JPH08292209A - プローブカード、それに用いられるプローブ及びプローブの製造方法 - Google Patents

プローブカード、それに用いられるプローブ及びプローブの製造方法

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JPH08292209A
JPH08292209A JP15379695A JP15379695A JPH08292209A JP H08292209 A JPH08292209 A JP H08292209A JP 15379695 A JP15379695 A JP 15379695A JP 15379695 A JP15379695 A JP 15379695A JP H08292209 A JPH08292209 A JP H08292209A
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electrode pad
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manufacturing
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Masao Okubo
昌男 大久保
Kazumasa Okubo
和正 大久保
Nobuyuki Murakami
信行 村上
Hiroshi Iwata
浩 岩田
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Japan Electronic Materials Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 偏摩耗したり、異物が付着したりすることが
なく、また、付着した異物が、電極パッドとプローブと
の間に流れる電流や摩擦で加熱されて酸化して導電性を
劣化させないようにする。また、さらに、プローブの原
材料に存在する欠陥や傷に起因する凹凸ができないよう
にする。 【構成】 LSIチップ等の測定対象物の電極パッドに
接触するプローブ100であって、前記電極パッドに接
触する接触部110がごく微小なボール状となってい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、LSIチップ等の半導
体集積回路の電気的諸特性の測定に用いられるプローブ
カードと、このプローブカードに用いられるプローブ
と、このプローブの製造方法とに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のプローブカードを図5を参照しつ
つ説明する。LSIチップ610の電気的諸特性の測定
を行うプローブカードは、絶縁性を有する合成樹脂から
なる基板300と、この基板300に取り付けられたリ
ング330と、中腹部がリング330の傾斜面331に
取り付けられた複数本のプローブ100とを有してお
り、プローブ100の後端部は基板300に形成された
パターン配線310にスルーホール311等を介して電
気的に接続されている。なお、基板300には、前記パ
ターン配線310が接続されたコネクタ320が設けら
れている。かかるプローブカードは、可動テーブル80
0に取付ネジ811で固定的に取り付けられる。
【0003】一方、測定対象物であるLSIチップ61
0は、個々のLSIチップ610にダイシングする以前
のウエハ600として固定テーブル650に真空吸着さ
れている。そして、前記プローブ100の先端の接触部
110を各LSIチップ610の電極パッド611に接
触させることによって、図外のプローバにより各LSI
チップ610の電気的諸特性を測定するのである。
【0004】プローブ100を個々のLSIチップ61
0の電極パッド611に接触させるのは、可動テーブル
800の移動によって行われる。すなわち、まず可動テ
ーブル800が下降して、プローブ100の接触部11
0が1つ或いは複数個のLSIチップ610の電極パッ
ド611に接触する。この状態で、LSIチップ610
の電気的諸特性の測定が行われる。
【0005】次に、可動テーブル800によってプロー
ブカード300が上昇させられ、1つ或いは複数個のL
SIチップ610の分だけ横方向に移動した後、その位
置で下降して未測定のLSIチップ610の電気的諸特
性の測定を行う。
【0006】前記プローブ100は、直径が0.1〜
0.5ミリ程度のタングステン線を所定の長さに切断
し、機械的研磨或いは電解研磨によって接触部110で
ある先端をシャープに尖らせることで製造される。ただ
し、余りに接触部110があまりに鋭利であるとかえっ
て使用しずらいので、図6に示すように、直径が20〜
50ミクロン程度に形成していることが多い。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】プローブが電極パッド
に接触する場合、プローブの先端である接触部が電極パ
ッドを突き刺したり、引っ掻くことによって接触するよ
うになっている。この結果、プローブの接触部は数千回
〜数万回の使用により偏摩耗したり、異物(例えば、電
極パッドの表面に蒸着されたアルミニウム等)が付着し
たりする。また、付着した異物が、電極パッドとプロー
ブとの間に流れる電流や摩擦で加熱されて酸化し、プロ
ーブの導電性を劣化させることがある。
【0008】また、プローブの原材料となるタングステ
ン線は粉末冶金の手法で製造されたタングステンのロッ
ドを線引きすることによって製造される。このため、プ
ローブは、線を延伸する方向に欠陥や傷が引き伸ばされ
る。その結果、線を切断した面、すなわちプローブの接
触部は、他の部分より凹凸ができやすくなっている。従
って、プローブの接触部は他の部分より、異物が付着し
やすくなっているのである。
【0009】かかる問題点を解消するために、従来のプ
ローブでは電極パッドに所定回数接触したものをホーニ
ング処理することがある。また、図7に示すように、接
触部を予めホーニング加工で丸く形成しておくことが行
われている。
【0010】しかし、このホーニング処理では、定期的
なメンテナンス作業が必要となるため、プローブ作業の
中断を伴う。また、予め接触部をホーニングする作業で
は、接触部を正確な半円形状にすることが困難であると
ともに、多数のプローブを同時に加工することが困難で
あるので生産性に劣る点がある。
【0011】本発明は上記事情に鑑みて創案されたもの
で、偏摩耗したり、異物が付着したりすることがなく、
また、付着した異物が、電極パッドとプローブとの間に
流れる電流や摩擦で加熱されて酸化して導電性を劣化さ
せないプローブと、プローブの製造方法を提供すること
を目的としている。
【0012】また、さらに、プローブの原材料となるタ
ングステン線に存在する欠陥や傷に起因する凹凸ができ
ないプローブと、その製造方法とを提供することを目的
としている。
【0013】さらに、従来のような定期的なメンテナン
ス作業が不要となり、生産性の高いプローブと、その製
造方法とを提供することを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1に係るプローブ
カードは、測定対象物の電極パッドに接触するプローブ
を有するプローブカードであって、前記電極パッドに接
触する接触部がごく微小なボール状となっているプロー
ブを用いている。
【0015】請求項2に係るプローブは、測定対象物の
電極パッドに接触するプローブであって、前記電極パッ
ドに接触する接触部がごく微小なボール状となってい
る。
【0016】請求項3に係るプローブの製造方法は、測
定対象物の電極パッドに接触するプローブの製造方法で
あって、前記電極パッドに接触する接触部となる部分を
加熱溶融する工程と、この加熱溶融された部分をごく微
小なボール状に形成する工程とを有している。
【0017】請求項4に係るプローブの製造方法では、
電極パッドに接触する接触部となる部分を加熱溶融させ
るのは、レーザ光線を照射することによって行う。
【0018】請求項5に係るプローブの製造方法では、
電極パッドに接触する接触部となる部分を加熱溶融させ
るのは、高周波加熱コイルによる誘導加熱によって行
う。
【0019】請求項6に係るプローブの製造方法では、
電極パッドに接触する接触部となる部分を加熱溶融させ
るのは、アーク放電によって行う。
【0020】請求項7に係るプローブの製造方法では、
電極パッドに接触する接触部となる部分に導電性の微小
なボールを圧着することによってごく微小のボール状と
する。
【0021】
【実施例】図1は本発明の一実施例に係るプローブカー
ドに用いられるプローブの概略的側面図、図2はこのプ
ローブの製造方法の一実施例を示す概略的説明図、図3
はこのプローブの製造方法の他の実施例を示す概略的説
明図、図4はこのプローブの製造方法の他の実施例を示
す概略的説明図である。なお、各図面における各部の寸
法関係は、説明を容易にするため誇張して示されてい
る。また、プローブカード等の各部の番号は従来の技術
の欄で使用したものと同様のものを使用する。
【0022】本実施例に係るプローブカードに用いられ
るプローブ100は、測定対象物であるLSIチップ6
10の電極パッド611に接触するプローブであって、
図1に示すように、前記電極パッド611に接触する先
端の接触部110がごく微小なボール状となっている。
【0023】このように、接触部110をごく微小なボ
ール状に形成する方法としては、予め先端を尖鋭化した
タングステン針150(プローブ100となる材料)の
先端部151にレーザ光線Lを照射することで加熱溶融
させ、加熱溶融された部分が表面張力の作用によって自
然とボール状となることを利用する方法がある。
【0024】具体的には以下のような工程で行う。ま
ず、図2に示すように、直径が0.25ミリで、接触部
110となる部分である先端部151が0.2ミリに電
界研磨されて尖鋭化され、かつニッケルメッキされたタ
ングステン針150を1000本準備し、このタングス
テン針150を1ミリ間隔で20本×50本で整列さ
せ、先端部151を下方に向けて固定する。
【0025】次に、そして、ヘリウム雰囲気下で75ワ
ット、ビーム径が0.1〜0.2ミリ程度の2本のYA
GレーザLをタングステン針150の先端部151に向
けてパルス照射する。この時、YAGレーザLは左右4
5°方向から先端部151に集中させるようにする。先
端部151は瞬時に加熱溶融されるので、YAGレーザ
Lを次のタングステン針150に移動させる。なお、先
端部151をどの程度溶融させるかは、YAGレーザL
のパルス数によって制御する。
【0026】YAGレーザ等のレーザ光線Lによる加熱
溶融を行う工程では、非酸化雰囲気下、例えば窒素雰囲
気下で行うことが望ましいが、貴金属や難酸化性の金属
であれば通常の空気中でも行うことができる。
【0027】上述した実施例では、タングステン針15
0の先端部151を加熱溶融するのにレーザ光線を使用
したが、本発明はこれに限定されることはない。例え
ば、図3に示すように、複数本のタングステン針150
を所定間隔(例えば、1ミリ程度)を空けて整列させ、
先端部151の周囲に高周波加熱コイル700を臨ま
せ、当該高周波加熱コイル700に高周波電源710か
ら高周波電流を流すことによってタングステン針150
の先端部151を誘導加熱することによって加熱溶融さ
せてもよい。
【0028】また、レーザ光線や高周波加熱コイル70
0ではなく、アーク放電によってタングステン針150
の先端部151を加熱溶融させてもよい。この場合に
は、不活性ガス雰囲気下で行うのが望ましい。
【0029】また、図4に示すように、予め微細なボー
ル状の部材800を製造しておき、このボール状の部材
800を加熱してベリリウムカッパー線160の先端部
161に熱溶着させることによって製造することも可能
である。
【0030】具体的には、直径が0.5ミリのベリリウ
ムカッパー線160を回転砥石で研磨して先端部を尖鋭
化させ、この先端部分に直径70ミクロンのボール状の
部材800を酸素・水素炎の中で加熱させて先端部16
1に溶着するのである。
【0031】また、ボール状の部材800を先端部16
1に溶着させる方法としては、上述したものの他に、ベ
リリウムカッパー線160とボール状の部材800とを
突き合わせ、両者の間に電流を流すことによって溶着す
る方法もある。この方法の方が、上述した方法より大量
生産に向いており、コストを低減させることが可能とな
る。
【0032】このようにして製造されたプローブ100
は、従来のものと同様にプローブカードに取り付けられ
て、LSIチップ610の電極パッド611に接触する
ことによって、LSIチップ610の電気的諸特性の測
定に用いられる。
【0033】
【発明の効果】請求項1に係るプローブカードは、LS
Iチップ等の測定対象物の電極パッドに接触するプロー
ブを有するプローブカードであって、前記電極パッドに
接触する接触部がごく微小なボール状となっているプロ
ーブを用いている。従って、プローブを電極パッドに接
触させたとしても、電極パッドに突き刺さったり、引っ
掻くことがない。このため、プローブの偏摩耗や異物の
付着、或いは付着した異物の酸化等に起因する問題が生
じない。このため、従来のプローブカードのような定期
的なメンテナンスを必要としないため、プローブ作業を
中断させることなくより長期間にわたって使用すること
ができる。
【0034】また、請求項2に係るプローブは、LSI
チップ等の測定対象物の電極パッドに接触する接触部が
ごく微小なボール状となっている。このため、このプロ
ーブを使用したプローブカードは、プローブを電極パッ
ドに接触させたとしても、電極パッドに突き刺さった
り、引っ掻くことがない。このため、プローブの偏摩耗
や異物の付着、或いは付着した異物の酸化等に起因する
問題が生じない。このため、従来のプローブカードのよ
うな定期的なメンテナンスを必要としないため、プロー
ブ作業を中断させることなくより長期間にわたって使用
することができる。
【0035】また、請求項3に係るプローブの製造方法
は、測定対象物の電極パッドに接触するプローブの製造
方法であって、前記電極パッドに接触する接触部となる
部分を加熱溶融する工程と、この加熱溶融された部分を
ごく微小なボール状に形成する工程とを有している。従
って、従来のように、手間のかかるホーニング作業をす
ることなしに、先端の接触部が微小なボール状とするこ
とができる。また、先端の接触部が1度加熱溶融される
ことにより、タングステン線等に存在する欠陥や傷が消
失するので凹凸のないボール状の部分が得られる。従っ
て、耐摩耗性が向上する。
【0036】また、請求項4に係るプローブの製造方法
では、電極パッドに接触する接触部となる部分を加熱溶
融させるのは、レーザ光線を照射することによって行
う。このレーザ光線による加熱溶融は瞬時にして起こる
ので、より大量生産に向いている。また、先端の加熱溶
融の程度はレーザ光線のパルス数によって制御されるの
で、均一なプローブを製造することが可能となる。
【0037】また、請求項5に係るプローブの製造方法
では、電極パッドに接触する接触部となる部分を加熱溶
融させるのは、高周波加熱コイルによる誘導加熱によっ
て行う。このため、レーザ光線を用いるものより製造装
置の構成が簡単になる。
【0038】また、請求項6に係るプローブの製造方法
では、電極パッドに接触する接触部となる部分を加熱溶
融させるのは、アーク放電によって行う。これも、レー
ザ光線を用いるものより製造装置の構成が簡単になると
いう効果を有する。
【0039】さらに、請求項7に係るプローブの製造方
法では、電極パッドに接触する接触部となる部分に導電
性の微小なボールを圧着するようになっている。このた
め、接触部が微細なボール状となったプローブを大量に
生産することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るプローブカードに用い
られるプローブの概略的側面図である。
【図2】このプローブの製造方法の一実施例を示す概略
的説明図である。
【図3】このプローブの製造方法の他の実施例を示す概
略的説明図である。
【図4】このプローブの製造方法の他の実施例を示す概
略的説明図である。
【図5】従来のプローブカードの概略的断面図である。
【図6】従来のプローブカードに用いられるプローブの
概略的側面図である。
【図7】従来のプローブカードに用いられるプローブの
概略的側面図である。
【符号の説明】
100 プローブ 110 接触部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岩田 浩 兵庫県尼崎市西長洲町2丁目5番13号 日 本電子材料株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 測定対象物の電極パッドに接触するプロ
    ーブを有するプローブカードであって、前記電極パッド
    に接触する接触部がごく微小なボール状となっているプ
    ローブを用いたことを特徴とするプローブカード。
  2. 【請求項2】 測定対象物の電極パッドに接触するプロ
    ーブであって、前記電極パッドに接触する接触部がごく
    微小なボール状となっていることを特徴とするプロー
    ブ。
  3. 【請求項3】 測定対象物の電極パッドに接触するプロ
    ーブの製造方法であって、前記電極パッドに接触する接
    触部となる部分を加熱溶融する工程と、この加熱溶融さ
    れた部分をごく微小なボール状に形成する工程とを具備
    したことを特徴とするプローブの製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載のプローブの製造方法に
    おいて、電極パッドに接触する接触部となる部分を加熱
    溶融させるのは、レーザ光線を照射することによって行
    うことを特徴とするプローブの製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項3に記載のプローブの製造方法に
    おいて、電極パッドに接触する接触部となる部分を加熱
    溶融させるのは、高周波加熱コイルによる誘導加熱によ
    って行うことを特徴とするプローブの製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項3に記載のプローブの製造方法に
    おいて、電極パッドに接触する接触部となる部分を加熱
    溶融させるのは、アーク放電によって行うことを特徴と
    するプローブの製造方法。
  7. 【請求項7】 測定対象物の電極パッドに接触するプロ
    ーブの製造方法であって、前記電極パッドに接触する接
    触部となる部分に導電性の微小なボールを圧着すること
    を特徴とするプローブの製造方法。
JP15379695A 1995-04-24 1995-04-24 プローブカード、それに用いられるプローブ及びプローブの製造方法 Pending JPH08292209A (ja)

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