JPH09169766A - チエノピリジン誘導体,その製造法および用途 - Google Patents

チエノピリジン誘導体,その製造法および用途

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JPH09169766A
JPH09169766A JP27331195A JP27331195A JPH09169766A JP H09169766 A JPH09169766 A JP H09169766A JP 27331195 A JP27331195 A JP 27331195A JP 27331195 A JP27331195 A JP 27331195A JP H09169766 A JPH09169766 A JP H09169766A
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JP27331195A
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Shuichi Furuya
修一 古矢
Nobuo Cho
展生 長
Hirokazu Matsumoto
寛和 松本
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Takeda Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Takeda Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】極めて優れた性腺刺激ホルモン放出ホルモン拮
抗作用を示すチエノ〔2,3−b〕ピリジン誘導体およ
びそれを含有する医薬組成物の提供。 【解決手段】本発明のチエノ〔2,3−b〕ピリジン誘
導体又はその塩は、極めて優れた性腺刺激ホルモン放出
ホルモン拮抗作用を有し、性ホルモン依存性疾患、例え
ば性ホルモン依存性ガン(例、前立腺ガン,子宮ガン,
乳ガン,下垂体腫瘍等),前立腺肥大症,子宮筋腫,子
宮内膜症,思春期早発症,無月経症候群,多房性卵巣症
候群,ニキビなどの予防または治療剤として、あるいは
妊娠調節剤(例、避妊剤等),不妊症治療剤,月経調節
剤とし、さらに畜産分野において動物の発情の調節,食
肉用の肉質の改善,動物の成長調節として、水産分野に
おいて魚類の産卵促進剤として、有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、チエノ〔2,3−
b〕ピリジン誘導体、およびそれを含有する医薬組成物
に関する。
【0002】
【従来の技術】下垂体前葉ホルモンの分泌は、それぞれ
のホルモンの標的臓器から分泌される末梢ホルモン及び
下垂体前葉の上位中枢である視床下部から分泌される分
泌促進あるいは分泌抑制ホルモン(以下、本明細書にお
いては、これらホルモン群を視床下部ホルモンと総称す
る。)の調節を受けている。現在までのところ、視床下
部ホルモンとして例えば甲状腺刺激ホルモン放出ホルモ
ン(TRH)あるいは性腺刺激ホルモン放出ホルモン
{GnRH(Gonadotropin releasing hormone):黄体
形成ホルモン放出ホルモン〔LH−RH(Luleinizing
hormone releasinghormone)〕とも呼ばれる}など9種
の存在が確認されている(入来正躬、外山敬介編、生理学
2、文光堂、P610-618、1986年)。これら視床下部ホル
モンは下垂体前葉に存在すると考えられている受容体を
介して、そのホルモン作用等を現すと推定されており
(同)、ヒトの場合もふくめこれらに特異的な受容体遺
伝子の解析が進められている(井村裕夫、他編、レセプ
ター基礎と臨床、朝倉書店、p297-304、1993年)。従っ
て、これら受容体に対する特異的かつ選択的な拮抗薬あ
るいは作動薬は、視床下部ホルモンの作用を調節し下垂
体前葉ホルモンの分泌を制御することになる。この結果
として、こうした下垂体前葉ホルモン依存性の疾患に対
してその予防あるいは治療を期待することが出来る。視
床下部ホルモンのひとつである性腺刺激ホルモン放出ホ
ルモン(以下GnRHと略称することもある)〔シャリ
ー・エー・ブイ(Schally A. V.)ら、ジャーナル・オ
ブ・バイオロジカル・ケミストリー(J. Biological Ch
emistry),246巻、7230-7236頁、1971年およびブルガス
・アール(Burgus, R.)ら、プロシーデイング・オブ・
ナチュラル・アカデミック・サイエンス・ユー・エス・
エー(Proc. Natl. Acad. Sci.USA)、69巻、278-282
頁、1972年〕の高活性誘導体である酢酸リュープロレリ
ン〔藤野ら、バイオケミカル・アンド・バイオフイジカ
ル・リサーチ・コミュニケーションズ(Biochemical an
d Biophysical Research Communications),60巻、406
-413頁,1974年、およびオリバー・アール・ティー・デ
ー(Oliver, R. T. D.)ら、ブリティシュ・ジーナル・
オブ・キヤンサー(Br. J. Cancer),59巻、823頁、198
9年および戸口ら,ジャーナル・オブ・インターナショ
ナル・メディカル・リサーチ(J.Int.Med.Res.),
18巻、35-41頁、1990年〕は、反復投与することによ
り、下垂体における性腺刺激ホルモンの放出・産生を低
下させ、精巣および卵巣における性腺刺激ホルモンに対
する反応性の低下を起こし、テストステロンおよびエス
トロゲンの分泌を抑制する。その結果、こうしたホルモ
ン依存性の癌例えば前立腺癌に対して抗腫瘍活性を示す
ことが知られており臨床応用されている。酢酸リュープ
ロレリンは、また、子宮内膜症や、思春期早発症などの
治療薬としても臨床で広く用いられている。酢酸リュー
プロレリンの高い抗癌活性は、天然型GnRHと比較し
て蛋白分解酵素に対する抵抗性が高いこと、またGnR
H受容体に対する親和性が高くレセプター数の減少によ
るGnRHの反応性の低下(desensitization)を起こ
すことに起因すると推定されている。しかしながら、酢
酸リュープロレリンは、GnRH受容体に対する超作動
薬であるため、初回投与直後に下垂体−性腺刺激作用
(急性作用)による血清テストステロン濃度の上昇を伴
った一過性の増悪が認められることが知られている。こ
のような背景のもとに、同様の治療効果を有し、しかも
上記の一過性の下垂体−性腺刺激作用(急性作用)を起
こさないと期待されるGnRH拮抗薬が望まれている。
このようなGnRH拮抗作用を有する化合物としては、
GnRHの誘導体である直鎖状ペプチド(米国特許第 5
140009 号,同 5171835 号)、環状ヘキサペプチド誘導
体(特開昭61-191698)や2環性ペプチド誘導体〔ジャ
ーナル・オブ・メディシナル・ケミストリー(Journal
of Medicinal Chemistry)、36巻、3265-3273頁、1993
年〕など数多く知られているが、これらの化合物はすべ
てペプチド性であることから、投与形態、薬剤の安定
性、作用の持続性、代謝に対する安定性等の多くの問題
点が残されている。これらの点を解決するために、経口
性のGnRH拮抗薬、特に非ペプチド性の拮抗薬が強く
要望されている。しかし現状では、非ペプチド性GnR
H拮抗薬の報告はない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、極めて優れ
た性腺刺激ホルモン放出ホルモン拮抗作用を有するチエ
ノ〔2,3−b〕ピリジン誘導体およびそれを含有する
医薬組成物を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、種々のチ
エノ〔2,3−b〕ピリジン誘導体を合成し、その作用
を検討していたところ、特定のチエノ〔2,3−b〕ピ
リジン誘導体が、極めて優れたGnRH拮抗作用を有す
ることを見いだした。本発明者らは、この知見に基づい
てさらに研究した結果、本発明を完成した。
【0005】即ち本発明は、(1)一般式
【化6】 〔式中、R1は式
【化7】 (式中、R6は(1)フッ素,臭素,スルファモイル,メチ
ルチオもしくはニトロで置換されていてもよいフェニル
基,(2)2−もしくは3−ピリジル基,(3)メチルで置換
されていてもよい3−インドリル基,(3)プロピル基ま
たは(4)ブチルカルバモイル基を、R7はメチル基を示
す。)で表される基またはヘキサメチレンテトラアミノ
メチル基を、R2はメトキシカルボニルビニル,エトキ
シカルボニルビニル,カルボキシビニル,ベンゾイルビ
ニル,アセチルビニル,プロピオニルビニル,イソブチ
リルアミノ,プロピオニルアミノ,3−オキソブチルア
ミノ,3−オキソペンチルアミノ,2−ヒドロキシシク
ロヘキシルアミノ,トリフルオロアセチルアミノ,2−
ヒドロキシプロピルアミノ,2−ヒドロキシブチルアミ
ノ,2−ヒドロキシイソブチルアミノ,N−エチル−N
−トリフルオロアセチルアミノ,メチルアミノ,エチル
アミノ,プロピルアミノ,ブチルアミノ,イソブチルア
ミノ,ジエチルアミノ,1−ピロリジニルアミノ,エタ
ンスルホンアミドもしくはアセトニルオキシで置換され
たフェニル基を、R3は2−フルオロベンジル基または
2,6−ジフルオロベンジル基を、R4は(1)アシル基ま
たは(2)ヒドロキシもしくはアルキルカルボニルオキシ
で置換されていてもよいC1-6アルキル基を示す。ただ
し、R4がベンゾイルのときR2はプロピオニルアミノフ
ェニル,エタンスルホンアミドフェニルおよびイソブチ
リルアミノフェニルではなく、R4がイソブチリルのと
きR2はプロピオニルアミノフェニルおよびイソブチリ
ルアミノフェニルではない。〕で表される化合物〔I〕
またはその塩、(2)基R2が式 R10−R9−(式中、
9はビニル基を、R10はメトキシカルボニル,エトキ
シカルボニル,カルボキシ,ベンゾイル,アセチル,プ
ロピオニルをそれぞれ示す。)で表される基もしくは式
11−NH−(式中、R11は3−オキソブチル,3−
オキソペンチルまたは2−ヒドロキシシクロヘキシルを
示す。)もしくは式R12−O−(式中、R12はアセトニ
ルを示す。)で表される基で置換されているフェニル基
を示す上記(1)項記載の化合物、(3)基R4が(1)ア
ルコキシ,アルコキシ−アルコキシ,アルキレンジオキ
シ,フェノキシ,ヒドロキシ,アルキルカルボニルオキ
シ,モノまたはジアルキルアミノ,アルキルチオで置換
されたベンゾイル基,(2)アルキレンジオキシで置換さ
れたアルキルカルボニル基または(3)チエニルカルボニ
ル基を示す上記(1)項記載の化合物、(4)基R4
ヒドロキシもしくはアセチルオキシで置換されたアルキ
ル基である上記(1)項記載の化合物、(5)一般式
【化8】 〔式中、R2はメトキシカルボニルビニル,エトキシカ
ルボニルビニル,カルボキシビニル,ベンゾイルビニ
ル,アセチルビニル,プロピオニルビニル,イソブチリ
ルアミノ,プロピオニルアミノ,3−オキソブチルアミ
ノ,3−オキソペンチルアミノ,2−ヒドロキシシクロ
ヘキシルアミノ,トリフルオロアセチルアミノ,2−ヒ
ドロキシプロピルアミノ,2−ヒドロキシブチルアミ
ノ,2−ヒドロキシイソブチルアミノ,N−エチル−N
−トリフルオロアセチルアミノ,メチルアミノ,エチル
アミノ,プロピルアミノ,ブチルアミノ,イソブチルア
ミノ,ジエチルアミノ,1−ピロリジニルアミノ,エタ
ンスルホンアミドもしくはアセトニルオキシで置換され
たフェニル基を、R3は2−フルオロベンジル基または
2,6−ジフルオロベンジル基を、R4は(1)アシル基ま
たは(2)ヒドロキシもしくはアルキルカルボニルオキシ
で置換されていてもよいC1-6アルキル基を示す。ただ
し、R4がベンゾイルのときR2はプロピオニルアミノフ
ェニル,エタンスルホンアミドフェニルおよびイソブチ
リルアミノフェニルではなく、R4がイソブチリルのと
きR2はプロピオニルアミノフェニルおよびイソブチリ
ルアミノフェニルではない。Xは脱離基を示す。〕で表
される化合物〔II〕又はその塩と、一般式 R1'−H
〔式中、R1'は、式
【化9】 (式中、R6は(1)フッ素,臭素,スルファモイル,メチ
ルチオもしくはニトロで置換されていてもよいフェニル
基,(2)2−もしくは3−ピリジル基,(3)メチルで置換
されていてもよい3−インドリル基,(3)プロピル基ま
たは(4)ブチルカルバモイル基を、R7はメチル基を示
す。)で表される基またはヘキサメチレンテトラアミノ
基を示す。〕で表される化合物又はその塩とを反応させ
ることを特徴とする式
【化10】 〔式中の各基は前記と同意義を有する。〕で表わされる
化合物〔III〕又はその塩の製造法、(6)第(1)項
記載の化合物またはその塩を含有する医薬組成物、
(7)性腺刺激ホルモン放出ホルモン拮抗剤である上記
(6)項記載の医薬組成物、および(8)性ホルモン依
存性疾患予防治療剤である上記(7)項記載の医薬組成
物に関する。
【0006】本文中の化合物の骨格となる4−オキソチ
エノ〔2,3−b〕ピリジンは次式で表わされる。
【化11】 本発明の化合物〔I〕におけるR1で示される基の好まし
いものとしては、N−メチル−N−ベンジルアミノメチ
ルが挙げられる。本発明の化合物〔I〕におけるR2およ
びR4における置換基の数としては、1〜6個が挙げら
れ、なかでも1〜3個が好ましく、1〜2個がさらに好
ましい。本発明の化合物〔I〕におけるR2で示される基
の好ましいものとしては、式R10−R9−(式中、R9
ビニル基を、R10はメトキシカルボニル,エトキシカル
ボニル,カルボキシ,ベンゾイル,アセチル,プロピオ
ニルをそれぞれ示す。)で表される基もしくは式 R11
−NH−(式中、R11は3−オキソブチル,3−オキソ
ペンチルまたは2−ヒドロキシシクロヘキシルを示
す。)もしくは式R12−O−(式中、R12はアセトニル
を示す。)で表される基で置換されているフェニル基が
挙げられる。
【0007】本発明の化合物〔I〕におけるR4で表され
るアシルとしては、カルボン酸から誘導されるアシル
基、例えば、式 −CO−R8 (式中、−R8は置換基を
有していてもよい炭化水素残基または置換基を有してい
てもよい複素環基を示す)で表わされる基が好ましい。
【0008】該炭化水素残基の例としては、アルキル基
(例、メチル,エチル,プロピル,イソプロピル,イソ
ブチル,s−ブチル,t-ブチル,ペンチル,ヘキシル,
ヘプチル,オクチル,ノニル,デシル,ウンデシル,ド
デシル,トリデシル,テトラデシル,ペンタデシル等の
1-15アルキル基)、シクロアルキル基(例、シクロプ
ロピル,シクロペンチル,シクロヘキシル等のC3-8
ルロアルキル基)、アルケニル基(例、ビニル,アリ
ル,2−メチルアリル,2−ブテニル,3−ブテニル,
ブタジエニル,ヘキサトリエニル,3−オクテニル等の
2-10アルケニル基)、アルキニル基(例、エチニル,
2−プロピニル,3−ヘキシニル等のC2-10のアルキニ
ル基),シクロアルケニル基(例、シクロプロペニル,
シクロペンテニル,シクロヘキセニル等のC3-10シクロ
アルケニル基),アリール基(例、フェニル,ナフチ
ル,アントラセニル等のC6-14アリール基),アラルキ
ル基(例、ベンジル,フェニルエチル,ジフェニルメチ
ル,トリチル等のC7-19アラルキル基)などが挙げられ
る。該炭化水素残基の置換基としては、例えば、ニト
ロ,ヒドロキシ,オキソ,チオキソ,シアノ,スルホ,
カルバモイル,カルボキシ,ハロゲン(例、フッ素,塩
素,臭素,ヨウ素),C1-6アルコキシ(例、メトキ
シ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ
等),C1-3アルコキシ−C1-6アルコキシ,アミノ,モ
ノ−またはジ−C1-6アルキルアミノ(例、メチルアミ
ノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、ジメチルアミノ、
ジエチルアミノ等),C1-6アルキル-カルボニル,C
1-6アルキル-カルボニルオキシ(例、アセトキシ、エチ
ルカルボニルオキシ等),C1-6アルキル−チオ,C1-6
アルキル−スルホニル,C1-6アルキル−スルフィニ
ル,ベイゾイル,フェノキシ,アルキレンジオキシ,以
下に述べる複素環基などが挙げられる。置換の数は1な
いし6、好ましくは1ないし3、さらに好ましくは1〜
2である。
【0009】複素環基の例としては、炭素原子以外に例
えば酸素原子、硫黄原子、窒素原子などのヘテロ原子を
1ないし4個含む5ないし8員環またはその縮合複素環
基が挙げられ、その具体例としては、2−または3−チ
エニル,2−または3−フリル,2−または3−ピロリ
ル,2−、4−または5−オキサゾリル,2−,4−ま
たは5−チアゾリル,3−,4−または5−ピラゾリ
ル,2−,4−または5−イミダゾリル,3−,4−ま
たは5−イソオキサゾリル,3−,4−または5−イソ
チアゾリル,3−または5−(1,2,4−オキサジアゾ
リル),1,3,4−オキサジアゾリル,3−または5−
(1,2,4−チアジアゾリル),1,3,4−チアジアゾリ
ル,4−または5−(1,2,3−チアジアゾリル),1,
2,5−チアジアゾリル,1,2,3−トリアゾリル、1,
2,4−トリアゾリル,1H−または2H−テトラゾリ
ル等の炭素原子以外に酸素原子、硫黄原子、窒素原子等
から選ばれたヘテロ原子を1ないし4個含む5員複素環
基;2−,3−または4−ピリジル,2−,4−または
5−ピリミジニル,N−オキシド−2−,4−または5
−ピリミジニル,2−または3−チオモルホリニル,2
−または3−モルホリニル,オキソイミダジニル,トリ
アジニル,ピロリジニル,ピペリジニル,ピラニル,チ
オピラニル,1,4−オキサジニル,1,4−チアジニ
ル,1,3−チアジニル,2−または3−ピペラジニ
ル,トリアジニル,オキソトリアジニル,3−または4
−ピリダジニル,ピラジニル,N−オキシド−3−また
は4−ピリダジニル等の炭素原子以外に酸素原子、硫黄
原子、窒素原子等から選ばれたヘテロ原子を1ないし4
個含む6員複素環基;ベンゾフリル,ベンゾチアゾリ
ル,ベンゾオキサゾリル,テトラゾロ〔1,5−b〕ピ
リダジニル,トリアゾロ〔4,5−b〕ピリダジニル,
ベンゾイミダゾリル,キノリル,イソキノリル,シンノ
リニル,フタラジニル,キナゾリニル,キノキサリニ
ル,インドリジニル,キノリジニル,1,8−ナフチリ
ジニル,プリニル,プテリジニル,ジベンゾフラニル,
カルバゾリル,アクリジニル,フェナントリジニル,ク
ロマニル,ベンゾオキサジニル,フェナジニル,フェノ
チアジニル,フェノキサジニル等の炭素原子以外に酸素
原子、硫黄原子、窒素原子等から選ばれたヘテロ原子を
1ないし4個含む2環性または3環性縮合複素環基が挙
げられる。該複素環基の置換基としては、例えば、C
1-6アルキル(例、メチル,エチル,プロピル,イソプ
ロピル,ブチル,イソブチル,sec-ブチル,tert-ブチ
ル等)、C2-6アルケニル(例、ビニル,1-メチルビニ
ル,1-プロペニル,アリル等)、C2-6アルキニル
(例、エチニル,1-プロピニル,プロパルギル等)、C
3-6シクロアルキル(例、シクロプロピル,シクロブチ
ル,シクロペンチル,シクロヘキシル等)、C5-7シク
ロアルケニル(例、シクロペンテニル,シクロヘキセニ
ル等)、C7-11アラルキル(例、ベンジル,α-メチル
ベンジル,フェネチル等)、C6-14アリール(例、フェ
ニル,ナフチル等)、C1-6アルコキシ(例、メトキ
シ,エトキシ,プロポキシ,iso-プロポキシ,n-ブトキ
シ,iso-ブトキシ,sec-ブトキシ,tert-ブトキシ
等)、C6-14アリールオキシ(例、フェノキシ等)、C
1-6アルカノイル(例、ホルミル,アセチル,プロピオ
ニル,n-ブチリル,iso-ブチリル等)、C6-14アリール
-カルボニル(例、ベンゾイル等)、C1-6アルカノイル
オキシ(例、ホルミルオキシ,アセチルオキシ,プロピ
オニルオキシ,n-ブチリルオキシ,iso-ブチリルオキシ
等)、カルボキシル、C1-6アルコキシ-カルボニル
(例、メトキシカルボニル,エトキシカルボニル,n-プ
ロポキシカルボニル,iso-プロポキシカルボニル,n-ブ
トキシカルボニル,イソブトキシカルボニル,tert-ブ
トキシカルボニル等)、カルバモイル基、ハロゲン(フ
ッ素、塩素、臭素、よう素)、オキソ、アミノ、モノ−
又はジC1-4アルキルアミノ(例、メチルアミノ,エチ
ルアミノ,プロピルアミノ,イソプロピルアミノ,ブチ
ルアミノ,ジメチルアミノ,ジエチルアミノ,ジプロピ
ルアミノ,ジイソプロピルアミノ,ジブチルアミノ
等)、C1-6アルカノイルアミノ(例、ホルムアミド,
アセタミド,トリフルオロアセタミド,プロピオニルア
ミド,ブチリルアミド,イソブチリルアミド等)、カル
バモイルアミノ、N−C1-4アルキルカルバモイルアミ
ノ(例、N-メチルカルバモイルアミノ,N-エチルカルバ
モイルアミノ,N-プロピルカルバモイルアミノ,N-イソ
プロピルカルバモイルアミノ,N-ブチルカルバモイルア
ミノ等)、ニトロ、シアノ、メルカプト、スルホ、スル
フイノ、ホスホノ、スルファモイル、C1-6アルキルス
ルファモイル(例、N-メチルスルファモイル,N-エチル
スルファモイル,N-プロピルスルファモイル,N-イソプ
ロピルスルファモイル,N-ブチルスルファモイル等)、
ジC1-6アルキルスルファモイル(例、N,N-ジメチルス
ルファモイル,N,N-ジエチルスルファモイル,N,N-ジプ
ロピルスルファモイル,N,N-ジブチルスルファモイル
等)、C1-6アルキルチオ(例、メチルチオ,エチルチ
オ,プロピルチオ,イソプロピルチオ,n-ブチルチオ,
sec-ブチルチオ,tert-ブチルチオ等)、C1-6アルキル
スルフィニル(例、メチルスルフィニル,エチルスルフ
ィニル,プロピルスルフィニル,ブチルスルフィニル
等)、C1-6アルキルスルホニル(例、メチルスルホニ
ル,エチルスルホニル,プロピルスルホニル,ブチルス
ルホニル等)などが挙げられる。置換の数は1ないし
6、好ましくは1ないし3、さらに好ましくは1〜2で
ある。
【0010】上記の−CO−R8におけるR8で表される
炭化水素残基の好ましいものとしては、置換基を有して
いてもよいC6-14アリール基,置換基を有していてもよ
いC1-6アルキル基が挙げられる。置換基を有していて
もよいC6-14アリール基における置換基としては、アル
キル,アルコキシ,アルコキシ−アルコキシ,アルキレ
ンジオキシ,フェノキシ,ヒドロキシ,アルキルカルボ
ニルオキシ,モノもしくはジアルキルアミノ,アルキル
チオなどが好ましい。置換基を有していてもよいC1-6
アルキル基における置換基としては、例えば、ヒドロキ
シ,ハロゲン,ニトロ,シアノ,アルコキシカルボニ
ル,アルコキシまたは式−S(O)p−R7 (式中、p
は0〜2の整数を、R7はアルキルを示す)で表わされる
基,アルキレンジオキシが挙げられる。R8で表わされ
る複素環基の好ましいものとしては、チエニル,フリ
ル,ピロリル,ピリジル,ピリミジニル,チアゾリル,
イミダゾリル,トリアゾリル,イソオキサゾリル,イソ
チアゾリル,モルホリニル,オキソイミダゾニル,ピロ
リジニル,ピペリジニル,チアジニルなどが挙げられ
る。特に、チエニルが好ましい。該複素環基の置換基の
好ましいものとしては、例えば、C1-6アルキル,C1-6
アルコキシ,カルボキシル、C1-6アルコキシ-カルボニ
ル,カルバモイル基、ハロゲン、オキソ、アミノ、モノ
−又はジC1-4アルキルアミノ,ニトロ、シアノ、メル
カプト、スルホ、スルフイノ、ホスホノ、スルファモイ
ル、C1-6アルキルチオなどが挙げられる。
【0011】基−CO−R8のさらに好ましい例として
は、(1)アルコキシ,アルコキシ−アルコキシ,アルキ
レンジオキシ,フェノキシ,ヒドロキシ,アルキルカル
ボニルオキシ,モノまたはジアルキルアミノもしくはア
ルキルチオで置換されたベンゾイル基,(2)アルキレン
ジオキシで置換されたアルキルカルボニル基または(3)
チエニルカルボニル基が挙げられる。R4で表わされる
ヒドロキシもしくはアルキルカルボニルオキシで置換さ
れていてもよいC1-6アルキル基の好ましい例として
は、ヒドロキシもしくはアセチルオキシで置換されたア
ルキル基が挙げられ、さらに、2−ヒドロキシイソブチ
ル,2−アセトキシイソブチルが好ましい。
【0012】上記定義中、アルキレンジオキシ基として
は、例えば、C1-3アルキレンジオキシ基が挙げられ、
その具体例としては、例えば、メチレンジオキシ,エチ
レンジオキシ,プロピレンジオキシなどが挙げられる。
上記定義中におけるアルキル基としては、C1-6アルキ
ル基が好ましく、その具体例としては例えば、メチル,
エチル,n−プロピル,イソプロピル,n−ブチル,イ
ソブチル,sec−ブチル,tert−ブチル,ペンチル,イ
ソペンチル,ヘキシル等が挙げられ、なかでもC1-3
ルキル基が好ましい。上記定義中、アルコキシ基として
は、C1-6アルコキシ基が挙げられ、その例としては例
えばメトキシ,エトキシ,プロポキシ,イソプロポキ
シ,ブトキシ,イソブトキシ,sec−ブトキシ,tert−
ブトキシ,ペンチルオキシ,イソペンチルオキシ,ネオ
ペンチルオキシ,ヘキシルオキシなどが挙げられ、なか
でもC1-3アルコキシ基が好ましい。
【0013】本発明の化合物すなわち、化合物〔I〕及
びそれらの塩は、 自体公知の方法により容易に製造でき
る。該方法の具体例として、例えば以下の製造方法が挙
げられる。 〔製造方法1〕活性なメチレン基を持つ適当なケトンあ
るいはアルデヒド(i)を、カール・ゲバルトらの方法
〔K.Gewald, E.Schinke and H.Bφttcher, Chem. Ber.,
99, 94-100 (1966)〕に従い、 シアノ酢酸エステル誘導
体と硫黄と反応させ2−アミノチオフェン誘導体(ii)
へと変換する。 即ち、ケトン(R1≠H)の場合、酢酸
と酢酸アンモニウムの存在下、シアノ酢酸エステル誘導
体と適当な溶媒中、例えばトルエン中加熱還流して、一
旦アルキリデンシアノ酢酸エステル誘導体とした後、硫
黄と塩基の存在下、適当な溶媒中、例えばエタノール中
加熱して2−アミノチオフェン誘導体(ii)を得る。得
られる化合物(ii)を桑田らの方法〔ドイツ特許2,435,
025号〕に従い、 エトキシメチレンマロン酸ジエチルと
加熱下反応させ付加体(iii)を得、 これを反応に悪影
響を及ぼさない溶媒中(例、エタノール,メタノール等
のアルコール類など)、塩基(例、水酸化カリウム,水
酸化ナトリウム等の水酸化アルカリ金属など)の存在
下、約10〜70℃かくはんして、カルボン酸(iv)と
した後、 得られるカルボン酸(iv)をポリリン酸エステ
ル(PPE)中、加熱閉環させて、チエノ〔2,3−
b〕ピリジン誘導体(v)を得る。該化合物(v)をハロ
ゲン化アラルキル誘導体と塩基(例、ピリジン,トリエ
チルアミン等の有機塩基など)存在下、反応に悪影響を
及ぼさない溶媒(例、ジメチルホルムアミド,ジメチル
アセトアミド等のアミド類)中、約10〜100℃でか
くはんして、式(Ia)で示される 4,7−ジヒドロ−
4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジン−5−カルボ
ン酸エステル誘導体を得る。 次いで、 該化合物(Ia)を
反応に悪影響を及ぼさない溶媒(例、四塩化炭素,クロ
ロホルム等のハロゲン化炭化水素類)中、α,α'−アゾ
ビスイソブチロニトリル(AIBN)存在下、N−ブロ
モコハク酸イミド(NBS)と約30〜100℃でかく
はんして、化合物〔IIb〕を得る。本発明の化合物〔II
I〕は、該化合物〔IIb〕からつぎのようにして製造する
ことができる。即ち、化合物〔IIb〕を好ましくは塩基
の存在下、各種アミン(例、R1'−H)と反応に悪影響
を及ぼさない溶媒(例、ジメチルホルムアミド,ジメチ
ルアセタミド等のアミド類、アセトニトリル等のニトリ
ル、エタノール等のアルコール類)中で反応させる。反
応温度は約10〜100℃で0.5〜8時間かくはんし
て、化合物〔III〕を製造する。以上の製造方法1を
〔数1〕に示す。
【数1】 〔式中、R1''は水素またはアルキル基を、Xは脱離基
を、R1',R2およびRは前記を同意義を有する。R
15,R16はハロゲンを示す。〕 上記R'で表されるアルキル基は前記と同意義を有す
る。Xで表される脱離基としては、例えば求核剤〔例、
陰電荷を帯びたヘテロ原子(例、酸素原子,硫黄原子,
窒素原子など)を有する炭化水素残基など〕により、容
易に置換反応を受け得る基が挙げられる。具体的には、
例えばハロゲン原子(よう素,臭素,塩素等)、アルカ
ノイルオキシ(例、アセトキシ等)、アルキルスルホニ
ルオキシ(例、メタンスルホニルオキシ等)、アルキル
-アリールスルホニルオキシ(例、p-トルエンスルホニ
ルオキシ等)などが挙げられる。Xaで表されるハロゲ
ンは、フッ素,塩素,臭素,よう素、好ましくは臭素で
ある。
【0014】〔製造方法2〕カール・ゲバルトらの方法
〔K.Gewald, Chem. Ber., 98, 3571-3577 (1965);K.Gew
aldand E.Schinke, Chem. Ber., 99, 2712-2715 (196
6)〕により合成できる5位無置換の2−アミノチオフェ
ン誘導体(vi)を上記製造方法1と同様にして、桑田ら
の方法〔ドイツ特許2,435,025号〕に従い、 エトキシメ
チレンマロン酸ジエチルと加熱下反応させ付加体(vi
i)とした後、 これを反応に悪影響を及ぼさない溶媒中
(例、エタノール,メタノール等のアルコール類など)
中、適当な塩基(例、水酸化カリウム,水酸化ナトリウ
ム等の水酸化アルカリ金属など)の存在下、約10〜6
0℃でかくはんして、カルボン酸(viii)を得る。得ら
れた(viii)を各種親電子置換反応に付し、場合により
適当な官能基変換を行い、R2で示される置換基を導入
し、次いでポリリン酸エステル(PPE)中、加熱閉環
させて、チエノ〔2,3−b〕ピリジン誘導体(ix)を
得る。該化合物(ix)をハロゲン化アラルキル誘導体と
塩基存在下、反応に悪影響を及ぼさない溶媒(例、ジメ
チルホルムアミド,ジメチルアセトアミド等のアミド
類)中、約10〜100℃でかくはんして、式(Ia)
で示される4,7−ジヒドロ−4−オキソチエノ〔2,
3−b〕ピリジン−5−カルボン酸エステル誘導体を得
る。 親電子置換反応としては、例えばニトロ化(発煙硝
酸−濃硫酸、硝酸ナトリウム−濃硫酸)、アシル化(酸
クロリド−塩化アルミニウム)、ホルミル化(オキシ塩
化リン−ジメチルホルムアミドあるいはN−メチルホル
ムアニリド)、ブロム化(N−ブロモこはく酸イミド、
臭素−ピリジン)などが挙げられる。以下、 該化合物
(I')を上記製造方法1と同様にして、化合物〔IIb〕
及び〔III〕を製造することができる。以上の製造方法
2を〔数2〕に示す。
【数2】 〔式中、各記号は前記と同意義を有する〕
【0015】〔製造方法3〕4,7−ジヒドロ−4−オ
キソチエノ〔2,3−b〕ピリジン−5−カルボン酸エ
ステル誘導体(va)を、反応に悪影響を及ぼさない適当な
溶媒(例、テトラヒドロフラン、エチルエーテル、ジオ
キサン等のエーテル類)中、適当な還元剤(例、水素化
リチウムアルミニウム)を加え約0〜80℃でかくはん
し、還元誘導体(vb)を得る。該化合物(vb)をハロゲ
ン化アラルキル誘導体と塩基存在下、反応に悪影響を及
ぼさない溶媒(例、ジメチルホルムアミド、ジメチルア
セトアミド等のアミド類)中、約10〜100℃でかく
はんして、式(Ic)で示される4,7−ジヒドロ−チエ
ノ〔2,3−b〕ピリジン−4−オン誘導体を得る。該
誘導体を適当な溶媒(例えば、ジクロロメタン、クロロ
ホルム)中適当な酸化剤(例えば、二酸化マンガン)と
約10〜80℃でかくはんして、5位ホルミル誘導体を
得る。得られた誘導体(Id)を反応に悪影響を及ぼさな
い適当な溶媒(例、テトラヒドロフラン、エチルエーテ
ル等のエーテル類)中、グリニヤール試薬と約0〜80
℃でかくはんして、対応する2級アルコール誘導体(I
e)を得、適当な溶媒(例、ジクロロメタン、クロロホ
ルム等のハロゲン化炭化水素類)中適当な酸化剤(例、
二酸化マンガン等の金属酸化物)と約10〜80℃でか
くはんして、5位カルボニル誘導体(If)を得る。以上
の製造方法3を〔数3〕に示す。
【数3】 〔式中、R25は炭化水素残基を、R17はフェニル,アル
キルまたは置換アルキルを示し、他の各記号は前記と同
意義を有する〕 上記R25で表される炭化水素残基は、前記R4で表され
る基におけるカルボニル以外の基を示す。
【0016】〔製造法4〕4,7−ジヒドロ−4−オキ
ソチエノ〔2,3−b〕ピリジン−5−カルボン酸エス
テル誘導体(Ia')を、あらかじめ反応に悪影響を及ぼさ
ない適当な溶媒(例、ジクロロメタン等のハロゲン化炭
化水素類、テトラヒドロフラン,エチルエーテル,ジオ
キサン等のエーテル類)中、適当なアルミニウム試薬
(例、トリメチルアルミニウム、水素化ジイソブチルア
ルミニウム(DIBAL)など)とアミン類とから製造
したアルミニウムアミド誘導体と約10〜100℃でか
くはんして、4,7−ジヒドロ−4−オキソチエノ
〔2,3−b〕ピリジン−5−カルボン酸アミド誘導体
(Ia'')とする。該誘導体を反応に悪影響を及ぼさない
適当な溶媒(例えば、テトラヒドロフラン、エチルエー
テルなど)中、グリニヤール試薬と約−78〜80℃で
5〜30分かくはんして、対応するケトン誘導体(If)
を得る。以上の製造法4を〔数4〕に示す。
【数4】 〔式中、R26はアルキル又はアリールを、R27及びR28
はそれぞれ水素又は置換基を示し、他の各記号は前記と
同意義を有する〕 上記R26で表されるアルキル及びアリールは前記と同意
義を有する。上記R27及びR28で表される炭化水素残基
は、前記R4で表される基におけるカルボニル以外の基
を示す。
【0017】〔製造法5〕4,7−ジヒドロ−5−ヒド
ロキシメチルチエノ〔2,3−b〕ピリジン−4−オン
誘導体(Ia''')を、あらかじめ反応に悪影響を及ぼさな
い適当な溶媒(例、ジクロロメタン等のハロゲン化炭化
水素類、テトラヒドロフラン,エチルエーテル,ジオキ
サン等のエーテル類、ピリジン)中、適当なハロゲン化
試薬(例、塩化チオニル、塩化メタンスルホニルなど)
と約0〜100℃でかくはんして、4,7−ジヒドロチ
エノ〔2,3−b〕ピリジン−4−オン誘導体(Ig)とす
る。該誘導体を反応に悪影響を及ぼさない適当な溶媒
(例、テトラヒドロフラン,エチルエーテル等のエーテ
ル類、ジメチルホルムアミド等のアミド類)中、適当な
求核試薬と約0〜100℃でかくはんして、対応する5
位置換誘導体(Ih)を製造する。以上の製造法5を〔数
5〕に示す。
【数5】 〔式中、X'は脱離基を、Zは酸素原子,硫黄原子又は
炭化水素残基で置換されていてもよい窒素原子を示し、
他の各記号は前記と同意義を有する〕 上記X'で表される脱離基としては、例えば求核剤
〔例、上記-ZR27等で表される陰電荷を帯びたヘテロ
原子(例、酸素原子,硫黄原子,窒素原子など)を有す
る炭化水素残基など〕により、容易に置換反応を受け得
る基が挙げられる。具体的には、例えばハロゲン原子
(よう素,臭素,塩素等)、アラルキルオキシ(例、ア
セトキシ等)、アルキルスルホニルオキシ(例、メタン
スルホニルオキシ等)、アルキル-アリールスルホニル
オキシ(例、p-トルエンスルホニルオキシ等)などが挙
げられる。上記炭化水素残基で置換されていてもよい窒
素原子における炭化水素残基としては、前記R4で表さ
れる基におけるカルボニル以外の基を示す。
【0018】〔製造法6〕4,7−ジヒドロ−5−ホル
ミルチエノ〔2,3−b〕ピリジン−4−オン誘導体(I
h)を、あらかじめ反応に悪影響を及ぼさない適当な溶媒
(例、テトラヒドロフラン,エチルエーテル,ジオキサ
ン等のエーテル類、ピリジン)適当なウィッティヒ(Wit
tig)試薬と約0〜100℃でかくはんして、4,7−ジ
ヒドロチエノ〔2,3−b〕ピリジン−4−オン誘導体
(Ij)とする。該誘導体を反応に悪影響を及ぼさない適当
な溶媒(例、エチルアルコール等のアルコール類、酢酸
エチルエステル等のエステル類、テトラヒドロフラン,
エチルエーテル,ジメチルホルムアミド等のエーテル類
など)中、適当な還元試薬〔例、水素気流下、触媒
(例、パラジウム炭素触媒)を用いる水素添加など〕と
約10〜100℃でかくはんして、対応する5位置換誘
導体(Ik)を得る。以上の製造法6を〔数6〕に示す。
【数6】 〔式中、R29及びR30はそれぞれ水素又は炭化水素残基
を示し、他の各記号は前記と同意義を有する〕 上記R29及びR30で表される炭化水素残基としては、前
記R4で表される基におけるカルボニル以外の基を示
す。
【0019】〔製造法7〕4,7−ジヒドロ−4−オキ
ソチエノ〔2,3−b〕ピリジン−5−カルボン酸エス
テル誘導体(Ia')を、あらかじめ反応に悪影響を及ぼさ
ない適当な溶媒(例、テトラヒドロフラン,ジオキサン
等のエーテル類、エチルアルコール等のアルコール類な
ど)中、酸(例、塩酸等の無機酸)あるいはアルカリ水
溶液(例、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化
リチウム等の水酸化アルカリ金属の1〜4N水溶液な
ど)を加えて、約10〜100℃にてかくはんし加水分
解する。得られた5位カルボン酸誘導体(Im)を反応に
悪影響を及ぼさない適当な溶媒(例、ジフェニルエーテ
ル等のエーテル類、トルエン等の芳香族炭化水素類な
ど)中、約50〜200℃で加熱して、対応する脱炭酸
誘導体(In)を得る。以上の製造法7を〔数7〕に示
す。
【数7】 〔式中、各記号は前記と同意義を有する〕
【0020】〔製造法8〕4,7−ジヒドロ−4−オキ
ソチエノ〔2,3−b〕ピリジン誘導体(Ip)を、あら
かじめ反応に悪影響を及ぼさない適当な溶媒(例、1,
2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン,ジオキサ
ン等のエーテル類、エチルアルコール等のアルコール類
など)に溶解させ、等量から過剰(2〜10等量)の適
当な塩基(例、炭酸ナトリウム)存在下適当なアリール
ほう酸誘導体(例えば、フェニルほう酸、3−メトキシ
フェニルほう酸、4−エトキシカルボニルフェニルほう
酸など)を加え、不活性ガス(例えば、アルゴンガス)
気流下、適当な触媒(例えばテトラキス(トリフェニル
ホスフィン)パラジウムなどのパラジウム金属など)を
加えて、約10〜100℃にて数分から数時間かくはん
する。不溶物を除けば目的とする誘導体(Ig)を製造
する。以上の製造法8を〔数8〕に示す。
【数8】 〔式中、R30は置換されていてもよいアリール基を示
し、他の各記号は前記と同意義を有する〕
【0021】〔製造法9〕ここに、2位のフェニルの置
換基の導入について示す。4,7−ジヒドロ−2−(4
−アミノフェニル)−4−オキソチエノ〔2,3−b〕
ピリジン誘導体(Iq)を、反応に悪影響を及ぼさない適
当な溶媒中(酢酸、ジメチルホルムアミド、ジクロロメ
タン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、アセトニトリ
ル、水など)、適当なジアゾ化剤(亜硝酸ナトリウム、
亜硝酸イソアミル)を加え、系中でジアゾニウム塩とす
る。これにパラジウム触媒〔例えば、ビス(ジベンジリ
デンアセトン)パラジウム〕と1当量から過剰量の各種
アルケニル誘導体(オレフィン化合物など)を加え、約
0〜80℃で0.5〜2時間かくはんし、目的誘導体
(Ir)を製造する。以上の反応の工程9を〔数9〕に
示す。
【数9】
【0022】〔製造法10〕ここに、2位のフェニルに
置換されているアミノ基への置換基を導入する方法につ
いて示す。4,7−ジヒドロ−2−(4−アミノフェニ
ル)−4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジン誘導体
(Iq)を、反応に悪影響を及ぼさない適当な溶媒(酢
酸、ジメチルホルムアミド、ジクロロメタン、テトラヒ
ドロフラン、ジオキサン)に溶解させる。これに1当量
から過剰量の各種マイケル・アクセプター誘導体(例え
ば、アクリル酸エステル)あるいはオキシラン誘導体
(例えば、エポキシ化合物)を加え、約0〜80℃で6
〜24時間かくはんし、目的誘導体(Is)を製造す
る。以上の反応の工程10を〔数10〕に示す。
【数10】
【0023】〔製造法11〕ここに、2位のフェニルに
置換されているアミノ基への置換基を導入する方法につ
いて示す。4,7−ジヒドロ−2−(4−アミノフェニ
ル)−4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジン誘導体
(Iq)を、反応に悪影響を及ぼさない適当な溶媒(ピリ
ジン、ジメチルホルムアミド、ジクロロメタン、テトラ
ヒドロフラン、エチルエーテル、ジオキサン)に溶解さ
せ、これに1当量から過剰量の酸クロライドまたは酸無
水物(例えば、トリフルオロ酢酸無水物)を反応させ
る。必要ならば1当量から過剰の塩基(例えば、炭酸カ
リウム、トリエチルアミン)を加え、約0〜80℃でか
くはんし、誘導体(It)を得る。得られた誘導体を反
応に悪影響を及ぼさない適当な溶媒(ピリジン、ジメチ
ルホルムアミド、ジクロロメタン、テトラヒドロフラ
ン、エチルエーテル、ジオキサン、アセトン)に溶解さ
せ、これに1当量から小過剰の塩基(例えば、炭酸カリ
ウム、トリエチルアミン、水素化ナトリウム)および1
当量から過剰量のハロゲン化アルキル誘導体(R42X、
例えば、ヨウ化メチル、ヨウ化プロピル、ヨウ化ベンジ
ル)を加え、約0〜80℃で12〜36時間かくはんす
ると、化合物(It)の2位のR41−CO−NH−がR
41−CO−NR42−となった化合物が得られる。得られ
た化合物を反応に悪影響を及ぼさない適当な溶媒中
(例、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エタノール、
メタノール、アセトン)、アルカリ加水分解(例えば、
小過剰の1N水酸化ナトリウム,5N水酸化カリウムを
加え、室温で0.5〜6時間撹拌する)して、目的誘導
体(Iu)を製造する。以上の反応工程11を〔数1
1〕に示す。
【数11】 〔製造法12〕ここに、水酸基に付加した保護基を脱離
する方法について示す。たとえば、メトキシメチルなど
の保護基が付されている化合物を、適当な溶媒(例、エ
タノール)に溶解し、氷冷下、酸(例、塩酸,塩化水素
を含む飽和エタノール)を加え、0.5〜5時間撹拌を
行なうことにより、保護基が脱離された化合物を製造す
る。 〔製造法13〕ここに、水酸基にアシル基あるいはアセ
トニル基を導入する方法について示す。たとえば、水酸
基を有する化合物を適当な溶媒(例、ジクロルメタン,
ジメチルホルムアミド)に溶解し、これに適当な塩基
(例、トリエチルアミン,ピリジン)を加え、これに過
剰の酸無水物,酸クロライドまたはアルキルハライドを
加え、室温で6〜24時間撹拌することにより、水酸基
にアシル基が導入された化合物を製造する。 〔製造法14〕ここに、カルボニル基を有する化合物の
該カルボニル基を−C(OH)H−基に変換する方法に
ついて示す。たとえば、カルボニル基を有する化合物を
適当な溶媒(例、メタノール,エタノール)に溶解し、
小過剰の還元剤(例、水素化ホウ素ナトリウム)を加
え、室温で1〜3時間撹拌することにより、−C(O
H)H−基を有する化合物を製造する。
【0024】このようにして得られる本発明の化合物
〔I〕の塩としては、生理学的に許容される酸付加塩が
好ましい。このような塩としては、例えば無機酸(例、
塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸など)との塩、
あるいは有機酸(例、ギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、
フマール酸、シュウ酸、酒石酸、マレイン酸、クエン
酸、コハク酸、リンゴ酸、メタンスルホン酸、ベンゼン
スルホン酸、p-トルエンスルホン酸など)との塩などが
用いられる。さらに本発明の化合物〔I〕が−COOH
などの酸性基を有している場合は、無機塩基(例、ナト
リウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムなどのア
ルカリ金属塩又はアルカリ土類金属、アンモニアなど)
又は有機塩基(例、トリメチルアミン、トリエチルアミ
ン、ピリジン、ピコリン、エタノールアミン、ジエタノ
ールアミン、トリエタノールアミン、ジシクロヘキシル
アミン、N,N'-ジベンジルエチレンジアミンなど)と
塩を形成してもよい。かくして得られる本発明の化合物
〔I〕又はその塩は、例えば再結晶、蒸留、クロマトグ
ラフィーなどの通常の分離手段により単離、精製するこ
とができる。かくして本発明の化合物〔I〕が遊離体で
得られた場合には、自体公知の方法あるいはそれに準じ
る方法によって塩に変換することができ、逆に塩で得ら
れた場合には、自体公知の方法あるいはそれに準ずる方
法により、遊離体又は、他の塩に変換することができ
る。本発明の化合物又はその塩が光学活性体である場合
は、通常の光学分割手段によりd体、l体に分離するこ
とができる。
【0025】本発明の化合物は、極めて優れたGnRH
拮抗作用を有し、毒性は低い。しかも、経口吸収性や作
用持続性に優れている。従って、本発明の化合物は、温
血哺乳動物(例えば、ヒト、サル、ウシ、ウマ、イヌ、
ネコ、ウサギ、ラット、マウスなど)において、GnR
H受容体拮抗作用により性腺刺激ホルモンの分泌を抑制
し、血中の性ホルモン濃度を制御することによって、雄
性ホルモンまたは雌性ホルモン依存性の疾病の治療およ
びこれらホルモンの過剰に起因する疾病の治療に安全に
用い得る。すなわち、本発明の化合物は、性ホルモン依
存性ガン(例、前立腺ガン,子宮ガン,乳ガン,下垂体
腫瘍等)、前立腺肥大症、子宮筋腫、子宮内膜症、思春
期早発症、無月経症、月経前症候群、多房性卵巣症候
群、ニキビなどの治療に有用である。また、本発明の化
合物は雄性および雌性における生殖の調節(例、妊娠調
節剤,月経周期調節剤等)にも有用である。本発明の化
合物は、さらに男性もしくは女性の避妊薬として、また
女性の排卵誘発剤として使用することができる。本発明
の化合物は、その休薬後のリバウンド効果を利用して、
不妊症の治療に使用することができる。さらに、本発明
の化合物は畜産分野において動物の発情の調節、食肉用
の肉質の改善や動物の成長促進にも有用である。本発明
の化合物は、また魚類の産卵促進剤としても有用であ
る。本発明の化合物は単独でも使用し得るが、ステロイ
ド性もしくは非ステロイド性の抗アンドロゲン剤または
抗エストロゲン剤と併用することも有効である。また、
本発明の化合物は酢酸リュープロレリンなどの超作動薬
の投与時に認められる、一過性の血中テストステロン濃
度の上昇(フレアー現象)を抑制するために用いること
ができる。また本発明の化合物を癌の化学療法剤と併用
してもよい。該併用の好ましい具体例としては、例えば
前立腺癌に対しては、イホスファミド(Ifosfamide)、U
TF、アドリアマイシン(Adriamycin)、ペプロマイシン
(Peplomycin)、シスプラチン(Cisplatin)などの化学療
法剤と本発明の化合物とを併用することができる。ま
た、乳癌に対しては、シクロフォスファミド(Cyclophos
pamide)、5−FU、UFT、メトレキセート(Methotre
xate)、アドリアマイシン(Adriamycin)、マイトマイシ
ンC(Mitomycin C)、マイトキサントロン(Mitoxantrone)
などの化学療法剤と本発明の化合物とを併用することが
できる。本発明の化合物を上記の疾病に対して予防・治
療薬として又は畜産もしくは水産分野で使用する場合
は、自体公知の方法に従い、経口投与もしくは非経口投
与のいずれも可能であり、薬学的に許容される担体と混
合し、通常、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤など固形
製剤として経口投与されるか、静脈内、皮下、筋肉内な
どに注射剤、坐薬若しくは舌下錠などとして非経口投与
される。また、舌下錠、マイクロカプセル等の徐放製剤
として、舌下,皮下および筋肉内などに投与してもよ
い。一日投与量は、症状の程度;投与対象の年齢、性
別、体重、感受性差;投与の時期、間隔、医薬製剤の性
質、調剤、種類;有効成分の種類などによって異なり、
特に限定されないが、通常、温血哺乳動物1kg体重あ
たり約0.1〜30mg、好ましくは約0.1〜3mgで
あり、更に好ましくは0.1〜1mgであり、これを通
常1日1〜4回に分けて投与する。畜産もしくは水産分
野で使用する場合の投与量も上記に準ずるが、投与対象
生物1kg体重あたり約0.01〜5mg、好ましくは
約0.03〜3mgを、通常一日1〜3回に分けて投与
する。
【0026】上記薬学的に許容される担体としては、製
剤素材として慣用の各種有機あるいは無機担体物質が用
いられ、固形製剤における賦形剤、滑沢剤、結合剤、崩
壊剤;液状製剤における溶剤、溶解補助剤、懸濁化剤、
等張化剤、緩衝剤、無痛化剤などとして配合される。ま
た必要に応じて、防腐剤、抗酸化剤、着色剤、甘味剤な
どの製剤添加物を用いることもできる。上記賦形剤の好
適な例としては、例えば乳糖、白糖、D-マンニトー
ル、デンプン、結晶セルロース、軽質無水ケイ酸などが
挙げられる。上記滑沢剤の好適な例としては、例えばス
テアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、タ
ルク、コロイドシリカなどが挙げられる。上記結合剤の
好適な例としては、例えば結晶セルロース、白糖、D-
マンニトール、デキストリン、ヒドロキシプロピルセル
ロース、ヒドロキシプロピルメ チルセルロース、ポリ
ビニルピロリドンなどが挙げられる。上記崩壊剤の好適
な例としては、例えばデンプン、カルボキシメチルセル
ロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、クロ
スカルメロースナトリウム、カルボキシメチルスターチ
ナトリウムなどが挙げられる。上記溶剤の好適な例とし
ては、例えば注射用水、アルコール、プロピレングリコ
ール、マクロゴール、ゴマ油、トウモロコシ油などが挙
げられる。上記溶解補助剤の好適な例としては、例えば
ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、D-
マンニトール、安息香酸ベンジル、エタノール、トリス
アミノメタン、コレステロール、トリエタノールアミ
ン、炭酸ナトリウム、クエン酸ナトリウムなどが挙げら
れる。上記懸濁化剤の好適な例としては、例えばステア
リルトリエタノールアミン、ラウリル硫酸ナトリウム、
ラウリルアミノプロピオン酸、レシチン、塩化ベンザル
コニウム、塩化ベンゼトニウム、モノステアリン酸グリ
セリン、などの界面活性剤;例えばポリビニルアルコー
ル、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロー
スナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセ
ルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプ
ロピルセルロースなどの親水性高分子などが挙げられ
る。上記等張化剤の好適な例としては、例えば塩化ナト
リウム、グリセリン、D-マンニトールなどが挙げられ
る。上記緩衝剤の好適な例としては、例えばリン酸塩、
酢酸塩、炭酸塩、クエン酸塩などの緩衝液などが挙げら
れる。無痛化剤の好適な例としては、例えばベンジルア
ルコールなどが挙げられる。上記防腐剤の好適な例とし
ては、例えばパラオキシ安息香酸エステル類、クロロブ
タノール、ベンジルアルコール、フェネチルアルコー
ル、デヒドロ酢酸、ソルビン酸などが挙げられる。上記
抗酸化剤の好適な例としては、例えば亜硫酸塩、アスコ
ルビン酸などが挙げられる。
【0027】本発明の化合物に、懸濁化剤、溶解補助
剤、安定化剤、等脹化剤、保存剤などを添加し、自体公
知の方法により静脈、皮下、筋肉内注射剤とする。その
際必要により自体公知の方法により凍結乾燥物とするこ
とも可能である。 本発明の化合物またはその塩を例え
ばヒトに投与する場合は、それ自体あるいは適宜の薬理
学的に許容される担体、賦形剤、希釈剤と混合し、医薬
組成物として経口的または非経口的に安全に投与するこ
とができる。上記医薬組成物としては、経口剤(例、散
剤、顆粒剤、カプセル剤、錠剤)、注射剤、点滴剤、外
用剤(例、経鼻投与製剤、経皮製剤など)、坐剤(例、
直腸坐剤、膣坐剤)などが挙げられる。これらの製剤
は、製剤工程において通常一般に用いられる自体公知の
方法により製造することができる。本発明の化合物また
はその塩は分散剤(例、ツイーン(Tween)80(アト
ラスパウダー社製、米国)、HOC 60(日光ケミカルズ
製)ポリエチレングリコール、カルボキシメチルセルロ
ース、アルギン酸ナトリウムなど)、保存剤(例、メチ
ルパラベン、プロピルパラベン、ベンジルアルコールな
ど)、等張化剤(例、塩化ナトリウム、マンニトール、
ソルビトール、ブドウ糖など)などと共に水性注射剤
に、あるいはオリーブ油、ゴマ油、綿実油、コーン油な
どの植物油、プロピレングリコールなどに溶解、懸濁あ
るいは乳化して油性注射剤に成形し、注射剤とすること
ができる。
【0028】経口投与製剤とするには、自体公知の方法
に従い、本発明に化合物(I)またはその塩をたとえば
賦形剤(例、乳糖、白糖、デンプンなど)、崩壊剤
(例、デンプン、炭酸カルシウムなど)、結合剤(例、
デンプン、アラビアゴム、カルボキシメチルセルロー
ス、ポリビニールピロリドン、ヒドロキシプロピルセル
ロースなど)または滑沢剤(例、タルク、ステアリン酸
マグネシウム、ポリエチレングリコール 6000な
ど)などを添加して圧縮成形し、次いで必要により、味
のマスキング、腸溶性あるいは持続性の目的のため自体
公知の方法でコーティングすることにより経口投与製剤
とすることができる。そのコーティング剤としては、例
えばヒドロキシプロピルメチルセルロース、エチルセル
ロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロ
ピルセルロース、ポリオキシエチレングリコール、ツイ
ーン 80、ブルロニック F 68、セルロースアセ
テートフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロー
スフタレート、ヒドロキシメチルセルロースアセテート
サクシネート、オイドラギット(ローム社製、ドイツ,
メタアクリル酸・アクリル酸共重合)および色素(例、
ベンガラ,二酸化チタン等)などが用いられる。腸溶性
製剤とする場合、腸溶相と薬剤含有相との間に両相の分
離を目的として、自体公知の方法により中間相を設ける
ことが好ましい。
【0029】外用剤とするには、自体公知の方法に従
い、本発明の化合物またはその塩を固状、半固状または
液状の外用投与剤とすることができる。たとえば、上記
固状のものとしては、本発明の化合物またはその塩をそ
のまま、あるいは賦形剤(例、グリコール、マンニトー
ル、デンプン、微結晶セルロースなど)、増粘剤(例、
天然ガム類、セルロース誘導体、アクリル酸重合体な
ど)などを添加、混合して粉状の組成物とする。上記液
状のものとしては、注射剤の場合とほとんど同様で、油
性あるいは水性懸濁剤とする。半固状の場合は、水性ま
たは油性のゲル剤、あるいは軟膏状のものがよい。ま
た、これらはいずれも、pH調節剤(例、炭酸、リン
酸、クエン酸、塩酸、水酸化ナトリウムなど)、防腐剤
(例、パラオキシ安息香酸エステル類、クロロブタノー
ル、塩化ベンザルコニウムなど)などを加えてもよい。
たとえば坐剤とするには、自体公知の方法に従い、本発
明の化合物またはその塩を油性または水性の固状、半固
状あるいは液状の坐剤とすることができる。上記組成物
に用いる油性基剤としては、例えば高級脂肪酸のグリセ
リド〔例、カカオ脂、ウイテプゾル類(ダイナマイトノ
ーベル社製,ドイツ)など〕、中級脂肪酸〔例、ミグリ
オール類(ダイナマイトノーベル社製,ドイツ)な
ど〕、あるいは植物油(例、ゴマ油、大豆油、綿実油な
ど)などが挙げられる。また、水性基剤としては、例え
ばポリエチレングリコール類、プロピレングリコール、
水性ゲル基剤としては、例えば天然ガム類、セルロース
誘導体、ビニール重合体、アクリル酸重合体などが挙げ
られる。
【0030】
【実施例】以下に参考例、実施例、試験例を挙げて、本
発明を更に具体的に説明するが、これによって本発明が
限定されるものではない。1H-NMRスペクトルは内部
基準としてテトラメチルシランを用いてバリアンGEMINI
200(200MHz)型スペクトルメーター、日本電子
(JEOL)LAMBDA300(300MHz)型スペクトル
メーターあるいはブルッカ AM 500(500MHz)型
スペクトルメーターで測定し、全δ値をppmで示した。
また、本明細書中で用いる記号は次のような意味を有す
る。 s:シングレット,d:ダブレット,t:トリプレット,d
t:ダブルトリプレット,m:マルチプレット,br:幅広
【0031】参考例1 2−アミノ−5−フェニルチオフェン−3−カルボン酸
エチルエステルの製造:シアノ酢酸エチル(6.1g,5
0mmol)、硫黄(1.61g,50mmol)、トリエチルアミン
(3.5ml,25mmol)、ジメチルホルムアミド(10ml)
の混合物に、45℃でかくはんしながら、 フェニルアセ
トアルデヒド(50%ジエチルフタレート溶液; 12.0
5g,50mmol)を20分間で滴下した。45℃で9時間
かくはんした後、 反応液を濃縮して得られる残さを酢酸
エチルで抽出した。抽出液を食塩水で洗浄し乾燥(MgSO4)
後、 溶媒を減圧下に留去した。 残さをシリカゲルカラム
クロマトグラフィーで精製し、 エーテル-へキサンから
結晶化させて微黄色板状晶(5.55g,45%)を得た。 mp 124.5−125.5℃ (文献値; 123−12
4℃). 1H-NMR (200MHz, CDCl3) δ: 1.37 (3H, t, J=7.1Hz),
4.30 (2H, d, J=7.1Hz),5.97 (2H, br), 7.17-7.46 (6
H, m). IR (KBr): 3448, 3320, 1667, 1590, 1549 cm-1
【0032】参考例2 2−アミノ−4−メチル−5−(4−メトキシフェニル)
チオフェン−3−カルボン酸エチルエステルの製造:4
−メトキシフェニルアセトン(16.5g,0.10mol)、
シアノ酢酸エチル(12.2g,0.10mol)、酢酸アンモ
ニウム(1.55g,20mmol)、 酢酸(4.6ml,80mmo
l)およびベンゼン(20ml)の混合物を、 ディーンスター
ク装置で生成する水を除きながら、 24時間加熱還流し
た。 冷後、 反応液を減圧下濃縮し、 残さをジクロルメタ
ンと重曹水で分配した。 有機層を食塩水で洗浄し乾燥(M
gSO4)後、 溶媒を減圧下に留去した。 得られた残さのエ
タノール(30ml)溶液に、 硫黄(3.21g,0.10mol)
とジエチルアミン(10.4ml,0.10mol)を加え、5
0〜60℃で2時間かくはんした後、 反応液を濃縮して
得られる残さを酢酸エチルで抽出した。 抽出液を食塩水
で洗浄し乾燥(MgSO4)後、 溶媒を減圧下に留去した。残
さをシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、 エ
ーテル-へキサンから結晶化させて、 淡黄色板状晶(1
1.5g,40%)を得た。 mp 79−80℃. 1H-NMR (200MHz, CDCl3) δ: 1.37 (3H, t, J=7.1Hz),
2.28(3H, s), 3.83 (3H,s), 4.31 (2H, q, J=7.1Hz),
6.05 (2H, brs), 6.91 (2H, d, J=8.8Hz), 7.27(2H, d,
J=8.8Hz). IR (KBr): 3426, 3328, 1651, 1586, 1550, 1505, 1485
cm-1. FAB-MS m/z: 291 (M+)。
【0033】参考例3 2−アミノ−4−メチル−5−フェニルチオフェン−3
−カルボン酸エチルエステルの製造:参考例2に記載し
た方法と同様にして、 4−メトキシフェニルアセトンの
代わりにフェニルアセトン(11.6g,86.5mmol)を
用い、 シアノ酢酸エチル(10.5g,86.5mmol)、酢
酸アンモニウム(1.34g,17.4mmol)、 酢酸(3.9
6ml,69.2mmol)、 硫黄(2.78g,86.5mmol)お
よびジエチルアミン(8.95ml,86.5mmol)から、無
色針状晶(9.05g,40%)を得た。 mp 64−65℃ (エーテル-ヘキサンより再結晶, 文
献値; 95℃). 1H-NMR (200MHz, CDCl3) δ: 1.37 (3H, t, J=7.1Hz),
2.33 (3H, s), 4.32 (2H, q, J=7.1Hz), 6.09 (2H, b
r), 7.24-7.42 (5H, m). IR (KBr): 3388, 3278, 1665, 1584, 1549, 1481 c
m-1
【0034】参考例4 {3−エトキシカルボニル−5−(4−メトキシフェニ
ル)−4−メチルチオフェン−2−イル}アミノメチレ
ンマロン酸ジエチルエステルの製造:参考例2で得られ
た化合物(10g,34.3mmol)にエトキシメチレンマロ
ン酸ジエチルエステル(7.45g,34.5mmol)を加え、
120℃で2時間かくはんした。 冷後、 反応液から析
出した結晶にエーテルを加えてろ取し、 再度エーテルで
洗い、 五酸化リン上で減圧下に乾燥し黄色結晶(14.2
g,90%)を得た。 mp 122−123℃.1 H-NMR (200MHz, CDCl3) δ: 1.32 (3H, t, J=7.1Hz),
1.38 (3H, t, J=7.2Hz),1.41 (3H, t, J=7.2Hz), 2.34
(3H, s), 3.85 (3H, s), 4.25 (2H, q, J=7.1Hz), 4.38
(2H, q, J=7.2Hz), 4.45 (2H, q, J=7.2Hz), 6.95 (2
H, d, J=8.8Hz),7.31 (2H, d, J=8.8Hz), 8.22 (1H, d,
J=13.4Hz), 12.74 (1H, d, J=13.1Hz).IR (KBr): 298
4, 1720, 1707, 1688, 1653, 1599, 1518, 1499 cm-1
【0035】参考例5 (3−エトキシカルボニル−5−フェニル−4−メチル
チオフェン−2−イル)アミノメチレンマロン酸ジエチ
ルエステルの製造:参考例4に記載した方法と同様の方
法で、無色結晶を得た。 mp 187−190℃ 。
【0036】参考例6 {3−カルボキシ−5−(4−メトキシフェニル)−4
−メチルチオフェン−2−イル}アミノメチレンマロン
酸ジエチルエステルの製造:参考例4で得られた化合物
(7.0g,15.2mmol)のジオキサン(20ml)溶液に、
60−70℃に加熱かくはん下、 水酸化カリウム(5.0
g,75.7mmol)のエタノール(30ml)溶液を加えた。
同温で1時間かくはんした後、 室温で1時間放置した。
反応液に氷冷下、 2N塩酸(40ml,80mmol)を加え、
反応液を減圧下濃縮した。 黄色析出物をろ取し、 冷却し
た水−エタノールで洗浄し、五酸化リン上で減圧下に乾
燥し黄色粉末(6.1g,93%)を得た。 mp 184−187℃.1 H-NMR (200MHz, DMSO-d6) δ: 1.24 (3H, t, J=7.1H
z), 1.28 (3H, t, J=7.2Hz), 2.30 (3H, s), 3.80 (3H,
s), 4.15 (2H, q, J=7.1Hz), 4.24 (2H, q, J=7.2Hz),
7.03 (2H, d, J=8.7Hz), 7.37 (2H, d, J=8.7Hz), 8.0
8 (1H, d, J=13.6Hz), 12.41 (1H, d, J=13.6Hz). IR (KBr): 3422, 2980, 1719, 1653, 1607, 1551, 1512
cm-1
【0037】参考例7 4−ヒドロキシ−2−(4−メトキシフェニル)−3−メ
チルチエノ〔2,3−b〕ピリジン−5−カルボン酸エ
チルエステルの製造:120℃に加熱かくはん下、 ポリ
リン酸エステル(PPE)(90ml)に参考例5で得られ
た化合物(6.0g,13.8mmol)を少量ずつ加えた。 同
温で30分間かくはん後、 反応液を氷水にあけ、 酢酸エ
チルで抽出した。 抽出液をあわせて食塩水で洗浄し乾燥
(MgSO4)後、 溶媒を減圧下に留去した。 得られた残さを
シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して黄色粉
末(3.65g,77%)を得た。元素分析用のサンプルと
して、 得られた粉末をエタノールから再結晶して黄色結
晶を得た。 mp 162−163℃. 1H-NMR (200MHz, CDCl3) δ: 1.47 (3H, t, J=7.1Hz),
2.63 (3H, s), 4.87 (3H, s), 4.49 (2H, q, J=7.1Hz),
6.99 (2H, d, J=8.8Hz), 7.44 (2H, d, J=8.8Hz), 8.8
4 (1H,s), 12.11 (1H, s). IR (KBr): 3434, 2992, 1692, 1601, 1582, 1535, 1504
cm-1。 FAB-MS m/z: 344 (MH+)。
【0038】参考例8 4−ヒドロキシ−2−フェニル−3−メチルチエノ
〔2,3−b〕ピリジン−5−カルボン酸エチルエステ
ルの製造:参考例6、7に記載した方法と同様の方法
で、参考例5で得られた化合物から、淡黄色結晶(60
%)を得た。 mp 155−157℃。
【0039】参考例9 4,7−ジヒドロ−7−(2,6−ジフルオロベンジ
ル)−2−フェニル−3−メチル−4−オキソチエノ
〔2,3−b〕ピリジン−5−カルボン酸エチルエステ
ルの製造:参考例8で得られた化合物(62.68g,2
00mmol)のジメチルホルムアミド(200ml)溶液に
炭酸カリウム(27.6g, 200mmol)とヨウ化カリウ
ム(7.82g, 200mmol)を加え、撹拌しながら 2,
6−ジフルオロベンジルクロリド(34.2g, 210mm
ol)のジメチルホルムアミド(50ml)溶液を滴下した。
反応液を室温で6時間撹拌後、反応液を濃縮して得られ
る残さを酢酸エチルと塩化アンモニウム水溶液で分配し
た。 水層を酢酸エチルで抽出し、 抽出液をあわせて食塩
水で洗浄し乾燥(MgSO4)後、 溶媒を減圧下に留去した。
得られた残さをクロロホルム−エーテルから再結晶して
無色針状晶(66.2g,76%)を得た。 mp 171−173℃. 1H-NMR (300MHz, CDCl3) δ: 1.39 (3H, t, J=6.9Hz),
2.68 (3H, s), 4.40 (2H, q, J=7.2Hz), 5.26 (2H,
s), 7.00(2H, t, J=8.1Hz), 7.42(6H, m), 8.39(1H,
s). FAB-MS m/z: 440 (MH+)。
【0040】参考例10 4−ヒドロキシ−2−(4−ニトロフェニル)−3−メチ
ルチエノ〔2,3−b〕ピリジン−5−カルボン酸エチ
ルエステルの製造:参考例8で得られた化合物(3.76
g,12.0mmol)の濃硫酸溶液(10ml)に、氷冷下硝酸
ナトリウム(1.27g, 15.0mmol)の濃硫酸溶液(5m
l)を滴下した。同温度で30分間撹拌した後、反応液を氷
水にあけクロロホルムで抽出した。抽出液をあわせて食
塩水で洗浄し乾燥(MgSO4)後、 溶媒を減圧下に留去した。
得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー
で精製して黄色粉末を得、エタノールから再結晶して黄
色結晶(1.75g, 41%)を得た。 mp 260−261℃. 1H-NMR (200MHz, CDCl3) δ: 1.49 (3H, t, J=7.1Hz),
2.70 (3H, s), 4.51 (2H, q, J=7.1Hz), 7.70 (2H, d,
J=8.8Hz), 8.34 (2H, d, J=8.8Hz), 8.89 (1H,s), 12.
27 (1H, s). IR (KBr): 3002, 1692, 1605, 1514, 1350, 1290 cm-1. FAB-MS m/z: 358 (MH+)。
【0041】参考例11 4,7−ジヒドロ−7−(2,6−ジフルオロベンジ
ル)−2−(4−ニトロフェニル)−3−メチル−4−
オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジン−5−カルボン酸
エチルエステルの製造:参考例9で得られた化合物を原
料に、参考例10に記載した方法で黄色結晶(1.75g,
41%)を得た。 mp 260−261℃. 1H-NMR (200MHz, CDCl3) δ: 1.49 (3H, t, J=7.1Hz),
2.70 (3H, s), 4.51 (2H, q, J=7.1Hz), 7.70 (2H, d,
J=8.8Hz), 8.34 (2H, d, J=8.8Hz), 8.89 (1H,s), 12.
27 (1H, s). IR (KBr): 3002, 1692, 1605, 1514, 1350, 1290 cm-1. FAB-MS m/z: 358 (MH+)。
【0042】参考例12 3−ブロモメチル−4,7−ジヒドロ−7−(2,6−
ジフルオロベンジル)−2−(4−ニトロフェニル)−
4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジン−5−カルボ
ン酸エチルエステルの製造:参考例11で得られた化合
物(0.35g,0.755mmol)、N−ブロモこはく酸
イミド(0.135g,0.758mmol)、 α,α'−アゾ
ビスイソブチロニトリル(13mg,0.079mmol)お
よび四塩化炭素(5ml)の混合物を2時間加熱還流し
た。冷後不溶物をろ去し、 ろ液をクロロホルムで希釈し
た。有機層を食塩水で洗浄し乾燥(MgSO4)後、 溶媒を減圧
下に留去した。 得られた残さを酢酸エチルから再結晶
して無色針状晶(0.272g,66%)を得た。 mp 200−201℃. 1H-NMR (200MHz, CDCl3) δ: 1.40 (3H, t, J=7.1Hz),
3.86 (6H, s), 4.40 (2H, q, J=7.1Hz), 5.05 (2H,
s), 5.16 (2H, s), 6.92-7.04 (4H, m), 7.23-7.28
(1H, m), 7.34-7.43 (1H, m), 7.57 (2H, d, J=8.9Hz),
8.46 (1H, s). IR (KBr): 2980, 1725, 1607, 1588, 1497 cm-1
【0043】参考例13 3−(N−ベンジル−N−メチルアミノメチル)−4,
7−ジヒドロ−7−(2,6−ジフルオロベンジル)−
2−(4−ニトロフェニル)−4−オキソチエノ〔2,
3−b〕ピリジン−5−カルボン酸エチルエステル塩酸
塩の製造:参考例12で得られた化合物(0.245g,
0.452mmol)のジメチルホルムアミド(5ml)溶液
に、氷冷下、 エチルジイソプロピルアミン(0.10m
l,0.717mmol)とN−ベンジルメチルアミン(80
μl,0.732mmol)を加えた。室温で1時間半かくは
んした後、 反応液を濃縮して得られる残さを酢酸エチル
と飽和重曹水で分配した。 水層を酢酸エチルで抽出し、
有機層をあわせて乾燥(MgSO4)後、 溶媒を減圧
下に留去した。 得られた残さをシリカゲルカラムクロマ
トグラフィーで精製して、無色油状物(0.135g,5
3%)を得た。 この油状物のエタノール(4ml)溶液
に、 氷冷下、10Nエタノール性塩酸(0.2ml)を加
え、 同温で10分間かくはんした。 反応液を減圧下濃縮
して得られた残さを酢酸エチル−エーテルから結晶化さ
せて、 塩酸塩(0.113g)を白色結晶として得た。 mp 〔塩酸塩〕 118−119℃. 1H-NMR (200MHz, CDCl3) 〔フリーアミン〕 δ: 1.40
(3H, t, J=7.1Hz), 2.05(1H, br),3.81 (3H, s), 3.86
(3H, s), 3.87 (2H, s), 3.94 (2H, s), 4.40 (2H, q,
J=7.1Hz),5.18 (2H, s), 6.80 (2H, d, J=8.8Hz), 6.
91-6.99 (2H, m),7.20-7.42 (9H, m), 8.45 (1H, s). IR (KBr)〔塩酸塩〕: 3422, 2938, 1719, 1605, 1560,
1545, 1502, 1460 cm-1
【0044】参考例14 3−(N−ベンジル−N−メチルアミノメチル)−4,
7−ジヒドロ−7−(2,6−ジフルオロベンジル)−
2−(4−アミノフェニル)−4−オキソチエノ〔2,
3−b〕ピリジン−5−カルボン酸エチルエステル塩酸
塩の製造:参考例13で得られた化合物(12.1g,2
0.0mmol)のエチルアルコール(40ml)溶液に、氷冷
下鉄粉(4.47g, 80mmol)を加え、氷冷下激しく1
時間撹拌した後、反応液を氷水にあけ重曹で中和し、ジ
クロロメタンで抽出した。有機層をあわせて食塩水で洗
浄し、乾燥(Na2SO4)後、 溶媒を減圧下に留去した。得ら
れた固体をエタノール−酢酸エチルから結晶化させて、
淡黄色針状晶(11.04g,96%)を得た。 mp 195−196℃. 1H-NMR (300MHz, CDCl3) δ: 1.39 (3H, t, J=6.9Hz),
2.11 (3H, s),3.65 (2H,s), 4.14 (2H, s), 4.40 (2H,
q, J=7.2Hz), 5.25 (2H, s), 6.73(2H, d,J=8.7Hz),
6.70(2H, t, J=7.2Hz), 7.10-7.28(5H, m), 7.41(1H,
m), 7.64(2H, d, J=8.7Hz),8.33 (1H, s). Mass m/z 574(MH)+
【0045】参考例15 3−(N−ベンジル-N-メチルアミノメチル)−4,7
−ジヒドロ−7−(2,6−ジフルオロベンジル)−2
−(4−トリフルオロアセチルアミノフェニル)−4−
オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジン−5−カルボン酸
エチルエステルの製造:参考例14で得られた化合物
(5.74g,10.0mmol)とトリエチルアミン(5.5
8ml, 40.0mmol)のジクロロメタン(50ml)溶液
に、氷冷下無水トリフルオロ酢酸(2.83ml, 20.0
mmol)を加え、室温で1時間撹拌した。反応液を飽和重
曹水にあけ、ジクロロメタンで抽出した。 抽出液をあ
わせて食塩水で洗浄し、乾燥(Na2SO4)後、 溶媒を減圧下
に留去した。 得られた固体をエーテルより再結晶して、
黄色粉末晶(6.70g,100%)を得た。 mp 147−149℃. 1H-NMR (300MHz, CDCl3) δ: 1.40 (3H, t, J=7.1Hz),
2.15 (3H, s), 3.67 (2H, s),4.19(2H, s), 4.40(2H,
q, J=7.1Hz), 5.28(2H, s), 7.02(2H, t, J=8.1Hz), 7.
12-7.30 (5H, m), 7.43(1H, m), 7.67(2H, d, J=8.5H
z), 7.90(2H, d, J=8.5Hz), 8.37(1H, s). Mass m/z 669(MH)+
【0046】参考例16 3−(N−ベンジル-N-メチルアミノメチル)−4,7
−ジヒドロ−7−(2,6−ジフルオロベンジル)−2
−(4−トリフルオロアセチルアミノフェニル)−4−
オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジン−5−(N−メチ
ル−O−メチル)ヒドロキサム酸の製造:N,O−ジメ
トキシヒドロキシルアミン塩酸塩(0.98g,10.0m
mol)のジクロロメタン溶液(10ml)にジイソプロピ
ルアミン(1.29g,10mmol)を氷冷下滴下した。ト
リメチルアルミニウムヘキサン溶液(15%,4.82m
l,10.0mmol)を同温度で加え、更に1時間撹拌し
た。この溶液に、参考例16で得られた化合物(0.9
7g, 1.6mmol)のジクロロメタン(10ml)溶液を滴
下し、氷冷下更に1時間撹拌した。反応液を水にあけ、
クロロホルムで抽出した。 抽出液をあわせて食塩水で
洗浄し、乾燥(Na2SO4)後、 溶媒を減圧下に留去した。 得
られた残さを石油エーテル-エーテルより再結晶して、
黄色粉末(1.20g,84%)を得た。1 H-NMR (300MHz, CDCl3) δ: 2.15 (3H, s), 3.35 (3H,
s), 3.63 (2H, s), 3.73(2H, s), 4.15(2H, s), 5.20
(2H, s), 7.00(1H, t), 7.12-7.30(5H, m), 7.42(1H,
m), 7.64(2H, d, J=8.7Hz), 7.72(1H, s), 7.90(2H, d,
J=8.4Hz). Mass m/z 685(MH)+
【0047】参考例17 参考例14または後述の参考例24で得られる化合物を
原料として、参考例15及び16に記載した方法と同様
の方法で製造される化合物を〔表1〕に示す。
【表1】 表1中の「ヒドロキサム酸」は、式−CO−N(OCH
3)CH3で表わされる基を示す。
【0048】参考例18 3−(N−ベンジル-N-メチルアミノメチル)−4,7
−ジヒドロ−7−(2,6−ジフルオロベンジル)−5
−イソブチリル−2−(4−イソブチリルアミノフェニ
ル)−4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジン塩酸塩
の製造:参考例17に記載した化合物(化合物番号1)
を原料とし、実施例3に記載した方法でフェニルマグネ
シウムクロライドの代わりにイソプロピルマグネシウム
クロライドを用い、副反応を抑制するためにテトラブチ
ルアンモニウムブロミドを添加して、無色結晶(100
%)を得た。 mp 192−197℃[塩酸塩]。
【0049】参考例19 3−(N−ベンジル-N-メチルアミノメチル)−4,7
−ジヒドロ−7−(2,6−ジフルオロベンジル)−5
−ベンゾイル−2−(4−アミノフェニル)−4−オキ
ソチエノ〔2,3−b〕ピリジン塩酸塩の製造:後述の
実施例3で得られた化合物(0.07g,0.10mmol)
のメタノール(5ml)溶液に5Nの水酸化カリウム
(0.5ml)を氷冷下摘下し、更に室温下1時間撹拌し
た。クロロホルムで抽出した後、抽出液をあわせて食塩
水で洗浄し、乾燥(Na2SO4)後、溶媒を減圧下に留去し
た。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ーで精製し、黄色アモルファス(0.06g,100
%)を得た。 mp 126−128℃
【0050】参考例20 3−(N−ベンジル-N-メチルアミノメチル)−4,7
−ジヒドロ−7−(2,6−ジフルオロベンジル)−5
−ベンゾイル−2−(4−メトキシフェニル)−4−オ
キソチエノ〔2,3−b〕ピリジン塩酸塩の製造:参考
例17(化合物番号3)で得られる化合物を原料とし
て、参考例18に記載の方法と同様の方法により、標記
の化合物を製造する。
【0051】参考例21 3−(N−ベンジル-N-メチルアミノメチル)−4,7
−ジヒドロ−7−(2,6−ジフルオロベンジル)−5
−イソブチリル−2−(4−メトキシフェニル)−4−
オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジン塩酸塩の製造:参
考例17(化合物番号3)で得られる化合物を原料とし
て、参考例19に記載の方法と同様の方法により、標記
の化合物を製造する。
【0052】参考例22 4−ヒドロキシ−2−(4−メトキシフェニル)−3−
ブロモメチルチエノ〔2、3−b〕ピリジン−5−酢酸
エチルエステルの製造:参考例7で得られる化合物を原
料として、参考例12に記載した方法と同様の方法で、
標記の化合物を製造する。
【0053】参考例23 4−ヒドロキシ−2−(4−メトキシフェニル)−3−
(N−ベンジル−N−メチルアミノメチル)チエノ
〔2,3−b〕ピリジン−5−酢酸エチルエステルの製
造:参考例22で得られる化合物を原料として、参考例
13に記載した方法と同様の方法で、標記の化合物を製
造する。
【0054】参考例24 4,7−ジヒドロ−7−(2,6−ジフルオロベンジ
ル)−2−(4−メトキシフェニル)−3−(N−ベン
ジル−N−メチルアミノメチル)チエノ〔2,3−b〕
ピリジン−5−酢酸エチルエステルの製造:参考例23
で得られる化合物を原料として、参考例9に記載した方
法と同様の方法で、標記の化合物を製造する。
【0055】参考例25 4,7−ジヒドロ−7−(2,6−ジフルオロベンジ
ル)−2−(4−ヒドロキシフェニル)−5−ベンゾイ
ル−3−(N−ベンジル−N−メチルアミノメチル)−
4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジン塩酸塩の製
造:3当量の塩化アルミニウムとメチルジスルフィドを
含むジクロルメタン混合物に氷冷下、参考例20で得ら
れる化合物のジクロルメタン溶液を滴下する。室温で1
2時間かくはんし、反応混合物を氷水にあけ、減圧下に
ジクロルメタンを留去する。得られる懸濁液を酢酸エチ
ルで抽出し、抽出液を食塩水で洗浄し乾燥(MgSO4
後、溶媒を減圧下に留去する。得られる残さをシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィーで精製して標記の化合物を
得る。
【0056】参考例26 4,7−ジヒドロ−7−(2,6−ジフルオロベンジ
ル)−2−(4−ヒドロキシフェニル)−5−イソブチ
リル−3−(N−ベンジル−N−メチルアミノメチル)
−4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジン塩酸塩の製
造:参考例21で得られる化合物を原料として、参考例
25に記載した方法と同様の方法で標記の化合物を得
る。
【0057】実施例1 3−〔N−メチル-N-(N−メチルインドール−3−イ
ルメチル)アミノメチル−4,7−ジヒドロ−7−(2,
6−ジフルオロベンジル)−5−イソブチリル−2−
(4−イソブチリルアミノフェニル)−4−オキソチエ
ノ〔2,3−b〕ピリジン塩酸塩の製造:参考例11で
得られた化合物を参考例16として同様の方法で5−
(N−メチル−O−メチル)ヒドロキサム酸とし、これ
を参考例18と同様の方法で5−イソブチリル体とし、
これを参考例14と同様の方法で2位の4−ニトロフェ
ニルを2−アミノフェニルとし、これを参考例15と同
様の方法でアシル化(イソブチリル基を導入)し、これ
を参考例12と同様の方法で3位のメチルを臭化して製
造した3−臭化メチル−4,7−ジヒドロ−7−(2,6
−ジフルオロベンジル)−5−イソブチリル−2−(4
−イソブチリルアミノフェニル)−4−オキソチエノ
〔2,3−b〕ピリジンを用い、参考例15に記載した
方法と同様の方法で、N−ベンジルメチルアミンの代わ
りに3−N−メチルアミノメチル−N'−メチルインド
ールを用い、無色結晶を得た(70%)。 mp 170−172℃〔塩酸塩〕.
【0058】実施例2 実施例1で用いた化合物を原料に、実施例1に記載した
方法と同様の方法で、〔表2〕および〔表3〕に示す化
合物を製造した。
【表2】
【表3】
【0059】実施例3 3−(N−ベンジル-N-メチルアミノメチル)−4,7
−ジヒドロ−7−(2,6−ジフルオロベンジル)−5
−ベンゾイル−2−(4−トリフルオロアセチルアミノ
フェニル)−4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジン
の製造:参考例16で得られた化合物(0.137g,
0.2mmol)のジクロロメタン(1ml)−テトラヒドロフ
ラン(2ml)混合溶液をフェニルマグネシウムクロライ
ドのテトラヒドロフラン溶液(1M,1.0ml,1.0mm
ol)に氷冷下滴下し、更に同温度で5分間撹拌した。反
応液に1N塩酸水(1ml)を加え、1N水酸化カリウム
で中和後、クロロホルムで抽出した。 抽出液をあわせ
て食塩水で洗浄し、乾燥(Na2SO4)後、 溶媒を減圧下に留
去した。 得られた残さをエーテルで再結晶して黄色結晶
性粉末(0.12g,86%)を得た。 mp 133−135℃. 1H-NMR (300MHz, CDCl3) δ: 2.12 (3H, s), 3.61 (2H,
s), 4.13(2H, s), 5.30(2H, s), 7.02(2H, t, J=8.3H
z), 7.15-7.25(5H, m), 7.37-7.46(3H, m), 7.54(1H,
m), 7.67(2H, d, J=8.9Hz), 7.89(2H, d, J=8.9Hz), 7.
93(2H, d, J=12.0Hz), 7.95(1H, s). Mass m/z 702(MH)+
【0060】実施例4 参考例19で得られた化合物を用い、実施例3に記載し
た方法と同様の方法で、〔表4〕および〔表5〕に示す
化合物を製造した。
【表4】
【表5】
【0061】実施例5 3−(N−ベンジル-N-メチルアミノメチル)−4,7
−ジヒドロ−7−(2,6−ジフルオロベンジル)−5
−ベンゾイル−2−〔4−(3−オキソブチル)アミノ
フェニル〕−4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジン
塩酸塩の製造:参考例19で得られた化合物(0.30
g,0.50mmol)の酢酸(10ml)溶液にメチルビニル
ケトン(0.14g, 2.0mmol)を室温下加えた。同
温度で18時間撹拌した後、反応液を水(10ml)とク
ロロホルム(10ml)とに分配し、水層は更にクロロホ
ルムで抽出した。 抽出液をあわせて食塩水で洗浄し、
乾燥(Na2SO4)後、 溶媒を減圧下に留去した。 得られた残
さをシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、黄
色アモルファス(0.24g,71%)を得た。常法に従
い塩酸塩を調製した。 mp 165−168℃〔塩酸塩〕 1H-NMR (200MHz, CDCl3) δ: 2.16 (3H, s), 2.17 (3H,
s), 2.76 (2H, dd, J=7.2Hz), 3.63(2H, s), 4.16 (2
H, s), 4.29(2H, dd, J=7.2Hz), 5.31(2H, s), 7.02(2
H, t, J=8.1Hz), 7.15-7.25(5H, m), 7.37-7.47(3H,
m), 7.54(1H, m), 7.60(2H, d, J=8.4Hz), 7.86(2H, d,
J=8.4Hz), 7.97(1H, s), 8.01(2H, d,J=8.4Hz).Mass m
/z 676(MH)+
【0062】実施例6 参考例19で得られた化合物用い、実施例5に記載した
方法と同様の方法で、メチルビニルケトンの替わりに種
々のビニル化合物あるいはオキシラン化合物を反応させ
て、〔表6〕に示す化合物を製造した。
【表6】
【0063】実施例7 3−(N−ベンジル-N-メチルアミノメチル)−4,7
−ジヒドロ−7−(2,6−ジフルオロベンジル)−5
−ベンゾイル−2−〔4−(2−アセチルビニレンフェ
ニル)〕−4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジン塩
酸塩の製造:参考例19で得られた化合物(0.15g,
0.25mmol)の酢酸(10ml)溶液に亜硝酸イソアミ
ル(0.036g, 0.30mmol)の酢酸溶液(5ml)
を室温下滴下した。同温度で30分間撹拌した後、ビス
ジベンジリデンアセトンパラジウム(0.025g, 0.
05mmol)の酢酸溶液(5ml)を加え、次いでメチルビ
ニルケトン(0.07g, 1.00mmol)の酢酸溶液(1
0ml)を滴下した。滴下後更に30分間撹拌した。反応
液を水(50ml)とクロロホルム(50ml)とに分配
し、水層は更にクロロホルムで抽出した。 抽出液をあ
わせて重曹水で洗浄し、乾燥(Na2SO4)後、 溶媒を減圧下
に留去した。 得られた残さをシリカゲルカラムクロマト
グラフィーで精製し、黄色アモルファス(0.14g,8
5%)を得た。常法に従い塩酸塩を調製した。 mp 149−151℃〔塩酸塩〕 1H-NMR (200MHz, CDCl3) δ: 2.14 (3H, s), 2.41 (3H,
s), 3.62(2H, s), 4.16(2H, s), 5.30(2H, s), 6.77(1
H, d, J=16.2Hz), 7.01(2H, t, J=8.1Hz), 7.14-7.28(5
H, m), 7.36-7.47(3H, m), 7.55(1H, d, J=16.5Hz), 7.
50-7.57(1H, m),7.60(2H, d, J=8.1Hz), 7.87-7.93(4H,
m), 7.96(1H, s). Mass m/z 659(MH)+
【0064】実施例8 参考例19で得られた化合物用い、実施例7に記載した
方法と同様の方法で、メチルビニルケトンの替わりに種
々のビニル化合物を反応させて、〔表7〕に示す化合物
を製造した。
【表7】
【0065】実施例9 3−(N−ベンジル-N-メチルアミノメチル)−4,7
−ジヒドロ−7−(2,6−ジフルオロベンジル)−5
−ベンゾイル−2−〔4−(N−エチル−N−トリフル
オロアセチルアミノフェニル)〕−4−オキソチエノ
〔2,3−b〕ピリジンの製造:実施例3で得られた化
合物(0.075g,0.10mmol)のジメチルホルムア
ミド(10ml)溶液に炭酸カリウム(0.14g, 1.0
0mmol)及びヨウ化エチル(0.156g,1.0mmol)
を室温下滴下した。同温度で18時間撹拌した後、反応
液を水(50ml)とクロロホルム(50ml)とに分配
し、水層は更にクロロホルムで抽出した。 抽出液をあ
わせて重曹水で洗浄し、乾燥(Na2SO4)後、 溶媒を減圧下
に留去した。 得られた残さをシリカゲルカラムクロマト
グラフィーで精製し、黄色アモルファス(0.04g,5
5%)を得た。1 H-NMR (200MHz, CDCl3) δ: 1.23(3H, t, J=7.2Hz),
2.12 (3H, s), 3.62(2H,s), 3.83(2H, q, J=7.2Hz), 4.
16 (2H, s), 5.31(2H, s), 7.03(2H, t, J=7.8Hz), 7.1
2-7.32(7H, m), 7.37-7.47(3H, m), 7.55(1H, m), 7.89
(2H, d, J=7.8Hz), 7.96(3H, m). Mass m/z 730(MH)+
【0066】実施例10 3−(N−ベンジル-N-メチルアミノメチル)−4,7
−ジヒドロ−7−(2,6−ジフルオロベンジル)−5
−ベンゾイル−2−(4−エチルアミノフェニル)−4
−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジン塩酸塩の製造:
実施例9で得られた化合物(0.04g,0.55mmol)
のメタノール(10ml)溶液に、氷冷下5N水酸化カリ
ウム(0.5ml)滴下した。室温下1時間撹拌した後、
反応液を水(50ml)とクロロホルム(50ml)とに分
配し、水層は更にクロロホルムで抽出した。 抽出液を
あわせて重曹水で洗浄し、乾燥(Na2SO4)後、 溶媒を減圧
下に留去した。 得られた残さをシリカゲルカラムクロマ
トグラフィーで精製し、黄色アモルファス(0.04g,
100%)を得た。常法に従い塩酸塩を調製した。 mp 166−168℃〔塩酸塩〕 1H-NMR (200MHz, CDCl3) δ: 1.29(3H, t, J=7.2Hz),
2.10(3H, s),3.22(2H, q,J=7.2Hz), 3.60(2H, s), 3.79
(1H, b), 4.11(2H, s), 5.27(2H, s), 6.65(2H,d, J=8.
4Hz), 6.99(2H, t, J=8.1Hz), 7.14-7.30(5H, m), 7.35
-7.45(3H, m), 7.52(1H, m), 7.67(2H, d, J=8.4Hz),
7.89(2H, d, J=7.8Hz), 7.92(1H, s). Mass m/z 702(MH)+
【0067】実施例11 実施例3および実施例5で得られた化合物用い、実施例
9および実施例10に記載した方法と同様の方法で、あ
るいは実施例9に記載した方法に準じて、種々のハロゲ
ン化合物を反応させて、〔表8〕に示す化合物を製造し
た。
【表8】
【0068】実施例12 3−(N−ベンジル-N-メチルアミノメチル)−4,7
−ジヒドロ−7−(2,6−ジフルオロベンジル)−5
−(4−ヒドロキシベンゾイル)−2−(4−イソブチ
リルアミノフェニル)−4−オキソチエノ〔2,3−
b〕ピリジン塩酸塩の製造:実施例4で得られた化合物
(化合物番号1)(0.64g,0.89mmol)のエタノ
ール(3ml)溶液に、氷冷下10M塩化水素を含むエタ
ノール溶液(2.0ml,20mmol)を滴下した。同温度
で1時間撹拌した後、反応液を濃縮乾固した。得られた
固体をエーテルで結晶化させ黄色アモルファス(0.6
5g,98%)を得た。 mp 192−194℃〔塩酸塩〕 1H-NMR (200MHz, CDCl3) δ: 1.13(6H, d, J=6.9Hz),
2.59(3H, d, J=3.6Hz), 2.66(1H, m), 4.20-4.50(4H,
m), 5.69(2H, s), 6.89(2H, d, J=5.7Hz), 7.20-7.29(7
H, m), 7.40(2H, d, J=8.4Hz), 7.55(1H, m), 7.77(2H,
d, J=8.4Hz), 7.83(2H, d, J=9.0Hz), 8.57(1H, s), 1
0.08(1H, s), 10.44(1H, s), 11.52(1H, brs). Mass m/z 692(MH)+
【0069】実施例13 3−(N−ベンジル-N-メチルアミノメチル)−4,7
−ジヒドロ−7−(2,6−ジフルオロベンジル)−5
−(4−アセトキシベンゾイル)−2−(4−イソブチ
リルアミノフェニル)−4−オキソチエノ〔2,3−
b〕ピリジン塩酸塩の製造:実施例12で得られた化合
物(0.15g,0.20mmol)とトリエチルアミン(0.
05g, 0.50mmol)を含むジクロロメタン溶液(1m
l)に、氷冷下無水酢酸(0.05g,0.50mmol)を加
え、室温で18時間撹拌した。反応液を水にあけ、クロ
ロホルムで抽出した。 抽出液をあわせて食塩水で洗浄
し、乾燥(Na2SO4)後、 溶媒を減圧下に留去した。 得られ
た固体をエーテル−石油エーテルで結晶化し黄色粉末晶
(0.15g,100%)を得た。常法により塩酸塩を調
製した。 mp 167−169℃〔塩酸塩〕.1 H-NMR (200MHz, CDCl3) δ: 1.13(6H, d, J=6.9Hz),
2.34(3H, s), 2.57(3H, d, J=4.2Hz), 2.66(1H, m), 4.
20-4.60(4H, m), 5.70(2H, s), 7.21-7.32(7H, m), 7.4
0(2H, d, J=9.0Hz), 7.58(1H, m), 7.82(2H, d, J=8.7H
z), 7.94(2H, d, J=8.4Hz), 8.67(1H, s), 10.08(1H,
s), 11.18(1H, brs). Mass m/z 734(MH)+
【0070】実施例14 3−(N−ベンジル-N-メチルアミノメチル)−4,7
−ジヒドロ−7−(2,6−ジフルオロベンジル)−5
−(2−ヒドロキシイソブチル)−2−(4−イソブチ
リルアミノフェニル)−4−オキソチエノ〔2,3−
b〕ピリジン塩酸塩の製造:参考例18で得られた化合
物(1.0g,15mmol)のメタノール(30ml)溶液
に、氷冷下水素化ほうそナトリウム(0.20g, 5.
4mmol)を加え、同温度で1時間撹拌した。反応液を飽
和重曹水にあけ、メチレンクロライド(500ml)で抽
出した。抽出液を飽和食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウ
ムで乾燥後、濃縮乾固した。得られた残さをシリカゲル
カラムクロマトグラフィーで精製し、結晶性固体(0.
66g)を得た。これをエタノール−エーテルから再結
晶して、黄色結晶(0.24g,63%)を得た。常法に
より塩酸塩とした。 mp 232−234℃〔塩酸塩〕. Mass m/z 644(MH)+
【0071】実施例15 3−(N−ベンジル-N-メチルアミノメチル)−4,7
−ジヒドロ−7−(2,6−ジフルオロベンジル)−5
−(2−アセトキシイソブチル)−2−(4−イソブチ
リルアミノフェニル)−4−オキソチエノ〔2,3−
b〕ピリジン塩酸塩の製造:実施例14で得られた化合
物(0.3g,0.4mmol)のジクロロメタン(5ml)溶
液に、ピリジン(2ml)と無水酢酸(1ml)を氷冷下加
え、室温で4時間さらに60℃で6時間撹拌した。反応
液を飽和重曹水にあけ、メチレンクロライド(50ml)
で抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗い、無水硫酸ナト
リウムで乾燥後、濃縮乾固した。得られた残さをシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、結晶性固体
(0.17g)を得た。これを常法により塩酸塩とし、エ
タノール−エーテルから再結晶して、黄色結晶(0.1
6g,89%)を得た。 mp 166−168℃〔塩酸塩〕。
【0072】実施例16 4,7−ジヒドロ−7−(2,6−ジフルオロベンジル)
−2−(4−アセトニルオキシフェニル)−5−ベンゾ
イル−3−(N−ベンジル−N−メチルアミノメチル)
−4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジン塩酸塩の製
造:参考例25で得られる化合物を原料として、参考例
9に記載した方法と同様の方法により、ヨウ化カリウム
の代わりにクロロアセトンを用い標記の化合物を製造す
る。
【0073】実施例17 4,7−ジヒドロ−7−(2,6−ジフルオロベンジル)
−2−(4−アセトニルオキシフェニル)−5−イソブ
チリル−3−(N−ベンジル−N−メチルアミノメチ
ル)−4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジン塩酸塩
の製造:参考例26で得られる化合物を原料として、実
施例16に記載の方法と同様の方法により標記の化合物
を製造する。
【0074】実施例18 実施例14で製造した化合物(100mg),ラクトース
165mg,コーンスターチ25mg,ポリビニールアルコ
ール4mgおよびステアリン酸マグネシウム1mgを用い
て、常法により錠剤を製造する。 実施例19 実施例14で製造した化合物(5g)を注射用蒸留水に
溶かし、全量100mlとした。この液を0.22μmのメ
ンブランフィルター(住友電気工業(株)又はザルトリ
ウス社製)を用いて無菌濾過し、洗浄滅菌済バイアルに
2mlずつ分注し、これを常法により凍結乾燥し、100
mg/バイアルの凍結乾燥注射剤を製造する。 実施例20 実施例15で製造した化合物15(100mg),ラクト
ース165mg,コーンスターチ25mg,ポリビニールア
ルコール4mgおよびステアリン酸マグネシウム1mgを用
いて、常法により錠剤を製造する。 実施例21 実施例15で製造した化合物15(5g)を注射用蒸留
水に溶かし、全量100mlとした。この液を0.22μm
のメンブランフィルター(住友電気工業(株)又はザル
トリウス社製)を用いて無菌濾過し、洗浄滅菌済バイア
ルに2mlずつ分注し、これを常法により凍結乾燥し、1
00mg/バイアルの凍結乾燥注射剤を製造する。 実施例22 (1)実施例14または15で製造した化合物 5g (2)乳糖・結晶セルロース(粒) 330g (3)D−マンニトール 29g (4)低置換度ヒドロキシプロピルセルロース 20g (5)タルク 25g (6)ヒドロキシプロピルセルロース 50g (7)アスパルテーム 3g (8)グリチルリチン酸二カリウム 3g (9)ヒドロキシプロピルメチルセルロース2910 30g (10)酸化チタン 3.5g (11)黄色三二酸化鉄 0.5g (12)軽質無水ケイ酸 1g (1)、(3)、(4)、(5)、(6)、(7)および
(8)を精製水に懸濁あるいは溶解し、(2)の核粒に
コーティングし素細粒を作製する。この素細粒上に
(9)−(11)をコーティングしコーティング細粒を
作り、(12)と混合して化合物KM05283細粒1
%、500gを作製する。これを500mgずつ分包す
る。
【0075】
【発明の効果】本発明の化合物は、極めて優れた性腺刺
激ホルモン放出ホルモン拮抗作用を有する。しかも、経
口吸収安定性や作用持続性に優れている。従って、例え
ばホルモン依存性疾患の予防又は治療剤として用いるこ
とができる。具体的には、例えば医薬として性ホルモン
依存性ガン(例、前立腺ガン,子宮ガン,乳ガン,下垂
体腫瘍等)、前立腺肥大症、子宮筋腫、子宮内膜症、思
春期早発症、無月経症候群、多房性卵巣症候群、ニキビ
などの予防または治療剤として、あるいは妊娠調節剤
(例、避妊剤等)、不妊症治療剤、月経調節剤として有
効であり、さらに、畜産分野で、動物の発情の調節、食
肉用の肉質の改善、動物の成長調節、水産分野において
魚類の産卵促進剤としても有効である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 31/435 AEX A61K 31/435 AEX 31/44 ACZ 31/44 ACZ AEJ AEJ AEK AEK AFB AFB

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 【化1】 〔式中、R1は式 【化2】 (式中、R6は(1)フッ素,臭素,スルファモイル,メチ
    ルチオもしくはニトロで置換されていてもよいフェニル
    基,(2)2−もしくは3−ピリジル基,(3)メチルで置換
    されていてもよい3−インドリル基,(4)プロピル基ま
    たは(5)ブチルカルバモイル基を、R7はメチル基を示
    す。)で表される基またはヘキサメチレンテトラアミノ
    メチル基を、R2はメトキシカルボニルビニル,エトキ
    シカルボニルビニル,カルボキシビニル,ベンゾイルビ
    ニル,アセチルビニル,プロピオニルビニル,イソブチ
    リルアミノ,プロピオニルアミノ,3−オキソブチルア
    ミノ,3−オキソペンチルアミノ,2−ヒドロキシシク
    ロヘキシルアミノ,トリフルオロアセチルアミノ,2−
    ヒドロキシプロピルアミノ,2−ヒドロキシブチルアミ
    ノ,2−ヒドロキシイソブチルアミノ,N−エチル−N
    −トリフルオロアセチルアミノ,メチルアミノ,エチル
    アミノ,プロピルアミノ,ブチルアミノ,イソブチルア
    ミノ,ジエチルアミノ,1−ピロリジニルアミノ,エタ
    ンスルホンアミドもしくはアセトニルオキシで置換され
    たフェニル基を、R3は2−フルオロベンジル基または
    2,6−ジフルオロベンジル基を、R4は(1)アシル基ま
    たは(2)ヒドロキシもしくはアルキルカルボニルオキシ
    で置換されていてもよいC1-6アルキル基を示す。ただ
    し、R4がベンゾイルのときR2はプロピオニルアミノフ
    ェニル,エタンスルホンアミドフェニルおよびイソブチ
    リルアミノフェニルではなく、R4がイソブチリルのと
    きR2はプロピオニルアミノフェニルおよびイソブチリ
    ルアミノフェニルではない。〕で表される化合物〔I〕
    またはその塩。
  2. 【請求項2】基R2が式 R10−R9−(式中、R9はビ
    ニル基を、R10はメトキシカルボニル,エトキシカルボ
    ニル,カルボキシ,ベンゾイル,アセチル,プロピオニ
    ルをそれぞれ示す。)で表される基もしくは式 R11
    NH−(式中、R11は3−オキソブチル,3−オキソペ
    ンチルまたは2−ヒドロキシシクロヘキシルを示す。)
    もしくは式R12−O−(式中、R12はアセトニルを示
    す。)で表される基で置換されているフェニル基を示す
    請求項1記載の化合物。
  3. 【請求項3】基R4が(1)アルコキシ,アルコキシ−
    アルコキシ,アルキレンジオキシ,フェノキシ,ヒドロ
    キシ,アルキルカルボニルオキシ,モノまたはジアルキ
    ルアミノ,アルキルチオで置換されたベンゾイル基,
    (2)アルキレンジオキシで置換されたアルキルカルボ
    ニル基または(3)チエニルカルボニル基を示す請求項
    1記載の化合物。
  4. 【請求項4】基R4がヒドロキシもしくはアセチルオキ
    シで置換されたアルキル基である請求項1記載の化合
    物。
  5. 【請求項5】一般式 【化3】 〔式中、R2はメトキシカルボニルビニル,エトキシカ
    ルボニルビニル,カルボキシビニル,ベンゾイルビニ
    ル,アセチルビニル,プロピオニルビニル,イソブチリ
    ルアミノ,プロピオニルアミノ,3−オキソブチルアミ
    ノ,3−オキソペンチルアミノ,2−ヒドロキシシクロ
    ヘキシルアミノ,トリフルオロアセチルアミノ,2−ヒ
    ドロキシプロピルアミノ,2−ヒドロキシブチルアミ
    ノ,2−ヒドロキシイソブチルアミノ,N−エチル−N
    −トリフルオロアセチルアミノ,メチルアミノ,エチル
    アミノ,プロピルアミノ,ブチルアミノ,イソブチルア
    ミノ,ジエチルアミノ,1−ピロリジニルアミノ,エタ
    ンスルホンアミドもしくはアセトニルオキシで置換され
    たフェニル基を、R3は2−フルオロベンジル基または
    2,6−ジフルオロベンジル基を、R4は(1)アシル基ま
    たは(2)ヒドロキシもしくはアルキルカルボニルオキシ
    で置換されていてもよいC1-6アルキル基を示す。ただ
    し、R4がベンゾイルのときR2はプロピオニルアミノフ
    ェニル,エタンスルホンアミドフェニルおよびイソブチ
    リルアミノフェニルではなく、R4がイソブチリルのと
    きR2はプロピオニルアミノフェニルおよびイソブチリ
    ルアミノフェニルではない。Xは脱離基を示す。〕で表
    される化合物又はその塩と、一般式 R1'−H 〔式
    中、R1'は、式 【化4】 (式中、R6は(1)フッ素,臭素,スルファモイル,メチ
    ルチオもしくはニトロで置換されていてもよいフェニル
    基,(2)2−もしくは3−ピリジル基,(3)メチルで置換
    されていてもよい3−インドリル基,(3)プロピル基ま
    たは(4)ブチルカルバモイル基を、R7はメチル基を示
    す。)で表される基またはヘキサメチレンテトラアミノ
    基を示す。〕で表される化合物又はその塩とを反応させ
    ることを特徴とする式 【化5】 〔式中の各基は前記と同意義を有する。〕で表わされる
    化合物又はその塩の製造法。
  6. 【請求項6】請求項1記載の化合物またはその塩を含有
    する医薬組成物。
  7. 【請求項7】性腺刺激ホルモン放出ホルモン拮抗剤であ
    る請求項6記載の医薬組成物。
  8. 【請求項8】性ホルモン依存性疾患予防治療剤である請
    求項7記載の医薬組成物。
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WO2001064683A1 (fr) * 2000-02-29 2001-09-07 Takeda Chemical Industries, Ltd. Procedes de production de derives de thienopyramidine
US6329388B2 (en) 1998-06-26 2001-12-11 Takeda Chemical Industries, Ltd. Thienopyridine compounds, their production and use
JP2002541259A (ja) * 1999-04-08 2002-12-03 アクゾ・ノベル・エヌ・ベー 黄体化ホルモン作動薬として有用な二環式へテロ芳香族化合物

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