JPH0829218A - フルイディック流量計 - Google Patents

フルイディック流量計

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JPH0829218A
JPH0829218A JP16694994A JP16694994A JPH0829218A JP H0829218 A JPH0829218 A JP H0829218A JP 16694994 A JP16694994 A JP 16694994A JP 16694994 A JP16694994 A JP 16694994A JP H0829218 A JPH0829218 A JP H0829218A
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JP
Japan
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fluidic
signal
vibration
voltage
flow rate
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Application number
JP16694994A
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English (en)
Inventor
Norihiko Murata
憲彦 村田
Tatsuo Miyaji
達生 宮地
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Ricoh Seiki Co Ltd
Ricoh Elemex Corp
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Seiki Co Ltd
Ricoh Elemex Corp
Ricoh Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ノイズや流量の急激な変化に対処でき、高精
度に流量の計測が行えるフルイディック流量計を提供す
る。 【構成】 フルイディック振動検出センサ9から得られ
たフルイディック振動aを位相同期ループを構成するフ
ルイディック振動出力変換手段14に送って位相及び周
波数帯域を制御することによって、ノイズやフルイディ
ック振動の振幅変動に起因する流量計測の誤差の低減さ
れた安定した発振出力を得るようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、気体や液体の流量を測
定するフルイディック流量計に関する。
【0002】
【従来の技術】図6は、フルイディック流量計のフルイ
ディック流体素子1の構造例を示すものである。流路入
口2から流入した流体3は、管路縮小部4の噴射ノズル
5から噴射して流路拡大部6内に導かれる。この流入し
た流体3は、誘振子7に衝突して流路方向が切替えられ
る。その誘振子7の後方には、流体3の進路を安定化さ
せるための2個の湾曲部8a,8bをもつエンドブロッ
ク8が配置されている。これにより、流体3は、誘振子
7の向きに応じて矢印で示すように湾曲部8a,8bに
沿って流れ、湾曲部8aと湾曲部8bとの間で流量に応
じて振動する。このような流体の振動すなわち発振周波
数と流量との関係は1次式で近似することができるた
め、発振周波数を流量信号として流量計測に利用する。
図7は、フルイディック流体素子1により発生した流体
振動を、電気的に処理して流量を測定する回路構成を示
すものである。フルイディック流体素子1の流体振動す
なわちフルイディック振動(発振周波数)は、PZTや
PVDFのような圧力センサ9によって検出され、電気
信号に変換される。この圧力センサ9からの出力は微弱
であるため、まず、増幅器10にて増幅され、この増幅
されたフルイディック振動の信号振幅は流量の二乗に比
例して大きいため、−12dB/oct.(−40dB/dec.)
のイコライザ回路11を通して平坦化する。この平坦化
されたフルイディック振動はバンドパスフィルタ回路1
2によってフルイディック振動の発振周波数に関係しな
い周波数にカットされ、その後、比較器13によって矩
形波のパルス信号に変換され、さらに、カウンタ回路
(図示せず)によりパルス数が計測されることにより、
その計数値から流量を測定することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、図7に示した
ような流量の信号処理回路においては、圧力センサ9が
外部からの振動やノイズを拾ってしまうため、このノイ
ズを含んだフルイディック振動が増幅器10により増幅
され、その後、イコライザ回路11、バンドパスフィル
タ回路12、比較器13を順次通過することによって、
誤った信号が計測されることになる。また、イコライザ
回路11の処理によって低周波域の利得が大きくなり、
低周波域が強調される結果、特に大流量域での流量計測
に誤差が生じ易い。
【0004】また、信号処理回路内の構成を改良してS
/Nの向上を図ったものとして、特開平5−79870
号公報に「渦流量計」として開示されているものがあ
る。これは、経時的に低周波で変化する渦周波数をA/
D変換器により高周波のサンプリング周期でデジタル信
号に変換し、このデジタル信号をフーリエ変換演算手段
により高速フーリエ変換して周波数に対する振幅のスペ
クトラム分布を作成し、これにより、信号成分とノイズ
成分とを分離してS/Nの向上を図っている。しかし、
このような演算手段を有する装置は高価なものとなり部
品点数が増えて大型化し、また、フーリエ変換処理を行
っているため流量の瞬間的な変動(小流量域から大流量
域への変動など)に対応できないという問題がある。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明で
は、流体の流路中に置かれたフルイディック流体素子の
流体振動をフルイディック振動検出センサにより検知
し、この検知されたフルイディック振動を増幅し、波形
整形を行うことにより流体の流量を表すフルイディック
信号を作成するフルイディック流量計において、位相同
期ループを構成し前記増幅されたフルイディック振動の
位相・周波数帯域を制御して得られた信号に基づいて発
振出力を作成しこの発振出力を前記流量を表すフルイデ
ィック信号として出力するフルイディック振動出力変換
手段を設けた。
【0006】請求項2記載の発明では、流体の流路中に
置かれたフルイディック流体素子の流体振動をフルイデ
ィック振動検出センサにより検知し、この検知されたフ
ルイディック振動を増幅し、波形整形を行うことにより
流体の流量を表すフルイディック信号を作成するフルイ
ディック流量計において、前記増幅されたフルイディッ
ク振動の振幅を流量の大小にかかわらずほぼ一定に調整
しこの振幅調整された信号を前記流量を表すフルイディ
ック信号として出力するフルイディック振動振幅調整手
段を設けた。
【0007】請求項3記載の発明では、流体の流路中に
置かれたフルイディック流体素子の流体振動をフルイデ
ィック振動検出センサにより検知し、この検知されたフ
ルイディック振動を増幅し、波形整形を行うことにより
流体の流量を表すフルイディック信号を作成するフルイ
ディック流量計において、前記増幅されたフルイディッ
ク振動を時間成分と周波数成分とに展開しこの展開され
た信号を前記流量を表すフルイディック信号として出力
するウェーブレット変換手段を設けた。
【0008】
【作用】請求項1記載の発明においては、フルイディッ
ク振動検出センサにより検知され増幅されたフルイディ
ック振動を、位相同期ループを構成するフルイディック
振動出力変換手段に導くことにより、フルイディック振
動との位相差に応じた電圧を出力し、その出力された電
圧の周波数帯域を制御して安定した発振出力を得ること
ができ、これにより、ノイズやフルイディック振動の振
幅変動の起因する流量計測の誤差が低減されたフルイデ
ィック振動を得ることが可能となる。
【0009】請求項2記載の発明においては、フルイデ
ィック振動検出センサから送られたフルイディック振動
がフルイディック振動振幅調整手段に導かれ、その導か
れたフルイディック振動の出力電圧が低い場合は高い電
圧に、また、その出力電圧が高い場合は低い電圧に調整
され、これにより、特に低周波域の強調に伴うS/Nの
悪化が防止されたフルイディック振動が得られる。
【0010】請求項3記載の発明においては、フルイデ
ィック振動検出センサから送られたフルイディック振動
をウェーブレット変換手段に送り時間成分と周波数成分
との2つの成分で表現することにより、ノイズの影響が
極力除去された単一の周波数スペクトルが得られると共
に、周波数の急激な変化を示すフルイディック振動を容
易に検知することが可能となる。
【0011】
【実施例】請求項1記載の発明の一実施例を図1に基づ
いて説明する。なお、従来例(図6、図7参照)と同一
部分についての説明は省略し、その同一部分については
同一符号を用いる。図1は、フルイディック流体素子1
の流体振動を検出するフルイディック振動検出センサと
しての圧力センサ9に接続された信号処理回路の構成を
示すものである。この信号処理回路において、圧力セン
サ9に接続された増幅器10と比較器13との間には、
位相同期ループを構成し安定した発振出力を作成するた
めのフルイディック振動出力変換手段14が設けられて
いる。このフルイディック振動出力変換手段14は、入
力信号(フルイディック信号a)と参照信号bとの位相
差を比較する位相比較器15と、フィードバック・ルー
プの特性を決定し周波数帯域の制御を行うループフィル
タ16と、制御電圧Vc に対して所定の発振周波数Fを
得る電圧制御発振器17とから構成される。
【0012】このような構成において、以下、フルイデ
ィック振動出力変換手段14の動作を中心に述べる。フ
ルイディック流体素子1の流体振動は圧力センサ9によ
り検出され、この検出されたフルイディック振動すなわ
ちフルイディック信号aは微弱な信号であるため、増幅
器10により増幅される。この増幅されたフルイディッ
ク信号aは、フルイディック振動出力変換手段14に入
力される。このフルイディック振動出力変換手段14
は、PLL(Phase Locked Loop)を形成しており、
電圧制御発振器17における発振周波数がフルイディッ
ク信号aの周波数に追従するような動作を行う。すなわ
ち、増幅されたフルイディック信号aは、まず、位相比
較器15に入力される。この位相比較器15では、その
フルイディック信号aと参照信号bとの位相差を比較
し、位相差に応じた電圧を発生させる。この位相比較器
15からの出力電圧は、フィードバック・ループの特性
を比較するループフィルタ16に印加されることによ
り、帯域の制御を受けた後、制御電圧Vcとして電圧制
御発振器17に印加される。この電圧制御発振器17
は、その発振周波数Fが制御電圧Vcによって決定され
る増幅器であり、これらの関係は、 F=αVc (α:定数) …(1) として表される構造となっている。
【0013】この場合、ループフィルタ16の帯域幅を
狭く設定すると、電圧制御発振器17の制御電圧Vcに
含まれるノイズが低減され、これによりその電圧制御発
振器17の発振出力に含まれる周波数変調性のノイズを
減少させ安定した発振出力を得ることができる。このよ
うにしてフルイディック振動出力変換手段14を構成す
る電圧制御発振器17により得られた安定した発振出力
は、比較器13に入力され波形整形が行われる。この比
較器13では、入力電圧を所定の基準電圧V1と比較す
る。例えば、入力電圧が基準電圧V1 よりも大きい場合
には論理値“1”を出力し、入力電圧が基準電圧V1
りも小さい場合には論理値“0”を出力する。電圧制御
発振器17の発振出力の振幅は、圧力センサ9からの振
動振幅よりも安定しているため、波形整形時の振幅変動
に伴うパルス抜けなどを防止することができる。このよ
うにして比較器13からはパルス状になった出力(フル
イディック信号c)が得られ、このパルス出力値をカウ
ンタ回路(図示せず)に通すことにより、ノイズの減少
したフルイディック振動の周波数を求めることができ、
その周波数から所望とする流量を測定できる。
【0014】上述したように、位相比較器15によりフ
ルイディック信号aとの位相差に応じた電圧を出力さ
せ、その出力を帯域幅を調整する適切なループフィルタ
16に入力させることにより、フルイディック振動と同
一周波数の安定した発振出力が得られ、波形整形後のパ
ルス信号の時間的な揺らぎを低減させることができる。
また、ノイズを含む圧力センサ9からの出力(フルイデ
ィック信号a)を直接処理(図7参照)するのではな
く、電圧制御発振器17に通すことによりノイズの減少
したフルイディック信号cが求められ、これにより高精
度な流量測定を行うことができる。なお、本実施例で
は、電圧制御発振器17からの発振出力を比較器13に
よってパルス波形へ変換しているがこれに限るものでは
なく、矩形波を出力するような電圧制御発振器17を用
いれば比較器13は不要となる。また、電圧制御発振器
17の制御電圧Vcに対する発振周波数の直線性が良好
であれば、その発振周波数はフルイディック振動の周波
数に比例するため、制御電圧Vcの値をフルイディック
振動の周波数として用いてもよい。
【0015】次に、請求項2記載の発明の一実施例を図
2に基づいて説明する。なお、請求項1記載の発明の一
実施例(図1参照)と同一部分についての説明は省略
し、その同一部分については同一符号を用いる。本実施
例では、圧力センサ9に接続された増幅器10と比較器
13との間に、増幅器10により増幅されたフルイディ
ック振動の振幅を流量の大小にかかわらずほぼ一定に調
整するフルイディック振動振幅調整手段18を設けた。
このフルイディック振動振幅調整手段18は、利得制御
が行える電圧可変増幅器19と、入力された信号の絶対
値を求める全波整流器20と、時定数回路よりなる平滑
回路21と、減算器22と、増幅器23とから構成され
る。
【0016】このような構成において、以下、フルイデ
ィック振動振幅調整手段18の動作を中心に述べる。圧
力センサ9により検出されたフルイディック流体素子1
の流体振動すなわちフルイディック振動は増幅器10に
より増幅され、この増幅された信号(フルイディック信
号a)は、利得制御信号の利得制御電圧により利得が可
変できる電圧可変増幅器19に印加される。この電圧可
変増幅器19の入力信号の電圧をVi、出力信号の電圧
をVo、利得制御信号の利得制御電圧をVpとすると、 Vo=αVi・Vp (α:定数) …(2) として表すことができる。
【0017】このようにして電圧可変増幅器19から出
力された電圧Voは、入力された電圧の絶対値を求める
全波整流器20に送られることにより、例えば正の方向
のみに振れる電圧に整形される。この波形整形された全
波整流器20からの出力電圧は時定数回路よりなる平滑
回路21で平滑化され、信号振幅を表す直流信号とみな
せる信号に変換され、減算器22で所定の基準電圧V2
より減算される。この場合、減算器22からの出力電圧
は、圧力センサ9からの出力電圧が低い場合には高い電
圧となり、出力電圧が高い場合には低い電圧となる。
【0018】今、例えば、測定を行う流量が当初におい
て比較的小さい場合を考える。フルイディック流体素子
1は低い周波数で発振し、圧力センサ9の出力電圧は低
い。そして、当初においては、全波整流器20、平滑回
路21の出力電圧も低くなるため、減算器22からの出
力電圧は大きくなる。これにより、増幅器23からの利
得制御電圧Vpも大きくなり、電圧可変増幅器19の利
得は高く設定される。このような電圧可変増幅器19か
ら増幅器23までの回路は、平滑回路21の出力電圧を
基準電圧V2 に近付けるようなフィードバック・ループ
を構成しているため、上記測定される流量が比較的小さ
い場合には、電圧可変増幅器19の利得が大きい状態で
制御系が安定する。次に、流量が増加した場合、フルイ
ディック流体素子1におけるフルイディック振動の発振
周波数は高くなり、圧力センサ9の出力も大振幅とな
る。これにより、全波整流器20、平滑回路21の出力
電圧は増大するため、減算器22の出力電圧及び利得制
御信号の利得制御電圧Vpは減少し、電圧可変増幅器1
9の利得が小さくなった状態で制御系が安定する。
【0019】上述したように、流量が小さい場合には利
得が大きい状態で制御系が安定し、流量が大きい場合に
は利得が小さい状態で制御系が安定し、電圧可変増幅器
19からの出力電圧Voの振幅は、流量の大小にかかわ
らずほぼ一定に保たれることになる。これにより、その
一定に保たれた出力電圧Voを比較器13に送り基準電
圧V1 と比較することによって、安定した波形整形を行
うことができる。この場合、フルイディック振動の振幅
の平坦化に、イコライザ処理(図7参照)を行っていな
いため、低周波域の増強が行われず、信号対ノイズ比
(S/N)の良い信号に対して波形整形を行うことがで
き、このようにして得られたフルイディック信号cを計
数することによって高精度な流量計測を行うことができ
る。また、大流量の測定を行っている場合には、電圧可
変増幅器19の利得は低くなるため、圧力センサ9の出
力に混入してくる周囲環境の振動によるノイズは減衰さ
れ、外乱による影響を低く抑えることができる。
【0020】なお、本実施例における比較器13は、入
力電圧(出力電圧Vo)と基準電圧V1 との大小関係で
出力値が決定されるが、このような比較を行う特性にヒ
ステリシス特性を持たせ、ノイズによる誤動作の低減を
図ることもできる。また、圧力センサ9の出力を増幅す
る増幅器10に等価特性を持たせることにより、例えば
1オクターブ当たり12dBよりもなだらかな特性を持
たせることにより、S/Nが向上し、高精度な流量計測
を行うことができる。
【0021】次に、請求項3記載の発明の一実施例を図
3に基づいて説明する。なお、請求項1,2記載の発明
の一実施例(図1,図2参照)と同一部分についての説
明は省略し、その同一部分については同一符号を用い
る。本実施例では、圧力センサ9からフルイディック信
号aが送られる増幅器10の後段には、周波数制御回路
24、A/D変換器25、ウェーブレット変換手段とし
てのウェーブレット変換器26が順次接続されている。
ここで、周波数制御回路24としては、従来のイコライ
ザ回路11やバンドパスフィルタ回路12(図7参照)
を用いたり、前述した請求項2記載の発明のフルイディ
ック振動振幅調整手段18(図2参照)などを用いるこ
とができる。また、ウェーブレット変換器26は、多重
解像度解析が可能な時間・周波数分析法であり、高速フ
ーリエ変換(FFT)に比較して、時間成分と周波数成
分とを折衷することができ、これにより、波形の不連続
点を容易に検出する特徴をもつ。
【0022】このような構成において、以下、ウェーブ
レット変換器26の動作を中心に述べる。フルイディッ
ク流体素子1の流体振動は圧力センサ9により検出さ
れ、この検出されたフルイディック振動を示すフルイデ
ィック信号aは増幅器10により増幅される。この増幅
されたフルイディック信号aは、周波数制御回路24に
印加されて波形整形され、A/D変換器25によりデジ
タル信号に変換された後、ウェーブレット変換器26に
よって周波数空間に展開される。図4は、フルイディッ
ク信号aが周波数空間に展開された様子を示すものであ
り、フルイディック振動の発振周波数はさほど高くない
ため、発振周波数の線スペクトル(周波数スペクトル)
27が鋭く現れる。従って、この線スペクトル27の示
す周波数を抽出することによりノイズの影響を極力抑え
たフルイディック信号cを得ることができる。そして、
そのノイズが除去されたフルイディック信号cの周波数
から所望とする高精度な流量を測定できる。
【0023】また、ウェーブレット変換器26は、従来
の高速フーリエ変換(FFT)に比較して時間分解能と
周波数分解能とを合わせもつことができ、流量の急変な
どによる不連続点を容易に検出できる。図5は、流量の
急変によってフルイディック振動の発振周波数が大きく
変化する様子を示したものである。今、時間taにおい
て発振周波数がf0 からf1 に大きく変化したとする。
このように発振周波数の急変した時間taの検知を、従
来の高速フーリエ変換の処理で行おうとすると、高い時
間分解能が必要となり、その分、周波数分解能が悪くな
る。これに対して、本実施例のようなウェーブレット変
換の処理を行うと、周波数分解能の劣化を抑えた状態
で、発振周波数が急激に変化した時間taを容易に検出
することができる。また、この他の例として、地震や流
量計の管路の破損による不規則な周波数を圧力センサ9
が検知したような場合においても、ウェーブレット変換
器26によってその急激な異常の発生を検知することが
できる。
【0024】なお、本実施例では、周波数制御回路24
の後段にウェーブレット変換器26を設置したが、圧力
センサ9からの出力をウェーブレット変換器26に直接
印加して、フルイディック信号cを得るようにしてもよ
い。この場合、S/Nの高いフルイディック流体素子1
が必要となるが、フルイディック振動の範囲外の周波数
がフィルタ等により除去されないため、前記流量の急変
等の異常現象をより敏感に検知することができる。
【0025】
【発明の効果】請求項1記載の発明は、位相同期ループ
を構成するフルイディック振動出力変換手段にフルイデ
ィック振動検出センサから得られたフルイディック振動
を送り、位相及び周波数帯域を制御して、ノイズやフル
イディック振動の振幅変動の起因する流量計測の誤差を
低減させた安定した発振出力を得るようにしたので、そ
の安定した発振出力のフルイディック振動を、流量を表
すフルイディック信号として用いることによって、高精
度な流量の計測が行えるフルイディック流量計を提供す
ることができる効果を有する。
【0026】請求項2記載の発明は、フルイディック振
動振幅調整手段にフルイディック振動検出センサからの
フルイディック振動を送り、このフルイディック振動の
振幅を流量の大小にかかわらずほぼ一定に調整するよう
にしたので、特に低周波域の強調に伴うS/Nの悪化が
防止されたフルイディック振動を得ることができ、その
振幅調整されたフルイディック振動を、流量を表すフル
イディック信号として用いることによって、高精度な流
量の計測が行えるフルイディック流量計を提供すること
ができる効果を有する。
【0027】請求項3記載の発明は、ウェーブレット変
換手段によりフルイディック振動検出センサから送られ
たフルイディック振動を時間成分と周波数成分との2つ
の成分に展開して表現するようにしたので、ノイズの影
響が極力抑えられかつ流量の急な変化を示すフルイディ
ック振動を容易に求めることができ、その2成分に展開
されたフルイディック振動を、流量を表すフルイディッ
ク信号として用いることによって、高精度な流量の計測
が行えるフルイディック流量計を提供することができる
効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1記載の発明の一実施例を示すブロック
図である。
【図2】請求項2記載の発明の一実施例を示すブロック
図である。
【図3】請求項3記載の発明の一実施例を示すブロック
図である。
【図4】周波数空間に展開されたフルイディック振動の
線スペクトルの様子を示す特性図である。
【図5】ウェーブレット変換によって、フルイディック
振動を時間と周波数とに展開して示す特性図である。
【図6】フルイディック流体素子の構造を示す水平断面
図である。
【図7】従来のフルイディック流量計の構成を示すブロ
ック図である。
【符号の説明】
1 フルイディック流体素子 3 流体 9 フルイディック振動検出センサ 14 フルイディック振動出力変換手段 18 フルイディック振動振幅調整手段 26 ウェーブレット変換手段 a,c フルイディック信号
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮地 達生 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流体の流路中に置かれたフルイディック
    流体素子の流体振動をフルイディック振動検出センサに
    より検知し、この検知されたフルイディック振動を増幅
    し、波形整形を行うことにより流体の流量を表すフルイ
    ディック信号を作成するフルイディック流量計におい
    て、位相同期ループを構成し前記増幅されたフルイディ
    ック振動の位相・周波数帯域を制御して得られた信号に
    基づいて発振出力を作成しこの発振出力を前記流量を表
    すフルイディック信号として出力するフルイディック振
    動出力変換手段を設けたことを特徴とするフルイディッ
    ク流量計。
  2. 【請求項2】 流体の流路中に置かれたフルイディック
    流体素子の流体振動をフルイディック振動検出センサに
    より検知し、この検知されたフルイディック振動を増幅
    し、波形整形を行うことにより流体の流量を表すフルイ
    ディック信号を作成するフルイディック流量計におい
    て、前記増幅されたフルイディック振動の振幅を流量の
    大小にかかわらずほぼ一定に調整しこの振幅調整された
    信号を前記流量を表すフルイディック信号として出力す
    るフルイディック振動振幅調整手段を設けたことを特徴
    とするフルイディック流量計。
  3. 【請求項3】 流体の流路中に置かれたフルイディック
    流体素子の流体振動をフルイディック振動検出センサに
    より検知し、この検知されたフルイディック振動を増幅
    し、波形整形を行うことにより流体の流量を表すフルイ
    ディック信号を作成するフルイディック流量計におい
    て、前記増幅されたフルイディック振動を時間成分と周
    波数成分とに展開しこの展開された信号を前記流量を表
    すフルイディック信号として出力するウェーブレット変
    換手段を設けたことを特徴とするフルイディック流量
    計。
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