JPH08292995A - 光学式読取装置 - Google Patents

光学式読取装置

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JPH08292995A
JPH08292995A JP7098848A JP9884895A JPH08292995A JP H08292995 A JPH08292995 A JP H08292995A JP 7098848 A JP7098848 A JP 7098848A JP 9884895 A JP9884895 A JP 9884895A JP H08292995 A JPH08292995 A JP H08292995A
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specific
scanning line
line
light
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JP7098848A
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Inventor
Masahiro Iida
正広 飯田
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Denso Corp
Original Assignee
NipponDenso Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 位置または角度の異なる複数の走査線を用い
る光学式読取装置においても、複数のパターンの中から
目標のパターンのみを確実に読取ることを可能とする光
学的読取装置の提供。 【構成】 操作者が設定器38にて走査範囲限定モード
に設定すると、制御回路36は、ポリゴンミラー14の
角部15a〜15dを検出する毎に同期信号発生回路3
2dから発生する同期信号bとその周期とに基づいて、
特定の走査線の特定の位置を走査するときのみにレーザ
光源12からレーザ光Lを出力させる。そのため、複数
の走査線にて走査されていた状態から、一本の走査線の
更に一部の走査状態に変化する。したがって複数のバー
コードが走査位置に存在しても、間違ったバーコードを
読取ったり、読取不能となってしまうことがなく、目標
のバーコードのみを読取ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、バーコード等のパター
ンに対して走査光を照射して、そのパターンを読取る光
学式読取装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、光学式読取装置、例えばバーコー
ド読取装置としては、特開平3−156587号公報に
開示されたものが知られている。この公報に開示されて
いるものは、レーザ光をホログラムにて走査動作させる
とともに、それを多面反射鏡で反射することにより、広
範囲の読取が可能な多方向多重ライン走査パターンを形
成するものである。したがって、この多方向多重ライン
走査パターンにより、読取時に商品に貼付されているバ
ーコードの配置が少々ずれていても、また傾いていて
も、高速で容易なバーコードの読取りが可能である。
【0003】また、特開平3−217991号公報に開
示されるように、レーザ光の走査範囲を、走査可能な範
囲より小さくすることにより、レーザ光源の消費電力を
低減するものが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】最近、コンビニエンス
ストア等のレジスタにおいては、販売時点管理システム
(POS)の入力端末として、バーコード読取装置か多
用されつつある。そして、スーパーやコンビニエンスス
トアでは、ほとんどの商品にバーコードが印刷されてお
り、売上げの度にそのバーコードをバーコードリーダで
読取ってPOSに集計している。
【0005】一方、同じスーパーやコンビニエンススト
アにおいても未包装のまま売られるファーストフード等
のようにバーコードが印刷あるいは貼付されていない商
品も存在する。このようにバーコードが印刷されていな
い商品の売上げについてもPOSに集計しなければなら
ないため、そのような商品それぞれにインストアマーキ
ングのバーコードをレジに用意し、商品売上げ毎にその
バーコードを読取るようにしている。
【0006】このようにバーコードが印刷あるいは貼付
されていない商品は、複数個存在するのが普通であるた
め、それらの複数のバーコードラベルは通常1枚のシー
トに集められており、そのシートは通称バーコードシー
トと呼ばれている。図9はバーコードシートの例であ
る。
【0007】このバーコードシートの中から目標の商品
のバーコードを読取る際、現在主に使用されているCC
Dタイプのハンドスキャナの場合は、ハンドスキャナの
読取口を、該当するバーコードまで手で移動させて読取
るため、目標とするバーコードラベルを間違いなく読取
ることができる。
【0008】ところが、上記特開平3−156587号
公報に開示されるもののように多重ライン走査パターン
で広範囲を走査するバーコードリーダにて、上述のバー
コードシートの読取りを行うと、以下に述べるような問
題が生じた。即ち、走査線が多方向に多数照射されてい
るため、バーコードシート中の複数のバーコードの内、
目標とする1つのバーコードをうまくねらえず、過って
別のバーコードを読取ったり、あるいは一度に2種以上
の復号データが得られることにより読取不能とされる場
合が生じるという問題があった。
【0009】広範囲の読取を防止するためには、上記特
開平3−217991号公報に開示されるような手段が
考えられるが、この手段では、すべての走査線につい
て、その走査範囲を縮小させているのみであり、走査は
多方向に多数本なされることには変りはない。すなわち
位置または角度の異なる複数の走査線が存在する特開平
3−156587号のようなバーコード読取装置に、上
記特開平3−217991号公報に開示されるような手
段を適用しても、単に、それら複数の走査線の各走査範
囲が短くなるのみであり、それら複数の走査線が、バー
コードシート上に存在する他のバーコードを読取る可能
性は十分に存在していた。
【0010】したがって、バーコードシート中の複数の
バーコードの内、目標とする1つのバーコードをうまく
ねらえない点については変わらず、結局、過って別のバ
ーコードを読取ったり、読取不能となるという問題を解
決することはできなかった。本発明は、上記問題点に鑑
みて成されたものであり、位置または角度の異なる複数
の走査線を用いる光学式読取装置においても、複数のパ
ターンの中から目標のパターンのみを確実に読取ること
を可能とする光学的読取装置を提供することを目的とす
るものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
走査光出力手段から出力される走査光を、走査手段によ
り位置または角度の異なる複数の走査線上を走査させ
て、この複数の走査線からの反射光を検知する光学式読
取装置において、前記走査光出力手段から出力される走
査光を、前記複数の走査線の内の特定の走査線の全部ま
たは一部を走査する場合のみに、前記特定の走査線上に
到達させる走査制御手段を備えたことを特徴とする光学
式読取装置である。
【0012】請求項2記載の発明は、上記走査制御手段
が、外部からの入力に基づいて走査線範囲限定モードか
否かを判定する判定手段と、前記判定手段にて走査線範
囲限定モードであると判定されると、前記走査光出力手
段から出力される走査光を、上記特定の走査線の全部ま
たは一部を走査する場合のみに、上記特定の走査線上に
到達させる走査光照射制御手段と、を備えた請求項1記
載の光学式読取装置である。
【0013】請求項3記載の発明は、上記判定手段が、
上記複数の走査線からの反射光による読取結果におい
て、複数の異なるパターンが連続して読取られた場合
に、走査線範囲限定モードであると判定する請求項2記
載の光学式読取装置である。
【0014】請求項4記載の発明は、上記走査光照射制
御手段は、前記複数の走査線から特定の走査線を選択す
る走査線選択手段と、前記走査線選択手段にて選択され
た前記特定の走査線の全部または一部を走査する期間の
み、上記走査光を前記特定の走査線上に到達させる走査
光照射手段と、を備えた請求項2または3記載の光学式
読取装置である。
【0015】請求項5記載の発明は、上記走査手段が、
自身が回転することにより、上記走査光出力手段から受
けた走査光を走査動作させる回転手段と、前記回転手段
からの走査動作する走査光を、その走査範囲に応じて反
射方向を変更して位置または角度の異なる複数の走査線
上を走査させる反射手段と、を備えた請求項1〜4のい
ずれか記載の光学式読取装置である。
【0016】請求項6記載の発明は、上記回転手段がポ
リゴンミラーであり、上記反射手段が複数の反射面から
なる多面反射鏡である請求項5記載の光学式読取装置で
ある。請求項7記載の発明は、上記走査光照射手段が、
上記回転手段の回転状態を検出する回転状態検出手段
と、前記回転状態検出手段にて検出された上記回転手段
の回転状態に基づいて、上記特定の走査線上の走査開始
タイミングを設定する走査開始タイミング設定手段と、
前記回転状態検出手段にて検出された上記回転手段の回
転状態に基づいて、上記特定の走査線上の走査終了タイ
ミングを設定する走査終了タイミング設定手段と、前記
走査開始タイミングから前記走査終了タイミングまでの
期間のみ、上記走査光を前記特定の走査線上に到達させ
る走査光到達調節手段と、を備えた請求項5または6記
載の光学式読取装置である。
【0017】請求項8記載の発明は、上記走査光を上記
特定の走査線上に到達させる処理およびその到達を停止
する処理が、走査光出力手段の出力のオン・オフにより
行われる請求項1〜7のいずれか記載の光学式読取装置
である。
【0018】
【作用及び発明の効果】請求項1の光学式読取装置は、
その走査制御手段が、走査光出力手段から出力される走
査光を、複数の走査線の内の特定の走査線の全部または
一部を走査する場合のみに、前記特定の走査線上に到達
させる。
【0019】したがって、複数の走査線の内の特定の1
つの走査線の全部または一部に限って、走査する場合
に、走査光が走査線上に到達するようにしている。例え
ば、特定の走査線の全部または一部について走査する期
間のみ、走査光出力手段から走査光を出力させている。
【0020】このように複数ある走査線の内の1つの走
査線の全部または一部に限って走査されるため、通常な
ら複数の走査線の走査領域に、同時に多数のバーコード
等のパターンが存在して、間違ったパターンを読み込ん
だり、読取不能となってしまうような状況においても、
間違えること無く、かつ目標の1つのパターンを確実に
読取ることが可能となる。
【0021】この場合、通常の読取モードと、上述した
1つのパターンを読取るための走査線範囲限定モードと
の切り替えは、例えば、判定手段にて外部からの入力に
基づいて走査線範囲限定モードか否かを判定させて、こ
の判定結果により、切り替えれば良い。すなわち、走査
光照射制御手段は、判定手段が走査線範囲限定モードで
あると判定すると、走査光出力手段から出力される走査
光を、上記特定の走査線の全部または一部を走査する場
合のみに、上記特定の走査線上に到達させることとすれ
ば良い。
【0022】このことにより、例えば、操作者が、なん
らかの入力手段により判定手段に対して、走査線範囲限
定モードにするか通常モードに戻すかを指示すれば良
い。また、このように操作者が直接指示するのではな
く、光学式読取装置自体が、複数の走査線からの反射光
を検知した結果、その複数の走査線による読取動作に
て、異なる複数のパターンが連続して読取られた場合に
は、走査線範囲限定モードであると判定しても良い。
【0023】これは、複数の走査線による読取結果にお
いて、複数種類のパターンが連続して得られるというこ
とは、複数の走査線の範囲に、複数のパターンが同時に
存在することを示しており、このままでは、いずれが目
標のパターンであるか判らない。
【0024】したがって、読取動作にて、異なる複数の
パターンが連続して読取られた場合には、走査線範囲限
定モードであると判定することにより、走査光照射制御
手段は、走査光出力手段から出力される走査光を、上記
特定の走査線の全部または一部を走査する期間のみに、
上記特定の走査線上に到達させるので、読取範囲が十分
に狭まり、目標の1つのパターンのみが読取られ、読取
り間違いや読取不能が生じ難い。
【0025】上記走査光照射制御手段は、例えば、走査
線選択手段と走査光照射手段とを備えて、走査線選択手
段が、前記複数の走査線から特定の走査線を選択し、走
査光照射手段が、前記走査線選択手段にて選択された前
記特定の走査線の全部または一部を走査する期間のみ、
上記走査光を前記特定の走査線上に到達させることとし
ても良い。
【0026】また、上記走査手段は、回転手段と反射手
段とを備え、回転手段は、自身が回転することにより、
上記走査光出力手段から受けた走査光を走査動作し、反
射手段は、前記回転手段からの走査動作する走査光を、
その走査範囲に応じて反射方向を変更して位置または角
度の異なる複数の走査線上を走査させるものとしても良
い。例えば、上記回転手段としてはポリゴンミラーであ
り、上記反射手段としては複数の反射面からなる多面反
射鏡であっても良い。
【0027】また、上記走査光照射手段が、回転状態検
出手段、走査開始タイミング設定手段、走査終了タイミ
ング設定手段、および走査光到達調節手段を備えて、回
転状態検出手段が上記回転手段の回転状態を検出し、走
査開始タイミング設定手段が前記回転状態検出手段にて
検出された回転手段の回転状態に基づいて、特定の走査
線上の走査開始タイミングを設定し、走査終了タイミン
グ設定手段が回転状態検出手段にて検出された回転手段
の回転状態に基づいて、特定の走査線上の走査終了タイ
ミングを設定し、走査光到達調節手段が前記走査開始タ
イミングから前記走査終了タイミングまでの期間のみ、
走査光を特定の走査線上に到達させるものとしても良
い。
【0028】また上述した、走査光を特定の走査線上に
到達させあるいはその到達を終了する処理は、例えば、
走査光出力手段の出力のオン・オフ、たとえばレーザダ
イオードの駆動電流のオン・オフにより行われる。これ
以外に、走査光出力手段自体の出力のオン・オフではな
く、走査光出力手段の出力は継続させたままで、走査光
を通過させたり遮ったりする手段を駆動することによ
り、走査光出力手段の出力のオン・オフを実施しても良
い。
【0029】
【実施例】
[実施例1]図1は本発明を適用した実施例1の構成説
明図である。本実施例1はポリゴンミラーおよび多面反
射鏡を用いてレーザ光を走査動作させてバーコードを読
取るバーコード読取装置に本発明を適用したものであ
る。
【0030】図1において、バーコード1を読取るバー
コード読取装置2は、読取窓4とケース6とケース6に
内蔵された光学装置部8と電気回路部10とを備える。
光学装置部8は、図示せぬレンズ系と後述するレーザダ
イオード12aとを備えた走査光出力手段としてのレー
ザ光源12、4面のポリゴンミラー14、その駆動モー
タ16、集光レンズ18、フォトセンサ20、および5
面の多面反射鏡22を備える。
【0031】また、電気回路部10は、増幅器30、同
期信号検出回路32、デコード回路34、制御回路3
6、設定器38およびレーザ光源12の半導体レーザダ
イオードの駆動回路40を備える。増幅器30はフォト
センサ20の受光信号aを増幅しデコード回路34に入
力する。デコード回路34はマイクロコンピュータを備
え、増幅された受光信号aを2値化し、バーコードに符
号化された情報をデコードし、外部機器(たとえばPO
Sレジスタ)100へ出力する。なお、増幅された受光
信号aを2値化した後のデコード回路34におけるデコ
ード処理は従来周知の手法を用いることができる。制御
回路36はマイクロコンピュータを備え、後述する図3
〜図5の処理に従つて駆動回路40に駆動信号cを出力
する。
【0032】設定器38は、後述するレーザ光源12を
断続制御させたり、させなかったりするモードの指示や
そのためのタイミングを設定するものである。駆動回路
40は、図2のブロック図に示すように、突入電流阻止
回路40aと、自動出力制御(APC)回路40bとを
備え、制御回路36からの駆動信号cに応じてレーザ光
源12に内蔵されたレーザダイオード12aへの電流を
断続する。また、突入電流阻止回路40aは、レーザダ
イオード12aへの通電の断続に伴う突入電流を阻止し
回路を保護する。また、APC回路40bはモニタダイ
オード12bによりレーザダイオード12aの出力をモ
ニタし、レーザ光源12のレーザ出力を一定にするよう
にフィードバック制御する。
【0033】走査手段を構成するポリゴンミラー14に
は、面倒れ角度の異なる4個の反射鏡14a,14b,
14c,14dがそれぞれ90度の範囲にわたって形成
され、レーザ光源12から入射するレーザ光Lを反射す
る。ここで、図7(a)に示された走査線の組220
a,220b,220c,220d,220eの各組に
おける平行な4本の走査線は、この4個の反射鏡14a
〜14dにより形成される。
【0034】また、走査手段を構成する多面反射鏡22
は、角度の異なる5個の反射鏡22a,22b,22
c,22d,22eにより構成され、その5個の反射鏡
22a〜22eのそれぞれが、上記ポリゴンミラー14
の4個の反射鏡14a〜14dからのレーザ光を反射す
ることにより、図7(a)に示すごとく4本1組の走査
線が5組220a〜220eに別れる。
【0035】もし、ポリゴンミラーの面倒れ角を同じに
した場合については、各組4本が同じ位置に出射される
ので、その場合は、走査線の各組220a〜220eは
見かけ上、1本ずつになる。ポリゴンミラー14は、駆
動モータ16により回動されて、レーザ光源12から出
射されたレーザ光Lを反射する。これにより、4面ポリ
ゴンミラー14の各面で反射されたレーザ光Lは、多面
反射鏡22を90度の範囲で走査する。そして、ポリゴ
ンミラー14で反射されたレーザ光Lは、多面反射鏡2
2の各反射鏡22a〜22cで反射されて、読取窓4よ
り出射する。このことにより、上述した各組4本の走査
線が図7(a)に示すごとく、5組形成される。
【0036】ここで多面反射鏡22の反射鏡22a〜2
2eは、図示せぬシャーシに固定されている。そして、
この多面反射鏡22を交換することにより、後述する走
査パターン、走査線数などを変更することができる。こ
の実施例では、面数の異なる(3面から8面)のポリゴ
ンミラー14を交換して走査パターン、走査線数が変更
できる。
【0037】上述のように回転することによりレーザ光
Lを走査動作させるポリゴンミラー14の回転位置は、
同期信号検出回路32にて同期信号として検出される。
同期信号検出回路32は、フォトインタラプタ33、増
幅器32cおよび同期信号発生回路32dから構成され
ている。フォトインタラプタ33は、発光ダイオード3
3aおよびフォトダイオード33bとにより構成され、
ポリゴンミラー14が回転することにより、ポリゴンミ
ラー14の面数と同数の角部15a,15b,15c,
15dがフォトインタラプタ33の方向に向く位置に来
ると、発光ダイオード33aからの検出光が、ポリゴン
ミラー14の反射角度により、あるいは角部15a〜1
5dに設けた非反射帯により反射が無くなることによ
り、フォトダイオード33bに到達しなくなる。
【0038】したがって、フォトダイオード33bの信
号を増幅器32cにより増幅し、同期信号発生回路32
dによって同期信号bに整形して制御回路36に入力す
る。この同期信号bにより、制御回路36にてはポリゴ
ンミラー14の回転位置が判明する。また角部15a〜
15dの内で、1つの角部、たとえば角部15aを基準
位置として、その角部15aについては他の角部15b
〜15dに対して、発光ダイオード33aからフォトダ
イオード33bへ到達させない回転角度幅を変えておけ
ば、同期信号bの幅から、基準位置の同期信号bか基準
位置でない同期信号bかが判明する。
【0039】例えば、ポリゴンミラー14の角部15a
については、他の角部15b〜15dよりも幅広に削っ
て角を落とすことにより、あるいは非反射帯を設けた場
合には、他の角部15b〜15dよりも幅広・低反射の
黒色塗装を施すことにより、基準位置の同期信号bの幅
を変更することができる。この幅広の同期信号bを検出
すれば、基準位置であることが判り、その基準位置を検
出する毎に、ポリゴンミラー14が1回転したことが判
る。尚、ポリゴンミラー14が1回転したことは、上記
手法以外でもブラシレスモータ等のように駆動信号を持
つモータにてポリゴンミラー14が駆動されている場
合、駆動信号をモータから出力させる方法によっても検
出できる。
【0040】ポリゴンミラー14の各面の反射鏡14a
〜14dによりレーザ光を反射する角度が異なるが、上
記手法によってポリゴンミラー14の基準位置を検出で
きるため、同期信号bの発生回数と幅の異なる基準位置
の同期信号bの発生タイミングとを監視することによ
り、現在、ポリゴンミラー14のいずれの反射鏡14a
〜14dによりレーザ光Lが反射され、更にそのレーザ
光Lが多面反射鏡22のいずれの反射鏡22a〜22e
により反射されているかを判断することができる。更に
このことにより、図7(a)に示したいずれの組のいず
れの走査線上を走査しているかを判断することができ
る。
【0041】次に、制御回路36より実施される処理
を、図3、図4および図5のフローチャートおよび図6
のタイムチャートにより説明する。制御回路36は電源
スイッチの投入とともに図3の走査制御処理を実行開始
する。まず、駆動モータ16を駆動してポリゴンミラー
14の回転を開始させる(S200)。次にレーザ光源
12の駆動回路40を制御してレーザダイオード12a
への電流を遮断させ、レーザ光Lの発光を停止した状態
とする(S210)。勿論、ステップS210以前にレ
ーザ光Lの発光が停止されていれば、その状態を維持す
ることになる。
【0042】次に、駆動モータ16の回転数が規定回転
数以上で安定したか否かを判定し(S220)、規定回
転数以上で安定するまで待機する。モータの回転が規定
回転数以上で安定してステップS220にて肯定判定
(YES)されると、次に走査範囲限定モードかどうか
判定する(S230)。走査範囲限定モードとは、図7
(a)に示す通常モードでのレーザ光線による走査パタ
ーンを、図7(b)に実線で示す部分に限定するモード
を言う。
【0043】この走査範囲限定モードは、設定器38に
て操作者がスイッチをオンすることにより設定される。
ステップS230にて否定判定(NO)されれば、直ち
に駆動回路40を駆動してレーザ光源12からレーザ発
光が出力され(S240)、同期信号割込を禁止した
(S250)後、ステップS230に戻る。このことに
より、図6(a)の走査パターンにてバーコード1を読
取る通常モードとなり、広範囲に走査がなされるため、
商品に印刷あるいは貼付されたバーコード1が、フォト
センサ20により迅速に検出され、デコード回路34に
よりデコードされ、そのデコード内容が外部機器100
に直ちに送信される。尚、同期信号割込とは、図4に示
す処理であり、ステップS250では、この処理が実行
されるのを禁止している。
【0044】こうして、操作者は、通常モードにて、商
品に印刷あるいは貼付されているバーコード1を読取る
ことができる。次に、商品にバーコード1が印刷も貼付
もされていない場合には、操作者は設定器38のスイッ
チを操作して、制御回路36へ、走査範囲限定モードの
指示をする。このことにより、ステップS230では肯
定判定されて(YES)、次に、同期信号割込が許可さ
れる(S270)。
【0045】次に同期信号検出待ち(S280)とな
る。同期信号bは、前述したごとく、ポリゴンミラー1
4の角部15a〜15dをフォトインタラプタ33にて
検出した場合に、同期信号発生回路32dにて出力され
る信号であり、その一例を図6に示す。同期信号bは、
発光ダイオード33aからフォトダイオード33bへの
光の伝達遮断により発生し、それぞれ立ち下がっている
部分が同期信号bとなる。尚、ポリゴンミラー14が安
定した回転をしている場合には、前述したごとく、基準
となる角部15a(すなわち基準位置)に基づく同期信
号bは、他の角部15b〜15dに比較して長い。
【0046】信号の立ち下がりにより、同期信号bが検
出されると、ステップS280にて肯定判定され(YE
S)、次にレーザ発光停止処理(S285)が実行され
る。したがって、今まで、通常モードによりレーザ光源
12からレーザの発光がなされていた場合には、その出
力が停止されることになる。勿論、既にレーザ発光がな
されていない状態になっていれば、その状態を維持する
ことになる。
【0047】次に基準位置か否かが判定される(S29
0)。前述したごとく基準位置では、同期信号bが他の
位置の同期信号bに比較して長いので、その長さを測定
し、基準位置の同期信号bとしての長さを有する場合に
は、基準位置であると判定し(YES)、そうでない場
合には、基準位置ではない(NO)と判定する。
【0048】基準位置でない場合(NO)には、次に本
走査制御処理の開始から今までに基準位置を検出したか
否かが判定される(S295)。電源オン直後であっ
て、駆動モータ16が安定な回転を始めたばかりで、未
だ基準位置を検出していなければ、否定判定されて(N
O)、レーザ発光禁止状態を設定して(S340)、再
度ステップS230に戻る。
【0049】基準位置が検出されるまでは、同期信号b
を検出するたびに、ステップS285、S290、S2
95、S340を経て、ステップS230に戻る処理が
繰り返される。ステップS290にて基準位置である
(YES)と判定されると、同期信号カウンタCがリセ
ットされる(S300)。同期信号カウンタCは、ポリ
ゴンミラー14の角部15a〜15dのそれぞれを、そ
のカウント値1〜4にて表すものである。
【0050】ステップS300の次には、同期信号カウ
ンタCのインクリメントがなされる(S310)。次
に、このカウンタCの値が所定の数値n(nは1〜4の
いずかの値であり、ポリゴンミラー14の各反射面14
a〜14dに対応している。)と同じか否かが判定され
る(S320)。この所定の数値nは、予め設定されて
いる値である。たとえばn=3としてある。
【0051】ここで、ステップS300にてリセットさ
れた後の最初のインクリメントであるのでカウンタC=
1となることから、C≠3であり、ステップS320で
は否定判定されて(NO)、レーザ発光禁止状態が継続
して設定される(S340)。こうして再度ステップS
230の処理から繰り返される。
【0052】次に、同期信号bが検出されると、ステッ
プS285の次にステップS290にて基準位置でない
ことから否定判定されて(NO)、ステップS295に
て、今までに基準位置の検出があったか否かが判定され
る。今度は、既に基準位置の同期信号bの検出があった
ので、ステップS295にては肯定判定されて(YE
S)、ステップS310の処理に移り、インクリメント
によりC=2となる。
【0053】次のステップS320にては、まだC≠3
であることから否定判定されて(NO)、ステップS3
40が実行されてレーザ発光禁止状態が継続される。次
に、同期信号bが検出されるとステップS285の次に
ステップS290、S295を経て、S310が実行さ
れて、C=3となる。この場合、次のステップS320
にてC=3であることから肯定判定されて(YES)、
ここではじめてレーザ発光許可状態が設定され(S33
0)、再度ステップS230に戻る。
【0054】この後は、同期信号bが検出されると、ス
テップS285の次にステップS290、S295を経
て、ステップS310にてC=4となり、ステップS3
20にてC≠3であることから、否定判定されて(N
O)、ステップS340にてレーザ発光禁止状態に戻
る。
【0055】次に、同期信号bが検出されると、ステッ
プS285の次にステップS290にて、今度は基準位
置の同期信号bが検出されるため肯定判定されて(YE
S)、ステップS300にて同期信号カウンタCがリセ
ットされる。すなわちC=0となる。次にステップS3
10のインクリメントにてC=1となり、ステップS3
20にて否定判定されてステップS340を経て、ステ
ップS230に戻る。以後、走査範囲限定モードであっ
て、同期信号bの検出が続く限り、上述の処理を繰り返
す。
【0056】上述したごとく、図3の走査制御処理にて
は、C=3の場合のみステップS330が実行されてレ
ーザ発光許可状態となり、他の場合、すなわちC=1,
2,4の場合は、ステップS340が実行されて、レー
ザ発光禁止状態となる。このレーザ発光禁止の設定は禁
止フラグを立てる処理であり、レーザ発光許可はこの禁
止フラグを倒す処理である。
【0057】既にステップS270にて割込処理が許可
されている図4に示す同期信号割込処理が、制御回路3
6が同期信号bを入力した時に割込起動され、同期信号
bからの所定タイミングを測定して所定期間、レーザ発
光を実行している。このレーザ光Lの出力を、上記禁止
フラグの状態により、可能としたり、不可能としたりす
る。
【0058】この同期信号割込処理について図4のフロ
ーチャートに基づいて説明する。本処理は図6に示す同
期信号bの立ち下がりにより起動される割込処理であ
る。処理が開始されると、まず、本割込処理が走査範囲
限定モード設定後の最初の処理であるか否かが判定され
る(S400)。本割込処理が走査範囲限定モード設定
後の最初の処理である場合には肯定判定されて(YE
S)、次にタイマのリセットスタートが行われ(S40
5)、このまま終了する。このことにより、タイマが0
からカウントアップされる。
【0059】したがって、たとえば、図6に示すごとく
時刻t1にて基準位置を示す同期信号bによる割込み
が、走査範囲限定モード設定後、最初の処理であった場
合には、ステップS405のタイマリセットスタートの
みで処理を終了する。時刻t2にて、走査範囲限定モー
ド設定後、2番目の同期信号bがあった場合には、ステ
ップS400にては否定判定され(NO)、制御回路3
6内のRAM上の変数T0 に現在のタイマカウント値が
転送される(S407)。このとき変数T0 には、同期
信号bの間隔時間が設定されたことになる。
【0060】次にタイマのリセットスタートが行われ
(S410)、タイマが0からカウントアップされ、そ
して次の式1,2により、レーザ発光開始時間T1 およ
びレーザ発光終了時間T2 が設定される(S420)。
【0061】
【数1】
【0062】ここで、T01およびT02は、設定器38を
介して操作者により設定された値であり、ポリゴンミラ
ー14が規定回転数で回転しているときの走査周期(同
期信号bの間隔時間)をT00とし、レーザ発光を開始す
る同期信号b発生からの経過時間をT01とし、レーザ発
光を終了する同期信号b発生からの経過時間をT02とし
たものである。勿論、時間でなく、割合、すなわちT01
/T00,T02/T00を設定器38から設定しても良い。
【0063】次に、図5(a)に示すレーザ発光割込処
理に対して、T1 経過後にタイマ割込する設定をして
(S430)、処理を終了する。このことにより、T1
時間が経過すると、図5(a)のレーザ発光割込処理が
開始されて、まず、レーザ発光許可状態となっているか
否かが判定される(S500)。図3の走査制御処理で
は、同期信号b発生からT1 経過する間には、ステップ
S330またはステップS340のいずれかの処理がな
されている。たとえばC=1,2,4の場合(S320
でNO)、あるいは、まだ基準位置の同期信号bが検出
されていない場合(S295でNO)は、ステップS3
40が実行されて、レーザ発光禁止状態が設定されてい
るので、図5(a)のステップS500においては否定
判定されて(NO)、処理は終了する。
【0064】C=3の場合であれば、ステップS320
にて肯定判定されて、ステップS330にて、レーザ発
光許可状態とされる。したがって、C=3の場合に、レ
ーザ発光割込処理のステップS500にて肯定判定され
(YES)、レーザ光源12からレーザ光が射出される
(S510)。そして、図5(b)に示すレーザ発光終
了割込処理に対してT2 経過後にタイマ割込する設定を
して(S520)、処理を終了する。
【0065】このことにより、更にT2 時間が経過する
と、図5(b)のレーザ発光終了割込処理が開始され
て、レーザ光源12からレーザ光の射出が停止される
(S600)。この状態を図6のタイミングチャートに
示す。すなわち、操作者の設定により、時刻t0から走
査範囲限定モードとなった場合、時刻t1の同期信号b
は信号幅が長く、基準位置の同期信号bであるため、図
3のステップS290にて肯定判定されて(YES)、
次にステップS300にて同期信号カウンタCがリセッ
トされ、ステップS310にてインクリメントされてC
=1となるため、ステップS320では、否定判定され
て(NO)、ステップS340にてレーザ発光禁止状態
が設定され、結局、レーザ発光には至らない。尚、時刻
t1の同期信号bにて割込起動された図4の処理におい
て、ステップS400の処理にても肯定判定され(YE
S)、ステップS405のタイマのリセットスタートの
みなされて終了する。
【0066】次の時刻t2における同期信号bにおいて
も、図3のステップS290にて否定判定され(N
O)、既に時刻t1にて基準位置の同期信号bは検出し
ているので、ステップS295にては肯定判定され(Y
ES)、ステップS310にてC=2となるため、ステ
ップS320では否定判定されて(NO)、ステップS
340にてレーザ発光禁止状態が設定されるとともに、
時刻t2の同期信号bにて割込起動された図4の処理に
おいて、ステップS400の処理にて否定判定され(N
O)、次に、ステップS410でのタイマーリセットス
タートの後に、レーザ発光開始時間T1 およびレーザ発
光終了時間T2 が前記式1,2の演算により設定され
(S420)、図5(a)のレーザ発光割込処理にT1
経過後のタイマ割込の設定をして(S430)処理を終
了する。
【0067】しかし、T1 後に割込実行される図5
(a)のレーザ発光割込処理のステップS500におい
ては、このT1 の間に上述したステップS340が実行
されてレーザ発光禁止状態が設定され、レーザ発光許可
状態ではないので、否定判定されて(NO)、レーザ発
光させず、更に図5(b)のレーザ発光終了割込処理に
タイマー割込の設定をせずに、レーザ発光割込処理を終
了する。
【0068】時刻t3の同期信号bの場合は、図3のス
テップS290にて否定判定され(NO)、ステップS
295にては肯定判定され(YES)、ステップS31
0にてC=3となるため、ステップS320では肯定判
定されて(YES)、ステップS330にてレーザ発光
許可状態が設定される。
【0069】一方、時刻t3の同期信号bにて割込起動
された図4の処理において、ステップS400の処理に
て否定判定され(NO)、次にステップS410にてタ
イマリセットスタート処理がなされた後、ステップS4
20にてレーザ発光開始時間T1 およびレーザ発光終了
時間T2 が前記式1,2の演算により設定され、ステッ
プS430にて図5(a)のレーザ発光割込処理にT1
経過後のタイマ割込の設定をして処理を終了する。
【0070】T1 後に割込実行される図5(a)のレー
ザ発光割込処理のステップS500においては、このT
1 の間に上記ステップS330の処理がなされてレーザ
発光許可状態となっているので、肯定判定されて(YE
S)、次にレーザ発光処理がなされる(S510)。す
なわち、制御回路36から駆動回路40へ駆動信号cが
出力され、駆動回路40の駆動によりレーザ光源12か
らレーザ光が出力される。
【0071】次に、図5(b)のレーザ発光終了割込処
理にT2 経過後のタイマ割込の設定をして(S520)
処理を終了する。このタイミングが図6の時刻t31で
ある。このことにより、T2 後に割込実行される図5
(b)のレーザ発光終了割込処理のステップS600に
おいては、レーザ発光停止処理がなされる。すなわち、
制御回路36から駆動回路40への駆動信号cが停止さ
れ、駆動回路40の駆動が停止してレーザ光源12から
のレーザ光の出力が停止される。このタイミングが図6
の時刻t32である。
【0072】このことにより、ポリゴンミラー14の特
定の反射鏡、例えば反射鏡14cによる、レーザ光源1
2からのレーザ光の反射期間の内、図6に示した時刻t
31から時刻t32の間のみ、レーザ光を読取窓4から
外部に出力することが可能となる。したがって、多面反
射鏡22の内の特定の反射鏡、たとえば反射鏡22c
に、ポリゴンミラー14の反射鏡14cからのレーザ光
が出射されている時のみに、レーザ光を読取窓4から出
射することができる。
【0073】すなわち図7(a)に示された走査線の組
220a〜220eの内、組220cの内の一つの走査
線の一部のみ、図7(b)に示すごとく走査することが
できる。このため、操作者が、設定器38にて走査範囲
限定モードに設定することにより、図7(a)の実線の
ごとく走査されていた状態から、図7(b)の実線のご
とくの走査状態に変化する。したがって、複数のバーコ
ードが走査位置に存在しても、同時に複数のバーコード
が走査の対象となって間違ったバーコードを読取った
り、読取不能となってしまうことがなく、図7(b)の
実線の位置に、操作者が配置したバーコードシートの内
の目標のバーコードのみを読取ることができる。
【0074】更に、図7(b)の実線の長さが長すぎる
場合には、操作者が設定器38を操作することにより、
T01およびT02を変更して、T2 −T1 を小さくするこ
とにより、図7(b)の実線の長さを短くすることがで
きるし、また逆に短すぎる場合は、T01およびT02を変
更して、T2 −T1 を大きくすることにより、図7
(b)の実線の長さを長くすることができ、適切に目標
のバーコードのみを読取らせることができる。
【0075】本実施例において、制御回路36が走査制
御手段に対応し、ステップS230が判定手段としての
処理に対応し、ステップS270〜S340,図4,5
の処理が走査光照射制御手段としての処理に対応し、ス
テップS280,S290,S300,S310,S3
20が走査線選択手段としての処理に対応し、ステップ
S330,図4,5の処理が走査光照射手段としての処
理に対応し、ステップS400〜S410が回転状態検
出手段としての処理に対応し、ステップS420が走査
開始タイミング設定手段および走査終了タイミング設定
手段としての処理に対応し、ステップS430および図
5(a),(b)の割込処理が走査光到達調節手段とし
ての処理に対応する。
【0076】[実施例2]次に、実施例1のように操作
者が設定器38にて走査範囲限定モードに設定するので
はなく、走査位置にバーコードシートが差し出された際
に、自動的に通常モードから走査範囲限定モードに移行
する実施例2を説明する。
【0077】ハード的に実施例1と異なる点は、図1に
破線で示すごとく、デコード回路34から制御回路36
へはデコードデータ信号dが入力されている点である。
また、ソフト的には、図3のステップS230の判断で
は、常に図8のモード判定処理を実行した後に、走査範
囲限定モードか通常モードかを判定している点が実施例
1とは異なる。
【0078】図8のモード判定処理のフローチャートに
ついて説明する。まず、デコード回路34からデコード
データ信号dが入力されたか否かが判定される(S70
5)。直前の走査にてデコード回路34がバーコード1
を読取ってそのデコードデータ信号dを出力していれば
肯定判定され(YES)、次にタイマがリセットスター
トされる(S710)。尚、このモード判定処理でのタ
イマは既に上述したタイマとは別である。そして次にこ
のデコードデータが、データの記憶内容から1データ目
か否かが判定される(S720)。1データ目であれば
ステップS720にて肯定判定されて(YES)、その
デコードデータ信号dの内容が記憶され(S730)、
モード判定処理を一旦抜け、ステップS230の判定に
移る。
【0079】再度、モード判定処理が実行されると、ス
テップS705にて、次のデコードデータ信号dの入力
があったか否かが判定される。無ければ、タイマのカウ
ント値が所定のタイムアウト時間を越えたか否かが判定
される(S740)。たとえばこのタイムアウト時間
は、ポリゴンミラー14が安定な回転状態で2回転する
時間あるいはそれ以上の適当に短い時間が設定してあ
る。タイムアウト時間が経過しない内は、ステップS7
40にて否定判定されて(NO)、一旦、モード判定処
理が終了することが繰り返される。
【0080】もしタイムアウト時間内に次のデコードデ
ータ信号dの入力があれば、ステップS705にて肯定
判定されて(YES)、ステップS710にてタイマが
リセットスタートされ、次にステップS720にて1デ
ータ目か否かが判定される。既に1データ記憶されてい
るので、今度のデコードデータは2データ目であり、ス
テップS720にて否定判定されて(NO)、次に既に
記憶されている1データ目と同じデコードデータか否か
が判定される(S750)。
【0081】2データ目が1データ目と異なる場合、す
なわち短い時間に連続して得られたデコードデータが異
なる場合には、ステップS750にて否定判定されて
(NO)、走査範囲限定モードが設定され(S76
0)、更にデコードデータの記憶内容がクリアされて
(S765)、一旦処理を終了する。
【0082】このように、1データ目と2データ目とが
異なると言うこと、すなわち、ポリゴンミラー14が2
回転(あるいはそれ以上)するほどの短時間に、連続し
て異なるデコードデータが得られると言うことは、最初
に読取られてデコードされたバーコードの近傍に他のバ
ーコードが存在し、それが図7(a)に示される走査領
域に含まれていることを示している。このことは、商品
でなくバーコードシートが走査位置に差し出されたこと
を意味している。
【0083】このため、バーコードの読み間違いをしな
いために、あるいはデコード回路34による外部機器1
00側へのデコードデータの送信不能とならないよう
に、ステップS760にて、走査範囲限定モードが設定
される。したがって、以後のステップS230では走査
範囲限定モードと判定されて、それ以後の処理にて、実
施例1で述べたごとく、図7(b)に示した範囲の走査
が行われる。
【0084】また、2データ目が1データ目と同じであ
ればステップS750にて肯定判定されて(YES)、
ステップS765にてデコードデータをクリアした後、
モードそのままでモード判定処理を終了する。これは、
現状が走査範囲限定モードであっても、通常モードであ
つても、同一のデコードデータが読取られているという
ことは、走査範囲にバーコードが1つしかなく、読取に
問題を生じないからである。
【0085】次に、1データ目の入力はデコード回路3
4からあったが、続く2データ目が得られなかった場合
には、タイムアウトしてしまい。ステップS740にて
肯定判定されて(YES)、ステップS770にて通常
モードが設定され、ステップS765にてデコードデー
タがクリアされて、モード判定処理を抜ける。
【0086】また、デコードデータがまったく得られな
い場合は、タイマはリセットされないので十分に大きな
値がカウントされることから、やはりステップS740
にてタイムアウトと判定されて(YES)、ステップS
770にて通常モードが設定され、ステップS765に
てデコードデータがクリアされて、モード判定処理を終
了する。
【0087】このように、1番目のデコードデータしか
得られなかったり、1つもデコードデータが得られなけ
れば、読取対象である商品もバーコードシートも走査位
置に差し出されていることはない、あるいは取り除かれ
たと判る。したがって、次の読取に備えて、走査範囲限
定モードが設定されていたとしても、それをキャンセル
して通常モードに戻すのである。
【0088】上述した処理により、走査位置にバーコー
ドシートが差し出されていれば、図8のモード判定処理
により自動的に走査範囲限定モードが設定される。した
がって、操作者は設定器38からモードの設定を行わな
くても、バーコードシートを読取位置に差し出せば、自
動的に図7(a)の状態から図7(b)の状態に、走査
範囲が変化し、バーコードシート上の目標のバーコード
の読取が可能となる。
【0089】更に、バーコードシートの読取が終了し
て、バーコードシートが読取位置から除かれると、次の
読取の準備のために自動的に通常モードに戻る。尚、T
01およびT02の設定は、操作者が設定器38から指示す
ることにより行われるのは実施例1の場合と同じであ
る。
【0090】上記実施例2において、図8のモード判定
処理が判定手段としての処理に対応する。 [その他]上記各実施例において、ポリゴンミラー14
の機能により走査したが、ポリゴンミラー式のものでな
く、ガルバノミラー式あるいはホログラム式の走査手段
を設けても良い。
【0091】上記各実施例では、走査範囲限定モードの
ときには、図7(b)に示したごとく、1本の走査線の
内の、更にその一部を走査したが、たとえば1本の走査
線のすべてを走査しても良く、4本一組の走査線の各一
部を走査しても良い。これらの走査は、同期信号bのカ
ウンタCの値で、各組の4本の走査線の内のいずれを走
査するかが決定でき、T01およびT02を設定することに
よりレーザ発光開始時間T1 およびレーザ発光終了時間
T2 を決定して、いずれの組のいずれの範囲に実際の走
査を実施するかが決定できる。
【0092】また各実施例において、T01、T02は、設
定器38から操作者により入力設定された値であるが、
走査期間に対応するT02−T01を設定器38から入力し
ても良い。この走査期間も時間のデータとして設定する
のではなく、走査角度として設定器38から設定し、そ
の走査角度を走査速度に基づいて走査時間に変換してレ
ーザ発光の制御を行っても良い。
【0093】また、実施例1において、走査範囲限定モ
ードの設定は、バーコード読取装置2に備えられている
押ボタンを押したり、外部機器100からコマンドにて
走査範囲限定モードの設定を行っても良い。また、実施
例2において、タイムアウト前に異なる2つのデコード
データが連続して得られた場合に、走査範囲限定モード
を設定していたが、たとえば3つ異なる場合にはじめて
走査範囲限定モードを設定しても良いし、またタイムア
ウト前に異なる2つのデコードデータが連続して得られ
た状態が、2回あるいはそれ以上連続して生じた場合
に、はじめて走査範囲限定モードを設定しても良い。
【0094】実施例1において、走査範囲限定モードか
ら通常モードに戻すには、たとえば再度、押ボタンを押
しても良く、外部機器100からのコマンドにより通常
モードに戻しても良い。実施例2では、1データ目ある
いは2データ目のデコードデータが得られずに、タイム
アウトしてしまうと、通常モードに戻していたが、実施
例1で上述したごとく、押ボタンや外部機器100から
のコマンドによって、通常モードに戻しても良い。ま
た、デコード回路34が外部機器100にデコードデー
タを送信したら通常モードに戻すことにしても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を適用した実施例1の構成説明図であ
る。
【図2】 駆動回路とレーザ光源との関係を示すブロッ
ク図である。
【図3】 制御回路により実行される走査制御処理のフ
ローチャートである。
【図4】 制御回路により実行される同期信号割込処理
のフローチャートである。
【図5】 制御回路により実行されるレーザ発光割込処
理およびレーザ発光終了割込処理のフローチャートであ
る。
【図6】 実施例1の処理を説明するためのタイミング
チャートである。
【図7】 走査範囲を示す説明図である。
【図8】 実施例2のモード判定処理のフローチャート
である。
【図9】 バーコードシートの説明図である。
【符号の説明】
1…バーコード、2…バーコード読取装置、4…読取
窓、6…ケース、8…光学装置部、10…電気回路部、
12…レーザ光源、12a…レーザダイオード、12b
…モニタダイオード、14…4面ポリゴンミラー、14
a,14b,14c,14d…4面ポリゴンミラーの反
射鏡、15a,15b,15c,15d…4面ポリゴン
ミラーの角部、16…駆動モータ、18…集光レンズ、
20…フォトセンサ、22…多面反射鏡、22a,22
b,22c,22d,22e…多面反射鏡の反射鏡、3
0…増幅器、32…同期信号検出回路、32c…増幅
器、32d…同期信号発生回路、33…フォトインタラ
プタ、33a…発光ダイオード、33b…フォトダイオ
ード、34…デコード回路、36…制御回路、38…設
定器、40…駆動回路、40a…突入電流阻止回路、4
0b…APC回路、100…外部機器、

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】走査光出力手段から出力される走査光を、
    走査手段により位置または角度の異なる複数の走査線上
    を走査させて、この複数の走査線からの反射光を検知す
    る光学式読取装置において、 前記走査光出力手段から出力される走査光を、前記複数
    の走査線の内の特定の走査線の全部または一部を走査す
    る場合のみに、前記特定の走査線上に到達させる走査制
    御手段を備えたことを特徴とする光学式読取装置。
  2. 【請求項2】上記走査制御手段が、 外部からの入力に基づいて走査線範囲限定モードか否か
    を判定する判定手段と、 前記判定手段にて走査線範囲限定モードであると判定さ
    れると、前記走査光出力手段から出力される走査光を、
    上記特定の走査線の全部または一部を走査する場合のみ
    に、上記特定の走査線上に到達させる走査光照射制御手
    段と、 を備えた請求項1記載の光学式読取装置。
  3. 【請求項3】上記判定手段が、上記複数の走査線からの
    反射光による読取結果において、複数の異なるパターン
    が連続して読取られた場合に、走査線範囲限定モードで
    あると判定する請求項2記載の光学式読取装置。
  4. 【請求項4】上記走査光照射制御手段は、 前記複数の走査線から特定の走査線を選択する走査線選
    択手段と、 前記走査線選択手段にて選択された前記特定の走査線の
    全部または一部を走査する期間のみ、上記走査光を前記
    特定の走査線上に到達させる走査光照射手段と、 を備えた請求項2または3記載の光学式読取装置。
  5. 【請求項5】上記走査手段が、 自身が回転することにより、上記走査光出力手段から受
    けた走査光を走査動作させる回転手段と、 前記回転手段からの走査動作する走査光を、その走査範
    囲に応じて反射方向を変更して位置または角度の異なる
    複数の走査線上を走査させる反射手段と、 を備えた請求項1〜4のいずれか記載の光学式読取装
    置。
  6. 【請求項6】上記回転手段がポリゴンミラーであり、上
    記反射手段が複数の反射面からなる多面反射鏡である請
    求項5記載の光学式読取装置。
  7. 【請求項7】上記走査光照射手段が、 上記回転手段の回転状態を検出する回転状態検出手段
    と、 前記回転状態検出手段にて検出された上記回転手段の回
    転状態に基づいて、上記特定の走査線上の走査開始タイ
    ミングを設定する走査開始タイミング設定手段と、 前記回転状態検出手段にて検出された上記回転手段の回
    転状態に基づいて、上記特定の走査線上の走査終了タイ
    ミングを設定する走査終了タイミング設定手段と、 前記走査開始タイミングから前記走査終了タイミングま
    での期間のみ、上記走査光を前記特定の走査線上に到達
    させる走査光到達調節手段と、 を備えた請求項5または6記載の光学式読取装置。
  8. 【請求項8】上記走査光を上記特定の走査線上に到達さ
    せる処理およびその到達を停止する処理が、走査光出力
    手段の出力のオン・オフにより行われる請求項1〜7の
    いずれか記載の光学式読取装置。
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