31/505 ADU 31/505 ADU (31)優先権主張番号 特願平7−20717 (32)優先日 平7(1995)2月8日 (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平7−40151 (32)優先日 平7(1995)2月28日 (33)優先権主張国 日本(JP) (72)発明者 日沼 州司 茨城県つくば市春日1丁目7番地の9 武 田春日ハイツ1402号

Claims (34)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 【化1】 〔式中、R1及びR2はそれぞれ水素、又は炭素,窒素,
    酸素もしくは硫黄原子を介する基を、R3は置換されて
    いてもよい同素又は複素環基を、R4は水素、ホルミル
    基、硫黄原子を介する基もしくは置換されていてもよい
    水酸基で置換された低級アルキル基、置換されていても
    よい炭化水素残基で置換されていてもよいカルボニル基
    又はエステル化もしくはアミド化されたカルボキシル基
    を、R5は水素又は炭素原子を介する基を、nは0〜3
    の整数を示す。但し、R3が有していてもよい置換基が
    一般式 【化2】 (式中、R6は置換されていてもよい、環を形成し得る
    基,カルボニル,チオカルボニル,酸化されていてもよ
    い硫黄原子もしくはそれらの基に変換し得る基を有する
    5ないし7員の複素環基、アニオン形成基又はアニオン
    に変換し得る基を、Z環はヘテロ原子が含まれていても
    よい芳香族炭化水素残基又は複素環基を、Vは化学結合
    又は介在基を示す)で表される基である場合を除く〕で
    表される化合物又はその塩。
  2. 【請求項2】R3が一般式 【化3】 〔式中、R7は水素、ハロゲン、又は炭素,窒素,酸素
    もしくは硫黄原子を介する基を、R8は水素、ハロゲ
    ン、ニトロ、シアノ、又は酸素,窒素もしくは硫黄原子
    を介する置換されていてもよい脂肪族炭化水素残基を示
    す〕で表される基である請求項1記載の化合物。
  3. 【請求項3】R1又はR2の一方が一般式 R9−(CH2)m− 〔式中、R9は窒素原子を介する基を、mは0〜3の整
    数を示す〕で表される基で、他方が一般式 R10−A− 〔式中、R10は置換されていてもよいフェニル基を、A
    は化学結合又は介在基を示す〕で表される基である請求
    項2記載の化合物。
  4. 【請求項4】一般式 【化4】 {式中、R11は水素、低級アルキル基または式−(CH
    2)pQ〔式中、pは0〜3の整数を、Qはハロゲン,
    ニトロ,シアノ,アミノ,置換されていてよいカルボキ
    シル基,低級アルキレンジオキシ基または式−A−R15
    (式中、Aは化学結合もしくは介在基を、R15はアルキ
    ルを示す)で表される基で置換されていてもよいアリー
    ル基、置換されていてもよいシクロアルキル基または置
    換されていてもよい複素環基を示す〕で表される基を、
    12は水素またはアルキル基、置換されていてもよいア
    リール基、置換されていてもよいアラルキル基または置
    換されていてもよいシクロアルキル基を、R13は置換さ
    れていてもよいアミノを、R14は置換されていてもよい
    アリール基を、rは0〜3の整数を示す}で表される化
    合物またはその塩。
  5. 【請求項5】R11が式−(CH2)pQ〔式中、pは0
    〜3の整数を、Qはハロゲン,ニトロ,シアノ,アミ
    ノ,置換されていてもよいカルボキシル基,低級アルキ
    レンジオキシ基または式−A−R15(式中、Aは化学結
    合もしくは介在基を、R15はアルキル基を示す)で表さ
    れる基で置換されていてもよいアリール基を示す〕で表
    される基である請求項4記載の化合物。
  6. 【請求項6】Qがハロゲンで置換されていてもよいアリ
    ール基である請求項5記載の化合物。
  7. 【請求項7】R13が置換されていてもよいモノアラルキ
    ルアミノである請求項4記載の化合物。
  8. 【請求項8】R13が置換されていてもよいベンジルアミ
    ノである請求項4記載の化合物。
  9. 【請求項9】R14が置換されていてもよいフェニルであ
    る請求項4記載の化合物。
  10. 【請求項10】化合物3−(N−ベンジル−N−メチル
    アミノメチル)−4,7−ジヒドロ−7−(2−メトキ
    シベンジル)−2−(4−メトキシフェニル)−4−オキ
    ソチエノ〔2,3−b〕ピリジン−5−カルボン酸エチ
    ルエステル又はその塩。
  11. 【請求項11】化合物3−(N−ベンジル−N−メチル
    アミノメチル)−4,7−ジヒドロ−7−(2−フルオ
    ロベンジル)−2−(4−メトキシフェニル)−4−オ
    キソチエノ〔2,3−b〕ピリジン−5−カルボン酸エ
    チルエステル又はその塩。
  12. 【請求項12】化合物3−(N−ベンジル−N−メチル
    アミノメチル)−4,7−ジヒドロ−7−(2−メトキ
    シベンジル)−2−(4−アセチルアミノフェニル)−
    4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジン−5−カルボ
    ン酸エチルエステル又はその塩。
  13. 【請求項13】化合物2,4(1H,3H)-ジオキソ-5
    -ベンジルメチルアミノメチル-1-(2-クロロ-6-フル
    オロベンジル)-6-(4-メトキシフェニル)-3-フェニル
    チエノ〔2,3−d〕ピリミジン又はその塩。
  14. 【請求項14】化合物3−(N−ベンジル−N−メチル
    アミノメチル)−4,7−ジヒドロ−7−(2,6−ジ
    フルオロベンジル)−2−(4−プロピオニルアミノフ
    ェニル)−5−ベンゾイル−4−オキソチエノ〔2,3
    −b〕ピリジン又はその塩。
  15. 【請求項15】化合物3−(N−ベンジル−N−メチル
    アミノメチル)−4,7−ジヒドロ−7−(2,6−ジ
    フルオロベンジル)−2−(4−N’−メチルウレイド
    フェニル)−5−ベンゾイル−4−オキソチエノ〔2,
    3−b〕ピリジン又はその塩。
  16. 【請求項16】化合物3−(N−ベンジル−N−メチル
    アミノメチル)−4,7−ジヒドロ−7−(2,6−ジ
    フルオロベンジル)−2−(4−プロピオニルアミノフ
    ェニル)−5−イソブチリル−4−オキソチエノ〔2,
    3−b〕ピリジン又はその塩。
  17. 【請求項17】化合物3−(N−ベンジル−N−メチル
    アミノメチル)−4,7−ジヒドロ−7−(2,6−ジ
    フルオロベンジル)−2−(4−N’−メチルウレイド
    フェニル)−5−イソブチリル−4−オキソチエノ
    〔2,3−b〕ピリジン又はその塩。
  18. 【請求項18】化合物3−(N−ベンジル−N−メチル
    アミノメチル)−4,7−ジヒドロ−7−(2,6−ジ
    フルオロベンジル)−2−(4−N’−メチルウレイド
    フェニル)−4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジン
    −5−(N−イソプロピル)カルボキサミド又はその
    塩、
  19. 【請求項19】化合物3−(N−ベンジル−N−メチル
    アミノメチル)−4,7−ジヒドロ−7−(2,6−ジ
    フルオロベンジル)−2−(4−N’−メチルウレイド
    フェニル)−4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジン
    −5−(N−イソプロピル−N−メチル)カルボキサミ
    ド又はその塩、
  20. 【請求項20】化合物3−(N−ベンジル−N−メチル
    アミノメチル)−4,7−ジヒドロ−7−(2,6−ジ
    フルオロベンジル)−2−(4−N’−メチルウレイド
    フェニル)−4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジン
    −5−(N−ベンジル−N−メチル)カルボキサミド又
    はその塩。
  21. 【請求項21】一般式 【化5】 〔式中、R4は水素、ホルミル、硫黄原子を介する基も
    しくは置換されていてもよい水酸基で置換された低級ア
    ルキル基、置換されていてもよい炭化水素残基で置換さ
    れていてもよいカルボニル基又はエステル化もしくはア
    ミド化されたカルボキシル基を、R5は水素又は炭素原
    子を介する基を、R7は水素、ハロゲン又は炭素,窒素
    もしくは硫黄原子を介する基を、R8は水素、ハロゲ
    ン、シアノ、又は炭素,窒素,酸素もしくは硫黄原子を
    介する置換されていてもよい脂肪族炭化水素残基を、R
    10は置換されていてもよいフェニル基を、Aは化学結合
    又は介在基を、Xは脱離基を、mは0〜3の整数を、n
    は0〜3の整数を示す〕で表される化合物又はその塩
    と、一般式 R9H 〔式中、R9は窒素原子を介する基を示す〕で表される
    化合物又はその塩とを反応させることを特徴とする請求
    項3記載の化合物又はその塩の製造法。
  22. 【請求項22】一般式 【化6】 {式中、R11'は式−(CH2)pQ〔式中、pは0〜3
    の整数を、Qはハロゲン,ニトロ,シアノ,アミノ,置
    換されていてもよいカルボキシル基,低級アルキレンジ
    オキシ基または式−A−R15(式中、Aは化学結合もし
    くは介在基を、R15はアルキル基を示す)で表される基
    で置換されていてもよいアリール基を示す〕で表される
    基を、R12'はアルキル基、置換されていてもよいアリ
    ール基、置換されていてもよいアラルキル基、置換され
    ていてもよいシクロアルキル基を、R14は置換されてい
    てもよいアリール基を、Xは脱離基を、rは0〜3の整
    数を示す}で表される化合物又はその塩と、一般式 R13H 〔式中、R13は置換されていてもよいアミノを示す〕で
    表される化合物又はその塩とを反応させることを特徴と
    する請求項5記載の化合物又はその塩の製造法。
  23. 【請求項23】置換されていてもよい、同素または複素
    5ないし7員環と同素または複素5ないし7員環との縮
    合二環化合物またはその塩を含有してなる性腺刺激ホル
    モン放出ホルモン拮抗剤。
  24. 【請求項24】縮合二環化合物が一般式 【化7】 〔式中、W環は置換されていてもよい同素または複素5
    ないし7員環基を、R16は置換されていてもよい炭化水
    素残基を、R17は水素、又は炭素,窒素,酸素もしくは
    硫黄原子を介する基を、oは1〜2の整数を示す〕で表
    される化合物である請求項23記載の性腺刺激ホルモン
    放出ホルモン拮抗剤。
  25. 【請求項25】W環が一般式 【化8】 〔式中、R1及びR2はそれぞれ水素、又は炭素,窒素,
    酸素もしくは硫黄原子を介する基を示す〕で表される基
    である請求項24記載の性腺刺激ホルモン放出ホルモン
    拮抗剤。
  26. 【請求項26】縮合二環化合物が一般式 【化9】 〔式中、Y環は置換されていてもよい複素5ないし7員
    環基を、R18およびR19は同一または異なって置換され
    ていてもよい炭化水素残基を示す〕で表される化合物で
    ある請求項23記載の性腺刺激ホルモン放出ホルモン拮
    抗剤。
  27. 【請求項27】Y環が一般式 【化10】 〔式中、R20及びR21はそれぞれ水素、又は置換されて
    いてもよい炭化水素残基を示す〕で表される環基である
    請求項26記載の性腺刺激ホルモン放出ホルモン拮抗
    剤。
  28. 【請求項28】性ホルモン依存性疾病の予防又は治療剤
    である請求項23記載の性腺刺激ホルモン放出ホルモン
    拮抗剤。
  29. 【請求項29】性ホルモン依存性ガン、前立腺肥大症又
    は子宮筋腫の予防又は治療剤である請求項23記載の性
    腺刺激ホルモン放出ホルモン拮抗剤。
  30. 【請求項30】性ホルモン依存性ガンが前立腺ガン、子
    宮ガン、乳ガン、下垂体腫瘍である請求項29記載の性
    腺刺激ホルモン放出ホルモン拮抗剤。
  31. 【請求項31】性ホルモン依存性疾病が前立腺肥大症、
    子宮内膜症、子宮筋腫、思春期早発症である請求項28
    記載の性腺刺激ホルモン放出ホルモン拮抗剤。
  32. 【請求項32】請求項23記載の化合物又はその塩を含
    有してなる妊娠調節剤。
  33. 【請求項33】請求項23記載の化合物又はその塩を含
    有してなる月経周期調節剤。
  34. 【請求項34】避妊用である請求項32記載の妊娠調節
    剤。
JP09106895A 1994-04-19 1995-04-17 縮合チオフェン誘導体、その製造法及び用途 Expired - Fee Related JP3854648B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
TW84103400A01 TW483896B (en) 1995-02-08 1995-04-10 Condensed-ring thiophene derivatives, their production and use
BR9600341A BR9600341A (pt) 1995-02-08 1995-04-14 Composto processo para produzir o mesmo composição farmacéutica processo para antagonizar hormónio liberando gonadotropina e uso do composto
JP09106895A JP3854648B2 (ja) 1994-04-19 1995-04-17 縮合チオフェン誘導体、その製造法及び用途
TR96/00103A TR199600103A2 (tr) 1995-02-08 1996-02-08 Tienopirimidin türevleri, üretimi ve kullanimi.
AR10132396A AR002276A1 (es) 1995-02-08 1996-02-08 Compuesto de tienopirimidina método para su preparación y composición farmacéutica que lo comprende

Applications Claiming Priority (11)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8073294 1994-04-19
JP6-80732 1994-04-19
JP19554194 1994-08-19
JP6-195541 1994-08-19
JP27101094 1994-11-04
JP6-271010 1994-11-04
JP2071795 1995-02-08
JP7-20717 1995-02-08
JP4015195 1995-02-28
JP7-40151 1995-02-28
JP09106895A JP3854648B2 (ja) 1994-04-19 1995-04-17 縮合チオフェン誘導体、その製造法及び用途

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08295693A true JPH08295693A (ja) 1996-11-12
JP3854648B2 JP3854648B2 (ja) 2006-12-06

Family

ID=27548934

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP09106895A Expired - Fee Related JP3854648B2 (ja) 1994-04-19 1995-04-17 縮合チオフェン誘導体、その製造法及び用途

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3854648B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001278885A (ja) * 1999-03-24 2001-10-10 Takeda Chem Ind Ltd チエノピリミジン化合物、その製造法および用途
JP2002541259A (ja) * 1999-04-08 2002-12-03 アクゾ・ノベル・エヌ・ベー 黄体化ホルモン作動薬として有用な二環式へテロ芳香族化合物
WO2003064429A1 (fr) 2002-01-30 2003-08-07 Takeda Chemical Industries, Ltd. Thienopyrimidines, procedes de fabrication et d'utilisation correspondants
WO2006083005A1 (ja) * 2005-02-03 2006-08-10 Takeda Pharmaceutical Company Limited 縮合ピリミジン誘導体およびその用途
WO2016136849A1 (ja) * 2015-02-26 2016-09-01 武田薬品工業株式会社 固形製剤

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001278885A (ja) * 1999-03-24 2001-10-10 Takeda Chem Ind Ltd チエノピリミジン化合物、その製造法および用途
JP2002541259A (ja) * 1999-04-08 2002-12-03 アクゾ・ノベル・エヌ・ベー 黄体化ホルモン作動薬として有用な二環式へテロ芳香族化合物
JP4854856B2 (ja) * 1999-04-08 2012-01-18 ナームローゼ・フエンノートチヤツプ・オルガノン 黄体化ホルモン作動薬として有用な二環式へテロ芳香族化合物
WO2003064429A1 (fr) 2002-01-30 2003-08-07 Takeda Chemical Industries, Ltd. Thienopyrimidines, procedes de fabrication et d'utilisation correspondants
WO2006083005A1 (ja) * 2005-02-03 2006-08-10 Takeda Pharmaceutical Company Limited 縮合ピリミジン誘導体およびその用途
WO2016136849A1 (ja) * 2015-02-26 2016-09-01 武田薬品工業株式会社 固形製剤
US10350170B2 (en) 2015-02-26 2019-07-16 Takeda Pharmaceutical Company Limited Solid preparation

Also Published As

Publication number Publication date
JP3854648B2 (ja) 2006-12-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6187788B1 (en) Condensed-ring thiophene derivatives, their production and use
JP3789538B2 (ja) チエノピリミジン誘導体、その製造法および用途
US6015789A (en) Combined use of GnRH agonist and antagonist
US20210380584A1 (en) Heterocyclic compounds as immunomodulators
EP0862573A1 (en) Thienopyridine derivatives as gonadotropin releasing hormone antagonists
KR20020064327A (ko) 아데노신 a3, a2a 및 a3 수용체 특이 화합물 및 그의사용방법
WO1999033831A1 (en) Nitrogen-containing heterocyclic compounds, their production and use
US6048863A (en) Condensed-ring thiophene derivatives and thienopyrimidine derivatives, their production and use
JP2007302703A (ja) 医薬組成物
US5977132A (en) Prolactin production inhibitory agent
JP3854648B2 (ja) 縮合チオフェン誘導体、その製造法及び用途
JPH09208496A (ja) Lh−rh拮抗物質含有組成物
JPH1045625A (ja) 医薬組成物
JPH09169735A (ja) キノリン誘導体、その製造法および用途
RU2150470C1 (ru) Бициклические производные тиофена, способ их получения и композиция на их основе
JPH09169767A (ja) 複素環化合物、その製造法および用途
JPH09169766A (ja) チエノピリジン誘導体,その製造法および用途
JP4455683B2 (ja) 含窒素複素環化合物、その製造法および用途
JP2000219691A (ja) チエノピリジン誘導体、その製造法および用途
JP3028486B1 (ja) チエノピリジン誘導体、その製造法および用途
TW483896B (en) Condensed-ring thiophene derivatives, their production and use
CZ290723B6 (cs) Kondenzované bicyklické thiofenové deriváty, způsob jejich výroby, farmaceutický prostředek je obsahující a jejich pouľití
JPH09216823A (ja) プロラクチン産生抑制剤

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20060523

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060721

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060822

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060911

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 3

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090915

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090915

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees